(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】ゴム補強のためのスチールコード
(51)【国際特許分類】
D07B 1/06 20060101AFI20240808BHJP
B60C 9/00 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
D07B1/06 A
B60C9/00 L
(21)【出願番号】P 2021549593
(86)(22)【出願日】2020-02-18
(86)【国際出願番号】 EP2020054218
(87)【国際公開番号】W WO2020173759
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2023-02-10
(31)【優先権主張番号】201910143498
(32)【優先日】2019-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】502385850
【氏名又は名称】エンベー ベカルト ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】NV Bekaert SA
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(72)【発明者】
【氏名】ザン アイジュン
(72)【発明者】
【氏名】シー ハイドン
(72)【発明者】
【氏名】ザオ ウェイ
【審査官】長谷川 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-008281(JP,A)
【文献】特公昭62-018678(JP,B2)
【文献】実開平01-030398(JP,U)
【文献】特表2019-510141(JP,A)
【文献】特表2004-524458(JP,A)
【文献】特開平06-073672(JP,A)
【文献】特開2018-188776(JP,A)
【文献】特開2015-196935(JP,A)
【文献】特開平07-197389(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0188525(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C1/00-19/12
D07B1/00-9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチールコードであって、ある数のmを有するコアフィラメントの第1の群と、ある数のnを有するシースフィラメントの第2の群とを含み、
前記第2の群と前記第1の群とは、同じ撚り合わせピッチ及び同じ撚り合わせ方向で互いに撚り合わされており、
前記コアフィラメントは、互いに撚り合わされておらず、前記コアフィラメントは、平行であるか、又は300mmを超える撚り合わせピッチを有し、前記シースフィラメントは、30mm以下の撚り合わせピッチを有する、スチールコードにおいて、
前記コアフィラメント及び前記シースフィラメントは、全て、均一な直径を有し、
前記コアフィラメントは、前記スチールコードからほどかれ
た後での平均引張強度Tc
(単位:MPa)を有し、前記シースフィラメントは、前記スチールコードからほどかれ
た後での平均引張強度Ts
(単位:MPa)を有し、前記Tc及び前記Tsは、
5<(Tc-Ts)<200
を満た
し、
前記Tcは、3800-2000×Dc<Tc<4300-2000×Dcを満たし、Dcは、前記コアフィラメントの平均直径(単位:mm)であることを特徴とするスチールコード。
【請求項2】
前記Tc及び前記Tsは、10<(Tc-Ts)<150を満たすことを特徴とする、請求項1に記載のスチールコード。
【請求項3】
前記Tc及び前記Tsは、10<(Tc-Ts)<100を満たすことを特徴とする、請求項2に記載のスチールコード。
【請求項4】
前記Tc及び前記Tsは、15<(Tc-Ts)<60を満たすことを特徴とする、請求項2に記載のスチールコード。
【請求項5】
前記Tsは、3800-2000×Ds<Ts<4300-2000×Dsを満たし、Dsは、前記シースフィラメントの平均直径
(単位:mm)であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のスチールコード。
【請求項6】
mは、nよりも大きいことを特徴とする、請求項1~
5のいずれか一項に記載のスチールコード。
【請求項7】
mは、3又は4であることを特徴とする、請求項1~
6のいずれか一項に記載のスチールコード。
【請求項8】
ベルト層、カーカス層、トレッド層及びビード部の対を含むタイヤにおいて、前記ベルト層及び/又は前記カーカス層は、請求項1~
7のいずれか一項に記載の少なくとも1つのスチールコードを埋設されていることを特徴とするタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム補強のためのスチールコードに関する。本発明は、かかるスチールコードによって補強されるゴム物品にも関する。
【背景技術】
【0002】
スチールコードは、ゴム物品に十分な強度及び可撓性を提供することができるため、スチールコードは、タイヤ、ホース、コンベヤベルト等のゴム物品を補強するために広く用いられている。
【0003】
近年、グリーンタイヤは、より軽量であり、且つより多くのエネルギーを節約できるため、トレンドである。タイヤの補強材として、スチールフィラメントの高い引張強度がスチールフィラメントの細い直径で十分な破断荷重をもたらすことができ、それによってスチールコードの直径及び重量が減少するため、高い引張強度を有するスチールフィラメントからなるスチールコードがそれに応じて開発されている。より薄く且つより軽いスチールコードを用いることにより、タイヤもより薄く且つより軽くなる。
【0004】
しかし、高い引張強度を有するスチールフィラメントは、より高い引張強度が加工中により高い破断問題の原因となるため、撚り合わせてスチールコードにするように加工することが困難である。
【0005】
米国特許第5616197号明細書は、U+T型スチールコードによって補強されたトラックタイヤを開示している。超引張強度を有するスチールフィラメント及び特別に設計されたベルト構造により、タイヤが軽量化される。
【0006】
Uフィラメントが撚り合わされておらず、且つ平行であり、Tフィラメントが、同じ撚り長さ及び撚り合わせ方向を有するUフィラメントとの群として撚り合わされているU+T型スチールコードである。しかし、スチールコードの製造において、この種類のスチールコードは、製造中の高いスチールフィラメント破断率を有し、これは、低い製造効率の原因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主な目的は、上述の問題を解決することである。
【0008】
本発明の第2の目的は、コストを増加させることなく、高い破断荷重及び高い製造効率を有するスチールコードを提供することである。
【0009】
本発明の第3の目的は、コストを増加させることなく、高い破断荷重及び高い製造効率を有するスチールコードによって補強されるタイヤを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、m+nの構造を有するスチールコードが提供される。スチールコードは、ある数のmを有するコアフィラメントの第1の群と、ある数のnを有するシースフィラメントの第2の群とを含み、第2の群と第1の群とは、同じ撚り合わせピッチ及び同じ撚り合わせ方向で互いの周囲において撚り合わされており、コアフィラメントは、互いに撚り合わされておらず、コアフィラメントは、平行であるか、又は300mmを超える撚り合わせピッチを有し、及びシースフィラメントは、30mm以下の撚り合わせピッチを有し、コアフィラメントは、前記スチールコードからほどかれるとき、MPaでの平均引張強度Tcを有し、シースフィラメントは、前記スチールコードからほどかれるとき、MPaでの平均引張強度Tsを有し、Tc及びTsは、5<(Tc-Ts)<200を満たす。
【0011】
本発明のスチールコードは、スチールコード破断荷重を維持し、スチールコードのコストを増加させずに、スチールコード製造中の低いスチールフィラメント破断率と共に高い製造効率を有する。
【0012】
コアフィラメントが互いに撚り合わされておらず、コアフィラメントが平行であるか、又は300mmを超える撚り合わせピッチを有するm+nスチールコードを作成するために、コアフィラメントは、バンチング機のクレードルの外側に置かれ、シースフィラメントは、バンチング機のクレードルの内側に置かれるため、コアフィラメント上の撚り合わせ数は、シースフィラメント上の撚り合わせ数よりも多い。従って、コアフィラメントは、シースフィラメントよりも破断しやすい。特に、コアフィラメントの引張強度が超引張である場合、即ち4100-2000×D MPaを超える場合、コアフィラメントは、より多く破断する。本発明は、コアフィラメントの引張強度をシースフィラメントよりも僅かに高くすることによってスチールフィラメントの破断問題を解決する一方、スチールコードの破断荷重を、コストを増加させることなく維持する。コアフィラメントのより高い引張強度は、多くの回数の撚り合わせから発生するより高いねじり剪断応力に耐えることができ、これによりコアフィラメントの破断がスチールコード製造において低減される。しかし、TcとTsとの間の差が大きすぎる場合、即ち200MPaを超える場合、かかるより高い引張強度は、主に、スチールフィラメントの炭素含有量を増加させるか、又はより高いコストにつながるスチールフィラメントの組成を調整することによって得られるため、これは、余分な製造コストにつながり、これは、本発明者の期待するものではない。一方、コアフィラメントとシースフィラメントとの間の高すぎる引張強度差、即ち200MPaよりも高いことは、上述したように、コード加工中のより高い破断につながる。
【0013】
シースフィラメントが切断された後にコアフィラメントを観察すると、2つの観察のいずれも、コアフィラメントが互いに撚り合わせられていないことを反映しており、即ち1)任意の2つのコアフィラメント間に重なりがなく、この場合、コアフィラメントは、平行であると見なされ、2)コアフィラメントの撚り合わせピッチは、GBT33159-2016に従って300mmを超えると測定される。
【0014】
好ましくは、シースフィラメントは、5~30mmの範囲の撚り合わせピッチを有する。
【0015】
好ましくは、Tc及びTsは、10<(Tc-Ts)<100を満たす。より好ましくは、10<(Tc-Ts)<150である。最も好ましくは、10<(Tc-Ts)<100又は15<(Tc-Ts)<60である。
【0016】
好ましくは、コアフィラメント及びシースフィラメントを含むスチールフィラメントは、同じスチール組成を有する。
【0017】
極めて高い引張強度は、より低い延性及びより多くのフィラメント破断をもたらすため、コアフィラメント又はシースフィラメントの引張強度は、あまり高くないことが好ましい。好ましくは、3800-2000×Dc<Tc<4300-2000×Dcであり、Dcは、コアフィラメントの平均直径である。好ましくは、3800-2000×Ds<Ts<4300-2000×Dsであり、Dsは、シースフィラメントの平均直径である。
【0018】
コアフィラメント及びシースフィラメントを含むスチールコードの全てのフィラメントは、均一な直径を有する。製造の正確さのため、コアフィラメント又はシースフィラメントのいずれか一方の各フィラメントの直径は、他のものと完全に同じであることができず、従って、本発明は、DcがDsと略等しいと定義し、「略等しい」とは、DcとDsとの間の差が+/-0.005mm以内であることを意味し、この場合、スチールコードの全てのフィラメントが均一な直径を有すると見なされる。スチールコードを形成するための撚り合わせプロセス中、スチールコードは、高い張力を受け、コアフィラメント直径がシースフィラメント直径よりも大きい場合、張力分布は、不均一になり、コアフィラメントは、より多くの張力を受け、これにより、コアフィラメントは、極めて破断しやすくなり、これは、望ましくない。従って、本発明では、コアフィラメントの直径は、シースフィラメントの直径と同じである。
【0019】
好ましくは、mは、nよりも大きい。より好ましくは、mは、3又は4である。この構成は、より良好なゴム浸透性能を有する。
【0020】
本発明の第3の態様によれば、タイヤが提供される。タイヤは、ベルト層、カーカス層、トレッド層及びビード部の対を含み、ベルト層及び/又はカーカス層は、少なくとも1つの本発明のスチールコードを埋設されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】m+nスチールコードを作成するプロセスを示す。
【
図2】4+3スチールコードの第1の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
スチールコードのためのスチールフィラメントは、線材からできている。
【0023】
線材は、第1に、表面に存在する酸化物を除去するために、メカニカルデスケーリング及び/又はH2SO4若しくはHCl溶液における化学的酸洗によって洗浄される。線材は、次いで、水洗いされ、乾燥される。乾燥させた線材は、次いで、第1の中間直径まで直径を減少させるために第1の一連の乾式引抜操作を受ける。
【0024】
この第1の中間直径D1、例えば約3.0~3.5mmにおいて、乾式引抜スチールワイヤは、パテンティングと呼ばれる第1の中間熱処理を受ける。パテンティングは、最初に約1000℃の温度までオーステナイト化し、続いて約600~650℃の温度でオーステナイトからパーライトへの変態相を意味する。スチールワイヤは、従って、更なる機械的変形が可能な状態である。
【0025】
その後、スチールワイヤは、第2の数の縮径ステップにおいて、第1の中間直径D1から第2の中間直径D2まで更に乾式引抜される。第2の直径D2は、通常、1.0mm~2.5mmの範囲である。
【0026】
この第2の中間直径D2において、スチールワイヤは、第2のパテンティング処理、即ち約1000℃の温度で再度オーステナイト化し、その後、600~650℃の温度で急冷してパーライトへの変態を可能にする処理を受ける。
【0027】
第1及び第2の乾式引抜ステップにおける総減少量がそれほど大きくない場合、直接引抜操作を線材から直径D2まで行うことができる。
【0028】
この第2のパテンティング処理後、スチールワイヤには、通常、ブラスコーティングを施され、銅がスチールワイヤ上にめっきされ、亜鉛が銅上にめっきされる。熱拡散処理を施してブラスコーティングを形成する。代替として、スチールワイヤには、銅、亜鉛及びコバルト、チタン、ニッケル、鉄又は他の公知の金属の第3の金属を含む三元合金コーティングを施すことができる。
【0029】
ブラスコーティングされたスチールワイヤは、次いで、湿式引抜機によって最終的な断面縮小を受ける。最終製品は、0.60重量%を上回る炭素含有量、例えば0.70重量%超、又は0.80重量%超、又は更に0.90重量%超であり、通常、2000MPaを上回る引張強度、例えば3800-2000×D(HT)MPa超、又は4100-2000×D MPa(ST)超、又は4400-2000×D(UT)MPa超(Dは、最終的なスチールワイヤの直径であり、即ち、Dは、Dc又はDsである)であり、エラストマー製品の強化に適合するスチールワイヤである。
【0030】
タイヤの補強のために適合されるスチールワイヤは、通常、0.05mm~0.60mm、例えば0.10mm~0.40mmの範囲の最終直径を有する。ワイヤ直径の例は、0.10mm、0.12mm、0.15mm、0.175mm、0.18mm、0.20mm、0.22mm、0.245mm、0.28mm、0.30mm、0.32mm、0.35mm、0.38mm、0.40mmである。
【0031】
図1は、m+nスチールコードを作成するプロセスを示す。スチールコードは、バンチング型機械によって作成される。2つのコアフィラメント105がバンチング機のクレードル135の外側に置かれ、2つのシースフィラメント110がバンチング機のクレードル135の内側に置かれる。第1に、2つのコアフィラメント105が繰り出され、プーリ115及びプーリ120を通過するように案内され、その後、2つのコアフィラメントが撚線を形成し、2つのシースフィラメント110が繰り出され、次いで、2つのシースフィラメント110は、群として、プーリ125及びプーリ130において2つのコアフィラメント105の撚線と共に撚り合わされてコードを形成し、次いで、コードは、仮撚機にかけられ、次いでスプールに巻き取られる。第2の群のシースフィラメント及び第1の群のコアフィラメントは、同じ撚り合わせピッチ及び同じ撚り合わせ方向で互いの周囲において撚り合わされており、コアフィラメントは、互いに撚り合わされておらず、コアフィラメントは、平行であるか、又は300mmを超える撚り合わせピッチを有し、シースフィラメントは、30mm以下の撚り合わせピッチを有する。バンチングプロセス中、コアフィラメントは、プーリ115及びプーリ120におけるS方向の2回の撚り合わせと、プーリ125及びプーリ130におけるZ方向の2回の撚り合わせとを含む4回の撚り合わせを受け、シースフィラメントは、プーリ125及びプーリ130におけるZ方向の撚り合わせを含む2回の撚り合わせを受ける。コアフィラメントは、シースフィラメントの2倍の撚り合わせを受けており、更に、コアフィラメントは、異なる方向の撚り合わせ、即ちツイストイン(S方向)及びツイストアウト(Z方向)を受けており、従って、コアフィラメントは、スチールコード製造においてシースフィラメントよりも破断しやすい。本発明は、この問題を解決する。本発明は、コアフィラメントの引張強度をシースフィラメントよりも僅かに高くすることにより、スチールコード製造におけるスチールフィラメント破断率を低下させる一方、スチールコードのコストを増加させない。これは、上述したフィラメント作成プロセスの引抜プロセスを調整すること、即ち引抜型の圧縮率を調整すること、即ち湿式伸線によって実現される。
【0032】
図2は、第1の実施形態を示す。スチールコードは、4つのコアフィラメント205と、3つのシースフィラメント210とからなる4+3構造を有する。4つのコアフィラメント205は、互いに平行である。シースフィラメント210は、18mmの撚り合わせピッチを有する。
【0033】
【0034】
第1の実施形態及び参照1~3は、
図1に示すプロセスと同じ方法によって作成されている。参照1は、コアフィラメントの引張強度が極めて高いため、高いコアフィラメント破断率及び高い製造コストを有する。参照2は、コアフィラメントの引張強度を低下させることによってフィラメント破断率を低下させているが、スチールコードの破断荷重も大幅に低下している。参照3は、コアフィラメントとシースフィラメントとの引張強度が同等であるが、高いコアフィラメント破断率を有する。
【0035】
上記の表から、本発明のコードは、高いコード破断荷重を維持しながら、低いコアフィラメント破断率を有する。Tcの僅かな増加は、大幅なコスト増加なしにスチールコード破断荷重を維持しながら、スチールコード製造中のスチールフィラメント破断を低減するのに役立つことができる。
【0036】
平均引張強度Tc及びTsを試験及び計算する方法は、以下を含む。
- コアフィラメント及びシースフィラメントをスチールコードからほどく。
- フィラメント破断荷重をフィラメント断面積で除算することによって個々のフィラメントの引張強度を計算し、フィラメント破断荷重は、規格ISO6892-1:2009に記載されている原理に従い、クランプ長が250mmであり、試験速度が100mm/分であるような幾つかの特定の設定により、各フィラメントについて5回試験して測定される。
- コアフィラメントの平均引張強度及びシースフィラメントの平均引張強度を計算して、Tc及びTsを得る。
【0037】
コアフィラメントの平均直径及びシースフィラメントの平均直径を以下の方法で試験する。
- コアフィラメント及びシースフィラメントをスチールコードからほどく。
- マイクロメータによって個々のフィラメントの直径を測定し、各フィラメントについて5回試験する。
- コアフィラメントの平均直径及びシースフィラメントの平均直径を計算して、Dc及びDsを得る。
【0038】
コアフィラメント破断率は、スチールコードの製造トンに対するコアフィラメント破断回数の比を計算することによって測定される。
【0039】
第2の実施形態は、4+6×0.32である。4つのコアフィラメントは、互いに平行である。シースフィラメントは、18mmの撚り合わせピッチを有する。TcとTsとの間の差は、40MPaである。