(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】成形された非線形の力伝達のためのカウンタバランスばねを備えた可動ラックアーム
(51)【国際特許分類】
A61B 50/15 20160101AFI20240808BHJP
【FI】
A61B50/15
(21)【出願番号】P 2021529466
(86)(22)【出願日】2019-10-17
(86)【国際出願番号】 IB2019058887
(87)【国際公開番号】W WO2020128654
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-10-03
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ババック ホナーヤー
(72)【発明者】
【氏名】マニ イランネジャッド
【審査官】鈴木 敏史
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第03929001(DE,A1)
【文献】特表2010-503513(JP,A)
【文献】特開2017-049022(JP,A)
【文献】特開2012-240191(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 50/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術用コンソールであって、
ベースと、
トレイアセンブリと、
第1のバー及び第2のバーを含む平行四辺形アームと、
前記ベース、前記トレイアセンブリ、又は、前記平行四辺形アームのバーに取り付けられた可動ラックアームアセンブリであって、
内部ラックアームガイドピン及び車軸を含むカムハウジングと、
円形ギア歯を含み、及び前記車軸に取り付けられ且つその周りで回転可能な円形ギアと、
ラックアームであって、
前記ベース、前記トレイアセンブリ又は前記平行四辺形アームのバーに取り付けられたラックアームアタッチメントと、
ラックギア歯を含むラックギアと、
前記ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、前記円形ギアが前記車軸の周りで回転されるように、前記ラックアームが前記カムハウジングに対して伸長又は収縮されるにつれて、前記ラックギア歯を前記円形ギア歯と係合させて保持するために、前記内部ラックアームガイドピンに関連付けられたラックアームトラックと
を含むラックアームと、
カムであって、前記ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、前記円形ギアが前記車軸の周りで回転するとき、前記カムが対応する方法で回転するように前記円形ギアに取り付けられ、内側端部及び外側端部を有する湾曲したカム溝を含み、前記内側端部は、前記外側端部よりも前記車軸に半径方向近くに配置される、カムと、
ばねアセンブリであって、
ばねと、
ばねアームであって、第1の端部で前記ばねに取り付けられ、且つ前記第1の端部の反対側の前記ばねアームの第2の端部にフォロワピンを含み、前記フォロワピンは、前記カムが回転するときに前記ばねアームが移動し、前記ばねに力を加えるように、前記カム溝に配置される、ばねアームと、
ばねアームアタッチメントであって、
前記ラックアームアタッチメントが前記平行四辺形アーム又は前記トレイアセンブリのいずれかに取り付けられる場合には前記平行四辺形アーム又は前記ベース、又は
前記ラックアームアタッチメントが前記平行四辺形アーム又は前記ベースのいずれかに取り付けられる場合には前記平行四辺形アーム又は前記トレイアセンブリ
に取り付けられるばねアームアタッチメントと
を含むばねアセンブリと
を含む可動ラックアームアセンブリと
を含む手術用コンソール。
【請求項2】
前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて一貫して増大する、前記車軸からの半径方向距離を有する、請求項1に記載の手術用コンソール。
【請求項3】
前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて増大及び減少する、前記車軸からの半径方向距離を有する、請求項1に記載の手術用コンソール。
【請求項4】
前記ばねは、伸長ばねである、請求項1に記載の手術用コンソール。
【請求項5】
前記ばねは、圧縮ばねである、請求項1に記載の手術用コンソール。
【請求項6】
1つの可動ラックアームアセンブリを含む、請求項1に記載の手術用コンソール。
【請求項7】
手術用マイクロスコープアセンブリであって、
請求項1に記載の前記平行四辺形アームと、
請求項1に記載の前記可動ラックアームアセンブリと、
アーム本体と、
アームヘッドと、
手術用マイクロスコープと、
を含む手術用マイクロスコープアセンブリ。
【請求項8】
前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて一貫して増大する、前記車軸からの半径方向距離を有する、請求項7に記載の手術用マイクロスコープアセンブリ。
【請求項9】
前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて増大及び減少する、前記車軸からの半径方向距離を有する、請求項7に記載の手術用マイクロスコープアセンブリ。
【請求項10】
前記ばねは、伸長ばねである、請求項7に記載の手術用マイクロスコープアセンブリ。
【請求項11】
前記ばねは、圧縮ばねである、請求項7に記載の手術用マイクロスコープ
アセンブリ。
【請求項12】
1つの可動ラックアームアセンブリを含む、
請求項1に記載の手術用コンソール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アームに対する成形された非線形の力伝達を可能にする、カウンタバランスばねを備えた可動ラックアームを提供する。本開示は、手術用機器、特にそのような可動ラックアームを含む眼用手術用機器などの機器も提供する。
【背景技術】
【0002】
可動式ラックアームは、多くの場合、アームが所与の方向に過度に簡単に移動することを防ぐカウンタバランスばねから恩恵を受ける。例えば、多くの場合、手術中に操作できるように、例えば手術野に出し入れするか、又は患者若しくは外科医に対して移動させることができるように手術用機器を可動ラックアームに取り付けることが有用である。しかしながら、手術が中断されるか又は患者が怪我を負う可能性があるため、多くの場合、可動ラックアーム及び取り付けられた機器が非常に移動し易いことも重要である。カウンタバランスばねは、多くの場合、偶発的な衝突などに応じて、可動ラックアーム及び取り付けられた機器が過度に簡単に移動することを防ぐために使用される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、ベース、トレイ若しくはスクリーンアセンブリ、平行四辺形アーム及びベース、トレイ若しくはスクリーンアセンブリ又は平行四辺形アームに取り付けられた可動ラックアームアセンブリを含む手術用コンソールに関する。可動ラックアームアセンブリは、内部ラックアームガイドピン及び車軸を含むカムハウジングと、円形ギア歯を含み、及び車軸に取り付けられ且つその周りで回転可能な円形ギアと、ラックアームと、カムと、ばねアセンブリとを含む。ラックアームは、ベース、トレイ若しくはスクリーンアセンブリ又は平行四辺形アームに取り付けられたラックアームアタッチメントと、ラックギア歯を含むラックギアと、ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、円形ギアが車軸の周りで回転されるように、ラックアームがカムハウジングに対して伸長又は収縮されるにつれて、ラックギア歯を円形ギア歯と係合させて保持するために、内部ラックアームガイドピンに関連付けられたラックアームトラックとを含む。カムは、ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、円形ギアが車軸の周りで回転するとき、対応する方法でカムが回転するように円形ギアに取り付けられる。カムは、内側端部及び外側端部を有する湾曲したカム溝を含み、内側端部は、外側端部よりも車軸に半径方向近くに配置される。ばねアセンブリは、ばねと、第1の端部でばねに取り付けられ、且つ第1の端部の反対側のばねアームの第2の端部にフォロワピンを含むばねアームであって、フォロワピンは、カムが回転するときにばねアームが移動し、ばねに力を加えるようにカム溝に配置される、ばねアームと、ベース、トレイ若しくはスクリーンアセンブリ又は平行四辺形アームにも取り付けられたばねアームアタッチメントとを含む。
【0004】
本開示は、平行四辺形アーム、手術用マイクロスコープ、アームヘッド、アームベース及び平行四辺形アーム、アームヘッド又はアームベースに取り付けられた可動ラックアームアセンブリを含む手術用マイクロスコープアセンブリに関する。可動ラックアームアセンブリは、内部ラックアームガイドピン及び車軸を含むカムハウジングと、円形ギア歯を含み、及び車軸に取り付けられ且つその周りで回転可能な円形ギアと、ラックアームと、カムと、ばねアセンブリとを含む。ラックアームは、平行四辺形アーム、アームヘッド又はアームベースに取り付けられたラックアームアタッチメントと、ラックギア歯を含むラックギアと、ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、円形ギアが車軸の周りで回転されるように、ラックアームがカムハウジングに対して伸長又は収縮されるにつれて、ラックギア歯を円形ギア歯と係合させて保持するために、内部ラックアームガイドピンに関連付けられたラックアームトラックとを含む。カムは、ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、円形ギアが車軸の周りで回転するとき、対応する方法でカムが回転するように円形ギアに取り付けられる。カムは、内側端部及び外側端部を有する湾曲したカム溝を含み、内側端部は、外側端部よりも車軸に半径方向近くに配置される。ばねアセンブリは、ばねと、第1の端部でばねに取り付けられ、且つ第1の端部の反対側のばねアームの第2の端部にフォロワピンを含むばねアームであって、フォロワピンは、カムが回転するときにばねアームが移動し、ばねに力を加えるようにカム溝に配置される、ばねアームと、平行四辺形アーム、アームヘッド又はアームベースに取り付けられたばねアームアタッチメントとを含む。
【0005】
本開示は、第1の部材と、第2の部材と、カムと、ばねとを含むカスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリに関する。第1の部材は、拘束され、それにより、第1の部材は、単一の軸に沿ってのみ移動することができる。第2の部材も拘束され、それにより、第2の部材は、単一の軸に沿ってのみ移動することができる。第1の部材は、ギアなどを用いてカムに機械的に結合され、それにより、第1の部材がその移動軸に沿って移動するにつれて、それは、カムを回転させる。一方、カムは、第2の部材に機械的に結合され、及びカムの回転は、第2の部材をその移動軸に沿って移動させる。第2の部材の移動は、ばねに力を与え、ばねをたわませる。
【0006】
本開示は、内部ラックアームガイドピン及び車軸を含むカムハウジングと、円形ギア歯を含み、及び車軸に取り付けられ且つその周りで回転可能な円形ギアと、ラックアームと、カムと、ばねアセンブリとを含む可動ラックアームアセンブリに関する。ラックアームは、ラックギア歯を含むラックギアと、ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、円形ギアが車軸の周りで回転されるように、ラックアームがカムハウジングに対して伸長又は収縮されるにつれて、ラックギア歯を円形ギア歯と係合させて保持するために、内部ラックアームガイドピンに関連付けられたラックアームトラックとを含む。カムは、ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、円形ギアが車軸の周りで回転するとき、対応する方法でカムが回転するように円形ギアに取り付けられる。カムは、内側端部及び外側端部を有する湾曲したカム溝を含み、内側端部は、外側端部よりも車軸に半径方向近くに配置される。ばねアセンブリは、ばねと、第1の端部でばねに取り付けられ、且つ第1の端部の反対側のばねアームの第2の端部にフォロワピンを含むばねアームであって、フォロワピンは、カムが回転するときにばねアームが移動し、ばねに力を加えるようにカム溝に配置される、ばねアームとを含む。
【0007】
上記の手術用コンソール、手術用マイクロスコープアセンブリ、カスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリ又は可動ラックアームは、明らかに相互に排他的でない限り、互いに又は本開示の他の態様と組み合わせることができる以下の追加機能の1つ以上をそれぞれ有し得る:
i)湾曲したカム溝は、内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて一貫して増大する、車軸からの半径方向距離を有し得、
ii)湾曲したカム溝は、内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて増大及び減少する、車軸からの半径方向距離を有し得、
iii)ばねは、伸長ばねであり得、及び
iv)ばねは、圧縮ばねであり得る。
【0008】
本開示並びにその特徴及び利点のより詳細な理解は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって得ることができ、ここで、図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、同様の参照番号は、同様の特徴を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】
図1Aは、可動ラックアームが伸長された可動ラックアームアセンブリの概略立面図である。
【
図1B】
図1Bは、可動ラックアームが収縮された、
図1Aの可動ラックアームアセンブリの概略立面図である。
【
図2】
図2は、
図1A及び
図1Bの可動ラックアームアセンブリを有する、手術用トレイを含む手術用コンソールの概略立面図である。
【
図3B】
図3Bは、中央位置にある、
図1A及び
図1Bの可動ラックアームアセンブリを有する手術用眼科マイクロスコープアームの概略立面図である。
【
図3C】
図3Cは、上昇位置にある、
図1A及び
図1Bの可動ラックアームアセンブリを有する手術用眼科マイクロスコープアームの概略立面図である。
【
図3D】
図3Dは、下降位置にある、
図1A及び
図1Bの可動ラックアームアセンブリを有する手術用眼科マイクロスコープアームの概略立面図である。
【
図4】
図4は、
図1A及び
図1Bの可動ラックアームアセンブリにおけるカムの回転度の関数としてのラックアームの変位を示すグラフである。
【
図5】
図5は、
図1A及び
図1Bの可動ラックアームアセンブリにおけるラックアームの変位の関数としての伸長カウンタバランスばねのばね力を示すグラフである。
【
図6】
図6は、
図1A及び
図1Bの可動ラックアームアセンブリにおけるラックアームの変位の関数としての、カウンタバランス力としても特徴付けられ得るユーザ入力力を示すグラフである。
【
図7A】
図7Aは、第1の部材が伸長されたカスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリの第1の実施形態の概略立面図である。
【
図7B】
図7Bは、第1の部材が収縮されたカスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリの第1の実施形態の概略立面図である。
【
図8A】
図8Aは、第1の部材が伸長されたカスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリの第2の実施形態の概略立面図である。
【
図8B】
図8Bは、第1の部材が収縮されたカスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリの第2の実施形態の概略立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、可動ラックアームに対する成形された非線形の力伝達を可能にする、カウンタバランスばねを備えた可動ラックアームを含む可動ラックアームアセンブリを提供する。本開示は、手術用機器、特にそのような可動ラックアームアセンブリを含む眼用手術用機器などの機器も提供する。
【0011】
図1A及び
図1B(まとめて
図1と呼ばれる)は、カムハウジング2、ラックアーム3、円形ギア4、カム5及びばねアセンブリ6を含む可動ラックアームアセンブリ1を示す。
【0012】
カムハウジング2は、取り付けられた内部ラックアームガイドピン9、ラックアームガイド11及び車軸14を互いに対して所定の位置に保持するのに十分な任意の形状であり得る。
【0013】
ラックアーム3は、ラックアーム3の外面に配置されたラックギア7を含む。ラックアーム3は、ラックアーム3の内部を通して全体的又は部分的に形成され、且つカムハウジング2に取り付けられる内部ラックアームガイドピン9に密に適合するサイズの空洞であるラックアームトラック8も含む。ラックアームトラック8は、ラックアームガイド11の一部であるラックアームガイドピン10にも密に適合し得る。内部ラックアームガイドピン9及びハウジング壁ラックアームガイドピン10は、一緒になって、ラックアーム3が伸長及び収縮するとき、ラックギア7の歯が円形ギア4の歯と接触して係合するように保つことを促進する。ラックアームガイド11は、ラックアーム3が伸長及び収縮するときに通過するラックアームガイドオリフィス13を含み得る。ラックアームガイドオリフィス13は、ラックアーム3が伸長及び収縮するとき、ラックギア7の歯が円形ギア4の歯と接触して係合するようにラックアーム3を適切な位置に保つことも促進し得る。ラックアームガイドピン10は、示されるように、ラックアームガイドオリフィス13又はラックアームガイド11の別の部分に配置され得る。
【0014】
ラックアーム3は、カムハウジング2の外部の端部において、円形ギア4と係合する端部の反対側にラックアーム取り付けオリフィス12も含み得る。ラックアーム取り付けオリフィス12は、トレイ、スクリーン、マイクロスコープ又は取り付けブラケットなどの医療機器の更なるアーム又は構成要素などの追加のオブジェクトへの取り付けを可能にし得る。
【0015】
一部品として形成された線形ラックアームとして、ラックアーム3が
図1に示されている。しかしながら、ラックアーム3は、湾曲した部分を含み得、複数の部品として形成され得る。
【0016】
円形ギア4は、ラックギア7の歯が円形ギア4の歯と係合することにより、ラックアーム3の移動に応じて車軸14の周りで回転し得るように車軸14に取り付けられる。
【0017】
円形ギア4は、例えば、接着剤、溶融、ねじ留め具、リベット留め又は溶接によってカム5に取り付けられ得るか、又は円形ギア4の回転動作がカム5の対応する回転動作を引き起こすように、プラスチック射出成形又は金属鋳造で可能であるように円形ギア4をカム5と一体的に形成し得る。車軸14は、ハウジング2に確実に取り付けられて、カム5及びギア4又はその両方に取り付けられたピボット穴又はラジアルベアリングを通過し得る。代わりに、車軸14は、カム5若しくはギア4又はその両方に確実に取り付けられて、ハウジング2に取り付けられたピボット穴又はベアリングを通過し得る。
【0018】
カム5は、湾曲したカム溝15を含み、これは、カム5の円形ギア4と同じ側又は反対側に配置され得る。カム溝15は、カム5の内部を通して全体的又は部分的に形成され得る。湾曲したカム溝15は、フォロワピン16が、湾曲したカム溝15に沿って移動できるように、フォロワピン16に密に適合するサイズであるが、ラックアームトラック8の長さによって許容されるようなラックアーム3の全体の伸長又は収縮全体にわたり、ばね20によって力が与えられた場合でも、所定の位置に留まるのに十分な静止摩擦を用いて、湾曲したカム溝15の壁に係合する。
【0019】
湾曲したカム溝15は、内側端部17及び外側端部18を有する。内側端部17は、外側端部18よりも車軸14からの半径方向距離が短い。内側端部17からの湾曲したカム溝15の距離の関数として、車軸14からの半径方向距離の増大は、変化し得る。加えて、
図1は、内側端部17からの湾曲したカム溝15の距離が増大するにつれて、車軸14からの半径方向距離が一貫して増大する湾曲したカム溝15を示すが、内側端部17からの湾曲したカム溝15の距離が増大するにつれて、車軸14からの半径方向距離が増大及び減少するような他の溝構成が可能である。そのような湾曲したカム溝15は、波形状を呈する。
【0020】
ラックアーム3に加えられた力に応じてカム5が回転すると、フォロワピン16がカム溝15内を移動する。フォロワピン16は、ばねアセンブリ6のばねアーム18の一部であるため、ばねアーム18も移動する。フォロワピン16は、ラジアルボールベアリング(図示せず)を含んで、カム溝15とのより低い摩擦接触を可能にし得る。ばねアーム18の移動は、例えば、ばね取り付け穴21によってばねアーム18に取り付けられるばね20により、且つ例えば、ばねカムハウジング23に取り付けられるばね取り付けピン22により、ばねカムハウジング23に対して抵抗される。
【0021】
ばねアーム18は、ばねアームオリフィス24を通してカムハウジング2に出入りすることができる。ばねアームは、ばねアーム18が通過するばねアームガイド25によって所定の位置に保持され得る。ばねアームガイド25は、一端において、ばねアームオリフィス24若しくはばねハウジング23に確実に保持され得るか又はその両方に配置され得る。ばねハウジング23は、ばねアームオリフィス24の周りでカムハウジング2にも取り付けられ得る。
【0022】
ばねアセンブリ6、特にばねハウジング23は、カムハウジング2の外部の端部及び反対側のフォロワピン19においてばねアーム取り付けオリフィス26も含み得る。ばねアーム取り付けオリフィス26は、取り付けブラケット及びシャーシなどの追加のオブジェクトへの取り付けを可能にし得る。
【0023】
示されるように、ばね20は、ばね20を軸方向に長くする力に抵抗する伸長ばねである。ばね20は、ばね20を軸方向に短くする力に抵抗する圧縮ばねでもあり得る。他のばねフォーマットも使用できる。
【0024】
図1Aでは、ラックアーム3は、完全に伸長された位置にある。
図1Bでは、ラックアーム3は、完全に収縮された位置にある。可動ラックアームアセンブリ1の使用中、ラックアーム3は、完全に伸長された位置と、完全に収縮した位置との間を移動することができ、それにより、フォロワピン16が、湾曲したカム溝15に沿って、
図1A又は
図1Bに示されているものと異なる位置にあり、且つばね20が異なって伸長又は圧縮されるように、円形ギア4及びカム5も移動する結果となり得ることが理解されるであろう。
【0025】
図2に示されるように、可動ラックアームアセンブリ1は、手術用コンソール101の一部であり得る。手術用コンソール101は、取り付けアタッチメント103が取り付けられるベース102を含む。平行四辺形アーム107は、取り付けアタッチメント103をトレイジョイント106に接続し、アームジョイント108に取り付ける。アームジョイント108は、例えば、ねじ、ボルト又はシャフトを使用して、示されるように動作し得る。アームジョイント108は、フランジ、スロット又はスナップジョイントなどの他の機構を使用しても動作し得る。可動ラックアームアセンブリ1は、ラックアーム3及び/又はばねアセンブリ6を使用して平行四辺形アーム107に取り付けることができる。ラックアーム3及び/又はばねアセンブリ6は、例えば、ラックアーム取り付けオリフィス12及び/又はばねアセンブリ取り付けオリフィス26を通して配置されたねじ、ボルト又はシャフトを使用して、示されるように平行四辺形アーム107に取り付けられ得る。ラックアーム3及びばねアセンブリ6は、同様の方法でベース102又は取り付けアタッチメント103に直接取り付けることができる。加えて、ラックアーム3及びばねアセンブリ6は、平行四辺形アーム107、取り付けアタッチメント103に取り付けられ得るか、又はフランジ及びスロット又はスナップジョイントなどの他の取り付け機構を使用してベース102に直接取り付けられ得る。
【0026】
手術用コンソール101は、例えば、アームジョイント108において、平行四辺形アーム107に取り付けられ得るトレイ104も含む。図示されるように、トレイ104は、トレイジョイント106に取り付けられたトレイアーム105に取り付けられる。
図2は、平行四辺形アーム107によって取り付けアタッチメント103に接続されたトレイジョイント106も示す。しかしながら、トレイアーム105、トレイジョイント106又はトレイ104は、ラックアーム3、ばねアセンブリ6及び/又は平行四辺形アーム107に直接取り付けられ得る。
【0027】
手術用コンソール101は、トレイ104を用いて示されているが、スクリーンなどの他のオブジェクトがトレイ104と同様の方法で取り付けられ、トレイ104の代わりに使用され得る。
【0028】
加えて、
図2は、手術用コンソール101を形成するためのベース102へのトレイ104又は同様のオブジェクトの取り付けを示すが、壁又はベッドマウントがベース102の代わりに使用され得る。
【0029】
図3Aに示されるように、可動ラックアームアセンブリ1は、手術用マイクロスコープシステム201の一部であり得る。手術用マイクロスコープシステム201は、アーム本体203が取り付けられるベース202を含む。アーム本体203は、平行四辺形アーム206及びアームヘッド207を介してマイクロスコープマウント205に取り付けられ得る。アーム本体203は、平行四辺形アーム206のための取り付けポイントである。アーム本体203は、ベース202の一部であり得る。可動ラックアームアセンブリ1は、例えば、ばねアセンブリ取り付けオリフィス26及びラックアーム取り付けオリフィス12を通して配置されたねじ、ボルト又はシャフトを使用して、示されるように平行四辺形アーム206に取り付けられ得る。ばねアセンブリ6及びラックアーム3は、フランジ及びスロット又はスナップジョイントなどの他の取り付け機構を使用しても平行四辺形アーム206に取り付けられ得る。
【0030】
手術用マイクロスコープシステム201は、眼用手術用マイクロスコープであり得る手術用マイクロスコープ204も含む。手術用マイクロスコープ204は、マイクロスコープマウント205に取り付けられ得る。手術用マイクロスコープ204、アームヘッド207又はアーム本体203は、ラックアーム取り付けオリフィス12又はばねアセンブリ取り付けオリフィス26を通して配置されたねじ、ボルト又はシャフトを介してラックアーム3又はばねアセンブリ6に直接取り付けられ得る。加えて、ラックアーム3及びばねアセンブリ6は、フランジ、スロット又はスナップジョイントなどの他の取り付け機構を使用して取り付けられ得る。
【0031】
手術用マイクロスコープシステム201は、手術用マイクロスコープ204を用いて示されているが、他のオブジェクト、特にOCTスキャナなどの他の測定機器が手術用マイクロスコープ204と同様の方法で取り付けられ得、手術用マイクロスコープ204の代わりに使用され得る。
【0032】
加えて、
図3Aは、アーム本体203のベース202への取り付けを示すが、壁又はベッドマウントがベース202の代わりに使用され得る。更に、平行四辺形アーム207は、ベース202に取り付けられ得るか、又は壁若しくはベッドマウントに取り付けられ得る。
【0033】
使用中、ラックアーム3の伸長又は収縮に応じた、湾曲したカム溝15に沿ったフォロワピン16の移動により、ばね20の圧縮又は伸長のために力の非線形伝達が生じる。結果として、ラックアーム3を伸長させて収縮させるために、それがすでにどの程度伸長又は収縮されるかに応じて異なる量の力が必要とされる。
【0034】
図3Bは、平行四辺形アーム206が中央位置にある、
図3Aの拡大図を示す。
【0035】
図3Cは、平行四辺形アーム206が移動終了の上昇位置にある、
図3Aの拡大図を示す。平行四辺形アーム206が移動終了位置にある場合でも、フォロワピン16は、湾曲したカム溝15の端部にない場合がある。したがって、機構によって許可される動作の範囲は、平行四辺形アームが必要とする範囲を超え得る。
【0036】
図3Dは、平行四辺形アーム206が移動終了の下降位置にある、
図3Aの拡大図を示す。平行四辺形アーム206が移動終了位置にある場合でも、フォロワピン16は、湾曲したカム溝15の端部にない場合がある。したがって、機構によって許可される動作の範囲は、平行四辺形アームが必要とする範囲を超え得る。
【0037】
図4は、カム5の回転度の関数としてのラックアーム3の変位を示す、5次多項式を使用して生成された代表的なグラフである。
【0038】
図5は、ラックアーム3の変位の関数としての伸長カウンタバランスばね20のばね力の代表的なグラフである。図示されるように、ラックアーム3の変位は、ばね20の伸長の直線的な増大を引き起こさないため、ばね力は、ラックアーム3の変位と直線的に対応しない。代わりに、ばね20の伸長は、カム5の回転及び湾曲したカム溝15内のフォロワピン16の移動によって変調される。
【0039】
図6は、
図5と同じシステムにおける、ラックアーム3の変位の関数としてのユーザ入力力を示す代表的なグラフである。
図6が明らかにするように、ラックアーム3の更なる変位を引き起こすのに必要な力の量は、一定ではない。代わりに、それは、カム5の回転により、あるポイントまで増大し、次いで減少する。
【0040】
図6に示されるような変位プロファイルに対してユーザ力を呈する可動ラックアームアセンブリ1は、偶発的な衝突が懸念される状況に対して有用であろう。偶発的な衝突がラックアーム3を大きく移動させるのに十分である可能性は、低いであろう。しかしながら、ラックアーム3は、十分な力を与えることによって意図的に移動させることができ、次いで1つのラックアーム3の延長部分が特定の距離に達する最小の力を使用して、その位置を微調整することができる。
【0041】
他の力プロファイルも同様に生成することができる。例えば、カム5に波形状の湾曲した内溝5がある場合、変位プロファイルに対するユーザ力は、それらの間に谷がある2つの丘を呈し得る。プロファイルなどは、ラックアーム3の中間変位が望まれ、且つそれらの変位長でのみ微調整が必要である場合に役立ち得る。
【0042】
可動ラックアームアセンブリ1は、アーム移動の加速及びアームの痙動も低減することができる。
【0043】
ラックアーム3の動作を引き起こすのに必要な力は、可動ラックアームアセンブリ1の使用に応じて変化し得るが、典型的には手術用機器に対して2~20、2~10又は2~4(両端値を含む)の力が使用され得る。典型的には、8~12(両端値を含む)、特に約10lbfの力がトレイ104及び同様のオブジェクトなどの手術用トレイに使用され得る。典型的には、2~4(両端値を含む)lbfの力が手術用マイクロスコープ204及び同様のオブジェクトなどの手術用マイクロスコープに使用され得る。
【0044】
上記の説明では、開示の原理を説明するために単一の可動アーム1を使用しているが、同じ又は異なるタイプのばね及び同じ又は異なるばね定数を有する複数の可動ラックアームアセンブリ1を組み合わせて、変位プロファイルに対してより複雑なユーザ力を生成することができる。
【0045】
図7A及び
図7B(まとめて
図7と呼ばれる)は、第1の部材701、第2の部材704、カム706、ギア707及びハウジング710を含むカスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリ711の第1の実施形態を示す。
【0046】
ハウジング710は、カスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリ711の他の構成要素に対して、第1の拘束部703及び第2の拘束部705を所定の位置に保持するためのアンカーとして機能する。
【0047】
第1の拘束部703及び第2の拘束部705は、第1の部材701及び第2の部材704のみが伸長及び収縮することを可能にするアパーチャ壁である。第1の拘束部703は、伸長及び収縮中、第1の部材701をギア707と係合させ続ける。ギア707は、カム706に接続されるため、第1の部材701が伸長又は収縮すると、カム706が回転する。
【0048】
この実施形態では、カム706は、ピン708を介して第2の部材704に機械的に結合される。ピン708は、湾曲した溝709にスロットインするため、カム706が回転すると、ピン708は、湾曲した溝709に沿ってスライドする。湾曲した溝709がギア708の中心に向かって湾曲しているため、カム706が回転すると、ピン708は、第2の部材704をギア708の中心に向かって引っ張る。
【0049】
図7では、第2の部材704は、ばね702に直接取り付けられるため、第2の部材704がギア708の中心に向かって引っ張られると、ばね702がたわむ。ばね702のたわみは、第1の部材701を伸長又は収縮させるのに必要な力を増大又は減少させ得る。
【0050】
図7Aは、完全に伸長された第1の部材701を示す。この実施形態では、第1の部材701が完全に伸長されると、ばね702が圧縮されて、ピン708は、湾曲した溝709の最も外側の端にある。しかしながら、他の実施形態では、第1の部材701を伸長させることにより、ばね702は、伸長され得るか、又はピン708は、湾曲した溝709内の別のポイントにあり得る。
【0051】
図7Bは、完全に収縮された第1の部材701を示す。この実施形態では、第1の部材701が完全に収縮されると、ばね702が伸長され、ピン708は、湾曲した溝709の内側の最も端部にある。しかしながら、他の実施形態では、第1の部材701を収縮させることにより、ばね702は、収縮され得るか、又はピン708は、湾曲した溝709内の別のポイントにあり得る。他の実施形態では、湾曲した溝709は、異なる曲率を有し得、これにより異なる力プロファイルを生成することになる。
【0052】
図8A及び
図8B(まとめて
図8と呼ばれる)は、第1の部材801、第2の部材804、カム806、ギア807及びハウジング809を含むカスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリ810の第2の実施形態を示す。
【0053】
ハウジング809は、カスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリ810の他の構成要素に対して、第1の拘束部803及び第2の拘束部805を所定の位置に保持するためのアンカーとして機能する。
【0054】
第1の拘束部803及び第2の拘束部805は、第1の部材801及び第2の部材804のみが伸長及び収縮することを可能にするアパーチャ壁である。第1の拘束部803は、伸長及び収縮中、第1の部材801をギア807と係合させ続ける。ギア807はカム806に接続されるため、第1の部材801が伸長又は収縮すると、カム806が回転する。
【0055】
この実施形態では、カム806は、カムフォロワ808を通して第2の部材804に機械的に結合される。カムフォロワ808は、針状軸受として示されているが、ローラ軸受又は他の任意のタイプのカムフォロワであり得る。カム806の長方形形状により、カム806が回転すると、カムフォロワ808が第2の部材804を押し出す。カム806は、異なる形状であり得、異なる形状は、異なる力プロファイルを作成することになる。
【0056】
図8では、第2の部材804は、ばね802に直接取り付けられるため、第2の部材804がギア808の中心に向かって引っ張られると、ばね802がたわむ。ばね802のたわみは、第1の部材801を伸長又は収縮させるのに必要な力を増大又は減少させ得る。
【0057】
図8Aは、完全に伸長された第1の部材801を示す。この実施形態では、第1の部材801が完全に伸長されると、ばね802が圧縮されて、カム806がカムフォロワ808をその最も遠い範囲まで押し出す。しかしながら、他の実施形態では、第1の部材801を伸長させることにより、例えばカムフォロワ808がその最も内側の範囲にあるように、カム806を別の向きに配置し得る。
【0058】
図8Bは、完全に収縮された第1の部材802を示す。この実施形態では、第1の部材801が完全に収縮されると、ばね802が伸長され、カムフォロワ808がその最も内側の範囲にある。しかしながら、他の実施形態では、第1の部材801を伸長することにより、例えばカムフォロワ808がその最も外側の範囲にあるように、カム806を別の向きに配置し得る。
【0059】
本開示及びその利点が詳細に説明されてきたが、以下の特許請求の範囲によって定義される開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更形態、置換形態及び変換形態がなされ得ることを理解されたい。
態様(1)によれば、手術用コンソールであって、
ベースと、
トレイアセンブリと、
第1のバー及び第2のバーを含む平行四辺形アームと、
前記平行四辺形アームの少なくとも1つのバーに取り付けられた可動ラックアームアセンブリであって、
内部ラックアームガイドピン及び車軸を含むカムハウジングと、
円形ギア歯を含み、及び前記車軸に取り付けられ且つその周りで回転可能な円形ギアと、
ラックアームであって、
前記ベース、前記トレイアセンブリ又は前記平行四辺形アームのバーに取り付けられたラックアームアタッチメントと、
ラックギア歯を含むラックギアと、
前記ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、前記円形ギアが前記車軸の周りで回転されるように、前記ラックアームが前記カムハウジングに対して伸長又は収縮されるにつれて、前記ラックギア歯を前記円形ギア歯と係合させて保持するために、前記内部ラックアームガイドピンに関連付けられたラックアームトラックと
を含むラックアームと、
カムであって、前記ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、前記円形ギアが前記車軸の周りで回転するとき、前記カムが対応する方法で回転するように前記円形ギアに取り付けられ、内側端部及び外側端部を有する湾曲したカム溝を含み、前記内側端部は、前記外側端部よりも前記車軸に半径方向近くに配置される、カムと、
ばねアセンブリであって、
ばねと、
ばねアームであって、第1の端部で前記ばねに取り付けられ、且つ前記第1の端部の反対側の前記ばねアームの第2の端部にフォロワピンを含み、前記フォロワピンは、前記カムが回転するときに前記ばねアームが移動し、前記ばねに力を加えるように、前記カム溝に配置される、ばねアームと、
ばねアームアタッチメントであって、
前記ラックアームアタッチメントが前記平行四辺形アーム又は前記トレイアセンブリのいずれかに取り付けられる場合には前記平行四辺形アーム又は前記ベース、又は
前記ラックアームアタッチメントが前記平行四辺形アーム又は前記ベースのいずれかに取り付けられる場合には前記平行四辺形アーム又は前記トレイアセンブリ
に取り付けられるばねアームアタッチメントと
を含むばねアセンブリと
を含む可動ラックアームアセンブリと
を含む手術用コンソールである。
態様(2)によれば、前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて一貫して増大する、前記車軸からの半径方向距離を有する。
態様(3)によれば、前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて増大及び減少する、前記車軸からの半径方向距離を有する。
態様(4)によれば、前記ばねは、伸長ばねである。
態様(5)によれば、前記ばねは、圧縮ばねである。
態様(6)によれば、1つの可動ラックアームアセンブリを含む。
態様(7)によれば、手術用マイクロスコープアセンブリであって、
第1のバー及び第2のバーを含む平行四辺形アームと、
アーム本体と、
アームヘッドと、
手術用マイクロスコープと、
前記平行四辺形アームの少なくとも1つのバーに取り付けられた可動ラックアームアセンブリであって、
内部ラックアームガイドピン及び車軸を含むカムハウジングと、
円形ギア歯を含み、及び前記車軸に取り付けられ且つその周りで回転可能な円形ギアと、
ラックアームであって、
前記アームヘッド、前記平行四辺形アーム又は前記アーム本体に取り付けられたラックアームアタッチメントと、
ラックギア歯を含むラックギアと、
前記ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、前記円形ギアが前記車軸の周りで回転されるように、前記ラックアームが前記カムハウジングに対して伸長又は収縮されるにつれて、前記ラックギア歯を前記円形ギア歯と係合させて保持するために、前記内部ラックアームガイドピンに関連付けられたラックアームトラックと
を含むラックアームと、
カムであって、前記ラックアームが伸長又は収縮されるにつれて、前記円形ギアが前記車軸の周りで回転するとき、前記カムが対応する方法で回転するように前記円形ギアに取り付けられ、内側端部及び外側端部を有する湾曲したカム溝を含み、前記内側端部は、前記外側端部よりも前記車軸に半径方向近くに配置される、カムと、
ばねアセンブリであって、
ばねと、
ばねアームであって、第1の端部で前記ばねに取り付けられ、且つ前記第1の端部の反対側の前記ばねアームの第2の端部にフォロワピンを含み、前記フォロワピンは、前記カムが回転するときに前記ばねアームが移動し、前記ばねに力を加えるように、前記カム溝に配置される、ばねアームと、
ばねアームアタッチメントであって、
前記ラックアームアタッチメントが前記平行四辺形アーム又は前記アームヘッドに取り付けられる場合には前記平行四辺形アーム又は前記アーム本体、又は
前記ラックアームアタッチメントが前記平行四辺形アーム又は前記アーム本体に取り付けられる場合には前記平行四辺形アーム又は前記アームヘッド
に取り付けられるばねアームアタッチメントと
を含むばねアセンブリと
を含む可動ラックアームアセンブリと
を含む手術用マイクロスコープアセンブリである。
態様(8)によれば、前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて一貫して増大する、前記車軸からの半径方向距離を有する。
態様(9)によれば、前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて増大及び減少する、前記車軸からの半径方向距離を有する。
態様(10)によれば、前記ばねは、伸長ばねである。
態様(11)によれば、前記ばねは、圧縮ばねである。
態様(12)によれば、1つの可動ラックアームアセンブリを含む。
態様(13)によれば、カスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリであって、
第1の部材であって、前記第1の部材が第1の機能軸に沿ってのみ移動することができるように第1の拘束部によって拘束された第1の部材と、
カムであって、前記第1の機能軸に沿った前記第1の部材の移動が前記カムを回転させるように、ギアを用いて前記第1の部材に機械的に結合されたカムと、
第2の部材であって、
前記第2の部材が第2の機能軸に沿ってのみ移動することができるように第2の拘束部によって拘束され、及び
前記カムの前記回転が前記第2の部材を前記第2の機能軸に沿って移動させるように、前記カムに機械的に取り付けられる、第2の部材と、
ばねであって、前記第2の部材が前記第2の機能軸に沿って移動し、前記ばねに力を加えるときに前記ばねがたわむように、前記第2の部材に機械的に取り付けられたばねと
を含むカスタマイズ可能な力プロファイルばねアセンブリである。
態様(14)によれば、前記カウンタバランスばねは、カムハウジングを更に含み、
前記カムハウジングは、車軸を含み、
前記第1の拘束部は、内部ラックアームガイドピンを含み、
前記第1の機能軸は、伸長及び収縮を含み、
前記ギアは、前記車軸の周りで回転する歯を含む円形ギアであり、
前記第1の部材は、
ラックアームと、
ラックギア歯と、
前記ラックアームが前記カムに対して伸長又は収縮されるにつれて、前記ラックギア歯を前記円形ギア歯と係合させて保持するために、前記内部ラックアームガイドピンに関連付けられたラックアームトラックと
を更に含み、
前記カムは、前記円形ギアに取り付けられ、且つ内側端部及び外側端部を有する湾曲したカム溝を更に含み、前記内側端部は、前記外側端部よりも前記車軸に半径方向近くに配置され、及び
前記第2の部材は、
ばねアームであって、
前記ばねに機械的に取り付けられた第1の端部、
前記第1の端部の反対側の第2の端部
を含み、前記カム溝に配置されている、前記第2の端部におけるフォロワピンを用いて前記カムに機械的に取り付けられる、ばねアーム
を更に含む。
態様(15)によれば、前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて一貫して増大する、前記車軸からの半径方向距離を有する。
態様(16)によれば、前記湾曲したカム溝は、前記内側端部からの湾曲したカム溝の距離が増大するにつれて増大及び減少する、前記車軸からの半径方向距離を有する。
態様(17)によれば、前記ばねは、伸長ばねである。
態様(18)によれば、前記ばねは、圧縮ばねである。