IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 深▲せん▼市合元科技有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-エアロゾル発生装置 図1
  • 特許-エアロゾル発生装置 図2
  • 特許-エアロゾル発生装置 図3
  • 特許-エアロゾル発生装置 図4
  • 特許-エアロゾル発生装置 図5
  • 特許-エアロゾル発生装置 図6
  • 特許-エアロゾル発生装置 図7
  • 特許-エアロゾル発生装置 図8
  • 特許-エアロゾル発生装置 図9
  • 特許-エアロゾル発生装置 図10
  • 特許-エアロゾル発生装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20240808BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240808BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022575851
(86)(22)【出願日】2021-06-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-05
(86)【国際出願番号】 CN2021102193
(87)【国際公開番号】W WO2021259373
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202021205658.3
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517075997
【氏名又は名称】深▲せん▼市合元科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN FIRST UNION TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Bldg C, Tangwei High-Tech Park, Fuyong Str, Baoan Dist, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】呉澤▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】徐中立
(72)【発明者】
【氏名】李永海
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第209931485(CN,U)
【文献】中国実用新案第209768994(CN,U)
【文献】特表2014-533513(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0305449(US,A1)
【文献】特表2015-504667(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00 - 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙可能材料を加熱して喫煙用のエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置において、前記装置は、外ケースを含み、前記外ケース内には、
前記ケースの長さ方向に延在するように構成され、且つ少なくとも一部の空洞が喫煙可能材料を受け入れるキャビティとして構成される内管であって、前記キャビティは前記長さ方向に沿って対向する近位端と遠位端を有し、喫煙可能材料は前記近位端によって前記キャビティ内に取り除き可能に受け入れられる内管と、
前記内管との間に空気媒体層が形成されるホルダであって、前記空気媒体層は前記内管の長さ方向に延在して前記内管を取り巻くように構成され、前記キャビティの熱の径方向に沿った外への伝達を低減するために用いられ、前記空気媒体層は長さ方向に沿って前記近位端に近い閉鎖端、及び前記遠位端に近い開放端を有し、前記開放端は前記キャビティと気流連通し、さらに喫煙中に外部空気は前記開放端から前記キャビティ内に進入することができるホルダと、が設けられていることを特徴とする、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記内管の管壁に前記キャビティの遠位端の付近に配置される第1吸気孔が設けられ、前記第1吸気孔は前記空気媒体層の開放端と気流連通し、さらに喫煙中に前記開放端から進入した外部空気は前記第1吸気孔から前記キャビティ内に進入することを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記ホルダにセットされ、変化する磁場を発生するための磁場発生器と、
少なくとも部分的に前記キャビティの軸方向に延在するピン又はシート状に構成され、前記変化する磁場により貫通されて発熱し、さらに喫煙可能材料が前記キャビティ内に受け入れられた時に喫煙可能材料内に挿入して加熱することができるサセプタと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記ホルダは長さ方向に沿って前記近位端に近い第1端、及び前記遠位端に近い第2端を有し、
前記第1端は内管に接続され、さらに第1端で前記空気媒体層の閉鎖端が形成され、前記第2端は自由端として構成され、さらに第2端で前記空気媒体層の開放端が形成されることを特徴とする、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記キャビティの遠位端の付近に配置され、前記サセプタを支持するように構成される取付座をさらに含み、
前記ホルダの前記内管の長さ方向に沿った延在長さは、前記取付座の熱の前記ホルダへの伝達を阻止するために、前記取付座を避ける
ことを特徴とする、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記ホルダの長さ方向に沿った前記第1吸気孔と前記第1端との距離は前記ホルダの長さより小さく、さらに喫煙中に外部空気は前記空気媒体層内において前記開放端から閉鎖端への方向に前記第1吸気孔に流れることを特徴とする、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記内管は少なくとも部分的に前記取付座を取り囲むことを特徴とする、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
喫煙中に外部空気の少なくとも一部が前記キャビティの径方向に沿って前記第1吸気孔から前記サセプタに流れるように構成されることを特徴とする、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記外ケースは第1ケース及び第2ケースを含み、
前記第2ケースの少なくとも一部は前記ホルダを形成し、前記第1ケースは少なくとも部分的に前記ホルダを取り巻き前記ホルダにより支持され、前記第1ケースは、前記キャビティに受け入れられた喫煙可能材料を取り出すために、長さ方向に前記第2ケースに対して移動することができることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記内管の管壁に前記キャビティの遠位端の付近に配置される第1吸気孔が設けられ、前記第2ケースに前記第1吸気孔と気流連通する第2吸気孔が設けられ、喫煙中に外部空気は順に前記第2吸気孔及び第1吸気孔を介して前記キャビティ内に進入することを特徴とする、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年6月24日に中国特許局に出願した出願番号202021205658.3で、発明の名称「エアロゾル発生装置」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本願に組み込まれる。
【0002】
本願の実施例は、加熱式非燃焼型喫煙具の技術分野に関し、特にエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0003】
タバコ製品(例えば、紙巻タバコ、葉巻タバコ等)は使用中にタバコを燃焼させてタバコの煙を発生させるものである。タバコを燃焼させるこれらの製品の代替として、燃焼せずに化合物を放出する製品を製造する試みが行われている。
【0004】
このような製品の例としては、材料を燃焼させることなく加熱することで化合物を放出する加熱装置がある。例えば、該材料はタバコ又は他の非タバコ製品であってもよく、これらの非タバコ製品はニコチンを含有してもしなくてもよい。別の例として、ヒータによってタバコ製品を加熱して化合物を放出してエアロゾルを発生させる加熱装置がある。例えば、従来技術としての201280070578.3号の特許には、加熱装置の喫煙中の気流経路に適する設計が提案されている。以上の既知の装置は使用中に、ヒータの熱が径方向に外へ放射されるか又は装置のケースに伝達され、ケースの温度を上昇させることがある。
【発明の概要】
【0005】
従来技術におけるエアロゾル発生装置のケース温度上昇の問題を解決するために、本願の実施例はケース温度上昇を阻止する機能を有するエアロゾル発生装置を提供する。
【0006】
本願の実施例は、喫煙可能材料を加熱して喫煙用のエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生装置において、前記装置は、外ケースを含み、前記外ケース内には、
前記ケースの長さ方向に延在するように構成され、且つ少なくとも一部の空洞が喫煙可能材料を受け入れて加熱するキャビティとして構成される内管であって、前記キャビティは前記長さ方向に沿って対向する近位端と遠位端を有し、喫煙可能材料は前記キャビティの近位端によって前記キャビティ内に取り除き可能に受け入れられる内管と、
前記内管との間に空気媒体層が形成されホルダであって、前記空気媒体層は前記内管の長さ方向に延在して前記内管を取り巻くように構成され、前記キャビティの熱の径方向に沿った外への伝達を低減するために用いられ、前記空気媒体層は長さ方向に沿って前記近位端に近い閉鎖端、及び前記遠位端に近い開放端を有し、前記開放端は前記キャビティと気流連通し、さらに喫煙中に外部空気は前記開放端から前記キャビティ内に進入することができるホルダと、が設けられているエアロゾル発生装置を提案する。
【0007】
好ましい実施形態において、前記内管の管壁に前記キャビティの遠位端の付近に配置される第1吸気孔が設けられ、前記第1吸気孔は前記空気媒体層の開放端と気流連通し、さらに喫煙中に前記開放端から進入した外部空気は前記第1吸気孔から前記キャビティ内に進入する。
【0008】
好ましい実施形態において、前記装置は、
前記ホルダにセットされ、変化する磁場を発生するための磁場発生器と、
少なくとも部分的に前記キャビティの軸方向に延在するピン又はシート状に構成され、前記変化する磁場により貫通されて発熱し、さらに喫煙可能材料が前記キャビティ内に受け入れられた時に喫煙可能材料内に挿入して加熱することができるサセプタと、をさらに含む。
【0009】
好ましい実施形態において、前記ホルダは長さ方向に沿って前記近位端に近い第1端、及び前記遠位端に近い第2端を有し、
前記第1端は内管に接続され、さらに第1端で前記空気媒体層の閉鎖端が形成され、前記第2端は自由端として構成され、さらに第2端で前記空気媒体層の開放端が形成される。
【0010】
好ましい実施形態において、前記装置は、
前記キャビティの遠位端の付近に配置され、前記サセプタを支持するように構成される取付座をさらに含み、
前記ホルダの前記内管の長さ方向に沿った延在長さは、前記取付座の熱の前記ホルダへの伝達を阻止するために、基本的に前記取付座を避ける。
【0011】
好ましい実施形態において、前記ホルダの長さ方向に沿った前記第1吸気孔と前記第1端との距離は前記ホルダの長さより小さく、さらに喫煙中に外部空気は前記空気媒体層内において前記開放端から閉鎖端への方向に前記第1吸気孔に流れる。
【0012】
好ましい実施形態において、前記内管は少なくとも部分的に前記取付座を取り囲む。
【0013】
好ましい実施形態において、前記エアロゾル発生装置は喫煙中に外部空気の少なくとも一部が前記キャビティの径方向に沿って前記第1吸気孔から前記サセプタに流れるように構成される。
【0014】
好ましい実施形態において、前記外ケースは第1ケース及び第2ケースを含み、
前記第2ケースの少なくとも一部は前記ホルダとして構成され、
前記第1ケースの少なくとも一部は前記ホルダを取り巻き該ホルダにより支持され、前記第1ケースは、前記キャビティに受け入れられた喫煙可能材料を取り出すために、前記長さ方向に沿って前記第2ケースに対して移動することができることを特徴とする。
【0015】
好ましい実施形態において、前記第2ケースに前記第1吸気孔と気流連通する第2吸気孔が設けられ、喫煙中に外部空気は順に前記第2吸気孔及び第1吸気孔を介して前記キャビティ内に進入する。
【0016】
本願の実施例で提供される以上のエアロゾル発生装置は、内管外に内管を取り巻く空気媒体層を配置し、空気媒体層の開放端を空気がキャビティに進入する入口とすることで、空気媒体層の低伝導率及び空気の対流によって熱の装置ケース外への伝達を低減し、さらにケース表面の温度を低下させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
1つ又は複数の実施例についてはそれに対応する図面中の図によって例示的に説明するが、これらの例示的説明は実施例を限定するものではなく、図面において同じ参照用数字符号を付けた素子は類似的な素子であることを示し、特に断らない限り、図面中の図は比例を制限するものではない。
図1】本願の1つの実施例で提供されるエアロゾル発生装置の構造模式図である。
図2図1中のエアロゾル発生装置の別の状態での構造模式図である。
図3図1中のエアロゾル発生装置の使用状態での構造模式図である。
図4図3に示すエアロゾル発生装置の断面構造模式図である。
図5図3中のエアロゾル発生装置の取り出し状態での構造模式図である。
図6図4中の喫煙可能材料が円筒状取り出し装置に保持される構造模式図である。
図7図4中の喫煙可能材料が加熱機構から取り出される断面模式図である。
図8図4中の喫煙可能材料が加熱構造に受け入れられる構造模式図である。
図9図8中の加熱機構の各部分が組み立てられる前の分解模式図である。
図10】本願の別の実施例に係るエアロゾル発生装置の取り出し位置での構造模式図である。
図11図10に示すエアロゾル発生装置の操作位置での構造模式図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本願を理解しやすくするために、以下において図面と具体的な実施形態を関連付けて、本願をさらに詳細に説明する。
【0019】
本願の一実施例で提案されるエアロゾル発生装置は、その構造は図1から図3を参照すればよく、それは、例えばシガレットのような喫煙可能材料Aを受け入れて加熱し、少なくとも1つの揮発性成分を揮発させて喫煙用のエアロゾルを形成させるために用いられ、機能要件に基づき、構造及び機能構成的には、
形状全体が略角形形状、即ち長さ方向に沿った寸法が幅方向に沿った寸法より大きく、幅方向に沿った寸法が厚さ方向に沿った寸法より大きい形状であるケースを含み、ケースは長さ方向に沿って順に配置される上ケース10と下ケース20とを組み合わせて形成される。ケースは長さ方向に沿って対向する近位端110と遠位端120を含み、使用において近位端110は喫煙可能材料Aの喫煙及び操作を行うユーザに近い端部として用いられる。
【0020】
さらに図1から図3に示すように、ケースの近位端110には幅方向に延在するスライド溝11が配置され、スライド溝11内に受け入れ孔12が配置され、また、スライド溝11内にスライド溝11の案内方向に沿って摺動可能なスライド蓋30が配置され、図1に示す開状態及び図2に示す閉状態のように、該スライド蓋30の摺動によって受け入れ孔12が開閉される。使用において、ユーザは、図3に示すように、該受け入れ孔12によって喫煙可能材料Aを長さ方向に沿って少なくとも部分的にケース内に受け入れるか、又は喫煙可能材料Aをケース内から取り除くことができる。
【0021】
さらに、エアロゾル発生装置の機能を完全に実現させるために、エアロゾル発生装置の詳細な内部構造は図4に示される通りである。ケース内の空間は長さ方向に沿って順に配置される2つのコンパートメントとして仕切られ、上方に位置するコンパートメント内に電磁誘導加熱機構40が配置され、下方に位置するコンパートメント内に加熱機構40に電力を供給する直流電池セル50が配置される。
【0022】
図4から図6を参照し、さらに喫煙可能材料Aの加熱機構40内での受け入れと取り除き操作を容易にするために、エアロゾル発生装置の上ケース10に喫煙可能材料A用の取り出し構造が配置される。
【0023】
上ケース10内にかしめ又はねじ等の方式で上ケース10と一体に固定される円筒状取り出し装置13が配置され、該円筒状取り出し装置13の内部空洞は喫煙可能材料Aを保持するための保持空間を形成し、図6に示すように、喫煙可能材料Aは該円筒状取り出し装置13内に収容及び保持される。さらに、使用において、上ケース10と下ケース20を相対的に移動させる操作によって、円筒状取り出し装置13を装置に沿って移動させれば、保持された喫煙可能材料Aを加熱機構40に受け入れるか又は加熱機構40から分離することができる。
【0024】
当然、さらに図6に示す好ましい実施形態から分かるように、円筒状取り出し装置13の下端に小孔131が配置され、使用において該小孔131は加熱機構40の加熱部材が後続で該小孔131から円筒状取り出し装置13内に貫入して喫煙可能材料Aを加熱するために用いられる。
【0025】
さらに図7から図10を参照し、加熱機構40は、
装置の長さ方向に延在するように構成され、内部空間の少なくとも一部がキャビティ410として構成される内管41であって、使用において、喫煙可能材料Aを保持している円筒状取り出し装置13はキャビティ410内に受け入れるか又はキャビティ410内から取り除くことで、喫煙可能材料Aの加熱及び取り出し操作を実現することができる内管と、
長さ方向に延在し内管41を取り巻く管状形状に構成されるホルダ42であって、径方向に沿って内管41と一定の間隔を維持して空気媒体層420が形成され、該空気媒体層420は加熱中に空気の低熱伝導率という特性によりキャビティ410を断熱するために用いられるホルダと、
磁場発生器である誘導コイル43であって、ホルダ42外にセットされホルダ42の軸方向に延在する螺旋状コイルとして構成され、電池セル50により提供される電流が交番電流に逆変換された後に供給されてきた時に、キャビティ410を貫通する交番磁場を発生するために用いられる誘導コイルと、
キャビティ410の軸方向に延在するピン又はブレードの形状に構成され、誘導コイル43による変化磁場により貫通されて発熱してさらにキャビティ140内に受け入れられた喫煙可能材料Aを加熱することができるサセプタ44であって、通常、パーマロイ、ステンレス等のような、適切な透磁率を有する材料で製造することができるサセプタと、
サセプタ44を実装及び保持するための取付座45であって、使用においてエアロゾル発生装置の内部に固定され、サセプタ44の下端が保持され、また、内管41の下端も支持される取付座と、を含む。
【0026】
さらに、図7及び図9に示す好ましい実施形態によれば、内管41は下端に近い部位に複数の吸気孔411がさらに配置され、それにより使用中に図7における矢印R1で示される気流経路が形成され、外部空気は下端に近い位置から空気媒体層420に進入し、さらに吸気孔411からキャビティ410内に進入し、円筒状取り出し装置の小孔131から喫煙可能材料A内に流入して喫煙される。
【0027】
さらに図7及び図9に示すように、複数の吸気孔411は数が比較的多く、内管41の径方向に沿って均一に配置され、喫煙中の適切な喫煙抵抗を維持する。
【0028】
また、図9に示す好ましい実施形態によれば、内管41の下端に取付座45へ延出する2つの延長部412が配置され、実施において該延長部412は取付座45を取り囲み、自体に配置される係止溝413によって取付座45上の係止部451と係合して固定される。
【0029】
ホルダ42の延在長さは内管41の長さより短く、長さ的には基本的に取付座45を避けており、さらに取付座の熱のホルダ42までの伝達を防止する。
【0030】
さらに、本願の実施例は別の抵抗加熱するエアロゾル発生装置をさらに提供し、その構造は図10及び図11に示すように、
長さ方向に沿って順に配置される第1ケース10aと第2ケース20aとを組み合わせて形成されるケースを含む。さらに第2ケース20aは長さ方向に沿って順に配置される第1部分210a及び第2部分220aを含み、使用において、第1部分210aは第1ケース10a内に被覆され、使用において第1部分210は第1ケース10aを支持するためのホルダとして構成され、第1ケース10aは長さ方向に沿って少なくとも部分的に第1部分210aの外面の案内下で移動することができ、さらに第1ケース10aと一体に接続される円筒状取り出し装置13aは喫煙可能材料Aの取り出しを実現できる。
【0031】
さらに、ケース内に内管41aが配置され、該内管41aの内部空間は喫煙可能材料Aを受け入れて加熱するキャビティ410aとして構成され、使用において喫煙可能材料Aは円筒状取り出し装置13aの保持下でキャビティ410a内に取り除き可能に受け入れられて加熱され又は取り除かれる。
【0032】
抵抗ヒータ44aは、キャビティ410aの軸方向に延在するピン又はブレード状に構成され、喫煙可能材料Aがキャビティ410a内に受け入れられた時に喫煙可能材料A内に挿入されて加熱する。また、図10に示すように、抵抗ヒータ44aは導電ピン441aによって、第2ケース20aの第2部分220a内に配置される電池セル50aに接続され、電池セル50aから直流電流を受けて抵抗発熱する。同様に、抵抗ヒータ44aの実装及び固定の目的で、ケース内には、下端で内管41a及び抵抗ヒータ44aを支持及び保持し、それらを安定的にケース内に保持するための取付座45aが配置される。
【0033】
さらに、喫煙中の気流経路については図10及び図11における矢印R1を参照し、第2ケース20aの第1部分210aに第1吸気孔211aが配置され、内管41aにおいて第1吸気孔211aに近い位置に第2吸気孔411aが配置され、これにより、喫煙中、外部空気は第1ケース10aと第2ケース20aとの結合部分のギャップからケース内に進入し、その後、順に第1吸気孔211a及び第2吸気孔411aを通過してキャビティ410a内に進入してから、円筒状取り出し装置13aの小孔と抵抗ヒータ44aとの間のギャップから喫煙可能材料A内に進入して喫煙される。
【0034】
さらに、好ましい実施形態において、第1吸気孔211aは第1部分210aの第2部分220aに近い端部に配置され、即ち、使用において第1吸気孔211aは第1ケース10aと第2部分220aとの間の接合ギャップの付近に配置される。
【0035】
使用において矢印R1で示される気流経路によれば、外部の空気は基本的にキャビティ410aの径方向に沿ってケース及び内管41aを貫通してからキャビティ410a内に進入し、さらに使用において気流の伝達経路が可能な限り短くされて喫煙抵抗が低下する。
【0036】
また、加熱中に空気の低熱伝導率という特性によりキャビティ410aを断熱するための空気媒体層420aを形成するために、第2ケース20aの第1部分210aと内管41aとの間に一定の間隔が維持される。
【0037】
本願に記載のエアロゾル発生装置は、内管外に内管を取り巻く空気媒体層を配置し、空気媒体層の開放端を空気がキャビティに進入する入口とすることで、空気媒体層の低伝導率及び空気の対流によって熱の装置ケース外への伝達を低減し、さらにケース表面の温度を低下させる。
【0038】
説明すべきことは、本願の明細書及びその図面において本願の好ましい実施例を示したが、本明細書に記載の実施例に限定するわけではなく、さらに、当業者であれば、上記説明に基づいて改良又は変更が可能であり、これらの改良及び変更はいずれも本願に添付の特許請求の保護範囲に属するものとする点である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11