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特許7535396ライト、ライト制御機器、ライト制御方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】ライト、ライト制御機器、ライト制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20240808BHJP
【FI】
G06Q50/12
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2020115193
(22)【出願日】2020-07-02
(65)【公開番号】P2022012982
(43)【公開日】2022-01-18
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100132045
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 伸
(72)【発明者】
【氏名】谷 美那子
【審査官】橘 均憲
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-200568(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0053283(US,A1)
【文献】特開2005-284560(JP,A)
【文献】特開2005-038215(JP,A)
【文献】特開2017-076351(JP,A)
【文献】特開2015-210601(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブルを使用するユーザのアレルギーの種別を含む情報に基づいて、前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態を前記アレルギーの種別に応じて制御する少なくとも1つのプロセッサを備える、ライト制御機器。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルを使用するユーザのアレルギーの種別を含む情報に基づいて、前記テーブルに対応付けられたライトを点灯させる、請求項1に記載のライト制御機器。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルに対応付けられたライトの発光の態様を変更させる、請求項1に記載のライト制御機器。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルに対応付けられたライトの輝度、光度、及び照度の少なくともいずれかを、前記アレルギーの種別に応じて変更する、請求項1に記載のライト制御機器。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルに対応付けられたライトの色を、前記アレルギーの種別に応じて変更する、請求項1に記載のライト制御機器。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルに対応付けられたライトの点滅の態様を、前記アレルギーの種別に応じて変更する、請求項1に記載のライト制御機器。
【請求項7】
アレルギー情報に、テーブルを使用する複数のユーザのアレルギー情報が含まれる場合、前記テーブルに対応付けられたライトを第1態様で発光させ、前記アレルギー情報に、前記テーブルを使用する単数のユーザのアレルギー情報が含まれる場合、前記テーブルに対応付けられたライトを前記第1態様と異なる第2態様で発光させる、少なくとも1つのプロセッサを備える、ライト制御機器。
【請求項8】
テーブルを使用するユーザのアレルギーの程度を含む情報に基づいて、前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態を前記アレルギーの程度に応じて制御する少なくとも1つのプロセッサを備える、ライト制御機器。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルに対応付けられたライトの輝度、光度、及び照度の少なくともいずれかを、前記アレルギーの程度に応じて変更する、請求項8に記載のライト制御機器。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルに対応付けられたライトの色を、前記アレルギーの程度に応じて変更する、請求項8に記載のライト制御機器。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルに対応付けられたライトの点滅の態様を、前記アレルギーの程度に応じて変更する、請求項8に記載のライト制御機器。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態の制御の実行を、所定の時点において開始する、請求項3から11のいずれかに記載のライト制御機器。
【請求項13】
前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態の制御の実行を許可する許可信号を他の電子機器から受信する受信部を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記受信部が前記許可信号を受信すると、前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態の制御の実行を開始する、請求項3から11のいずれかに記載のライト制御機器。
【請求項14】
前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態の制御の実行を不許可とする不許可信号を他の電子機器から受信する受信部を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記受信部が前記不許可信号を受信すると、前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態の制御の実行を開始しない又は停止する、請求項3から11のいずれかに記載のライト制御機器。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記アレルギーの種別に対応する第1画像を、前記テーブルに対応付けられた表示機器に表示させる、請求項1に記載のライト制御機器。
【請求項16】
前記アレルギーの種別を含む情報は、前記テーブルを使用するユーザのアレルギーの程度を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記アレルギーの程度を示す第2画像を、前記表示機器に表示させる、請求項15に記載のライト制御機器。
【請求項17】
前記アレルギーの種別を含む情報は、前記テーブルを使用するユーザのアレルギーの程度を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1画像の表示態様を、前記アレルギーの程度に応じて変更する、請求項15に記載のライト制御機器。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2画像と前記第1画像とを関連付けて前記表示機器に表示させる、請求項16に記載のライト制御機器。
【請求項19】
請求項1から18のいずれかに記載のライト制御機器を備える、ライト。
【請求項20】
コンピュータが、
テーブルを使用するユーザのアレルギーの種別を含む情報に基づいて、前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態を前記アレルギーの種別に応じて制御するステップを含む、ライト制御方法。
【請求項21】
コンピュータに、
テーブルを使用するユーザのアレルギーの種別を含む情報に基づいて、前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態を前記アレルギーの種別に応じて制御するステップを実行させる、プログラム。
【請求項22】
コンピュータに、
アレルギー情報に、テーブルを使用する複数のユーザのアレルギー情報が含まれる場合、前記テーブルに対応付けられたライトを第1態様で発光させるステップと、
前記アレルギー情報に、前記テーブルを使用する単数のユーザのアレルギー情報が含まれる場合、前記テーブルに対応付けられたライトを前記第1態様と異なる第2態様で発光させるステップと、
を実行させる、プログラム。
【請求項23】
コンピュータに、
テーブルを使用するユーザのアレルギーの程度を含む情報に基づいて、前記テーブルに対応付けられたライトの点灯状態を前記アレルギーの程度に応じて制御するステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ライト、ライト制御機器、ライト制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
食物アレルギーを有する者(以下、適宜「アレルギー保持者」とも記す)が摂取する飲食物にアレルゲンが含まれていると、免疫機能が過剰反応することにより、身体に様々な症状が生じ得る。アレルギー保持者にとって、飲食物に特定のアレルゲンが含まれるか否かは、単に味覚に合う/合わないという好みの問題にとどまらず、深刻な健康被害を及ぼしかねない重大問題にもなり得る。このため、飲食物を提供する業者などにとって、アレルギー保持者にアレルゲンを含む飲食物を提供しないようにすることは重要である。
【0003】
このような状況の用に供し得る提案もある。例えば、特許文献1は、複数の献立内の料理のアレルゲン情報と、複数の顧客のアレルゲン情報とを照合する作業を、コンピュータによって処理する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-46232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アレルギー保持者に特定のアレルゲンを含む飲食物が提供されるリスクを低減できれば、飲食物の提供者及び飲食物の需要者の双方にとって有益となり得る。
【0006】
本開示の目的は、アレルギー保持者に特定のアレルゲンを含む飲食物が提供されるリスクを低減し得るライト、ライト制御機器、ライト制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態に係るライト制御機器は、
テーブルに対応付けられたライトを制御するための少なくとも1つのプロセッサを備える。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記テーブルを使用するユーザのアレルギー情報に基づいて、前記テーブルに対応付けられたライトを制御する。
【0008】
一実施形態に係るライト制御機器は、
飲食物に対応付けられたライトを制御するための少なくとも1つのプロセッサを備える。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記飲食物を飲食する候補者のアレルギー情報に基づいて、前記飲食物に対応付けられたライトを制御する。
【0009】
一実施形態に係るライト制御機器は、
飲食物に対応付けられたライトを制御するための少なくとも1つのプロセッサを備える。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記飲食物に含まれるアレルゲンの情報に基づいて、前記飲食物に対応付けられたライトを制御する。
【0010】
一実施形態に係るライトは、上述のようなライト制御機器を備える。
【0011】
一実施形態に係る方法は、
テーブルに対応付けられたライトを制御するステップを含む。
前記ステップにおいて、前記テーブルを使用するユーザのアレルギー情報に基づいて、前記テーブルに対応付けられたライトを制御する。
【0012】
一実施形態に係るプログラムは、
コンピュータに、
テーブルに対応付けられたライトを制御するステップを実行させる。
前記ステップにおいて、前記テーブルを使用するユーザのアレルギー情報に基づいて、前記テーブルに対応付けられたライトを制御する。
【発明の効果】
【0013】
一実施形態によれば、アレルギー保持者に特定のアレルゲンを含む飲食物が提供されるリスクを低減し得るライト、ライト制御機器、ライト制御方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態に係るシステムの概略構成図である。
図2】一実施形態に係るライト制御機器の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図3】一実施形態に係る他の電子機器の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図4】一実施形態に係るライト制御機器の動作を説明するフローチャートである。
図5A】一実施形態に係るライト制御機器が制御するライトの例を示す図である。
図5B】一実施形態に係るライト制御機器が制御するライトの例を示す図である。
図5C】一実施形態に係るライト制御機器が制御するライトの例を示す図である。
図6】一実施形態に係るライト制御機器の動作を説明するフローチャートである。
図7】一実施形態に係るライト制御機器の動作を説明するフローチャートである。
図8】一実施形態に係るシステムの動作を説明するシーケンス図である。
図9】一実施形態に係るシステムの概略構成図である。
図10】一実施形態に係る表示機器の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図11】一実施形態に係るライト制御機器の動作を説明するフローチャートである。
図12A】一実施形態に係る表示機器の表示部における表示の例を示す図である。
図12B】一実施形態に係る表示機器の表示部における表示の例を示す図である。
図12C】一実施形態に係る表示機器の表示部における表示の例を示す図である。
図13】一実施形態に係るシステムの概略構成図である。
図14】一実施形態に係るライト制御機器の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示において、「ライト」とは、例えば白熱電球、蛍光灯、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic LED)、無機EL(Inorganic Electro-Luminescence)、光ファイバー、又はランプのような光源を含む各種の部材、装置、又は機器などとしてよい。また、本開示における「ライト」は、例えば照明機器としてもよいが、照明目的で使用される部材、装置、又は機器などに限定されない。本開示における「ライト」は、例えば、装飾の目的を含めて使用されるものでもよいし、信号又はサイン(合図)のような情報を伝達する目的を含めて使用されるものでもよい。さらに、本開示における「ライト」は、例えば液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)のように、自らは発光せずに光を変調することにより視覚情報を出力する各種の部材、装置、又は機器などとしてもよい。また、本開示における「ライト」は、例えばライトのフィルタ装置のように、他の光源が発する光を変調するものであってもよい。すなわち、本開示における「ライト」とは、人間又は動物の視覚によって認識可能な情報を出力する各種の部材、装置、又は機器などとしてよい。また、本開示における「ライト」は、電力によって駆動される部材、装置、又は機器などとしてよい。さらに、本開示において、「ライト」の語は、上述のような部材、装置、又は機器のみならず、そのような部材、装置、又は機器から出力される「光」そのものを意味してもよい。
【0016】
本開示において、「ライト制御機器」とは、上述のような「ライト」を制御する各種の回路、装置、又は機器などとしてよい。例えば、「ライト制御機器」とは、後述するように、ライトを制御する専用の制御機器としてもよい。また、「ライト制御機器」とは、例えば所定の電子機器に組み込まれることにより、ライトを制御する機能を有する装置又は機器などとしてもよい。本開示における「ライト制御機器」は、電力によって駆動される回路、装置、又は機器などとしてよい。また、本開示における「ライト制御機器」は、必要に応じて、他の電子機器又は各種の端末などから情報を受信可能に構成してよい。さらに、本開示における「ライト制御機器」は、必要に応じて、他の電子機器又は各種の端末などに情報を送信可能に構成してもよい。ここで、「他の電子機器」及び「端末」とは、例えばサーバ、専用端末、コンピュータ、ノートパソコン、タブレット、スマートフォン、又は携帯電話などのように、任意の機器としてよい。また、本開示における「他の電子機器」及び「端末」も、電力によって駆動される機器又は装置などとしてよい。
【0017】
本開示における「ライト」及び「ライト制御機器」は、例えば、飲食店などのように飲食物を提供する業務に従事するスタッフの用に供するものとしてよい。以下、飲食物を提供する業務に従事するスタッフを含む業者を、単に「業者」とも記す。飲食物を提供する業務に従事するスタッフとは、ウエイター/ウエイトレスのようなホールスタッフ、又はソムリエ若しくはギャルソンのようなスタッフとしてよい。さらに、飲食物を提供する業務に従事するスタッフとは、例えばシェフ、コック、又はバーテンダーのようなスタッフとしてもよい。以下、上述のような飲食物を提供する業務に従事するスタッフを、単に「飲食店のスタッフ」とも記す。
【0018】
また、本開示における「ライト」及び「ライト制御機器」は、飲食店のスタッフの用に供するものに限定されない。例えば、本開示における「ライト」及び「ライト制御機器」は、飲食店のスタッフによって飲食物の提供を受ける者(例えば業者の利用者)の用に供するものとしてもよい。ここで、飲食物の提供を受ける者とは、例えば飲食店に来店する客としてもよい。飲食店に来店する客が飲食物の提供を受ける際に飲食店のテーブル及びチェアなどを使用する場合、当該客は「テーブルを使用するユーザ」とも記す。以下、飲食物を提供する業務に従事するスタッフ(飲食店のスタッフ)によって飲食物の提供を受ける者を、単に「利用者」とも記す。また、上述の「他の電子機器」及び「端末」も、飲食店などのように飲食店のスタッフの用に供するものとしてもよい。また、上述の「他の電子機器」及び「端末」も、飲食店のスタッフによって飲食物の提供を受ける者(例えばユーザ又は利用者)の用に供するものとしてもよい。
【0019】
また、本開示において、「ライト」及び「ライト制御機器」は、一方が他方を含んでもよい。すなわち、本開示に係る実施形態は、上述のような「ライト」を含む「ライト制御機器」として実施してもよいし、上述のような「ライト制御機器」を含む「ライト」として実施してもよい。
【0020】
本開示において、「表示機器」とは、例えば専用端末、タブレット、又はスマートフォンなどのように、後述する表示部を有する任意の機器としてよい。例えば、「表示機器」とは、後述する表示部を有する専用の表示装置としてもよい。また、本開示における「表示機器」は、電力によって駆動される機器又は装置としてよい。また、本開示における「表示機器」は、必要に応じて、他の電子機器又は各種の端末などから情報を受信可能に構成してよい。さらに、本開示における「表示機器」は、必要に応じて、他の電子機器又は各種の端末などに情報を送信可能に構成してもよい。
【0021】
また、本開示における「表示機器」は、例えば、飲食店のスタッフの用に供するものとしてよい。また、本開示における「表示機器」は、飲食店のスタッフの用に供するものに限定されない。例えば、本開示における「表示機器」は、利用者又はテーブルを使用するユーザなどの用に供するものとしてもよい。
【0022】
また、本開示において、「飲食物」とは、食品(食べ物)及び飲料(飲み物)の少なくとも一方を含んでよいものとする。また、本開示において、「飲食物提供サービス」とは、例えば、飲食物を提供する事業者のサービスとしてよい。具体的には、「飲食物提供サービス」とは、例えば、カフェ、レストラン、もしくはファストフード店などのような飲食店、又はホテルなどの業務を想定してよい。また、「飲食物提供サービス」には、例えば、屋台、フードコート、又はバーのような形態を含めてもよい。さらに、「飲食物提供サービス」は、例えば、飲食物を直接的に提供する事業者の周辺のサービスを含めてもよい。具体的には、「飲食物提供サービス」とは、例えば、飲食物の製造業者のサービス、又は飲食物のデリバリー業者のサービスなどを含めてもよい。また、本開示において、「利用者」とは、上述の飲食物提供サービスの利用者、すなわち上述の飲食物提供サービスにおいて飲食物の提供を受ける者などとしてよい。
【0023】
本開示に係る「ライト」、「ライト制御機器」、及び/又は「表示機器」は、例えば、アレルギー保持者のアレルギーに対応した飲食物を提供するサービスにおいて使用することができる。ここで、「アレルギー保持者」とは、上述のように、食物アレルギーを有する者としてよい。また、食物アレルギーを有する者とは、人間を想定してよいが、例えばペット又は家畜のような動物を含めてもよい。また、本開示において、「食物アレルギー」を、適宜、「アレルギー」と記すことがある。
【0024】
以下、一実施形態に係るシステムについて、図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、一実施形態に係るシステムの構成を示す図である。図1に示すように、一実施形態に係るシステム1は、ライト制御機器10、ライト20、及び他の電子機器100を含んで構成されてよい。
【0026】
図1に示すシステム1は、ライト制御機器10として、ライト制御機器10A、ライト制御機器10B、及びライト制御機器10Cを含んでいる。本開示において、ライト制御機器10A、ライト制御機器10B、及びライト制御機器10Cのようなライト制御機器を特に区別しない場合、単に「ライト制御機器10」と記すことがある。図1に示すシステム1は、3つのライト制御機器10を含んでいる。しかしながら、一実施形態に係るシステム1は、少なくとも1つの任意の数のライト制御機器10を含んで構成されてよい。すなわち、一実施形態に係るシステム1は、ライト制御機器10を1つのみ含んでもよいし、ライト制御機器10を3つより多く含んでもよい。
【0027】
また、図1に示すシステム1は、ライト20として、ライト20A、ライト20B、及びライト20Cを含んでいる。本開示において、ライト20A、ライト20B、及びライト20Cのようなライトを特に区別しない場合、単に「ライト20」と記すことがある。ライト20は、上述のように、多種多様に構成することができる。すなわち、ライト20は、人間又は動物の視覚によって認識可能な情報を出力する各種の部材、装置、又は機器などとしてよい。ライト20の具体例は上述した通りであるので、より詳細な説明は省略する。図1に示すシステム1は、3つのライト20を含んでいる。しかしながら、一実施形態に係るシステム1は、少なくとも1つの任意の数のライト20を含んで構成されてよい。すなわち、一実施形態に係るシステム1は、ライト20を1つのみ含んでもよいし、ライト20を3つより多く含んでもよい。
【0028】
ライト20は、ライト制御機器10によって制御される。ライト制御機器10Aは、ライト20Aを制御するため、ライト20Aに有線及び/又は無線で接続されてよい。ライト制御機器10Bは、ライト20Bを制御するため、ライト20Bに有線及び/又は無線で接続されてよい。ライト制御機器10Cは、ライト20Cを制御するため、ライト20Cに有線及び/又は無線で接続されてよい。図1に示すシステム1において、ライト制御機器10は、それぞれに有線及び/又は無線で接続された1つのライト20を制御することを想定している。このため、図1に示すシステム1において、ライト制御機器10の個数は、ライト20と同じとしてある。しかしながら、1つのライト制御機器10が複数のライト20を制御してもよい。この場合、1つのライト制御機器10は、複数のライト20に有線及び/又は無線で接続されてよい。
【0029】
また、図1に示すシステム1は、1つの他の電子機器100を含んでいる。一実施形態に係るシステム1は、他の電子機器100を複数含んでもよい。また、一実施形態に係るシステム1は、ライト制御機器10が独立して制御可能である場合、他の電子機器100を含まなくてもよい。図1に示すように、ライト制御機器10と、他の電子機器100とは、ネットワークNを介して有線又は無線で接続されてよい。図1において、各要素が有線又は無線で接続可能である様子を、破線によって示してある。
【0030】
図1に示すネットワークNは、有線、無線、又は有線と無線との任意の組み合わせにより構成される。ネットワークNは、ライト制御機器10同士、又は、ライト制御機器10と他の電子機器100のような他の機器とを通信可能にするものであれば、インターネット又はイントラネットなど、任意のネットワークとしてよい。
【0031】
図1に示すように、一実施形態に係るライト制御機器10及びライト20は、例えば飲食店などにおいて使用されてよい。一般的な飲食店においては、来店した客が着座して飲食を行うためのチェア及びテーブルなどが用意されていることがある。以下、一例として、一実施形態に係るライト制御機器10及びライト20が一般的な飲食店に導入されたことを想定して説明する。
【0032】
図1に示すシステム1が導入された飲食店において、例えば、客の使用を想定した3つのテーブルとして、テーブル30A、テーブル30B、及びテーブル30Cが用意されているものとする。本開示において、テーブル30A、テーブル30B、及びテーブル30Cのようなテーブルを特に区別しない場合、単に「テーブル30」と記すことがある。テーブル30の個数は、システム1が導入される飲食店の例えば店舗規模などに応じて、1つ以上の任意の数としてよい。
【0033】
図1に概略的に示すように、テーブル30Aのそばには、テーブル30Aを使用するユーザGAが着座するチェア40A1、及びチェア40A2が配置されている。また、テーブル30Bのそばには、テーブル30Bを使用するユーザGBが着座するチェア40B1、及びチェア40B2が配置されている。さらに、テーブル30Cのそばには、テーブル30Cを使用するユーザGC1が着座するチェア40C1、及びテーブル30Cを使用するユーザGC2が着座するチェア40C2が配置されている。本開示において、ユーザGA、ユーザGB、ユーザGC1、及びユーザGC2のようなユーザを特に区別しない場合、単に「ユーザG」と記すことがある。また、本開示において、チェア40A1、チェア40A2、チェア40B1、チェア40B2、チェア40C1、及びチェア40C2のようなチェアを特に区別しない場合、単に「チェア40」と記すことがある。
【0034】
例えば、ライト20は、図1に示すように、テーブル30の上方に位置付けられてよい。この場合、ライト20は、例えばテーブル30の上方の天井から吊り下げられてもよい。この場合、ライト20は、テーブル30の上に配置される飲食物及び/又はテーブル30を使用するユーザGを照らすことができる。また、ライト20は、天井から吊り下げられるのではなく、例えばテーブル30の上に載置されてもよい。また、ライト20は、例えばテーブル30の近くの壁などに取り付けられてもよい。さらに、ライト20は、例えばテーブル30の下、又はテーブル30の下の床などに配置されてもよい。これらの場合、ライト20は、テーブル30の上に配置される飲食物及び/又はテーブル30を使用するユーザGを照らしてもよいし、照らさなくてもよい。
【0035】
一実施形態に係るシステム1において、各ライト20は、それぞれ対応するテーブル30に関連していることが、少なくとも業者側のスタッフに認識可能に構成されてよい。すなわち、例えば図1において、ライト20Aは、テーブル30A(及びテーブル30Aを使用するユーザGA)に関連していることが、少なくとも飲食店のスタッフに認識可能に構成されてよい。また、例えば図1において、ライト20Bは、テーブル30B(及びテーブル30Bを使用するユーザGB)に関連していることが、少なくとも飲食店のスタッフに認識可能に構成されてよい。さらに、例えば図1において、ライト20Cは、テーブル30C(及びテーブル30Cを使用するユーザGC1及びユーザGC2)に関連していることが、少なくとも飲食店のスタッフに認識可能に構成されてよい。このように、一実施形態において、ライト20は、テーブル30に対応付けられてよい。また、ライト制御機器10は、テーブル30に対応付けられたライト20を制御してよい。また、ライト20に接続されるライト制御機器10は、ライト20に有線及び/又は無線で接続可能であれば、任意の箇所に位置付けられてよい。
【0036】
図1に示す状況において、ユーザGは、テーブル30のそばに配置されたチェア40に着座している。しかしながら、例えば立食又は立ち飲みのような業態の飲食店においては、テーブル30の代わりにカウンターを配置して、ユーザGが着座するチェア40は用意しなくてもよい。この場合、「テーブル」を「カウンター」に置き換えることで、本開示に係る実施形態を適用することができる。
【0037】
次に、図1に示したライト制御機器10及び他の電子機器100のそれぞれの構成について、より詳細に説明する。
【0038】
図2は、一実施形態に係るライト制御機器10の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【0039】
一実施形態に係るライト制御機器10は、例えば飲食店に設置されてよい。上述のように、ライト制御機器10は、ライト20に有線及び/又は無線で接続されることにより、当該ライト20を制御する。ライト制御機器10は、例えば、専用に設計された機器としてもよいし、他の機器に統合されてもよい。一実施形態に係るライト制御機器10は、利用者の用に供する機器としてもよいし、業者の用に供する機器としてもよい。例えば、ライト制御機器10は、利用者の用に供する機器として、利用者が使用するテーブル30の上などを照らすライト20を制御してもよい。また、ライト制御機器10は、利用者の用に供する機器として、例えば、利用者が使用するテーブル30の上などに配膳される飲食物を照らすライト20を制御してもよい。一方、ライト制御機器10は、業者の用に供する機器として、例えば、飲食店のホールスタッフ及び/又はキッチン(厨房)のスタッフなどが視認可能なライト20を制御してもよい。このため、ライト20は、テーブル30を使用するユーザGに飲食物を運ぶホールスタッフなどが容易に確認可能であるように配置してよい。
【0040】
図2に示すように、一実施形態に係るライト制御機器10は、プロセッサ12と、ライト制御回路14と、記憶部16と、通信部18と、を備えている。一実施形態に係るライト制御機器10は、図2に示す機能部の一部を備えなくてもよいし、図2に示す以外の機能部を備えてもよい。
【0041】
プロセッサ12は、ライト制御機器10を制御及び/又は管理するための種々の機能を実行する。プロセッサ12は、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、例えばCPU(Central Processing Unit)のような、少なくとも1つのプロセッサを含んでよい。プロセッサ12は、まとめて1つのプロセッサで実現してもよいし、いくつかのプロセッサで実現してもよいし、それぞれ個別のプロセッサで実現してもよい。ここで、「プロセッサ」とは、単一の集積回路として実現されてよい。集積回路は、IC(Integrated Circuit)ともいう。また、「プロセッサ」は、複数の通信可能に接続された集積回路及びディスクリート回路として実現されてよい。「プロセッサ」は、他の種々の既知の技術に基づいて実現されてよい。一実施形態において、プロセッサ12は、例えばCPU及び当該CPUで実行されるプログラムとして構成してよい。プロセッサ12において実行されるプログラム、及び、プロセッサ12において実行された処理の結果などは、記憶部16に記憶してよい。また、プロセッサ12において実行された処理の結果などは、ライト20によって示唆されてもよい。一実施形態に係るプロセッサ12は、ライト制御機器10に接続されたライト20を制御する。ここで、ライト20は、テーブル30に対応付けられたものとしてよい。一実施形態に係るライト制御機器10のプロセッサ12の動作については、さらに後述する。
【0042】
一実施形態において、プロセッサ12は、例えばタイマ機能のように、時間を計測する機能を備えてよい。プロセッサ12は、所定のトリガに基づいて時間の計測を開始する機能を備えてよい。また、プロセッサ12は、所定の時間を計測する機能を備えてよい。さらに、プロセッサ12は、所定の時間の経過を、例えば他の機能部に通知する機能を備えてよい。
【0043】
ライト制御回路14は、図2に示すように、ライト20に有線及び/又は無線で接続されることにより、ライト20を制御する。ライト制御回路14は、例えばライト20を駆動する回路であってよい。また、ライト制御回路14は、例えばライト20の点灯又は消灯を切り替える回路であってよい。また、ライト制御回路14は、例えばライト20の輝度、光度、及び照度、並びに色、並びに点滅の態様などを制御する回路であってもよい。ライト制御回路14は、ライト20による表示を制御する回路であってもよい。このように、ライト制御回路14は、ライト20について各種の制御が可能であってよい。ライト制御回路14は、必ずしもライト20を制御する回路に限定されず、ライト20を制御する任意の機能部としてよい。
【0044】
記憶部16は、プロセッサ12及び通信部18などから取得した各種情報を記憶する。一実施形態において、記憶部16は、ユーザなどによって入力された情報を記憶してもよい。また、記憶部16は、プロセッサ12によって実行されるプログラム(例えばアプリケーションソフトウェア)等を記憶する。その他、記憶部16は、例えばプロセッサ12による演算結果などの各種データも記憶する。さらに、記憶部16は、プロセッサ12が動作する際のワークメモリ等も含むものとしてもよい。記憶部16は、例えば半導体メモリ又は磁気ディスク等により構成することができるが、これらに限定されず、任意の記憶装置とすることができる。例えば、記憶部16は、一実施形態に係るライト制御機器10に挿入されたメモリカードのような記憶媒体としてもよい。また、記憶部16は、プロセッサ12として用いられるCPUの内部メモリであってもよい。
【0045】
通信部18は、無線通信をはじめとする各種の機能を実現することができる。通信部18は、例えばLTE(Long Term Evolution)、4G、又は5G等の種々の通信方式による通信を実現してよい。通信部18は、例えばITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)において通信方式が標準化されたモデムを含んでよい。また、通信部18は、例えばWi-Fi又はBluetooth(登録商標)等の種々の方式による無線通信を実現してもよい。通信部18は、例えばアンテナを介して、例えば外部サーバ又はクラウドサーバのような外部機器の通信部と、ネットワークを介して無線通信してよい。一実施形態において、通信部18は、例えば外部サーバ又はクラウドサーバなどの外部のデータベースから、各種の情報を受信してよい。通信部18が受信する情報は、例えばプロセッサ12及び/又は記憶部16に供給されてよい。また、通信部18から送信される情報は、例えばプロセッサ12及び/又は記憶部16から供給されてよい。通信部18から送信される情報は、例えば他の電子機器100又は他の端末などに送信されてよい。
【0046】
通信部18が送受信する各種の情報は、例えば記憶部16に記憶してもよい。通信部18は、例えば電波を送受信するアンテナ及び適当なRF部などを含めて構成してよい。通信部18は、無線通信を行うための既知の技術により構成することができる。また、通信部18は、ライト制御機器10が他の機器と有線通信するためのインタフェースとしてもよい。
【0047】
一実施形態において、図2に示すライト制御機器10の通信部18は、他の電子機器100の通信部108(図3)と有線又は無線で通信してよい。また、また、通信部18は、例えば他のライト制御機器10の通信部18と有線又は無線で通信してもよい。このように、一実施形態において、通信部18は、例え他の電子機器100のような他の機器と通信してよい。また、通信部18は、例えば、外部サーバとして機能する情報処理装置のような他の機器の通信部と無線通信してもよい。
【0048】
図1においては、ライト制御機器10は、ネットワークNを介して他の電子機器100に接続されている。しかしながら、ライト制御機器10は、ネットワークNを介さずに他の電子機器100に接続されてもよい。また、ライト制御機器10は、例えば他のライト制御機器10の少なくともいずれかに、ネットワークNを介するか否かにかかわらず、有線又は無線で接続されてもよい。
【0049】
一実施形態に係るライト制御機器10は、システム1に適合させた専用端末としてもよいし、例えば従来のスマートフォン若しくは携帯電話又はタブレット端末などとしてもよい。例えば従来のスマートフォン若しくは携帯電話又はタブレット端末などをライト制御機器10として使用する場合、例えばシステム1において使用されるアプリケーションをライト制御機器10にインストールしたものとしてもよい。また、ライト制御機器10は、インターネットブラウザ上で実現されてもよい。この場合、ライト制御機器10は、スマートフォン若しくは携帯電話又はタブレット端末などに限定されず、ノートPC又はデスクトップPCなどとしてもよい。
【0050】
図1において、ライト制御機器10は、ライト制御機器10とは別に設けられるライト20に有線及び/又は無線で接続される構成を示している。この場合、例えば、ライト制御機器10とライト20とは、近距離無線通信又は講習無線通信などの無線通信によって接続されてもよい。例えば、ライト制御機器10は、利用者の用に供する端末としてもよいし、飲食店のスタッフなどの用に供する端末としてもよいし、飲食店が使用するサーバなどとしてもよい。一方、ライト制御機器10は、例えばライト20と一体としてもよい。この場合、上述のように、ライト制御機器10がライト20を含む構成としてもよいし、ライト20がライト制御機器10を含む構成としてもよい。
【0051】
図3は、一実施形態に係る他の電子機器100の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【0052】
一実施形態に係る他の電子機器100は、例えば業者の用に供する機器としてよい。他の電子機器100は、例えば業者の用に供する機器として、例えば飲食物を提供する業者によって運営されるサーバとしてよい。また、他の電子機器100は、例えば業者の用に供する機器として、例えば飲食物を提供する業者から委託された業者よって運営されるサーバとしてもよい。以下、飲食物を提供する業者によって運営されるサーバ、及び、飲食物を提供する業者から委託された業者よって運営されるサーバを、「飲食店が使用するサーバ」と総称することがある。また、他の電子機器100は、業者の用に供する機器として、例えば、飲食店のホールスタッフなどが携行する表示端末としてもよい。また、他の電子機器100は、業者の用に供する機器として、例えば、飲食店のホールスタッフなどが利用者のオーダを入力することができる端末としてもよい。さらに、他の電子機器100は、例えば、専用に設計された端末としてもよいし、飲食店のホールスタッフなど所持するスマートフォン又はタブレットのような端末としてもよい。さらに、他の電子機器100は、業者の用に供する機器として、例えば、飲食店のキッチン(厨房)のスタッフなどが視認するための表示端末としてもよい。一実施形態に係る他の電子機器100は、業者のスタッフが利用者に飲食物を提供する際に視認することができる様々な機器を想定することができる。また、他の電子機器100は、利用者の用に供する機器として、例えば、専用に設計された端末としてもよいし、飲食店に来店する客が携行するスマートフォン又はタブレットのような端末としてもよい。
【0053】
図3に示すように、一実施形態に係る他の電子機器100は、プロセッサ102と、表示部104と、記憶部106と、通信部108と、操作部110と、読取部112と、を備えている。一実施形態に係る他の電子機器100は、図3に示す機能部の一部を備えなくてもよいし、図3に示す以外の機能部を備えてもよい。
【0054】
図3に示す機能部のうち、プロセッサ102、記憶部106、及び通信部108は、それぞれ、図2に示したプロセッサ12、記憶部16、及び通信部18と、同様の思想に基づいて構成してよい。また、図3に示す機能部のうち、プロセッサ102、記憶部106、及び通信部108は、それぞれ、必要に応じて、適宜他の思想に基づく構成としてもよい。これらの機能部については、より詳細な説明は省略する。
【0055】
表示部104は、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescence panel)、又は無機ELディスプレイ(Inorganic Electro-Luminescence panel)等の任意の表示デバイスとしてよい。表示部104は、文字、図形、又は記号等の各種の情報を表示してよい。表示部104は、例えば、飲食店などの業者が提供する飲食物のメニューを表示してよい。また、表示部104は、例えば、飲食店などの業者が提供する飲食物に関する情報、又は当該飲食物に付随する情報など、種々の情報を表示してもよい。ここで、表示部104に表示される情報は、業者のスタッフに向けられたものとしてもよいし、利用者に向けられたものとしてもよい。また、表示部104は、利用者に操作を促すために、ポインタをはじめとする種々のGUIを構成するオブジェクト、及びアイコン画像などを表示してもよい。表示部104において表示を行うために必要な各種データは、例えばプロセッサ102又は記憶部106などから供給されてよい。また、表示部104は、適宜、バックライトなどを含んで構成してもよい。
【0056】
また、一実施形態に係る他の電子機器100は、表示部104に代えて、又は表示部104とともに、他の電子機器100を操作するスタッフ及び/又はユーザに各種の情報を音声で伝えるスピーカなどを備えてもよい。
【0057】
一実施形態において、表示部104は、例えばプロセッサ102において実行された処理の結果などを表示してよい。また、表示部104は、例えば記憶部106に記憶された文字又は画像などを表示してもよい。また、表示部104は、例えば通信部108を経て受信したデータに基づく文字又は画像などを表示してもよい。また、表示部104は、例えば操作部110から入力された情報を表示してもよい。
【0058】
操作部110は、例えば業者のスタッフ又は利用者のようなユーザによる操作を入力として検出する。操作部110は、例えばキーボードなどのような入力装置によって構成されてよい。操作部110は、例えばキーボードのようなキー(物理キー)、ボタン(物理ボタン)、スイッチ(メカスイッチ)、及び/又は、マウス若しくはトラックボールのようなポインティングデバイスなど、ユーザが操作を行うために使用する任意の入力デバイスとしてよい。一実施形態において、操作部110は既知の各種入力デバイスとすることができる。操作部110が検出した操作信号(入力信号)は、例えばプロセッサ102及び/又は記憶部106などに供給されてよい。
【0059】
また、操作部110は、タッチパネル又はタッチセンサのような入力装置としてもよい。この場合、操作部110は、抵抗膜方式、静電容量方式、又は光学式などの種々の方式のタッチパネルなどを採用してよい。
【0060】
一実施形態において、表示部104は、操作部110とともに、例えばタッチスクリーンディスプレイとして構成されてもよい。この場合、タッチスクリーンディスプレイは、表示部104として、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示デバイスを備えてよい。また、この場合、タッチスクリーンディスプレイは、操作部110として、例えば、ユーザによる接触の有無及び当該接触の位置を検出するタッチセンサ又はタッチパネルを備えてよい。このような構成においては、例えばテンキーなどのキー又はアイコン等をオブジェクトとして表示部104に表示して、当該オブジェクトに対して操作者(ユーザ)が接触する操作を、操作部110により検出することができる。
【0061】
読取部112は、表示又は印刷された所定の識別情報を読み取るための例えばバーコードリーダ及び/又はカメラなどを含んで構成されてよい。この場合、カメラは、例えばCCDイメージセンサなど、各種の撮像デバイスを含んで構成してよい。一実施形態において、読取部112は、例えば、利用者が携行する端末の表示部に表示された一次元バーコード又はQRコード(登録商標)のような二次元コードを読み取り可能に構成してもよい。また、読取部112は、例えばクーポン又はレシートなどに印刷されたQRコード(登録商標)のような二次元コードを読み取り可能に構成してもよい。
【0062】
一実施形態において、読取部112が読み取る識別画像は、バーコードのような一次元コード又はQRコード(登録商標)のような二次元コードに限定されず、任意の識別画像としてよい。また、一実施形態において、読取部112が読み取る識別情報は、画像情報にも限定されず、例えば文字又は文字列により構成されるパスコードなどのように、任意の情報としてよい。さらに、読取部112は、バーコードリーダ及び/又はカメラのような機能部に限定されず、例えばRFタグから識別情報を読み取るRFIDリーダなどとしてもよい。読取部112が読み取った情報は、例えばプロセッサ102及び/又は記憶部106などに供給されてよい。
【0063】
一実施形態に係る他の電子機器100は、例えば、一般的なクライアントサーバモデルにおけるサーバと同様のハードウェア構成としてよい。また、一実施形態に係る他の電子機器100は、例えばクラウドサービスを提供するクラウドサーバとしてもよい。本開示において、「サーバ」とは、サービスを提供するコンピュータとしてよい。すなわち、「サーバ」とは、例えばクライアントサーバモデルにおけるサーバのように、クライアントからの要求に対して情報及び/又は処理結果を提供する機能を果たすコンピュータ及び/又はソフトウェアとしてよい。
【0064】
次に、一実施形態に係るライト制御機器10の動作について説明する。
【0065】
図4は、一実施形態に係るライト制御機器10の基本的な動作を説明するフローチャートである。図4に示す動作を行う状況として想定されるのは、例えばある飲食店において図1に示すようなシステム1が導入されている状況としてよい。当該飲食店において、例えば複数あるテーブル30にそれぞれ1つずつライト制御機器10が置かれる状況を想定する。この場合、他の電子機器100は、当該飲食店において複数のライト制御機器10を制御及び管理する情報処理装置としてよい。
【0066】
一実施形態に係るライト制御機器10は、例えば飲食店に来店した利用者がアレルギー保持者である場合に、その旨を、ライト20を制御することにより示す。また、一実施形態に係るライト制御機器10は、アレルギー保持者のアレルギーに関する情報を、ライト20を制御することにより示してもよい。
【0067】
図4に示す動作が開始すると、ライト制御機器10のプロセッサ12は、利用者のアレルギー情報を取得したか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1において、利用者のアレルギー情報は、例えば、他の電子機器100などから取得してよい。ここで、他の電子機器100とは、例えば、飲食店が使用するサーバとしてもよいし、利用者が所持するスマートフォンなどのような電子機器としてもよい。また、ステップS1において、利用者のアレルギー情報は、ライト制御機器10の記憶部16に記憶された情報から取得してもよいし、他の電子機器100の操作部110を介して入力された情報を取得してもよい。アレルギー情報については、さらに後述する。ステップS1においてアレルギー情報を取得した場合、プロセッサ12は、取得したアレルギー情報に基づいて、ライト制御機器10に接続されたライト20を制御する(ステップS2)。ステップS2におけるライト20の具体的な制御については、さらに後述する。
【0068】
一方、ステップS1においてアレルギー情報を取得していない場合、プロセッサ12は、ステップS2をスキップして図4に示す動作を終了してよい。図4に示す動作を終了したら、プロセッサ12は、図4に示す動作を再び開始してもよい。この場合、プロセッサ12は、定期的又は不定期的に、図4に示す動作を繰り返してもよい。また、プロセッサ12は、ステップS1においてアレルギー情報が取得されるまで、図4に示す動作を繰り返してもよい。
【0069】
ステップS1において取得したか否か判定される「アレルギー情報」とは、例えば、ある飲食物提供サービスを利用する特定の利用者のアレルギーに関する情報としてよい(以下、「特定の利用者のアレルギー情報」とも記す)。特定の利用者のアレルギー情報とは、例えば、特定のアレルゲン(アレルギーの原因となる抗原)に関する情報としてもよい。具体的には、特定の利用者のアレルギー情報とは、例えば、日本国消費者庁の食品表示基準において表示義務のある特定原材料の7品目(卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに)の中から選択されたものを示す情報としてよい。例えば、アレルギー情報に「そば」及び「えび」が含まれている場合、当該特定の利用者は「そば」及び「えび」に対する(何らかの)アレルギーを有していることが分かる。また、特定の利用者のアレルギー情報とは、例えば、日本国消費者庁の食品表示基準における特定原材料に準ずる品目(例えば表示が推奨される21品目など)の中から選択されたものを示す情報などとしてよい。
【0070】
特定の利用者のアレルギー情報は、短期的にはあまり大きく変化しない傾向にある。したがって、例えば特定の利用者が、飲食店のオンライン予約の際にアレルギー情報も入力した場合、当該アレルギー情報が他の電子機器100に記憶されるようにしてもよい。例えば、特定の利用者が飲食店の予約をせずに来店した場合、当該利用者によって他の電子機器100又は後述する表示機器50などに直接アレルギー情報が入力されるようにしてもよい。また、例えば特定の利用者が飲食店の予約をせずに来店した場合、当該利用者によって入力されたアレルギー情報が、他の電子機器100に記憶されるようにしてもよい。
【0071】
特定の利用者のアレルギー情報は、例えば、簡単な例としては、何らかのアレルギーの有無のみを示す情報としてもよい。例えば、特定の利用者のアレルギー情報が、「アレルギー有」の旨を示す場合、当該特定の利用者はアレルギー保持者(と自覚している)と判断してもよい。また、例えば、特定の利用者のアレルギー情報が、「アレルギー有」の旨を示さない場合、当該特定の利用者はアレルギー保持者でない(と自覚している)と判断してもよい。また、例えば、特定の利用者のアレルギー情報が、「アレルギー無」の旨を示す場合、当該特定の利用者はアレルギー保持者でない(と自覚している)と判断してもよい。
【0072】
また、特定の利用者のアレルギー情報は、利用者のアレルギーの種別を含むものとしてもよい。利用者のアレルギーの種別とは、例えば、アレルゲンの品目の種別としてもよい。例えば、上述の例のように、特定の利用者のアレルギー情報がアレルギーの種別として「そば」及び「えび」を含んでいる場合、当該特定の利用者は「そば」及び「えび」に対するアレルギーを有していると判断してもよい。
【0073】
また、特定の利用者のアレルギー情報は、利用者のアレルギーの程度を含むものとしてもよい。利用者のアレルギーの程度とは、例えば、IgE抗体の抗体価のようなアレルギーのクラス(スコア)としてもよい。また、例えば、上述の例のように、特定の利用者のアレルギー情報がアレルギーの種別として「そば」及び「えび」を含んでいる場合、それぞれの種別に対するアレルギーの程度(クラス・スコア)を示す情報を含んでもよい。
【0074】
図4に示す動作が開始するタイミングは、種々想定される。例えば、図4に示す動作が開始するタイミングは、特定の利用者が飲食店に来店して、当該飲食店のテーブルの席に着いた時点としてもよい。また、図4に示す動作が開始するタイミングは、特定の利用者が飲食店のテーブルの席に着いてから、飲食物のオーダを出す時点としてもよい。また、また、図4に示す動作が開始するタイミングは、特定の利用者が飲食物のオーダを出してから、オーダされた飲食物が提供されるまでの間の任意の時点としてもよい。
【0075】
例えば、ライト制御機器10は、オーダされた飲食物が提供されるまでの間に特定の利用者のアレルギー情報を取得すると、当該アレルギー情報に基づいて、当該利用者が使用するテーブル30に対応付けられたライト20を制御する。例えば、利用者が「アレルギー有」の旨を入力しておけば、ライト制御機器10は、アレルギー有の旨を、ライト20の制御によって示す。また、例えば、利用者がアレルギーの種別として「そば」及び「えび」を入力しておけば、ライト制御機器10は、「そば」及び「えび」のアレルギー有の旨を、ライト20の制御によって示す。さらに、例えば、利用者がアレルギーの程度を入力しておけば、ライト制御機器10は、アレルギーの程度も、ライト20の制御によって示す。
【0076】
また、上述した利用者のアレルギー情報は、利用者1人の情報に限定されず、複数の利用者の情報としてもよい。例えば、1つのテーブル30に1つのライト20が対応付けられた状況において、当該1つのテーブルが3人の利用者によって使用される場面を想定する。当該1つのテーブルに対応付けられたライト20に接続されたライト制御機器10は、は、例えば2名の利用者から「アレルギー有」の旨のアレルギー情報を取得し、1名の利用者から「アレルギー有」の旨のアレルギー情報を取得したとする。この場合、ライト制御機器10は、3名の利用者にはアレルギー保持者が含まれる旨を、ライト20の制御によって示してよい。また、この場合、ライト制御機器10は、「アレルギー有:2名様」及び/又は「アレルギー無:1名様」の旨を、ライト20の制御によって示してよい。上述の例と同様に、ライト制御機器10は、アレルギーの種別及び/又はアレルギーの程度も、利用者ごとにライト20の制御によって示してよい。また、ライト制御機器10は、ライト20を、テーブル30における利用者の位置に対応させて制御してもよい。例えば、ライト制御機器10は、テーブル30における利用者の位置を示唆するように、ライト20を制御してもよい。
【0077】
このように、一実施形態に係るライト制御機器10は、テーブル30に対応付けられたライト20を制御するための少なくとも1つのプロセッサ12を備えてよい。ここで、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30を使用するユーザのアレルギー情報に基づいて、テーブル30に対応付けられたライト20を制御する。
【0078】
一実施形態によれば、オーダされた飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブル30に対応付けられたライト20を見れば、これから提供する飲食物が当該利用者にとって安全か否か、容易にチェックすることができる。したがって、ライト制御機器10及び/又はライト20によれば、アレルギー保持者に特定のアレルゲンを含む飲食物が提供されるリスクを低減し得る。
【0079】
以下、上述したライト制御機器10及び/又はライト20のより具体的な実施形態について、さらに説明する。
【0080】
(第1実施形態)
アレルギー保持者のアレルギー情報は、日本国の個人情報保護法における「個人に関する情報」に含まれるとする見方もある。このため、プライバシー保護の観点から、アレルギー情報が常時誰の目からも認識できるようにしておくことは望まれないことも想定される。第1実施形態に係るライト制御機器10及びライト20は、飲食店のスタッフ以外の者からは分かりにくいように、アレルギー情報を示す。以下、第1実施形態に係るライト制御機器10及びライト20について、さらに説明する。
【0081】
図5A乃至図5Cは、飲食店においてテーブル30に対応付けられたライト20の具体例を示す図である。
【0082】
図5Aは、テーブル30Aに対応付けられたライト20の一例として、ライト20Xを示している。図5Aに示すように、ライト20Xは、例えば、テーブル30Aの上方の天井から吊り下げられたランプのような照明装置としてもよい。この場合、例えばライト制御機器10は、テーブル30Aを使用するユーザのアレルギー情報に基づいて、テーブル30Aに対応付けられたライト20Xを点灯させてもよい。
【0083】
図5Bは、テーブル30Bに対応付けられたライト20の一例として、ライト20Yを示している。図5Bに示すように、ライト20Yは、例えば、テーブル30Bの上方の天井から吊り下げられたランプのような照明装置に付加された、信号又はサイン(合図)伝達用の光源としてよい。この場合、例えばライト制御機器10は、テーブル30Bを使用するユーザのアレルギー情報に基づいて、テーブル30Bに対応付けられたライト20Yを点灯させてもよい。
【0084】
図5Cは、テーブル30Cに対応付けられたライト20の一例として、ライト20Zを示している。図5Cに示すように、ライト20Zは、例えば、テーブル30Bの上に載置されたランプのような照明装置としてよい。この場合、例えばライト制御機器10は、テーブル30Cを使用するユーザのアレルギー情報に基づいて、テーブル30Cに対応付けられたライト20Zを点灯させてもよい。
図5においては、1つのライト20X、ライト20Y、及びライト20Zを、1つの照明装置に設置した例を示しているが、1つの照明装置に対し1以上のライト20X、ライト20Y、又はライト20Zを設置してもよい。例えば、1つの照明装置に対し1以上のライト20Xを設置するとき、ライト制御機器10は、1以上のライト20Xを、1以上テーブル30Aにそれぞれに対応付けて上述の制御を行ってよい。より具体的には、1つの照明装置が、少なくとも第1のライト20X及び第2のライト20Xを備えるとき、ライト制御機器10は、第1のライト20Xを第1のテーブル30Aに、第2のライト20Xを第2のテーブル30Aに対応付けて制御してよい。すなわち、ライト制御機器10は、第1のテーブル30Aを使用するユーザのアレルギー情報に基づいて、第1のライト20X及び第2のライト20Xのうち、第1のライト20Xのみを点灯させてもよい。また、ライト制御機器10は、第1のテーブル30Aを使用するユーザのアレルギー情報及び第2のテーブル30Aを使用するユーザのアレルギー情報に基づいて、第1のライト20X及び第2のライト20Xのうち、両方のライト20Xをそれぞれ点灯させてもよい。この具体例では、1つの照明装置に対し1以上のライト20Xを設置した場合を示したが、ライト20Xをライト20Y又はライト20Zに、テーブル30Aをテーブル30B又はテーブル30Cに置き換えてもよい。この場合、1つの照明装置に対し1以上のライト20Y、又は1つの照明装置に対し1以上のライト20Zを設置した例として示すことができる。
【0085】
以上のようにしてライト制御機器10及びライト20を使用する場合、飲食店のスタッフは、ライト20の点灯の意味を予め理解しておいてよい。例えば、ライト20の点灯は、当該ライト20に対応するテーブル30のユーザはアレルギー保持者であることを意味するものとしてよい。一方、例えば、ライト20の点灯は、当該ライト20に対応するテーブルのユーザはアレルギー保持者でないことを意味するものとしてよい。これにより、飲食店のスタッフは、ライト20の点灯を認識することにより、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者か否か、容易に把握することができる。
【0086】
このように、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30を使用するユーザGのアレルギー情報に基づいて、テーブル30に対応付けられたライト20を点灯させてもよい。
【0087】
第1実施形態によれば、例えばオーダされた飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブル30に対応付けられたライト20を見れば、飲食物が当該利用者にとって安全か否か、チェックすることができる。また、第1実施形態によれば、飲食店のスタッフ以外の者、例えば飲食店に来店した一般客などは、ライト20を見たとしても、アレルギー情報が示されていることを理解することは容易ではない。したがって、第1実施形態に係るライト制御機器10及び/又はライト20によれば、利用者のプライバシーを保護しつつ、利用者に安全な飲食物を提供することができる。
【0088】
第1実施形態において、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者か否かを示す手段は、ライト20の点灯に限定されない。
【0089】
例えば、ライト制御機器10は、テーブル30に対応付けられたライト20の発光の態様を変更させることにより、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者か否かを示してもよい。具体的には、ライト制御機器10は、ライト20の輝度、光度、及び照度の少なくともいずれかを変更することにより、ライト20に対応するテーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者か否かを示してもよい。例えば、ライト制御機器10は、ライト20をある程度明るく又は暗くすることにより、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者であること又はないことを示してもよい。
【0090】
また、具体的には、ライト制御機器10は、ライト20の色を変更することにより、ライト20に対応するテーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者か否かを示してもよい。例えば、ライト制御機器10は、ライト20を青色にすることにより、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者でないことを示してもよい。一方、ライト制御機器10は、ライト20を黄色にすることにより、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者であることを示してもよい。
【0091】
また、具体的には、ライト制御機器10は、ライト20を点滅させることにより、ライト20に対応するテーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者か否かを示してもよい。例えば、ライト制御機器10は、ライト20を点滅させることにより、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者であること又はないことを示してもよい。また、ライト制御機器10は、ライト20を点滅させる色及び/又は速度を変更することにより、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者であること又はないことを示してもよい。
【0092】
このように、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の発光の態様を変更させてもよい。例えば、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の輝度、光度、及び照度の少なくともいずれかを変更してもよい。例えば、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の色を変更してもよい。例えば、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20を点滅させてもよい。以上のような場合、ライト20はもともと点灯していてもよいし、もともと消灯していたライト20が点灯すると同時に上記のような変化を伴ってもよい。
【0093】
また、例えば図1に示すテーブル30Cを使用するユーザGC1及びGC2のように、1つのテーブル30を複数人で使用することもある。このような場合、図4に示したステップS1において取得するアレルギー情報は、テーブル30を使用する複数のユーザのアレルギー情報が含まれるものとしてもよい。複数のユーザのアレルギー情報が含まれる場合、ライト制御機器10は、単数のユーザのアレルギー情報が含まれる場合は異なるように、ライト20の発光の態様を変更させてもよい。例えば、ライト制御機器10は、複数のユーザがアレルギー保持者である場合と、複数のユーザがアレルギー保持者である場合とで、ライト20の色が異なるようにしてもよい。また、ライト制御機器10は、複数のユーザがアレルギー保持者である場合と、複数のユーザがアレルギー保持者である場合とで、ライト20の点滅の態様が異なるようにしてもよい。
【0094】
このように、アレルギー情報には、テーブル30を使用する複数のユーザのアレルギー情報が含まれてもよい。この場合、少なくとも1つのプロセッサ12は、アレルギー情報にテーブル30を使用する単数のユーザのアレルギー情報のみが含まれる場合とは異なるように、テーブル30に対応付けられたライト20の発光の態様を変更させてもよい。
【0095】
(第2実施形態)
オーダされた飲食物を利用者に運ぶスタッフは、当該利用者のテーブルに飲食物を配膳する際に、利用者のアレルギー情報が容易に認識できることが望ましい。上述のように、利用者のアレルギー情報は、アレルギーの有無を示す情報としてもよいし、アレルギーの種別及び/又はアレルギーの程度を含む情報としてもよい。第2実施形態に係るライト制御機器10及びライト20は、利用者の種々のアレルギー情報を、容易に認識可能に表示する。また、第2実施形態に係るライト制御機器10及びライト20も、第1実施形態と同様に、飲食店のスタッフ以外の者からは分かりにくいように、アレルギー情報を示す。以下、第2実施形態に係るライト制御機器10及びライト20について、さらに説明する。
【0096】
図6は、第2実施形態に係るライト制御機器10の動作を説明するフローチャートである。第2実施形態に係るライト制御機器10及びライト20は、第1実施形態に係るライト制御機器10及びライト20と同様のものを想定してよい。例えば、第2実施形態に係るライト制御機器10は、飲食物提供サービスの利用者が使用するテーブル30に対応付けられたライト20を制御してよい。ここで、飲食物提供サービスの利用者とは、テーブル30を使用するユーザとしてもよい。
【0097】
図6に示す動作が開始すると、ライト制御機器10のプロセッサ12は、図4に示すステップS1と同様に、利用者のアレルギー情報を取得したか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1においてアレルギー情報を取得していない場合、プロセッサ12は、図6に示す動作を終了してよい。図6に示す動作を終了したら、プロセッサ12は、図6に示す動作を再び開始してもよい。この場合、プロセッサ12は、定期的又は不定期的に、図6に示す動作を繰り返してもよい。また、プロセッサ12は、ステップS1においてアレルギー情報が取得されるまで、図6に示す動作を繰り返してもよい。
【0098】
ステップS1においてアレルギー情報を取得した場合、プロセッサ12は、取得したアレルギー情報がアレルギーの種別を含むか否か判定する(ステップS11)。ステップS11においてアレルギー情報がアレルギーの種別を含まないと判定された場合、プロセッサ12は、取得したアレルギー情報に基づいて、ライト20を制御する(ステップS2)。
【0099】
ステップS2において、プロセッサ12は、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者か否か示されるように、ライト20を制御してよい。例えば、プロセッサ12は、ライト20を発光/非発光の状態にすることで、テーブル30を使用するユーザがアレルギー保持者か否か示されるようにしてもよい。図6に示すステップS2における処理は、図4に示したステップS2と同様の思想に基づいて行ってよい。ステップS2の後、プロセッサ12は、図6に示す動作を終了してよい。
【0100】
一方、ステップS11においてアレルギー情報がアレルギーの種別を含むと判定された場合、プロセッサ12は、アレルギー情報がアレルギーの程度を含むか否か判定する(ステップS12)。ステップS12においてアレルギー情報がアレルギーの程度を含まないと判定された場合、プロセッサ12は、アレルギーの種別に応じてライト20を制御する(ステップS13)。
【0101】
ステップS13に進む場合、利用者のアレルギー情報は、アレルギーの種別を含むが、アレルギーの程度を含まない情報である。したがって、ステップS13において、プロセッサ12は、テーブル30を使用するユーザのアレルギーの種別に応じて、ライト20を制御してよい。
【0102】
例えば、テーブル30を使用するユーザのアレルギー情報が、アレルギーの種別として、「エビ」、「卵」、及び「小麦」を含んでいた状況を想定する。つまり、ある飲食店に来店した利用者は、自らのアレルギー情報として、「エビ」、「卵」、及び「小麦」というアレルギーの種別を含むアレルギー情報を入力していたものとする。
【0103】
この場合、プロセッサ12は、ライト20を制御することにより、ライト20が「エビ」、「卵」、及び「小麦」のアレルギーを示唆するようにしてよい。例えば、プロセッサ12は、ライト20において「エビ」、「卵」、及び「小麦」に対応する光源が点灯するように、ライト20を制御してよい。また、プロセッサ12は、ライト20が「エビ」、「卵」、及び「小麦」に対応する明るさで点灯するように、ライト20を制御してよい。また、プロセッサ12は、ライト20が「エビ」、「卵」、及び「小麦」に対応する色で点灯するように、ライト20を制御してよい。さらに、プロセッサ12は、ライト20が「エビ」、「卵」、及び「小麦」に対応する態様(例えば速度又はパターン)で点滅するように、ライト20を制御してよい。
【0104】
このように、本実施形態において、アレルギー情報は、テーブル30を使用するユーザのアレルギーの種別を含んでもよい。この場合、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20を、アレルギーの種別に応じて制御してもよい。例えば、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の輝度、光度、及び照度の少なくともいずれかを、アレルギーの種別に応じて変更してもよい。また、例えば、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の色を、アレルギーの種別に応じて変更してもよい。また、例えば、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の点滅の態様を、アレルギーの種別に応じて変更してもよい。
【0105】
第2実施形態によれば、オーダされた飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブル30に対応付けられたライト20を見れば、当該利用者のアレルギー情報を、アレルギーの種別も含め、容易に認識することができる。例えば、上述した例において、飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブル30に対応付けられたライト20を見れば、当該利用者はえび、卵、及び小麦に対するアレルギー保持者であることが認識できる。
【0106】
一方、図6に示すステップS62において、アレルギー情報がアレルギーの程度を含むと判定された場合、プロセッサ12は、アレルギーの程度及びアレルギーの程度に応じてライト20を制御する(ステップS14)。
【0107】
ステップS14に進む場合、利用者のアレルギー情報は、アレルギーの種別及びアレルギーの程度を含む情報である。したがって、ステップS14において、プロセッサ12は、例えば、利用者のアレルギーの種別ごとに、当該アレルギーの程度を示すように、ライト20を制御してよい。
【0108】
例えば、テーブル30を使用するユーザのアレルギー情報が、アレルギーの種別として「エビ」、「卵」、及び「小麦」を含んでいた状況を想定する。また、例えば、当該ユーザのアレルギー情報が、アレルギーの程度として、「エビ」についてはクラス1、「卵」についてはクラス2、「小麦」についてはクラス4の旨を示す情報を含んでいた状況を想定する。つまり、ある飲食店に来店した利用者は、自らのアレルギー情報として、「エビ」(クラス1)、「卵」(クラス2)、及び「小麦」(クラス4)というアレルギーの種別及び程度を含むアレルギー情報を入力していたものとする。
【0109】
この場合、プロセッサ12は、ライト20を制御することにより、ライト20が「エビ」、「卵」、及び「小麦」のアレルギーを、その程度とともに示唆するようにしてよい。例えば、プロセッサ12は、ライト20において「エビ」、「卵」、及び「小麦」に対応する光源が点灯するように、ライト20を制御してよい。この時、プロセッサ12は、ライト20において「エビ」、「卵」、及び「小麦」を示す光源が点灯する位置によって、それぞれに対応するアレルギーの程度が示されるように、ライト20を制御してよい。他の例では、プロセッサ12は、ライト20において「エビ」、「卵」、及び「小麦」を示す光源が点灯する明るさによって、それぞれに対応するアレルギーの程度が示されるように、ライト20を制御してよい。また、他の例では、ライト20において「エビ」、「卵」、及び「小麦」を示す光源が点灯する色によって、それぞれに対応するアレルギーの程度が示されるように、ライト20を制御してよい。さらに他の例では、プロセッサ12は、ライト20において「エビ」、「卵」、及び「小麦」を示す光源が点滅する態様(例えば速度又はパターン)によって、それぞれに対応するアレルギーの程度が示されるように、ライト20を制御してもよい。
【0110】
このように、本実施形態において、アレルギー情報は、テーブル30を使用するユーザのアレルギーの程度を含んでもよい。この場合、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20を、アレルギーの程度に応じて制御してもよい。
例えば、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の輝度、光度、及び照度の少なくともいずれかを、アレルギーの程度に応じて変更してもよい。また、例えば、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の色を、アレルギーの程度に応じて変更してもよい。また、例えば、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の点滅の態様を、アレルギーの程度に応じて変更してもよい。
【0111】
第2実施形態によれば、オーダされた飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブル30に対応付けられたライト20を見れば、当該利用者のアレルギー情報を、アレルギーの種別及び程度も含め、容易に認識することができる。例えば、上述した例において、飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブル30に対応付けられたライト20を見れば、当該利用者はえび、卵、及び小麦に対するアレルギー保持者であることが、アレルギーの程度も含めて認識できる。したがって、第2実施形態に係るライト制御機器10及びライト20によれば、アレルギー保持者に特定のアレルゲンを含む飲食物が提供されるリスクを低減し得る。
【0112】
第2実施形態において、ライト制御機器10は、ライト20の制御によって、利用者の種々のアレルギー情報を、視覚的に認識可能にすることができる。他の実施形態において、ライト制御機器10は、ライト20の制御に代えて、又はライト20の制御とともに、音又は音声の出力によって、利用者の種々のアレルギー情報を、聴覚的に認識可能にしてもよい。
【0113】
(ライト制御機器10による制御の開始タイミング)
次に、上述の第1及び第2実施形態において、ライト制御機器10による制御を開始するタイミングについて説明する。
【0114】
図7は、一実施形態に係るライト制御機器10の動作を説明するフローチャートである。
【0115】
図7に示すライト制御機器10の動作は、図4に示した動作において、ステップS1とステップS2との間にステップS31を追加したものである。したがって、図4において述べたのと同じ内容になる説明は、適宜、簡略化又は省略する。
【0116】
図4に示した動作において、ライト制御機器10のプロセッサ12は、アレルギー情報を取得すると(ステップS1)、アレルギー情報に基づいてライト20を制御した(ステップS2)。これに対し、図7に示す動作において、ライト制御機器10のプロセッサ12は、ステップS1でアレルギー情報を取得すると、時刻が所定の時点に達したか否か判定する(ステップS31)。ステップS31において所定の時点に達していない場合、プロセッサ12は、ステップ2の処理を行わずに待機する。一方、ステップS31において所定の時点に達した場合、プロセッサ12は、アレルギー情報に基づいてライト20を制御する(ステップS2)。
【0117】
図7に示す動作において、「所定の時点」とは、各種のタイミングとしてよい。例えば、所定の時点とは、ステップS1において取得したアレルギー情報によって特定される利用者が、ライト制御機器10及びライト20が導入された飲食店に来店する時刻としてもよい。例えば、利用者が予め当該飲食店を予約していた場合、当該予約時間を、「所定の時点」としてもよい。ここで、利用者が飲食店をウェブで予約した場合、当該飲食店が使用するサーバ(他の電子機器100)が、予約された時刻を所定の時点として、ライト制御機器10に通知してもよい。また、利用者が飲食店に電話で予約した場合、当該飲食店で予約電話を受けた者が、他の電子機器100に、予約された来店予定時刻を入力してもよい。
【0118】
このように、少なくとも1つのプロセッサ12は、テーブル30に対応付けられたライト20の制御の実行を、所定の時点(タイミング)において開始してもよい。
【0119】
(ライト制御機器10による制御の許可/不許可)
次に、上述の第1及び第2実施形態において、ライト制御機器10による制御の許可/不許可について説明する。
【0120】
図8は、一実施形態に係るシステム1に含まれるライト制御機器10及び他の電子機器100の動作を説明するシーケンス図である。図8は、特に、ライト制御機器10と他の電子機器100とのやり取りを主に示してある。
【0121】
以下の説明において、「ライト制御機器10」が実行する動作は、ライト制御機器10のプロセッサ12が関連する機能部を制御して動作させることを意味するものとしてよい。同様に、「他の電子機器100」が実行する動作は、他の電子機器100のプロセッサ102が関連する機能部を制御して動作させることを意味するものとしてよい。
【0122】
図8に示す動作が開始する時点で、他の電子機器100は、ライト20に対応するテーブル30を使用するユーザのアレルギー情報を取得しているものとする。他の電子機器100は、例えば特定の利用者が飲食店のオンライン予約の際にアレルギー情報も入力した場合、当該アレルギー情報を記憶部106に記憶してもよい。また、他の電子機器100は、利用者が所持するスマートフォンなどのような電子機器から、通信部108又は読取部112を介して受信したアレルギー情報を、記憶部106に記憶してもよい。また、例えば、他の電子機器100は、特定の利用者が飲食店の予約をせずに来店した場合、当該利用者によってテーブルに設置された端末に直接入力されたアレルギー情報入力を記憶部106に記憶してもよい。また、他の電子機器100は、特定の利用者が飲食店の予約をせずに来店した場合、当該利用者がオーダする際などに飲食店のスタッフによって入力されたアレルギー情報入力を記憶部106に記憶してもよい。
【0123】
図8に示す動作が開始した後、他の電子機器100は、ライト制御機器10による制御の実行を許可したとする(ステップS41)。ステップS41において、他の電子機器100は、各種のトリガに基づいて、ライト制御機器10による制御の実行を許可してよい。例えば、他の電子機器100は、例えば利用者の予約が登録されている場合に、現在時刻が予約時間になったことをトリガとして、ライト制御機器10による制御の実行を許可してよい。また、他の電子機器100は、例えば利用者が飲食店の店内に入店したことをトリガとして、ライト制御機器10による制御の実行を許可してよい。また、他の電子機器100は、例えば利用者が飲食店の店内において飲食物をオーダしたことをトリガとして、ライト制御機器10による制御の実行を許可してよい。また、他の電子機器100は、例えば利用者がオーダした飲食物の用意が完了したことをトリガとして、ライト制御機器10による制御の実行を許可してよい。
【0124】
ステップS41においてライト制御機器10による制御の実行が許可されると、他の電子機器100は、通信部108を介するなどして、ライト制御機器10に許可信号を送信する(ステップS42)。ステップS42において許可信号が送信されると、ライト制御機器10は、通信部18を介するなどして、許可信号を受信する。ステップS42において送信された許可信号を受信すると、ライト制御機器10は、テーブル30に対応付けられたライト20の制御を開始してよい(ステップS43)。
【0125】
このように、ライト制御機器10は、テーブル30に対応付けられたライト20の制御の実行を許可する許可信号を他の電子機器100から受信する受信部(通信部18)を備えてもよい。この場合、少なくとも1つのプロセッサ12は、通信部18が許可信号を受信すると、テーブル30に対応付けられたライト20の制御の実行を開始してよい。
【0126】
一方、図8に示す動作が開始した後、他の電子機器100は、ライト制御機器10による制御の実行を不許可にしたとする(ステップS45)。ステップS45において、他の電子機器100は、各種のトリガに基づいて、ライト制御機器10による制御の実行を不許可としてよい。例えば、他の電子機器100は、例えば利用者の予約が登録されている場合に、現在時刻が予約時間から所定の時間が経過したことをトリガとして、ライト制御機器10による制御の実行を不許可としてよい。また、他の電子機器100は、例えば利用者が飲食店の店内から退店したことをトリガとして、ライト制御機器10による制御の実行を不許可としてよい。また、他の電子機器100は、例えば利用者がオーダした飲食物がテーブル30に運ばれたことをトリガとして、ライト制御機器10による制御の実行を不許可としてよい。さらに、他の電子機器100は、利用者に提供された飲食物の会計が完了したことをトリガとして、ライト制御機器10による制御の実行を不許可としてよい。
【0127】
ステップS45においてライト制御機器10による制御の実行が不許可にされると、他の電子機器100は、通信部108を介するなどして、ライト制御機器10に不許可信号を送信する(ステップS46)。ステップS46において不許可信号が送信されると、ライト制御機器10は、通信部18を介するなどして、不許可信号を受信する。ステップS46において送信された不許可信号を受信すると、ライト制御機器10は、テーブル30に対応付けられたライト20の制御をすでに開始していた場合、当該制御を停止してよい(ステップS47)。また、ステップS47において、ライト制御機器10は、テーブル30に対応付けられたライト20の制御をまだ開始していない場合、当該制御を開始しないままとしてもよい。
【0128】
このように、ライト制御機器10は、テーブル30に対応付けられたライト20の制御の実行を不許可とする不許可信号を他の電子機器100から受信する受信部(通信部18)を備えてもよい。この場合、少なくとも1つのプロセッサ12は、通信部18が不許可信号を受信すると、テーブル30に対応付けられたライト20の制御の実行を開始しない又は停止してもよい。
【0129】
(第3実施形態)
上述した各実施形態において、ライト制御機器10及びライト20は、例えばプライバシー保護の観点などから、飲食店のスタッフ以外の者からは分かりにくいようにアレルギー情報を示した。一方、飲食店のスタッフなどに対して、利用者のアレルギー情報を、より直感的かつ認識容易に示すことが望まれる場合も想定される。例えば、オーダされた飲食物を利用者に運ぶスタッフは、当該利用者のテーブル30に飲食物を配膳する際に、利用者のアレルギー情報が容易に認識できることが望ましい。上述のように、利用者のアレルギー情報は、アレルギーの有無を示す情報としてもよいし、アレルギーの種別及び/又はアレルギーの程度を含む情報としてもよい。第3実施形態に係るライト制御機器10は、利用者のアレルギー情報を、より直感的かつ認識容易に示す。以下、第3実施形態に係るライト制御機器10について、さらに説明する。以下の説明において、既に述べたのと同じ内容になる説明は、適宜、簡略化又は省略する。
【0130】
図9は、第3実施形態に係るシステムの構成を示す図である。図9に示すように、第3実施形態に係るシステム2は、図1に示したシステム1において、さらに表示機器50を含んで構成されてよい。図9に示すように、システム2において、ライト制御機器10Aは、ライト20Aに有線及び/又は無線で接続されるのみならず、表示機器50Aにも有線及び/又は無線で接続されてよい。また、表示機器50Aは、他の電子機器100に、直接、有線及び/又は無線で接続されてもよい。
【0131】
図9は、簡略化のために、ライト制御機器10Aに接続される表示機器50Aのみを示している。すなわち、図9は、ユーザGAに関連するもののみを図示し、他のユーザに関連するものは図示を省略している。しかしながら、システム2において、例えばライト制御機器10Bは、表示機器50Bに有線及び/又は無線で接続されてもよい。さらに、システム2において、例えばライト制御機器10Cは、表示機器50Cに有線及び/又は無線で接続されてもよい。本開示において、表示機器50A、表示機器50B、及び表示機器50Cのような複数の表示機器を特に区別しない場合、単に「表示機器50」と記すことがある。一実施形態に係るシステム2は、少なくとも1つの任意の数の表示機器50を含んで構成されてよい。すなわち、一実施形態に係るシステム2は、表示機器50を1つのみ含んでもよいし、表示機器50を3つより多く含んでもよい。
【0132】
第3実施形態に係るシステム2において、各表示機器50は、それぞれ対応するテーブル30に関連していることが、少なくとも業者側のスタッフに認識可能に構成されてよい。すなわち、例えば図9において、表示機器50Aは、テーブル30A(及びテーブル30Aを使用するユーザGA)に関連していることが、少なくとも飲食店のスタッフに認識可能に構成されてよい。また、表示機器50Bは、テーブル30B(及びテーブル30Bを使用するユーザGB)に関連していることが、少なくとも飲食店のスタッフに認識可能に構成されてよい。さらに、表示機器50Cは、テーブル30C(及びテーブル30Cを使用するユーザGC1及びユーザGC2)に関連していることが、少なくとも飲食店のスタッフに認識可能に構成されてよい。このように、一実施形態において、表示機器50は、テーブル30に対応付けられてよい。また、ライト制御機器10は、テーブル30に対応付けられた表示機器50を制御してよい。
【0133】
例えば、表示機器50は、図9に示すように、例えばテーブル30の上に載置されてもよい。また、表示機器50は、テーブル30の上方に位置付けられてもよい。また、表示機器50は、例えばテーブル30の近くの壁などに取り付けられてもよい。さらに、表示機器50は、例えばテーブル30の下、又はテーブル30の下の床などに配置されてもよい。
【0134】
第3実施形態に係る表示機器50は、利用者の用に供する機器としてもよいし、業者の用に供する機器としてもよい。表示機器50は、利用者の用に供する機器として、例えば、利用者が使用するテーブルに置かれた表示端末であって、飲食物のメニューなどが表示される表示端末としてもよい。また、表示機器50は、利用者の用に供する機器として、例えば、利用者が飲食物の注文(オーダ)を自ら入力することができる端末としてもよい。さらに、表示機器50は、利用者の用に供する機器として、例えば、専用に設計された端末としてもよいし、利用者が所持するスマートフォン又はタブレットのような端末としてもよい。一方、表示機器50は、業者の用に供する機器として、例えば、飲食店のホールスタッフなどが携行する表示端末としてもよい。また、表示機器50は、業者の用に供する機器として、例えば、飲食店のホールスタッフなどが利用者のオーダを入力することができる端末としてもよい。さらに、表示機器50は、利用者の用に供する機器として、例えば、専用に設計された端末としてもよいし、飲食店のホールスタッフなど所持するスマートフォン又はタブレットのような端末としてもよい。さらに、表示機器50は、業者の用に供する機器として、例えば、飲食店のキッチン(厨房)のスタッフなどが視認するための表示端末としてもよい。一実施形態に係る表示機器50は、業者のスタッフが利用者に飲食物を提供する際に視認することができる様々な機器を想定することができる。本実施形態に係る表示機器50は、飲食物を提供するサービスのスタッフが、当該飲食物を提供するサービスの利用者とやり取りをする際に使用されるものであれば、任意の機器としてよい。また、一実施形態に係る表示機器50は、デジタルサイネージの技術に基づくものとしてもよい。
【0135】
図10は、第3実施形態に係る表示機器50の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【0136】
図10に示すように、一実施形態に係る表示機器50は、プロセッサ52と、表示部54と、記憶部56と、通信部58と、操作部60と、を備えている。一実施形態に係る表示機器50は、図10に示す機能部の一部を備えなくてもよいし、図10に示す以外の機能部を備えてもよい。
【0137】
図10に示す各機能部、すなわち、プロセッサ52、表示部54、記憶部56、通信部58、及び操作部60は、それぞれ、図3に示したプロセッサ102、表示部104、記憶部106、通信部108、及び操作部110と、同様の思想に基づいて構成してよい。また、図10に示す各機能部は、それぞれ、必要に応じて、適宜他の思想に基づく構成としてもよい。これらの機能部については、より詳細な説明は省略する。
【0138】
図11は、第3実施形態に係る表示機器50の動作を説明するフローチャートである。
【0139】
図11に示す動作は、図6に示した第2実施形態に係るライト制御機器10の動作におけるステップS13及びステップS14を、それぞれステップS51及びステップS52に変更するものである。その他の点は、図6に示した第2実施形態に係るライト制御機器10の動作と同様に行うことができるため、同じ内容になる説明は、適宜、簡略化又は省略する。
【0140】
図11に示すステップS12においてアレルギー情報がアレルギーの程度を含まないと判定された場合、プロセッサ12は、アレルギーの種別に対応する画像を表示機器50の表示部54に表示する(ステップS51)。
【0141】
ステップS51に進む場合、利用者のアレルギー情報は、アレルギーの種別を含むが、アレルギーの程度を含まない情報である。したがって、ステップS51において、プロセッサ12は、利用者のアレルギーの種別に対応する画像が表示部54に表示されるように制御してよい。例えば、プロセッサ12は、利用者のアレルギーの種別の内容を示す画像を表示部54に表示してもよい。以下、利用者のアレルギーの種別の内容を示す画像を、便宜上、第1画像とも記す。
【0142】
図12Aは、表示機器50の表示部54における表示の一例を示す図である。例えば、ある利用者のアレルギー情報が、アレルギーの種別として、「エビ」、「卵」、及び「小麦」を含んでいた状況を想定する。つまり、ある飲食店に来店した利用者は、自らのアレルギー情報として、「エビ」、「卵」、及び「小麦」というアレルギーの種別を含むアレルギー情報を入力していたものとする。この場合、プロセッサ12は、図12Aに示すように、表示部54に、第1画像として、「エビ」を示す画像G1a、「卵」を示す画像G1b、及び「小麦」を示す画像G1cを表示するように制御してよい。プロセッサ12は、これらの画像G1a、画像G1b、及び画像G1cを、表示部54において同じ色で表示してもよいし、それぞれに特徴的な色で表示してもよい。
【0143】
このように、本実施形態において、アレルギー情報は、テーブル30を使用するユーザのアレルギーの種別を含んでもよい。この場合、少なくとも1つのプロセッサ12は、アレルギーの種別に対応する第1画像を、テーブル30に対応付けられた表示機器50に表示させてもよい。
【0144】
第3実施形態によれば、オーダされた飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブル30に置かれた表示機器50の表示部54を見れば、当該利用者のアレルギー情報を、アレルギーの種別も含め、容易に認識することができる。例えば、図12Aに示す例において、飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブル30に置かれた表示機器50の表示部54を見れば、当該利用者はえび、卵、及び小麦に対するアレルギー保持者であることが認識できる。
【0145】
一方、図11に示すステップS12において、アレルギー情報がアレルギーの程度を含むと判定された場合、プロセッサ12は、アレルギーの程度を示す画像を表示機器50の表示部54に表示する(ステップS52)。
【0146】
ステップS52に進む場合、利用者のアレルギー情報は、アレルギーの種別及びアレルギーの程度を含む情報である。したがって、ステップS52において、プロセッサ12は、利用者のアレルギーの種別ごとに、当該アレルギーの程度を示す画像が表示機器50の表示部54に表示されるように制御してよい。例えば、プロセッサ12は、利用者のアレルギーの程度を示す画像を表示機器50の表示部54に表示してもよい。以下、利用者のアレルギーの程度を示す画像を、便宜上、第2画像とも記す。
【0147】
図12Bは、表示機器50の表示部54における表示の一例を示す図である。例えば、ある利用者のアレルギー情報が、アレルギーの種別として「エビ」、「卵」、及び「小麦」を含んでいた状況を想定する。また、例えば、当該利用者のアレルギー情報が、アレルギーの程度として、「エビ」についてはクラス1、「卵」についてはクラス2、「小麦」についてはクラス4の旨を示す情報を含んでいた状況を想定する。つまり、ある飲食店に来店した利用者は、自らのアレルギー情報として、「エビ」(クラス1)、「卵」(クラス2)、及び「小麦」(クラス4)というアレルギーの種別及び程度を含むアレルギー情報を入力していたものとする。
【0148】
この場合、プロセッサ12は、図12Bに示すように、表示部54に、第1画像として、「エビ」を示す画像G1a、「卵」を示す画像G1b、及び「小麦」を示す画像G1cを表示するように制御してよい。さらに、プロセッサ12は、図12Bに示すように、表示部54に、第2画像として、「エビ」に対するアレルギーの程度「1」を示す画像G2aを表示するように制御してよい。また、プロセッサ12は、図12Bに示すように、表示部54に、第2画像として、「卵」に対するアレルギーの程度「2」を示す画像G2bを表示するように制御してよい。また、プロセッサ12は、図12Bに示すように、表示部54に、第2画像として、「小麦」に対するアレルギーの程度「4」を示す画像G2cを表示するように制御してよい。プロセッサ12は、これらの画像G2a、画像G2b、及び画像G2cを、表示部54において同じ色で表示してもよいし、それぞれに特徴的な色で表示してもよい。
【0149】
また、プロセッサ12は、図12Bに示すように、第2画像G2a、G2b、及びG2cを表示部54に表示する際に、それぞれ第1画像G1a、G1b、及びG1cに対応することが認識できるような態様で表示してよい。例えば、プロセッサ12は、表示部54において、第2画像がそれぞれ対応する第1画像の近傍に位置付けられるように表示してもよい。また、例えば、プロセッサ12は、表示部54において、第2画像がそれぞれ対応する第1画像に部分的な重なるように表示してもよい。
【0150】
さらに、プロセッサ12は、図12Bに示すように、第2画像G2a、G2b、及びG2cを表示部54に表示する際に、それぞれのアレルギーの程度に対応させて異なる態様で表示してもよい。図12Bに示す例において、第2画像G2a、G2b、及びG2cは、それぞれクラスが大きくなるにつれて大きな面積で表示してある。このように、プロセッサ12は、第2画像の示す程度に応じて、表示部54に表示される第2画像の大きさ(面積)が異なるようにしてもよい。本実施形態において、第2画像をアレルギーの程度に対応させて異ならせるのは、表示部54に表示される第2画像の大きさ(面積)に限定されない。例えば、本実施形態において、第2画像をアレルギーの程度に対応させて異なる態様で表示する場合、第2画像の形状が異なるようにしてもよい。また、例えば、本実施形態において、第2画像をアレルギーの程度に対応させて異なる態様で表示する場合、第2画像の点滅速度などの表示態様が異なるようにしてもよい。
【0151】
このように、本実施形態において、アレルギー情報は、テーブル30を使用するユーザのアレルギーの程度を含んでもよい。この場合、少なくとも1つのプロセッサ12は、アレルギーの程度を示す第2画像を、表示機器50に表示させてもよい。
【0152】
第3実施形態によれば、オーダされた飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブルに置かれた表示機器50の表示部54を見れば、当該利用者のアレルギー情報を、アレルギーの種別及び程度も含め、容易に認識することができる。例えば、図12Bに示す例において、飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブルに置かれた表示機器50の表示部54を見れば、当該利用者はえび、卵、及び小麦に対するアレルギー保持者であることが、アレルギーの程度も含めて認識できる。
【0153】
一方、図11に示すステップS52において、プロセッサ12は、アレルギーの程度を示す第2画像を表示する代わりに、アレルギーの種別に対応する第1画像の表示部54における表示態様を変更してもよい。
【0154】
図12Cは、表示機器50の表示部54における表示の一例を示す図である。図12Cは、図12Bに示したのと同じアレルギー情報を、別の態様で示す図である。すなわち、ある利用者のアレルギー情報が、アレルギーの種別として「エビ」、「卵」、及び「小麦」を含んでいた状況を想定する。また、例えば、当該利用者のアレルギー情報が、アレルギーの程度として、「エビ」についてはクラス1、「卵」についてはクラス2、「小麦」についてはクラス4の旨を示す情報を含んでいた状況を想定する。
【0155】
この場合、プロセッサ12は、図12Cに示すように、表示部54に、第1画像として、「エビ」を示す画像G1a、「卵」を示す画像G1b、及び「小麦」を示す画像G1cを表示する際に、アレルギーの程度に応じて表示態様を変更してもよい。図12Cに示す例において、第1画像G1a、G1b、及びG1cは、それぞれクラスが大きくなるにつれて大きな面積で表示してある。このように、プロセッサ12は、アレルギーの程度に応じて、表示部54に表示される第1画像の大きさ(面積)が異なるようにしてもよい。本実施形態において、第1画像をアレルギーの程度に対応させて異ならせるのは、表示部54に表示される第1画像の大きさ(面積)に限定されない。例えば、本実施形態において、第1画像をアレルギーの程度に対応させて異なる態様で表示する場合、第1画像の形状が異なるようにしてもよい。また、例えば、本実施形態において、第1画像をアレルギーの程度に対応させて異なる態様で表示する場合、第1画像の点滅速度などの表示態様が異なるようにしてもよい。
【0156】
プロセッサ12は、アレルギーの程度に応じて、第1画像を表示する位置を変更してもよい。例えば、図12B及び図12Cにおいて、表示部54には左から画像G1a、G1b、G1cの順に表示されているが、プロセッサ12は、左からアレルギーの程度が大きい順に第1画像を並び変えて表示してもよい(具体的には、左からG1c、G1b、G1aの順)。
【0157】
第3実施形態において、表示機器50は、表示部54の表示によって、利用者の種々のアレルギー情報を、視覚的に認識可能にすることができる。他の実施形態において、表示機器50は、表示部54の表示に代えて、又は表示部54の表示とともに、音又は音声の出力によって、利用者の種々のアレルギー情報を、聴覚的に認識可能にしてもよい。
【0158】
このように、本実施形態において、アレルギー情報は、テーブル30を使用するユーザのアレルギーの程度を含んでもよい。この場合、少なくとも1つのプロセッサ12は、第1画像の表示態様を、アレルギーの程度に応じて変更してもよい。より具体的には、少なくとも1つのプロセッサ12は、第1画像の大きさ、形状、及び点滅速度の少なくともいずれかを、アレルギーの程度に応じて変更してもよい。また、少なくとも1つのプロセッサ12は、第2画像と第1画像とを関連付けて表示機器50に表示させてもよい。
【0159】
第3実施形態によれば、オーダされた飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブルに置かれた表示機器50の表示部54を見れば、当該利用者のアレルギー情報を、アレルギーの種別及び程度も含め、容易に認識することができる。例えば、図12Cに示す例において、飲食物を利用者に運ぶスタッフは、利用者のテーブルに置かれた表示機器50の表示部54を見れば、当該利用者はえび、卵、及び小麦に対するアレルギー保持者であることが、アレルギーの程度も含めて認識できる。したがって、本実施形態によれば、アレルギー保持者に特定のアレルゲンを含む飲食物が提供されるリスクを低減し得る。
【0160】
上述した第3実施形態において、ライト制御機器10は、ライト20を制御するとともに、表示機器50の表示部54における表示も制御するものとして説明した。しかしながら、表示機器50の表示部54における表示を制御するのは、ライト制御機器10の代わりに、例えば他の電子機器100としてもよい。
【0161】
(第4実施形態)
上述した各実施形態は、利用者が使用するテーブル30に飲食店のスタッフが飲食物を運ぶような業態を想定して説明した。しかしながら、例えばビュッフェ(buffet)形式のような業態の飲食店においては、飲食店のスタッフがテーブルに飲食物を運ぶのではなく、飲食物が配膳されたテーブルに、利用者が自ら飲食物を取りに行くことも想定される。第4実施形態に係るライト制御機器10は、例えばビュッフェ形式のような業態の飲食店において、アレルギー保持者に特定のアレルゲンを含む飲食物が提供されるリスクを低減し得る。以下、第4実施形態に係るライト制御機器10について、さらに説明する。以下の説明において、既に述べたのと同じ内容になる説明は、適宜、簡略化又は省略する。
【0162】
図13は、第4実施形態に係るシステムの構成を示す図である。上述した各実施形態においては、ライト20は、テーブル30に対応付けられていた。これに対し、図13に示すように、第4実施形態に係るシステム3において、ライト20は、テーブル30ではなく、飲食物80に対応付けられてよい。図13に示すテーブル30には、4種類の飲食物80a乃至80dが配膳されている。飲食物80a乃至80dは、それぞれ別のメニュー、又はそれぞれ別の料理若しくは飲み物などとしてよい。例えば、飲食物80aはシーフードカレー、飲食物80bは蕎麦、飲食物80cはオムレツ、飲食物80dは牛乳などとしてよい。本開示において、飲食物80a、飲食物80b、及び飲食物80cのような飲食物を特に区別しない場合、単に「飲食物80」と記すことがある。
【0163】
図13において、ライト20aは飲食物80aに対応付けられている。ここで、ライト20aが飲食物80aに対応付けられるとは、例えば、ライト20aが飲食物80aを照らすこととしてよい。また、ライト20aが飲食物80aに対応付けられるとは、例えば、ライト20aが飲食物80aの近傍に位置付けられることとしてよい。その他、種々の構成によって、ライト20aが飲食物80aに対応付けられてもよい。要するに、ライト20aが飲食物80aに対応付けられるとは、任意の態様によって、ライト20aが飲食物80aに関連付けられていることとしてよい。
【0164】
図13に示すシステム3において、ライト制御機器10は、4つのライト20a乃至20dを制御してよい。一方、システム3は、4つのライト20a乃至20dをそれぞれ制御する4つのライト制御機器10A乃至ライト制御機器10Dを含んでもよい。
【0165】
図13に示すように、システム3において、飲食物80a乃至80dは、1つのテーブル30に配膳されているものとする。また、図13に示すシステム3において、人物Pは、飲食物80を飲食する候補者としてよい。すなわち、図13に示す候補者Pは、飲食物80a乃至80dの少なくともいずれかを飲食する可能性のある者としてよい。
【0166】
図13に示すシステム3において、候補者Pは、携行する端末に自らのアレルギー情報を予め記憶させておいてよい。また、図13に示すシステム3において、他の電子機器100又はライト制御機器10は、候補者Pのアレルギー情報を予め取得しておいてもよい。また、図13に示すように、候補者Pがテーブル30に接近した際に、候補者Pが携行する端末から、候補者Pのアレルギー情報がライト制御機器10又は他の電子機器100に送信されてよい。他の電子機器100又はライト制御機器10が候補者Pのアレルギー情報を予め取得している場合、候補者Pは、端末を携行せずに、所定のタグなどの識別機能を有する任意の手段を携行してもよい。この場合、候補者Pがテーブル30に接近した際に、他の電子機器100又はライト制御機器10は候補者Pを特定するとともに、候補者Pのアレルギー情報を読み出すことができる。
【0167】
システム3において、ライト制御機器10は、候補者Pが飲食物80から所定の距離以内に接近した場合、飲食物80に対応付けられたライト20を制御することにより、当該飲食物80に特定のアレルゲンが含まれているか否か示してよい。例えば、ライト制御機器10は、候補者Pが飲食物80aに接近した場合、ライト20aを点灯又は消灯することにより、飲食物80aが候補者Pにとって安全か否かを示してよい。例えば、候補者Pが飲食物80aに接近する前にライト20aが既に所定の態様(例えば、初期設定として定められた態様)で発光中であるとする。このような場合、ライト制御機器10は、候補者Pが飲食物80aに接近したら、ライト20aの発光の態様を変更することにより、飲食物80aが候補者Pにとって安全か否かを示してよい。
【0168】
このように、本実施形態において、ライト制御機器10は、飲食物80に対応付けられたライト20を制御してもよい。この場合、ライト制御機器10の少なくとも1つのプロセッサ12は、飲食物80を飲食する候補者のアレルギー情報に基づいて、飲食物80に対応付けられたライト20を制御してもよい。
【0169】
また、本実施形態において、ライト制御機器10が上記の制御を行うことにより、飲食物が候補者Pにとって安全でないことをライト20によって示すとき、次のようにしてもよい。例えば、ライト制御機器10は、飲食物が候補者Pにとって安全でないことを示すライト20に対応付けられたアレルゲン(すなわち、候補者Pのアレルゲン)を示す情報と、当該アレルゲンがどの飲食物に含まれるかを示す情報を、通信部18を介して外部機器に送信してよい。この場合、外部機器は、飲食物に含まれるアレルゲンを示す情報と、当該アレルゲンがどの飲食物に含まれるかを示す情報とに基づいて、当該外部機器の表示部にアレルゲンと、当該アレルゲンがどの飲食物に含まれているかを示す画像を表示してよい。このようにすることで、候補者Pは飲食物をより容易に選択できる。
【0170】
例えば、ライト制御機器10が上記の制御によりライト20aを用いて飲食物aが候補者Pにとって安全でないことを示すとき、次のようにしてもよい。例えば、ライト制御機器10は、通信部18を介して、外部機器に、ライト20aに対応するアレルゲン(すなわち飲食物aに含まれるアレルゲン)を示す識別子(例えば、アレルゲン名など)と、飲食物aを示す識別子を送信する。ここで、外部機器とは、例えば、候補者Pが傾向する端末、又は飲食物が置かれたテーブル近傍に設置される表示機器などとしてよい。また、飲食物aを示す識別子とは、例えば、飲食物aの名前、又は飲食物aの位置などとしてよい。
【0171】
外部機器は、ライト20aに対応するアレルゲンを示す識別子と、飲食物aを示す識別子とに基づき、飲食物aの名前、及び飲食物aに含まれるアレルゲン名を、表示部に表示してもよい。あるいは、外部機器は、ライト20aに対応するアレルゲンを示す識別子と、飲食物aを示す識別子とに基づき、テーブル30における飲食物aの位置を示す画像、及び飲食物aに含まれるアレルゲン名を、表示部に表示してもよい。ここで、ライト制御機器10は、飲食物に含まれるアレルゲンを示す情報と、当該アレルゲンがどの飲食物に含まれるかを示す情報とを求める信号を、外部機器から通信部18を介して受信した際に、これらの情報を送信してもよい。
【0172】
本実施形態において、ライト制御機器10が上記の制御を行うことにより、飲食物が候補者Pにとって安全であることをライト20によって示すとき、次のようにしてもよい。例えば、ライト制御機器10は、飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す情報と、どの飲食物が安全かを示す情報とを、通信部18を介して外部機器に送信してよい。この場合、外部機器は、飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す情報と、どの飲食物が安全かを示す情報とに基づいて、当該外部機器の表示部に飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す画像を表示してよい。このようにすることで、候補者Pは飲食物をより容易に選択できる。
【0173】
例えば、ライト制御機器10が上記の制御によりライト20aを用いて飲食物aが候補者Pにとって安全であることを示すとき、次のようにしてもよい。例えば、ライト制御機器10は、通信部18を介して、外部機器に、飲食物aが候補者Pにとって安全であることを示す識別子と、飲食物aを示す識別子とを送信する。ここで、外部機器とは、例えば、候補者Pが傾向する端末、又は飲食物が置かれたテーブル近傍に設置される表示機器などとしてよい。また、飲食物aを示す識別子とは、例えば、飲食物aの名前、又は飲食物aの位置などとしてよい。外部機器は、飲食物aが候補者Pにとって安全であることを示す識別子と、飲食物aを示す識別子とに基づき、飲食物aの名前、及び飲食物aが安全であることを示す画像を、表示部に表示してもよい。外部機器は、飲食物aが候補者Pにとって安全であることを示す識別子と、飲食物aを示す識別子とに基づき、テーブル30における飲食物aの位置を示す画像、及び飲食物aが安全であることを示す画像を、表示部に表示してもよい。ここで、ライト制御機器10は、飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す情報と、どの飲食物が安全かを示す情報とを求める信号を、外部機器から通信部18を介して受信した際に、これらの情報を送信してもよい。
【0174】
本実施形態において、ライト制御機器10が上記の制御を行うことにより、テーブルに置かれた飲食物の全てが候補者Pにとって安全であることをライト20によって示すとき、次のようにしてもよい。例えば、ライト制御機器10は、全ての飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す情報と、飲食物が置かれたテーブルを示す情報とを、通信部18を介して外部機器に送信してよい。この場合、外部機器は、全ての飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す情報と、飲食物が置かれたテーブルを示す情報とに基づいて、当該外部機器の表示部に、テーブルに置かれた全ての飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す画像を表示してよい。このようにすることで、候補者Pは飲食物をより容易に選択できる。
【0175】
例えば、ライト制御機器10が上記の制御によりライト20a~20dを用いて飲食物a~dが候補者Pにとって安全であることを示すとき、次のようにしてもよい。例えば、ライト制御機器10は、通信部18を介して、外部機器に、全ての飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す識別子と、テーブル30を示す識別子とを送信する。ここで、外部機器とは、例えば、候補者Pが傾向する端末、又は飲食物が置かれたテーブル近傍に設置される表示機器などとしてよい。また、テーブル30を示す識別子とは、例えば、テーブルの名前、又はテーブルのIDなどとしてよい。外部機器は、全ての飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す識別子と、テーブル30を示す識別子とに基づき、テーブル30に置かれた全ての飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す画像を表示部に表示してもよい。ここで、ライト制御機器10は、全ての飲食物が候補者Pにとって安全であることを示す情報と、飲食物が置かれたテーブルを示す情報とを求める信号を、外部機器から通信部18を介して受信した際に、これらの情報を送信してもよい。
【0176】
第4実施形態によれば、例えば飲食物80を食べようとしている候補者Pは、当該飲食物80に対応付けられたライト20を見ることにより、当該飲食物80が自らにとって安全か否か、容易に知ることができる。
【0177】
(第5実施形態)
候補者Pは、飲食物を見ても、当該飲食物にアレルゲンが含まれるか否か分からないことも想定される。第5実施形態に係るライト制御機器10は、候補者Pが飲食物を見ることにより当該飲食物にアレルゲンが含まれるか否か容易に認識できるようにする。
【0178】
第5実施形態は、図13において説明した第4実施形態に係るシステム3と同様の構成によって実施してよい。以下の説明において、第4実施形態と同じ内容になる説明は、適宜、簡略化又は省略する。
【0179】
図14は、第5実施形態に係るライト制御機器10の基本的な動作を説明するフローチャートである。
【0180】
図14に示す動作が開始すると、ライト制御機器10のプロセッサ12は、飲食物80に含まれるアレルゲン情報を取得したか否かを判定する(ステップS61)。ステップS61において、飲食物80に含まれるアレルゲン情報は、例えば、他の電子機器100などから取得してよい。また、ステップS61において、飲食物80に含まれるアレルゲン情報は、ライト制御機器10の記憶部16に記憶された情報から取得してもよいし、他の電子機器100の操作部110を介して入力された情報を取得してもよい。ステップS61において飲食物80に含まれるアレルゲン情報を取得した場合、プロセッサ12は、取得したアレルゲン情報に基づいて、ライト制御機器10に接続されたライト20を制御する(ステップS62)。ステップS62におけるライト20の制御は、例えば上述した実施形態などと同様にしてよい。
【0181】
一方、ステップS61においてアレルギー情報を取得していない場合、プロセッサ12は、ステップS62をスキップして図14に示す動作を終了してよい。図14に示す動作を終了したら、プロセッサ12は、図14に示す動作を再び開始してもよい。この場合、プロセッサ12は、定期的又は不定期的に、図14に示す動作を繰り返してもよい。また、プロセッサ12は、ステップS61においてアレルゲン情報が取得されるまで、図14に示す動作を繰り返してもよい。
【0182】
ステップS61において取得したか否か判定される「アレルゲンの情報」とは、例えば、特定のアレルゲン(アレルギーの原因となる抗原)に関する情報としてもよい。具体的には、特定のアレルゲンに関する情報とは、例えば、日本国消費者庁の食品表示基準において表示義務のある特定原材料の7品目の中から選択されたものを示す情報としてよい。また、特定のアレルゲンに関する情報とは、例えば、日本国消費者庁の食品表示基準における特定原材料に準ずる品目(例えば表示が推奨される21品目など)の中から選択されたものを示す情報などとしてよい。
【0183】
このように、本実施形態において、ライト制御機器10は、飲食物80に対応付けられたライト20を制御してもよい。この場合、ライト制御機器10の少なくとも1つのプロセッサは、飲食物80に含まれるアレルゲンの情報に基づいて、飲食物80に対応付けられたライト20を制御してもよい。
【0184】
第5実施形態によれば、例えば飲食物80を食べようとしている候補者Pは、当該飲食物80に対応付けられたライト20を見ることにより、当該飲食物80が自らにとって安全か否か、容易に知ることができる。
【0185】
上述した実施形態は、システム1乃至3に含まれるライト制御機器10としての実施のみに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態は、システム1乃至3に含まれる他の電子機器100として実施してもよい。また、例えば、上述した実施形態は、システム1乃至3に含まれるライト20として実施してもよい。このように、上述した各実施形態は、上述のようなライト制御機器10を備えるライト20として実施してもよい。さらに、上述した実施形態は、システム1乃至3に含まれるライト表示機器10及び/又は他の電子機器100のような機器を含むシステムとして実施してもよい。また、上述した実施形態は、システム1乃至3に含まれるライト制御機器10、ライト20、及び/又は他の電子機器100のような機器としての実施のみに限定されるものでもない。例えば、上述した実施形態は、システム1乃至3に含まれるライト制御機器10のような電子機器の制御方法として実施してもよい。さらに、例えば、上述した実施形態は、システム1乃至3に含まれるライト制御機器10のような電子機器が実行するプログラムとして実施してもよい。
【0186】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能である。複数の機能部等は、1つに組み合わせられたり、分割されたりしてよい。上述した本開示に係る各実施形態は、それぞれ説明した各実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせたり、一部を省略したりして実施され得る。つまり、本開示の内容は、当業者であれば本開示に基づき種々の変形および修正を行うことができる。したがって、これらの変形および修正は本開示の範囲に含まれる。例えば、各実施形態において、各機能部、各手段、各ステップなどは論理的に矛盾しないように他の実施形態に追加し、若しくは、他の実施形態の各機能部、各手段、各ステップなどと置き換えることが可能である。また、各実施形態において、複数の各機能部、各手段、各ステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上述した本開示の各実施形態は、それぞれ説明した各実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせたり、一部を省略したりして実施することもできる。
【0187】
例えば、上述した実施形態においては、主として食物アレルギーのアレルギー保持者の用に供することを想定して説明した。しかしながら、一実施形態に係るライト制御機器10及び/又はライト20は、食物アレルギーのアレルギー保持者の用に供することに限定されない。一実施形態に係るライト制御機器10及び/又はライト20は、例えば宗教上の理由によって食べることができない飲食物がある者の用に供するものであってもよい。また、一実施形態に係るライト制御機器10及び/又はライト20は、例えば妊婦又は高血圧の傾向がある者など、食事制限を課されている者の用に供するものであってもよい。また、一実施形態に係るライト制御機器10及び/又はライト20は、アレルギーに限定されず、例えば利用者の好き嫌いのような食べ物に対する好みに対応するものとしてもよい。以上のような場合、アレルギー情報の内容を、アレルギー以外の観点から入力又は登録すればよい。
【符号の説明】
【0188】
1,2,3 システム
10 ライト制御機器
12 プロセッサ
14 ライト制御回路
16 記憶部
18 通信部
20 ライト
30 テーブル
40 チェア
50 表示機器
52 プロセッサ
54 表示部
56 記憶部
58 通信部
60 操作部
80 飲食物
100 他の電子機器
102 プロセッサ
104 表示部
106 記憶部
108 通信部
110 操作部
112 読取部
N ネットワーク


図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14