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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】照明器具及び照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/237 20160101AFI20240809BHJP
   F21K 9/233 20160101ALI20240809BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20240809BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20240809BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240809BHJP
【FI】
F21K9/237
F21K9/233
F21V19/00 230
F21V19/00 210
F21V23/00 170
F21V23/00 160
F21Y115:10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020178318
(22)【出願日】2020-10-23
(65)【公開番号】P2022069239
(43)【公開日】2022-05-11
【審査請求日】2023-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江原 毅
(72)【発明者】
【氏名】櫻川 健太
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-076877(JP,A)
【文献】特開2018-125315(JP,A)
【文献】特開2020-077597(JP,A)
【文献】特開2019-133840(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/237
F21K 9/233
F21V 19/00
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプを装着可能なソケットと、
前記ソケットに取り付けられた固定部と、
電源電線を保持可能な電源電線保持部を有し、前記固定部に取り付けられている端子台と、
前記ソケット、前記固定部及び前記端子台を収容する筒状部を有する器具本体と、を備え、
前記器具本体は、前記筒状部の軸方向における第1端に、前記電源電線を通すための第1開口部を有し、前記第1端とは反対側の第2端に、前記ランプを露出させる第2開口部を有し、
前記端子台は、前記電源電線保持部が前記第1端側を向くように前記固定部に取り付けられており、
前記固定部は、
前記軸方向と直交する平面に沿って配置された板状の固定部ベースと、
前記軸方向と直交する前記平面に対して傾斜した傾斜面を有する傾斜部と、を有し、
前記傾斜部は前記固定部ベースの中心に配置されており、
前記端子台は、前記傾斜部の前記傾斜面に配置されている、
照明器具。
【請求項2】
前記端子台は、前記軸方向から見て前記電源電線保持部が前記第1開口部の側を向くように前記固定部に取り付けられている、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記固定部は、前記軸方向において前記端子台と前記ソケットとの間に配置されている、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記軸方向から見て、前記端子台は、前記ソケットの幅のうち最大の幅を直径とし前記ソケットの中心を中心とする円の内側に配置されている、
請求項1~3のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記端子台は、前記電源電線が通されるガイド孔を有し、
前記軸方向と直交する前記平面と前記ガイド孔の貫通方向とがなす角の大きさは、5度以上である、
請求項1~4のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記固定部につながっており、作業者が捕捉可能な捕捉部を更に備え、
前記捕捉部の少なくとも一部は、前記傾斜部から前記器具本体の前記第2端側へ突出している、
請求項1~5のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記軸方向と直交する方向から見て、前記捕捉部は、前記固定部ベースと前記傾斜面との間に配置されている、
請求項6に記載の照明器具。
【請求項8】
前記固定部は、前記固定部ベースと前記傾斜部とを連結する2つの連結部を有し、
前記2つの連結部は、前記軸方向と直交する方向に並んでおり、
前記捕捉部は、前記2つの連結部の間に配置されている、
請求項6又は7に記載の照明器具。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の照明器具と、
前記ランプと、を備える、
照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に照明器具及び照明装置に関し、より詳細には、ソケットと端子台とを備える照明器具及びこの照明器具を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の照明器具は、光源ユニット(ランプ)と、ソケットとを備えている。ソケットの端子部には、電源ケーブル(電源電線)を挿入する筒状のケーブル挿入口が設けられている。ソケットには、電源ケーブルを介して外部の商用電力が入力される。ソケットに入力された電力は、光源ユニットに供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-136209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の照明器具では、電源ケーブル(電源電線)を端子部(端子台)に接続する作業が煩雑となるため、当該作業の作業性の改善が望まれる場合があった。
【0005】
本開示は、電源電線を端子台に接続する作業の作業性を改善させることができる照明器具及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明器具は、ソケットと、固定部と、端子台と、器具本体と、を備える。前記ソケットは、ランプを装着可能である。前記固定部は、前記ソケットに取り付けられている。前記端子台は、電源電線を保持可能な電源電線保持部を有し、前記固定部に取り付けられている。前記器具本体は、前記ソケット、前記固定部及び前記端子台を収容する筒状部を有する。前記器具本体は、前記筒状部の軸方向における第1端に、前記電源電線を通すための第1開口部を有し、前記第1端とは反対側の第2端に、前記ランプを露出させる第2開口部を有する。前記端子台は、前記電源電線保持部が前記第1端側を向くように前記固定部に取り付けられている。前記固定部は、固定部ベースと、傾斜部と、を有する。前記固定部ベースは、板状であり、前記軸方向と直交する平面に沿って配置されている。前記傾斜部は、前記軸方向と直交する前記平面に対して傾斜した傾斜面を有する。前記傾斜部は前記固定部ベースの中心に配置されている。前記端子台は、前記傾斜部の前記傾斜面に配置されている。
【0007】
本開示の一態様に係る照明装置は、前記照明器具と、前記ランプと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、電源電線を端子台に接続する作業の作業性を改善させることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係る照明装置の正面断面図である。
図2図2は、同上の照明装置の斜視図である。
図3図3は、同上の照明装置の分解斜視図である。
図4図4は、同上の照明装置のうち、器具本体及び固定部を除いた構成の平面図である。
図5図5は、同上の照明装置のうち、器具本体を除いた構成の平面図である。
図6図6は、同上の照明装置のうち、器具本体及びランプを除いた構成の斜視図である。
図7図7は、変形例1に係る照明装置の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態)
以下、実施形態に係る照明器具及び照明装置について、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、図1等に示す方向を表す矢印D1~D3は、説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
【0011】
(概要)
図1に示すように、本実施形態の照明器具1は、ソケット6と、固定部4と、端子台3と、捕捉部5と、器具本体2と、を備える。ソケット6は、ランプ7を装着可能である。固定部4は、ソケット6に取り付けられている。端子台3は、電源電線W1を保持可能な電源電線保持部(ガイド孔301)を有し、固定部4に取り付けられている。捕捉部5は、ソケット6及び固定部4のうち少なくとも一方につながっており、作業者が捕捉可能である。器具本体2は、ソケット6、固定部4、端子台3及び捕捉部5を収容する筒状部20を有する。器具本体2は、筒状部20の軸方向D3における第1端201と、第1端201とは反対側の第2端202と、を含み、第2端202に、ランプ7を露出させる開口部(第2開口部200)を有する。ソケット6は、ランプ7の少なくとも一部が挿入される貫通孔600を有し、貫通孔600の貫通方向は、筒状部20の軸方向D3に沿っている。軸方向D3から見て、捕捉部5は、貫通孔600の内側に配置されている。
【0012】
このような照明器具1によれば、作業者は、捕捉部5を捕捉して引っ張ることで、ソケット6、固定部4及び端子台3を器具本体2から取り外すことができる。また、捕捉部5は、貫通孔600の内側に配置されているので、作業者は、貫通孔600に手又は工具等を通すことで、容易に捕捉部5を捕捉できる。このように、本実施形態の照明器具1によれば、捕捉部5を設けたことにより、照明器具1の分解作業の作業性が改善する。
【0013】
また、本実施形態の照明器具1において、器具本体2は、筒状部20の軸方向D3における第1端201に、電源電線W1を通すための第1開口部220を有し、第1端201とは反対側の第2端202に、ランプ7を露出させる第2開口部200を有する。端子台3は、電源電線保持部(ガイド孔301)が第1端201側を向くように固定部4に取り付けられている。
【0014】
このような照明器具1によれば、電源電線保持部が軸方向D3と直交する方向を向いている場合と比較して、第1開口部220に通された電源電線W1を電源電線保持部に保持する際に、電源電線W1の曲げの大きさを小さくすることができる。よって、作業者が電源電線W1を曲げるために電源電線W1に加える力の大きさを小さくすることができる。また、電源電線W1の曲げの大きさが比較的小さいため、電源電線W1の先端部の位置合わせが容易となる。このように、本実施形態の照明器具1によれば、電源電線W1を端子台3に接続する作業の作業性が改善する。
【0015】
また、本実施形態の照明装置10は、照明器具1と、ランプ7と、を備える。ランプ7は、電源(例えば、商用電源、分散型電源又は蓄電池)に電気的に接続された電源電線W1から電力の供給を受けて点灯する光源を有する。
【0016】
(詳細)
(1)規定
本実施形態では、器具本体2の第1端201から見て第2端202が位置する側を下と規定し、器具本体2の第2端202から見て第1端201が位置する側を上と規定する。ただし、これらの規定は、照明器具1及び照明装置10の使用方向を限定する趣旨ではない。
【0017】
(2)用途
照明装置10は、一例として、天井に設置されるダウンライトとして用いられる。より詳細には、図1に示すように、照明装置10は、天井材91の下面912と接触するように配置され、2つのねじ81(図2参照)により天井材91に固定される。天井材91の上では、複数(本実施形態では2つ)の電源電線W1が引き回される。2つの電源電線W1及び天井材91の上には、断熱材92が載せ置かれる。
【0018】
なお、本開示の照明装置10の構成は、ダウンライトに適用されることに限定されない。本開示の照明装置10の構成は、例えば、シーリングライト、ベースライト、防犯灯及び街路灯等の、屋内外の各種の照明装置に適用され得る。また、照明装置10は、例えば、床に設置されてもよいし、壁に設置されてもよい。
【0019】
(3)全体構成
図1図3に示すように、照明装置10は、照明器具1と、ランプ7と、を備える。照明器具1は、ソケット6と、固定部4と、端子台3と、器具本体2と、捕捉部5と、を備える。照明器具1は、さらに、2つのねじ81と、2つの取付ユニット82と、ねじ83と、2つのねじ84と、2つの給電ピン85と、を備える。
【0020】
(4)器具本体
図1図3に示すように、器具本体2は、筒状部20と、第1底部21と、第2底部22と、側壁部23と、を有する。筒状部20と、第1底部21と、第2底部22と、側壁部23とは、一体成形により形成されている。
【0021】
筒状部20の形状は、円筒状である。筒状部20の下端は、器具本体2の第2端202(下端)に一致する。筒状部20は、第2端202に第2開口部200を有する。第2開口部200の形状は、円状である。
【0022】
第1底部21は、筒状部20の内側に配置されている。第1底部21の外周縁の形状は、筒状部20と同心の円状である。第1底部21の直径は、筒状部20の直径よりも小さい。第1底部21は、筒状部20のうち上下方向(筒状部20の軸方向D3)の中心よりも上に配置されている。
【0023】
第2底部22は、第1底部21よりも上に配置されている。第2底部22は、筒状部20の内側に配置されている。第2底部22の形状は、板状である。第1底部21と第2底部22とは、上下方向に長さを有する側壁部23を介してつながっている。第2底部22から見て、第1底部21、側壁部23及び筒状部20に囲まれた空間は、第2底部22から下に窪んだ窪みに相当する。
【0024】
第2底部22の上面は、器具本体2の第1端201に含まれる。第2底部22の上面が天井材91の下面912に面接触した状態で、照明装置10は、天井材91に取り付けられる。
【0025】
第2底部22は、第1開口部220を有する。第1開口部220の形状は、円状である。第1開口部220は、上から見て筒状部20の中心と重なる位置に形成されている。また、天井材91には、開口部910が形成される。開口部910の形状は、円状である。開口部910は、例えば、ホールソーを用いて形成される。また、第2底部22は、2つの挿通孔221及び2つの挿通孔222を有する。
【0026】
第1開口部220と開口部910とが上下につながるように照明装置10が配置され、この状態で、2つのねじ81が2つの挿通孔221に下から通され、天井材91にねじ込まれる。これにより、器具本体2が天井材91に固定される。すなわち、2つのねじ81はそれぞれ、器具本体2を天井材91等の構造体(取付対象)に取り付けるための取付部材として機能する。
【0027】
2つの挿通孔222には、固定部4を器具本体2に取り付けるための後述の2つのナット822が挿入される。
【0028】
(5)ソケット
図3図4に示すように、ソケット6は、ソケットベース61と、立上り部62と、2つの覆い部63と、複数(図4では4つ)のボス部64と、複数(図4では2つ)のコンタクト65と、を有する。ソケットベース61と立上り部62と複数のボス部64とは、1つの部材からなる。2つの覆い部63は、ソケットベース61に取り付けられている。ソケットベース61と、立上り部62と、2つの覆い部63と、複数のボス部64とは、2つのコンタクト65等を保持する構造部に相当する。構造部は、電気絶縁性を有している。構造部の材料は、例えば、合成樹脂である。
【0029】
上から見て、ソケット6の外形形状は、円状である。ソケット6は、筒状部20と同心状に配置されている。
【0030】
上下方向から見て、ソケットベース61の形状は、円環状である。ソケットベース61は、互いに対角となる位置に、2つの切欠き611を有する。
【0031】
立上り部62は、GX53口金を接続可能な形状に形成されている。すなわち、ソケット6は、GX53口金用ソケットである。GX53は、IEC(国際電気標準会議)の規格である。
【0032】
立上り部62の形状は、円筒状である。立上り部62は、ソケットベース61の内縁から上向きに突出している。つまり、ソケット6は、立上り部62の内側に貫通孔600を有する。貫通孔600の内面は、立上り部62の内面と一致する。また、ソケット6は、貫通孔600の内面から突出した複数(図1では2つ)の突起621を有する。
【0033】
2つの覆い部63は、ソケットベース61の上面の一部を覆っている。2つの覆い部63は、ソケットベース61において互いに対角となる位置に配置されている。ソケットベース61は、各覆い部63と対向する位置に、給電孔612を有している。つまり、ソケットベース61は、2つの給電孔612を有している。各給電孔612は、だるま孔である。各給電孔612には、ランプ7から突出した給電ピン85が挿入されている。
【0034】
各覆い部63とソケットベース61との間には、空間が形成されている。つまり、上記空間が2つ形成されている。各空間には、給電孔612に挿入された給電ピン85が配置されている。
【0035】
2つのコンタクト65は、2つの給電ピン85と導通する。2つのコンタクト65の各々は、例えば、上から見てU字状に形成されている。2つのコンタクト65は、2つの覆い部63とソケットベース61との間の上記2つの空間に収容されている。2つのコンタクト65は、ソケット6にランプ7が取り付けられたときに2つの給電ピン85と接触して導通する。
【0036】
各覆い部63は、接続孔630を有している。各覆い部63の接続孔630には、コンタクト65と端子台3との間を電気的に接続する接続線W2が通される。つまり、接続線W2は、2つ設けられる。各接続線W2は、コンタクト65及び給電ピン85を介して、ランプ7に電気的に接続される。
【0037】
複数(4つ)のボス部64は、ソケットベース61から上向きに突出している。複数のボス部64のうち2つのボス部64には、ソケット6を固定部4に取り付けるための2つのねじ84が挿入されている。なお、3つ以上のボス部64にそれぞれねじ84が挿入されていてもよい。
【0038】
(6)ランプ
上下方向から見て、ランプ7の形状は、円状である。ランプ7は、筒状部20と同心状に配置されている。
【0039】
図1図3に示すように、ランプ7は、ランプベース71と、カバー72と、を有する。ランプ7は、光源を更に有する。また、ランプ7は、光源が実装された基板を更に有する。光源は、例えば、1又は複数の発光ダイオードである。光源は、ランプベース71とカバー72とに囲まれた空間に配置されている。
【0040】
ランプベース71は、箱状部711と、口金712と、を有する。箱状部711と口金712とは、1つの部材からなる。
【0041】
箱状部711は、下面が開口した箱状に形成されている。上から見て、箱状部711の形状は、円状である。ソケット6にランプ7が装着された状態では、箱状部711の上面は、ソケットベース61と接触する。箱状部711には、2つの給電ピン85が固定されている。
【0042】
口金712は、GX53口金である。口金712は、箱状部711の上面から上に突出している。口金712の形状は、円柱状である。口金712の軸方向は、上下方向に沿っている。口金712は、内部に空間を有し、口金712の内部の空間は、箱状部711の内部の空間とつながっている。口金712は、その外周面に、複数(図1では2つ)の溝部7120を有する。
【0043】
口金712は、ソケット6の立上り部62の内側(貫通孔600)に挿入される。さらに、2つの溝部7120には、ソケット6の2つの突起621が挿入される。これにより、ソケット6にランプ7が装着される。
【0044】
より詳細には、各溝部7120は、上下方向に長さを有する第1領域と、上下方向と直交する方向に長さを有する第2領域と、を含むL字状に形成されている(図3参照)。ソケット6の下方からランプ7を上向きに移動させることで、各突起621は、溝部7120の第1領域に挿入される。その後、ランプ7を回転させることで、各突起621は、溝部7120の第2領域に挿入される。
【0045】
カバー72の形状は、上面が開口した円柱状である。カバー72は、透光性を有する。カバー72は、ランプ7の光源から放射される光を透過させる。カバー72は、ランプベース71の下端に取り付けられている。カバー72は、ランプベース71の下面の開口を覆うようにランプベース71に取り付けられている。器具本体2の下端の第2開口部200からは、カバー72が露出する。
【0046】
カバー72の材料は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂又はシリコーン樹脂等の合成樹脂である。なお、カバー72の材料は、合成樹脂以外の材料であってもよい。カバー72の材料は、例えばガラスであってもよい。また、カバー72は、光拡散性を有していてもよい。さらに、カバー72は、透明であってもよいし、乳白色であってもよい。
【0047】
(7)固定部及び捕捉部
捕捉部5は、固定部4につながっている。捕捉部5が固定部4につながっているとは、固定部4の少なくとも一部と捕捉部5とが1つの部材からなる場合と、捕捉部5が固定部4に取り付けられている場合と、を含む。本実施形態では、固定部4の少なくとも一部と捕捉部5とが1つの部材からなる。より詳細には、1枚の板材(例えば、金属板)に打ち抜き加工等の加工を施すことで、固定部4及び捕捉部5が形成されている。なお、捕捉部5は、固定部4とは別の部材であって、固定部4に取り付けられていてもよい。
【0048】
図1に示すように、固定部4は、上下方向(筒状部20の軸方向D3)において端子台3とソケット6との間に配置されている。より詳細には、固定部4の上に端子台3が配置されており、固定部4の下にソケット6が配置されている。固定部4の下端部は、ソケット6よりも上に位置し、端子台3の下端部は、ソケット6よりも上に位置する。
【0049】
上から見て、固定部4の外形形状は、円状である(図5参照)。固定部4は、筒状部20と同心状に配置されている。
【0050】
図3図5図6に示すように、固定部4は、固定部ベース41と、2つの連結部42と、傾斜部43と、を有する。固定部ベース41と2つの連結部42と傾斜部43とは、1つの部材からなる。
【0051】
固定部ベース41は、板状に形成されている。固定部ベース41の厚さ方向は、上下方向に沿っている。上から見て、固定部ベース41の形状は、円状である。固定部ベース41は、切欠き410を有している。上から見て、固定部ベース41のうち、切欠き410を除いた部分の形状は、C字状である。
【0052】
固定部ベース41は、2つの隆起部411を有している。2つの隆起部411は、切欠き410を挟んで互いに対角となる位置に設けられている。固定部ベース41は、2つの隆起部411の各々において、隆起部411の周囲よりも上に隆起している。
【0053】
各隆起部411には、貫通孔が形成されており、貫通孔には、ねじ821が挿入される。器具本体2の2つの挿通孔222に挿入された2つのナット822にそれぞれ、ねじ821がねじ込まれることで、固定部4が器具本体2に取り付けられる。また、ナット822とねじ821との間には、座金823が挟まれる。ねじ821、ナット822及び座金823は、固定部4を器具本体2に取り付けるための取付ユニット82を構成する。ソケット6及びランプ7は、固定部4を介して器具本体2に取り付けられる。照明器具1は、取付ユニット82を2つ備える。
【0054】
また、2つのねじ84が固定部ベース41とソケット6とを接続することにより、ソケット6が固定部4に取り付けられる。すなわち、2つのねじ84はそれぞれ、ソケット6を固定部4に取り付けるための取付部材として機能する。
【0055】
2つの連結部42は、固定部ベース41から上向きに突出している。2つの連結部42は、固定部ベース41と傾斜部43とを連結している。
【0056】
傾斜部43は、端子台3が取り付けられている端子台取付部として機能する。傾斜部43は、平板状に形成されている。傾斜部43は、上下方向(筒状部20の軸方向D3)と直交する平面に対して傾斜している。傾斜部43は、傾斜部43のうち2つの連結部42から離れた位置ほど下となるように傾斜している。傾斜部43のうち、2つの連結部42につながった側とは反対側には、端子台3が取り付けられている。
【0057】
傾斜部43の厚さ方向の両面は、上下方向(筒状部20の軸方向D3)と直交する平面に対して傾斜した傾斜面である。すなわち、固定部4は、傾斜部43に傾斜面431、432(図1参照)を有する。端子台3は、傾斜面431に配置されている。傾斜面432は、傾斜面431とは反対側の面である。傾斜部43の下には、ソケット6の貫通孔600が存在し、傾斜面432は、貫通孔600の下に配置されたランプ7と対向している。
【0058】
上から見て、傾斜部43は、固定部ベース41の切欠き410の少なくとも一部と重なる位置に配置されている。また、上から見て、傾斜部43の一部は、器具本体2の第2底部22に形成された第1開口部220と重なる。図5には、第1開口部220を上下方向と直交する平面に投影した領域220Aを図示している。
【0059】
固定部4は、切欠き400を有する。切欠き400は、2つの連結部42の間の空間と、この空間につながって形成された、傾斜部43の切欠きと、からなる。下から見て、捕捉部5は、切欠き400の内側に配置されている。より詳細には、固定部4及び捕捉部5のもととなる板材(金属板)を打ち抜くことで、捕捉部5と切欠き400とが形成されている。
【0060】
捕捉部5は、帯状に形成されている。捕捉部5は、筒状部20の軸方向D3及び2つの連結部42が並んでいる方向(第1方向D1)の両方と直交する第2方向D2に長さを有する。捕捉部5の第1端は、固定部ベース41につながっている。捕捉部5の第2端は、傾斜部43につながっている。また、捕捉部5は、上下方向(筒状部20の軸方向D3)と直交する方向において、固定部4との間に隙間を有する。より詳細には、捕捉部5は、2つの連結部42及び傾斜部43に対して、2つの連結部42が並んでいる方向(第1方向D1)において隙間を有する。
【0061】
図1に示すように、第1方向D1から見て、捕捉部5は、L字状に形成されている。捕捉部5は、第1部位51と、第2部位52と、第3部位53と、を有する。
【0062】
第1部位51は、平板状に形成されている。第1部位51の平面視形状は、矩形状である。第1部位51の厚さ方向は、筒状部20の軸方向D3に沿っている。第1部位51は、固定部ベース41と第2部位52とを連結している。第1方向D1から見て、第1部位51は、傾斜部43の下方に位置し、傾斜部43と対向している。
【0063】
第2部位52は、平板状に形成されている。第2部位52の平面視形状は、矩形状である。第2部位52の厚さ方向は、第2方向D2に沿っている。第2部位52は、第1部位51と第3部位53とを連結している。第1方向D1から見て、第2部位52は、2つの連結部42と対向している。
【0064】
第3部位53は、第1方向D1から見てV字状に曲がった板状に形成されている。第3部位53は、上に凸となる向きに形成されている。第3部位53は、第2部位52と傾斜部43とを連結している。図1に示すように、第1方向D1から見て、第3部位53の上端は、傾斜部43に対して上に突出している。
【0065】
捕捉部5の少なくとも一部は、固定部4から下側へ(器具本体2の第2端202側へ)突出している。より詳細には、捕捉部5のうち、第1部位51及び第2部位52が、固定部4(傾斜部43)から下側へ突出している。
【0066】
図1に示すように、捕捉部5は、ソケット6にランプ7が装着されたときに、ランプ7との間に隙間を有する。例えば、捕捉部5の第1部位51とランプ7の口金712との間には、上下方向の隙間が存在する。第1部位51と口金712とは、間に他の部材を介することなく、対向している。
【0067】
(8)端子台
図5図6に示すように、端子台3は、ボディ30と、複数(図5では2つ)の電源端子31と、複数(図5では2つ)の接続端子32と、を有する。各電源端子31及び各接続端子32の一例は、速結端子である。
【0068】
ボディ30の材料は、例えば、合成樹脂である。ボディ30は、電気絶縁性を有する。ボディ30の形状は、直方体状である。「直方体」は、立方体を含む概念である。ボディ30は、2つの電源端子31と2つの接続端子32とを収容している。
【0069】
2つの電源端子31は、2つの接続端子32と一対一で対応している。各電源端子31は、対応する接続端子32に電気的に接続されている。各電源端子31には、電源電線W1(図1参照)が電気的に、かつ機械的に接続される。各接続端子32には、接続線W2が電気的に、かつ機械的に接続される。これにより、2つの電源電線W1の各々が、対応する接続線W2に電気的に接続される。2つの電源電線W1は、端子台3及び2つの接続線W2を介して、2つの給電ピン85(図1参照)に電力を供給する。さらに、給電ピン85からランプ7に電力が供給される。これにより、ランプ7の光源が点灯する。
【0070】
直方体状のボディ30は、第1の面S1、第2の面S2、第3の面S3、第4の面S4、第5の面S5及び第6の面S6を含む。第1の面S1は、第2の面S2に対向する。第3の面S3は、第4の面S4に対向する。第5の面S5は、第6の面S6に対向する。第4の面S4は、固定部4の傾斜面431に面接触している。第5の面S5及び第6の面S6の法線方向は、第1方向D1に沿っている。第1方向D1から見て、第3の面S3及び第4の面S4の各々の長さは、第1の面S1及び第2の面S2の各々の長さよりも長い。
【0071】
ボディ30は、電源電線W1が通されるガイド孔301を複数(図5では2つ)有する。2つのガイド孔301は、第1の面S1に形成されている。各ガイド孔301の形状は、円状である。各ガイド孔301の奥には、電源端子31が配置されている。各電源電線W1は、ガイド孔301に保持(挿入)されることで、電源端子31に電気的に接続される。
【0072】
各ガイド孔301は、電源電線W1を保持する電源電線保持部として機能する。各電源電線W1は、ガイド孔301に通され、かつ、電源端子31に接続されることで保持される。各ガイド孔301の貫通方向は、第2方向D2に沿っており、上下に傾いている。各ガイド孔301の貫通方向に沿って各ガイド孔301の内部から外部へ向かう向きが、電源電線保持部の向きに相当する。各電源電線W1は、その先端部が電源電線保持部の向きに沿うように電源端子31に接続される。
【0073】
電源電線保持部の向きは、第1の面S1の法線方向と平行である。また、第1方向D1から見て、電源電線保持部の向きは、固定部4の傾斜面431の長さ方向と平行である。
【0074】
筒状部20の軸方向D3と直交する平面(例えば、第2底部22の上面)と、電源電線保持部の向きと、がなす角θ1(図1参照)の大きさは、5度以上であることが好ましい。つまり、筒状部20の軸方向D3と直交する平面と、ガイド孔301の貫通方向と、がなす角θ1の大きさは、5度以上であることが好ましい。また、角θ1の大きさは、45度以下であることが好ましい。本実施形態では、角θ1の大きさは、20度程度である。
【0075】
角θ1の大きさが5度以上であれば、角θ1の大きさが5度未満の場合と比較して、電源電線W1の曲げの大きさが小さいため、外皮が厚く曲げにくい電源電線W1を使用する場合でも、電源電線W1を端子台3に接続できる。また、角θ1の大きさが45度以下であれば、角θ1の大きさが45度よりも大きい場合と比較して、上下方向(軸方向D3)における端子台3の高さが小さいため、上下方向における照明器具1の高さを小さくすることができる。
【0076】
上述の通り、角θ1の大きさは、好ましくは5度以上45度以下である。角θ1の大きさは、より好ましくは10度以上45度以下である。角θ1の大きさは、更に好ましくは15度以上30度以下である。
【0077】
すなわち、角θ1の大きさは、好ましくは5度以上であり、より好ましくは10度以上であり、更に好ましくは15度以上である。また、角θ1の大きさは、好ましくは45度以下であり、より好ましくは30度以下である。
【0078】
端子台3は、電源電線保持部が上側(筒状部20の第1端201側)を向くように固定部4に取り付けられている。より詳細には、端子台3は、電源電線保持部の向きが斜め上向きとなるように固定部4に取り付けられている。
【0079】
また、端子台3は、上から見て(筒状部20の軸方向D3から見て)電源電線保持部が第1開口部220の側を向くように固定部4に取り付けられている。ここで、上から見て、第1開口部220は、筒状部20の中心と重なる位置に形成されている(図5参照)。つまり、上から見て、電源電線保持部は、筒状部20の中心側を向いている。言い換えると、上から見て、電源電線保持部の向きは、電源電線保持部(ガイド孔301)から筒状部20の中心側に向かう向きである。
【0080】
ボディ30は、上述の(第1)ガイド孔301とは別に、第2ガイド孔302を複数(本実施形態では2つ。図1では1つのみを図示している)有する。第2ガイド孔302は、第2の面S2に形成されている。各第2ガイド孔302の形状は、円状である。各第2ガイド孔302の奥には、接続端子32が配置されている。各接続線W2は、対応する第2ガイド孔302に通され、接続端子32に接続される。これにより、各接続線W2が保持される。
【0081】
ボディ30は、凹部303を更に有する。凹部303は、第3の面S3に形成されている。凹部303の底面には、ねじ83が通される貫通孔が形成されている。凹部303の底面と固定部4の傾斜部43とをねじ83で貫通することにより、端子台3が固定部4に取り付けられている。すなわち、ねじ83は、端子台3を固定部4に取り付けるための取付部材として機能する。
【0082】
端子台3は、好ましくは、各電源端子31と電源電線W1との接続を解除する解除ボタンを更に有する。
【0083】
図4に示すように、上から見て(筒状部20の軸方向D3から見て)、端子台3は、ソケット6の幅のうち最大の幅を直径としソケット6の中心を中心とする円Ci1の内側に配置されている。そのため、端子台3の一部が円Ci1の外側にある場合と比較して、上から見て、端子台3とソケット6とが占める面積を小さくすることができる。円Ci1は、ソケットベース61のうち2つの切欠き611が設けられた部位を除いて、ソケットベース61の外縁と略一致する。
【0084】
また、上から見て、円Ci1は、ランプ7の外縁と略一致する。すなわち、上から見て、端子台3は、ランプ7の外縁の内側に配置されている。
【0085】
(9)端子台への電源電線の接続
以下では、図1を参照して、2つの電源電線W1を端子台3(2つの電源端子31)に接続する手順の一例を説明する。器具本体2は、予め天井材91に固定されていてもよいし、2つの電源電線W1が端子台3に接続されてから天井材91に固定されてもよい。
【0086】
図1に示すように、各電源電線W1は、天井材91の上で引き回される。作業者は、電源電線W1の先端部を、天井材91に形成された開口部910及び器具本体2に形成された第1開口部220を通して、器具本体2の内部に挿入する。さらに、作業者は、電源電線W1の先端部を曲げて、ガイド孔301に挿入する。電源端子31が速結端子である場合は、電源電線W1の先端部がガイド孔301に挿入されるだけで、電源電線W1と電源端子31との接続が完了する。
【0087】
2つの電源電線W1が2つの電源端子31に接続され、かつ、器具本体2が天井材91に取り付けられた後、天井材91には、断熱材92が載せ置かれる。2つの電源電線W1のそれぞれの一部は、断熱材92と天井材91との間に挟まれる。
【0088】
本実施形態の端子台3は、ガイド孔301(電源電線保持部)が上側(筒状部20の第1端201側)を向くように固定部4に取り付けられている。そのため、ガイド孔301が上下方向と直交する方向を向いている場合と比較して、電源電線W1の曲げの大きさを小さくすることができる。また、端子台3が固定部4に取り付けられた状態のまま、各電源電線W1を端子台3に接続できるので、端子台3を固定部4から取り外してから各電源電線W1を端子台3に接続する場合と比較して、作業の手間が低減する。
【0089】
(10)ベース、固定部及び端子台の取外し
ソケット6、固定部4及び端子台3は、別の部材と交換したり、向きを変えたりするために、器具本体2からの取外しが必要となり得る。以下では、図1を参照して、ソケット6、固定部4及び端子台3を器具本体2から取り外す手順の一例を説明する。
【0090】
器具本体2は、天井材91に取り付けられているとする。また、固定部4は、2つの取付ユニット82を介して、器具本体2に取り付けられているとする。
【0091】
作業者は、まず、ランプ7をソケット6から取り外す。さらに、作業者は、2つの取付ユニット82の各々のねじ821を、ナット822から取り外す。ここで、ランプ7がソケット6から取り外された状態では、下から見て、各ねじ821は、ソケット6の貫通孔600の内側に位置するので、作業者は、貫通孔600に手又は工具等を入れて、各ねじ821を取り外すことができる。
【0092】
固定部4には、ソケット6及び端子台3が取り付けられている。また、端子台3には、2つの電源電線W1が接続されている。2つの電源電線W1は、断熱材92と天井材91との間に挟まれることで、保持されている。そのため、各ねじ821が取り外されても、端子台3は、2つの電源電線W1に吊り下げられることで、落下が抑制される。また、端子台3が取り付けられた固定部4、及び、固定部4に取り付けられたソケット6も同様に、落下が抑制される。なお、2つの電源電線W1が天井材91の上で保持されていない場合は、例えば、作業者がソケット6を支持することで、ソケット6、固定部4及び端子台3の落下が抑制されればよい。
【0093】
作業者は、各ねじ821を取り外した後、捕捉部5を捕捉する。「捕捉する」動作の一例は、掴む動作、及び、引っ掛ける動作である。作業者は、例えば、指若しくは工具で捕捉部5を掴む、又は、指若しくは工具を捕捉部5に引っ掛けることで、捕捉部5を捕捉する。作業者は、捕捉した捕捉部5を下に引っ張る。これにより、2つの電源電線W1が下に引っ張られて移動しながら、捕捉部5、固定部4、ソケット6及び端子台3が下に移動する。作業者は、捕捉部5を下に引っ張ることで、例えば、捕捉部5、固定部4、ソケット6及び端子台3を器具本体2の外部(下方)に引き出すことができる。
【0094】
捕捉部5とランプ7との間には上下方向の隙間があるため、捕捉部5が下に引っ張られて、下に変位するように塑性変形した場合であっても、ランプ7をソケット6に再装着したときにランプ7が捕捉部5に接触する可能性を低減させることができる。
【0095】
捕捉部5、固定部4、ソケット6及び端子台3を器具本体2に取り付ける際には、作業者は、捕捉部5、固定部4、ソケット6及び端子台3を一体に組み付けてから、固定部4を器具本体2に取り付ければよい。その後、作業者は、ランプ7をソケット6に取り付ければよい。
【0096】
(変形例1)
以下、変形例1に係る照明器具1Q及び照明装置10Qについて、図7を用いて説明する。実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0097】
本変形例1では、端子台3の向きが、実施形態と相違する。端子台3は、ボディ30の第3の面S3の法線方向が上下方向に沿うように配置されている。また、2つ(図7では1つのみを図示)のガイド孔301は、第3の面S3に形成されている。各ガイド孔301は、上下方向において第1開口部220に対向する位置に設けられている。
【0098】
各ガイド孔301の貫通方向は、上下方向に沿っている。各ガイド孔301の貫通方向に沿って各ガイド孔301の内部から外部へ向かう向き(電源電線保持部の向き)は、上向きである。筒状部20の軸方向D3と直交する平面と、ガイド孔301の貫通方向と、がなす角の大きさは、90度である。
【0099】
また、本変形例1では、固定部4の形状が実施形態と相違する。固定部4は、固定部ベース41と、端子台取付部44と、を有する。端子台取付部44は、固定部ベース41につながっている。端子台取付部44は、固定部ベース41よりも上に配置されている。端子台取付部44の形状は、平板状である。端子台取付部44の厚さ方向は、上下方向に沿っている。端子台取付部44には、端子台3が取り付けられている。
【0100】
また、本変形例1の照明器具1Qは、捕捉部5を備えていない。ただし、照明器具1Qは、捕捉部5を備えていてもよい。
【0101】
本変形例1の端子台3は、第3の面S3に2つのガイド孔301(電源電線保持部)を有し、第3の面S3と直交する第2の面S2に、2つの接続線W2を保持する2つの第2ガイド孔302を有する。端子台3は、2つの第2ガイド孔302の奥に、2つの接続線W2が接続される2つの接続端子32(図5参照)を有する。
【0102】
各電源電線W1は、その先端部が上下方向に沿うように電源端子31(図5参照)に接続される。そのため、2つのガイド孔301が軸方向D3と直交する方向を向いている場合と比較して、第1開口部220に通された各電源電線W1を電源電線保持部に保持する際に、各電源電線W1の曲げの大きさを小さくすることができる。よって、各電源電線W1を端子台3に接続する作業の作業性が改善する。
【0103】
以上より、本変形例1の照明器具1Qは、次の特徴を有する。端子台3は、接続端子32と、ボディ30と、を有する。接続端子32は、ランプ7と端子台3との間を電気的に接続する接続線W2を接続可能である。ボディ30は、電源電線保持部が設けられた第1主面(第3の面S3)と、接続端子32が設けられた第2主面(第2の面S2)と、を有する。第1主面の法線方向は、筒状部20の軸方向D3(上下方向)に沿っており、第2主面の法線方向は、軸方向D3と交差する。
【0104】
(その他の変形例)
以下、実施形態のその他の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。また、以下の変形例は、上述の変形例1と適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0105】
電源端子31は、速結端子に限定されず、例えば、ねじ端子又は圧着端子であってもよい。
【0106】
捕捉部5は、固定部4につながっていなくてもよい。捕捉部5は、ソケット6につながっていてもよい。捕捉部5がソケット6につながっているとは、ソケット6の少なくとも一部と捕捉部5とが1つの部材からなる場合と、捕捉部5がソケット6に取り付けられている場合と、を含む。また、捕捉部5の少なくとも一部は、ソケット6から下側へ(器具本体2の第2端202側へ)突出していてもよい。
【0107】
捕捉部5の個数は、1つに限定されず、2つ以上であってもよい。
【0108】
電源電線W1、接続線W2及び給電ピン85等の個数は、実施形態における個数に限定されない。
【0109】
ソケット6とランプ7とを電気的に接続する給電ピン85は、ランプ7に固定されることに代えて、ソケット6に固定されていてもよい。
【0110】
筒状部20の第2開口部200は、透光性を有する部材により覆われていてもよい。
【0111】
端子台3がガイド孔301を有することは、必須ではない。端子台3がガイド孔301を有していない場合は、電源端子31が電源電線保持部に相当する。この場合、電源電線保持部の向きは、例えば、次のように定義される。電源端子31が、所定方向に開口したU字状のばね端子であって、電源電線W1を挟んで保持する構造の場合は、上記所定方向が、電源電線保持部の向きに相当する。このように、電源端子31の形状による制約によって、電源電線W1の先端が特定の方向となるように電源電線W1が電源端子31に保持される場合は、上記特定の方向が、電源電線保持部の向きに相当する。
【0112】
端子台3の形状は、直方体状に限定されない。端子台3は、ガイド孔301(電源電線保持部)が設けられた第1の面S1と、固定部4に対向し、かつ、接触している第4の面S4とが、90度とは異なる角度で交差するような形状に形成されていてもよい。
【0113】
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
【0114】
第1の態様に係る照明器具(1、1Q)は、ソケット(6)と、固定部(4)と、端子台(3)と、器具本体(2)と、を備える。ソケット(6)は、ランプ(7)を装着可能である。固定部(4)は、ソケット(6)に取り付けられている。端子台(3)は、電源電線(W1)を保持可能な電源電線保持部(ガイド孔301)を有し、固定部(4)に取り付けられている。器具本体(2)は、ソケット(6)、固定部(4)及び端子台(3)を収容する筒状部(20)を有する。器具本体(2)は、筒状部(20)の軸方向(D3)における第1端(201)に、電源電線(W1)を通すための第1開口部(220)を有し、第1端(201)とは反対側の第2端(202)に、ランプ(7)を露出させる第2開口部(200)を有する。端子台(3)は、電源電線保持部(ガイド孔301)が第1端(201)側を向くように固定部(4)に取り付けられている。
【0115】
上記の構成によれば、電源電線保持部(ガイド孔301)が軸方向(D3)と直交する方向を向いている場合と比較して、第1開口部(220)に通された電源電線(W1)を電源電線保持部(ガイド孔301)に保持する際に、電源電線(W1)の曲げの大きさを小さくすることができる。よって、電源電線(W1)を端子台(3)に接続する作業の作業性が改善する。
【0116】
また、第2の態様に係る照明器具(1、1Q)では、第1の態様において、端子台(3)は、軸方向(D3)から見て電源電線保持部(ガイド孔301)が第1開口部(220)の側を向くように固定部(4)に取り付けられている。
【0117】
上記の構成によれば、電源電線保持部(ガイド孔301)が第1開口部(220)の側とは反対側を向いている場合と比較して、電源電線(W1)を端子台(3)に接続する作業の作業性が改善する。
【0118】
また、第3の態様に係る照明器具(1、1Q)では、第1又は2の態様において、固定部(4)は、軸方向(D3)において端子台(3)とソケット(6)との間に配置されている。
【0119】
上記の構成によれば、電源電線(W1)とソケット(6)とが干渉する可能性を低減させることができる。
【0120】
また、第4の態様に係る照明器具(1、1Q)では、第1~3の態様のいずれか1つにおいて、軸方向(D3)から見て、端子台(3)は、ソケット(6)の幅のうち最大の幅を直径としソケット(6)の中心を中心とする円(Ci1)の内側に配置されている。
【0121】
上記の構成によれば、端子台(3)の一部が円(Ci1)の外側にある場合と比較して、軸方向(D3)から見た照明器具(1、1Q)の幅(径)を短くすることができる。
【0122】
また、第5の態様に係る照明器具(1)では、第1~4の態様のいずれか1つにおいて、固定部(4)は、軸方向(D3)と直交する平面に対して傾斜した傾斜面(431)を有する。端子台(3)は、傾斜面(431)に配置されている。
【0123】
上記の構成によれば、端子台(3)の形状の設計変更を必ずしも要することなく、端子台(3)を、電源電線保持部(ガイド孔301)が第1端(201)側を向くように固定部(4)に取り付けることができる。
【0124】
また、第6の態様に係る照明器具(1、1Q)では、第1~5の態様のいずれか1つにおいて、端子台(3)は、電源電線(W1)が通されるガイド孔(301)を有する。軸方向(D3)と直交する平面とガイド孔(301)の貫通方向とがなす角(θ1)の大きさは、5度以上である。
【0125】
上記の構成によれば、角(θ1)が5度未満の場合と比較して、電源電線(W1)を電源電線保持部(ガイド孔301)に接続しやすい。
【0126】
また、第7の態様に係る照明器具(1Q)では、第1~6の態様のいずれか1つにおいて、端子台(3)は、接続端子(32)と、ボディ(30)と、を更に有する。接続端子(32)は、ランプ(7)と端子台(3)との間を電気的に接続する接続線(W2)を接続可能である。ボディ(30)は、電源電線保持部(ガイド孔301)が設けられた第1主面(第3の面S3)と、接続端子(32)が設けられた第2主面(第2の面S2)と、を有する。第1主面の法線方向は、軸方向(D3)に沿っており、第2主面の法線方向は、軸方向(D3)と交差する。
【0127】
上記の構成によれば、第1主面の法線方向が軸方向(D3)に沿っているので、電源電線(W1)を端子台(3)に接続する作業の作業性が更に改善する。
【0128】
第1の態様以外の構成については、照明器具(1、1Q)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0129】
また、第8の態様に係る照明装置(10、10Q)は、第1~7の態様のいずれか1つに係る照明器具(1、1Q)と、ランプ(7)と、を備える。
【0130】
上記の構成によれば、電源電線(W1)を端子台(3)に接続する作業の作業性が改善する。
【符号の説明】
【0131】
1、1Q 照明器具
3 端子台
4 固定部
6 ソケット
7 ランプ
10、10Q 照明装置
20 筒状部
30 ボディ
32 接続端子
200 第2開口部
201 第1端
202 第2端
220 第1開口部
301 ガイド孔(電源電線保持部)
431 傾斜面
Ci1 円
D3 軸方向
S2 第2の面(第2主面)
S3 第3の面(第1主面)
W1 電源電線
W2 接続線
θ1 角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7