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特許7535810飛行経路算出システム、飛行経路算出プログラム、および無人航空機経路制御方法
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  • 特許-飛行経路算出システム、飛行経路算出プログラム、および無人航空機経路制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】飛行経路算出システム、飛行経路算出プログラム、および無人航空機経路制御方法
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/46 20240101AFI20240809BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20240809BHJP
   G08G 5/04 20060101ALI20240809BHJP
   B64U 10/13 20230101ALI20240809BHJP
   B64U 101/64 20230101ALN20240809BHJP
【FI】
G05D1/46
G01C21/34
G08G5/04 A
B64U10/13
B64U101:64
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023002808
(22)【出願日】2023-01-12
(62)【分割の表示】P 2018131283の分割
【原出願日】2018-07-11
(65)【公開番号】P2023052342
(43)【公開日】2023-04-11
【審査請求日】2023-02-13
(73)【特許権者】
【識別番号】515335415
【氏名又は名称】メトロウェザー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000316
【氏名又は名称】弁理士法人ピー・エス・ディ
(72)【発明者】
【氏名】古本 淳一
【審査官】稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-33232(JP,A)
【文献】特開2010-67136(JP,A)
【文献】国際公開第2015/108154(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/110088(WO,A1)
【文献】特開2010-214979(JP,A)
【文献】特開2018-34691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/46
G01C 21/34
G08G 5/04
B64U 10/13
B64U 101/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上物が存在せず無人航空機が飛行可能な水平方向および高さ方向の3次元の地図データを記憶する3次元地図データ記憶部と、
現在位置を取得する現在位置取得部と、
目的地を取得する目的地取得部と、
現在位置から目的地までの前記地図データにおける飛行可能な経路を算出する3次元経路算出部と、
風況データを取得する風況データ取得部と、
前記風況データから飛行を避けた方が良い警戒領域を算出する警戒領域算出部と、
前記3次元経路算出部により算出した経路が前記警戒領域算出部により算出した警戒領域を通過する経路であった場合に、前記警戒領域を避けて経路を再算出する3次元経路再算出部と
を備え
過去の前記風況データに基づいて飛行に影響を与えやすく飛行を避けた方が良い立入禁止領域を算出する立入禁止領域算出部をさらに備え、前記3次元経路算出部および前記3次元経路再算出部は、前記立入禁止領域を飛行しない経路を算出する構成であり、
過去の前記風況データと最新の前記風況データに基づいて近未来に飛行を避けた方が良い警戒領域となる予測警戒領域を推定する風況推定部をさらに備え、前記3次元経路再算出部は、前記予測警戒領域も避けて前記経路を再算出する構成である、
飛行経路算出システム。
【請求項2】
前記無人航空機を緊急着陸させても良い緊急着陸可能領域を記憶する緊急着陸可能領域記憶部と、
飛行中の前記無人航空機に対して所定の前記緊急着陸可能領域に緊急着陸するように緊急着陸指示する緊急着陸指示部を備え、
前記3次元経路再算出部は、前記緊急着陸指示を受けると、現在位置から指定された前記緊急着陸可能領域までの経路を再算出する構成である
請求項1記載の飛行経路算出システム。
【請求項3】
コンピュータを、請求項1または請求項2に記載の飛行経路算出システムとして機能させる
飛行経路算出プログラム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の飛行経路算出システムにより、
前記警戒領域算出部による警戒領域の算出を所定の時間間隔で繰り返し、警戒領域が出現する毎に前記3次元経路再算出部により経路を再算出し、再算出された最新の経路に沿って前記無人航空機を飛行させる
無人航空機経路制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、無人航空機の飛行経路を算出するような飛行経路算出システム、飛行経路算出プログラム、および無人航空機経路制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大気にレーザー光を照射し、大気中の塵(エアロゾル)からの散乱を望遠鏡で得ることで風速やエアロゾル量を得るコヒーレント・ドップラー・ライダー(CDL:Coherent Doppler Lidar)が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
一方で、近年、空中で姿勢制御をしつつ飛行できるドローンが提供されている。このようなドローンは、操縦者の操縦によって方向や速度、高度を変化させて飛行する。飛行中のドローンは、風の影響を受ける。そして、例えば直進させているドローンが風によって流されたとき、そのままにしておくと構造物に衝突することや経路が変わってしまったままになる。このため、操縦者は、コントローラを操作して軌道修正を行う。こうすることで、ドローンを適切に飛行させることができる。
【0004】
しかし、このような方法では、操縦者が常にドローンの飛行状況をチェックし適宜軌道修正しなければならないため、操縦者の負担が大きいという問題があった。特に、ドローンが小型化するほど風の影響を受けやすく、また飛行させる場所が都市部であるほど早く軌道修正しないと構造物に衝突するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2008-124389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、上述の問題に鑑みて、人による操縦を必要とせず、かつ、風の影響を考慮してドローンを飛行させることができる飛行経路算出システム、飛行経路算出プログラム、および無人航空機経路制御方法を提供し、利便性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、地上物が存在せず無人航空機が飛行可能な水平方向および高さ方向の3次元の地図データを記憶する3次元地図データ記憶部と、現在位置を取得する現在位置取得部と、目的地を取得する目的地取得部と、現在位置から目的地までの前記地図データにおける飛行可能な経路を算出する3次元経路算出部と、風況データを取得する風況データ取得部と、前記風況データから飛行を避けた方が良い警戒領域を算出する警戒領域算出部と、前記3次元経路算出部により算出した経路が前記警戒領域算出部により算出した警戒領域を通過する経路であった場合に、前記警戒領域を避けて経路を再算出する3次元経路再算出部とを備えた飛行経路算出システム、飛行経路算出プログラム、および無人航空機経路制御方法であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明により、人による操縦を必要とせず、かつ、風の影響を考慮してドローンを飛行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】無人航空機飛行管理システムの構成を示すブロック図。
図2】管理サーバ、操作端末、および無人航空機の機能ブロック図。
図3】管理サーバの制御部が実行する風況検出機能の機能ブロック図。
図4】管理サーバと無人航空機の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、無人航空機飛行管理システム1(飛行経路算出システム)の構成を示すブロック図である。
無人航空機飛行管理システム1は、インターネット9に通信可能に接続された管理サーバ2、操作端末4、ドップラーライダー5、および無人航空機6により構成されている。
【0012】
管理サーバ2は、制御部21、記憶部22、入力部23、表示部24、および通信部25を備えている。
操作端末4は、制御部41、記憶部42、入力部43、表示部44、および通信部45を備えている。
【0013】
ドップラーライダー5は、各種制御を実行する制御部と、レーザー光を発信するレーザー光発信部と、前記レーザー光がエアロゾルに反射した反射光を受信する反射光受信部と、データを出力するデータ出力部を備えている。レーザー光発信部は、発振波長を狭帯域化したパルスレーザーを水平方向に360度全周に渡って発信するとともに、垂直方向に発信角度を変えて上方に向けて発信する。反射光受信部は、エアロゾルで散乱されドップラーシフトを受けた反射光を受信し、この反射光とレーザー光発信部からのマスターレーザーをミキサー上で合成し、合成した信号成分のうちで低周波のビート信号をIFアンプ(I.F.Amp.)で増幅し、増幅した信号をアナログ/デジタル変換器でA/D変換してデジタル信号とする。データ出力部は、前記反射光受信部によりデジタル信号にされた反射光データを解析装置に送信する。
【0014】
管理サーバ2は、サーバコンピュータで構成されており、操作端末4はパーソナルコンピュータにより構成されている。管理サーバ2と操作端末4は、いずれもハードウェア要素としてCPUとROMとRAM等で構成されて各種演算や制御動作を実行する制御部(21、41)、ハードディスクやフラッシュメモリ等で構成されてデータのリードライトを許容する記憶部(22、42)、タッチパネルやキーボードやマウスや押下ボタンやこれらの複数で構成されて接触操作による入力を受け付ける入力部(23、43)、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成されて文字や図等の画像を表示する表示部(24、44)、およびLANボードやWIFIユニット等で構成されて有線または無線での通信を実行する通信部(25、45)を備えている。
【0015】
管理サーバ2の記憶部22は、無人航空機6の飛行状況を管理する管理PG(プログラム)28と、観測した観測風況データや立入禁止領域を示す立入禁止領域データなどを記憶するDB(データベース)29が記憶されている。
【0016】
操作端末4は、ユーザの操作入力により無人航空機6に搬送させる搬送物と目的地の入力などを受け付ける操作PG(プログラム)48と、入力された目的地と搬送物と無人航空機6のIDとで構成される操作データ49とが記憶されている。
【0017】
無人航空機6は、GPS衛と通信して現在位置を取得するGPSユニット61と、地表からの重力方向の高さを検知する高度センサ62と、向いている方位を検知して方位データを得る方位センサ63、少なくとも前方から下方までを撮影して撮影画像(撮影映像)を取得するカメラ64、物体に近接したことを検知する近接センサ65、人が近いことを検知する対人センサ66、ジャイロ機構によって姿勢を検知し姿勢データを得る姿勢センサ67、各種制御動作を行う制御部71、モータ81の回転数を制御して姿勢を安定化させる姿勢制御部72、インターネット9を介して通信を行う通信部73、状態を示すランプの発光を行う発光部74、スピーカにより音声を出力する音声出力部75、データを記憶する記憶部76、および複数のモータ81を備えている。
【0018】
この無人航空機6は、姿勢センサ67の検知する姿勢に応じて姿勢制御部72がモータ81の駆動を制御して姿勢を安定して保つことができ、制御部71による前進や後退を含む水平方向移動、向きを変える水平方向回転、高さを変える上下移動、およびこれらを複合し任意方向移動を精度よく実行する。そして、近接センサ65により物体が近付くと離れる方向へ移動する、対人センサ66により人が近くにいることを検知すると離れる方向へ移動するかそれ以上近付かずに音声出力部75によって注意を促す音声を出力する、発光部74と音声出力部75によって緊急着陸態勢であることを知らせるなど、搬送物を安全に運ぶために必要な適宜の動作を実行する。
【0019】
図2は、管理サーバ2の制御部21、操作端末4の制御部41、および無人航空機6の制御部71が実行する機能を説明する機能ブロック図である。
管理サーバ2の制御部21は、ライダーデータ取得部121、位置別風況データ算出部122、危険風況領域判定部123、警戒領域データ出力部124、観測風況データ記憶部125、近未来風況データ推定部126、立入禁止領域算出部127、立入禁止領域記憶部128、立入禁止領域出力部129、および無人航空機飛行状況管理部131として機能する。
【0020】
ライダーデータ取得部121は、異なる位置に設置された複数のドップラーライダー5から観測データを取得する。この観測データは、各ドップラーライダー5の観測レンジにおける緯度データ、経度データ、および視線風データにより構成されている。なお、視線風データは、ドップラーライダー5の視線方向であるレーザー光照射方向成分の風速のデータである。
【0021】
位置別風況データ算出部122は、複数のドップラーライダー5から得られた観測データを解析し、緯度・経度・風向風速データを分単位で出力する。すなわち、複数のドップラーライダー5の観測レンジが重なっている領域においては、各ドップラーライダー5の視線方向成分の位置別(緯度経度による位置)の風速から、位置別の風向および風速が算出される。この風向および風速を緯度および経度別(すなわち位置別)に出力したものが、緯度・経度・風向風速データである。
【0022】
危険風況領域判定部123は、位置別風況データ算出部122により算出された風速が予め設定された閾値を超える領域を危険風況領域として判定する。この危険風況領域は、緯度、経度、および高度によって、3次元の領域で判定される。また、この閾値は、例えば風速5m/sとするなど、適宜設定することができる。また、この閾値は、一律どこでも同じとする、あるいは、構造物が密集して衝突しやすい都市部の方が構造物が少なく衝突しにくい地方部よりも弱い風速の閾値とするなど、適宜の設定とすることができる。また、危険風況領域判定部123は、警戒領域が広域である場合や、竜巻や突風等の極端風況が生じる場合に、該当領域の全無人航空機6に対して緊急着陸を指示する緊急着陸要否の判定も実行する。
【0023】
警戒領域データ出力部124は、危険風況領域判定部123によって判定した危険風況領域を警戒領域として出力し、緊急着陸の必要な領域を緊急着陸領域として出力する。この警戒領域および緊急着陸領域は、緯度、経度、および高度からなる3次元の領域である。
【0024】
観測風況データ記憶部125は、位置別風況データ算出部122によって算出した位置別風況データを観測時刻と共に記憶する。これにより、3次元位置における風向および風速が観測時間毎(例えば1分毎)に記憶されていく。
【0025】
近未来風況データ推定部126は、観測風況データ記憶部125に記憶されている直近の所定期間の位置別風況データから30分先までの位置別の風向および風速を推定し、時刻・緯度・経度・風向・風速からなる推定風況データを出力する。
【0026】
立入禁止領域算出部127は、観測風況データ記憶部125に記憶された過去の位置別風況データを参照し、所定割合以上の確率で警戒領域となっている領域、および突風が所定割合以上発生している領域を立入禁止領域として算出する。また、立入禁止領域算出部127は、諸事情により操作端末4等で無人航空機6の立入を禁止する領域として指定された領域も立入禁止領域とする。
【0027】
立入禁止領域記憶部128は、立入禁止領域算出部127により算出された立入禁止領域を立入禁止領域データとして記憶する。この立入禁止領域データは、緯度、経度、および高度からなる3次元の領域である。
【0028】
立入禁止領域出力部129は、立入禁止データを無人航空機6へ送信する。
無人航空機飛行状況管理部131は、無人航空機6から搬送物、目的地、および現在位置で構成される飛行状況を取得し、管理する。
【0029】
操作端末4の制御部41は、搬送指示入力部141、および搬送指示出力部142として機能する。搬送指示入力部141は、搬送物の内容を示す搬送物データと、その搬送物が緊急輸血用血液などの緊急性の高いものであるか否かを示す緊急性データと、目的地を示す目的地データと、搬送に使用する無人航空機6を識別する無人航空機識別データ(ID)の入力を受け付ける。搬送指示出力部142は、入力された無人航空機識別データの無人航空機6に対して、搬送物データ、緊急性データ、および目的地データを送信する。
【0030】
無人航空機6の制御部71は、警戒領域データ取得部161、警戒領域通過判定部162、緊急着陸要否判定部163、経路再算出部164、緊急着陸可能領域記憶部165、搬送指示取得部166、経路算出部167、搬送データ記憶部168、経路外れ判定部169、飛行状況出力部171、3次元地図データ記憶部172、立入禁止領域記憶部173、飛行制御部174、および現在位置取得部175として機能する。
【0031】
警戒領域データ取得部161は、管理サーバ2で算出された警戒領域データを取得する。
警戒領域通過判定部162は、警戒領域データの警戒領域が搬送データ記憶部168に記憶されている経路上に存在するか否か判定する。
【0032】
緊急着陸要否判定部163は、緊急着陸領域が搬送データ記憶部168に記憶されている経路上に存在するか否か判定する。
【0033】
経路再算出部164は、入力条件に応じて目的地までの経路を再算出する。この経路再算出部164は、警戒領域通過判定部162により警戒領域を通過すると判定された場合であれば、警戒領域を通過せずに目的地へ飛行する経路を再算出し、緊急着陸要否判定部163により緊急着陸領域を通過すると判定された場合であれば、最寄りの緊急着陸可能地点に最短距離で飛行する経路を再算出する。また、経路再算出部164は、何らかの要因により飛行経路から外れた場合にも目的地までの経路の再算出を行う。
【0034】
緊急着陸可能領域記憶部165は、緊急着陸が可能な領域を示す緊急着陸可能領域データを記憶している。この緊急着陸可能領域データは、例えば緯度・経度・高度によるデータとする、あるいは住所によるデータとするなど、緊急着陸可能な領域を示す適宜のデータとすることができる。緊急着陸可能領域としては、着陸可能なビルの屋上など、適宜の領域が設定される。
【0035】
搬送指示取得部166は、搬送物の内容を示す搬送物データおよび目的地を示す目的地データを操作端末4から取得する。この搬送物データには、搬送物が緊急性の高いものであるか否かを示す緊急性データが含まれている。
【0036】
経路算出部167は、3次元地図データ記憶部172に記憶されている地図データに基づき、搬送指示取得部166が取得した目的地までの飛行可能な経路を算出して経路データを作成する。この飛行可能な経路は、3次元の飛行経路であり、緯度・経度に加えて高度が含まれている。なお、この3次元の飛行経路は、例えば、緯度・経度で構成される2次元の地図データを高度別にレイヤー状に複数備えた3次元地図データを記憶しておき、適宜のレイヤー(高度)上で2次元方向(水平方向)の移動をしつつ、適宜の地点でレイヤー(高度)を切り替えて切り替え後のレイヤー(高度)にて2次元方向(水平方向)の移動をするといった形にすることができる。他にも、3次元の経路は、飛行可能な緯度・経度・高度からなる3次元の領域を3次元地図データとして記憶しておき、3次元上の地点を結ぶように緯度・経度・高度を随時変更しながら移動すると言った形にすることもできる。なお、3次元地図データをレイヤー別の多層構造としておくことにより、例えば高度別に飛行速度を定めるなど、全体としての管理を容易にすることができる。この経路算出部167は、立入禁止領域と警戒領域(危険風況領域)を避けて目的地までの経路を算出する。なお、目的地が立入禁止領域または警戒領域内にある場合は、その立入禁止領域または警戒領域だけは避けずに経路設定し、立入禁止領域または警戒領域が近付くとその場か最寄りの緊急着陸可能領域に待機して、その立入禁止領域または警戒領域の風速が所定の閾値以下となったときに当該領域に進入して目的地へ飛行する、あるいは、配達不可能地としてエラー出力し、目的地とすることを拒否する構成とするなど、適宜の処理を行う構成とすることが好ましい。これにより、立入禁止領域または警戒領域が目的地となった場合に、経路を算出して飛行を始めたが最終目的地に到達せずに周囲で経路の再計算を繰り返し続けることを防止できる。
【0037】
搬送データ記憶部168は、搬送物データ、目的地データ、経路データ、及び現在位置を記憶する。このうち、搬送物データと目的地データは、最初にセットされたデータが記憶され、経路データは、経路算出部167および経路再算出部164により経路が算出される毎に更新して記憶され、現在位置は、現在位置取得部175により現在位置が取得される毎に更新される。
【0038】
経路外れ判定部169は、現在地データが経路データ上に存在するか緯度・経度・高度の3次元で判定する。経路から外れている場合に、経路外れ判定部169は、現在位置を経路再算出部164へ送信する。
【0039】
飛行状況出力部171は、搬送物データ、目的地データ、および現在地を管理サーバ2へ送信する。これにより、管理サーバ2が全ての無人航空機6の飛行状況を把握できるようにしている。
【0040】
3次元地図データ記憶部172は、3次元の地図データを記憶している。この3次元の地図データは、上述したように緯度・経度からなる2次元の地図データをレイヤー(高度)別の多層構造にした3次元の地図データとする、あるいは、緯度・経度・高度の3次元で飛行可能な領域が示される3次元の地図データとするなど、適宜のデータとすることができる。
【0041】
立入禁止領域記憶部173は、管理サーバ2から受信した立入禁止領域データを記憶する。
【0042】
飛行制御部174は、搬送データ記憶部168が記憶している目的地データと経路データ、および現在位置取得部175が取得する現在位置データと、内部に保有する方位センサ63(図1参照)から取得する方位データと、姿勢センサ67から取得する姿勢データに基づいて、経路データの経路に沿って飛行するべく、姿勢制御部72(図1参照)に飛行データを送信する。この飛行データは、移動速度および移動方向により構成されている。この飛行データを受けた姿勢制御部72(図1参照)は、複数のモータ81(図1参照)を制御し、指定された速度および方向への飛行を行う。
【0043】
現在位置取得部175は、GPSユニット61(図1参照)および高度センサ62(図1参照)により、現在位置(緯度・経度・高度)を示す現在位置データを取得する。
【0044】
図3は、管理サーバ2の制御部21が管理プログラム28により実行する風況検出機能を示す機能ブロック図である。なお、図3に示す機能ブロックによる処理は、方向と距離で定められるレンジ単位で実行して全てのレンジに対して繰り返して実行する。
【0045】
データ整理部231は、反射光データからスペクトルデータを取得して整理する。すなわち、データ整理部231は、反射光データが有効なデータであればそのまま処理を継続してデータ保存できるようにしておき、欠測が予め定めた所定量より多い反射光データ、およびデータ不存在の場合に、スペクトルFIFOバンク、パラメータFIFOバンク、及び有効データ数FIFOバンクにデータを記憶しないといったことを行う。
【0046】
なお、スペクトルFIFOバンクは、ビーム方向別に、高度と周波数の情報をNS個記憶し、新しく取得したデータを追加していき、NS個を超えると、古いデータから削除していく。パラメータFIFOバンクは、ビーム方向別に、高度とピークパワー、高度とドップラーシフト、高度とスペクトル幅、および高度とSQSUMのデータをそれぞれNP個記憶し、新しく取得したデータを追加していき、NP個を超えると、古いデータから削除していく。有効データ数FIFOバンクは、ビーム番号別に、過去に取得したデータが有効か否かを記憶し、1個前、2個前というように最も近いデータから順に有効か否かを記憶しており、新しいデータがあれば随時追加する。
【0047】
また、データ整理部231は、反射光データのスペクトルデータに問題がなければ、有効パラメータデータ算出部234に処理を進め、そうでなければ、ノイズレベル推定部232へ処理を進める。
【0048】
ノイズレベル推定部232は、反射光データのスペクトルデータに存在するノイズのレベルを推定する。このノイズレベルの推定は、予め定めた所定値に基づいて推定する、あるいはピーク数が所定数以上多くなる領域をノイズレベルと推定するなど、適宜の方法により推定することができる。
【0049】
平均スペクトル強度推定部233は、取得した反射光データのスペクトルから平均スペクトル強度を推定する。この推定は、過去のデータから予め推定しておく、あるいは、今回のデータからスペクトル強度の平均値を取得して推定するなど、適宜の方法により推定することができる。
【0050】
有効パラメータデータ算出部234は、反射光データのスペクトルデータから有効なパラメータを算出する。このパラメータは、高度とピークパワー、高度とドップラーシフト、高度とスペクトル幅、および高度とSQUS等、適宜のパラメータとすることができる。このようにパラメータを算出した有効パラメータデータ算出部234は、フィッティング初期値を推定するフィッティング初期値推定部235へ処理を渡す。
【0051】
フィッティング初期値推定部235は、推定法決定部236、スペクトルからの初期値推定部237(スペクトル初期値推定処理)、パラメータからの初期値推定部238(パラメータ初期値推定処理)、および再推定要否決定部239(フィッティングやり直し決定部)を有している。
【0052】
推定法決定部236は、スペクトルとパラメータのいずれから初期値を決めるのが良いか決定する。具体的には、スペクトルFIFOバンクに記憶されている前回の観測データ(あるいは複数の観測データの平均のデータ)のスペクトルにおけるピークが予め設定した設定数以下(例えば1つ以下)であれば、前回の観測データのスペクトルから初期値を推定するものと決定し、そうでなければ前回の観測データのパラメータから初期値を決定するものとする。
【0053】
スペクトルからの初期値推定部237は、過去の複数の観測データの平均のデータのスペクトルから初期値を推定する。この初期値の推定は、スペクトルをそのまま初期値とする。ここで平均する過去の観測データは直近から所定個とすることができ、スペクトルFIFOバンクに記憶されている全ての観測データとすることができる。
【0054】
パラメータからの初期値推定部238は、パラメータFIFOバンクに記憶されている複数の観測データのパラメータの平均値から初期値を推定する。このパラメータからの初期値の推定は、直近から所定個の複数回のパラメータの各平均値を初期値とすることができ、パラメータFIFOバンクの全てのデータの平均値とすることができる。
【0055】
このように、スペクトルからの初期値推定部237またはパラメータからの初期値推定部238が直近の観測データから初期値を推定することにより、大気の状況は同じ位置(地点)であればそれほど大きく変わらないことを利用して適切な解析を実現できる。
【0056】
再推定要否決定部239は、スペクトルからの初期値推定部237またはパラメータからの初期値推定部238により推定した初期値が適切か否か判定し、適切であればそのまま採用し、不適切であれば再度初期値の推定をやり直す。具体的には、パラメータから推定した初期値が予め定めた許容範囲内に入っていない、あるいはスペクトルから推定した初期値におけるピーク数が予め定めた許容数内に入っていない場合に、推定法決定部236に処理を戻してやり直しを行う。
【0057】
これにより、例えば、スペクトルのピーク数が設定値以下であったために、パラメータからの初期値推定部238により初期値を推定したが、推定した初期値が予め定められた適正範囲内に無い場合や欠測している場合等に、再度推定をやり直してスペクトルからの初期値推定部237により初期値を推定するといったことができる。このようにして過去の観測データに基づいてできるだけ好ましい初期値を設定することで、後のフィッティングの精度を向上させることができる。
【0058】
フィッティング実行部241(フィッティング処理部)は、決定した初期値を利用してフィッティングを実行する。このフィッティングは、既存の適宜のフィッティング処理により行えばよく、この実施例では最小二乗法を利用するガウシアンフィッティングを用いる。
【0059】
フィッティング結果検討部242は、フィッティングの結果が適切か否か検討し、適切であれば次に処理を進めるが、不適切であれば、その内容によって、有効パラメータデータ算出部234かフィッティング実行部241に処理を戻す。
【0060】
結果のスムージング部243(障害物由来ピーク判定部,障害物由来ピーク排除部)は、障害物由来のピークを取り除く。これにより、障害物によるピークのないスペクトルが得られる。
【0061】
また、結果のスムージング部243は、レンジ単位で見た結果が不適切な場合に修正する特異点修正処理も実行する。詳述すると、互いに近い領域の大気は同様の動きをするものであるから、あるレンジの隣にあるレンジ(若しくは所定範囲の近傍のレンジ)、すなわち隣の方向や隣の距離や隣の高さでは、それほど大きく変わらない。このため、ドップラーライダー5から見てあるレンジについて一方の隣(1つ手前の距離あるいは一方の隣の方向若しくは一方の高さ)におけるデータと他方の隣(1つ奥の距離あるいは他方の隣の方向若しくは他方の高さ)におけるデータが近い値であるにもかかわらず、その間にあるレンジのデータが遠い値である場合、このレンジのデータを取り除いて1つ手前の距離のデータと1つ奥の距離のデータの中間値に変更する内挿を行う。ここで比較し内挿するデータは、ピークの値、あるいは風速などの風情報とするなど、適宜のデータとすることができる。このように内挿値を代入した状態の観測データとしておくことにより、ノイズ等による不適切なデータを削減でき、適切かつ精度よい解析を行うことができる。
【0062】
データ保存部244は、障害物由来のピークをカットしたスペクトルを観測データとしてスペクトルFIFOバンクに追加し、有効パラメータデータ算出部234で取得したパラメータをパラメータFIFOバンクに追加して、これらの各データの有効/無効を有効データ数FIFOバンクに追加して、最新データを保存する。なお、これらのFIFOバンクに加えて、適宜のデータベースに同じデータ(スペクトルおよびパラメータ)を蓄積することが好ましい。これにより、過去の観測データを蓄積していくことができ、スペクトルFIFOバンクやパラメータFIFOバンクから削除された過去の情報についても参照することができる。
【0063】
また、上述した再推定要否決定部239は、表示系の処理として、クラッタデータ抽出部245によりクラッタデータを抽出する。これにより、構造物や飛行物によるクラッタデータを抽出することができる。
【0064】
固定物体同定部246は、上記クラッタデータ抽出部245により抽出したクラックから固定物体(障害物)を同定する。すなわち、クラッタの存在する位置が構造物または飛行物の存在する位置であるから、これを利用者にとってわかりやすくするために固定物体を同定し、表示できるようにする。
【0065】
モニター出力部247は、観測したスペクトルデータ等を上記固定物体同定部246で同定した固定物体の位置と共に表示部24(図1参照)にモニター表示する。これにより、風速などの風状況と、ビルなどの障害物体の位置を重ね合わせて表示することが可能となり、利用者がわかりやすく理解することができる。
【0066】
この構成により、管理サーバ2は、エアロゾルのドップラーシフトを高精度に検出し、風況状況を観測することができる。そして、乱流、ビル風、および突風域等の危険風況を検出でき、検出した危険風況とその位置に関する緯度、経度、乱れの強さ、風向風速、および警戒面積情報を出力することができる。具体的には、予め設定された閾値を風速が超えた領域を危険風況の領域とする。閾値は、少なくとも風速5m/s以上等の適宜の値に設定される。
【0067】
また、1台のドップラーライダー5のみで観測される領域は、各観測レンジの緯度・経度・視線風情報を得ることができ、2台以上のドップラーライダー5により観測される領域は、それぞれのドップラーライダー5で観測される視線風ベクトルの合成により緯度・経度・風向風速情報が得られる。このため、1台のドップラーライダー5のみで観測される領域での前記閾値は、2台以上のドップラーライダー5により観測される領域での前記閾値よりも小さい値とするなど、風向情報が得られるか否かによって閾値を異ならせても良い。
このような危険風況の検出は、1分毎に実行するなどの分単位で行われることが好ましい。
【0068】
図4は、管理サーバ2の制御部21および無人航空機6の制御部71(図1参照)が実行する動作を示すフローチャートである。
制御部21は、上述した風況検出機能により常時風況を検出しており、危険風況が検出されない間は(ステップS1:No)、アラート送信をすることなく(ステップS2)、風況検出を継続する。
【0069】
危険風況が検出されると(ステップS1:Yes)、制御部21は、観測されたリアルタイム風況を高分解能数値モデルに同化する(ステップS3)。
【0070】
制御部21は、近未来の風況をメートルオーダー(1m単位)の分解能で算出する(ステップS4)。なお、近未来の風況とは、例えば3分後、5分後、10分後、30分後、1時間後、あるいは2時間後など、予め設定された適宜の将来時刻の予測風況をいう。なお、この実施例では30分後の近未来の風況を予測する。
【0071】
制御部21は、リアルタイム状況と予測情報、飛行中の無人航空機6にアラートを送信する(ステップS5)。すなわち、制御部21は、現在の危険風況の領域(緯度、経度、警戒面積)を示す現在危険風況領域データと、近未来に危険風況になると予測される領域(緯度、経度、警戒面積)を示す近未来危険風況領域データと、注意を促すアラート信号を各無人航空機6に送信する。
【0072】
アラート信号は、例えば、風速が強くなるにつれて低危険度、中危険度、高危険度と段階的に高くするなど、風速に応じて危険度を段階的に示す複数段階のアラート信号とすることが好ましい。また、これを受ける無人航空機6は、自身の飛行能力に応じてどの段階のアラート信号であればどのように動作するか設定しておくことが好ましい。これにより、例えば無人航空機6が大型であれば低危険度の領域はそのまま通過し、無人航空機6が小型であれば低危険度の領域でも回避するなど、無人航空機6の飛行能力と風速状況に応じて対応を決定することができる。また、このように段階的にすることで、警戒領域が広域である場合や、竜巻や突風等の極端風況である場合などを高危険度とし、この高危険度の場合には付近の無人航空機6を緊急着陸させるなど、風況に応じた対応を実行させることができる。
【0073】
なお、送信対象としては、全ての無人航空機6に全ての上記現在危険風況領域および近未来危険風況領域を送信する、または、上記現在危険風況領域または近未来危険風況領域が経路上に存在する無人航空機6のみに対して当該無人航空機6の経路上の現在危険風況領域および近未来危険風況領域のみを送信するなど、適宜の設定とすることができる。
【0074】
無人航空機6の制御部71は、受信した領域内に現在位置が入っていなければ(ステップS6:No)、そのまま飛行を継続する(ステップS11)。
【0075】
受信した領域内に現在位置が入っていれば(ステップS6:Yes)、制御部71は、搬送している荷物が救急性のあるものか否かを確認する(ステップS7)。
【0076】
救急性の無い荷物を運んでいる場合であれば(ステップS7:No)、制御部71は、緊急着陸可能領域記憶部165(図2参照)を参照し、現在位置に最も近い緊急着陸可能領域に着陸する(ステップS8)。
【0077】
救急性のある荷物を運んでいる場合であれば(ステップS7:Yes)、緊急に運ぶ必要があるために、制御部71は、ルート再設定の必要があるか否か判定する(ステップS9)。このルート再設定の必要性の判断は、経路上に現在危険風況領域または近未来危険風況領域があれば再設定必要と判断し、経路上に現在危険風況領域および近未来危険風況領域がなければ再設定不要と判断する。
【0078】
ルート再設定が必要なければ(ステップS9:No)、制御部71は、位置情報を通報し管理者による継走を許容する(ステップS10)。従って、このとき、制御部71は、飛行を継続する。
【0079】
ルート再設定が必要であれば(ステップS9:Yes)、制御部71は、飛行を継続する(ステップS11)。この場合、制御部71は、経路再算出部164(図2参照)によってルート再設定を行って再設定された経路にて飛行を継続する。
【0080】
以上の構成および動作により、人による操縦を必要とせず、かつ、風の影響を考慮して無人航空機6を飛行させることができる。すなわち、経路上に危険風況領域(現在危険風況領域および近未来危険風況領域)が存在すると、経路を再計算して回避する、あるいは緊急着陸して危険風況が解消するまで待機するといったことができる。
【0081】
また、緊急着陸領域を定めておき、風による警戒領域が広域である場合や、竜巻や突風等の極端風況の場合に緊急着陸指示をすることで、危険風況が解消するまで待機し、解消後に再出発することができる。
【0082】
また、無人航空機6の搬送している搬送物が緊急輸血用血液などの緊急性の高い物である場合に、緊急着陸指示があっても緊急着陸しないため、経路を再計算して緊急性の高い搬送物を確実に早くに届けることができる。このとき、緊急性の低い搬送物を搬送している無人航空機6が緊急着陸しているために、風にあおられて他の無人航空機6と衝突するといったリスクが大幅に軽減され、比較的安全に飛行することができる。
【0083】
また、過去に危険風況となることが多かった領域を立入禁止領域と予め定めて経路から外すことにより、経路の再計算や緊急着陸を行う回数を削減でき、安定した飛行を行うことができる。
【0084】
また、近未来の風況を推定して警戒領域となる予測警戒領域を避けて経路算出するため、飛行している位置が警戒領域になってしまう状況を減らすことができる。
【0085】
なお、この発明の飛行経路算出システムは、実施形態の無人航空機飛行管理システム1に対応し、以下同様に、
コンピュータは、無人航空機6に対応し、
飛行経路算出プログラムは、飛行プログラム77に対応し、
風況データ取得部は、ライダーデータ取得部121に対応し、
警戒領域算出部は、危険風況領域判定部123に対応し、
緊急着陸指示部は、警戒領域データ出力部124に対応し、
風況推定部は、近未来風況推定部126に対応し、
立入禁止領域算出手段は、立入禁止領域算出部127に対応し、
警戒領域取得部は、警戒領域データ取得部161に対応し、
緊急性判定部は、緊急着陸要否判定部163に対応し、
3次元経路再算出部は、経路再算出部164に対応し、
緊急着陸可能領域記憶部は、緊急着陸可能領域記憶部165に対応し、
目的地取得部は、搬送指示取得部166に対応し、
3次元経路算出部は、経路算出部167に対応し、
搬送物緊急性データ記憶部は、搬送データ記憶部168に対応し、
3次元地図データ記憶部は、3次元地図データ記憶部172に対応し、
現在位置取得部は、現在位置取得部175に対応するが、この発明は、これに限らず他の様々な実施形態とすることができる。
【0086】
例えば、管理サーバ2は、風況の検出、近未来風況の予測、無人航空機6の飛行管理を全て行う構成としたが、風況の検出を行う風況検出サーバ、近未来の風況の予測を行う風況予測サーバ、無人航空機6の飛行管理を行う飛行管理サーバとそれぞれ分離して構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
この発明は、無人航空機を利用する様々な産業に用いることができる。
【符号の説明】
【0088】
1…無人航空機飛行管理システム
6…無人航空機
77…飛行プログラム
121…ライダーデータ取得部
123…危険風況領域判定部
124…警戒領域データ出力部
126…近未来風況推定部
127…立入禁止領域算出部
161…警戒領域データ取得部
163…緊急着陸要否判定部
164…経路再算出部
165…緊急着陸可能領域記憶部
166…搬送指示取得部
167…経路算出部
168…搬送データ記憶部
172…3次元地図データ記憶部
175…現在位置取得部
図1
図2
図3
図4