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特許7536511管理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】管理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240813BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240813BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 303
H04N1/00 127A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020094913
(22)【出願日】2020-05-29
(65)【公開番号】P2021189789
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-05-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西川 智
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-109526(JP,A)
【文献】特開2017-007249(JP,A)
【文献】特開2008-227963(JP,A)
【文献】特開2018-157373(JP,A)
【文献】特開2007-184717(JP,A)
【文献】特開2019-117611(JP,A)
【文献】特開2014-175676(JP,A)
【文献】特開2017-016492(JP,A)
【文献】特開2018-055499(JP,A)
【文献】特開2014-044577(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00-29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の画像形成装置を管理する管理装置であって、
周期又はスケジュールと、ファイルに含めるべき装置情報の種類と、ファイル形式と、の第1指定を受け付ける第1の指定手段と、
1以上の画像形成装置の中からの、レポーティング機能の対象となる画像形成装置の第2指定を受け付ける第2の指定手段と、
前記第1指定に従い、前記第2指定で指定された画像形成装置から情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された情報を含むファイルを前記ファイル形式で出力する出力手段と、を有し、
前記出力されるファイルには、前記第2指定で指定された画像形成装置の情報として、通信日時と、接続状態の値と、前記第1指定で受け付けた種類に対応する装置情報と、ページカウント情報と、が含まれ、
前記第2指定で2台以上の画像形成装置が指定され、当該指定された2台以上の画像形成装置のうちの1台の画像形成装置からの前記取得手段による前記第1指定で受け付けた周期又はスケジュールに従う情報の取得が失敗した場合、前記出力されるファイルには、前記接続状態の値としてエラーを示す情報当該1台の画像形成装置から前回取得できたページカウント情報とが、前記出力されるファイルが表示されたときに他の画像形成装置の情報ではなく当該1台の画像形成装置の情報であることがユーザによって識別可能となるように記録されることを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記取得手段及び前記出力手段によるファイルの出力の結果を表示する表示手段をさらに有し、
前記出力の結果では、前記取得手段による前記第1指定に従う情報の取得が失敗した画像形成装置の台数の情報を示すことを特徴とする、請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記出力の結果では、前記第2指定で指定された画像形成装置の数をさらに示すことを特徴とする、請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記ファイル形式は、CSV又はXMLから選択することが可能であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の管理装置。
【請求項5】
前記スケジュールは、毎月、毎週、又は毎日のいずれかから選択して設定されることを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一項に記載の管理装置。
【請求項6】
前記第2指定で指定された画像形成装置について前記出力手段が出力するファイルのファイル名は出力タイミングごとに変化することを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一項に記載の管理装置。
【請求項7】
前記ファイル名は、前記ファイルの生成時刻を示すことを特徴とする、請求項6に記載の管理装置。
【請求項8】
1以上の画像形成装置を管理する管理装置における情報処理方法であって、
周期又はスケジュールと、ファイルに含めるべき装置情報の種類と、ファイル形式と、の第1指定を受け付ける工程と、
1以上の画像形成装置の中からの、レポーティング機能の対象となる画像形成装置の第2指定を受け付ける工程と、
前記第1指定に従い、前記第2指定で指定された画像形成装置から情報を取得する工程と、
前記取得された情報を含むファイルを前記ファイル形式で出力する出力工程と、を有し、
前記出力されるファイルには、前記第2指定で指定された画像形成装置の情報として、通信日時と、接続状態の値と、前記第1指定で受け付けた種類に対応する装置情報と、ページカウント情報と、が含まれ、
前記第2指定で2台以上の画像形成装置が指定され、当該指定された2台以上の画像形成装置のうちの1台の画像形成装置からの前記第1指定で受け付けた周期又はスケジュールに従う情報の取得が失敗した場合、前記出力されるファイルには、前記接続状態の値としてエラーを示す情報と、当該1台の画像形成装置から前回取得できたページカウント情報とが、前記出力されるファイルが表示されたときに他の画像形成装置の情報ではなく当該1台の画像形成装置の情報であることがユーザによって識別可能となるように記録されることを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
1以上の画像形成装置を管理する管理装置としてのコンピュータに、
周期又はスケジュールと、ファイルに含めるべき装置情報の種類と、ファイル形式と、の第1指定を受け付ける工程と、
1以上の画像形成装置の中からの、レポーティング機能の対象となる画像形成装置の第2指定を受け付ける工程と、
前記第1指定に従い、前記第2指定で指定された画像形成装置から情報を取得する工程と、
前記取得された情報を含むファイルを前記ファイル形式で出力する出力工程と、を実行させるためのプログラムであって、
前記出力されるファイルには、前記第2指定で指定された画像形成装置の情報として、通信日時と、接続状態の値と、前記第1指定で受け付けた種類に対応する装置情報と、ページカウント情報と、が含まれ、
前記第2指定で2台以上の画像形成装置が指定され、当該指定された2台以上の画像形成装置のうちの1台の画像形成装置からの前記第1指定で受け付けた周期又はスケジュールに従う情報の取得が失敗した場合、前記出力されるファイルには、前記接続状態の値としてエラーを示す情報と、当該1台の画像形成装置から前回取得できたページカウント情報とが、前記出力されるファイルが表示されたときに他の画像形成装置の情報ではなく当該1台の画像形成装置の情報であることがユーザによって識別可能となるように記録されることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ又は複合機などの画像形成装置(デバイス)について、稼働情報などのデータを取得して管理を行うためのデバイス管理システム、又は管理装置が知られている。管理対象のデバイスの増加、管理サーバのコスト削減、及びメンテナンスの観点から、1台の管理装置で管理可能なデバイスの台数規模の拡大が見られる。
【0003】
このデバイス管理システムでは、事前に行う動作のテンプレートをプロファイルとして作成し、そのプロファイルを元にデバイスを指定したタスクを作成することにより、デバイスの管理、設定、又は情報収集などを行うことも一般的である。
【0004】
このデバイス管理システムは、各デバイスから総印刷ページ数、ステータス、又は補給品の寿命情報などを取得しレポートするレポーティング機能を持つ場合もある。特許文献1には、デバイスから収集した情報を元に、デバイスの利用に係る情報を所属先ごとに集計する集計手段を持ち、ユーザのコスト意識の向上を促すことを目的とした技術が考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-012245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のレポーティング機能においては、設定されたタスクの動作時に特定デバイスからのデータの取得が失敗した時、その取得失敗したデバイスの総印刷ページ数などの各項目が記載されない。結果として、選択されたデバイスに関する十分なレポートが取得できないという課題がある。
【0007】
また、同デバイス管理システムにおいてはタスク結果画面から情報の取得に失敗したデバイスの存在が把握できず、適切な管理ができないという課題もある。
【0008】
なお、取得失敗の理由には、レポートのためのカウンタなどの稼働情報取得時に(プリンタの電源がOFFになっている、又はネットワークエラーなどにより)通信に失敗することなどが含まれる。
【0009】
本発明は、デバイス管理システムにおけるレポーティング機能の実行時に、デバイスからのデータの取得に失敗した場合でも、ユーザがデバイスの情報を把握することを容易にするとともに、接続状態のエラーを把握することを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的を達成するために、例えば、一実施形態に係る管理装置は以下の構成を備える。すなわち、周期又はスケジュールと、ファイルに含めるべき装置情報の種類と、ファイル形式と、の第1指定を受け付ける第1の指定手段と、レポーティング機能の対象となる画像形成装置を、1以上の画像形成装置の中から第2指定を受け付ける第2の指定手段と、前記第1指定に従い、前記第2指定で指定された画像形成装置から情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された情報を含むファイルを前記ファイル形式で出力する出力手段と、を有し、前記出力されるファイルには、前記第2指定で指定された画像形成装置の情報として、通信日時と、接続状態の値と、前記第1指定で受け付けた種類に対応する装置情報と、ページカウント情報と、が含まれ、前記第2指定で2台以上の画像形成装置が指定され、当該指定された2台以上の画像形成装置のうちの1台の画像形成装置からの前記取得手段による前記第1指定で受け付けた周期又はスケジュールに従う情報の取得が失敗した場合、前記出力されるファイルには、前記接続状態の値としてエラーを示す情報当該1台の画像形成装置から前回取得できたページカウント情報とが、前記出力されるファイルが表示されたときに他の画像形成装置の情報ではなく当該1台の画像形成装置の情報であることがユーザによって識別可能となるように記録される
【発明の効果】
【0011】
デバイス管理システムにおけるレポーティング機能の実行時に、デバイスからのデータの取得に失敗した場合でも、ユーザがデバイスの情報を把握することを容易にするとともに、接続状態のエラーを把握することを容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1に係る管理装置を備えるシステム構成の一例を示す図。
図2】実施形態1に係る管理装置のハードウェア構成の一例を示す図。
図3】実施形態1に係る管理装置の機能構成の一例を示す図。
図4】実施形態1に係るデバイスの機能構成の一例を示す図。
図5】実施形態1に係るデバイス選択画面の一例を示す図。
図6】実施形態1に係るタスク選択画面の一例を示す図。
図7】実施形態1に係るプロファイル選択画面の一例を示す図。
図8】実施形態1に係るタスクの実行結果画面の一例を示す図。
図9】実施形態1に係るプロファイル設定画面の一例を示す図。
図10】実施形態1に係る管理方法の処理の一例を示す図。
図11】実施形態2に係る管理方法の処理の一例を示す図。
図12】実施形態3に係る管理方法の処理の一例を示す図。
図13】実施形態3に係るファイル名決定処理の一例を示す図。
図14】実施形態1に係る出力レポートの表示画面の一例を示す図。
図15】実施形態2に係るタスクの実行結果画面の一例を示す図。
図16】実施形態3に係るプロファイル設定画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0014】
[実施形態1]
本実施形態に係る管理装置は、1以上の画像形成装置(以下、デバイス)を管理する管理装置である。本実施形態に係る管理装置は、1以上の画像形成装置の中から指定したデバイスからの情報の取得を取得し、取得した情報を含むファイルを出力する。デバイスからの情報の取得に失敗した場合には、本実施形態に係る管理装置は、情報の取得に失敗したことを示す情報とともに、そのデバイスから前回取得できた情報を含むファイルを出力する。
【0015】
[システム構成]
図1は、本実施形態に係る管理装置1000を含む、デバイス管理システムの構成の一例を示す図である。管理装置1000は、情報処理を行う装置であり、デバイスを管理し、デバイスに関するレポートを出力する。図1の例においては、管理装置1000は、2以上のデバイス2000の管理を行うサーバであるものとして説明を行う。デバイス2000の機能は特に限定はされないが、本実施形態においては、デバイス2000は、印刷データから、電子写真技術又はインクジェット技術などの公知の印刷技術を利用して記録媒体に印刷を行う画像形成装置であるものとする。また、デバイス2000は、スキャナを介して紙原稿を読み取り、コピーを行う又は画像データに変換して電子メール(Eメール)などで別装置に送信することができてもよい。本実施形態においては、管理装置1000とデバイス2000とは、互いに通信回線3000を介して接続されている。
【0016】
[ハードウェア構成]
図2は、本実施形態に係る管理装置1000のハードウェア構成の一例を示す図である。管理装置1000は、CPU10、ROM11、及びRAM12を備える。CPU10は、RAM12をワークエリアとして、ROM11及びHDD19に格納されたOS又はデバイス管理ソフトウェアなどの各種プログラムを実行する。また、管理装置1000は、ディスクコントローラ(DKC)18、CD-ROM、DVD、磁気テープ、又はICメモリカードなどの記憶媒体をマウント可能なDiskDrive20ビデオカード(VC)14、及び表示装置(CRT)15を備える。管理装置1000が備える各構成はシステムバス13を介して接続される。また、管理装置1000は、ネットワークインターフェースボード(NIC)を介し、通信回線3000上の機器とのデータ通信を行う。
【0017】
[ソフトウェア構成]
図3は、本実施形態に係る管理装置1000の機能構成の一例を示す図である。管理装置1000は、ユーザインターフェース(UI)制御部30、デバイス制御部31、レポート制御部32、及び設定制御部33を備える。図3に示される機能構成は、デバイス管理ソフトウェアが、図2のRAM12、ROM11、及びHDD19上でCPU10によって実行されることにより実現されるものとする。なお、管理装置1000の各機能部による処理は、Webベースのアプリケーションによって実現されてもよく、その機能がWebブラウザを介してユーザに利用されてもよい。
【0018】
UI制御部30は、本実施形態に係る管理装置1000が行う各処理を行うためのUIの制御を行う。本実施形態においては、UI制御部30は、それぞれデバイス制御部31、レポート制御部32、及び設定制御部33における情報の入出力を司る、デバイス表示部301、タスク表示部302、及び設定表示部303を有する。
【0019】
デバイス制御部31は、デバイス接続部311、タスク管理部312、データ管理部313、タスク保管部314、及びデータ保管部315を有する。デバイス接続部311は、デバイス探索、デバイスからの装置情報などの情報の取得、及びデバイスにおける設定の実行機能を有する。デバイス接続部311は、レポーティングの対象(レポートを出力する対象)となるデバイス(デバイス2000)との接続を確認し、レポーティングの対象から、レポートを生成するための装置情報を収集し、収集した各情報をデータ保管部315へと格納する。本実施形態においては、装置情報としては、ページカウント情報、MIB情報、又は補給品情報などが取得されるが、これらに関する詳細は後述する。また、本実施形態においては、装置情報として、デバイス探索を行ったデバイスのデバイス名、製品名、及びIPアドレスなどの識別情報も含まれている。
【0020】
本実施形態におけるレポーティングとは、デバイスによるページカウント情報(総印刷ページ数)、ステータス、又は補給品の寿命情報などのレポートを取得及び出力する処理である。以下、このようにレポーティングの対象となるデバイスとの接続を確認することをデバイス探索と呼ぶものとする。デバイス接続部311は、ネットワークを介して、例えばSNMP,IP Broadcast、SLP/Multicastなどの公知の手法によりデバイス探索を行うことができ、その方法は特に限定されない。デバイス接続部311は、デバイス探索を任意のタイミングで行うことができる。またデバイス接続部311は、通信回線3000を介して、Management Information Base(MIB)などのような装置情報のデータベースを参照して装置情報を収集又は変更してもよい。MIBは、SNMPなどのプロトコルによって使用される管理情報データベースであり、公知の規格であるため説明は省略する。
【0021】
タスク管理部312は、タスク保管部314又はデータ保管部315に格納されているタスクを参照して、探索を行ったデバイスに関するレポートを出力するためのタスクの実行指示を出し、タスクの実行結果をタスク保管部314に格納する。本実施形態においては、タスクは、後述するプロファイルに基づいて設定される、処理対象のデバイスに関するレポートを出力する際に行われる処理である。タスクの実行指示は、デバイス接続部311又はレポート管理部321へと送信される。
【0022】
データ管理部313は、デバイス探索を行ったデバイスについて、以前に行われたデバイス探索又はステータス更新などによって過去に取得された装置情報が存在するかどうかを確認する。本実施形態においては、データ管理部313は、デバイス探索によって接続が確認されなかった(接続エラーを起こしている)デバイスについて、過去に取得された装置情報がデータ保管部315に格納されているかどうかを確認することができる。レポート管理部321は、データ管理部313から取得した装置情報に基づいてレポートを生成し、レポート保管部322に格納する。
【0023】
タスク保管部314及びデータ保管部315は、HDD19上で稼働するデータベースなどの記録媒体である。本実施形態においては、タスク保管部314はタスクのリストを保管し、データ保管部315はデバイスのリストを保管するが、保管されるものは特にこれらには限定されず、任意のテーブルデータがこれらのどちらかに保管されてもよい。
【0024】
設定表示部303は、タスクの設定に用いられる、プロファイルの設定について、ユーザの入力を取得する。設定管理部331は、設定表示部303へのユーザの入力に基づいて、レポートを出力する際に用いられるプロファイルを生成し、設定保管部332に格納する。プロファイルについては図7及び図9を参照して後述する。
【0025】
[デバイスのソフトウェア構成]
図4は、本実施形態に係るデバイス2000の機能構成の一例を示す図である。デバイス2000は、デバイス探索によって管理装置1000との接続が確認された場合に、レポートの生成に用いられる装置情報を生成し、通信回線3000を介して管理装置1000へと送信する。
【0026】
デバイス2000は情報制御部40を有する。本実施形態においては、情報制御部40は、装置情報の生成及び管理を行うため、カウンタ管理部401、カウンタ保管部402、MIB管理部403、MIB保管部404、補給品管理部405、及び補給品保管部406を有する。カウンタ管理部401は、デバイス2000による印刷ページ数の情報であるページカウント情報を記録し、カウンタ保管部402に格納する。MIB管理部403は、MIB情報を記録し、MIB保管部404に格納する。補給品管理部405は、デバイス2000のトナー残量、又は補給品の交換回数など、デバイスの出力に用いられる補給品の状況を表す情報を記録し、補給品保管部406に格納する。なお、情報制御部40が有する各機能部が記録する情報は特にこれらに限定されるわけではなく、レポートにおいて記録したいユーザ所望の情報を記録するようにしてもよい。例えば。情報制御部40は、デバイス2000の紙詰まりの回数、又はエラー履歴などの情報を記録するようにしてもよい。本実施形態においては、レポートには、デバイスのネットワーク情報、通信日時、接続状態、及び装置情報が記載されるものとして以下の説明を行う。
【0027】
以下、図5~9を参照して、本実施形態に係る管理装置1000が行うタスクの作成処理を説明する。図5図9は、本実施形態に係る管理装置1000が表示するUIの一例を示している。
【0028】
管理装置1000は、ネットワーク上でデバイス探索を行い、レポーティングの対象とするデバイスとの接続を確認する。図5は、デバイス探索後に表示されるUI画面の例である。図5においては、デバイス表示部301が、探索されたデバイスと共に各デバイスの装置情報を表示している。タスクを作成する場合には、ユーザは、探索されたデバイスの中からタスク作成の対象とするデバイスを選択する。デバイス表示部301は、選択されたデバイスについて、設定可能なタスクとしてレポーティングを表示する。設定可能なタスクはレポーティングのみに限定されるわけでなく、例えばデバイス監視など、デバイスの種類及び機能などに応じて所望のタスクが表示され、その内から選択されてもよい。図6には、タスク作成の対象となったデバイスについて表示される設定可能なタスクの例が示されている。
【0029】
本実施形態においては、タスクとしてレポーティングが選択される。タスクが選択された後に、デバイス表示部301は、タスクに対応するテンプレートの設定であるプロファイルのリストを表示する。本実施形態に係るプロファイルは、レポートの出力を行う周期を表すスケジュール、レポートに含めるべき装置情報の種類、及び出力するレポートのファイル名を指定する情報を含んでいる。また、プロファイルは、レポートをファイルに書き込むかEメールとして送信するかの処理の選択などの、レポートの出力に関する情報を含んでいてもよい。図7は、プロファイルのリストを表示するUI画面の例である。以下、プロファイルは事前に作成され設定保管部332に格納されているものとして説明を行うが、特にこのように限定されているわけではない。例えば、ユーザが、編集ボタンなどを押すことによってプロファイルの選択の際に設定を編集できてもよく、新規に作成することができてもよい。
【0030】
図9は、プロファイルを作成するためのUI画面の例である。設定表示部303は、プロファイルの設定を行うためのUI画面を表示する。設定表示部303は、ユーザがUI画面に入力する、プロファイル名(タスク名)と、レポートのスケジュールと、などの情報を取得してもよい。図9においては、プロファイル名”レポート1”の設定として、毎日17時00分にレポーティングを行うようスケジュールの設定がなされ、レポートをファイル名”ファイル1”としてファイルに書き込むような設定が入力されている。また、出力するレポートをEメールとして送信する場合、ユーザは、その宛先を設定することができてもよい。また、スケジュールの設定周期は特に限定されず、例えば毎月、毎週、又は毎日のいずれかから選択する形式であってもよい。さらに、レポートを出力するスケジュールは周期的な設定には限定されず、例えばユーザ操作に応じて出力を行うなど、ユーザ所望のスケジュールでレポートが出力されてもよい。
【0031】
プロファイルが選択され、図7に示されるような実行ボタンが押されると、選択されたプロファイルがタスクとして設定される。タスク表示部302は、そのように設定されたタスクを表示する。また、タスク表示部302は、設定されたタスクの実行結果を表示してもよい。図8には、設定されたタスクを表示するUI画面の例が示されている。図8においては、図9の例で作成されたプロファイル”レポート1”に基づく、毎日17時00分にレポーティングを行うタスクが設定されている。また、図8においては、設定されたタスクの実行結果がログとして表示されている。
【0032】
なお、上述のように、レポートを行う装置情報はプロファイルによって指定されるが、本実施形態においては、プロファイルではページカウント情報を出力する指定は行われず、その上でレポートにページカウント情報が出力される。このように、デバイス接続部311は、プロファイルによって指定されていない装置情報をレポートの内容に含めることができる。
【0033】
また、タスク表示部302は、設定されたタスクによる実行結果のうち、特定のステータスを有するタスクの実行結果を表示してもよい。そのために、タスク表示部302は、設定されたタスクの進行状況を取得し、その進行状況をタスクの実行結果のステータスとして表示することができる。タスクの実行結果のステータスとしては、例えば、タスクの実行が完了していることを示す”完了”、又はタスクの実行に失敗したことを示す”エラー”などがあってもよい。ユーザは、タスク表示部302に表示させるタスクの実行結果のステータスとして、”完了”又は”エラー”を指定してもよく、”全てのステータス”を指定してそのどちらも表示するようにしてもよい。図8の例においては、レポート1のステータスは”完了”であり、表示する実行結果のステータスとして”全てのステータス”が指定されているため、レポート1の出力結果が表示されている。以下、このようなタスクの実行結果のステータスを指定する情報を指して、タスクログ表示条件と呼ぶ。
【0034】
図5図9に示されるような一連の設定によれば、選択されたデバイスに対して作成されるタスクに基づいて、デバイスに関するレポートを出力することが可能となる。
【0035】
本実施形態に係る管理装置1000は、上述のように、デバイスと接続可能であるかを判定し、そのデバイスと接続可能でない場合には、接続可能であった過去の時刻における装置情報に基づくレポートを、その接続状態を示す情報とともに出力する。そのために、デバイス接続部311は、タスクの実行時に、デバイス2000から装置情報を取得できるか否かを判定する。本実施形態においては、デバイス接続部311は、例えばデバイス2000の電源がオフになっている場合など、デバイスと接続可能でない場合に、装置情報が取得できないと判定する。レポートが生成できる場合には、デバイス接続部311は、通常通りにタスクを実行する指示を出す。一方で、レポートが生成できない場合には、デバイス接続部311は、接続可能でないデバイスから過去の時刻に取得した装置情報をデータ保管部315から再取得し、再取得した装置情報に基づいてレポートを生成する。
【0036】
以下、図10を参照して、管理装置1000が行う処理について説明を行う。なお、図10に示される各処理は、CPU10がHDD19、ROM11などにより制御プログラムをRAM12にロードして実行することで実現されるものとする。
【0037】
図10は、本実施形態に係る管理装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。ステップS1001~ステップS1012に示される処理は、上述の図5図9に示されるような一連の設定によって設定されたタスクに基づいて、タスクの対象として選択されたデバイスに対して行われる処理である。これらの処理は、タスクの設定時に選択されたプロファイルのスケジュールに従って実行される。ステップS1001でレポート管理部321は、事前に設定されたプロファイルを設定保管部332から読み込む。また、レポート管理部321は、設定されているタスクを読み込み、タスクの対象として選択されている対象デバイス及びプロファイルの設定内容を取得する。ステップS1002でデバイス接続部311は、対象デバイスのうちから選択されたデバイスについてデバイス探索を行い、そのデバイスとの接続を行う。ステップS1003でデバイス接続部311は、ステップS1002における接続が失敗したかどうかを判定する。失敗した場合には処理はステップS1005へと進み、そうでない場合には処理はステップS1004へと進む。
【0038】
ステップS1004でデバイス接続部311は、ステップS1002で接続したデバイスから、ページカウント情報、MIB情報、又は補給品情報などの、レポートを生成するために用いられる装置情報を取得する。ステップS1004の後、処理はステップS1007へと進む。
【0039】
ステップS1005でデータ管理部313は、ステップS1002で接続失敗したデバイスについて、以前のデバイス探索又はステータス更新などによる、過去に取得した装置情報があるかどうかの判定を行う。過去に取得した装置情報がある場合には処理はステップS1006へと進み、そうでない場合には処理はステップS1007へと進む。
【0040】
ステップS1006でレポート管理部321は、ステップS1002で接続失敗したデバイスについて、過去に取得した装置情報を取得する。本実施形態においては、レポート管理部321は、データ保管部315から、データ管理部313を介して過去に取得した装置情報を取得する。ステップS1006の後、処理はステップS1007へと進む。
【0041】
ステップS1007でレポート管理部321は、レポートを生成する。レポート管理部321は、ステップS1002で接続に成功している場合には、ステップS1004で取得した装置情報に基づいてレポートを生成する。また、レポート管理部321は、ステップS1005で過去に取得した装置情報が確認されている場合には、ステップS1006で取得した過去の装置情報に基づいてレポートを生成する。レポート管理部321は、ステップS1005で過去に出力したレポートが確認されていない場合には、タスクの実行に失敗したものとしてタスクの実行結果のステータスを”エラー”に設定する。なお、レポート管理部321は、ステップS1003における判定結果を情報として含むレポートを生成してもよい。
【0042】
ステップS1008でレポート管理部321は、全ての対象デバイスがステップS1002で選択されているかどうかを判定する。全ての対象デバイスが選択されている場合には処理はステップS1010へと進み、そうでない場合にはステップS1009で対象デバイスの更新処理が行われ、処理がステップS1002へと戻る。
【0043】
ステップS1010でレポート管理部321は、ステップS1001で取得したプロファイルの設定内容に基づいて、ステップS1007で作成したレポートをファイルに書き込むのかEメールで送信するのかをそれぞれ判定する。ファイルに書き込むレポートについての処理はステップS1011へと移り、Eメールで送信するレポートについての処理はステップS1012へと移る。
【0044】
ステップS1011でレポート管理部321は、ステップS1001で取得したプロファイルの設定内容に基づくファイル名でレポートをファイルに書き込み、処理を終了する。また、ステップS1012でレポート管理部321は、ステップS1001で取得したプロファイルの設定内容に基づく宛先へとレポートをEメールとして送信し、処理を終了する。
【0045】
図14は、管理装置1000の処理による、接続可能でないデバイスが存在する場合に出力されるファイルの例を示す図である。タスクの作成時には、図5に示されるUIを介して、デバイスとしてDevice1とDevice2とが選択されたものとする。また、2つのデバイスに対して、プロファイルとしてレポート1が選択されており、レポート1においては毎日17時00分にレポーティングを行い、レポートをファイル名”ファイル1”としてファイルに書き込むものとして以下の説明を行う。
【0046】
ステップS1001においてタスクの設定が読み込まれ、ステップS1002において、まずDevice1へと接続が行われる。Device1とは正常に接続が行われ、ステップS1004でデバイス接続部311は、Device1のページカウント情報から印刷ページ数:1034を含む装置情報を取得する。ステップS1007でレポート管理部321はDevice1のレポートを生成し、まだDevice2についての処理が行われていないため、処理がステップS1002へと戻る。
【0047】
ここで、Device2の電源がオフであったため、ステップS1002におけるデバイス探索において、Device2との接続が失敗する。Device2とは前日には接続がなされており、ステータス確認によって装置情報が取得されていたため、ステップS1005でデータ管理部313は、Device2について前日に取得した装置情報を取得する。ここでは、データ管理部313は、Device2について、印刷ページ数:2055を含む装置情報を取得している。ステップS1007でレポート管理部321はDevice2のレポートを生成し、これらのレポートに基づいてステップS1011でファイル1が生成される。図14においては、Device1については情報が当日に取得でき、その時に取得された印刷ページ数が更新日時とともに1401として記載されている。また、Device2については情報が当日に取得できず、前日に取得された印刷ページ数と接続に失敗した記録とが、印刷ページ数の更新日時と共に1402として記載されている。なお、印刷ページ数(装置情報)の更新日時としては、タスクの開始日時が表示されてもよく、装置情報が取得された通信日時が表示されてもよく、レポートの生成及び表示がなされた日時が表示されてもよい。
【0048】
このような処理によれば、レポートの出力において、接続可能なデバイスについては接続の結果として取得したデータを元にしたレポートを、接続可能でないデバイスについては過去に取得したデータを元にしたレポートを出力することができる。
【0049】
また、本実施形態においてはプロファイルの設定の内容として、プロファイル名と、レポートのスケジュールと、が挙げられた。しかしながら、プロファイルの設定は特にこれらに限定されるわけではなく、ユーザ所望の設定項目が設けられてもよい。例えば、設定表示部303は、レポートをファイルに書き込む場合に、そのファイル形式を(例えば、CSV形式又はXML形式などに)指定する項目を設け、ユーザの入力を取得してもよい。ステップS1011においては、そのように入力された内容を反映してファイルが出力される。
【0050】
[実施形態2]
実施形態2に係る管理装置は、デバイスに関するレポートを出力するデバイス管理装置である。本実施形態に係る管理装置は、レポーティング機能の対象となるデバイスとの接続状態を把握しやすくするという観点から、情報の取得に失敗したデバイスの有無を、ログとともに表示する。例えば、本実施形態に係る管理装置は、装置情報の取得に失敗した(すなわち、接続に失敗した)デバイスが存在する場合に、そのようなデバイスの数を表示することができる。
【0051】
以下においては説明のため、本実施形態に係る管理装置は、装置情報の取得に失敗したデバイスの数を、ログとともに表示するものとして説明を行う。本実施形態に係る管理装置を含むデバイス管理システムは、実施形態1における図1図3と基本的に同様の構成を有し、装置情報の取得に失敗したデバイスの数を表示することを除き、同様の処理を行うため、重複する説明は省略する。
【0052】
本実施形態においては、タスク表示部302は、タスクとして設定されていてすでに動作済みのタスクの情報(タスクログ情報)を、タスク保管部314から取得する。タスクログ情報には、そのタスクにおけるデバイス探索の対象デバイス数と、そのデバイス探索において装置情報の取得を失敗したデバイス数と、の情報を含んでいる。また、タスクログ情報には、そのタスクによるレポートの生成が完了しているか、失敗している(エラー)か、などの情報が含まれていてもよい。
【0053】
タスク表示部302は、取得したタスクログ情報に基づいて、装置情報の取得に失敗したデバイスの数を、タスクの実行結果とともに表示する。図15は、登録されたタスクについて、タスクの実行結果が装置情報の取得に失敗したデバイス数とともに表示されるUI画面の例を示している。図15の例においては、タスク表示部302によって、図8に示されているレポート1の実行結果に加えて、装置情報の取得に失敗したデバイスの数1が表示されている。
【0054】
以下、図11を参照して、本実施形態に係る管理装置が行う、装置情報の取得に失敗したデバイスの数を表示する処理について説明を行う。なお、図11に示される各処理は、CPU10がHDD19、ROM11などにより制御プログラムをRAM12にロードして実行することで実現されるものとする。
【0055】
図11は、本実施形態に係るタスク表示部302が行う、タスクの実行結果の表示処理の一例を示すフローチャートである。ステップS1101でタスク表示部302は、設定されているタスクログ表示条件を取得する。図15の例では、タスクログ表示条件はユーザによって、”全てのステータス”として指定されている。ステップS1102でタスク表示部302は、タスクログ情報を、タスク保管部314から取得する。
【0056】
ステップS1103でタスク表示部302は、タスクログ情報を取得したタスクの実行結果が、ステップS1101で取得したタスクログ表示条件を満たしているかどうかを判定する。満たしている場合は処理がステップS1104へと進み、そうでない場合はそのタスクの実行結果は表示されないものとされ、処理がステップS1108へと進む。
【0057】
ステップS1104でタスク表示部302は、表示するタスク名、タスクの進行状況を表すステータス、タスクの開始日時、及び対象デバイス数の情報を取得する。ステップS1105でタスク表示部302は、対象デバイスのうちに装置情報の取得に失敗したデバイスが存在するかどうかを判定する。装置情報の取得に失敗したデバイスが存在する場合には、処理がステップS1106へと進み、そうでない場合には処理はステップS1107へと進む。
【0058】
ステップS1106でタスク表示部302は、ステップS1102で取得したタスクログ情報に基づいて、対象デバイスのうちの装置情報の取得に失敗したデバイスの数を算出し、処理をステップS1107へと進める。ステップS1107でタスク表示部302は、タスクの実行結果を、装置情報の取得に失敗したデバイス数の情報がステップS1106で取得されている場合にはそれとともに表示する。
【0059】
ステップS1108でタスク表示部302は、登録された全てのタスクに対してステップS1102~ステップS1107の処理が行われたかどうかを判定する。全てのタスクに対して行われている場合には処理が終了し、そうでない場合は処理対象のタスクを更新して処理がステップS1102へと戻る。
【0060】
このような処理によれば、レポートの出力に失敗したデバイスの数を表示することができる。したがって、レポーティング機能のデバイス接続状態を、ユーザにとって把握しやすくすることができる。
【0061】
[実施形態3]
実施形態2に係る管理装置は、デバイスに関するレポートを出力するデバイス管理装置である。本実施形態に係る管理装置は、出力するレポートのファイル名を可変に設定する。本実施形態に係る管理装置を含むデバイス管理システムは、実施形態1における図1図3と基本的に同様の構成を有し、ファイル名が可変であるレポートを出力することを除き、同様の処理を行うため、重複する説明は省略する。
【0062】
本実施形態においては、設定表示部303は、プロファイルの設定を行う際に、出力するレポートのファイル名が可変に設定される。可変のファイル名は、例えば、レポートの出力タイミングに応じて変化する設定とすることができる。本実施形態においては、可変のファイル名は、レポートの生成時の年月日分秒などの生成時刻を示すように決定される(例えば、”20200303170000”など)ものとするが、特にこのように限定されるわけではない。例えば、設定表示部303は、固定のプレフィックスと可変名を組み合わせたファイル名のレポートを出力するようにファイル名を設定してもよく、乱数に基づいて固定桁のファイル名を生成するようにしてもよい。
【0063】
そのように可変のファイル名を有するプロファイルを設定するためのUI画面の例が、図16に示されている。図16に示される例においては、設定表示部303により、実施形態1の図9に示されるプロファイル設定画面に加えて、レポートをファイルに書き込む場合にファイル名を固定とするか可変とするかのユーザ選択を入力する枠が設けられている。設定表示部303は、ファイル名を可変とするユーザ選択を取得した場合に、ファイル名を可変としてプロファイルの設定を行うことができる。
【0064】
以下、図12及び図13を参照して、本実施形態に係る管理装置が行う、ファイル名が可変であるレポートを出力する処理について説明を行う。なお、図12及び図13に示される各処理は、CPU10がHDD19、ROM11などにより制御プログラムをRAM12にロードして実行することで実現されるものとする。
【0065】
図12は、本実施形態における設定表示部303が行う、プロファイルの設定に関するユーザ入力の取得処理の一例を示すフローチャートである。ステップS1201において設定表示部303は、プロファイル名とスケジュールとの情報を取得する。ステップS1202において設定表示部303は、レポートをファイルに書き込むのかEメールとして送信するのかのユーザ選択を取得する。ステップS1203で設定表示部303は、ステップ1202においてレポートをファイルに書き込む選択がなされているかどうかを判定する。レポートをファイルに書き込むよう選択されている場合には処理がステップS1205へと進み、そうでない場合には処理はステップS1204へと進む。ステップS1204で設定表示部303は、Eメールの宛先を取得し、処理をステップ1208へと進める。
【0066】
ステップS1205で設定表示部303は、レポートを書き込むファイル名が固定か可変かのユーザ選択を取得する。ステップS1206で設定表示部303は、ステップS1205で取得したユーザ選択が可変であるかどうかを判定する。可変である場合には処理がステップS1208へと進み、そうでない場合には処理がステップS1207へと進む。ステップS1207で設定表示部303は、固定のファイル名を取得し、処理をステップS1208へと進める。
【0067】
ステップS1208で設定表示部303は、取得した各情報に基づいてプロファイルの設定を保存し、設定管理部331を介して設定保管部332に格納する。
【0068】
本実施形態に係る管理装置は、このように設定されたプロファイルを用いて、実施形態1と同様に図10に示されるようなレポートの出力処理を行う。図13は、本実施形態に係るレポート管理部321が行う、ステップS1011におけるファイル名の書き込みでの処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
ステップS1301でレポート管理部321は、ステップS1011で書き込まれるファイル名が可変であるかどうかを判定する。ファイル名が可変である場合は処理がステップS1302へと進み、そうでない場合は処理がステップS1303へと進む。
【0070】
ステップS1302でレポート管理部321は、可変のファイル名を決定する。本実施形態においては、可変のファイル名は、上述のように、レポート生成時の年月日分秒に応じて決定される。ステップS1303でレポート管理部321は、プロファイルに設定されている固定ファイル名の取得を行う。ステップS1302又はステップS1303の後、処理はステップS1304へと進む。
【0071】
ステップS1304でレポート管理部321は、ステップS1007で生成したレポートのデータを取得する。ステップS1305でレポート管理部321は、ステップS1304で取得したレポートを、ファイル名をステップS1302又はステップS1303で決定したファイル名として、ファイルに書き込み、処理を終了する。
【0072】
このような処理によれば、デバイスに関するレポートを、可変のファイル名で出力することができる。したがって、定期的なレポートの出力を行う場合にもファイル名の管理及び保存を行いやすくし、操作性を向上させることができる。
【0073】
(その他の実施例)
なお本発明に係る管理装置を含むデバイス管理システムは、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、又はプリンタなど)から構成されるシステムであってもよい。また、本発明に係る管理装置を含むデバイス管理システムは、一つの機器(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)からなるシステムであってもよい。
【0074】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0075】
また、本発明は、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述の実施形態の機能が実現される場合も含む。さらに、本発明は、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カード又はコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた場合も含む。その場合においては、書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カード又は機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部若しくは全部を行い、その処理によって上述の実施形態の機能が実現される。
【0076】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0077】
30:UI制御部、31:デバイス制御部、32:レポート制御部、33:設定制御部、301:デバイス表示部、302:タスク表示部、303:設定表示部、311:デバイス接続部、312:タスク管理部、313:データ管理部、314:タスク保管部、315:データ保管部、321:レポート管理部、322:レポート保管部、331:設定管理部、332:設定保管部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16