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特許7536186乳癌診断システム及び乳癌診断システムの作動方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-08
(45)【発行日】2024-08-19
(54)【発明の名称】乳癌診断システム及び乳癌診断システムの作動方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/00 20060101AFI20240809BHJP
   G01N 21/17 20060101ALI20240809BHJP
   G01N 21/359 20140101ALI20240809BHJP
【FI】
A61B10/00 T
A61B10/00 E
G01N21/17 610
G01N21/359
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023519139
(86)(22)【出願日】2020-11-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-11
(86)【国際出願番号】 KR2020016091
(87)【国際公開番号】W WO2022065583
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-04-04
(31)【優先権主張番号】10-2020-0124448
(32)【優先日】2020-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518402576
【氏名又は名称】オリーブ ヘルスケア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】OLIVE HEALTHCARE INC.
【住所又は居所原語表記】(Munjeong-dong, Hanyang Tower), 4F, 12, Beobwon-ro 11-gil, Songpa-gu, Seoul 05836, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ソンホ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ヒョンソ
(72)【発明者】
【氏名】ホン,ヒソン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ソクジン
(72)【発明者】
【氏名】バン,スンヒョン
【審査官】▲高▼木 尚哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-150961(JP,A)
【文献】国際公開第2020/178522(WO,A1)
【文献】特開2015-089383(JP,A)
【文献】特開平11-037935(JP,A)
【文献】特開2014-208268(JP,A)
【文献】特開平05-261107(JP,A)
【文献】特表2019-520182(JP,A)
【文献】特開2009-133876(JP,A)
【文献】国際公開第2007/135993(WO,A1)
【文献】特開2005-278918(JP,A)
【文献】特開2017-070608(JP,A)
【文献】特開2018-038471(JP,A)
【文献】特開2009-225905(JP,A)
【文献】特開2008-073304(JP,A)
【文献】国際公開第2005/120349(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0058638(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 10/00
G01N 21/17
G01N 21/359
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近赤外線測定技術を利用する乳癌診断システムにおいて、
近赤外線領域の複数の波長の光を順次に対象体に出力し、前記対象体から反射した反射光を受信して順次に処理するプローブと、
前記プローブの動作を制御し、前記プローブがセンシングした前記反射光の光データを受信し、前記光データに基づいて前記対象体のクロモフォア濃度を各クロモフォア別に算出し、各クロモフォアの濃度値の分布を表すクロモフォアのイメージを生成する中央制御装置と、
前記中央制御装置で生成したイメージを出力するディスプレイとを含み、
前記プローブは、1つ以上の光照射モジュールと1つ以上の光収集モジュールを含むN個(Nは、1以上の自然数)のチャンネル信号処理部が配列されており、
前記各チャンネル信号処理部が順次に動作することで、前記各チャンネル信号処理部が前記反射光の前記光データを生成し、
前記中央制御装置は、前記プローブを通じたスキャン手続きをガイドする診察インターフェースを出力し、
前記診察インターフェースは、左側乳房領域と右側乳房領域をそれぞれ表示する撮影ガイドインターフェースを含み、
診断が必要な撮影領域を表示する第1のROIインターフェースと、前記診断が必要な撮影領域に対する対照領域として、撮影が必要な領域を表示する第2のROIインターフェースとを前記撮影ガイドインターフェースに表示する、乳癌診断システム。
【請求項2】
前記プローブは、前記複数のチャンネル信号処理部、前記チャンネル信号処理部の動作を制御する第1の制御部、及び前記第1の制御部の出力データを外部へ送信する第1の通信部を含む本体と、
前記本体の下面に配置された接触面とを含み、
前記チャンネル信号処理部の前記光照射モジュールと前記光収集モジュールは、前記接触面に形成された開口部を通じて外部へ露出した状態で配置され、
前記N個のチャンネル信号処理部は、前記プローブの一軸に沿って水平方向に配置され、
互いに隣接した前記チャンネル信号処理部の前記光照射モジュールと前記光収集モジュールは、互いに隣接して配置され、前記光照射モジュールが前記一軸に並ぶ行に配置され、前記光収集モジュールが前記光照射モジュールと所定距離離れて前記一軸に並ぶ行に配置される、請求項1に記載の乳癌診断システム。
【請求項3】
前記各チャンネル信号処理部は、
互いに隣接して配置された1つ以上の前記光照射モジュールと、
前記光照射モジュールから所定距離離れて配置された前記光収集モジュールと、
前記第1の制御部の制御信号によって前記光照射モジュールを駆動するための駆動信号を順次に出力し、前記光収集モジュールで検出した前記反射光の前記光データを前記第1の制御部に伝達する駆動チップとをそれぞれ含み、
前記各チャンネル信号処理部の前記駆動チップは、前記光照射モジュールにおいて4個~12個の互いに異なる波長の光が順次に出力されるよう、4個~12個の駆動信号を順次に出力する、請求項2に記載の乳癌診断システム。
【請求項4】
前記第1の制御部は、前記各チャンネル信号処理部の前記駆動チップを動作させる制御信号を順次に伝達する第1のデコーダと、
前記各駆動チップから出力する前記反射光の前記光データを順次に受信して出力する第2のデコーダとを含む、請求項に記載の乳癌診断システム。
【請求項5】
前記プローブは、前記本体の外部ハウジングに点滅LED又は液晶ディスプレイをさらに含み、
前記第1の制御部は、前記各チャンネル信号処理部を通じて単位スキャンに当たる前記反射光の前記光データを全て受信することによって、前記点滅LED又は前記液晶ディスプレイを通じて単位スキャンが完了したことを表示し、
前記単位スキャンは、
前記プローブが前記対象体の第1位置に位置した後、第2位置に移動する前まで当該位置にて行われるスキャン動作である、請求項2に記載の乳癌診断システム。
【請求項6】
前記中央制御装置は、光の波長別測定値と複数のクロモフォア物質別濃度がそれぞれマッチングされた訓練データを基に機械学習された学習モデルに、前記プローブを通じてセンシングした前記反射光の波長別測定値を入力することで、前記対象体の前記クロモフォア濃度を算出する、請求項に記載の乳癌診断システム。
【請求項7】
前記中央制御装置は、前記各チャンネル信号処理部から伝達される単位スキャンデータを順次に受信し、前記各単位スキャンデータを前記学習モデルに印加して前記クロモフォア濃度を算出し、2次元座標上に前記クロモフォア濃度をそれぞれ表示することで単位フレームイメージを生成し、
前記単位スキャンデータは、前記各チャンネル信号処理部の前記光照射モジュールから出力された4個以上12個以下の互いに異なる波長の光に基づいて反射された前記反射光の前記光データを含むものであり、
各座標と座標との間の空き空間のデータは、補間アルゴリズムを通じて推定された値を表示する、請求項6に記載の乳癌診断システム。
【請求項8】
前記診察インターフェースは、前記プローブの前記単位スキャンデータ確保状態を表すスキャンガイドインターフェースをさらに含む、請求項に記載の乳癌診断システム。
【請求項9】
前記診察インターフェースは、
診断が必要な撮影領域を表示するROIインターフェースをユーザの選択によってN個(複数の自然数)表示し、これに対応する対照領域のROIインターフェースをN個表示する、請求項に記載の乳癌診断システム。
【請求項10】
前記中央制御装置は、前記クロモフォアの分布状態を表す前記クロモフォアイメージを出力する診断インターフェースを出力し、
前記診断インターフェースは、前記第1のROIインターフェースを利用して収集したデータを基に生成した診断領域の前記クロモフォアイメージと、前記第2のROIインターフェースを利用して収集したデータを基に生成した対照領域の前記クロモフォアイメージとを並んで配置して表示する、請求項に記載の乳癌診断システム。
【請求項11】
前記診断インターフェースは、前記各クロモフォアの種類別に前記診断領域の前記クロモフォアイメージと前記対照領域の前記クロモフォアイメージとを並んで配置して表示する、請求項10に記載の乳癌診断システム。
【請求項12】
近赤外線測定技術ベースの乳癌診断システムを利用した乳癌診断システムの作動方法において、
プローブがセンシングした対象体からの反射光の光データを受信し、前記光データに基づいて対象体のクロモフォア濃度を各クロモフォア別に算出するステップと、
前記算出されたクロモフォアの濃度値の分布を表すクロモフォアのイメージを生成するステップと、
前記生成したクロモフォアのイメージをディスプレイを通じて出力するステップとを含み、
前記クロモフォア濃度を算出するステップは、
光の波長別測定値と複数のクロモフォア物質別濃度がそれぞれマッチングされた訓練データを基に機械学習された学習モデルに、前記プローブを通じてセンシングした前記反射光の波長別測定値を入力することで、前記対象体の前記クロモフォア濃度を算出し、
前記プローブを通じたスキャン手続きをガイドする診察インターフェースを出力するステップをさらに含み、
前記診察インターフェースは、左側乳房領域と右側乳房領域をそれぞれ表示する撮影ガイドインターフェースを含み、
診断が必要な撮影領域を表示する第1のROIインターフェースと、前記診断が必要な撮影領域に対する対照領域として、撮影が必要な領域を表示する第2のROIインターフェースとを前記撮影ガイドインターフェースに表示する乳癌診断システムの作動方法
【請求項13】
前記診察インターフェースは、前記プローブの単位スキャンデータ確保状態を表すスキャンガイドインターフェースをさらに含み、
前記単位スキャンは、前記プローブが前記対象体の第1位置に位置した後、第2位置に移動する前まで当該位置にて行われるスキャン動作であり、
前記単位スキャンデータは、前記プローブで出力された4個以上12個以下の互いに異なる波長の光に基づいて反射された前記反射光の前記光データを含む、請求項12に記載の乳癌診断システムの作動方法
【請求項14】
前記診察インターフェースは、
診断が必要な撮影領域を表示するROIインターフェースをユーザの選択によってN個(複数の自然数)表示し、これに対応する対照領域のROIインターフェースをN個表示する、請求項12に記載の乳癌診断システムの作動方法
【請求項15】
前記クロモフォアイメージを出力するステップは、
クロモフォアの分布状態を表す前記クロモフォアイメージを出力する診断インターフェースを出力するステップを含み、
前記診断インターフェースは、前記第1のROIインターフェースを利用して収集したデータを基に生成した診断領域の前記クロモフォアイメージと、前記第2のROIインターフェースを利用して収集したデータを基に生成した対照領域の前記クロモフォアイメージとを並んで配置して表示する、請求項12に記載の乳癌診断システムの作動方法
【請求項16】
前記診断インターフェースは、前記各クロモフォアの種類別に前記診断領域の前記クロモフォアイメージと前記対照領域の前記クロモフォアイメージとを並んで配置して表示する、請求項15に記載の乳癌診断システムの作動方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳癌診断システムに関し、さらに詳しくは、近赤外線測定技術を利用して乳癌を診断する乳癌診断システム及び乳癌診断システムの作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
疾病の早期診断と治療は健康な生活を営むために重要である。多くの疾病のうち癌は生命を脅かし得る深刻な疾病であり、癌の早期診断と治療への関心がますます高まっている。
【0003】
一方、女性の場合は、乳癌、甲状腺癌、胃癌、大腸癌、肺癌などの癌のうち、乳癌の発病率が最も高く示されている。よって、乳癌を効果的に治療するために、早期に乳癌を効率良く診断できる方案を模索するための関心が集中されている。
【0004】
乳癌を診断するための従来の技術として、X線を利用して乳房の内部に存在する病変を検出する乳房撮影(Mammography)が知られている。しかし、乳房撮影は、乳房組織と癌に対するX線の吸収率の差が非常に小さいため、乳房組織から癌を選別することが難しいという問題がある。
【0005】
このような問題を解決するための方案として、光の波長を利用して乳房内部の組織に対する二次元あるいは三次元映像を取得する拡散光トモグラフィ(Diffuse Optical Tomography)を利用することで乳癌を診断する方法がある。
【0006】
例えば、韓国公開特許第10-2019-0048249号は、拡散光トモグラフィ(Diffuse Optical Tomography)を利用して乳癌を診断する装置及び方法を開示している。
【0007】
具体的に、韓国公開特許第10-2019-0048249号は、光信号と、光信号を利用して診断対象に照射された赤外線を検出した信号とをそれぞれデジタル信号に変換し、変換されたそれぞれのデジタル信号における信号の大きさの差と位相差を計算することで乳癌を診断する装置を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一つの課題は、近赤外線領域の複数の波長の光(DMW-NIRS(Discrete Multi Wavelength Near Infra-Red Spectroscopy)を利用して乳癌の診断を行うシステムにおいて、映像の撮影をより便利に行いながらも、乳癌の診断を正確に行うことができる乳癌診断システム及び乳癌診断システムの作動方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の課題は、上記したような課題に限定されるものではなく、言及されていない他の課題は、以下の記載から当業者にとって明確に理解できるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した技術的課題を解決するための技術的手段として、本発明の一実施例に係る乳癌診断システムは、近赤外線測定技術を利用する乳癌診断システムにおいて、近赤外線領域の複数の波長の光を順次に対象体に出力し、前記対象体から反射した反射光を受信して順次に処理するプローブと、前記プローブの動作を制御し、前記プローブがセンシングした反射光の光データを受信し、前記光データに基づいて前記対象体のクロモフォア濃度を各クロモフォア別に算出し、前記クロモフォアの濃度値の分布を表すクロモフォアのイメージを生成する中央制御装置と、前記中央制御装置で生成したイメージを出力するディスプレイとを含み、前記プローブは、1つ以上の光照射モジュールと1つ以上の光収集モジュールを含むN個(Nは、1以上の自然数)のチャンネル信号処理部が配列されており、前記各チャンネル信号処理部が順次に動作することで、前記各チャンネル信号処理部が前記反射光の前記光データを生成しても良い。
【0011】
また、前記プローブは、前記複数のチャンネル信号処理部、前記チャンネル信号処理部の動作を制御する第1の制御部、及び前記第1の制御部の出力データを外部へ送信する第1の通信部を含む本体と、前記本体の下面に配置された接触面とを含み、前記チャンネル信号処理部の前記光照射モジュールと前記光収集モジュールは、前記接触面に形成された開口部を通じて外部へ露出した状態で配置され、前記N個のチャンネル信号処理部は、前記プローブの一軸に沿って水平方向に配置され、互いに隣接した前記チャンネル信号処理部の前記光照射モジュールと前記光収集モジュールは、互いに隣接して配置され、前記光照射モジュールが前記一軸に並ぶ行に配置され、前記光収集モジュールが前記光照射モジュールと所定距離離れて前記一軸に並ぶ行に配置されても良い。
【0012】
また、前記各チャンネル信号処理部は、互いに隣接して配置された1つ以上の前記光照射モジュールと、前記光照射モジュールから所定距離離れて配置された前記光収集モジュールと、前記第1の制御部の制御信号によって前記光照射モジュールを駆動するための駆動信号を順次に出力し、前記光収集モジュールで検出した前記反射光の前記光データを前記第1の制御部に伝達する駆動チップとをそれぞれ含み、前記各チャンネル信号処理部の前記駆動チップは、前記光照射モジュールにおいて4個~12個の互いに異なる波長の光が順次に出力されるよう、4個~12個の駆動信号を順次に出力しても良い。
【0013】
また、前記第1の制御部は、前記各チャンネル信号処理部の前記駆動チップを動作させる制御信号を順次に伝達する第1のデコーダと、前記各駆動チップから出力する反射光の前記光データを順次に受信して出力する第2のデコーダとを含んでいても良い。
【0014】
また、前記プローブは、前記本体の外部ハウジングに点滅LED又は液晶ディスプレイをさらに含み、前記第1の制御部は、前記各チャンネル信号処理部を通じて単位スキャンに当たる前記反射光の前記光データを全て受信することによって、前記点滅LED又は前記液晶ディスプレイを通じて単位スキャンが完了したことを表示しても良い。
【0015】
また、前記中央制御装置は、光の波長別測定値と複数のクロモフォア物質別濃度がそれぞれマッチングされた訓練データを基に機械学習された学習モデルに、前記プローブを通じてセンシングした前記反射光の波長別測定値を入力することで、前記対象体の前記クロモフォア濃度を算出しても良い。
【0016】
また、前記中央制御装置は、前記各チャンネル信号処理部から伝達される単位スキャンデータを順次に受信し、前記各単位スキャンデータを前記学習モデルに印加して前記クロモフォア濃度を算出し、2次元座標上に前記クロモフォア濃度をそれぞれ表示することで単位フレームイメージを生成し、前記単位スキャンデータは、前記各チャンネル信号処理部の前記光照射モジュールから出力された4個以上12個以下の互いに異なる波長の光に基づいて反射された前記反射光の前記光データを含むものであり、各座標と座標との間の空き空間のデータは、補間アルゴリズムを通じて推定された値を表示しても良い。
【0017】
また、前記中央制御装置は、前記プローブを通じたスキャン手続きをガイドする診察インターフェースを出力し、前記診察インターフェースは、左側乳房領域と右側乳房領域をそれぞれ表示する撮影ガイドインターフェースを含み、診断が必要な撮影領域を表示する第1のROIインターフェースと、前記診断が必要な撮影領域に対する対照領域として、撮影が必要な領域を表示する第2のROIインターフェースとを前記撮影ガイドインターフェースに表示しても良い。
【0018】
また、前記診察インターフェースは、前記プローブの前記単位スキャンデータ確保状態を表すスキャンガイドインターフェースをさらに含んでいても良い。
【0019】
また、前記中央制御装置は、前記クロモフォアの分布状態を表すクロモフォアイメージを出力する診断インターフェースを出力し、前記診断インターフェースは、前記第1の部位を利用して収集したデータを基に生成した診断領域のクロモフォアイメージと、前記第2の部位を利用して収集したデータを基に生成した対照領域のクロモフォアイメージとを並んで配置して表示しても良い。
【0020】
また、前記診断インターフェースは、前記各クロモフォアの種類別に前記診断領域のクロモフォアイメージと前記対照領域のクロモフォアイメージとを並んで配置して表示しても良い。
【0021】
また、本発明の他の実施例に係る乳癌診断方法は、近赤外線測定技術ベースの乳癌診断システムを利用するものであり、プローブがセンシングした対象体からの反射光の光データを受信し、前記光データに基づいて対象体のクロモフォア濃度を各クロモフォア別に算出するステップと、前記算出されたクロモフォアの濃度値の分布を表すクロモフォアのイメージを生成するステップと、前記生成したクロモフォアのイメージをディスプレイを通じて出力するステップとを含み、前記クロモフォア濃度を算出するステップは、光の波長別測定値と複数のクロモフォア物質別濃度がそれぞれマッチングされた訓練データを基に機械学習された学習モデルに、前記プローブを通じてセンシングした前記反射光の波長別測定値を入力することで、前記対象体の前記クロモフォア濃度を算出するものである。
【0022】
課題を解決するためのその他の実施例の具体的な事項は、発明の説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0023】
上述した本発明の課題を解決するための手段によれば、本発明に係る乳癌診断システムは、プローブが無線構造を有し、複数個のチャンネル信号処理部を備えることで、一度に乳房の広い部分の測定データを収集するので、乳房を便利に撮影することができる効果を提供する。
【0024】
また、プローブで精密に乳房を撮影できる診察インターフェースが中央制御装置の制御によってディスプレイに出力されるので、乳房を精密に撮影することができる効果を提供する。
【0025】
また、診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが中央制御装置の制御によってディスプレイに同時に出力されるので、これらを同時に比較することで、乳癌を容易に把握することができる効果を提供する。
【0026】
さらに、クロモフォアの種類別に診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが出力される診断インターフェースが中央制御装置の制御によってディスプレイに出力されるので、クロモフォアの種類別に診断領域のクロモフォアイメージと対照領域のクロモフォアイメージとを比較することで、乳癌を精密に診断することができる効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施例に係る乳癌診断システムを示すブロック図である。
図2図1のプローブの一例を示す図である。
図3】対象体と接触して光データを収集する図2のプローブを示す図である。
図4図1のプローブの他の一例を示す図である。
図5】チャンネル信号処理部の駆動チップとデータを送受信する第1の制御部の第1のデコーダ及び第2のデコーダを示す図である。
図6図1の中央制御装置のデータ処理部を示すブロック図である。
図7図1の中央制御装置の第2の制御部の制御によってディスプレイの表示部に出力されるインターフェースを示すブロック図である。
図8図7の診察インターフェースを示すブロック図である。
図9図8の診察インターフェースがディスプレイの表示部に出力される一例を示す図である。
図10】チャンネル信号処理部別の光データの収集の完了が表示される図8のスキャンガイドインターフェースを示す図である。
図11】光データを収集するためのプローブの移動案内が表示される図8のスキャンガイドインターフェースを示す図である。
図12】クロモフォアイメージが出力された図7の診断インターフェースを示す図である。
図13】クロモフォアの種類別に診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが出力された図7の診断インターフェースを示す図である。
図14】診察インターフェースがディスプレイの表示部に出力される他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、添付した図面を参照しながら、本願の属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本願の実施例を詳しく説明する。ところが、本願は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されるものではない。そして、図面において、本願を明確に説明するために、説明とは関係ない部分は省略しており、明細書全体に亘って類似した部分に対しては類似した図面符号を付けている。
【0029】
本願の明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという場合、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。
【0030】
本願の明細書全体において、ある部材が他の部材の「上に」位置しているという場合、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、両部材の間にまた他の部材が存在する場合も含む。
【0031】
本願の明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。本願の明細書全体において使用される程度の用語「約」、「実質的に」などは、言及された意味に固有の製造及び物質許容誤差が提示される場合、その数値で、又はその数値に近接した意味として使用され、本願の理解を助けるために正確あるいは絶対的な数値が言及された開示内容を非良心的な侵害者が不当に利用することを防止するために使用される。本願の明細書全体において使用される程度の用語「~(する)ステップ」又は「~のステップ」は、「~のためのステップ」を意味するものではない。
【0032】
以下、添付した図面及び後述する内容を参照しながら本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。しかし、本発明は、ここに説明されている実施例に限定されるものではなく、他の形態に具体化されても良い。明細書全体に亘って同一な参照番号は同一な構成要素を表す。
【0033】
以下、本発明の実施例に係る乳癌診断システムの構成について説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施例に係る乳癌診断システムを示すブロック図である。
【0035】
図1を参照しながら説明すると、本発明の乳癌診断システム1は、乳房組織のクロモフォア(chromophore)物質別に光データを収集するためのプローブ1000と、インターフェース及びイメージを出力するディスプレイ2000と、プローブ1000の作動及びディスプレイ2000の出力を制御し、データを処理する中央制御装置3000とを含んでいても良い。
【0036】
図2は、図1のプローブの一例を示す図である。
【0037】
先ず、図1及び図2を参照しながらプローブ1000の構成について説明する。
【0038】
プローブ1000は、チャンネル信号処理部1100と、通知部1300と、第1の通信部1500と、第1の制御部1600と、本体とを含んでいても良い。
【0039】
チャンネル信号処理部1100は、プローブ1000にN個(Nは、1以上の自然数)が配列されても良く、入射光を乳房に照射する光照射モジュール1120と、乳房に照射された入射光が反射した光(以下、反射光という)の波長などの情報の測定値(以下、光データという)を収集する光収集モジュール1160と、駆動チップとを含んでいても良い。
【0040】
光照射モジュール1120は、近赤外線(near infrared ray)領域内の互いに異なる長さの波長を有する入射光を出力することのできるLD(laser diode)、LED(light emitting diode)、VCSEL(vertical cavity surface emitting laser)などの光出力素子を含んで構成されても良い。
【0041】
例えば、光照射モジュール1120は、波長の長さによって8種類に分類される入射光を出力できるように構成されても良い。このとき、光照射モジュール1120を構成する1つの光出力素子が8種類の波長を有する光を出力することができれば、光照射モジュール1120は1つの光出力素子にて構成されても良い。また、光照射モジュール1120を構成する1つの光出力素子が4種類の波長を有する光を出力することができれば、光照射モジュール1120はそれぞれ異なる波長の光を出力する2つの光出力素子にて構成されても良い。
【0042】
一方、光照射モジュール1120が出力する波長別の入射光の種類の個数は、乳房内部に存在するクロモフォアの種類の個数を基に決定されても良い。クロモフォアは、その種類によって特定長さの波長を有する光を効果的に吸収するため、それぞれのクロモフォア別に効果的に吸収する波長を有する入射光を乳房に照射し、反射光を収集及び分析することによって、乳房内部に存在するクロモフォアの種類別の濃度を測定することができる。
【0043】
光収集モジュール1160は、光を受信し、光データを収集することのできるフォトダイオード、フォトトランジスタ(photo transistor)、光電子増倍管(photo multiplier tube、PMT)、フォトセル(photo cell)などの光収集素子を含んで構成されても良い。
【0044】
光収集モジュール1160により収集された反射光の光データは、クロモフォアの濃度が算出されるように中央制御装置3000へ送信されても良い。
【0045】
図3は、対象体と接触して光データを収集する図2のプローブを示す図である。
【0046】
具体的に、図3を参照しながら説明すると、光照射モジュール1120と光収集モジュール1160とは、プローブ1000の所定面にて露出するようにプローブ1000に設けられ、プローブ1000の所定面が乳房などの光データ収集対象(以下、対象体という)10と接触すれば、光照射モジュール1120と光収集モジュール1160とが対象体10と接触しても良い。
【0047】
そして、光照射モジュール1120から照射された入射光が対象体10内部から反射すれば、反射光の光データを光収集モジュール1160が収集しても良い。光データは、反射光の波長、強度などに関する情報を含んでいても良い。
【0048】
図4は、図1のプローブの他の一例を示す図である。
【0049】
図4を参照すると、プローブ1000は、1つ以上のチャンネル信号処理部1100を含んでいても良い。
【0050】
例えば、図4に示すように、プローブ1000の所定面にて複数個の光照射モジュール1120と複数個の光収集モジュール1160が露出するよう、プローブ1000に複数個のチャンネル信号処理部1100が含まれていても良い。
【0051】
例えば、N個のチャンネル信号処理部1100がプローブ1000の一軸に沿って水平方向に配置され、互いに隣接したチャンネル信号処理部1100の光照射モジュール1120と光収集モジュール1160は、互いに隣接して配置され、光照射モジュール1120が一軸に並ぶ行に配置され、光収集モジュール1160が光照射モジュール1120と所定距離離れて一軸に並ぶ行に配置されても良い。このとき、光収集モジュール1160と光照射モジュール1120との離間距離に応じて近赤外線の浸透深さが調節されても良く、これにより、測定対象における測定深さが調節されても良い。例えば、近赤外線の浸透深さは、隔離距離の1/2程度の水準である。よって、光収集モジュール1160と光照射モジュール1120に対して適切な離間距離を設定することにより、最適な測定深さを設定することができる。
【0052】
言い換えれば、各々のチャンネル信号処理部1100に含まれた光照射モジュール1120と光収集モジュール1160との距離が同一に構成され、複数個の光照射モジュール1120はプローブ1000の所定面において第1の方向に一列に配置され、複数個の光収集モジュール1160はプローブ1000の所定面において第1の方向と平行な第2の方向に一列に配置されても良い。
【0053】
このように、プローブ1000が1つ以上のチャンネル信号処理部1100を含むことによって、プローブ1000は、対象体10と接触して光データを収集する際に、一度の接触で対象体10の広い部分の光データを収集することができる。
【0054】
一方、プローブ1000に設けられる複数個のチャンネル信号処理部1100に含まれた複数個の光照射モジュール1120及び光収集モジュール1160の配置構造が、上述した光照射モジュール1120及び光収集モジュール1160の配置構造に限定されるものではない。
【0055】
駆動チップ1180は、後述する第1の制御部1600の制御信号によって光照射モジュール1120を駆動するための駆動信号を順次に出力し、光収集モジュール1160で検出した反射光の光データを第1の制御部1600に伝達しても良い。
【0056】
そして、それぞれのチャンネル信号処理部1100の駆動チップ1180は、光照射モジュール1120において4個~12個の互いに異なる波長の光が順次に出力されるよう、4個~12個の駆動信号を順次に出力しても良い。
【0057】
通知部1300は、点滅LED、液晶ディスプレイなどを含んでプローブ1000本体の外部ハウジングに設けられても良く、プローブ1000の作動状態などをユーザに知らせる機能を果たしても良い。
【0058】
例を挙げて説明すると、通知部1300は、プローブ1000のチャンネル信号処理部1100が乳房と接触して光データの収集を完了すれば、点滅LEDを点滅させたり、液晶ディスプレイに光データ収集の完了に関する情報を表示することによって、ユーザにプローブ1000の光データ収集完了を知らせも良い。
【0059】
第1の通信部1500は、プローブ1000外の装置とデータを送受信できる従来の通信モジュールなどにより構成されても良く、wifi又はブルートゥース(登録商標)などの無線通信モジュールを含んで構成されても良い。
【0060】
例えば、プローブ1000が中央制御装置3000と無線連結されるように構成された場合は、中央制御装置3000から送信されるプローブ1000の作動に関する制御データなどを第1の通信部1500を通じて受信しても良い。そして、プローブ1000で収集した乳房の光データを第1の通信部1500を通じて中央制御装置3000へ送信しても良い。
【0061】
第1の制御部1600は、チャンネル信号処理部1100、通知部1300、第1の通信部1500の動作を制御しても良く、プロセッサ(processor)のようにデータを処理できる装置として具現されても良い。ここで、プロセッサは、例えばプログラム内に含まれたコード又は命令に表現された機能を果たすために物理的に構造化された回路を有する、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置を意味しても良い。このようにハードウェアに内蔵されたデータ処理装置の一例として、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit:CPU)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)などの処理装置を網羅し得るが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0062】
また、第1の制御部1600は、チャンネル信号処理部1100の駆動チップ1180とデータを送受信する第1のデコーダ1620及び第2のデコーダ1660をさらに含んでいても良い。
【0063】
図5は、チャンネル信号処理部の駆動チップ1180とデータを送受信する第1の制御部の第1のデコーダ及び第2のデコーダを示す図である。
【0064】
一方、図5を参照しながら説明すると、第1の制御部1600は、それぞれのチャンネル信号処理部1100の駆動チップ1180を動作させる制御信号を順次に伝達する第1のデコーダ1620と、それぞれの駆動チップ1180から出力する反射光の光データを順次に受信して出力する第2のデコーダ1660とを含んでいても良い。
【0065】
そして、第1の制御部1600は、それぞれのチャンネル信号処理部1100を通じて後述する単位スキャンに当たる反射光の光データを全て受信することによって、点滅LED、液晶ディスプレイのような通知部1300に単位スキャンが完了したことを表示するように制御信号を送信しても良い。
【0066】
本体は、チャンネル信号処理部1100、通知部1300、第1の通信部1500、第1の制御部1600を内部に収容可能なハウジングにより構成されても良く、下面に接触面が配置されても良い。光照射モジュール1120と光収集モジュール1160は、接触面に形成された開口部を通じて外部へ露出するように配置されても良い。
【0067】
次いで、ディスプレイ2000の構成について説明する。
【0068】
図1を参照しながら説明すると、ディスプレイ2000は、表示部2100と、第2の通信部2300とを含んでいても良い。
【0069】
表示部2100は、様々なイメージデータをイメージとして出力するか、インターフェースを出力することのできる従来のモニタ、液晶ディスプレイなどにより構成されても良い。
【0070】
第2の通信部2300は、ディスプレイ2000外の装置とデータを送受信できる従来の通信モジュールなどにより構成されても良い。
【0071】
例えば、ディスプレイ2000が中央制御装置3000と無線連結されるように構成された場合は、中央制御装置3000から送信されるイメージデータなどを第2の通信部2300を通じて受信しても良い。
【0072】
また、ディスプレイ2000は、タッチ入力モジュールをさらに含んでいても良く、これにより、ディスプレイ2000に表示される各種インターフェースの動作を制御することができ、これにより、中央制御装置3000の動作制御も行うことができる。
【0073】
次いで、中央制御装置3000の構成について説明する。
【0074】
図1を参照しながら説明すると、中央制御装置3000は、データを算出して処理するデータ処理部3100と、プローブ1000及びディスプレイ2000の作動を制御する第2の制御部3300と、第3の通信部3500とを含んでいても良い。
【0075】
中央制御装置3000は、プローブの動作を制御し、プローブがセンシングした反射光の光データを受信し、光データに基づいて対象体のクロモフォア濃度を各クロモフォア別に算出し、各クロモフォアの濃度値の分布を表すクロモフォアのイメージを生成する動作を行い、このような動作を行うプログラムを内蔵するメモリ、プログラムを実行する各種プロセッサを含んでいても良い。
【0076】
メモリは、プロセッサが処理するデータを一時的又は永久に格納する機能を果たしても良い。ここで、メモリは、揮発性格納媒体(volatile storage media)又は不揮発性格納媒体(non-volatile storage media)を含んでいても良いが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0077】
プロセッサは、プログラムを実行するものであり、例えばプログラム内に含まれたコード又は命令に表現された機能を果たすために物理的に構造化された回路を有する、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置を意味しても良い。このようにハードウェアに内蔵されたデータ処理装置の一例として、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit:CPU)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)などの処理装置を網羅し得るが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0078】
図6は、図1の中央制御装置のデータ処理部を示すブロック図である。
【0079】
図6を参照しながら説明すると、データ処理部3100は、プローブ1000から送信された光データを基にクロモフォアの濃度に関するデータを算出する算出モジュール3120と、算出されたクロモフォア濃度を基にクロモフォアの濃度値の分布を表すクロモフォアのイメージを生成する生成モジュール3160とを含んでいても良い。
【0080】
算出モジュール3120は、それぞれのチャンネル信号処理部1100で収集した光データ(以下、単位スキャンデータという)を受信し、それぞれの単位スキャンデータを基にクロモフォア濃度を算出しても良い。単位スキャンデータは、それぞれのチャンネル信号処理部1100の光照射モジュール1120から出力された複数個の互いに異なる波長の光に基づいて反射された反射光の測定値を含んでいても良い。
【0081】
例を挙げて説明すると、算出モジュール3120は、機械学習された学習モデル(以下、学習モデルという)を利用してクロモフォア濃度を算出しても良い。
【0082】
学習モデルは、特定長さの波長を有する入射光の情報、特定長さの波長を有する入射光が乳房に照射されることによって収集された反射光の光データの情報、収集された光データの情報と対応するクロモフォアの濃度に関する情報を含む訓練データを基に学習されても良い。
【0083】
具体的に、訓練データは、反射光の波長別測定値と複数のクロモフォア物質別濃度がそれぞれマッチングされたものである。例えば、第1乃至第8の波長の入射光が順次に入射される場合、反射光の測定値(例えば、光の強度)がa1~a8まで測定され、そのときの測定値を基に、個別クロモフォア物質の濃度b1~bnが既に知られているクロモフォア算出数学式によって算出されても良い。ここで、近赤外線領域における混濁媒体の吸収係数と散乱係数を測定することで混濁媒体が含んでいるクロモフォアの濃度を計算する方式自体は従来の技術に当たるので、これに関する詳細な説明は省略することとする。
【0084】
例えば、本発明においては、8種の反射光の測定値を基に、水(H2O)、脂質(lipid)、オキシヘモグロビン(oxy-hemoglobin、O2Hb)、デオキシヘモグロビン(deoxy-hemoglobin、HHb)のような4種のクロモフォア物質の濃度を算出しようとするとき、反射光の光データの測定値a1~a8別に算出された各クロモフォアの濃度b1、b2、b3、b4がラベリングされて学習データとして活用されても良い。このような学習データを複数個収集し、これらを機械学習アルゴリズムに適用する過程を通じて学習モデルを構築しても良い。
【0085】
このような訓練データを基に機械学習された学習モデルに、特定波長を有する入射光を照射して収集した特定光データを入力すれば、入力された入射光及び光データの情報と対応する訓練データとの比較を通じて乳房の特定クロモフォアの濃度が算出されることができる。
【0086】
一方、収集された光データは、キャリブレーション値を利用してキャリブレーションされた後、学習モデルに入力されても良い。
【0087】
例を挙げて説明すると、キャリブレーション値は、キャリブレーション値を測定するための基準となる対象(以下、基準対象という)に光照射モジュール1120で入射光を照射して収集された反射光の光データの理論的な測定値を、基準対象に光照射モジュール1120で実際に入射光を照射して収集された反射光の光データの測定値で分けた値となっても良い。
【0088】
そして、光照射モジュール1120で乳房に入射光を照射し、光収集モジュール1160で収集した反射光の光データの測定値に、キャリブレーション値を掛けることによって、収集された光データをキャリブレーションしても良い。
【0089】
このようにキャリブレーションされた光データを学習モデルに入力すれば、クロモフォア濃度を算出することができる。
【0090】
生成モジュール3160は、クロモフォアの濃度に応じて色、明度、彩度のうち何れか1つ以上が異なるイメージに関する情報を含むクロモフォアイメージを生成しても良い。
【0091】
例を挙げて説明すると、生成モジュール3160は、それぞれの単位スキャンデータを基に算出されたそれぞれのクロモフォア濃度が、2次元座標上に個別イメージ(以下、単位フレームイメージという)で表示され得るクロモフォアイメージを生成しても良い。
【0092】
そして、生成モジュール3160は、従来の補間アルゴリズム(interpolation algorithm)を利用してイメージに関するデータ(以下、イメージデータという)を生成しても良い。補間アルゴリズムとしては、線形補間(linear interpolation)、双線形補間(bilinear interpolation)、三次補間(cubic interpolation)、双三次補間(bicubic interpolation)などが使用されても良い。
【0093】
例を挙げて説明すると、乳房の第1の位置に関する第1の彩度を有するクロモフォアイメージと、乳房の第2の位置に関する第2の彩度を有するクロモフォアイメージとが生成された場合、第1の位置と第2の位置の中間位置には、第1の彩度と第2の彩度との平均彩度を有するイメージデータが対応するよう、補間アルゴリズムを利用して推定されたイメージデータ(以下、推定イメージデータという)を生成しても良い。
【0094】
第2の制御部3300は、プローブ1000の作動を制御する制御データをプローブ1000へ送信することで、プローブ1000の作動を制御しても良い。
【0095】
具体的に、第2の制御部3300は、プローブ1000のチャンネル信号処理部1100の光照射モジュール1120、通知部1300の作動を制御し、プローブ1000が光データを中央制御装置3000へ送信するように制御しても良い。
【0096】
例を挙げて説明すると、第2の制御部3300は、プローブ1000が乳房に入射光を照射したり、入射光の照射を中断するように光照射モジュール1120から出力される入射光の点滅を制御し、光照射モジュール1120から出力される入射光の強度、波長の長さを制御しても良い。
【0097】
そして、第2の制御部3300は、プローブ1000が複数個のチャンネル信号処理部1100を含む場合、複数個の光照射モジュール1120から入射光がランダム順に又は順次に照射されるように入射光の照射順番を制御しても良い。
【0098】
他の例を挙げて説明すると、第2の制御部3300は、プローブ1000が乳房と接触し、複数個のチャンネル信号処理部1100が何れも光データの収集を完了すれば、通知部1300が光データの収集の完了を通知する動作をするように通知部1300の作動を制御しても良い。
【0099】
さらに他の例を挙げて説明すると、第2の制御部3300は、プローブ1000が収集した光データを第1の通信部1500を通じて中央制御装置3000へ送信するようにプローブ1000を制御しても良い。
【0100】
第2の制御部3300は、ディスプレイ2000の作動を制御する制御データをディスプレイ2000へ送信することで、表示部2100の出力を制御しても良い。
【0101】
図7は、図1の中央制御装置の第2の制御部の制御によってディスプレイの表示部に出力されるインターフェースを示すブロック図である。
【0102】
図7を参照しながら説明すると、第2の制御部3300は、表示部2100に乳癌の診察を案内する診察インターフェース3320と、乳癌を診断できる診断インターフェース3360とを含むインターフェースが出力されるように表示部2100を制御しても良い。
【0103】
図8は、図7の診察インターフェースを示すブロック図である。
【0104】
図8を参照しながら説明すると、診察インターフェース3320は、撮影ガイドインターフェース3322と、スキャンガイドインターフェース3326とを含んでいても良い。
【0105】
図9は、図8の診察インターフェースがディスプレイの表示部に出力される一例を示す図である。
【0106】
図9を参照しながら説明すると、撮影ガイドインターフェース3322は、左側乳房領域と右側乳房領域をそれぞれ表示しても良い。
【0107】
具体的に、撮影ガイドインターフェース3322は、乳癌を診察する第1の部位が第1の座標系で表示される第1のROIインターフェース3322-1と、第1の部位を含む第1の乳房のイメージ3322-2と、第1の部位と比較される第2の部位が第2の座標系で表示される第2のROIインターフェース3322-3と、第2の部位を含む第2の乳房のイメージ3322-4とを含んでいても良い。
【0108】
第2の乳房のイメージ3322-4は、被検者の2つの乳房のうち第1の乳房のイメージ3322-2を除外した他の1つの乳房に関するものであり、第2のROIインターフェース3322-3は、ユーザの2つの乳房の中心を基準に第1のROIインターフェース3322-1と対称される第2の乳房上の部位であっても良い。このとき、第1のROIインターフェースは、スキャンが必要な領域を表すものであって、本発明の装置のユーザによって直接設定されても良い。一方、第2のROIインターフェースは、比較対象となる対照領域のスキャンのために提供されるものであって、ユーザによって直接設定されるか、第1のROIインターフェースが設定された後、第1のROIインターフェースと鏡面反射される領域に自動的に設定されても良い。
【0109】
スキャンガイドインターフェース3326は、ユーザがプローブ1000を利用して乳房内部の光データを収集できるようプローブ1000の操作を案内するように構成されても良く、第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3が拡大して表示される第3の座標系で構成されても良い。
【0110】
具体的に、スキャンガイドインターフェース3326は、ユーザがプローブ1000で第1の乳房3322-2の光データを収集する場合に、複数個のチャンネル信号処理部1100が第1の部位3322-1と接触している複数個の位置(以下、接触位置という)に関する座標、複数個のチャンネル信号処理部1100が第1の部位3322-1と接触する予定の位置(以下、接触予定位置という)に関する座標を含んでいても良い。
【0111】
そして、スキャンガイドインターフェース3326は、ユーザがプローブ1000で第2の乳房3322-4の光データを収集する場合に、複数個のチャンネル信号処理部1100と第2の部位3322-3との接触位置に関する座標、複数個のチャンネル信号処理部1100と第2の部位3322-3との接触予定位置に関する座標を含んでいても良い。
【0112】
図10は、チャンネル信号処理部別の光データの収集の完了が表示される図8のスキャンガイドインターフェースを示す図である。
【0113】
例えば、図10を参照しながら説明すると、プローブ1000が5個のチャンネル信号処理部1100を含む場合、1行目の5個の円形座標は、プローブ1000のそれぞれのチャンネル信号処理部1100と第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3との接触位置に関する座標であっても良い。
【0114】
そして、2行目~5行目の円形座標は、プローブ1000のそれぞれのチャンネル信号処理部1100と第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3との接触予定位置に関する座標であっても良い。
【0115】
一方、スキャンガイドインターフェース3326は、個別チャンネル信号処理部1100が光データの収集を完了すれば、光データの収集が完了した接触位置に対応する第3の座標系上の位置に光データの収集完了が表示されるように第2の制御部3300によって制御されても良い。つまり、プローブ1000の単位スキャンデータの確保状態を表しても良い。
【0116】
例えば、図10の(a)を参照すると、1行目の5個の円形座標に対応する位置において第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3と接触しているプローブ1000のそれぞれのチャンネル信号処理部1100が、1行目の1列目~3列目に当たる円形座標に対応する第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3の位置の光データの検出を完了する場合、第2の制御部3300は、1行目の1列目~3列目に当たる円形座標が点灯されるように表示部2100を制御しても良い。
【0117】
さらに他の例において、図10の(b)を参照すると、図10の(a)のように光データの検出を完了したチャンネル信号処理部1100が、1行目の4列目~5列目に当たる円形座標に対応する第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3の位置の光データの検出を完了する場合、第2の制御部3300は、1行目の4列目~5列目に当たる円形座標が点灯されるように表示部2100を制御しても良い。
【0118】
また、スキャンガイドインターフェース3326は、プローブ1000が第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3と接触してプローブ1000を構成する複数個のチャンネル信号処理部1100が全て光データの収集を完了すれば、プローブ1000が第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3上で移動して光データを収集するようプローブ1000の移動を案内するように第2の制御部3300によって制御されても良い。
【0119】
図11は、光データを収集するためのプローブの移動案内が表示される図8のスキャンガイドインターフェースを示す図である。
【0120】
例えば、図11の(a)を参照すると、プローブ1000は、3行目の5個の円形座標に対応する第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3の位置に5個のチャンネル信号処理部1100が位置するように位置しても良い。一方、プローブ1000の位置は、第3の座標系上において実線で表示されるように第2の制御部3300によって制御されても良い。
【0121】
そして、3行目の5個の円形座標に対応する第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3の位置において乳房と接触しているプローブ1000の複数個のチャンネル信号処理部1100が、3行目の1列目~5列目に当たる円形座標に対応する第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3の位置の光データの検出を完了する場合、第2の制御部3300は、プローブ1000を移動させる位置を案内する点線が4列目の周辺に表示されるように表示部2100を制御しても良い。
【0122】
図11の(b)を参照すると、点線により案内される位置にプローブ1000を移動させることによって、プローブ1000の位置を表示する実線も移動することができる。
【0123】
次いで、図11の(c)を参照すると、プローブ1000の位置を表示する実線が4列目の周辺に表示された点線と一致するようにプローブ1000を移動させれば、移動されたプローブ1000のチャンネル信号処理部1100が4列目の円形座標に対応する第1の部位3322-1又は第2の部位3322-3の位置の光データを収集する。
【0124】
一方、第2の制御部3300の制御によってプローブ1000の位置が表示される方式及びプローブ1000を移動させる位置が案内される方式は、上述した方式に限定されるものではない。
【0125】
診断インターフェース3360は、クロモフォアの分布状態を表すクロモフォアイメージを含んでいても良い。つまり、診断インターフェース3360は、クロモフォアイメージが第2の制御部3300の制御によって表示部2100にイメージとして出力されても良い。
【0126】
図12は、クロモフォアイメージが出力された図7の診断インターフェースを示す図である。
【0127】
図12を参照しながら説明すると、診断インターフェース3360は、第1のROIインターフェースを利用して収集したデータを基に生成した第1の部位3322-1である診断領域のクロモフォアイメージ3362と、第2のROIインターフェースを利用して収集したデータを基に生成した第2の部位3322-3である対照領域のクロモフォアイメージ3366とが同時に出力されるように第2の制御部3300によって制御されても良い。
【0128】
このように、診断インターフェース3360に診断領域のクロモフォアイメージ3362及び対照領域のクロモフォアイメージ3366が同時に出力されれば、ユーザは、この2つのイメージを容易に比較することで、第1の部位3322-1の乳癌を迅速で且つ正確に診断することができる。図面では説明の便宜性のために同じイメージが出力されているが、癌が存在する場合、診断領域のクロモフォアイメージ3362及び対照領域のクロモフォアイメージ3366は異なるように出力されるはずである。
【0129】
診断領域のクロモフォアイメージ3362及び対照領域のクロモフォアイメージ3366は、推定イメージを含んでいても良く、推定イメージは、第2の制御部3300の生成モジュール3160で生成した推定イメージデータが表示部2100にイメージとして出力されるものであっても良い。
【0130】
例を挙げて説明すると、生成モジュール3160が、光データが収集されていない第1の部位3322-1及び第2の部位3322-3の一部位置に対応するイメージデータとして上述した補間アルゴリズムを利用した推定イメージデータを生成すると、第2の制御部3300は、光データが収集されていない第1の部位3322-1及び第2の部位3322-3の一部位置に対応するイメージとして推定イメージが出力されるように表示部2100を制御しても良い。
【0131】
つまり、座標と座標との間の空き空間には、補間アルゴリズムを通じて推定された推定イメージデータを基に生成された推定イメージが表示されても良い。
【0132】
このように、診断インターフェース3360に出力される診断領域のクロモフォアイメージ3362及び対照領域のクロモフォアイメージ3366に光データが収集されていない位置に関するイメージとして合理的に推定されたイメージが出力され得るので、ユーザは、乳癌を診断し易くなるよう断絶のないクロモフォア濃度に関する連続的なイメージを提供されることができる。
【0133】
一方、診断インターフェース3360は、クロモフォアの種類別にクロモフォアイメージが出力されるように第2の制御部3300によって制御されても良い。
【0134】
図13は、クロモフォアの種類別に診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが出力された図7の診断インターフェースを示す図である。
【0135】
例えば、図13を参照しながら説明すると、診断インターフェース3360は、クロモフォアの種類別に診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが出力されるように第2の制御部3300によって制御されても良い。
【0136】
このように、診断インターフェース3360にクロモフォアの種類別に診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが共に出力されれば、ユーザは、診断領域のクロモフォアイメージと対照領域のクロモフォアイメージをクロモフォアの種類別に細密に比較することで、乳癌をより精密に診断することができる。
【0137】
図14は、診察インターフェースがディスプレイの表示部に出力される他の実施例を示す図である。
【0138】
本発明の他の実施例に係る診察インターフェース3320は、図9に示された実施例と比べて全体的なインターフェースの構成は略同一である。図14に示すように、本発明においては、乳房イメージ上に複数のROIインターフェース3322-1、3322-3を表示し、それによって各ROIインターフェース3322-1、3322-3別に光データを収集しても良い。
【0139】
例えば、ユーザによって第1側の乳房3322-2に4個のROIインターフェース3322-1が設定されても良く、これにより、対照領域の光データを収集するために第2側の乳房3322-4に4個のROIインターフェース3322-3が設定されても良い。
【0140】
以下、本発明の乳癌診断システムの作用及び効果について説明する。
【0141】
ユーザは、ディスプレイ2000の表示部2100に出力される診察インターフェース3320の案内に従い、プローブ1000を利用して乳癌を診察する第1の乳房3322-2の第1の部位3322-1、及びそれと比較される第2の乳房3322-4の第2の部位3322-3の光データを収集する。
【0142】
このとき、診察インターフェース3320の撮影ガイドインターフェース3322及びスキャンガイドインターフェース3326の案内に従いプローブ1000を移動させることによって、第1の部位3322-1及び第2の部位3322-3の光データを便利で且つ効果的に収集することができる。
【0143】
収集された第1の部位3322-1及び第2の部位3322-3の光データは中央制御装置3000に送信され、中央制御装置3000は、送信された光データを基にクロモフォア濃度を算出し、算出されたクロモフォア濃度を基にクロモフォアイメージを生成する。
【0144】
クロモフォアイメージが生成されると、中央制御装置3000は、ディスプレイ2000の表示部2100を通じて診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージを含む診断インターフェース3360が出力されるようにディスプレイ2000を制御する。
【0145】
診断インターフェース3360には診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが同時に出力されても良く、ユーザは、診断インターフェース3360に出力された診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージを同時に比較することによって、第1の部位3322-1の乳癌を容易で且つ迅速に診断することができる。
【0146】
また、診断インターフェース3360には、クロモフォアの種類別に診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが同時に出力されても良いので、ユーザは、診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージをクロモフォアの種類別に比較及び分析することによって、乳癌を精密に診断することもできる。
【0147】
このように、本発明に係る乳癌診断システムは、プローブが無線構造を有し、複数個のチャンネル信号処理部を備えることで、一度に乳房の広い部分の光データを収集するので、乳房を便利に撮影することができる効果を提供する。
【0148】
また、プローブで精密に乳房を撮影できる診察インターフェースが中央制御装置の制御によってディスプレイに出力されるので、乳房を精密に撮影することができる効果を提供する。
【0149】
また、診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが中央制御装置の制御によってディスプレイに同時に出力されるので、診断領域のクロモフォアイメージと対照領域のクロモフォアイメージとを同時に比較することで、乳癌を容易に把握することができる効果を提供する。
【0150】
さらに、クロモフォアの種類別に診断領域のクロモフォアイメージ及び対照領域のクロモフォアイメージが出力される診断インターフェースが中央制御装置の制御によってディスプレイに出力されるので、クロモフォアの種類別に診断領域のクロモフォアイメージと対照領域のクロモフォアイメージとを比較することで、乳癌を精密に診断することができる効果を提供する。
【0151】
本発明の一実施例に係る乳癌診断方法は、コンピュータにより実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータにより実行可能な命令語を含む記録媒体の形態に具現されても良い。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の可用媒体であっても良く、揮発性及び不揮発性の媒体、分離型及び非分離型の媒体を全て含む。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ格納媒体を含んでいても良い。コンピュータ格納媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータのような情報格納のための任意の方法又は技術に具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型の媒体を全て含む。本発明の方法及びシステムは特定の実施例と係わって説明されたが、それらの構成要素又は動作の一部又は全部は、汎用のハードウェアアーキテクチャを有するコンピュータシステムを使用して具現されても良い。
【0152】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能であるということを理解できるはずである。それゆえ、上記した実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されても良く、同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されても良い。
【0153】
本発明の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14