(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】つい立て
(51)【国際特許分類】
A47B 96/04 20060101AFI20240809BHJP
A47B 17/04 20060101ALI20240809BHJP
E04B 2/74 20060101ALI20240809BHJP
A47G 5/00 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
A47B96/04 B
A47B17/04
E04B2/74 561H
A47G5/00 A
(21)【出願番号】P 2020114223
(22)【出願日】2020-07-01
【審査請求日】2023-06-21
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 発行日 : 2020年5月20日 刊行物 : 岐阜新聞 2020年5月20日発行(岐阜経済面) ウェブサイトの掲載日 : 2020年5月19日、5月30日 公開場所(ウェブサイトのアドレス):https://www.risu.co.jp/gifu-plastic/news/20200519-1777.html(5月19日) http://teccell.co.jp/case/%E3%80%8A%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8B%E9%A3%9B%E6%B2%AB%E6%84%9F%E6%9F%93%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%80%80%E6%8A%98%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%9F%E3%81%BF%E5%8D%93/(5月30日) 発行日: 2020年5月27日 刊行物: 中日新聞 2020年5月27日発行(岐阜経済面) 発行日: 2020年5月20日 刊行物: 中部経済新聞 2020年5月20日発行(岐阜経済面) 発行日: 2020年6月1日 刊行物: 週刊「包装タイムス」 2020年6月1日発行 ウェブサイトの掲載日: 2020年5月19日~ 公開場所(ウェブサイトのアドレス):別紙リストに記載
(73)【特許権者】
【識別番号】000010054
【氏名又は名称】岐阜プラスチック工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福島 伸二
(72)【発明者】
【氏名】村上 拓也
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】実開昭60-195574(JP,U)
【文献】特開2013-002099(JP,A)
【文献】特開2003-041693(JP,A)
【文献】特開平09-296548(JP,A)
【文献】実開平05-084262(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 96/04
A47B 17/04
E04B 2/74
A47G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空構造板から構成されるつい立てであって、
前記中空構造板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の内側第1溝部が形成されており、
前記中空構造板は、前記内側第1溝部により、本体板と第1側面板とに区分けされ、
前記第1側面板において、前記内側第1溝部に隣接する位置に、前記第1側面板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の外側第1溝部を設け、
前記外側第1溝部の薄肉部の幅は、前記内側第1溝部の薄肉部の幅よりも広い、ことを特徴とするつい立て。
【請求項2】
中空構造板から構成されるつい立てであって、
前記中空構造板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の内側第1溝部が形成されており、
前記中空構造板は、前記内側第1溝部により、本体板と第1側面板とに区分けされ、
前記第1側面板において、前記内側第1溝部に隣接する位置に、前記第1側面板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の外側第1溝部を設け、
前記中空構造板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の内側第2溝部が形成されており、
前記中空構造板は、前記内側第2溝部により、前記本体板を挟んで前記第1側面板の反対側に第2側面板が区分けされ、
前記第2側面板において、前記内側第2溝部に隣接する位置に、前記第2側面板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の外側第2溝部を設け、
前記内側第2溝部は、折り曲げられた状態で略L字状に固定され、
前記内側第2溝部と前記外側第2溝部の間に、前記第2側面板の上端から下端に向けて延びる略台形状の第2支持部を設ける、
ことを特徴とするつい立て。
【請求項3】
中空構造板から構成されるつい立てであって、
前記中空構造板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の内側第1溝部が形成されており、
前記中空構造板は、前記内側第1溝部により、本体板と第1側面板とに区分けされ、
前記第1側面板において、前記内側第1溝部に隣接する位置に、前記第1側面板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の外側第1溝部を設け、
前記中空構造板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の内側第2溝部が形成されており、
前記中空構造板は、前記内側第2溝部により、前記本体板を挟んで前記第1側面板の反対側に第2側面板が区分けされ、
前記第2側面板において、前記内側第2溝部に隣接する位置に、前記第2側面板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の外側第2溝部を設け、
前記外側第2溝部の薄肉部の幅は、前記内側第2溝部の薄肉部の幅よりも広い、
ことを特徴とするつい立て。
【請求項4】
前記内側第1溝部は、折り曲げられた状態で略L字状に固定され、
前記内側第1溝部と前記外側第1溝部の間に、前記第1側面板の上端から下端に向けて延びる略三角形状の第1支持部を設けることを特徴とする請求項
1から3のいずれかに記載のつい立て。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、つい立てに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、机の上などに設置し、空間を仕切って使用するつい立てが知られているが、例えば、特許文献1に開示されているつい立ては、2本の垂直に立てられた組立用柱と、その組立用柱の間に取り付けられたフロントボードと、各組立用柱に取り付けられたサイドボードによって、略コ字状に組み立てられている。ただ、このつい立ては、組立用柱と各ボードの複数の部品から構成されているため、設置に時間がかかり、また、重量が重く、折り畳むこともできないため、持ち運びには不便であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、上記問題に鑑み、本願発明は、重量が軽く、折り畳み可能で小さくすることができ、持ち運びに便利な、空間を仕切ることができるつい立てを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願発明の請求項1に係るつい立ては、中空構造板から構成されるつい立てであって、前記中空構造板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の内側第1溝部が形成されており、前記中空構造板は、前記内側第1溝部により、本体板と第1側面板とに区分けされ、前記第1側面板において、前記内側第1溝部に隣接する位置に、前記第1側面板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の外側第1溝部を設けることを特徴とする。
【0006】
上記特徴によれば、折り曲げ可能な箇所が少なくとも一つ以上存在するので、第1側面板を容易に折り畳むことができ、更に、中空構造板から構成されているので、重量が軽く容易に持ち運ぶことができる。また、第1側面板を本体板に折り重ねて、小さくして平らにできるため、持ち運びに便利で、つい立ての保管や段積みもしやすい。更に、第1側面板を任意の角度で開くことができるため、例えば、つい立によって空間をL字状に仕切ることができる。
【0007】
更に、本願発明の請求項4に係るつい立ては、前記内側第1溝部は、折り曲げられた状態で略L字状に固定され、前記内側第1溝部と前記外側第1溝部の間に、前記第1側面板の上端から下端に向けて延びる略三角形状の第1支持部を設けることを特徴とする。
【0008】
上記特徴によれば、内側第1溝部は折り曲げられた状態で略L字状に固定されているので、内側第1溝部に隣接する外側第1溝部を起点に、第1側面板を本体板に向けて開閉しやすくなっている。さらに、内側第1溝部と外側第1溝部の間に位置する第1支持部は略三角形状をしているので、折り畳まれた第1側面板は、本体板に密着するように重なることができるため、第1側面板を嵩張ることなく折り畳める。
【0009】
更に、本願発明の請求項1に係るつい立ては、前記外側第1溝部の薄肉部の幅は、前記内側第1溝部の薄肉部の幅よりも広いことを特徴とする。
【0010】
上記特徴によれば、外側第1溝部を折り曲げて第1側面板を畳んだ際に、外側第1溝部の折り曲げ時の反発性を抑えることができる。
【0011】
更に、本願発明の請求項2又は3に係るつい立ては、前記中空構造板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の内側第2溝部が形成されており、前記中空構造板は、前記内側第2溝部により、前記本体板を挟んで前記第1側面板の反対側に第2側面板が区分けされ、前記第2側面板において、前記内側第2溝部に隣接する位置に、前記第2側面板の上端から下端に向けて延び、折り曲げ可能な略V字状の外側第2溝部を設けることを特徴とする。
【0012】
上記特徴によれば、折り曲げ可能な箇所が少なくとも一つ以上存在するので、第2側面板を容易に折り畳むことができ、つい立ての持ち運びに便利である。また、第1側面板及び第2側面板を任意の角度で開くことができるため、例えば、つい立によって空間をコ字状に仕切ることができる。
【0013】
更に、本願発明の請求項2に係るつい立ては、前記内側第2溝部は、折り曲げられた状態で略L字状に固定され、前記内側第2溝部と前記外側第2溝部の間に、前記第2側面板の上端から下端に向けて延びる略台形状の第2支持部を設けることを特徴とする。
【0014】
上記特徴によれば、内側第2溝部は折り曲げられた状態で略L字状に固定されているので、内側第2溝部に隣接する外側第2溝部を起点に、第2側面板を本体板に向けて開閉しやすくなっている。さらに、第2支持部は略台形状をしているので、第2側面板と本体板との間には、第1側面板を折り重ねるだけの空間が存在している。そのため、折り畳まれた第2側面板は、先に折り畳まれた第1側面板に密着するように重なることができるため、第2側面板を嵩張ることなく折り畳める。
【0015】
更に、本願発明の請求項3に係るつい立ては、前記外側第2溝部の薄肉部の幅は、前記内側第2溝部の薄肉部の幅よりも広いことを特徴とする。
【0016】
上記特徴によれば、外側第2溝部を折り曲げて第2側面板を畳んだ際に、外側第2溝部の折り曲げ時の反発性を抑えることができる。
【発明の効果】
【0017】
本願発明のつい立てによれば、重量が軽く、折り畳み可能で小さくすることができ、持ち運びに便利で、空間を仕切ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】(a)は、本願発明の実施形態1に係るつい立てを構成する中空構造板の全体斜視図、(b)は、中空構造板のコーナー付近を拡大した斜視図、(c)は、中空構造板の平面図である。
【
図2】(a)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板の平面図、(b)から(e)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板の端辺付近の側面図(
図2(a)に示す、矢印Aから見た側面図)、(f)は、端面処理を施した後の中空構造板の平面図である。
【
図3】(a)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板の平面図、(b)から(e)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板の端辺付近の正面図(
図3(a)に示す、矢印Bから見た正面図)、(f)は、端面処理を施した後の中空構造板の平面図である。
【
図4】(a)は、コーナー部に端面処理を施す様子を示した中空構造板の平面図、(b)、(c)、(e)、(f)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板のコーナー部付近の側面図(
図4(a)に示す、矢印Cから見た側面図)、(d)は、コーナー部に端面処理を施す様子を示したコーナー部付近の平面図である。
【
図5】(a)は、端面処理を施した中空構造板の平面図、(b)は、中空構造板に各溝部を形成する箇所を示した平面図である。
【
図6】(a)から(c)は、中空構造板の内側第1溝部及び外側第1溝部付近を拡大した正面図(
図5(b)に示す、矢印Hから見た正面図)である。
【
図7】(a)から(c)は、中空構造板の内側第2溝部及び外側第2溝部付近を拡大した正面図(
図5(b)に示す、矢印Iから見た正面図)である。
【
図8】(a)は、本願発明の実施形態1に係るつい立ての全体斜視図、(b)は、第2支持部付近を拡大した斜視図、(c)は、第1支持部付近を拡大した斜視図である。
【
図9】(a)は、折り畳まれた状態のつい立ての全体斜視図、(b)は、折り畳まれた状態のつい立ての底面図、(c)は、折り畳まれた状態のつい立ての第2支持部周辺を拡大した斜視図、(d)は、折り畳まれた状態のつい立ての第1支持部周辺を拡大した斜視図である。
【
図10】(a)は、本願発明の実施形態2に係るつい立ての全体斜視図、(b)は、第1支持部付近を拡大した斜視図である。
【
図11】(a)は、本願発明の実施形態3に係るつい立ての全体斜視図、(b)は、つい立ての背面図、(c)は、つい立ての第1支持部と第2支持部付近を拡大した平面図である。
【
図12】(a)は、本願発明の実施形態4に係るつい立ての全体斜視図、(b)は、つい立ての背面図、(c)は、つい立ての第1支持部と第2支持部付近を拡大した平面図である。
【符号の説明】
【0019】
100 中空構造板
102 本体板
103 第1側面板
200 内側第1溝部
300 外側第1溝部
600 つい立て
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本願発明の各実施形態について、図面を用いて説明する。
【0021】
<実施形態1>
まず、
図1に本願発明の実施形態1に係るつい立てを構成する中空構造板100を示す。なお、
図1(a)は、中空構造板100の全体斜視図、
図1(b)は、中空構造板100のコーナー付近を拡大した斜視図、
図1(c)は、中空構造板100の平面図である。
【0022】
図1に示すように、つい立てを構成する中空構造板100は、略長方形状に切り出された板材となっており、長手方向の端辺110と短手方向の端辺120とを備える。この中空構造板100は、中空構造を備えた一枚の大きな板材から、つい立ての大きさに合わせて切り出されているので、端辺110と端辺120の端面、すなわち、切断面には、中空構造板100の内部の構造が露出している。この中空構造板100は、ハニカム構造により内部に空隙を備えた樹脂製のコア材130と、コア材130の表側に設けられる、樹脂製の内側スキン層140と、コア材130の裏側に設けられる、樹脂製の外側スキン層150から構成されている。この内側スキン層140は、後述するようについ立てを折り畳んだ際に、内側に折り重なって隠れる面となり、外側スキン層150は、つい立てを折り畳んだ際に、外側に露出する面となる。そして、端辺110と端辺120の端面には、内部の構造が露出しているため、つい立てを持ち運ぶ際に、人の手指に傷がつかないように、端辺110と端辺120には端面処理を施すのが好ましい。また、中空構造板100の外周にはフレーム等を取り付けることがなく、全体が平坦なので、表面の拭き取りが行いやすい。
【0023】
なお、コア材130はハニカム構造により内部に中空構造を備えた素材であるが、これに限定されず、中空構造を備えた樹脂製の素材であれば、その他の任意の素材を利用できる。また、中空構造板100は、コア材130と内側スキン層140と外側スキン層150とから構成されているが、これに限定されず、中空構造板100は樹脂製の中空構造を備えていれば、その他の任意の構成であってもよい。また、コア材130、内側スキン層140、及び、外側スキン層150は、アルコール洗浄が可能で採光性を備えるポリプロピレン製の素材から構成されるのが好ましい。また、内側スキン層140、及び、外側スキン層150の素材には、細菌やウィルスの繁殖を防ぐために、抗菌剤や抗ウィルス剤を含ませることが好ましい。また、中空構造板100は、略長方形状であるが、これに限定されず、つい立ての大きさや形状に合わせて、任意の形状であってもよい。また、中空構造板100は全体的に表面に凹凸が少なく平坦なので、表面の汚れ、細菌やウィルス等を拭き取りやすく、衛生的である。
【0024】
図2から
図4を参照して、端面処理について説明する。なお、
図2(a)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板100の平面図、
図2(b)から(e)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板100の端辺110付近の側面図(
図2(a)に示す、矢印Aから見た側面図)、
図2(f)は、端面処理を施した後の中空構造板100の平面図である。
【0025】
まず、
図2(a)に示すように、中空構造板100の端辺110に端面処理を行うため、端辺110の上方から中空構造板100の長さよりも幅が広い、加熱板710を押し当てる。また、この加熱板710は、端辺110に沿って延出しているので、端辺110全体にわたり一度に端面処理を行える。具体的には、
図2(b)に示すように、加熱板710の平坦な押圧面711を、中空構造板100の内側スキン層140へ上から押し当てる。この押圧面711は、内側スキン層140及びコア材130を溶融可能な温度にまで加熱されているので、加熱板710が内側スキン層140を下方へ押圧していくことで、
図2(c)に示すように、内側スキン層140とコア材130は溶融しながら圧縮され、薄肉部160となる。次に、
図2(d)に示すように、薄肉部160を上方へ折り曲げて、コア材130の端面131に密着させる。端面131は加熱板710によって加熱されて溶融しており、内部のコア材130の凹凸が溶けて滑らかな面になっている。そして、薄肉部160も加熱板710によって加熱されて溶融しているので、端面131と薄肉部160は密着した状態でしっかりと溶着する。そして、
図2(e)に示すように、内側スキン層140の表面から飛び出ている薄肉部160の先端161を切除して、端辺110の端面処理が完了する。
図2(f)に示すように、端面処理が完了すると、中空構造板100の端辺110から露出していた内部構造は、薄肉部160で塞がれた状態となる。
【0026】
次に、
図3に示すように、中空構造板100の端辺120に端面処理を行う。なお、
図3(a)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板100の平面図、
図3(b)から(e)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板100の端辺120付近の正面図(
図3(a)に示す、矢印Bから見た正面図)、
図3(f)は、端面処理を施した後の中空構造板100の平面図である。
【0027】
図3(a)に示すように、中空構造板100の端辺120に端面処理を行うため、端辺120の上方から中空構造板100の長さよりも幅が広い、加熱板720を押し当てる。また、この加熱板720は、端辺120に沿って延出しているので、端辺120全体にわたり一度に端面処理を行える。具体的には、
図3(b)に示すように、加熱板720の平坦な押圧面721を、中空構造板100の内側スキン層140へ上から押し当てる。この押圧面721は、内側スキン層140及びコア材130を溶融可能な温度にまで加熱されているので、加熱板720が内側スキン層140を下方へ押圧していくことで、
図3(c)に示すように、内側スキン層140とコア材130は溶融しながら圧縮され、薄肉部170となる。次に、
図3(d)に示すように、薄肉部170を上方へ折り曲げて、コア材130の端面131に密着させる。端面131は加熱板720によって加熱されて溶融しており、薄肉部170も加熱板720によって加熱されて溶融しているので、両者は密着した状態でしっかりと溶着する。そして、
図3(e)に示すように、内側スキン層140の表面から飛び出ている薄肉部170の先端171を切除して、端辺120の端面処理が完了する。
図3(f)に示すように、端面処理が完了すると、中空構造板100の端辺120から露出していた内部構造は、薄肉部170で塞がれた状態となる。そして、中空構造板100の端辺110及び端辺120に端面処理が施されたことで、つい立てを持ち運ぶ際に、人の手指に傷がつくことを効果的に防止できる。
【0028】
また、つい立てを直立させて使用する際に、中空構造板100のコーナー部の尖った先端が人や物にあたり、邪魔になる場合もあるため、
図4に示すように、コーナー部101にも端面処理を施すのが好ましい。なお、
図4(a)は、コーナー部101に端面処理を施す様子を示した中空構造板100の平面図、
図4(b)、(c)、(e)、(f)は、端面処理を施す様子を示した中空構造板100のコーナー部101付近の側面図(
図4(a)に示す、矢印Cから見た側面図)、
図4(d)は、コーナー部101に端面処理を施す様子を示したコーナー部101付近の平面図である。
【0029】
図4(a)に示すように、中空構造板100のコーナー部101に端面処理を行うため、コーナー部101の上方からコーナー部101を斜めに横断可能な幅の加熱板730を押し当てる。具体的には、
図4(b)に示すように、加熱板730の平坦な押圧面731を、中空構造板100の内側スキン層140へ上から押し当てる。この押圧面731は、内側スキン層140及びコア材130を溶融可能な温度にまで加熱されているので、加熱板730が内側スキン層140を下方へ押圧していくことで、
図4(c)及び
図4(d)に示すように、内側スキン層140とコア材130は溶融しながら圧縮され、薄肉部180となる。次に、
図4(e)に示すように、薄肉部180を上方へ折り曲げて、コア材130の端面131に密着させる。端面131は加熱板730によって加熱されて溶融しており、薄肉部180も加熱板730によって加熱されて溶融しているので、両者は密着した状態でしっかりと溶着する。そして、
図4(f)に示すように、内側スキン層140の表面から飛び出ている薄肉部180の先端181を切除して、コーナー部101の端面処理が完了する。すると、
図5に示すように、コーナー部101の先端の尖った部分が無くなるのである。また、コーナー部101には、
図2で説明した加熱板710による端面処理と、
図3で説明した加熱板720による端面処理と、
図4で説明した加熱板730による端面処理によって、角部(薄肉部160と薄肉部180が重なる箇所、薄肉部170と薄肉部180が重なる箇所)の樹脂量が多くなり、コア材130の内部に樹脂が入り込むため、強度が高くなっている。そして、使用時や運搬時等に最も破損しやすいコーナー部101の強度が高くなったことで、つい立が破損することを効果的に防止できるのである。また、角部の樹脂量が多いことで、加熱板730の押圧時の薄肉部180が幅広となる。そのため、薄肉部180を上部に折り返した際、薄肉部180がコア材130の端面131の一部または全体を覆うことができ、上面と左右の三ヵ所(コ字状)をカットすることで、端面131の露出をすることなく封止することができる。
【0030】
なお、薄肉部160、薄肉部170、及び薄肉部180の先端側は、後述するようについ立てを折り畳んだ際に、内側に折り重なって隠れる面である内側スキン層140側に、向いているので、つい立てを外側から掴んで持ち運ぶ際に、各薄肉部の先端側によって人の手指に傷がつくことを効果的に防止できる。また、中空構造板100の端辺110及び端辺120の全周にわたり端面処理を施しているが、これに限定されず、内部構造が露出している箇所のみに部分的に端面処理を施してもよい。また、端面処理を施す必要がない部分、例えば、人が触れる部分ではない、端辺110の下端側(机等に載置する側)などは、部分的に端面処理を行わなくてもよい。また、中空構造板100の端辺110及び端辺120のみに端面処理を行い、コーナー部101の端面処理を行わなくてもよい。
【0031】
次に、
図5(b)に示すように、端面処理を施した中空構造板100に、各溝部を形成する。なお、
図5(a)は、端面処理を施した中空構造板100の平面図、
図5(b)は、中空構造板100に各溝部を形成する箇所を示した平面図である。
【0032】
具体的には、中空構造板100の一方側において、相対する端辺110に向けて延びる直線Dに沿って、後述する内側第1溝部200を形成する。内側第1溝部200によって、中空構造板100は、本体板102と第1側面板103に区分けされる。さらに、第1側面板103には、直線Dに隣接する位置に、相対する端辺110に向けて延びる直線Eに沿って、後述する外側第1溝部300を形成する。さらに、中空構造板100の他方側において、相対する端辺110に向けて延びる直線Fに沿って、後述する内側第2溝部400を形成する。内側第2溝部400によって、中空構造板100は、本体板102を挟んで第1側面板103の反対側に第2側面板104が区分けされる。さらに、第2側面板104には、直線Fに隣接する位置に、相対する端辺110に向けて延びる直線Gに沿って、後述する外側第2溝部500を形成する。
【0033】
次に、
図6を参照して、内側第1溝部200及び外側第1溝部300を形成する方法について説明する。なお、
図6(a)から(c)は、中空構造板100の内側第1溝部200及び外側第1溝部300付近を拡大した正面図(
図5(b)に示す、矢印Hから見た正面図)である。
【0034】
図6(a)に示すように、中空構造板100の内側スキン層140の上方から加熱板750を押し当てる。この加熱板750は、直線Eに沿って延出しているので、相対する端辺110まで横断するように一度に外側第1溝部300を形成できる。加熱板750は、先端の平坦面751と両側の傾斜面752によって略V字状に構成されている。そして、加熱板750の平坦面751及び傾斜面752は、内側スキン層140及び内部のコア材130を溶融可能な温度にまで加熱されているので、加熱板750が内側スキン層140を下方へ押圧していくことで、
図6(b)に示すように、内側スキン層140とコア材130は溶融しながら圧縮され、外側第1溝部300が形成される。また、外側第1溝部300は、直線Eに沿って直線状に形成され、長手方向に直角に交わる縦断面が略V字状となっている。そして、外側第1溝部300は、平坦な底面310と、底面310の両側に傾斜した側面320とを備えている。底面310及び側面320の表面は、内側スキン層140が溶融して滑らかな面となっている。また、底面310周辺は、加熱板750によって圧縮されて局所的に板厚が薄くなった薄肉部330となっているので、この薄肉部330を起点に、外側第1溝部300を内側に折り曲げることができる。その際、薄肉部330の内側角部301又は外側角部302のいずれかを起点に折り曲げてもよい。また、第1側面板103が本体板102よりも短い短板である場合は、短板である第1側面板103を掴んで折り曲げるため、長板である本体板102から近い側の内側角部301を起点に折り曲げる。なお、加熱板750によって内側スキン層140を圧縮する際に、溶融した内側スキン層140の樹脂の一部が、側面320の端部321に溢れて、突条322が形成されている。
【0035】
次に、
図6(a)に示すように、中空構造板100の内側スキン層140の上方から加熱板740を押し当てる。この加熱板740は、直線Dに沿って延出しているので、相対する端辺110まで横断するように一度に内側第1溝部200を形成できる。加熱板740は、先端の平坦面741と両側の傾斜面742によって略V字状に構成されている。そして、加熱板740の平坦面741及び傾斜面742は、内側スキン層140及び内部のコア材130を溶融可能な温度にまで加熱されているので、加熱板740が内側スキン層140を下方へ押圧していくことで、
図6(b)に示すように、内側スキン層140とコア材130は溶融しながら圧縮され、内側第1溝部200が形成される。また、内側第1溝部200は、直線Dに沿って直線状に形成され、長手方向に直角に交わる縦断面が略V字状となっている。そして、内側第1溝部200は、平坦な底面210と、底面210の両側に傾斜した側面220とを備えている。底面210及び側面220の表面は、内側スキン層140が溶融して滑らかな面となっている。また、底面210周辺は、加熱板740によって圧縮されて局所的に板厚が薄くなった薄肉部230となっているので、この薄肉部230を起点に、内側第1溝部200を内側に折り曲げることができる。なお、加熱板740によって内側スキン層140を圧縮する際に、溶融した内側スキン層140の樹脂の一部が、側面220の端部221に溢れて、突条222が形成されている。
【0036】
また、加熱板740と加熱板750は互いに独立しており、両者の間には僅かに隙間があるため、内側第1溝部200の端部221と外側第1溝部300の端部321との間には、わずかな平坦面が形成されており、その平坦面の上に、突条222と突条322が形成されている。また、加熱板750と加熱板740は隣接しているため、内側第1溝部200と外側第1溝部300との間には、第1支持部260が形成されている。この第1支持部260は、相対する端辺110に向けて直線状に形成され、長手方向に直角に交わる縦断面が略三角形状となっている。また、加熱板750の平坦面751の幅L1は、加熱板740の平坦面741の幅L2より広くなっている。そのため、平坦面751で形成される薄肉部330の幅L3は、平坦面741で形成される薄肉部230の幅L4よりも広くなっている。なお、内側第1溝部200の端部221と外側第1溝部300の端部321との間に、平坦面を形成しなくてもよい。その場合は、先に加熱板750によって形成された突条322は、加熱板740で押圧されて無くなり、加熱板740によって形成される突条222のみが残ることになる。
【0037】
次に、
図6(c)に示すように、内側第1溝部200を内側に折り曲げる。内側第1溝部200の側面220は加熱板740によって加熱されて溶融しているので、側面220同士は折り曲げて密着した状態でしっかりと溶着し、内側第1溝部200は折り曲げられた状態で略L字状に固定される。そして、内側第1溝部200に隣接する第1支持部260も、本体板102に固定された状態となっている。この第1支持部260は、相対する端辺110に向けて延出しており、後述するように、第1側面板103が本体板102に対して開閉できるように第1側面板103を支持する部分となる。なお、側面220の端部221の突条222同士も互いに溶着するので、溶着面積が増えて、より強固に内側第1溝部200を溶着させることができる。また、内側第1溝部200は、加熱されて溶着することで、固定されているが、これに限定されず、接着剤等を用いて固定するなど、任意の固定方法を用いてもよい。
【0038】
なお、内側第1溝部200の略V字状とは、底面210を備えているか否かに関わらず、両側の傾斜した側面220によって内側に窪んだ形状を含んでおり、外側第1溝部300の略V字状とは、底面310を備えているか否かに関わらず、両側の傾斜した側面320によって内側に窪んだ形状を含んでいる。また、第1支持部260は略三角形状に限定されず、任意の形状であってもよい。また、第1支持部260の略三角形状とは、一方の側面220と他方の側面320と中空構造板100の外面とで囲まれた正三角形の形状に限定されず、第1支持部260の大部分が、一方の側面220と他方の側面320と中空構造板100の外面の3つの面で囲まれた形状を含んでいる。また、折れ曲がった内側第1溝部200の内角αは、90度以上となっているため、汚れ等を拭き取りやすくなっている。また、内側第1溝部200は、折れ曲がる前の略V字状の状態では、溝の角度が90度以上に開いているが、これに限定されず、溝の角度を小さく(例えば、90度以下)してもよい。すると、内側第1溝部200を折り曲げた際に、内角αが大きくなるため、汚れ等をより拭き取りやすくなる。また、内側第1溝部200が折れ曲がった略L字状とは、内角αで折れ曲がった場合に限定されず、本体板102に対して立ち上がるように、内側第1溝部200が任意の角度で折れ曲がった状態を含んでいる。また、加熱板740と加熱板750は同一の装置内に取り付けられて加工を行っているが、これに限定されず、加熱板740と加熱板750は、それぞれ異なる装置に取り付けられて、個々の装置で別々に加工を行ってもよい。
【0039】
次に、
図7を参照して、内側第2溝部400及び外側第2溝部500を形成する方法について説明する。なお、
図7(a)から(c)は、中空構造板100の内側第2溝部400及び外側第2溝部500付近を拡大した正面図(
図5(b)に示す、矢印Iから見た正面図)である。
【0040】
図7(a)に示すように、中空構造板100の内側スキン層140の上方から加熱板770を押し当てる。この加熱板770は、直線Gに沿って延出しているので、相対する端辺110まで横断するように一度に外側第2溝部500を形成できる。加熱板770は、先端の平坦面771と両側の傾斜面772によって略V字状に構成されている。そして、加熱板770の平坦面771及び傾斜面772は、内側スキン層140及び内部のコア材130を溶融可能な温度にまで加熱されているので、加熱板770が内側スキン層140を下方へ押圧していくことで、
図7(b)に示すように、内側スキン層140とコア材130は溶融しながら圧縮され、外側第2溝部500が形成される。また、外側第2溝部500は、直線Gに沿って直線状に形成され、長手方向に直角に交わる縦断面が略V字状となっている。そして、外側第2溝部500は、平坦な底面510と、底面510の両側に傾斜した側面520とを備えている。底面510及び側面520の表面は、内側スキン層140が溶融して滑らかな面となっている。また、底面510周辺は、加熱板770によって圧縮されて局所的に板厚が薄くなった薄肉部530となっているので、この薄肉部530を起点に、外側第2溝部500を内側に折り曲げることができる。その際、薄肉部530の内側角部501又は外側角部502のいずれかを起点に折り曲げてもよい。また、第2側面板104が本体板102よりも短い短板である場合は、短板である第2側面板104を掴んで折り曲げるため、長板である本体板102から近い側の内側角部501を起点に折り曲げる。なお、加熱板750によって内側スキン層140を圧縮する際に、溶融した内側スキン層140の樹脂の一部が、側面520の端部521に溢れて、突条522が形成されている。
【0041】
次に、
図7(a)に示すように、中空構造板100の内側スキン層140の上方から加熱板760を押し当てる。この加熱板760は、直線Fに沿って延出しているので、相対する端辺110まで横断するように一度に内側第2溝部400を形成できる。加熱板760は、先端の平坦面761と両側の傾斜面762によって略V字状に構成されている。そして、加熱板760の平坦面761及び傾斜面762は、内側スキン層140及び内部のコア材130を溶融可能な温度にまで加熱されているので、加熱板760が内側スキン層140を下方へ押圧していくことで、
図7(b)に示すように、内側スキン層140とコア材130は溶融しながら圧縮され、内側第2溝部400が形成される。また、内側第2溝部400は、直線Fに沿って直線状に形成され、長手方向に直角に交わる縦断面が略V字状となっている。そして、内側第2溝部400は、平坦な底面410と、底面410の両側に傾斜した側面420とを備えている。底面410及び側面420の表面は、内側スキン層140が溶融して滑らかな面となっている。また、底面410周辺は、加熱板760によって圧縮されて局所的に板厚が薄くなった薄肉部430となっているので、この薄肉部430を起点に、内側第2溝部400を内側に折り曲げることができる。なお、加熱板760によって内側スキン層140を圧縮する際に、溶融した内側スキン層140の樹脂の一部が、側面420の端部421に溢れて、突条422が形成されている。
【0042】
また、加熱板760と加熱板770は互いに所定間隔(例えば、中空構造板100の板厚分)をあけて隣接しているため、内側第2溝部400と外側第2溝部500との間には、第2支持部460が形成されている。この第2支持部460は、相対する端辺110に向けて直線状に形成され、長手方向に直角に交わる縦断面が略台形状となっている。そして、第2支持部460の内側の横幅(端部421と端部521の幅)は、所定の幅(例えば、中空構造板100の板厚より広い)になっている。また、加熱板770の平坦面771の幅L5は、加熱板760の平坦面761の幅L6より広くなっている。そのため、平坦面771で形成される薄肉部530の幅L7は、平坦面761で形成される薄肉部430の幅L8よりも広くなっている。
【0043】
次に、
図7(c)に示すように、内側第2溝部400を内側に折り曲げる。内側第2溝部400の側面420は加熱板760によって加熱されて溶融しているので、側面420同士は折り曲げて密着した状態でしっかりと溶着し、内側第2溝部400は折り曲げられた状態で略L字状に固定される。そして、内側第2溝部400に隣接する第2支持部460も、本体板102に固定された状態となっている。この第2支持部460は、相対する端辺110に向けて延出しており、後述するように、第2側面板104が本体板102に対して開閉できるように第2側面板104を支持する部分となる。なお、側面420の端部421の突条422同士も互いに溶着するので、溶着面積が増えて、より強固に内側第2溝部400を溶着させることができる。また、内側第2溝部400は、加熱されて溶着することで、固定されているが、これに限定されず、接着剤等を用いて固定するなど、任意の固定方法を用いてもよい。
【0044】
なお、内側第2溝部400の略V字状とは、底面410を備えているか否かに関わらず、両側の傾斜した側面420によって内側に窪んだ形状を含んでおり、外側第2溝部500の略V字状とは、底面510を備えているか否かに関わらず、両側の傾斜した側面520によって内側に窪んだ形状を含んでいる。また、第2支持部460は略台形状に限定されず、任意の形状であってもよい。また、第2支持部460の略台形状とは、傾斜角度が同じで内角が等しい一方の側面420と他方の側面520と、中空構造板100の外面と内面とで囲まれた台形の形状に限定されず、第2支持部460の大部分が、傾斜角度が異なる一方の側面420と他方の側面520と中空構造板100の内面と外面の4つの面で囲まれた形状を含んでいる。また、折れ曲がった内側第2溝部400の内角βは、90度以上となっているため、汚れ等を拭き取りやすくなっている。また、内側第2溝部400は、折れ曲がる前の略V字状の状態では、溝の角度が90度以上に開いているが、これに限定されず、溝の角度を小さく(例えば、90度以下)してもよい。すると、内側第2溝部400を折り曲げた際に、内角βが大きくなるため、汚れ等をより拭き取りやすくなる。また、内側第2溝部400が折れ曲がった略L字状とは、内角βで折れ曲がった場合に限定されず、本体板102に対して立ち上がるように、内側第2溝部400が任意の角度で折れ曲がった状態を含んでいる。また、加熱板760と加熱板770は同一の装置内に取り付けられて加工を行っているが、これに限定されず、加熱板760と加熱板770は、それぞれ異なる装置に取り付けられて、個々の装置で別々に加工を行ってもよい。
【0045】
図6及び
図7に示した各溝部の形成が完了すると、
図8に示すつい立て600が完成する。なお、
図8(a)は、つい立て600の全体斜視図、
図8(b)は、第2支持部460付近を拡大した斜視図、
図8(c)は、第1支持部260付近を拡大した斜視図である。
【0046】
図8に示すように、つい立て600を利用する際は、机等の平面の上につい立て600を立てた状態で設置する。平面の上に直接設置する側の端辺110が下端となり、反対側の端辺110が上端となる。そして、上端側のコーナー部101は尖っていないので、先端が人や物にあたって邪魔になることはない。また、つい立て600が設置された場所にあわせて、本体板102の両側の第1側面板103及び第2側面板104を任意の角度で開閉させることができる。また、下端の端辺110には、ウレタン等で出来た滑り止め材601を任意に取り付けており、第1側面板103及び第2側面板104の開き角度を調節して固定することができる。また、つい立て600を折り畳んで段積みした際に、滑り止め材601によって、段積みしたつい立て600が滑り落ちることを防止できる。また、両側の第1側面板103及び第2側面板104を開くことで、つい立て600は自立することができる。
【0047】
なお、両側の第1側面板103及び第2側面板104を開くことで、空間をコ字状に仕切るように、つい立て600を使用しているが、これに限定されず、一方の側面板を折り畳み、他方の側面板を開くことで、つい立て600を略L字状にして使用してもよい。また、つい立て600の本体板102の上半分や、つい立て600の任意の部分を、透明な板材で構成することで、視認性を確保してもよい。この透明な板材は、アルコール洗浄しても劣化せずに透明な状態を維持できるポリエチレンテレフタレート等の素材で構成するのが好ましい。また、滑り止め材601の高さを高くして、つい立て600の端辺110を少し浮かせることで、つい立て600の下端と机等の間に配線等を通す隙間を設けてもよい。また、つい立て600の下端の一部を切り欠くことで、配線等を通す空間を設けてもよい。
【0048】
次に、つい立て600を折り畳む場合は、
図8(c)に示すように、第1側面板103側から閉じる。具体的には、上端から下端に向けて延びる外側第1溝部300を内側に折り曲げて、第1側面板103を本体板102に向けて折り畳む。また、内側第1溝部200は折り曲げられた状態で略L字状に固定されているので、内側第1溝部200に隣接する外側第1溝部300を起点に、第1側面板103を本体板102に向けて開閉しやすくなっている。さらに、内側第1溝部200と外側第1溝部300の間に位置する第1支持部260は略三角形状をしているので、
図9に示すように、折り畳まれた第1側面板103は、本体板102に密着するように重なることができるため、第1側面板103を嵩張ることなく折り畳める。なお、
図9(a)は、折り畳まれた状態のつい立て600の全体斜視図、
図9(b)は、折り畳まれた状態のつい立て600の底面図、
図9(c)は、折り畳まれた状態のつい立て600の第2支持部460周辺を拡大した斜視図、
図9(d)は、折り畳まれた状態のつい立て600の第1支持部260周辺を拡大した斜視図である。
【0049】
そして、第1側面板103を折り畳んだ後は、
図8(b)に示すように、第2側面板104を閉じる。具体的には、上端から下端に向けて延びる外側第2溝部500を内側に折り曲げて、第2側面板104を本体板102に向けて折り畳む。また、内側第2溝部400は折り曲げられた状態で略L字状に固定されているので、内側第2溝部400に隣接する外側第2溝部500を起点に、第2側面板104を本体板102に向けて開閉しやすくなっている。さらに、内側第2溝部400と外側第2溝部500の間に位置する第2支持部460は略台形状をしているので、
図9(b)及び(c)に示すように、第2側面板104と本体板102との間には、第1側面板103を折り重ねるだけの空間が存在している。そのため、
図9(a)及び(b)に示すように、折り畳まれた第2側面板104は、先に折り畳まれた第1側面板103に密着するように重なることができるため、第2側面板104を嵩張ることなく折り畳める。
【0050】
このように、つい立て600は、第1側面板103と第2側面板104とを重ねるように折り畳み小さくして平らにできるため、嵩張らずに持ち運びに便利で、保管や段積みもしやすい。さらに、つい立て600は中空構造板100から構成されているので、重量が軽く容易に持ち運ぶことができる。また、つい立て600は軽量なため、設置状態において人等がぶつかった場合、つい立て600自体が動くため、怪我をしにくい。
【0051】
なお、つい立て600では、内側第1溝部200が略L字状に固定されているが、これに限定されない。例えば、内側第1溝部200を固定せず、内側第1溝部200を折り曲げ可能な状態のままにし、一方の外側第1溝部300を内側に折り曲げて略L字状に固定してもよい。また、内側第1溝部200と外側第1溝部300の両方を固定せず、折り曲げ可能な状態のままにしてもよい。そして、いずれの場合であっても、折り曲げ可能な箇所が少なくとも一つ以上存在するので、第1側面板103を容易に折り畳み、つい立て600を小さくして平らにできるため、嵩張らずに持ち運びに便利で、保管や段積みもしやすい。
【0052】
また、つい立て600では、内側第2溝部400が略L字状に固定されているが、これに限定されない。例えば、内側第2溝部400を固定せず、内側第2溝部400を折り曲げ可能な状態のままにし、一方の外側第2溝部500を内側に折り曲げて略L字状に固定してもよい。また、内側第2溝部400と外側第2溝部500の両方を固定せず、折り曲げ可能な状態のままにしてもよい。そして、いずれの場合であっても、折り曲げ可能な箇所が少なくとも一つ以上存在するので、第2側面板104を容易に折り畳み、つい立て600を小さくして平らにできるため、嵩張らずに持ち運びに便利で、保管や段積みもしやすい。
【0053】
また、
図6(b)に示すように、外側第1溝部300の薄肉部330の幅L3は、内側第1溝部200の薄肉部230の幅L4よりも広くなっているので、
図9(d)に示すように、外側第1溝部300を折り曲げて第1側面板103を畳んだ際に、外側第1溝部300の折り曲げ時の反発性を抑えることができる。また、内側第1溝部200を折り曲げた状態で固定する場合は、内側第1溝部200の折り曲げ時の反発性は固定することで抑えられているので、内側第1溝部200の薄肉部230の幅L4を狭くしても問題はない。
【0054】
また、
図9(d)に示すように、第1側面板103の端辺110は端面処理により、薄肉部160が略直角に折り曲げられているため、端辺110と薄肉部160の境界の角部162も略直角で、曲率半径が小さい。そのため、つい立て600を立てて使用する際に、つい立て600の下端の机等への載置面積を確保することができる。一方、外側第1溝部300の薄肉部330は幅広であると共に、底面310が平坦面となっているので、外側第1溝部300が折り曲げられた際の薄肉部330の外側の角部331は、緩やかに曲がっており、曲率半径が大きいのである。このように、外側第1溝部300の外側の角部331の曲率半径は、第1側面板103の端面処理を施した角部162よりも大きく緩やかなので、つい立て600を持ち運ぶ際に、折り曲げ部分である外側第1溝部300付近を外から手で握っても痛くないのである。
【0055】
また、
図7(b)に示すように、外側第2溝部500の薄肉部530の幅L7は、内側第2溝部400の薄肉部430の幅L8よりも広くなっているので、
図9(c)に示すように、外側第2溝部500を折り曲げて第2側面板104を畳んだ際に、外側第2溝部500の折り曲げ時の反発性を抑えることができる。また、内側第2溝部400を折り曲げた状態で固定する場合は、内側第2溝部400の折り曲げ時の反発性は固定することで抑えられているので、内側第2溝部400の薄肉部430の幅L8を狭くしても問題はない。
【0056】
また、
図9(c)に示すように、第2側面板104の端辺110は端面処理により、薄肉部160が略直角に折り曲げられているため、端辺110と薄肉部160の境界の角部162も略直角で、曲率半径が小さい。そのため、つい立て600を立てて使用する際に、つい立て600の下端の机等への載置面積を確保することができる。一方、外側第2溝部500の薄肉部530は幅広であると共に、底面510が平坦面となっているので、外側第2溝部500が折り曲げられた際の薄肉部530の外側の角部531は、緩やかに曲がっており、曲率半径が大きいのである。このように、外側第2溝部500の外側の角部531の曲率半径は、第2側面板104の端面処理を施した角部162よりも大きく緩やかなので、つい立て600を持ち運ぶ際に、折り曲げ部分である外側第2溝部500付近を外から手で握っても痛くないのである。
【0057】
なお、つい立て600では、先に第1側面板103を折りたたみ、次に第2側面板104を折りたたむように構成されており、さらに、第1側面板103が嵩張らずに折りたためるように、略三角形状の第1支持部260を備え、第2側面板104が嵩張らずに折りたためるように、略台形状の第2支持部460を備えているが、これに限定されない。例えば、つい立て600では、第1支持部260及び第2支持部460を備えていなくても、外側第1溝部300に隣接する位置に、折り曲げ可能な状態の溝部を追加で設けてもよい。すると、内側第1溝部200に隣接する位置に、折り曲げ可能な状態の溝部(外側第1溝部300と追加した溝部)が2つ並ぶことになる。さらに、外側第2溝部500と、外側第2溝部500に隣接する位置に、折り曲げ可能な状態の溝部を追加で設けてもよい。すると、内側第2溝部400に隣接する位置に、折り曲げ可能な状態の溝部(外側第2溝部500と追加した溝部)が2つ並ぶことになる。そして、2つの折り曲げ可能な状態の溝部によって、後に折り畳まれた一方の側面板と本体板102との間には、先に折り畳まれた他方の側面板を折り重ねるだけの空間を確保できる。そのため、後に折り畳まれた一方の側面板は、先に折り畳まれた他方の側面板に密着するように重なることができるため、側面板を嵩張ることなく折り畳めるのである。そして、第1側面板103と第2側面板104のいずれから先に折りたたんでも、両方の側面板を嵩張ることなく折り畳める。
【0058】
また、つい立て600では、第1支持部260及び第2支持部460を備えていなくても、外側第1溝部300の底面310の幅L3を、上記隣接する溝部(外側第1溝部300と追加した溝部)の2カ所分に広げ、外側第2溝部500の底面510の幅L7を、上記隣接する溝部(外側第2溝部500と追加した溝部)の2カ所分に広げることで、後に折り畳まれた一方の側面板と本体板102との間には、先に折り畳まれた他方の側面板を折り重ねるだけの空間を確保できる。そのため、後に折り畳まれた一方の側面板は、先に折り畳まれた他方の側面板に密着するように重なることができるため、側面板を嵩張ることなく折り畳めるのである。そして、第1側面板103と第2側面板104のいずれから先に折りたたんでも、両方の側面板を嵩張ることなく折り畳める。
【0059】
また、つい立て600では、第1支持部260及び第2支持部460が共に、略台形状であってもよい。また、つい立て600では、第1側面板103と第2側面板104とを畳んだ際に、第1側面板103と第2側面板104とが互いに重ならないのであれば、第1支持部260及び第2支持部460は共に、略三角形状であってもよい。
【0060】
<実施形態2>
次に、本願発明の実施形態2に係るつい立て600Aを
図10に示す。なお、本実施形態2に係るつい立て600Aは、
図8及び
図9に示す実施形態1に係るつい立て600と、第2側面板104を備えていない点で異なるだけで、他の構成は実施形態1に係るつい立て600と基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。また、
図10(a)は、つい立て600Aの全体斜視図、
図10(b)は、第1支持部260A付近を拡大した斜視図である。
【0061】
図10に示すように、つい立て600Aは、本体板102Aと第1側面板103Aとを備えた略L字状をしており、第1側面板103Aを開くことで自立し、空間をL字状に仕切っている。本体板102Aの一方側には、
図8に示すつい立て600と同様に、折り曲げられた状態で略L字状に固定された内側第1溝部200Aと、内側第1溝部200Aに隣接する位置に形成された外側第1溝部300Aと、内側第1溝部200Aと外側第1溝部300Aの間に形成された第1支持部260Aとが設けられている。一方、本体板102Aの他方側には、
図8に示すつい立て600とは異なり、第2側面板104が設けられていない。当然ながら、第2側面板104を開閉するための、内側第2溝部400、第2支持部460、及び外側第2溝部500も設けられていない。
【0062】
そして、第1側面板103Aを折り畳む際は、外側第1溝部300Aを内側に折り曲げて、第1側面板103Aを本体板102Aに向けて折り畳む。内側第1溝部200Aは折り曲げられた状態で略L字状に固定されているので、内側第1溝部200Aに隣接する外側第1溝部300Aを起点に、第1側面板103Aを本体板102Aに向けて開閉しやすくなっている。さらに、内側第1溝部200Aと外側第1溝部300Aの間に位置する第1支持部260Aは略三角形状をしているので、折り畳まれた第1側面板103Aは、本体板102Aに密着するように重なることができるため、第1側面板103Aを嵩張ることなく折り畳めるのである。
【0063】
なお、つい立て600Aでは、内側第1溝部200Aが略L字状に固定されているが、これに限定されない。例えば、内側第1溝部200Aを固定せず、内側第1溝部200Aを折り曲げ可能な状態のままにし、一方の外側第1溝部300Aを内側に折り曲げて略L字状に固定してもよい。また、内側第1溝部200Aと外側第1溝部300Aの両方を固定せず、折り曲げ可能な状態のままにしてもよい。そして、いずれの場合であっても、折り曲げ可能な箇所が少なくとも一つ以上存在するので、第1側面板103Aを容易に折り畳み、つい立て600Aを小さくして平らにできるため、嵩張らずに持ち運びに便利で、保管や段積みもしやすい。
【0064】
また、つい立て600Aを立てて使用する際に、第1側面板103Aを閉じて又は大きく開いて、つい立て600Aを直線状に変形させてもよい。
図10に示すように、つい立て600Aを略L字状に変形させた場合、又は、つい立て600Aを直線状に変形させた場合に、つい立て600Aの端辺110Aの下端側に任意でスタンド602Aを取り付け、つい立て600Aを安定的に直立させてもよい。
【0065】
<実施形態3>
次に、本願発明の実施形態3に係るつい立て600Bを
図11に示す。なお、本実施形態3に係るつい立て600Bは、
図8及び
図9に示す実施形態1に係るつい立て600と、本体板102Bの構成と、第1支持部260Bの構成と、第2支持部460Bの構成が異なるだけで、他の構成は実施形態1に係るつい立て600と基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。また、
図11(a)は、つい立て600Bの全体斜視図、
図11(b)は、つい立て600Bの背面図、
図11(c)は、つい立て600Bの第1支持部260Bと第2支持部460B付近を拡大した平面図である。
【0066】
図11に示すように、つい立て600Bの本体板102Bは、両側の端部105Bを残して、中央側が切り取られた状態となっている。さらに、本体板102Bは、両側の端部105Bの間に、視認性を確保するための透明又は半透明な板材106Bを設けている。この板材106Bは、アルコール洗浄しても劣化せずに透明又は半透明な状態を維持できるポリエチレンテレフタレート等の素材で構成するのが好ましい。また、板材106Bの両側の端部107Bと本体板102Bの両側の端部105Bとを重ねて、両者を接着剤や接着テープ等で固定することで、板材106Bは、本体板102Bの両側の端部105Bにしっかりと固定される。また、端部107Bにおいて固定することで、板材106B全体の視認性を良好に保つことができる。なお、透明又は半透明な板材106Bは各側面板と比較して剛性が無いため、たれやすく、また傷が付くと視認性が悪くなるため、保護する目的として、板材106Bを中心に一方の側面板を表側、他方の側面板を裏側に折り畳む構成としてもよい。
【0067】
また、
図11(c)に示すように、第1支持部260Bの内側の幅L9は、板材106Bの厚さ分よりも広がり、略台形状となっている。第1支持部260Bを略台形状としたことで、外側第1溝部300Bを内側に折り曲げて、第1側面板103Bを本体板102Bに向けて折り畳んだ際に、折り畳まれた第1側面板103Bは、本体板102Bの板材106Bに密着するように重なることができるため、第1側面板103Bを嵩張ることなく折り畳める。
【0068】
また、
図11(c)に示すように、略台形状の第2支持部460Bの内側の幅L10は、板材106Bの厚さと第1側面板103Bの厚さを合計した厚さ分よりも広くなっている。第2支持部460Bの内側の幅L10を広げたことで、外側第2溝部500Bを内側に折り曲げて、第2側面板104Bを本体板102Bに向けて折り畳んだ際に、先に折り畳まれた第1側面板103Bに密着するように重なることができるため、第2側面板104Bを嵩張ることなく折り畳める。
【0069】
<実施形態4>
次に、本願発明の実施形態4に係るつい立て600Cを
図12に示す。なお、本実施形態4に係るつい立て600Cは、
図8及び
図9に示す実施形態1に係るつい立て600と、本体板102Cの構成と、第1支持部260Cの構成と、第2支持部460Cの構成が異なるだけで、他の構成は実施形態1に係るつい立て600と基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。また、
図12(a)は、つい立て600Cの全体斜視図、
図12(b)は、つい立て600Cの背面図、
図12(c)は、つい立て600Cの第1支持部260Cと第2支持部460C付近を拡大した平面図である。
【0070】
図12に示すように、つい立て600Cの本体板102Cは、両側の端部105Cを残して、中央側が切り取られた状態となっている。さらに、本体板102Cは、両側の端部105Cの間の上半分に、視認性を確保するための透明又は半透明な板材106Cを設け、両側の端部105Cの間の下半分に、端部105Cと同じ素材の中空構造を備えた板材108Cを設けている。なお、板材108Cは、第1側板103Cと第2側板104Cと一体に設けてもよい。
図12(c)に示すように、板材108Cは板材106Cよりも肉厚なので、板材106Cは板材108の上端面の上に裁置するように取り付けられている。また、板材106Cは、アルコール洗浄しても劣化せずに透明又は半透明な状態を維持できるポリエチレンテレフタレート等の素材で構成するのが好ましい。また、板材106Cの両側の端部107Cと本体板102Cの両側の端部105Cとを重ねて、両者を接着剤や接着テープ等で固定することで、板材106Cは、本体板102Cの両側の端部105Cにしっかりと固定される。また、端部107Cにおいて固定することで、板材106C全体の視認性を良好に保つことができる。同様に、板材108Cの両側の端部109Cと本体板102Cの両側の端部105Cとを重ねて、両者を接着剤や接着テープ等で固定することで、板材108Cは、本体板102Cの両側の端部105Cにしっかりと固定される。
【0071】
また、
図12(c)に示すように、第1支持部260Cの内側の幅L11は、板材108Cの厚さ分よりも広がり、略台形状となっている。第1支持部260Cを略台形状としたことで、外側第1溝部300Cを内側に折り曲げて、第1側面板103Cを本体板102Cに向けて折り畳んだ際に、折り畳まれた第1側面板103Cは、本体板102Cの板材108Cに密着するように重なることができるため、第1側面板103Cを嵩張ることなく折り畳める。
【0072】
また、
図12(c)に示すように、略台形状の第2支持部460Cの内側の幅L12は、板材108Cの厚さと第1側面板103Cの厚さを合計した厚さ分よりも広くなっている。第2支持部460Cの内側の幅L12を広げたことで、外側第2溝部500Cを内側に折り曲げて、第2側面板104Cを本体板102Cに向けて折り畳んだ際に、先に折り畳まれた第1側面板103Cに密着するように重なることができるため、第2側面板104Cを嵩張ることなく折り畳める。
【0073】
なお、本願発明のつい立ては、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。