IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オーラビート テクノロジー リミテッドの特許一覧

特許7536038空気濾過システム、および空気濾過システムを形成する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】空気濾過システム、および空気濾過システムを形成する方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/16 20060101AFI20240809BHJP
   B01D 39/14 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
A61L9/16 F
B01D39/14 G
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021563620
(86)(22)【出願日】2021-02-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2021078131
(87)【国際公開番号】W WO2021253866
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2021-10-25
(31)【優先権主張番号】202010568220.X
(32)【優先日】2020-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521072456
【氏名又は名称】オーラビート テクノロジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Aurabeat Technology Limited
【住所又は居所原語表記】FLAT H 11/F GOLDEN BEAR INDUSTRIAL CENTRE 66-82 CHAI WAN KOK STREET TSUEN WAN NT HK
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ギン・ナム・ジィー・ト
【審査官】長谷部 智寿
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/125942(WO,A1)
【文献】特開昭48-055871(JP,A)
【文献】国際公開第2019/053037(WO,A1)
【文献】特表2020-533172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00- 9/22
B01D 39/00-39/20
A01N 61/00
A01N 59/00-59/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気濾過組立体を形成する方法であって、
第1の外側濾過表面、前記第1の外側濾過表面と反対の第2の外側濾過表面、および、前記第1の外側濾過表面と前記第2の外側濾過表面との間に設けられる1つまたは複数の内側濾過表面を含む複数の濾過表面を有する空気フィルタを提供するステップであって、前記複数の濾過表面は、ウイルスおよび/またはバクテリアを含む1つまたは複数の浮遊粒子を捕捉するように構成される、ステップと、
1つまたは複数の金属イオンを含む能力溶液を準備するステップと、
1つまたは複数の炭酸塩を含む促進溶液を準備するステップと、
前記複数の濾過表面に殺菌コーティングを形成するステップであって、前記殺菌コーティングは、捕捉された浮遊粒子を殺菌するときにおける使用のためのものであり、前記殺菌コーティングは、前記複数の濾過表面上に前記促進溶液と前記能力溶液とを同時に沈殿させることによって形成される、ステップと
を含み、
前記促進溶液と前記能力溶液とは、前記促進溶液と前記能力溶液とを前記複数の濾過表面上に別々に適用することで、前記複数の濾過表面に同時に沈殿させられ、
前記金属イオンは、銀(Ag)イオン、銅(Cu)イオン、亜鉛(Zn)イオン、コバルト(Co)イオン、スズ(Sn)イオン、クロム(Cr)イオン、テルル(Te)イオン、ゲルマニウム(Ge)イオン、ビスマス(Bi)イオン、鉛(Pb)イオン、カドミウム(Cd)イオン、チタン(Ti)イオン、および水銀(Hg)イオンのうちの1つもしくは複数を含み、
前記炭酸塩は、NaCO、KCO、および(NHCOのうちの1つもしくは複数を含む、方法。
【請求項2】
以下のこと、すなわち、
前記能力溶液は0.0001~5%の金属イオンを含むこと、および/または、
前記促進溶液は0.001~20%の炭酸塩を含むこと
のうちの1つまたは複数が当てはまる、請求項に記載の方法。
【請求項3】
以下のこと、すなわち、
前記能力溶液は0.005~0.1%の金属イオンを含むこと、および/または、
前記促進溶液は0.5~10%の炭酸塩を含むこと
のうちの1つまたは複数が当てはまる、請求項に記載の方法。
【請求項4】
以下のこと、すなわち、
前記能力溶液により形成された能力層は0.00001~0.5g/mの間の金属イオンを含むような方法で形成されること、および/または、
前記促進溶液により形成された促進層は0.0001~50g/mの間の炭酸塩を含むような方法で形成されること
のうちの1つまたは複数が当てはまる、請求項に記載の方法。
【請求項5】
以下のこと、すなわち、
前記能力溶液により形成された能力層は0.001~0.01g/mの間の金属イオンを含むような方法で形成されること、および/または、
前記促進溶液により形成された促進層は0.001~10g/mの間の炭酸塩を含むような方法で形成されること
のうちの1つまたは複数が当てはまる、請求項に記載の方法。
【請求項6】
以下のこと、すなわち、
前記能力溶液により形成された能力層は、前記能力層の集合的湿重量が前記空気フィルタの重量の0.1~200%の間となるような方法で形成されること、および/または、
前記促進溶液により形成された促進層は、前記促進層の集合的湿重量が前記空気フィルタの重量の0.1~200%の間となるような方法で形成されること
のうちの1つまたは複数が当てはまる、請求項に記載の方法。
【請求項7】
以下のこと、すなわち、
前記能力溶液により形成された能力層は、前記能力層の集合的湿重量が前記空気フィルタの重量の30~50%の間となるような方法で形成されること、および/または、
前記促進溶液により形成された促進層は、前記促進層の集合的湿重量が前記空気フィルタの重量の30~50%の間となるような方法で形成されること
のうちの1つまたは複数が当てはまる、請求項に記載の方法。
【請求項8】
以下のこと、すなわち、
前記能力溶液は、ヨウ素(I)イオンをさらに含むこと、ならびに/または、
前記促進溶液は、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、およびRbOHのうちの1つもしくは複数を含むこと、ならびに/または、
前記促進溶液により形成された促進層は前記能力溶液により形成された能力層の殺菌効果を促進させるように形成されること
のうちの1つまたは複数が当てはまる、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、空気および他の気体の濾過のためのシステムおよび方法に関し、より詳細には、空気濾過システム、および空気濾過システムを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
空気フィルタは空気濾過装置の必須の部品である。空気フィルタは、典型的には、空気から小さい粒子を濾過して取り除き、それによって空気を浄化するように設計されている。空気フィルタは、空気調和システム(例えば、セントラル空気調和システム、個別の住宅用空気調和ユニット、車両用空気調和システム)、空気濾過システムなどを含む様々な用途で使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
バクテリア、菌類、およびウイルス(例えば、COVID-19ウイルス)などの微生物浮遊粒子が、年を追って益々と蔓延して危険になっている。従来の空気フィルタは小さい浮遊粒子を空気から除去できるが、特定の浮遊するバクテリアおよびウイルスは、長期間にわたって有害なまま(例えば、感染性のまま)であり得る。この点において、空気フィルタに捕捉、捕獲、および/または付着した有害な浮遊するバクテリアおよびウイルスは、様々な理由のため、空気フィルタに捕捉、捕獲、および/または付着しなくなり、空気に再び入ってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、概して、先に記載されているもの、および本開示にあるものを含め従来の問題に対処するためのシステム、サブシステム、方法、およびプロセスに関し、より具体的には、例の実施形態は、浮遊粒子、不純物など(有害なウイルスおよび/またはバクテリアを含む)の破壊、変性、分解、および/または無害化を含む、空気、他の気体、蒸気、凝縮物、沈殿物、および/または他の媒体の処理、消毒、浄化、衛生化などのためのシステム、サブシステム、方法、およびプロセスに関する。
【0005】
例示の実施形態では、空気濾過組立体が記載されている。空気濾過組立体は空気フィルタを備える。空気フィルタは、第1の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と反対の第2の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と第2の外側濾過表面との間に設けられる1つまたは複数の内側濾過表面とを含む複数の濾過表面を備える。複数の濾過表面は、ウイルスおよび/またはバクテリアを含む1つまたは複数の浮遊粒子を捕捉するように構成され得る。空気濾過組立体は殺菌コーティングをさらに備える。殺菌コーティングは、複数の濾過表面のうちの1つまたは複数の少なくとも一部分に形成される。殺菌コーティングは、捕捉された微生物浮遊粒子を殺菌するときにおける使用のためのものであり得る。殺菌コーティングは能力層を備える。能力層は金属イオンを含む。殺菌コーティングは促進層をさらに備える。促進層は炭酸塩を含む。
【0006】
他の例示の実施形態では、空気濾過組立体が記載されている。空気濾過組立体は空気フィルタを備える。空気フィルタは、第1の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と反対の第2の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と第2の外側濾過表面との間に設けられる1つまたは複数の内側濾過表面とを含む複数の濾過表面を備える。複数の濾過表面は、ウイルスおよび/またはバクテリアを含む1つまたは複数の浮遊粒子を捕捉するように構成され得る。空気濾過組立体は殺菌コーティングをさらに備える。殺菌コーティングは空気フィルタに形成される。殺菌コーティングは金属イオンと炭酸塩とを含む。殺菌コーティングは約0.00001~0.5g/mの間の金属イオンなどを含む。殺菌コーティングは約0.00001~15g/mの間の炭酸塩(および/または、本開示においてさらに記載されているような他の促進剤)などを含む。
【0007】
他の例示の実施形態では、空気濾過組立体を形成する方法が記載されている。方法は、空気フィルタを提供するステップを含む。空気フィルタは、第1の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と反対の第2の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と第2の外側濾過表面との間に設けられる1つまたは複数の内側濾過表面とを含む複数の濾過表面を備える。複数の濾過表面は、ウイルスおよび/またはバクテリアを含む1つまたは複数の浮遊粒子を捕捉するように構成される。方法は、能力溶液を準備するステップをさらに含む。能力溶液は1つまたは複数の金属イオンを含む。方法は、促進溶液を準備するステップをさらに含む。促進溶液は1つまたは複数の炭酸塩を含む。方法は、複数の濾過表面に殺菌コーティングを形成するステップをさらに含む。殺菌コーティングは、捕捉された浮遊粒子を殺菌するときにおける使用のためのものである。殺菌コーティングは、能力層と促進層とを含むような方法で形成される。能力層は1つまたは複数の金属イオンなどを含む。促進層は1つまたは複数の炭酸塩などを含む。
【0008】
他の例示の実施形態では、空気濾過組立体を形成する方法が記載されている。方法は、空気フィルタを提供するステップを含む。空気フィルタは、第1の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と反対の第2の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と第2の外側濾過表面との間に設けられる1つまたは複数の内側濾過表面とを含む複数の濾過表面を備える。複数の濾過表面は、ウイルスおよび/またはバクテリアを含む1つまたは複数の浮遊粒子を捕捉するように構成される。方法は、能力溶液を準備するステップをさらに含む。能力溶液は1つまたは複数の金属イオンなどを含む。方法は、促進溶液を準備するステップをさらに含む。促進溶液は1つまたは複数の炭酸塩などを含む。方法は、複数の濾過表面に殺菌コーティングを形成するステップをさらに含む。殺菌コーティングは、捕捉された浮遊粒子を殺菌するときにおける使用のためのものである。殺菌コーティングは、複数の濾過表面に能力層を形成するために、複数の濾過表面に能力溶液を沈殿させることと、能力層に促進層を形成するために、複数の濾過表面に促進溶液を沈殿させることとによって形成される。
【0009】
他の例示の実施形態では、空気濾過組立体を形成する方法が記載されている。方法は、空気フィルタを提供するステップを含む。空気フィルタは、第1の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と反対の第2の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と第2の外側濾過表面との間に設けられる1つまたは複数の内側濾過表面とを含む複数の濾過表面を備える。複数の濾過表面は、ウイルスおよび/またはバクテリアを含む1つまたは複数の浮遊粒子を捕捉するように構成される。方法は、能力溶液を準備するステップをさらに含む。能力溶液は1つまたは複数の金属イオンなどを含む。方法は、促進溶液を準備するステップをさらに含む。促進溶液は1つまたは複数の炭酸塩などを含む。方法は、複数の濾過表面に殺菌コーティングを形成するステップをさらに含む。殺菌コーティングは、捕捉された浮遊粒子を殺菌するときにおける使用のためのものである。殺菌コーティングは、複数の濾過表面に促進層を形成するために、複数の濾過表面に促進溶液を沈殿させることと、促進層に能力層を形成するために、複数の濾過表面に能力溶液を沈殿させることとによって形成される。
【0010】
他の例示の実施形態では、空気濾過組立体を形成する方法が記載されている。方法は、空気フィルタを提供するステップを含む。空気フィルタは、第1の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と反対の第2の外側濾過表面と、第1の外側濾過表面と第2の外側濾過表面との間に設けられる1つまたは複数の内側濾過表面とを含む複数の濾過表面を備える。複数の濾過表面は、ウイルスおよび/またはバクテリアを含む1つまたは複数の浮遊粒子を捕捉するように構成される。方法は、能力溶液を準備するステップをさらに含む。能力溶液は1つまたは複数の金属イオンなどを含む。方法は、促進溶液を準備するステップをさらに含む。促進溶液は1つまたは複数の炭酸塩などを含む。方法は、複数の濾過表面に殺菌コーティングを形成するステップをさらに含む。殺菌コーティングは、捕捉された浮遊粒子を殺菌するときにおける使用のためのものである。殺菌コーティングは、複数の濾過表面に促進溶液と能力溶液とを同時に沈殿させることによって形成される。促進溶液と能力溶液とは、促進溶液と能力溶液とを複数の濾過表面に別々に適用する(例えば、噴霧する)ことで、複数の濾過表面に同時に沈殿させられる。
【0011】
本開示、例の実施形態、およびそれらの利点のより完全な理解のために、同様の符号が同様の特徴を示している添付図の図と併せられた以下の記載がここで参照される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】空気濾過システムの例の実施形態の断面図である。
図2A】空気濾過システムのための空気フィルタの例の実施形態の斜視図である。
図2B】空気濾過システムのための空気フィルタの例の実施形態の断面図である。
図2C】空気濾過システムのための空気フィルタの他の例の実施形態の断面図である。
図2D】空気濾過システムのための空気フィルタの他の例の実施形態の断面図である。
図2E】空気濾過システムのための空気フィルタの他の例の実施形態の拡大した断面図である。
図3A】空気フィルタの表面に形成された能力層と、能力層に形成された促進層とを有する空気濾過システムの例の実施形態の断面図である。
図3B】空気フィルタの表面に形成された促進層と、促進層に形成された能力層とを有する空気濾過システムの例の実施形態の断面図である。
図3C】金属イオンおよび促進剤の混合層を有する空気濾過システムの例の実施形態の断面図である。
図3D】空気フィルタの表面に形成された促進層および能力層を有する空気濾過システムの例の実施形態の断面図である。
図3E】空気フィルタの表面に形成された促進層および能力層を有する空気濾過システムの他の例の実施形態の断面図である。
図3F】空気フィルタの複数の表面に形成された促進層および能力層を有する空気濾過システムの他の例の実施形態の断面図である。
図3G】空気フィルタの表面に形成された促進層および能力層を有する空気濾過システムの他の例の実施形態の断面図である。
図3H】空気フィルタの複数の表面に形成された促進層および能力層を有する空気濾過システムの他の例の実施形態の断面図である。
図3I】空気フィルタの複数の表面に形成された促進層および能力層を有する空気濾過システムの他の例の実施形態の断面図である。
図3J】空気フィルタの繊維に形成された促進層および能力層を有する空気濾過システムの例の実施形態の拡大した断面図である。
図3K】空気フィルタの繊維に形成された促進層および能力層を有する空気濾過システムの他の例の実施形態の拡大した断面図である。
図3L】空気フィルタの繊維に形成された金属イオンおよび促進剤の混合層を有する空気濾過システムの例の実施形態の拡大した断面図である。
図4】空気濾過システムを形成する方法の例の実施形態の図である。
図5A】空気フィルタの少なくとも一部分に殺菌コーティングを形成する方法の例の実施形態の図である。
図5B】空気フィルタの少なくとも一部分に殺菌コーティングを形成する方法の他の例の実施形態の図である。
図5C】空気フィルタの少なくとも一部分に殺菌コーティングを形成する方法の他の例の実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
同様の符号が図において同様の要素に言及するために便宜上使用され得るが、様々な例の実施形態の各々が別個の変形であると見なされ得ることは、理解され得る。
【0014】
ここで、例の実施形態が、これは本開示の一部を形成し、実施され得る例の実施形態を示している添付の図を参照して説明される。本開示および添付の特許請求の範囲で使用されているように、「実施形態」、「例の実施形態」、「例示の実施形態」、「本実施形態」、および「好ましい実施形態」という用語は、必ずしも単一の実施形態に言及していないが、それら実施形態、および様々な例の実施形態は、例の実施形態の範囲または精神から逸脱することなく、容易に組み合わせおよび/または置き換えることができる。さらに、本開示および添付の特許請求の範囲で使用されているような用語は、例の実施形態を記載する目的のためだけであり、限定となるように意図されていない。この点において、本開示および添付の特許請求の範囲で使用されているように、「~の中に」という用語は、「~の中に」および「~の上に」を含む可能性があり、「1つ」および「その」という用語は、単数および複数の参照を含む可能性がある。さらに、本開示および添付の特許請求の範囲で使用されているように、「~によって」という用語は、文脈に応じて「~から」も意味する可能性がある。さらに、本開示および添付の特許請求の範囲で使用されているように、「~する場合」という用語は、文脈に応じて「~するとき」または「~すると」も意味する可能性がある。さらに、本開示および添付の特許請求の範囲で使用されているように、「および/または」という言葉は、関連する連記された項目のうちの1つまたは複数の任意またはすべての可能な組み合わせに言及でき、それら組み合わせを網羅することができる。
【0015】
バクテリアおよびウイルス(例えば、COVID-19ウイルス)などの有害な浮遊粒子が、年を追って益々と蔓延して危険になっている。幸い、従来の空気濾過システムは、このような粒子を空気フィルタで捕捉することによって、小さい浮遊粒子を濾過して取り除くときに比較的有用であった。
【0016】
従来の空気フィルタは小さい浮遊粒子を空気から除去するときに有効であるが、本開示では、特定の浮遊するバクテリアおよびウイルスが長期間にわたって有害なまま(例えば、感染性のまま)であり得ることが認識されている。この点において、空気フィルタに捕捉、捕獲、および/または付着されたこのような有害な浮遊するバクテリアおよびウイルスは、様々な理由のため、空気フィルタから捕捉、捕獲、および/または付着されなくなり、空気に再び入ってしまう。
【0017】
本例の実施形態は、概して、先に記載されているもの、および本開示にあるものを含め従来の問題に対処するためのシステム、サブシステム、方法、およびプロセスに関し、より具体的には、例の実施形態は、浮遊粒子、不純物など(有害なウイルスおよび/またはバクテリアを含む)の破壊、変性、分解、および/または溶出を含む、空気、他の気体、蒸気、凝縮物、沈殿物など(本明細書おいて、「媒体」または「空気」などとしても称される)の処理、消毒、浄化、衛生化など(本明細書において、「処理する」、「処理」などとして言及される)のためのシステム、サブシステム、方法、およびプロセスに関する。
【0018】
例の実施形態が、本開示において、空気濾過システム、空気フィルタ、および、空気フィルタへの殺菌コーティング/層の形成に関するとして主に記載されているが、本開示において記載されている原理は、本開示の教示から逸脱することなく、他の媒体および物体(例えば、壁、窓、天井、ファン、通気ダクトなど)との使用、それらにおける使用、および/またはそれらに関連する使用、ならびに、このような他の媒体および物体(例えば、壁、窓、天井、ファン、通気ダクトなど)における殺菌コーティング/層の形成など、空気濾過システム、空気フィルタ、および、空気フィルタおよび/または空気濾過システムへの殺菌コーティング/層の形成の状況以外に適用されてもよいことは、理解されるものである。
【0019】
ここで、例の実施形態が、本開示の一部を形成している添付の図を参照して以下で説明される。
【0020】
空気濾過システム(例えば、システム100)の例の実施形態。
【0021】
図1に示されているように、媒体において粒子(例えば、ウイルスおよび/またはバクテリア)を伴うものを含め、媒体(例えば、空気および他の気体)を処理するための空気濾過システム(例えば、システム100であって、本明細書では「空気濾過組立体」とも称される)の例の実施形態が、空気フィルタ(例えば、空気フィルタ200)を備える。システム100は殺菌コーティング(例えば、殺菌コーティング500)も備える。本開示においてさらに説明されるように、殺菌コーティング500は、能力層(例えば、能力層300)と促進層(例えば、促進層400)とを備える。
【0022】
ここで、空気濾過システム100およびその要素の例の実施形態が、本開示の一部を形成している添付の図を参照してさらに説明される。
【0023】
空気フィルタ(例えば、空気フィルタ200)。
【0024】
図2Aは、空気濾過システム100のための空気フィルタ(例えば、空気フィルタ200)の例の実施形態の斜視図である。空気フィルタ200は、媒体(例えば、空気)における粒子、不純物などを濾過、捕捉などするように構成可能である、またはそのように構成される、濾過用途に適した多孔性材料で形成される、および/またはそのような多孔性材料を有するものを含め、任意の空気フィルタであり得る。例えば、空気フィルタ200は、空気および/または他の媒体におけるウイルス、バクテリアなどを濾過、捕捉などするように構成可能であり得る、またはそのように構成され得る。
【0025】
空気フィルタ200の例の実施形態は、複数の形、大きさ、形態、および構成のうちの1つまたは複数において形成され得る。例えば、少なくとも図2A図2Bの断面図とに示されているように、空気フィルタ200は平坦または平面のシートなどの形態として、またはそのような形態で形成され得る。空気フィルタ200は、管状または円筒状の形、中空な立方体の形、錐状の形など、他の形、形態、および/または構成で形成されてもよい。例の実施形態では、空気フィルタは、その表面(例えば、符号210、220、230)を通じて形成される、および/または、その表面(例えば、符号210、220、230)のうちの1つもしくは複数の間の内側部分の中に形成される小孔、孔、開口など(図示されていない)を含み得る。少なくとも図2Aおよび図2Bに示されているように、空気フィルタ200は1つまたは複数の第1の外側濾過表面210を備え得る。空気フィルタ200は1つまたは複数の第2の外側濾過表面220も備え得る。第2の外側濾過表面220の例の実施形態が第1の外側濾過表面210の反対となるように示されているが、第2の外側濾過表面220が必ずしも第1の外側濾過表面210の反対にならない可能性があることは、理解されるものである。
【0026】
図2Cは、空気フィルタ200の他の例の実施形態の断面図を示している。この例の実施形態では、空気フィルタ200は、進入または通過する媒体(例えば、空気)の濾過のための有効表面積を増やすために、折り目(例えば、図2Cに示されている)、突起、圧痕/穴、および/またはその他を有して形成され得る。この点において、空気フィルタ200は、1つまたは複数の第1の外側濾過表面210と、1つまたは複数の第2の外側濾過表面220と、1つまたは複数の内側濾過表面230とを備える。内側濾過表面230のうちの1つまたは複数が、本開示の教示から逸脱することなく、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220と見なされてもよいことは、理解されるものである。
【0027】
図2Dは、空気フィルタ200の他の例の実施形態の断面図を示している。この例の実施形態では、空気フィルタ200は、複数の層、区域などを有して形成されてもよい。例えば、図2Dに示された空気フィルタ200は、複数の空気フィルタ200を有して形成されてもよい(例えば、図2Bに示された空気フィルタ)。例の実施形態では、複数の空気フィルタ200は隙間によって分離され得る(例えば、図2Dに示されている)。代替で、複数の空気フィルタ200は、層同士の間にほとんどまたはまったく隙間なしで一体に重ねられ得る(図示されていない)。空気フィルタ200は、1つまたは複数の第1の外側濾過表面210と、1つまたは複数の第2の外側濾過表面220と、複数の内側濾過表面230とを備える。内側濾過表面230が、本開示の教示から逸脱することなく、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220と見なされてもよいことは、理解されるものである。
【0028】
図2Eは、空気フィルタ200の他の例の実施形態の断面図を示している。この例の実施形態では、空気フィルタ200は、複数の繊維(繊維の断面が図2Eに円形として示されている)などを有するとして形成され得る。例の実施形態では、複数の繊維の部品のうちの一部または全部が隙間によって分離され得る。空気フィルタ200は、1つまたは複数の第1の外側濾過表面210(空気フィルタ200の外面に設けられる繊維の1つまたは複数の部品であり得る)と、1つまたは複数の第2の外側濾過表面220(空気フィルタの他の外面に設けられる繊維の1つまたは複数の部品であり得る)と、複数の内側濾過表面230(空気フィルタ200の外面同士の間に設けられる繊維の1つまたは複数の部品であり得る)とを備える。
【0029】
殺菌コーティング(例えば、殺菌コーティング500)。
【0030】
媒体(例えば、空気または他の気体)を処理するためのシステム100は殺菌コーティング(例えば、殺菌コーティング500)も含み得る。殺菌コーティング500は、能力層(例えば、能力層300)を形成するように、能力溶液の例の実施形態を適用することで形成され得る。殺菌コーティング500は、促進層400を形成するように、促進溶液の例の実施形態を適用することでも形成され得る。この点において、殺菌コーティング500は、1つまたは複数の能力層300と1つまたは複数の促進層400とを備え得る。
【0031】
ここで、能力層300および促進層400の例の実施形態が、本開示の一部を形成している添付の図を参照してさらに説明される。
【0032】
能力層(例えば、能力層300)。
【0033】
例の実施形態において、殺菌コーティング500は1つまたは複数の能力層(例えば、能力層300)を備え得る。能力層300は、空気フィルタ200および/または促進層400の1つまたは複数の部分に形成され得る。本開示においてさらに説明されるように、能力層300は金属イオンなど(本明細書では「金属イオン」と称される)を含む。本開示では、能力層300(および、そこに含まれる金属イオン)が、とりわけ、バクテリア細胞に接触して反応することにおいて効果的であり、そのようにするとき、バクテリア成分の破壊または機能障害を引き起こすことが認識されている。能力層300の金属イオンが細胞壁に到達するとき、細胞壁は負に帯電させられることになり、クーロン引力に依拠して、金属イオンは細胞壁にしっかりと吸着または付着させられることになる。次に、能力層300の金属イオンは、細胞壁を突き抜け、細胞の合成作用を破壊するように作用可能である。したがって、細胞は分裂および増殖する能力を失い、死んでしまう。さらに、能力層300における金属イオンは、微生物電子伝達システム、呼吸システム、および物質伝達システムを損傷させるように作用可能である。ウイルスに関しては、能力層300における金属イオンは、ウイルスに機械的に吸着および付着し、ウイルス表面のタンパク質と反応し、酵素タンパク質を不活性化し、ウイルス核酸と結合するように作用可能である。
【0034】
例えば、少なくとも図3Aおよび図3Jに示されているように、能力層300の例の実施形態は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210の1つまたは複数の部分に形成され得る。第1の外側濾過表面210に形成される能力層300は、約0.00001~0.05g/mの間の金属イオンを含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される能力層300は約0.001~0.01g/mの間の金属イオンを含む。第1の外側濾過表面210に形成される能力層300に存在する金属イオンは、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、銀(Ag)イオン、銅(Cu)イオン、亜鉛(Zn)イオン、コバルト(Co)イオン、スズ(Sn)イオン、ヨウ素(I)イオン、クロム(Cr)イオン、テルル(Te)イオン、ゲルマニウム(Ge)イオン、ビスマス(Bi)イオン、鉛(Pb)イオン、カドミウム(Cd)イオン、チタン(Ti)イオン、および水銀(Hg)イオンのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される能力層300の湿重量(例えば、湿重量は、能力層300を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)能力溶液の重量または重量百分率であり得る)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間である。好ましい実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される能力層300の湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間である。
【0035】
代替または追加で、能力層300は、少なくとも図3Iに示されているように、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220の1つまたは複数の部分に形成され得る。第2の外側濾過表面220に形成される能力層300は、約0.00001~0.05g/mの間の金属イオンを含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、第2の外側濾過表面220に形成される能力層300は約0.001~0.01g/mの間の金属イオンを含む。第2の外側濾過表面220に形成される能力層300に存在する金属イオンは、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、銀(Ag)イオン、銅(Cu)イオン、亜鉛(Zn)イオン、コバルト(Co)イオン、スズ(Sn)イオン、ヨウ素(I)イオン、クロム(Cr)イオン、テルル(Te)イオン、ゲルマニウム(Ge)イオン、ビスマス(Bi)イオン、鉛(Pb)イオン、カドミウム(Cd)イオン、チタン(Ti)イオン、および水銀(Hg)イオンのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、第2の外側濾過表面220に形成される能力層300の湿重量(例えば、能力層300を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)能力溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間である。好ましい実施形態では、第2の外側濾過表面220に形成される能力層300の湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間である。代替で、能力層300が第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230にも形成される例の実施形態では、能力層300の集合的湿重量(例えば、湿重量は、能力層300を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)能力溶液の重量または重量百分率であり得る)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間であり得る。能力層300が第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230にも形成される好ましい実施形態では、能力層300の集合的湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間であり得る。第2の外側濾過表面220に形成された能力層300に存在する金属イオンが、第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230に形成された能力層300に存在する金属イオンと同じであっても同じでなくてもよいことは、理解されるものである。第2の外側濾過表面220に形成されたプレゼンテーション層300における金属イオンの濃度(g/m)が、第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230に形成されたプレゼンテーション層300における金属イオンの濃度(g/m)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。第2の外側濾過表面220に形成されたプレゼンテーション層300における金属イオンの重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)が、第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230に形成されたプレゼンテーション層300における金属イオンの重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。
【0036】
少なくとも図3Fおよび図3Hに示されているように、能力層300の例の実施形態は、内側濾過表面230の1つまたは複数の部分に形成され得る。内側濾過表面230に形成される能力層300は、約0.00001~0.05g/mの間の金属イオンを含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、内側濾過表面230に形成される能力層300は約0.001~0.01g/mの間の金属イオンを含む。内側濾過表面230に形成される能力層300に存在する金属イオンは、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、銀(Ag)イオン、銅(Cu)イオン、亜鉛(Zn)イオン、コバルト(Co)イオン、スズ(Sn)イオン、ヨウ素(I)イオン、クロム(Cr)イオン、テルル(Te)イオン、ゲルマニウム(Ge)イオン、ビスマス(Bi)イオン、鉛(Pb)イオン、カドミウム(Cd)イオン、チタン(Ti)イオン、および水銀(Hg)イオンのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、内側濾過表面230に形成される能力層300の湿重量(例えば、能力層300を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)能力溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間である。好ましい実施形態では、内側濾過表面230に形成される能力層300の湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間である。代替で、能力層300が第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220にも形成される例の実施形態では、能力層300の集合的湿重量(例えば、能力層300を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)能力溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間であり得る。能力層300が第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220にも形成される好ましい実施形態では、能力層300の集合的湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間であり得る。内側濾過表面230に形成された能力層300に存在する金属イオンが、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220に形成された能力層300に存在する金属イオンと同じであっても同じでなくてもよいことは、理解されるものである。内側濾過表面230に形成されたプレゼンテーション層300における金属イオンの濃度(g/m)が、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220に形成されたプレゼンテーション層300における金属イオンの濃度(g/m)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。内側濾過表面230に形成されたプレゼンテーション層300における金属イオンの重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)が、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220に形成されたプレゼンテーション層300における金属イオンの重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。
【0037】
少なくとも図3Bおよび図3Kに示されている他の例の実施形態では、能力層300は促進層400(第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220および/または内側濾過表面230に形成され得る)の少なくとも一部分に形成され得る。促進層400に形成される能力層300は、約0.00001~0.05g/mの間の金属イオンを含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、促進層400に形成される能力層300は約0.001~0.01g/mの間の金属イオンを含む。促進層400に形成される能力層300に存在する金属イオンは、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、銀(Ag)イオン、銅(Cu)イオン、亜鉛(Zn)イオン、コバルト(Co)イオン、スズ(Sn)イオン、ヨウ素(I)イオン、クロム(Cr)イオン、テルル(Te)イオン、ゲルマニウム(Ge)イオン、ビスマス(Bi)イオン、鉛(Pb)イオン、カドミウム(Cd)イオン、チタン(Ti)イオン、および水銀(Hg)イオンのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、促進層400に形成される能力層300の湿重量(例えば、能力層300を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)能力溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間である。好ましい実施形態では、促進層400に形成される能力層300の湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間である。
【0038】
能力層300は、能力溶液などを用いて形成され得る。例の実施形態では、能力溶液は、以下のもの、すなわち、AgNO、AgO、AgSO、AgS、AgCl、AgCO、CuO、CuCO、CuSO、Cu(NO、CuCl、ZnO、ZnCl、ZnS、ZnSO、Zn(NO、ZnCO、ならびに/または、Co、Sn、I、Cr、Te、Ge、Bi、Sn、Pb、Cd、Ti、および/もしくはHgのイオンを含む他の可溶性成分のうちの1つまたは複数の0.0001~5%の組成を含み得る。好ましい実施形態では、能力溶液は、以下のもの、すなわち、AgNO、AgO、AgSO、AgS、AgCl、AgCO、CuO、CuCO、CuSO、Cu(NO、CuCl、ZnO、ZnCl、ZnS、ZnSO、Zn(NO、ZnCO、ならびに/または、Co、Sn、I、Cr、Te、Ge、Bi、Sn、Pb、Cd、Ti、および/もしくはHgのイオンを含む他の可溶性成分のうちの1つまたは複数の0.005~0.1%の組成を含み得る。能力層300は、限定されることはないが、能力溶液を空気フィルタ200および/もしくは促進層400の1つもしく複数の表面に噴霧すること、空気フィルタ200を能力溶液へと浸すこと、能力溶液を空気フィルタ200および/もしくは促進層400の1つもしくは複数の表面に刷毛塗りすること、空気フィルタ200を能力溶液へと浸し、能力溶液を噴霧すること、能力溶液を空気フィルタ200および/もしく促進層400の1つもしくは複数の表面に刷毛塗りし、能力溶液を噴霧すること、ならびに/または、空気フィルタ200を能力溶液へと浸し、能力溶液を空気フィルタ200および/もしく促進層400の1つもしくは複数の表面に刷毛塗りすることを含む1つまたは複数の方法で形成され得る。
【0039】
促進層(例えば、促進層400)。
【0040】
例の実施形態において、殺菌コーティング500は1つまたは複数の促進層(例えば、促進層400)を備え得る。促進層400は、空気フィルタ200および/または能力層300の1つまたは複数の部分に形成され得る。本開示においてさらに説明されるように、促進層400は炭酸塩、促進剤、アルカリなど(本明細書では「促進剤」と称される)を含む。本開示では、促進層400(炭酸塩を含む)は、とりわけ、バクテリアおよび/またはウイルスの脂質分子を分解し、それによって、バクテリアおよび/またはウイルスの細胞壁を突き抜け、破壊、断裂などさせるときに能力層300(金属イオンを含む)を加速、促進などするのを助け、それによって、バクテリアおよび/またはウイルスの細胞が分裂および増殖するそれらの能力を失う(および、死んでしまい、殺菌の効果を達成する)ような方法で、細胞の合成作用を破壊することに効果的であることが認識されている。
【0041】
少なくとも図3Bおよび図3Kに示されているように、促進層400の例の実施形態は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210の1つまたは複数の部分に形成され得る。第1の外側濾過表面210に形成される促進層400は、約0.0001~50g/mの間の炭酸塩(または他の促進剤)を含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される促進層400は約0.001~10g/mの間の促進剤を含む。第1の外側濾過表面210に形成される促進層400に存在する促進剤は、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、NaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される促進層400の重量(例えば、促進層400を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間である。好ましい実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される促進層400の湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間である。
【0042】
代替または追加で、促進層400は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220の1つまたは複数の部分に形成され得る。第2の外側濾過表面220に形成される促進層400は、約0.0001~50g/mの間の促進剤を含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、第2の外側濾過表面220に形成される促進層400は約0.001~10g/mの間の促進剤を含む。第2の外側濾過表面220に形成される促進層400に存在する促進剤は、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、NaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、第2の外側濾過表面220に形成される促進層400の湿重量(例えば、促進層400を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間である。好ましい実施形態では、第2の外側濾過表面220に形成される促進層400の湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間である。代替で、促進層400が第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230にも形成される例の実施形態では、促進層400の集合的湿重量(例えば、促進層400を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間であり得る。促進層400が第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230にも形成される好ましい実施形態では、促進層400の集合的湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間であり得る。第2の外側濾過表面220に形成された促進層400に存在する促進剤が、第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230に形成された促進層400に存在する促進剤と同じであっても同じでなくてもよいことは、理解されるものである。第2の外側濾過表面220に形成された促進層400における促進剤の濃度(g/m)が、第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230に形成された促進層400における促進剤の濃度(g/m)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。第2の外側濾過表面220に形成された促進層400における促進剤の重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)が、第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230に形成された促進層400における促進剤の重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。
【0043】
少なくとも図3Fおよび図3Hに示されているように、促進層400の例の実施形態は、内側濾過表面230の1つまたは複数の部分に形成され得る。内側濾過表面230に形成される促進層400は、約0.0001~50g/mの間の促進剤を含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、内側濾過表面230に形成される促進層400は約0.001~10g/mの間の促進剤を含む。内側濾過表面230に形成される促進層400に存在する促進剤は、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、NaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、内側濾過表面230に形成される促進層400の湿重量(例えば、促進層400を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間である。好ましい実施形態では、内側濾過表面230に形成される促進層400の湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間である。代替で、促進層400が第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220にも形成される例の実施形態では、促進層400の集合的湿重量(例えば、促進層400を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間であり得る。促進層400が第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220にも形成される好ましい実施形態では、促進層400の集合的湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間であり得る。内側濾過表面230に形成された促進層400に存在する促進剤が、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220に形成された促進層400に存在する促進剤と同じであっても同じでなくてもよいことは、理解されるものである。内側濾過表面230に形成された促進層400における促進剤の濃度(g/m)が、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220に形成された促進層400における促進剤の濃度(g/m)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。内側濾過表面230に形成された促進層400における促進剤の重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)が、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220に形成された促進層400における促進剤の重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。
【0044】
少なくとも図3Aおよび図3Jに示されている他の例の実施形態では、促進層400は能力層300(第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220および/または内側濾過表面230に形成され得る)の少なくとも一部分に形成され得る。能力層300に形成される促進層400は、約0.0001~50g/mの間の促進剤を含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、能力層300に形成される促進層400は約0.001~10g/mの間の促進剤を含む。能力層300に形成される促進層400に存在する促進剤は、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、NaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、能力層300に形成される促進層400の湿重量(例えば、促進層400を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~200%の間である。好ましい実施形態では、能力層300に形成される促進層400の湿重量は空気フィルタ200の重量の約30~50%の間である。
【0045】
促進層400は、促進溶液などを用いて形成され得る。例の実施形態では、促進溶液は、以下のもの、すなわち、0.001~20%のNaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数の組成を含み得る。好ましい実施形態では、促進溶液は、以下のもの、すなわち、0.5~10%のNaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数の組成を含み得る。促進層400は、限定されることはないが、促進溶液を空気フィルタ200および/もしくは能力層300の1つもしく複数の表面に噴霧すること、空気フィルタ200を促進溶液へと浸すこと、促進溶液を空気フィルタ200および/もしくは能力層300の1つもしくは複数の表面に刷毛塗りすること、空気フィルタ200を促進溶液へと浸し、促進溶液を噴霧すること、促進溶液を空気フィルタ200および/もしくは能力層300の1つもしくは複数の表面に刷毛塗りし、促進溶液を噴霧すること、ならびに/または、空気フィルタ200を促進溶液へと浸し、促進溶液を空気フィルタ200および/もしくは能力層300の1つもしくは複数の表面に刷毛塗りすることを含む1つまたは複数の方法で形成され得る。
【0046】
混成層(例えば、混成層500)。
【0047】
例の実施形態において、殺菌コーティング500は1つまたは複数の混成層(例えば、混成層500)を備え得る。混成層500は、空気フィルタ200(および/または能力層300および/または促進層400)の1つまたは複数の部分に形成され得る。本開示においてさらに説明されるように、混成層500は金属イオン、炭酸塩、促進剤、アルカリなどを含む。本開示では、混成層500(金属イオンおよび促進剤を含む)における促進剤は、とりわけ、バクテリアおよび/またはウイルスの脂質分子を分解し、それによって、バクテリアおよび/またはウイルスの細胞壁を突き抜け、破壊、断裂などさせるときに金属イオンを加速、促進などするのを助け、それによって、バクテリアおよび/またはウイルスの細胞が分裂および増殖するそれらの能力を失う(および、死んでしまい、殺菌の効果を達成する)ような方法で、細胞の合成作用を破壊することに効果的であることが認識されている。
【0048】
少なくとも図3C図3D図3E、および図3Lに示されているように、混成層500の例の実施形態は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210の1つまたは複数の部分に形成され得る。第1の外側濾過表面210に形成される混成層500は、約0.00001~0.05g/mの間の金属イオンと、約0.0001~50g/mの間の炭酸塩(または他の促進剤)とを含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される混成層500は、約0.001~0.01g/mの間の金属イオンと、約0.001~10g/mの間の促進剤とを含む。第1の外側濾過表面210に形成される混成層500に存在する金属イオンは、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、銀(Ag)イオン、銅(Cu)イオン、亜鉛(Zn)イオン、コバルト(Co)イオン、スズ(Sn)イオン、ヨウ素(I)イオン、クロム(Cr)イオン、テルル(Te)イオン、ゲルマニウム(Ge)イオン、ビスマス(Bi)イオン、鉛(Pb)イオン、カドミウム(Cd)イオン、チタン(Ti)イオン、および水銀(Hg)イオンのうちの1つまたは複数を含み得る。第1の外側濾過表面210に形成される混成層500に存在する促進剤は、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、NaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される混成層500の湿重量(例えば、混成層500を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液および能力溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~400%の間である。好ましい実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される混成層500の湿重量は空気フィルタ200の重量の約60~100%の間である。
【0049】
代替または追加で、混成層500は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220の1つまたは複数の部分に形成され得る。第2の外側濾過表面220に形成される混成層500は、約0.00001~0.05g/mの間の金属イオンと、約0.0001~50g/mの間の炭酸塩(または他の促進剤)とを含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、第1の外側濾過表面210に形成される混成層500は、約0.001~0.01g/mの間の金属イオンと、約0.001~10g/mの間の促進剤とを含む。第2の外側濾過表面220に形成される混成層500に存在する金属イオンは、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、銀(Ag)イオン、銅(Cu)イオン、亜鉛(Zn)イオン、コバルト(Co)イオン、スズ(Sn)イオン、ヨウ素(I)イオン、クロム(Cr)イオン、テルル(Te)イオン、ゲルマニウム(Ge)イオン、ビスマス(Bi)イオン、鉛(Pb)イオン、カドミウム(Cd)イオン、チタン(Ti)イオン、および水銀(Hg)イオンのうちの1つまたは複数を含み得る。第2の外側濾過表面220に形成される混成層500に存在する促進剤は、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、NaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、第2の外側濾過表面220に形成される混成層500の湿重量(例えば、混成層500を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液および能力溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~400%の間である。好ましい実施形態では、第2の外側濾過表面220に形成される混成層500の湿重量は空気フィルタ200の重量の約60~100%の間である。代替で、混成層500が第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230にも形成される例の実施形態では、混成層500の集合的湿重量(例えば、混成層500を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液および能力溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~400%の間であり得る。混成層500が第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230にも形成される好ましい実施形態では、混成層500の集合的湿重量は空気フィルタ200の重量の約60~100%の間であり得る。第2の外側濾過表面220に形成された混成層500に存在する金属イオンおよび/または促進剤が、第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230に形成された混成層500に存在する金属イオンおよび/または促進剤と同じであっても同じでなくてもよいことは、理解されるものである。第2の外側濾過表面220に形成された混成層500における金属イオンおよび/または促進剤の濃度(g/m)が、第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230に形成された混成層500における金属イオンおよび/または促進剤の濃度(g/m)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。第2の外側濾過表面220に形成された混成層500における金属イオンおよび/または促進剤の重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)が、第1の外側濾過表面210および/または内側濾過表面230に形成された混成層500における金属イオンおよび/または促進剤の重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。
【0050】
例の実施形態では、混成層500は、内側濾過表面230の1つまたは複数の部分に形成され得る。内側濾過表面230に形成される混成層500は、約0.00001~0.05g/mの間の金属イオンと、約0.0001~50g/mの間の炭酸塩(または他の促進剤)とを含むような方法で形成され得る。好ましい実施形態では、内側濾過表面230に形成される混成層500は、約0.001~0.01g/mの間の金属イオンと、約0.001~10g/mの間の促進剤とを含む。内側濾過表面230に形成される混成層500に存在する金属イオンは、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、銀(Ag)イオン、銅(Cu)イオン、亜鉛(Zn)イオン、コバルト(Co)イオン、スズ(Sn)イオン、ヨウ素(I)イオン、クロム(Cr)イオン、テルル(Te)イオン、ゲルマニウム(Ge)イオン、ビスマス(Bi)イオン、鉛(Pb)イオン、カドミウム(Cd)イオン、チタン(Ti)イオン、および水銀(Hg)イオンのうちの1つまたは複数を含み得る。内側濾過表面230に形成される混成層500に存在する促進剤は、限定されることはないが、以下のもの、すなわち、NaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数を含み得る。例の実施形態では、内側濾過表面230に形成される混成層500の湿重量(例えば、混成層500を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液および能力溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~400%の間である。好ましい実施形態では、内側濾過表面230に形成される混成層500の湿重量は空気フィルタ200の重量の約60~100%の間である。代替で、混成層500が第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220にも形成される例の実施形態では、混成層500の集合的湿重量(例えば、混成層500を形成するために適用される(しかし、乾燥されていない)液体の(または湿った)促進溶液および能力溶液の重量または重量百分率)は、空気フィルタ200の重量の約0.1~400%の間であり得る。混成層500が第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220にも形成される好ましい実施形態では、混成層500の集合的湿重量は空気フィルタ200の重量の約60~100%の間であり得る。内側濾過表面230に形成された混成層500に存在する金属イオンおよび/または促進剤が、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220に形成された混成層500に存在する金属イオンおよび/または促進剤と同じであっても同じでなくてもよいことは、理解されるものである。内側濾過表面230に形成された混成層500における金属イオンおよび/または促進剤の濃度(g/m)が、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220に形成された混成層500における金属イオンおよび/または促進剤の濃度(g/m)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。内側濾過表面230に形成された混成層500における金属イオンおよび/または促進剤の重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)が、第1の外側濾過表面210および/または第2の外側濾過表面220に形成された混成層500における金属イオンおよび/または促進剤の重量百分率(空気フィルタ200の重量と比較して)と同じであっても同じでなくてもよいことも、理解されるものである。
【0051】
混成層500は、能力溶液などと促進溶液などとを用いて形成され得る。例の実施形態では、能力溶液は、以下のもの、すなわち、AgNO、AgO、AgSO、AgS、AgCl、AgCO、CuO、CuCO、CuSO、Cu(NO、CuCl、ZnO、ZnCl、ZnS、ZnSO、Zn(NO、ZnCO、ならびに/または、Co、Sn、I、Cr、Te、Ge、Bi、Sn、Pb、Cd、Ti、および/もしくはHgのイオンを含む他の可溶性成分のうちの1つまたは複数の0.0001~5%の組成を含み得る。好ましい実施形態では、能力溶液は、以下のもの、すなわち、AgNO、AgO、AgSO、AgS、AgCl、AgCO、CuO、CuCO、CuSO、Cu(NO、CuCl、ZnO、ZnCl、ZnS、ZnSO、Zn(NO、ZnCO、ならびに/または、Co、Sn、I、Cr、Te、Ge、Bi、Sn、Pb、Cd、Ti、および/もしくはHgのイオンを含む他の可溶性成分のうちの1つまたは複数の0.005~0.1%の組成を含み得る。例の実施形態では、促進溶液は、以下のもの、すなわち、NaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数の0.001~20%の組成を含み得る。好ましい実施形態では、促進溶液は、以下のもの、すなわち、NaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーのうちの1つまたは複数の0.5~10%の組成を含み得る。混成層500は、限定されることはないが、能力溶液(例えば、第1の噴霧器から)と促進溶液(例えば、第2の噴霧器から)とを空気フィルタ200の1つまたは複数の表面へと同時またはほぼ同時に噴霧する(および/または、他の方法で適用する)ことを含む1つまたは複数の方法で形成され得る。
【0052】
折られた空気フィルタ200を有するシステム100の例の実施形態。
【0053】
図3Fに示されているように、システム100の例の実施形態が、複数の折り目(本開示に記載されているような折り目)で形成される空気フィルタ200を備えてもよい。システム100は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210に形成される能力層300も備え得る。システム100は、空気フィルタ200の内側濾過表面230に形成される能力層300も備え得る。図3Fには示されていないが、システム100は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に形成される能力層も備え得る。
【0054】
システム100は、能力層300の1つまたは複数の部分に形成される促進層400も備え得る。例えば、促進層400は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210に形成される能力層300の一部分に形成され得る。代替または追加で、促進層400は、空気フィルタ200の内側濾過表面230に形成される能力層300の一部分に形成され得る。代替または追加で、促進層400は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に形成される能力層300の一部分に形成され得る(能力層300が、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に実際に形成される場合)。
【0055】
層にされた空気フィルタ200を有するシステム100の例の実施形態。
【0056】
図3Gに示されているように、システム100の例の実施形態が、複数の濾過層(本開示に記載されているような濾過層)を有する空気フィルタ200を備えてもよい。システム100は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210に形成される能力層300も備え得る。図3Hに示されているように、システム100は、空気フィルタ200の内側濾過表面230のうちの1つまたは複数に形成される能力層300も備え得る。図3Gおよび図3Hには示されていないが、システム100は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に形成される能力層も備え得る。
【0057】
システム100は、能力層300の1つまたは複数の部分に形成される促進層400も備え得る。例えば、促進層400は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210に形成される能力層300の一部分に形成され得る。代替または追加で、促進層400は、空気フィルタ200の内側濾過表面230に形成される能力層300の一部分に形成され得る。代替または追加で、促進層400は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に形成される能力層300の一部分に形成され得る(能力層300が、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に実際に形成される場合)。
【0058】
空気濾過システムを形成するための方法の例の実施形態(例えば、方法600)。
【0059】
図4に示されているように、空気濾過システムを形成する方法(例えば、方法600)の例の実施形態は、空気フィルタを提供すること(例えば、行動610)を含む。空気濾過システムを形成する方法600は、能力溶液を準備すること(例えば、行動620)も含む。空気濾過システムを形成する方法600は、促進溶液を準備すること(例えば、行動630)も含む。空気濾過システムを形成する方法600は、空気フィルタの少なくとも一部分に殺菌コーティングを形成すること(例えば、行動640)も含む。
【0060】
ここで、空気濾過システムを形成する方法600およびその行動の例の実施形態が、本開示の一部を形成している添付の図を参照してさらに説明される。
【0061】
空気フィルタを提供すること(例えば、行動610)。
【0062】
例の実施形態では、空気濾過システム(例えば、システム100)を形成する方法600は、1つまたは複数の空気フィルタ(例えば、空気フィルタ200)を提供すること(例えば、行動610)を含む。各々の空気フィルタ200は、本開示において先に記載されている空気フィルタ200の1つまたは複数の例の実施形態であり得る、またはそのような例の実施形態を含み得る。例えば、空気フィルタ200は、少なくとも図2Aに示されているように、実質的に平面の空気フィルタであり得る。空気フィルタ200は、少なくとも図2Cに示されているように、1つまたは複数の折られた部分を有する空気フィルタ200であってもよい。空気フィルタ200は、少なくとも図2Dに示されているように、一体に重ねられるかまたは層にされた複数の空気フィルタであってもよい、またはそのような複数の空気フィルタを備え得る。空気フィルタ200は、少なくとも図2Eに示されているように、複数の繊維であってもよい、または複数の繊維を備え得る。空気フィルタ200の他の形、大きさ、寸法、形態、および/または構成も、本開示の教示から逸脱することなく検討されることは、理解されるものである。
【0063】
能力溶液を準備すること(例えば、行動620)。
【0064】
例の実施形態では、空気濾過システム(例えば、システム100)を形成する方法600は、能力溶液を準備すること(例えば、行動620)を含む。例の実施形態では、能力溶液は、以下のもの、すなわち、AgNO、AgO、AgSO、AgS、AgCl、AgCO、CuO、CuCO、CuSO、Cu(NO、CuCl、ZnO、ZnCl、ZnS、ZnSO、Zn(NO、ZnCO、ならびに/または、Co、Sn、I、Cr、Te、Ge、Bi、Sn、Pb、Cd、Ti、および/もしくはHgのイオンを含む他の可溶性成分のうちの1つまたは複数の0.0001~5%の組成を含み得る。好ましい実施形態では、能力溶液は、以下のもの、すなわち、AgNO、AgO、AgSO、AgS、AgCl、AgCO、CuO、CuCO、CuSO、Cu(NO、CuCl、ZnO、ZnCl、ZnS、ZnSO、Zn(NO、ZnCO、ならびに/または、Co、Sn、I、Cr、Te、Ge、Bi、Sn、Pb、Cd、Ti、および/もしくはHgのイオンを含む他の可溶性成分のうちの1つまたは複数の0.005~0.1%の組成を含み得る。
【0065】
能力層(例えば、能力層300)が噴霧によって形成される例の実施形態では、能力溶液の準備は、能力溶液を噴霧器などで提供することも含み得る。
【0066】
能力溶液によって形成される能力層300は、とりわけ、バクテリア細胞に接触して反応することにおいて効果的であり、そのようにするとき、バクテリア成分の破壊または機能障害を引き起こす。能力層300の金属イオンが細胞壁に到達するとき、細胞壁は負に帯電させられることになり、クーロン引力に依拠して、金属イオンは細胞壁にしっかりと吸着または付着させられることになる。次に、能力層300の金属イオンは、細胞壁を突き抜け、細胞の合成作用を破壊するように作用可能である。したがって、細胞は分裂および増殖する能力を失い、死んでしまう。さらに、能力層300における金属イオンは、微生物電子伝達システム、呼吸システム、および物質伝達システムを損傷させるように作用可能である。ウイルスに関しては、能力層300における金属イオンは、ウイルスに機械的に吸着および付着し、ウイルス表面のタンパク質と反応し、酵素タンパク質を不活性化し、ウイルス核酸と結合するように作用可能である。
【0067】
促進溶液を準備すること(例えば、行動630)。
【0068】
例の実施形態では、空気濾過システム(例えば、システム100)を形成する方法600は、促進溶液を準備すること(例えば、行動630)を含む。例の実施形態では、促進溶液は、0.001~20%のNaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーの組成を含み得る。好ましい実施形態では、促進溶液は、0.5~10%のNaCO、KCO、(NHCO、NaOH、KOH、Ba(OH)、CsOH、Sr(OH)、Ca(OH)、LiOH、RbOH、ローズベンガル、メチレンブルー、および/またはエオシンブルーの組成を含み得る。
【0069】
促進層(例えば、促進層400)が噴霧によって形成される例の実施形態では、促進溶液の準備は、促進溶液を噴霧器などで提供することも含み得る。
【0070】
空気フィルタの少なくとも一部分に殺菌コーティングを形成すること(例えば、行動640)。
【0071】
例の実施形態では、空気濾過システム(例えば、システム100)を形成する方法600は、空気フィルタ(例えば、本開示に記載されているような空気フィルタ200)の少なくとも一部分に殺菌コーティング(例えば、本開示に記載されているような殺菌コーティング500)を形成すること(例えば、行動640)を含む。殺菌コーティング500は、複数の方法のうちの1つまたは複数で形成され得る。
【0072】
例えば、図5Aに示されているように、殺菌コーティング500は、空気フィルタ200に能力層(例えば、本開示に記載されているような能力層300)を形成すること(例えば、行動642a)によって形成され得る。本開示に記載されているように、能力層300は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210に形成され得る。代替または追加で、能力層300は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に形成され得る。代替または追加で、能力層300は、空気フィルタ200の内側濾過表面230に形成され得る。殺菌コーティング500の形成は、空気フィルタ200にすでに形成されている能力層300に促進層(例えば、本開示に記載されているような促進層400)を形成すること(例えば、行動644a)をさらに含み得る。本開示に記載されているように、促進層400は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210に形成されている能力層300に形成され得る。代替または追加で、促進層400は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に形成されている能力層300に形成され得る。代替または追加で、促進層400は、空気フィルタ200の内側濾過表面230に形成されている能力層300に形成され得る。
【0073】
他の例として、図5Bに示されているように、殺菌コーティング500は、空気フィルタ200に促進層400を形成すること(例えば、行動642b)によって形成され得る。本開示に記載されているように、促進層400は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210に形成され得る。代替または追加で、促進層400は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に形成され得る。代替または追加で、促進層400は、空気フィルタ200の内側濾過表面230に形成され得る。殺菌コーティング500の形成は、空気フィルタ200にすでに形成されている促進層400に能力層300を形成すること(例えば、行動644b)をさらに含み得る。本開示に記載されているように、能力層300は、空気フィルタ200の第1の外側濾過表面210に形成されている促進層400に形成され得る。代替または追加で、能力層300は、空気フィルタ200の第2の外側濾過表面220に形成されている促進層400に形成され得る。代替または追加で、能力層300は、空気フィルタ200の内側濾過表面230に形成されている促進層400に形成され得る。
【0074】
なおも他の例では、図5Cに示されているように、殺菌コーティング500は、混成層(例えば、本開示に記載されているような混成層500)を形成するように、能力溶液および促進溶液を空気フィルタ200へと同時またはほぼ同時に適用することで形成されてもよい。同時またはほぼ同時の適用は、能力溶液(例えば、第1の噴霧器から)と促進溶液(例えば、第2の噴霧器から)とを空気フィルタ200の1つまたは複数の表面へと同時またはほぼ同時に噴霧する(および/または、他の方法で適用する)ことによって達成され得る。本開示では、能力溶液と促進溶液とを別の噴霧器/容器で別々にすること(つまり、混合しないこと)と、それらを空気フィルタ200へと別々に噴霧することとによって、能力溶液(金属イオンを含む)と促進溶液(促進剤を含む)との間の混合から生じることになる化学反応を低減することができ、それによって噴霧の前に形成する沈殿物を低減または排除することができる(そうでない場合、詰まる、または噴霧処理を難しくさせることになる)ことが認識されている。
【0075】
促進溶液によって形成される促進層400は、とりわけ、バクテリアおよび/またはウイルスの脂質分子を分解し、それによって、バクテリアおよび/またはウイルスの細胞壁を突き抜け、破壊、断裂などさせるときに能力層300(金属イオンを含む)を加速、促進などするのを助け、それによって、バクテリアおよび/またはウイルスの細胞が分裂および増殖するそれらの能力を失う(および、死んでしまい、殺菌の効果を達成する)ような方法で、細胞の合成作用を破壊することに効果的である。
【0076】
開示されている原理による様々な実施形態が先に記載されてきたが、それらは例のみを用いて提示されており、限定ではないことは、理解されるべきである。したがって、本開示に記載されている例の実施形態の広がりおよび範囲は、前述の例示の実施形態のいずれによっても限定されるべきでなく、本開示から生じる特許請求の範囲およびそれらの均等物のみに従って定められるべきである。さらに、上記の利点および特徴は、記載した実施形態において提供されており、このような生じた特許請求の範囲の適用を、上記の利点のいずれかまたはすべてを遂行する処理および構造に限定することはない。
【0077】
本明細書において使用されている様々な用語は、本技術分野における特別な意味を有する。具体的な用語がこのような「専門用語」として解釈されるべきであるかどうかは、その用語が使用される文脈に依存する。用語は、それらが本開示において使用される文脈を考慮して、および、当業者がそれらの用語を開示されている文脈において理解するとして、解釈されるものである。本明細書において提供されている定義は、開示されている文脈に基づいてそれらの用語に与えられ得る他の意味を排除するものでなはい。
【0078】
「~のときに」、「等価」、「~の間」、「完全」などの比較、測定、およびタイミングの言葉は、「実質的に~のときに」、「実質的に等価」、「実質的に~の間」、「実質的に完全」などを意味すると理解されるべきであり、「実質的に」は、このような比較、測定、およびタイミングが、暗黙的または明示的に述べられた所望の結果を達成するために実施可能であることを意味する。
【0079】
また、本明細書における記載項目の表題および主題の表題は、様々な特許規則および実務の下での提案との一貫性のために、または、そうでない場合には構成上の合図を提供するために、提供されている。これらの表題は、本開示から生じ得る任意の特許請求の範囲において提示された実施形態を限定もしないし特徴付けもしない。明確には、「背景技術」における技術の記載は、技術が本開示における任意の実施形態への先行技術であることを認めるとして解釈されることはない。さらに、本開示における単数形での「発明」への言及は、本開示において一点のみの新規性があることを議論するために使用されるべきではない。複数の発明が、本開示から生じる特許請求の範囲の限度に従って述べられ、したがって、このような特許請求の範囲は、本発明、およびそれにより保護されるそれらの均等物を定めている。すべての例において、このような特許請求の範囲は、本開示を考慮してそれら自体の価値において考慮され、本明細書における表題によって制約されるべきではない。
【符号の説明】
【0080】
100 空気濾過システム、空気濾過組立体
200 空気フィルタ
210 第1の外側濾過表面
220 第2の外側濾過表面
230 内側濾過表面
300 能力層、プレゼンテーション層
400 促進層
500 殺菌コーティング、混成層
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図3J
図3K
図3L
図4
図5A
図5B
図5C