(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】パルス除去回路、電圧検出回路及び検出方法
(51)【国際特許分類】
H03K 5/1252 20060101AFI20240809BHJP
G01R 19/00 20060101ALI20240809BHJP
H03K 5/131 20140101ALI20240809BHJP
【FI】
H03K5/1252
G01R19/00 L
H03K5/131
(21)【出願番号】P 2022562132
(86)(22)【出願日】2021-03-03
(86)【国際出願番号】 CN2021078953
(87)【国際公開番号】W WO2021203875
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202010272031.8
(32)【優先日】2020-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517380215
【氏名又は名称】北京集創北方科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chipone Technology (Beijing) Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】Building 56,No.2 North Jing Yuan Street, Beijing Economic Technological Development Area,Daxing District,Beijing 100176,China
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 金博
【審査官】工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-124789(JP,A)
【文献】特開昭63-39210(JP,A)
【文献】特開平10-253669(JP,A)
【文献】国際公開第2013/018350(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0379368(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K5/00-5/26
G01R19/00-19/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス除去回路であって、
論理信号及び第1入力信号を受信し、前記論理信号及び前記第1入力信号に基づいてクロック信号を生成するように構成されるクロック生成回路と、
前記クロック生成回路に接続され、前記クロック信号を受信し、前記クロック信号のサイクル数をカウントして第2入力信号を生成するように構成されるカウンタと、
前記カウンタに接続され、前記第1入力信号を前記クロック生成回路に提供し、前記第2入力信号に基づいてパルス除去信号を生成するように構成される信号出力回路と、を含
み、
前記クロック生成回路は、
第1入力端子が前記論理信号を受信するように構成され、第2入力端子が前記第1入力信号を受信するように構成される第1ANDゲート回路と、
イネーブル端子が前記第1ANDゲート回路の出力端子に接続される発振器と、
一方の入力端子が前記第1ANDゲート回路の前記第2入力端子に接続されて前記第1入力信号を受信し、他方の入力端子が前記発振器のクロックパルス出力端子に接続され、出力端子が前記カウンタに接続されて前記カウンタに前記クロック信号を出力するように構成される、第2ANDゲート回路と、を含んでいる、
ことを特徴とするパルス除去回路。
【請求項2】
前記信号出力回路は、
複数の入力端子が前記第2入力信号を入力するように構成される多入力ANDゲート回路と、
信号入力端子が前記多入力ANDゲート回路の出力端子に接続される第1フリップフロップと、
信号入力端子が前記第1フリップフロップの信号出力端子に接続される第2フリップフロップと、
一方の入力端子が前記第1フリップフロップの信号出力端子に接続され、他方の入力端子が前記第2フリップフロップの信号出力端子に接続され、出力端子が前記クロック生成回路に前記第1入力信号を出力するように構成されるNANDゲート回路と、
入力端子が前記NANDゲート回路の出力端子に接続され、出力端子が前記パルス除去信号を出力するように構成される第1インバータと、を含む、ことを特徴とする請求項
1に記載のパルス除去回路。
【請求項3】
前記第1フリップフロップのクロックパルス入力端子は前記クロック生成回路のクロック信号出力端子に接続される、ことを特徴とする請求項
2に記載のパルス除去回路。
【請求項4】
前記信号出力回路は第2インバータをさらに含み、前記第2インバータの一端は前記クロック生成回路のクロック信号出力端子に接続され、前記第2インバータの他端は前記第2フリップフロップのクロックパルス入力端子に接続される、ことを特徴とする請求項
2又は
3に記載のパルス除去回路。
【請求項5】
前記第1フリップフロップ及び前記第2フリップフロップのイネーブル端子は前記論理信号を入力するように構成される、ことを特徴とする請求項
2~
4のいずれか1項に記載のパルス除去回路。
【請求項6】
前記カウンタのイネーブル端子は前記論理信号を入力するように構成される、ことを特徴とする請求項1~
5のいずれか1項に記載のパルス除去回路。
【請求項7】
前記カウンタでは、前記第2入力信号は前記カウンタの多重出力信号を含む、ことを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載のパルス除去回路。
【請求項8】
前記信号出力回路では
、前記第2入力信号に基づいてパルス除去信号を生成することは、
前記カウンタの多重出力信号がいずれもハイレベルであると判定されたときに、前記パルス除去信号を生成することを含む、ことを特徴とする請求項
7に記載のパルス除去回路。
【請求項9】
電圧検出回路であって、
請求項1~
8のいずれか1項に記載のパルス除去回路と、
出力端子が前記クロック生成回路に接続され、前記論理信号を前記クロック生成回路に提供するように構成されるヒステリシスコンパレータと、を含み、
前記ヒステリシスコンパレータの順方向入力端子は基準電圧を入力するように構成され、逆方向入力端子は第2電圧信号を入力するように構成され、
前記ヒステリシスコンパレータは、前記第2電圧信号と基準電圧とを比較し、比較結果に基づいて対応する前記論理信号を出力するように構成される、ことを特徴とする電圧検出回路。
【請求項10】
電圧調整回路をさらに含み、前記電圧調整回路の入力端子は第1電圧信号を入力するように構成され、前記電圧調整回路の出力端子は前記ヒステリシスコンパレータの逆方向入力端子に接続され、
前記電圧調整回路は、前記第1電圧信号を昇圧又は降圧して、前記第2電圧信号を得るように構成される、ことを特徴とする請求項
9に記載の電圧検出回路。
【請求項11】
前記電圧調整回路では
、前記第1電圧信号を昇圧又は降圧することは、
電圧調整器により前記第1電圧信号を一定の比例値で昇圧すること、又は、
抵抗分圧により前記第1電圧信号を一定の比例値で降圧することを含む、ことを特徴とする請求項
10に記載の電圧検出回路。
【請求項12】
請求項9~11のいずれか1項に記載の電圧検出回路に適用される電圧検出方法であって、
電圧調整回路により検出対象の第1電圧信号を受信し、前記第1電圧信号を昇圧又は降圧して、第2電圧信号を得るステップと、
ヒステリシスコンパレータにより前記第2電圧信号と基準電圧とを比較して、論理信号を得るステップと、
パルス除去回路により前記論理信号に含まれる持続時間が閾値未満のパルス変異を除去して、パルス除去信号を得るステップと、を含む、ことを特徴とする電圧検出方法。
【請求項13】
請求項
9~
11のいずれか1項に記載の電圧検出回路を含む、ことを特徴とする電子機器。
【請求項14】
前記電子機器は、AMOLED駆動装置、LCD駆動装置、電源管理装置又は電圧検出装置を含む、ことを特徴とする請求項
13に記載の電子機器。
【請求項15】
前記電子機器は、スマートモバイル装置、表示装置、給電装置、直流電力検出装置又は警報装置である、ことを特徴とする請求項
13に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本開示は、2020年04月08日に中国特許庁に提出された、出願番号が202010272031.8、名称が「パルス除去回路、電圧検出回路及び検出方法」の中国特許出願の優先権を主張し、その全内容は援用により本開示に組み込まれている。
【0002】
[技術分野]
本開示は、電圧検出の技術分野に関し、特にパルス除去回路、電圧検出回路、検出方法及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
アクティブマトリクス有機発光ダイオード(Active-matrix organic light-emitting diode、AMOLED)に対応する駆動チップの需要はますます大きくなっていが、駆動チップには、電圧をリアルタイムに検出し、電圧不足又は異常なパワーダウン現象の発生を防止する電圧検出モジュールが必要とされる。
【0004】
現在、電圧検出モジュールは主にヒステリシスコンパレータにより実現され、電圧が下限電圧未満であると検出した場合にハイレベルを出力し、及び電圧が上限電圧よりも高いと検出した場合にローレベルを出力し、それにより電圧不足又は異常なパワーダウン現象を検出する。しかしながら、短時間パルスが存在し、実際にパワーダウン又は電圧不足が発生しない場合には、検出誤差が発生する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例の目的は、例えば、電圧検出の精度を向上させるために、短時間パルスの干渉を除去可能なパルス除去回路を提供することである。
【0006】
本開示の実施例は短パルス除去回路を提供し、
論理信号及び第1入力信号を受信し、論理信号及び前記第1入力信号に基づいてクロック信号を生成するように構成されるクロック生成回路と、
クロック生成回路に接続され、クロック信号を受信し、クロック信号のサイクル数をカウントして第2入力信号を生成するように構成されるカウンタと、
カウンタに接続され、第1入力信号をクロック生成回路に提供し、第2入力信号に基づいてパルス除去信号を生成するように構成される信号出力回路と、を含む。
【0007】
選択可能に、クロック生成回路は、
一方の入力端子が論理信号を受信するように構成され、他方の入力端子が第1入力信号を受信するように構成される第1ANDゲート回路と、
イネーブル端子が第1ANDゲート回路の出力端子に接続される発振器と、
一方の入力端子が第1入力信号を受信するように構成され、他方の入力端子が発振器のクロックパルス出力端子に接続され、出力端子がカウンタに接続され、カウンタにクロック信号を出力するように構成される第2ANDゲート回路と、を含む。
【0008】
選択可能に、信号出力回路は、
複数の入力端子が第2入力信号を入力するように構成される多入力ANDゲート回路と、
信号入力端子が多入力ANDゲート回路の出力端子に接続される第1フリップフロップと、
信号入力端子が第1フリップフロップの信号出力端子に接続される第2フリップフロップと、
一方の入力端子が第1フリップフロップの信号出力端子に接続され、他方の入力端子が第2フリップフロップの信号出力端子に接続され、出力端子がクロック生成回路に第1入力信号を出力するように構成されるNANDゲート回路と、
入力端子がNANDゲート回路の出力端子に接続され、出力端子がパルス除去信号を出力するように構成される第1インバータと、を含む。
【0009】
選択可能に、第1フリップフロップのクロックパルス入力端子はクロック生成回路のクロック信号出力端子に接続される。
【0010】
選択可能に、信号出力回路は第2インバータをさらに含み、第2インバータの一端はクロック生成回路のクロック信号出力端子に接続され、第2インバータの他端は第2フリップフロップのクロックパルス入力端子に接続される。
【0011】
選択可能に、第1フリップフロップ及び第2フリップフロップのイネーブル端子は論理信号を入力するように構成される。
【0012】
選択可能に、カウンタのイネーブル端子は論理信号を入力するように構成される。
【0013】
選択可能に、前記カウンタでは、前記第2入力信号は前記カウンタの多重出力信号を含む。
【0014】
選択可能に、前記信号出力回路では、前記した前記第2入力信号に基づいてパルス除去信号を生成することは、前記カウンタの多重出力信号がいずれもハイレベルであると判定されたときに、前記パルス除去信号を生成することを含む。
【0015】
本開示の実施例は電圧検出回路をさらに提供し、
上記いずれかのパルス除去回路と、
出力端子が前記クロック生成回路に接続され、前記論理信号を前記クロック生成回路に提供するように構成されるヒステリシスコンパレータと、を含み、
前記ヒステリシスコンパレータの順方向入力端子は基準電圧を入力するように構成され、逆方向入力端子は第2電圧信号を入力するように構成され、
前記ヒステリシスコンパレータは、前記第2電圧信号と基準電圧とを比較し、比較結果に基づいて対応する前記論理信号を出力するように構成される。
【0016】
選択可能に、上記電圧検出回路は、
電圧調整回路をさらに含み、
前記電圧調整回路の入力端子は第1電圧信号を入力するように構成され、前記電圧調整回路の出力端子は前記ヒステリシスコンパレータの逆方向入力端子に接続され、
前記電圧調整回路は、前記第1電圧信号を昇圧又は降圧して、前記第2電圧信号を得るように構成される。
【0017】
選択可能に、前記電圧調整回路では、前記した前記第1電圧信号を昇圧又は降圧することは、電圧調整器により前記第1電圧信号を一定の比例値で昇圧すること、又は、抵抗分圧により前記第1電圧信号を一定の比例値で降圧することを含む。
【0018】
本開示の実施例は電圧検出方法をさらに提供し、
電圧調整回路により検出対象の第1電圧信号を受信し、前記第1電圧信号を昇圧又は降圧して、第2電圧信号を得るステップと、
ヒステリシスコンパレータにより前記第2電圧信号と基準電圧とを比較して、論理信号を得るステップと、
パルス除去回路により前記論理信号に含まれる持続時間が閾値未満のパルス変異を除去して、パルス除去信号を得るステップと、を含む。
【0019】
本開示の実施例は電子機器をさらに提供し、上記電圧検出回路を含む。
【0020】
選択可能に、前記電子機器は、AMOLED駆動装置、LCD駆動装置、電源管理装置又は電圧検出装置を含む。
【0021】
選択可能に、前記電子機器は、スマートモバイル装置、表示装置、給電装置、直流電力検出装置又は警報装置である。
【0022】
本開示の上記実施例に係る技術的解決手段は、クロック生成回路が論理信号及び第1入力信号に基づいてクロック信号を生成し、カウンタがクロック信号のサイクル数をカウントして、対応する第2入力信号を出力し、信号出力回路が第2入力信号に基づいてパルス除去信号を出力することができることにより、論理信号が持続するサイクル数が所定数になったときに、パルス除去信号がハイレベルを出力でき、それにより論理信号に含まれる短パルスを除去し、短パルスによる誤トリガを除去し、信号の安定性及び精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例に使用される必要がある図面を簡単に説明する。
【0024】
【
図1】
図1は本開示の実施例に係るパルス除去回路の模式図である。
【
図2】
図2はクロック信号と第2入力信号の波形模式図である。
【
図3】
図3は本開示の別の実施例に係るパルス除去回路の模式図である。
【
図4】
図4は
図3に示されるパルス除去回路の異なる位置での信号の波形模式図である。
【
図5】
図5は本開示の一実施例に係る電圧検出回路の模式図である。
【
図6】
図6は本開示の実施例に係る電圧調整回路の模式図である。
【
図7】
図7は本開示の実施例に係る第1電圧信号、第2電圧信号、論理信号及びパルス除去信号の波形模式図である。
【
図8】
図8は本開示の実施例に係る電圧検出方法のフローチャートである。
【
図9】
図9は
図8の対応する実施例におけるステップ830の詳細フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術的解決手段を説明する。
【0026】
類似する符号及びアルファベットは以下の図面において類似する項目を表すため、ある項目が1つの図面において定義されると、その後の図面においてそれをさらに定義して解釈する必要がない。また、本開示の説明では、「第1」、「第2」などの用語は、区別して説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして理解できない。
【0027】
図1は本開示の実施例に係るパルス除去回路の模式図である。
図1に示すように、パルス除去回路100は、クロック生成回路11と、カウンタ12と、信号出力回路13とを含む。カウンタ12はそれぞれ信号出力回路13及びクロック生成回路11に接続されてもよい。
【0028】
クロック生成回路11は、論理信号IN及び第1入力信号S_4を受信し、論理信号IN及び第1入力信号S_4に基づいてクロック信号を生成できるように構成されてもよい。
【0029】
カウンタ12はクロック生成回路11に接続されてもよく、カウンタ12はクロック信号を受信し、クロック信号のサイクル数をカウントして第2入力信号CK<N:0>を生成できるように構成されてもよい。ここで、N+1はカウンタ12が出力した信号のビット数を表す。カウンタ12が出力した信号が4ビットであるとすると、Nは3である。
【0030】
選択可能に、第2入力信号はカウンタ12の多重出力信号を含んでもよく、例えば、カウンタ12が4ビットバイナリカウンタである場合、4パスの出力信号を含み、すなわち第2入力信号はカウンタ12の4パスの出力信号であってもよい。
【0031】
信号出力回路13はカウンタ12に接続されてもよく、信号出力回路13は、第1入力信号S_4をクロック生成回路11に提供し、第2入力信号CK<N:0>に基づいてパルス除去信号OUTを生成できるように構成されてもよい。
【0032】
選択可能に、前記信号出力回路では、前記した前記第2入力信号に基づいてパルス除去信号を生成することは、前記カウンタの多重出力信号がいずれもハイレベルであると判定されたときに、前記パルス除去信号を生成することを含む。例えば、カウンタ12が4ビットバイナリカウンタである場合、第2入力信号CK<3:0>に基づいて生成されたパルス除去信号OUTは、第2入力信号の4パスの信号がいずれもハイレベルであると判定されたときに、生成されたパルス除去信号OUTであってもよく、換言すれば、第2入力信号の4パスの信号がいずれもハイレベルであると判定されたときに、パルス除去信号OUTはハイレベルであってもよく、残りの時間のパルス除去信号OUTはローレベルであってもよい。具体的には、4入力端子を備えたANDゲート回路などを用いて上記機能を実現することができる。
【0033】
説明されるように、本開示の実施例では、カウンタにより前記パルス除去信号の生成をトリガするために必要な時間長さを設定でき、それにより回路における持続時間が短い短パルスを除去するという目的を達成することが記載されているが、本開示の実施例は、カウンタのカウントサイクルをどのように設定するか、及びカウンタと後続の論理回路をどのように接続するかを制限せず、例えば、カウンタは3ビットバイナリカウンタを用いてもよく、4ビットバイナリカウンタを用いてもよく、どのように選択するかは実際に除去する必要がある干渉短パルスの長さにより決められ、また、カウンタと後続の論理回路例えばANDゲート回路とは、カウントの要件に応じて任意に修正されてもよい。例えば、4ビットバイナリカウンタの第1パスの出力端子と4入力ANDゲート回路との間に1つのインバータが増設され、それにより0111までカウントすると、パルス除去信号を生成することを実現し、すなわち、4ビットバイナリカウンタが3ビットバイナリカウンタに変更される。以上の例は本開示の保護範囲を制限するものではない。
【0034】
選択可能に、論理信号INと第1入力信号S_4の両方がハイレベルであるときに、クロック生成回路11はクロック信号を出力する。クロック信号は一定のサイクルを有してもよい。
【0035】
カウンタ12のイネーブル端子は論理信号INを入力してもよく、それにより論理信号INがハイレベルであるときに、カウンタ12を起動する。カウンタ12は、クロック生成回路11が出力したクロック信号を受信し、受信したクロック信号のサイクル数をカウントすることができる。
【0036】
1つの4ビットカウンタ12を例にすると、
図2はクロック信号と第2入力信号CK<N:0>の波形模式図である。本実施例では、クロック信号はカウンタ12の入力信号であってもよく、カウンタ12が4ビットバイナリカウンタであることを例にすると、CK<3>、CK<2>、CK<1>、CK<0>はそれぞれカウンタ12の出力信号(すなわち第2入力信号)の第1パスの信号、第2パスの信号、第3パスの信号及び第4パスの信号であってもよい。1つの完全なクロックサイクルを受信する前に、カウンタ12は10進数の0に対応する0000を出力し、1つの完全なクロックサイクルを受信すると、カウンタ12は10進数の1に対応する0001を出力し、2つの完全なクロックサイクルを受信すると、カウンタ12は10進数の2に対応する0002を出力し、このようにして、カウンタ12が15個のサイクルのクロック信号を受信すると、カウンタ12は10進数の15に対応する1111を出力する。
【0037】
信号出力回路13のイネーブル端子は論理信号INを入力してもよく、それにより論理信号INがハイレベルであるときに、信号出力回路13を起動する。信号出力回路13はカウンタ12が出力した第2入力信号CK<N:0>を受信することができる。選択可能に、信号出力回路13が1111を受信したときに、すなわちカウンタ12が15個のサイクルのクロック信号を受信したときに、信号出力回路13が出力したパルス除去信号OUTはハイレベルであってもよく、15個のサイクルよりも少ないと、信号出力回路13が出力したパルス除去信号OUTはローレベルであってもよい。
【0038】
持続時間が15個のサイクルよりも少ない論理信号INに対して、信号出力回路13が出力したパルス除去信号OUTはいずれもローレベルであってもよく、15個のサイクルよりも大きいと、信号出力回路13はハイレベルを出力し続けることができ、それにより論理信号INが持続時間の短い短パルスであるときに、短パルスのサイクルが15個のサイクルに達しないため、信号出力回路13はハイレベルを出力せず、それにより短パルスの干渉を除去することができる。選択可能に、パルスサイクルが10マイクロ秒未満であると、短パルスであるとみなされてもよい。
【0039】
信号出力回路13は第2入力信号CK<N:0>が1111であることを受け付ける前に、すなわち論理信号INが15個のサイクルよりも少ない間、信号出力回路13がクロック生成回路11に伝送した第1入力信号S_4はハイレベルであってもよく、それによりクロック生成回路11がクロック信号を出力し続けるようにし、信号出力回路13は第2入力信号CK<N:0>が1111であることを受け付けたときに、信号出力回路13が出力した第1入力信号S_4はローレベルであり、それによりクロック生成回路11は動作を停止し、このようにクロック生成回路11の消費電力を低減させる。カウンタ12は1111を出力し続け、それにより信号出力回路13は、イネーブル端子の論理信号INがローレベルになるまでハイレベルを出力し続け、信号出力回路13とカウンタ12の両方は動作を停止する。
【0040】
実際の必要に応じて、信号出力回路13がハイレベルを出力するトリガサイクル数を設定することができる。選択可能に、信号出力回路13が0111を受信したときに、すなわちカウンタ12が7つのサイクルのクロック信号を受信したときに、信号出力回路13はハイレベルを出力することができる。それにより、論理信号INには持続時間が7つのサイクルよりも少ない短パルスが存在しても、信号出力回路13はハイレベルを出力せず、それにより短パルスの干渉を除去することができる。
【0041】
上記実施例に係る技術的解決手段は、クロック生成回路11が論理信号IN及び第1入力信号S_4に基づいてクロック信号を生成し、カウンタ12がクロック信号のサイクル数をカウントして、対応する第2入力信号CK<N:0>を出力し、信号出力回路13が第2入力信号CK<N:0>に基づいてパルス除去信号OUTを出力することができることにより、論理信号INが持続するサイクル数が所定数になったときに、パルス除去信号OUTがハイレベルを出力でき、それにより論理信号に含まれる短パルスを除去し、さらに短パルスによる誤トリガを除去し、信号の安定性及び精度を向上させることができる。
【0042】
図3に示すように、上記クロック生成回路11は、第1ANDゲート回路112と、発振器(OSC)111と、第2ANDゲート回路113とを含んでもよい。
【0043】
第1ANDゲート回路112の一方の入力端子は論理信号INを受信するように構成されてもよく、他方の入力端子は第1入力信号S_4を受信するように構成されてもよく、それにより、論理信号INと第1入力信号S_4の両方がハイレベルであるときに、第1ANDゲート回路112はハイレベルを出力する。論理信号IN及び/又は第1入力信号S_4がローレベルであるときに、第1ANDゲート回路112はローレベルを出力する。以下の他のANDゲート回路と区別するために、ここでのANDゲート回路は第1ANDゲート回路112と呼ばれる。
【0044】
発振器111のイネーブル端子ENは第1ANDゲート回路112の出力端子に接続されてもよい。第1ANDゲート回路112がハイレベルを出力するときに、発振器111は動作し、第1ANDゲート回路112がローレベルを出力するときに、発振器111は動作を停止する。発振器111は、一定の周波数に応じてハイレベル(すなわちクロックパルス)を出力する周波数源であるとみなされてもよい。
【0045】
第2ANDゲート回路113の一方の入力端子は第1入力信号S_4を受信するように構成されてもよく、他方の入力端子は発振器111のクロックパルス出力端子に接続されてもよく、第2ANDゲート回路113の出力端子はカウンタ12に接続されてもよく、カウンタ(COUNTER)12にクロック信号を出力するように構成されてもよい。第1入力信号S_4がハイレベルであるときに、第2ANDゲート回路113が出力したクロック信号は発振器111が出力したクロックパルスと同じであり、第1入力信号S_4がローレベルであるときに、第1ANDゲート回路112はローレベルを出力し、さらに発振器111に動作を停止させ、それにより第2ANDゲート回路113もクロック信号を出力しない。
【0046】
図3に示すように、上記信号出力回路13は、多入力ANDゲート回路131と、第1フリップフロップ132と、第2フリップフロップ133と、NANDゲート回路134と、第1インバータ135とを含んでもよい。
【0047】
多入力ANDゲート回路131の複数の入力端子は第2入力信号CK<N:0>を入力するように構成されてもよい。複数の入力端子がハイレベルを同時に入力するときに、多入力ANDゲート回路131はハイレベルを出力できる。例えば、4入力ANDゲート回路の場合、第2入力信号CK<N:0>が1111(すなわち4つのハイレベル)であるときに、多入力ANDゲート回路131はハイレベルを出力する。
【0048】
選択可能に、所定の論理信号INが7つのクロックサイクル以上持続していずれもハイレベルであり、最後の出力(OUT)がハイレベルであるとすると、第2入力信号CK<N:0>は0111(CK<3>、CK<2>、CK<1>、CK<0>)であってもよい。第1パスの信号CK<3>は、インバータにより逆相されてから多入力ANDゲート回路131に入力され、それにより第2入力信号CK<N:0>が0111であるときに、多入力ANDゲート回路131はハイレベルを出力できる。
【0049】
第1フリップフロップ132の信号入力端子Dは多入力ANDゲート回路131の出力端子に接続されてもよい。第1フリップフロップ132はDフリップフロップであってもよく、クロック信号の立ち上がりエッジでは第1フリップフロップ132の出力端子Qが入力端子Dの信号に追従し、それにより多入力ANDゲート回路131がハイレベルを出力するときに、第1フリップフロップ132はハイレベルを出力する。
【0050】
第2フリップフロップ133の信号入力端子Dは第1フリップフロップ132の信号出力端子Qに接続されてもよい。第1フリップフロップ132がハイレベルを出力するときに、第2フリップフロップ133はハイレベルを出力できる。第2フリップフロップ133は第1フリップフロップ132と同じであってもよい。
【0051】
NANDゲート回路134の一方の入力端子は第1フリップフロップ132の信号出力端子に接続されてもよく、NANDゲート回路134の他方の入力端子は第2フリップフロップ133の信号出力端子Qに接続されてもよく、NANDゲート回路134の出力端子はクロック生成回路11に第1入力信号S_4を出力するように構成されてもよい。第1フリップフロップ132がハイレベルを出力し、かつ第2フリップフロップ133がハイレベルを出力するときに、NANDゲート回路134はローレベルを出力する。それにより、クロック信号のサイクル数が予め設定された値(例えば15個のサイクル)よりも少ないと、多入力ANDゲート回路131はローレベルを出力し、第1フリップフロップ132及び第2フリップフロップ133はローレベルを出力し、NANDゲート回路134はハイレベルを出力し、すなわち第1入力信号S_4はハイレベルであり、それによりクロック生成回路が動作を継続してクロック信号を出力するようにする。
【0052】
第1インバータ135の入力端子はNANDゲート回路134の出力端子に接続されてもよく、第1インバータ135の出力端子はパルス除去信号を出力するように構成されてもよい。NANDゲート回路がローレベルを出力するときに、第1インバータ135はハイレベルを出力でき、それにより、カウンタ12がカウントしたクロック信号のサイクル数が予め設定された値nよりも大きいと、すなわち論理信号INがハイレベルにある時間がnT(Tはクロック信号のサイクルを表す)よりも大きいと、第1インバータ135が出力したパルス除去信号OUTはハイレベルである。
【0053】
図3に示すように、第1フリップフロップ132のクロックパルス入力端子CLKはクロック生成回路11のクロック信号出力端子Aに接続されてもよい。それにより、回路全体のタイミングの同期が維持される。選択可能に、信号出力回路13は第2インバータ136をさらに含んでもよく、第2インバータ136の一端はクロック生成回路11のクロック信号出力端子Aに接続されてもよく、第2インバータ136の他端は第2フリップフロップ133のクロックパルス入力端子CLKに接続されてもよい。
【0054】
クロック生成回路11が出力したクロック信号と第2フリップフロップ133が受信したクロックパルスはちょうど逆相である。第1フリップフロップ132は立ち上がりエッジトリガであり、第2インバータ136と第2フリップフロップ133は立ち下がりエッジトリガを形成し、それにより、第2フリップフロップ133は第1フリップフロップ132よりも半サイクル遅れて、第2フリップフロップ133が第1フリップフロップ132が出力した信号を受信することを確保する。
【0055】
選択可能に、第1フリップフロップ132及び第2フリップフロップ133のイネーブル端子ENは論理信号INを入力するように構成される。それにより、論理信号INがハイレベルであるときに、第1フリップフロップ132及び第2フリップフロップ133は起動でき、論理信号INがローレベルであるときに、第1フリップフロップ132及び第2フリップフロップ133は動作を停止できる。
【0056】
図4は
図3に示されるパルス除去回路100の異なる位置での信号の波形模式図である。
図4に示すように、INは論理信号INを表し、最初にINはローレベルであり、このときENOSCも0である。その後、INが立ち上がり、回路はINの立ち上がりエッジでタイミングを開始し、このとき、回路は動作を開始し、ENOSCはハイレベルになり、OSC(発振器111)は起動し、回路はサイクルを計算し始め、INがハイレベルである時間がnT(nは予め設定されたクロックサイクル数である)を超え、すなわちOSCがクロックをn個のサイクルを超えて出力するときに、多入力ANDゲート回路131の出力は1になり、その後、第1フリップフロップ132及び第2フリップフロップ133は順次トリガされ、すなわちS_2及びS_3は順次1になり、次にNANDゲート回路134の出力S_4は1から0になり、S_4は第1インバータ135によりOUT信号を生成し、0から1になり、S_4は第1ANDゲート回路112によりEN_OSCを0にし、このとき、OUT出力はハイレベルであり、ENOSCはローレベルであり、OSCはオフになる。INがハイレベルである持続時間がnT時間よりも少ないと、OUT信号はトリガされない。論理信号INがローレベルになるときに、回路全体は動作を停止する。
【0057】
図5は本開示の一実施例に係る電圧検出回路の模式図である。
図5に示すように、該電圧検出回路は、
図1又は3に示されるパルス除去回路100を含み、ヒステリシスコンパレータ200をさらに含んでもよい。
【0058】
ヒステリシスコンパレータ200の出力端子はクロック生成回路11に接続され、論理信号INをクロック生成回路11に提供するように構成され、ヒステリシスコンパレータ200の順方向入力端子は基準電圧VREFを入力するように構成され、逆方向入力端子は第2電圧信号Vdet_2を入力するように構成される。ヒステリシスコンパレータ200は、第2電圧信号Vdet_2と基準電圧とを比較して、論理信号INを得るように構成される。
【0059】
ヒステリシスコンパレータ200が出力した論理信号INは、イネーブル信号としてカウンタ12、第1フリップフロップ132及び第2フリップフロップ133に提供されてもよい。
【0060】
選択可能に、ヒステリシスコンパレータ200は、ヒステリシスループ伝送特性を有するコンパレータであってもよい。正帰還を加えたシングルリミットコンパレータとして理解されてもよい。逆相入力シングルリミット電圧コンパレータに基づいて正帰還ネットワークを導入して、二重閾値を有する逆相入力ヒステリシスコンパレータ200を形成する。ヒステリシスコンパレータ200の基準電圧VREFはチップ内部の基準電圧であり、VREF電圧を設定することにより論理信号INの電圧閾値を調整することができる。
【0061】
第2電圧信号Vdet_2は増加して上限電圧に近づく前に、論理信号INはハイレベルを不変に維持することができる。第2電圧信号Vdet_2がさらに増加すると、論理信号INはローレベルを不変に維持することができる。第2電圧信号Vdet_2が低下すると、下閾値よりも大きい限り、論理信号INは常にローレベルを不変に維持し、第2電圧信号Vdet_2が下閾値未満である場合にのみ、論理信号INはハイレベルになる。それにより、第2電圧信号Vdet_2にはノイズ及びリップルが存在しても、論理信号INの結果に影響することがなく、ノイズ及びリップルの干渉を除去する。
【0062】
選択可能に、
図5に示すように、該電圧検出回路は電圧調整回路300をさらに含む。
【0063】
選択可能に、電圧調整回路300の入力端子は第1電圧信号Vdetを入力するように構成されてもよく、電圧調整回路300の出力端子はヒステリシスコンパレータ200の逆方向入力端子に接続されてもよく、電圧調整回路300は、第1電圧信号Vdetを昇圧又は降圧して、第2電圧信号Vdet_2を出力するように構成されてもよい。
【0064】
選択可能に、第1電圧信号Vdetは検出対象の電圧信号であるとみなされてもよい。電圧調整回路300は第1電圧信号Vdetを昇圧又は降圧することができる。検出対象の電圧信号の電圧値は通常高いか又は低く、後段のヒステリシスコンパレータ200の入力範囲を超えるため、検出対象の電圧を降圧又は昇圧して、ヒステリシスコンパレータ200に適した入力範囲内に調整する必要がある。検出対象の電圧信号が高いと、抵抗分圧により一定の比例で降圧し、検出対象の電圧が低いと、電圧調整器により一定の比例で昇圧する。このように、検出対象の電圧信号に正比例する第2電圧信号Vdet_2を得る。電圧調整比率が固定値Kであるとすると、Vdet/Vdet_2=Kとなり、さらに△Vdet/△Vdet_2=Kとなる。従って、検出対象の電圧Vdetが変化すると、第2電圧信号Vdet_2も一定の比率で変化する。
【0065】
選択可能に、前記電圧調整回路では、前記した前記第1電圧信号を昇圧又は降圧することは、電圧調整器により前記第1電圧信号を一定の比例値で昇圧すること、又は、抵抗分圧により前記第1電圧信号を一定の比例値で降圧することを含む。
図6は本開示の実施例に係る電圧調整回路300の模式図である。
図6に示すように、第1電圧信号Vdetを抵抗R1及び抵抗R2で分圧して第2電圧信号Vdet_2を生成する。計算式はVdet_2=(Vdet*R2)/(R1+R2)である。電圧調整回路300により検出対象の電圧信号を予め降圧して、電圧検出範囲を拡大することができる。
【0066】
図7は本開示の実施例に係る第1電圧信号Vdet、第2電圧信号Vdet_2、論理信号IN及びパルス除去信号の波形模式図である。
【0067】
図7に示すように、Vdetは第1電圧信号(すなわち検出対象の電圧)であり、電圧調整回路300はVdetをヒステリシスコンパレータ200の検出に適した第2電圧信号Vdet_2に調整することができ、ヒステリシスコンパレータ200は第2電圧信号Vdet_2と基準電圧とを比較して、論理信号INを出力することができ、その後、パルス除去回路100は誤った短パルスTpulseを除去することができる。最後に1つの正確なパルス除去信号OUTを出力する。
【0068】
図8は本開示の実施例に係る電圧検出方法のフローチャートである。該電圧検出方法は
図5の対応する実施例に係る電圧検出回路に適用される。該電圧検出方法は以下のステップS810~ステップS830を含んでもよい。
【0069】
ステップS810では、電圧調整回路300により検出対象の第1電圧信号を受信し、前記第1電圧信号を昇圧又は降圧して、第2電圧信号を得る。
【0070】
ステップS820では、ヒステリシスコンパレータ200により前記第2電圧信号と基準電圧とを比較して、論理信号を得る。
【0071】
ステップS830では、パルス除去回路100により前記論理信号に含まれる持続時間が閾値未満のパルス変異を除去して、パルス除去信号を得る。
【0072】
パルス変異とは、信号変化の持続時間が閾値未満の短パルスを指し、例えば、パルスが10マイクロ秒未満持続すると、短パルスであるとみなされてもよい。
【0073】
上記電圧調整回路300、ヒステリシスコンパレータ200及びパルス除去回路100は上記実施例により実現されてもよい。
【0074】
選択可能に、
図9に示すように、パルス除去回路100により前記論理信号に含まれる持続時間が閾値未満のパルス変異を除去して、パルス除去信号を得る上記ステップ830は以下のステップを含んでもよい。
【0075】
ステップ831、クロック生成回路11により論理信号IN及び第1入力信号S_4を受信して、クロック信号を出力する。第1入力信号S_4は信号出力回路13により出力されてもよい。
【0076】
クロック信号のサイクル数が予め設定された数未満であるときに、信号出力回路13が出力した第1入力信号S_4はハイレベルであり、クロック生成回路11はハイレベルの論理信号IN及びハイレベルの第1入力信号S_4を受信して、クロック信号を出力する。
【0077】
ステップ832、カウンタ12によりクロック信号を受信し、クロック信号のサイクル数をカウントして第2入力信号CK<N:0>を生成する。
【0078】
カウンタ12はクロック信号のサイクル数をカウントして、複数ビットのバイナリデジタル信号を出力することができる。例えば、0111は7つのサイクルを表し、1111は15個のサイクルを表す。第2入力信号CK<N:0>はカウンタ12が生成した複数ビットのバイナリデジタル信号である。第2入力信号CK<N:0>を信号出力回路13に入力できる。
【0079】
ステップ833、信号出力回路13により第2入力信号CK<N:0>基づいて、パルス除去信号を生成する。
【0080】
信号出力回路13は第2入力信号CK<N:0>を受信して処理した後に、パルス除去信号を生成する。例えば、第2入力信号CK<N:0>が1111であるときに、パルス除去信号はハイレベルを出力する。第2入力信号CK<N:0>が1111未満であるときに(すなわちクロック信号のサイクル数が15個未満であるときに)、パルス除去信号はローレベルを出力する。それにより、短時間パルスによる干渉を除去する。
【0081】
本開示の実施例に係る電圧検出回路及び電圧検出方法は、AMOLED(アクティブマトリクス有機発光ダイオードパネル)の駆動チップに適用され、外部から提供された電源電圧の検出に用いられてもよく、チップ内部に発生した電圧の検出に用いられてもよい。電圧状況をリアルタイムに監視し、電圧が低すぎて異常にパワーダウンすると、出力がトリガされる。
【0082】
本開示の実施例は電子機器をさらに提供し、該電子機器は上記実施例に記載の電圧検出回路を含んでもよい。該電子機器は、AMOLED駆動装置、LCD(Liquid Crystal Display)駆動装置、電源管理装置又は電圧検出装置を含んでもよい。
【0083】
選択可能に、該電子機器はスマートモバイル装置であってもよく、スマートモバイル装置は、AMOLEDディスプレイスクリーン又はLCDディスプレイスクリーンが設けられたスマートフォン、スマートウェアラブルデバイス、スマートロボットなどであってもよい。
【0084】
該電子機器はさらに、AMOLEDディスプレイスクリーン又はLCDディスプレイスクリーンが設けられたテレビ、コンピュータ又はディスプレイなどの表示装置であってもよい。
【0085】
該電子機器はさらに、給電装置(例えば給電ボックス、電気ボックス、配電キャビネット、UPS無停電電源)、直流電力検出装置又は警報装置であってもよい。本開示の実施例に係る電圧検出回路は上記提供された電子機器に装着されてもよい。
【0086】
本開示に係るいくつかの実施例では、開示された装置及び方法は、他の方式により実現されてもよい。以上説明された装置実施例は例示的なものに過ぎず、例えば、図面におけるフローチャート及びブロック図は、本開示の複数の実施例に係る装置、方法及びコンピュータプログラム製品により実現可能なアーキテクチャ、機能及び操作を示している。この点で、フローチャート又はブロック図における各枠は1つのモジュール、プログラムセグメント又はコードの一部を代表してもよく、モジュール、プログラムセグメント又はコードの一部は規定された論理機能を実現するための1つ又は複数の実行可能命令を含む。いくつかの代替的な実現形態では、枠にマークされた機能は図面にマークされた順番とは異なる順番で実行されてもよい。例えば、連続した2つの枠は、実際にほぼ並行に実行されてもよく、逆の順番で実行されてもよく、これは関連する機能により決められる。なお、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各枠、及びブロック図及び/又はフローチャートにおける枠の組み合わせは、規定された機能又は動きを実行するハードウェアに基づく専用システムで実現されてもよく、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現されてもよい。
【0087】
また、本開示の各実施例における各機能モジュールは一緒に統合されて1つの独立した部分を形成してもよく、各モジュールは単独で存在してもよく、2つ又は2つ以上のモジュールは統合されて1つの独立した部分を形成してもよい。
【0088】
機能は、ソフトウェア機能モジュールの形式で実現され、かつ独立した製品として販売又は使用されるときに、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本開示の技術的解決手段の本質的又は従来技術に貢献する部分又は該技術的解決手段の一部はソフトウェア製品の形式で具現化されてもよく、該コンピュータソフトウェア製品は1つの記憶媒体に記憶され、1台のコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器などであってもよい)に本開示の各実施例の方法の全部又は一部のステップを実行させるための複数の命令を含む。上記記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどのプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0089】
本開示の実施例はパルス除去回路、電圧検出回路、検出方法及び電子機器を提供し、本開示の実施例のパルス除去回路にはカウンタ、クロック生成回路及び信号出力回路が含まれるため、論理信号が持続するサイクル数が所定数になったときに、パルス除去信号がハイレベルを出力でき、それにより論理信号に含まれる短パルスを除去し、さらに短パルスによる誤トリガを除去し、信号の安定性及び電圧検出の精度を向上させることができる。