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特許7535352ゲームライブ配信システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】ゲームライブ配信システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20240808BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240808BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240808BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20240808BHJP
【FI】
A63F13/86
G06Q50/10
A63F13/69
A63F13/80 F
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2024028120
(22)【出願日】2024-02-28
【審査請求日】2024-02-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518260552
【氏名又は名称】株式会社ミラティブ
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】山田 大悟
(72)【発明者】
【氏名】栗田 健悟
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-165868(JP,A)
【文献】特開2019-024816(JP,A)
【文献】特開2022-174177(JP,A)
【文献】特開2023-067733(JP,A)
【文献】特開2023-039446(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのゲームライブ配信システムであって、
ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に配当倍率に応じた配当を当該ユーザに付与するゲームを提供するゲーム提供部と、
前記配信者がプレイする前記ゲームの実況動画を前記視聴者に配信する配信部と、
前記配信者による前記投票を受け付けると共に、前記視聴者による前記投票も受け付ける投票受付部と、
前記配信者及び前記視聴者のそれぞれの的中状況をカウントした結果が閾値を超えた場合に、前記ゲーム内で有利な効果を前記配信者及び前記視聴者に生じさせるフィーバータイムを発動させるフィーバー処理部と、
を備える、
ゲームライブ配信システム。
【請求項2】
配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのゲームライブ配信システムであって、
ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に配当倍率に応じた配当を当該ユーザに付与するゲームを提供するゲーム提供部と、
前記配信者がプレイする前記ゲームの実況動画を前記視聴者に配信する配信部と、
前記配信者による前記投票を受け付けると共に、前記視聴者による前記投票も受け付ける投票受付部と、
前記視聴者から前記配信者への応援ギフトであって前記ゲームに専用で用いる専用ギフトの贈与希望を前記視聴者から受け付けるギフト処理部と、
前記専用ギフトの贈与に応じて、金銭又は換金が可能な報酬を前記配信者に付与する処理を行う報酬処理部と、
を備える
ゲームライブ配信システム。
【請求項3】
前記投票受付部は、前記ゲームに専用で用いる価値であって換金が不可であるポイントを用いた前記投票を、前記配信者及び前記視聴者のそれぞれから受け付け、
前記ゲーム提供部は、前記配当として、前記投票に用いられたポイントと前記配当倍率とに応じたポイントを付与する
請求項1または2に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項4】
前記ゲーム提供部は、前記フィーバータイム中に、非フィーバータイム中に比べて前記配当倍率を上昇させる
請求項に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項5】
前記フィーバー処理部は、前記配信者及び前記視聴者のそれぞれに前記配当として付与されたポイントの累積値が閾値を超えた場合に前記フィーバータイムを発動させる
請求項に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項6】
前記専用ギフトは、前記投票に用いるポイントを前記配信者及び前記視聴者の双方に付与するギフトである
請求項に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項7】
前記専用ギフトには、無償のゲーム通貨で購入された無償ギフトと、有償のゲーム通貨で購入された有償ギフトと、があり、
前記ギフト処理部は、前記専用ギフトが前記有償ギフトである場合、前記専用ギフトが前記無償ギフトである場合に比べて多くのポイントを前記配信者及び前記視聴者の双方に付与する
請求項に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項8】
前記専用ギフトは、前記配当倍率を上昇させるギフトである
請求項2または6に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項9】
前記専用ギフトには、無償のゲーム通貨で購入された無償ギフトと、有償のゲーム通貨で購入された有償ギフトと、があり、
前記ギフト処理部は、前記専用ギフトが前記有償ギフトである場合、前記専用ギフトが前記無償ギフトである場合に比べて前記配当倍率を大きく上昇させる
請求項に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項10】
前記専用ギフトは、前記ゲーム内で有利な効果を前記配信者及び前記視聴者に生じさせるフィーバータイムを発動させ易くするギフトである
請求項2または6に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項11】
前記専用ギフトには、無償のゲーム通貨で購入された無償ギフトと、有償のゲーム通貨で購入された有償ギフトと、があり、
前記ギフト処理部は、前記専用ギフトが前記有償ギフトである場合、前記専用ギフトが前記無償ギフトである場合に比べて、前記フィーバータイムを発動させ易くする効果を大きくする
請求項10に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項12】
複数の前記視聴者のそれぞれについて集計期間内の配当状況を集計し、集計結果に応じて前記複数の視聴者のランキングを作成するランキング作成部をさらに備える
請求項1または2に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項13】
前記視聴者による前記投票が前記的中条件を満たしたことに応じて、前記視聴者に前記配当を付与すると共に、前記配信者にも報酬を付与する処理を行う報酬処理部をさらに備える
請求項1に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項14】
前記報酬処理部は、前記視聴者による前記投票が前記的中条件を満たしたことに応じて、前記視聴者に前記配当を付与すると共に、前記配信者にも報酬を付与する
請求項2に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項15】
配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのプログラムであって、コンピュータを、
ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に配当倍率に応じた配当を当該ユーザに付与するゲームを提供するゲーム提供部と、
前記配信者がプレイする前記ゲームの実況動画を前記視聴者に配信する配信部と、
前記配信者による前記投票を受け付けると共に、前記視聴者による前記投票も受け付ける投票受付部と、
前記配信者及び前記視聴者のそれぞれの的中状況をカウントした結果が閾値を超えた場合に、前記ゲーム内で有利な効果を前記配信者及び前記視聴者に生じさせるフィーバータイムを発動させるフィーバー処理部と、
として機能させる
プログラム。
【請求項16】
配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのプログラムであって、コンピュータを、
ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に配当倍率に応じた配当を当該ユーザに付与するゲームを提供するゲーム提供部と、
前記配信者がプレイする前記ゲームの実況動画を前記視聴者に配信する配信部と、
前記配信者による前記投票を受け付けると共に、前記視聴者による前記投票も受け付ける投票受付部と、
前記視聴者から前記配信者への応援ギフトであって前記ゲームに専用で用いる専用ギフトの贈与希望を前記視聴者から受け付けるギフト処理部と、
前記専用ギフトの贈与に応じて、金銭又は換金が可能な報酬を前記配信者に付与する処理を行う報酬処理部と、
として機能させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームライブ配信システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の各種デバイスの高性能化・高機能化と、インターネットによる通信の高速化とに伴い、各種の動画配信サービスが普及している。特に、配信者がプレイしつつ実況するプレイ動画である実況動画をリアルタイムで視聴者に配信するゲームライブ配信サービスが提供されるようになっている。
【0003】
こうしたゲームライブ配信サービスを提供するゲームライブ配信システムでは、ゲームの実況動画を配信する配信者と当該実況動画を視聴する視聴者との間でコミュニケーションを可能とすべく、種々のコミュニケーション機能が実装されている。例えば、ゲームライブ配信システムでは、端末にゲームの実況動画を表示させると共にチャット領域を表示させて、視聴者がコメント(チャット)により配信者とのコミュニケーションを図ることが可能になっている。さらに、近年、視聴者から配信者に対してゲームライブ配信サービス上でギフト(応援ギフト)を贈ることが可能になっている。このようなギフトを視聴者が購入して配信者に贈ることにより、視聴者が好みの配信者を応援したり、コミュニケーションを図る際のきっかけにしたりすることができる。
【0004】
一方、競馬、競艇、競輪等の公営競技の投票を、通信ネットワークを通じて行うことが可能なサービスが提供されている(例えば、特許文献1参照)。このサービスを利用するユーザは、競技結果を予想し、予想内容に対して金銭等の価値を投じることで投票を行う。投票はサーバによって受け付けられ、競技結果が確定すると、投票の的中結果に応じた配当(払戻金)がユーザに対して付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2023-000686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のゲームライブ配信サービスでは、配信者がプレイ中のゲームの実況動画を視聴者に配信し、視聴者は当該実況動画を視聴しながらコメントやギフトを配信者に提供するだけであり、当該ゲームの内容に視聴者が参加することはあまり行われていない。
【0007】
そのため、従来の技術では、ゲームライブ配信における配信者と視聴者との一体感を高めることが難しく、ゲームライブ配信の盛り上がりを醸成する点で改善の余地がある。
【0008】
そこで、本発明は、配信者と視聴者との一体感を高めてゲームライブ配信の盛り上がりを醸成することが可能なゲームライブ配信システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様に係るゲームライブ配信システムは、配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのゲームライブ配信システムであって、ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に配当倍率に応じた配当を当該ユーザに付与するゲームを提供するゲーム提供部と、前記配信者がプレイする前記ゲームの実況動画を前記視聴者に配信する配信部と、前記配信者による前記投票を受け付けると共に、前記視聴者による前記投票も受け付ける投票受付部と、を備える。
【0010】
第2の態様に係るプログラムは、配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのプログラムであって、コンピュータを、ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に配当倍率に応じた配当を当該ユーザに付与するゲームを提供するゲーム提供部と、前記配信者がプレイする前記ゲームの実況動画を前記視聴者に配信する配信部と、前記配信者による前記投票を受け付けると共に、前記視聴者による前記投票も受け付ける投票受付部と、として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、配信者と視聴者との一体感を高めてゲームライブ配信の盛り上がりを醸成することが可能なゲームライブ配信システム及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係るゲームライブ配信システムの構成を示す図である。
図2】実施形態に係る配信サーバが提供するベッティングゲームの動作概要について説明するための図である。
図3】実施形態に係る配信サーバの構成を示す図である。
図4】実施形態に係る視聴者の端末における表示画面の一例を示す図である。
図5】実施形態に係る視聴者の端末における表示画面の一例を示す図である。
図6】実施形態に係る視聴者の端末における表示画面の一例を示す図である。
図7】実施形態に係る視聴者の端末における表示画面の一例を示す図である。
図8】変更例に係る配信サーバの動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面を参照しながら、実施形態に係るゲームライブ配信システムについて説明する。ゲームライブ配信システムは、配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのシステムである。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0014】
(1)システム構成
図1は、本実施形態に係るゲームライブ配信システム1の構成を示す図である。ゲームライブ配信システム1は、配信者がプレイしつつ実況するプレイ動画である実況動画をリアルタイムで視聴者に提供するゲームライブ配信サービスを実現する。図示の例では、配信者による実況動画を視聴する視聴者が1人であるが、配信者による実況動画を視聴する視聴者が複数人であってもよい。なお、配信者及び視聴者を区別しないときは、これらを単に「ユーザ」とも称する。ユーザは、ゲームライブ配信サービスの利用者である。ユーザは、ゲームライブ配信サービスのアカウントを有しているものとする。
【0015】
ゲームライブ配信システム1は、配信サーバ100と、複数の端末200とを有する。配信サーバ100及び端末200は、通信ネットワーク10を介して相互に通信可能に接続されている。通信ネットワーク10は、インターネットを含む。通信ネットワーク10は、LAN(Local Area Network)を含んでもよい。
【0016】
配信サーバ100は、1つ以上のコンピュータにより構成され、ゲームライブ配信サービスを提供する事業者の情報処理装置である。配信サーバ100は、ゲームライブ配信サーバと称されてもよい。配信サーバ100は、例えばワークステーション又はPC(Personal Computer)のような汎用コンピュータとしてもよいし、クラウド・コンピューティング(分散コンピューティング)によって論理的に実現されてもよい。つまり、配信サーバ100は、1つのコンピュータで構成してもよいし、複数のコンピュータで構成してもよい。
【0017】
複数の端末200は、配信者の端末200aと、視聴者の端末200bとを有する。ゲームライブ配信サービスでは、ユーザは、自身がゲームを選択して実況動画の配信を開始することで配信者になる。一方、ユーザは、いずれかの配信者を選択して実況動画の視聴を開始することで視聴者になる。つまり、1人のユーザは、配信者及び視聴者のいずれにもなり得る。但し、1人のユーザは、同時に配信者及び視聴者になることはできないものとする。配信サーバ100は、各端末200からのアクセスを受け付け、配信者の端末200aにより提供されるゲーム実況動画(音声を含む)を視聴者の端末200bに配信する。
【0018】
端末200は、例えば、PC、スマートフォン、タブレット端末、又はウェアラブル端末等である。端末200は、ユーザとのインターフェイスと、通信ネットワーク10とのインターフェイスとを有する。ユーザとのインターフェイスは、例えば、ディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパッド、タッチパネルディスプレイ、マイク、及びスピーカのうち、少なくとも1つを含む。通信ネットワーク10とのインターフェイスは、有線通信インターフェイス及び無線通信インターフェイスのうち少なくとも1つを含む。以下の実施形態の説明では、各端末200がスマートフォンである場合を主として想定する。各端末200には、ゲームライブ配信サービスを利用するためのアプリケーションプログラムがインストールされているものとする。但し、各端末200は、汎用のウェブブラウザにより、ウェブサービスとして提供されるゲームライブ配信サービスを利用可能であってもよい。端末200は、インストールされたアプリケーションプログラムを介して配信サーバ100にアクセスすることにより、配信サーバ100が提供する各種のゲームをプレイすることができると共に、当該実況動画を配信又は視聴できる。
【0019】
ゲームライブ配信システム1では、配信者の端末200aからゲームの実況動画(具体的には、映像データ及び音声データ)を配信サーバ100に送信し、配信サーバ100は当該実況動画に対して各種の情報処理を行って当該実況動画を視聴者の端末200bに送信(配信)し、視聴者の端末200bは配信サーバ100から受信した実況動画を表示する。
【0020】
このようなゲームライブ配信システム1では、ゲームの実況動画を配信する配信者と当該実況動画を視聴する視聴者との間でコミュニケーションを可能とすべく、種々のコミュニケーション機能が実装されている。例えば、ゲームライブ配信システム1では、端末200にゲームの実況動画を表示させると共にチャット領域を表示させて、視聴者がコメント(チャット)により配信者とのコミュニケーションを図ることが可能になっている。さらに、視聴者から配信者に対してゲームライブ配信サービス上でギフトを贈ることが可能になっている。このようなギフトを視聴者が購入して配信者に贈ることにより、視聴者が好みの配信者を応援したり、コミュニケーションを図る際のきっかけにしたりすることができる。ゲームライブ配信サービスでは、配信者がプレイ中のゲームの実況動画を視聴者に配信し、視聴者は当該実況動画を視聴しながらコメントやギフトを配信者に提供する。
【0021】
ゲームライブ配信システム1では、視聴者がお気に入りの配信者を登録(フォロー)できる。一般的に、視聴者は、自身がフォローする配信者のファンを構成し、お気に入りの配信者を応援するモチベーションを有する。配信者は、自身のファンを増やすために実況配信を行うモチベーションを有する。
【0022】
本実施形態に係る配信サーバ100は、ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に当該ユーザに配当を付与するゲームを提供する。以下の実施形態の説明では、このようなゲームを「ベッティングゲーム」とも称する。特に、本実施形態に係るベッティングゲームは、財物等を投票及び配当に用いないものであって賭博性を有しない。このようなベッティングゲームは、「ソーシャルベッティング」ゲームと称されてもよい。
【0023】
ゲーム空間で行われる競技とは、勝敗若しくは順位が決するゲームであればよいが、例えば、仮想競技者(仮想選手)間で競争(レース)又は対戦(バトル)を自動で行う競技であってもよい。仮想競技者は、キャラクター(人間を模したキャラクター)であってもよいし、乗り物、ロボット、動物、又はモンスターであってもよい。以下の実施形態の説明では、モンスター間で対戦(バトル)を行う闘技場形式の競技を主として想定する。
【0024】
図2は、本実施形態に係る配信サーバ100が提供するベッティングゲームの動作概要について説明するための図である。
【0025】
STEP 1:
まず、配信者がベッティングゲームを開始(開催)すると、ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザ(配信者、視聴者)が予想して投票(ベッティング)を行う。予想は、勝ち残る1体のモンスターを予想するものであってもよいし、所定の順位までのモンスター(例えば、1位と2位のモンスター及びその順位、或いは、1位から3位までのモンスター及びその順位)を予想するものであってもよい。以下の実施形態の説明では、勝ち残る1体のモンスターを予想するケースを主として想定する。この場合、的中条件は、勝ち残る1体のモンスターの予想が的中したことである。
【0026】
ユーザは、予想に対して投票用の価値を用いて投票を行う。本実施形態では、投票用の価値は、ベッティングゲームに専用で用いるポイント(「メダル」と称されてもよい)である。例えば、ポイントは、金銭的価値を有しないものであって、換金が不可である。ポイントは、ゲームライブ配信サービス(又はベッティングゲーム)で所定条件が満たされること(例えば、サービスにログインすること)で得られる無償ポイントであってもよい。或いは、ポイントは、ゲームライブ配信サービス上で購入可能な有償ポイントであってもよい。いずれにしても、ポイントは、換金が不可であってベッティングゲームにのみ利用可能であり、財物等には該当しないため、賭博性を回避できている。そのため、幅広い層のユーザがベッティングゲームを楽しむことが可能である。
【0027】
なお、各モンスターには、その特性(強さなど)に応じた配当倍率(オッズ)が設定されており、基本的には、強いモンスターほど低い配当倍率(オッズ)が設定される。ベッティングゲームにおける各ユーザの投票内容は他のユーザに公開されてもよい。
【0028】
STEP 2:
投票後にゲーム空間で競技が行われる。本実施形態では、モンスター同士の自動バトルが行われる。ユーザ(配信者、視聴者)は、モンスター同士のバトルの様子を視聴可能であり、配信者は、当該バトルを実況可能である。例えば、各モンスターが他のモンスターを攻撃することで他のモンスターの体力(ヒットポイント)が低下していき、体力がゼロになると敗者になり、最後まで残った1体のモンスターが勝者になる。配信者は、自身が投票したモンスター及び/又は視聴者が投票したモンスターを応援するような実況が可能である。視聴者は、自身が投票したモンスター及び/又は配信者が投票したモンスターを応援するようなコメント投稿が可能である。
【0029】
STEP 3:
競技の結果に応じて、ユーザ(配信者、視聴者)に対して配当倍率に応じた配当が付与される。具体的には、競技の結果の予想が的中したユーザに対して、的中した予想の配当倍率に応じた配当が付与される。本実施形態では、配当は、ベッティングゲームに専用で用いるポイントである。上述のように、ポイントは、金銭的価値を有しないものであって、換金が不可である。このようにして得られた配当としてのポイントは、それ以降に行われる競技(モンスターのバトル)に対する投票(STEP 1)に用いることができる。
【0030】
このように、本実施形態に係るベッティングゲームでは、視聴者も投票に参加できるため、ゲームライブ配信における配信者と視聴者との一体感を高めることが可能であり、ゲームライブ配信の盛り上がりを醸成することができる。また、投票及び配当のいずれも、財物等には該当しないポイントを用いるため、賭博性を回避でき、幅広い層のユーザがベッティングゲームを楽しむことが可能である。
【0031】
(2)配信サーバの構成
図3は、本実施形態に係る配信サーバ100の構成を示す図である。配信サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、処理部130とを有する。
【0032】
通信部110は、通信ネットワーク10に接続されるネットワークインターフェイスである。通信部110による通信は、有線通信であってもよいし、無線通信を含んでもよい。通信部110は、処理部130の制御下で、通信ネットワーク10を介して端末200との通信を行う。
【0033】
記憶部120は、例えば、ROM(Read Only Memory)及び補助記憶装置等の種々のメモリを含んで構成される。処理部130により実行されるプログラム(ゲームライブ配信プログラム)は、例えば、記憶部120のROM及び/又は補助記憶装置に記憶されている。記憶部120は、ゲームライブ配信サービスに関する各種データベースを記憶する。本実施形態では、記憶部120が記憶するデータベースは、ユーザ情報データベース121と、ゲーム情報データベース122と、ギフト情報データベース123と、予想結果データベース124とを有する。
【0034】
ユーザ情報データベース121は、ゲームライブ配信サービスのユーザごとに、ユーザIDと、ニックネームと、所持ポイント情報と、所持ゲーム通貨情報とを記憶する。ユーザIDは、ユーザのアカウント情報を構成し、ゲームライブ配信サービスで一意のID及び/又はベッティングゲーム内で一意のIDを含む。ニックネームは、ゲームライブ配信サービスで用いられるユーザの呼び名である。
【0035】
所持ポイント情報は、ベッティングゲームでのみ利用可能な価値であって、ユーザが所持するポイントの情報である。ポイントは、金銭的価値を有しないものであって、換金が不可である。ポイントは、ゲームライブ配信サービス(又はベッティングゲーム)で所定条件が満たされること(例えば、サービスにログインすること)で得られる無償ポイントであってもよい。或いは、ポイントは、ゲームライブ配信サービス上で購入可能な有償ポイントであってもよい。
【0036】
所持ゲーム通貨情報は、ベッティングゲーム及び他のゲーム(特に、ゲームライブ配信サービス上の他のゲーム)で利用可能な価値であって、ユーザが所持するゲーム通貨の情報である。以下において、このようなゲーム通貨を「コイン」とも称する。コインは、換金が不可である。コインには、ゲームライブ配信サービスで所定条件が満たされること(例えば、サービスにログインすること)で得られる無償コインと、ゲームライブ配信サービス上で金銭により購入可能な有償コインとがある。ゲームライブ配信サービスで贈られる一般的なギフトは、視聴者がコインを消費してギフトを購入することで行われる。また、コインは、ゲームライブ配信サービス上で用いるアバター及び/又はその衣装の購入にも利用可能であってもよい。
【0037】
ゲーム情報データベース122は、ベッティングゲームに関する情報を記憶する。例えば、ゲーム情報データベース122は、各モンスターの描画データ、特性、及び配当倍率の情報や、各競技のID及び参加ユーザの情報等を記憶する。
【0038】
ギフト情報データベース123は、配信者を応援するためのギフトに関する情報を記憶する。
【0039】
予想結果データベース124は、例えば、ベッティングゲームで行われる競技ごとに、投票を行った各ユーザの情報と、各ユーザの投票内容(予想内容)と、各ユーザの予想が的中したか否かの情報と、各ユーザの配当の情報とを記憶する。
【0040】
処理部130は、1つ又は複数のプロセッサと、プロセッサのワークエリアとして用いるRAM(Random Access Memory)とにより構成される。本実施形態では、処理部130は、記憶部120に格納されているプログラム(ゲームライブ配信プログラム)をRAMに展開して実行することにより、ゲーム提供部131と、配信部132と、投票受付部133と、フィーバー処理部134と、ギフト処理部135と、報酬処理部136と、ランキング作成部137と、として機能する。これらの各部は、記憶部120に格納されている情報を用いて情報処理を行う。
【0041】
ゲーム提供部131は、上述のようなベッティングゲーム(ソーシャルベッティングゲーム)をユーザに提供する。ベッティングゲームは、ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザ(配信者、視聴者)が予想して行った投票が的中条件を満たした場合に当該ユーザに配当を付与するゲームである。ベッティングゲームでは、図2に示したSTEP 1乃至STEP 3の手順で、投票処理、競技処理、及び配当処理が行われる。
【0042】
配信部132は、配信者がプレイするゲームの実況動画を視聴者に配信する。ユーザは、自身がゲームを選択して実況動画の配信を開始することで配信者になる。一方、ユーザは、いずれかの配信者を選択して実況動画の視聴を開始することで視聴者になる。本実施形態では、配信部132は、配信者がプレイするベッティングゲームの実況動画を視聴者に配信する。具体的には、配信者の端末200aからベッティングゲームの実況動画(映像データ及び音声データ)を配信サーバ100に送信し、配信サーバ100は当該実況動画に対して各種の情報処理を行って当該実況動画を視聴者の端末200bに送信(配信)し、視聴者の端末200bは配信サーバ100から受信した実況動画を表示する。
【0043】
視聴者の端末200bで表示する視聴画面では、実況動画を表示することに加えて、コメント投稿を受け付けるためのボタンや、配信者へのギフトの贈与希望を受け付けるためのボタン等が表示される。
【0044】
投票受付部133は、ベッティングゲームにおいて、配信者及び/又は視聴者による投票を受け付ける。例えば、投票受付部133は、配信者が予想したモンスターの選択操作を配信画面上で配信者から受け付けると共に、当該モンスターに賭ける価値の量の選択操作を配信画面上で配信者から受け付ける。また、投票受付部133は、視聴者による投票を受け付ける。具体的には、投票受付部133は、当該視聴者が予想した勝利モンスターの選択操作を視聴画面上で視聴者から受け付けると共に、当該モンスターへの投票で投じる価値の量の選択操作を視聴画面上で視聴者から受け付ける。
【0045】
ここで、投票受付部133は、ベッティングゲームに専用で用いるポイントを用いた投票を配信者及び/又は視聴者から受け付ける。ポイントは、コイン(ゲーム通貨)を用いて配信者及び視聴者が購入可能である。コイン(ゲーム通貨)には、無償コイン(無償のゲーム通貨)及び有償コイン(有償のゲーム通貨)がある。
【0046】
このように、投票受付部133は、配信者による投票を受け付けると共に、視聴者による投票も受け付ける。また、投票受付部133は、ゲームに専用で用いる価値であって換金が不可であるポイントを用いた投票を、配信者及び視聴者のそれぞれから受け付ける。ゲーム提供部131は、配当として、投票に用いられたポイントと配当倍率とに応じたポイントを付与する。
【0047】
フィーバー処理部134は、配信者及び視聴者のそれぞれの的中状況をカウントした結果が閾値を超えた場合に、ベッティングゲーム内で有利な効果を配信者及び視聴者に生じさせるフィーバータイムを発動させる。このようなフィーバータイムを発動させることにより、ベッティングゲームの盛り上がりをさらに醸成できる。フィーバータイムの時間長は、予め定められた固定の時間長であってもよいし、閾値を段階的に設けて段階に応じた可変の時間長としてもよい。或いは、フィーバータイムの時間長は、規定回数のバトル(競技)に対応する可変の時間長であってもよい。フィーバータイム中に、残りのフィーバータイムを示す情報が配信者の配信画面及び各視聴者の視聴画面上で表示されてもよい。
【0048】
ゲーム提供部131は、フィーバータイム中に、非フィーバータイム中に比べて配当倍率を上昇させてもよい。例えば、フィーバータイム中は、非フィーバータイム中の配当倍率(すなわち、通常の配当倍率)をN倍することで配当倍率を上昇させる。具体例を挙げると、通常の配当倍率がモンスターAは2倍、モンスターBは3倍である場合、フィーバータイム中はこれらを2倍とし、配当倍率がモンスターAは4倍、モンスターBは6倍となる。
【0049】
フィーバー処理部134は、配信者及び視聴者のそれぞれに配当として付与されたポイントの累積値が閾値を超えた場合にフィーバータイムを発動させてもよい。具体例を挙げると、配信者がベッティングゲームの実況配信中に、当該配信中に配信者が配当として得た累積のポイントがXポイントであり、当該配信中に各視聴者が配当として得た累積のポイントがYポイントであり、閾値がZポイントである場合、フィーバー処理部134は、「X+Y>Z」の条件を満たした際にフィーバータイムを発動させる。このようなX、Y、及び/又はZの値は、配信者の配信画面及び各視聴者の視聴画面上で表示されてもよい。「X+Y」の値を示すゲージが閾値と共に表示され、ゲージが閾値に達した際にフィーバータイムを発動させてもよい。
【0050】
ギフト処理部135は、視聴者から配信者へのギフト(応援ギフト)であってゲームに専用で用いる専用ギフトの贈与希望を視聴者から受け付ける。例えば、視聴者は、配信者がプレイするベッティングゲームの視聴画面に表示されるギフトボタンを用いてギフトを選択し、選択したギフトを贈ることができる。報酬処理部136は、専用ギフトの贈与に応じて、金銭又は換金が可能な報酬を配信者に付与する処理を行う。例えば、ゲームライブ配信システム1では、配信者が得たギフトの量に応じて配信者に報酬が付与されてもよい。このような配信者への報酬は、一定の条件を満たす配信者が対象となり、ギフトの量や総視聴時間に応じて定まる配信時給に配信時間を乗じた金額が配信報酬として付与されてもよい。このような報酬により、配信者の配信のモチベーションを高めることができる。ギフトは、コイン(ゲーム通貨)を用いて視聴者が購入可能である。有償コイン(有償のゲーム通貨)で購入されたギフトである有償ギフトは、無償コイン(無償のゲーム通貨)で購入された無償ギフトに比べて、配信者への報酬が多くなるように設定されていてもよい。
【0051】
専用ギフトは、投票に用いるポイントを配信者及び視聴者の双方に付与するギフトであってもよい。ギフト処理部135は、当該ギフトの贈与希望に応じて、ベッティングゲームに専用で用いるポイントを配信者及び視聴者の双方に付与する。例えば、当該ギフトは、視聴者が自身のコイン(無償コイン又は有償コイン)を消費することで贈られ、1コインが1ポイントと等価であってもよいし、1コインが1ポイント以上の価値で交換されてもよい。当該ギフトによって配信者にポイントが付与されることにより、配信者は、当該ポイントを自身の投票に利用できる。また、当該ギフトによって視聴者にもポイントが付与されることにより、視聴者は、当該ポイントを自身の投票に利用できる。ここで、視聴者に付与されるポイントの量は、配信者に付与されるポイントの量と同じであってもよい。なお、視聴者は、配信者にギフトを贈ることに気恥ずかしさを感じることがあるが、視聴者にもポイントが付与されることにより、そのような気恥ずかしさを緩和しつつ、ギフトの贈与を促進できる。ギフト処理部135は、当該ギフトが有償ギフトである場合、当該ギフトが無償ギフトである場合に比べて多くのポイントを配信者及び視聴者の双方に付与してもよい。例えば、1コイン分の無償ギフトでは1ポイントが配信者及び視聴者の双方に付与され、1コイン分の有償ギフトでは2ポイントが配信者及び視聴者の双方に付与されてもよい。これにより、視聴者は、配信者を応援したい度合いに応じてギフト(無償ギフト、有償ギフト)を使い分けることが可能になる。
【0052】
専用ギフトは、ベッティングゲームにおける配当倍率を上昇させるギフトであってもよい。具体的には、当該ギフトが贈与された際のバトル(競技)については、当該ギフトが贈与されていない場合に比べて配当倍率が上昇する。例えば、当該ギフトが贈与された場合、当該ギフトが贈与されていない場合の配当倍率をN倍(N≧2)することで配当倍率を上昇させる。ギフト処理部135は、当該ギフトが有償ギフトである場合、当該ギフトが無償ギフトである場合に比べて配当倍率を大きく上昇させてもよい。例えば、1コイン分の無償ギフトでは配当倍率が2倍になり、1コイン分の有償ギフトでは配当倍率が3倍になるように設定されてもよい。これにより、視聴者は、配信者を応援したい度合いに応じてギフト(無償ギフト、有償ギフト)を使い分けることが可能になる。
【0053】
専用ギフトは、ベッティングゲーム内で有利な効果を配信者及び視聴者に生じさせるフィーバータイムを発動させ易くするギフトであってもよい。例えば、上述の「X+Y」の値を示すゲージが溜りやすくなるように、上述の「X+Y」の値の増加率をN倍にしてもよいし、閾値を通常よりも低くするように変更してもよい。或いは、当該ギフトは、フィーバータイムを強制的に発動させるものであってもよい。ギフト処理部135は、当該ギフトが有償ギフトである場合、当該ギフトが無償ギフトである場合に比べて、フィーバータイムを発動させ易くする効果を大きくしてもよい。例えば、当該ギフトが有償ギフトである場合、上述の「X+Y」の値の増加率は、当該ギフトが無償ギフトである場合に比べて大きくてもよい。或いは、当該ギフトが有償ギフトである場合、閾値の低下量は、当該ギフトが無償ギフトである場合に比べて大きくてもよい。
【0054】
ランキング作成部137は、複数の視聴者のそれぞれについて集計期間内の配当状況を集計し、集計結果に応じて複数の視聴者のランキングを作成する。例えば、ランキング作成部137は、集計期間内でより多くの配当を獲得した視聴者を上位ランクにするように各視聴者のランキングを作成し、作成したランキングを公開する。これにより、視聴者が投票を行うモチベーションを高めることができ、ベッティングゲームの盛り上がりを醸成することに寄与できる。
【0055】
なお、ランキング作成部137は、複数の視聴者のそれぞれについて収支(投票で投じた価値の量と配当で獲得した価値の量との差)を計算し、集計期間内でより収支がより多い視聴者を上位ランクにするように各視聴者のランキングを作成してもよい。
【0056】
ランキング作成部137は、配信者のランキングを作成してもよい。例えば、ランキング作成部137は、ベッティングゲームで獲得した報酬がより多い視聴者を上位ランクにするように各配信者のランキングを作成してもよい。
【0057】
(3)画面表示例
図4乃至図7は、本実施形態に係る視聴者の端末200bにおける表示画面の一例を示す図である。なお、視聴者の端末200bにおける表示画面では、各視聴者のコメント投稿内容がゲーム画面に重畳して時系列で表示されるが、コメント投稿内容の表示を省略している。
【0058】
図4は、本実施形態に係る投票画面のうちモンスター選択画面の一例を示す図である。モンスター選択画面では、バトルを行うモンスターごとに、名称と、配当倍率と、特性(属性、体力、攻撃力、防御力等)とが表示される。視聴者は、勝利モンスターを予想し、予想したモンスターをタップすることで選択する。
【0059】
図5は、本実施形態に係る投票画面のうち投票で投じるポイントの選択画面の一例を示す図である。この画面では、視聴者が所持する価値(ポイント、無償コイン、及び有償コイン)の情報が表示されるとともに、何ポイントを投票で投じるかを選択するためのボタン(ボタンA)と、コインを用いてポイントを購入するためのボタン(ボタンB)とが表示されている。視聴者は、ボタンAをタップすると、ポイント数選択又はポイント数入力が可能である。
【0060】
図6は、本実施形態に係る競技画面の一例としてのバトル画面の一例を示す図である。投票の終了後、バトル画面上でモンスター同士の自動バトルが表示される。ユーザ(配信者、視聴者)は、モンスター同士のバトルの様子を視聴可能であり、配信者は、当該バトルを実況可能である。例えば、各モンスターが他のモンスターを攻撃することで他のモンスターの体力(ヒットポイント)が低下していき、体力がゼロになると敗者になり、最後まで残った1体のモンスターが勝者になる。
【0061】
図7は、本実施形態に係る競技結果及び予想結果を表示するリザルト画面の一例を示す図である。リザルト画面では、配信者と当該配信者の視聴者とのそれぞれについて、今回のバトルの収支又は複数回のバトルの合計の収支を示す情報と、各バトルの予想が的中したか否かを示す情報(図示の例では、的中を白丸で示し、外れを黒丸で示している)とが表示される。
【0062】
(4)変更例
上述の実施形態の変更例について説明する。本変更例では、報酬処理部136は、視聴者による投票が的中条件を満たしたことに応じて、視聴者に配当を付与すると共に、配信者にも報酬を付与する処理を行う。ここで、報酬処理部136は、金銭又は換金が可能な報酬を配信者に付与してもよい。
【0063】
本変更例では、視聴者による投票は、単に自身がベッティングゲームを楽しむだけではなく、配信者を応援する行為としての位置付けも有しており、配信者へのギフトの一形態であると考えることができる。これにより、ゲームライブ配信における配信者と視聴者との一体感をさらに高めることができる。また、配信者に付与される報酬を目的として視聴者が投票を行うモチベーションを高めることができる。また、通常のギフトとは異なり、視聴者による投票が的中条件を満たしたことで配信者に付与される報酬は、当該投票の配当倍率に応じて増加させることが可能である。
【0064】
本変更例では、投票受付部133は、視聴者から配信者への応援行為(ギフト)として、視聴者による投票を受け付けてもよい。
【0065】
配信者に付与される報酬は、視聴者の配信行為等に基づいて集計されてもよい。例えば、報酬処理部136は、配信時間、視聴者数、視聴時間、ギフトコイン量、ギフトポイント量等の配信活動又は視聴活動に基づいて、配信者に付与する報酬を決定してもよい。
【0066】
報酬処理部136は、配信者に対する報酬(視聴者による投票が的中条件を満たしたことに応じた報酬)として、金銭又はその代替物、すなわち、金銭的価値を有する報酬を配信者に付与する。例えば、当該報酬は、配信者のアカウントに紐付けられた銀行口座に振り込まれる金銭であってもよいし、決裁アプリケーション(バーコード、スタック型2次元コード又はマトリクス型2次元コード等で決済可能なアプリ)で使用可能な電子マネー、又はブロックチェーン技術を用いた仮想通貨等であってもよい。
【0067】
本変更例では、投票受付部133は、視聴者からの投票として、ポイントに限らず、コインを用いた投票を受け付け可能であってもよい。報酬処理部136は、視聴者からの投票がポイントを用いたものであるか又はコインを用いたものであるかに応じて、配信者に付与する報酬の量を決定する方法を異ならせてもよい。例えば、報酬処理部136は、投票内容(配当倍率及び価値)が同じという条件下で、視聴者からの投票がコインを用いたものである場合、視聴者からの投票がポイントを用いたものである場合に比べて、配信者に付与する報酬の量を増やしてもよい。
【0068】
報酬処理部136は、視聴者からの投票が無償コインを用いたものであるか又は有償コインを用いたものであるかに応じて、配信者に付与する報酬の量を決定する方法を異ならせてもよい。例えば、報酬処理部136は、投票内容(配当倍率及び価値)が同じという条件下で、視聴者からの投票が有償コインを用いたものである場合、視聴者からの投票が無償コインを用いたものである場合に比べて、配信者に付与する報酬の量を増やしてもよい。
【0069】
表1に、視聴者による投票が的中条件を満たした場合の視聴者への配当及び配信者への報酬の一例を示す。この例では、ポイント、無償コイン、及び有償コインを同じ数量だけ投じて、配当倍率が同じという条件下で、視聴者へ付与される配当及び配信者へ付与される報酬を示している。
【0070】
【表1】
【0071】
表1に示すように、視聴者が投票で投じた価値(ポイント、無償コイン、及び有償コイン)にかかわらず、視聴者への配当は同じであるが、配信者への報酬は異なっている。なお、配信者には、当該配信者のすべての視聴者が投票で投じた有償コインの総額からn%を上限とした範囲内で報酬が付与されるとしてもよい。
【0072】
このように、視聴者が投票で投じた価値(ポイント、無償コイン、及び有償コイン)の種別によって、配信者への報酬の決定方法(決定ロジック)を異ならせることにより、例えば、視聴者は、自身が配信者を応援する熱量に応じて、どの種別の価値を投じるかを判断でき、視聴者の選択の自由度を高めることができる。
【0073】
図8は、本変更例に係る配信サーバ100の動作を示す図である。ここでは、ベッティングゲームにおいて視聴者のみが投票を行う場合を想定して説明する。
【0074】
ステップS1において、配信サーバ100は、上述のようなベッティングゲーム(ソーシャルベッティングゲーム)をユーザに提供する。ゲームライブ配信サービスにログインした配信者がベッティングゲームを選択して配信を開始することでベッティングゲームがプレイ開始されてもよい。ゲームライブ配信サービスにログインした視聴者は、配信者一覧から当該配信者を選択して視聴を開始することでベッティングゲームに参加してもよい。
【0075】
ステップS2において、配信サーバ100は、配信者がプレイするベッティングゲームの実況動画を視聴者に配信する。上述のように、視聴者の端末200bで表示する視聴画面では、実況動画を表示することに加えて、コメント投稿を受け付けるためのボタンや、配信者へのギフトの贈与希望を受け付けるためのボタン等が表示される。
【0076】
ステップS3において、配信サーバ100は、視聴者がギフトを選択した場合、視聴者による投票を受け付ける。すなわち、配信サーバ100は、視聴者から配信者への応援行為(ギフト)として、視聴者による投票を受け付ける。具体的には、配信サーバ100は、当該視聴者が予想したモンスターの選択操作を視聴画面上で視聴者から受け付けると共に、当該モンスターに賭ける価値の量の選択操作を視聴画面上で視聴者から受け付ける。
【0077】
ステップS4において、配信サーバ100は、視聴者による投票が的中条件を満たしたか否かを判定する。例えば、配信サーバ100は、視聴者が予想した勝利モンスターが的中したか否かを判定する。
【0078】
視聴者による投票が的中条件を満たしたと判定された場合(ステップS4:YES)、ステップS5において、配信サーバ100は、視聴者に配当倍率に応じた配当を付与すると共に、配信者にも報酬を付与する。
【0079】
一方、視聴者による投票が的中条件を満たさなかったと判定された場合(ステップS4:NO)、ステップS6において、配信サーバ100は、視聴者に配当を付与せず、且つ配信者に報酬を付与しない。
【0080】
(5)他の実施形態
上述の実施形態において、配信者の配信を視聴する視聴者ごとに独立にモンスターに対して投票を行う一例について説明したが、配信者の配信を視聴する視聴者からなる視聴者群について、配信者が決定したモンスター又は視聴者群全体の投票で決めたモンスターにしか視聴者が投票できないとしてもよい。或いは、視聴者群の中から勝率の高い視聴者を選び、その視聴者が選んだモンスターにしか投票できないとしてもよい。
【0081】
上述の実施形態において、投票に投じる価値の量をユーザが1ポイント単位又は1コイン単位で選択できることを想定していた。しかしながら、ユーザは、所持している全てのポイントをまとめて投票に投じる選択肢があってもよい。
【0082】
上述の実施形態において、ユーザ(配信者、視聴者)のいずれも予想が的中しなかった競技(バトル)についてはポイントを積み立てて、その後の競技において予想が的中したユーザが、積み立てられたポイントを総取りできる機能を導入してもよい。
【0083】
上述の実施形態における動作フロー及び動作例は、必ずしもフロー図又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、動作におけるステップは、フロー図又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、動作におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。また、上述の実施形態における動作フロー及び動作例は、別個独立に実施してもよいし、2以上の動作フロー及び動作例を組み合わせて実施してもよい。例えば、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローに追加してもよいし、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローの一部のステップと置換してもよい。
【0084】
上述の実施形態に係る動作をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
【0085】
本開示で使用する「に基づいて」、「に応じて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」、「のみに応じて」を意味しない。「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」及び「に少なくとも部分的に基づいて」の両方を意味する。同様に、「に応じて」という記載は、「のみに応じて」及び「に少なくとも部分的に応じて」の両方を意味する。また、「含む(include)」、「備える(comprise)」、及びそれらの変形の用語は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。また、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。本開示において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0086】
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0087】
(6)付記
上述の実施形態に関する特徴について付記する。
【0088】
・付記1
配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのゲームライブ配信システムであって、
ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に配当倍率に応じた配当を当該ユーザに付与するゲームを提供するゲーム提供部と、
前記配信者がプレイする前記ゲームの実況動画を前記視聴者に配信する配信部と、
前記配信者による前記投票を受け付けると共に、前記視聴者による前記投票も受け付ける投票受付部と、を備える
ゲームライブ配信システム。
【0089】
・付記2
前記投票受付部は、前記ゲームに専用で用いる価値であって換金が不可であるポイントを用いた前記投票を、前記配信者及び前記視聴者のそれぞれから受け付け、
前記ゲーム提供部は、前記配当として、前記投票に用いられたポイントと前記配当倍率とに応じたポイントを付与する
付記1に記載のゲームライブ配信システム。
【0090】
・付記3
前記配信者及び前記視聴者のそれぞれの的中状況をカウントした結果が閾値を超えた場合に、前記ゲーム内で有利な効果を前記配信者及び前記視聴者に生じさせるフィーバータイムを発動させるフィーバー処理部をさらに備える
付記1又は2に記載のゲームライブ配信システム。
【0091】
・付記4
前記ゲーム提供部は、前記フィーバータイム中に、非フィーバータイム中に比べて前記配当倍率を上昇させる
付記3に記載のゲームライブ配信システム。
【0092】
・付記5
前記フィーバー処理部は、前記配信者及び前記視聴者のそれぞれに前記配当として付与されたポイントの累積値が閾値を超えた場合に前記フィーバータイムを発動させる
付記3又は4に記載のゲームライブ配信システム。
【0093】
・付記6
前記視聴者から前記配信者への応援ギフトであって前記ゲームに専用で用いる専用ギフトの贈与希望を前記視聴者から受け付けるギフト処理部と、
前記専用ギフトの贈与に応じて、金銭又は換金が可能な報酬を前記配信者に付与する処理を行う報酬処理部と、をさらに備える
付記1乃至5のいずれかに記載のゲームライブ配信システム。
【0094】
・付記7
前記専用ギフトは、前記投票に用いるポイントを前記配信者及び前記視聴者の双方に付与するギフトである
付記6に記載のゲームライブ配信システム。
【0095】
・付記8
前記専用ギフトには、無償のゲーム通貨で購入された無償ギフトと、有償のゲーム通貨で購入された有償ギフトと、があり、
前記ギフト処理部は、前記専用ギフトが前記有償ギフトである場合、前記専用ギフトが前記無償ギフトである場合に比べて多くのポイントを前記配信者及び前記視聴者の双方に付与する
付記7に記載のゲームライブ配信システム。
【0096】
・付記9
前記専用ギフトは、前記配当倍率を上昇させるギフトである
付記6に記載のゲームライブ配信システム。
【0097】
・付記10
前記専用ギフトには、無償のゲーム通貨で購入された無償ギフトと、有償のゲーム通貨で購入された有償ギフトと、があり、
前記ギフト処理部は、前記専用ギフトが前記有償ギフトである場合、前記専用ギフトが前記無償ギフトである場合に比べて前記配当倍率を大きく上昇させる
付記9に記載のゲームライブ配信システム。
【0098】
・付記11
前記専用ギフトは、前記ゲーム内で有利な効果を前記配信者及び前記視聴者に生じさせるフィーバータイムを発動させ易くするギフトである
付記6に記載のゲームライブ配信システム。
【0099】
・付記12
前記専用ギフトには、無償のゲーム通貨で購入された無償ギフトと、有償のゲーム通貨で購入された有償ギフトと、があり、
前記ギフト処理部は、前記専用ギフトが前記有償ギフトである場合、前記専用ギフトが前記無償ギフトである場合に比べて、前記フィーバータイムを発動させ易くする効果を大きくする
付記11に記載のゲームライブ配信システム。
【0100】
・付記13
複数の視聴者のそれぞれについて集計期間内の配当状況を集計し、集計結果に応じて前記複数の視聴者のランキングを作成するランキング作成部をさらに備える
付記1乃至12のいずれかに記載のゲームライブ配信システム。
【0101】
・付記14
前記視聴者による前記投票が前記的中条件を満たしたことに応じて、前記視聴者に前記配当を付与すると共に、前記配信者にも報酬を付与する処理を行う報酬処理部をさらに備える
付記1に記載のゲームライブ配信システム。
【0102】
・付記15
前記報酬処理部は、金銭又は換金が可能な報酬を前記配信者に付与する
付記14に記載のゲームライブ配信システム。
【0103】
・付記16
配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのプログラムであって、コンピュータを、
ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に配当倍率に応じた配当を当該ユーザに付与するゲームを提供するゲーム提供部と、
前記配信者がプレイする前記ゲームの実況動画を前記視聴者に配信する配信部と、
前記配信者による前記投票を受け付けると共に、前記視聴者による前記投票も受け付ける投票受付部と、として機能させる
プログラム。
【符号の説明】
【0104】
1 :ゲームライブ配信システム
10 :通信ネットワーク
100 :配信サーバ
110 :通信部
120 :記憶部
121 :ユーザ情報データベース
122 :ゲーム情報データベース
123 :ギフト情報データベース
124 :予想結果データベース
130 :処理部
131 :ゲーム提供部
132 :配信部
133 :投票受付部
134 :フィーバー処理部
135 :ギフト処理部
136 :報酬処理部
137 :ランキング作成部
200 :端末
【要約】
【課題】配信者と視聴者との一体感を高めてゲームライブ配信の盛り上がりを醸成すること。
【課題手段】第1の態様に係るゲームライブ配信システムは、配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのゲームライブ配信システムであって、ゲーム空間で行われる競技の結果をユーザが予想して行った投票が的中条件を満たした場合に配当倍率に応じた配当を当該ユーザに付与するゲームを提供するゲーム提供部と、前記配信者がプレイする前記ゲームの実況動画を前記視聴者に配信する配信部と、前記配信者による前記投票を受け付けると共に、前記視聴者による前記投票も受け付ける投票受付部と、を備える。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8