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特許7536318マルチメディアシステムにおける情報交換メカニズムおよびネットワーク伝送方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】マルチメディアシステムにおける情報交換メカニズムおよびネットワーク伝送方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 69/00 20220101AFI20240813BHJP
【FI】
H04L69/00
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2022007885
(22)【出願日】2022-01-21
(62)【分割の表示】P 2018539974の分割
【原出願日】2017-01-25
(65)【公開番号】P2022058715
(43)【公開日】2022-04-12
【審査請求日】2022-01-21
(31)【優先権主張番号】201610074851.X
(32)【優先日】2016-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201610074442.X
(32)【優先日】2016-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201610107748.0
(32)【優先日】2016-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】507190994
【氏名又は名称】上海交通大学
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI JIAO TONG UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】800 Dongchuan Rd.,Minhang District,Shanghai,200240,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 文軍
(72)【発明者】
【氏名】徐 異凌
(72)【発明者】
【氏名】王 延峰
(72)【発明者】
【氏名】孫 軍
(72)【発明者】
【氏名】柳 寧
【審査官】中川 幸洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-236999(JP,A)
【文献】特開2012-227736(JP,A)
【文献】DRAFT AMENDMENT ISO/IEC 23008-1:2013/DAM 1,2013年
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 69/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末設備からのデータパケットにおけるメッセージに応答し、前記端末設備と交換するためのメッセージを生成し、前記メッセージを用いて前記端末設備と交換するように設けられる、サーバーを備え、
前記メッセージは、
前記メッセージの識別コードを示すためのメッセージ識別フィールドと、
前記メッセージのバージョン番号を示すためのメッセージバージョン番号フィールドと、
前記メッセージの長さを示すためのメッセージ長識別フィールドと、
前記メッセージのペイロードを示すためのメッセージペイロードデータフィールドと、を含み、
前記メッセージペイロードデータフィールドは、
少なくとも前記メッセージが前記サーバーと前記端末設備との間においてダウンリンク状態であるか、または、前記メッセージの関連するメッセージが前記サーバと前記端末設備との間においてアップリンク状態であるか、を示すためのメッセージ内容種別識別(PRR_type)フィールドと、
前記メッセージの関連するメッセージのアップリンクシリアル番号を示すためのPOSTメッセージシリアル番号識別(POST_serial_number)フィールドと、
前記メッセージのダウンリンクシリアル番号を示すための応答メッセージシリアル番号識別(Response_serial_number)フィールドと、
フィードバック状態を示すための状態値(status_number)フィールドと、
前記メッセージのバイトデータフィールドを示すためのPRRデータバイト(PRR_data_byte)フィールドと、
前記バイトデータフィールドの内容フォーマットを示すためのmimeタイプ(mime_type)フィールドと、
前記バイトデータフィールドの内容長を示すためのPRRデータ長(PRR_data_length)フィールドと、
を含み、
前記PRR_typeフィールドは前記メッセージが前記サーバと前記端末設備との間においてダウンリンク状態であることを示すために使用される場合、前記サーバは、以下の操作により前記端末設備と交換するためのメッセージを生成するように設けられ、
前記操作は、
前記Response_serial_numberフィールドを使用して前記メッセージのダウンリンクシリアル番号を示すことと、
状態値フィールドが第フィードバック状態を示すために使用される場合、前記mime_typeフィールドを使用して前記メッセージのバイトデータフィールドの内容フォーマットを示すことと、
前記PRR_data_lengthフィールドを使用して前記バイトデータフィールドの内容長を示すことと、
前記PRR_data_byteフィールドを使用して前記バイトデータフィールドを示し、前記端末設備と交換するメッセージを得て、ここで、第1フィードバック状態は、前記メッセージの関連するメッセージのアップリンク伝送に成功したことをフィードバックするために用いられ、前記メッセージはダウンリンク中のフィードバックデータを含むことと、
を含む、
ことを特徴とするマルチメディアシステム。
【請求項2】
メッセージをパケット化してデータパケットを得て、前記データパケットをサーバに送信するように設けられる、端末設備を備え、
前記メッセージは、
前記メッセージの識別コードを示すためのメッセージ識別フィールドと、
前記メッセージのバージョン番号を示すためのメッセージバージョン番号フィールドと、
前記メッセージの長さを示すためのメッセージ長識別フィールドと、
前記メッセージのペイロードを示すためのメッセージペイロードデータフィールドと、を含み、
前記メッセージペイロードデータフィールドは、
少なくとも前記メッセージがサーバーと前記端末設備との間においてアップリンク状態であるか、または、前記メッセージの関連するメッセージが前記サーバーと前記端末設備との間においてダウンリンク状態であるか、を示すためのメッセージ内容種別識別(PRR_type)フィールドと、
前記メッセージのアップリンクシリアル番号を示すためのPOSTメッセージシリアル番号識別(POST_serial_number)フィールドと、
前記メッセージの関連するメッセージのダウンリンクシリアル番号を示すための応答メッセージシリアル番号識別(Response_serial_number)フィールドと、
フィードバック状態を示すための状態値(status_number)フィールドと、
前記メッセージのバイトデータフィールドを示すためのPRRデータバイト(PRR_data_byte)フィールドと、
前記バイトデータフィールドの内容フォーマットを示すためのmimeタイプ(mime_type)フィールドと、
前記バイトデータフィールドの内容長を示すためのPRRデータ長(PRR_data_length)フィールドと、
を含み、
前記PRR_typeフィールドは前記メッセージが前記サーバと前記端末設備との間においてアップリンク状態であることを示すために使用される場合、前記端末設備は、以下の操作により前記メッセージをパケット化するように設けられ、
前記操作は、
前記POST_serial_numberフィールドを使用して前記メッセージのアップリンクシリアル番号を示すことと、
前記mime_typeフィールドを使用して前記メッセージのバイトデータフィールドの内容フォーマットを示すことと、
前記PRR_data_lengthフィールドを使用して前記バイトデータフィールドの内容長を示すことと、
前記PRR_data_byteフィールドを使用して前記バイトデータフィールドを示し、パケット化したメッセージを得ることと、
を含む、
ことを特徴とするマルチメディアシステム。
【請求項3】
前記メッセージペイロードデータフィールドは、
少なくとも予備メッセージ機能を示す予備フィールドをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチメディアシステム。
【請求項4】
少なくとも予備メッセージ機能を示し、そのビット長は、バイトにおけるビット数の整数倍と前記メッセージ内容種別識別フィールドのビット数との間のビット数の差によって決定される予備フィールドをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチメディアシステム。
【請求項5】
前記メッセージ内容種別識別(PRR_type)フィールドに異なる値を割り振ることによって前記メッセージが前記サーバーと前記端末設備との間においてダウンリンク状態であること、および、前記メッセージの関連するメッセージがアップリンク状態であること、をそれぞれ示す、
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチメディアシステム。
【請求項6】
前記メッセージ内容種別識別(PRR_type)フィールドに0を割り振ることによって前記アップリンク状態を示し、1を割り振ることによって前記ダウンリンク状態を示す、
ことを特徴とする請求項5に記載のマルチメディアシステム。
【請求項7】
応答メッセージシリアル番号識別(Response serial number)フィールドを介して示される前記メッセージのダウンリンクジシリアル番号と前記POSTメッセージシリアル番号識別(POST serial number)フィールドを介して示される前記メッセージの関連するメッセージのアップリンクジシリアル番号とは互いに関連している、
ことを特徴とする請求項5に記載のマルチメディアシステム。
【請求項8】
前記状態値フィールドは異なる値を割り振ることによって少なくとも3つのフィードバック状態に対応して示し、該フィードバック状態は、
前記第1フィードバック状態と、
前記メッセージの関連するメッセージのアップリンク伝送に失敗し、少なくとも事前設定の時間内に受信が完了していない場合を含む第フィードバック状態と、
前記メッセージの関連するメッセージのアップリンク伝送に成功した第フィードバック状態と
含む、ことを特徴とする請求項1に記載のマルチメディアシステム。
【請求項9】
状態値フィールドは、前記第フィードバック状態においては「0X00」に割り振られ、前記第フィードバック状態においては「0X01」に割り振られ、前記第1フィードバック状態においては「0X02」に割り振られている、
ことを特徴とする請求項8に記載のマルチメディアシステム。
【請求項10】
前記状態値フィールドは、異なる値を割り振ることによって、少なくともISO標準のための予備およびプライベートフィールドのための予備のうちいずれか1つまたは2つを含む予備フィードバック状態をさらに対応するように示す、
ことを特徴とする請求項8に記載のマルチメディアシステム。
【請求項11】
前記状態値フィールドはISO標準のための予備のフィードバック状態においては「0X02~0X7F」に割り振られ、プライベートフィールドのための予備の状態においては「0X8F~0XFF」に割り振られている、
ことを特徴とする請求項10に記載のマルチメディアシステム。
【請求項12】
前記メッセージ識別フィールドは、占めるビット長が16であり、フォーマットが符号なし整数であり、
前記メッセージバージョン番号フィールドは、占めるビット長が8であり、フォーマットが符号なし整数であり、
前記メッセージ長識別フィールドは、占めるビット長が32であり、フォーマットが符号なし整数であり、
前記メッセージ内容種別識別(PRR_type)フィールドは、占めるビット長が1であり、フォーマットがビット列であり、
前記POSTメッセージシリアル番号識別(POST_serial_number)フィールドは、占めるビット長が8であり、フォーマットが符号なし整数であり、
前記応答メッセージシリアル番号識別(Response_serial_number)フィールドは、占めるビット長が8であり、フォーマットが符号なし整数であり、
前記PRRデータ長(PRR_data_length)フィールドは、占めるビット長が16であり、フォーマットが符号なし整数であり、
前記POSTメッセージシリアル番号識別(POST_serial_number)フィールドは、占めるビット長が8であり、フォーマットが符号なし整数であり、
前記PRR_data_byteフィールドは、占めるビット長が8の整数倍であり、フォーマットが符号なしデータであり、
前記メッセージは予備フィールドをさらに含み、前記予備フィールドは、占めるビット長が7であり、フォーマットがビット列である、
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチメディアシステム。
【請求項13】
前記予備フィールドに1111111を割り振ることを特徴とする請求項12に記載のマルチメディアシステム。
【請求項14】
請求項2に記載のマルチメディアシステムを採用するマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法であって、
端末設備が、所定のメッセージフォーマットに従って、メッセージをパケット化してデータパケットを生成するステップと、
前記データパケットをサーバーに伝送するステップと、
を含み、
前記メッセージは、
前記メッセージの識別コードを示すためのメッセージ識別フィールドと、
前記メッセージのバージョン番号を示すためのメッセージバージョン番号フィールドと、
前記メッセージの長さを示すためのメッセージ長識別フィールドと、
前記メッセージのペイロードを示すためのメッセージペイロードデータフィールドと、を含み、
前記メッセージペイロードデータフィールドは、
少なくとも前記メッセージが前記サーバーと前記端末設備との間においてアップリンク状態であるか、または、前記メッセージの関連するメッセージが前記サーバと前記端末設備との間においてダウンリンク状態であるか、を示すためのメッセージ内容種別識別(PRR_type)フィールドと、
前記メッセージのアップリンクシリアル番号を示すためのPOSTメッセージシリアル番号識別(POST_serial_number)フィールドと、
前記メッセージの関連するメッセージのダウンリンクシリアル番号を示すための応答メッセージシリアル番号識別(Response_serial_number)フィールドと、
フィードバック状態を示すための状態値(status_number)フィールドと、
前記メッセージのバイトデータフィールドを示すためのPRRデータバイト(PRR_data_byte)フィールドと、
前記バイトデータフィールドの内容フォーマットを示すためのmimeタイプ(mime_type)フィールドと、
前記バイトデータフィールドの内容長を示すためのPRRデータ長(PRR_data_length)フィールドと、
を含み、
前記端末設備が、所定のメッセージフォーマットに従って、前記メッセージをパケット化することは、
前記POST_serial_numberフィールドを使用して前記メッセージのアップリンクシリアル番号を示すことと、
前記mime_typeフィールドを使用して前記メッセージのバイトデータフィールドの内容フォーマットを示すことと、
前記PRR_data_lengthフィールドを使用して前記バイトデータフィールドの内容長を示すことと、
前記PRR_data_byteフィールドを使用して前記バイトデータフィールドを示し、パケット化したメッセージを得ることと、
を含む、
ことを特徴とするマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【請求項15】
所定のメッセージフォーマットは国際協定標準および/またはカスタム標準を含むことを特徴とする請求項14に記載のマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【請求項16】
前記端末設備が、所定のメッセージフォーマットに従って、前記メッセージをパケット化するステップは、
端末設備が、前記メッセージの予めカスタマイズされたビットペイロードデータフィールドのフォーマットまたはカスタムのフォーマットに従って、アップリンクバイトストリームをパケット化するステップと、
端末設備が、所定のメッセージフォーマットに従って、メッセージ全体をパケット化するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項14に記載のマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【請求項17】
ビットペイロードデータフィールドのフォーマットは、アップリンクバイトストリームデータおよびダウンリンクバイトストリームデータのフォーマットに基づくものである、ことを特徴とする請求項16に記載のマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【請求項18】
前記端末設備が、選択したネットワーク通信プロトコルフォーマットに従って、メッセージ全体をパケット化しプロトコルパケット化を行うことをさらに含む、ことを特徴とする請求項14に記載のマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【請求項19】
パケット化した後、
端末設備が、プロトコルフォーマットの定義に従って、1つまたは複数のpacketデータパケットを生成することを含む、データパケットを生成するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項14に記載のマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【請求項20】
請求項1に記載のマルチメディアシステムを採用するマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法であって、
サーバーが、端末設備から送信されたデータパケットを受信するステップと、
前記サーバーが、所定のメッセージフォーマットに従って、前記データパケットに対して解析してデータパケットにおけるメッセージを得て、前記データパケットにおけるメッセージにより前記端末設備と交換するためのメッセージを生成し、前記メッセージを用いて前記端末設備と交換するステップと、
を含み、
前記メッセージは、
前記メッセージの識別コードを示すためのメッセージ識別フィールドと、
前記メッセージのバージョン番号を示すためのメッセージバージョン番号フィールドと、
前記メッセージの長さを示すためのメッセージ長識別フィールドと、
前記メッセージのペイロードを示すためのメッセージペイロードデータフィールドと、を含み、
前記メッセージペイロードデータフィールドは、
少なくとも前記メッセージがサーバーと端末設備との間においてダウンリンク状態であるか、または、前記メッセージの関連するメッセージが前記サーバーと前記端末設備との間においてアップリンク状態であるか、を示すためのメッセージ内容種別識別(PRR_type)フィールドと、
前記メッセージの関連するメッセージのアップリンクシリアル番号を示すためのPOSTメッセージシリアル番号識別(POST_serial_number)フィールドと、
前記メッセージのダウンリンクシリアル番号を示すための応答メッセージシリアル番号識別(Response_serial_number)フィールドと、
フィードバック状態を示すための状態値(status_number)フィールドと、
前記メッセージのバイトデータフィールドを示すためのPRRデータバイト(PRR_data_byte)フィールドと、
前記バイトデータフィールドの内容フォーマットを示すためのmimeタイプ(mime_type)フィールドと、
前記バイトデータフィールドの内容長を示すためのPRRデータ長(PRR_data_length)フィールドと、
を含み、
前記サーバーが前記端末設備と交換するためのメッセージを生成することは、
前記PRR_typeフィールドは前記メッセージが前記サーバと前記端末設備との間においてダウンリンク状態であることを示すために使用される場合、
前記Response_serial_numberフィールドを使用して前記メッセージのダウンリンクシリアル番号を示すことと、
前記状態値フィールドが第フィードバック状態を示すために使用される場合、前記mime_typeフィールドを使用して前記メッセージのバイトデータフィールドの内容フォーマットを示し、ここで、第1フィードバック状態は、前記メッセージの関連するメッセージのアップリンク伝送に成功したことをフィードバックするために用いられ、前記メッセージはダウンリンク中のフィードバックデータを含むことと、
前記PRR_data_lengthフィールドを使用して前記バイトデータフィールドの内容長を示すことと、
前記PRR_data_byteフィールドを使用して前記バイトデータフィールドを示し、前記端末設備と交換するメッセージを得ることと、
を含む、
ことを特徴とするマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【請求項21】
前記サーバーが、所定のメッセージフォーマットに従って、前記データパケットに対して解析するステップは、
前記サーバーが、1つまたは複数のクライアントにより提出されたpacketデータパケットを受信した後、データパケットプロトコルヘッダに従って、完全なプロトコルレベルのペイロードデータフィールドを解析することを含む、
ことを特徴とする請求項20に記載のマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【請求項22】
前記サーバーが、所定のメッセージフォーマットに従って、前記データパケットに対して解析するステップは、
前記サーバーが、対応するネットワーク通信プロトコルフォーマットのペイロードフォーマットの定義に従って、完全なメッセージを解析することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項20に記載のマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【請求項23】
サーバーが、受信したデータパケットを解析するステップは、
サーバーが、前記メッセージにおけるメッセージヘッダの定義に従って、メッセージのビットペイロードデータフィールドに含まれるデータを解析することと、
サーバーが、メッセージの定義またはカスタムしたフォーマットに従って、ビットペイロードデータフィールドに含まれるデータを解析することと、
を含む、ことを特徴とする請求項20に記載のマルチメディアシステムにおける情報交換ネットワークの伝送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチメディアシステムにおける情報交換メカニズムに関し、より正確には、マルチメディアシステムにおける情報交換メカニズム、ネットワーク伝送方法および最適化伝送メカニズムに関する。
【背景技術】
【0002】
クラウドコンピューティング、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)、スマートウェアラブルデバイスなど次世代アプリケーションの消費形態が興っている。これにともない、従来のオーディオおよびビデオメディアに基づく一方向データ伝送は、既に各種アプリケーションのニーズを満たさなくなっている。次世代マルチメディア伝送システムにおける新しいデータ伝送フォーマットは、各種可能なデータタイプを含むべきであり、同時に通信する双方は双方向通信をサポートすることにより異なるビジネスロジックおよびビジネスプロセスを実現する必要がある。
【0003】
リアルタイムな情報交換は、将来マルチメディアシステムにおけるデータ交換の重要な趨勢になりつつあり、ユーザは交換データをリアルタイムにサーバーへアップロードすることによって、サーバーがユーザの現在の操作および作業状態を把握できるようにする必要がある。他方、サーバーは取得した情報に対して分析および計算を行い、迅速にレスポンスして、処理結果をリアルタイムにユーザへ伝送する。その特徴は、一回の情報データ量は小さいが、交換頻度が非常に高く、アップロード、プッシュダウンのリアルタイム性に対する要求が非常に高いことである。このため、メッセージフォーマットは簡単であり、オーバーヘッドが小さければ小さいほどよい。従って、このような迅速な情報交換に対するフォーマット設計およびネットワーク伝送方法の設計は、非常に重要である。
【0004】
非リアルタイムな情報交換は、主にリソースが交換情報をリクエスト/レスポンスすることであり、その目的は、ユーザが自身の必要に応じてサーバー側のリソースのデータを能動的にリクエストするというニーズを満たすことである。その特徴は会話型の交換であり、非リアルタイムに頻繁に交換するが、クライアント側からサーバー側までの通信リンクのサポート、およびサーバーの効果的なレスポンスが必要である。プロセスは、ユーザが番組ストリームを受信した後、それにより提供される記述ファイルおよびメディアデータを含む利用可能なリソース情報を得てから、サーバー側に対して相応するデータをリクエストし、サーバーはリクエストを受信した後、リクエストの正当性を確認し、正当である場合は確認情報を送信するとともにデータを伝送し、そうでなければ失敗情報を送信する。高効率なマルチメディア伝送システムは、より軽量型のリクエストおよびレスポンスの交換方式を満たすべきであり、同時にマルチメディアに対する交換フォーマットについてもサポートすべきである。
【0005】
検索によれば、出願番号がCN200310123710.5である中国特許文献には、マルチメディアオブジェクト付き番組内容および番組ガイドデータの通信しやすい番組固有情報データ構造に関するシステムが開示され、マルチメディアオブジェクトは、オーディオ、ビデオ、動画、静止画像、インターネット、電子メール、テキストおよびその他のタイプのデータを含む。該データ構造は、受動的に視聴されるような一方向通信アプリケーションおよび交換タイプ機能のような双方向通信アプリケーションをサポートする。デコーダは、パケット化された番組データおよび補助説明情報を含む番組固有情報を処理し、補助説明情報はマルチメディアオブジェクトタイプ、位置およびその他の説明的なインジケータを含む。これらのインジケータは異なる情報源から得られたマルチメディアオブジェクトの取得およびデコーディングに用いられ、ビデオ番組内容または番組ガイドを表示する複合ビデオ画像において表されるようにする。追加された補助位置および取得された説明情報を利用して、補充の番組固有情報ユニットおよび番組内容データを取得することができる。しかしながら、該文献に係る発明は、依然として従来のメディア伝送システムにおける高効率、双方向、迅速な情報交換が欠けている問題を上手く解決することができない。
【0006】
また、現在のネットワークトラフィックにおいて、マルチメディアサービス、特にビデオサービスはインターネットの大部分のトラフィックを占めている。如何にネットワーク伝送におけるビデオデータが占める帯域幅を効果的に低下させるかは、新しい研究ホットスポットとなっている。
【0007】
現在、市場で幅広く使用されているH.264、HEVCなどのビデオコーディング技術は、フレーム内コーディングおよびフレーム間コーディングなどの技術を採用し、極めて高いコーディング圧縮率およびコーディング効率を有するとともに、ユーザエクスペリエンスに殆ど影響を与えない。H.264によって圧縮されたビデオデータは、ネットワーク伝送過程において必要な帯域幅がより少なく、より経済的である。従って、H.264は発表されてすぐ巨大な成功を呼び、2011年末まで、すでに80%のビデオがH.264を使用してコーディングされている。
【0008】
H.264、HEVCのフレーム間コーディング技術は、動き推定および動き補正などの技術に基づき、ビデオの前後フレームの間の類似性を利用して、前後フレームの間の違いに対してコーディングし、よって、低い符号レートでコーディングすることができる。しかしながら、ある特定のビデオアプリケーションシーン、例えば、リモートデスクトップやリモートビデオモニタリングなどのシーンに対して、H.264、HEVCを使用してコーディングするには依然としてある程度の不備がある。このようなシーンと一般的なビデオアプリケイションとの主な区別は、大部分の時間において、ビデオ内容が変化せずまたは変化が非常に小さいことである。ビデオ内容が変化しない時間帯に、フレーム間コーディング、例えばH.264などのコーディング技術を採用しても、ビデオの各フレームに対してコーディングしなければならないため、依然として一定の帯域幅を占め、トラフィックを無駄にする。
【0009】
検索によれば、公開番号がCN101889447Aである中国特許文献には、データをコーディングする方法が開示され、該方法は、(a)複数の連続したビデオフレームのデータを含むビデオストリームのデータをキャプチャすることと、(b)1つまたは複数の、それぞれが上記ビデオストリームに対してランダムな時間間隔でキャプチャしたものである静止画像をキャプチャすることと、(c)順に各静止画像を上記ビデオフレーム内に組み込むことによって組み合わせデータストリームを形成することと、(d)順序パラメータセットにおける新しい構成プロパティの定義を修正することによって伝達される高解像度の静止画像の存在を利用することで、(e)上記組み合わせデータストリームをコーディングすることと、(f)コーディングした後の組み合わせデータストリームを一方向伝送として送信することと、を含む。
【0010】
また、公開番号がCN101878649Aである中国特許文献にも、ビデオとシリアルに高解像度のデジタル静止画像をコーディングするために拡張されたAVC標準が開示されている。
【0011】
しかしながら、上述の文献に係る発明は、依然として上記問題を解決することができなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、マルチメディアシステムにおける情報交換メカニズムおよびネットワーク伝送方法を提供することであり、従来のメディア伝送システムにおける高効率、双方向、迅速な情報交換メカニズムが欠けている問題を解決するとともに、ビデオストリームにおける静止画像に用いられる最適化伝送メカニズムを提供することにより、ビデオストリームにおける画像が変化しない場合、ビデオコーディングによる帯域幅の占用およびトラフィックの無駄を減少させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するための本発明に係る第1態様によれば、マルチメディアシステムにおける情報交換メカニズムであって、メッセージを採用して双方向、迅速な情報交換を実現し、前記メッセージは、メッセージ識別フィールドと、メッセージバージョン番号フィールドと、メッセージ長識別フィールドと、現在のメッセージペイロード(payload)のペイロードデータフィールドと、を含む。
【0014】
さらに、前記現在のメッセージペイロード(payload)のペイロードデータフィールドは、メッセージ内容種別識別フィールドを含み、または、予備フィールドをさらに含む。
【0015】
さらに、前記現在のメッセージペイロード(payload)のペイロードデータフィールドは、該メッセージのシリアル番号を示すフィールドと、該メッセージに関連付けるメッセージのシリアル番号を示すフィールドと、フィードバック状態を示すフィールドと、該メッセージの内容フォーマットを示すフィールドと、該メッセージの内容データ長を示すフィールドと、現在の交換情報を示すバイトデータフィールドと、を含む。
【0016】
本発明において、メッセージは会話型で交換し、ユーザリクエストとシステムレスポンスとのフォーマットは有機的に統一されており、本メカニズムをサポートするサーバーおよびクライアントの双方は、httpプロトコルのインターフェースがなくても、マルチメディアのリソースリクエスト/レスポンスなどに対する軽量型交換アプリケーションを実現することができる。これはメディアネットワーク伝送のために、極めて大きい便利を提供する。
【0017】
また、本発明により提供される柔軟なメッセージボディフォーマットメカニズムに合わせ、様々なメディアビジネスの具体的なニーズに対して、適切で具体的なメッセージフォーマットを設計することができる。迅速かつ高効率な伝送プロトコルに柔軟でカスタマイズ可能なメッセージボディフォーマットを合わせることにより、本発明は、全てのメディア伝送システムに応用可能である。
【0018】
上記目的を達成するための本発明に係る第2態様によれば、上記マルチメディアシステムにおける情報交換メカニズムに基づくマルチメディアシステムにおける情報データを交換するためのネットワーク伝送方法であって、端末設備が所定のメッセージフォーマットに従って、メッセージをデータパケットにパケット化するステップと、データパケットをネットワークサーバーに伝送するステップと、サーバーが所定のメッセージフォーマットに従って、データパケットに対してペイロードデータを解析し、相応する処理およびレスポンスを行うステップと、を含み、サーバーから端末設備まで上記対応するステップを行う。
【0019】
本発明により提供されるネットワーク伝送方法は、さらに、
ネットワーク端末設備が、メッセージボディの予めカスタマイズされた拡張可能なメッセージフォーマット内の具体的なビットペイロードデータフィールドのフォーマットまたはカスタムのフォーマットに従って、メッセージボディ「PRR_data_byte」フィールドをパケット化するステップaと、
ネットワーク端末設備が、交換メッセージエージェントのフォーマットに従って、メッセージ全体をパケット化するステップbと、
ネットワーク端末設備が、選択したネットワーク通信プロトコル「payload」フォーマットの定義に従って、メッセージをプロトコル「payload」にパケット化するステップcと、
ネットワーク端末設備が、プロトコルフォーマットの定義に従って、1つまたは複数のpacketネットワーク伝送データパケットを生成するステップdと、
ネットワークサーバーが、1つまたは複数のクライアントにより提出されたpacketデータパケットを受信した後、データパケットプロトコルヘッダに従って、完全なプロトコルレベルの「payload」データフィールドを解析するステップeと、
ネットワークサーバーが、選択したネットワークプロトコル「payload」フォーマットの定義に従って、完全なメッセージボディデータフィールドを解析するステップfと、
ネットワークサーバーが、メッセージヘッダの定義に従って、メッセージボディのビットペイロードデータフィールド(即ち、「PRR_data_byte」フィールドに含まれるデータ)を解析するステップgと、
ネットワークサーバーが、メッセージの定義またはカスタムされたフォーマットに従って、ビットペイロードデータフィールド(即ち、「PRR_data_byte」フィールドに含まれるデータ)を解析し、相応する処理およびレスポンスを行うステップhと、
を含む。
【0020】
サーバー側からネットワーク端末設備までの通信も、上記ステップのとおりに行う。該データフォーマットおよび応用方法は、ネットワークの双方向通信要求を満たす。
【0021】
上記目的を達成するための本発明に係る第3態様によれば、マルチメディアシステムにおける迅速な情報交換メカニズムであって、プロトコル伝送フォーマットに対してデータパケットを強制的に最小構成にし、プロトコルフォーマットのヘッダデータのサイズを簡略化することにより、プロトコルフォーマットを迅速な情報交換に適応させることを含み、前記プロトコルフォーマットのヘッダデータのサイズを簡略化することは、データパケット識別子(Packet_id)、タイムスタンプ(Timestamp)、データパケットシリアル番号(Packet_squence_number)の3つのフィールドのいずれか1つまたは2つまたは3つに対する簡略化であり、バイト数が小さいインジケータを利用して該3つのフィールドを使用するか否かを指示することにより、プロトコルフォーマットのヘッダデータのバイト数を小さくし、よってプロトコルフォーマットを迅速な情報交換に適応させる。
【0022】
具体的には、前記プロトコルフォーマットのヘッダデータのサイズを簡略化することとは、元のプロトコル伝送フォーマットにおける予備フィールドを標識ビットに選択し、Packet_id、Timestamp、Packet_squence_numberの3つのフィールドを簡略化することを使用するか否かの選択肢を提供することにより、プロトコルフォーマットのヘッダデータのバイト数を小さくし、よってプロトコルフォーマットを迅速な情報交換に適応させる。
【0023】
さらに、インジケータに採用されるアルファベット、符号などのタイプは限定されない。
【0024】
さらに、インジケータに採用されるT、PおよびF識別フィールドは、それぞれ1つのバイトを占める。
【0025】
さらに、前記プロトコルフォーマットのヘッダデータのサイズを簡略化することは、具体的には、元のプロトコル伝送フォーマットにおける予備フィールドを選択してそれぞれT識別フィールドに修正することであり、Tは、timestamp_flagタイムスタンプ識別子であり、1に設定するとtimestampフィールドを使用し、0に設定すると使用せず、交換情報が極めて高いリアルタイム性を有する場合、即ち、クライアント側またはサーバー側が該情報を受信すると即座にレスポンスする場合、該フィールドを0に設定するが、前提としては信頼できる下位層の通信プロトコルを提供することである。
【0026】
さらに、前記プロトコルフォーマットのヘッダデータのサイズを簡略化することは、具体的には、元のプロトコル伝送フォーマットにおける予備フィールドを選択してそれぞれP識別フィールドに修正することであり、Pは、packet_id_flagデータパケット識別子であり、1に設定するとpacket_idフィールドを使用し、0に設定すると使用せず、ペイロード情報量が小さく、1つのデータパケットを入れて伝送することができるかまたはデータパケットを下位層のプロトコルに引き渡して実現することができる場合、該フィールドを0に設定するが、前提としては信頼できる下位層の通信プロトコルを提供することである。
【0027】
さらに、前記プロトコルフォーマットのヘッダデータのサイズを簡略化することは、具体的には、元のプロトコル伝送フォーマットにおける予備フィールドを選択してそれぞれF識別フィールドに修正することであり、Fは、fragmentation_flagデータパケット識別子であり、1に設定するとpacket_sequence_numberフィールドを使用し、0に設定すると使用せず、該フィールドは「P」フィールドと合わせて使用されており、「P」フィールドを0に設定する条件を満たす場合、該フィールドを0に設定する。
【0028】
本発明に係る上記プロトコルフォーマットのヘッダデータのサイズを簡略化することによれば、バイト数を大幅に減少し、よってネットワーク伝送の速度を向上させ、迅速なネットワーク情報交換に適応することができる。さらに、該迅速なネットワーク情報交換の前提において、様々なメディアビジネスの具体的なニーズに対して、迅速なメッセージ交換フォーマットおよび双方向にリソースの迅速なリクエスト/レスポンスメッセージフォーマットを設計することができ、迅速、高効率な伝送プロトコルに柔軟かつカスタマイズ可能なメッセージボディフォーマットを合わせることにより、本発明は全てのメディア伝送システムに応用できる。
【0029】
前記迅速な情報交換において、迅速に交換されたメッセージ実体はシグナリングモードにおいて伝送される。
【0030】
さらに、前記迅速な情報交換において、迅速な交換情報エージェントは、リアルタイムな交換メッセージメッセージ識別フィールドと、メッセージのバージョン番号フィールドと、メッセージ長識別フィールドと、拡張フィールドと、現在のメッセージペイロード(payload)を示すデータフィールドと、を含む。
【0031】
さらに、異なるタイプのメッセージペイロードは異なるフォーマットを備え、リアルタイムな交換メッセージペイロード(payload)は、現在のメッセージシグナリングペイロード部分に拡張可能なデータ部分が含まれるか否かを示す拡張標識ビットフィールドと、該メッセージシグナリングに含まれた交換データ数を示すフィールドと、現在の交換情報を示すタイプと、現在の交換データ長を示すフィールドと、現在の交換情報を示すバイトデータフィールドと、ユーザによるカスタムまたは将来の拡張に用いられるデータフォーマットデータフィールドと、を含み、リソースリクエスト/レスポンスメッセージペイロード(payload)は、現在のユーザがリソースをリクエストする方法を示すリソースリクエスト方法識別フィールドと、現在のメッセージシグナリングペイロード部分に拡張可能なデータ部分が含まれるか否かを示す拡張標識ビットフィールドと、を含む。
【0032】
前記リアルタイムな交換メッセージペイロード(payload)に対して、本発明はその汎用フォーマットを予め定義し、具体的なメッセージフォーマットの定義を予め設定する。リソースリクエスト/レスポンスメッセージは会話型交換であり、ユーザリクエストとシステムレスポンスとのフォーマットは有機的に統一されており、本メカニズムをサポートするサーバーおよびクライアント側の双方は、httpプロトコルのインターフェースがなくても、マルチメディアのリソースリクエスト/レスポンスなどに対する軽量型交換アプリケーションを実現することができる。これはメディアネットワーク伝送のために、極めて大きい便利を提供する。
【0033】
上記目的を達成するための本発明に係る第4態様によれば、上記マルチメディアシステムにおける迅速な情報交換メカニズムに基づくマルチメディアシステムにおける交換情報データのネットワーク伝送方法であって、
ネットワーク端末設備が、メッセージボディの予め定義された迅速な交換メッセージペイロードデータフィールド(payload)のフォーマットまたはカスタムのpayloadフォーマットに従って、メッセージボディ「payload」フィールドをパケット化するステップaと、
ネットワーク端末設備が、迅速な交換メッセージエージェントのフォーマットに従って、メッセージ全体をパケット化するステップbと、
ネットワーク端末設備が、MMT(ISO/IEC 23008-1)の元のプロトコル「payload」フォーマットの定義に従って、メッセージをプロトコル「payload」にパケット化するステップcと、
ネットワーク端末設備が、プロトコルフォーマットの定義に従って、1つまたは複数のpacketネットワーク伝送データパケットを生成するステップdと、
ネットワークサーバーが、1つまたは複数のクライアントにより提出されたpacketデータパケットを受信した後、データパケットプロトコルヘッダに従って、完全なプロトコルレベルの「payload」データフィールドを解析するステップeと、
ネットワークサーバーが、プロトコル「payload」フォーマットの定義に従って、完全なメッセージボディデータフィールドを解析するステップfと、
ネットワークサーバーが、メッセージヘッダの定義に従って、メッセージボディの「payload」データフィールドを解析するステップgと、
ネットワークサーバーが、メッセージの定義またはカスタムされたフォーマットに従って、メッセージ「payload」データフィールドを解読し、相応する処理およびレスポンスを行うステップhと、
を含む。
【0034】
サーバー側からネットワーク端末設備までの通信も、上記ステップのとおりに行う。該データフォーマットおよび応用方法は、ネットワークの双方向通信要求を満たす。
【0035】
上記目的を達成するための本発明に係る第5態様によれば、ビデオストリームにおける静止画像に用いられる最適化伝送メカニズムであって、1つ前のフレームの画像の静止で変化しないフレームデータに対して標識ビットを追加し、該標識ビットの情報のみ伝送し該標識ビットのデータを伝送しないメカニズムであり、ストリームメディアビデオ伝送における静止画像フレームによる帯域幅の占用およびトラフィックの無駄の問題を解決する。
【0036】
具体的には、前記ビデオストリームにおける静止画像に用いられる最適化伝送メカニズムは、既存のビデオ伝送パケットヘッダのフォーマットに対し、伝送されるパケットヘッダまたはシグナリングにおいてビデオ画像静止フレーム標識ビットを設置し、ビデオ伝送中において、静止のビデオフレーム画像に対応するデータパケットに対し、パケットヘッダまたはシグナリングにおけるビデオ静止フレーム標識ビット情報のみを送信し、相応する静止フレームデータを切り捨て、クライアント側はビデオ静止フレーム標識ビットを受信した後、1つ前のフレームの画像を利用して現在のフレームの画像を再構築する。
【0037】
好ましい一実施形態として、前記伝送されるパケットヘッダまたはシグナリングにおいてビデオ静止フレーム標識ビットを設置することは、MMTPパケットヘッダにおける予備フィールドから1つのビットを取り出してビデオ静止フレーム標識ビットとし、現在のMMTPパケットに対応するフレームデータが1つ前のフレームと同じであることを指示することを指す。
【0038】
好ましい一実施形態として、前記伝送されるパケットヘッダまたはシグナリングにおいてビデオ静止フレーム標識ビットを設置することは、DU headerにおけるpriorityフィールドを使用し、特定の値を取って現在のMMTPパケットに対応するフレームデータが1つ前のフレームと同じであることを表示することを指す。
【発明の効果】
【0039】
従来技術に比べて、本発明の好適な効果は以下のとおりである。
(1)本発明に係る第1態様および第2態様の技術的解決手段によれば、情報交換メカニズムは様々な異なる交換型データの特徴に対し、統一の交換型データの伝送フォーマットを設計することができ、統一の交換型データを伝送することによって、通信する双方は異なるタイプのデータに適応するために発生するオーバーヘッドを大幅に節約することができ、さらに、メッセージボディにおける「payload」データフィールドもカスタムすることを許可し、メッセージヘッダにおける予備フィールドに合わせて、システムの拡張を非常に便利に実現することができる。本発明は、メディアネットワークの伝送効率を効果的に向上させることができる。
【0040】
(2)本発明に係る第3態様および第4態様の技術的解決手段によれば、迅速な情報交換メカニズムは、様々な異なる交換型データの特徴に対し、統一の交換型データの伝送フォーマットを設計することができ、統一の交換型データを伝送することによって、通信する双方は異なるタイプのデータに適応するために発生するオーバーヘッドを大幅に節約することができ、さらに、メッセージボディにおける「payload」データフィールドもカスタムすることを許可し、メッセージヘッダにおける予備フィールドに合わせて、システムの拡張を非常に便利に実現することができる。本発明は、メディアネットワークの伝送効率を効果的に向上させることができる。
【0041】
(3)本発明に係る第5態様の技術的解決手段によれば、MMTPパケットヘッダ、DU headerなどのような現在のビデオデータ伝送におけるパケットヘッダまたはシグナリングに対して、相応する静止フレーム標識ビットを設置し、標識ビットのみを伝送し、相応するフレームデータを伝送しない方法によって、ネットワーク帯域幅の使用を節約し、ストリームメディアビデオ伝送における静止画像フレームによる帯域幅の占用およびトラフィックの無駄を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明の実施例1における交換メッセージのメッセージ応用を示す図である。
図2】本発明の実施例2におけるメッセージの伝送および解析のプロセスを示すフローチャートである。
図3】本発明の実施例2におけるMMTP元のプロトコル伝送フォーマットのデータパケットフォーマットを強制的に最小構成にすることを示す図である。
図4】本発明の実施例2におけるリアルタイムな交換メッセージ応用を示す図である。
図5】本発明の実施例2における簡略化した後の最小データヘッダフォーマットを示す図である。
図6】本発明の実施例2におけるリソースリクエスト/レスポンスメッセージ応用を示す図である。
図7】本発明の実施例2におけるMMTの従来のpayloadのヘッダデータフォーマットを示す図である。
図8】本発明の実施例3におけるMMTPパケットヘッダにおける予備フィールドを静止フレーム標識ビットとすることを示す図である。
図9】本発明の実施例3におけるDU headerにおけるpriorityフィールドを使用することを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、図面を参照しながら非限定な実施例について詳細に説明することにより、本発明のその他の特徴、目的および利点を明確にする。
以下、本発明に係る実施例に対して詳細に説明する。本発明に係る実施例は、本発明に係る技術的解決手段を前提にして実施されており、詳細な実施形態および具体的な操作過程を提供している。指摘すべきことは、いわゆる当業者であれば、本発明の技術的思想から逸脱しない前提において、さらに様々な変形および改良を行うことができ、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。
【0044】
(実施例1)
本実施例では、マルチメディア伝送システムにおける情報交換メカニズムを提供することにより従来のメディア伝送システムにおける高効率、双方向、迅速な情報交換メカニズムが欠けている問題を解決する。上記メカニズムでは、統一の交換型データの伝送フォーマットを設計し、統一の交換型データを伝送することによって、異なる種別のデータに適応するために発生するオーバーヘッドを節約する。
【0045】
以下、本実施例の詳細について例を挙げながら説明する。本実施例の一実施形態において、交換情報エージェントは、表3に示すように、メッセージの識別コードを示すメッセージ識別フィールド(message_id)と、メッセージのバージョン番号を示すメッセージバージョン番号フィールド(version)と、メッセージの長さを示すメッセージ長識別フィールド(length)と、含まれているメッセージのペイロードを示す現在のメッセージペイロード(payload)のペイロードデータフィールド(message_payload)と、を含む。
【0046】
さらに、本実施例の一実施形態において、ペイロードデータフィールドは、少なくとも含まれているメッセージがサーバーとクライアントとの間において、アップリンク状態であるかまたはダウンリンク状態であるかを示すメッセージ内容種別識別フィールド(PRR_type)を含む。好ましくは、少なくとも予備情報機能を示す予備フィールド(reserved)をさらに含む。
【0047】
予備フィールドのビット長および割り当ての数は限定されず、好ましくは、バイト内のビット数(1バイトは8ビットである)の整数倍とメッセージ内容種別識別フィールドのビット数との間のビット数量の差により決定されており、表3に示すように、バイト内のビットが8ビットである場合、PRR_typeは1ビットを占め、本実施例においては予備フィールドを7ビットに設定し、「1111111」に割り当て、8の整数倍に設定することにより情報処理を便利にする。
【0048】
ここで、メッセージ内容種別識別フィールドは異なる値の割り当てによってアップリンク状態またはダウンリンク状態をそれぞれ示す。メッセージ内容種別識別フィールドは、表1におけるPRR_typeフィールド値のように、「0」に割り当てることによりアップリンク状態を示し、「1」に割り当てることによりダウンリンク状態を示す。
【表1】
【0049】
さらに、メッセージ内容種別識別フィールドがアップリンク状態である場合、即ち、本実施例において「0」に割り当てる形式に対応して、メッセージは、該メッセージのアップリンクシリアル番号を示すメッセージアップリンクシリアル番号識別フィールドである該メッセージのシリアル番号を示すフィールドと、アップリンクバイトデータフィールドのフォーマットを示す該メッセージの内容フォーマットを示すフィールドと、アップリンクバイトデータフィールドの長さを示す該メッセージの内容の長さを示すフィールドと、現在の交換がアップリンク状態である場合のバイトストリームを含むアップリンクバイトデータフィールドである現在の交換情報のバイトデータフィールドと、を含む。
【0050】
さらに、メッセージ内容種別の識別フィールドがダウンリンク状態である場合、即ち、本実施例において「1」に割り当てる形式に対応して、メッセージは、該メッセージのダウンリンクシリアル番号を示すメッセージダウンリンクシリアル番号識別フィールドである該メッセージに関連するメッセージのシリアル番号を示すフィールドと、フィードバック状態フィールドにより示し、かつ現在の交換がダウンリンク状態である際のバイトストリームを含むダウンリンクバイトデータフィールドであるフィードバック状態のフィールドと、を含み、上記ダウンシリアル番号と上記アップリンクシリアルとは関連づけており、該関連方式はアップリンクおよびダウンリンクする際にシリアル番号が同じであり、所定の方式が対応していることを含む。
【0051】
【表2】
【0052】
本実施例において、表2に示すように、フィードバック状態フィールドは異なる値の割り当てにより、少なくとも3つのフィードバック状態を対応するように示し、即ち、表2における0x00、0x01および0x02により対応する3つであり、それぞれ、情報のアップリンク伝送に成功し、上記メッセージはフィードバックデータとして理解できるダウンリンクのバイトストリームを含む第1フィードバック状態と、情報のアップリンク伝送に失敗し、少なくとも事前設定の時間内に受信が完了されていない場合を含む第2フィードバック状態と、情報のアップリンク伝送に成功した第フィードバック状態である。
【0053】
本実施例において、さらに好ましくは、上記3つのフィードバック状態以外に、さらに、ISO標準を予備する第4フィードバック状態、プライベートフィールドを予備する第5フィードバック状態を予備フィードバック状態として提供し、該予備フィードバック状態は任意の1つまたは2つまたは複数であってよい。各フィードバック状態と値の割り当てとの対応関係は、表2に示すとおりである。
【0054】
さらに、フィードバック状態の示されたフィールドが上記第フィードバック状態において、即ち、本実施例における値の割り当てが「0x02」に対応する形式において(良好な互換性を保持するために、フィードバック状態フィールドの値の割り当ては標準Hypertext Transfer Protocol (HTTP)プロトコルの状態コードstatus codesの値を参照することができる)、上記メッセージは、現在の交換情報のダウンリンクのバイト内容である現在の交換情報を示すバイトデータフィールドと、該ダウンリンクバイトストリームの内容フォーマットを示すフィールドである該メッセージの内容フォーマットを示すフィールドと、該ダウンリンクバイトストリームの内容長さを示すフィールドである該メッセージの内容データ長さを示すフィールドと、を含む。
【0055】
要するに、本発明に対し、メッセージにおけるデータフォーマット全体の構造は以下の表3に示す交換メッセージフォーマットを参照することができる。
【表3】
【0056】
表3において、Uimsbfは符号なし整数を示し、即ち、「unsinged integer, most significant bit first」であり、数字は該データ項が占めるビット数を表示する。Bslbfはビット列を表し、即ち、「Bit string, left bit first」である。
【0057】
注意すべきことは、表3は本発明の実施例の好ましい一態様にすぎず、各フィールド、データ、内容の長さ、位置およびフォーマットに対する限定にならない。
【0058】
上記マルチメディア伝送システムにおける情報交換メカニズムに基づき、本実施例はさらに交換情報データのネットワーク伝送方法を提供し、一実施形態として、本実施例に係るメッセージデータのネットワーク伝送方法は、ネットワーク端末設備(クライアント)とネットワークサーバーとの間に応用され、具体的には、
ネットワーク端末設備が、メッセージボディの予めカスタマイズされた交換メッセージエージェントフォーマットにおける具体的なビットペイロードデータフィールドのフォーマットまたはカスタムのフォーマットに従って、メッセージボディ「PRR_data_byte」フィールドをパケット化するステップaと、
ネットワーク端末設備が、交換メッセージエージェントのフォーマットに従って、メッセージ全体をパケット化するステップbと、
ネットワーク端末設備が、選択したネットワーク通信プロトコル「payload」フォーマットの定義に従って、メッセージをプロトコル「payload」にパケット化するステップcと、
ネットワーク端末設備が、プロトコルフォーマットの定義に従って、1つまたは複数のpacketネットワーク伝送データパケットを生成するステップdと、
ネットワークサーバーが、1つまたは複数のクライアントにより提出されたpacketデータパケットを受信した後、データパケットプロトコルヘッダに従って、完全なプロトコルレベルの「payload」データフィールドを解析するステップeと、
ネットワークサーバーが、選択したネットワークプロトコル「payload」フォーマットの定義に従って、完全なメッセージボディデータフィールドを解析するステップfと、
ネットワークサーバーが、メッセージヘッダの定義に従って、メッセージボディのビットペイロードデータフィールド(即ち、「PRR_data_byte」フィールドに含まれたデータ)を解析するステップgと、
ネットワークサーバーが、メッセージの定義またはカスタムされたフォーマットに従って、ビットペイロードデータフィールド(即ち、「PRR_data_byte」フィールドに含まれたデータ)を解析し、相応する処理およびレスポンスを行うステップhと、
を含む。
【0059】
サーバー側からネットワーク端末設備までの通信も、上記ステップのとおりに行う。該データフォーマットおよび応用方法は、ネットワークの双方向通信要求を満たす。
【0060】
一実施形態として、本実施例に係るメッセージフォーマットによりユーザがカスタマイズしたjsonフォーマットのメッセージ内容を伝送することを例として、メッセージ交換の実施ステップを説明する。本実施例は良好な拡張性および柔軟性を有し、ユーザはjson等のフォーマットを非常に便利に使用して、自分のカスタマイズ情報を伝送することができる。以下は、実際のステップについての説明である。
【0061】
情報内容をjsonファイルに書き込む。例えば、ユーザが番組を選択して放送し、放送中にプレーヤのプログレスバをドラッグすることにより直接番組のある時点にジャンプして視聴する。この場合、該時点情報をアップロードしなければならないため、特定の位置からデータパケットを取得し始める。該リクエストに従って生成されるjsonファイル内容は以下の通りである。
{”eventType”:”request_movie_by_time”,”movieID”:”123”,”time”:”17:50”}
【0062】
この例において、「PRR_type」フィールド値を「0」に設定し、「POST_serial_number」フィールド値を「111」に設定し、「mime_type()」フィールド値を、mime標準に従ってjsonファイルタイプに対応する値に設定する。
【0063】
該jsonファイルをbitストリームとしてメッセージボディの「PRR_data_byte」データフィールドに書き込み、その後、メッセージを送信すればよく、具体的なメッセージ伝送の下位層は任意の互いに適応するプロトコルおよび物理層を使用することができる。
【0064】
サーバーは該アップロードメッセージを受信した後、相応する解析を行い、フィードバック情報を提供する。フィードバック情報内容もjsonフォーマットを用いて構成する。そうすると、サーバーにより返信されるダウンロードメッセージに対し、具体的な値の設定は以下の通りである。
【0065】
「PRR_type」フィールド値を「1」に設定し、「Response_number」フィールド値を「111」に設定し、「status_number」フィールド値を「0x02」に設定し、「mime_type()」フィールド値を、mime標準に従ってjsonファイルタイプに対応する値に設定する。そして、該jsonファイルをbitストリームとしてメッセージボディの「PRR_data_byte」データフィールドに書き込み、その後、メッセージを送信する。
該プロセスは、図1に示されるとおりである。
【0066】
標準でないメッセージフォーマットを介して情報交換を行う方式は、異なるサーバーおよびクライアントに対して繰り返した開発を行わなければならない。これに対して、本発明によれば、情報フォーマットの標準化を介して、マルチメディア伝送ネットワークを構成する複雑性を効果的に低下させることができる。
【0067】
理解すべきことは、以上は本発明の一実施例に過ぎず、本発明はさらにその他の伝送システムに応用されることができ、具体的なビジネスニーズに対し、伝送必要なネットワーク交換情報データを抽出し、情報データをメッセージの「payload」における「PRR_data_byte」データフィールドに書き込んだ後、交換情報データのネットワーク伝送方法に記載されたステップ通りに実行さえすれば、実現することができる。このことは、本発明に係る技術的解決手段をもとに、いわゆる当業者は容易に理解できる。
【0068】
(実施例2)
本実施例は、他の1つのマルチメディア伝送システムにおける迅速な情報交換メカニズムを提供し、プロトコル伝送フォーマットのデータパケットを強制的に最小構成にすることに対し、プロトコルフォーマットヘッダデータのサイズを簡略化し、プロトコルフォーマットを迅速な情報交換に適応させ、さらに、迅速なメッセージ交換フォーマットおよび双方向リソース迅速リクエスト/レスポンスメッセージフォーマットを対応するように設計することにより、全てのメディア伝送システムに応用することができ、同時に相応するネットワーク伝送方法を提供することにより、該迅速な情報交換におけるデータフォーマットを応用することで、従来のメディア伝送システムにおける高効率、双方向、迅速な情報交換メカニズムが欠けている問題を解決する。
以下、一実施例を提供することにより、本実施例の実施の詳細について例示的に説明する。
【0069】
(1)プロトコルの改良
本実施例における交換情報のプロトコルフォーマットは、MMTPプロトコルを改良することにより高効率、迅速なネットワーク情報交換にさらに適応させ、応用される範囲を全てのメディア伝送システムに拡大させ、MMTPプロトコルに限定されないようにする。
【0070】
選択可能なフィールド以外に、MMTPの元のプロトコル伝送フォーマットの強制的に最小構成にするデータパケットは、プロトコルのバージョンを示すフィールド「V」と、「packet_counter」データフィールドが存在するか否かを示す標識フィールド「C」と、「FEC」(前方誤り訂正)データフィールドが存在するか否かを示す標識フィールド「FEC」と、拡張ヘッダデータフィールドが存在するか否かを示す標識フィールド「X」と、該ペイロード情報内容がランダムアクセスポイント(Random Access Point)特性を備えるか否かを示す標識フィールド「R」と、予備フィールド「r」および「RES」と、ペイロード情報の種別を示す標識フィールド「Type」と、Packet_id識別フィールドと、Timestampタイムスタンプフィールドと、Packet_sequence_numberシリアル番号識別フィールドと、を含む。
そのバイトフォーマットは、図3に示されるとおりである。
【0071】
本実施例では、交換情報の高効率、迅速な要求に対し、元のフォーマットにおける予備フィールド(即ち、「r」および「RES」フィールド)を標識ビットとして使用し、Packet_id、Timestamp、Packet_squence_numberの3つのフィールドを簡略化する選択肢を提供することによって、プロトコルフォーマットヘッダデータのサイズを効果的に簡略化している。
【0072】
元の予備フィールド位置の「r」(1bit)を「T」識別フィールドに修正する。
「T」は、timestamp_flagであり、1に設定するとtimestampフィールドを使用し、0に設定すると使用しない。交換情報が極めて高いリアルタイム性を有する場合、即ち、クライアント側またはサーバー側が該情報を受信して即座にレスポンスする場合、該フィールドを0に設定することができるが、前提は信頼できる下位層の通信プロトコルを提供することである。
【0073】
元の予備フィールド位置の「RES」(2bits)を「P」および「F」識別フィールド(各1bit)に修正する。
「P」は、packet_id_flagであり、1に設定するとpacket_idフィールドを使用し、0に設定すると使用しない。ペイロード情報量が小さく、1つのデータパケットを入れて伝送することができる場合、またはデータパケットを下位層のプロトコルに引き渡して実現できる場合、該フィールドを0に設定することができるが、前提は信頼できる下位層の通信プロトコルを提供することである。
【0074】
「F」は、fragmentation_flagであり、1に設定するとpacket_sequence_numberフィールドを使用し、0に設定すると使用しない。該フィールドは一般的に「P」フィールドと合わせて使用されており、「P」フィールドを0に設定する条件を満たす場合、該フィールドを0に設定することもできる。
【0075】
元のMMTの各強制フィールドに合わせて、簡略化した後の最小データヘッダフォーマットは、図5に示すとおりである。
【0076】
明らかに、簡略化した後の最小構成のプロトコルフォーマットは、バイト数が大幅に減少されているため、ネットワーク伝送の速度を向上させる。
【0077】
互換性をさらによく保持するために、迅速に交換するメッセージ実体はMMTPのシグナリングモードにおいて伝送することができ、ここでは、図7に示すように、MMTの従来のpayloadのヘッダデータフォーマットを示す。
【0078】
MMTPシグナリングモードのデータヘッダ部分は、断片集約を示すフィールド「f_i」と、データフィールドが1つのシグナリングしか含まないか否かを示すフィールド「A」と、残りの受信待ち組み合わせられた断片の数を示すフィールド「frag_counter」と、予備フィールド「res」と、情報長フィールドの長さを示すフィールド「H」と、情報長を表示するフィールド「MSG_length」と、を含む。
【0079】
しかし、再び強調すべきことは、本実施例はMMTプロトコルの応用シーンに限定されない。メッセージボディペイロードデータフィールド(payload)フォーマットは柔軟でカスタマイズ可能であるため、理論的に本実施例のメッセージメカニズムは、任意のメディアシステムの情報交換伝送に適用することができる。
【0080】
(2)迅速な交換情報エージェントのフォーマット
迅速な交換情報エージェントは、リアルタイムにメッセージを交換するメッセージ識別フィールドと、メッセージのバージョン番号フィールドと、メッセージ長識別フィールドと、拡張フィールドと、現在のメッセージペイロード(payload)を示すデータフィールドと、を含む。
【0081】
具体的な一実施形態として、表4のフォーマットを採用することができる。
【表4】
【0082】
より具体的には、異なる種別のメッセージペイロードには異なる具体的なフォーマットが有り、よって、本実施例は様々なメッセージニーズを柔軟、高効率に対応することができることが分かる。一実施形態において、メッセージペイロードが採用することができる具体的なフォーマットは以下のとおりである。
【0083】
1)リアルタイム交換メッセージペイロード(payload)の定義
リアルタイム交換メッセージ(Real-time Interaction Message、RIC_message)は、リアルタイムな交換データを伝送するのに用いられる。該メッセージの主な特徴は、メッセージデータ量が少なく、頻度が高く、アップロードのリアルタイム性に対する要求が高い一部のシーンのニーズを満足することができることである。その汎用フォーマットを予め定義し、具体的なメッセージフォーマットの定義を予め設定することも、本実施例の一部と見なされるべきである。
【0084】
リアルタイム交換メッセージペイロードは、現在のメッセージシグナリングペイロード部分に拡張可能なデータ部分が含まれるか否かを示す拡張標識ビットフィールドと、該メッセージシグナリングに含まれた交換データ数を示すフィールドと、現在の交換情報を示す種別と、現在の交換データ長を示すフィールドと、現在の交換情報を示すバイトデータフィールドと、ユーザカスタムまたは将来の拡張に用いられるデータフォーマットデータフィールドと、を含み、情報フォーマット全体の構造は、表5のリアルタイムな交換メッセージフォーマットリストに示されるとおりである。
【表5】
【0085】
2)リソースリクエスト/レスポンスメッセージペイロード(payload)の定義
リソースリクエスト/レスポンスメッセージ(Resource Request/Response Message、 3R_message)の主な特徴は、会話型交換であり、ユーザリクエストとシステムレスポンスとのフォーマットは有機的に統一されている。本メッセージは、httpプロトコルメカニズムの設計思想およびその利点を吸収し、メディアネットワークにおける最も幅広いアプリケーションに対して、クライアント側がサーバー側からリソースを取得するとのネットワーク交換を新しく設計している。よって、本メカニズムをサポートするサーバー側およびクライアント側の双方は、httpプロトコルのインターフェースがなくても、マルチメディアのリソースリクエスト/レスポンスなどに対する軽量型交換アプリケーションを実現することができる。これはメディアネットワーク伝送のために、極めて大きな便利を提供する。
【0086】
図6は、リソースリクエスト/レスポンスメッセージの応用を示す図であり、リソースリクエスト/レスポンスメッセージは、以下のフィールドを含む。リソースリクエスト方法識別フィールドであって、現在のユーザがリソースをリクエストする方法を示し、タイプ値および説明は、表6に示すとおりである。
【表6】

拡張標識ビットフィールドであって、現在のメッセージシグナリングペイロード部分に拡張可能なデータ部分が含まれるか否かを示す。
【0087】
より具体的には、現在のユーザリクエストリソースを示す方法タイプフィールドが「REQUEST_GET」に対応するように割り振られる形式において、ユーザがGET方式を使用してリソースのURL情報長をリクエストするフィールドと、ユーザがGET方式を使用してリソースのURL具体的内容をリクエストするフィールドと、を含む。
【0088】
より具体的には、現在のユーザリクエストリソースを示す方法タイプフィールドが「REQUEST_POST」に対応するように割り振られる形式において、現在のユーザがPOST方式を使用してリソースを要求するデータタイプを示すフィールドを含み、タイプ値および説明は、表7に示すとおりである。
【表7】
【0089】
ここで、より具体的には、該POST方式でリソースをリクエストするデータタイプを示すフィールドに対して「0x0000」を割り振る場合において、リクエストされるメディアリソースを位置決めし、その定義はISO/IEC 23008-1によって得られる、リクエストされるリソースを示す唯一のAsset識別番号フィールドと、現在のメッセージがリクエストするAssetを示す編集番号フィールドと、を含み、異なる編集番号はメディアリソースの異なる編集バージョンに対応し、それに含まれるMPUリスト関係は関連する説明から取得することができ、完全バージョンのedit_idフィールドのデフォルト値は0であり、プロトコルが編集番号方式をサポートしない場合、該フィールドは0に設定される。
【0090】
ここで、より具体的には、該POST方式に対してリソースをリクエストするデータタイプのフィールドに「0x0001」または「0x0002」または「0x0003」を割り振る場合、リクエストされるメディアリソースを位置決めし、その定義はISO/IEC 23008-1によって得られる、リクエストされるリソースを示す唯一のAsset識別番号フィールドと、具体的なメディア処理ユニットを位置決めし、その定義はISO/IEC 23008-1によって得られる、メディア処理ユニットのメディアリソースにおける唯一のシリアル番号を示すフィールドと、を含む。
【0091】
ここで、より具体的には、該POST方式要求に対しリソースをリクエストするデータタイプのフィールドに対して「0x0004」を割り振る場合、その定義がISO/IEC 23008-1によって得られるリソース集合packageを示す唯一の識別番号フィールドと、シグナリングの種別を識別し、その定義はISO/IEC 23008-1によって得られる、該リソース集合に関連するシグナリングの情報種別を示す唯一の識別番号フィールドと、シグナリングの更新バージョンを識別し、その定義はISO/IEC 23008-1によって得られる、該リソース集合に関連するシグナリングの情報バージョン番号を表示するフィールドと、を含む。
【0092】
ここで、より具体的には、該POST方式のリソースをリクエストするデータタイプを示すフィールドに対して「0x0005」を割り振る場合、具体的なユーザアカウントを位置決めするユーザアカウントを唯一に示す識別番号フィールドと、データベースの種別を説明し、具体的な値は種別に対応し、アプリケーションに基づいて定義することができる、アップロードデータベース種別を示すフィールドと、サーバーにおけるユーザデータベースをメンテナンスし更新する、アップロードデータベースのバージョンを示すフィールドと、アップロードデータベースデータフィールドの長さを示すフィールドと、アップロードデータベースデータフィールドフィールドと、を含む。
【0093】
ここで、より具体的には、該POST方式のリソースをリクエストするデータタイプを示すフィールドに対して「0x0006」を割り振る場合、サーバーが対応のファイルフォーマットに応じてデータを解析するように指示する、ユーザアップロードの汎化ファイルMIME種別を示すフィールドと、アップロードの汎化ファイルデータフィールドの長さを示すフィールドと、アップロードの汎化ファイルデータフィールドと、を含む。
【0094】
より具体的には、現在のユーザリクエストリソースを示す方法タイプフィールドに対して割り振った値が「RESPONSE_GET」の形式である場合、サーバーリターン状態を説明するフィールドを含み、その値および説明は、表8に示すとおりである。
【表8】
【0095】
ここで、より具体的には、サーバーリターン状態を示すフィールドに「0x02」を割り振る場合、該リソースを消費することができるか否かを事前に検査するように事前にクライアント側に告知する、サーバーによりリターンされたユーザーリクエストデータMIME種別を指示するフィールドと、リターン内容を示すバイト長フィールドと、リターン内容を示すデータフィールドフィールドと、を含む。
【0096】
より具体的には、現在のユーザリクエストリソースを示す方法タイプフィールドに割り振られた値が「RESPONSE_POST」に対応する場合、サーバーリターン状態を説明するフィールドを含み、その値および説明は、上記表8に示すとおりである。
【0097】
ここで、より具体的には、サーバーリターン状態を示すフィールドに対し「0x03」を割り振る場合、伝送パケット番号を唯一に示すフィールドを含み、その値とAsset_id値とは1対1対応であり、その定義はISO/IEC 23008-1によって得られる。また、リターンリソースが位置する伝送パケットを指示する。
【0098】
ユーザカスタムまたは将来の拡張に用いられるデータフィールドを含む。
【0099】
情報フォーマット全体の構造は、表9および表10に示すリソースリクエスト/レスポンスメッセージフォーマットリストを参照できる。
【表9】

【表10】
【0100】
3)メッセージ交換の実施ステップ
本実施例により提供される交換情報データのネットワーク伝送方法は、
ネットワーク端末設備が、メッセージボディの予め定義された迅速な交換メッセージペイロードデータフィールド(payload)のフォーマットまたはカスタムのpayloadフォーマットに従って、メッセージボディ「payload」フィールドをパケット化するステップaと、
ネットワーク端末設備が、迅速な交換メッセージエージェントのフォーマットに従って、メッセージ全体をパケット化するステップbと、
ネットワーク端末設備が、MMT(ISO/IEC 23008-1)の元のプロトコル「payload」フォーマットの定義に従って、メッセージをプロトコル「payload」にパケット化するステップcと、
ネットワーク端末設備が、プロトコルフォーマットの定義に従って、1つまたは複数のpacketネットワーク伝送データパケットを生成するステップdと、
ネットワークサーバーが、1つまたは複数のクライアントにより提出されたpacketデータパケットを受信した後、データパケットプロトコルヘッダに従って、完全なプロトコルレベルの「payload」データフィールドを解析するステップeと、
ネットワークサーバーが、プロトコル「payload」フォーマットの定義に従って、完全なメッセージボディデータフィールドを解析するステップfと、
ネットワークサーバーが、メッセージヘッダの定義に従って、メッセージボディの「payload」データフィールドを解析するステップgと、
ネットワークサーバーが、メッセージの定義またはカスタムされたフォーマットに従って、メッセージ「payload」データフィールドを解読するステップhと、
を含む。また、相応する処理およびレスポンスを行う。
【0101】
サーバー側からネットワーク端末設備までの通信も、上記ステップのとおりに行う。該データフォーマットおよび応用方法は、ネットワークの双方向通信要求を満たす。
【0102】
さらに、一実施形態として、本実施例に係るメッセージデータのネットワーク伝送方法は、ネットワーク端末設備とネットワークサーバーとの間に応用される。
【0103】
1)特定のデータのリアルタイムな交換メッセージをフィードバックする
以下、クラウドデスクトップアプリケーションにおいて、該迅速な交換データタイプを用いてマウス、キーボードなどのサーバーにリアルタイムにフィードバックする必要のあるデータを伝送する具体的な使用方法について説明する。
【0104】
以下の方式に従ってフィールド値を決定する。
メッセージ識別子フィールドを使用し、ある特定値を取り該伝送データを交換データの伝送に用いることを指示し、メッセージにおけるバージョンを使用して現在の時間データの該時間におけるシリアル番号を表示し、1つのメッセージを更新するたびに、本フィールド値に1を加算し、最大値に達した後、改めて0に設定する。
【0105】
メッセージにおけるメッセージデータタイプを使用して異なる種別のマウス、キーボードなどのリアルタイムな交換イベントを示し、対応する交換データタイプの選択は、表11に示すとおりである。
【表11】
【0106】
メッセージにおける交換データ長を使用して現在のイベントに対応するデータのサイズを示し、対応する交換データのデータ定義は、表12に示すとおりである。
【表12】
【0107】
その後、図4の構造に従って、順にデータフィールドを書き込む。完全なメッセージ「payload」データフィールドを書き込んだ後、再び上記「メッセージ交換の実施ステップ」に従って、メッセージを送信する。
【0108】
仮想現実設備における多種多様なアップリンクデータ、例えば、ジャイロスコープデータ、加速度計データ、磁気コンパスデータ、ジョイスティックデータ、触覚フィードバックデータ、力覚フィードバックデータに対し、いずれも相応する交換データタイプおよび交換データフォーマットを定義することによって、メディアシステムにおける伝送を実現することができる。
【0109】
2)本実施例のメッセージフォーマットを用いてユーザカスタムのjsonフォーマットのメッセージ内容を伝送する。
【0110】
本実施例は、良好な拡張性および柔軟性を有し、ユーザはjsonなどのフォーマットを非常に便利に使用して、自分のカスタム情報を伝送することができる。以下、実際のステップについて説明する。
【0111】
表13に示すように、1つの定義されていないプライベートフィールド予備値を選択して、現在のメッセージのメッセージ識別子値とする。
【表13】
【0112】
情報内容をjsonファイルに書き込む。例えば、ユーザが番組を選択して放送し、番組放送中にプレーヤのプログレスバをドラッグすることにより直接プログラムのある時点にジャンプして視聴する。この場合、該時点情報をアップロードしなければならず、よって特定の位置からデータパケットを取得し始める。よって、該リクエストに従って生成されたjsonファイル内容は、{”eventType”:”request_movie_by_time”,”movieID”:”123”,”time”:”17:50”}であり、該jsonファイルをbitストリームとしてメッセージ本体の「payload」データフィールドに書き込み、その後、上記「メッセージ交換の実施ステップ」に従って、メッセージを送信すればよい。
【0113】
標準でない情報フォーマットによって情報交換を行う方式は、異なるサーバークライアント側に対して繰り返した開発を行わなければならない。これに対して、本実施例によれば、情報フォーマットの標準化を介して、マルチメディア伝送ネットワークを構築する複雑性を効果的に低下させることができる。同時に、プロトコルに対する改良により、ネットワーク情報交換の性能を大幅に向上させることができる。特に、ネットワーク帯域幅が混雑している状況において、ユーザの満足度は十分に向上される。
【0114】
本実施例により提供されるマルチメディアシステムにおける迅速な情報交換メカニズムは、主にプロトコルフォーマットヘッダデータのサイズを簡略化することにより、プロトコルフォーマットを迅速な情報交換に適応させ、さらに意図的にメッセージ交換フォーマットおよび交換方法を設計し、全てのメディア伝送システムに用いることができる。
【0115】
理解すべきことは、以上は本実施例の一実施形態に過ぎず、本実施例はさらにその他の伝送システムに応用されることができ、具体的なビジネスニーズに対して、伝送必要のあるネットワーク交換情報データを抽出し、情報データを情報の「payload」データフィールドに書き込んだ後、交換情報データのネットワーク伝送方法に記載されたステップに従えば、実現することができ、本実施例に係る技術的解決手段をもとに、いわゆる当業者は容易に理解できる。
【0116】
上記2つの実施例は2つの異なる形式のマルチメディアシステムにおける交換情報データの全体的なネットワーク伝送方法およびメカニズムを実現し、ここで、実施例2は伝送メカニズムにおける具体的なプロトコルフォーマットヘッダデータのサイズを簡略化することで、Packet_id、Timestamp、Packet_squence_numberの3つのフィールドを使用するか否かの標識ビットを提供し、プロトコルフォーマットヘッダデータバイト数を小さくする。実施例1および実施例2は異なる種別のメッセージを設計することによって使用しないタスクを遂行し、例えば、交換操作情報を伝達するリアルタイムな交換メッセージ、サーバーと交換し、リソースリクエストまたはデータアップロードを行い、具体的なメッセージを、交換メッセージフォーマット(PRR)、リソースリクエスト/レスポンスメッセージフォーマット(3R)、リアルタイムな交換メッセージフォーマット(RIC)にパッケージ化するリソースリクエスト相応メッセージであり、最終的に従来のメディア伝送システムにおける高効率、双方向、迅速な情報交換メカニズムが欠けている問題を解決する。
【0117】
(実施例3)
本実施例では、ビデオストリームにおける静止画像に用いられる最適化伝送メカニズムを提供する。
【0118】
本実施例において、MMTPパケットヘッダ、DU headerのようなビデオにより伝送されるパケットヘッダまたはシグナリングにおいて、静止フレーム標識ビットを設定して該データパケットに含まれるビデオデータペイロードが空であること、その対応するフレームデータは1つ前のフレームと同じであることを示す。新たに追加された標識ビットはMMTPパケットヘッダ、DU headerまたはシグナリングなどの位置に含ませることができ、以下では2つの具体的な技術解決手段を提供する。
【0119】
1.MMTPパケットヘッダにおける予備フィールドから1つのビットを取り出して静止フレーム標識ビットとし、現在のMMTPパケットに対応するフレームデータが1つ前のフレームと同じであることを示す。
【0120】
従来のシステムの互換性を考慮して、MMTPパケットヘッダの予備フィールドの1ビットを取り出して標識ビットとし、該MMTPパケットに対応するビデオフレーム情報と1つ前のフレームが同じであることを示す。
【0121】
MMTPパケットヘッダの予備フィールドの定義はstatic_frame_flagであり、具体的には、次のとおりである。static_frame_flag(S)は、現在のデータパケットに対応するフレーム情報が静止フレームであるか否かを示し、フィールドを0に設定する場合、該データパケットに対応するフレームデータが静止フレームでなく、ペイロードが空でないことを示す。一方で、フィールドを1に設定する場合、該データパケットに対応するフレームデータが静止フレームであり、該データパケットのペイロードが空であることを示す。
【0122】
新たに定義されたstatic_frame_flagは、図8に示すように、MMTPパケットヘッダの第5ビットに位置する。
【0123】
以下、MMTPパケットヘッダにおける予備フィールドから1つのビットを取り出して静止フレーム標識ビットとすることを例として、静止フレーム標識ビットを使用することによって伝送過程に使用される帯域幅およびデータトラフィックを節約するステップを提供する。
【0124】
(ステップS1)
サーバー側は、コーディングされていないビデオデータの前後画像を比較し、ビデオ画像が静止している時に対応するデータフレームを取得する。
【0125】
(ステップS2)
サーバーはビデオ情報をコーディングし、コーディングした後のフレームデータを取得する。
【0126】
(ステップS3)
コーディングされた後のデータをMMTPにパケット化した場合、あるフレームがステップS1において静止フレームに認識された場合は相応するMMTPパケットにおけるstatic_frame_flag(S)フィールドを1に設定し、該データパケットに対応するフレームデータが静止フレームであり、該データパケットのペイロードが空であることを表示し、その他の非静止フレームに対する処理方式は変わらない。
【0127】
(ステップS4)
受信側は受信したMMTPパケットを解析する。static_frame_flag(S)フィールドが0である場合、該フレームデータをデコーダに送信する。一方、static_frame_flag(S)フィールドが1である場合、データをデコーダに送信せず、直接デコーダの1つ前のフレームのデコーディング結果を繰り返して画像を再構築する。
【0128】
2.DU headerにおけるpriorityフィールドを使用し、特定値を取って現在のMMTPパケットに対応するフレームデータと1つ前のフレームが同じであることを表示する。
【0129】
DU headerにおけるpriorityフィールドは1つのメディアユニット内における該データユニットに含まれるビデオフレームの優先度を説明し、使用において、該フィールドを「全て0」に設定し、DU headerに対応するフレームデータと1つ前のフレームが同じであり、ペイロードが空であることを示す。priorityフィールドの標準における位置は、図9に示すとおりである。
【0130】
以下、DU headerにおけるpriorityフィールドを使用して標識ビットを指示することを例として、静止フレーム標識ビットを使用することで伝送過程に使用される帯域幅およびデータトラフィックを節約するステップを提供する。
【0131】
(ステップS1)
サーバー側は、コーディングされていないビデオデータの前後画像を比較し、ビデオ画像が静止している時に対応するデータフレームを取得する。
【0132】
(ステップS2)
サーバーは相応するビデオコーディング方式を使用してビデオ情報をコーディングし、コーディングした後のフレームデータを取得する。
【0133】
(ステップS3)
コーディングされた後のデータをMMTPにパケット化した場合、あるフレームがステップS1において静止フレームに認識された場合は相応するMMTPパケットにおけるDU headerのpriority値を「全て0」に設定し、DU payload内容は空であり、その他の非静止フレームに対する処理方式は変わらない。
【0134】
(ステップS4)
受信側は受信したMMTPパケットを解析する。priorityフィールドが「全て0」でない場合、該フレームデータをデコーダに送信する。一方、priorityフィールドが「全て0」である場合、データをデコーダに送信せず、直接デコーダの1つ前のフレームのデコーディング結果を繰り返して画像を再構築する。
【0135】
上記実施例は本実施例の一部の実施形態に過ぎず、本実施例はさらにその他の状況においてシグナリングまたはヘッダに相応する静止フレーム標識ビットを設定することができ、標識ビットのみを伝送し相応するフレームデータを伝送しない方法によって、ネットワーク帯域幅の使用を節約し、ストリームメディアビデオ伝送における静止画像フレームによる帯域幅の占用およびトラフィックの無駄の問題を解決する。
【0136】
以上、本発明の具体的な実施例を説明したが、理解すべきことは、本発明は上記特定の実施形態に限定されず、いわゆる当業者であれば、特許請求の範囲内で様々な変形または補正を行うことができ、これは本発明の実質的な内容に影響しない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9