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特許7535292インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置を有するシステム
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  • 特許-インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置を有するシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置を有するシステム
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/393 20170101AFI20240808BHJP
   B05C 5/00 20060101ALI20240808BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20240808BHJP
   B05D 1/26 20060101ALI20240808BHJP
   B05D 3/00 20060101ALI20240808BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240808BHJP
   B41J 2/195 20060101ALI20240808BHJP
   B29C 64/112 20170101ALI20240808BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20240808BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20240808BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20240808BHJP
【FI】
B29C64/393
B05C5/00 101
B05C11/10
B05D1/26 Z
B05D3/00 D
B41J2/01 451
B41J2/01 401
B41J2/195
B29C64/112
B33Y10/00
B33Y30/00
B33Y50/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020066668
(22)【出願日】2020-04-02
(65)【公開番号】P2021160314
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】598086589
【氏名又は名称】株式会社マイクロジェット
(74)【代理人】
【識別番号】100102934
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 彰
(72)【発明者】
【氏名】山口 修一
(72)【発明者】
【氏名】堀 靖志
【審査官】大塚 美咲
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-042479(JP,A)
【文献】国際公開第2013/161300(WO,A1)
【文献】特開2005-096210(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/393
B05C 5/00
B05C 11/10
B05D 1/26
B05D 3/00
B41J 2/01
B41J 2/195
B29C 64/112
B33Y 10/00
B33Y 30/00
B33Y 50/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置を有するシステムであって、
前記吐出する装置は、
前記インクジェットヘッドの識別情報を取得するユニットと、
前記インクジェットヘッドのアクチュエータに対し、前記液材料を吐出するための駆動パルスを供給するユニットと、
前記インクジェットヘッドから吐出された液滴の状態を検出する検査ユニットとを含み、
前記システムは、さらに、
個々のインクジェットヘッドの吐出特性と前記個々のインクジェットヘッドの識別情報とが関連付けられたデータベースと、
前記吐出する装置の吐出対象の液材料について想定された仮の属性に対し、前記識別情報により得られた前記インクジェットヘッドの吐出特性に基づいて、最適化された前記駆動パルスを生成するための第1の最適化情報を提供する最適化ユニットとを有し、
前記最適化ユニットは、前記第1の最適化情報に基づき生成された駆動パルスにより吐出された液滴の状態を前記検査ユニットにより検出し、前記識別情報により得られた前記インクジェットヘッドの吐出特性に基づき前記吐出対象の液材料の吐出に関する実の属性を想定し、想定された前記実の属性に対して前記駆動パルスを動的に最適化する第2の最適化情報を提供する動的最適化ユニットを含む、システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記液材料の属性は、溶媒、溶質、溶質濃度、粘度、比重、体積弾性率、および表面張力の少なくともいずれかを含む、システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記最適化ユニットは、属性の異なる複数の液材料を、吐出特性の異なるインクジェットヘッドから吐出するための複数の駆動パルスを含む教師データに基づいて、吐出対象の液材料の属性とインクジェットヘッドの吐出特性とから最適化された駆動パルスを生成するための前記第1の最適化情報および前記第2の最適化情報を生成するように機械学習された駆動パルス生成モジュールを含む、システム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記検査ユニットは、前記液滴の状態として、前記液滴の飛翔経過を含む画像情報を取得する画像取得ユニットを含み、
前記最適化ユニットは、属性の異なる複数の液材料を、所定の駆動パルスにより、吐出特性の異なるインクジェットヘッドから吐出したときの飛翔経過を含む教師データに基づいて、インクジェットヘッドの吐出特性と飛翔経過から、液材料の前記実の属性を想定するように機械学習された属性想定モジュールを含む、システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記最適化ユニットはネットワークを介して前記吐出する装置と接続されている、システム。
【請求項6】
インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置に対し、前記インクジェットヘッドから前記液材料を吐出するために最適化された駆動パルスを生成するための情報を提供する情報提供装置であって、
前記吐出する装置は、
前記インクジェットヘッドの識別情報を取得するユニットと、
前記インクジェットヘッドのアクチュエータに対し、前記液材料を吐出するための駆動パルスを供給するユニットと、
前記インクジェットヘッドから吐出された液滴の状態を検出する検査ユニットとを含み、
前記情報提供装置は、
個々のインクジェットヘッドの吐出特性と前記個々のインクジェットヘッドの識別情報とが関連付けられたデータベースと、
前記吐出する装置の吐出対象の液材料について想定された仮の属性に対し、前記識別情報により得られた前記インクジェットヘッドの吐出特性に基づいて、最適化された前記駆動パルスを生成するための第1の最適化情報を提供する最適化ユニットとを有し、
前記最適化ユニットは、前記第1の最適化情報に基づき生成された駆動パルスにより吐出された液滴の状態を前記検査ユニットにより検出し、前記識別情報により得られた前記インクジェットヘッドの吐出特性に基づき前記吐出対象の液材料の吐出に関する実の属性を想定し、想定された前記実の属性に対して前記駆動パルスを動的に最適化する第2の最適化情報を提供する動的最適化ユニットを含む、情報提供装置。
【請求項7】
情報提供装置により、インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置に対し、前記インクジェットヘッドから前記液材料を吐出するために最適化された駆動パルスを生成するための情報を提供する方法であって、
前記吐出する装置は、
前記インクジェットヘッドの識別情報を取得するユニットと、
前記インクジェットヘッドのアクチュエータに対し、前記液材料を吐出するための駆動パルスを供給するユニットと、
前記インクジェットヘッドから吐出された液滴の状態を検出する検査ユニットとを含み、
前記情報提供装置は、個々のインクジェットヘッドの吐出特性と前記個々のインクジェットヘッドの識別情報とが関連付けられたデータベースを含み、当該方法は、
当該情報提供装置が、前記吐出する装置の吐出対象の液材料について想定された仮の属性に対し、前記識別情報により得られた前記インクジェットヘッドの吐出特性に基づいて、最適化された前記駆動パルスを生成するための第1の最適化情報を提供することと、
前記第1の最適化情報に基づき生成された駆動パルスにより吐出された液滴の状態を前記検査ユニットにより検出し、前記識別情報により得られた前記インクジェットヘッドの吐出特性に基づき前記吐出対象の液材料の吐出に関する実の属性を想定し、想定された前記実の属性に対して前記駆動パルスを動的に最適化する第2の最適化情報を提供することとを有する、方法。
【請求項8】
請求項7において、
前記液材料の属性は、溶媒、溶質、溶質濃度、粘度、比重、体積弾性率、および表面張力の少なくともいずれかを含む、方法。
【請求項9】
請求項7または8において、
前記第1の最適化情報を提供することは、属性の異なる複数の液材料を、吐出特性の異なるインクジェットヘッドから吐出するための複数の駆動パルスを含む教師データに基づく機械学習されたモデルを用いて、吐出対象の液材料の属性とインクジェットヘッドの吐出特性とから最適化された駆動パルスを生成するための情報を生成することを含む、方法。
【請求項10】
請求項7ないし9のいずれかにおいて、
前記検査ユニットは、前記液滴の状態として、前記液滴の飛翔経過を含む画像情報を取得する画像取得ユニットを含み、
前記第2の最適化情報を提供することは、属性の異なる複数の液材料を、所定の駆動パルスにより、吐出特性の異なるインクジェットヘッドから吐出したときの飛翔経過を含む教師データに基づく機械学習されたモデルを用いて、インクジェットヘッドの吐出特性と飛翔経過から、液材料の前記実の属性を想定することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置を有するシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリントプラットフォームと、各インクカートリッジのプリント角度を制御することで、間接的に各種溶液材料のインクジェットプリント精度を制御するためのインクカートリッジ自動回転装置と、インクジェットプリント過程においてプリントヘッドを自動的にクリーニングするためのヘッド自動クリーニング装置と、収集したプリントヘッドのフラッシュジェット時のインク滴画像を前記制御ユニットにフィードバックして処理し、プリントヘッドのすべての吐出孔の良否を観察し、インクジェットパラメータの最適化設定を行うためのプリントヘッドインク滴観察装置と、各種溶液材料を収納したインクカートリッジをプリントプラットフォームに切り替えてインクジェットプリントを行うための搬送ユニットと、プリントプラットフォームに切り替えられたインクカートリッジを制御してプリントプラットフォームにおいて移動させ、インクジェットプリント、ディスペンシング及びナイフ塗布、加熱及び気圧などの制御ユニットのコマンドに応答する装置を駆動する制御ユニットとを備え、搬送ユニットは、それぞれ各種溶液材料を収納するための複数のインクカートリッジと、制御ユニットのコマンドに応答して、現在のプリントステップに基づいて、対応した溶液材料を収納するインクカートリッジをプリントプラットフォームに切り替える切替制御装置とを含む、三次元プリンタを提供することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2019-534169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、インクジェットを用いた装置の使用者が、液材毎に吐出条件を最適化する必要があることが、インクジェット技術を用いたアプリケーションの適用範囲を拡大する際の課題の1つであった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様の1つは、インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置を有するシステムである。吐出する装置は、インクジェットヘッドの識別情報を取得するユニットと、インクジェットヘッドのアクチュエータに対し、液材料を吐出するための駆動パルスを供給するユニットと、インクジェットヘッドから吐出された液滴の状態を検出する検査ユニットとを含む。このシステムは、さらに、個々のインクジェットヘッドの吐出特性と個々のインクジェットヘッドの識別情報とが関連付けられたデータベースと、吐出する装置の吐出対象の液材料について想定された仮の属性に対し、識別情報により得られたインクジェットヘッドの吐出特性に基づいて、最適化された駆動パルスを生成するための第1の最適化情報を提供する最適化ユニットを有する。さらに、最適化ユニットは、第1の最適化情報に基づき生成された駆動パルスにより吐出された液滴の状態を検査ユニットにより検出し、識別情報により得られたインクジェットヘッドの吐出特性に基づき吐出対象の液材料の吐出に関する実の属性を想定し、想定された実の属性に対して駆動パルスを動的に最適化する第2の最適化情報を提供する動的最適化ユニットを含む。
【0006】
吐出対象の液材料の属性、例えば、溶媒、溶質、溶質濃度、粘度、比重、体積弾性率、および表面張力を精度よく取得することはそれほど容易なことではなく、また、吐出する装置が設置されている環境における温度、湿度、気圧など、あるいは時間的な経過により属性の値が変動することも多い。このシステムにおいては、吐出対象の液材料について、ユーザーからの情報、吐出する装置において得られる情報などから、吐出対象の液材料の属性を仮の属性として、最適化ユニットがインクジェットヘッドの識別情報に関連付けられたインクジェットヘッドの吐出特性と仮の属性とに基づいて第1の最適化情報を提供する。
【0007】
第1の最適化情報に基づき生成された駆動パルスが吐出対象の液材料を吐出する駆動パルスとして最適であればそれでよいが、通常は、吐出可能であっても最適であるとは言えない。このため、動的最適化ユニットにより、吐出された液滴の状態を検査ユニットにより検出し、その結果から、逆に、インクジェットヘッドの吐出特性に基づき吐出対象の液材料の吐出に関する実の属性を想定し、想定された実の属性に基づいて、その都度得られる実の属性に基づいて動的に駆動パルスを最適化する第2の最適化情報を提供する。このため、吐出対象の液材料の属性が明確に判明しない場合であっても、また、温度などの環境の変化や時間的な経過により属性が変化した場合であっても、吐出対象の液材料の吐出に適した駆動パルスにより吐出する装置を稼働させることができる。液材料の吐出に関する実の属性は、インクジェットヘッドの吐出特性との相関があればよく、吐出対象の液材料の実際の属性と同一であってもよく異なっていてもよい。
【0008】
最適化ユニットは吐出する装置と一体で提供されてもよく、ネットワークを介して吐出する装置と接続されていてもよい。最適化ユニットは、データベースとともに、ネットワーク(クラウド)に接続したサーバーなどに実装されてもよく、ネットワークを介して、吐出する装置に対して情報を提供する情報提供装置として提供されてもよい。
【0009】
本発明の他の態様の1つは、情報提供装置により、インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置に対し、インクジェットヘッドから液材料を吐出するために最適化された駆動パルスを生成するための情報を提供する方法である。当該方法は、情報提供装置が、吐出する装置の吐出対象の液材料について想定された仮の属性に対し、識別情報により得られたインクジェットヘッドの吐出特性に基づいて、最適化された駆動パルスを生成するための第1の最適化情報を提供することと、第1の最適化情報に基づき生成された駆動パルスにより吐出された液滴の状態を検査ユニットにより検出し、識別情報により得られたインクジェットヘッドの吐出特性に基づき吐出対象の液材料の吐出に関する実の属性を想定し、想定された実の属性に対して駆動パルスを動的に最適化する第2の最適化情報を提供することとを有してもよい。
【0010】
最適化ユニットは、属性の異なる複数の液材料を、吐出特性の異なるインクジェットヘッドから吐出するための複数の駆動パルスを含む教師データに基づいて、吐出対象の液材料の属性とインクジェットヘッドの吐出特性とから最適化された駆動パルスを生成するための情報を生成するように機械学習された駆動パルス生成モジュールを含んでもよい。また、検査ユニットは、液滴の状態として、液滴の飛翔経過を含む画像情報を取得する画像取得ユニットを含み、最適化ユニットは、属性の異なる複数の液材料を、所定の駆動パルスにより、吐出特性の異なるインクジェットヘッドから吐出したときの飛翔経過を含む教師データに基づいて、インクジェットヘッドの吐出特性と飛翔経過から、液材料の属性を想定するように機械学習された属性想定モジュールを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】システムの一例を示すブロック図。
図2】システムの制御の一例を示すフローチャート。
図3】画像情報の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に、本発明の実施形態の1つに関し、インクジェットヘッドを用いた吐出装置を有するシステムの概要を示している。このシステム1は、ピエゾインクジェット法により1種類以上のバイオマテリアル液材などの各種機能性液材料(液材料)9を目的の基材8に対し正確かつ、安定した塗布を行うことを目的としたシステムである。吐出装置(吐出する装置)10は、1つ以上のインクジェットヘッド11と、インクジェットヘッドの11のアクチュエータ12に対し、液材料9を吐出するための駆動パルス13を供給するユニット(インクジェットヘッド制御部)14とを含む。
【0013】
1種類以上のバイオマテリアル液材などの機能性液材料9を一括で取り扱いながら、正確な位置に必要なタイミングで塗布を行う吐出装置10、例えば、インクジェット製造装置を運用するためには、従来、インクジェット技術の課題であった、液材毎に吐出条件の最適化が必要、安定吐出状態の維持、製造したチップ部品等のトレーサビリティの確保といった課題を解決する必要がある。本システム1においては、上記の課題解決を製造装置の使用者(ユーザー)に求めずに、吐出装置10自身により、または吐出装置10とクラウド(インターネット)6を経由して通信可能な情報処理装置(サーバー)50により提供する。本システム1により、ユーザーは、高品質、高信頼性を有した吐出装置10を得ることができる。また、吐出装置10と、吐出装置10を制御するアプリケーション18とを備えた、高品質、高信頼性の製造装置19を提供することができる。
【0014】
吐出装置10は、インクジェットヘッド11を含む。インクジェットヘッド11の一例は、バイオマテリアル液材などの各種機能性液材料9をピコリットルオーダーで微量吐出させるものである。吐出装置10は、ヘッド制御部14を含む。インクジェット技術は、液材毎に吐出条件の最適化が必要となり、ヘッド制御部14は、その吐出条件に適した駆動パルス13をインクジェットヘッド11のアクチュエータ12に電気信号で伝達する。吐出装置10は、ヘッドID管理部15を含む。ヘッドID管理部15は、吐出装置10に現在搭載されているインクジェットヘッドの識別情報ID61を取得する。ID61により、サーバー50に保管された当該ヘッド11の出荷時の記録やこれまでの使用履歴、これまでの使用時の吐出状態等と現在の吐出状態についての比較を行う際のリファレンスとすることができる。
【0015】
吐出装置10は、ヘッド圧力制御部21を含む。ヘッド圧力制御部21は、機能性液材料9のインクジェットヘッド11内への充填や、ノズルメニスカス面の保持を目的として、-0.1kPa単位の微負圧制御並びに、加圧制御を行う。
【0016】
吐出装置10は、インクジェットヘッド11から吐出された液材料9の液滴9aの状態を検出する検査ユニット30を含む。検査ユニット30は、液滴9aの状態として、液滴の飛翔経過を含む画像情報65を取得する画像取得ユニット31を含む。検査ユニット30は、さらに、吐出条件の最適化を行う際の液滴の速度計測や、液滴形状評価を行う際に必要となる液滴観察用発光部の制御を行う液滴観察制御部32と、インクジェットヘッド11を使用した機能性液材料を対象基材にスポットする際に、吐出トリガに同期させて液材の吐出有無を光学センサにより、1滴毎にセンシングする液滴通過検知部33とを含む。画像取得ユニット31は、製造されるバイオチップ等の基材8に対し、正確な吐出が行われているのか否かなどを、飛翔経過を含めた画像として、カメラ35aおよび35bから取得する。得られた画像情報65は、クラウド6を介してサーバー50に提供される。画像情報65は、ユーザーがアクセス可能なクラウドに保存されてもよい。液滴観察カメラ35bはインクジェットヘッド11から吐出された飛翔中の液滴9を、基材着滴観察カメラ35aは、基材8に着滴した際の機能性液材料の着滴状態を撮影する。
【0017】
吐出装置10は、さらに、アプリケーション18からのコマンドに基づいて、インクジェットヘッド11からの機能性液材料9の吐出タイミングを制御するトリガ入出力部22を含む。液滴観察を行う際は、吐出装置10の内部ユニットのトリガを使用し、製造時の吐出はアプリケーション18から供給される外部トリガを使用してもよい。
【0018】
吐出装置10は、クラウド6とWiFiなどのアクセス手段を用いて通信する通信インターフェイス25を含む。通信インターフェイス25が吐出装置10の全体の制御を行ってもよい。吐出装置10は、吐出装置10の設置場所の温度、湿度情報、気圧などを含む環境情報63と、吐出対象の液材料9の属性64とを含む吐出環境情報62を取得する環境情報取得ユニット(情報取得ユニット)26を含む。情報取得ユニット26は、液材料9の属性64を得るために粘度計測センサや液滴の質量計測センサ等を備えていてもよく、ヘッド圧力制御部21などの液材料9を取り扱うユニットからの情報に基づき液材料9の属性64に関わる情報を取得してもよい。
【0019】
液材料9の属性64は、溶媒、溶質、溶質濃度、粘度、比重、体積弾性率、および表面張力のいずれかを含んでいてもよい。液材料9の属性64はこれらに限定されない。これらの属性(特性)64に関わる情報は温度、湿度あるいは圧力などの環境情報63に依存する情報であってもよい。液材料9の属性64は、吐出装置10が、液材料9を取り扱う段階で自動的に取得してもよく、ユーザーがユーザー端末40から入力してもよい。例えば、吐出対象の液材料9が市販された材料であれば、ユーザーがそのメーカー名と製品名とを入力することにより、サーバー50において、液材料9の公開されている属性情報64を取得することができる。
【0020】
クラウド6を介して吐出装置10と通信可能なサーバー50は、吐出装置10に対して吐出に要する情報を提供する装置(情報提供装置)として機能する。サーバー50は、クラウド6を介して通信する通信制御ユニット53と、個々のインクジェットヘッド11の吐出特性と個々のインクジェットヘッドの識別情報61とが関連付けられたインクジェットヘッドデータベース54と、市販されている液材料9の属性情報64が温度などの環境情報63と関連して補正できる状態で格納された属性データベース55と、吐出装置10のユーザー毎の情報が格納されたユーザーデータベース56とを含む。属性データベース55は、溶媒、溶質、溶質濃度、粘度、比重、体積弾性率、および表面張力を含む多種多様な属性情報が温度などの環境情報により補正できる情報を含んでいてもよい。
【0021】
ユーザーデータベース56は、ユーザーの吐出装置10に対する情報提供の課金情報、例えば、サーバー50から吐出装置10に提供される情報に基づき吐出された液滴数あるいは液量に応じた課金情報、装置やインクジェットヘッドの稼働時間等に応じた課金情報などが含まれてもよい。ユーザーの吐出対象の液材料9の属性情報64および、サーバー50で、吐出のために判断あるいは得られた属性情報68が、履歴としてユーザーデータベース56に格納されていてもよい。サーバー50により、ユーザーに対し、吐出装置10により作業するための情報を迅速に提供できる。それとともに、その情報をサーバー50に囲い込むことが可能となり、有償でユーザーに対して吐出装置10により、様々な液材料9に対して安定して吐出性能が得られるサービスを提供できる。
【0022】
サーバー50は、吐出装置10の吐出対象の液材料9について想定された仮の属性(63)に対し、識別情報61により得られたインクジェットヘッドの吐出特性に基づいて、最適化された駆動パルス69を生成するための第1の最適化情報66を提供する最適化ユニット51を有する。この最適化ユニット51は、第1の最適化情報66に基づき生成された駆動パルス69により吐出された液滴9aの状態を、吐出装置10の検査ユニット30により検出し、識別情報61により得られたインクジェットヘッド11の吐出特性に基づき吐出対象の液材料9の吐出に関する実の属性(真の属性)68を想定し、想定された実の属性68に対して駆動パルス69を動的に最適化する第2の最適化情報67を提供する動的最適化ユニット52としての機能を含む。第1の最適化情報66および第2の最適化情報67は、インクジェットヘッド11のアクチュエータ12、例えばピエゾ素子を稼働するための駆動パルス69をヘッド制御ユニット14が生成するための情報であればよく、駆動パルス69の波形を示す情報であってもよく、駆動パルス69を生成するためのデータ、関数などの情報であってもよい。
【0023】
この最適化ユニット51においては、まず、吐出装置10またはユーザー端末40から得られた属性情報64を仮の属性情報として第1の最適化情報66を吐出装置10に供給する。最適化ユニット51は、得られた仮の属性情報64を温度などの環境情報63により補正した情報に基づき、第1の最適化情報66を吐出装置10に供給してもよい。この第1の最適化情報66に含まれる駆動パルス69によりインクジェットヘッド11から吐出された液滴9aの動作が検査ユニット30により所定の性能または精度が得られれば、吐出装置10は所定の仕様で液材料9を吐出でき、所定の仕様の製品を製造できる。
【0024】
多くのケースでは、吐出装置10において測定または検出できる属性情報64は、数、精度ともに十分ではない。また、市販されている液材料9においても、公開されている属性情報64は幅があり、また、数も限られていることが多い。また、液材料9の濃度、不純物あるいは液材料9に含まれている細胞などの粒状物により液材料9の吐出に関する属性は変化する。したがって、この段階の駆動パルス69によりインクジェットヘッド11から吐出された液滴9aが所定の仕様を満たす可能性は小さい。
【0025】
しかしながら、吐出対象の液材料9についてある程度の属性情報64が得られ、また環境情報63により補正することにより、液材料9を吐出できないという最悪のケースは避けられる可能性が高い。そこで、最適化ユニット51においては、動的最適化ユニット52を用い、第1の最適化情報66に基づき吐出された液滴9aの状態、例えば、飛翔経過を画像情報65として取得することにより、インクジェットヘッド11の吐出特性との関係に基づき、吐出対象の液材料9の実の属性68を求め、その実の属性情報68に基づく駆動パルス69を第2の最適化情報67として吐出装置10に供給する。実の属性情報68は、液材料9の真の属性情報であってもよいが、液材料9を所定の状態で吐出するための駆動パルス69を生成できる情報であればよく、液材料9の真の属性情報でなくてもよい。
【0026】
動的最適化ユニット52においては、第2の最適化情報67を吐出装置10に供給し、その結果となる吐出装置10の検査ユニット30からの画像情報65を受信し、さらに、駆動パルス69を最適化する処理を複数回繰り返してもよい。また、所定の仕様を満たす最適化された駆動パルス69を含む第2の最適化情報67が吐出装置10に供給され、所定の作業が吐出装置10で行われる場合も、定期的に、作業の区切れにおいて、環境情報63の変化に応じて、あるいはランダムに、検査ユニット30から画像情報65を取得して実の属性情報68の変化を捉え、駆動パルス69の最適化を動的に継続してもよい。吐出装置10における作業中は常に検査ユニット30が液滴9aの飛翔状態を検出し、駆動パルス69を動的に最適化してもよい。
【0027】
最適化ユニット51は、属性の異なる複数の液材料9を、吐出特性の異なるインクジェットヘッド11から吐出するための複数の駆動パルス69を含む教師データに基づいて、吐出対象の液材料9の属性64または68とインクジェットヘッド11の識別情報61から導かれる吐出特性とから最適化された駆動パルス69を生成するための最適化情報66または67を生成するように機械学習された駆動パルス生成モジュール(駆動パルス供給AI)57を含んでもよい。市販されるインクジェットヘッド11はロット単位で、または個別で、吐出特性が異なることが多い。これらの吐出特性の異なるインクジェットヘッド11に対し、吐出対象となり得る、属性が異なる全ての液材料9について最適な駆動パルス69を事前に求めておくことは不可能である。インクジェットヘッド11の吐出特性と、液材料9の属性とから関数などに基づいて駆動パルス69を最適化してもよい。吐出特性と属性情報とを含む教師データを用いて機械学習されたモデルを含む駆動パルス生成モジュール57は、最適な駆動パルス69を生成する好適な手段の1つである。
【0028】
最適化ユニット51は、属性の異なる複数の液材料9を、所定の駆動パルス69により、吐出特性の異なるインクジェットヘッド11から吐出したときの飛翔経過を含む教師データに基づいて、インクジェットヘッドの吐出特性と飛翔経過から、液材料の属性を想定するように機械学習された属性想定モジュール(液属性供給AI)58を備えていてもよい。
【0029】
所定の駆動パルス69により、吐出特性の異なるインクジェットヘッド11から吐出したときの飛翔経過を含む教師データに基づいて、インクジェットヘッドの吐出特性と飛翔経過から、最適化された駆動パルス69を生成するための第2の最適化情報67を生成するように機械学習されたモジュールを提供できる可能性はある。しかしながら、最適な駆動パルス69が推定された要因が不明になる可能性があり、最適化のプロセスの検証が難しい可能性がある。また、属性が同じまたは近似した他の液材料9を含めた教育ができず、機械学習の適用範囲が拡大しにくい可能性がある。
【0030】
さらに、液材料9の属性を1つの要因として駆動パルス69を最適化するプロセスにおいては、温度、経時変化などの環境情報63に基づき、属性情報68の変化を属性想定モジュール58において事前に予想することが可能である。したがって、最適化ユニット51は、動的に変化する液材料9の属性に対してフィードバック型の最適化された駆動パルス69を含む第2の最適化情報67を提供するとともに、フィードフォワード型(予測制御型)の最適化された駆動パルス69を含む第2の最適化情報67を提供してもよい。
【0031】
これらの最適化プロセスにおいて得られた、または想定された各液材料9の属性情報64および68は、属性データベース55およびユーザーデータベース56に蓄積され、以降の各ユーザーに対するサービス、また、他のユーザーから提供される液材料9の属性の特定に反映してもよい。
【0032】
図2に、吐出装置10に対して情報を提供するサーバー(情報提供装置)50において情報を提供する方法の一例を示している。サーバー50はメモリおよびCPUを含むコンピュータ資源を備えており、この方法は、サーバー50の制御方法として提供されてもよく、制御プログラム(プログラム製品)として記録媒体に記録された状態で提供されてもよい。ステップ71において、吐出装置10から情報提供の要求があると、ステップ72において、サーバー50ではユーザーデータベース56に基づいてユーザーとの契約を確認する。サーバー50は、ユーザーとの契約の確認、例えば、課金条件の確認などを行うユーザー管理ユニット59を備えていてもよい。
【0033】
ステップ73において、吐出装置10から、インクジェットヘッド11の識別情報(ID)61と、温度などの環境情報63および液材料9の属性情報64を含む吐出環境情報62を取得すると、ステップ74において最適化ユニット51の駆動パルス供給AI57が吐出装置10から得られた属性情報(仮の属性情報)64に基づき駆動パルス69を生成し、その仮の属性情報64に基づく駆動パルス69を含む第1の最適化情報66を吐出装置10に提供する。
【0034】
ステップ75において、吐出装置10から、サーバー50から提供された駆動パルス69により吐出された液滴9aの状態を含む情報を取得する。本例においては、吐出された液滴9aの状態を含む情報は、吐出装置10の検査ユニット30により得られた情報であり、インクジェットヘッド11から吐出された液滴9aの飛翔経過を含む画像情報65を含む。ステップ76において、液滴9aの吐出状態を判断する。
【0035】
図3に画像情報65の一例を示している。吐出装置10の検査ユニット30の画像取得ユニット31により撮影された吐出状態の写真の液滴9aの飛翔部位およびインクジェットヘッド11の先端部分を含む画像が、時間経過に沿った連続した画像として画像情報65に含まれる。これらの画像により、連続した液滴形状および飛翔経過が把握できる。液滴9aの吐出状態は、スコア化して判断してもよい。例えば、具体的なスコア化としては、最適化時の液滴速度からの、速度変化率をスコア化してもよい。この場合のスコアの計算は以下の式(1)で定義してもよい。
(最適化時点での速度-現在の吐出速度)/最適化時点での速度×100 ・・・(1)
最適化時のメイン液滴吐出角度からの、吐出角度変化率でスコア化してもよい。この場合のスコアの計算は以下の式(2)で定義してもよい。
(最適化時点での吐出角度-(90-吐出角度変化))/最適化時点での吐出角度×100 ・・・(2)
ノズル近傍での濡れをスコア化してもよい。また、ノズル面の濡れている面積の数値化してもよい。
【0036】
吐出状態の良否判定は、液滴9aの吐出状態の画像情報65に含まれる、時系列で変化するインクジェット液滴の飛翔画像群を、過去の同様の画像群を使ったディープニューラルネットワーク法(Convolutional Neural Network 法、または、Recurrent Neural Network法)を利用して学習したモデルを利用してもよい。分類のためのモデルはサーバー50内に、良好な吐出、不良な吐出(不吐出、飛行曲がりあり、飛び散りあり、サテライト不安定、等)に分類したうえで、吐出の際の速度、パルス幅、電圧値、ヘッドに印加されている微負圧値、環境温度、湿度情報も加味して判定されてもよい。
【0037】
ステップ76において、吐出状態が良好であると判断されると、ステップ77において、すでに供給されている駆動パルス69が選択される。一方、吐出状態に問題があると判断されると、ステップ78において、さらに駆動パルス69の最適化が行われる。最適化の結果、吐出特性を示す液適量や液滴スピードがあらかじめ設定した範囲に入らない場合、例えば液滴の体積が小さい、液滴のスピードが遅いなどの場合は、このプロセスを繰り返し、第3、第4といった最適化情報を次々と提供し、吐出状態が指定範囲内に入るまでこれを繰り返してもよい。万一、最適解が得られない場合は、中断してその状態を示す表示をする処理を行ってもよい。
【0038】
最適化ユニット51においては、属性想定モジュールとして機能する液属性供給AI58と、駆動パルス供給AI57とが協働して、属性情報を最適化するとともに駆動パルス69を最適化する処理を動的に行う。すなわち、液属性供給AI58と、駆動パルス供給AI57とを含む動的最適化ユニット52が稼働する。
【0039】
まず、液属性供給AI58が、吐出装置10において用いられた駆動パルス69の吐出結果を、液滴9aの飛翔経過を含む画像情報65として取得する。液属性供給AI58は、この画像情報65と、与えられた駆動パルス69と、与えられた駆動パルス69の要因となる仮の属性情報64とに基づき、状況を見直し、実の属性情報68を想定する。この際、温度などを含む環境情報63を加味してもよく、さらに、吐出装置10で得られる最新の属性情報64を加味してもよい。次に、駆動パルス供給AI57が液属性供給AI58により想定された属性情報(実の属性情報)68に基づき駆動パルス69を生成し、第2の最適化情報67として設定する。
【0040】
さらに、ステップ79において、ユーザーの契約情報を確認し、ステップ80において駆動パルス69を含む最適化情報66または67を吐出装置10へ供給する。吐出装置10においては、これらの最適化情報66または67により、最適なヘッド駆動条件を決定でき、機能性液材料9を基材8上にスポットできる。サーバー50のユーザー管理ユニット59は、このスポットに使用するヘッド駆動パルス69をカウントするカウントアップ、またはカウントダウンカウンタを含み、契約にしたがった課金が行われるように管理する。装置やインクジェットヘッドの稼働時間にしたがって課金が行われるように管理しても良い。ユーザー管理ユニット59は、最適なヘッド駆動条件を決定後、機能性液材料9を基材8上にスポットするに際し、ノズル面のワイピング数、リフレッシングのスポット数をカウントするカウントアップ、またはカウントダウンカウンタを備えていてもよい。
【0041】
インクジェット技術は最適な吐出条件下においては、マイクロメートルのオーダーにて指定位置に対し、正確な吐出量で機能性液材料のパターニングや着滴を可能とする技術である。したがって、インクジェットヘッド近傍に基材着滴カメラを配置して、着滴位置の基材表面の撮影を行うことで、着滴位置の管理、吐出量(着滴径)の管理が可能となる。撮影された画像並びに、検査情報はトレーサビリティ確保の為の管理情報としてユーザー端末に登録されてもよく、サーバー50において吐出条件を最適化するために用いられてもよい。設定された良好範囲内であっても、着滴位置や着滴サイズが徐々に悪化傾向にある場合は、サーバー50において動的に吐出条件を最適化することにより、状況に合致したタイミングで劣化情報に合わせて、または劣化することを事前に予想して、安定した吐出を行い、製造におけるロスや遅延などの発生を未然に防止できる。また、ヘッドクリーニングや洗浄等の必要な措置を講じてもよい。
【0042】
吐出装置10を含むシステム19は、バイオチップ製造装置であってもよい。インクジェット方式によりバイオマテリアル液材などの各種機能性液材料を吐出する形態は、大きく、指定位置へのドット配置、液材を連続的に吐出させたライン形状印刷、特定のパターン図形を持った形状印刷の3通りに分類される。サーバー50は、それらの吐出形態に適した駆動パルス69を自動的に、ユーザーの作業負担を除き、または軽減して提供できる。
【0043】
上記の例では、最適化ユニット51はクラウド6上に構築されたサーバー50により提供しているが、吐出装置10にビルトインすることも可能であり、クラウド6を介して他の吐出装置10と通信可能な装置であってもよく、ネットワークから独立したスタンドアロンの吐出装置10であってもよい。吐出装置10は、製造用に限らず、様々な検査および測定過程で用いられてもよく、医療用として用いられてもよく、実験室用として用いられてもよい。最適化ユニット51を備えた、または通信可能な吐出装置10を提供することにより、製造現場などにおいて、担当者がしなくてはならなかった吐出条件の最適化と製造中の安定吐出状態の維持を、現場の担当者に代わり、自動的に実施する事が可能となる。このため、現場の担当者はインクジェット技術のノウハウを持っていなくても、高品質、高信頼性のチップなどの製品を製造することが可能となり、測定あるいは検出現場においては信頼性の高い測定が可能になる。
【符号の説明】
【0044】
10 吐出装置、 50 サーバー
図1
図2
図3