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特許7536118グルココルチコイド受容体モジュレーターレラコリラントおよびCYP2C8基質の併用投与
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  • 特許-グルココルチコイド受容体モジュレーターレラコリラントおよびCYP2C8基質の併用投与 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】グルココルチコイド受容体モジュレーターレラコリラントおよびCYP2C8基質の併用投与
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4745 20060101AFI20240809BHJP
   A61K 31/4166 20060101ALI20240809BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20240809BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20240809BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240809BHJP
   A61P 5/46 20060101ALI20240809BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20240809BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240809BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
A61K31/4745
A61K31/4166
A61K31/4439
A61K31/517
A61K45/00
A61P5/46
A61P13/08
A61P35/00
A61P43/00 121
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022573331
(86)(22)【出願日】2021-05-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-02
(86)【国際出願番号】 US2021034325
(87)【国際公開番号】W WO2021242905
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2023-04-25
(31)【優先権主張番号】63/030,789
(32)【優先日】2020-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503345477
【氏名又は名称】コーセプト セラピューティクス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハント、ヘイゼル
(72)【発明者】
【氏名】クストディオ、ジョーセフ
【審査官】愛清 哲
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/183947(WO,A1)
【文献】特表2019-530666(JP,A)
【文献】特表2018-524562(JP,A)
【文献】特表2019-507159(JP,A)
【文献】Identification of the Clinical Candidate (R)-(1-(4-Fluorophenyl)-6-((1- methyl-1H-pyrazol-4-yl)sulfonyl)-4,4a,5,6,7,8- hexahydro-1H-pyrazolo[3,4-g]isoquinolin-4a-yl)(4- (trifluoromethyl)pyridin-2-yl)methanone (CORT125134): A Selective Glucocorticoid Receptor (GR) Antagonist,J. Med. Chem.,2017年,60,pp.3405-3421,DOI: 10.1021/acs.jmedchem.7b00162
【文献】Assessment of Safety,Tolerability, Pharmacokinetics, and Pharmacological Effect of Orally Administered CORT125134: An Adaptive, Double-Blind, Randomized, Placebo-Controlled Phase 1 Clinical Study,Clinical Pharmacology in Drug Development,2018年,7(4),pp.408-421,DOI: 10.1002/cpdd.389
【文献】An In Vitro and In Vivo Evaluation of the Effect of Relacorilant on the Activity of Cytochrome P450 Drug Metabolizing Enzymes,The Journal of Clinical Pharmacology,2020年08月31日,61(2),pp.244-253,DOI: 10.1002/jcph.1731
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-31/80
A61P 1/00-43/00
A61K 45/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)有効用量のレラコリラント;および
b)有効用量のピオグリタゾン、ここで前ピオグリタゾンには他の医薬剤を伴わずに投与された場合の単剤用量があり、前記ピオグリタゾンの有効用量は前記単剤用量と同じである
を含む、障害を治療するための組み合わせ医薬であって、
ここでa)およびb)は、ある時点において有効なレベルのレラコリラントおよび有効なレベルの前記ピオグリタゾンの両方が同時に前記障害の治療を必要とする患者に提供されているようにするのに有効な時点で前記患者に投与され、
これにより前記障害が治療され、
前記障害が、高コルチゾール症である、前記組み合わせ医薬。
【請求項2】
レラコリラントの前記有効用量が1ミリグラム/キログラム(mg/kg)~20mg/kgである、請求項1に記載の組み合わせ医薬。
【請求項3】
レラコリラントの前記有効用量が50mg~500mgである、請求項1に記載の組み合わせ医薬。
【請求項4】
前記有効用量のレラコリラントが、前記有効用量のピオグリタゾンを投与した時点の15分以内の時点で投与される、請求項1に記載の組み合わせ医薬。
【請求項5】
前記有効用量のレラコリラントがおよび前記有効用量のピオグリタゾンが順次投与される、請求項1に記載の組み合わせ医薬。
【請求項6】
前記有効用量のレラコリラントが前記患者に投与され、その後、時間間隔をおいて、前記有効用量のピオグリタゾンが前記患者に投与される、請求項5に記載の組み合わせ医薬。
【請求項7】
前記有効用量のピオグリタゾンが前記患者に投与され、その後、時間間隔をおいて、前記有効用量のレラコリラントが前記患者に投与される、請求項5に記載の組み合わせ医薬。
【請求項8】
前記時間間隔が1時間および1日から選択される、請求項6に記載の組み合わせ医薬。
【請求項9】
前記時間間隔が1時間および1日から選択される、請求項7に記載の組み合わせ医薬。
【請求項10】
障害を治療するための組み合わせ医薬であって、
前記障害の治療はレラコリラントとCYP2C8基質であるピオグリタゾンとの併用使用(concomitant use)を含み、
前記CYP2C8基質は単独で前記障害の治療に使用されてきており、レラコリラントとの前記併用使用に使用される前記CYP2C8基質の量は、前記障害の治療に単独で使用されるCYP2C8基質の量と同じであり、
前記障害が高コルチゾール症である、前記組み合わせ医薬。
【請求項11】
前記レラコリラントの量が50mg/kg~1500mg/kgである、請求項10に記載の組み合わせ医薬。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
対象において2つの薬物が同時(simultaneous)、または略同時(例えば、併用(concomitant))に存在することは、薬物の一方若しくは他方または両方の効果を変化させうる。このような変化は、薬物-薬物相互作用(DDI)と呼ばれる。例えば、薬物の必要な用量は多くの場合、身体におけるその分解の量および速度、ならびに身体からの除去(例えば、肝臓または腎臓の作用による)によって強く影響される。しかしながら、例えば、肝臓および腎臓によっても作用されている、体内の第2の薬物の存在は、第1の薬物の分解の量および速度に対して有意な効果を有し得、第2の薬物の非存在下でその時点で存在していたであろう量と比較して、所与の時点で体内に残存する第1の薬物の量を増加または減少させうる。したがって、例えば、第1の薬物を代謝する酵素の阻害剤である第2の薬物の存在は第1の薬物の代謝を阻害し、したがって、多くの場合、第1の薬物の有効用量を増加させうる。第1の薬物が毒性副作用を有する場合、第1の薬物の有効用量のそのような増加は、第2の薬物が存在しなかった場合には予想されなかったものであろう危険な毒性をもたらし得る。
【0002】
異なる薬物の併用投与は多くの場合、各薬物の代謝および/または除去が他の薬物の代謝および/または除去を低減または妨害し、したがって、単独で投与された場合のそれらの薬物の有効濃度と比較して、それらの薬物の有効濃度を変化させる可能性があるため、有害作用をもたらす。したがって、薬物の併用投与は、共投与された(co-administered)薬物の一方または両方の毒性作用のリスクを増加させうる。
【0003】
シトクロムP450(CYPまたはP450と略記される)酵素は、約500アミノ酸の血液タンパク質である。57個のヒト機能性CYP遺伝子が同定されている。ヒトCYP遺伝子は、ローマ数字で示される18のファミリー、および大文字で示される44のサブファミリーに分類される。分類は、コードされたタンパク質のアミノ酸配列同一性に基づく(Nelson、2009)。CYPファミリー1、2および3(CYP1A1、CYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A4およびCYP3A5)由来の11の酵素は、主に薬物および化学的代謝に寄与する(Guengerich、208;ZangerおよびSchwab、2013)。これらの酵素は、臨床的に使用される薬物の約70%の生体内変換に寄与する。一般に、これらの酵素は薬物および他の生体異物のためのクリアランス機構を提供し、体から尿および/または胆汁中への排出を促進する。CYPは、その広範な基質プロファイルおよび生体内変換反応のタイプに関して、自然の最も汎用性の高い酵素の1つである。個々のCYP酵素は個別の、しかし時には重複する、基質選択性および阻害剤選択性を示す。多くの薬物は1種以上のCYP酵素の活性を阻害し、したがって、薬物-薬物相互作用を引き起こす可能性を有する。したがって、CYP酵素によって代謝される第1の薬物の治療用量は、第1の薬物が阻害するのと同じCYP酵素を阻害する第2の薬物と共に投与される場合に、毒性用量になることがある。なぜなら、第1の薬物に対するCYP酵素の作用が第2の薬物の存在によって減少し、第1の薬物のレベルを(第2の薬物の非存在下における同用量の第1の薬物によって得られるレベルと比較して)増加させるからである。
【0004】
多くの治療上重要な薬物は、CYP2C8酵素によって代謝される。CYP2C8基質薬物としては、アモジアキン、セリバスタチン、ダサブビル、エンザルタミド、イマチニブ、ロペラミド、モンテルカスト、パクリタキセル、ピオグリタゾン、レパグリニド、およびロシグリタゾンが含まれる(Beckmanら、Pharmacol Rev 68:168-241(2016))。例えば、抗アンドロゲン薬であるエンザルタミド(前立腺がんの治療に使用される)は、CYP2C8によって代謝され;強力なCYP2C8阻害剤ゲムフィブロジルと共にエンザルタミドを健常ヒト対象に投与すると、エンザルタミドおよびその活性代謝物の量が2倍を超えた(Gibbonsら、Clin Pharmacokinet(2015)54:1057-1069)。エンザルタミドの推奨用量は160mg/日であることに留意して、これらの結果から、Gibbonsらは「患者に対するリスクを軽減するため、強力なCYP2C8阻害剤と併用される間は、エンザルタミドの用量は1日1回80mgに減らすことが推奨される」と述べた(Gibbonsら、1067頁)。Del Reも「エンザルタミド投与量はしたがって、強力なCYP2C8阻害剤の存在下で低減されるべきである」と同様の推奨を行っている(Del Reら、Cancer Treatment Reviews 55(2017)71-82、78頁)。Del Reらは「したがって、DDIのリスクに患者を曝露する可能性のある組み合わせ治療を実施する際には注意を払うべきである」と結論付けた(Del Reら、79頁)。
【0005】
レラコリラント(図1参照;Huntら、J.Med.Chem.60:3405-3421(2017)も参照)は、クッシング症候群を有する患者および例えば膵臓がんまたは卵巣がんを含む様々な種類のがんを有する患者における治験において研究されているグルココルチコイド受容体の選択的非ステロイドモジュレーターである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多くの治療薬は、CYP2C8酵素の基質である;CYP2C8阻害剤である第2の薬物と同時に投与されるのでなければ安全である、CYP2C8によって代謝される第1の薬物の用量は、第2の薬物と併用投与される場合、毒性用量でありうる。かかる負の薬物-薬物相互作用(DDI)に悩まされることが予想される薬物組み合わせを示すため、インビトロ研究が用いられる。
【0007】
レラコリラントは、がんおよび高コルチゾール症を含む多くの障害の治療に役立つと考えられている。レラコリラントはさらに、がんの組み合わせ治療および高コルチゾール症の治療に役立つと考えられている。インビトロ試験では、レラコリラントがCYP2C8の強力な阻害剤であること(IC50=2.1μM)が実証されている。かかるCYP2C8の強力な抑制により、レラコリラントと共投与した場合にはCYP2C8基質の血漿曝露は5倍超に増大することが予想される。したがって、レラコリラントと組み合わせて投与される場合には、CYP2C8基質(例えば、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、エンザルタミド、およびその他)の用量は有意に低減されることが必要とされると予想された。
【課題を解決するための手段】
【0008】
驚くべきことに、本出願人は、CYP2C8基質の投与量を変更することなくレラコリラントおよびCYP2C8基質をヒト対象に共投与することが安全であることを見出した。出願人は、本明細書において、レラコリラントが未改変用量のピオグリタゾン、および他のCYP2C8基質、例えば、ロシグリタゾンおよびエンザルタミドなどと共に、安全に投与されうることを開示する。レラコリラントおよび非改変用量のエンザルタミドが、がん、例えば、前立腺がんの治療のために投与されうる。レラコリラントおよび非改変用量のピオグリタゾンまたはロシグリタゾンが、がん、または高コルチゾール症の治療のために投与されうる。
【0009】
したがって、本出願人は、CYP2C8基質が、CYP2C8基質の投与量を減少させることなく、選択的グルココルチコイド受容体モジュレーターレラコリラントと併用投与されうることを、本明細書において開示する。CYP2C8基質およびレラコリラントのそのような併用投与は対象にとって安全であり、両方の薬物の治療的利益を対象に提供すると考えられる。実施形態(embodiments)において、CYP2C8基質はピオグリタゾン、ロシグリタゾンまたはエンザルタミドである。
【0010】
本明細書に開示される方法は驚くべきことに、以前は安全ではないと予想されていた薬物組み合わせを投与するための安全な方法を提供し、レラコリラントとの薬物組み合わせの併用投与を可能にする。このような薬物の組み合わせは、一方の薬物のみで他方の薬物が存在しない場合の処置よりも有効な処置を提供すると考えられる。これらの薬物の組み合わせを安全に投与する驚くべき能力は、より効果的な治療、以前に予想された副作用の欠如、および他の利点を含む利点を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】レラコリラント((R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン)の化学構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
出願人は、本明細書において、レラコリラントがCYP2C8基質薬物の投与量を減少させる必要なしに、CYP2C8基質薬物と安全に共投与されうるという驚くべき発見を開示する。このようなCYP2C8基質薬物としては、エンザルタミド、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、および他のCYP2C8基質が挙げられる。レラコリラントおよびCYP2C8基質は、CYP2C8基質の投与量を減らす必要なく、がん、例えば前立腺がんを治療するために、共投与されうる。がんを処置するためにレラコリラントと一緒に投与されるCYP2C8基質薬物としては例えば、エンザルタミドがありうる。レラコリラントとCYP2C8基質とは、CYP2C8基質の投与量を減らす必要なく、高コルチゾール症を治療するため、例えばクッシング症候群およびクッシング病を治療するために、共投与されうる。高コルチゾール症を治療するためにレラコリラントと共投与されるCYP2C8基質薬物としては例えば、ピオグリタゾンまたはエンザルタミドがありうる。かかるレラコリラントとCYP2C8基質薬物との共投与は、レラコリラントとCYP2C8基質薬物との両方を治療的に有効なレベルで同時に前記患者に提供する。
【0013】
実施形態において、本出願人は:
a)有効用量のレラコリラント;および
b)有効用量の治療剤、ここで前記治療剤はCYP2C8酵素代謝の基質であり、前記治療剤には他の医薬剤を伴わずに投与された場合の単剤用量があり、前記治療剤の有効用量は前記単剤用量と実質的に同じである
を、障害の治療を必要とする患者に投与することを含む、前記障害を治療する方法を開示し、
ここでa)およびb)は、有効なレベルのレラコリラントおよび有効なレベルの前記治療剤を同時に前記患者に提供するのに有効な時点でそれぞれ実施され、
これにより前記障害は治療される。
【0014】
実施形態において、治療剤は、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、またはエンザルタミドでありうる。ある実施形態において、障害はがんであり、前立腺がんでありうる。ある実施形態において、治療剤は抗アンドロゲン剤であり、エンザルタミドでありうる。ある実施形態において、障害は、高コルチゾール症である。ある実施形態において、治療剤は、ロシグリタゾンまたはピオグリタゾンである。
【0015】
例えば、本出願人は驚くべきことに、レラコリラントが、CYP2C8抑制による用量の変更を必要とせずに、エンザルタミドを併用して摂取している対象に投与されうることを発見した。レラコリラントはインビトロでCYP2C8の強力な阻害剤であることが示されており、エンザルタミドは主にCYP2C8によって代謝されるので、この発見は驚くべきことである。しかしながら、レラコリラントがCYP2C8基質であるピオグリタゾンと薬物-薬物相互作用を引き起こす傾向を評価するようにデザインされた、健康な被験者(healthy volunteers)を対象とした臨床試験では、予想されていたピオグリタゾン濃度の上昇は観察されず、臨床設定においてレラコリラントはCYP2C8を阻害しないことが示された。
【0016】
出願人は、レラコリラントが未改変用量のCYP2C8基質と共に安全に投与されうることを本明細書に開示する。出願人は、本明細書において、レラコリラントが未改変用量のCYP2C8基質、例えば、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、エンザルタミド、アモジアキン、セリバスタチン、ダサブビル、イマチニブ、ロペラミド、モンテルカスト、パクリタキセル、およびレパグリニドと共に、安全に投与されうることを開示する。
【0017】
本出願人の驚くべき発見は、疾患または障害に罹患しており、CYP2C8によって代謝される薬物を摂取している患者に当てはまると考えられる。例えば、高コルチゾール症などの障害の治療のためにピオグリタゾンを摂取している患者は、ピオグリタゾンとレラコリラントとの併用治療から利益を得ることができ、ピオグリタゾンの用量を減らす必要なく、ピオグリタゾンをその治療用量で摂取し続けることができる。同様に、高コルチゾール症などの障害の治療のためにロシグリタゾンを摂取している患者は、ロシグリタゾンとレラコリラントとの併用治療から利益を得ることができ、ロシグリタゾンの用量を減らす必要なく、ロシグリタゾンをその治療用量で摂取し続けることができる。
【0018】
本出願人の驚くべき発見は、疾患または障害に罹患しており、CYP2C8によって代謝される薬物を摂取している患者に当てはまると考えられる。例えば、前立腺がんなどのがんの治療のためにエンザルタミドを摂取している患者は、エンザルタミドとレラコリラントとの併用治療から利益を得ることができ、エンザルタミドの用量を減らす必要なく、エンザルタミドをその治療用量で摂取し続けることができる。
【0019】
実施形態において、レラコリラントは経口投与される。実施形態において、レラコリラントは毎日投与される。例えば、実施形態において、レラコリラントは、1日1回投与される。実施形態において、レラコリラントは、食物と共に投与される。「食物とともに」投与されるとは、患者がレラコリラントを投与した時点の30分以内、または1時間以内の時点で、食事を始めることを意味する。例えば、レラコリラントは患者に、食事と一緒に、または患者が食事を食べ始めた直後(例えば、30分以内)に、投与されうる。
【0020】
代替的な実施形態では、レラコリラントは、絶食患者(fasted patient)、すなわち、レラコリラント投与の少なくとも1時間、または少なくとも2時間、またはそれ以上前に食物を摂取していない患者に、投与される。例えば、レラコリラントは朝に絶食患者に、すなわち、朝食をまだ食べておらず、前夕の夕食以降に食べていない患者に、投与されうる。
【0021】
実施形態において、レラコリラントは、約1~100mg/kg/日のレラコリラントの1日用量で、好ましくは約1~20mg/kg/日のレラコリラントの1日用量で、毎日投与される。実施形態において、レラコリラントの1日用量は、約10~約2000ミリグラム(mg)、または約50~約1500mg、または約100~約1000mgレラコリラントである。実施形態において、レラコリラントの1日用量は、約10mg、または15mg、または20mg、または25mg、または50mg、または100mg、または150mg、または200mg、または250mg、または300mg、または350mg、または400mg、または450mg、または500mg、または550mg、または600mg、または650mg、または700mg、または750mg、800mg、または850mg、または900mg、または950mgのレラコリラントでありうる。実施形態において、レラコリラントの有効用量は、1日あたり75mg(mg/日)~200mg/日であり、75mg/日、100mg/日、125mg/日、150mg/日、175mg/日、および200mg/日から選択されうる。実施形態において、レラコリラントの有効用量は、100mg/日、125mg/日、または150mg/日である。実施形態において、がんの処置のために有効なレラコリラント用量は約75mg/日~約200mg/日であり、例えば、100mg/日、または125mg/日、または150mg/日でありうる。実施形態において、高コルチゾール症または高コルチゾール症に随伴する障害の治療のために有効なレラコリラント用量は約50mg/日~約500mg/日であり、例えば、150mg/日、または200mg/日、または250mg/日、または300mg/日、または350mg/日、または400mg/日でありうる。実施形態において、レラコリラント用量は治療過程中に初回用量から調整(例えば、増加)されうる。
【0022】
定義
本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、疾患または状態のための医療を受けているヒト、受けているであろうヒト、または受けたヒトを指す。
【0023】
本明細書で使用される場合、用語「投与する(administer)」、「投与している(administering)」、「投与した(administered)」または「投与(administering)」は、化合物または組成物(例えば、本明細書に記載のもの)を対象または患者に提供することを指す。投与は経口投与によるものでありうる(すなわち、対象は、化合物または組成物を、口を介して、丸剤、カプセル剤、液体として、または口を介した投与に適した他の形態で、摂取する)。経口投与は、典型的には丸剤、カプセル、液体、または他の製剤を嚥下することを含む。経口投与は口腔投与(化合物または組成物が口内、例えば、舌の下に保持され、そこで吸収される)を含み得る。
【0024】
投与様式の他の実例としては、例えば、注射による、すなわち、針、極微針、加圧注射器、または、皮膚を穿刺するかまたは化合物もしくは組成物を対象の皮膚に強制的に通過させる他の手段による、化合物もしくは組成物の送達が挙げられる。注射は、静脈内(すなわち、静脈の中への注射);動脈内(すなわち、動脈の中への注射);腹腔内(すなわち、腹膜の中への注射);筋肉内(すなわち、筋肉の中への注射);または他の注射経路によるものでありうる。投与経路はまた、直腸、膣、経皮、肺を介する(例えば、吸入による)、皮下(例えば、化合物または組成物を含有するインプラントからの皮膚への吸収による)、または他の経路によるものを含み得る。
【0025】
本明細書で使用される場合、「有効量」または「治療量」という用語は、治療される疾患の少なくとも1つの症状を治療、除去、または軽減するのに有効な薬理学的薬剤の量を指す。いくつかの場合において、「治療有効量」または「有効量」は、検出可能な治療効果または阻害効果を示すのに有用な機能的薬剤または医薬組成物の量を指し得る。効果は、当技術分野で公知の任意のアッセイ法によって検出することができる。
【0026】
本明細書中で使用される場合、用語「共投与(co-administration)」、「併用投与(concomitant administration)」、「組み合わせ投与(combined administration)」、「組み合わせ治療(combination treatment)」などは、疾患または状態を治療するための対象への少なくとも2つの薬学的薬剤の投与を指す。2つの薬剤は治療期間の全体または一部の間に、同時に、または任意の順序で順次、投与されうる。少なくとも2つの薬剤は、同じまたは異なる投薬レジメンに従って投与することができる。そのような薬剤は例えば、レラコリラントおよび別の薬剤を含み得、これは、例えば、高コルチゾール症の治療に有用な薬剤であり得、がんの治療に有用な薬剤または別の治療薬でありうる。いくつかの場合において、一方の薬剤はスケジュールされたレジメンの後に投与され、他方の薬剤は断続的に投与される。場合によっては、両方の薬剤が断続的に投与される。いくつかの実施形態では、1つの薬学的薬剤は毎日投与され得、他の薬学的薬剤は2、3、または4日毎に投与されうる。
【0027】
本明細書で使用される場合、用語「医薬的に許容される担体」は、医薬投与に適合する、任意のおよびすべての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤(antibacterial and antifungal agents)、等張剤および吸収遅延剤などを含むことが意図される。レラコリラント、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、エンザルタミド、およびその他のような治療剤は、典型的にはカプセル剤、錠剤、または活性剤および1つ以上の医薬的に許容される担体を含む他の製剤で投与される。医薬的に活性な物質のためのこのような媒体および剤の使用は、当業界では周知されている。任意の従来の媒体または剤が活性化合物と不適合である場合を除いて、組成物におけるその使用が企図される。補助的な活性剤もまた、組成物に組み込むことができる。
【0028】
用語「グルココルチコイド受容体モジュレーター」(GRM)は、GRへのGC結合を調節するか、またはGRのアゴニストへの結合に関連する任意の生物学的応答を調節する任意の化合物を指す。例えば、デキサメタゾンなどのアゴニストとして作用するGRMは、HepG2細胞(ヒト肝臓肝細胞がん細胞株;ECACC、イギリス)におけるチロシンアミノトランスフェラーゼ(TAT)の活性を増加させる。ミフェプリストンなどのアンタゴニストとして作用するGRMは、HepG2細胞におけるチロシンアミノトランスフェラーゼ(TAT)の活性を低下させる。TAT活性はA.Aliらによる文献J.Med.Chem、2004、47、2441-2452に概説されているように測定することができる。
【0029】
レラコリラント(((R)-(1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン))はGRMである。レラコリラントは、米国特許第8,859,774号(引用により本明細書に組み込まれる)の実施例18に記載されている。
【0030】
本明細書で使用される場合、用語「CYP2C8」は、シトクロムP450酵素サブタイプ2C8を指す。ヒトにおいて、最も一般的な形態は490個のアミノ酸を有し、UniProtKBアクセッション番号P10632.2を有する。CYP2C8をコードする遺伝子は、遺伝子ID1558を有する。
【0031】
CYP2C8基質薬物には、アモジアキン、セリバスタチン、ダサブビル、エンザルタミド、イマチニブ、ロペラミド、モンテルカスト、パクリタキセル、ピオグリタゾン、レパグリニド、およびロシグリタゾンが含まれる(Beckmanら、Pharmacol Rev 68:168-241(2016))。
【実施例
【0032】
実施例1.インビトロCYP阻害試験
大腸菌で異種発現されたシトクロムP450(CYP)アイソフォームCYP2B6、CYP2C8、およびCYP3A5をCypexから入手し、混合して3-CYP混合物(3-CYP mix)を作製した。それぞれのイソ型に対して選択的なFDA承認品である基質が、そのKm近辺の濃度で反応中に存在した。
【0033】
レラコリラント(最終濃度0.032~10μM、1%DMSO)または対照CYP阻害剤カクテル(cocktail of control CYP inhibitors)を、96ウェルプレートフォーマットで反応チューブに添加した。3-CYP混合物およびCYP基質カクテル(CYP substrate cocktail)を添加し、チューブをBioShake IQ(37℃、1500rpm)上で混合しながら3分間温めた。NADPH(最終濃度1mM)を加え、混合物を10分間インキュベートした。次いで、内部標準(1μMトルブタミド)を含有するメタノールを全ての試料に添加し、これらを混合し、-20℃で1時間以上置いて、反応を停止させ、タンパク質を沈殿させた。
【0034】
全ての試料を遠心分離した(2500×g、20分、4℃)。上清を、オートサンプラーと適合する新しい96ウェルプレートに移した。プレートをプレスリットシリコーンマットで密封し、代謝産物をLC-MS/MSによって分析した。
【0035】
対照CYP阻害剤(IC50-適切な濃度範囲、最終アッセイ濃度1%DMSO)を、CYP2B6、チクロピジン;CYP2C8、ケルセチン;CYP3A5、ケトコナゾールで構成されるカクテルとして添加した。
【0036】
3-CYP混合物のアッセイにおける最終濃度は、CYP2B6については18pmol/mL、CYP2Cについては1pmol/mL、CYP3A5については5pmol/mLであった。
【0037】
CYP基質カクテルは以下の成分を含んでいた:CYP2B6、ブプロピオン;CYP2C8、アモジアキン;CYP3A5、ミダゾラム。全てのストック溶液において溶媒はメタノールであり、アッセイにおけるメタノールの最終濃度は0.625%であった。
【0038】
測定された代謝物は、CYP2B6、ヒドロキシブプロピオン;CYP2C8、N-デスエチルアモジアキン;CYP3A5、1’-ヒドロキシミダゾラムであった。
【0039】
すべての反応は、37℃、0.1Mリン酸緩衝液(pH 7.4)中において、2回行った。最終タンパク質濃度は0.06mg/mlであった。
【0040】
データ処理
データを処理し、結果をIC50(反応の50%阻害をもたらす濃度)として報告した。IC50は、擬似ヒルプロットから傾きおよびy軸切片を用いて生成され、以下の式に従って計算したものである。
【0041】
【数1】
【0042】
レラコリラントはCYP2C8を阻害し、平均IC50は0.21μMであった。
【0043】
レラコリラントが0.21μMの平均IC50でCYP2C8を強力に阻害したことを示すインビトロデータに基づくと、治療濃度のレラコリラントとCYP2C8基質との同時投与は、CYP2C8基質が単独で投与されるのと比べて、5倍を超えるCYP2C8基質の血漿曝露の増大をもたらすと予想されうる。
【0044】
実施例2.健康な被験者(healthy volunteers)を対象とした薬物-薬物相互作用試験
実施例1に記載された研究の結果は、ヒト対象へのレラコリラントおよびCYP2C8基質の同時投与が、レラコリラントの非存在下でのCYP2C8基質の血漿曝露と比較して、CYP2C8基質の血漿曝露の大幅な増大をもたらすであろうことを示した。
【0045】
CYP2C9の既知の基質であるピオグリタゾンの血漿曝露に対するレラコリラントの影響を測定するために、健常被験者を対象に非盲検クロスオーバー試験を実施した。単回15mg用量のピオグリタゾンを単独で投与し、薬物動態(PK)試料を投与前(0時間)および投与後0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、6、8、12、18、24、36、48、60および72時間で採取した。次いで、レラコリラント(350mg)を1日1回、連続10日間投与した。翌日、ピオグリタゾン15mgの単回用量をレラコリラント350mgと組み合わせて投与し、薬物動態(PK)試料を、投与前から投与後72時間まで、上記と同じ時点で再度採取した。ピオグリタゾンおよびその代謝物であるピオグリタゾンM4の血漿濃度を、ピオグリタゾンの各投与時について、検証された生物分析アッセイによって評価した。PKの結果は、レラコリラントの1日1回投与がピオグリタゾンまたはその代謝物の血漿中曝露量を増大させないことを表し、レラコリラントがCYP2C8に対しての阻害作用を欠くことが示された(表1)。レラコリラントによるCYP2C8阻害が以前にインビトロで観察されていたが、薬物相互作用試験の驚くべき結果は、レラコリラントがインビボでCYP2C8を阻害しないことを実証した。
【0046】
【表1】
【0047】
本明細書に引用される全ての特許、特許刊行物、刊行物、および特許出願は、それぞれの個々の刊行物または特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個々に示されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。加えて、前述の発明
は理解を明確にするために、例示および実施例によっていくらか詳細に記載されているが、本発明の教示に照らして、添付の特許請求の範囲の趣旨または範囲から逸脱することなく、一定の変更および改変が行われうることは、当業者には見てすぐにわかるであろう。 本願発明の例示的な態様を以下に記載する。
<1> a)有効用量のレラコリラント;および
b)有効用量の治療剤、ここで前記治療剤はCYP2C8酵素代謝の基質であり、前記治療剤には他の医薬剤を伴わずに投与された場合の単剤用量があり、前記治療剤の有効用量は前記単剤用量と実質的に同じである
を、障害の治療を必要とする患者に投与することを含む、障害を治療する方法であって、
ここでa)およびb)は、有効なレベルのレラコリラントおよび有効なレベルの前記治療剤を同時に前記患者に提供するのに有効な時点でそれぞれ実施され、
これにより前記障害が治療される。
<2> 前記レラコリラント用量が約1ミリグラム/キログラム(mg/kg)~約20mg/kgである、<1>に記載の方法。
<3> 前記レラコリラント用量が約50mg~約500mgである、<1>に記載の方法。
<4> 前記レラコリラント用量が、前記治療剤用量を投与した時点の約15分以内の時点で投与される、<4>に記載の方法。
<5> 前記レラコリラント用量および前記治療剤用量が順次投与される、<1>に記載の方法。
<6> 前記レラコリラント用量が前記患者に投与され、その後、時間間隔をおいて、前記治療剤用量が前記患者に投与される、<5>に記載の方法。
<7> 前記治療剤用量が前記患者に投与され、その後、時間間隔をおいて、前記レラコリラント用量が前記患者に投与される、<5>に記載の方法。
<8> 前記時間間隔が約1時間および約1日から選択される、<6>に記載の方法。
<9> 前記時間間隔が約1時間および約1日から選択される、<7>に記載の方法。
<10> 前記治療剤がロシグリタゾン、ピオグリタゾン、およびエンザルタミドから選択される、<1>に記載の方法。
<11> 前記障害が、がんである、<1>に記載の方法。
<12> 前記がんが、前立腺がんである、<11>に記載の方法。
<13> 前記治療剤が、エンザルタミドである、<12>に記載の方法。
<14> 前記障害が、高コルチゾール症である、<1>に記載の方法。
<15> 前記治療剤が、ロシグリタゾンおよびピオグリタゾンから選択される、<14>に記載の方法。
<16> a)レラコリラント;および
b)抗がん剤、ここで前記抗がん剤はCYP2C8酵素の基質であり、前記抗がん剤には他の医薬剤を伴わずに対象に投与された場合の治療用量があり、前記抗がん剤は前記治
療用量と実質的に同じ用量で患者に投与される
を、がんの治療を必要とする患者に投与することを含む、がんを治療する方法。
<17> 前記レラコリラントが約1ミリグラム/キログラム(mg/kg)~約20mg/kgの投与量で前記患者に投与される、<16>に記載の方法。
<18> 前記レラコリラントが1日あたり約75mg~約200mgの用量で前記患者に投与される、<16>に記載の方法。
<19> 前記レラコリラント及び前記抗がん剤が実質的に同時に前記患者に投与される、<16>に記載の方法。
<20> 前記レラコリラントおよび前記抗がん剤が順次前記患者に投与される、<16>に記載の方法。
<21> 前記抗がん剤が前記患者に投与され、その後、時間間隔をおいて、前記レラコリラントが前記患者に投与される、<20>に記載の方法。
<22> 前記レラコリラントが前記患者に投与され、その後、時間間隔をおいて、前記抗がん剤が前記患者に投与される、<20>に記載の方法。
<23> 前記時間間隔が約1時間および約1日から選択される、<21>に記載の方法。
<24> 前記時間間隔が約1時間および約1日から選択される、<22>に記載の方法。
<25> 障害の治療におけるレラコリラントとCYP2C8基質との併用使用(concomitant use)、ここで、CYP2C8基質は単独で前記障害の治療に使用されてきており、レラコ
リラントとの前記併用治療に使用される前記CYP2C8基質の量は、前記障害の治療に単独で使用されるCYP2C8基質の量と同じである。
<26> 前記レラコリラントの量が約50mg/kg~約1500mg/kgである、<25>に記載の使用。
<27> 前記CYP2C8基質が、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、およびエンザルタミドから選択される、<25>に記載の使用。
<28> 前記障害が、がんである、<25>に記載の使用。
<29> 前記がんが前立腺がんであり、前記CYP2C8基質がエンザルタミドである、<28>に記載の使用。
<30> 前記障害が高コルチゾール症であり、前記CYP2C8基質がロシグリタゾンおよびピオグリタゾンから選択される、<27>に記載の使用。
図1