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特許7535607統合アクセスおよびバックホールノードのためのランダムアクセスリソース配分
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-07
(45)【発行日】2024-08-16
(54)【発明の名称】統合アクセスおよびバックホールノードのためのランダムアクセスリソース配分
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/0833 20240101AFI20240808BHJP
   H04W 16/26 20090101ALI20240808BHJP
   H04W 72/044 20230101ALI20240808BHJP
【FI】
H04W74/0833
H04W16/26
H04W72/044
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023007214
(22)【出願日】2023-01-20
(62)【分割の表示】P 2020563908の分割
【原出願日】2018-07-10
(65)【公開番号】P2023052547
(43)【公開日】2023-04-11
【審査請求日】2023-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ジュンフェン
(72)【発明者】
【氏名】ビ フェン
(72)【発明者】
【氏名】ハオ ペン
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/020503(WO,A1)
【文献】Qualcomm Incorporated,Enhancements to support NR backhaul links,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #93 R1 -1807393,2018年05月12日,pp.1-12
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための方法であって、
基地局によって、前記基地局と統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードとの間の第1の通信リンク上での前記IABノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを構成することと、
前記IABノードから、前記第1の通信リンク上で前記第1のパラメータのセットを使用するランダムアクセス信号を受信することと
を含み、
前記基地局は、少なくともいくつかの伝送リソースを前記第1の通信リンクと共有する第2の通信リンクを介して無線コネクティビティをユーザ機器に提供し、
前記第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースを含む、方法。
【請求項2】
前記基地局は、前記第2の通信リンクを使用したランダムアクセスのために前記ユーザ機器によって使用される第2のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットから独立して前記第1のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットを構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基地局は、2のパラメータのセット内のランダムアクセスシーケンスインデックスセットから独立して前記第1のパラメータのセット内のランダムアクセスシーケンスインデックスセットを構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記基地局は、2のパラメータのセット内のランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよびランダムアクセス巡回シフトから独立して前記第1のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよびランダムアクセス巡回シフトを構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基地局は、前記第1の通信リンクおよび前記第2の通信リンクのために前記ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックスを独立して構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基地局は、前記IABノードおよびユーザ機器のためにランダムアクセス伝送のための伝送リソースを独立して構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記伝送リソースは、時間または周波数リソースを含み、前記IABノードのための伝送リソースおよび前記ユーザ機器のための伝送リソースは、部分的に重複する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
無線通信のための方法であって、
基地局から、前記基地局と統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードとの間の第1の通信リンク上での前記IABノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを受信することと、
前記IABノードから、前記第1の通信リンク上で前記第1のパラメータのセットを使用するランダムアクセス信号を伝送することと
を含み、
前記基地局は、少なくともいくつかの伝送リソースを前記第1の通信リンクと共有する第2の通信リンクを介して無線コネクティビティをユーザ機器に提供し、
前記第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースを含む、方法。
【請求項9】
前記基地局は、前記第2の通信リンクを使用したランダムアクセスのために前記ユーザ機器によって使用される第2のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットから独立して前記第1のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットを構成する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記基地局は、2のパラメータのセット内のランダムアクセスシーケンスインデックスセットから独立して前記第1のパラメータのセット内のランダムアクセスシーケンスインデックスセットを構成する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記基地局は、前記第2のパラメータのセット内のランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよびランダムアクセス巡回シフトから独立して前記第1のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよび前記ランダムアクセス巡回シフトを構成する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記基地局は、前記第1の通信リンクおよび前記第2の通信リンクのために前記ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックスを独立して構成する、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記基地局は、前記IABノードおよび前記ユーザ機器のためにランダムアクセス伝送のための伝送リソースを独立して構成する、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記伝送リソースは、時間または周波数リソースを含み、前記IABノードのための伝送リソースおよび前記ユーザ機器のための伝送リソースは、部分的に重複する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記IABノードによって、前記IABノードが無線コネクティビティを提供する別のネットワークノードのためのランダムアクセスパラメータを構成することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記IABノードによって、前記基地局に、前記別のネットワークノードのための前記ランダムアクセスパラメータを報告することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1つのプロセッサを備える基地局であって、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記基地局と統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードとの間の第1の通信リンク上での前記IABノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを構成することと、
前記IABノードから、前記第1の通信リンク上で前記第1のパラメータのセットを使用するランダムアクセス信号を受信することと、
少なくともいくつかの伝送リソースを前記第1の通信リンクと共有する第2の通信リンクを介して無線コネクティビティをユーザ機器に提供することと
を行うように構成され、前記第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースを含む、基地局。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2の通信リンクを使用したランダムアクセスのために前記ユーザ機器によって使用される第2のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットから独立して前記第1のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットを構成するようにさらに構成されている、請求項17に記載の基地局。
【請求項19】
少なくとも1つのプロセッサを備えるIABノードであって、前記少なくとも1つのプロセッサは、
基地局から、前記基地局と統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードとの間の第1の通信リンク上での前記IABノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを受信することと、
前記第1の通信リンク上で前記第1のパラメータのセットを使用するランダムアクセス信号を伝送することと
を行うように構成され、
前記基地局は、少なくともいくつかの伝送リソースを前記第1の通信リンクと共有する第2の通信リンクを介して無線コネクティビティをユーザ機器に提供し、
前記第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースを含む、IABノード。
【請求項20】
前記基地局は、前記第2の通信リンクを使用したランダムアクセスのために前記ユーザ機器によって使用される第2のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットから独立して前記第1のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットを構成する、請求項19に記載のIABノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本書は、無線通信のためのシステム、デバイス、および技法に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
より優れた展開フレキシビリティ、多数のデバイスおよびサービスのためのサポート、ならびに効率的帯域幅利用のための異なる技術を提供する、次世代無線通信ネットワークを定義するための努力が、現在進行中である。次世代無線通信ネットワークはまた、現在利用可能なコアネットワーク以上に付加的サービスおよびフレキシビリティを提供する、新しいコアネットワークを展開することが予期される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
(要約)
本書は、ランダムアクセスリソースを、統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノード等の無線デバイスのクラスに配分するためにネットワークデバイスによって使用され得る、技術を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一例示的側面では、無線通信の方法が、開示される。本方法は、第1の通信ノードによって、第1の通信ノードと第2の通信ノードとの間の第1の通信リンク上で第2の通信ノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを構成することと、第2の通信ノードから、第1の通信リンク上で第1のパラメータのセットを使用する、ランダムアクセス信号を受信することとを含む。第1の通信ノードはまた、少なくともいくつかの伝送リソースを第1の通信リンクと共有する、第2の通信リンクを介して、無線コネクティビティを第3の通信ノードに提供する。第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスインデックスセット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースのうちの1つ以上を含む。
【0005】
別の例示的側面では、別の無線通信の方法が、開示される。本方法は、第1の通信ノードから、第1の通信ノードと第2の通信ノードとの間の第1の通信リンク上で第2の通信ノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを受信することと、第2の通信ノードから、第1の通信リンク上で第1のパラメータのセットを使用する、ランダムアクセス信号を伝送することとを含み、第1の通信ノードはまた、少なくともいくつかの伝送リソースを第1の通信リンクと共有する、第2の通信リンクを介して、無線コネクティビティを第3の通信ノードに提供し、第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスインデックスセット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースのうちの1つ以上を含む。
【0006】
さらに別の例示的側面では、プロセッサを備える、無線通信装置が、開示される。プロセッサは、本明細書に説明される方法を実装するように構成される。
【0007】
別の例示的側面では、本明細書に説明される種々の技法は、プロセッサ実行可能コードとして具現化され、コンピュータ可読プログラム媒体上に記憶されてもよい。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
無線通信のための方法であって、
第1の通信ノードによって、前記第1の通信ノードと第2の通信ノードとの間の第1の通信リンク上で前記第2の通信ノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを構成することと、
前記第2の通信ノードから、前記第1の通信リンク上で前記第1のパラメータのセットを使用する、ランダムアクセス信号を受信することと
を含み、
前記第1の通信ノードはまた、少なくともいくつかの伝送リソースを前記第1の通信リンクと共有する、第2の通信リンクを介して、無線コネクティビティを第3の通信ノードに提供し、
前記第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスインデックスセット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースのうちの1つ以上を含む、方法。
(項目2)
前記第1の通信ノードは、前記第2の通信リンクを使用したランダムアクセスのために、前記第3の通信ノードによって使用される第2のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットから独立して、前記第1のパラメータのセット内に前記ランダムアクセスフォーマットを構成する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1の通信ノードは、第2のパラメータのセット内のランダムアクセスシーケンスインデックスセットから独立して、前記第1のパラメータのセット内に前記ランダムアクセスシーケンスインデックスセットを構成する、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記第1の通信ノードは、第2のパラメータのセット内のランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよびランダムアクセス巡回シフトから独立して、前記第1のパラメータのセット内に前記ランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよびランダムアクセス巡回シフトを構成する、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記第1の通信ノードは、前記第1の通信リンクおよび前記第2の通信リンクのために、前記ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックスを独立して構成する、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記第1の通信ノードは、前記第2の通信ノードおよび第3の通信ノードのために、ランダムアクセス伝送のための伝送リソースを独立して構成する、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記伝送リソースは、時間または周波数リソースを含み、前記第2の通信ノードのための伝送リソースおよび前記第3の通信ノードのための伝送リソースは、部分的に重複する、項目6に記載の方法。
(項目8)
無線通信の方法であって、
第1の通信ノードから、前記第1の通信ノードと第2の通信ノードとの間の第1の通信リンク上で前記第2の通信ノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを受信することと、
前記第2の通信ノードから、前記第1の通信リンク上で前記第1のパラメータのセットを使用する、ランダムアクセス信号を伝送することと
を含み、
前記第1の通信ノードはまた、少なくともいくつかの伝送リソースを前記第1の通信リンクと共有する、第2の通信リンクを介して、無線コネクティビティを第3の通信ノードに提供し、
前記第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスインデックスセット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースのうちの1つ以上を含む、方法。
(項目9)
前記第1の通信ノードは、前記第2の通信リンクを使用したランダムアクセスのために、前記第3の通信ノードによって使用される第2のパラメータのセット内の前記ランダムアクセスフォーマットから独立して、前記第1のパラメータのセット内に前記ランダムアクセスフォーマットを構成する、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記第1の通信ノードは、第2のパラメータのセット内のランダムアクセスシーケンスインデックスセットから独立して、前記第1のパラメータのセット内に前記ランダムアクセスシーケンスインデックスセットを構成する、項目8に記載の方法。
(項目11)
前記第1の通信ノードは、前記第2のパラメータのセット内のランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよびランダムアクセス巡回シフトから独立して、前記第1のパラメータのセット内に前記ランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよび前記ランダムアクセス巡回シフトを構成する、項目9に記載の方法。
(項目12)
前記第1の通信ノードは、前記第1の通信リンクおよび前記第2の通信リンクのために、前記ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックスを独立して構成する、項目8に記載の方法。
(項目13)
前記第1の通信ノードは、前記第2の通信ノードおよび前記第3の通信ノードのために、ランダムアクセス伝送のための伝送リソースを独立して構成する、項目8に記載の方法。
(項目14)
前記伝送リソースは、時間または周波数リソースを含み、前記第2の通信ノードのための伝送リソースおよび前記第3の通信ノードのための伝送リソースは、部分的に重複する、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記第2の通信ノードによって、前記第2の通信ノードが無線コネクティビティを提供する、別のネットワークノードのためのランダムアクセスパラメータを構成することをさらに含む、項目8に記載の方法。
(項目16)
前記第2の通信ノードによって、前記第1の通信ノードに、前記別のネットワークノードのための前記ランダムアクセスパラメータを報告することをさらに含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
プロセッサを備える無線通信装置であって、前記プロセッサは、項目1~16のいずれかに記載の方法を実装するように構成されている、無線通信装置。
(項目18)
その上に記憶されたコンピュータ可読プログラム媒体コードを備える、コンピュータプログラム製品であって、前記コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、項目1~16のいずれかに記載の方法を実装させる、コンピュータプログラム製品。
【0008】
1つ以上の実装の詳細は、付随の図面および下記の説明に記載される。他の特徴は、説明および図面から、ならびに請求項から、明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、IABノードが展開される、無線システムの実施例を示す。
【0010】
図2図2は、B4、A1、およびC2ランダムアクセスフォーマットを使用する、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)フォーマットの実施例を示す。
【0011】
図3図3は、ランダムアクセス伝送の衝突が生じ得る、例示的実装を示す。
【0012】
図4図4は、例示的無線通信方法のフローチャートである。
【0013】
図5図5は、例示的無線通信方法のフローチャートである。
【0014】
図6図6は、無線通信装置の実施例のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
種々の図面における同様の参照記号は、同様の要素を示す。
【0016】
(詳細な説明)
本書は、無線通信の分野に関し、特に、モバイル通信システムにおいてIABノードのランダムアクセスリソースを配分するための方法および装置に関する。
【0017】
本書で使用される見出しは、可読性を促進するものであって、各節に説明される実施形態および技法をその節のみに限定するものではない。故に、実施形態は、異なる節に説明される相互の技法とともに使用してもよい。
【0018】
本発明の目的、技術的ソリューション、および利点をより明確にするために、以下は、付随の図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。矛盾がない場合、本願における実施形態および実施形態における特徴は、恣意的に、相互に組み合わせられることができることに留意されたい。
【0019】
簡単な議論
【0020】
新しい世代のモバイル通信システムNR(新規無線)は、2G、3G、および4Gシステムよりフレキシブルなネットワークネットワーキングモードならびに新しいタイプのネットワークノードの存在を可能にする。現在統合されたIBAノード(統合アクセスおよびバックホールノード)は、バックホールリンクを統合し、標準NRアクセスリンクは、単一セルラーカバレッジよりフレキシブルなカバレッジおよびネットワーキングを提供することができる。本方法は、将来的モバイル通信ネットワークの重要な部分となるであろう。
【0021】
IABノードを使用した新しい世代のモバイル通信システムに関して、IABノードは、図1に示されるように、通常の端末ならびに他の端末によってアクセスされる基地局、すなわち、通信のためのIABノードおよびIABドナーと見なされ得、通信リンクは、バックホールリンクである。この場合、IABノード1は、通常の端末と見なされ得るが、IABノード1はまた、グループA(グループA)内の他の一般的端末UEおよび他のIABノード2と通信することができ、通信リンクは、IABノード1側面からのアクセスリンクである。ここでは、本IABノード1は、特殊種類の基地局と見なされ得る。これは、IABドナーとの他の通常の端末と他のIABノードとの間の中継となる。特殊部分は、IABノードが、基地局および端末の特殊タイプの統合であるという事実にある。その展開場所は、通常の端末のものと非常に異なる。例えば、IABノードは、多くの場合、軒下に固定され、それらは、通常の端末よりはるかに高く、これは、IABドナーがIABノードへの直接無線経路を確立することを容易にする。例えば、IABノードは、多くの場合、標準端末より多くのアンテナポートを有する。また、例えば、IABノードは、IABドナーから通常の端末の標準端末(図1におけるIABノード3等)カバレッジより遠く離れるように設置される必要があり得ること等である。これらの異なる点は、IABノードとIABドナーとの間のランダムアクセスの伝送に関して異なる需要を課する。標的化された様式において、IABノードのランダムアクセスリソースおよびフォーマットの配列および構成を考慮することが必要である。
【0022】
基地局側技法の実施例
【0023】
実施例A1.IABアンカまたはIAB親ノードは、IABノードのためのランダムアクセスパラメータを構成する。構成後、IABアンカまたはIAB親ノードは、バックホールリンク上でIABノードによって送信されるランダムアクセス信号を受信する。ランダムアクセスパラメータは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスインデックスセット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースのうちの1つまたは任意の組み合わせを含む。
【0024】
実施例A2.IABノードのために構成される、ランダムアクセスパラメータのランダムアクセスフォーマットは、非IABノードのためのランダムアクセスフォーマットから独立して構成される、実施例A1における動作。例えば、独立構成は、任意のランダムアクセスパラメータが、所与のランダムアクセスフォーマットのために可能性として考えられることを意味し得る。言い換えると、ランダムアクセスフォーマットまたはランダムアクセスパラメータのうちの一方の値を前提として、他方の値が、決定的となり得ない。
【0025】
実施例A3.IABノードのために構成されるランダムアクセスパラメータ内のランダムアクセスシーケンスインデックスセットおよび非IABノードのためのランダムアクセスインデックスセットは、独立構成によって構成される、実施例A1の動作。
【0026】
実施例A4.IABノードのためのランダムアクセスパラメータ内のランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよび非IABノードのためのランダムアクセスルートシーケンスインデックスは、独立構成によって構成される、実施例A1の動作。さらに、IABノードのためのランダムアクセス巡回シフトおよび非IABノードのためのランダムアクセス巡回シフトは、独立構成によって構成される。
【0027】
実施例A5.IABノードのためのランダムアクセス時間-周波数ドメインリソースおよび非IABノードのためのランダムアクセス時間-周波数ドメインリソースは、独立して構成される、実施例A1の動作。例えば、2つのタイプのランダムアクセス時間-周波数リソースは、重複または部分的に重複し得ない。
【0028】
端末側技法の実施例
【0029】
実施例B1:IABノードがIABノードランダムアクセスパラメータを受信する、ランダムアクセスリソースを配分するための方法。受信されたIABノードランダムアクセスパラメータに基づいて、IABノードは、IABノードランダムアクセスパラメータに従って、バックホールリンクのためのランダムアクセスシーケンスを送信する。IABノードはまた、IAB端末によって送信されるアクセスリンクのためのランダムアクセス信号を受信してもよい。ランダムアクセスパラメータは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスインデックスセット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースのうちの1つまたは任意の組み合わせを含む。
【0030】
実施例B2.IABノードランダムアクセスパラメータのランダムアクセスフォーマットおよび非IABノードのランダムアクセスフォーマットは、独立して構成される、実施例B1の動作。例えば、独立構成は、任意のランダムアクセスパラメータが、所与のランダムアクセスフォーマットのために可能性として考えられることを意味し得る。言い換えると、ランダムアクセスフォーマットまたはランダムアクセスパラメータの値のうちの一方を前提として、他方の値は、決定的となり得ない。
【0031】
実施例B3.IABノードランダムアクセスパラメータ内のランダムアクセスシーケンスインデックスセットは、非IABノードのランダムアクセスインデックスセットから独立して構成される、実施例B1の動作。
【0032】
実施例B4.IABノードランダムアクセスパラメータ内のランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよび巡回シフトならびに非IABノードランダムアクセスパラメータ内のランダムアクセスルートシーケンスインデックスおよび巡回シフトは、独立して構成される、実施例B1の動作。
【0033】
実施例B5.IABノードランダムアクセスパラメータ内のランダムアクセス時間-周波数リソースおよび非IABノードランダムアクセスパラメータ内のランダムアクセス時間-周波数リソースが、独立して構成されることを特徴とする、実施例B1の動作。2つのタイプのランダムアクセス時間-周波数リソースは、重複または部分的に重複し得ない。
【0034】
実施例B6.IABノードは、IAB端末へのアクセスリンクのためのランダムアクセス信号のランダムアクセスパラメータを構成する、実施例B1の動作。
【0035】
実施例B7.IABノードによって構成されるIAB端末へのランダムアクセスのパラメータは、IABノードによってIABドナーまたはIAB親ノードに報告される、実施例B6の動作。
【0036】
例示的実施形態
【0037】
IABノードが、次世代のモバイル通信ネットワーク内で展開されると、IABノード展開場所およびIABノード自体のマルチアンテナ特性は、IABノードのランダムアクセスフォーマット選択をユーザ機器(UE)等の通常の端末のものと異ならせる。ランダムアクセスフォーマット選択は、異なる距離のカバレッジ、異なるRF伝送環境、および補償される必要がある付加的経路損失値に合致する必要がある。IABノードは、概して、より高い高さを有し、多くの場合、基地局等の他のネットワークノードとより直接的無線経路を有する。これは、無線経路が主に間接的である、都市エリア内の有意に異なる伝搬環境につながる、より低い高さの通常の端末と対照的である。例えば、大部分のユーザデバイスは、車、建物、および樹木等の多くの他の干渉オブジェクトが見出される、地面から6フィート以内で動作され得る。他方で、IABデバイスは、多くの場合、屋根上部の近傍に展開され得、20~30フィートまたはそれを上回る高さで動作し、したがって、ユーザデバイスによって被られる多くの干渉体または反射体を回避し得る。
【0038】
一般に、通常の端末は、主に、間接経路シナリオにあるため、補償される必要がある経路損失値もまた、比較的に高い。本シナリオは、無線システムに、ランダムアクセスフォーマットB4またはより長いフォーマットで使用することを強制し得る。ランダムアクセスフォーマットB4は、多数の短シーケンス(正確に言うと、12)を有する。より短いシーケンスが、より高い経路損失を補償するためのエネルギー利得を達成するために蓄積される。しかしながら、B4フォーマットのプレフィックスおよびサフィックスのガード時間が、ランダムアクセスフォーマットC2のものより短いため、カバレッジ距離が基地局と端末との間の電磁信号の往復時間のみによって判定されるシナリオ下では、B4伝送の有効カバレッジは、C2のもの未満であるエリアにわたって延在する。すなわち、フォーマットC2は、カバレッジが、標準端末より広く、直接無線経路に基づく、シナリオのために好適である。
【0039】
加えて、典型的には、IABノードは、典型的UEより多くのアンテナを有する。したがって、経路損失は、ランダムアクセス信号を送信するとき、IABノードが克服する必要がある、主要な伝送障害物ではない。ランダムアクセスフォーマットC2は、伝搬遅延に起因する長時間遅延に対抗するための十分な長さのプレフィックスおよびガード時間サフィックスを有する。したがって、IABノードは、B4ランダムアクセスフォーマット等の別のフォーマットよりC2フォーマットランダムアクセス信号を使用することを好み得る。
【0040】
図2は、ランダムアクセスフォーマットB4、A1、およびC2信号構造を示す。
【0041】
表1は、ランダムアクセスフォーマットB4、C2、およびA1のパラメータの実施例を示す。列ヘッダは、以下の略語を使用する。CPは、巡回プレフィックスであって、GPは、ガード時間であって、Tsは、サンプリング点である。
【表1】
【0042】
しかしながら、新しい世代の通信システムの既存の草稿規格では、1つのみのランダムアクセス信号フォーマットが、同一BWP(帯域幅部分)内に配分されることを可能にされ、同時に、フォーマットB4およびC2を構成することを可能にされない。フォーマットB4およびC2が、同時に構成される場合、2つのフォーマットのプレフィックス長が異なることから、有効短シーケンスシンボルの相対的開始点が異なるため、これは、タイミング判定に曖昧性を生じさせ得る。加えて、2つのフォーマットによってサポートされる短シーケンスシンボルの数は、異なるため、ランダムアクセスプリアンブル信号は、より長いフォーマットにおいて盲目的に検出されることができず、これは、アクセス失敗を生じさせ得る。したがって、2つ以上のランダムアクセス信号フォーマットが、同一帯域幅部分(BWP)のために可能性として考えられるとき、伝送によって実際に使用されているランダムアクセス信号フォーマットのタイプは、事実上、本明細書に説明される技法を使用して、基地局側において区別されることができる。以下の4つの実施例は、関連ソリューションを図示する。
【0043】
実施形態実施例1:標準カバレッジにおけるIABノードのランダムアクセス信号のためのリソース配分スキーム
【0044】
図1に示されるように、IABノード1は、IABドナーの標準カバレッジ内にある。標準カバレッジは、IABノードではない通常の端末がサポートし得る、最大カバレッジを指す。標準カバレッジでは、コード分割、具体的には、ランダムアクセスプリアンブルインデックスの範囲内のIABノードの具体的インデックスが、標準端末から区別するために使用されることができる。一般に、次世代モバイル通信システムにおけるBWPは、端末が、64個のランダムアクセスプリアンブル間でランダムに選択することをサポートする。これに加え、いくつかの実施形態は、64個のランダムプリアンブルインデックスのうちのいくつかがIABノード専用であるというルールに従ってもよく、基地局は、受信されたランダムアクセスプリアンブルのインデックスをあらゆる可能性として考えられるプリアンブル(例えば、64個のプリアンブル)から識別し、次いで、インデックスが、ランダムアクセスインデックスの専用部分から、または非専用部分からであるかどうかをチェックすることによって、受信されたランダムアクセスプリアンブルシーケンスが、IABノードによって、または非IABノードによって送信されたかどうかを識別することができる。
【0045】
実施形態実施例2:標準カバレッジ外のIABノードのランダムアクセス信号のためのリソース配分スキーム
【0046】
図1に示されるように、IABノード3は、IABドナーの標準カバレッジ外にある。ここでは、「標準」カバレッジは、IABドナーである、対応する基地局のためのカバレッジの公称範囲を指し得る。通常の端末とのカバレッジにおける差異、例えば、IABドナーとIABノードとの間の無線チャネルの異なる物理層特性に起因して、いくつかの実施形態では、IABノードは、カバレッジ向上のために具体的に使用される、フォーマットC2を使用して等、異なるランダムアクセスプリアンブルフォーマットを使用して、向上されたカバレッジの必要性を満たしてもよい。
【0047】
次世代モバイル通信システムのためのランダムアクセスプリアンブルシーケンスのセットは、複数回、ルートシーケンスを周期的にシフトさせることによって取得されてもよい。同一ルートシーケンス下の全ての巡回シフトが、BWP内の64個のインデックスを満たさない場合、実施形態は、合計64個のインデックスが生成されるまで、より多くのルートシーケンスを使用して、より多くのランダムアクセスシーケンスインデックスを生成すべきである。巡回シフト(Ncs)のサイズは、単一ルートシーケンス下で生成され得る、シーケンスの数を判定する。Ncsが大きいほど、生成され得るシーケンスは、少なく、その逆も同様である。Ncsの値は、ゼロ相関窓の要件を満たすべきであるため、その値は、セルのカバレッジエリアのサイズに依存する。セルのカバレッジエリアが大きいほど、Ncsの値は、大きくなるはずであって、カバレッジエリアが小さいほど、Ncsの値は、小さくなる。IABノード3のカバレッジは、標準端末のものより大きいため、IABノード3のNcs_IABは、標準端末またはUEのランダムアクセスシーケンスの巡回シフトNcs_UEより大きくなるはずである。
【0048】
Ncsが異なる場合、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスのIABノードのルートシーケンスは、通常の端末のランダムアクセスルートシーケンスと同一であるべきではない。さらに、そのルートシーケンスは、通常の端末のランダムアクセスルートシーケンスから独立すべきである。標準端末のランダムアクセスルートシーケンスおよびNcsに加え、本システムはまた、IABノードのための独立ランダムアクセスルートシーケンスおよびNcs_IABを構成するべきである。IAB特有のルートシーケンスおよびNcs_IABは、IABノードのための利用可能なランダムアクセスシーケンスのセットを判定する。
【0049】
実施形態実施例3:IABノードと通常の端末との間のランダムアクセス信号の競合解消
【0050】
通常の端末(例えば、UE)と比較して、IABノードは、ネットワーク展開においてより小さい密度を有し、したがって、より少ないランダムアクセスリソースを要求する。したがって、IABノードのためのランダムアクセス時間-周波数リソース配列は、通常のUEのためのものより疎隔となり得る。それでも、常時、2つ(IABノードおよびUE)の間で開始されるランダムアクセス伝送の衝突の発生の可能性が存在し、したがって、基本的に、通常の端末およびIABノードによって伝送されるランダムアクセスシーケンスが同一時間-周波数リソース上で衝突する問題を回避することができない。但し、IABドナーノードの観点から、通常の端末およびIABノードによって送信されるランダムアクセスシーケンスが同一時間-周波数リソース上に衝突するとき、検出されたランダムアクセスシーケンスが、IAB専用ランダムアクセスプリアンブルシーケンスであるかどうかを判定することが可能性として考えられ得る。IABノードのランダムアクセスリソースとダウンリンク信号との間のマッピング関係および標準端末ランダムアクセスリソースとダウンリンク信号との間のマッピング関係は、同一ではなく、同一時間-周波数リソースが信号伝送のために使用されているとき、相互に衝突する2つのランダムアクセスフォーマットを伴う伝送の場合、最良受信ビームは、単に、基地局の受信側において考慮されることができず、これは、検出失敗の確率を大幅に増加させる。
【0051】
図3は、IABランダムアクセスの受信ビームと通常のユーザのランダムアクセスとの間の衝突の実施例を図示する。図3に示されるように、通常の端末は、B4フォーマットを使用する。タイムスロット内に適合し得る、1つのみのランダムアクセスシーケンス1が存在する。この場合、マッピングされたダウンリンク信号は、同期ブロック1(SSB1)である。本構成では、IABノードは、C2フォーマットを使用する。C2は、B4より短いため、2つの連続ランダムアクセスシーケンス2および3をタイムスロット内に有することが、可能性として考えられ、対応するマッピングされた同期ブロックは、2および3である。基地局は、本ランダムアクセス機会(RO:RACH契機)では、同期ブロック1に対応する受信ビーム1または同期ブロック2および3に対応する受信ビーム2および3のいずれかを使用し得る。基地局が、ビーム1を使用する場合、これは、シーケンス2および3のための最良ビームではなく、基地局が、ビーム2およびビーム3を使用する場合、これらは、シーケンス1のための最良ビームではない。単一最良ビームは、全ての状況に適合されることができない。
【0052】
したがって、競合問題を解決する1つの方法は、依然として、IABノードのランダムアクセス時間-周波数リソースおよび通常の端末のランダムアクセス時間-周波数リソースを独立して構成し、それらの間に重複が存在しないことを確実にすることである。準最適方法は、両時間-周波数リソースの独立構成であるが、あるパーセンテージの重複を可能にする。実際、リソース限界のため、IABノードおよび通常の端末のランダムアクセス時間-周波数リソースが、独立して構成されることができない場合、同一時間-周波数リソース上の対応するランダムアクセス契機によってマッピングされたダウンリンク信号が一貫することを確実にすることが有益である。
【0053】
依然として、図3を実施例として取り上げると、通常の端末は、B4フォーマットを使用する。1つのみのランダムアクセスシーケンス1が、タイムスロット内に存在する。マッピングされたダウンリンク信号は、同期ブロック1であって、IABノードは、C2フォーマットを使用し、2つのランダムアクセスシーケンスが1つのタイムスロット内に存在する。連続ランダムアクセスシーケンス2および3はまた、1のマッピングされた同期ブロックを有していなければならない。本特定のマッピング関係は、タイムスロット内の利用可能なB4およびC2の数の比率が、判定され、ダウンリンク信号とランダムアクセス契機との間のマッピング関係が、本比率に従って設定され得るため、実装することが困難ではないことを保証する。例えば、ダウンリンク信号とランダムアクセス機会との間のマッピング関係が、B4フォーマットのために1:1に設定される場合、C2フォーマットにおいて構成されるダウンリンク信号とランダムアクセス機会との間のマッピング関係は、1:2である。
【0054】
実施形態実施例4:IABノードおよびIAB端末のランダムアクセス信号の競合解消
【0055】
IABノードは、ネットワークノードおよび端末のハイブリッドである。ノード自体は、独立セル識別子(セルID)および独立無線リソース管理能力を有する。IABノードは、IABノードのカバレッジ内のIAB端末のために、通常の端末から独立して、ランダムアクセスパラメータを構成することができる。IABノードによって制御される従来のカバレッジは通常のアンカ基地局のもの、よりはるかに小さく、IABのマルチアンテナ能力もまた、アンカ基地局のものと異なるため、また、通常の端末のランダムアクセスパラメータから独立して、IABノードのカバレッジ内のIAB端末を構成することが有用である。例えば、ランダムアクセスフォーマットA1は、IABノードのカバレッジ内のIAB端末のために構成され、アンカノードまたはIAB親ノード基地局の制御下、端末のランダムアクセスフォーマットは、B4であって、ランダムアクセスフォーマットA1シーケンスの全長は、より短い。これは、フォーマットを非常に小さいカバレッジを伴うセルのために好適なものにし、また、通常の端末によって送信されるランダムアクセス信号への干渉の制御を促進する。IABノードは、したがって、標準端末およびIABノードから独立して、IAB端末をランダムアクセスルートシーケンスおよびNcsで構成すべきである。
【0056】
IABノードによってIAB端末に対して構成される、ランダムアクセスプロシージャのパラメータはまた、IABドナーまたはIAB親ノードに報告されてもよい。対応するランダムアクセスリソースパラメータを報告することは、IABドナーまたはIAB親ノードにとって、IAB端末のRACHアクセスリンクとの衝突を回避するように、IABノードおよびIABノードのRACHリソースを適切に構成し、IAB端末のRACHリソースに従って、ダウンリンクバックホールリンクリソースを受信するために有益である。アクセスリンク上のリソース競合を解決することは、特に、IABが、波長分割多重化を使用して、戻りリンクおよびアクセスリンクを隔離するとき、重要である。
【0057】
図4は、無線通信の方法400のフローチャート描写である。方法400は、第1の通信ノードによって、第1の通信ノードと第2の通信ノードとの間の第1の通信リンク上で第2の通信ノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを構成すること(402)と、第2の通信ノードから、第1の通信リンク上で第1のパラメータのセットを使用する、ランダムアクセス信号を受信すること(404)とを含む。第1の通信ノードはまた、少なくともいくつかの伝送リソースを第1の通信リンクと共有する、第2の通信リンクを介して、無線コネクティビティを第3の通信ノードに提供する。第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスインデックスセット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースのうちの1つ以上を含む。
【0058】
図5は、無線通信の例示的方法500のフローチャート描写である。方法500は、第1の通信ノードから、第1の通信ノードと第2の通信ノードとの間の第1の通信リンク上で第2の通信ノードによるランダムアクセスプロシージャに関連する第1のパラメータのセットを受信すること(502)と、第2の通信ノードから、第1の通信リンク上で第1のパラメータのセットを使用する、ランダムアクセス信号を伝送すること(504)とを含む。第1の通信ノードはまた、少なくともいくつかの伝送リソースを第1の通信リンクと共有する、第2の通信リンクを介して、無線コネクティビティを第3の通信ノードに提供する。第1のパラメータのセットは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスインデックスセット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースのうちの1つ以上を含む。
【0059】
方法400および500を参照すると、いくつかの実施形態では、第1の通信ノードは、IAB親ノード(例えば、基地局または別のネットワークノード)であってもよい。そのような場合、第2の通信ノードは、IABノードであってもよく、第1の通信リンクは、バックホールリンクであってもよい。いくつかの実施形態では、第1の通信ノード、例えば、IAB親ノードはまた、無線コネクティビティをユーザデバイスまたはUE等の第3の通信ノードに提供するように構成されてもよい。そのような場合、第1の通信ノードと第3の通信ノードとの間の通信リンクは、ユーザデバイスへ/からおよび基地局から/への無線チャネルであってもよい。
【0060】
方法400および500を参照すると、いくつかの実施形態では、第1のパラメータのセット内のランダムアクセスフォーマットの構成は、第2の通信リンクを使用したランダムアクセスのために第3のノードによって使用される第2のパラメータのセット内のランダムアクセスフォーマットに関連せず、したがって、これらのパラメータは、独立して割り当てられ得る。
【0061】
説明されるように、ランダムアクセスチャネルプロシージャと関連付けられるパラメータのうちのいくつかは、方法400および500の間に使用されてもよい。これらのパラメータは、ランダムアクセスフォーマット、ランダムアクセスシーケンスインデックスセット、ランダムアクセスシーケンスルートシーケンスインデックス、ランダムアクセス巡回シフト、およびランダムアクセス時間-周波数リソースを含んでもよい。さらに、これらのパラメータは、第1および第2の通信リンク上に独立して割り当てられてもよい。例えば、これらの割当は、各通信リンクの条件に基づいてもよく、一方のリンク上での使用のために選択すべきパラメータに関して行われる決定は、他方のリンクに関して行われる決定にいかなる影響も及ぼし得ない。いくつかの実施形態では、第2の通信ノード(例えば、IABノード)は、無線コネクティビティを別のネットワークノードに提供してもよい。本別のネットワークノードは、IABノードであってもよい、またはUEであってもよい。
【0062】
図6は、無線通信装置600の実施例を示す。装置600は、方法400または500もしくは本書に説明される他の技法を実装してもよい。装置600は、例えば、本明細書に説明される、第1の通信ノード、第2の通信ノード、または第3の通信ノードであってもよい。例えば、装置600は、基地局(例えば、eNBまたはgNB)の機能性を実装してもよい。いくつかの実施形態では、装置600は、スマートフォン、IoTデバイス、ラップトップ、タブレット等のユーザデバイスを実装するために使用されてもよい。
【0063】
装置600は、1つ以上のプロセッサ610を含む。装置600は、1つ以上のメモリ620を含んでもよい。装置600は、1つ以上の伝送機630を含んでもよい。装置600は、1つ以上の受信機640を含んでもよい。プロセッサ610は、コードを実行し、方法400または方法500等の無線通信方法を実装するように構成されてもよい。メモリ620は、プロセッサ実行可能コード、データ、無線通信方法の実行の間の中間計算の結果等を記憶するために使用されてもよい。伝送機630は、ネットワークインターフェースを介して、本明細書に説明される種々のメッセージおよび信号のうちの少なくともいくつかを伝送するように構成されてもよい。受信機640は、ネットワークインターフェースを介して、本明細書に説明される信号およびメッセージのうちの少なくともいくつかを受信するように構成されてもよい。装置600は、例えば、セルラー無線およびバックホール接続上で通信を実施するための複数の伝送機および/または受信機を使用してもよい。
【0064】
本書に説明される、開示される実施形態および他の実施形態、モジュール、ならびに機能動作は、デジタル電子回路構成内、もしくは本書に開示される構造およびその構造均等物を含む、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェア内、もしくはそれらのうちの1つ以上の組み合わせ内に実装されることができる。開示される実施形態および他の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理装置による実行のための、またはその動作を制御するために、コンピュータ可読媒体上にエンコーディングされたコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして実装されることができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、機械可読伝搬信号をもたらす組成物質、またはそれらのうちの1つ以上の組み合わせであることができる。用語「データ処理装置」は、データを処理するためのあらゆる装置、デバイス、および機械を包含し、一例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のプロセッサもしくはコンピュータを含む。装置は、ハードウェアに加え、当該コンピュータプログラムのための実行環境を作成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらのうちの1つ以上の組み合わせを構成するコードを含むことができる。伝搬される信号は、人工的に生成された信号、例えば、好適な受信機装置への伝送のために情報をエンコーディングするように生成される、機械生成された電気、光学、または電磁信号である。
【0065】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られる)は、コンパイル型またはインタープリタ型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で記述されることができ、独立型プログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、もしくはコンピューティング環境において使用するために好適な他のユニットとしてを含む、任意の形態で展開されることができる。コンピュータプログラムは、必ずしも、ファイルシステム内のファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語ドキュメント内に記憶される1つ以上のスクリプト)を保持する、ファイルの一部内、当該プログラム専用の単一ファイル内、もしくは複数の協調ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶する、ファイル)内に記憶されることができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上、または1つの敷地に位置する、もしくは複数の敷地を横断して分散され、通信ネットワークによって相互に接続される、複数のコンピュータ上で実行されるように展開されることができる。
【0066】
本書に説明されるプロセスおよび論理フローは、1つ以上のコンピュータプログラムを実行し、入力データに作用し、出力を生成することによって、機能を実施する、1つ以上のプログラマブルプロセッサによって実施されることができる。プロセスおよび論理フローはまた、特殊目的論理回路構成、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実施されることができ、装置はまた、そのようなものとして実装されることができる。
【0067】
コンピュータプログラムの実行のために好適なプロセッサは、一例として、一般的および特殊目的マイクロプロセッサの両方ならびに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサを含む。概して、プロセッサは、命令およびデータを読取専用メモリまたはランダムアクセスメモリもしくは両方から受信するであろう。コンピュータの不可欠な要素は、命令を実施するためのプロセッサと、命令およびデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスとである。概して、コンピュータはまた、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶デバイス、例えば、磁気、光磁気ディスク、または光ディスクを含む、またはそこからデータを受信する、またはそこにデータを転送する、もしくは両方を行うように動作可能に結合される。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するために好適なコンピュータ可読媒体は、一例として、半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、ならびにCD ROMおよびDVD-ROMディスクを含む、あらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、特殊目的論理回路構成によって補完される、またはその中に組み込まれることができる。
【0068】
本書は、多くの詳細を含有するが、これらは、請求される発明の範囲または請求され得る内容に関する限界としてはなく、むしろ、特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態のコンテキストにおいて本書に説明されるある特徴はまた、単一実施形態において組み合わせて実装されることができる。逆に言えば、単一実施形態のコンテキストに説明される種々の特徴もまた、別個に、または任意の好適な副次的組み合わせにおいて、複数の実施形態に実装されることができる。さらに、特徴は、ある組み合わせにおいて作用するように上記に説明され得るが、最初は、そのように請求される場合でも、請求される組み合わせからの1つ以上の特徴は、ある場合には、組み合わせから除外されることができ、請求される組み合わせは、副次的組み合わせまたは副次的組み合わせの変形例を対象とし得る。同様に、動作は、特定の順序において図面に描写されるが、これは、そのような動作が、示される特定の順序において、または順次順序において実施されること、もしくは全ての図示される動作が望ましい結果を達成するために実施されることを要求するものとして理解されるべきではない。
【0069】
いくつかの実施例および実装のみが、開示される。説明される実施例および実装ならびに他の実装の変形例、修正、および向上が、開示される内容に基づいて行われることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6