(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】コネクタアッセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 12/71 20110101AFI20240813BHJP
【FI】
H01R12/71
(21)【出願番号】P 2020192931
(22)【出願日】2020-11-20
【審査請求日】2023-07-07
(32)【優先日】2020-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(74)【代理人】
【識別番号】100129953
【氏名又は名称】岩瀬 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100154900
【氏名又は名称】関 京悟
(72)【発明者】
【氏名】面城 貴司
(72)【発明者】
【氏名】町原 大介
【審査官】濱田 莉菜子
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-283242(JP,A)
【文献】特開2018-170296(JP,A)
【文献】特開2018-107047(JP,A)
【文献】特開2014-102885(JP,A)
【文献】特開2019-133798(JP,A)
【文献】特開2015-220005(JP,A)
【文献】特許第3478808(JP,B2)
【文献】特開2008-270098(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/00-12/91
H01R 13/56-13/72
H01R 24/00-24/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプラグコンタクトと、前記複数のプラグコンタクトを収容するプラグ本体と、を備え、プラグ側基板に搭載可能なプラグコネクタと、
複数のレセプタクルコンタクトと、前記複数のレセプタクルコンタクトを収容するレセプタクル本体と、を備え、レセプタクル側基板に搭載可能なレセプタクルコネクタと、
を備え、
前記プラグコネクタと前記レセプタクルコネクタを嵌合させることにより、前記複数のプラグコンタクトと前記複数のレセプタクルコンタクトがそれぞれ電気的に接触する、
コネクタアッセンブリであって、
前記レセプタクル本体は、前記プラグコネクタと前記レセプタクルコネクタが嵌合した嵌合状態で前記プラグコネクタを収容する角筒部を有し、
前記角筒部は、前記複数のレセプタクルコンタクトが並べられる方向としてのピッチ方向で互いに対向する2つのレセプタクルピッチ内側面を含み、
前記プラグ本体は、前記嵌合状態で前記2つのレセプタクルピッチ内側面に対して前記ピッチ方向でそれぞれ対向する2つのプラグピッチ外側面を有し、
各レセプタクルピッチ内側面は、
第1レセプタクルピッチ内側面と、
第2レセプタクルピッチ内側面と、
を前記プラグコネクタを前記レセプタクルコネクタから抜去する抜去方向においてこの記載順で含み、
各プラグピッチ外側面は、
前記嵌合状態で前記第1レセプタクルピッチ内側面と前記ピッチ方向で対向する第1プラグピッチ外側面と、
前記嵌合状態で前記第2レセプタクルピッチ内側面と前記ピッチ方向で対向する第2プラグピッチ外側面と、
を前記抜去方向においてこの記載順で含み、
互いに対向する前記第1レセプタクルピッチ内側面と前記第1プラグピッチ外側面は、何れも平面であって前記嵌合状態において互いに面接触可能であり、
前記嵌合状態において互いに対向する前記第2レセプタクルピッチ内側面と前記第2プラグピッチ外側面の間の前記ピッチ方向における距離は、前記嵌合状態において互いに対向する前記第1レセプタクルピッチ内側面と前記第1プラグピッチ外側面の間の前記ピッチ方向における距離よりも大きく、
前記2つのレセプタクルピッチ内側面の前記第1レセプタクルピッチ内側面の間の前記ピッチ方向における寸法は、前記2つのプラグピッチ外側面の前記第1プラグピッチ外側面の間の前記ピッチ方向における寸法よりも大きく、
各プラグピッチ外側面において、前記第2プラグピッチ外側面は、前記第1プラグピッチ外側面よりもピッチ内方に位置して
おり、
前記レセプタクル本体は、
前記複数のレセプタクルコンタクトを保持する樹脂製のレセプタクルハウジングと、
前記レセプタクルハウジングに取り付けられるレセプタクル補助金具と、
を含み、
前記レセプタクル補助金具には、ピッチ内方に突出するレセプタクル突出部が形成されており、
前記レセプタクル突出部の截頭面が、前記第1レセプタクルピッチ内側面に対応しており、
前記プラグ本体は、
前記複数のプラグコンタクトを保持する樹脂製のプラグハウジングと、
前記プラグハウジングに取り付けられるプラグ補助金具と、
を含み、
前記プラグ補助金具には、ピッチ外方に突出するプラグ突出部が形成されており、
前記プラグ突出部の截頭面が、前記第1プラグピッチ外側面に対応している、
コネクタアッセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のコネクタアッセンブリであって、
前記角筒部は、前記ピッチ方向で互いに対向する2つの短手側壁と、前記ピッチ方向に対して直交する方向で互いに対向する2つの長手側壁と、を含み、
前記2つの長手側壁は、前記2つの短手側壁よりも低い、
コネクタアッセンブリ。
【請求項3】
請求項2に記載のコネクタアッセンブリであって、
前記レセプタクル本体は、前記抜去方向に突出する島部を有し、
前記プラグ本体は、前記嵌合状態で前記島部を収容する島部収容凹部が形成されており、
前記島部は、前記2つの長手側壁よりも低い、
コネクタアッセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタアッセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2019-133798号公報)は、本願の
図12に示すように、配線基板100に搭載されるレセプタクルコネクタ101と、配線基板102に搭載されるプラグコネクタ103と、を備え、レセプタクルコネクタ101とプラグコネクタ103が嵌合することにより、配線基板100と配線基板102を電気的に接続する、基板対基板コネクタアッセンブリ104を開示している。
【0003】
レセプタクルコネクタ101は、嵌合方向に延びてレセプタクルコネクタ101に対するプラグコネクタ103の挿抜をガイドする、ガイド部105及びガイド部106を有する。プラグコネクタ103は、レセプタクルコネクタ101とプラグコネクタ103が嵌合した状態でガイド部105及びガイド部106の間に配置される固定金具107を有する。そして、ガイド部105及びガイド部106は、レセプタクルコネクタ101とプラグコネクタ103が嵌合した状態で、固定金具107がガイド部106に向かって傾斜しながら抜去されることをガイドするように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の構成では、固定金具107をガイド部105に向かって傾斜させながら抜去することができない。
【0005】
本発明の目的は、プラグコネクタをレセプタクルコネクタに対して傾斜させながらプラグコネクタをレセプタクルコネクタから抜去可能なコネクタアッセンブリを改良することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の観点によれば、複数のプラグコンタクトと、前記複数のプラグコンタクトを収容するプラグ本体と、を備え、プラグ側基板に搭載可能なプラグコネクタと、複数のレセプタクルコンタクトと、前記複数のレセプタクルコンタクトを収容するレセプタクル本体と、を備え、レセプタクル側基板に搭載可能なレセプタクルコネクタと、を備え、前記プラグコネクタと前記レセプタクルコネクタを嵌合させることにより、前記複数のプラグコンタクトと前記複数のレセプタクルコンタクトがそれぞれ電気的に接触する、コネクタアッセンブリであって、前記レセプタクル本体は、前記プラグコネクタと前記レセプタクルコネクタが嵌合した嵌合状態で前記プラグコネクタを収容する角筒部を有し、前記角筒部は、前記複数のレセプタクルコンタクトが並べられる方向としてのピッチ方向で互いに対向する2つのレセプタクルピッチ内側面を含み、前記プラグ本体は、前記嵌合状態で前記2つのレセプタクルピッチ内側面に対して前記ピッチ方向でそれぞれ対向する2つのプラグピッチ外側面を有し、各レセプタクルピッチ内側面は、第1レセプタクルピッチ内側面と、第2レセプタクルピッチ内側面と、を前記プラグコネクタを前記レセプタクルコネクタから抜去する抜去方向においてこの記載順で含み、各プラグピッチ外側面は、前記嵌合状態で前記第1レセプタクルピッチ内側面と前記ピッチ方向で対向する第1プラグピッチ外側面と、前記嵌合状態で前記第2レセプタクルピッチ内側面と前記ピッチ方向で対向する第2プラグピッチ外側面と、を前記抜去方向においてこの記載順で含み、互いに対向する前記第1レセプタクルピッチ内側面と前記第1プラグピッチ外側面は、何れも平面であって前記嵌合状態において互いに面接触可能であり、前記嵌合状態において互いに対向する前記第2レセプタクルピッチ内側面と前記第2プラグピッチ外側面の間の前記ピッチ方向における距離は、前記嵌合状態において互いに対向する前記第1レセプタクルピッチ内側面と前記第1プラグピッチ外側面の間の前記ピッチ方向における距離よりも大きく、前記2つのレセプタクルピッチ内側面の前記第1レセプタクルピッチ内側面の間の前記ピッチ方向における寸法は、前記2つのプラグピッチ外側面の前記第1プラグピッチ外側面の間の前記ピッチ方向における寸法よりも大きい、コネクタアッセンブリが提供される。
好ましくは、前記2つのレセプタクルピッチ内側面の少なくとも何れか一方には、前記ピッチ方向に突出するレセプタクル突出部が形成されており、前記レセプタクル突出部に前記第1レセプタクルピッチ内側面が形成されている。
好ましくは、前記2つのプラグピッチ外側面の少なくとも何れか一方には、前記ピッチ方向に突出するプラグ突出部が形成されており、前記プラグ突出部に前記第1プラグピッチ外側面が形成されている。
好ましくは、前記レセプタクル本体は、前記複数のレセプタクルコンタクトを保持する樹脂製のレセプタクルハウジングと、前記レセプタクルハウジングに取り付けられるレセプタクル補助金具と、を含み、前記レセプタクル補助金具は、前記2つのレセプタクルピッチ内側面の少なくとも何れか一方を有する。
好ましくは、前記プラグ本体は、前記複数のプラグコンタクトを保持する樹脂製のプラグハウジングと、前記プラグハウジングに取り付けられるプラグ補助金具と、を含み、前記プラグ補助金具は、前記2つのプラグピッチ外側面の少なくとも何れか一方を有する。
好ましくは、前記角筒部は、前記ピッチ方向で互いに対向する2つの短手側壁と、前記ピッチ方向に対して直交する方向で互いに対向する2つの長手側壁と、を含み、前記2つの長手側壁は、前記2つの短手側壁よりも低い。
好ましくは、前記レセプタクル本体は、前記抜去方向に突出する島部を有し、前記プラグ本体は、前記嵌合状態で前記島部を収容する島部収容凹部が形成されており、前記島部は、前記2つの長手側壁よりも低い。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、斜め抜去に関して改良されたコネクタアッセンブリが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】基板対基板コネクタアッセンブリの嵌合状態を示す斜視図である。
【
図2】基板対基板コネクタアッセンブリの嵌合前の状態を示す斜視図である。
【
図3】レセプタクルコネクタをピッチ方向で二分割した状態を示す断面斜視図である。
【
図4】レセプタクルコネクタを幅方向で二分割した状態を示す断面斜視図である。
【
図7】プラグコネクタをピッチ方向で二分割した状態を示す断面斜視図である。
【
図9】プラグコネクタがレセプタクルコネクタに嵌合した状態の側面断面図である。
【
図10】プラグコネクタをレセプタクルコネクタから斜め抜去する初期の段階を示す側面断面図である。
【
図11】プラグコネクタをレセプタクルコネクタから斜め抜去する中期の段階を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、
図1から
図11を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0010】
図1及び
図2には、基板対基板コネクタアッセンブリ1(コネクタアッセンブリ)を示している。基板対基板コネクタアッセンブリ1は、レセプタクルコネクタ2とプラグコネクタ3を備えている。
【0011】
図2に示すように、レセプタクルコネクタ2は、レセプタクル側基板4のコネクタ搭載面4Aに搭載可能なコネクタであって、複数のレセプタクルコンタクト5と、複数のレセプタクルコンタクト5を収容するレセプタクル本体6と、を含む。レセプタクル本体6は、レセプタクルハウジング7と、2つのレセプタクル補助金具8と、を含む。
【0012】
複数のレセプタクルコンタクト5は、それぞれ、金属製の板を打ち抜き加工及び曲げ加工することにより形成されている。複数のレセプタクルコンタクト5は、2列を成すように配置されている。複数のレセプタクルコンタクト5は、1列を成すように配置されてもよい。レセプタクルハウジング7は、絶縁樹脂製であって、複数のレセプタクルコンタクト5を保持する。2つのレセプタクル補助金具8は、金属製の板を打ち抜き加工及び曲げ加工することにより形成されており、レセプタクルハウジング7をレセプタクル側基板4のコネクタ搭載面4Aに固定する。
【0013】
プラグコネクタ3は、プラグ側基板9のコネクタ搭載面9Aに搭載可能なコネクタであって、複数のプラグコンタクト10と、複数のプラグコンタクト10を収容するプラグ本体11と、を含む。プラグ本体11は、プラグハウジング12と、2つのプラグ補助金具13と、を含む。
【0014】
複数のプラグコンタクト10は、それぞれ、金属製の板を打ち抜き加工及び曲げ加工することにより形成されている。複数のプラグコンタクト10は、2列を成すように配置されている。複数のプラグコンタクト10は、1列を成すように配置されてもよい。プラグハウジング12は、絶縁樹脂製であって、複数のプラグコンタクト10を保持する。2つのプラグ補助金具13は、金属製の板を打ち抜き加工及び曲げ加工することにより形成されており、プラグハウジング12をプラグ側基板9のコネクタ搭載面9Aに固定する。
【0015】
本実施形態において、レセプタクル側基板4は、例えば紙フェノール基板やガラスエポキシ基板などのリジット基板であり、プラグ側基板9はフレキシブル基板である。しかし、これに代えて、レセプタクル側基板4及びプラグ側基板9を何れもリジット基板としてもよいし、何れもフレキシブル基板としてもよい。また、レセプタクル側基板4をフレキシブル基板とし、プラグ側基板9をリジット基板としてもよい。
【0016】
そして、レセプタクルコネクタ2にプラグコネクタ3を挿入することにより、レセプタクルコネクタ2とプラグコネクタ3は互いに嵌合する。レセプタクルコネクタ2とプラグコネクタ3を互いに嵌合させることで、複数のレセプタクルコンタクト5と複数のプラグコンタクト10がそれぞれ一対一で接触する。
【0017】
ここで、
図2を参照して、挿抜方向とピッチ方向、幅方向を定義する。挿抜方向とピッチ方向、幅方向は、互いに直交する方向である。
【0018】
挿抜方向は、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2に挿抜する方向である。挿抜方向は、挿入方向と抜去方向を含む。挿入方向は、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2に挿入する方向である。抜去方向は、挿入方向と反対の方向であって、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から抜去する方向である。挿入方向は、下方とも称する。抜去方向は、上方とも称する。下方及び上方は、説明の便宜上用いる用語であって、基板対基板コネクタアッセンブリ1の実際の使用状態における姿勢を限定するものとして解釈してはならない。挿抜方向は、高さ方向とも称する。
【0019】
ピッチ方向は、2列を成す複数のレセプタクルコンタクト5のうち何れか一方の列に属する複数のレセプタクルコンタクト5が並べられる方向である。ピッチ方向は、ピッチ内方とピッチ外方を含む。ピッチ内方は、ピッチ方向においてレセプタクルコンタクト5の中央に向かう方向である。ピッチ外方は、ピッチ内方と反対の方向であって、ピッチ方向においてレセプタクルコンタクト5の中央から離れる方向である。
【0020】
幅方向は、挿抜方向とピッチ方向に直交する方向であって、複数のレセプタクルコンタクト5が成す2列が互いに対向する方向である。幅方向は、幅内方と幅外方を含む。幅内方は、幅方向においてレセプタクルコンタクト5の中央に向かう方向である。幅外方は、幅方向においてレセプタクルコンタクト5の中央から離れる方向である。
【0021】
ところで、例えばスマートフォンに代表される携帯型電子機器においては、嵌合状態における高さ寸法が例えば0.5[mm]から1.0[mm]程度の低背型の基板対基板コネクタアッセンブリが好んで採用される。これに対し、プラグコネクタがレセプタクルコネクタに嵌合したことをより明確に実感できるよう、嵌合状態における高さ寸法が例えば2.5[mm]程度の高背型の基板対基板コネクタアッセンブリが用いられることがある。高背型の基板対基板コネクタアッセンブリにおいては、プラグコネクタがレセプタクルコネクタにピッチ方向及び幅方向で拘束された状態でプラグコネクタがレセプタクルコネクタ内を挿抜方向に移動する距離が長くなるので、嵌合したことをより明確に実感できるとされている。しかしながら、高背型の基板対基板コネクタアッセンブリでは、プラグコネクタをレセプタクルコンタクトから斜め抜去するとプラグコネクタ又はレセプタクルコンタクトが破損する虞がある。ここで、斜め抜去とは、プラグコネクタをレセプタクルコンタクトに対して傾けながらプラグコネクタをレセプタクルコンタクトから抜去することを意味する。このように、基板対基板コネクタアッセンブリの高背化と斜め抜去はトレードオフの関係にあった。そこで、本願発明者らは、鋭意研究の末、基板対基板コネクタアッセンブリにおいて高背化と斜め抜去を両立させる技術を発明した。以下、図面を参照して、引き続き基板対基板コネクタアッセンブリ1を詳細に説明する。
【0022】
図3から
図5に示すように、レセプタクルコネクタ2の形状は、レセプタクルコネクタ2をピッチ方向で二分割する面に関して対称であると共に、レセプタクルコネクタ2を幅方向で二分割する面に関して対称である。
図2に示すように、レセプタクル本体6は、レセプタクルハウジング7と2つのレセプタクル補助金具8を含む。しかしながら、以下の説明においては、レセプタクルハウジング7と2つのレセプタクル補助金具8の形状を個別に説明することに代えて、それらを包含するレセプタクル本体6の形状を説明する。レセプタクルハウジング7及び2つのレセプタクル補助金具8については、本明細書の末尾でに触れるものとする。
【0023】
図3及び
図4に示すように、レセプタクル本体6は、プラグコネクタ3とレセプタクルコネクタ2が嵌合した嵌合状態でプラグコネクタ3を収容するように挿抜方向に延びる角筒部20と、角筒部20の下方を閉塞する底部21と、底部21から上方に突出する島部22と、を含む。
【0024】
角筒部20は、ピッチ方向で互いに対向する2つの短手側壁23と、幅方向で互いに対向する2つの長手側壁24と、を含む。角筒部20は、底部21の外周縁から上方に突出して形成されている。
【0025】
底部21は、レセプタクル側基板4のコネクタ搭載面4Aと対向する底面21Aを有する。
【0026】
島部22は、2つの短手側壁23の間に配置されており、2つの短手側壁23から離れて配置されている。島部22は、2つの長手側壁24の間に配置されており、2つの長手側壁24から離れて配置されている。即ち、島部22は、平面視で角筒部20に囲まれつつ、角筒部20から距離を置いて配置されている。
【0027】
本実施形態において、2つの長手側壁24は、2つの短手側壁23よりも低い。また、島部22は、2つの長手側壁24よりも低い。詳しくは、
図4に示すように、各短手側壁23の高さ寸法を高さ寸法23Hと定義し、島部22の高さ寸法の高さ寸法22Hと定義する。また、
図3に示すように、各長手側壁24の高さ寸法を高さ寸法24Hと定義する。高さ寸法23H及び高さ寸法22H、高さ寸法24Hは、何れも底部21の底面21Aを基準とする。そして、本実施形態では、高さ寸法23Hは高さ寸法24Hよりも大きく、高さ寸法24Hは高さ寸法22Hよりも大きい。
【0028】
角筒部20は、ピッチ方向において互いに対向する2つのレセプタクルピッチ内側面25を有する。
図4に示すように、各レセプタクルピッチ内側面25は、第1レセプタクルピッチ内側面26と第2レセプタクルピッチ内側面27を含む。第1レセプタクルピッチ内側面26と第2レセプタクルピッチ内側面27は、抜去方向でこの記載順で隣り合うように配置されている。第1レセプタクルピッチ内側面26と第2レセプタクルピッチ内側面27は、何れも、ピッチ方向に対して直交する平面である。
【0029】
図6から
図8に示すように、プラグコネクタ3の形状は、プラグコネクタ3をピッチ方向で二分割する面に関して対称であると共に、プラグコネクタ3を幅方向で二分割する面に関して対称である。
図2に示すように、プラグ本体11は、プラグハウジング12と2つのプラグ補助金具13を含む。しかしながら、以下の説明においては、プラグハウジング12と2つのプラグ補助金具13の形状を個別に説明することに代えて、それらを包含するプラグ本体11の形状を説明する。プラグハウジング12と2つのプラグ補助金具13については、本明細書の末尾で触れるものとする。
【0030】
図6に示すように、プラグ本体11は、略直方体状を成しており、嵌合状態で2つのレセプタクルピッチ内側面25に対してピッチ方向でそれぞれ対向する2つのプラグピッチ外側面30を有する。プラグピッチ外側面30は、第1プラグピッチ外側面31と第2プラグピッチ外側面32を含む。第1プラグピッチ外側面31及び第2プラグピッチ外側面32は、抜去方向でこの記載順で隣り合うように配置されている。各プラグピッチ外側面30の第1プラグピッチ外側面31は、嵌合状態で、対応するレセプタクルピッチ内側面25の第1レセプタクルピッチ内側面26とピッチ方向で対向する。各プラグピッチ外側面30の第2プラグピッチ外側面32は、嵌合状態で、対応するレセプタクルピッチ内側面25の第2レセプタクルピッチ内側面27とピッチ方向で対向する。第1プラグピッチ外側面31及び第2プラグピッチ外側面32は、何れも、ピッチ方向に対して直交する平面である。
【0031】
図7に示すように、プラグ本体11には、嵌合状態でレセプタクルコネクタ2の島部22を収容する島部収容凹部33が形成されている。島部収容凹部33は、下方に開口する凹部である。
【0032】
図9には、基板対基板コネクタアッセンブリ1の嵌合状態を示している。
図9の嵌合状態において、各レセプタクルピッチ内側面25の第1レセプタクルピッチ内側面26と、対応するプラグピッチ外側面30の第1プラグピッチ外側面31は、ピッチ方向で互いに対向すると共に互いに面接触可能に構成されている。このように、第1レセプタクルピッチ内側面26と第1プラグピッチ外側面31が面接触可能とすることで、例えば点接触のみ可能である場合と比較して、第1レセプタクルピッチ内側面26や第1プラグピッチ外側面31の接触に伴う損耗を効果的に抑制することができる。
【0033】
また、
図9の嵌合状態において、各レセプタクルピッチ内側面25の第2レセプタクルピッチ内側面27と、対応するプラグピッチ外側面30の第2プラグピッチ外側面32は、ピッチ方向で互いに対向すると共に互いに接触不能に構成されている。
【0034】
具体的には、ピッチ方向で互いに対向する第1レセプタクルピッチ内側面26と第1プラグピッチ外側面31の間の隙間のピッチ方向における距離を距離D1とし、ピッチ方向で互いに対向する第2レセプタクルピッチ内側面27と第2プラグピッチ外側面32の間の隙間のピッチ方向における距離を距離D2とすると、D2>D1の関係が成立している。
【0035】
また、
図9の嵌合状態において、2つのレセプタクルピッチ内側面25の第1レセプタクルピッチ内側面26の間のピッチ方向における距離を距離D3とし、2つのプラグピッチ外側面30の第1プラグピッチ外側面31の間のピッチ方向における距離を距離D4とすると、D3>D4の関係が成立している。従って、嵌合状態において、2つの第1レセプタクルピッチ内側面26の両方が2つの第1プラグピッチ外側面31に対して同時に接触することはない。即ち、嵌合状態において、プラグコネクタ3は、レセプタクルコネクタ2に対してピッチ方向で若干の遊びを有している。
【0036】
次に、
図10及び
図11を参照して、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2に対して幅方向に対して平行な回転軸周りに回転させながらプラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から斜め抜去する動作を説明する。
【0037】
まず、
図10に示すように、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から抜去すべく矢印Pで示すようにプラグ側基板9を上方に引き上げると、引き上げる力と、各プラグコンタクト10と各レセプタクルコンタクト5の間で働く摩擦力と、が偶力となってプラグコネクタ3がレセプタクルコネクタ2に対して相対的に回転する。その際、2つのプラグピッチ外側面30のうち低い方となるプラグピッチ外側面30の第1プラグピッチ外側面31が対応するレセプタクルピッチ内側面25の第1レセプタクルピッチ内側面26の上端縁26Aと線接触し、プラグコネクタ3は、上端縁26Aと線接触しながら更に回転することになる。即ち、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から抜去する初期の段階において、プラグコネクタ3の回転中心は上端縁26Aとなる。従って、プラグコネクタ3の回転中心が間口上端である従来品と比較して回転中心がレセプタクル側基板4に近いので、プラグコネクタ3がレセプタクルコネクタ2に収容された状態でレセプタクルコネクタ2に対して大きく回転できるようになる。これにより、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から斜め抜去し易くなる。
【0038】
次に、
図11に示すように、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から抜去すべく矢印Pで示すようにプラグ側基板9を上方に更に引き上げると、プラグコネクタ3とレセプタクルコネクタ2との物理的な干渉により、プラグコネクタ3がレセプタクルコネクタ2に対して更に相対的に回転する。その際、2つのプラグピッチ外側面30のうち低い方のプラグピッチ外側面30の第2プラグピッチ外側面32が対応するレセプタクルピッチ内側面25の第2レセプタクルピッチ内側面27の上端縁27Aと線接触し、プラグコネクタ3は、上端縁27Aと線接触しながら更に回転することになる。即ち、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から抜去する中期の段階において、プラグコネクタ3の回転中心は上端縁27Aとなる。
【0039】
以上に、本願発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、以下の特徴を有する。
【0040】
即ち、
図1及び
図2に示すように、基板対基板コネクタアッセンブリ1(コネクタアッセンブリ)は、レセプタクルコネクタ2とプラグコネクタ3を備える。プラグコネクタ3は、複数のプラグコンタクト10と、複数のプラグコンタクト10を収容するプラグ本体11と、を備え、プラグ側基板9に搭載可能に構成されている。レセプタクルコネクタ2は、複数のレセプタクルコンタクト5と、複数のレセプタクルコンタクト5を収容するレセプタクル本体6と、を備え、レセプタクル側基板4に搭載可能に構成されている。
【0041】
プラグコネクタ3とレセプタクルコネクタ2を嵌合させることにより、複数のプラグコンタクト10と複数のレセプタクルコンタクト5がそれぞれ電気的に接触する。
【0042】
図4に示すように、レセプタクル本体6は、プラグコネクタ3とレセプタクルコネクタ2が嵌合した嵌合状態でプラグコネクタ3を収容する角筒部20を有する。角筒部20は、ピッチ方向で互いに対向する2つのレセプタクルピッチ内側面25を含む。
図6に示すように、プラグ本体11は、嵌合状態で2つのレセプタクルピッチ内側面25に対してピッチ方向でそれぞれ対向する2つのプラグピッチ外側面30を有する。
図4に示すように、各レセプタクルピッチ内側面25は、第1レセプタクルピッチ内側面26と、第2レセプタクルピッチ内側面27と、をプラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から抜去する抜去方向においてこの記載順で含む。
図6に示すように、各プラグピッチ外側面30は、嵌合状態で第1レセプタクルピッチ内側面26とピッチ方向で対向する第1プラグピッチ外側面31と、嵌合状態で第2レセプタクルピッチ内側面27とピッチ方向で対向する第2プラグピッチ外側面32と、を抜去方向においてこの記載順で含む。
【0043】
図9に示すように、互いに対向する第1レセプタクルピッチ内側面26と第1プラグピッチ外側面31は、何れも平面であって嵌合状態において互いに面接触可能である。以上の構成によれば、第1レセプタクルピッチ内側面26と第1プラグピッチ外側面31が点接触する場合と比較して、第1レセプタクルピッチ内側面26と第1プラグピッチ外側面31の相互接触に起因する破損を防止できる。
【0044】
図9に示すように、嵌合状態において互いに対向する第2レセプタクルピッチ内側面27と第2プラグピッチ外側面32の間のピッチ方向における距離D2は、嵌合状態において互いに対向する第1レセプタクルピッチ内側面26と第1プラグピッチ外側面31の間のピッチ方向における距離D1よりも大きい。以上の構成によれば、斜め抜去の初期の段階で、プラグコネクタ3の回転中心をレセプタクル側基板4に近づけることができるので、基板対基板コネクタアッセンブリ1の高背化と斜め抜去を両立することができる。
【0045】
図9に示すように、2つのレセプタクルピッチ内側面25の第1レセプタクルピッチ内側面26の間のピッチ方向における距離D3(寸法)は、2つのプラグピッチ外側面30の第1プラグピッチ外側面31の間のピッチ方向における距離D4(寸法)よりも長い(大きい)。以上の構成によれば、嵌合状態において、プラグコネクタ3は、レセプタクルコネクタ2に対してピッチ方向で若干の遊びを有する。このピッチ方向における遊びは、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から斜め抜去する際にプラグコネクタ3が回転するための空間を提供し得る。
【0046】
また、レセプタクルコネクタ2は、レセプタクルコネクタ2をピッチ方向で二分割する面に関して対称に形成されている。プラグコネクタ3も同様に、プラグコネクタ3をピッチ方向で二分割する面に関して対称に形成されている。従って、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2に対して幅方向に平行な回転軸で回転させながらプラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から抜去する斜め抜去において、その回転方向が限定されることがなく、もって、基板対基板コネクタアッセンブリ1の抜去動作における良好な操作性が実現される。
【0047】
また、
図3及び
図4に示すように、角筒部20は、ピッチ方向で互いに対向する2つの短手側壁23と、幅方向で互いに対向する2つの長手側壁24と、を含む。2つの長手側壁24は、2つの短手側壁23よりも低い。以上の構成によれば、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2に対してピッチ方向に対して平行な回転軸まわりに回転させながらプラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から斜め抜去するに際し、プラグコネクタ3とレセプタクルコネクタ2との物理的な干渉が緩和される。
【0048】
また、
図3及び
図4に示すように、レセプタクル本体6は、抜去方向に突出する島部22を有する。
図7に示すように、プラグ本体11は、嵌合状態で島部22を収容する島部収容凹部33が形成されている。
図3及び
図4に示すように、島部22は、2つの長手側壁24よりも低い。以上の構成によれば、プラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2に対してピッチ方向または幅方向に対して平行な回転軸まわりに回転させながらプラグコネクタ3をレセプタクルコネクタ2から斜め抜去するに際し、レセプタクルコネクタ2の島部22とプラグコネクタ3との物理的な干渉が緩和される。
【0049】
次に、
図5及び
図8を参照して、レセプタクルコネクタ2及びプラグコネクタ3の構成を更に詳細に説明する。
【0050】
図5に示すように、レセプタクルハウジング7は、角筒部20に対応するハウジング角筒部40と、底部21に対応するハウジング底部41、島部22に対応するハウジング島部42を含む。
【0051】
ハウジング角筒部40は、2つの短手側壁23にそれぞれ対応する2つのハウジング短手側壁43と、2つの長手側壁24にそれぞれ対応する2つのハウジング長手側壁44と、を含む。ハウジング角筒部40は、ハウジング底部41の外周縁から上方に突出して形成されている。
【0052】
各レセプタクル補助金具8は、対応するハウジング短手側壁43のピッチ内方に配置される短手側壁カバー部50と、対応するハウジング短手側壁43の上縁を覆う短手側壁保護部51と、2つのハウジング長手側壁44の上縁をそれぞれ覆う2つの長手側壁保護部52と、レセプタクル側基板4にはんだ付けされる2つのハンダ付け脚部53と、を含む。
【0053】
短手側壁カバー部50のピッチ内方を向く短手側壁カバー部内面50Aが、前述のレセプタクルピッチ内側面25に相当している。短手側壁カバー部内面50Aには、ピッチ内方に突出するレセプタクル突出部54が形成されている。レセプタクル突出部54は、截頭四角錐状に形成されている。レセプタクル突出部54の截頭面55が前述の第1レセプタクルピッチ内側面26に対応している。短手側壁カバー部内面50Aのうちレセプタクル突出部54の上方の部分56が前述の第2レセプタクルピッチ内側面27に相当している。
【0054】
図8に示すように、プラグハウジング12は、ほぼ直方体状に形成されている。
【0055】
各プラグ補助金具13は、プラグハウジング12のピッチ外方に配置される短手側面カバー部60と、プラグハウジング12の下方に配置される短手側面保護部61と、プラグ側基板9にはんだ付けされる2つのハンダ付け脚部62と、を含む。
【0056】
短手側面カバー部60のピッチ外方を向く短手側面カバー部外面60Aが、前述のプラグピッチ外側面30に相当している。短手側面カバー部外面60Aには、ピッチ外方に突出するプラグ突出部64が形成されている。プラグ突出部64は、截頭四角錐状に形成されている。プラグ突出部64の截頭面65が前述の第1プラグピッチ外側面31に対応している。短手側面カバー部外面60Aのうちプラグ突出部64の上方の部分66が前述の第2プラグピッチ外側面32に相当している。
【0057】
以上の構成をまとめると以下の通りである。
【0058】
即ち、
図3から
図5に示すように、2つのレセプタクルピッチ内側面25(短手側壁カバー部内面50A)の少なくとも何れか一方には、ピッチ方向に突出するレセプタクル突出部54が形成されている。レセプタクル突出部54に第1レセプタクルピッチ内側面26(截頭面55)が形成されている。なお、本実施形態では、2つのレセプタクルピッチ内側面25(短手側壁カバー部内面50A)の両方にレセプタクル突出部54が形成されている。
【0059】
しかしながら、ピッチ方向で互いに対向する第1レセプタクルピッチ内側面26と第1プラグピッチ外側面31の間の隙間のピッチ方向における距離D1と、ピッチ方向で互いに対向する第2レセプタクルピッチ内側面27と第2プラグピッチ外側面32の間の隙間のピッチ方向における距離D2が、D2>D1の関係を満たし、2つのレセプタクルピッチ内側面25の第1レセプタクルピッチ内側面26の間のピッチ方向における距離D3と、2つのプラグピッチ外側面30の第1プラグピッチ外側面31の間のピッチ方向における距離D4が、D3>D4の関係を満たせばよいのであって、必ずしも本実施形態のレセプタクル突出部54の形状には限定されない。
【0060】
また、レセプタクル本体6は、複数のレセプタクルコンタクト5を保持する樹脂製のレセプタクルハウジング7と、レセプタクルハウジング7に取り付けられる2つのレセプタクル補助金具8と、を含む。各レセプタクル補助金具8は、各レセプタクルピッチ内側面25を有する。しかし、これに代えて、レセプタクル本体6は、レセプタクル補助金具8を1つのみ含むようにしてもよく、レセプタクル補助金具8を含まなくてもよく、レセプタクルハウジング7がレセプタクルピッチ内側面25を有してもよい。また、レセプタクル本体6が1つのみのレセプタクル補助金具8を含む場合、レセプタクル補助金具8が2つのレセプタクルピッチ内側面25を有してもよい。例えば、2つのレセプタクル補助金具8が互いに連結されてもよい。
【0061】
また、
図6から
図8に示すように、2つのプラグピッチ外側面30(短手側面カバー部外面60A)の少なくとも何れか一方には、ピッチ方向に突出するプラグ突出部64が形成されている。プラグ突出部64に第1プラグピッチ外側面31(截頭面65)が形成されている。なお、本実施形態では、2つのプラグピッチ外側面30(短手側面カバー部外面60A)の両方にプラグ突出部64が形成されている。
【0062】
しかしながら、ピッチ方向で互いに対向する第1レセプタクルピッチ内側面26と第1プラグピッチ外側面31の間の隙間のピッチ方向における距離D1と、ピッチ方向で互いに対向する第2レセプタクルピッチ内側面27と第2プラグピッチ外側面32の間の隙間のピッチ方向における距離D2が、D2>D1の関係を満たし、2つのレセプタクルピッチ内側面25の第1レセプタクルピッチ内側面26の間のピッチ方向における距離D3と、2つのプラグピッチ外側面30の第1プラグピッチ外側面31の間のピッチ方向における距離D4が、D3>D4の関係を満たせばよいのであって、必ずしも本実施形態のプラグ突出部64の形状には限定されない。
【0063】
また、プラグ本体11は、複数のプラグコンタクト10を保持する樹脂製のプラグハウジング12と、プラグハウジング12に取り付けられる2つのプラグ補助金具13と、を含む。各プラグ補助金具13は、各プラグピッチ外側面30を有する。しかし、これに代えて、プラグ本体11は、プラグ補助金具13を1つのみ含むようにしてもよく、プラグ補助金具13を含まなくてもよく、プラグハウジング12がプラグピッチ外側面30を有してもよい。また、プラグ本体11が1つのみのプラグ補助金具13を含む場合、プラグ補助金具13が2つのプラグピッチ外側面30を有してもよい。例えば、2つのプラグ補助金具13が互いに連結されてもよい。
【0064】
更に言えば、ピッチ方向で互いに対向する第1レセプタクルピッチ内側面26と第1プラグピッチ外側面31の間の隙間のピッチ方向における距離D1と、ピッチ方向で互いに対向する第2レセプタクルピッチ内側面27と第2プラグピッチ外側面32の間の隙間のピッチ方向における距離D2が、D2>D1の関係を満たし、2つのレセプタクルピッチ内側面25の第1レセプタクルピッチ内側面26の間のピッチ方向における距離D3と、2つのプラグピッチ外側面30の第1プラグピッチ外側面31の間のピッチ方向における距離D4が、D3>D4の関係を満たせばよいのであって、レセプタクル突出部54及びプラグ突出部64のうち何れか一方を省略してもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 基板対基板コネクタアッセンブリ(コネクタアッセンブリ)
2 レセプタクルコネクタ
3 プラグコネクタ
4 レセプタクル側基板
4A コネクタ搭載面
5 レセプタクルコンタクト
6 レセプタクル本体
7 レセプタクルハウジング
8 レセプタクル補助金具
9 プラグ側基板
9A コネクタ搭載面
10 プラグコンタクト
11 プラグ本体
12 プラグハウジング
13 プラグ補助金具
20 角筒部
21 底部
21A 底面
22 島部
22H 高さ寸法
23 短手側壁
23H 高さ寸法
24 長手側壁
24H 高さ寸法
25 レセプタクルピッチ内側面
26 第1レセプタクルピッチ内側面
26A 上端縁
27 第2レセプタクルピッチ内側面
27A 上端縁
30 プラグピッチ外側面
31 第1プラグピッチ外側面
32 第2プラグピッチ外側面
33 島部収容凹部
40 ハウジング角筒部
41 ハウジング底部
42 ハウジング島部
43 ハウジング短手側壁
44 ハウジング長手側壁
50 短手側壁カバー部
50A 短手側壁カバー部内面
51 短手側壁保護部
52 長手側壁保護部
53 ハンダ付け脚部
54 レセプタクル突出部
55 截頭面
56 部分
60 短手側面カバー部
60A 短手側面カバー部外面
61 短手側面保護部
62 ハンダ付け脚部
64 プラグ突出部
65 截頭面
66 部分
D1 距離
D2 距離
D3 距離(寸法)
D4 距離(寸法)
P 矢印