(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】サーバ、飛翔体制御システム、サーバ用プログラムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04W 40/12 20090101AFI20240809BHJP
H04W 4/00 20180101ALI20240809BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20240809BHJP
B64B 1/40 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
H04W40/12
H04W4/00 110
H04W84/06
B64B1/40
(21)【出願番号】P 2024048685
(22)【出願日】2024-03-25
【審査請求日】2024-03-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520365229
【氏名又は名称】株式会社岩谷技研
(74)【代理人】
【識別番号】110004392
【氏名又は名称】弁理士法人佐川国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100110766
【氏名又は名称】佐川 慎悟
(74)【代理人】
【識別番号】100165515
【氏名又は名称】太田 清子
(74)【代理人】
【識別番号】100169340
【氏名又は名称】川野 陽輔
(74)【代理人】
【識別番号】100195682
【氏名又は名称】江部 陽子
(74)【代理人】
【識別番号】100206623
【氏名又は名称】大窪 智行
(72)【発明者】
【氏名】橋本 航平
(72)【発明者】
【氏名】柳田 拓郎
(72)【発明者】
【氏名】岩谷 圭介
【審査官】諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-121909(JP,A)
【文献】特開2012-244837(JP,A)
【文献】特開2012-214216(JP,A)
【文献】特表2004-510392(JP,A)
【文献】特開2000-203491(JP,A)
【文献】米国特許第09100361(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0365159(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 40/12
H04W 4/00
H04W 84/06
B64B 1/40
B64C 13/18
H04B 7/185
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛翔体に設けられた制御装置と通信可能なサーバであって、
前記制御装置と前記サーバとは、衛星を介して通信を行うメイン回線と、複数の地上局を介して通信を行うサブ回線とによって、データを送受信可能に構成されており、
前記メイン回線を介して、前記飛翔体に関する飛翔体情報を前記制御装置から時系列で受信するメイン回線受信部と、
前記サブ回線を介して、前記地上局のそれぞれが前記制御装置から受信した前記飛翔体情報、および前記地上局に関する地上局情報を前記地上局のそれぞれから時系列で受信するサブ回線受信部と、
前記メイン回線受信部および前記サブ回線受信部によって受信された前記飛翔体情報および前記地上局情報を記憶する登録情報記憶部と、
管制局または前記地上局から、前記飛翔体情報および前記地上局情報の参照要求を受け付ける参照要求受付部と、
前記参照要求受付部が前記参照要求を受け付けたとき、前記登録情報記憶部から最新の前記飛翔体情報と、全ての地上局に関する前記地上局情報とを抽出する参照情報抽出部と、
前記参照情報抽出部によって抽出された前記飛翔体情報および前記地上局情報を前記参照要求を送信した前記管制局または前記地上局に送信する参照情報送信部と、
を有する、サーバ。
【請求項2】
前記管制局または前記地上局のいずれかから前記制御装置へ送信するためのコマンドを受信するコマンド受信部と、
前記地上局のそれぞれについて、前記制御装置との通信状態を判定する通信状態判定部と、
前記メイン回線および前記サブ回線の双方から前記コマンドを前記制御装置へ送信するとともに、前記サブ回線においては、最も通信状態が良い地上局を介して前記コマンドを前記制御装置へ送信するコマンド送信部と、
を有する、請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記地上局情報には、前記地上局が前記制御装置から前記飛翔体情報を受信したときの受信強度が含まれており、
前記通信状態判定部は、各地上局から受信した前記地上局情報に含まれる前記受信強度に基づいて、最も通信状態がよい地上局を判定する、請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記地上局情報には、前記地上局の種類を示す種別データと、前記地上局の現在位置を示す位置データとが含まれており、
前記管制局または前記地上局には、前記位置データで示される位置に、前記種別データで示される種類に応じて異なるアイコンを表示するデータ参照プログラムを備えたデータ参照装置が設けられている、請求項
1に記載のサーバ。
【請求項5】
前記飛翔体情報には、前記飛翔体の現在位置を示す位置データと、前記位置データを測位した際の衛星捕捉数が含まれており、
前記地上局情報には、前記地上局の現在位置を示す位置データと、前記位置データを測位した際の衛星捕捉数が含まれている、請求項
1に記載のサーバ。
【請求項6】
前記飛翔体情報には、前記飛翔体が飛行を開始してからの経過時間が含まれている、請求項
1に記載のサーバ。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載のサーバと、前記地上局と、前記制御装置とを有する、飛翔体制御システム。
【請求項8】
飛翔体に設けられた制御装置と通信可能なサーバを機能させるサーバ用プログラムであって、
前記制御装置と前記サーバとは、衛星を介して通信を行うメイン回線と、複数の地上局を介して通信を行うサブ回線とによって、データを送受信可能に構成されており、
前記メイン回線を介して、前記飛翔体に関する飛翔体情報を前記制御装置から時系列で受信するメイン回線受信部と、
前記サブ回線を介して、前記地上局のそれぞれが前記制御装置から受信した前記飛翔体情報、および前記地上局に関する地上局情報を前記地上局のそれぞれから時系列で受信するサブ回線受信部と、
前記メイン回線受信部および前記サブ回線受信部によって受信された前記飛翔体情報および前記地上局情報を記憶する登録情報記憶部と、
管制局または前記地上局から、前記飛翔体情報および前記地上局情報の参照要求を受け付ける参照要求受付部と、
前記参照要求受付部が前記参照要求を受け付けたとき、前記登録情報記憶部から最新の前記飛翔体情報と、全ての地上局に関する前記地上局情報とを抽出する参照情報抽出部と、
前記参照情報抽出部によって抽出された前記飛翔体情報および前記地上局情報を前記参照要求を送信した前記管制局または前記地上局に送信する参照情報送信部と
してコンピュータを機能させる、サーバ用プログラム。
【請求項9】
飛翔体に設けられた制御装置と通信可能なサーバによって実行される方法であって、
前記制御装置と前記サーバとは、衛星を介して通信を行うメイン回線と、複数の地上局を介して通信を行うサブ回線とによって、データを送受信可能に構成されており、
前記メイン回線を介して、前記飛翔体に関する飛翔体情報を前記制御装置から時系列で受信するメイン回線受信ステップと、
前記サブ回線を介して、前記地上局のそれぞれが前記制御装置から受信した前記飛翔体情報、および前記地上局に関する地上局情報を前記地上局のそれぞれから時系列で受信するサブ回線受信ステップと、
前記メイン回線受信ステップおよび前記サブ回線受信ステップにおいて受信された前記飛翔体情報および前記地上局情報を記憶する登録情報記憶ステップと、
管制局または前記地上局から、前記飛翔体情報および前記地上局情報の参照要求を受け付ける参照要求受付ステップと、
前記参照要求受付ステップにおいて前記参照要求を受け付けたとき、前記登録情報記憶ステップで記憶した最新の前記飛翔体情報と、全ての地上局に関する前記地上局情報とを抽出する参照情報抽出ステップと、
前記参照情報抽出ステップにおいて抽出された前記飛翔体情報および前記地上局情報を前記参照要求を送信した前記管制局または前記地上局に送信する参照情報送信ステップと、
を有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛翔体に設けられた制御装置と通信可能なサーバ、飛翔体制御システム、サーバ用プログラムおよび方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上空を飛行する飛行体と通信する技術が提案されている。例えば、特開2014-091335号公報には、移動可能な飛行体に搭載された第1無線ルータと、飛行体の監視および制御を行うセンタ管理装置とが、双方向通信可能なスーパーWiFiにより通信される無線通信システムが開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の無線通信システムは、被災地等に関する情報を上空から収集するものであるため、飛行体の高度が低く、かつ、移動距離もせいぜい数キロメートル程度である。このため、高高度飛行しながら長距離を移動する飛行体との間で、安定的に通信し、確実にテレコントロールするための技術は実現されていない。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、飛翔体に設けられた制御装置との間で安定的に通信し、確実にテレコントロールすることができるサーバ、飛翔体制御システム、サーバ用プログラムおよび方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るサーバは、飛翔体に設けられた制御装置との間で安定的に通信し、確実にテレコントロールするという課題を解決するために、飛翔体に設けられた制御装置と通信可能なサーバであって、前記制御装置と前記サーバとは、衛星を介して通信を行うメイン回線と、複数の地上局を介して通信を行うサブ回線とによって、データを送受信可能に構成されており、管制局または前記地上局のいずれかから前記制御装置へ送信するためのコマンドを受信するコマンド受信部と、前記地上局のそれぞれについて、前記制御装置との通信状態を判定する通信状態判定部と、前記メイン回線および前記サブ回線の双方から前記コマンドを前記制御装置へ送信するとともに、前記サブ回線においては、最も通信状態が良い地上局を介して前記コマンドを前記制御装置へ送信するコマンド送信部と、を有する。
【0007】
また、本発明の一態様として、最新の飛翔体情報および全ての地上局情報をサーバで一括管理し、管制局または地上局から参照可能とし、安定したテレメトリを実行するという課題を解決するために、前記メイン回線を介して、前記飛翔体に関する飛翔体情報を前記制御装置から時系列で受信するメイン回線受信部と、前記サブ回線を介して、前記地上局のそれぞれが前記制御装置から受信した前記飛翔体情報、および前記地上局に関する地上局情報を前記地上局のそれぞれから時系列で受信するサブ回線受信部と、前記メイン回線受信部および前記サブ回線受信部によって受信された前記飛翔体情報および前記地上局情報を記憶する登録情報記憶部と、前記管制局または前記地上局から、前記飛翔体情報および前記地上局情報の参照要求を受け付ける参照要求受付部と、前記参照要求受付部が前記参照要求を受け付けたとき、前記登録情報記憶部から最新の前記飛翔体情報と、全ての地上局に関する前記地上局情報とを抽出する参照情報抽出部と、前記参照情報抽出部によって抽出された前記飛翔体情報および前記地上局情報を前記参照要求を送信した前記管制局または前記地上局に送信する参照情報送信部と、を有していてもよい。
【0008】
さらに、本発明の一態様として、制御装置と各地上局との通信状態を簡単かつ高精度に判定するという課題を解決するために、前記地上局情報には、前記地上局が前記制御装置から前記飛翔体情報を受信したときの受信強度が含まれており、前記通信状態判定部は、各地上局から受信した前記地上局情報に含まれる前記受信強度に基づいて、最も通信状態がよい地上局を判定してもよい。
【0009】
また、本発明の一態様として、管制局または地上局において、各地上局の現在位置および種類を把握し易くするという課題を解決するために、前記地上局情報には、前記地上局の種類を示す種別データと、前記地上局の現在位置を示す位置データとが含まれており、前記参照情報を受信した前記管制局または前記地上局には、前記位置データで示される位置に、前記種別データで示される種類に応じて異なるアイコンを表示する参照情報表示プログラムを備えた参照情報表示装置が設けられていてもよい。
【0010】
さらに、本発明の一態様として、飛翔体および地上局について測位された位置データの測位精度を確認するという課題を解決するために、前記飛翔体情報には、前記飛翔体の現在位置を示す位置データと、前記位置データを測位した際の衛星捕捉数が含まれており、前記地上局情報には、前記地上局の現在位置を示す位置データと、前記位置データを測位した際の衛星捕捉数が含まれていてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様として、パイロットの操作履歴に応じた飛翔体の挙動変化を分析するという課題を解決するために、前記飛翔体情報には、前記飛翔体が飛行を開始してからの経過時間であるタイマー値が含まれていてもよい。
【0012】
さらに、本発明に係る飛翔体制御システムは、飛翔体に設けられた制御装置との間で安定的に通信し、確実にテレコントロールするという課題を解決するために、上述したいずれかの態様を有するサーバと、前記地上局と、前記制御装置とを有する。
【0013】
また、本発明に係るサーバ用プログラムは、飛翔体に設けられた制御装置との間で安定的に通信し、確実にテレコントロールするという課題を解決するために、飛翔体に設けられた制御装置と通信可能なサーバを機能させるサーバ用プログラムであって、前記制御装置と前記サーバとは、衛星を介して通信を行うメイン回線と、複数の地上局を介して通信を行うサブ回線とによって、データを送受信可能に構成されており、管制局または前記地上局のいずれかから前記制御装置へ送信するためのコマンドを受信するコマンド受信部と、前記地上局のそれぞれについて、前記制御装置との通信状態を判定する通信状態判定部と、前記メイン回線および前記サブ回線の双方から前記コマンドを前記制御装置へ送信するとともに、前記サブ回線においては、最も通信状態が良い地上局を介して前記コマンドを前記制御装置へ送信するコマンド送信部としてコンピュータを機能させる。
【0014】
さらに、本発明に係る方法は、飛翔体に設けられた制御装置との間で安定的に通信し、確実にテレコントロールするという課題を解決するために、飛翔体に設けられた制御装置と通信可能なサーバによって実行される方法であって、前記制御装置と前記サーバとは、衛星を介して通信を行うメイン回線と、複数の地上局を介して通信を行うサブ回線とによって、データを送受信可能に構成されており、管制局または前記地上局のいずれかから前記制御装置へ送信するためのコマンドを受信するコマンド受信ステップと、前記地上局のそれぞれについて、前記制御装置との通信状態を判定する通信状態判定ステップと、前記メイン回線および前記サブ回線の双方から前記コマンドを前記制御装置へ送信するとともに、前記サブ回線においては、最も通信状態が良い地上局を介して前記コマンドを前記制御装置へ送信するコマンド送信ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、飛翔体に設けられた制御装置との間で安定的に通信し、確実にテレコントロールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に係るサーバおよびこれを備えた飛翔体制御システムの一実施形態を示す図である。
【
図2】本実施形態のサーバを示すブロック図である。
【
図3】本実施形態の飛翔体制御システムにおけるコマンドの流れを示す図である。
【
図4】本実施形態のサーバおよびサーバ用プログラムによって実行されるテレメトリ処理を示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態のサーバおよびサーバ用プログラムによって実行されるデータ参照処理を示すフローチャートである。
【
図6】本実施形態のサーバおよびサーバ用プログラムによって実行されるテレコントロール処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係るサーバ、飛翔体制御システム、サーバ用プログラムおよび方法の一実施形態について図面を用いて説明する。
【0018】
本実施形態の飛翔体制御システム100は、
図1に示すように、高高度飛行する飛翔体11を制御する制御装置10と、この制御装置10との間で各種のデータを送受信するサーバ1とを備えている。そして、制御装置10とサーバ1とは、衛星13を介して通信を行うメイン回線と、複数の地上局14を介して通信を行うサブ回線とによって、データを送受信可能に構成されている。以下、各構成について説明する。
【0019】
なお、本実施形態では、飛翔体11に好適なものとして、成層圏以上の高高度を低速度で飛行する気球を使用している。しかしながら、飛翔体11は、気球に限定されるものではなく、飛行船等の各種の飛翔する物体を含むものである。また、飛翔体11によって飛行する飛翔体用キャビン12は、高高度においてもパイロットや搭乗者が安全かつ快適に過ごせるように、内圧等が制御可能に構成されている。
【0020】
[1]制御装置10について
制御装置10は、高高度飛行する飛翔体11を制御するためのものである。本実施形態において、制御装置10は、マイクロコンピュータ等のコンピュータと、無線通信ユニット等から構成されており、飛翔体用キャビン12に設けられている。また、制御装置10は、所定の時間間隔ごとに飛翔体用キャビン12に設けられた各種のセンサやメモリ等から飛翔体11に関する飛翔体情報を取得し、メイン回線およびサブ回線の双方を通じてサーバ1へ送信する。さらに、制御装置10は、管制局15または各地上局14から発せられたコマンドを受信すると、当該コマンドに応じた処理・動作を実行するようになっている。
【0021】
なお、本実施形態では、
図1に示すように、地上局14の一つを管制局15として使用しているが、この構成に限定されるものではない。すなわち、管制局15は、地上局14の機能を備えている必要はなく、インターネット等によってサーバ1と通信可能な環境に設けられ、サーバ1内のデータを参照したり、制御装置10に対するコマンドをサーバへ送信しうるものであればよい。
【0022】
[2]サーバ1について
サーバ1は、飛翔体11や地上局14に関する各種のデータを蓄積するとともに、制御装置10に対してコマンドを送信するものである。本実施形態において、サーバ1は、データサーバ等のコンピュータによって構成されており、
図2に示すように、主として、制御装置10や地上局14と通信するための通信手段2と、各種のデータを記憶するための記憶手段3と、各種の演算処理を実行するための演算処理手段4とを有している。
【0023】
通信手段2は、制御装置10や地上局14と通信するためのものである。本実施形態において、通信手段2は、
図1に示すように、衛星13を介して通信を行うメイン回線と、各地上局14を介して通信を行うサブ回線との双方を用いて、各種のデータを送受信可能な通信モジュール等で構成されている。
【0024】
記憶手段3は、各種のデータを記憶するとともに、演算処理手段4が演算処理を行う際のワーキングエリアとして機能するものである。本実施形態において、記憶手段3は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等で構成されており、
図2に示すように、プログラム記憶部31と、登録情報記憶部32とを有している。
【0025】
プログラム記憶部31には、本実施形態のサーバ用プログラム1aがインストールされている。そして、演算処理手段4がサーバ用プログラム1aを実行することにより、サーバ1としてのコンピュータを後述する各構成部として機能させるようになっている。
【0026】
なお、サーバ用プログラム1aの利用形態は、上記構成に限られるものではない。例えば、SDカード、CFカード、USBメモリ、外付けSSD、外付けHDD、CD-ROM、DVD-ROM等のように、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体にサーバ用プログラム1aを記憶させておき、当該記録媒体から直接読み出して実行してもよい。
【0027】
登録情報記憶部32は、飛翔体11に関する飛翔体情報および地上局14に関する地上局情報を記憶するものである。飛翔体情報は、制御装置10から直接的または間接的に受信されるものであり、飛翔体11を識別する飛翔体ID、時刻(タイムスタンプ)、飛翔体用キャビン12内の圧力・温度・酸素濃度・二酸化炭素濃度、外気圧、外温度、飛翔体11の現在位置を示す位置データ(高度・緯度・軽度)、位置データを測位した際の衛星捕捉数、および飛翔体11が飛行を開始してからの経過時間であるタイマー値等が記憶される。
【0028】
また、地上局情報は、サブ回線として機能する全ての地上局14から直接的に受信されるものであり、地上局14を識別する地上局ID、地上局14が制御装置10から飛翔体情報を受信したときの受信強度、地上局14の種類を示す種別データ、地上局14の現在位置を示す位置データ(高度・緯度・軽度)、位置データを測位した際の衛星捕捉数、および地上局14のバッテリ残量等が記憶される。
【0029】
演算処理手段4は、CPU(Central Processing Unit)等で構成されており、プログラム記憶部31にインストールされたサーバ用プログラム1aを実行することにより、
図2に示すように、メイン回線受信部41と、サブ回線受信部42と、参照要求受付部43と、参照情報抽出部44と、参照情報送信部45と、コマンド受信部46と、通信状態判定部47と、コマンド送信部48として機能する。以下、各構成部についてより詳細に説明する。
【0030】
なお、
図2に示すように、メイン回線受信部41およびサブ回線受信部42によって、飛翔体11や地上局14に関する各種データの遠隔測定を可能とするテレメトリ機能が実現される。また、参照要求受付部43、参照情報抽出部44および参照情報送信部45によって、サーバ1に蓄積されているデータを参照可能とするデータ参照機能が実現される。さらに、コマンド受信部46、通信状態判定部47およびコマンド送信部48によって、飛翔体11の遠隔制御を可能とするテレコントロール機能が実現される。
【0031】
メイン回線受信部41は、メイン回線を介して、制御装置10から飛翔体情報を時系列で受信するものである。本実施形態において、メイン回線受信部41は、制御装置10からメイン回線を介して所定の時間間隔で送信された飛翔体情報を、通信手段2を介して時系列で受信し、登録情報記憶部32に蓄積するようになっている。
【0032】
サブ回線受信部42は、サブ回線を介して、地上局14のそれぞれから飛翔体情報および地上局情報を時系列で受信するものである。本実施形態では、
図1に示すように、制御装置10がメイン回線およびサブ回線の双方を通じて飛翔体情報を発信する。また、サブ回線を構成する地上局14のそれぞれは、制御装置10から飛翔体情報を受信すると、当該飛翔体情報に自局の地上局情報を付加してサーバ1へ送信する。このため、サブ回線受信部42は、制御装置10からサブ回線を介して所定の時間間隔で送信された飛翔体情報と、各地上局14に関する地上局情報とを、全ての地上局14から通信手段2を介して時系列で受信し、登録情報記憶部32に蓄積する。
【0033】
参照要求受付部43は、管制局15または地上局14から、飛翔体情報および地上局情報の参照要求を受け付けるものである。本実施形態において、参照要求受付部43は、管制局15または地上局14から、通信手段2を介して参照要求を受け付けると、参照情報抽出部44を機能させるようになっている。
【0034】
参照情報抽出部44は、管制局15または地上局14からの参照要求に応じて、飛翔体情報および地上局情報を抽出するものである。本実施形態において、参照情報抽出部44は、参照要求受付部43が参照要求を受け付けたとき、登録情報記憶部32から最新の飛翔体情報と、全ての地上局14に関する地上局情報とを参照情報として抽出する。なお、飛翔体情報が最新であるか否かは、飛翔体情報に含まれる時刻データに基づいて判定される。
【0035】
参照情報送信部45は、参照要求を送信した管制局15または地上局14に対して、飛翔体情報および地上局情報を送信するものである。本実施形態において、参照情報送信部45は、通信手段2を介して、参照情報抽出部44によって抽出された飛翔体情報および地上局情報を、参照要求を送信した管制局15または地上局14に送信する。
【0036】
コマンド受信部46は、制御装置10へ送信するためのコマンドを受信するものである。本実施形態において、コマンド受信部46は、管制局15または地上局14のいずれかからコマンドを受信すると、通信状態判定部47を機能させる。なお、本発明において、コマンドとは、飛翔体11の高度を調節するための指示等、管制局15または地上局14から飛翔体11をテレコントールするための全てのコマンドを含む。
【0037】
通信状態判定部47は、地上局14のそれぞれについて、制御装置10との通信状態を判定するものである。本実施形態において、通信状態判定部47は、コマンド受信部46がコマンドを受信すると、登録情報記憶部32に蓄積されている全地上局14の地上局情報を参照する。そして、通信状態判定部47は、各地上局14が制御装置10から飛翔体情報を受信したときの受信強度に基づいて、最も通信状態がよい地上局14を判定する。
【0038】
コマンド送信部48は、管制局15または地上局14から受信したコマンドを制御装置10へ送信するものである。本実施形態において、コマンド送信部48は、
図3に示すように、メイン回線およびサブ回線の双方から同一のコマンドを制御装置10へ送信する。このとき、サブ回線においては、コマンド送信部48が、通信状態判定部47によって最も通信状態が良いと判定された地上局14に対して、コマンド受信部46によって受信されたコマンドを送信する。そして、当該最も通信状態が良い地上局14を介してコマンドを制御装置10へ送信させる。このため、仮にメイン回線が不通の場合でも、サブ回線によって確実にコマンドが制御装置10へと送信される。
【0039】
[3]衛星13(メイン回線)について
衛星13は、制御装置10とサーバ1との間で通信を行うメイン回線を構成するものである。本実施形態において、衛星13は、
図1に示すように、制御装置10から飛翔体情報を受信すると、サーバ1へ直接送信するようになっている。また、衛星13は、
図3に示すように、サーバ1からコマンドを受信すると、制御装置10へ直接送信するようになっている。なお、衛星13の種類は特に限定されるものではなく、イリジウム、インマルサット、スターリンク等の衛星通信サービスが、メイン回線として用いられる。
【0040】
[4]地上局14(サブ回線)について
地上局14は、メイン回線の補助的な通信回線として併用されるサブ回線を構成するものである。本実施形態において、地上局14は、マイクロコンピュータと無線通信ユニットとが一体化された地上局基板と、表示手段を備えたパーソナルコンピュータ等からなるデータ参照装置とを有している。そして、データ参照装置には、サーバ1に対して飛翔体情報および地上局情報の参照要求を送信する機能、サーバ1から飛翔体情報および地上局情報を受信する機能、および受信した飛翔体情報および地上局情報を表示する機能を実行させるデータ参照プログラムがインストールされている。
【0041】
また、本実施形態では、サブ回線として、制御装置10と地上局14間は、LPWA(Low Power, Wide Area)等の長距離通信可能な無線規格を採用し、地上局14とサーバ1間には、LTE(Long Term Evolution)や第5世代移動通信システム(5G)等の通信規格を採用している。ただし、サブ回線の通信規格は、上記のものに限定されるものではなく、適宜採用することができる。
【0042】
また、本実施形態において、地上局14としては、
図1および
図3に示すように、車両に搭載されて飛翔体11を追尾可能な移動地上局141と、地上に固定される固定地上局142とが、飛翔体11の飛行ルートをカバーするように、複数台ずつ異なる位置に配置されている。なお、地上局14の構成や数は特に限定されるものではなく、少なくともいずれかの地上局14が制御装置10と通信を維持するように配置されていればよい。
【0043】
各地上局14は、
図1に示すように、制御装置10から飛翔体情報を受信するたびに、当該飛翔体情報に自局の地上局情報を付してサーバ1へ送信する。また、各地上局14は、
図3に示すように、制御装置10へ送信するためのコマンドをサーバ1に送信する。そして、サーバ1によって、制御装置10との通信状態が最も良いと判定された地上局14には、サーバ1からコマンドが送信され、当該コマンドを制御装置10へ送信するようになっている。
【0044】
なお、
図1に示すように、サブ回線においては、制御装置10が、全ての地上局14に飛翔体情報を送信し、全ての地上局14が飛翔体情報および地上局情報をサーバ1へ送信するようになっている。また、
図3では、右側の移動地上局141がサーバ1へコマンドを送信し、固定地上局142がサーバ1からコマンドを受信して制御装置10へ送信している。しかしながら、右側の移動地上局141が、制御装置10との通信状態が最も良い場合には、サーバ1からコマンドが自局に返送され、当該コマンドを自局から制御装置10へ送信することになる。
【0045】
さらに、本実施形態では、管制局15および地上局14にデータ参照装置が設けられているため、サーバ1に蓄積されている同一のデータを共有し確認することが可能である。また、移動地上局141が、飛翔体11の追尾中に山奥や過疎地域等に移動し、サーバ1との通信ができない状態となっても、制御装置10から受信した飛翔体情報を地上局基板からUSB(Universal Serial Bus)シリアル通信を介してデータ参照装置に出力することにより、表示手段に直接表示して確認することができる。なお、データ参照装置は、全ての地上局14に設置されている必要はなく、無人の固定地上局142には設けなくてもよい。
【0046】
また、本実施形態において、データ参照プログラムは、サーバ1から受信した全ての地上局情報に含まれる位置データおよび種別データを参照し、当該位置データで示される位置に、当該種別データで示される種類(移動地上局141、固定地上局142等)に応じて異なるアイコンを表示する機能を有している。このため、管制局15および地上局14では、表示手段に表示されたマップ上において、サブ回線を構成する各地上局14の現在位置と種類が一目瞭然に把握可能となる。
【0047】
つぎに、本実施形態のサーバ1、飛翔体制御システム100、サーバ用プログラム1aおよびサーバ1によって実行される方法の作用につき、テレメトリ機能、データ参照機能およびテレコントロール機能を実行する場合に分けて説明する。
【0048】
(1)テレメトリ機能
本実施形態のテレメトリ機能を実行する場合、
図4に示すように、所定時間が経過するたびに(ステップS1:YES)、飛翔体用キャビン12内の制御装置10が飛翔体情報を取得し(ステップS2)、当該飛翔体情報をメイン回線およびサブ回線の双方を通じて発信する(ステップS3)。これにより、最新の飛翔体情報が、常に一定の時間間隔で制御装置10から発信される。
【0049】
メイン回線を通じて発信された飛翔体情報は、サーバ1のメイン回線受信部41が時系列で受信し(ステップS7)、登録情報記憶部32に記憶させる(ステップS9)。一方、サブ回線を通じて発信された飛翔体情報は、各地上局14において受信される(ステップS4)。このとき、本実施形態では、
図1に示すように、移動地上局141や固定地上局142を含む複数の地上局14が、それぞれ異なる位置に配置されている。このため、山などの障害物により全ての地上局14が不通になるリスクが低減され、安定したテレメトリが可能となる。
【0050】
つぎに、飛翔体情報を受信した地上局14のそれぞれは、自局の地上局情報を取得し(ステップS5)、ステップS4で受信した飛翔体情報に、ステップS5で取得した地上局情報を付してサーバ1へ送信する(ステップS6)。そして、各地上局14から送信された飛翔体情報および地上局情報は、サーバ1のサブ回線受信部42が時系列で受信し(ステップS8)、登録情報記憶部32に記憶させる(ステップS9)。上述したステップS1からステップS9までの処理は、飛翔体11が飛行している間(ステップS10:NO)、繰り返し実行される。
【0051】
以上のテレメトリ機能によれば、制御装置10から発信された飛翔体情報は、少なくともメイン回線またはサブ回線のいずれかを通じてサーバ1へ確実に送信されるため、常に最新の飛翔体情報がサーバ1に保存される。また、全ての地上局14に関する地上局情報がサーバ1に集約されるため、一元管理が可能となる。
【0052】
(2)データ参照機能
本実施形態のデータ参照機能を実行する場合、
図5に示すように、データの参照を希望する管制局15または地上局14が、サーバ1へ向けて参照要求を送信する(ステップS11)。一方、サーバ1では、参照要求受付部43が参照要求を受け付けると(ステップS12)、参照情報抽出部44が、登録情報記憶部32から最新の飛翔体情報と、全ての地上局14に関する地上局情報とを抽出する(ステップS13)。これにより、サーバ1には、制御装置10からメイン回線およびサブ回線を介して一斉送信された全ての飛翔体情報が重複して蓄積されているが、必要な情報のみが抽出されて参照可能となる。
【0053】
つづいて、サーバ1の参照情報送信部45が、参照要求を送信した管制局15または地上局14に対して、ステップS13で抽出された飛翔体情報および地上局情報を送信する(ステップS14)。これにより、参照要求を送信した管制局15または地上局14では、サーバ1から飛翔体情報および地上局情報を受信し(ステップS15)、表示手段に表示する(ステップS16)。このとき、本実施形態では、データ参照装置が、地上局情報の位置データで示される位置に、種別データで示される種類に応じて異なるアイコンを表示する。このため、管制局15または地上局14においては、各地上局14の現在位置および種類の把握が容易になる。
【0054】
なお、移動地上局141が飛翔体11の追尾中に山奥や過疎地域等に移動し、サーバ1との通信ができない場合、ステップS11での参照要求を送信できず、サーバ1内のデータを参照できない。しかしながら、本実施形態では、各移動地上局141に設けられたデータ参照装置に、制御装置10から受信した飛翔体情報を出力し、直接確認することが可能である。よって、各移動地上局141では、いかなる通信状態でも飛翔体情報をトラッキングすることができる。
【0055】
また、本実施形態において、飛翔体情報には、飛翔体11の位置データを測位した際の衛星捕捉数が含まれており、地上局情報には、地上局14の位置データを測位した際の衛星捕捉数が含まれている。このため、衛星捕捉数に応じて、各位置データの測位精度を確認することができる。すなわち、衛星捕捉数が多いほど精度が高く正確な位置であり、衛星捕捉数が少ないほど精度が低く不正確な位置であるといえる。
【0056】
さらに、本実施形態において、飛翔体情報には、飛翔体11が飛行を開始してからの経過時間であるタイマー値が含まれている。このため、当該タイマー値に基づいて、パイロットの操作履歴と、飛翔体11の飛行データとを照合することにより、パイロットの操作履歴に応じた飛翔体11の挙動変化を分析することができる。
【0057】
(3)テレコントロール機能
本実施形態のテレコントロール機能を実行する場合、
図6に示すように、管制局15または地上局14のいずれかからサーバ1に向けてコマンドを送信する(ステップS21)。一方、サーバ1では、コマンド受信部46がコマンドを受信すると(ステップS22)、通信状態判定部47が、制御装置10に対する各地上局14の通信状態を判定する(ステップS23)。このとき、本実施形態では、通信状態判定部47が、各地上局14から受信した地上局情報に含まれる受信強度に基づいて、最も通信状態がよい地上局14を判定する。このため、制御装置10と各地上局14との通信状態が簡単かつ高精度に判定される。
【0058】
つづいて、コマンド送信部48が、
図3に示すように、メイン回線およびサブ回線の双方から同一のコマンドを制御装置10へ送信する(ステップS24)。このとき、サブ回線においては、コマンド送信部48が、ステップS23において最も通信状態が良いと判定された地上局14に対してコマンドを送信する。これにより、仮にメイン回線の通信状態が悪い場合でも、サブ回線を介して確実にコマンドを制御装置10へ送信することが可能となる。
【0059】
ステップS23で最も通信状態が良いと判断された地上局14では、サーバ1からコマンドを受信すると(ステップS25)、当該コマンドを制御装置10へ送信する(ステップS26)。一方、制御装置10は、メイン回線およびサブ回線の双方を介して送信されたコマンドを受信すると(ステップS27)、当該コマンドに応じた処理・動作を実行する(ステップS28)。これにより、制御装置10に対する確実なテレコントロールが可能となる。
【0060】
以上のような本実施形態のサーバ1、飛翔体制御システム100、サーバ用プログラム1aおよびサーバ1によって実行される方法によれば、以下のような効果を奏する。
1.飛翔体11に設けられた制御装置10との間で安定的に通信し、確実にテレコントロールすることができる。
2.最新の飛翔体情報および全ての地上局情報をサーバ1で一括管理するとともに、管制局15または地上局14から同じデータを参照可能とし、安定したテレメトリを実行することができる。
3.地上局情報に含まれる受信強度に基づいて、制御装置10と各地上局14との通信状態を簡単かつ高精度に判定することができる。
4.地上局情報に含まれる種別データおよび位置データに基づいて、管制局15または地上局14において、各地上局14の現在位置および種類を把握し易くすることができる。
5.飛翔体情報および地上局情報に含まれる衛星捕捉数に基づいて、飛翔体11および地上局14について測位された位置データの測位精度を確認することができる。
6.飛翔体情報に含まれるタイマー値に基づいて、パイロットの操作履歴に応じた飛翔体11の挙動変化を分析することができる。
【0061】
なお、本発明に係るサーバ1、飛翔体制御システム100、サーバ用プログラム1aおよびサーバ1によって実行される方法は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
【0062】
例えば、上述した本実施形態では、複数の飛翔体を同時に高高度飛行させる場合を想定して、飛翔体情報に飛翔体IDを含めているが、この構成に限定されるものではなく、一つの飛翔体を単独で制御する場合には、飛翔体IDは不要である。また、上述した本実施形態では、固定地上局142をバッテリで駆動しているため、地上局情報にバッテリ残量を含めることで交換時期を把握しているが、ソーラーパネル等で駆動する場合はバッテリ残量は不要である。
【符号の説明】
【0063】
1 サーバ
1a サーバ用プログラム
2 通信手段
3 記憶手段
4 演算処理手段
10 制御装置
11 飛翔体
12 飛翔体用キャビン
13 衛星
14 地上局
141 移動地上局
142 固定地上局
15 管制局
31 プログラム記憶部
32 登録情報記憶部
41 メイン回線受信部
42 サブ回線受信部
43 参照要求受付部
44 参照情報抽出部
45 参照情報送信部
46 コマンド受信部
47 通信状態判定部
48 コマンド送信部
100 飛翔体制御システム
【要約】
【課題】飛翔体に設けられた制御装置との間で安定的に通信し、確実にテレコントロールすることができるサーバ、飛翔体制御システム、サーバ用プログラムおよび方法を提供する。
【解決手段】飛翔体11に設けられた制御装置10と通信可能なサーバ1であって、制御装置10とサーバ1とは、衛星13を介して通信を行うメイン回線と、地上局14を介して通信を行うサブ回線とによって、データを送受信可能に構成され、管制局15または地上局14からコマンドを受信するコマンド受信部46と、地上局14と制御装置10との通信状態を判定する通信状態判定部47と、最も通信状態が良い地上局14を介してコマンドを制御装置10へ送信するコマンド送信部48と、を有する。
【選択図】
図1