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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】美容機器
(51)【国際特許分類】
   A45D 44/22 20060101AFI20240813BHJP
   F22B 1/28 20060101ALI20240813BHJP
   F22B 37/38 20060101ALI20240813BHJP
【FI】
A45D44/22 F
F22B1/28 B
F22B37/38 B
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022104946
(22)【出願日】2022-06-29
(65)【公開番号】P2024004994
(43)【公開日】2024-01-17
【審査請求日】2024-02-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】筒泉 佳菜子
(72)【発明者】
【氏名】二宮 実咲
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2009-0061346(KR,A)
【文献】実開昭63-130037(JP,U)
【文献】特開2022-046181(JP,A)
【文献】特開2018-153465(JP,A)
【文献】特開2010-187767(JP,A)
【文献】特開2009-232939(JP,A)
【文献】特開2003-169715(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 44/22
F22B 1/28
F22B 37/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が収容されるタンクと、
前記タンク内の液体に基づいてスチームを生成するスチーム生成部と、前記スチームが吐出される吐出部とを有する本体部とを備え、
前記タンクは、着脱可能に前記本体部の前側に配され
前記吐出部は、前記本体部において前後方向中央部よりも後側の領域に配される、美容機器。
【請求項2】
前記タンクの着脱方向が前後方向であること、を特徴とする請求項1に記載の美容機器。
【請求項3】
前記タンクの着脱方向が上下方向であること、を特徴とする請求項1に記載の美容機器。
【請求項4】
前記本体部の天面において吐出部が設けられる吐出部配置部は、前記吐出部の上方が開放されているとともに、後側よりも前側が低くなるよう傾斜していることを特徴とする、請求項1に記載の美容機器。
【請求項5】
前記本体部の上部に、開閉可能に設けられる蓋部を備え、
前記タンクの着脱方向が前後方向であることを特徴とする、請求項1に記載の美容機器。
【請求項6】
前記本体部またはタンクは、前記タンクの内部の液体の残量を示す目盛部を有することを特徴とする、請求項1~のいずれかに記載の美容機器。
【請求項7】
前記目盛部は、スチームの吐出可能な時間を示すこと、を特徴とする請求項に記載の美容機器。
【請求項8】
前記本体部に対して開閉可能に設けられる蓋部と、
前記蓋部の裏側に設けられる発光部および鏡と、を備えること、を特徴とする請求項1~のいずれかに記載の美容機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されているような美容機器が提供されている。
【0003】
従来、特許文献1に記載された流体搬送装置のような構成を有する美容機器が提供されている。特許文献1の液体搬送装置は、水から蒸気を生成する蒸気生成部と、前記蒸気生成部に水を供給する給水部と、前記給水部と前記蒸気生成部を繋ぐ給水路と、前記蒸気生成部から通じる蒸気ダクトと、前記蒸気ダクトに設けられ、前記蒸気生成部により生成された蒸気を絞って放出することでスチームを生成するスチーム生成部とを備えたものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-99001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている流体搬送装置においては、給水用のタンクがユーザから見て後側(背面側)となる位置に設けられているため、ユーザがタンクを着脱し難く、利便性が低いといった問題がある。
【0006】
そこで本発明は、タンクの着脱がしやすい美容機器を実現することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の美容機器は、液体が収容されるタンクと、前記タンク内の液体に基づいてスチームを生成するスチーム生成部と、前記スチームが吐出される吐出部とを有する本体部とを備え、前記タンクは、前記本体部の前側において着脱可能に配されるものである。
【0008】
本発明の美容機器は、本体部の前側においてタンクを着脱可能としたものであるため、ユーザがタンクを着脱しやすく、利便性が高い。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、タンクの着脱がしやすい美容機器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る美容機器について蓋部を閉めた状態で正面側から見た状態を示す斜視図である。
図2図1に示した美容機器について蓋部を開けて正面側から見た状態を示す斜視図である。
図3図1に示した美容機器について蓋部を開けて正面側から見た状態を示す正面図である。
図4】(a)は図1に示した美容機器についてケース部においてタンク収容部が設けられた部分を他の部分と連結させてケース部を閉じた状態、(b)はタンクの出し入れのためにタンク収容部が設けられた部分を他の部分から離反させてケース部を開いた状態を示す側面図である。
図5図1に示した美容機器のケース部について側方から断面視した状態を示す断面図である。
図6図1に示した美容機器におけるタンク接続部から吐出部に至る部分及び制御部を示した斜視図である。
図7図1に示した美容機器におけるタンク接続部から吐出部に至る部分に対して制御部を組み付ける前の状態を示した斜視図である。
図8図1に示した美容機器における排水構造近傍の構造を示した斜視図である。
図9】変形例に係る美容機器について蓋部を開けて正面側から見た状態を示す斜視図である。
図10】変形例に係る美容機器について蓋部を開けて、タンクを取り出した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る美容機器10について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、上下左右等の位置関係については、特に断りのない限り、図示した姿勢を基準として説明する。
【0012】
美容機器10は、タンク60に貯留された水等の液体を加熱して形成された蒸気をユーザの顔やデコルテ、毛髪などに噴霧するものである。美容機器10は、フェイススチーマ等と称されるものである。美容機器10は、例えば、肌をうるおすためのスキンケアを行う前等のタイミングにおいて使用されるものである。美容機器10を用いて、ユーザの肌等に対して加温された蒸気を当てることにより、肌等に水分を含ませてやわらかくさせ、化粧水や美容液等の浸透を補助する効果が期待できる。また、クレンジングの前に美容機器10を用い蒸気を肌等に当てると、肌に付着している化粧品や汚れを浮き上がらせる効果も期待できる。美容機器10は、図1図3等に示すような外観を有するとともに、図5に示すような内部構造を有するものである。本実施形態の美容機器10は、本体部20と、タンク60とを備えている。
【0013】
図1図5に示すように、本体部20は、ケース部30及び蓋部32を備えている。また、本体部20は、ケース部30に対して、スチーム生成部40、吐出部42、操作部48、及び制御部50を設けたものとされている。さらに、本体部20は、蓋部32に対して鏡44、及び発光部46を設けたものとされている。
【0014】
ケース部30は、平面視が楕円状であって、内部に収容空間34を有する有底筒状のものである。ケース部30は、上部に後方(背面側)から前方(正面側)に向けて下り勾配となるように形成された天面36を有する。
【0015】
蓋部32は、本体部20の上部において開閉可能に取り付けられている。図2図3に示すように、蓋部32は、本体部20の後方側においてヒンジ等によって構成された連結構造38によって本体部20に対して回動可能に連結されている。本体部20は、ケース部30の天面36に被さる姿勢となるように蓋部32を回動させることにより、天面36が閉塞された閉状態とすることができる。また、本体部20は、天面36から離反する方向に本体部20を回動させることにより、天面36が露出した開状態とすることができる。
【0016】
図5等に示すように、スチーム生成部40は、ケース部30の収容空間34に収容されている。スチーム生成部40は、タンク60に貯留された液体を利用してスチームを生成するものである。スチーム生成部40は、スチーム形成用の液体(本実施形態では水)を加熱して気化させるためのものである。スチーム生成部40は、例えばシーズヒータ等の通電により発熱するものを加熱用の熱源として備えている。スチーム生成部40は、例えばサーモスタット等によって構成される過昇温防止装置の作用により、熱源が所定の適正温度を超えて過度に高温にならないように出力調整可能とされている。図5図7に示すように、スチーム生成部40は、後に詳述するタンク60に対して配管接続される。具体的には、スチーム生成部40は、タンク60の接続部となるタンク接続部62に対して液体供給配管43を介して接続されている。そのため、タンク60をタンク接続部62に対して接続すると、スチーム生成部40は、タンク60に対して配管接続された状態になる。スチーム生成部40は、熱源を作動させつつ、タンク60から液体(水)を供給することにより、液体(水)を気化させてスチームを形成できる。
【0017】
吐出部42は、スチーム生成部40において生成されたスチームを吐出する部分である。図5図7に示すように、吐出部42は、スチーム生成部40に対して下流側(タンク60とは反対側)に配管接続されている。本実施形態では、吐出部42とスチーム生成部40との間は、蛇腹状に形成された部分を有するダクト45を介して接続されている。ダクト45は、スチーム生成部40から吐出部42に向けて上方に立ち上がるように設けられている。吐出部42は、本体部20のうち、ケース部30の天面側においてケース部30から露出するように設けられている。吐出部42は、スチーム生成部40から供給されたスチームを吐出するための吐出口42aを有する。吐出部42は、吐出口42aの向きを前後方向や左右方向に調整可能とされている。
【0018】
図5等に示すように、吐出部42は、本体部20において前後方向中央部よりも後側の領域に配されている。ここで、本体部20の上部(天面36)を構成する部分のうち、吐出部42が設けられる部分は、吐出部配置部22とされている。吐出部配置部22は、吐出部42の上方が開放された凹部24によって構成されている。吐出部配置部22を構成する凹部24は、吐出部42の下方において結露水を回収可能なように椀状に窪んだ形状とされている。また、吐出部配置部22は、本体部20の天面36と同様に、本体部20の後側(背面側)よりも前側(正面側)が低くなるよう傾斜している。そのため、吐出部配置部22は、凹部24において回収された結露水を、本体部20の前側(正面側)に位置しているタンク60に向けて流すことができる。このように、吐出部42は、本体部20の天面36に設けられた凹部24によって構成された吐出部配置部22に配されているため、本体部20の天面36から上方に大きくはみ出すことなく設置されている。
【0019】
図2図3に示すように、鏡44は、蓋部32の裏側に設けられている。これにより、鏡44は、美容機器10を使用するために蓋部32を開き、蓋部32が本体部20に対して立設された状態とすることにより、鏡面が正面側に向くものとされている。鏡44は、蓋部32の裏側において中央側の領域に配置されている。
【0020】
発光部46は、蓋部32の裏側に設けられている。発光部46は蓋部32の裏側において適宜の位置に設けることが可能であるが、鏡44の周囲を囲むように配されている。発光部46は鏡44の全周に亘って取り囲むように設けたり、鏡44の周囲の一部を囲むように設けたりすることが可能である。本実施形態では、発光部46は、鏡44の全周に亘って囲むように配されている。
【0021】
発光部46は、発光ダイオード(LED)や電球、蛍光灯等によって構成可能である。本実施形態では、発光ダイオード(LED)によって構成されている。また、発光部46は、制御部50による制御のもと、調色及び調光のいずれか一方又は双方(本実施形態では調色及び調光の双方)が可能とされている。発光部46は、制御部50による制御のもと、蓋部32が開かれることで発光がオンとなり、蓋部32が閉じられることで発光がオフとなるように動作制御されていてもよいが、後述のように操作部48の操作に従ってもよい。
【0022】
操作部48は、発光部46の発光のオン/オフおよびスチーム生成部40の稼働のオン/オフを切り替えるものである。操作部48は、単一のボタンによって構成されている。操作部48は、制御部50による制御のもと、操作方法に応じて複数の機能を発揮可能なものとされている。具体的には、操作部48は、所定時間継続した押下(例えば2秒長押し)により、スチーム生成部40の稼働のオン/オフを切り替える操作を行うことができるものとされている。また、操作部48は、所定時間未満での押下により、発光部46のオン/オフを切り替える操作を行うことができるものとされている。さらに、操作部48は、所定時間未満での押下の繰り返しで、発光部46の発光の調色(例えば昼白色→昼光色→電球色の順に切り替わる)または調光の切り替える操作を行えるものとされている。
【0023】
制御部50は、上述したスチーム生成部40や発光部46の動作を制御するものである。制御部50は、操作部48の操作によりユーザにより入力された指令に基づいて、各部の動作制御を行う。制御部50をなす基板等は、上述したスチーム生成部40に対して反対側に設けられている。具体的には、図7において矢印で示すように、制御部50をなす基板等を収容するケースを、スチーム生成部40と制御部50との間に設けられた配管構造部分に取り付けている。これにより、図9に示すように、制御部50は、スチーム生成部40に対して反対側に設けられている。
【0024】
タンク60は、スチームを形成するための水等の液体を収容する部分である。タンク60は、本体部20の前側(正面側)において前後方向に着脱可能なように設けられている。具体的には、本実施形態では、本体部20のうちケース部30の前面側の部分にタンク収容部26が設けられている。タンク収容部26は、タンク60を内部に収納した状態において本体部20を構成する他の部分から独立的に前後方向にスライド可能とされている。タンク収容部26を前方に向けてスライドさせると、ケース部30の収容空間34内に設けられたタンク60を接続するためのタンク接続部62が露出する。そのため、タンク60は、タンク収容部26を本体部20をなす他の部分に対して前後方向にスライドさせることにより、着脱可能とされている。また、タンク60は、タンク収容部26を後方側に押し込んで、ケース部30の内部にタンク60が収容された状態とすることにより、スチーム生成部40に対して配管接続された状態になる。
【0025】
タンク60は、内部に収容されている水等の液体の残量を示す目盛部64を有する。目盛部64は、タンク60に残存している液体の容量を示すもの等とすることができるが、例えば、スチームの吐出運転を継続可能な時間を示すものとすると良い。目盛部64は、タンク60に付す代わりに、ケース部30においてタンク60が見えるように形成された窓部28に設けたり、ケース部30において窓部28に隣接する位置に設けたりすることも可能である。本実施形態では、タンク60に目盛部64が付され、ケース部30において上下方向に延びるように形成された窓部28を介して目盛部64を視認可能とされている。
【0026】
美容機器10は、上述した構成に加えて、図8に示すような排水構造部70を本体部20に備えている。排水構造部70は、上述したスチーム生成部40とタンク60との間に溜まる水を排出可能なものである。排水構造部70は、ケース部30の底側に設けられた押圧部72をバネ71の付勢力に反して押圧操作することにより、スチーム生成部40とタンク60とを繋ぐ液体供給配管43と排出管73とが連通するよう開状態となり、押圧部72の押圧を解除すると液体供給配管43と排出管73との連通が解除されるよう閉状態となる弁体74を備えている。そのため、美容機器10は、使用後に押圧部72を押圧して弁体74を開状態とすることにより、スチーム生成部40とタンク60との間に残存した水を排出管73から外部に排出させることができる。
【0027】
上記実施形態の美容機器10は、上述したような構成とされているが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各部の構成の変更や削減を行ったり、他の構成を付け加えたりすることが可能である。
【0028】
例えば、美容機器10は、本体部20のタンク収容部26を前後方向にスライドさせることによってタンク60の出し入れを可能としたものであるが、本発明はこれに限定されない。具体的には、美容機器10は、本体部20の天面側に開閉可能な蓋を設ける等して、タンク60を上下方向に出し入れ可能な構成とすることも可能である。例えば、美容機器10は、図9図10に示したような変形例に係る構成(図9及び図10においては蓋部32に設けた鏡44や発光部46を図示せず省略)とすることができる。図9及び図10に示した美容機器10は、図1等に示した上記実施形態のものと略同一の構成とされている(同様の構成については、同一の符号を付して詳細の説明を省略)。しかしながら、本変形例の美容機器10は、図10に示すように、天面36において正面側の部分にタンク収容部26に連通する開口26a(図10参照)を設けた構成とされている。図9及び図10に例示した美容機器10は、図10において矢印で示すように、タンク60を天面36に設けた開口26aから抜き差し可能とされている。このような構成とした場合についても、図1図7に示した上記実施形態の美容機器10と同様に、本体部20の前側においてタンク60を着脱可能としたものであるため、ユーザがタンク60を着脱しやすく、利便性が高い。
【0029】
≪美容機器10の構成により得られる効果等について≫
以下、上述した美容機器10により得られる効果等について、本発明の態様ごとに説明する。
【0030】
[本発明の第一の態様に係る美容機器10について]
(1-1)本発明の第一の態様に係る美容機器10は、液体が収容されるタンク60と、タンク60内の液体に基づいてスチームを生成するスチーム生成部40と、スチームが吐出される吐出部42とを有する本体部20とを備え、タンク60は、本体部20の前側において着脱可能に配されるものである。
【0031】
上述した美容機器10は、本体部20の前側においてタンク60を着脱可能としたものであるため、ユーザがタンク60を着脱しやすく、利便性が高い。つまり、ユーザがタンクを着脱し難く、利便性が低いといった特許文献1における課題を解決することができる。
【0032】
(1-2)上記(1-1)に係る美容機器10は、タンク60の着脱方向が前後方向であること、を特徴とするものであると良い。
【0033】
美容機器10は、このような構成とすることにより、タンク60を前後方向に移動させることによりタンク60を容易に着脱できるため、利便性が高い。
【0034】
(1-3)上記(1-1)又は(1-2)に記載の美容機器10は、タンク60の着脱方向が上下方向であること、を特徴とするものであると良い。
【0035】
美容機器10は、このような構成とすることにより、タンク60を上下方向に移動させることによりタンク60を容易に着脱できるため、利便性が高い。
【0036】
(1-4)上記(1-1)~(1-3)のいずれかに記載の美容機器10は、本体部20の上部に、開閉可能に設けられる蓋部32を備え、タンク60の着脱方向が前後方向であることを特徴とするものであると良い。
【0037】
美容機器10は、このような構成とすることにより、タンク60を前後方向に移動させることにより蓋部32に干渉することなく、タンク60を着脱でき、利便性が高い。
【0038】
(1-5)上記(1-1)~(1-4)のいずれかに記載の美容機器10は、本体部20またはタンク60は、タンク60の内部の液体の残量を示す目盛部64を有することを特徴とするものであると良い。
【0039】
美容機器10は、このような構成とすることにより、タンク60における液体の残量を容易に把握可能とすることができ、利便性が高い。
【0040】
(1-6)上記(1-1)~(1-5)のいずれかに記載の美容機器10は、目盛部64は、スチームの吐出可能な時間を示すこと、を特徴とするものであると良い。
【0041】
美容機器10は、このような構成とすることにより、スチームをどの程度の時間に亘って吐出させたいかを判断基準として、タンク60に対する液体の補充の要否を判断できるため、使用者にとって利便性が高い。
【0042】
(1-7)上記(1-1)~(1-6)のいずれかに記載の美容機器10は、本体部20に対して開閉可能に設けられる蓋部32と、蓋部32の裏側に設けられる発光部46および鏡と、を備えること、を特徴とするものであると良い。
【0043】
美容機器10は、このような構成とすることにより、蓋部32を開くことにより、発光部46によって照射された明るい環境下で鏡で自身の顔や肌、髪等の状態を確認しつつ、スチームを当てることができる。
【0044】
(1-8)上記(1-1)~(1-7)のいずれかに記載の美容機器10は、蓋部32の裏側に設けられる鏡を備えること、を特徴とするものであると良い。
【0045】
美容機器10は、このような構成とすることにより、蓋を開くことにより鏡で自身の顔や肌、髪等の状態を確認しつつ、スチームを当てることができるため、利便性が高い。なお、タンク60が上下方向に着脱可能な場合、タンク60を覆うよう蓋部32の大きさを設計してもよい。このような構成によれば、タンク60着脱時に蓋部32を開く必要はあるが、鏡44の領域が小さくなることを抑制できる。
【0046】
[本発明の第二の態様に係る美容機器10について]
従来、特開2015-99001に記載された流体搬送装置のような構成を有する美容機器が提供されている。
【0047】
上記文献の流体搬送装置は、水から蒸気を生成する蒸気生成部と、前記蒸気生成部に水を供給する給水部と、前記給水部と前記蒸気生成部を繋ぐ給水路と、前記蒸気生成部から通じる蒸気ダクトと、前記蒸気ダクトに設けられ、前記蒸気生成部により生成された蒸気を絞って放出することでスチームを生成するスチーム生成部とを備えたものとされている。
【0048】
ここで、上述したような美容機器を利用するユーザは、鏡を見て顔の肌の状況等を確認しながら、蒸気を顔に当てることが一般的である。またこのとき、明るい場所で肌の状態を確認する方が、状態を確認し易くなる。
【0049】
しかしながら、上述のような従来技術では、流体搬送装置とは別に鏡や照明装置を用いる必要があるという課題がある。
【0050】
そこで、第二の態様に係る本発明は、利便性を向上させることが可能な美容機器を実現することを目的とした。
【0051】
(2-1)本発明の第二の態様に係る美容機器10は、液体が収容されるタンク60と、タンク60内の液体に基づいてスチームを生成するスチーム生成部40と、スチームが吐出される吐出部42とを有する本体部20と、本体部20に開閉可能に設けられる蓋部32と、蓋部32の裏側に配される鏡および発光部46とを備える、ことを特徴とするものである。
【0052】
上述した美容機器10は、蓋部32を開くことにより、発光部46によって照射された明るい環境下で鏡で自身の顔や肌、髪等の状態を確認しつつ、スチームを当てることができるため、利便性が高い。
【0053】
(2-2)上記(2-1)に記載の美容機器10は、発光部46の発光のオン/オフおよびスチーム生成部40の稼働のオン/オフを切り替えるための単一の操作部48を備えることを特徴とするものであると良い。
【0054】
美容機器10は、このような構成とすることにより、操作部48をシンプルな構成でありつつ、使用者が迷うことなく使用可能な、利便性の高いものとすることができる。
【0055】
(2-3)上記(2-1)又は(2-2)に記載の美容機器10において、操作部48は、所定時間継続した押下により、スチーム生成部40の稼働のオン/オフを切り替えることを特徴とするものであると良い。
【0056】
美容機器10は、このような構成とすることにより、スチーム生成部40の稼働のオン/オフに係る操作をシンプルなものとし、使用者が迷うことなく使用可能な、利便性の高いものとすることができる。
【0057】
(2-4)上記(2-1)~(2-3)のいずれかに記載の美容機器10において、操作部48は、所定時間未満での押下により、発光部46のオン/オフを切り替えることを特徴とするものであると良い。
【0058】
美容機器10は、このような構成とすることにより、発光部46のオン/オフ操作を使用者が迷うことなく行える、利便性の高いものとすることができる。
【0059】
(2-5)上記(2-1)~(2-4)のいずれかに記載の美容機器10において、発光部46は、蓋部32が開かれることで発光がオンとなり、蓋部32が閉じられることで発光がオフとなることを特徴とするものであると良い。
【0060】
美容機器10は、このような構成とすることにより、蓋部32の開閉を行うだけで発光部46のオンオフを切り替えることができるため、利便性の高いものとすることができる。
【0061】
(2-6)上記(2-1)~(2-5)のいずれかに記載の美容機器10は、操作部48は、所定時間未満での押下が繰り返されることで、発光部46の発光の調色または調光を切り替えることを特徴とするものであると良い。
【0062】
美容機器10は、このような構成とすることにより、発光部46の発光の調色または調光についての切り替え操作をシンプルなものとし、使用者が迷うことなく使用可能な、利便性の高いものとすることができる。
【0063】
[本発明の第三の態様に係る美容機器10について]
従来、特開2015-99001に記載された流体搬送装置のような構成を有する美容機器が提供されている。
【0064】
上記文献の流体搬送装置は、水から蒸気を生成する蒸気生成部と、前記蒸気生成部に水を供給する給水部と、前記給水部と前記蒸気生成部を繋ぐ給水路と、前記蒸気生成部から通じる蒸気ダクトと、前記蒸気ダクトに設けられ、前記蒸気生成部により生成された蒸気を絞って放出することでスチームを生成するスチーム生成部とを備えたものとされている。
【0065】
しかしながら、上述のような従来技術では、ノズルがスチームダクト内に配される構成とされているため、顔等を近づけることができる位置がスチーム吹出口までであり、顔等をこれ以上近づけることができないという問題がある。
【0066】
そこで本発明は、顔等にスチームを当て易くすることが可能な美容機器の実現を目的とした。
【0067】
(3-1)本発明の第三の態様に係る美容機器10は、液体が収容されるタンク60と、タンク60内の液体に基づいてスチームを生成するスチーム生成部40と、スチームが吐出される吐出部42とを有する本体部20とを備え、吐出部42は、本体部20の後側に配され、本体部20の上部を構成する部分のうち、吐出部42が設けられる部分は、吐出部42の上方が開放されているとともに、後側よりも前側が低くなるよう傾斜していること、を特徴とするものであると良い。
【0068】
上述した美容機器10は、吐出部42が本体部20の後側に配されるとともに、本体部20の上部を構成する部分のうち、吐出部42が設けられる部分が吐出部42の上方が開放されているとともに、後側よりも前側が低くなるよう傾斜した構成とされている。美容機器10は、このような構成とされているため、吐出部42から吐出されるスチームを顔等の所望の位置に当てやすい。
【0069】
(3-2)上記(3-1)に記載の美容機器10は、吐出部42は、本体部20の上部に形成された凹部に配されること、を特徴とするものであると良い。
【0070】
美容機器10は、このような構成とすることにより、吐出部42において発生した結露水を凹部において受け止め、予期せぬ場所に流れる等するのを抑制できる。
【0071】
(3-3)上記(3-1)又は(3-2)に記載の美容機器10は、凹部は、吐出部42の下方において結露水を回収可能とされており、凹部において回収された結露水が、タンク60に向けて流れること、を特徴とするものであると良い。なお、好ましくは、凹部は、タンク60に向けて傾斜している。
【0072】
美容機器10は、このような構成とすることにより、吐出部42において発生した結露水を凹部において受け止めるとともに、この結露水をタンク60に戻すことができる。
【0073】
(3-4)上記(3-1)~(3-3)のいずれかに記載の美容機器10は、本体部20に開閉可能に設けられた蓋部32を備えること、を特徴とするものであると良い。
【0074】
美容機器10は、このような構成とすることにより、スチームを必要としないときに蓋部32を閉じておくことにより、吐出部42等を清浄な状態に維持することができる。
【0075】
本発明は、上述した実施形態や変形例等として示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得る。上述した実施形態の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また実施形態の任意の構成要素と、課題を解決するための手段に記載の任意の構成要素又は発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成してもよい。これらについても本願の補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、スチームを吐出する美容機器全般において好適に利用できる。
【符号の説明】
【0077】
10 美容機器
20 本体部
22 吐出部配置部
24 凹部
32 蓋部
34 収容空間
36 天面
40 スチーム生成部
42 吐出部
44 鏡
46 発光部
48 操作部
50 制御部
60 タンク
62 目盛部
70 排水構造部
72 押圧部
74 連通部
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