(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】プログラム、方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20240813BHJP
【FI】
G06Q50/20
(21)【出願番号】P 2023212315
(22)【出願日】2023-12-15
【審査請求日】2024-04-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年11月6日、ウェブサイト https://tokyo-alpha.metro.tokyo.lg.jp/school/ で、本願発明に係るプログラム、方法、及び情報処理装置について公開された。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】720004142
【氏名又は名称】Pestalozzi Technology株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】井上 友綱
(72)【発明者】
【氏名】渥美 裕輝
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-133238(JP,A)
【文献】特許第7349748(JP,B2)
【文献】日本初※1 熊本市へ導入 学校体力テストデータを子ども一人一人に個別 最適化 児童生徒の力を最大限引き出すデータ活用,日本,一般社団法人スポー ツ能力発見協会,2022年07月21日,https://dosa.or.jp/news/2022/07/15016,2024.4.22検索
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
生徒を識別する生徒識別情報を取得することと、
認証情報を、前記生徒が属するクラスのクラス情報に関連付け
て生成し、記憶することと、
前記生徒の生徒端末から、前記生徒識別情報と前記認証情報を取得することと、
前記生徒端末から取得した
前記認証情報と、記憶された前記認証情報とに基づいて、前記生徒端末から取得した前記認証情報に対応する前記生徒識別情報と、記憶された前記認証情報に対応するクラス情報とを関連付けることと、
体力測定の結果と前記生徒識別情報とが関連付けられた測定情報を、前記生徒端末から取得することと、
前記測定情報と前記生徒識別情報に対応する前記クラス情報とに基づいて、複数学年にわたる前記生徒の前記体力測定の結果の履歴を示し、前記生徒識別情報に関連付けられる履歴情報を更新することと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記認証情報は、認証コードを含み、
前記クラス情報と前記生徒識別情報とを関連付けることは、
記憶された前記認証情報に含まれる認証コードと、前記生徒端末から取得した認証コードとが一致する場合に、前記クラス情報と前記生徒識別情報とを関連付ける、ことを含む、プログラム。
【請求項3】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記クラス情報と前記生徒識別情報とを関連付けることは、
前記生徒の出席番号を取得し、前記出席番号に基づいて前記生徒に関連付けられるクラス情報を更新すること、を含む、プログラム。
【請求項4】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記履歴情報に基づいて、前記生徒の前記体力測定の結果の推移を示す推移情報を表示させる推移画面を表示するための情報を生成させること、をさらに実行させる、プログラ
ム。
【請求項5】
コンピュータが、
生徒を識別する生徒識別情報を取得することと、
認証情報を、前記生徒が属するクラスのクラス情報に関連付け
て生成し、記憶することと、
前記生徒の生徒端末から、前記生徒識別情報と前記認証情報を取得することと、
前記生徒端末から取得した
前記認証情報と、記憶された前記認証情報とに基づいて、前記生徒端末から取得した前記認証情報に対応する前記生徒識別情報と、記憶された前記認証情報に対応するクラス情報とを関連付けることと、
体力測定の結果と前記生徒識別情報とが関連付けられた測定情報を、前記生徒端末から取得することと、
前記測定情報と前記生徒識別情報に対応する前記クラス情報とに基づいて、複数学年にわたる前記生徒の前記体力測定の結果の履歴を示し、前記生徒識別情報に関連付けられる履歴情報を更新することと、を含む、方法。
【請求項6】
生徒を識別する生徒識別情報を取得する識別情報取得部と、
認証情報を、前記生徒が属するクラスのクラス情報に関連付け
て生成し、記憶する認証情報生成部と、
前記生徒の生徒端末から、前記生徒識別情報と前記認証情報を取得する認証情報取得部と、
前記生徒端末から取得した
前記認証情報と、記憶された前記認証情報とに基づいて、前記生徒端末から取得した前記認証情報に対応する前記生徒識別情報と、記憶された前記認証情報に対応するクラス情報とを関連付ける関連付け部と、
体力測定の結果と前記生徒識別情報とが関連付けられた測定情報を、前記生徒端末から取得する測定情報取得部と、
前記測定情報と前記生徒識別情報に対応する前記クラス情報とに基づいて、複数学年にわたる前記生徒の前記体力測定の結果の履歴を示し、前記生徒識別情報に関連付けられる履歴情報を更新する履歴情報更新部と、を備える、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
教育機関では、所属する複数の生徒の成績や状況を把握する必要がある。生徒の成績や状況は情報処理装置を用いて電子的に記録されることがある。例えば、特許文献1には、複数の受講生の成績入力を効率良く行うことができる成績入力システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
生徒の状況の中でも、体力測定の結果は、生徒個人の成長を示す記録であり、複数年度にわたって継続的に記録されることが好ましい。しかし、例えば、学年が上がったことや生徒の転校によって、所属する学校、クラス、出席番号等が変更された場合、生徒に過去の測定結果を関連付けることが難しくなる。
【0005】
そこで、本発明は、教育機関において生徒の体力測定の結果の継続的な記録を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、生徒を識別する生徒識別情報を取得することと、生徒が属するクラスのクラス情報に関連付けられる認証情報を生成することと、生徒の生徒端末から、生徒識別情報と認証情報を取得することと、生徒端末から取得した生徒識別情報と認証情報とに基づいて、クラス情報と生徒識別情報とを関連付けることと、体力測定の結果と生徒識別情報とが関連付けられた測定情報を、生徒端末から取得することと、測定情報と生徒識別情報に対応するクラス情報とに基づいて、複数学年にわたる生徒の体力測定の結果の履歴を示し、生徒識別情報に関連付けられる履歴情報を更新することと、を実行させる。
【0007】
体力測定の結果の記録に用いられる生徒識別情報は、クラス情報に関連付けられる。履歴情報は、生徒端末から取得された生徒識別情報を含む測定情報に基づいて更新される。履歴情報の更新が、生徒識別情報に対応するクラス情報に基づいて行われることで、生徒の学年を把握した上で履歴情報が更新される。ある生徒が所属する学校、クラス、出席番号等が変更された場合には、認証情報によって新たなクラス情報に生徒識別情報が関連付けられ、その後、生徒識別情報に基づいて履歴情報が更新される。よって、測定結果を継続的に記録することが可能となる。
【0008】
上記態様において、認証情報は、認証コードを含み、クラス情報と前記生徒識別情報とを関連付けることは、生成された前記認証情報に含まれる認証コードと、前記生徒端末から取得した認証コードとが一致する場合に、前記クラス情報と前記生徒識別情報とを関連付けること、を含んでもよい。
【0009】
認証コードを用いた2段階認証が可能となり、クラス情報と生徒識別情報との関連付けにおける誤った関連付けが発生することを抑えることができる。
【0010】
上記態様において、クラス情報と前記生徒識別情報とを関連付けることは、生徒の出席番号を取得し、出席番号に基づいて生徒に関連付けられるクラス情報を更新すること、を含んでもよい。
【0011】
これにより、認証情報をクラス単位で生成しつつ、クラス情報に各生徒の出席番号を含むようにすることができる。個々の生徒に対して認証情報を生成する必要がなくなるため、生徒への認証情報の提供の煩雑さが低減され、ユーザの利便性が向上する。
【0012】
上記態様において、履歴情報に基づいて、登録生徒の体力測定の結果の推移を示す推移情報を表示させる推移画面を表示するための情報を生成させること、をさらに実行させてもよい。
【0013】
これにより、継続的に記録された測定結果の閲覧が生徒又は教員によって可能となる。よって、生徒又は教員が測定結果を把握することが可能となり、生徒の意欲向上や教員の指導方針の検討を助けることが可能となる。
【0014】
本発明の他の一態様に係る方法は、コンピュータが、生徒の生徒識別情報を取得することと、生徒が属するクラスのクラス情報に関連付けられる認証情報を生成することと、生徒の生徒端末から、生徒識別情報と認証情報を取得することと、生徒端末から取得した生徒識別情報と認証情報とに基づいて、クラス情報と生徒識別情報とを関連付けることと、体力測定の結果と生徒識別情報とが関連付けられた測定情報を、生徒端末から取得することと、測定情報と生徒識別情報に対応するクラス情報とに基づいて、複数学年にわたる生徒の体力測定の結果の履歴を示し、生徒識別情報に関連付けられる履歴情報を更新することと、を含む。
【0015】
本発明の他の一態様に係る情報処理装置は、生徒の生徒識別情報を取得する識別情報取得部と、生徒が属するクラスのクラス情報に関連付けられる認証情報を生成する認証情報生成部と、生徒の生徒端末から、生徒識別情報と認証情報を取得する認証情報取得部と、生徒端末から取得した生徒識別情報と認証情報とに基づいて、クラス識別情報と生徒識別情報とを関連付ける関連付け部と、体力測定の結果と生徒識別情報とが関連付けられた測定情報を、生徒端末から取得する測定情報取得部と、測定情報と生徒識別情報に対応するクラス情報とに基づいて、複数学年にわたる生徒の体力測定の結果の履歴を示し、生徒識別情報に関連付けられる履歴情報を更新する履歴情報更新部と、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、本発明は、教育機関において生徒の体力測定の結果の継続的な記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態に係る測定情報記録システムの概略図である。
【
図2】本実施形態に係る測定情報記録装置101のブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る所属生徒情報の一例である。
【
図6】本実施形態に係る測定情報記録システムにおける処理の一例を説明する図である。
【
図7】本実施形態に係る認証情報表示画面の一例である。
【
図8】本実施形態に係る認証情報表示画面の一例である。
【
図10】本実施形態に係る出席番号入力画面の一例である。
【
図11】本実施形態に係る測定情報記録システムにおける処理の一例を説明する図である。
【
図12】本実施形態に係る測定結果記録画面の一例である。
【
図13】本実施形態に係る測定結果記録画面の一例である。
【
図14】本実施形態に係るアンケート記録画面の一例である。
【
図15】本実施形態に係るアンケート記録画面の一例である。
【
図16】本実施形態に係る別年度の所属生徒情報の一例である。
【
図17】本実施形態に係る別年度の履歴情報の一例である。
【
図19】本実施形態に係る推移画面の他の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0019】
図1には本実施形態に係る測定情報記録システム10の概略図が示される。測定情報記録システム10は、測定情報記録装置101、生徒端末201a,201b,201c、教員端末301a,301bを有する。これらの端末、装置、及びサーバはネットワークNを通じて通信可能に接続される。なお、生徒端末201a,201b,201c、及び教員端末301a,301bのように生徒端末及び教員端末は複数存在するが、区別の必要がない場合、単に生徒端末201及び教員端末301とよぶ。
【0020】
測定情報記録装置101は、生徒端末201を通じて記録される生徒の体力測定の情報を複数の学年にわたって記録するサーバである。測定情報記録装置101に記録された情報は生徒端末201や教員端末301を通じて、生徒や教員が閲覧可能である。測定情報記録装置101の構成については後述する。
【0021】
生徒端末201は生徒が操作する端末であり、例えば、ネットワークNを通じて測定情報記録装置101にアクセス可能なブラウジングソフトウエアが記憶されたパーソナルコンピュータ、スマートフォン、又はタブレット端末等の情報処理装置である。生徒端末201は、例えば、学校等の教育機関が各生徒に配布するなどして各生徒に提供される。
【0022】
教員端末301は、教員が操作する端末であり、例えば、ネットワークNを通じて測定情報記録装置101にアクセス可能なブラウジングソフトウエアが記憶されたパーソナルコンピュータ、スマートフォン、又はタブレット端末等の情報処理装置である。
【0023】
測定情報記録システム10では、測定情報記録装置101が、教員端末301を通じた操作によって、生徒が属するクラスを示すクラス情報に生徒識別情報を関連付けるための認証情報を生成する。生徒は測定情報記録装置101によって生成された認証情報を自身の生徒端末201を通じて測定情報記録装置101に送信する。生徒端末201は、例えば、教員端末301によって電子黒板に二次元コードによって表示された認証情報を生徒端末201のカメラによって読み取ることで、認証情報を取得する。ここで、認証情報は、例えば、教員端末301が測定情報記録装置101から取得し、電子黒板に表示される。生徒端末201は、自身の生徒識別情報と認証情報とを測定情報記録装置101に送信する。その後、体力テストが実施され、測定結果が生徒端末201から測定情報記録装置101に送信される。測定情報記録装置101は、生徒識別情報に対応するクラス情報に基づいて、生徒の学年を特定し、対象の学年における測定結果を更新することによって履歴情報を更新する。
【0024】
図2を参照して、測定情報記録装置101の各部について説明する。測定情報記録システム10は、通信部1011、記憶部1012、識別情報取得部1013、認証情報生成部1014、認証情報取得部1015、関連付け部1016、測定情報取得部1017、履歴情報更新部1018、及び画面生成部1019を有する。
【0025】
測定情報記録装置101の各部は、サーバ装置において、通信装置、記憶装置及び記憶装置に記憶されたプログラムを実行するプロセッサにより実現することができる。
【0026】
通信部1011は、測定情報記録装置101と、生徒端末201及び教員端末301を含む測定情報記録装置101の外部の装置との間における通信を制御する。
【0027】
記憶部1012は、測定情報記録装置101での処理に用いられる各種の情報を取得する。記憶部1012は、生徒情報DB10121、所属生徒情報DB10122、及び履歴情報DB10123を有する。
【0028】
図3には、生徒情報DB10121に記憶される生徒情報の一例が示される。生徒情報は、「生徒ID」の項目を有する。「生徒ID」の項目には、識別情報取得部1013によって取得された生徒識別情報が記憶される。生徒識別情報は、例えば、生徒によって生徒端末201を通じて入力され、測定情報記録装置101に記憶される。
【0029】
図4には、所属生徒情報DB10122に記憶される所属生徒情報の一例が示される。所属生徒情報は、「学校情報」、「クラス情報」、「生徒ID」、「クラス認証情報」及び「認証コード」の項目を有する。「学校情報」の項目には、ある年度において生徒が所属する学校を示す情報が記憶される。「クラス情報」は、「学年情報」、「クラスID」、「教員ID」、及び「出席番号」の情報を含む情報である。クラス情報は、他に、生徒の性別を含んでもよい。「学年情報」は、生徒の学年及びクラスを含む情報である。例えば、
図4の例では、生徒IDが「SID001」の生徒は「1年A組」の生徒であり、生徒IDが「SID002」の生徒は「3年A組」の生徒であることが記憶される。「クラスID」は、クラスを識別するための情報である。例えば、
図4の例では、「1年A組」及び「3年A組」のクラスIDはそれぞれ「CID001」、「CID002」である。「教員ID」は、各クラスを担当する教員を識別するための情報である。例えば、
図4の例では、「1年A組」及び「3年A組」の教員IDはそれぞれ「TID001」、「TID002」である。「出席番号」は、各生徒のクラスにおける出席番号である。クラス情報は、教員端末301が測定情報記録装置101に対してクラス情報をアップロードすることによって、測定情報記録装置101に記憶される。
【0030】
「クラス認証情報」は、所属生徒情報に記憶される各クラスに対して、測定情報記録装置101によって生成された情報である。測定情報記録装置101では、クラス認証情報を送信した生徒の生徒IDを所属生徒情報の対応する箇所に記憶する。クラス認証情報は例えば、二次元コードであり、生徒端末201によって取得可能なデータである。認証情報は、「学校情報」及び「クラス情報」に基づいて生成される。「認証コード」は、クラス認証情報のそれぞれに対応付けられた文字や数値の列である。生徒は、「クラス認証情報」を測定情報記録装置101に送信した後に、「認証コード」を入力することによって、測定情報記録装置101において、生徒IDとクラス情報との対応付けが完了する。以下の説明において、「クラス認証情報」及び「認証コード」をまとめて認証情報とよぶことがある。
【0031】
図5には、履歴情報DB10123に記憶される履歴情報の一例が示される。履歴情報は「生徒ID」、「生徒学年」、「体力テスト結果」、「アンケート結果」の項目を有する。履歴情報では、「生徒ID」に対して複数の学年にわたり、各学年における「体力テスト結果」及び「アンケート結果」が記憶される。「体力テスト結果」の項目には、体力テストの実施後に生徒端末201から測定情報記録装置101に送信された体力テストの結果を示す情報が記憶される。「アンケート結果」の項目には、体力テストの実施に伴って行われたアンケート結果を示す情報が記憶される。なお、「体力テスト結果」及び「アンケート結果」は、生徒端末201や教員端末301によって、適宜編集可能に記憶される。
【0032】
図5の例では、生徒IDが「SID001」の生徒は「1年A組1番」の生徒であるので、「第1学年」に対応する「体力テスト結果」及び「アンケート結果」が記憶されている。また、生徒IDが「SID002」の生徒は「3年A組2番」の生徒であるので、「第3学年」に対応する「体力テスト結果」及び「アンケート結果」が記憶されている。
【0033】
図2に戻り、測定情報記録装置101の各部の説明を行う。識別情報取得部1013は、生徒識別情報を取得する。識別情報取得部1013は、例えば、生徒端末201から生徒識別情報を取得する。識別情報取得部1013は生徒識別情報を生徒情報DB10121に記憶する。また、測定情報記録装置101では、測定情報記録装置101が生徒識別情報を生成し、生徒に提供してもよい。
【0034】
認証情報生成部1014は、生徒が属するクラスのクラス情報に関連付けられる認証情報を生成する。認証情報生成部1014は、認証情報の生成のために、教員端末301からクラス情報を取得する。認証情報生成部1014は、教員端末301から取得したクラス情報に基づいて、認証情報を生成する。
【0035】
認証情報取得部1015は、生徒端末201から生徒識別情報と認証情報を取得する。
【0036】
関連付け部1016は、生徒端末201から取得した生徒識別情報と認証情報とに基づいて、クラス情報と生徒識別情報とを関連付ける。関連付け部1016は、所属生徒情報DB10122において、生徒端末201から取得した認証情報が対応する生徒の生徒識別情報の項目に、生徒端末201から取得した生徒識別情報を記憶する。
【0037】
測定情報取得部1017は、体力測定の結果と生徒識別情報とが関連付けられた測定情報を、生徒端末201から取得する。測定情報取得部1017は、生徒の生徒ID及び学年を含む測定情報を生徒端末201から取得してもよい。
【0038】
履歴情報更新部1018は、測定情報と生徒識別情報に対応するクラス情報とに基づいて、履歴情報を更新する。履歴情報更新部1018は、例えば、生徒識別情報が関連付けられるクラス情報及びある生徒の生徒識別情報が関連付けられる履歴情報を、所属生徒情報DB10122及び履歴情報DB10123を参照して特定する。履歴情報更新部1018は、クラス情報に基づいて更新対象の学年を特定し、履歴情報における当該学年の測定情報を更新することで、履歴情報を更新する。
【0039】
画面生成部1019は、履歴情報に基づいて、生徒の体力測定の結果の推移を示す推移情報を表示させる推移画面を表示するための情報を生成する。推移画面についても後述する。また、画面生成部1019は、クラスを担当する教員の教員端末には、生徒の現在の学年のみにおける体力測定の結果を表示する結果画面を表示させるための情報を生成し、生徒端末には、履歴情報を表示する履歴画面を表示させるための情報を生成してもよい。これにより、生徒は自身の記録を、学年をまたいで閲覧することを可能としつつ、教員は個別の生徒の履歴を閲覧できないようにできるので、生徒の個人情報を保護することができる。
【0040】
図6を参照して、測定情報記録システム10における処理について説明する。
図6のステップS601において、識別情報取得部1013は、生徒端末201から生徒識別情報を取得する。
【0041】
ステップS602において、識別情報取得部1013は、生徒識別情報を生徒情報DB10121に記憶する。
【0042】
ステップS603において、認証情報生成部1014は、教員端末301からクラス情報を取得する。クラス情報の取得は、例えば教員が各クラスの学年情報を測定情報記録装置にアップロードすることによって行われる。認証情報生成部1014は、教員端末301から取得したクラス情報を所属生徒情報DB10122に記憶する。ここで、教員端末301は、他のデータベースによって、教員端末301を管理する教員が所属する学校が管理されており、所属生徒情報における学校情報は自動的に記憶される。
【0043】
ステップS604において、認証情報生成部1014は、クラス情報に基づいて、クラス識別情報を生成する。生成されたクラス識別情報によって、所属生徒情報におけるクラスIDが更新される。
【0044】
ステップS605において、認証情報生成部1014は、認証情報を生成する。認証情報の生成は、例えば、
図7に示すように、測定情報記録装置101が生成し、教員端末301に表示される、認証情報生成画面701を通じて行われる。
【0045】
認証情報生成画面701は、認証情報確認ボタン7011、個別認証情報確認ボタン7012、認証コード表示欄7013、生成ボタン7014、及び所属生徒ID一覧表示ボタン7015を有する。
【0046】
認証情報生成画面701において、教員が生成ボタン7014を選択すると、認証情報生成部は、対応する学年及び組(ここでは1年A組)のクラス認証情報及び認証コードを生成する。
【0047】
ステップS606において、認証情報生成部は、生成されたクラス認証情報及び認証コードを対応するクラス識別情報に関連付けるよう、所属生徒情報を更新する。
【0048】
生成された認証情報は、認証情報確認ボタン7011や個別認証情報確認ボタン7012が選択されることで表示される。例えば、認証情報確認ボタン7011が選択されると、認証情報生成部1014は、教員端末301から認証情報の表示リクエストを取得する。
【0049】
ステップS607において、認証情報生成部1014は、認証情報表示画面の情報を生成し、認証情報表示画面の情報を教員端末301に送信する。ステップS608において、教員端末301に認証情報表示画面が表示される。
【0050】
図8には、一例として認証情報表示画面801が示される。認証情報表示画面801では、各クラスの認証情報が表示される。例えば、「1年A組」に対するクラス認証情報が2次元の認証コード8011として表示される。また、「1年A組」に対するサインアップコードが「12345…」のように認証コード表示欄8012に表示される。また、各認証情報の有効期限が有効期限表示欄8013に表示されてもよい。認証情報の有効期限が過ぎている場合、教員は、認証情報を再度生成する必要がある。認証情報に有効期限を設けることで、認証情報が複数年度にわたって使用されることによって生じ得る誤登録を防ぐことができる。
図8には、認証情報確認ボタン7011が選択された場合の認証情報表示画面801を示したが、例えば、個別認証情報確認ボタン7012が選択された場合は、対応するクラスの認証情報のみが教員端末301に表示される。
【0051】
教員端末301に表示された認証情報は、例えば、教員端末301が測定情報記録装置101から取得し、教室に配置された電子黒板に表示させる。
【0052】
ステップS609において、生徒端末201は自身の認証情報を取得する。生徒端末201は、例えば、電子黒板に表示された二次元コードを生徒端末201のカメラによって読み取ることで、認証情報を取得する。
【0053】
ステップS610において、認証情報取得部1015は生徒端末201から認証情報を取得する。具体的には、まず、生徒端末201からの二次元コード(クラス識別情報)が取得される。次に、教員が生徒に電子黒板に表示する、黒板に記載する、又は口頭で伝達するなどして生徒に伝達された認証コードが生徒端末201から取得される。
【0054】
ステップS611において、関連付け部1016は、生徒識別情報と認証情報とに基づいて、クラス情報と生徒識別情報とを関連付ける。関連付け部1016は、クラス識別情報に関連付けられ、記憶部1012に記憶されている認証コードと、生徒端末201から取得された認証コードとが一致する場合に、クラス情報と生徒識別情報とを関連付けるように、所属生徒情報を更新する。
【0055】
ステップS612において、認証情報取得部1015は、確認画面の情報を生徒端末201に送信する。確認画面は、生徒ID、認証情報に対応する学校名及びクラス名を含む。認証情報取得部1015は、所属生徒情報DB10122を参照し、生徒端末201から取得した認証情報に対応する学校情報及びクラス情報を取得して確認画面の情報を生成する。
【0056】
ステップS613において、生徒端末201は確認画面を表示する。
図9には、一例として確認画面901が示される。ステップS614において、確認画面901のボタン9011を生徒が選択することで生成された確認結果が、認証情報取得部1015によって取得される。
【0057】
ステップS615において、関連付け部1016は、出席番号入力画面の情報を生徒端末201に送信する。ステップS616において、生徒端末201は出席番号入力画面の情報を表示する。
【0058】
図10には一例として出席番号入力画面1001が示される。出席番号入力欄10011に生徒が自身の出席番号を入力する。ステップS617において、関連付け部1016は、入力された出席番号を生徒端末201から取得する。ステップS618において、関連付け部1016は、所属生徒情報に含まれる、対象の生徒の出席番号を更新する。
【0059】
ここまでの処理によって、認証情報を用いてクラス情報に生徒識別情報が関連付けられ、生徒識別情報を用いた履歴情報の更新が可能となる。
【0060】
図11を参照して、履歴情報の更新について説明する。ステップS1101において、生徒端末201に測定結果記録画面が表示される。
図12には、一例として測定結果記録画面1201が示される。測定結果記録画面1201は、例えば、生徒端末201が測定情報記録装置101に対して測定結果記録画面の表示をリクエストすることによって、測定情報記録装置101が生成した情報に基づいて生成される。
【0061】
測定結果記録画面1201は、生徒の身長及び体重の情報と、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横跳び、20mシャトルラン、50m走、立ち幅跳び、ボール投げの結果を含む測定結果とをそれぞれ入力することを選択するボタンを有する。例えば、ボタン12011を生徒が選択すると、
図13に示されるように、握力の結果を入力するための測定結果記録画面1301が示される。また、測定結果記録画面1301には、履歴情報に基づいて、前年度の数値や記録があわせて表示されてもよい。これにより、生徒が自身の現時点の記録と前年度の記録とを比較することで、自身の成長を把握することができる。生徒は、他の項目及び種目についても同様に体力テストの結果を入力することができる。
【0062】
ステップS1102において、履歴情報更新部1018は、生徒端末201から測定結果及び生徒識別情報を取得する。なお、履歴情報更新部1018は、例えば、グラウンドで体力測定が実施されるなどの理由により、生徒端末201と測定情報記録装置101との間の通信が可能でない場合には、生徒端末201と測定情報記録装置101との間の通信が回復した際に、測定結果及び生徒識別情報を取得するようにしてもよい。
【0063】
ステップS1103において、履歴情報更新部1018は履歴情報更新処理を行う。履歴情報更新部1018は、現時点の学年に対応する測定結果を更新し、履歴情報を更新する。これにより、履歴情報に新たな測定結果が追加される。
【0064】
図11に戻り、ステップS1104において、生徒端末201にアンケート記録画面が表示される。
図14には、一例として、アンケート記録画面1401が示される。アンケート記録画面1401を通じて、生徒は部活動加入の有無や運動頻度、食生活等に対する質問に回答することを選択するボタンを有する。例えば、ボタン14011を生徒が選択すると、
図15に示されるように、運動習慣についての情報を入力するためのアンケート記録画面1501が示される。ステップS1105において、履歴情報更新部1018は、生徒端末201からアンケート結果及び生徒識別情報を取得する。その後、ステップS1106において、履歴情報更新部1018は履歴情報更新処理を行い、履歴情報のアンケート結果の情報を更新する。
【0065】
図16及び
図17を参照して、ある年度が終了し、生徒の学年が上がった場合の生徒識別情報とクラス情報との紐づけについて説明する。新年度の生徒所属情報の一例が
図16に示される。
【0066】
年度が替わった場合、
図6のステップS603において、測定情報記録装置101は更新されたクラス情報を教員端末301から取得する。
【0067】
例えば、
図16の例では、生徒IDが「SID001」の生徒は「2年D組」の生徒であり、生徒IDが「SID002」の生徒は「4年E組」の生徒であるようなクラス情報が測定情報記録装置101によって取得される。
【0068】
その後、ステップS604からS606までの処理によって、認証情報がクラス識別情報に関連付けて生成される。このとき、認証情報生成部1014は、新年度の生徒所属情報において、クラス情報と認証情報とを関連付ける。
図16の例では、生徒IDが「SID001」の生徒が属するクラスのクラス情報には「クラス認証情報04」及び「認証コード04」が関連付けられ、生徒IDが「SID002」の生徒が属するクラスのクラス情報には「クラス認証情報05」及び「認証コード05」が関連付けられている。
【0069】
図6のステップS609からステップS618までの処理が実行されると、上述の場合と同様に、認証情報を読み取った生徒端末201から生徒識別情報が送信され、各生徒のクラス情報に関連付けられる「生徒ID」の情報が記憶される。例えば、ステップS614までの処理が実行された場合、生徒IDが「SID001」の生徒が属するクラスである「2年D組」のクラス情報と、生徒識別情報である「SID001」とが関連付けられるように所属生徒情報DB10122が更新される。
【0070】
その後、
図11を参照して説明した履歴情報更新処理が実行されると、更新された所属生徒情報DB10122に基づいて履歴情報が更新される。
図17には、
図16の所属生徒情報に基づいて更新された後の履歴情報の一例が示される。履歴情報更新処理によって、
図17に示されるように、氏名が「SID001」の生徒の学年が「第2学年」である場合の体力テスト結果「XXX02」及びアンケート結果「XXX12」が記録される。
【0071】
このように、測定情報記録装置101では、学年が上がった場合に、認証情報を用いて生徒識別情報とクラス情報との対応付けを行い、生徒識別情報に対応するクラス情報に基づいて、履歴情報の更新が行われる。これにより、測定結果の継続的な記録が可能となる。
【0072】
最後に、履歴情報の閲覧について説明する。生徒端末201から履歴情報の閲覧のリクエストが測定情報記録装置101に送信された場合、画面生成部1019は推移画面を表示するための情報を生成する。
図18には、一例として表形式の推移画面1801が示される。推移画面1801では、各学年における測定結果が一覧的に表示される。また、
図19には、他の一例としてグラフ形式の推移画面1901が示される。推移画面1901では、各学年における測定結果の変化が視覚的に把握しやすいグラフ形式にて表示されている。生徒や教員はこのような推移画面を閲覧することで、生徒の体力測定の結果の推移を把握することができる。
【0073】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0074】
10…測定情報記録システム、101…測定情報記録装置、201…生徒端末、301…教員端末、1013…識別情報取得部、1014…認証情報生成部、1015…認証情報取得部、1016…関連付け部、1017…測定情報取得部、1018…履歴情報更新部、1019…画面生成部
【要約】
【課題】教育機関において生徒の体力測定の結果の継続的な記録を可能とすること。
【解決手段】コンピュータに、生徒を識別する生徒識別情報を取得することと、生徒が属するクラスのクラス情報に関連付けられる認証情報を生成することと、生徒の生徒端末から、生徒識別情報と認証情報を取得することと、生徒端末から取得した生徒識別情報と認証情報とに基づいて、クラス情報と生徒識別情報とを関連付けることと、体力測定の結果と生徒識別情報とが関連付けられた測定情報を、生徒端末から取得することと、測定情報と生徒識別情報に対応するクラス情報とに基づいて、複数学年にわたる生徒の体力測定の結果の履歴を示し、生徒識別情報に関連付けられる履歴情報を更新することと、を実行させる。
【選択図】
図1