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特許7535379記憶素子、半導体装置および半導体装置の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】記憶素子、半導体装置および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 53/30 20230101AFI20240808BHJP
   H10B 51/40 20230101ALI20240808BHJP
   H10B 53/40 20230101ALI20240808BHJP
   H10B 51/30 20230101ALI20240808BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20240808BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
H10B53/30
H10B51/40
H10B53/40
H10B51/30
H01L27/04 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020013723
(22)【出願日】2020-01-30
(65)【公開番号】P2021120981
(43)【公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112955
【弁理士】
【氏名又は名称】丸島 敏一
(72)【発明者】
【氏名】奥野 潤
(72)【発明者】
【氏名】古賀 洋貴
(72)【発明者】
【氏名】塚本 雅則
【審査官】宮本 博司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-160841(JP,A)
【文献】特開2010-044844(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0130956(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0071947(US,A1)
【文献】特開2014-157917(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0076334(US,A1)
【文献】特開2012-238697(JP,A)
【文献】特開2001-007304(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0006352(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 53/30
H10B 51/40
H10B 53/40
H10B 51/30
H01L 21/822
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に設けられる第1の半導体領域と、前記第1の半導体領域に形成される第1のサイドウォールと、前記第1のサイドウォールの内側に形成される第1の強誘電体材料部と、前記第1の強誘電体材料部の上部に形成される第1の上部電極と、前記第1の上部電極の内側に埋め込まれる第1の埋込み電極とを備えて、前記第1の強誘電体材料部、前記第1の上部電極および前記第1の埋込み電極の上面の位置が互いに等しい第1の強誘電体不揮発性メモリと、
前記半導体基板上に設けられる第2の半導体領域と、前記第2の半導体領域に形成される第2のサイドウォールと、前記第2のサイドウォールの内側に形成される第2の強誘電体材料部と、前記第2の強誘電体材料部の上部に形成される第2の上部電極と、前記第2の上部電極の内側に埋め込まれる第2の埋込み電極と、前記第2の強誘電体材料部の下部に形成される下部電極と、前記半導体領域に設けられた拡散領域と、前記拡散領域を介して接続する他のトランジスタとを備えて、前記第2の強誘電体材料部、前記第2の上部電極および前記第2の埋込み電極の上面の位置が互いに等しい第2の強誘電体不揮発性メモリと、
前記第1および第2の強誘電体不揮発性メモリにアクセスするトランジスタを備える周辺回路と
を具備する半導体装置。
【請求項2】
前記周辺回路のトランジスタは、ゲートの絶縁膜として熱酸化膜を備えるゲートファースト構造である
請求項記載の半導体装置。
【請求項3】
前記周辺回路のトランジスタは、ゲートの絶縁膜として高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートファースト構造である
請求項記載の半導体装置。
【請求項4】
前記周辺回路のトランジスタは、ゲートの絶縁膜として高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートラスト構造である
請求項記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1の強誘電体不揮発性メモリにおいて積和演算を行い、前記第2の強誘電体不揮発性メモリにおいて前記積和演算の結果および前記積和演算に使用する重みを保持するニューロモフィックデバイスを構成する
請求項記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、記憶素子に関する。詳しくは、強誘電体材料を用いた記憶素子、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、強誘電体材料を用いた不揮発性メモリの開発が注目されている。強誘電体メモリは、以下の2種類に大別される。一つは、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)トランジスタのゲート酸化膜に強誘電体材料を用いた1T(1 Transistor)型FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory:強誘電体RAM)である(例えば、特許文献1参照。)。もう一つは、トランジスタ部のソースまたはドレインに強誘電体キャパシタが接続された1T1C(1 Transistor 1 Capacitor)型FeRAMである(例えば、特許文献2参照。)。強誘電キャパシタは、上部電極、強誘電膜および下部電極が積層された構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-067664号公報
【文献】特開2019-075470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の2種類のFeRAMを駆動するためには、メモリアレイ部の他に回路部が必要となる。回路部はCMOSロジックのトランジスタによって形成されるため、プロセス工程数の増加や、CMOSトランジスタとFeRAMそれぞれの形成過程における熱履歴等による特性劣化が問題となる。さらに、1T型FeRAMと1T1C型FeRAMの両方を有する構造の場合は、CMOSトランジスタ形成プロセスだけでなく、1T型FeRAMと1T1C型FeRAMとを作り分ける必要があるため、さらなるプロセス工程数の増加や特性劣化が問題となる。
【0005】
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、プロセス工程数増加を抑制しながら、特性の良い強誘電体メモリを製造することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、半導体基板上に設けられる半導体領域と、上記半導体領域に形成されるサイドウォールと、上記サイドウォールの内側に形成される強誘電体材料部と、上記強誘電体材料部の上部に形成される上部電極と、上記上部電極の内側に埋め込まれる埋込み電極とを具備する記憶素子である。これにより、ダマシン構造を有する強誘電体記憶素子を形成するという作用をもたらす。
【0007】
また、この第1の側面において、上記強誘電体材料部の下部に形成される下部電極をさらに具備してもよい。これにより、ダマシン構造において強誘電体キャパシタを形成するという作用をもたらす。
【0008】
また、この第1の側面において、上記上部電極の仕事関数は、上記下部電極の仕事関数より小さいことが望ましい。書込み電圧を低電圧化するという作用をもたらす。
【0009】
また、この第1の側面において、記憶素子は、1トランジスタ型強誘電体不揮発性メモリを形成してもよい。また、上記サイドウォール形成後のイオン注入により得られた拡散領域をさらに具備して強誘電体キャパシタを形成し、上記拡散領域を介して他のトランジスタと接続されて1トランジスタ1キャパシタ型強誘電体不揮発性メモリを形成するようにしてもよい。
【0010】
また、この第1の側面において、上記強誘電体材料部は、HfO2(ハフニア)を含んでもよい。
【0011】
また、本技術の第2の側面は、半導体基板上に設けられる第1の半導体領域と、上記第1の半導体領域に形成される第1のサイドウォールと、上記第1のサイドウォールの内側に形成される第1の強誘電体材料部と、上記第1の強誘電体材料部の上部に形成される第1の上部電極と、上記第1の上部電極の内側に埋め込まれる第1の埋込み電極とを備える第1の強誘電体不揮発性メモリと、上記半導体基板上に設けられる第2の半導体領域と、上記第2の半導体領域に形成される第2のサイドウォールと、上記第2のサイドウォールの内側に形成される第2の強誘電体材料部と、上記第2の強誘電体材料部の上部に形成される第2の上部電極と、上記第2の上部電極の内側に埋め込まれる第2の埋込み電極と、上記第2の強誘電体材料部の下部に形成される下部電極と、上記第2のサイドウォール形成後のイオン注入により得られた拡散領域と、上記拡散領域を介して接続する他のトランジスタとを備える第2の強誘電体不揮発性メモリと、上記第1および第2の強誘電体不揮発性メモリにアクセスするトランジスタを備える周辺回路とを具備する半導体装置である。これにより、ダマシン構造を有する強誘電体記憶素子を形成した半導体装置を構成するという作用をもたらす。
【0012】
また、この第2の側面において、上記周辺回路のトランジスタは、ゲートの絶縁膜として熱酸化膜を備えるゲートファースト構造であってもよく、ゲートの絶縁膜として高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートファースト構造であってもよく、また、ゲートの絶縁膜として高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートラスト構造であってもよい。
【0013】
また、この第2の側面において、上記第1の強誘電体不揮発性メモリにおいて積和演算を行い、上記第2の強誘電体不揮発性メモリにおいて上記積和演算の結果および上記積和演算に使用する重みを保持するニューロモフィックデバイスを構成してもよい。
【0014】
また、本技術の第3の側面は、半導体基板上に複数の半導体領域を形成する工程と、上記複数の半導体領域の各々にサイドウォールを形成する工程と、上記複数の半導体領域の一部の上記サイドウォールの内側を除去する工程と、上記除去されたサイドウォールの内側の何れかに下部電極を形成する工程と、上記除去されたサイドウォールの内側に強誘電膜を形成する工程と、上記強誘電膜の上部に上部電極を形成する工程と、上記上部電極の内側に埋込み電極を形成する工程とを具備する半導体装置の製造方法である。これにより、ダマシン構造において強誘電体記憶素子を形成した半導体装置を製造するという作用をもたらす。
【0015】
また、この第3の側面において、上記強誘電膜を形成する工程の後に結晶化アニール工程をさらに具備してもよい。
【0016】
また、この第3の側面において、上記下部電極を形成する工程において上記下部電極に掘り込みを入れるようにしてもよい。これにより、上部電極を形成した際に、上部電極と下部電極がショートすることを防ぐという作用をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本技術の実施の形態における半導体装置の全体構成例を示す図である。
図2】本技術の第1の実施の形態における半導体装置のデバイス構造の例を示す図である。
図3】本技術の実施の形態における強誘電体キャパシタの電圧電荷曲線の一例を示す図である。
図4】本技術の実施の形態におけるメモリアレイ部20の回路例を示す図である。
図5】本技術の実施の形態におけるメモリアレイ部20の物理レイアウト例を示す図である。
図6】本技術の実施の形態におけるメモリアレイ部30の回路例を示す図である。
図7】本技術の実施の形態におけるメモリアレイ部30の物理レイアウト例を示す図である。
図8】本技術の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の一例を示す第1の図である。
図9】本技術の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の一例を示す第2の図である。
図10】本技術の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の一例を示す第3の図である。
図11】本技術の第2の実施の形態における半導体装置のデバイス構造の例を示す図である。
図12】本技術の第2の実施の形態における半導体装置の製造方法の一例を示す図である。
図13】本技術の第3の実施の形態における半導体装置のデバイス構造の例を示す図である。
図14】本技術の第3の実施の形態における半導体装置の製造方法の一例を示す第1の図である。
図15】本技術の第3の実施の形態における半導体装置の製造方法の一例を示す第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(周辺回路のトランジスタの絶縁膜が熱酸化膜を備えるゲートファースト構造である場合の例)
2.第2の実施の形態(周辺回路のトランジスタの絶縁膜が高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートファースト構造である場合の例)
3.第3の実施の形態(周辺回路のトランジスタの絶縁膜が高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートラスト構造である場合の例)
4.適用例(ニューロモフィックデバイスに適用した例)
【0019】
<1.第1の実施の形態>
[半導体装置]
図1は、本技術の実施の形態における半導体装置の全体構成例を示す図である。
【0020】
本技術の実施の形態における半導体装置は、2種類のメモリアレイ部20および30と、周辺回路部10とを備える。メモリアレイ部20は、ダマシンプロセスで作製された1T型FeRAMである。メモリアレイ部30は、ダマシンプロセスで作製された強誘電体キャパシタを有する1T1C型FeRAMである。周辺回路部10は、メモリアレイ部20および30を駆動するためのCMOSトランジスタ回路である。
【0021】
図2は、本技術の第1の実施の形態における半導体装置のデバイス構造の例を示す図である。これらデバイス構造は、半導体基板上の半導体領域に設けられる。
【0022】
周辺回路部10は、通常、P型トランジスタおよびN型トランジスタが用いられるが、同図ではN型トランジスタのみ示している。周辺回路部10において、各素子は、シリコン酸化膜等で形成された素子分離層101によって他の素子と分離される。
【0023】
周辺回路部10のトランジスタは、ゲートの底部において熱酸化膜等で形成されたゲート酸化膜102を備える。また、ゲート酸化膜102の上部には、ポリシリコン等で形成されたゲート電極103を備える。
【0024】
ゲート電極103が形成された後、PやASのイオン注入により得られたN型拡散領域(LDD:Lightly-Doped Drain)104が形成される。N型拡散領域104の上部には、SiO2膜およびSiN膜で構成されたサイドウォール105および106が形成される。
【0025】
サイドウォール105および106が形成された後、PやASのイオン注入により得られたN型拡散領域(SD:Single Drain)107が形成される。N型拡散領域107が形成された後、N型拡散領域107およびゲート上に、Co等によるシリサイド領域108が形成される。シリサイド領域108上には、コンタクトストッパ膜としてSiN膜109が形成される。
【0026】
また、WやTiN膜によるコンタクトプラグ110が形成され、TaやCuで形成された配線層111に接続する。
【0027】
メモリアレイ部20においては、周辺回路部10と同様に、素子分離層201、N型拡散領域204、サイドウォール205および206、N型拡散領域207、シリサイド領域208、および、SiN膜209を備える。さらに、メモリアレイ部20においては、SiN膜209の下に、SiNなどによって形成されたサリサイドブロック膜212を備える。このサリサイドブロック膜212は、シリサイド領域208のシリサイド工程においてN型拡散領域207のみについて選択的にシリサイドを行うために、選択的に設けられている。
【0028】
また、メモリアレイ部20においては、周辺回路部10のようなゲート酸化膜102およびゲート電極103に代えて、1T型の強誘電トランジスタ特有の材料として、強誘電膜213、上部電極214および埋込み電極215を備える。強誘電膜213は、ALD(Atomic Layer Deposition)装置などによって形成された10nm程度のHfO2(ハフニア膜)などによって構成された強誘電体材料である。この強誘電膜213は、後述するプロセスフローにより結晶化されている。上部電極214は、ALD装置などによって強誘電膜213の上部に形成された10nm程度のTiN上部電極である。埋込み電極215は、PVD(Physical Vapor Deposition)装置などで成膜された、W等により形成される埋込み電極である。
【0029】
これら強誘電膜213、上部電極214および埋込み電極215は、後述するプロセスフローによりサイドウォールの内側に埋め込まれた構造を有しており、一般にダマシン構造と呼ばれる。ダマシン構造では、トランジスタの結晶化アニールやサリサイド工程の後にメモリアレイ部20を形成するため、強誘電膜213はそれらのアニールの影響を回避でき、特性変動は少ない。さらに、メモリアレイ部20の加工時にサイドウォール206やN型拡散領域207にRIE(Reactive Ion Etching)の影響を受けないため、周辺回路部10のCMOSトランジスタの特性変動も少ない。
【0030】
メモリアレイ部30においては、ダマシンプロセスで作製された強誘電体キャパシタが、N型拡散領域316を介してN型トランジスタと接続することによって、1T1C型のFeRAMを構成する。このメモリアレイ部30におけるN型トランジスタは、上述の周辺回路部10のトランジスタと同様の構造を有するものとする。
【0031】
また、メモリアレイ部30における強誘電体キャパシタは、メモリアレイ部20と同様に形成されたサリサイドブロック膜312を備える。また、強誘電体キャパシタでは、N型拡散領域316がゲート領域と同等の大きさまで拡大されている。
【0032】
また、メモリアレイ部30における強誘電体キャパシタは、メモリアレイ部20と同様に強誘電膜313、上部電極314および埋込み電極315を備え、さらに下部電極317を備える。下部電極317は、ALD装置などによって形成された10nm程度のTiN下部電極である。この下部電極317の材料の仕事関数は、上部電極314の材料よりも高いことが望ましい。さらに、下部電極317のSi面からの高さはゲート電極より低く、端面は強誘電膜313によって完全に覆われていることが望ましい。このように仕事関数差をつけることにより、以下に示すように、メモリアレイ部30にデータを書き込む際の書込み電圧の低電圧化を図ることできる。
【0033】
[仕事関数]
図3は、本技術の実施の形態における強誘電体キャパシタの電圧電荷曲線の一例を示す図である。
【0034】
この強誘電体キャパシタの電圧電荷曲線は、縦軸が強誘電体キャパシタに蓄えられている電荷Qを示し、横軸がプレート電圧VPLとビット電圧VBLとの間の電圧Vを示している。したがって、この曲線の傾き(Q/V)が強誘電体キャパシタの静電容量Cを示すことになる。
【0035】
この実施の形態においては、上部電極314の仕事関数を下部電極317の仕事関数よりも小さくすることにより、強誘電膜313に内部電界が発生する。これにより、通常の電圧電荷曲線(ヒステリシスカーブ)よりも、電圧方向において仕事関数差ΔX(=X2-X1)分だけ負の方向にシフトする。そのため、この実施の形態における電圧電荷曲線の最大電圧は「+V-ΔX」となり、ΔX分だけ電圧が下がる。一方、最小電圧は「-V-ΔX」となり、やはりΔX分だけ電圧が下がる。
【0036】
すなわち、この実施の形態においては、電圧電荷曲線を電圧方向にΔXだけ負の方向にシフトすることにより、下部電極317を基準とした上部電極314の電圧の最大電圧を低減する。
【0037】
具体的な材料として、例えば、下部電極317にTiAlN、上部電極314にTiNなどを利用することが想定される。
【0038】
[1T型FeRAM]
図4は、本技術の実施の形態におけるメモリアレイ部20の回路例を示す図である。図5は、本技術の実施の形態におけるメモリアレイ部20の物理レイアウト例を示す図である。
【0039】
メモリアレイ部20は、1T型FeRAMのFeFET(Ferroelectric Field-Effect Transistor)200をアレイ状に配置して構成される。FeFET200は、ゲートがワードライン226に接続され、ドレインがビットライン225に接続され、ソースがソースライン224に接続される。ソースライン224は、隣接するFeFET200同士で共有される。
【0040】
ワードライン226、ビットライン225およびソースライン224には、それぞれワードラインコンタクト221、ビットラインコンタクト222およびソースラインコンタクト223が設けられる。
【0041】
[1T1C型FeRAM]
図6は、本技術の実施の形態におけるメモリアレイ部30の回路例を示す図である。図7は、本技術の実施の形態におけるメモリアレイ部30の物理レイアウト例を示す図である。
【0042】
メモリアレイ部30は、1T1C型FeRAMの強誘電体キャパシタ300およびN型トランジスタ400をアレイ状に配置して構成される。N型トランジスタ400のゲートはワードライン356に接続され、ドレインがビットライン355に接続され、ソースが強誘電体キャパシタ300の一端に接続される。強誘電体キャパシタ300の他端はプレートライン357に接続される。
【0043】
ワードライン356およびビットライン355には、それぞれワードラインコンタクト351およびビットラインコンタクト352が設けられる。
【0044】
強誘電キャパシタのパターンは下部電極353のパターンの領域で示される。下部電極353のパターンは隣接するメモリセル間で独立して形成されており、隣接する他の下部電極353のパターンとショートしないように適切な距離が設けられる。さらに、下部電極353のパターンの面積は大きいほどメモリの信頼性が確保できるため、単位セル内で最大になるように設計される。これらにより、上述のメモリアレイ部20の特性変動の影響が少なく、良好な強誘電特性を得ることができる。
【0045】
[製造方法]
図8乃至10は、本技術の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の一例を示す図である。
【0046】
それぞれ左から順に、周辺回路部10のPMOSトランジスタ、NMOSトランジスタ、メモリアレイ部20の1T型FeRAM、メモリアレイ部30の1T1C型FeRAMのデバイス構造の模式図を表している。なお、サリサイド形成前のSD領域の活性化アニール工程までは、ゲートファーストプロセスで形成されたプレーナ型のCMOSトランジスタ形成工程を踏襲しているものとする。
【0047】
同図におけるaでは、サリサイドブロック膜212および312の形成を行うためにシリコン窒化膜(SiN)511を形成する。その際、1T型FeRAMと1T1C型FeRAMのダミーゲート以外の部分を除去するように、例えばドライエッチング等を用いてパターニングが行われる。
【0048】
次に、コバルトやニッケル等を成膜し、400度から800度のサリサイドアニールを行う。この際、1T型FeRAMと1T1C型FeRAMのダミーゲート部分はシリコン窒化膜511で覆われているため、サリサイド化されない。
【0049】
同図におけるbでは、PVD装置等によって成膜されたシリコン窒化膜521を形成する。さらに、層間絶縁膜として機能する酸化膜522を堆積させる。
【0050】
同図におけるcでは、酸化膜522の段差を平坦化するためのCMP(Chemical Mechanical Polishing)作業を行う、その際、研磨レートが酸化膜522と比較して低いシリコン窒化膜521がシリコンゲート上に存在するため、研磨はゲートの高さで停止される。
【0051】
同図におけるdでは、1T型FeRAMのダミーゲート部分と1T1C型FeRAMのダミーキャパシタ部上のシリコン窒化膜521を選択的に除去するためのパターニングを行う(531)。パターニングはレジストパターンを用いて行ってもよく、また、酸化膜のハードマスク等を用いてもよい。また、エッチングはドライエッチングを利用してもよく、また、まず酸化膜のハードマスクをパターニングした後、シリコン窒化膜521をウェットエッチングにより選択的に除去してもよい。
【0052】
同図におけるeでは、1T型FeRAMのダミーゲート部分および1T1C型FeRAMのダミーキャパシタ部の除去を行う。除去はアルカリ系の薬液を利用してもよく、また、ドライエッチングを利用してもよい。1T型FeRAMのダミーゲート部分および1T1C型FeRAMのダミーキャパシタ部はシリサイド化されていないため、容易に除去が可能である。
【0053】
同図におけるfでは、1T1C型FeRAMの強誘電キャパシタ部の下部電極317のパターニングを行う(541、533)。
【0054】
同図におけるgでは、1T1C型FeRAMの強誘電キャパシタ部の下部電極317に10-20nm程度リセス(掘り込み)を入れる。これにより、後工程で上部電極314を形成した際に、上部電極314と下部電極317のショートを防ぐことができる。このリセスは、同図におけるfで使用したキャパシタ部に埋まったレジストを使うことで、新たなプロセスを追加することなく形成することが可能である。
【0055】
同図におけるhでは、強誘電膜213および313、上部電極214および314、結晶化アニールおよび埋込み電極215および315の成膜を行う(552乃至554)。その際、1T型FeRAMのゲート電極部と、1T1C型FeRAMの強誘電キャパシタ部は同時に成膜される。強誘電膜213および313はALD装置を用いてHfO2をベースとしたものが望ましくZr、Si、La、Nb、Alなどがドープされたものが望ましい。上部電極214および314は、例えば前述の通りTiNなどが想定される。結晶化アニールは、強誘電材料に応じて適切な温度で行うことが望ましく、例えばHfO2にZrを1対1の比率でドープした強誘電体材料を成膜した場合は、400乃至600度で行うことが望ましい。埋込み電極215および315はW、WSi、不純物がドープされた導電性のSiなどが望ましい。また、結晶化アニールの位置は埋込み電極215および315の成膜後でもよく、また、埋込み電極215および315の成膜時の成膜温度や後工程の熱履歴で兼ねてもよい。一方で、周辺回路部のPMOSトランジスタ、NMOSトランジスタも結晶化アニールの熱履歴が加算されてしまうが、SD領域の活性化アニールやサリサイドアニールと比較して、結晶化アニールの熱履歴は十分小さいため、特性への影響は軽微である。
【0056】
同図におけるiでは、同図におけるhで形成した強誘電材料をCMPにより平坦化する。上述の酸化膜522の平坦化と同様に、シリコン窒化膜521がストッパ膜として機能する。このように、ダマシン構造においては、強誘電材料をCMPにより削り取るため、強誘電膜213および313に対するダメージを回避することができる。強誘電材料としてHfO2を用いることを想定すると、特に塩素系ドライエッチングにおいてHfO2と塩素のガスが反応して削れやすいという問題があるため、そのようなエッチングの影響を受けないダマシン構造を採用することは効果的である。
【0057】
このような手順により、熱履歴による特性変動を低減しながら少ないプロセス工程数増で、周辺回路部10のPMOSトランジスタ、NMOSトランジスタ、1T型FeRAM、1T1C型FeRAMのデバイス構造を両立することが可能である。
【0058】
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、トランジスタの絶縁膜が熱酸化膜を備えるゲートファースト構造である周辺回路と、1T型FeRAMと、1T1C型FeRAMとを備えるデバイス構造を、特性変動を低減しながら少ないプロセス工程数増で実現することができる。
【0059】
<2.第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では周辺回路部10のトランジスタの絶縁膜が熱酸化膜を備えるゲートファースト構造を想定していたが、この第2の実施の形態では周辺回路部10のトランジスタがゲートファースト構造のHKMG(High-K/Metal Gate)プロセスで形成された場合を想定する。
【0060】
[半導体装置]
図11は、本技術の第2の実施の形態における半導体装置のデバイス構造の例を示す図である。
【0061】
上述の第1の実施の形態と比較して、HKMGプロセスでは、熱酸化膜がHfO2などで成膜された高誘電体膜141となっている。また、高誘電体膜141上に仕事関数調整のための金属導電膜142または143を有している。この金属導電膜は、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタの閾値電圧を調整するために異なる仕事関数を有しており、PMOSではTiALなどの金属電極、NMOSでは、TiNなどの金属電極が用いられる。
【0062】
[製造方法]
図12は、本技術の第2の実施の形態における半導体装置の製造方法の一例を示す図である。
【0063】
同図におけるaは、ゲートファースト構造のHKMG作製プロセスのサリサイドブロック膜212および312を選択的に作り分ける工程を示す。ここで、1T型FeRAMには、ポリシリコンで作製されたダミーゲートが形成される。また、1T1C型のダミーキャパシタには、PMOSトランジスタの金属導電膜作製工程と同じ工程で作製された下部電極上にポリシリコンで作製されたダミーキャパシタが形成される。
【0064】
同図におけるbは、ダミーのポリシリコンを除去する工程である。
【0065】
同図におけるcは、強誘電膜と上部電極膜を埋め込む工程である。上述の第1の実施の形態であるため、詳細な説明は省略する。
【0066】
このような手順により、熱履歴による特性変動を低減しながら少ないプロセス工程数増で、周辺回路部10のPMOSトランジスタ、NMOSトランジスタ、1T型FeRAM、1T1C型FeRAMのデバイス構造を両立することが可能である。
【0067】
このように、本技術の第2の実施の形態によれば、トランジスタの絶縁膜が高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートファースト構造である周辺回路と、1T型FeRAMと、1T1C型FeRAMとを備えるデバイス構造を、特性変動を低減しながら少ないプロセス工程数増で実現することができる。
【0068】
<3.第3の実施の形態>
上述の第2の実施の形態では周辺回路部10のトランジスタがゲートファースト構造のHKMGプロセスで形成された場合を想定したが、この第3の実施の形態では周辺回路部10のトランジスタがゲートラスト構造のHKMGプロセスで形成された場合を想定する。ゲートラスト構造では、ダミーのゲートを除去した部分にイオンインプラを行った後に、最後にゲートを形成する。
【0069】
[半導体装置]
図13は、本技術の第3の実施の形態における半導体装置のデバイス構造の例を示す図である。
【0070】
メモリアレイ部20の1T型FeRAM、および、メモリアレイ部30の1T1C型FeRAMのデバイス構造は、上述の第1の実施の形態と同様である。
【0071】
上述の第1の実施の形態と比較して、HKMGプロセスでは、熱酸化膜がHfO2などで成膜された高誘電体膜151となっている。この第3の実施の形態ではSD領域の活性化アニール工程の影響を受けないため、上述の第2の実施の形態の高誘電体膜141よりも低リークで高品質の膜が選択可能である。また、高誘電体膜151上に仕事関数調整のための金属導電膜152または153を有している。この金属導電膜は、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタの閾値電圧を調整するために異なる仕事関数を有しており、PMOSではTiALなどの金属電極、NMOSでは、TiNなどの金属電極が用いられる。さらに、電極155としては、ゲート電極を低抵抗化するために、WやWsi、Alなどが選択される。
【0072】
[製造方法]
図14および図15は、本技術の第3の実施の形態における半導体装置の製造方法の一例を示す図である。
【0073】
この第3の実施の形態では、ダミーゲートの除去は、周辺回路部10とメモリアレイ部20および30との2回に分けて行う。
【0074】
同図におけるaでは、周辺回路部10のダミーゲートを選択的に除去する。その際、フォトレジストを利用してドライエンチングしてもよく、また、SiNなどのハードマスクを用いてウェットエッチングで行ってもよい。
【0075】
同図におけるbでは、CMOSトランジスタ部のゲートスタックを埋め込む。High-k材料としては、HfO2をベースとし、La,Nb,Alをドープした材料が挙げられる。上部電極としては、PMOSとNMOSで異なる電極を用いる。作り分ける際には、フォトリソグラフィーによりパターニングを行い、ドライエッチングにより加工を行うことで作製する。
【0076】
同図におけるcでは、表面の堆積した材料を除去し平坦化するために、CMP研磨を行う。さらに、FeRAM部のダミーゲートを選択的に除去する。同図におけるaと同様に、フォトレジストを利用してドライエンチングしてもよく、また、SiNなどのハードマスクを用いてウェットエッチングで行ってもよい。
【0077】
同図におけるdでは、FeRAM部の材料の埋め込みを行う。この手法は、上述の第1および第2の実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0078】
同図におけるeでは、表面の堆積したFeRAM材料を除去し、平坦化するために、CMP研磨を行う。
【0079】
このような手順により、熱履歴による特性変動を低減しながら少ないプロセス工程数増で、周辺回路部10のPMOSトランジスタ、NMOSトランジスタ、1T型FeRAM、1T1C型FeRAMのデバイス構造を両立することが可能である。
【0080】
このように、本技術の第3の実施の形態によれば、トランジスタの絶縁膜が高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートラスト構造である周辺回路と、1T型FeRAMと、1T1C型FeRAMとを備えるデバイス構造を、特性変動を低減しながら少ないプロセス工程数増で実現することができる。
【0081】
<4.適用例>
周辺回路部10のPMOSトランジスタ、NMOSトランジスタ、1T型FeRAM、1T1C型FeRAMのデバイス構造を有するデバイスとして、人工知能用のニューロモフィックデバイスが挙げられる。ニューロモフィックデバイスでは、積和演算を行う領域と、演算結果や積和演算に使用する重みをバッファする領域と、それらを制御する周辺回路領域とがある。
【0082】
積和演算を行う領域は、書換え回数は少なくてもよいが、非破壊読出しが行え、アレイ密度が高いメモリが要求されるため、1T型FeRAMが適している。一方、バッファメモリは、破壊読出しでもよいが、高信頼性かつアレイ密度が高いメモリが要求されるため、1T1C型FeRAMが適している。これらを動作させるための回路として、ドライバや読出し回路などのCMOS周辺回路が必要となる。
【0083】
そこで、上述の実施の形態をニューロモフィックデバイスに適用して、メモリアレイ部20の1T型FeRAMにおいて積和演算を行い、メモリアレイ部30の1T1C型FeRAMにおいて積和演算や積和演算に使用する重みを保持する。これにより、アレイ密度が高いニューロモフィックデバイスを少ないプロセス工程数で作製することが可能となる。
【0084】
このように、本技術の実施の形態によれば、周辺回路と、1T型FeRAMと、1T1C型FeRAMとを備えるデバイス構造を、特性変動を低減しながら少ないプロセス工程数増で実現することができる。また、CMOSプロセスのSD領域活性化アニールによる強誘電体の特性変動を低減し、高信頼性の強誘電体メモリを作製することができる。また、強誘電体結晶化アニールによるCMOSの特性変動を低減可能なプレーナ型周辺ロジック回路を形成することができる。また、強誘電膜のドライエッチング加工によるプラズマダメージを軽減し、高信頼性の強誘電体メモリを作製することができる。また、CMOS周辺回路部とメモリアレイ部の緩衝領域を小さくできるため、半導体装置としてのチップを小型化することができる。
【0085】
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
【0086】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
【0087】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)半導体基板上に設けられる半導体領域と、
前記半導体領域に形成されるサイドウォールと、
前記サイドウォールの内側に形成される強誘電体材料部と、
前記強誘電体材料部の上部に形成される上部電極と、
前記上部電極の内側に埋め込まれる埋込み電極と
を具備する記憶素子。
(2)前記強誘電体材料部の下部に形成される下部電極をさらに具備する
前記(1)に記載の記憶素子。
(3)前記上部電極の仕事関数は、前記下部電極の仕事関数より小さい
前記(2)に記載の記憶素子。
(4)前記サイドウォール形成後のイオン注入により得られた拡散領域をさらに具備して強誘電体キャパシタを形成し、前記拡散領域を介して他のトランジスタと接続されて1トランジスタ1キャパシタ型強誘電体不揮発性メモリを形成する
前記(2)または(3)に記載の記憶素子。
(5)1トランジスタ型強誘電体不揮発性メモリを形成する
前記(1)に記載の記憶素子。
(6)前記強誘電体材料部は、HfO2を含む
前記(1)から(5)のいずれかに記載の記憶素子。
(7)半導体基板上に設けられる第1の半導体領域と、前記第1の半導体領域に形成される第1のサイドウォールと、前記第1のサイドウォールの内側に形成される第1の強誘電体材料部と、前記第1の強誘電体材料部の上部に形成される第1の上部電極と、前記第1の上部電極の内側に埋め込まれる第1の埋込み電極とを備える第1の強誘電体不揮発性メモリと、
前記半導体基板上に設けられる第2の半導体領域と、前記第2の半導体領域に形成される第2のサイドウォールと、前記第2のサイドウォールの内側に形成される第2の強誘電体材料部と、前記第2の強誘電体材料部の上部に形成される第2の上部電極と、前記第2の上部電極の内側に埋め込まれる第2の埋込み電極と、前記第2の強誘電体材料部の下部に形成される下部電極と、前記第2のサイドウォール形成後のイオン注入により得られた拡散領域と、前記拡散領域を介して接続する他のトランジスタとを備える第2の強誘電体不揮発性メモリと、
前記第1および第2の強誘電体不揮発性メモリにアクセスするトランジスタを備える周辺回路と
を具備する半導体装置。
(8)前記周辺回路のトランジスタは、ゲートの絶縁膜として熱酸化膜を備えるゲートファースト構造である
前記(7)に記載の半導体装置。
(9)前記周辺回路のトランジスタは、ゲートの絶縁膜として高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートファースト構造である
前記(7)に記載の半導体装置。
(10)前記周辺回路のトランジスタは、ゲートの絶縁膜として高誘電体膜および金属導電膜を備えるゲートラスト構造である
前記(7)に記載の半導体装置。
(11)前記第1の強誘電体不揮発性メモリにおいて積和演算を行い、前記第2の強誘電体不揮発性メモリにおいて前記積和演算の結果および前記積和演算に使用する重みを保持するニューロモフィックデバイスを構成する
前記(7)から(10)のいずれかに記載の半導体装置。
(12)半導体基板上に複数の半導体領域を形成する工程と、
前記複数の半導体領域の各々にサイドウォールを形成する工程と、
前記複数の半導体領域の一部の前記サイドウォールの内側を除去する工程と、
前記除去されたサイドウォールの内側の何れかに下部電極を形成する工程と、
前記除去されたサイドウォールの内側に強誘電膜を形成する工程と、
前記強誘電膜の上部に上部電極を形成する工程と、
前記上部電極の内側に埋込み電極を形成する工程と
を具備する半導体装置の製造方法。
(13)前記強誘電膜を形成する工程の後に結晶化アニール工程をさらに具備する
前記(12)に記載の半導体装置の製造方法。
(14)前記下部電極を形成する工程において前記下部電極に掘り込みを入れる
前記(12)または(13)に記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0088】
10 周辺回路部
20 メモリアレイ部(1T型FeRAM)
30 メモリアレイ部(1T1C型FeRAM)
101、201、301 素子分離層
102、402 ゲート酸化膜
103、403 ゲート電極
104、204、304、404 N型拡散領域(LDD:Lightly-Doped Drain)
105、106、205、206、305、306、405、406 サイドウォール
107、207、407 N型拡散領域(SD:Single Drain)
108、208、408 シリサイド領域
109、209、309、409 SiN膜
110、210、310、410 コンタクトプラグ
111、211、311、411 配線層
141、151 高誘電体膜
142、143、152、153 金属導電膜
155、215、315 埋込み電極
212、312 サリサイドブロック膜
213、313 強誘電膜
214、314 上部電極
300 強誘電体キャパシタ
316 N型拡散領域(SD)
317 下部電極
400 N型トランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15