(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】積層体
(51)【国際特許分類】
B32B 15/02 20060101AFI20240813BHJP
B32B 7/022 20190101ALI20240813BHJP
B32B 15/08 20060101ALI20240813BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20240813BHJP
H01B 1/22 20060101ALI20240813BHJP
H01B 5/14 20060101ALI20240813BHJP
【FI】
B32B15/02
B32B7/022
B32B15/08 N
B32B27/00 L
H01B1/22 B
H01B1/22 D
H01B5/14 Z
(21)【出願番号】P 2020111570
(22)【出願日】2020-06-29
【審査請求日】2023-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】三田 亮太
(72)【発明者】
【氏名】市川 智昭
【審査官】山下 航永
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/021814(WO,A1)
【文献】特表2017-520907(JP,A)
【文献】国際公開第2019/092960(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00 - 43/00
H01B 1/00 - 1/24
H01B 5/00 - 5/16
H01L 21/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材シートと、該基材シートに積層され、且つ、金属粒子を含有する金属粒子含有層とを備えており、
前記基材シートは、前記金属粒子含有層に接する接触面を有し、
該接触面をナノインデンテーション法で測定することによって求められる前記基材シートの23℃でのヤング率が0.01~10GPaであ
り、
前記金属粒子含有層は、前記基材シートから剥離可能な状態で該基材シートに積層されており、
前記金属粒子含有層の一部が前記基材シートに向けて押圧されることによって切り離されて用いられ、切り離された前記一部が前記基材シートから剥離されて被着体に接着される、積層体。
【請求項2】
前記基材シートは、単層、又は、複数の層を有し、少なくとも1つの樹脂層を備え、
前記樹脂層の表面が前記接触面となっており、該樹脂層の合計の厚みが、10~5000μmである、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記金属粒子含有層における前記金属粒子の含有割合が、85~97質量%である、請求項1
又は2に記載の積層体。
【請求項4】
前記金属粒子は、銀、銅、酸化銀、及び、酸化銅からなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む、請求項1~
3の何れか1項に記載の積層体。
【請求項5】
前記金属粒子含有層は、23℃でのせん断破壊強度が2~40MPaであり、23℃でのナノインデンテーション法による荷重-変位測定における除荷過程で達する最小荷重が30~100μNである、請求項1~
4の何れか1項に記載の積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体装置の製造において、半導体チップ(以下「ダイ」ともいう。)をリードフレーム等に接着するのに、金属粒子を含むペースト状組成物が用いられている(例えば、特許文献1、2)。
また、前記ペースト状組成物から膜を形成し、該膜の一部をダイに転写させ、該膜を介してダイをリードフレーム等に接着させる方法が知られている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-039580号公報
【文献】特開2014-111800号公報
【文献】特表2014-503936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記膜が十分に被着体(ダイ等)に転写されず、被着体とリードフレーム等とを十分に接着させることができないことがある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、転写性に優れた積層体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る積層体は、基材シートと、該基材シートに積層され、且つ、金属粒子を含有する金属粒子含有層とを備えており、
前記基材シートは、前記金属粒子含有層に接する接触面を有し、
ナノインデンテーション法で前記接触面を測定することによって求められる前記基材シートの23℃でのヤング率が0.01~10GPaである。
【0007】
前記基材シートは、前記ヤング率が0.01~10GPaであることにより、ほどよいクッション性を有する。
その結果、前記金属粒子含有層に被着体を押し付けた際に、前記基材シートのほどよいクッション性により、前記金属粒子含有層の一部が十分に前記被着体に転写され得る。
従って、斯かる積層体は、転写性に優れ得る。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、本発明によれば、転写性に優れた積層体を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】ダイシングテープAから半導体チップBを吸着コレットCで持ち上げる様子を示す概略断面図。
【
図5】金属粒子含有層2付の半導体チップBを金属粒子含有層2側からリードフレームDに吸着コレットCで押し付ける直前の様子を示す概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しつつ、本実施形態に係る積層体の金属粒子含有層が、焼結性層であり、且つ、被着体に焼結により接着されて用いられる層である場合を例に挙げて、本発明の一実施形態について説明する。
【0011】
図1に示すように、本実施形態に係る積層体1は、基材シート3と、該基材シート3に積層され、且つ、金属粒子を含有する金属粒子含有層2とを備える。
前記基材シート3は、樹脂が含有された樹脂層31となっている。
また、前記基材シート3は、前記金属粒子含有層2に接する接触面3aを有する。具体的には、前記樹脂層31は、前記金属粒子含有層2に接する接触面3aを有する。
【0012】
前記金属粒子含有層2は、前記基材シート3から剥離可能な状態で該基材シート3に積層されている。
本実施形態に係る積層体1は、前記金属粒子含有層2の一部が前記基材シート3に向けて押圧されることによって切り離されて用いられ、切り離された前記一部が前記基材シート3から剥離されて被着体(例えば、ダイ等)に接着される。
より具体的には、本実施形態に係る積層体1は、前記金属粒子含有層2の一部を前記基材シート3に向けて押圧する押圧部材によって前記金属粒子含有層2が押圧されて前記金属粒子含有層2の一部が切り離されて用いられ、切り離された前記一部が前記基材シート3から剥離されて被着体(例えば、ダイ等)に接着される。
【0013】
前記樹脂層31に含まれる樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフェニルスルフィド樹脂、フッ素樹脂、セルロース系樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
また、前記樹脂は、アイオノマー樹脂となっていてもよい。
前記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ランダム共重合ポリプロピレン、ブロック共重合ポリプロピレン、ホモポリプロレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-ブテン共重合体、エチレン-ヘキセン共重合体等が挙げられる。
前記ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
前記ポリアミド樹脂としては、例えば、全芳香族ポリアミド(アラミド)等が挙げられる。
前記フッ素樹脂としては、ポリテトラフロオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。
【0014】
前記樹脂層31は、フィルムで形成されていてもよい。
前記フィルムは、一軸延伸フィルムであってもよく、また、二軸延伸フィルムであってもよい。
前記樹脂層31は、多孔質体となっていてもよい。
【0015】
ナノインデンテーション法で前記接触面3aを測定することによって求められる前記基材シート3の23℃でのヤング率は、0.01~10GPaであることが重要であり、0.02~8GPaが好ましく、0.1~5GPaがより好ましく、0.3~3.4GPaが特に好ましい。
本実施形態に係る積層体1は、前記ヤング率が、10GPa以下であることにより、前記金属粒子含有層2に被着体(例えば、ダイ等)を押し付けた際に、被着体と接する金属粒子含有層2の部分全体に力がかかりやすくなり、その結果、前記金属粒子含有層2が十分に前記被着体に転写され得るという利点を有する。
また、本実施形態に係る積層体1は、前記ヤング率が0.01GPa以上であることにより、前記金属粒子含有層2に被着体を押し付けた際に、被着体を押し付けた方向に十分に力がかかりやすくなり、その結果、前記金属粒子含有層2が十分に前記被着体に転写され得るという利点を有する。
【0016】
なお、前記ヤング率は、ISO14577(計装化押し込み試験)のナノインデンテーション法によって求めることができる。
具体的には、微小硬度計(島津製作所社製、DUH-211)を用いて、以下の条件で測定できる。
圧子:Berkovich圧子
試験モード:負荷-除荷試験
試験力:0.98mN
最小試験力:0.002mN
負荷、除荷速度:1.0mN/秒
負荷保持時間:5.0秒
除荷保持時間:5.0秒
Cf-Ap補正あり
【0017】
なお、ナノインデンテーション法とは、試料の諸物性をナノメートルスケールで測る方法である。ナノインデンテーション法では、ステージ上にセットされた試料に圧子を押し込む過程(荷重印加過程)とそれより後に試料から圧子を引き抜く過程(除荷過程)とが少なくとも実施されて、一連の過程中、圧子-試料間に作用する荷重と、試料に対する圧子の相対変位とが測定される。その結果、荷重-変位曲線が得られる。この荷重-変位曲線から、ナノメートルスケール測定に基づく試料の物性(硬さ、弾性率、粘着力等)を求めることができる。
【0018】
前記樹脂層31の合計の厚みは、好ましくは10~5000μm、より好ましくは20~4000μm、更に好ましくは30~3000μmである。
本実施形態に係る積層体1は、前記樹脂層31の合計の厚みが10μm以上であることにより、取り扱い性に優れるという利点を有する。
また、本実施形態に係る積層体1は、前記樹脂層31の合計の厚みが5000μm以下であることにより、材料費を低く抑えられるという利点を有する。
【0019】
なお、本実施形態において、層の厚みは、ダイヤルゲージにより測定することができる。
【0020】
前記金属粒子含有層2は、金属粒子、及び、バインダーを含む。また、前記金属粒子含有層2は、可塑剤などを含んでもよい。
前記バインダーは、高分子バインダーと、高分子以外のバインダー(以下、「低分子バインダー」ともいう。)とを有する。
また、前記金属粒子含有層2は、焼結性層である。
前記焼結性層は、加熱によって焼結できる層である。
【0021】
前記金属粒子は、焼結性金属粒子である。
また、前記金属粒子は、導電性金属粒子である。前記金属粒子含有層2は、一面側と他面側とがそれぞれ被着体に接着される接着面となっており、該被着体どうしを電気的に接続すべく用いられる。
【0022】
前記金属粒子としては、金、銀、銅、パラジウム、スズ、ニッケル、及び、これらの合金などが挙げられる。
また、前記金属粒子としては、金属酸化物も挙げられる。該金属酸化物としては、酸化銀、酸化銅、酸化パラジウム、酸化スズ等が挙げられる。
前記金属粒子は、コアシェル構造を有する粒子であってもよい。前記コアシェル構造を有する粒子としては、例えば、銅で形成されたコアと、該コアを被覆し、金、銀などで形成されたシェルとを含む粒子などが挙げられる。
前記金属粒子含有層2が焼結後において被着体に強固に接着される焼結層となり得るという観点から、前記金属粒子は、銀、銅、酸化銀、及び、酸化銅からなる群より選択される少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。
また、前記金属粒子含有層2が焼結後において導電性及び熱伝導性に優れ得るという観点から、前記金属粒子は、銀、及び、銅からなる群より選択される少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。
また、耐酸化性の観点から、前記金属粒子は、銀粒子を含むことが好ましい。空気雰囲気下で焼結させても銀粒子は酸化され難い。
前記金属粒子は、1次粒子として、又は、1次粒子が複数凝集した2次粒子となって前記金属粒子含有層2に含まれている。
【0023】
前記金属粒子含有層2の表面の平坦性を確保しやすくなるという観点から、前記金属粒子の体積基準のメジアン径(D50)は、好ましくは10000nm以下、より好ましくは3000nm以下、更により好ましくは1000nm以下、特により好ましくは500nm以下である。
また、前記金属粒子含有層2において金属粒子の分散性を高めるという観点から、前記金属粒子の体積基準のメジアン径(D50)は、好ましくは1nm以上、より好ましくは10nm以上、更により好ましくは50nm以上である。
なお、前記金属粒子の体積基準のメジアン径(D50)は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて求める。
すなわち、走査型電子顕微鏡(SEM)で一方向から見た各金属粒子の面積を求める。
次に、各金属粒子が真球であると仮定して各金属粒子の直径及び体積を求める。なお、金属粒子が2次粒子となっている場合には、2次粒子の直径及び体積を求める。
そして、各金属粒子の直径及び体積のデータから、体積基準の粒度分布を求め、この体積基準の粒度分布から、金属粒子の体積基準のメジアン径(D50)を求める。
【0024】
前記高分子バインダーは、好ましくは、熱分解性高分子バインダーである。
前記熱分解性高分子バインダーは、焼結温度で熱分解されるバインダーである。また、前記熱分解性高分子バインダーは、焼結するまでにおいて、金属粒子含有層2の形状を保持する要素である。
本実施形態では、金属粒子含有層2の形状を保持しやすくなるという観点から、前記熱分解性高分子バインダーは、常温(23℃)で固形であることが好ましい。斯かる熱分解性高分子バインダーとしては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0025】
前記ポリカーボネート樹脂としては、例えば、脂肪族ポリカーボネート、芳香族ポリカーボネート等が挙げられる。
前記芳香族ポリカーボネートは、主鎖の炭酸エステル基(-O-CO-O-)間にベンゼン環を含む。
前記脂肪族ポリカーボネートは、主鎖の炭酸エステル基(-O-CO-O-)間にベンゼン環を含まずに脂肪族鎖を含む。
前記脂肪族ポリカーボネートとしては、例えば、ポリエチレンカーボネートおよびポリプロピレンカーボネートが挙げられる。
前記芳香族ポリカーボネートとしては、主鎖にビスフェノールA構造を含むポリカーボネート等が挙げられる。
【0026】
前記アクリル樹脂は、構成単位として、(メタ)アクリル酸エステルを含む。
前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、炭素数4~18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
該アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、へプチル基、シクロヘキシル基、2-エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデシル基、ステアリル基、およびオクタデシル基が挙げられる。
【0027】
前記アクリル樹脂は、構成単位として、(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマーを含んでもよい。
(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマーとしては、カルボキシ基含有モノマー、酸無水物モノマー、ヒドロキシ基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー等が挙げられる。
【0028】
前記カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等が挙げられる。
前記酸無水物モノマーとしては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
前記ヒドロキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルメチル等が挙げられる。
前記スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
上記リン酸基含有モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等が挙げられる。
【0029】
なお、本実施形態において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル、及び、メタアクリルを含む概念である。
また、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート、及び、メタクリレートを含む概念である。
【0030】
前記高分子バインダーの重量平均分子量は、好ましくは10000以上である。
なお、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定し、ポリスチレン換算したものを意味する。
例えば、重量平均分子量は、装置として東ソー社製のGPC「HLC-8320GPC」を用い、カラムとして東ソー社製のカラム「TSK guardcolumn HHR(S)」と、東ソー社製のカラム「TSK GMHHR-H(S)」と、東ソー社製のカラム「TSK GMHHR-H(S)」との合計3本のカラムを直列に繋いだものを用い、リファレンスカラムとして「TSK gel SuperH-RC」を用い、溶離液としてテトラヒドロフランを用い、カラム温度40℃、流量0.5ml/分にてGPC測定を行なった結果から計算して、ポリスチレン換算の値として求めることができる。
【0031】
前記低分子バインダーは、熱分解性高分子バインダーの熱分解開始温度よりも沸点が低い低沸点バインダーを含むことが好ましい。
また、低分子バインダーは、23℃で液状または半液状であることが好ましい。
さらに、低分子バインダーは、23℃での粘度が1×105Pa・s以下を示すものであることが好ましい。
なお、前記粘度は、動的粘弾性測定装置(商品名「HAAKE MARS III」、Thermo Fisher Scientfic社製)で測定することができる。この測定では、治具として20mmφのパラレルプレートを使用し、プレート間ギャップを100μmとし、回転せん断におけるせん断速度を1s-1とする。
【0032】
前記低分子バインダーとしては、例えば、アルコール類、エーテル類等が挙げられる。
前記アルコール類としては、テルペンアルコール類が挙げられる。
前記テルペンアルコール類としては、例えば、イソボルニルシクロヘキサノール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、カルベオール、α-テルピネオール等が挙げられる。
テルペンアルコール類以外のアルコール類としては、例えば、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、1-デカノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、および2,4-ジエチル-1,5ペンタンジオールが挙げられる。
前記エーテル類としては、例えば、アルキレングリコールアルキルエーテル類が挙げられる。
前記アルキレングリコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
前記アルキレングリコールアルキルエーテル類以外のエーテル類としては、例えば、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0033】
前記低分子バインダーは、常温での安定性という観点から、好ましくはテルペンアルコール類であり、より好ましくはイソボルニルシクロヘキサノールである。
【0034】
前記金属粒子含有層2における金属粒子の含有割合は、好ましくは85~97質量%、より好ましくは88~96質量%である。
前記金属粒子含有層2は、金属粒子を85質量%以上含有することにより、焼結後に導電性を十分に発揮しやすくなるという利点を有する。
また、前記金属粒子含有層2は、金属粒子を97質量%以下含有することにより、金属粒子含有層2の形状を保持しやすくなるという利点を有する。
【0035】
前記金属粒子含有層2における高分子バインダーの含有割合は、好ましくは0.1~10質量%、より好ましくは0.5~5質量%である。
前記金属粒子含有層2は、高分子バインダーを0.1質量%以上含有することにより、金属粒子含有層2の形状を保持しやすくなるという利点を有する。
また、前記金属粒子含有層2は、高分子バインダーを10質量%以下含有することにより、焼結後において高分子バインダー由来の残渣成分を低減することができるという利点を有する。
【0036】
前記金属粒子含有層2における低分子バインダーの含有割合は、好ましくは1~20質量%、より好ましくは2~15質量%である。
前記金属粒子含有層2は、低分子バインダーを1質量%以上含有することにより、被着体への転写性に優れるという利点を有する。
また、前記金属粒子含有層2は、低分子バインダーを20質量%以下含有することにより、焼結後において低分子バインダー由来の残渣成分を低減することができるという利点を有する。
【0037】
前記金属粒子含有層2の厚みは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上である。
また、前記金属粒子含有層2の厚みは、好ましくは300μm以下、より好ましくは150μm以下である。
本実施形態に係る積層体1は、前記金属粒子含有層2の厚みが5μm以上であることにより、金属粒子含有層2の表面をフラットにすることができるという利点を有する。
また、本実施形態に係る積層体1は、前記金属粒子含有層2の厚みが300μm以下であることにより、取り扱い時の割れを抑制できるという利点を有する。
【0038】
前記金属粒子含有層2は、23℃でのせん断破壊強度が、好ましく2~40MPa、より好ましくは2~35MPa、更により好ましくは2~32MPaである。
本実施形態に係る積層体1は、前記金属粒子含有層2における23℃でのせん断破壊強度が2MPa以上であることにより、金属粒子含有層2の形状を保持しやすくなるという利点を有する。
本実施形態に係る積層体1は、前記金属粒子含有層2における23℃でのせん断破壊強度が40MPa以下であることにより、被着体への転写時において裁断性に優れるという利点を有する。
【0039】
前記金属粒子含有層2は、100℃でのせん断破壊強度が、好ましく20MPa以下、より好ましくは9MPa以下、更により好ましくは7MPa以下である。
本実施形態に係る積層体1は、前記金属粒子含有層2における100℃でのせん断破壊強度が20MPa以下であることにより、被着体への転写時において裁断性に優れるという利点を有する。
【0040】
なお、せん断破壊強度は、SAICAS法により求めることができる。
例えば、せん断破壊強度は、ダイプラ・ウィンテス株式会社製の装置であるSAICAS(Surface And Interfacial Cutting Analysis System)を用いて求めることができる。
具体的には、切刃(刃幅:1mm、すくい角:10°、逃げ角:10°)を用いて、金属粒子含有層2の面に対して平行な方向に10μm/秒の速度で、且つ、金属粒子含有層2の面に対して垂直な方向に0.5μm/秒の速度で、金属粒子含有層2を切削した際のせん断強度を求め、せん断強度をせん断破壊強度とする。
【0041】
前記せん断破壊強度は、例えば、高分子バインダーの配合割合及び低分子バインダーの配合割合の少なくとも何れか一方の配合割合等を調整したり、高分子バインダーの粘弾性を調整したりすることで、調整することができる。
【0042】
前記金属粒子含有層2は、23℃でのナノインデンテーション法による荷重-変位測定における除荷過程で達する最小荷重が、好ましくは30~100μN、より好ましくは32~80μN、更により好ましくは35~75μNである。
本実施形態に係る積層体1は、前記金属粒子含有層2における23℃での前記最小荷重が30μN以上であることにより、金属粒子含有層2が被着体に密着しやすくなるという利点を有する。
本実施形態に係る積層体1は、前記金属粒子含有層2における23℃での前記最小荷重が100μN以下であることにより、前記金属粒子含有層2を剥離基材で覆う場合に、必要時に前記金属粒子含有層2から当該剥離基材を剥離しやすくなるという利点を有する。
【0043】
前記ナノインデンテーション法は、ISO14577(計装化押し込み試験)のナノインデンテーション法である。
なお、ナノインデンテーション法による荷重-変位測定は、ナノインデンター(商品名「Triboindenter」、Hysitron社製)を使用して行うことができる。
また、ナノインデンテーション法による荷重-変位測定での測定条件は、以下の条件とすることができる。
測定モード:単一押込み測定
使用圧子:Berkovich(三角錐)型のダイヤモンド圧子
荷重印加過程で達する最大荷重(設定値):500μN
荷重印加過程での圧子の押込み速度:100μN/秒
除荷過程での圧子の引抜き速度:100μN/秒
【0044】
前記金属粒子含有層2は、以下のようにして基材シート3上に形成することができる。
まず、金属粒子含有層2の各材料と、溶剤とを混合することにより、ワニスを作製する。
次に、該ワニスを基材シート3に塗布して塗膜を形成し、塗膜を乾燥させること(塗膜中の溶剤を揮発させること)により、金属粒子含有層2を形成する。
該溶剤としては、例えば、ケトン、アルコールなどが挙げられる。ケトンとしては、例えば、メチルエチルケトン等が挙げられる。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノールなどが挙げられる。
【0045】
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0046】
まず、ダイシングテープ上でウエハを切断することにより、半導体チップを得る。
次に、
図2に示すように、ダイシングテープAから半導体チップBを吸着コレットCで持ち上げる。
なお、半導体チップBは、一般的には、平面視矩形状となっており、より具体的には平面視正方形状となっている。半導体チップBの厚みは、例えば、10~500μm、より具体的には、20~400μmである。また、半導体チップBの平面視の面積は、例えば、0.01~1000mm
2、より具体的には、0.04~500mm
2である。
そして、
図3に示すように、積層体1の金属粒子含有層2が上側となるように積層体1をステージG上に載置する。積層体1の金属粒子含有層2に半導体チップBを吸着コレットCで押し付けることにより、半導体チップBに金属粒子含有層2の一部が転写され(転写工程)、金属粒子含有層2付の半導体チップBが得られる。半導体チップBを金属粒子含有層2に押し付ける圧力は、好ましくは0.01~10MPa、より好ましくは0.1~5MPaである。また、半導体チップBを金属粒子含有層2に押し付ける際の吸着コレットC又はステージGの温度は、好ましくは40~150℃、より好ましくは50~120℃である。
次に、
図4に示すように、積層体1から金属粒子含有層2付の半導体チップBを吸着コレットCで持ち上げる(ピックアップ工程)。
そして、
図5に示すように、リードフレームDをステージH上に載置する。金属粒子含有層2付の半導体チップBを金属粒子含有層2側からリードフレームDに吸着コレットCで押し付けて、金属粒子含有層2を介して半導体チップBをリードフレームDに圧着させる。金属粒子含有層2付の半導体チップBを金属粒子含有層2側からリードフレームDに押し付ける圧力は、好ましくは0.01~10MPa、より好ましくは0.1~5MPaである。また、金属粒子含有層2付の半導体チップBを金属粒子含有層2側からリードフレームDに押し付ける際の吸着コレットC又はステージHの温度は、好ましくは40~150℃、より好ましくは50~120℃である。
なお、リードフレームDの厚みは、例えば、10~2000μm、より具体的には、400~1500μmである。
次に、
図6に示すように、加圧加熱装置Eで金属粒子含有層2を加圧しながら加熱することにより、金属粒子含有層2の金属粒子を焼結させ(焼結工程)、半導体装置Fを得る。
なお、焼結工程後に、ボンディングワイヤーを必要箇所にボンディングしてもよい。
【0047】
なお、本発明に係る積層体は、上記実施形態に限定されるものではない。また、本発明に係る積層体は、上記した作用効果によって限定されるものでもない。さらに、本発明に係る積層体は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0048】
例えば、本実施形態に係る積層体では、金属粒子含有層が焼結性層であるが、本発明に係る積層体では、金属粒子含有層がダイボンドフィルムであってもよい。
【0049】
また、本実施形態に係る積層体では、基材シートが樹脂層31であるが、本発明では、基材シートが、単層、又は、複数の層を有してもよい。また、基材シートが、樹脂層を2層以上有してもよい。
基材シートが樹脂層を2層以上有する場合には、前記樹脂層の合計の厚みは、各樹脂層の厚みを合計した値を意味する。
【0050】
本明細書によって開示される事項は、以下のものを含む。
【0051】
(1)
基材シートと、該基材シートに積層され、且つ、金属粒子を含有する金属粒子含有層とを備えており、
前記基材シートは、前記金属粒子含有層に接する接触面を有し、
該接触面をナノインデンテーション法で測定することによって求められる前記基材シートの23℃でのヤング率が0.01~10GPaである、積層体。
【0052】
(2)
前記基材シートは、単層、又は、複数の層を有し、少なくとも1つの樹脂層を備え、
前記樹脂層の表面が前記接触面となっており、該樹脂層の厚みが、10~5000μmである、上記(1)に記載の積層体。
【0053】
(3)
前記金属粒子含有層は、前記基材シートから剥離可能な状態で該基材シートに積層されており、
前記金属粒子含有層の一部が前記基材シートに向けて押圧されることによって切り離され、切り離された前記一部が前記基材シートから剥離されて被着体に接着されて用いられる、上記(1)又は(2)に記載の積層体。
【0054】
(4)
前記金属粒子含有層における前記金属粒子の含有割合が、85~97質量%である、上記(1)~(3)の何れかに記載の積層体。
【0055】
(5)
前記金属粒子は、銀、銅、酸化銀、及び、酸化銅からなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む、上記(1)~(4)の何れかに記載の積層体。
【0056】
(6)
前記金属粒子含有層は、23℃でのせん断破壊強度が2~40MPaであり、23℃でのナノインデンテーション法による荷重-変位測定における除荷過程で達する最小荷重が30~100μNである、上記(1)~(5)の何れかに記載の積層体。
【実施例】
【0057】
次に、実施例および比較例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。
なお、以下の実施例は、本発明をさらに詳しく説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0058】
(実施例1)
ハイブリッドミキサー(商品名「HM-500」、株式会社キーエンス製)を用いて該ハイブリッドミキサーの撹拌モードで下記の材料を下記の配合割合で3分間混合し、ワニスを調製した。
金属粒子としての銀粒子:59.76質量部
高分子バインダー(熱分解性高分子バインダー)としてのポリカーボネート樹脂(商品名「QPAC40」、重量平均分子量:150000、常温で固体、Empower Materials社製):0.87質量部
低分子バインダー(低沸点バインダー)としてのイソボルニルシクロヘキサノール(商品名「テルソルブMTPH」、常温で液体、日本テルペン化学工業株式会社製):0.87質量部
溶剤としてのメチルエチルケトン:35.91質量部
なお、前記銀粒子は、第1の銀粒子(体積基準のメジアン径(D50):60nm、DOWAエレクトロニクス株式会社製)と第2の銀粒子(体積基準のメジアン径(D50):1100nm、三井金属鉱業株式会社製)とを質量比9:1で含むものを用いた。
そして、得られたワニスを、基材シートとしての多孔質ポリエチレンシート(多孔質PEシート)(厚み:300μm)に塗布した後に乾燥させて、厚さ54μmの金属粒子含有層を形成し、積層体を得た。乾燥温度は110℃とし、乾燥時間は3分間とした。金属粒子含有層における金属粒子含有割合は95質量%であった。
【0059】
(実施例2)
基材シートとして、多孔質PEシートの代わりに、ポリテトラフロオロエチレンシート(PTFEシート)(厚み:300μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
【0060】
(実施例3)
基材シートとして、多孔質PEシートの代わりに、ポリエチレンフィルム(PEフィルム)(厚み:125μm)を2枚積層したシート(厚み:250μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
【0061】
(実施例4)
基材シートとして、多孔質PEシートの代わりに、ポリエチレンテレフタラートフィルム(PETフィルム)(厚み:100μm)を3枚積層したシート(厚み:300μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
【0062】
(比較例1)
基材シートとして、多孔質PEシートの代わりに、粘着剤層(厚み:20μm)とPEフィルム(厚み:210μm)とが積層された粘着シート(厚み:230μm)を用い、粘着剤層上にワニスを塗布したこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
【0063】
(比較例2)
基材シートとして、多孔質PEシートの代わりに、ガラエポシート(厚み:350μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
【0064】
(比較例3)
基材シートとして、多孔質PEシートの代わりに、SUSシート(厚み:300μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
【0065】
<ヤング率>
基材シートにワニスを塗布する前に、基材シートにおける23℃でのヤング率を、ワニスを塗布しようとする面(積層体を作製した後は、金属粒子含有層と接する面となる面)で測定した。
ヤング率は、上述した方法で測定した。
【0066】
<転写性の評価試験>
転写性の評価試験は、東レエンジニアリング社製のFC3000Wを用いた。
まず、90℃で加温されたコレットで、一面全体が銀でメッキされたSiミラーチップ(縦:5mm、横:5mm、厚み:200μm)を、前記一面側で、実施例及び比較例の積層体の金属粒子含有層側に押し付けることにより、50Nで5秒間荷重をかけた。
次に、前記Siミラーチップを積層体からコレットで0.3mm/秒の速度で引き離すことにより試料を得た。
そして、該試料から、VR-3000 G2を用いて、前記一面全体の面積R1と、前記一面に金属粒子含有層が転写された面積R2とを測定し、前記面積R1に対する前記面積R2の比率(R2/R1)を求め、この比率をパーセントで表したものを転写率とした。
VR-3000 G2を用いた測定では、具体的には、まず、前記試料を台の上に、金属粒子含有層が転写された面が上側となるように置き、該試料を低倍カメラで倍率25倍にて撮影した。そして、台からSiミラーチップの厚みの半分以上(台から100μm以上)突出している部分の面積A1を測定し、この面積A1を前記面積R1とした。また、
台から「Siミラーチップの厚み」と「金属粒子含有層の厚みの半分」との合計以上(台から154μm以上)突出している部分の面積A2を測定し、この面積A2を前記面積R2とした。
結果を下記表1に示す。なお、下記表1に示す転写率は、3回分の測定値を算術平均値した値である。
【0067】
【0068】
表1に示すように、実施例の積層体では、比較例の積層体に比べ、転写率が高かった。
従って、本発明によれば、転写性に優れた積層体を提供し得る。
【符号の説明】
【0069】
1:積層体、2:金属粒子含有層、3:基材シート、3a:接触面、
31:樹脂層、
A:ダイシングテープ、B:半導体チップ、C:吸着コレット、D:リードフレーム、E:加圧加熱装置、F:半導体装置、G:ステージ、H:ステージ