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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】拡散光照射装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/00 20060101AFI20240809BHJP
   G02B 5/02 20060101ALI20240809BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240809BHJP
   F21V 11/02 20060101ALI20240809BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240809BHJP
【FI】
G02B5/00 B
G02B5/02 B
G02B5/00 Z
F21S2/00 481
F21V11/02 300
F21Y115:10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022546926
(86)(22)【出願日】2021-08-31
(86)【国際出願番号】 JP2021031946
(87)【国際公開番号】W WO2022050275
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2022-11-11
(31)【優先権主張番号】P 2020146670
(32)【優先日】2020-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000190116
【氏名又は名称】信越ポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100152146
【弁理士】
【氏名又は名称】伏見 俊介
(72)【発明者】
【氏名】岩間 進
(72)【発明者】
【氏名】瀧澤 直也
【審査官】池田 博一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-150209(JP,A)
【文献】特開2001-305312(JP,A)
【文献】特開2019-191259(JP,A)
【文献】特開2012-137722(JP,A)
【文献】特開2008-107404(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0133160(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0045863(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0025288(US,A1)
【文献】中国実用新案第202939323(CN,U)
【文献】国際公開第2018/129073(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/00
G02B 5/02
F21S 2/00
F21V 11/02
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過帯と、黒色顔料を含む遮光帯とが交互に繰り返して設けられ、前記光透過帯及び前記遮光帯がシリコーンゴムによって形成されているルーバー層と、
前記ルーバー層の第一面に設けられた透明保護層と、
前記ルーバー層の第二面に設けられた光拡散層と、を備え、
前記光拡散層は、前記ルーバー層の第二面に接着された樹脂フィルムであり、
前記樹脂フィルムの少なくとも一方の面が粗面加工されているか、または、前記樹脂フィルムは光拡散材を含み、
前記光拡散層のJIS K 7136(2000)に準拠して測定されるヘイズが93%以上である、拡散光制御シート(但し、前記ルーバー層の第一面又は第二面に偏光フィルムが積層固着されたものを除く)と、
前記拡散光制御シートが有する前記ルーバー層の第二面側に設置された光源と、
を備えた、拡散光照射装置であり、
前記光源を内部に備えた筐体をさらに有し、前記筐体の外面には前記筐体の壁を貫通する小窓が設けられており、前記拡散光制御シートは、前記小窓の開口部を内側から覆っており、
前記拡散光制御シートの前記透明保護層は前記筐体の外側に向けて配置され、
前記拡散光制御シートの前記光拡散層は前記筐体の内側の前記光源に向けて配置され、
前記光源がLEDである、拡散光照射装置。
【請求項2】
前記透明保護層及び前記樹脂フィルムがそれぞれ独立にポリカーボネートフィルムである、請求項1に記載の拡散光照射装置
【請求項3】
前記光拡散層は2層以上の樹脂層によって形成された多層構造を有する、請求項1に記載の拡散光照射装置
【請求項4】
前記透明保護層は2層以上の樹脂層によって形成された多層構造を有し、
前記多層構造のうち前記ルーバー層とは反対側の表面を構成する第一樹脂層は(メタ)アクリル系樹脂によって形成され、
前記多層構造のうち前記ルーバー層側の裏面を構成する第二樹脂層はポリカーボネートによって形成されている、請求項1記載の拡散光照射装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入射した光を拡散光に変換し、さらにその拡散光の照射方向を制御することが可能な拡散光制御シート、及び拡散光照射装置に関する。本願は、2020年9月1日に、日本に出願された特願2020-146670号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
従来、光透過帯と遮光帯が交互に配置されたルーバー層と、ルーバー層の両面に貼付された透明樹脂層とを備える視野角制御シートが開示されている(特許文献1)。この視野角制御シートにあっては、透明樹脂層が多層構造を有し、表面の硬度と内部の靭性のバランスが優れ、白化や変形が生じ難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-191259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで近年、消費電力が低く、耐久性に優れ、輝度が高い光源としてLEDが採用されることが多くなっている。LEDから照射される光は直進性が高いので、光束が当たる箇所は明るく照らされる一方、光束から外れた領域は充分に照らされない。このため、LED光源の前方に光拡散板が取り付けられ、光の直進性を低減し、広い領域を照らす工夫がなされている。ただし、拡散光に含まれる光の進行方向は様々であるため、不要な領域を照らしてしまうことがある。例えば、車のインストメンタルパネルにおいて、インジケーターを構成する小窓(貫通孔)の開口部に光拡散板を嵌め込み、その直下にLED光源を置いた場合、インジケーターから車内の全方位に向けて拡散光が照射される。この場合、車の窓ガラスにインジケーターの光が映り込み、運転者の視野を妨げる懸念がある。また、運転者のみが視認すれば足りるインジケーターの光が、助手席や後部座席に居る者にも視認されることがある。このため、光拡散板から照射される光の方向を制御することが求められている。
【0005】
本発明は、直進性の高い光を拡散光に変換し、さらにその拡散光の照射方向を制御することが可能な拡散光制御シート、及び拡散光照射装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1] 光透過帯と遮光帯とが交互に繰り返して設けられたルーバー層と、前記ルーバー層の第一面に設けられた透明保護層と、前記ルーバー層の第二面に設けられた光拡散層と、を備え、前記光拡散層のJIS K 7136(2000)に準拠して測定されるヘイズが93%以上である、拡散光制御シート。
[2] 前記光透過帯及び前記遮光帯のうち少なくとも一方がシリコーンゴムによって形成されている、[1]に記載の拡散光制御シート。
[3] 前記光拡散層は、前記ルーバー層の第二面に接着された樹脂フィルムであり、前記樹脂フィルムの少なくとも一方の面が粗面加工されている、[1]又は[2]に記載の拡散光制御シート。
[4] 前記光拡散層は、前記ルーバー層の第二面に接着された樹脂フィルムであり、前記樹脂フィルムは光拡散材を含む、[1]~[3]の何れか一項に記載の拡散光制御シート。
[5] 前記透明保護層及び前記樹脂フィルムがそれぞれ独立にポリカーボネートフィルムである、[3]又は[4]に記載の拡散光制御シート。
[6] 前記光拡散層は2層以上の樹脂層によって形成された多層構造を有する、[1]に記載の拡散光制御シート。
[7] 前記ルーバー層の第二面に、接着層を介して基層が設けられており、前記光拡散層は、前記接着層であり、前記接着層は光拡散材を含む、[1]記載の拡散光制御シート。
[8] 前記透明保護層は2層以上の樹脂層によって形成された多層構造を有し、前記多層構造のうち前記ルーバー層とは反対側の表面を構成する第一樹脂層は(メタ)アクリル系樹脂によって形成され、前記多層構造のうち前記ルーバー層側の裏面を構成する第二樹脂層はポリカーボネートによって形成されている、[1]~[7]の何れか一項に記載の拡散光制御シート。
[9] [1]~[8]の何れか一項に記載の拡散光制御シートと、前記拡散光制御シートが有する前記ルーバー層の第二面側に設置された光源と、を備えた、拡散光照射装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明の拡散光制御シートは、光拡散層とルーバー層とを備えている。光拡散層側にLED等の光源を設置すると、光源からの直進光が光拡散層に入射し、光拡散層内で拡散された後、光拡散層から面状に出射される。光拡散層から出射された拡散光はルーバー層に入射し、特定の方向、すなわちルーバー層の光透過帯の厚さ方向に揃えられた拡散光がルーバー層から出射される。したがって、本発明に係る拡散光制御シートを例えば筐体に設けられた小窓(貫通孔)の開口部を内側から覆うように設置し、その直下にLED光源を設置すれば、LED光源からの光が、拡散光制御シートを透過して、筐体が有する小窓から外へ向けて特定方向にのみ出射される。この結果、特定方向から見ると、小窓の全体が明るく照らされた状態であるが、他の方向から見ると小窓の光は観察されなくすることができる。
【0008】
本発明の拡散光照射装置は、拡散光制御シートを備えているので、入射した直進性の高い光を拡散光に変換した上で、視野角(出射角)を絞って特定の方向に拡散光を照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る拡散光制御シートの一例を示す斜視図である。
図2図1中のII-II線に沿う断面図である。
図3】本発明に係る拡散光制御シートの別の一例を示す断面図である。
図4】本発明に係る拡散光制御シートの別の一例を示す断面図である。
図5】本発明に係る拡散光制御シートを備えた拡散光照射装置の使用例を示す断面図である。
図6】本発明に係る拡散光制御シートを備えた拡散光照射装置の別の使用例を示す断面図である。
図7】比較例の拡散光照射装置の構成を示す断面図である。
図8】比較例の光照射装置の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
≪拡散光制御シート≫
本発明の第一態様は、光透過帯と遮光帯とが交互に繰り返して設けられたルーバー層と、前記ルーバー層の第一面に設けられた透明保護層と、前記ルーバー層の第二面に設けられた光拡散層と、を備え、前記光拡散層のJIS K 7136(2000)(対応国際規格:ISO 14782(1999))に準拠してヘイズメーターを用いて測定されるヘイズが93%以上である、拡散光制御シートである。
【0011】
以下、図面を参照して具体的に説明するが、図の寸法は説明の便宜のために実際とは異なる。また、本明細書において、「下限値~上限値」の数値範囲は、特に他の意味であることを明記しない限り、「下限値以上、上限値以下」の数値範囲を意味する。また、本明細書において「厚さ」は、デジタルマイクロスコープ等の拡大観察手段を用いて測定対象の断面を観察し、任意の5箇所の厚さを測定し、平均した値である。
【0012】
<拡散光制御シート10>
図1,2に示すように、第一実施形態の拡散光制御シート10は、光透過帯2と遮光帯3とが交互に繰り返して設けられているルーバー層1と、ルーバー層1の第一面に設けられた透明保護層4と、ルーバー層1の第二面に設けられた光拡散層5と、を備える。ルーバー層1の第一面と第二面は互いに対向する主面である。
【0013】
拡散光制御シート10のサイズは特に限定されないが、例えば、平面視で縦が1mm~100cmであり、横が1mm~100cm程度の矩形のサイズが挙げられる。拡散光制御シート10の厚さは、透明保護層4、ルーバー層1及び光拡散層5を合わせて、例えば、500μm~1cm程度とすることができる。
【0014】
[ルーバー層1]
拡散光制御シート10の厚さ方向をZ方向、Z方向に垂直な面内において、光透過帯2及び遮光帯3が延びている方向をX方向、X方向とZ方向の両方に対して垂直な方向をY方向とする。ルーバー層1を構成している光透過帯2及び遮光帯3はいずれもX方向に延びる帯状であり、Y方向において複数の光透過帯2と複数の遮光帯3とが交互に配されている。複数の光透過帯2のY方向の幅は均一であり、かつX方向において一定である。複数の遮光帯3のY方向の幅も均一であり、かつX方向において一定である。
【0015】
ルーバー層1の各光透過帯2及び各遮光帯3は、ルーバー層1の厚さ方向(Z方向)に貫通した帯状部分である。光は、光透過帯2を通って、ルーバー層1の厚さ方向、すなわち拡散光制御シート10の厚さ方向に沿って、透過する。図2のθは光が透過可能な視野角(可視角)の範囲を表す。
【0016】
[光透過帯と遮光帯の幅]
光透過帯2と遮光帯3の幅(図2の横方向の厚さ)は自由に設定される。遮光帯3のピッチ(ルーバーピッチ)は、光透過帯2と遮光帯3の幅の繰り返し周期であり、図2のY方向に見て、1つの光透過帯2の幅と、その光透過帯2に隣接する1つの遮光帯3の幅の和がルーバーピッチである。図2~5の符号P1がルーバーピッチを表す。平面視した時の透過光の輝度ムラが生じることを避ける観点から、ルーバーピッチは一定であることが好ましい。
【0017】
ルーバー層1の光透過率は、光透過帯2の幅/遮光帯3の幅の比率によって調整することができる。視野角θの範囲は、光透過帯2の幅及びルーバー層1の厚さによって調整することができる。
【0018】
拡散光制御と光透過率を両立させることを考慮すると、光透過帯2の幅は、40μm~200μmが好ましく、100μm~150μmがより好ましい。また、遮光帯3の幅は、1μm~50μmが好ましく、10μm~30μmがより好ましい。上記の範囲に各幅を調整すると、例えば、視野角θが30~120°で光透過率が65%以上の拡散光制御シート10が得られる。
遮光帯3の幅/光透過帯2の幅で表される比率は、0.005~1が好ましく、0.06~0.35がより好ましい。
【0019】
ルーバー層1の厚さは、100μm~5000μmが好ましく、150μm~1000μmがより好ましく、200μm~500μmがさらに好ましい。ルーバー層1の厚さが上記範囲であると、視野角θの制御が容易になる。
【0020】
(ルーバー層1の材料)
光透過帯2及び遮光帯3のうち少なくとも一方はシリコーンゴム製であることが好ましい。シリコーンゴムは耐熱性、耐薬品性、耐分解性、透明性、柔軟性等に優れるので、光学部材として極めて優れている。
遮光帯3の光透過帯2に対する接着性を高める観点から、遮光帯3は光透過帯2と同様にシリコーンゴム製であることが好ましい。
【0021】
(光透過帯2の材料)
ルーバー層1を構成する光透過帯2の材料は、透明性が高い樹脂であることが好ましい。具体的には、ルーバー層1の光透過帯2のみに対して、ルーバー層1の厚さ方向に光を透過させたときの光透過率(光線透過率)が75%以上、好ましくは85%以上であるような、高い透明性を有する樹脂が好ましい。ここで、光透過率の上限値は特に限定されず、例えば99.99%以下とすることができる。前記樹脂としては、例えば、透明性が高い熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられ、具体例としては、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。中でもシリコーン樹脂が好ましく、耐熱性、耐薬品性、耐分解性、透明性、柔軟性等の点でシリコーンゴムが特に好ましい。シリコーンゴムはシリコーン樹脂以外の成分を含む組成物であってもよい。
【0022】
シリコーンゴムとしては、例えば、分子鎖末端がヒドロキシシリル基又はビニルシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと有機過酸化物とからなる、一般にミラブルゴムと呼ばれるシリコーンゴム組成物;分子中にケイ素原子に結合したビニル基を少なくとも2個有するジオルガノポリシロキサンに、分子中にケイ素原子に結合した水素原子(=SiH結合)を少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒を配合した、いわゆる付加反応型のオルガノシリコーンゴム組成物等が挙げられる。
【0023】
(遮光帯3の材料)
ルーバー層1を構成する遮光帯3の材料は特に限定されず、例えば、光透過帯2の材料として上記に挙げた樹脂を基材とし、これに顔料や染料等の着色剤を添加してなる着色樹脂が好適である。光透過帯2をなしている樹脂材料と、遮光帯3の基材としての樹脂材料とは同じであってもよく、異なっていてもよいが、光透過帯2と遮光帯3との接着性が良好となり易い観点から、両者の樹脂材料は同じであることが好ましい。
【0024】
遮光帯3の色調は、充分な遮光性が得られればよく、例えば黒、赤、黄、緑、青、水色等が挙げられる。遮光帯3の色調及び遮光性は、着色剤の種類及び添加量によって調整できる。具体的には、ルーバー層1の遮光帯3のみに対して、ルーバー層1の厚さ方向に光を照射したときの光透過率が20%以下、好ましくは5%以下となるような遮光性を有することが好ましい。光透過率は0%であってもよい。また、遮光帯の色調は、ルーバー層1を見たときに認識される色調となるので装飾性も考慮して設計することが好ましい。
【0025】
着色剤の具体例としては、カーボンブラック、酸化鉄、酸化チタン、黄色酸化鉄、ジスアゾイエロー、フタロシアニンブルー等の一般的な有機顔料あるいは無機顔料が挙げられる。着色剤は1種でもよく、2種以上を用いてもよい。また黒色顔料を用いない場合は、良好な遮光性を得るために白色顔料を併用することが好ましい。
【0026】
[透明保護層4]
ルーバー層1の第一面に設けられた透明保護層4は樹脂層である。透明保護層4の表面には、反射防止処理、アンチグレア処理、ハードコート処理等の樹脂成形品分野における公知の表面処理がなされていてもよい。
透明保護層4の少なくとも一部が透明(光透過性)であればよく、他部に印刷や装飾が設けられて不透明とされていても構わない。
透明保護層4を構成する材料としては、公知の透明な樹脂が挙げられ、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられる。ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルの意味である。これらのなかでも、硬度と透明性に優れる点から、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好ましい。(メタ)アクリル系樹脂は耐光性、耐スクラッチ性に優れ、ポリカーボネート系樹脂は耐衝撃性・剛性・靭性に優れることから、(メタ)アクリル系樹脂とポリカーボネート系樹脂を積層した多層構造であってもよい。
また、拡散光制御シート10が熱を発する光源の近くに設置される場合、透明保護層4は耐熱性を有することが好ましく、この観点から透明保護層4はポリカーボネート系樹脂によって形成されていることが好ましい。
【0027】
透明保護層4の厚さは特に制限されず、例えば、30μm~3000μm程度とすることができる。透明保護層4が二層以上の多層構造である場合、合計の厚さを上記範囲に調整することができる。透明保護層4が第一樹脂層と第二樹脂層の積層体である場合、第一樹脂層の厚さを例えば1μm~200μmに設定し、第二樹脂層の厚さが例えば800μm~1200μmに設定することができる。
第一樹脂層の厚さが第二樹脂層よりも薄い場合、第一樹脂層は、樹脂組成物の塗膜が硬化してなるハードコート層であってもよいし、樹脂フィルムであってもよい。前記樹脂フィルムはPETフィルムであってもよい。
【0028】
[光拡散層5]
ルーバー層1の第二面に設けられた光拡散層5は、入射した光が拡散され、拡散光を光拡散層5の主面から照射する層であればよい。一般に、LED光源は二次元的な光源とはみなされず、点光源又は線光源と呼ばれるのに対して、光拡散層5は発光領域が二次元的な広がりを有するので面光源と呼ばれる。
【0029】
本実施形態の光拡散層5のJIS K 7136(2000)に準拠してヘイズメーターを用いて測定されるヘイズは、93%以上であり、94%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、96%以上がさらに好ましい。ここで、光拡散層5の光透過率は、例えば10~90%が好ましい。
ヘイズが上記範囲の下限値以上であると、LED光などの直進性の高い光を充分に拡散し、光拡散層5を面光源として機能させることができる。
ヘイズの上限値は特に制限されず、100%であってもよい。
【0030】
本実施形態の光拡散層5としては、例えば、(a)少なくとも一方の主面が粗面加工された樹脂フィルム、(b)光拡散材を含む樹脂フィルム、(c)少なくとも一方の主面が粗面加工され、かつ光拡散材を含む樹脂フィルム、等が挙げられる。
【0031】
前記(a)~(c)の樹脂フィルムを構成する樹脂材料は特に制限されず、透明保護層4と同様の樹脂材料を適用でき、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられる。
拡散光制御シート10が熱を発する光源の近くに設置される場合、光拡散層5は耐熱性を有することが好ましく、この観点から光拡散層5はポリカーボネート系樹脂によって形成されていることが好ましい。
【0032】
前記樹脂フィルムの少なくとも一方の表面が粗面加工されている場合、粗面の表面粗さRa(中心線平均粗さ)は、0.5μm以上が好ましく、1.5μm以上がより好ましく、2.5μm以上がさらに好ましい。
前記樹脂フィルムの表面粗さRaが上記範囲の下限値以上であると、上記のヘイズ値を充分に確保することができる。
前記樹脂フィルムの表面粗さRaの上限値は特に制限されず、樹脂フィルムの厚さとのバランスを考慮して、例えば、30μm以下とすればよい。
前記表面粗さRaは、JIS B 0601-2001によって規定された中心線平均粗さであり、同規格に準拠した測定機によって測定された値である。
【0033】
また、前記樹脂フィルムの両面の表面が粗面加工がされている場合、粗面の表面粗さRaは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
両面の表面粗さRaが異なる場合、一方の表面粗さRaと他方の表面粗さRaの差の絶対値は、例えば、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましく、1.5μm以上がさらに好ましい。前記樹脂フィルムの一方の表面粗さRaと他方の表面粗さRaの差の絶対値は、上限値は特に制限されず、樹脂フィルムの厚さとのバランスを考慮して、例えば、29.5μm以下とすればよい。
前記樹脂フィルムの使用前には前記樹脂フィルムの外側に、粘着保護フィルムを張り付けることがある。この場合、使用時の粘着保護フィルムの剥離を容易にすることを考慮すると、前記表面粗さが小さいほうが好ましい。
【0034】
前記樹脂フィルムにおける粗面加工の種類は特に制限されず、公知の樹脂フィルムに行われる粗面加工が適用でき、例えば、シボ加工、マット加工、サンドブラスト加工、光透過性樹脂からなる微小凹凸の配置等が挙げられる。
【0035】
光拡散層5に含まれてもよい光拡散材としては、入射光の少なくとも一部を散乱する材料であればよく、例えば、樹脂材料を着色する公知の着色剤、無機微粒子、有機微粒子等が挙げられる。前記光拡散材の種類は1種類でもよいし、2種類以上でもよい。
前記光拡散材の色は特に制限されず、光の拡散性を高めて上記のヘイズ値を確保する観点から、染料であれば白色、微粒子であれば白色又は無色が好ましい。
【0036】
具体的な光拡散層5としては、例えば、公知のLEDに設置される公知の光拡散板が挙げられる。ただし、上記のヘイズ値を充分に確保する観点から、透明な樹脂層と、その透明な樹脂層の外面(ルーバー層1とは反対側の面)に白色印刷等の印刷層が形成された積層体は、本発明の光拡散層5には該当しない。
【0037】
光拡散層5の厚さは特に制限されず、例えば、100μm~5000μm程度とすることができる。
【0038】
光拡散層5は、2層以上の樹脂層からなる多層構造であってもよい。例えば、前述した(a)~(c)から選択される1種以上の樹脂フィルムが積層された構成が挙げられる。
各層の樹脂フィルムは同じであってもよいし、異なっていてもよい。各層は接着剤を介在して積層されていてもよい。
【0039】
[接着層]
拡散光制御シート10は、ルーバー層1と透明保護層4の間、及び、ルーバー層1と光拡散層5との間の少なくとも一方に、図示しない光透過性の接着層を有していてもよい。
前記接着層を構成する接着剤としては、例えば、樹脂フィルム同士を接着する公知の接着剤が挙げられる。ルーバー層1がシリコーンゴム製である場合、ルーバー層1に対する接着性、ルーバー層1と接着層との界面反射の低減、透明保護層4に対する接着性、接着層自身の透明性、の各々を良好とする観点から、接着層はシリコーンゴムによって形成されたものであることが好ましい。
【0040】
接着層の厚さは、接着する対象である透明保護層4又は光拡散層5よりも薄く、例えば、0.1μm~50μm程度の厚さが好ましく、5μm~30μmがより好ましい。
【0041】
拡散光制御シート10が前記接着層を有しない場合、ルーバー層1と透明保護層4、及び、ルーバー層1と光拡散層5は、熱融着等の公知方法により直接に接着され得る。
【0042】
<第二実施形態>
本態様の拡散光制御シートが有する光拡散層は、上述した樹脂フィルムでなくてもよい。
図3に第二実施形態である拡散光制御シート20を示す。拡散光制御シート20において、第一実施形態と同じ部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
第二実施形態の光拡散層5は、ルーバー層1の第二面と基層6とを接着する接着剤と、光拡散材とを含む接着層である。
前記接着剤は、公知の樹脂フィルム同士を接着する公知の接着剤が適用され得る。前記光拡散材は、拡散光制御シート10の光拡散材が同様に適用され得る。
【0043】
第二実施形態の光拡散層5の厚さは、基層6よりも薄く、例えば、20μm~200μmとすることができる。
【0044】
第二実施形態の光拡散層5のJIS K 7136(2000)に準拠して測定されるヘイズも、拡散光制御シート10と同様に、93%以上であり、94%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、96%以上がさらに好ましく、100%であってもよい。ここで、光拡散層5の光透過率は、例えば10~90%が好ましい。
第二実施形態の光拡散層5のヘイズは、次に説明する基層6の表面に積層された状態で測定した後、基層6の単独のヘイズを差し引いて算出された値である。
【0045】
[基層6]
基層6の材料としては、例えば、透明性が高い熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられる。具体例としては、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの中でも耐熱性、剛性、靭性を高める観点から、ポリカーボネートが好ましい。
【0046】
基層6の厚さは特に制限されず、例えば、100μm~5000μm程度とすることができる。
【0047】
以上で説明した拡散光制御シート10,20の厚さ方向の断面において、ルーバー層1の表面と遮光帯3とのなす角度は90度であり、遮光帯3はルーバー層1の厚さ方向(Z方向)に平行に貫通している。本発明の拡散光制御シートにおける前記なす角度は、90度のみには制限されず、例えば20度~120度の範囲で任意に設定することができる。図4に、前記なす角度が70度である拡散光制御シート15の断面図を例示する。
【0048】
本発明に係る拡散光制御シートを構成する樹脂には、必要に応じて、耐候性向上、意匠性向上等の目的で、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、着色剤等の樹脂フィルム分野における公知の添加剤が含有されてもよい。
【0049】
[拡散光制御シートの製造方法]
本発明に係る拡散光制御シートを構成するルーバー層1は、例えば、以下の方法で製造することができる。まず、光透過帯2の構成材料からなる所望の厚さの第1のシートの複数枚と、遮光帯3の構成材料からなる所望の厚さの第2のシートの複数枚とを交互に積層し、加熱及び加圧して、これら複数のシートが一体化してなるブロック体を形成する。
【0050】
次いで、ブロック体をシート表面に垂直な切断面でスライスすることによりルーバー層1が得られる。スライスする際の厚さ(スライス幅)は、ルーバー層1の厚さに相当する。ブロック体をシート表面に対して傾いた面でスライスすることにより、ルーバー層1の表面と遮光帯3とのなす角度を調整することができる。
【0051】
ルーバー層1と、透明保護層4と、光拡散層5とを積層して、一体化させる方法は特に限定されず、樹脂層を積層する公知の手法を用いることができる。
一例として、ルーバー層1の第一面にシリコーンゴム製の接着剤を塗布し、事前に準備した透明保護層4を接着する方法が挙げられる。同様の方法により、ルーバー層1の第二面に、光拡散層5を形成する樹脂フィルムを接着することができる。
また、ルーバー層1の第二面に光拡散材を含む接着剤組成物を塗布し、所望の基層6を貼付した上で、前記接着剤組成物を硬化させることにより、ルーバー層1の第二面と基層6とを接着する接着層である光拡散層5を形成することができる。
【0052】
ルーバー層1と、透明保護層4と、光拡散層5とを積層し、一体化した積層体を所望の形状に成形することにより、拡散光制御シート10~20が得られる。拡散光制御シート10~20の平面形状は特に限定されず、設置する箇所の形状に合わせて、矩形、多角形、円形、楕円形等の任意の形状を適宜採用すればよい。
【0053】
≪拡散光制御シートの使用≫
本発明の拡散光制御シートは、光源と、照射対象との間に設置することが好ましい。例えば、図5に、LED光源11と観察者Tとの間に拡散光制御シート10を設置する場合を示す。LED光源11から照射された直進性の高い光(直進光)は、光拡散層5に入射し、拡散光に変換され、光拡散層5の表面全体が拡散光を放つ。続いて、光拡散層5から放たれる拡散光のうち、ルーバー層1の光透過帯2を透過する拡散光のみが観察者Tに到達し、視認される。一方、ルーバー層1の視野角θの範囲外に居る観察者Sや窓ガラスGに対しては、拡散光がルーバー層1の遮光帯3に遮断されて到達しない。なお、ルーバー層1が無ければ、光拡散層5の層全体から放たれた拡散光は観察者Sや窓ガラスGにも到達する。
【0054】
拡散光制御シート10において、光透過帯2及び遮光帯3はルーバー層1の厚さ方向に貫通しているので、ルーバー層1を透過する拡散光の向きはルーバー層1の厚さ方向に揃えられている。光透過帯2及び遮光帯3がルーバー層1の厚さ方向に対して傾斜した方向に貫通していれば、拡散光の向きも同様に傾斜した方向に揃えられる。
【0055】
本発明の拡散光制御シートにあっては、透明保護層、ルーバー層、光拡散層が互いに密着しており、層間に空気層を有しないので、空気層による屈折や散乱の影響を受けず、界面反射が低減しており、光透過性に優れる。
【0056】
≪拡散光照射装置≫
本発明の第二態様は、第一態様の拡散光制御シートと、前記拡散光制御シートが有する前記ルーバー層の第二面側に設置された光源と、を備えた、拡散光照射装置である。
図6に例示する拡散光照射装置50は、LED等の光源11と、光源11を内部に備えた筐体12と、拡散光制御シート10と、を有する。筐体12の外面には、筐体12の壁を貫通する小窓が形成されており、拡散光制御シート10は小窓の開口部12zを内側から覆っている。拡散光制御シート10の透明保護層4は筐体12の外側に向けて配置され、光拡散層5は筐体12の内側(光源11側)に向けて配置されている。
【0057】
図6の拡散光照射装置50において、光源11から照射された光は、拡散光制御シート10の光拡散層5で拡散光に変換される。拡散光は面状に射出された後、ルーバー層1によって照射方向が制御される。これにより、開口部12zを覆う光拡散層5の全体から、ルーバー層1の視野角の範囲内に対してのみ拡散光を照射することができる。逆に、外部からルーバー層1の視野角内で開口部12zを見たとき、開口部12zの輪郭全体を視認することができる。開口部12zの輪郭を所望の形状を有するインジケーターとすることにより、光源11の明滅でインジケーター全体の明滅を制御することができる。
【0058】
一方、図7に例示する拡散光照射装置100は、拡散光制御シート10ではなく、光拡散層5に相当する光拡散板13を備えている点以外は、図6の拡散光照射装置50と同じ構成を有する。
図7の拡散光照射装置100において、光源11から照射された光は、光拡散板13で拡散光に変換される。開口部12zを覆う光拡散板13の全体から、ほぼ全方位に向けて拡散光が照射される。このため、所望の視野角範囲のみに拡散光を照射することはできない。
【0059】
また、図8に例示する光照射装置200は、図7の拡散光照射装置100から光拡散板13を除去した構成を有する。
図8の光照射装置200において、光源11から照射された光は、開口部12zの限られた領域から外部へ向けて照射される。光源11がLED等の直進性の高い光を照射する光源である場合、限られた範囲のみに直進光を照射する。つまり、視野角が狭過ぎるため照射光を視認することが難しく、照射光を視認できたとしても開口部12zの輪郭を視認することは難しい。このため、開口部12zの輪郭をインジケーターとして利用することは難しい。また、直進性が高い光を直視すると目を傷める恐れがあるため、光源11の輝度を小さくしなければならず、インジケーターとしての機能を付与することは難しい。
【実施例
【0060】
以下の実施例は本発明の一例であり、本発明は以下に例示しない実施例を含み得る。
[実施例1]
図1,2に示す拡散光制御シート10を製造した。
まず、光透過帯2の材料として、透明シリコーンゴム(信越化学工業株式会社製、商品名;KE-153-U)からなる厚さ125μmの第1のシートを用意した。
これとは別に、遮光帯3の材料として、透明シリコーンゴム(信越化学工業株式会社製、商品名:KE-153-U)100質量部に対してカーボンブラックを15質量部添加した材料からなる厚さ10μmの第2のシートを用意した。
第1のシート複数枚と第2のシート複数枚とを交互に積層し、加熱、加硫及び加圧してこれら複数のシートが一体化してなるブロック体を形成した。
【0061】
ブロック体をシート表面に垂直な切断面で、厚さ310μmにスライスすることによりルーバー層1を作製した。
【0062】
次いで、厚さ75μmのアクリル樹脂層と厚さ925μmのポリカーボネート層とが積層されたフィルムを透明保護層4として準備した。このフィルムのポリカーボネート層側の表面に、液状シリコーンゴム(信越化学工業株式会社製、商品名:KE-1987)を、スクリーン印刷機を使用して約20μmの厚さに塗布し、この塗布面をルーバー層1の第一面に載置し、加熱加硫接着した。
【0063】
同様の方法で、ルーバー層1の第二面に厚さ200μmのポリカーボネートフィルム(両面粗面加工済、一方の面の中心線平均粗さRa=3.0μm、他方の面の中心線粗さRa=0.9μm)からなる光拡散層5を接着し、拡散光制御シート10を得た。
上記の光拡散層5のヘイズをJIS K 7136(2000)に準拠するヘイズメーターで測定したところ、94%であった。
【0064】
拡散光制御シート10の視野角は、ルーバー層1の光透過帯2及び遮光帯3が延設された長手方向に対して直交する平面(図2のY-Z平面)において、約65°であった。
【0065】
作製した拡散光制御シート10の光拡散層5に、発光したLED素子を近接させて、透明保護層4側から見たところ、LED素子の形や位置が透けることはなく、光拡散層5が面光源として機能していた。また、ルーバー層1による視野角制御も充分であり、正面から外れて斜めから見たときに、光拡散層5からの拡散光はほとんど見えなかった。
【0066】
[実施例2]
実施例1で用いた粗面加工済の透明ポリカーボネートフィルムに代えて、粗面加工済の白色顔料入りポリカーボネートフィルム(一方の面の中心線粗さRa=2.5μm、他方の面の中心線粗さRa=0.5μm)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして拡散光制御シートを作製した。実施例1と同様にLED素子を近接させて、種々の角度から観察したところ、実施例1と同様に機能することを確認した。上記の光拡散層5のヘイズをJIS K 7136(2000)に準拠するヘイズメーターで測定したところ、99%であった。
【符号の説明】
【0067】
1…ルーバー層、2…光透過帯、3…遮光帯、4…透明保護層、4a…透明保護層の表面、5…光拡散層、5a…光拡散層の外面、6…基層、10…拡散光制御シート、15…拡散光制御シート、20…拡散光制御シート、G…窓ガラス、S…観察者、T…観察者、11…光源、12…筐体、12z…開口部、13…光拡散板、50…拡散光照射装置、100…拡散光照射装置、200…光照射装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8