(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】電池セル、電池、電力消費機器、電池セルの製造方法と機器
(51)【国際特許分類】
H01M 50/342 20210101AFI20240809BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20240809BHJP
H01M 50/375 20210101ALI20240809BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20240809BHJP
【FI】
H01M50/342 101
H01M50/15
H01M50/375
H01M50/103
(21)【出願番号】P 2022567657
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(86)【国際出願番号】 CN2021121406
(87)【国際公開番号】W WO2023050080
(87)【国際公開日】2023-04-06
【審査請求日】2022-11-07
(73)【特許権者】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】周 文林
(72)【発明者】
【氏名】李 全坤
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】金 ▲海▼族
【審査官】梅野 太朗
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第209298182(CN,U)
【文献】中国実用新案第211929545(CN,U)
【文献】中国実用新案第203218359(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M50/10、50/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セルであって、
電極アセンブリと、
前記電極アセンブリを収容するための外筐であって、前記外筐の第一の壁は、第一の本体と、前記第一の本体に接続される取付体とを含み、前記取付体には、前記電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して圧力を逃すための放圧機構が設けられる外筐とを含み、
ここで、前記第一の壁の厚さ方向に、前記取付体の少なくとも一部は、前記電極アセンブリに面する方向に沿って前記第一の本体の前記電極アセンブリに面する表面から突出し、且つ前記放圧機構と前記電極アセンブリとの間の最小距離は、前記第一の本体と前記電極アセンブリとの間の最小距離よりも小
さく、
前記第一の壁は、第二の本体をさらに含み、前記第二の本体は、前記第一の本体に繋がり、前記第一の本体は、前記第二の本体に対して前記電極アセンブリから離反する方向に突出し、前記電極アセンブリに面する同一側に、前記放圧機構と前記取付体の少なくとも一部を収容するための凹み領域を形成する、電池セル。
【請求項2】
前記取付体の少なくとも一部の厚さは、前記第一の本体の厚さよりも大きい、請求項1に記載の電池セル。
【請求項3】
前記取付体は、取付部と、接続部とを含み、前記取付部は、前記放圧機構を取り付けるために用いられ、且つ前記取付部の厚さは、前記接続部の厚さよりも大きく、前記接続部は、前記取付部と前記第一の本体とを接続するために用いられる、請求項2に記載の電池セル。
【請求項4】
前記取付体には、放圧穴が設置され、前記放圧機構は、前記放圧穴を覆い、前記電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して前記放圧穴を介して前記圧力を逃す、請求項1から3のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項5】
前記取付体は、第一の凹部を有し、前記第一の凹部は、前記取付体の前記電極アセンブリに面する表面から前記電極アセンブリから離反する方向に凹み、前記放圧機構の少なくとも一部は、前記第一の凹部に収容される、請求項4に記載の電池セル。
【請求項6】
前記第一の凹部の底面は、前記第一の本体の前記電極アセンブリに面する表面よりも前記電極アセンブリに近い、請求項5に記載の電池セル。
【請求項7】
前記第一の凹部の底面には、前記放圧穴が設置される、請求項5又は6に記載の電池セル。
【請求項8】
前記放圧穴の前記電極アセンブリから離反する側に設置され、前記放圧機構を防護するための保護シートをさらに含む、請求項5から7のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項9】
前記取付体の前記電極アセンブリから離反する側は、前記放圧穴を周回する凸部を有し、前記凸部は、前記取付体の前記電極アセンブリから離反する表面から前記電極アセンブリから離反する方向に突出し、前記保護シートは、前記凸部の前記電極アセンブリから離反する表面に設置される、請求項8に記載の電池セル。
【請求項10】
前記取付体は、第二の凹部を有し、前記第二の凹部は、前記取付体の前記電極アセンブリから離反する表面から前記電極アセンブリに面する方向に凹み、前記放圧穴は、前記第一の凹部の底面と前記第二の凹部の底面とを貫通し、前記凸部は、前記第二の凹部の底面に位置している、請求項9に記載の電池セル。
【請求項11】
前記凸部の高さは、前記第二の凹部の深さよりも小さい、請求項10に記載の電池セル。
【請求項12】
前記取付体と前記第一の本体は、一体構造である、請求項1から10のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項13】
前記取付体は、取付部と、接続部とを含み、前記取付部は、前記放圧機構を取り付けるために用いられ、前記接続部は、前記取付部と前記第一の本体とを接続するために用いられ、前記接続部の厚さは、前記第一の本体から前記取付部に向かって徐々に増加する、請求項12に記載の電池セル。
【請求項14】
前記電極アセンブリは、本体部と、タブとを含み、
前記第一の壁には、前記タブに電気的に接続するための電極端子が設置され、前記凹み領域は、前記タブの少なくとも一部を収容するためにさらに用いられる、請求項
1から13のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項15】
前記厚さ方向に、前記取付体の前記電極アセンブリに向かう表面と前記本体部との間の最小距離は、第一の距離であり、前記第二の本体の前記電極アセンブリに向かう表面と前記本体部との間の最小距離は、第二の距離であり、前記第二の距離は、前記第一の距離以下である、請求項
14に記載の電池セル。
【請求項16】
前記外筐は、
開口を有するハウジングであって、前記電極アセンブリは前記ハウジング内に収容されるハウジングと、
前記開口を被せるための、前記第一の壁であるカバープレートと、を含む、請求項1から
15のいずれか1項に記載の電池セル。
【請求項17】
電池であって、
請求項1から
16のいずれか1項に記載の電池セルと、
複数の前記電池セルを収容するための筐体とを含む、電池。
【請求項18】
電力消費機器であって、請求項17に記載の電池を含み、前記電池は、前記電力消費機器のために電気エネルギーを提供するためのものである、電力消費機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池技術分野に関し、特に、電池セル、電池、電力消費機器、電池セルの製造方法と機器に関する。
【背景技術】
【0002】
省エネと汚染物質の排出削減は、自動車産業の持続可能な発展の鍵である。このような場合に、電動車両は、その省エネと環境保護の優位性により、自動車産業の持続可能な発展の重要な構成部分となっている。しかし、電動車両にとって、電池技術は、その発展に関わる重要な要素である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電池技術の発展において、電池の性能を向上させるほか、安全問題も、無視できない問題である。電池の安全問題が確保できなければ、この電池は、使用できない。そのため、どのように電池の安全性を強めるかは、電池技術における早急に解決すべき技術的問題の一つである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願は、電池の安全性を強めることができる電池セル、電池、電力消費機器、電池セルの製造方法と機器を提供する。
【0005】
第一の態様によれば、電池セルを提供した。この電池セルは、電極アセンブリと、前記電極アセンブリを収容するための外筐であって、前記外筐の第一の壁は、第一の本体と、前記第一の本体に接続される取付体とを含み、前記取付体には、前記電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して前記圧力を逃すための放圧機構が設けられる外筐とを含み、ここで、前記第一の壁の厚さ方向に、前記取付体の少なくとも一部は、前記電極アセンブリに面する方向に沿って前記第一の本体の前記電極アセンブリに面する表面から突出し、且つ前記放圧機構と前記電極アセンブリとの間の最小距離は、前記第一の本体と前記電極アセンブリとの間の最小距離よりも小さい。
【0006】
そのため、本出願の実施例の電池セルでは、放圧機構は、第一の壁の第一の本体の他の領域よりも電極アセンブリに近く、このように、放圧機構が外力の衝撃を受ける確率が低くなり、第一の壁を電池の筐体の底部に向けて置き、即ち第一の壁によって電池セルを支えても、放圧機構は、第一の壁の他の領域よりも電池セルの内部に近く、つまり電池の筐体の底部からより離れていることで、放圧機構が筐体の底部からの外力によって直接衝撃される確率を低減し、外力の衝撃による放圧機構の失効を可能な限り回避することができる。
【0007】
いくつかの実施例では、前記取付体の少なくとも一部の厚さは、前記第一の本体の厚さよりも大きい。
【0008】
このように、放圧機構の位置する領域は、外力からの作用を受けても、放圧機構の位置する領域の厚さが比較的に大きいため、強度が増加し、この放圧機構が破壊される確率が低くなり、さらにこの放圧機構の安全性を向上させることができる。
【0009】
いくつかの実施例では、前記取付体は、取付部と、接続部とを含み、前記取付部は、前記放圧機構を取り付けるために用いられ、且つ前記取付部の厚さは、前記接続部の厚さよりも大きく、前記接続部は、前記取付部と前記第一の本体を接続するために用いられる。
【0010】
第一の壁が外力からの作用を受けて変形する場合、放圧領域の周囲で、第一の本体に接続される接続部は、主な力受け領域としてもよく、それに対して、放圧機構は、厚さが比較的に大きい取付部の電極アセンブリに近い端に設置され、取付部による保護によって、放圧機構の力受けが比較的小さく、つまり第一の壁の変形による影響が比較的小さく、放圧機構の安全性と信頼性を効果的に向上させた。
【0011】
いくつかの実施例では、前記取付体には、放圧穴が設置され、前記放圧機構は、前記放圧穴を覆い、前記電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して前記放圧穴を介して前記圧力を逃す。
【0012】
いくつかの実施例では、前記取付体は、第一の凹部を有し、前記第一の凹部は、前記取付体の前記電極アセンブリに面する表面から前記電極アセンブリから離反する方向に凹み、前記放圧機構の少なくとも一部は、前記第一の凹部に収容される。
【0013】
いくつかの実施例では、前記第一の凹部の底面は、前記第一の本体の前記電極アセンブリに面する表面よりも前記電極アセンブリに近いため、取付部に放圧機構が設置される領域の厚さが第一の本体の厚さよりも大きいことを確保し、即ち取付部の強度を確保し、放圧機構の安全性を向上させる。
【0014】
いくつかの実施例では、前記第一の凹部の底面には、前記放圧穴が設置される。
【0015】
いくつかの実施例では、前記電池セルは、前記放圧穴の前記電極アセンブリから離反する側に設置され、前記放圧機構を防護するための保護シートをさらに含む。
【0016】
いくつかの実施例では、前記取付体の前記電極アセンブリから離反する側は、前記放圧穴を周回する凸部を有し、前記凸部は、前記取付体の前記電極アセンブリから離反する表面から前記電極アセンブリから離反する方向に突出し、前記保護シートは、前記凸部の前記電極アセンブリから離反する表面に設置されることで、加工と取り付けを容易にする。
【0017】
いくつかの実施例では、前記取付体は、第二の凹部を有し、前記第二の凹部は、前記取付体の前記電極アセンブリから離反する表面から前記電極アセンブリに面する方向に凹み、前記放圧穴は、前記第一の凹部の底面と前記第二の凹部の底面を貫通し、前記凸部は、前記第二の凹部の底面に位置する。
【0018】
いくつかの実施例では、前記凸部の高さは、前記第二の凹部の深さよりも小さい。
【0019】
つまり、保護シートの電極アセンブリから離れる表面は、第一の本体の外面を超えず、カバープレートの電極アセンブリから離れる端にある他のアセンブリの取り付けに影響を与えず、加工と取り付けは、容易になる。
【0020】
いくつかの実施例では、前記取付体と前記第一の本体は、一体構造である。
【0021】
例えば、一体プレスの方式で取付体を形成することができ、加工プロセスを簡略化することができる。
【0022】
いくつかの実施例では、前記取付体と前記第一の本体は、独立した部材であってもよく、このように、前記取付体をより柔軟に設置し、さらに取付体の性能を向上させることができる。
【0023】
いくつかの実施例では、前記取付体は、取付部と、接続部とを含み、前記取付部は、前記放圧機構を取り付けるために用いられ、前記接続部は、前記取付部と前記第一の本体とを接続するために用いられ、前記接続部の厚さは、前記第一の本体から前記取付部に向かって徐々に増加する。
【0024】
即ち、接続部が取付部から第一の本体に至る一つの傾斜面を有し、第一の壁が外力からの作用を受ける場合、この傾斜面は、均一な力を受けて、ある領域に力が集中して生じた変形と破断を回避し、安全性能を向上させることができる。
【0025】
いくつかの実施例では、前記第一の壁は、第二の本体をさらに含み、前記第二の本体は、前記第一の本体に繋がり、前記第一の本体は、前記第二の本体に対して前記電極アセンブリから離反する方向に突出し、前記電極アセンブリに面する同一側に、前記放圧機構と前記取付体の少なくとも一部を収容するための凹み領域を形成する。
【0026】
いくつかの実施例では、前記電極アセンブリは、本体部と、タブとを含み、前記第一の壁には、前記タブに電気的に接続されるための電極端子が設置され、前記凹み領域は、前記タブの少なくとも一部を収容するためにさらに用いられる。
【0027】
この凹み領域は、放圧機構とタブのハウジング内における占有空間を減らすことができ、電極アセンブリの本体部の空間をより大きくし、さらに電池セルのエネルギー密度を向上させることができる。
【0028】
いくつかの実施例では、前記厚さ方向に、前記取付体の前記電極アセンブリに向かう表面と前記本体部との間の最小距離は、第一の距離であり、前記第二の本体の前記電極アセンブリに向かう表面と前記本体部との間の最小距離は、第二の距離であり、前記第二の距離は、前記第一の距離以下である。
【0029】
放圧機構の電極アセンブリに向かう表面が第二の本体の内面を超えないため、この放圧機構は、電極アセンブリの本体部の空間に影響を与えず、電極アセンブリの本体部のためにより多くの空間を空け、電池セルのエネルギー密度の向上に有利である。
【0030】
いくつかの実施例では、前記外筐は、開口を有するハウジングであって、前記電極アセンブリは前記ハウジング内に収容されるハウジングと、前記開口を被せるための、前記第一の壁であるカバープレートとを含む。
【0031】
第二の態様によれば、電池を提供した。この電池は、第一の態様における電池セルと、筐体とを含み、前記筐体は複数の前記電池セルを収容するために用いられる。
【0032】
第三の態様によれば、電力消費機器を提供した。この電力消費機器は、第二の態様における電池を含み、前記電池は、電力消費機器のために電気エネルギーを提供するためのものである。
【0033】
いくつかの実施例では、前記電力消費機器は、車両、船舶又は宇宙航空機である。
【0034】
第四の態様によれば、電池セルの製造方法を提供した。この製造方法は、電極アセンブリを提供することと、カバープレートとハウジングを提供することであって、前記電極アセンブリは、前記ハウジング内に収容され、前記カバープレートは、第一の本体と、前記第一の本体に接続される取付体とを含み、前記取付体には、前記電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して前記圧力を逃すための放圧機構が設けられることとを含み、前記カバープレートの厚さ方向に、前記取付体の少なくとも一部は、前記電極アセンブリに面する方向に沿って前記第一の本体の前記電極アセンブリに面する表面から突出し、且つ前記放圧機構と前記電極アセンブリとの間の最小距離は、前記第一の本体と前記電極アセンブリとの間の最小距離よりも小さい。
【0035】
第五の態様によれば、電池セルの製造機器を提供した。この製造機器は、上記第四の態様の方法を実行するモジュールを含む。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本出願の一実施例に開示された車両の構造概略図である。
【
図2】本出願の一実施例に開示された電池の分解構造概略図である。
【
図3】本出願の一実施例に開示された電池モジュールの構造概略図である。
【
図4】本出願の一実施例に開示された電池セルの概略図である。
【
図5】本出願の一実施例に開示された電池セルの分解図である。
【
図6】本出願の一実施例に開示された、放圧機構が設置されるカバープレートの分解概略図である。
【
図7】本出願の一実施例に開示された、放圧機構が設置されるカバープレートの上面図である。
【
図8】本出願の一実施例に開示された、放圧機構が設置されるカバープレートの断面図である。
【
図9】本出願の一実施例に開示された、放圧機構が設置されるカバープレートの断面図の局所拡大図である。
【
図10】本出願の一実施例に開示された取付部の断面概略図である。
【
図11】本出願の一実施例に開示された放圧機構が設置される別のカバープレートの分解概略図である。
【
図12】本出願の一実施例に開示された放圧機構が設置される別のカバープレートの上面図である。
【
図13】本出願の一実施例に開示された放圧機構が設置される別のカバープレートの断面図である。
【
図14】本出願の一実施例に開示された放圧機構が設置される別のカバープレートの断面図の局所拡大図である。
【
図15】本出願の一実施例に開示された電池セルの製造方法の概略フローチャートである。
【
図16】本出願の一実施例に開示された電池セルの製造機器の概略ブロック図である。 図面において、図面は、実際のスケールで描かれていない。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下では、図面と実施例を結び付けながら、本出願の実施の形態をさらに詳細に記述する。以下の実施例の詳細な記述と図面は、本出願の原理を例示的に説明するために用いられるが、本出願の範囲を制限することができなく、即ち本出願は、記述された実施例に限らない。
【0038】
本出願の記述において、説明すべきこととして、特に断りのない限り、「複数」の意味は、二つ以上であり、用語である「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などにより指示される方位又は位置関係が、本出願の記述の便宜上及び記述の簡略化のためのものに過ぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成して動作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本出願に対する制限と理解されるべきではない。なお、用語である「第一」、「第二」、「第三」などは、単に記述のためのものであり、相対的な重要性を指示又は示唆するものとして理解されるべきではない。「垂直」とは、厳密な意味での垂直ではなく、誤差許容範囲内である。「平行」とは、厳密な意味での平行ではなく、誤差許容範囲内である。
【0039】
下記記述に出現された方位詞は、いずれも図に示す方向であり、本出願の具体的な構造を限定するものではない。本出願の記述において、さらに説明すべきこととして、特に明確に規定、限定されていない限り、用語である「取り付け」、「繋がり」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば固定接続であってもよく、着脱可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願における具体的な意味を理解することができる。
【0040】
本出願の実施例では、同じ符号の説明は、同じ部材を表し、且つ簡潔の便宜上、異なる実施例において、同じ部材に対する詳細な説明が省略される。理解すべきこととして、図面に示される本出願の実施例における様々な部材の厚さ、アスペクトなどの寸法、及び集積装置全体の厚さ、アスペクトなどの寸法は、例示的な説明だけであるが、本出願に任意の限定を構成するものではない。
【0041】
本出願では、電池セルは、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン一次電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池などを含んでもよく、本出願の実施例は、これに限定されない。電池セルは、円柱体、扁平体、直方体又は他の形状などを呈することができ、本出願の実施例は、これについても限定されない。電池セルは、一般的には、パッケージングの方式で、柱形電池セル、四角形電池セルとパウチ電池セルの3種類に分類され、本出願の実施例は、これに限定されない。
【0042】
本出願の実施例に言及された電池とは、一つ又は複数の電池セルを含んでより高い電圧と容量を提供する単一の物理モジュールである。例えば、本出願に言及された電池は、電池モジュール又は電池パックなどを含んでもよい。電池は、一般的には、一つ又は複数の電池セルをパッケージングするための筐体を含む。筐体は、液体又は他の異物による電池セルの充電又は放電への影響を回避することができる。
【0043】
電池セルは、電極アセンブリと、電解液とを含み、電極アセンブリは、正極極板、負極極板とセパレータによって構成される。電池セルは、主に金属イオンが正極極板と負極極板との間で移動することによって作動する。正極極板は、正極集電体と、正極活物質層とを含み、正極活物質層は、正極集電体の表面に塗布され、正極活物質層が塗布されない正極集電体は、正極活物質層がすでに塗布された正極集電体よりも突出し、正極活物質層が塗布されない正極集電体は、正極タブとされる。リチウムイオン電池を例にして、正極集電体の材料は、アルミニウムであってもよく、正極活物質は、コバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、三元リチウム又はマンガン酸リチウムなどであってもよい。負極極板は、負極集電体と、負極活物質層とを含み、負極活物質層は、負極集電体の表面に塗布され、負極活物質層が塗布されない負極集電体は、負極活物質層がすでに塗布された負極集電体よりも突出し、負極活物質層が塗布されない負極集電体は、負極タブとされる。負極集電体の材料は、銅であってもよく、負極活物質は、炭素又はケイ素などであってもよい。大電流を流しても溶断が生じないことを確保するために、正極タブの数は、複数であり、且つ積層され、負極タブの数は、複数であり、且つ積層される。セパレータの材質は、ポリプロピレン(polypropylene、PP)又はポリエチレン(polyethylene、PE)などであってもよい。なお、電極アセンブリは、捲回型構造であってもよく、積層型構造であってもよく、本出願の実施例は、これに限らない。
【0044】
電池技術の発展は、多岐にわたる設計要素、例えばエネルギー密度、サイクル寿命、放電容量、充放電倍率などの性能パラメータを同時に考慮する必要があり、また、電池の安全性を考慮する必要もある。
【0045】
電池にとって、主なセキュリティ危険は、充電と放電プロセスに由来し、電池の安全性能を向上させるために、電池セルには、一般的には、放圧機構が設置される。放圧機構とは、電池セルの内圧又は温度が所定閾値に達した時に作動して内圧又は温度を逃す素子又は部材である。この所定閾値は、設計需要の違いに応じて調整されてもよい。前記所定閾値は、電池セルにおける正極極板、負極極板、電解液とセパレータのうちの一つ又は複数の材料に依存してもよい。放圧機構は、圧力に敏感で、又は温度に敏感な素子又は部材などを採用してもよく、即ち、電池セルの内圧又は温度が所定閾値に達した時に、放圧機構が作動することによって内圧又は温度を逃すことができる通路を形成する。
【0046】
本出願に言及された「作動」とは、放圧機構に動作が発生することによって、電池セルの内圧及び温度が逃がされることである。放圧機構に発生した動作は、放圧機構のうちの少なくとも一部が破断したり、引き裂かれたり、溶けたりすることなどを含んでもよいが、それらに限らない。放圧機構が作動した後、電池セル内部の高温高圧物質は、排出物として放圧機構から外に排出される。この方式で圧力又は温度を制御することができる場合に電池セルに放圧を発生することによって、潜在的なより深刻な事故の発生を回避することができる。
【0047】
本出願に言及された電池セルからの排出物は、電解液、溶解され又は分裂した正負極極板、セパレータの破片、反応により発生した高温高圧ガス、火炎などを含むが、それらに限らない。
【0048】
電池セルの放圧機構は、電池の安全性に重要な影響を与える。例えば、電池セルに短絡、過充電などの現象が発生した場合、電池セル内部に熱暴走が発生することによって圧力又は温度が急激に上昇することを招く恐れがある。このような場合に、電池セルの爆発、発火を防止するために、放圧機構が作動することによって内圧及び温度を外にリリースすることができる。
【0049】
放圧機構が、電池セルに熱暴走が発生した時にタイムリーに開かれることができる必要があるため、放圧機構の周囲領域は、一般的には比較的に弱く、このように、放圧機構が外力の衝撃を受けた場合、その安全性と信頼性は、比較的に悪く、破壊されるリスクがあり、さらに電池セルの液漏れを招く可能性がある。特に電池セルの放圧機構の位置する壁が下へ置かれる場合、例えば、放圧機構が電池セルのカバープレートに設置され、電池セルが電池の筐体内に倒置される場合、放圧機構の位置するカバープレートが電池セル全体の重量を支える必要があり、カバープレートが受けた外力の衝撃が比較的に大きく、変形しやすくなると、放圧機構が受けた外力の衝撃も大きくなり、放圧機構の変形ひいては破壊を起こしやすくなり、さらに電池の安全性と耐用年数に影響を及ぼす。
【0050】
上記問題に対し、本出願の実施例は、電池セルを提供した。電池セルの外筐の第一の壁は、第一の本体と、第一の本体に接続される取付体とを含み、取付体には、前記電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して前記圧力を逃すための放圧機構が設けられ、ここで、前記第一の壁の厚さ方向に、取付体の少なくとも一部は、電極アセンブリに面する方向に沿って第一の本体の電極アセンブリに面する表面から突出し、且つ放圧機構と電極アセンブリの最小距離は、第一の本体と電極アセンブリの最小距離よりも小さい。
【0051】
このように、放圧機構が外力の衝撃を受ける確率が低くなり、第一の壁を下へ置いても、放圧機構は、第一の壁の他の領域よりも電池セルの内部に近く、つまり電池の筐体の底部から離れ、放圧機構が筐体の底部からの外力によって直接衝撃される確率を低減し、外力の衝撃による放圧機構の失効を可能な限り回避することができる。
【0052】
本出願の実施例に記述された技術案は、いずれも電池を使用する様々な電力消費機器に適用される。
【0053】
電力消費機器は、車両、携帯電話、携帯型機器、ノートパソコン、汽船、宇宙航空機、電動玩具と電動工具などであってもよい。車両は、ガソリン自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車などであってもよい。宇宙航空機は、飛行機、ロケット、スペースシャトルと宇宙船などを含む。電動玩具は、据置式又は移動型の電動玩具、例えばゲーム機、電気自動車玩具、電気汽船玩具と電気飛行機玩具などを含む。電動工具は、金属切削電動工具、研削電動工具、組立用電動工具と鉄道用電動工具、例えば電気ドリル、電気グラインダ、電気レンチ、電気ドライバ、電気ハンマ、ハンマードリル、コンクリート振動機と電気カンナなどを含む。本出願の実施例は、上記電力消費機器に対して特に制限されない。
【0054】
以下の実施例では、説明の便宜上、電力消費機器が車両であることを例にして説明する。
【0055】
例えば、
図1に示すように、本出願の一つの実施例の車両1の構造概略図であり、車両1は、ガソリン自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車などであってもよい。車両1の内部には、モータ40、コントローラ30及び電池10が設置されてもよく、コントローラ30は、制御電池10がモータ40に給電するように制御するためのものである。例えば、車両1の底部又は先頭又は後尾には、電池10が設置されてもよい。電池10は、車両1への給電に用いられてもよく、例えば電池10は、車両1の操作電源として、車両1の回路システムに用いられ、例えば、車両1の始動、ナビゲーションと運行時の作動電力消費需要に用いられてもよい。本出願の別の実施例において、電池10は、車両1の操作電源として用いられるだけでなく、車両1の駆動電源として、ガソリン又は天然ガスの代わりに、又はその一部の代わりに車両1に駆動動力を提供することができる。
【0056】
異なる電力使用需要を満たすために、電池は、複数の電池セルを含んでもよく、ここで、複数の電池セル同士は、直列接続又は並列接続又は直並列接続されてもよく、直並列接続とは、直列接続と並列接続の混合である。電池は、電池パックと呼ばれてもよい。選択的に、複数の電池セルは、まず直列接続又は並列接続又は直並列接続されて電池モジュールを構成し、複数の電池モジュールがさらに直列接続又は並列接続又は直並列接続されて電池を構成してもよい。つまり、複数の電池セルは、電池を直接構成してもよく、先に電池モジュールを構成してから、電池モジュールが電池を構成してもよい。
【0057】
例えば、
図2は、本出願の一つの実施例の電池10の構造概略図を示した。電池10は、少なくとも一つの電池モジュール200を含んでもよい。電池モジュール200は、複数の電池セル20を含む。電池10は、筐体11をさらに含んでもよく、筐体11内部は、中空構造であり、複数の電池セル20は、筐体11内に収容される。
図2は、本出願の実施例の筐体11の可能な実現方式を示した。
図2に示すように、筐体11は、両部分を含んでもよく、ここで、第一の部分111と第二の部分112とそれぞれ呼ばれ、第一の部分111は、第二の部分112に係合される。第一の部分111と第二の部分112の形状は、電池モジュール200組み合わせの形状に応じて決定されてもよく、第一の部分111と第二の部分112のうちの少なくとも一つは、一つの開口を有する。例えば、
図2に示すように、この第一の部分111と第二の部分112は、いずれも中空直方体であり、且つそれぞれの一面のみが開口面であってもよく、第一の部分111の開口は、第二の部分112の開口と対向して設置され、且つ第一の部分111と第二の部分112とが互いに係合されて密閉チャンバーを有する筐体11を形成する。
【0058】
また例えば、
図2に示されるものと異なり、第一の部分111と第二の部分112のうち、一方のみが開口を有する中空直方体であり、他方が開口を被せる板状であってもよい。例えば、ここで、第二の部分112が中空直方体であり、且つ一面のみが開口面であり、第一の部分111が板状である場合を例にすると、第一の部分111は、第二の部分112の開口に被せられて密閉チャンバーを有する筐体11を形成し、このチャンバーは、複数の電池セル20を収容するために用いられてもよい。複数の電池セル20は、互いに並列接続又は直列接続又は直並列接続されて組み合わせた後、第一の部分111と第二の部分112とが係合した後に形成した筐体11内に置かれる。
【0059】
選択的に、電池10はさらに、他の構造を含んでもよく、ここで説明を省略する。例えば、この電池10はさらに、複数の電池セル20同士の電気的な接続、例えば並列接続又は直列接続又は直並列接続を実現するためのバスバー部材を含んでもよい。具体的には、バスバー部材は、電池セル20の電極端子に接続されることで電池セル20同士の電気的な接続を実現することができる。さらに、バスバー部材は、溶接によって電池セル20の電極端子に固定されてもよい。複数の電池セル20の電気エネルギーは、さらに導電機構によって筐体11を通過して引き出されてもよい。
【0060】
異なる電力需要に応じて、電池モジュール200における電池セル20の数は、いずれかの数値として設置されてもよい。複数の電池セル20は、直列接続、並列接続又は直並列接続で接続されて比較的に大きい容量又はパワーを実現することができる。各電池10に含まれる電池セル20の数が比較的に多い場合があるため、取り付けを容易にするために、電池セル20をグループ化して設置し、各グループの電池セル20が電池モジュール200を構成してもよい。電池モジュール200に含まれる電池セル20の数は、限定されず、需要に応じて設置されてもよい。例えば、
図3は、電池モジュール200の一例である。電池は、複数の電池モジュール200を含んでもよく、これらの電池モジュール200は、直列接続、並列接続又は直並列接続で接続されてもよい。
【0061】
図4は、本出願の一つの実施例の電池セル20の構造概略図であり、
図5は、本出願の一つの実施例の電池セル20の分解構造概略図である。
図4と
図5に示すように、電池セル20は、電極アセンブリ22と、ハウジング211と、カバープレート212と、放圧機構213とを含む。電極アセンブリ22は、ハウジング211内に収容され、カバープレート212は、ハウジング211の開口に被せられるために用いられる。
【0062】
ハウジング211は、電極アセンブリ22を収容するための部材であり、ハウジング211は、一端が開口を形成する中空構造であってもよく、ハウジング211は、対向する両端が開口を形成する中空構造であってもよい。ハウジング211は一端が開口を形成する中空構造である場合、カバープレート212は、一つとして設置されてもよい。ハウジング211は対向する両端が開口を形成する中空構造である場合、カバープレート212は、二つとして設置されてもよく、二つのカバープレート212は、ハウジング211の両端の開口にそれぞれ被せられる。ハウジング211の材質は、種々のもの、例えば、銅、鉄、アルミニウム、鋼、アルミニウム合金などであってもよい。ハウジング211は、様々な形状、例えば、円柱体、直方体などであってもよい。例示的には、
図4と
図5において、ハウジング211は、直方体構造であり、ハウジング211は、一端が開口を形成する中空構造である。
【0063】
この電池セル20において、実際の使用需要に応じて、ハウジング211内の電極アセンブリ22は、1つとして設置されてもよく、複数として設置されてもよい。
図5に示すように、電池セル20内には、4つの独立した電極アセンブリ22が設置される。
【0064】
電極アセンブリ22は、電池セル20において電気化学反応が発生する部材である。電極アセンブリ22は、円柱体、直方体などであってもよく、電極アセンブリ22が円柱体構造である場合、ハウジング211は、円柱体構造であってもよく、電極アセンブリ22が直方体構造である場合、ハウジング211は、直方体構造であってもよい。電極アセンブリ22は、タブ222と、本体部221とを含み、ここで、電極アセンブリ22のタブ222は、正極タブ222aと、負極タブ222bとを含んでもよく、正極タブ222aは、正極極板上の、正極活物質層が塗布されない部分が積層されて形成されてもよく、負極タブ222bは、負極極板上の、負極活物質層が塗布されない部分が積層されて形成されてもよく、本体部221は、正極極板上の、正極活物質層が塗布される部分と、負極極板上の、負極活物質層が塗布される部分とが積層されて形成されてもよく、又は捲回されて形成されてもよい。
【0065】
カバープレート212は、ハウジング211の開口に被せられて電池セル20の内部環境と外部環境とを遮断する部材である。カバープレート212の形状は、ハウジング211の形状に適合してもよく、
図5に示すように、ハウジング211は、直方体構造であり、カバープレート212は、ハウジング211に適合する矩形板状構造である。カバープレート212の材質も、種々のもの、例えば、銅、鉄、アルミニウム、鋼、アルミニウム合金などであってもよく、カバープレート212の材質は、ハウジング211の材質と同じであってもよく、異なってもよい。
【0066】
この電池セル20はさらに、カバープレートパッチ25を含んでもよく、このカバープレートパッチ25は、カバープレート212の外面に貼着されて、このカバープレートを保護するために用いられ、この電池セル20はさらに、カバープレート212と電極アセンブリ22との間に位置し、カバープレート212と電極アセンブリ22を隔離するためのブラケット24を含んでもよい。
【0067】
カバープレート212には、電極端子214が設置されてもよく、電極端子214は、電池セル20の電気エネルギーを出力するように、電極アセンブリ22に電気的に接続されるために用いられる。電極端子214は、正極タブ222aに電気的に接続されるための正極電極端子214aと、負極タブ222bに電気的に接続されるための負極電極端子214bとを含んでもよい。正極電極端子214aと正極タブ222aは、直接的に接続されてもよく、間接的に接続されてもよく、負極電極端子214bと負極タブ222bは、直接的に接続されてもよく、間接的に接続されてもよい。例示的には、正極電極端子214aは、一つの接続部品23によって正極タブ222aに電気的に接続され、負極電極端子214bは、一つの接続部品23によって負極タブ222bに電気的に接続される。
【0068】
放圧機構213は、電池セル20内部の圧力を逃す部材であり、電池セル20内部の圧力又は温度が閾値に達した時に、放圧機構213によって電池セル20内部の圧力を逃し、具体的には、放圧機構213上には、切り込み溝が設置され、電池セル20内部の圧力又は温度が閾値に達した時に、放圧機構213は、切り込み溝に沿って破断することで、内圧をリリースする。以下の図面を結び付けながら放圧機構213の具体的な構造と位置を詳細に記述する。
【0069】
図6は、本出願の実施例による放圧機構が設けられるカバープレート分解構造概略図を示した。
図5と
図6に示すように、本出願の実施例の電池セル20は、電極アセンブリ22と、電極アセンブリ22を収容するための外筐21であって、外筐21の第一の壁212は、第一の本体2121と、この第一の本体2121に接続される取付体2122とを含み、この取付体2122には、電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して圧力を逃すための放圧機構213が設けられる外筐21とを含んでもよく、第一の壁212の厚さ方向に、取付体2122の少なくとも一部は、電極アセンブリ22に面する方向に沿って第一の本体2121の電極アセンブリ22に面する表面から突出し、且つ放圧機構213と電極アセンブリ22との間の最小距離は、第一の本体2121と電極アセンブリ22との間の最小距離よりも小さい。
【0070】
外筐21の第一の壁212には、放圧機構213が設けられ、この外筐21の第一の壁212は、ハウジング211の一つの壁であってもよく、例えば、ハウジング211の側壁又は底壁であってもよく、放圧機構213は、この側壁又は底壁に溶接される別体の部品であってもよく、この側壁又は底壁の一部であってもよい。この外筐21の第一の壁212は、カバープレート212であってもよく、放圧機構213は、カバープレート212に溶接される別体の部品であってもよく、カバープレート212の一部であってもよい。説明の便宜上、以下では、この第一の壁212がカバープレート212であることを例にして説明する。
【0071】
理解すべきこととして、本出願の実施例の放圧機構213は、様々な可能な放圧機構213であってもよく、本出願の実施例は、これに限定されない。例えば、放圧機構213は、放圧機構213が設けられる電池セル20の内部温度が閾値に達した時に溶けることができるように構成される温敏放圧機構であってもよく、及び/又は、放圧機構213は、放圧機構213が設けられる電池セル20の内部気圧が閾値に達した時に破断することができるように構成される圧敏放圧機構であってもよい。
【0072】
本出願の実施例の取付体2122と放圧機構213は、一体成形構造であってもよく、又は二つの独立した部材であり、溶接などの方式で接続されてもよい。本出願の実施例の取付体2122と第一の本体2121は、一体成形構造であってもよく、又は、二つの独立した部材であり、溶接などの方式で接続されてもよい。
【0073】
放圧機構213は、取付体2122の電極アセンブリ22に面する側に設けられ、且つ放圧機構213と電極アセンブリ22との間の最小距離は、第一の本体2121と電極アセンブリ22との間の最小距離よりも小さく、即ち放圧機構213が取付体2122に設置されることを表し、この放圧機構213を第一の壁212の第一の本体2121の他の領域よりも電極アセンブリ22に近づけるようにすることができる。具体的には、本出願の実施例において、放圧機構213と電極アセンブリ22との間の最小距離は、放圧機構213と電極アセンブリ22との厚さ方向での最小距離を表すことができ、ここで、この厚さ方向は、第一の壁212の厚さ方向であり、又はこの厚さ方向は、前記放圧機構213に垂直な、電極アセンブリ22に面する表面の方向である。例えば、この厚さ方向に、放圧機構213が電極アセンブリ22の本体部221に対応する場合、放圧機構213と電極アセンブリ22との間の最小距離は、この放圧機構213と本体部221との間の最小距離に等しい。また例えば、この厚さ方向に、放圧機構213がタブ222に対応する場合、放圧機構213と電極アセンブリ22との間の最小距離は、この放圧機構213とタブ222との間の最小距離に等しい。
【0074】
類似なこととして、本出願の実施例の第一の本体2121と電極アセンブリ22との間の最小距離は、同様にこの厚さ方向に、第一の本体2121と電極アセンブリ22との間の最小距離を表す。例えば、この厚さ方向に、第一の本体2121が本体部221に対応する場合、第一の本体2121と電極アセンブリ22との間の最小距離は、この第一の本体2121と本体部221との間の最小距離に等しい。また例えば、この厚さ方向に、第一の本体2121がタブ222に対応する場合、第一の本体2121と電極アセンブリ22との間の最小距離は、この第一の本体2121とタブ222との間の最小距離に等しい。
【0075】
そのため、本出願の実施例の電池セル20の第一の壁212には、放圧機構213が設置され、この第一の壁212は、相互接続された第一の本体2121と、取付体2122とを含み、取付体2122の少なくとも一部は、電極アセンブリ22に向かって第一の本体2121から突出し、それに対して、放圧機構213は、取付体2122の電極アセンブリ22に面する側に設置され、即ち放圧機構213は、第一の壁212の第一の本体2121の他の領域よりも電極アセンブリ22に近く、このように、放圧機構213が外力の衝撃を受ける確率が低くなり、第一の壁212を電池10の筐体11の底部に向けて置き、即ち第一の壁212によって電池セル20を支えても、放圧機構213は、第一の壁212の他の領域よりも電池セル20の内部に近く、つまり電池10の筐体11の底部から離れており、これは、放圧機構213が筐体11の底部からの外力によって直接衝撃される確率を低減し、外力の衝撃による放圧機構213の失効を可能な限り回避することができる。
【0076】
さらに、本出願の実施例の取付体2122の少なくとも一部の厚さを第一の本体2121の厚さよりも大きくし、即ち放圧機構213が設置される取付体2122の厚さを比較的に大きくしてもよく、このように、放圧機構213の位置する取付体2122の領域が外力からの作用を受けても、この領域の厚さが比較的に大きいため、強度が増加し、この放圧機構213が破壊される確率が低くなり、さらにこの放圧機構213の安全性を向上させることができる。
【0077】
以下は、図面を結び付けながら、まず、取付体2122と第一の本体2121を説明する。
【0078】
選択的に、一つの実施例として、取付体2122と第一の本体2121は、二つの独立した部材であってもよい。例えば、
図6に示す取付体2122と第一の本体2121は、独立した部材であり、
図7は、
図6に対応している、放圧機構213が設置されるカバープレート212の上面図であり、
図8は、
図7に示すA-A’方向に沿う断面概略図であり、
図9は、
図8に示す領域Bの局所拡大図であり、
図10は、
図9における取付体2122の概略図である。
【0079】
図6から
図10に示すように、取付体2122は、取付部2122aと、接続部2122bとを含む。ここで、取付部2122aは、放圧機構213を取り付けるために用いられ、接続部2122bは、取付部2122aと第一の本体2121を接続するために用いられる。また、本出願の実施例において、放圧機構213が設置される取付部2122aの厚さは、接続部2122bの厚さよりも大きく、且つこの取付部2122aの厚さは、第一の本体2121の厚さよりも大きい。
【0080】
具体的には、
図6から
図10に示すように、本出願の実施例の接続部2122bは、取付部2122aの電極アセンブリ22から離れる端に位置してもよく、この接続部2122bは、取付部2122aから突出する凸台構造であってもよい。それに応じて、カバープレート212の第一の本体2121にも、対応する凸台構造が設置されて、接続部2122bが第一の本体2121の凸台構造に合わせて接続され、例えば溶接の方式で接続されてもよく、ここで、
図9における太い実線は、溶接点であってもよく、本出願の実施例は、これに限らない。
【0081】
理解すべきこととして、
図6から
図10に示す方式を採用して本出願の実施例の取付体2122を設置する場合、放圧機構213が第一の本体2121の外面よりも電極アセンブリ22に近くなると、カバープレート212が外力からの作用を受ける場合、放圧機構213に影響を及ぼす可能性が下がる一方、カバープレート212が外力からの作用によって変形すると、放圧領域213の周囲で、接続部2122bが第一の本体2121に接触する領域は、主な力受け領域としてもよく、それに対して、放圧機構213は、厚さが比較的に大きい取付部2122aの電極アセンブリ22に近い端に設置され、取付部2122aの保護により、放圧機構213の力受けが比較的小さく、つまりカバープレート212の変形による影響が比較的小さく、放圧機構213の安全性と信頼性を効果的に向上させた。
【0082】
選択的に、別の実施例として、取付体2122と第一の本体2121は、一体構造であってもよい。
図11は、放圧機構213とカバープレート212の分解構造概略図を示した。
図12は、
図11に対応している、放圧機構213が設置されるカバープレート212の上面図であり、
図13は、
図12に示すC-C’方向に沿う断面概略図であり、
図14は、
図13に示す領域Dの局所拡大図である。
【0083】
図11から
図14に示すように、取付体2122は、取付部2122aと、接続部2122bとを含む。ここで、取付部2122aは、放圧機構213を取り付けるために用いられるが、接続部2122bは、取付部2122aと第一の本体2121を接続するために用いられる。取付体2122と第一の本体2121は、一体構造であり、例えばは、プレスなどの方式を採用してカバープレート212に本出願の実施例の取付体2122を形成してもよいため、第一の本体2121、接続部2122b及び取付部2122aは、カバープレート212上で互いに繋がる三つの領域である。しかしながら、三者の厚さは、異なり、ここで、放圧機構213の位置する取付部2122aの厚さは、接続部2122bの厚さよりも大きく、且つ取付部2122aの厚さも、第一の本体2121の厚さよりも大きい。
【0084】
具体的には、
図11から
図14に示すように、接続部2122bは、第一の本体2121と取付部2122aとの間に位置し、接続部2122bの厚さは、相対的に比較的に小さい。例えば、接続部2122bの厚さは、第一の本体2121から取付部2122aに向けって徐々に増加し、一つの傾斜面を形成してもよいが、本出願の実施例は、これに限らない。取付部2122aから第一の本体2121に至る接続部2122bの該傾斜面は、第一の壁212が外力からの作用を受ける場合、ほぼ均一な力を受けて、ある領域に力が集中して生じた変形と破断を回避し、安全性能を向上させることができる。
【0085】
図6から
図10に示す実施例と類似しており、
図11から
図14に示す方式を採用して本出願の実施例の取付体2122を設置する場合、放圧機構213が第一の本体2121の外面よりも電極アセンブリ22に近くなると、カバープレート212が外力からの作用を受ける場合、放圧機構213に影響を及ぼす可能性が下がる一方、カバープレート212が外力からの作用によって変形すると、放圧領域213の周囲で、厚さが相対的に比較的に小さい接続部2122bは、主な力受け領域としてもよく、それに対して、放圧機構213は、厚さが比較的に大きい取付部2122aの電極アセンブリ22に近い端に設置される。取付部2122aの厚さが比較的に大きいため、強度が比較的に大きく、放圧機構213の力受けが比較的小さく、つまり放圧機構213へのカバープレート212の変形による影響が比較的に小さいことを確保し、放圧機構213の安全性と信頼性を効果的に向上させることができる。
【0086】
以上、図面を結び付けながら、本出願の実施例の取付体2122と第一の本体2121の関係を詳細に紹介しており、以下は、
図6から
図14を結びつけながら、本出願の実施例の放圧機構213の設置を詳細に記述する。
【0087】
理解すべきこととして、本出願の実施例の取付体2122には、放圧穴2122cが設置され、放圧機構213は、電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して放圧穴2122cを介して圧力を逃す。例えば、放圧機構213は、放圧穴2122cの電極アセンブリ22に近い端に設置されてもよく、この放圧穴2122cを覆う。
【0088】
具体的には、
図6から
図14に示すように、取付体2122は、第一の凹部2122dを有し、第一の凹部2122dは、取付体2122の電極アセンブリ22に面する表面から電極アセンブリ22から離反する方向に凹み、放圧機構213の少なくとも一部は、第一の凹部2122dに収容される。そして、第一の凹部2122dの底面には、第一の凹部2122dに収容される放圧機構213がこの放圧穴2122cを覆うことができるように、放圧穴2122cが設置される。
【0089】
理解すべきこととして、本出願の実施例の第一の凹部2122dの底面は、第一の本体2121の電極アセンブリ22に面する表面よりも電極アセンブリ22に近いため、取付部2122aに放圧機構213が設置される領域の厚さが第一の本体2121の厚さよりも大きいことを確保し、取付部2122aの強度を確保して、放圧機構213の安全性を向上させる。
【0090】
理解すべきこととして、電池セル20に熱暴走が発生した場合、放圧機構213が破壊され、電池セル20内圧をリリースすることができるように確保するために、放圧機構213の電極アセンブリに向かう表面と下方のブラケットとの間は、放圧機構213のために変形空間を提供するための一定の隙間を有する。
【0091】
また、この放圧機構213には、第一の凹溝2131がさらに設置されてもよく、この第一の凹溝2131の厚さを比較的小さくすることにより、放圧機構213が電池セル20に熱暴走が発生した場合に破壊されることは容易になる。さらに、この第一の凹溝2131内に第二の凹溝2132を設置してもよく、この第二の凹溝2132は、放圧機構213の厚さが最小である領域が第二の凹溝2132の位置する領域であるように、第一の凹溝2131に設置される底壁上の切り込みであってもよく、このように、電池セル20に熱暴走が発生した場合に、放圧機構213は、この第二の凹溝2132から破壊され、即ち破壊される位置は、予め設置されて、この放圧機構213の柔軟性と信頼性を向上させることができる。
【0092】
選択的に、この第一の凹溝2131の開口及び第二の凹溝2132の開口は、電極アセンブリ22から離反する方向に向かうように設置されてもよく、このように、第一の凹溝2131と第二の凹溝2132が電池セル20内部の電解液によって腐食されることを回避することによって、放圧機構213の耐用年数を向上させることができる。
【0093】
本出願の実施例では、電池セル20はさらに、放圧穴2122cの電極アセンブリ22から離反する側に設置される保護シート215を含んでもよく、放圧機構213を防護するために用いられ、例えば物体の粒子などによる放圧機構213への破壊を保護することができる。
【0094】
理解すべきこととして、本出願の実施例の保護シート215は、取り付けと固定を容易にするように、突起構造に設置されてもよい。具体的には、
図6から
図14に示すように、取付体2122の電極アセンブリ22から離反する側は、放圧穴2122cを周回する凸部2122eを有し、凸部2122eは、取付体2122の電極アセンブリ22から離反する表面から電極アセンブリ22から離反する方向に突出するが、保護シート215は、凸部2122eの電極アセンブリ22から離反する表面に設置される。
【0095】
選択的に、本出願の実施例の取付体2122には、第二の凹部2122fが有されてもよく、第二の凹部2122fは、取付体2122の電極アセンブリ22から離反する表面から、電極アセンブリ22に面する方向に凹み、放圧穴2122cは、第一の凹部2122dの底面と第二の凹部2122fの底面を貫通し、凸部2122eは、第二の凹部2122fの底面に位置する。例えば、
図10から
図14に示すように、この第二の凹部2122fも放圧穴2122cを周回して設置されて、凸部2122eをこの第二の凹部2122fの底壁に対して突出させてから、保護シート215を凸部2122eの電極アセンブリ22から離反する表面に設置する。
【0096】
第二の凹部2122fが設置される場合、例えば、
図10から
図14に示すように、凸部2122eの高さを第二の凹部2122fの深さよりも小さく設置してもよく、このように、保護シート215の電極アセンブリ22から離れる表面は、第一の本体2121の外面を超えず、カバープレート212の電極アセンブリ22から離れる端にある他のアセンブリの取り付けに影響を与えず、加工と取り付けは、容易になる。
【0097】
本出願の実施例では、カバープレート212の第一の本体2121には、電極端子214がさらに設置されてもよい。電極アセンブリ22の本体部221と電極端子214との間には、タブ222及び接続部品23がさらに設置されることを考慮したうえで、タブ222がハウジング211内に設置されると、このタブ222がハウジング211内部の一部の空間を占有する必要があり、電極アセンブリ22の本体部221のために供給できるハウジング211内部の空間が小さくなり、電池セル20のエネルギー密度の減少を引き起こす。
【0098】
これに鑑みて、
図6から
図14に示すように、本出願の実施例の第一の壁212はさらに、第二の本体2123を含んでもよく、第二の本体2123は、第一の本体2121に繋がり、例えばこの第二の本体2123は、第一の本体2121の外縁に位置する。第一の本体2121が、第二の本体2123に対して、電極アセンブリ22から離反する方向に突出し、電極アセンブリ22に面する同一側に凹み領域を形成する場合、この凹み領域は、放圧機構213、タブ222の少なくとも一部と、取付体2122の少なくとも一部を収容するために用いられてもよい。
【0099】
選択的に、電極アセンブリ22の本体部
221を収容するためのハウジング211内部空間を十分に利用するために、この凹み領域は、放圧機構全体213、タブ222と取付体2122を収容するために用いられてもよい。例えば、
図6から
図14に示すように、第一の壁212に沿う厚さ方向に、凹み領域内の放圧機構213に関して、取付体2122の電極アセンブリ22に向かう表面と本体部221との間の最小距離は、第一の距離であり、例えばこの第一の距離は、放圧機構213と本体部221との間の距離であってもよく、第二の本体2123の電極アセンブリ22に向かう表面と本体部221との間の最小距離は、第二の距離である場合、第二の距離設置は、第一の距離以下であり、即ち放圧機構213の電極アセンブリ22に向かう表面は、第二の本体2123の内面を超えず、この放圧機構213が電極アセンブリ22の本体部221の空間に影響を与えず、電極アセンブリ22の本体部221のためにより多くの空間を空け、電池セル20のエネルギー密度の向上に有利である。
【0100】
上記は、本出願の実施例の電池セル、電池と電力消費機器を記述しており、以下は、本出願の実施例の電池セルの製造方法と製造機器を記述し、ここで、詳細に記述されない部分は、前記各実施例を参照してもよい。
【0101】
図15は、本出願の一つの実施例の製造電池セル20の方法300の概略フローチャートを示した。
図15に示すように、この方法300は、電極アセンブリ22を提供するS310と、ハウジング211とカバープレート212を提供するS320であって、前記電極アセンブリ22は、前記ハウジング211内に収容され、前記カバープレート212は、第一の本体2121と、前記第一の本体2121に接続される取付体2122とを含み、前記取付体2122には、前記電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して前記圧力を逃すための放圧機構213が設けられるS320とを含んでもよく、前記カバープレート212の厚さ方向に、前記取付体2122の少なくとも一部は、前記電極アセンブリ22に面する方向に沿って前記第一の本体2121の前記電極アセンブリ22に面する表面から突出し、且つ前記放圧機構213と前記電極アセンブリ22との間の最小距離は、前記第一の本体2121と前記電極アセンブリ22との間の最小距離よりも小さい。
【0102】
図16は、本出願の一つの実施例の製造電池セル20の機器400の概略ブロック図を示した。
図16に示すように、この機器400は、第一の提供モジュール410と、第二の提供モジュール420とを含んでもよい。この第一の提供モジュール410は、電極アセンブリ22を提供するために用いられ、この第二の提供モジュール420は、ハウジング211とカバープレート212を提供するために用いられ、前記電極アセンブリ22は、前記ハウジング211内に収容され、前記カバープレート212は、第一の本体2121と、前記第一の本体2121に接続される取付体2122とを含み、前記取付体2122には、前記電池セルの内圧又は温度が閾値に達した時に作動して前記圧力を逃すための放圧機構213が設けられ、前記カバープレート212の厚さ方向に、前記取付体2122の少なくとも一部は、前記電極アセンブリ22に面する方向に沿って前記第一の本体2121の前記電極アセンブリ22に面する表面から突出し、且つ前記放圧機構213と前記電極アセンブリ22との間の最小距離は、前記第一の本体2121と前記電極アセンブリ22との間の最小距離よりも小さい。
【0103】
好ましい実施例を参照しながら本出願を記述したが、本出願の範囲を逸脱することなく、それに様々な改良を加え、且つ等価物でそのうちの部材を置き換えることができる。特に、構造矛盾がない限り、各実施例に言及された各技術的特徴は、いずれも任意の方式で組み合わせられてもよい。本出願は、明細書に開示される特定の実施例に限定されるものでなく、請求項の範囲内に含まれるすべての技術案を含む。
【符号の説明】
【0104】
1 車両
10 電池
11 筐体
20 電池セル
21 外筐
22 電極アセンブリ
23 接続部品
24 ブラケット
25 カバープレートパッチ
30 コントローラ
40 モータ
111 第一の部分
112 第二の部分
200 電池モジュール
211 ハウジング
212 第一の壁
213 放圧機構
214 電極端子
214a 正極電極端子
214b 負極電極端子
215 保護シート
221 本体部
222 タブ
222a 正極タブ
222b 負極タブ
400 機器
410 第一の提供モジュール
420 第二の提供モジュール
2121 第一の本体
2122 取付体
2122a 取付部
2122b 接続部
2122c 放圧穴
2122d 第一の凹部
2122e 凸部
2122f 第二の凹部
2123 第二の本体
2131 第一の凹溝
2132 第二の凹溝
2133 取付体