(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 33/00 20060101AFI20240809BHJP
A63H 1/00 20190101ALI20240809BHJP
A63H 33/08 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
A63H33/00 303A
A63H1/00 Z
A63H33/00 301Z
A63H33/08 E
(21)【出願番号】P 2023022648
(22)【出願日】2023-02-16
(62)【分割の表示】P 2022017705の分割
【原出願日】2022-02-08
【審査請求日】2023-02-16
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)ウェブサイトの掲載日及びウェブサイトの掲載アドレス (ア)・掲載日:令和3年3月1日 ・掲載アドレス:https://www.bandai.co.jp/catalog/item.php?jan_cd=4549660589471000 (イ)・掲載日:令和3年3月1日 ・掲載アドレス:https://gashapon.jp/products/detail.html?jan_code=4549660589471000 (ウ)・掲載日:令和3年3月1日 ・掲載アドレス:https://bandainamco-am.co.jp/others/capsule-toy-store/item/item_details.html?product_code=4549660589471 (2)公開日及び販売場所 (ア)・公開日:令和3年3月15日 ・販売場所:全国に設置されているガシャポン筐体
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】門奈 ひかる
【審査官】嶋田 行志
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-083495(JP,A)
【文献】中国実用新案第203060805(CN,U)
【文献】ガチャガチャの環境課題 カプセルレス,ガチャガチャ・ガチャポンラボ[online],2023年01月30日,https://web.archive.org/web/20230130030856/https://japangachagachalab1965.com/2023/01/30/%E3%82%AC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%AC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%81%AE%E7%92%B0%E5%A2%83%E8%AA%B2%E9%A1%8C%E3%80%80%E3%82%AB%E3%83%97%E3%82%BB%E3%83%AB%E2%80%A6,[2023年10月3日検索], 特に「進化するカプセルレス「ポケット遊園地」」を参照。(なお、URLの「20230130030856」から読み取れる協定世界時2023年1月30日3時8分56秒に相当する日本標準時2023年1月30日12時8分56秒には当該ウェブページが公開されていたといえる。)
【文献】ガチャガチャラボ [online] [video],2023年01月30日,[2023年10月3日検索], https://japangachagachalab1965.com/wpcontent/uploads/2023/01/008241e655f73551d7c4c92302889669.mov,特に動画時間[00:00]-[00:06]を参照
【文献】Yujin「お茶犬 ポケット遊園地」,のりこのお部屋[online],2007年03月25日,[2023年10月3日検索], https://blog.goo.ne.jp/norikoyoneyone/e/f7ecdd394d60f543f50ea5e8f51b6c21/?img=878bf0c803c0ca63a309d43b40ea9e37,特に本文、図面を参照
【文献】きのこランタン,タカラトミーアーツ,[online],2019年06月30日,[2022年9月28日検索], <URL:http://www.takaratomy-arts.co.jp/items/item.html?n=Y876431>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-A63H 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品供給装置から供給可能な玩具であって、
第1外殻部と、第2外殻部と、前記第1外殻部と前記第2外殻部とを連結する連結部と、第1部品を含む基台と、前記第1外殻部及び前記第2外殻部に嵌合可能な補助部品と、を含んでいる玩具本体部を備え、
前記基台は、前記補助部品と前記第1外殻部及び前記第2外殻部との嵌合
が解除
されている状態において、前記第1外殻部と共に回転可能に構成され、
前記第1部品は、前記基台の回転に応じて当該基台に対して相対的に移動可能に構成されている、
玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の玩具であって、
前記第1部品は、前記基台の回転方向と同一方向に回転するように構成されている、
玩具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の玩具であって、
前記連結部は、前記第1外殻部と前記第2外殻部とが離間した状態にて、前記第1外殻部と前記第2外殻部を連結するように構成されている、
玩具。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1外殻部、及び前記第2外殻部は、前記連結部を介して着脱可能に構成されている、
玩具。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の玩具であって、
前記連結部は、前記第1外殻部及び前記第2外殻部の縁部よりも内側に設けられている、
玩具。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1外殻部と前記第2外殻部は、少なくとも外表面の一部が曲面に形成されている、
玩具。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1外殻部、及び前記第2外殻部に嵌合可能な補助部品をさらに備え、
前記補助部品は、前記第1外殻部と前記第2外殻部とが前記連結部を介して連結されている状態において形成される前記第1外殻部と前記第2外殻部の間の離間空間を覆うように構成されている、
玩具。
【請求項8】
請求項7に記載の玩具であって、
前記補助部品は、前記第1外殻部、及び前記第2外殻部に嵌合されることで、前記玩具本体部を球状型形状に近付ける、
玩具。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の玩具であって、
前記補助部品は、環状に構成されている、
玩具。
【請求項10】
請求項7~9の何れか一項に記載の玩具であって、
前記玩具本体部は、前記物品供給装置から供給可能な第1形態と、遊戯可能な第2形態とを取り得るものであり、
前記補助部品は、前記第1形態において使用され、前記第2形態において使用されない、
玩具。
【請求項11】
請求項1~10の何れか一項に記載の玩具であって、
前記玩具本体部は、前記物品供給装置から供給可能な第1形態と、遊戯可能な第2形態とを取り得るものであり、
前記玩具本体部は、前記第1形態において、第2部品を収容可能に構成され、
前記第2部品は、前記第2形態において、前記第1部品に連結可能に構成されている、
玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、略球体カプセルに小型玩具を入れて売られるカプセル型の玩具がある。例えば、特許文献1においては、二個の略半球体の容器の切り口を互いに嵌合させて略球体を構成して中に小型玩具を収納する容器において、片方の略半球体の容器の切り口に該切り口端に直角方向の切欠で、該切欠の奥行は嵌合部の幅に切込の幅を加えた長さを有する容器と、他方の略半球体の容器の切り口を嵌合させ略球体とし、略球体内部に小型玩具や吸盤部品を収納するカプセル玩具である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、玩具を取り出した後も容器自体を使用し、吸盤部品を利用して玩具を入れた容器を保持するようにしたものである。この場合、単に、容器を展示及び固定するための工夫であり、玩具として動きもなくその興趣性に課題があった。
【0005】
本発明は、単に展示するだけでなく玩具としての動きを楽しむことができる興趣性の高い玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る玩具の一態様は、物品供給装置から供給可能な玩具であって、第1外殻部と、第2外殻部と、第1外殻部と第2外殻部とを連結する連結部と、を含んでいる玩具本体部を備え、連結部は、第1外殻部及び第2外殻部の縁部よりも内側に設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、動きを楽しむことができる興趣性の高い玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の玩具の第1形態を示す斜視図である。
【
図4】第1形態から第2形態にする途中状態の斜視図である。
【
図7】基台の裏面側並びに第2外殻部の内部構造を示す分解斜視図である。
【
図11】変形例における玩具内部構造を示す要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態である玩具1について、
図1~
図11を参照して説明する。
図1は、玩具の第1形態における斜視図である。
図2は、玩具の側面図である。
【0010】
図1及び
図2に示すように、玩具1は、物品供給装置から供給可能な略球形状のカプセル形態である第1形態1Fと、遊戯可能な状態である第2形態2F(
図5参照)と、に変化可能な玩具本体部10を備えている。ここで云う、遊戯可能な状態とは、その詳細については後述するが、例えば、玩具1が遊園地にある乗り物のティーカップやメリーゴーランドのような動きをさせて遊ぶことができる状態である。
【0011】
玩具本体部10は、第1外殻部11と、第2外殻部12と、第1外殻部と第2外殻部12とを連結する連結部13と、を備えている。連結部13は、
図2に示すように、第1外殻部11及び第2外殻部12の縁部11a,12aよりも内側に設けられている。
連結部13は、例えば、円柱形状に構成されており、第1外殻部11と第2外殻部12との離間距離を一定に保った状態にて、第1外殻部11と第2外殻部12を連結している。この構造によって、連結部13の周囲には、第1外殻部11と第2外殻部12とで挟まれた領域に大きな離間空間SPが形成されている。
【0012】
第1外殻部11と第2外殻部12とは、各々がカップ型形状を成している。また、第1外殻部11の外表面11sは、その中央に小さい球形突起11cを有して球面の一部を構成する球形状となっている。一方、第2外殻部12は、縁部12aから外面中央にむかって、第1外殻部11の外表面11sの近似した球面形状となっているが、外面中央、すなわち、第1外殻部11とは反対側の面には、平面部12bが形成されている。この平面部12bが設けられている。この平面部12bは、玩具1を載置部40に載置するときに使用する。
【0013】
第1外殻部11と第2外殻部12との間に嵌合可能な補助部品18、すなわち、第1形態1Fにおいては、第1外殻部11の縁部11aと第2外殻部12の縁部12aとの間を繋ぐように補助部品18が設けられている。このように補助部品18が設けられることで、玩具1は、第1形態1Fにおいて、球状型形状に近付けられている。また、補助部品18は、第1外殻部11と第2外殻部12とが連結部13を介して連結されている状態において形成される離間空間SPを覆う。これにより、
図2に示すように、離間空間SP内に、フィギュア等の第2部品22や操作用の第3部品23を収容可能である。なお、第1形態1Fにおいては、補助部品18を取付けた状態で、ラッピングフィルム30に包まれた状態である。
【0014】
図3は、補助部品18の分解斜視図である。
補助部品18は、全体形状としては離間空間SPを覆うように環状に構成されている。
図3に示すように、第1補助部品181と第2補助部品182とに二分割された構成で、この組み合わせで環状となる。この第1補助部品181、及び第2補助部品182は、その突合せ部分に嵌合構造を備えている。例えば、突き合せる部位の一方端側には、内面側18iから突き合せ縁部18cよりも突出した嵌合凸部18aが設けられている。突合せる部位の他方端側には、断面L字形状の凸条が向き合うようにして内方側に突出した嵌合凹部18bが設けられている。これにより、第1補助部品181、及び第2補助部品182は、突き合せ縁部18cを突き合わせるようにして容易に着脱可能な構成である。
【0015】
補助部品18は、特にその配色は制限するものではないが、玩具本体部10とは異なる色で構成されている。これは、補助部品18は、第1形態1Fにおいて使用されているが、第2形態2Fにおいて使用しないことから、玩具本体部10とは区別が付きやすい構成となっている。
【0016】
図4は、玩具1を第1形態1Fから第2形態2Fにするときの状態を示す斜視図である。
物品供給装置から供給可能な第1形態1Fにおいては、補助部品18が設けられた状態でラッピングフィルム30に包まれた状態を解除する。先ず始めに、ラッピングフィルム30、及び補助部品18を取り除くことで、
図4に示すように、第2部品22,及び第3部品23を取り出す。
【0017】
次に、第3部品23は、その先端の断面四角形の先端部23bを、第2外殻部12の外表面12sに形成された開口部12cに挿入する。また、第2部品22は、その底面側に設けられた取付凹部22aを、ティーカップを模したカップ状の第1部品21の底面に設けられた凸状の保持部21aに嵌合する。
【0018】
第1外殻部11、及び第2外殻部12は、連結部13を介して着脱可能に構成されている。より詳細には、連結部13は、第1外殻部11側の内表面11iの中央部に突設された第1連結部131と、第2外殻部12の内側で回転可能に設けられた円盤状の基台14の中央部に突設された第2連結部132とにより構成されている。例えば、第1連結部131の先端の嵌入先端部131aが、第2連結部132の先端の受容凹部132aに嵌められるようにして連結される。この場合、第2連結部132は、基台14に設けられており、第1外殻部11と第2外殻部12とは、直接連結されておらず間接的に取付けられている。
【0019】
図5は、玩具1の第2形態2Fの斜視図である。
第2部品22、及び第3部品23を組み込むことで、
図5に示すような遊戯可能の第2形態2Fとなる。第2形態2Fにおいては、第3部品23の操作部23aを回転させる。この操作で、後述する回動機構によって玩具中心軸CL1を中心にして基台14が回転する。また、連結部13を介して連結されている第1外殻部11も基台14と共に回転する。また、基台14上に取り付けられている第1部品21は、玩具中心軸CL1を中心にして回転し、更に、第1部品中心軸CL2を中心にして回転する。すなわち、第1部品21は、連結部13の回りを公転(矢印A方向の回転)するように回転しながら、第1部品21が自転(矢印B方向の回転)する。
【0020】
図6は、玩具1の第2形態2Fにおける概略断面図であり、
図7は、基台14の裏面側並びに第2外殻部12の内部構造を示す分解斜視図である。
【0021】
図6及び
図7に示すように、第2外殻部12内に組み込まれている基台14は、その基台裏面14bの中央の基台中央孔142aから下方に支軸15aが突出している。この支軸15aは、第2外殻部12の中央に突出した支持ボス部12jに支持されており、これにより、基台14が回転可能となっている。例えば、基台14の下側には、第3部品23と連結可能で基台14に対して第3部品23の回転力を伝達可能な駆動伝達部材20が回転可能に設けられている。駆動伝達部材20は、円筒形の胴部20bが一対の位置規制壁12d間に配置され、胴部20bの上面側が、環状のガイド板28により覆われて回転可能に保持される。
【0022】
駆動伝達部材20は、第3部品23と係合する側とは反対側に、先端歯車20aが設けられている。この先端歯車20aは、支軸15aの周りに設けられたハス歯歯車14cに噛み合っている。なお、支軸15aは、
図7に示すように、横断面形状が矩形状に構成されており、矩形孔を有する支持ボス部12jに嵌り込むことで回転不能に支持され、この支軸15aに対して、後述するように基台14が回転可能に保持されている。
【0023】
ここで、ガイド板28は、環状に構成された板部材であり、中央の開口28hの縁には環状リブ28bが突設されている。この環状リブ28bは、基台14の基台裏面14bに設けられている環状凸14aが内側に嵌め込まれ基台14を回転可能に保持する。また、ガイド板28は、例えば、裏面側に突出した一対の位置決めピン28cを、第2外殻部12の一対の位置決めボス12fに嵌入する。これにより、ねじ止め部28dと第2外殻部12のネジ孔12gとが重なるよう位置し、ねじ部材(不図示)を介して固定される。このガイド板28の上面28aは、ガイド板円周方向に沿って上下する波板状に構成されている。
【0024】
図8は、基台14の内部構造を示すための分解斜視図である。
図8に示すように、基台14は、上基台部141と、下基台部142と、の組み合わせにて構成されている。そして、基台14の内部には、中央に支軸15aを有する中央歯車15を有している。中央歯車15は、支軸15aとは反対側(
図6において上側)に円柱形状の支持ボス15b(
図6参照)が設けられており、この支持ボス15bが第2連結部132の基部内面132iに摺動可能に接している。したがって、基台14は、第2外殻部12に固定された中央歯車15の周りを回転する。
【0025】
中央歯車15の周りには、例えば、3個の遊星歯車16が中央歯車15の歯に噛み合うように設けられている。すなわち、この遊星歯車16は、上基台部141に対して回転可能に取付けられている。また、基台14の外側(
図6において上側)には、カップ状の第1部品21が取付けられている。
【0026】
上基台部141と、下基台部142と、の固定するときには、中央歯車15、及び遊星歯車16が取付けられた状態で、上基台部141のねじボス141bと下基台部142のねじ穴142bとを合わせて止めねじ41にて締結する。これにより、各歯車は、基台14内で回転可能収容される。更に、支軸15aは、前述したように、基台中央孔142aから基台裏面側に突出(
図7参照)している。
【0027】
このように構成されていることで、第3部品23を回転させることで、基台14は玩具中心軸CL1を中心にして回転する。また、第1外殻部11も、同時に回転する。更に、3個の第1部品21は、基台14の回転と共に基台14に対して相対的に回転(自転)する。なお、公転方向(矢印A方向)と自転(矢印B方向)とは、同一方向に回転する。
【0028】
図9は、玩具1の他の遊戯形態を示す側面図である。
玩具1は、第1外殻部11と第2外殻部12とは、上述したように、連結部13によって容易に着脱できる構成となっている。したがって、
図9に示すように、第1外殻部11は、コマとして楽しむことができる。例えば、第1外殻部11の外表面11sの頂部には、球形突起11cが突設されており、ここがコマの先端として機能し、また、第1連結部131がコマの回転操作軸として機能する。
【0029】
以下、本実施形態の変形例について、
図10、及び
図11を参照して説明する。
図10は、玩具1の変形例を示す斜視図である。
図11は、変形例における玩具内部構造を示す要部断面図である。
【0030】
図10、及び
図11に示す変形例においては、
図4に示したティーカップ状の第1部品21が棒状の部品に変更された構成である。この棒状の第1部品21は、基台14と第1外殻部11との間に掛け渡されている。この棒状の第1部品21は、基台14に設けられた棒保持孔14hを貫通し、その下端21dが基台14の下側に設けられたガイド板28の上面28aに接触している。
【0031】
また、棒状の第1部品21の上端部分は、第1外殻部11の内表面11iに設けられたガイド筒部11dにより支持されている。ガイド筒部11dは、第1部品21の上端部分を上下スライド可能に支持するスライド空間11eを備えている。
【0032】
なお、第1部品21の上端部分には、突出部又は平坦部21cが設けられており、第1部品21の回転(自転)を防止するように構成されている。また、第1部品21の上下方向の中段には、外側に向って突出した保持部21a設けらており、第2部品22を空中に浮いているように保持することができる。
【0033】
基台14は、ガイド板28の環状リブ28bにより回転可能に保持されている。したがって、第3部品23を回転操作することで、基台14が回転される。これにより、棒状の第1部品21は、その下端21dがガイド板28の上面28aに接した状態で回転移動する。これによって、第1部品21は、回転しながら基台14の回転面に対して交差方向の移動(上下移動)を繰り返す、回転木馬のような動作をする。
【0034】
以上述べたように、本実施形態の玩具本体部10は、全体形状を球形状で構成されているので、物品供給装置から供給可能な玩具1である。そして、第1外殻部11と、第2外殻部12と、が第1外殻部11及び第2外殻部12の縁部11a,12aよりも内側に位置し且つ両外殻部11,12を弛緩した状態で連結部13にて連結されているので、両外殻部11,12間に空間が形成される。この空間を、第1形態1Fにおいては、部品の収容空間として利用でき、第2形態2Fにおいて、遊戯空間として利用することができる。
【0035】
また、本実施形態の玩具1では、第1外殻部11、及び第2外殻部12は、連結部13を介して着脱可能に構成されているので、第1外殻部11と第2外殻部12との組み合わせを、異なったもの同士を連結して玩具1のバリエーションを楽しむことができる。
【0036】
また、本実施形態の玩具1では、第1外殻部11は、連結部13を構成する第1連結部131が第1外殻部11の内表面11iの中央部に設けられ、また、湾曲面に構成された第1外殻部11の外表面11sの頂部(外表面11sの中央外側)に球形突起11cが設けられているので、第1連結部131を軸部としてコマとしても楽しむことができる。
【0037】
また、本実施形態の玩具1では、その全体形状においては、略球形状に構成されているが、第2外殻部12の外表面12sの底面側に平面部12bが設けられているので、この平面部12bを、載置部40に載置可能な部分として使用できる。
【0038】
また、本実施形態の玩具1では、基台14は、第1外殻部11と共に回転可能に構成されているので、第2外殻部12に対し回転する部分を大きくでき、その動きを楽しむことができる。
【0039】
また、本実施形態の玩具1では、第1外殻部11、及び第2外殻部12に嵌合可能な補助部品18を備えているので、第1外殻部11と第2外殻部12とが連結されている状態において形成される第1外殻部11と第2外殻部12の離間空間を覆うようにできる。したがって、第1形態1Fにおいて、玩具本体部10を球状型形状に近付けることができ、離間空間に部品を収容することができる。更に、補助部品18は、遊戯状態では使用しないが、着脱可能な二部部材の組合せで構成されているので、その着脱が容易であり、玩具1の持ち運び時に装着して、フィギュア等の第2部品22の保護部材として使用することができる。また、補助部品18は、玩具本体部10とは異なる色で構成されているので、玩具本体部10とは区別し易い構成となっている。
【0040】
また、本実施形態の玩具1においては、基台14は、基台14上で動作可能な複数の第1部品21を備えており、第1部品21が、基台14の回転と共に自転や上下往復動するように構成されているので、第1部品21に取り付けたキャラクタ等の第2部品22の複雑な動きを楽しむことがができる。
【0041】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその技術思想の範囲で適宜変更することができる。例えば、上記実施形態においては、第1外殻部11と第2外殻部12との連結において、基台14を介して間接的に連結する構成としたが、必ずしもこれに限るものではない。例えば、第1外殻部11と第2外殻部12とを基台14を貫通する連結部13にて直接連結した構成としてもよい。この場合、第1外殻部11、及び第2外殻部12が固定され、基台14が連結部13の周りを回転するような構成となる。
【0042】
また、上記実施形態においては、基台14の回転方向と第1部品21の回転方向とは、同一方向の回転としたが、必ずしもこれに限るものではなく、例えば、中央歯車15と遊星歯車16との間に歯車を設けることで、第1部品21を逆方向の回転としても良い。
【符号の説明】
【0043】
1 玩具
1F 第1形態
2F 第2形態
10 玩具本体部
11 第1外殻部
11a 第1外殻部の縁部
11i 第1外殻部の内表面
11s 第1外殻部の外表面
12 第2外殻部
12a 第2外殻部の縁部
12b 平面部
12s 第2外殻部の外表面
13 連結部
14 基台
18 補助部品
21 第1部品
22 第2部品
23 第3部品
40 載置部
131 第1連結部
132 第2連結部
181 第1補助部品
182 第2補助部品