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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】減圧弁ユニット
(51)【国際特許分類】
   F16L 39/04 20060101AFI20240808BHJP
   F16L 55/00 20060101ALI20240808BHJP
   F16L 27/08 20060101ALI20240808BHJP
   E03B 7/07 20060101ALI20240808BHJP
   E03B 7/09 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
F16L39/04
F16L55/00 G
F16L27/08 Z
E03B7/07 A
E03B7/09
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020100638
(22)【出願日】2020-06-10
(65)【公開番号】P2021195963
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】390006736
【氏名又は名称】株式会社日邦バルブ
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】牧野 樹
【審査官】岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-160099(JP,A)
【文献】特開2005-213788(JP,A)
【文献】特開平11-094170(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 39/04
F16L 55/00
F16L 27/08
E03B 7/07
E03B 7/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入管と、
止水栓と、
前記止水栓を前記流入管に接続する止水栓接続機構と、
前記止水栓の前記流入管とは反対側に接続された減圧弁と、を有し、
前記流入管は、第1軸に沿った第1軸方向に延びる第1管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第2軸に沿った第2軸方向に延びる第2管部分と、を備え、
前記第1管部分は、前記第1軸方向に延びる上流側管部と、前記上流側管部と同軸の下流側管部と、前記下流側管部を前記上流側管部に対して、前記第1軸回りに回転可能に接続する回転接続機構と、を備え、
前記流入管に流入する水は、前記上流側管部、および前記下流側管部をこの順に流れ、前記第2管部分は、前記下流側管部に連通し、
前記止水栓接続機構は、前記第2管部分に対して前記止水栓を前記第2軸回りに回転可能に接続することを特徴とする減圧弁ユニット。
【請求項2】
流入管と、
第1止水栓と、
第2止水栓と、
前記第1止水栓を前記流入管に接続する第1止水栓接続機構と、
前記第2止水栓を前記流入管に接続する第2止水栓接続機構と、
前記第1止水栓の前記流入管とは反対側に接続された第1減圧弁と、
前記第2止水栓の前記流入管とは反対側に接続された第2減圧弁と、を有し、
前記流入管は、第1軸に沿った第1軸方向に延びる第1管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第2軸に沿った第2軸方向に延びる第2管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第3軸に沿った第3軸方向に延びる第3管部分と、を備え、
前記第1管部分は、前記第1軸方向に延びる第1管部と、前記第1管部と同軸の第2管部と、前記第2管部を前記第1管部に対して、前記第1軸回りに回転可能に接続する回転接続機構と、を備え、
前記流入管に流入する水は、前記第1管部、および前記第2管部をこの順に流れ、
前記第2管部分は、前記第1管部に連通し、
前記第3管部分は、前記第2管部に連通し、
前記第1止水栓接続機構は、前記第2管部分に対して前記第1止水栓を前記第2軸回りに回転可能に接続し、
前記第2止水栓接続機構は、前記第3管部分に対して前記第2止水栓を前記第3軸回りに回転可能に接続することを特徴とする減圧弁ユニット。
【請求項3】
流入管と、
第1止水栓と、
第2止水栓と、
前記第1止水栓を前記流入管に接続する第1止水栓接続機構と、
前記第2止水栓を前記流入管に接続する第2止水栓接続機構と、
前記第1止水栓の前記流入管とは反対側に接続された第1減圧弁と、
前記第2止水栓の前記流入管とは反対側に接続された第2減圧弁と、を有し、
前記流入管は、第1軸に沿った第1軸方向に延びる第1管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第2軸に沿った第2軸方向に延びる第2管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第3軸に沿った第3軸方向に延びる第3管部分と、を備え、
前記第1管部分は、前記第1軸方向に延びる上流側管部と、前記上流側管部と同軸の第1管部と、前記第1管部と同軸の第2管部と、前記第1管部を前記上流側管部に対して、前記第1軸回りに回転可能に接続する第1回転接続機構と、前記第2管部を前記第1管部に対して、前記第1軸回りに回転可能に接続する第2回転接続機構と、を有し、
前記流入管に流入する水は、前記上流側管部、前記第1管部、および前記第2管部をこの順に流れ、
前記第2管部分は、前記第1管部に連通し、
前記第3管部分は、前記第2管部に連通し、
前記第1止水栓接続機構は、前記第2管部分に対して前記第1止水栓を前記第2軸回りに回転可能に接続し、
前記第2止水栓接続機構は、前記第3管部分に対して前記第2止水栓を前記第3軸回りに回転可能に接続することを特徴とする減圧弁ユニット。
【請求項4】
前記第1管部および前記第2管部分は、1つの配管部材からなり、
前記配管部材において、前記第2管部分は、前記第1管部の前記第1軸方向の途中から前記第2軸方向に突出し、
前記配管部材の内周面には、前記第1軸に沿って延びる前記第1管部の第1管軸、および前記第2軸に沿って延びる前記第2管部分の第2管軸を含む仮想面の一方側に、前記第1管部を流れる水の一部を前記第2管部分に案内するガイド突部が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の減圧弁ユニット。
【請求項5】
前記第1管部分を流れる水の流通方向の上流側を第1方向、下流側を第2方向とした場合に、
前記ガイド突部は、前記第2管部分における前記第1管部の側の端部であって前記第2管軸よりも前記第2方向に位置する領域から前記第1管部の側に向かって前記第1方向に湾曲し、
前記ガイド突部の前記第1方向の端は、前記第2管軸よりも前記第1方向に位置することを特徴とする請求項4に記載の減圧弁ユニット。
【請求項6】
前記ガイド突部として、前記仮想面の一方側に設けられた一方側ガイド突部と、前記仮想面の他方側に設けられた他方側ガイド突部と、を備え、
前記一方側ガイド突部と前記他方側ガイド突部とは、前記第2管部分における前記第2管軸よりも前記第2方向に位置する領域で連続していることを特徴とする請求項5に記載
の減圧弁ユニット。
【請求項7】
前記第2管部の内径は、前記第1管部の内径よりも小さいことを特徴とする請求項2から6のうちのいずれか一項に記載の減圧弁ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立て管と、水道用の配管とを接続する減圧弁ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
高層ホテルやマンションなどの建造物では、最上階の各部屋の水道で水圧を確保しようとすると、低い階の各部屋の水道において水圧が高くなりすぎる。従って、各階において、給水用の立て管と各部屋に延びる水道用の配管との間に減圧弁を設置して、各階における各部屋の水道が所定の水圧となるように調節する。特許文献1には、このような場合に用いられる減圧弁ユニットが記載されている。同文献の減圧弁ユニットは、減圧弁と、減圧弁の一次側に接続された止水栓と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-35299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
給水系の立て管や減圧弁ユニットは、一般的に、電気メーター、情報系統の配線、給湯器、ガスメーターなどが設置されたパイプシャフトに設置される。従って、立て管と減圧弁ユニットの接続、および減圧弁ユニットと水道用の配管との接続は、パイプシャフト内の比較的狭い空間内で行われる。
【0005】
ここで、パイプシャフト内において、立て管に接続した減圧弁ユニットと減圧弁ユニットの二次側に接続する水道用の配管とが所望の位置関係になっていない場合には、立て管への減圧弁ユニットの接続をやり直したり、水道用の配管の配置を変更したりすることが必要となる。この場合に、減圧弁ユニットの取り付け作業や配管の引き回し作業を、限られた空間内で行うことは、容易ではない。
【0006】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、立て管などに接続された減圧弁ユニットと、その二次側に位置する配管とが所望の位置関係からズレていた場合でも、これらの接続を容易に行うことができる減圧弁ユニットを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の減圧弁ユニットは、流入管と、止水栓と、前記止水栓を前記流入管に接続する止水栓接続機構と、前記止水栓の前記流入管とは反対側に接続された減圧弁と、を有し、前記流入管は、第1軸に沿った第1軸方向に延びる第1管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第2軸に沿った第2軸方向に延びる第2管部分と、を備え、前記第1管部分は、前記第1軸方向に延びる上流側管部と、前記上流側管部と同軸の下流側管部と、前記下流側管部を前記上流側管部に対して、前記第1軸回りに回転可能に接続する回転接続機構と、を備え、前記流入管に流入する水は、前記上流側管部、および前記下流側管部をこの順に流れ、前記第2管部分は、前記下流側管部に連通し、前記止水栓接続機構は、前記第2管部分に対して前記止水栓を前記第2軸回りに回転可能に接続することを特徴とする。
【0008】
本発明の減圧弁ユニットでは、流入管は、第2管部分が連通する下流側管部を、上流側管部に対して第1軸回りに回転可能に接続する回転接続機構を備える。また、流入管の第2管部分と止水栓とを接続する止水栓接続機構は、第2管部分に対して止水栓を第2軸回
りに回転可能に接続する。従って、例えば、流入管の上流側管部が立て管に接続されたときに、止水栓および減圧弁からなる減圧弁ユニット本体部は、第1軸回りおよび第2軸回りに回転可能となる。よって、立て管に接続した減圧弁ユニットの減圧弁ユニット本体と減圧弁ユニット本体の二次側に接続される水道用の配管とが所望の位置関係に配置されていない場合には、減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させて、減圧弁ユニット本体と、減圧弁ユニットの二次側に接続する水道用の配管との位置関係を調節できる。これにより、減圧弁ユニットの立て管への取り付けをやり直したり、配管の引き回し作業を行ったりすることなく、減圧弁ユニットと配管とを接続することが可能となる。よって、減圧弁ユニットと、その二次側に位置する配管との接続を行うことが容易となる。また、減圧弁ユニット本体は、第2軸回りに回転する。従って、減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させたときに、止水栓のハンドルの向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。
【0009】
次に、本発明の別の形態の減圧弁ユニットは、流入管と、第1止水栓と、第2止水栓と、前記第1止水栓を前記流入管に接続する第1止水栓接続機構と、前記第2止水栓を前記流入管に接続する第2止水栓接続機構と、前記第1止水栓の前記流入管とは反対側に接続された第1減圧弁と、前記第2止水栓の前記流入管とは反対側に接続された第2減圧弁と、を有し、前記流入管は、第1軸に沿った第1軸方向に延びる第1管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第2軸に沿った第2軸方向に延びる第2管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第3軸に沿った第3軸方向に延びる第3管部分と、を備え、前記第1管部分は、前記第1軸方向に延びる第1管部と、前記第1管部と同軸の第2管部と、前記第2管部を前記第1管部に対して、前記第1軸回りに回転可能に接続する回転接続機構と、を備え、前記流入管に流入する水は、前記第1管部、および前記第2管部をこの順に流れ、前記第2管部分は、前記第1管部に連通し、前記第3管部分は、前記第2管部に連通し、前記第1止水栓接続機構は、前記第2管部分に対して前記第1止水栓を前記第2軸回りに回転可能に接続し、前記第2止水栓接続機構は、前記第3管部分に対して前記第2止水栓を前記第3軸回りに回転可能に接続することを特徴とする。
【0010】
本発明の減圧弁ユニットでは、流入管は、第3管部分が連通する第2管部を、第2管部分が連通する第1管部に対して第1軸回りに回転可能とする回転接続機構を備える。また、流入管の第2管部分と第1止水栓とを接続する第1止水栓接続機構は、第2管部分に対して第1止水栓を第2軸回りに回転可能に接続する。さらに、流入管の第3管部分と第2止水栓とを接続する第2止水栓接続機構は、第3管部分に対して第2止水栓を第3軸回りに回転可能に接続する。従って、例えば、流入管の第1管部が立て管に接続されたときに、第1止水栓および第1減圧弁からなる第1減圧弁ユニット本体は、第2軸回りに回転可能である。また、第2止水栓および第2減圧弁からなる第2減圧弁ユニット本体は、第1軸回りおよび第3軸回りに回転可能である。
【0011】
ここで、立て管に接続した減圧弁ユニットの第2減圧弁ユニット本体と、第2減圧弁ユニット本体の二次側に接続される水道用の配管とが所望の位置関係に配置されていない場合には、第2減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させて、第2減圧弁ユニット本体と、第2減圧弁ユニット本体の二次側に接続する水道用の配管との位置関係を調節できる。これにより、減圧弁ユニットの立て管への取り付けをやり直したり、配管の引き回し作業を行ったりすることなく、第2減圧弁ユニット本体と配管とを接続することができる。よって、減圧弁ユニットと、第2減圧弁ユニット本体の二次側に位置する配管とが所望の位置関係からズレていた場合でも、これらの接続を容易に行うことができる。また、第2減圧弁ユニット本体は、第3軸回りに回転する。従って、第2減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させたときに第2減圧弁ユニット本体を第3軸回りに回転させて、第2止水栓のハンドルの向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。さらに、第1減圧弁ユニット本体は、第2軸回りに回転させることができるので、第1止水栓のハンドルの向
きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。
【0012】
さらに、本発明の別の形態の本発明の減圧弁ユニットは、流入管と、第1止水栓と、第2止水栓と、前記第1止水栓を前記流入管に接続する第1止水栓接続機構と、前記第2止
水栓を前記流入管に接続する第2止水栓接続機構と、前記第1止水栓の前記流入管とは反対側に接続された第1減圧弁と、前記第2止水栓の前記流入管とは反対側に接続された第2減圧弁と、を有し、前記流入管は、第1軸に沿った第1軸方向に延びる第1管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第2軸に沿った第2軸方向に延びる第2管部分と、前記第1管部分に連通し前記第1軸と交差する第3軸に沿った第3軸方向に延びる第3管部分と、を備え、前記第1管部分は、前記第1軸方向に延びる上流側管部と、前記上流側管部と同軸の第1管部と、前記第1管部と同軸の第2管部と、前記第1管部を前記上流側管部に対して、前記第1軸回りに回転可能に接続する第1回転接続機構と、前記第2管部を前記第1管部に対して、前記第1軸回りに回転可能に接続する第2回転接続機構と、を有し、前記流入管に流入する水は、前記上流側管部、前記第1管部、および前記第2管部をこの順に流れ、前記第2管部分は、前記第1管部に連通し、前記第3管部分は、前記第2管部に連通し、前記第1止水栓接続機構は、前記第2管部分に対して前記第1止水栓を前記第2軸回りに回転可能に接続し、前記第2止水栓接続機構は、前記第3管部分に対して前記第2止水栓を前記第3軸回りに回転可能に接続することを特徴とする。
【0013】
本発明の減圧弁ユニットでは、流入管は、第2管部分が連通する第1管部を、上流側管部に対して第1軸回りに回転可能とする第1回転接続機構31を備える。また、流入管は、第3管部分が連通する第2管部を、第1管部に対して第1軸回りに回転可能とする第2回転接続機構32を備える。さらに、流入管の第2管部分と第1止水栓とを接続する第1止水栓接続機構は、第2管部分に対して第1止水栓を第2軸回りに回転可能に接続する。また、流入管の第3管部分と第2止水栓とを接続する第2止水栓接続機構は、第3管部分に対して第2止水栓を第3軸回りに回転可能に接続する。従って、例えば、流入管の上流側管部が立て管に接続されたときに、第1止水栓および第1減圧弁からなる第1減圧弁ユニット本体は、第1軸回りおよび第2軸回りに回転可能である。また、第2止水栓および第2減圧弁からなる第2減圧弁ユニット本体は、第1軸回りおよび第3軸回りに回転可能である。
【0014】
ここで、立て管に接続した減圧弁ユニットの第1減圧弁ユニット本体と、第1減圧弁ユニット本体の二次側に接続される水道用の第1配管とが所望の位置関係に配置されていない場合には、第1減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させて、第1減圧弁ユニット本体と、第1配管との位置関係を調節できる。また、立て管に接続した減圧弁ユニットの第2減圧弁ユニット本体と、第2減圧弁ユニット本体の二次側に接続される水道用の第2配管とが所望の位置関係に配置されていない場合には、第2減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させて、第2減圧弁ユニット本体と、第2配管との位置関係を調節できる。これにより、減圧弁ユニットの立て管への取り付けをやり直したり、配管の引き回し作業を行ったりすることなく、第2減圧弁ユニット本体と配管とを接続することができる。よって、立て管に接続した減圧弁ユニットと第1配管とが所望の位置関係からズレていた場合でも、これらの接続を容易に行うことができる。また、立て管に接続した減圧弁ユニットと第2配管とが所望の位置関係からズレていた場合でも、これらの接続を容易に行うことができる。
【0015】
また、第1減圧弁ユニット本体は、第2軸回りに回転する。従って、第1減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させたときに第1減圧弁ユニット本体を第2軸回りに回転させて、第1止水栓のハンドルの向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。同様に、第2減圧弁ユニット本体は、第3軸回りに回転する。従って、第2減圧弁ユニット本
体を第1軸回りに回転させたときに第2減圧弁ユニット本体を第3軸回りに回転させて、第2止水栓のハンドルの向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。
【0016】
本発明において、前記第1管部および前記第2管部分は、1つの配管部材からなり、前記配管部材において、前記第2管部分は、前記第1管部の前記第1軸方向の途中から前記第2軸方向に突出し、前記配管部材の内周面には、前記第1軸に沿って延びる前記第1管部の第1管軸、および前記第2軸に沿って延びる前記第2管部分の第2管軸を含む仮想面の一方側に、前記第1管部を流れる水の一部を前記第2管部分に案内するガイド突部が設けられていることが望ましい。このようにすれば、第1管部分を流れる水の一部が、ガイド突部に沿って第2管部分に流入する。よって、流入管から流入する水を、第2管部分および第1減圧弁ユニット本体を経由させて、第1減圧弁ユニット本体の二次側に接続される配管に流すとともに、第3管部分および第2減圧弁ユニット本体を経由させて、第2減圧弁ユニット本体の二次側に接続される配管に流すことができる。また、このようなガイド突部を備えれば、第1減圧弁ユニット本体を経由して流れる水の流量を確保することが容易となる。
【0017】
本発明において、前記第1管部分を流れる水の流通方向の上流側を第1方向、下流側を第2方向とした場合に、前記ガイド突部は、前記第2管部分における前記第1管部の側の端部であって前記第2管軸よりも前記第2方向に位置する領域から前記第1管部の側に向かって前記第1方向に湾曲し、前記ガイド突部の前記第1方向の端は、前記第2管軸よりも前記第1方向に位置するものとすることができる。このようにすれば、ガイド突部によって、第1管部を流れる水を第2管部分に案内しやすい。
【0018】
本発明において、前記ガイド突部として、前記仮想面の一方側に設けられた一方側ガイド突部と、前記仮想面の他方側に設けられた他方側ガイド突部と、を備え、前記一方側ガイド突部と前記他方側ガイド突部とは、前記第2管部分における前記第2管軸よりも前記第2方向に位置する領域で連続しているものとすることができる。このようにすれば、一方側ガイド突部と他方側ガイド突部とからなる一対のガイド突部、および一対のガイド突部が連続している部分によって、第1管部分を流れる水を第2管部分に案内できる。従って、第1減圧弁ユニット本体を経由して流れる水の流量を確保することが、より、容易となる。
【0019】
本発明において、前記第2管部の内径は、前記第1管部の内径よりも小さいものとすることができる。このようにすれば、第1管部分を流れる水が、第2管部分に流入しやすくなる。従って、第1減圧弁ユニット本体を経由して流れる水の流量を確保することが、さらに、容易となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の減圧弁ユニットでは、流入管を立て管などに接続したときに、止水栓と減圧弁とからなる減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させることができる。従って、減圧弁ユニット本体と減圧弁ユニット本体の二次側に接続される水道用の配管とが所望の位置関係に配置されていない場合には、減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させて、減圧弁ユニット本体と、減圧弁ユニットの二次側に接続する水道用の配管との位置関係を調節できる。よって、減圧弁ユニットと、その二次側に位置する配管との接続を行うことが容易となる。また、減圧弁ユニットでは、減圧弁ユニットを第1軸と交差する第2軸回りに回転させることができる。従って減圧弁ユニット本体を第1軸回りに回転させたときに、止水栓のハンドルの向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施例1の減圧弁ユニットの斜視図である。
図2】実施例1の減圧弁ユニットの流入管の断面図である。
図3】実施例1の減圧弁ユニットの減圧弁ユニット本体の断面図である。
図4】減圧弁ユニット本体の向きを変更した設置状態の説明図である。
図5】減圧弁ユニット本体の向きを変更した別の設置状態の説明図である。
図6】実施例2の減圧弁ユニットの斜視図である。
図7】実施例2の減圧弁ユニットの流入管の断面図である。
図8】流入管を構成するチーズの側面図である。
図9図8のA-A断面図である。
図10図8のB-B断面図である。
図11】実施例2の減圧弁ユニットにおいて、第2減圧弁ユニット本体の向きを変更した設置状態の説明図である。
図12】実施例2の減圧弁ユニットにおいて、第2減圧弁ユニット本体の向きを変更した別の設置状態の説明図である。
図13】実施例3の減圧弁ユニットの斜視図である。
図14】実施例3の減圧弁ユニットの流入管の断面図である。
図15】実施例3の減圧弁ユニットにおいて、第2減圧弁ユニット本体の向きを変更した設置状態の説明図である。
図16】実施例3の減圧弁ユニットにおいて、第2減圧弁ユニット本体の向きを変更した別の設置状態の説明図である。
図17】変形例の減圧弁ユニットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態である減圧弁ユニットを説明する。
【0023】
(実施例1)
図1は、実施例1の減圧弁ユニットの斜視図である。図2は、実施例1の減圧弁ユニットの流入管の断面図である。図3は、実施例1の減圧弁ユニットの減圧弁ユニット本体の断面図である。減圧弁ユニット1は、高層ホテルやマンションの各階において、給水用の立て管2と各部屋に延びる水道用の配管4との間に設置されて、各部屋の水道が所定の水圧となるように調節する。給水系の立て管2や減圧弁ユニット1は、一般的に、電気メーター、情報系統の配線、給湯器、ガスメーターなどが設置されたパイプシャフトに設置されている。
【0024】
図1に示すように、減圧弁ユニット1は、流入管10と、止水栓11と、止水栓11を流入管10に接続する止水栓接続機構14と、を備える。また、減圧弁ユニット1は、止水栓11の流入管10とは反対側に接続された減圧弁17と、を備える。止水栓11と減圧弁17とは、減圧弁ユニット本体20を構成する。流入管10の一次側は、管継手3を介して立て管2に接続される。減圧弁ユニット本体20は、流入管10の二次側に配置されている。減圧弁ユニット本体20の二次側には、水道用の配管4が接続される。すなわち、減圧弁17の二次側には、水道用の配管4が接続される。
【0025】
(流入管)
図1図2に示すように、流入管10は、第1軸L1に沿った第1軸方向Xに延びる第1管部分21と、第1管部分21に連通し第1軸L1と交差する第2軸L2に沿った第2軸方向Yに延びる第2管部分22と、を備える。第1管部分21と第2管部分22とは、第1管部分21の立て管2とは反対側の端部分に連続する湾曲管部分24を介して連通する。第1管部分21の一方側の端は、立て管2に接続されている。第1軸L1と第2軸L2とは、直交する。従って、図2に示すように、第1管部分21の第1管軸L21と、第2管部分22の第2管軸L22とは、直交する。以下の説明では、第1管部分21を第1軸方向Xに流れる水の流通方向の上流側を第1方向X1、下流側を第2方向X2とする。すなわち、第1管部分21において、立て管2の位置する側を第1方向X1、湾曲管部分
24が位置する側を第2方向X2とする。
【0026】
第1管部分21は、第1軸方向Xに延びる上流側管部25と、上流側管部25の第2方向X2の側で上流側管部25と同軸に延びる下流側管部26と、下流側管部26を上流側管部25に対して第1軸L1回りに回転可能に接続する回転接続機構30と、を備える。立て管2から流入管10に流入する水は、上流側管部25、および下流側管部26をこの順に流れる。第2管部分22は、湾曲管部分24を介して第1管部分21の下流側管部26に連通する。第2管部分22、湾曲管部分24、および下流側管部26は、エルボ8からなる。エルボ8は、第1軸方向Xを第2方向X2に向かって第1軸方向Yに湾曲する。エルボ8は、湾曲管部分24から外周側に突出する突部8aを備える。
【0027】
図2に示すように、上流側管部25は、その第2方向X2の端部分に、それよりも第1方向X1の側の部分より大径の大径筒部分33を備える。回転接続機構30は、大径筒部分33と、下流側管部26の第1方向X1の端部分であって大径筒部分33の内周側に挿入された挿入筒部分34と、大径筒部分33と挿入筒部分34との間に介在する環状のパッキン35と、大径筒部分33と挿入筒部分34との間に介在するリング状部材36と、を備える。
【0028】
回転接続機構30について、より詳細には、挿入筒部分34の第1方向X1の端部には先端側および外周側から切り欠かれた切欠き部37が設けられている。パッキン35は切欠き部37に配置されて、挿入筒部分34と大径筒部分33との間で径方向に弾性変形している。また、挿入筒部分34は、切欠き部37の第2方向X2に第1管軸L21を囲む内側環状溝38を備える。大径筒部分33は、挿入筒部分34が大径筒部分33に挿入されたときに、径方向で内側環状溝38と対向する外側環状溝39を備える。リング状部材36は、その内周側の部分が内側環状溝38に挿入され、その外周側の部分が外側環状溝39に挿入されている。
【0029】
(止水栓)
次に、止水栓11は、ボール止水栓である。図3に示すように、止水栓11は、弁箱部分50と、弁箱部分50から第2軸方向Yに延びる流入管部分51と、弁箱部分50から第2軸方向Yを流入管部分51とは反対側に延びる流出管部分52とを備える。弁箱部分50は、内部に弁室53を備える。弁室53内にはボール弁体54が収容されている。また、ボール止水栓は、ボール弁体54を回転させるためのハンドル55を備える。ハンドル55は、軸部56と軸部56の一方端に設けられた操作部57と、を備える。軸部56は、弁箱部分50を、外側から内側に向かって第2軸L2と直交する直交方向Vに貫通しており、軸部56における操作部57とは反対側の端部がボール弁体54に接続されている。ここで、流入管部分51は、止水栓接続機構14を介して、流入管10の第2管部分22に接続されている。
【0030】
(止水栓接続機構)
止水栓接続機構14は、第2管部分22に対して止水栓11を第2軸L2回りに回転可能に接続する。図2に示すように、第2管部分22は、第2軸方向Yの端部分に、それよりも湾曲管部分24の側の部分より大径の大径筒部41を備える。止水栓接続機構14は、大径筒部41と、止水栓11の流入管部分51の先端部分であって大径筒部41の内周側に挿入された挿入筒部51aと、止水栓11の流入管部分51において挿入筒部51aに隣り合う位置から外周側に突出する環状の止水栓側フランジ部51bと、大径筒部41と挿入筒部51aとの間に介在する2本の環状のパッキン44と、大径筒部41と、止水栓11の挿入筒部51aとを、第2軸方向Yに離間不能、かつ、第2軸L2回りに回転可能に保持する保持機構45と、を備える。
【0031】
より詳細には、第2管部分22の大径筒部41は、その端部に、外周側に突出する環状の流入管側フランジ部42と、流入管側フランジ部42に隣り合う位置で流入管側フランジ部42に沿って設けられた環状凹部43と、を備える。大径筒部41に止水栓11の挿入筒部51aが挿入されたときに、止水栓側フランジ部51bは流入管側フランジ部42に当接する。止水栓11の挿入筒部51aは、その外周面に、並列に設けられた2本の環状溝51cを備える。2本のパッキン44は、それぞれ環状溝51cに配置されて、大径筒部41と止水栓11の挿入筒部51aとの間で径方向に弾性変形している。保持機構45は、第2軸方向Yで当接した状態の止水栓側フランジ部51bと流入管側フランジ部42とを受け入れ可能な円弧溝46aを備える複数の保持部材46を備える。図1に示すように、複数の保持部材46は、第2軸L2回りに離間して配置されている。図2に示すように、各保持部材46は、円弧溝46aに止水栓側フランジ部51bと流入管側フランジ部42が挿入されたときに、第2軸方向Yで円弧溝46aの上方に位置する部分が大径筒部41の環状凹部43の底面に当接し、円弧溝46aの下方に位置する部分が止水栓11の流入管部分51の外周面において、止水栓側フランジ部51bに隣り合う部分に当接する。また、保持機構45は、図1に示すように、複数の保持部材46に架け渡されたワイヤ部材47と、ワイヤ部材47を周方向に引っ張って複数の保持部材46のそれぞれを環状凹部43の底面および止水栓11の流入管部分51の外周面に押し付ける締め付け機構48を備える。締め付け機構48は、各保持部材46が環状凹部43の底面および止水栓11の流入管部分51の外周面に押し付けられた状態を維持する。
【0032】
(減圧弁)
図3に示すように、減圧弁17は、第2軸方向Yに延びる流入管部分61と、流入管部分61と同軸の流出管部分62と、流入管部分61と流出管部分62との間に位置する減圧弁本体部分60と、を備える。流入管部分61は、接続機構58を介して、止水栓11の流出管部分52に接続される。接続機構58は、袋ナットおよびパッキンを備える一般的なものである。減圧弁本体部分60は、流入管部分61と流出管部分62と連通させる内部流路65を有する。また、減圧弁本体部分60は、内部に、ダイアフラム66を保持する。止水栓11を介して減圧弁17に流入する水は、流入管部分61、内部流路65、および流出管部分62をこの順番に経由する。流出管部分62には、建造物の各部屋に向かう水道用の配管4が接続される。配管4における減圧弁17側の端には、逆止弁が配置される場合がある。
【0033】
減圧弁本体部分60に設けられた内部流路65は、第2軸L2と直交する直交方向Vに延びる流路部分67を備える。流路部分67はダイアフラム66と同軸に延びる。流路部分67は、直交方向Vにおける中間に流入管部分61に連通する中間領域67aを備える。流路部分67のダイアフラム66とは反対側の端は、流路部分67の下流端である。流路部分67の下流端の開口縁には、環状の弁座68が設けられている。ここで、内部流路65において、弁座68の流路部分67とは反対側に位置する第1領域65aと、流路部分67において中間領域67aよりもダイアフラム66の側に位置する第2領域65bとは連通する。第1領域65aおよび第2領域65bは、内部流路65において弁座68よりも下流側に位置する下流側流路部分69である。下流側流路部分69は、流出管部分62に連通する。なお、中間領域67aと第2領域65bとは、遮蔽部材により遮蔽されている。
【0034】
ダイアフラム66は、下流側流路部分69の壁面の一部分を構成する。ダイアフラム66は、直交方向Vから見た場合の輪郭形状が円形である。ダイアフラム66は、直交方向Vから見た場合に流路部分67および弁座68と重なる位置に配置されている。ダイアフラム66は、その外周縁が減圧弁本体部分60によって保持されている。ダイアフラム66は、当該ダイアフラム66の内部流路65とは反対側に配置されたコイルバネ70により所定の位置に支持されている。ダイアフラム66は、その中央部分が、下流側流路部分
69の水の圧力に応じて直交方向Vに変位する。
【0035】
ダイアフラム66のコイルバネ70とは反対側には、ステム71が固定されている、ステム71は、ダイアフラム66の中央部分から直交方向Vに延びる。ステム71は、流路部分67の第2領域65bから遮蔽部材を貫通し、中間領域67aを介して弁座68を貫通して、第1領域65aに至る。ステム71のダイアフラム66とは反対側に端には、弁体72が固定されている。弁体72は、第1領域65aに位置し、弁座68の下流側から弁座68に対向する。
【0036】
ダイアフラム66の中央部分が下流側流路部分69の水の圧力に応じて直交方向Vに変位すると、ステム71がダイアフラム66の変位に伴って直交方向Vに変位する。これにより、弁体72が弁座68に接近する方向および離間する方向に変位して弁座68との間の距離を変化させる。従って、減圧弁17は、当該減圧弁17を通過する水の圧力を所定の圧力に調節できる。
【0037】
(減圧弁ユニットを介した立て管と水道用の配管との接続)
図4は、実施例1の減圧弁ユニット1において、減圧弁ユニット本体20の向きを変更した設置状態の説明図である。図5は、実施例1の減圧弁ユニット1において、減圧弁ユニット本体20の向きを変更した別の設置状態の使用状態の説明図である。
【0038】
まず、図1に示すように、減圧弁ユニット1の二次側に接続される水道用の配管4が立て管2に対して平行に設置されており、かつ、配管4が立て管2に取り付けられた管継手3よりも下方に位置する場合には、減圧弁ユニット1の流入管10の第1管部分21の下流側管部26を第1軸L1回りに回転させて第2管部分22を下方に向け、第2管部分22と立て管2とを平行とする。しかる後に、減圧弁17の流出管部分62に配管4を接続する。
【0039】
ここで、図示は省略するが、立て管2に取り付けられた管継手3と、配管4とが、立て管2の管軸L0回りの周方向でズレている場合には、下流側管部26の上流側管部25に対する第1軸L1回りの回転角度位置を調節して、第2管部分22を立て管2に対して傾斜させる。これにより、周方向における減圧弁17の流出管部分62と配管4との位置を合わせ、しかる後に、減圧弁17の流出管部分62に配管4を接続する。
【0040】
また、減圧弁ユニット1を介して立て管2と配管4とを接続する際に、止水栓11の操作部57が操作し難い方向を向いている場合には、図4に示すように、流入管10の第2管部分22に対して減圧弁ユニット本体20を第2軸L2回りに回転させて、止水栓11のハンドル55の向きを調節する。
【0041】
さらに、例えば、立て管2に対して配管4が平行に設置されており、配管4が立て管2に取り付けられた管継手3よりも上方に位置する場合には、図5に示すように、減圧弁ユニット1の流入管10の第1管部分21の下流側管部26を第1軸L1回りに回転させて第2管部分22を上方に向け、第2管部分22と立て管2とを平行とする。また、止水栓11の操作部57が操作しやすいように、流入管10の第2管部分22に対して減圧弁ユニット本体20を第2軸L2回りに回転させて、止水栓11のハンドル55の向きを変更する。しかる後に、減圧弁17の流出管部分62の上方に配管4を接続する。
【0042】
この場合にも、立て管2に取り付けられた管継手3と、配管4とが、立て管2の管軸L0回りの周方向でズレている場合には、下流側管部26の上流側管部25に対する第1軸L1回りの回転角度位置を調節して、第2管部分22を立て管2に対して傾斜させる。これにより、周方向における減圧弁17の流出管部分62と配管4との位置を合わせ、しか
る後に、減圧弁17の流出管部分62の上方に配管4を接続する。
【0043】
(作用効果)
本例によれば、減圧弁ユニット1の流入管10は、第2管部分22が連通する下流側管部26を、上流側管部25に対して第1軸L1回りに回転可能に接続する回転接続機構30を備える。また、流入管10の第2管部分22と止水栓11とを接続する止水栓接続機構14は、第2管部分22に対して止水栓11を第2軸L2回りに回転可能に接続する。従って、流入管10の上流側管部25が立て管に接続されたときに、止水栓11および減圧弁17からなる減圧弁ユニット本体20は、第1軸L1回りおよび第2軸L2回りに回転可能となる。
【0044】
よって、立て管2に接続した減圧弁ユニット1の減圧弁ユニット本体20と、配管4とが所望の位置関係に配置されていない場合には、減圧弁ユニット本体20を第1軸L1回りに回転させて、減圧弁ユニット本体20と、減圧弁ユニット1の二次側に接続する配管4との位置関係を調節できる。これにより、減圧弁ユニット1の立て管2への取り付けをやり直したり、配管4の引き回し作業を行ったりすることなく、減圧弁ユニット1と配管4とを接続することが可能となる。よって、パイプシャフトのような狭い空間内においても、減圧弁ユニット1と、その二次側に位置する配管4との接続を行うことが容易となる。また、減圧弁ユニット本体20は、第2軸L2回りに回転する。従って、減圧弁ユニット本体20を第1軸L1回りに回転させたときに、止水栓11のハンドル55の向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。
【0045】
(実施例2)
図6は、実施例2の減圧弁ユニットの斜視図である。図7は、実施例2の減圧弁ユニットの流入管10の断面図である。図8は、流入管を構成するチーズの側面図である。図9は、図8のA-A断面図である。図10は、図8のB-B断面図である。本例の減圧弁ユニット1Aは、上記の減圧弁ユニット1と同様に、給水用の立て管2と各部屋に延びる配管4との間に設置される。本例では、立て管2の水を、減圧弁ユニット1Aを介して、水道用の第1配管5と、水道用の第2配管6と、の2系統の配管に流通させる。なお、減圧弁ユニット1Aは、上記の減圧弁ユニット1と対応する構成を備えるので、対応する構成には対応する符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0046】
図6に示すように、減圧弁ユニット1Aは、流入管10と、第1止水栓12と、第2止水栓13と、第1止水栓12を流入管10に接続する第1止水栓接続機構15と、第2止水栓13を流入管10に接続する第2止水栓接続機構16と、を備える。また、減圧弁ユニット1Aは、第1止水栓12の流入管10とは反対側に接続された第1減圧弁18と、第2止水栓13の流入管10とは反対側に接続された第2減圧弁19と、を備える。第1止水栓12と第1減圧弁18とは、第1減圧弁ユニット本体20(1)を構成する。第2止水栓13と第2減圧弁19とは、第2減圧弁ユニット本体20(2)を構成する。流入管10の一次側は、管継手3を介して立て管2に接続される。第1減圧弁ユニット本体20(1)および第2減圧弁ユニット本体20(2)は、流入管10の二次側に配置されている。第1減圧弁ユニット本体20(1)の二次側には、第1配管5が接続される。第2減圧弁ユニット本体20(2)の二次側には、第2配管6が接続される。すなわち、第1減圧弁18の二次側には、第1配管5が接続され、第2減圧弁19の二次側には、第2配管6が接続される。
【0047】
(流入管)
図6図7に示すように、流入管10は、第1軸L1に沿った第1軸方向Xに延びる第1管部分21と、第1管部分21に連通し第1軸L1と交差する第2軸L2に沿った第2軸方向Yに延びる第2管部分22と、第1管部分21に連通し第1軸L1と交差する第3
軸L3に沿った第3軸方向Zに延びる第3管部分23と、を備える。第3管部分23と第1管部分21とは、第1管部分21の立て管2とは反対側の端部分に連続する湾曲管部分24を介して連通する。第1軸L1と第2軸L2とは、直交する。従って、図7に示すように、第1管部分21の第1管軸L21と、第2管部分22の第2管軸L22とは、直交する。また、第1軸L1と第3軸L3とは、直交する。従って、第1管部分21の第1管軸L21と、第3管部分23の第3管軸L23とは、直交する。
【0048】
第1管部分21は、第1軸方向Xに延びる上流側管部25と、上流側管部25と同軸で第1軸方向Xに延びる第1管部27と、第1管部27と同軸で第1軸方向Xに延びる第2管部28と、上流側管部25と第1管部27とを締結する締結機構7と、第2管部28を第1管部27に対して第1軸L1回りに回転可能に接続する回転接続機構30と、を備える。上流側管部25は、管継手3を介して立て管2に接続される。立て管2から流入管10に流入する水は、上流側管部25、第1管部27、および第2管部28をこの順に流れる。第2管部分22は、第1管部27に連通する。すなわち、第2管部分22は、第1管部27の第1軸方向Xの途中から第2軸方向Yに突出する。ここで、図7図8に示すように、第1管部27および第2管部分22は、チーズ9(配管部材)からなる。第3管部分23は、湾曲管部分24を介して第2管部28に連通する。第2管部分22、湾曲管部分24、および第2管部28は、エルボ8からなる。図7に示すように、エルボ8は、第1軸方向Xを第2方向X2に向かって第3軸方向Zに湾曲する。エルボ8は、湾曲管部分24から外周側に突出する突部8aを備える。
【0049】
上流側管部25は、図7に示すように、その第2方向X2の端部分に、外周側に広がる環状のフランジ部25aを備える。第1管部27は、その第1方向X1の端部分の外周面に雄ねじ27aを備える。また、第1管部27は、その第1方向X1の端に、第1方向X1および外周側から切り欠かれた切欠き部27bを備える。締結機構7は、切欠き部37に配置されて上流側管部25と第1管部27との間に介在する環状のパッキン74と、袋ナット77と、を備える。袋ナット77は、上流側管部25のフランジ部25aに第1方向X1の側から係止された袋部77aと、第1管部27の雄ねじ27aに捩じ込まれたナット部77bとを備える。
【0050】
回転接続機構30は、実施例1の減圧弁ユニット1の回転接続機構30と同一の構成を備える。すなわち、回転接続機構30は、第1管部27の第2方向X2の端部分に設けられた大径筒部分33と、第2管部28の第1方向X1の端部分であって大径筒部分33の内周側に挿入された挿入筒部分34と、大径筒部分33と挿入筒部分34との間に介在する環状のパッキン35と、大径筒部分33と挿入筒部分34との間に介在するリング状部材36と、を備える。
【0051】
ここで、第1管部27および第2管部分22を構成するチーズ9の内周面には、図7図9図10に示すように、第1管部27を流れる水の一部を第2管部分22に案内する一対のガイド突部75a、75bが設けられている。より詳細には、チーズ9の内周面の内周面において、第1軸L1に沿って延びる第1管部27の第1管軸L21および第2軸L2に沿って延びる第2管部分22の第2管軸L22を含む仮想面S(図9図10参照)の一方側に、一方側ガイド突部75aが設けられており、仮想面Sの他方側に、他方側ガイド突部が設けられている。一方側ガイド突部75aおよび他方側ガイド突部75bは、仮想面Sを間に挟んで対称な形状を備える。
【0052】
図7に示すように、各ガイド突部75a、75bは、第2管部分22における第1管部27の側の端部であって第2管軸L22よりも第2方向X2に位置する領域Hから第1管部27の側に向かって第1方向X1に湾曲する。各ガイド突部75a、75bは、領域Hから第1方向X1の先端側に向かって先細りとなる。各ガイド突部75a、75bの第1
方向X1の端75cは、第2管軸L22よりも第1方向X1に位置する。本例では、各ガイド突部75a、75bの第1方向X1の端は、第2管軸L22よりも第1方向X1に位置する。各ガイド突部75a、75bの第1方向X1の端75cは、第1管部27の外周面における第2管部分22の開口の第1方向X1の端よりも第1方向X1に位置する。また、各ガイド突部75a、75bの第1方向X1の端75cは、図7に示すように、仮想面Sと垂直な方向から見た場合に、第1管部27の第1管軸L21上か、第1管部27の第1管軸L21よりも僅かに第2管部分22から離間する側(第2管部分22とは反対側)に位置する。ここで、図10に示すように、各ガイド突部75a、75bは、その延設方向と直交する方向で切断した断面が、なだらかな円弧の輪郭を備える山型である。
【0053】
図9図10に示すように、一方側ガイド突部75aと他方側ガイド突部75bとは、第2管部分22における第2管軸L22よりも第2方向X2に位置する領域で連続している。なお、図6図8図10に示すように、チーズ9は、その外周面において、各ガイド突部75a、75bと重なる位置に、凹部76を備える。凹部76は、第2管部分22における第1管部27の側の端部であって第2管軸L22よりも第2方向X2に位置する領域Hの外周面から第1管部27の側に向かって第1方向X1に湾曲する。
【0054】
ここで、図7に示すように、チーズ9の第1管部27の第1内径寸法D1に対して、エルボ8の第2内径寸法D2は、短い。言い換えれば、第2管部28、湾曲管部分24、および第3管部分23の内径は、第1管部27の内径よりも小さい。
【0055】
次に、第1止水栓12、第2止水栓13は、上記の減圧弁ユニット1の止水栓11と同一である。図6に示すように、第1止水栓12は、第1止水栓接続機構15を介して、流入管10の第2管部分22に接続される。第2止水栓13は、第2止水栓接続機構16を介して、流入管10の第3管部分23に接続される。
【0056】
第1止水栓接続機構15は、第2管部分22に対して第1止水栓12を第2軸L2回りに回転可能に接続する。第2止水栓接続機構16は、第3管部分23に対して第2止水栓13を第3軸L3回りに回転可能に接続する。第1止水栓接続機構15および第2止水栓接続機構16は、上記の減圧弁ユニット1の止水栓接続機構14と同一の構成を備える。すなわち、図7に示すように、第1止水栓接続機構15は、第2管部分22の第1管部27とは反対側の端部に設けられた大径筒部41と、第1止水栓12の流入管部分51の先端部分であって大径筒部41の内周側に挿入された挿入筒部51aと、第1止水栓12の流入管部分51において挿入筒部51aに隣り合う位置から外周側に突出する環状の止水栓側フランジ部51bと、大径筒部41と挿入筒部51aとの間に介在する2本の環状のパッキン44と、大径筒部41と、止水栓11の挿入筒部51aとを、第2軸方向Yに離間不能、かつ、第2軸L2回りに回転可能に保持する保持機構45と、を備える。同様に、第2止水栓接続機構16は、第3管部分23の第2管部28とは反対側の端部に設けられた大径筒部41と、第2止水栓13の流入管部分51の先端部分であって大径筒部41の内周側に挿入された挿入筒部51aと、第2止水栓13の流入管部分51において挿入筒部51aに隣り合う位置から外周側に突出する環状の止水栓側フランジ部51bと、大径筒部41と挿入筒部51aとの間に介在する2本の環状のパッキン44と、大径筒部41と、止水栓11の挿入筒部51aとを、第3軸方向Zに離間不能、かつ、第3軸L3回りに回転可能に保持する保持機構45と、を備える。
【0057】
第1減圧弁18および第2減圧弁19は、上記の減圧弁ユニット1の減圧弁17と同一である。図6に示すように、第1減圧弁18の流入管部分61は、接続機構58を介して、第1止水栓12の流出管部分52に接続される。第1減圧弁18の流出管部分62には、各部屋に向かう第1配管5が接続される。第2減圧弁19の流入管部分61は、接続機構58を介して、第2止水栓13の流出管部分52に接続される。第2減圧弁19の流出
管部分62には、各部屋に向かう第2配管6が接続される。
【0058】
(減圧弁ユニットを介した立て管と水道用の配管との接続)
図11は、実施例2の減圧弁ユニット1Aにおいて、第2減圧弁ユニット本体20(2)の向きを変更した設置状態の説明図である。図12は、実施例2の減圧弁ユニット1Aにおいて、第2減圧弁ユニット本体20(2)の向きを変更した別の設置状態の説明図である。
【0059】
まず、図6に示すように、立て管2に対して第1配管5および第2配管6が平行に設置されており、立て管2に取り付けられた管継手3よりも第1配管5および第2配管6が下方に位置する場合には、減圧弁ユニット1Aを立て管2に接続する際に、流入管10の第2管部分22を下方に向けた状態とする。また、流入管10の第2管部28を第1管部27に対して第1軸L1回りに回転させて第3管部分23を下方に向ける。しかる後に、第1減圧弁18の流出管部分62の下方に第1配管5を接続し、第2減圧弁19の流出管部分62の下方に第2配管6を接続する。
【0060】
ここで、第1止水栓12の操作部57、或いは第2止水栓13の操作部57が操作し難い方向を向いている場合には、流入管10の第2管部分22に対して第1減圧弁ユニット本体20(1)を第2軸L2回りに回転させて第1止水栓12のハンドル55の向きを調節する。或いは、流入管10の第3管部分23に対して第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りに回転させて、第2止水栓13のハンドル55の向きを調節する。
【0061】
また、立て管2に取り付けられた管継手3と、第2配管6とが、立て管2の管軸L0回りの周方向でズレている場合には、図11に示すように、第2管部28の第1管部27に対する第1軸線L回りの回転角度位置を調節して、第3管部分23を立て管2に対して傾斜させる。これにより、周方向における第2減圧弁19の流出管部分62と第2配管6との位置を接近させ、しかる後に、第2減圧弁19の流出管部分62の下方に第2配管6を接続する。
【0062】
さらに、立て管2に対して第1配管5、および第2配管6が平行に設置されており、第1配管5が立て管2に取り付けられた管継手3よりも下方に位置し、第2配管6が立て管2に取り付けられた管継手3よりも上方に位置する場合には、図12に示すように、減圧弁ユニット1Aを立て管2に接続して流入管10の第2管部分22を下方に向けた状態とする。また、流入管10の第2管部28を第1管部27に対して第1軸L1回りに回転させて第3管部分23を上方に向ける。しかる後に、第1減圧弁18の流出管部分62の下方に第1配管5を接続し、第2減圧弁19の流出管部分62の上方に第2配管6を接続する。
【0063】
ここで、減圧弁ユニット1Aを介して立て管2、第1配管5、および第2配管6を接続する際に、第1止水栓12の操作部57、或いは第2止水栓13の操作部57が操作し難い方向を向いている場合には、流入管10の第2管部分22に対して第1減圧弁ユニット本体20(1)を第2軸L2回りに回転させて第1止水栓12のハンドル55の向きを調節する。或いは、流入管10の第3管部分23に対して第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りに回転させて、第2止水栓13のハンドル55の向きを調節する。図12に示す例では、図6に示す状態から、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第1軸L1回りで180°回転させた後に、さらに、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りで180°回転させている。
【0064】
(作用効果)
本例によれば、減圧弁ユニット1Aの流入管10は、第3管部分23が連通する第2管
部28を、第2管部分22が連通する第1管部27に対して第1軸L1回りに回転可能とする回転接続機構30を備える。また、流入管10の第2管部分22と第1止水栓12とを接続する第1止水栓接続機構15は、第2管部分22に対して第1止水栓12を第2軸L2回りに回転可能に接続する。さらに、流入管10の第3管部分23と第2止水栓13とを接続する第2止水栓接続機構16は、第3管部分23に対して第2止水栓13を第3軸L3回りに回転可能に接続する。従って、流入管10の第1管部27が立て管2に接続されたときに、第1止水栓12および第1減圧弁18からなる第1減圧弁ユニット本体20(1)は、第2軸L2回りに回転可能である。また、第2止水栓13および第2減圧弁19からなる第2減圧弁ユニット本体20(2)は、第1軸L1回りおよび第3軸L3回りに回転可能である。
【0065】
よって、立て管2に接続した減圧弁ユニット1Aの第2減圧弁ユニット本体20(2)と、第2減圧弁ユニット本体20(2)の二次側に接続される第2配管6とが所望の位置関係に配置されていない場合には、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第1軸L1回りに回転させて、第2減圧弁ユニット本体20(2)と、第2配管6との位置関係を調節できる。従って、減圧弁ユニット1Aと第2配管6とが所望の位置関係からズレていた場合でも、これらの接続を容易に行うことができる。これにより、減圧弁ユニット1Aの立て管2への取り付けをやり直したり、第2配管6の引き回し作業を行ったりすることなく、第2減圧弁ユニット本体20(2)と配管4とを接続することができる。
【0066】
また、第2減圧弁ユニット本体20(2)は、第3軸L3回りに回転する。従って、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第1軸L1回りに回転させたときに第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りに回転させて、第2止水栓13のハンドル55の向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。さらに、第1減圧弁ユニット本体20(1)は、第2軸L2回りに回転させることができるので、第1止水栓12のハンドル55の向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。
【0067】
さらに、本例では、第1管部27および第2管部分22は、1つのチーズ9かなる。チーズ9において、第2管部分22は、第1管部27の第1軸方向Xの途中から第2軸方向Yに突出する。チーズ9の内周面には、第1軸L1に沿って延びる第1管部27の第1管軸L21、および第2軸L2に沿って延びる第2管部分22の第2管軸L22を含む仮想面Sの一方側および他方側に、第1管部27を流れる水の一部を第2管部分22に案内する一対のガイド突部75a、75bが設けられている。従って、第1管部27を流れる水の一部が、一方側ガイド突部75aおよび他方側ガイド突部75bに沿って第2管部分22に流入する。よって、流入管10から流入する水を第2管部分22および第1減圧弁ユニット本体20(1)を経由させて、第1配管5に流すとともに、流入管10から流入する水を第3管部分23および第2減圧弁ユニット本体20(2)を経由させて第2配管6に流すことができる。また、このような一対のガイド突部75a、75bを備えれば、第1減圧弁ユニット本体20(1)を経由して第1配管5に流れる水の流量を確保することが容易となる。
【0068】
また、各ガイド突部75a、75bは、第2管部分22における第1管部27の側の端部であって第2管軸L22よりも第2方向X2に位置する領域Hから第1管部27の側に向かって第1方向X1に湾曲する。ガイド突部の第1方向X1の端は、第2管軸L22よりも第1方向X1に位置する。従って、各ガイド突部75a、75bによって、第1管部27を流れる水を第2管部分22に案内しやすい。
【0069】
さらに、本例では、仮想面Sの一方側に設けられた一方側ガイド突部75aと、仮想面Sの他方側に設けられた他方側ガイド突部75bとが、第2管部分22における第2管軸L22よりも第2方向X2に位置する領域Hで連続している。従って、一方側ガイド突部
75aと他方側ガイド突部75bとからなる一対のガイド突部75a、75b、および一対のガイド突部75a、75bが連続している部分によって、第1管部27を流れる水を第2管部分22に案内できる。従って、第1減圧弁ユニット本体20(1)を経由して第1配管5に流れる水の流量を確保することが、より、容易となる。
【0070】
また、本例では、第2管部28の内径(内径寸法D2)は、第1管部27の内径(内径寸法D1)よりも小さい。従って、第1管部27を流れる水が、第2管部分22に流入しやすくなる。よって、第1減圧弁ユニット本体20(1)を経由して第1配管5に流れる水の流量を確保することが、さらに、容易となる。
【0071】
(実施例3)
図13は、実施例3の減圧弁ユニットの斜視図である。図14は、実施例3の減圧弁ユニットの流入管10の断面図である。本例の減圧弁ユニット1Bは、上記の減圧弁ユニット1、1Aと同様に、給水用の立て管2と各部屋に延びる配管との間に設置される。本例では、立て管2の水を、減圧弁ユニット1Bを介して、水道用の第1配管5と、水道用の第2配管6と、の2系統の配管に流通させる。なお、減圧弁ユニット1Bは、上記の減圧弁ユニット1Aと対応する構成を備えるので、対応する構成には対応する符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0072】
図13に示すように、減圧弁ユニット1Bは、流入管10と、第1止水栓12と、第2止水栓13と、第1止水栓12を流入管10に接続する第1止水栓接続機構15と、第2止水栓13を流入管10に接続する第2止水栓接続機構16と、を備える。また、減圧弁ユニット1Bは、第1止水栓12の流入管10とは反対側に接続された第1減圧弁18と、第2止水栓13の流入管10とは反対側に接続された第2減圧弁19と、を備える。第1止水栓12と第1減圧弁18とは、第1減圧弁ユニット本体20(1)を構成する。第2止水栓13と第2減圧弁19とは、第2減圧弁ユニット本体20(2)を構成する。流入管10の一次側は、管継手3を介して立て管2に接続される。第1減圧弁ユニット本体20(1)および第2減圧弁ユニット本体20(2)は、流入管10の二次側に配置されている。第1減圧弁ユニット本体20(1)の二次側には、第1配管5が接続される。第2減圧弁ユニット本体20(2)の二次側には、第2配管6が接続される。すなわち、第1減圧弁18の二次側には第1配管5が接続され、第2減圧弁19の二次側には第2配管6が接続される。
【0073】
(流入管)
図13図14に示すように、流入管10は、第1軸L1に沿った第1軸方向Xに延びる第1管部分21と、第1管部分21に連通し第1軸L1と交差する第2軸L2に沿った第2軸方向Yに延びる第2管部分22と、第1管部分21に連通し第1軸L1と交差する第3軸L3に沿った第3軸方向Zに延びる第3管部分23と、を備える。第3管部分23と第1管部27とは、第1管部27の立て管2とは反対側の端部分に連続する湾曲管部分24を介して連通する。第1軸L1と第2軸L2とは、直交する。従って、第1管部27の第1管軸L21と、第2管部分22の第2管軸L22とは、直交する。また、第1軸L1と第3軸L3とは、直交する。従って、第1管部27の第1管軸L21と、第3管部分23の第3管軸L23とは、直交する。
【0074】
第1管部27は、第1軸方向Xに延びる上流側管部25と、上流側管部25と同軸で第1軸方向Xに延びる第1管部27と、第1管部27と同軸で第1軸方向Xに延びる第2管部28と、第1管部27を上流側管部25に対して第1軸L1回りに回転可能に接続する第1回転接続機構31と、第2管部28を第1管部27に対して第1軸L1回りに回転可能に接続する第2回転接続機構32と、を備える。上流側管部25は、管継手3を介して立て管2に接続される。立て管2から流入管10に流入する水は、上流側管部25、第1
管部27、および第2管部28をこの順に流れる。第2管部分22は、第1管部27に連通する。すなわち、第2管部分22は、第1管部27の第1軸方向Xの途中から第2軸方向Yに突出する。ここで、第1管部27および第2管部分22は、チーズ9(配管部材)からなる。第3管部分23は、湾曲管部分24を介して第2管部28に連通する。第2管部分22、湾曲管部分24、および第2管部28は、エルボ8からなる。図14に示すように、エルボ8は、第1軸方向Xを第2方向X2に向かって第3軸方向Zに湾曲する。エルボ8は、湾曲管部分24から外周側に突出する突部8aを備える。
【0075】
上流側管部25と第1管部27とを接続する第1回転接続機構31は、実施例1、2の減圧弁ユニット1、1Aの回転接続機構30と同一の構成を備える。すなわち、図14に示すように、上流側管部25は、その第2方向X2の端部分に、それよりも第1方向X1の側の部分より大径の大径筒部分33を備える。第1回転接続機構31は、上流側管部25の大径筒部分33と、第1管部27の第1方向X1の端部分であって大径筒部分33の内周側に挿入された挿入筒部分34と、大径筒部分33と挿入筒部分34との間に介在する環状のパッキン35と、大径筒部分33と挿入筒部分34との間に介在するリング状部材36と、を備える。また、第1管部27と第2管部28とを接続する第2回転接続機構32も、実施例1、2の減圧弁ユニット1、1Aの回転接続機構30と同一の構成を備える。すなわち、第2回転接続機構32は、第1管部27の第2方向X2の端部分に設けられた大径筒部分33と、第2管部28の第1方向X1の端部分であって大径筒部分33の内周側に挿入された挿入筒部分34と、大径筒部分33と挿入筒部分34との間に介在する環状のパッキン35と、大径筒部分33と挿入筒部分34との間に介在するリング状部材36と、を備える。
【0076】
ここで、チーズ9の内周面には、実施例2の減圧弁ユニット1Aのチーズ9の内周面と同様に、第1管部27を流れる水の一部を第2管部分22に案内する一対のガイド突部75a、75bが設けられている。すなわち、図14図9図10に示すように、チーズ9の内周面には、第1軸L1に沿って延びる第1管部27の第1管軸L21および第2軸L2に沿って延びる第2管部分22の第2管軸L22を含む仮想面Sの一方側に、一方側ガイド突部75aが設けられ、仮想面Sの他方側に、他方側ガイド突部75bが設けられている。各ガイド突部75a、75bは、第2管部分22における第1管部27の側の端部であって第2管軸L22よりも第2方向X2に位置する領域Hから第1管部27の側に向かって第1方向X1に湾曲する。各ガイド突部75a、75bは、領域Hから先端側に向かって先細りとなる。一方側ガイド突部75aと他方側ガイド突部75bとは、領域Hで連続している。ここで、図13に示すように、チーズ9は、その外周面において、各ガイド突部75a、75bと重なる位置に、凹部76を備える。凹部76は、第2管部分22における第1管部27の側の端部であって第2管軸L22よりも第2方向X2に位置する領域Hから第1管部27の側に向かって第1方向X1に湾曲する。
【0077】
また、図14に示すように、チーズ9の第1管部27の第1内径寸法D1に対して、エルボ8の第2内径寸法D2は、短い。言い換えれば、第2管部28、湾曲管部分24、および第3管部分23の内径は、第1管部27の内径よりも小さい。
【0078】
次に、第1止水栓12、第2止水栓13は、実施例1、2の減圧弁ユニット1、1Aの止水栓11と同一である。第1止水栓12の流入管部分51は、第1止水栓接続機構15を介して、流入管10の第2管部分22に接続される。第2止水栓13の流入管部分51は、第2止水栓接続機構16を介して、流入管10の第3管部分23に接続される。
【0079】
第1止水栓接続機構15は、第2管部分22に対して第1止水栓12を第2軸L2回りに回転可能に接続する。第2止水栓接続機構16は、第3管部分23に対して第2止水栓13を第3軸L3回りに回転可能に接続する。第1止水栓接続機構15および第2止水栓
接続機構16は、実施例1の減圧弁ユニット1の止水栓接続機構14と同一の構成を備える。すなわち、第1止水栓接続機構15は、第2管部分22の第1管部27とは反対側の端部に設けられた大径筒部41と、第1止水栓12の流入管部分51の先端部分であって大径筒部41の内周側に挿入された挿入筒部51aと、第1止水栓12の流入管部分51において挿入筒部51aに隣り合う位置から外周側に突出する環状の止水栓側フランジ部51bと、大径筒部41と挿入筒部51aとの間に介在する2本の環状のパッキン44と、大径筒部41と、止水栓11の挿入筒部51aとを、第2軸方向Yに離間不能、かつ、第2軸L2回りに回転可能に保持する保持機構45と、を備える。同様に、第2止水栓接続機構16は、第3管部分23の第2管部28とは反対側の端部に設けられた大径筒部41と、第2止水栓13の流入管部分51の先端部分であって大径筒部41の内周側に挿入された挿入筒部51aと、第2止水栓13の流入管部分51において挿入筒部51aに隣り合う位置から外周側に突出する環状の止水栓側フランジ部51bと、大径筒部41と挿入筒部51aとの間に介在する2本の環状のパッキン44と、大径筒部41と、止水栓11の挿入筒部51aとを、第3軸方向Zに離間不能、かつ、第3軸L3回りに回転可能に保持する保持機構45と、を備える。
【0080】
第1減圧弁18および第2減圧弁19は、実施例1の減圧弁ユニット1の減圧弁17と同一である。第1減圧弁18の流入管部分61は、接続機構58を介して、第1止水栓12の流出管部分52に接続される。第1減圧弁18の流出管部分62には、各部屋に向かう水道用の第1配管5が接続される。第2減圧弁19の流入管部分61は、接続機構58を介して、第2止水栓13の流出管部分52に接続される。第2減圧弁19の流出管部分62には、各部屋に向かう水道用の第2配管6が接続される。
【0081】
(減圧弁ユニットを介した立て管と水道用の配管との接続)
図15は、実施例3の減圧弁ユニット1Bにおいて、第2減圧弁ユニット本体20(2)の向きを変更した設置状態の説明図である。図16は、実施例3の減圧弁ユニット1Bにおいて、第2減圧弁ユニット本体20(2)の向きを変更した別の設置状態の説明図である。
【0082】
まず、図13に示すように、立て管2に対して第1配管5および第2配管6が平行に設置されており、第1配管5および第2配管6が立て管2に取り付けられた管継手3よりも下方に位置する場合には、減圧弁ユニット1Bを立て管2に接続し、流入管10の第1管部27を上流側管部25に対して第1軸L1回りに回転させて第2管部分22を下方に向ける。また、流入管10の第2管部28を第1管部27に対して第1軸L1回りに回転させて第3管部分23を下方に向ける。しかる後に、第1減圧弁18の流出管部分62の下方に第1配管5を接続し、第2減圧弁19の流出管部分62の下方に第2配管6を接続する。
【0083】
ここで、第1止水栓12の操作部57、或いは第2止水栓13の操作部57が操作し難い方向を向いている場合には、流入管10の第2管部分22に対して第1減圧弁ユニット本体20(1)を第2軸L2回りに回転させて止水栓11のハンドル55の向きを調節する。或いは、流入管10の第3管部分23に対して第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りに回転させて、止水栓11のハンドル55の向きを調節する。
【0084】
また、図示は省略するが、立て管2に取り付けられた管継手3と、第2配管6とが、立て管2の管軸L0回りの周方向でズレている場合には、第2管部28の第1管部27に対する第1軸L1回り回転角度位置を調節して、第3管部分23を立て管2に対して傾斜させる。これにより、周方向における第2減圧弁19の流出管部分62と第2配管6との位置を合わせ、しかる後に、第2減圧弁19の流出管部分62の下方に第2配管6を接続する。同様に、立て管2に取り付けられた管継手3と、第1配管5とが、立て管2の管軸L
0回りの周方向でズレている場合には、第1管部27の上流側管部25に対する第1軸L1回り回転角度位置を調節して、第2管部分22を立て管2に対して傾斜させる。これにより、周方向における第1減圧弁18の流出管部分62と第1配管5との位置を合わせ、しかる後に、第2減圧弁19の流出管部分62の下方に第1配管5を接続する。
【0085】
さらに、立て管2に対して第1配管5、および第2配管6が平行に設置されており、第1配管5が立て管2に取り付けられた管継手3よりも下方に位置し、第2配管6が立て管2に取り付けられた管継手3よりも上方に位置する場合には、図15に示すように、減圧弁ユニット1Bを立て管2に接続し、流入管10の第1管部27を上流側管部25に対して第1軸L1回りに回転させて第2管部分22を下方に向ける。また、流入管10の第2管部28を第1管部27に対して第1軸L1回りに回転させて第3管部分23を上方に向ける。しかる後に、第1減圧弁18の流出管部分62の下方に第1配管5を接続し、第2減圧弁19の流出管部分62の上方に第2配管6を接続する。
【0086】
ここで、減圧弁ユニット1Bを介して立て管2と第1配管5および第2配管6とを接続する際に、第1止水栓12の操作部57、或いは第2止水栓13の操作部57が操作し難い方向を向いている場合には、流入管10の第2管部分22に対して第1減圧弁ユニット本体20(1)を第2軸L2回りに回転させて止水栓11のハンドル55の向きを調節する。或いは、流入管10の第3管部分23に対して第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りに回転させて、止水栓11のハンドル55の向きを調節する。図15に示す状態では、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第1軸L1回りで180°回転させた後に、さらに、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りで180°回転させている。
【0087】
また、立て管2に対して第1配管5、および第2配管6が平行に設置されており、第1配管5が立て管2に取り付けられた管継手3よりも上方に位置し、第2配管6が立て管2に取り付けられた管継手3よりも上方に位置する場合には、図16に示すように、減圧弁ユニット1Bを立て管2に接続し、流入管10の第1管部27を上流側管部25に対して第1軸L1回りに回転させて第2管部分22を上方に向ける。また、流入管10の第2管部28を第1管部27に対して第1軸L1回りに回転させて第3管部分23を上方に向ける。しかる後に、第1減圧弁18の流出管部分62の上方に第1配管5を接続し、第2減圧弁19の流出管部分62の上方に第2配管6を接続する。
【0088】
ここで、減圧弁ユニット1Bを介して立て管2と第1配管5および第2配管6とを接続する際に、第1止水栓12の操作部57、或いは第2止水栓13の操作部57が操作し難い方向を向いている場合には、流入管10の第2管部分22に対して第1減圧弁ユニット本体20(1)を第2軸L2回りに回転させて止水栓11のハンドル55の向きを調節する。或いは、流入管10の第3管部分23に対して第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りに回転させて、止水栓11のハンドル55の向きを調節する。図16に示す状態では、第1減圧弁ユニット本体20(1)を第1軸L1回りで180°回転させた後に、さらに、第1減圧弁ユニット本体20(1)を第2軸L2回りで180°回転させている。また、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第1軸L1回りで180°回転させた後に、さらに、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りで180°回転させている。
【0089】
(作用効果)
本例によれば、減圧弁ユニット1Bの流入管10は、第2管部分22が連通する第1管部27を、上流側管部25に対して第1軸L1回りに回転可能とする第1回転接続機構31を備える。また、流入管10は、第3管部分23が連通する第2管部28を、第1管部27に対して第1軸L1回りに回転可能とする第2回転接続機構32を備える。さらに、
流入管10の第2管部分22と第1止水栓12とを接続する第1止水栓接続機構15は、第2管部分22に対して第1止水栓12を第2軸L2回りに回転可能に接続する。また、流入管10の第3管部分23と第2止水栓13とを接続する第2止水栓接続機構16は、第3管部分23に対して第2止水栓13を第3軸L3回りに回転可能に接続する。従って、流入管10の上流側管部25が立て管2に接続されたときに、第1止水栓12および第1減圧弁18からなる第1減圧弁ユニット本体20(1)は、第1軸L1回りおよび第2軸L2回りに回転可能である。また、第2止水栓13および第2減圧弁19からなる第2減圧弁ユニット本体20(2)は、第1軸L1回りおよび第3軸L3回りに回転可能である。
【0090】
よって、立て管2に接続した減圧弁ユニット1Bの第1減圧弁ユニット本体20(1)と、第1減圧弁ユニット本体20(1)の二次側に接続される水道用の第1配管5とが所望の位置関係に配置されていない場合には、第1減圧弁ユニット本体20(1)を第1軸L1回りに回転させて、第1減圧弁ユニット本体20(1)と、第1配管5との位置関係を調節できる。また、立て管2に接続した減圧弁ユニット1Bの第2減圧弁ユニット本体20(2)と、第2減圧弁ユニット本体20(2)の二次側に接続される水道用の第2配管6とが所望の位置関係に配置されていない場合には、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第1軸L1回りに回転させて、第2減圧弁ユニット本体20(2)と、第2配管6との位置関係を調節できる。これにより、減圧弁ユニット1Bの立て管2への取り付けをやり直したり、第1配管5、第2配管6の引き回し作業を行ったりすることなく、第2減圧弁ユニット本体20(2)と配管4とを接続することができる。よって、立て管2に接続した減圧弁ユニット1Bと、第1配管5とが所望の位置関係からズレていた場合でも、これらの接続を容易に行うことができる。また、立て管2に接続した減圧弁ユニット1Bと、第2配管6とが所望の位置関係からズレていた場合でも、これらの接続を容易に行うことができる。
【0091】
また、第1減圧弁ユニット本体20(1)は、第2軸L2回りに回転する。従って、第1減圧弁ユニット本体20(1)を第1軸L1回りに回転させたときに第1減圧弁ユニット本体20(1)を第2軸L2回りに回転させて、第1止水栓12のハンドル55の向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。同様に、第2減圧弁ユニット本体20(2)は、第3軸L3回りに回転する。従って、第2減圧弁ユニット本体20(2)を第1軸L1回りに回転させたときに第2減圧弁ユニット本体20(2)を第3軸L3回りに回転させて、第2止水栓13のハンドル55の向きなどを、操作しやすい方向に向けることができる。
【0092】
また、本例の減圧弁ユニット1Bは、実施例2の減圧弁ユニット1Aと、同様の作用効果を得ることができる。
【0093】
なお、実施例2、3では、ガイド突部として、仮想面Sの一方側に設けられた一方側ガイド突部75aと、他方側に設けられた他方側ガイド突部75bとを備えるが、一方のガイド突部を省略してよい。また、チーズ9の第1管部27の第1内径寸法D1とエルボ8の第2内径寸法D2とは、同一とすることもできる。すなわち、第2管部28の内径が第1管部27の内径と同一の寸法を備えてもよい。
【0094】
(変形例)
図17は、変形例の減圧弁ユニットの側面図である。本例の減圧弁ユニット1Cは、立て管2からの水を、水道用の第1配管5、第2配管6、および第3配管80の3系統に分配する。本例の減圧弁ユニット1Cは、実施例3の減圧弁ユニット1Bにおいて、チーズ9とエルボ8との間に、第2チーズ85を挿入したものである。また、第2チーズ85の二次側に、止水栓接続機構84を介して、第3止水栓81と第3減圧弁82とからなる第
3減圧弁ユニット本体83を接続したものである。第2チーズ85は、チーズ9と同一の部材である。チーズ9と第2チーズ85とは、第2回転接続機構32と同一の第3回転接続機構86によって第1軸L1回りに回転可能に接続される。第2チーズ85とエルボ8とは、第2回転接続機構32と同一の第4回転接続機構87によって第1軸L1回りに回転可能に接続される。止水栓接続機構84は、第1止水栓接続機構15と同一の構成を備える。
【0095】
なお、実施例2の減圧弁ユニット1Aにおいて、チーズ9とエルボ8との間に、第2チーズ85を挿入し、第2チーズ85の二次側に止水栓接続機構84を介して第3減圧弁ユニット本体83を接続した場合でも、立て管2からの水を、水道用の第1配管5、第2配管6、および第3配管80の3系統に分配する減圧弁ユニットを構成できる。また、実施例2の減圧弁ユニット1Cおよび実施例3の減圧弁ユニット1Cにおいて、チーズ9とエルボ8との間に、第2チーズ85、止水栓接続機構84、および第3減圧弁ユニット本体83とからなる中間ユニット90を複数配列して、それぞれを第1軸L1回りに回転可能に接続すれば、減圧弁ユニットは、立て管2からの水を所望の数の系統に分配して流通させることができる。
【符号の説明】
【0096】
1,1A,1B,1C…減圧弁ユニット、2…立て管、3…管継手、4…配管、5…第1配管、6…第2配管、7…締結機構、8…エルボ、9…チーズ(配管部材)、10…流入管、11…止水栓、12…第1止水栓、13…第2止水栓、14…止水栓接続機構、15…第1止水栓接続機構、16…第2止水栓接続機構、17…減圧弁、18…第1減圧弁、19…第2減圧弁、20…減圧弁ユニット本体、20(1)…第1減圧弁ユニット本体、20(2)…第2減圧弁ユニット本体、21…第1管部分、22…第2管部分、23…第3管部分、24…湾曲管部分、25…上流側管部、25a…環状のフランジ部、26…下流側管部、27…第1管部、27b…切り欠かれた切欠き部、28…第2管部、30…回転接続機構、31…第1回転接続機構、32…第2回転接続機構、33…大径筒部分、34…挿入筒部分、35…パッキン、36…リング状部材、37…切欠き部、38…内側環状溝、39…外側環状溝、41…大径筒部、42…流入管側フランジ部、43…環状凹部、44…パッキン、45…保持機構、46…保持部材、46a…円弧溝、47…ワイヤ部材、48…締め付け機構、50…弁箱部分、51…流入管部分、51a…挿入筒部、51b…止水栓側フランジ部、51c…環状溝、52…流出管部分、53…弁室、54…ボール弁体、55…ハンドル、56…軸部、57…操作部、58…接続機構、60…減圧弁本体部分、61…流入管部分、62…流出管部分、65…内部流路、65a…第1領域、65b…第2領域、66…ダイアフラム、67…流路部分、67a…中間領域、68…弁座、69…下流側流路部分、70…コイルバネ、71…ステム、72…弁体、74…パッキン、75a…一方側ガイド突部、75b…他方側ガイド突部、76…凹部、77…袋ナット、77a…袋部、77b…ナット部、80…第3配管、81…第3止水栓、82…第3減圧弁、83…第3減圧弁ユニット本体、84…止水栓接続機構、85…第2エルボ、86…第3回転接続機構、87…第4回転接続機構、90…中間ユニット、D1…第1内径寸法、D2…第2内径寸法、L1…第1軸、L2…第2軸、L21…第1管軸、L22…第2管軸、L3…第3軸、V…直交方向、X…第1軸方向、X1…第1方向、X2…第2方向、Y…第2軸方向、Z…第3軸方向
図1
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