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特許7535236ループ状導体付きIC素子及びその製造方法、並びにICチップ付き物品及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】ループ状導体付きIC素子及びその製造方法、並びにICチップ付き物品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/077 20060101AFI20240808BHJP
   H01Q 7/00 20060101ALI20240808BHJP
   H01Q 9/16 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
G06K19/077 156
H01Q7/00
H01Q9/16
G06K19/077 280
G06K19/077 296
G06K19/077 216
G06K19/077 136
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020066172
(22)【出願日】2020-04-01
(65)【公開番号】P2021163331
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】近 禅
(72)【発明者】
【氏名】新井 浩次
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-190003(JP,A)
【文献】特開2007-065867(JP,A)
【文献】特開2013-109715(JP,A)
【文献】特開2012-048478(JP,A)
【文献】特開2007-290229(JP,A)
【文献】特開2007-199838(JP,A)
【文献】特開2011-186966(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0090653(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/077
H01Q 7/00
H01Q 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基材と、
非接触通信が可能なICチップと、
前記第1基材上に互いに所定間隔を隔てて対向し、前記ICチップと電気的に接続することができる複数の接続端を有するループ状導体と、を備え、
前記ループ状導体は、長手方向に沿って延びる長手方向部分と、短手方向に沿って延びる短手方向部分とを有し、
前記ループ状導体の前記短手方向は、ループ状導体付きIC素子を製造する際の前記第1基材の送り方向に対して平行に位置し、
前記ICチップの反対側に位置する前記長手方向部分には、パッド部が連結され、
前記パッド部は、前記長手方向部分から前記ループ状導体の外側に向けて延びている、ループ状導体付きIC素子。
【請求項2】
第1基材と、
非接触通信が可能なICチップと、
前記第1基材上に互いに所定間隔を隔てて対向し、前記ICチップと電気的に接続することができる複数の接続端を有するループ状導体と、を備え、
前記ループ状導体は、長手方向に沿って延びる長手方向部分と、短手方向に沿って延びる短手方向部分とを有し、
前記ループ状導体の前記短手方向に沿ってスジが存在する、ループ状導体付きIC素子。
【請求項3】
前記ループ状導体の前記短手方向部分の線幅は、前記ループ状導体の前記長手方向部分の線幅よりも太い、請求項1又は2に記載のループ状導体付きIC素子。
【請求項4】
前記ループ状導体の前記短手方向部分の線幅は、前記ループ状導体の前記長手方向部分の線幅の倍以上倍以下である、請求項3に記載のループ状導体付きIC素子。
【請求項5】
前記ループ状導体の前記長手方向に沿う長さは、前記ループ状導体の前記短手方向に沿う長さの1.5倍以上10倍以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のループ状導体付きIC素子。
【請求項6】
第2基材と、前記第2基材上のアンテナとを有するアンテナ付き基材と、
前記アンテナ付き基材上に位置する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のループ状導体付きIC素子と、を備えた、ICチップ付き物品。
【請求項7】
RFIDタグである、請求項6に記載のICチップ付き物品。
【請求項8】
包材である、請求項6に記載のICチップ付き物品。
【請求項9】
第1基材を準備する工程と、
前記第1基材上にループ状導体を形成する工程と、
前記ループ状導体上にICチップを実装する工程と、を備え、
前記ループ状導体は、長手方向に沿って延びる長手方向部分と、短手方向に沿って延びる短手方向部分とを有し、
前記ループ状導体の前記短手方向は、ループ状導体付きIC素子を製造する際の前記第1基材の送り方向に対して平行に位置し、
前記ICチップの反対側に位置する前記長手方向部分には、パッド部が連結され、
前記パッド部は、前記長手方向部分から前記ループ状導体の外側に向けて延びている、ループ状導体付きIC素子の製造方法。
【請求項10】
第2基材を準備する工程と、
前記第2基材上にアンテナを形成する工程と、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のループ状導体付きIC素子を前記アンテナ及び前記第2基材に接着する工程と、を備えた、ICチップ付き物品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ループ状導体付きIC素子及びその製造方法、並びにICチップ付き物品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、製品の情報を管理や識別する目的で、商品等にICチップを搭載した非接触式RFID(Radio Frequency Identification)タグが利用されている。RFIDタグのICチップには商品等に関する情報が書き込まれており、商品等を管理や販売する際には、リーダライタによって、これらのICチップの情報を無線で読み取り、利用することができる。このようなRFIDタグは、商品管理の利便性向上や安全性の向上、また人為的ミスをなくす等大きなメリットをもたらしている。
【0003】
RFIDタグには、電池を内蔵し、自ら電波を発信できるアクティブタグと、無線で電力を受け取り、ICチップを起動するパッシブタグとがある。近年、構成が簡単で、安価で生産できるパッシブタグが、多く採用されはじめている。パッシブタグには、複数の開放端を有し、電力を受けとる線状アンテナと、ICとのインピーダンス整合をとり電力を効率よく伝えるループ状導体を有するものが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-71869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、RFIDタグは、線状アンテナとループ状導体が同時に形成され、続いてICチップが実装され、最後に管理対象物に容易に貼付できるようラベル形態に加工され用いられる。一方で、管理対象物に予め線状アンテナを形成しておき、この線状アンテナに対して、ループ状導体とICチップとで構成されるループ状導体付きIC素子を別途取り付けることも可能である。こうすることで、線状アンテナとループ状導体の面抵抗値を個別に設定でき、線状アンテナとループ状導体を作製するにあたり、様々な材料を採用することが可能となる。さらには、管理対象物に応じてインピーダンス整合を最適化することが容易となり、ICチップを無線で読み取る際の感度を改善することができる。
【0006】
ループ状導体付きIC素子を製造する工程で、ループ状導体付きIC素子はロールに巻き取られることがあり、巻き締め等によりストレスが多く発生する。このとき、ループ状導体のうち、ロールの送り方向と平行な部分にクラックが発生することが考えられる。
【0007】
本開示は、ループ状導体にクラックが発生することを抑制することが可能な、ループ状導体付きIC素子及びその製造方法、並びにICチップ付き物品及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施の形態によるループ状導体付きIC素子は、第1基材と、非接触通信が可能なICチップと、前記第1基材上に互いに所定間隔を隔てて対向し、前記ICチップと電気的に接続することができる複数の接続端を有するループ状導体と、を備え、前記ループ状導体は、長手方向に沿って延びる長手方向部分と、短手方向に沿って延びる短手方向部分とを有し、前記ループ状導体の前記短手方向は、ループ状導体付きIC素子を製造する際の前記第1基材の送り方向に対して平行に位置する。
【0009】
本実施の形態によるループ状導体付きIC素子は、第1基材と、非接触通信が可能なICチップと、前記第1基材上に互いに所定間隔を隔てて対向し、前記ICチップと電気的に接続することができる複数の接続端を有するループ状導体と、を備え、前記ループ状導体は、長手方向に沿って延びる長手方向部分と、短手方向に沿って延びる短手方向部分とを有し、前記ループ状導体の前記短手方向に沿ってスジが存在する。
【0010】
本実施の形態によるループ状導体付きIC素子において、前記ループ状導体の前記短手方向部分の線幅は、前記ループ状導体の前記長手方向部分の線幅よりも太くてもよい。
【0011】
本実施の形態によるループ状導体付きIC素子において、前記ループ状導体の前記短手方向部分の線幅は、前記ループ状導体の前記長手方向部分の線幅の1.5倍以上10倍以下であってもよい。
【0012】
本実施の形態によるループ状導体付きIC素子において、前記ループ状導体の前記長手方向に沿う長さは、前記ループ状導体の前記短手方向に沿う長さの2倍以上8倍以下であってもよい。
【0013】
本実施の形態によるICチップ付き物品は、第2基材と、前記第2基材上のアンテナとを有するアンテナ付き基材と、前記アンテナ付き基材上に位置する、本実施の形態によるループ状導体付きIC素子と、を備えている。
【0014】
本実施の形態によるICチップ付き物品は、RFIDタグであってもよい。
【0015】
本実施の形態によるICチップ付き物品は、包材であってもよい。
【0016】
本実施の形態によるループ状導体付きIC素子の製造方法は、第1基材を準備する工程と、前記第1基材上にループ状導体を形成する工程と、前記ループ状導体上にICチップを実装する工程と、を備え、前記ループ状導体は、長手方向に沿って延びる長手方向部分と、短手方向に沿って延びる短手方向部分とを有し、前記ループ状導体の前記短手方向は、ループ状導体付きIC素子を製造する際の前記第1基材の送り方向に対して平行に位置する。
【0017】
本実施の形態によるICチップ付き物品の製造方法は、第2基材を準備する工程と、前記第2基材上にアンテナを形成する工程と、本実施の形態によるループ状導体付きIC素子を前記アンテナ及び前記第2基材に接着する工程と、を備えている。
【発明の効果】
【0018】
本実施の形態によれば、ループ状導体にクラックが発生することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、一実施の形態によるループ状導体付きIC素子を示す平面図。
図2図2は、一実施の形態によるループ状導体付きIC素子を示す断面図(図1のII-II線断面図)。
図3図3は、一実施の形態によるICチップ付き物品を示す平面図。
図4図4は、一実施の形態によるICチップ付き物品を示す断面図(図3のIV-IV線断面図)。
図5図5は、変形例によるICチップ付き物品を示す平面図。
図6図6は、変形例によるICチップ付き物品を示す平面図。
図7図7は、RFIDタグであるICチップ付き物品を示す平面図。
図8図8は、包材であるICチップ付き物品を示す斜視図。
図9図9(a)-(f)は、一実施の形態によるループ状導体付きIC素子の製造方法を示す断面図。
図10図10は、ロール状に巻き取られた切断前のループ状導体付きIC素子を示す斜視図。
図11図11は、ループ状導体付きIC素子を個片化している状態を示す平面図。
図12図12(a)-(c)は、一実施の形態によるICチップ付き物品の製造方法を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら一実施の形態について具体的に説明する。以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
【0021】
以下、図1乃至図12を参照して、一実施の形態について説明する。
【0022】
[ループ状導体付きIC素子]
まず図1及び図2を参照して、本実施の形態によるループ状導体付きIC素子の構成について説明する。図1は、本実施の形態によるループ状導体付きIC素子を示す平面図であり、図2は、本実施の形態によるループ状導体付きIC素子を示す断面図である。
【0023】
図1及び図2に示すように、ループ状導体付きIC素子10は、第1基材11と、第1基材11上のループ状導体20と、ループ状導体20上の、非接触通信が可能なICチップ12とを備えている。このループ状導体付きIC素子10は、後述するアンテナ付き基材40と一体となって、図示しないリーダライタとの間で非接触無線通信を行うICチップ付き物品30を構成する。すなわちループ状導体付きIC素子10は、別体に構成されたアンテナ付き基材40のアンテナ42を介してリーダライタとの間で非接触無線通信を行う。
【0024】
第1基材11は、後述するようにループ状導体付きIC素子10を製造する際に、帯状の状態でロールに巻き取られる。第1基材11の各辺はそれぞれ、ループ状導体付きIC素子10を製造する際の第1基材11の送り方向D1(ロールの巻取方向)と、当該送り方向D1に対して垂直な幅方向D2と、に対して平行に延びている。送り方向D1に沿う第1基材11の長さL1は、7mm以上25mm以下としても良く、幅方向D2に沿う第1基材11の長さL2は、15mm以上60mm以下としても良い。
【0025】
第1基材11は、ループ状導体20及びICチップ12を支持するものであり、樹脂シート(フィルム)や紙基材を用いることができる。樹脂シートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンサルフイド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン等の素材が使用される。また、紙基材としては、例えば、上質紙、コート紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、ラテックスやメラミン含浸紙等が使用できる。
【0026】
ループ状導体20は、第1基材11上に積層されている。ループ状導体20は、ICチップ12と接続した状態でのICチップ12との接続面でのインピーダンス整合をとり電力を効率よく伝えるための素子である。具体的には、ループ状導体20は、細長いループ状に構成されており、ICチップ12に覆われる一部分を除き、環状に形成されている。この場合、ループ状導体20は、平面視で長方形形状となっている。ループ状導体20を構成する長方形の長辺は、長手方向DLに平行に位置し、当該長方形の短辺は、短手方向DSに平行に位置する。
【0027】
またループ状導体20は、長手方向DLに沿って延びる一対の長手方向部分21と、短手方向DSに沿って延びる一対の短手方向部分22とを有している。一対の長手方向部分21は、通常、互いに平行に配置され、一対の短手方向部分22は互いに平行に配置されている。しかしながら、これに限らず、一対の長手方向部分21が互いに非平行に配置されていても良く、一対の短手方向部分22が互いに非平行に配置されていても良い。各長手方向部分21の長さL3は、各短手方向部分22の長さL4よりも長い。また、各長手方向部分21と各短手方向部分22とは通常、互いに直交するように配置されている。しかしながら、これに限らず、一対の長手方向部分21と一対の短手方向部分22とが平行四辺形状或いは台形状に配置されていても良い。なお、一対の長手方向部分21のうち、ICチップ12側に位置する一方の長手方向部分21は中央部分で途切れており、この長手方向部分21には、一対(複数)の接続端23が形成されている。一対の接続端23は、第1基材11上に互いに所定間隔を隔てて対向している。すなわち一対の接続端23同士の間には、空隙部24が形成され、空隙部24を介して一対の接続端23同士が対向している。一対の接続端23は、それぞれICチップ12に電気的に接続されている。
【0028】
この場合、長手方向部分21の長さL3(ループ状導体20の長手方向DLに沿う長さL3)は、短手方向部分22の長さL4(ループ状導体20の短手方向DSに沿う長さL4)の1.5倍以上10倍以下であっても良く、4倍以上10倍以下であることが好ましい。長手方向部分21の長さL3を短手方向部分22の長さL4の1.5倍以上とすることにより、ループ状導体付きIC素子10を製造する際にループ状導体20にクラックが発生することを抑制することができる。また長手方向部分21の長さL3を短手方向部分22の長さL4の10倍以下とすることにより、ループ状導体付きIC素子10の大きさを小さく保ち、生産コストを抑えることができる。例えば、長手方向部分21の長さL3は、10mm以上50mm以下としても良く、短手方向部分22の長さL4は、2mm以上20mm以下としても良い。なお、長手方向部分21の長さL3とは、長手方向部分21を幅方向D2に沿って測定した長さである。また、短手方向部分22の長さL4とは、短手方向部分22を送り方向D1に沿って測定した長さである。
【0029】
また、ループ状導体20の短手方向部分22の線幅W2は、ループ状導体20の長手方向部分21の線幅W1よりも太くなっている。このように短手方向部分22の線幅W2を長手方向部分21の線幅W1よりも太くすることにより、第1基材11を送り方向D1(ロールの巻取方向)に沿って曲げた際にクラックが生じやすい箇所である短手方向部分22の強度を高めることができる。これにより、ループ状導体付きIC素子10を製造する際、ループ状導体20にクラックが発生することを抑制することができる。
【0030】
この場合、短手方向部分22の線幅W2は、長手方向部分21の線幅W1の2倍以上8倍以下であっても良く、4倍以上8倍以下であることが好ましい。短手方向部分22の線幅W2を長手方向部分21の線幅W1の2倍以上とすることにより、ループ状導体付きIC素子10を製造する際にループ状導体20にクラックが発生することを抑制することができる。また短手方向部分22の線幅W2を長手方向部分21の線幅W1の8倍以下とすることにより、寄生容量の増加によるインピーダンス不整合を抑制することができる。なお、短手方向部分22の線幅W2とは、短手方向部分22を幅方向D2に沿って測定した長さである。また、長手方向部分21の線幅W1とは、長手方向部分21を送り方向D1に沿って測定した長さである。
【0031】
本実施の形態において、ループ状導体20の短手方向DSは、ループ状導体付きIC素子10を製造する際の第1基材11の送り方向D1に対して平行に位置している。またループ状導体20の長手方向DLは、幅方向D2に対して平行に位置している。後述するように、ループ状導体付きIC素子10を製造する際、第1基材11は、ロール状に巻き取られる。上述した送り方向D1は、ロールの巻取方向に対して平行であり、幅方向D2は、ロールの中心軸方向に対して平行である。
【0032】
ループ状導体20の表面(第1基材11の反対側の面)には、ループ状導体付きIC素子10を製造する際の第1基材11の送りに起因するスジSが存在しても良い。スジSは、ループ状導体20の短手方向DSに沿う、複数のライン状の溝である。このスジSは、例えば第1基材11をロール状に巻き取った際に、第1基材11に生じる張力によって生じるものであっても良い。スジSは、ループ状導体20の表面に複数本形成され、それぞれ上述した送り方向D1に対して平行に延びている。送り方向D1に沿うスジSの長さは、100μm以上としても良く、スジSの深さは、0.05μm以上1μm以下としても良い。さらに、スジSの密度は、1本/mm以上50本/mm以下としても良い。
【0033】
ループ状導体20は、導電性を有する素材により構成されている。ループ状導体20は、例えば、金属箔をケミカルエッチングする方法により形成されても良い。金属箔としては、例えば、アルミニウムや銅等を用いることができる。金属箔は、第1基材11上にめっきや蒸着、ドライラミネート、接着剤を用いた接着等により形成可能である。
【0034】
また、ループ状導体20の一対の長手方向部分21のうち、ICチップ12の反対側に位置する長手方向部分21には、一対のパッド部25が連結されていても良い。一対のパッド部25は、それぞれ長手方向部分21からループ状導体20の外側に向けて延びている。この一対のパッド部25は、それぞれ後述するアンテナ42の一対の内側端部43に重なる位置に設けられている。一対のパッド部25は、ループ状導体20と同一の材料によって一体に形成されている。各パッド部25は、それぞれ平面視長方形形状を有している。なお、後述するように、ループ状導体20にパッド部25を形成せず、長手方向部分21とアンテナ42の一部を互いに略平行に配置しても良い(図5及び図6参照)。
【0035】
ICチップ12は、ループ状導体20上に積層されている。ICチップ12は、データの記憶領域(メモリ)を有し、入出力機能、制御機能、信号変調、復調、制御機能を備える通常のものを用いることができる。このICチップ12は、アンテナ42から得られた電力及び信号を受け、メモリの書き込み及び読み出しを行うものである。ICチップ12は、無線通信用のインターフェースや、後述するICチップ付き物品30を管理するために利用するデータを記憶させるメモリ等を有していても良い。ICチップ12は、図示しない接続層を介して、ループ状導体20の一対の接続端23に電気的に接続されている。この接続層としては、例えば異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)が用いられても良い。異方性導電膜は、ニッケルや銀、金などの金属でコーティングした樹脂粒子や、ニッケルや銀、金などの導電体粒子が高分子に分散された構造を有しており、異方性導電膜をループ状導体20とICチップ12との間に配置して加熱しながら圧力を加えることで、これらの金属がループ状導体20とICチップ12とを電気的に接続する。
【0036】
図2に示すように、第1基材11の厚みT1は、5μm以上200μm以下としても良い。また、ループ状導体20の厚みT2は、0.1μm以上50μm以下としても良い。また、ICチップ12の厚みT3は、100μm以上500μm以下としても良い。さらに、ループ状導体付きIC素子10の全体の厚みT4は、200μm以上750μm以下としても良い。
【0037】
[ICチップ付き物品]
次に、図3及び図4を参照して、本実施の形態によるICチップ付き物品の構成について説明する。図3は、本実施の形態によるICチップ付き物品を示す平面図であり、図4は、本実施の形態によるICチップ付き物品を示す断面図である。
【0038】
図3及び図4に示すように、ICチップ付き物品30は、アンテナ付き基材40と、アンテナ付き基材40上のループ状導体付きIC素子10とを備えている。このICチップ付き物品30は、図示しないリーダライタとの間で非接触の無線通信を行うものである。
【0039】
このうちアンテナ付き基材40は、第2基材(物品用基材)41と、第2基材41上の一対のアンテナ42とを有している。このアンテナ付き基材40は、ICチップを有しておらず、上述したループ状導体付きIC素子10のICチップ12を用いてリーダライタとの間で非接触無線通信を行う。
【0040】
第2基材41は、ICチップ付き物品30を支持する支持体としての役割を果たすものである。第2基材41としては、上述した第1基材11と同一の材料を用いても良く、異なる材料を用いても良い。具体的には、第2基材41として、樹脂シート(フィルム)や紙基材を用いることができる。樹脂シートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンサルフイド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン等の素材が使用される。また、紙基材としては、例えば、上質紙、コート紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、ラテックスやメラミン含浸紙等が使用できる。なお、第2基材41の厚みT5は、例えば100μm以上2000μm以下とすることができる。
【0041】
一対のアンテナ42は、第2基材41に積層されており、導電性を有する素材により構成されている。各アンテナ42は、例えば、導電性インキを印刷する方法により形成されても良い。導電性インキとしては、例えば、銅粉や銀粉などの粒子を含む導電性のインキを用いることができる。あるいは、アンテナ42は、例えば、金属箔をケミカルエッチングする方法、又は金属箔を打ち抜く方法により形成されても良い。金属箔としては、例えば、アルミニウムや銅等を用いることができる。
【0042】
各アンテナ42は、内側であってループ状導体付きIC素子10と重なる位置に設けられた内側端部43と、この内側端部43の外側に接続され、平面視でジグザグ状に複数屈曲したアンテナ配線部44とを有している。アンテナ42の材料としては、アルミニウム、銅、銅合金、銀等の金属又はその合金や複合材の他、グラフェン、カーボンナノチューブに代表される炭素系材料及びこれらの混合物を挙げることができる。また、アンテナ42は各種の平面形状とすることができ、上述したジグザグ状のほか、渦巻きコイル状、パッチ状、その他の形状であってもよい。なお、アンテナ42の厚みT6は、アンテナ42の材料が炭素系材料であれば体積抵抗率が低いので厚くなり、アンテナ42の材料が金属であれば薄く形成しても動作する。具体的には、アンテナ42の厚みT6は、例えば0.05μm以上20μm以下とすることができる。
【0043】
一対のアンテナ42上には、ループ状導体付きIC素子10が積層されている。ループ状導体付きIC素子10は、接着層31を介してアンテナ42及び第2基材41に接着されている。この場合、ループ状導体付きIC素子10は、ICチップ12を第2基材41側に向けるようにして配置される。接着層31としては、例えばエポキシ接着剤等の接着剤を用いることができる。また、接着層31の厚みT7は、例えば1μm以上20μm以下とすることができ、5μm以上10μm以下とすることが好ましい。
【0044】
なお、ループ状導体付きIC素子10の構成は、図1及び図2を用いて説明したものと同一であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0045】
また本実施の形態の変形例として、図5及び図6に示すように、ループ状導体20にパッド部25を形成せず、長手方向部分21とアンテナ42の一部42aを互いに略平行に配置しても良い。アンテナ42の一部42aは、平面視で長手方向部分21とずれて配置されていても良い(図5)。あるいは、アンテナ42の一部42aは、平面視で長手方向部分21と重なっていても良い(図6)。長手方向部分21とアンテナ42の一部42aを平面視上重なる位置に設けることにより、非接触通信感度が改善し好適である。また、アンテナ42は、所定の間隔を有する切断部を有していても、互いに接続されていて連続した構造を有していても良い。
【0046】
図7に示すように、ICチップ付き物品30は、例えばRFIDタグ35であっても良い。このようなRFIDタグ35は、それ自体が独立して流通性をもつものである。RFIDタグ35は、例えば商品管理に利用される際、第2基材41に形成した図示しない粘着剤層を利用して商品に貼り付けられても良い。
【0047】
また図8に示すように、ICチップ付き物品30は、例えば包材36であっても良い。この包材36には、図示しない印刷層が形成されていても良い。このような包材36は、内容物を収容するための収容部を有する容器を含んでいても良い。この場合、アンテナ付き基材40の第2基材41が容器の主たる基材を構成する。あるいは、包材36としては、収容部を有する容器に対して取り付けるものであっても良い。この場合、アンテナ付き基材40の第2基材41はも容器の主たる基材とは別の基材を構成する。
【0048】
ICチップ付き物品30が包材36である場合、包材36としては、軟包装材、紙器又は樹脂成形品等であっても良い。このうち軟包装材としては、例えば、パウチ、ピロー、シュリンクラベル、インモールドラベル容器、蓋材等が挙げられる。また紙器としては、例えば、箱等の一般紙器、紙容器、紙カップ、紙トレイ又は台紙等が挙げられる。また樹脂成形品としては、ブリスター容器、真空成形容器、深絞り容器、射出成形容器、ブロー成形容器、プラスチックボトル等が挙げられる。なお、図8においては、包材36が紙容器である場合を示している。
【0049】
ICチップ付き物品30が包材36である場合、アンテナ42は、容器の外面側(収容部の反対側)に位置していても良い。この場合、ループ状導体付きIC素子10及びアンテナ42は、それぞれ第2基材41よりも外面側に位置する。あるいは、アンテナ42は、容器の内面側(収容部側)に位置していても良い。この場合、ループ状導体付きIC素子10は、容器の内面側(収容部側)に位置していても良く、容器の外面側(収容部の反対側)に位置していても良い。後者の場合、ループ状導体付きIC素子10とアンテナ42との間に第2基材41が配置されても良い。
【0050】
また、ICチップ付き物品30が包材36である場合、アンテナ42を覆うように、包材36用の通常の印刷層が形成されていても良い。
【0051】
[ループ状導体付きIC素子及びICチップ付き物品の製造方法]
次に、本実施の形態によるループ状導体付きIC素子10及びICチップ付き物品30の製造方法について、図9乃至図11を用いて説明する。
【0052】
まず図9(a)に示すように、第1基材11を準備する。この第1基材11は、切断前のものであり、図9の紙面奥側から手前側に向けて細長い帯形状を有している。
【0053】
次に、図9(b)に示すように、第1基材11の一方の面の略全体に金属箔51を積層する。金属箔51としては、アルミニウム等の延伸金属箔を用いることができる。この場合、金属箔51を第1基材11に対してドライラミネートにより接着しても良い。
【0054】
続いて、図9(c)に示すように、金属箔51の一方の面(第1基材11の反対側の面)の略全体にドライフィルムレジスト52Aを積層する。
【0055】
次いで、図9(d)に示すように、ドライフィルムレジスト52Aに対してフォトマスクを介して露光し、現像することにより、所望の開口部53を有するレジスト層52を形成する。
【0056】
次に、図9(e)に示すように、レジスト層52を耐腐蝕膜として、金属箔51の一方の面(第1基材11の反対側の面)側から、金属箔51に対して腐蝕液でエッチングを施す。腐蝕液は、使用する金属箔51の材質に応じて適宜選択することができる。例えば、金属箔51として銅を用いる場合、例えばリン酸/硝酸/酢酸混合液を使用し、エッチングすることができる。これにより、金属箔51が所定のパターン形状に加工され、ループ状導体20及びパッド部25の外形が形成される。その後、レジスト層52を除去する。
【0057】
次いで、図9(f)に示すように、図示しない接続層を介して、ループ状導体20上にICチップ12を実装する。接続層としては例えば異方性導電膜を用いても良い。この場合、異方性導電膜をループ状導体20とICチップ12との間に配置して加熱しながら圧力を加えることで、ループ状導体20とICチップ12とを電気的に接続することができる。
【0058】
このようにして、図10に示すように、一枚の帯状の第1基材11上に、複数のループ状導体20及び複数のICチップ12が、送り方向D1に沿って互いに間隔を空けて配置される。この複数のループ状導体20が形成された第1基材11は、第1基材11の送り方向D1に沿って巻き取られ、ロールRを形成する。なお、このときループ状導体20には、第1基材11の送り方向D1に沿って、第1基材11の送りに起因するスジSが発生する(図1参照)。
【0059】
ところで、帯状の第1基材11をロールRとして巻き取った際、第1基材11が湾曲することにより、ループ状導体20に対して曲げ応力が加わる。とりわけ、硬くて曲がりにくいICチップ12を実装したループ状導体20には、第1基材11を曲げることによって大きなストレスが加わる。これに対して本実施の形態においては、ループ状導体20の長手方向DLは、第1基材11の送り方向D1に対して直交する方向に位置し、ループ状導体20の短手方向DSは、第1基材11の送り方向D1に対して平行に位置している。これにより、ループ状導体20のうち、第1基材11の送り方向D1に沿う部分を短くし、第1基材11を曲げることによってループ状導体20にクラックが生じることを抑制することができる。
【0060】
その後、図11に示すように、各ループ状導体20間の第1基材11を切断することにより、第1基材11を各ループ状導体20毎に分離する。このようにして、第1基材11と、ループ状導体20と、ICチップ12とを備えたループ状導体付きIC素子10が得られる。
【0061】
一方、ループ状導体付きIC素子10とは別に、アンテナ付き基材40を作製する。
【0062】
この場合、まず図12(a)に示すように、樹脂シート(フィルム)や紙基材等からなる第2基材41を準備する。
【0063】
次に、図12(b)に示すように、第2基材41上に所定のパターンを有するアンテナ42を形成する。各アンテナ42は、例えば、導電性インキを印刷することにより形成されても良い。導電性インキとしては、例えば、銅粉や銀粉などの粒子を含む導電性のインキを用いることができる。導電性インキを印刷する場合、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、又はインクジェット法が用いられても良い。あるいは、アンテナ42は、例えば、金属箔をケミカルエッチングする方法、又は金属箔を打ち抜く方法により形成されても良い。なお、導電性インキを印刷で形成する際、導電性インキを塗布する印刷機と同一の印刷機を用いて通常の印刷層(例えば包材36用の印刷層)を形成しても良い。
【0064】
このようにして、第2基材41と、第2基材41上の一対のアンテナ42とを有するアンテナ付き基材40が得られる。
【0065】
その後、図12(c)に示すように、別途作製したループ状導体付きIC素子10をアンテナ付き基材40に接着する。具体的には、ICチップ12を第2基材41側に向けた状態で、接着層31を用いてループ状導体付きIC素子10をアンテナ42及び第2基材41に接着する。これにより、アンテナ付き基材40と、アンテナ付き基材40上のループ状導体付きIC素子10とを備えたICチップ付き物品30が得られる。
【0066】
このように本実施の形態によれば、ループ状導体20の短手方向DSは、ループ状導体付きIC素子10を製造する際の第1基材11の送り方向D1に対して平行に位置する。これにより、ループ状導体付きIC素子10を製造する際にループ状導体20が曲げられた場合であっても、ループ状導体20にクラックが生じることを抑えることができる。この結果、ループ状導体付きIC素子10の歩留まりを改善し、ループ状導体付きIC素子10の品質を向上させることができる。具体的には、ループ状導体20の長手方向DLに沿う長さL4は、ループ状導体20の短手方向DSに沿う長さL3の1.5倍以上10倍以下であっても良い。これにより、ループ状導体20にクラックが生じることをより効果的に抑制することができる。
【0067】
また本実施の形態によれば、ループ状導体20の短手方向部分22の線幅W2は、ループ状導体20の長手方向部分21の線幅W1よりも太くても良い。具体的には、ループ状導体20の短手方向部分22の線幅W2は、ループ状導体20の長手方向部分21の線幅W1の2倍以上8倍以下であっても良い。これにより、ループ状導体20の短手方向部分22の強度を高めることができ、ループ状導体付きIC素子10を製造する工程でループ状導体20が曲げられた場合に、ループ状導体20にクラックが生じることを抑えることができる。
【0068】
また本実施の形態によれば、ループ状導体付きIC素子10とアンテナ付き基材40とが互いに別体に構成され、これらを接着することによりICチップ付き物品30を作製する。これにより、ICチップ12をアンテナ42に対して直接実装する場合と比較して、ICチップ12とアンテナ42との間で高い位置精度が求められることがなく、ICチップ付き物品30を容易に製造することができる。また、アンテナ42の材料とループ状導体20の材料とを異ならせることができる。例えば、抵抗値を下げることが求められるループ状導体20を低抵抗の材料で構成し、必ずしも低抵抗でなくても良いアンテナ42を安価な別の材料で構成することができる。
【0069】
上記各実施の形態及び各変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記各実施の形態及び各変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0070】
10 ループ状導体付きIC素子
11 第1基材
12 ICチップ
20 ループ状導体
21 長手方向部分
22 短手方向部分
23 接続端
24 空隙部
25 パッド部
30 ICチップ付き物品
31 接着層
40 アンテナ付き基材
41 第2基材
42 アンテナ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12