(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】表示基板、その製造方法及び表示装置
(51)【国際特許分類】
H05B 33/12 20060101AFI20240813BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20240813BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240813BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240813BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20240813BHJP
H05B 33/10 20060101ALI20240813BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20240813BHJP
H05B 33/24 20060101ALI20240813BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20240813BHJP
【FI】
H05B33/12 E
H05B33/12 B
H05B33/12 C
G02B5/20 101
G09F9/00 342
G09F9/30 336
G09F9/30 349A
G09F9/30 349D
G09F9/30 365
G09F9/302 C
H05B33/10
H05B33/14 A
H05B33/24
H10K59/00
(21)【出願番号】P 2020534873
(86)(22)【出願日】2019-04-04
(86)【国際出願番号】 CN2019081463
(87)【国際公開番号】W WO2019214378
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2022-03-28
【審判番号】
【審判請求日】2023-10-19
(31)【優先権主張番号】201810438219.8
(32)【優先日】2018-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ワン サン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン サン
(72)【発明者】
【氏名】チェン シャオチュン
(72)【発明者】
【氏名】シュエン ミンフア
(72)【発明者】
【氏名】ユエ ハン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ツォン ニン
【合議体】
【審判長】里村 利光
【審判官】西岡 貴央
【審判官】本田 博幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-154390(JP,A)
【文献】特開2016-85969(JP,A)
【文献】特開2006-302506(JP,A)
【文献】特開2004-253389(JP,A)
【文献】特開2005-93399(JP,A)
【文献】特開2005-11793(JP,A)
【文献】特表2007-507851(JP,A)
【文献】特開2016-39151(JP,A)
【文献】特開2015-99773(JP,A)
【文献】特開2010-182422(JP,A)
【文献】特開2009-123404(JP,A)
【文献】特開2006-253015(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B33/00-28
H10K50/00-102/20
G02B5/20-28
G09F9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板と、
前記ベース基板上に位置する複数の画素構造と、
前記複数の画素構造の前記ベース基板から離れた一側に位置する色レジスト層と、を備える表示基板であって、
前記色レジスト層は、各々が前記複数の画素構造の1つ以上に対応する複数の色レジストブロックを有し、且つ、
前記複数の画素構造の各々の画素構造から発する光は、それに対応する色レジストブロックと同じ色を有し、
各々の画素構造は、第1電極及び第2電極をさらに有し、
前記第1電極は反射導電層
、絶縁層及び第2透明導電層を含み、
前記第2電極は半透過半反射導電層を含み、
前記反射導電層と前記半透過半反射導電層との間の距離は、
【数1】
であり、
ここで、kは正の整数係数であり、λは前記画素構造から発する光の波長であり、nは前記反射導電層と前記半透過半反射導電層との間の媒質の平均屈折率であり、且つ、θは前記画素構造から発する光の前記反射導電層における反射角であり、
前記複数の画素構造は、第1色光を発するための第1画素構造と、第2色光を発するための第2画素構造と、第3色光を発するための第3画素構造とを含み、且つ前記第1画素構造と前記第2画素構造における前記係数kは同じであるが、前記第3画素構造における前記係数kより1小さ
く、
前記各々の画素構造は、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する機能性膜層をさらに有し、前記機能性膜層は、電子注入層、電子輸送層、正孔注入層と正孔輸送層の少なくとも1つを含み、且つ前記画素構造から発する光の波長と、前記画素構造における前記機能性膜層の厚さとは、正の相関を有し、
前記画素構造から発する光の波長と、前記画素構造における前記絶縁層の厚さとは、正の相関を有し、
前記画素構造から発する光の波長と、前記画素構造における前記第2透明導電層の厚さとは、正の相関を有し、
前記各々の画素構造は、前記ベース基板上に順次形成された第1発光層、第2電気接続層、第2発光層、第1電気接続層及び第3発光層を含み、
前記各々の画素構造は、直列に接続される複数のエレクトロルミネセンス構造を含み、
前記複数のエレクトロルミネセンス構造は、第1エレクトロルミネセンス構造、第2エレクトロルミネセンス構造、及び第3エレクトロルミネセンス構造を含み、
前記第1エレクトロルミネセンス構造と前記第2エレクトロルミネセンス構造とは、前記第2電気接続層を介して直列に接続され、且つ前記第2エレクトロルミネセンス構造と前記第3エレクトロルミネセンス構造とは、前記第1電気接続層を介して直列に接続され、
前記色レジスト層は、各々の色レジストブロックの間に位置するブラックマトリクスパターンをさらに含む、
表示基板。
【請求項2】
各々の画素構造は、前記ベース基板上に順次形成された第1発光層、第2発光層、第1電気接続層及び第3発光層を含み、
前記複数のエレクトロルミネセンス構造は、第1エレクトロルミネセンス構造と第2エレクトロルミネセンス構造を含み、
前記第1エレクトロルミネセンス構造は前記第1発光層及び前記第2発光層を含み、前記第2エレクトロルミネセンス構造は前記第3発光層を含み、且つ、前記第1エレクトロルミネセンス構造と前記第2エレクトロルミネセンス構造とは、前記第1電気接続層を介して直列に接続される、請求項
1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記第1発光層は赤色発光層を含み、前記第2発光層は緑色発光層を含み、且つ前記第3発光層は青色発光層を含む、請求項
2に記載の表示基板。
【請求項4】
前記第1エレクトロルミネセンス構造は前記第1発光層を含み、前記第2エレクトロルミネセンス構造は前記第2発光層を含み、第3エレクトロルミネセンス構造は前記第3発光層を含
む、請求項
1に記載の表示基板。
【請求項5】
各々の色レジストブロックは、前記複数の画素構造のうちの1つの対応する画素構造に対応する、請求項1に記載の表示基板。
【請求項6】
前記第1電極、前記複数のエレクトロルミネセンス構造及び前記第2電極は、前記ベース基板上に順次形成されており、
前記反射導電層と前記半透過半反射導電層との間の距離と、前記画素構造から発する光の波長とは、正の相関を有する、請求項
1~5のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第1電極は、第1透明導電
層をさらに含み、前記第1透明導電層、前記反射導電層、前記絶縁層及び前記第2透明導電層が前記ベース基板上に順次形成され、
前記第2透明導電層は、前記絶縁層におけるビアホールを介して前記反射導電層と電気的に接続され
る、請求項
6に記載の表示基板。
【請求項8】
前記第1電極は、第1透明導電
層をさらに含み、前記第1透明導電層、前記反射導電層と前記第2透明導電層が前記ベース基板上に順次形成され
る、請求項
6に記載の表示基板。
【請求項9】
ベース基板を提供する工程と、
前記ベース基板上に複数の画素構造を形成する工程と、
前記複数の画素構造の前記ベース基板から離れた一側に、色レジスト層を形成する工程とを有する、表示基板の製造方法であって、
前記色レジスト層は、各々が前記複数の画素構造の1つ以上に対応する複数の色レジストブロックを含み、且つ、
前記複数の画素構造の各々の画素構造から発する光は、それに対応する色レジストブロックと同じ色を有し、
各々の画素構造は、第1電極及び第2電極をさらに有し、
前記第1電極は反射導電層
、絶縁層及び第2透明導電層を含み、
前記第2電極は半透過半反射導電層を含み、
前記反射導電層と前記半透過半反射導電層との間の距離は、
【数2】
であり、
ここで、kは正の整数係数であり、λは前記画素構造から発する光の波長であり、nは前記反射導電層と前記半透過半反射導電層との間の媒質の平均屈折率であり、且つ、θは前記画素構造から発する光の前記反射導電層における反射角であり、
前記複数の画素構造は、第1色光を発するための第1画素構造と、第2色光を発するための第2画素構造と、第3色光を発するための第3画素構造とを含み、且つ前記第1画素構造と前記第2画素構造における前記係数kは同じであるが、前記第3画素構造における前記係数kより1小さ
く、
前記各々の画素構造は、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する機能性膜層をさらに有し、前記機能性膜層は、電子注入層、電子輸送層、正孔注入層と正孔輸送層の少なくとも1つを含み、且つ前記画素構造から発する光の波長と、前記画素構造における前記機能性膜層の厚さとは、正の相関を有し、
前記画素構造から発する光の波長と、前記画素構造における前記絶縁層の厚さとは、正の相関を有し、
前記画素構造から発する光の波長と、前記画素構造における前記第2透明導電層の厚さとは、正の相関を有し、
前記各々の画素構造は、前記ベース基板上に順次形成された第1発光層、第2電気接続層、第2発光層、第1電気接続層及び第3発光層を含み、
前記各々の画素構造は、直列に接続される複数のエレクトロルミネセンス構造を含み、
前記複数のエレクトロルミネセンス構造は、第1エレクトロルミネセンス構造、第2エレクトロルミネセンス構造、及び第3エレクトロルミネセンス構造を含み、
前記第1エレクトロルミネセンス構造と前記第2エレクトロルミネセンス構造とは、前記第2電気接続層を介して直列に接続され、且つ前記第2エレクトロルミネセンス構造と前記第3エレクトロルミネセンス構造とは、前記第1電気接続層を介して直列に接続され、
前記色レジスト層は、各々の色レジストブロックの間に位置するブラックマトリクスパターンをさらに含む、
表示基板の製造方法。
【請求項10】
前記ベース基板上に複数の画素構造を形成する工程は、
各々の画素構造について、前記ベース基板上に第1エレクトロルミネセンス構造、第1電気接続層及び第2エレクトロルミネセンス構造を順次形成する段階を有し、
前記第1エレクトロルミネセンス構造は第1発光層及び第2発光層を含み、前記第2エレクトロルミネセンス構造は第3発光層を含み、且つ、前記第1エレクトロルミネセンス構造と前記第2エレクトロルミネセンス構造とは、前記第1電気接続層を介して直列に接続される、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記ベース基板上に複数の画素構造を形成する工程は、
各々の画素構造について、前記ベース基板上に第1エレクトロルミネセンス構造、第2電気接続層、第2エレクトロルミネセンス構造、第1電気接続層と第3エレクトロルミネセンス構造を順次形成する段階を有し、
前記第1エレクトロルミネセンス構造は第1発光層を含み、前記第2エレクトロルミネセンス構造は第2発光層を含み、第3エレクトロルミネセンス構造は第3発光層を含み、前記第1エレクトロルミネセンス構造と前記第2エレクトロルミネセンス構造とは、前記第2電気接続層を介して直列に接続され、且つ前記第2エレクトロルミネセンス構造と前記第3エレクトロルミネセンス構造とは、前記第1電気接続層を介して直列に接続される、請求項
9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、表示技術分野に属し、特に、表示基板、その製造方法及び表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展に伴い、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLEDと略称)表示基板は、幅広く使用されている。
【0003】
OLED表示基板は、通常、ベース基板と、ベース基板上に形成された複数のOLEDとを含む。また、前記複数のOLEDのベース基板から離れた一側に、色レジスト層がさらに形成される。例示的に、このような複数のOLEDの各々は、白色光を発することができる。色レジスト層は、複数のOLEDと一対一に対応する複数の色レジストブロックを含む。具体的には、前記複数の色レジストブロックは、赤色レジストブロック、緑色レジストブロック、及び青色レジストブロックを含む。各々の色レジストブロックは、入射した白色光のうち、特定の波長の光のみを透過させる。例えば、赤色レジストブロックは赤色光のみを通過させ、緑色レジストブロックは緑色光のみを通過させ、青色レジストブロックは青色光のみを通過させることで、OLED表示基板は有色光を発することができる。
【0004】
しかしながら、従来の技術では、OLED表示基板から発する有色光の色純度が低いため、OLED表示基板の表示効果が悪いという不具合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、表示基板を提供する。前記表示基板は、ベース基板と、前記ベース基板上に位置する複数の画素構造と、前記複数の画素構造の前記ベース基板から離れた一側に位置する色レジスト層(color resist layer)と、を備え、前記色レジスト層は、各々が前記複数の画素構造の1つ以上に対応する複数の色レジストブロック(color resist block)を含み、且つ、前記複数の画素構造の各々の画素構造から発する光は、それに対応する色レジストブロックと同じ色を有する。
【0006】
選択的に、各々の画素構造は、直列に接続される複数のエレクトロルミネセンス構造を含む。
【0007】
選択的に、各々の画素構造は、前記ベース基板上に順次形成された第1発光層、第2発光層、第1電気接続層及び第3発光層を含む。前記複数のエレクトロルミネセンス構造は、第1エレクトロルミネセンス構造と第2エレクトロルミネセンス構造を含む。前記第1エレクトロルミネセンス構造は前記第1発光層及び前記第2発光層を含み、前記第2エレクトロルミネセンス構造は前記第3発光層を含み、且つ、前記第1エレクトロルミネセンス構造と前記第2エレクトロルミネセンス構造とは、前記第1電気接続層を介して直列に接続される。一例として、前記第1発光層は赤色発光層を含み、前記第2発光層は緑色発光層を含み、且つ前記第3発光層は青色発光層を含む。
【0008】
選択的に、各々の画素構造は、前記ベース基板上に順次形成された第1発光層、第2電気接続層、第2発光層、第1電気接続層及び第3発光層を含む。前記複数のエレクトロルミネセンス構造は、第1エレクトロルミネセンス構造、第2エレクトロルミネセンス構造及び第3エレクトロルミネセンス構造を含む。前記第1エレクトロルミネセンス構造は前記第1発光層を含み、前記第2エレクトロルミネセンス構造は前記第2発光層を含み、且つ、前記第3エレクトロルミネセンス構造は前記第3発光層を含む。前記第1エレクトロルミネセンス構造と前記第2エレクトロルミネセンス構造とは、前記第2電気接続層を介して直列に接続され、且つ、前記第2エレクトロルミネセンス構造と前記第3エレクトロルミネセンス構造とは、前記第1電気接続層を介して直列に接続される。
【0009】
選択的に、各々の色レジストブロックは、前記複数の画素構造のうちの1つの対応する画素構造に対応する。
【0010】
選択的に、各々の画素構造は、第1電極及び第2電極をさらに含み、前記第1電極、前記複数のエレクトロルミネセンス構造及び前記第2電極は、前記ベース基板上に順次形成される。前記第1電極は反射導電層を含み、且つ前記第2電極は半透過半反射導電層を含み、且つ、前記画素構造から発する光の波長と、前記反射導電層と前記半透過半反射導電層との間の距離とは、正の相関を有する。
【0011】
選択的に、前記第1電極は、第1透明導電層、絶縁層及び第2透明導電層をさらに含み、前記第1透明導電層、前記反射導電層、前記絶縁層と前記第2透明導電層が前記ベース基板上に順次形成される。前記第2透明導電層は、前記絶縁層におけるビアホールを介して前記反射導電層と電気的に接続され、且つ前記画素構造から発する光の波長と、前記第1電極における前記絶縁層の厚さとは、正の相関を有する。
【0012】
選択的に、前記第1電極は、第1透明導電層と第2透明導電層をさらに含み、前記第1透明導電層、前記反射導電層と前記第2透明導電層が前記ベース基板上に順次形成され、且つ前記画素構造から発する光の波長と、前記第1電極における前記第2透明導電層の厚さとは、正の相関を有する。
【0013】
選択的に、各々の画素構造は、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する機能性膜層をさらに備え、前記機能性膜層は、電子注入層、電子輸送層、正孔注入層と正孔輸送層の少なくとも1つを含み、且つ前記画素構造から発する光の波長と、前記画素構造における前記機能性膜層の厚さとは、正の相関を有する。
【0014】
選択的に、前記反射導電層と前記半透過半反射導電層との間の距離は、
【数1】
であり、ここで、kは正の整数係数(coefficient being positive integer)であり、λは前記画素構造から発する光の波長であり、nは前記反射導電層と前記半透過半反射導電層との間の媒質の平均屈折率であり、且つ、θは前記画素構造から発する光の前記反射導電層における反射角である。
【0015】
選択的に、前記複数の画素構造は、第1色光を発するための第1画素構造、第2色光を発するための第2画素構造、及び第3色光を発するための第3画素構造とを含む。前記係数kは、前記第1画素構造、前記第2画素構造、及び前記第3画素構造のいずれにおいても同じである。
【0016】
選択的に、前記複数の画素構造は、第1色光を発するための第1画素構造、第2色光を発するための第2画素構造、及び第3色光を発するための第3画素構造とを含む。前記第1画素構造と前記第2画素構造における前記係数kは同じであるが、前記第3画素構造における前記係数kよりも小さい(smaller by one)。
【0017】
本開示の他の一態様は、表示基板の製造方法を提供する。前記方法は、ベース基板を提供する工程と、前記ベース基板上に複数の画素構造を形成する工程と、前記複数の画素構造の前記ベース基板から離れた一側に、色レジスト層を形成する工程とを含む。前記色レジスト層は、各々が前記複数の画素構造の1つ以上に対応する複数の色レジストブロックを含み、且つ、前記複数の画素構造の各々の画素構造から発する光は、対応する色レジストブロックと同じ色を有する。
【0018】
選択的に、前記ベース基板上に複数の画素構造を形成する工程は、各々の画素構造について、前記ベース基板上に第1エレクトロルミネセンス構造、第1電気接続層及び第2エレクトロルミネセンス構造を順次形成する段階を有しており、前記第1エレクトロルミネセンス構造は第1発光層及び第2発光層を含み、前記第2エレクトロルミネセンス構造は第3発光層を含み、且つ前記第1エレクトロルミネセンス構造と前記第2エレクトロルミネセンス構造とは、前記第1電気接続層を介して直列に接続される。一例として、前記第1発光層は赤色発光層を含み、前記第2発光層は緑色発光層を含み、且つ前記第3発光層は青色発光層を含む。
【0019】
選択的に、前記ベース基板上に複数の画素構造を形成する工程は、各々の画素構造について、前記ベース基板上に第1エレクトロルミネセンス構造、第2電気接続層、第2エレクトロルミネセンス構造、第1電気接続層及び第3エレクトロルミネセンス構造を順次形成する段階を有しており、前記第1エレクトロルミネセンス構造は第1発光層を含み、前記第2エレクトロルミネセンス構造は第2発光層を含み、第3エレクトロルミネセンス構造は第3発光層を含み、前記第1エレクトロルミネセンス構造と前記第2エレクトロルミネセンス構造とは、前記第2電気接続層を介して直列に接続され、且つ、前記第2エレクトロルミネセンス構造と前記第3エレクトロルミネセンス構造とは、前記第1電気接続層を介して直列に接続される。
【0020】
本開示のさらに他の一態様は、前記いずれかの実施例に記載の表示基板を具備する表示装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下、本開示の実施例における技術案をより明確に説明するため、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。言うまでもなく、以下の説明における図面は、本開示の実施例の一部のみである。当業者は、格別創意がなく、これらの図面に基づいて他の実施例を得ることもできる。
【0022】
【
図1】本開示の実施例に係る表示基板の構造を示す図である。
【
図2】本開示の実施例に係る表示基板の構造を示す図である。
【
図3】
図2に示す表示基板から発する光の強度と波長との関係を示す図である。
【
図4】
図2に示す表示基板から発する光の色域を示す図である。
【
図5】本開示の実施例に係る表示基板の構造を示す図である。
【
図6】
図5に示す表示基板から発する光の強度と波長との関係を示す図である。
【
図7】
図5に示す表示基板から発する光の色域を示す図である。
【
図8】本開示の実施例に係る表示基板の構造を示す図である。
【
図9】本開示の実施例に係る表示基板の構造を示す図である。
【
図10】本開示の実施例に係る表示基板の構造を示す図である。
【
図11】従来の技術による表示基板の構造を示す図である。
【
図12】本開示の実施例に係る表示基板の製造方法を示すフローチャートである。
【
図13】本開示の実施例に係る表示基板の製造方法を示すフローチャートである。
【
図14】本開示の実施例による製造過程中の表示基板の構造を示す図である。
【
図15】本開示の実施例による製造過程中の表示基板の構造を示す図である。
【
図16】本開示の実施例による製造過程中の表示基板の構造を示す図である。
【
図17】本開示の実施例による製造過程中の表示基板の構造を示す図である。
【
図18】本開示の実施例による製造過程中の表示基板の構造を示す図である。
【
図19】本開示の実施例による製造過程中の表示基板の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本出願の目的、技術案及び効果をより明確にするため、本出願の実施形態を、添付の図面を参照してさらに詳細に説明する。
【0024】
表示装置は、応答速度が速く、完全硬化、及び自発光などの特性を有し、幅広く使用されている。例えば、表示装置は、フレキシブル表示分野、透明表示分野、及びマイクロ表示分野などに適用することができる。
【0025】
マイクロ表示分野における表示装置の適用例としては、拡張現実技術(Augmented Reality、ARと略称)表示器、ヘルメット搭載型表示器、立体表示用ミラー、及び眼鏡型表示器などが挙げられる。マイクロ表示分野においては、表示装置にはより高い色純度、輝度(例えば、輝度が1500nit以上)と色域が一般に要求される。本開示の実施例は、表示基板、及び表示基板を具備する表示装置を提供する。この表示基板は、マイクロ表示分野だけでなく、他の表示分野にも適用可能である。これについて、本開示の実施例は、特に限定されない。
【0026】
図1は本開示の実施例に係る表示基板の構造を示す図である。
図1に示すように、表示基板0は、ベース基板01を備える。また、ベース基板01上には、更に複数の画素構造02が形成され、且つ、複数の画素構造02のベース基板01から離れた一側には、更に色レジスト層03が形成されている。具体的には、色レジスト層03は、複数の画素構造02と一対一に対応する複数の色レジストブロック031を含む。複数の画素構造02の各々の画素構造02は、1色の光を発する。複数の画素構造02の各々の画素構造02について、画素構造02から発する光の色は、それに対応して形成された色レジストブロック031の色と同じである。
【0027】
説明しておくが、各々の色レジストブロック031は、何れも1色に対応している。言い換えると、該色レジストブロック031は、対応する色の光のみを透過させ、対応する色以外の光は透過させない。該色レジストブロック031の色は、該色レジストブロックに対応する光の色である。
【0028】
以上のように、本開示の実施例は表示基板を提供する。この表示基板は、複数の画素構造と、色レジスト層とを備え、各々の画素構造は、それに対応して形成された色レジストブロックと同じ色の光を発するために用いられる。これにより、画素構造から発する光のうち、色レジストブロックを通過できる光が占める割合が大きいため、表示基板の色純度が高くなり、且つ表示基板の表示効果も向上される。
【0029】
選択的に、ベース基板はシリコンで作製されてもよい。もちろん、これに代えて、該ベース基板は、ガラスなどの他の材料で作製されてもよい。この点において、本開示の実施例は、特に限定されない。
【0030】
選択的に、この表示基板0における画素構造02は、マイクロキャビティOLEDとして設計されてもよい。即ち、画素構造02は、ベース基板上に順次形成された第1電極、複数のエレクトロルミネセンス構造と第2電極を有してもよい。画素構造02の2つの電極のうち、ベース基板に近い第1電極(例えば、アノード)は、反射導電層を含み、ベース基板から遠い第2電極(例えば、カソード)は、半透過半反射導電層を含む。これにより、これらの2つの電極は共振キャビティを形成する。反射導電層と半透過半反射導電層との距離は、共振キャビティのキャビティ長となる。共振原理によれば、画素構造から発する光の波長と、画素構造における共振キャビティのキャビティ長とは、正の相関を有する。なお、各々のエレクトロルミネセンス構造は少なくとも1つの発光層を含み、画素構造02における全ての発光層から発する光は、組み合わせて白色光を形成することができる。この場合、この共振キャビティは、白色光のうちのある1色の光をエネルギー増幅のためにスクリーニングし、その色とは異なる他の光をエネルギー減衰させることができる。最終的には、画素構造02はその1色の光を発し、且つ画素構造02から発する光の輝度がより高くなる。本開示の実施例において、画素構造02は、共振キャビティを介して、該画素構造02に対応して形成された色レジストブロック031と同じ色の光を発することができる。
【0031】
選択的に、この表示基板0における画素構造02は、例えば、複数のエレクトロルミネセンス構造からなるタンデム型OLEDを有してもよい。なお、タンデム型OLEDの発光効率及び発光パワーは比較的に高い。したがって、本開示の実施例に係る表示基板0の発光効率及び発光パワーは、同様に比較的に高い。
【0032】
例示的に、本開示の実施例によれば、表示基板は、多様な実施形態があり得る。以下、5つの実施形態を例に挙げて説明する。
【0033】
図2は本開示の実施例に係る表示基板
0の構造を示す図である。具体的には、
図2は、表示基板
0の1つの実施形態を示す。該表示基板0における画素構造02は、ベース基板01上に順次形成された第1電極021、赤色発光層022、緑色発光層023、第1電気接続層024、青色発光層025、第2電極026を有する。
【0034】
一例として、第1電極021と第2電極026の一方の電極はカソードであり、他方の電極はアノードであり得る。本開示の実施例において、例えば、第1電極021はアノードであり、第2電極026はカソードである。例示的に、共振キャビティは、該OLEDにおける第1電極021と第2電極026によって形成され得る。各OLEDについて、OLEDにおける共振キャビティのキャビティ長dは、該OLEDから発する光の波長λに相関する。
【0035】
例えば、キャビティ長dと波長λとの関係は、2k(λ/2)=2ndcosθとして表すことができる。ここで、kは、一般的にキャビティ長係数と呼ばれる正の整数係数であり、nは、共振キャビティにおける媒質の平均屈折率を表し、θは該OLEDから発する光の反射導電層における反射角である。しかも、光の波長は、光の色に相関するので、該共振キャビティのキャビティ長は、該OLEDが発する光の色に相関している。このような場合、共振キャビティのキャビティ長dを調整することにより、OLEDが発する光の色の調整を実現することができる。この表示基板0において、画素構造から発する光の波長と、画素構造における共振キャビティのキャビティ長とは、正の相関を有する。これは、異なる色の光を発する2つの画素構造02における共振キャビティのキャビティ長が異なることを意味する。
【0036】
本開示の実施例において、画素構造02の第1電極021における絶縁層の厚さを調整することにより、画素構造02における共振キャビティのキャビティ長dを調整することができる。このような場合、画素構造が発する光の波長は、画素構造における絶縁層の厚さとは、正の相関を有する。これにより、本開示の実施例によれば、共振キャビティのキャビティ長の選択により、画素構造から発する光の色、即ち波長、特に中心波長を調整することができることが分かる。当業者であれば、共振キャビティから出射される光、一般的に、特定のスペクトル幅を有し、且つ、以上に示される共振キャビティのキャビティ長と出射波長との間の式2k(λ/2)=2ndcosθにおいて、λは、出射光の中心波長又は主波長を表すことを理解するであろう。仮に、工程上の誤差や制限などを考慮して、出射光に他の波長の迷光が存在したとしても、その後、対応する色レジストブロックによってこのような迷光を濾過することができるため、表示基板全体の各画素から出射される光の純度を有効に確保することができる。この点について、後述では、表1と表2を中心に、より詳細に解説及び説明する。
【0037】
例示的に、第1電極021は、ベース基板01上に順次形成された第1透明導電層0211、反射導電層0212、絶縁層0213、第2透明導電層0214を有する。さらに、第2透明導電層0214は、絶縁層0213におけるビアホール(
図2には図示せず)を介して反射導電層0212と電気的に接続されている。第1透明導電層0211と第2透明導電層0214の両方は、インジウムスズ酸化物から作製され得る。反射導電層0212は、銀から作製され得る。絶縁層0213は、二酸化ケイ素から作製され得る。第2電極026における半透過半反射導電層は、マグネシウム、銀でドープされた半透過半反射材料を含んでもよい。異なる色の光を発する2つの画素構造02における絶縁層0213の厚さが異なる、即ち、異なる色の光を発する2つの画素構造02における共振キャビティのキャビティ長が異なる。
【0038】
選択的に、各々の画素構造02における共振キャビティのキャビティ長を設計するときには、対応する係数kは、任意の正の整数に選択することができる。このとき、係数kを特定の値に選択すれば、実際に必要な画素構造から発する光の波長に応じて、適切な共振キャビティのキャビティ長を選択することができる。言い換えると、本開示の実施例において、画素構造02が共振キャビティ効果により特定の色の光を発することが決定された前提下、該画素構造02における共振キャビティのキャビティ長は、ある特定の係数kに対応するキャビティ長を選択することができる。これは、画素構造02における共振キャビティのキャビティ長が短く、且つ画素構造02における各膜層の厚さも薄い場合には、対応する係数kの値を適宜大きくして、必要な共振キャビティのキャビティ長、及び画素構造02における各膜層の厚さを大きくすることができることを意味する。これにより、画素構造02の製造が容易になる。
【0039】
例示的に、
図2に示すように、表示基板における複数の画素構造02は、赤色光を発するための赤色光画素構造02、緑色光を発するための緑色光画素構造02、及び青色光を発するための青色光画素構造02を含む。一例として、赤色光画素構造02における第1共振キャビティのキャビティ長に対応する係数kはiに設定し、緑色光画素構造02における第2共振キャビティのキャビティ長に対応する係数kもiに設定し、青色光画素構造02における第3共振キャビティのキャビティ長に対応する係数kは同じくiに設定でき、ここで、i≧1である。即ち、これらの三つの画素構造において、共振キャビティのキャビティ長に対応する係数kは、いずれもiである。この場合、例えば、赤色光画素構造02における絶縁層の厚さは145nmであり、緑色光画素構造02における絶縁層の厚さは90nmであり、青色光画素構造02における絶縁層の厚さは45nmである。
【0040】
図2を続けて参照すると、各々の画素構造02は、第1正孔注入層(Hole Injection Layer、HILと略称)027と、第1正孔輸送層(Hole Transport Layer、HTLと略称)028と、第1電子輸送層(Electron Transport Layer、ETLと略称)029と、第二正孔注入層B1と、第二正孔輸送層B2と、第二電子輸送層B3と、電子注入層(Electron Injection Layer、EILと略称)B4と、をさらに含む。さらに、複数の画素構造02と色レジスト層03との間には、薄膜封止(Thin Film Encapsulation、TFEと略称)層(
図2には図示せず)がさらに形成され、且つ色レジスト層03は、各々の色レジストブロック031の間に位置するブラックマトリクスパターン032をさらに含む。
【0041】
一例として、第1透明導電層0211の厚さは80Å、反射導電層0212の厚さは1000Å、第2透明導電層0214の厚さは80Å、第1正孔注入層027の厚さは100Å、第1正孔輸送層028の厚さは150Å、赤色発光層022の厚さは100Å、緑色発光層023の厚さは300Å、第1電子輸送層029の厚さは200Å、第1電気接続層024の厚さは150Å、第2正孔注入層B1の厚さは100Å、第2正孔輸送層B2の厚さは100Å、青色発光層025の厚さは250Å、第2電子輸送層B3の厚さは300Å、電子注入層B4の厚さは100Å、第2電極026の厚さは120Åであってもよい。
【0042】
さらに、
図2に示すように、表示基板0において、各々の画素構造02は、タンデム型OLED(積層OLEDとも呼ばれる)を有してもよい。
図2を続けて参照すると、各々の画素構造02において、赤色発光層022は赤色光を発するために用いられ、緑色発光層023は緑色光を発するために用いられ、青色発光層025は青色光を発するために用いられる。赤色発光層022と緑色発光層023が積層されて1つのエレクトロルミネッセンス構造を形成し、且つ青色発光層025は独立して1つのエレクトロルミネッセンス構造を形成する。この2つのエレクトロルミネセンス構造は、その間の直列接続を実現するように、緑色発光層023と青色発光層025との間に位置する第1電気接続層024を介して電気的に接続される。言い換えると、赤色発光層及び緑色発光層は第1エレクトロルミネセンス構造を形成し、青色発光層は第2エレクトロルミネセンス構造を形成し、且つ第1エレクトロルミネセンス構造と第2エレクトロルミネセンス構造とは、第1電気接続層を介して直列に接続される。
【0043】
図2に係る表示基板をシミュレーションすることにより、
図3に示すようなグラフが得られる。このグラフにおいて、横軸は光の波長を単位nmで表し、縦軸は光の強度(無次元)を表す。
図3を参照すると、表示基板から発する赤色光の波長は600nm付近に、緑色光の波長は520nm付近に、青色光の波長は450nm付近にそれぞれ集中している。
【0044】
図2に係る表示基板をシミュレーションすることにより、更に、表1に示すパラメーターが得られる。下記の表1を参照すると、表示基板から発する最も赤い光は、国際照明委員会(Commission Internationale de l’Eclairage、CIEと略称)が規定した色度的な基準における色度座標CIEx(即ち:CIEが規定した色度図における色度座標x)は0.650、CIEy(即ち:CIEが規定した色度図における色度座標y)は0.341、CIEY(即ち:CIEが規定した色度的な基準における輝度)は66.0であり;表示基板から発する最も緑の光のCIExは0.117、CIEyは0.771、CIEYは79.6であり;表示基板から発する最も青い光のCIExは0.146、CIEyは0.032、CIEYは66.8である。
【表1】
【0045】
表1の色度座標から、CIEが規定した色度図におけるこの表示基板の色域(
図4の色域A1)は求めることができる。本開示の実施例に係る表示基板は、国立テレビ標準委員会(National Television StandardsCommittee、NTSCと略称)が規定した色域標準において、120%の色域を達成できることが分かる。
【0046】
選択的に、表示基板から発する光の輝度を向上させるため、本開示の実施例において、色レジストブロックの透過率を50%~60%、又は60%よりも高く設定することができる。この点において、本開示の実施例は、特に限定されない。これにより、表示基板から発する全ての光の合計輝度は、2500nitに達する可能性がある。これに対し、従来の技術では、色レジストブロックの透過率が低くなりがちであるため、従来の表示基板から発する全ての光の合計輝度は、例えば、通常300nitと低くなってしまう。
【0047】
本開示の実施例に係る表示基板の輝度、色域と色純度が比較的に高いがことが分かる。この場合、この表示基板は、例えば、マイクロ表示分野における表示装置の要求を満たすことができる。
【0048】
図5は、本開示の実施例に係る表示基板の構造を示す図である。
図5は表示基板の第2の実施形態を示す。
【0049】
図2に示す表示基板と異なり、
図5に示す表示基板においては、赤色光画素構造02における第1共振キャビティのキャビティ長に対応する係数kはjであり、緑色光画素構造02における第2共振キャビティのキャビティ長に対応する係数kはjであり、且つ青色光画素構造02における第3共振キャビティのキャビティ長に対応する係数kはj+1であり、ここで、j≧1である。選択的に、iとjは等しくてもよいし、等しくなくてもよい。具体的、例えば、赤色光画素構造02における絶縁層の厚さは90nm、緑色光画素構造02における絶縁層の厚さは18nm、青色光画素構造02における絶縁層の厚さは120nmである。
【0050】
図5に係る表示基板をシミュレーションすることにより、
図6に示すようなグラフが得られる。このグラフにおいて、横軸は光の波長を単位nmで表し、縦軸は光の強度を単位W・m
-2・nm
-1・sr
-1で表す。
図6を参照すると、表示基板から発する赤色光の波長は620nm付近に、緑色光の波長は520nm付近に、且つ青色光の波長は460nm付近にそれぞれ集中している。
【0051】
図5に係る表示基板をシミュレーションすることにより、表2に示すパラメーターが得られる。下記の表2を参照すると、表示基板から発する最も赤い光のCIExは0.673、CIEyは0.341、CIEYは67.3であり;表示基板から発する最も緑の光のCIExは0.157、CIEyは0.740、CIEYは68.9であり;そして表示基板から発する最も青い光のCIExは0.142、CIEyは0.048、CIEYは26.8である。
【表2】
【0052】
表2の色度座標から、CIEが規定した色度図におけるこの表示基板の色域(
図7の色域A2)は求めることができる。本開示の実施例に係る表示基板は、NTSCが規定した色域標準において、115%の色域を達成できることが分かる。また、この表示基板から発する全ての光の合計輝度は、2200nitに達する可能性がある。
【0053】
図8は本開示の実施例に係る表示基板
0の構造を示す図である。
図8は表示基板の第3の実施形態を示す。
【0054】
図5に示す表示基板と異なり、
図8に示す表示基板においては、各々の画素構造02における複数のエレクトロルミネセンス構造の配置は、異なる配置を有し得る。例示的に、
図8に示す各々の画素構造02において、赤色発光層022は独立して1つのエレクトロルミネセンス構造を形成し、緑色発光層023は独立して別の1つのエレクトロルミネセンス構造を形成し、青色発光層025は独立してさらに別の1つのエレクトロルミネセンス構造を形成する。この場合、赤色発光層022と緑色発光層023との間に、第2電気接続層B5がさらに形成され、赤色発光層022は第2電気接続層B5を介して緑色発光層023と接続されてもよい。さらに、緑色発光層023は、第1電気接続層024を介して青色発光層025と接続されてもよく、最終的には、この三つのエレクトロルミネセンス構造の直列接続が実現される。即ち、図
8に示す実施例において、赤色発光層が第1エレクトロルミネセンス構造を形成し、緑色発光層が第2エレクトロルミネセンス構造を形成し、そして青色発光層が第3エレクトロルミネセンス構造を形成する。なお、第1エレクトロルミネセンス構造と第2エレクトロルミネセンス構造とは、第2電気接続層を介して直列に接続され、且つ第2エレクトロルミネセンス構造と第3エレクトロルミネセンス構造とは、第1電気接続層を介して直列に接続される。
【0055】
図8を続けて参照すると、この第2電気接続層B5は、順次積層される第2電子輸送層B6、第3正孔注入層B7と第3正孔輸送層B8を有してもよい。ここで、
第2電子輸送層
B6が赤色発光層022に隣接して形成される。例示的な実施例において、第2電子輸送層B6の厚さは300Åであり、第3正孔注入層B7の厚さは100Åであり、第3正孔輸送層B8の厚さは150Åである。
【0056】
図8に係る表示基板をシミュレートすることにより、NTSCにより規定された色域標準において表示基板が達成する色域と、この表示基板から発する全ての光の合計輝度と、この表示基板から発する光の色純度とが得られる。上記の第3の実施形態において、表示基板の色度、合計輝度、及び色純度が比較的に高いことは明らかである。
【0057】
図9は本開示の実施例に係る表示基板
0の構造を示す図である。
図9は表示基板の第4の実施形態を示す。
【0058】
図2に示す表示基板と異なり、
図9に示す表示基板において、各々の画素構造02における第1電極021は、絶縁層を有さず、ベース基板01上に順次形成された第1透明導電層0211、反射導電層0212及び第2透明導電層0214のみを有してもよい。このとき、画素構造02の第1電極021における第2透明導電層0214の厚さを調整することにより、画素構造02における共振キャビティのキャビティ長dを調整することができる。無論、異なる色の光を発する2つの画素構造02における第2透明導電層0214の厚さが異なる。この場合、画素構造から発する光の波長は、画素構造における第2透明導電層の厚さとは、正の相関を有する。
【0059】
一例として、赤色光画素構造02における第2透明導電層の厚さは100nmであり、緑色光画素構造02における第2透明導電層の厚さは26nmであり、青色光画素構造02における第2透明導電層の厚さは130nmである。
【0060】
図10は本開示の実施例に係る表示基板
0の構造を示す図である。
図10は表示基板の第5の実施形態を示す。
【0061】
図2に示す表示基板と異なり、
図10に示す表示基板
0において、異なる色の光を発する2つの画素構造体02における絶縁層0213の厚さは同じであり得る。さらに、OLEDにおいて、電子注入層B4、電子輸送層(例えば、第1電子輸送層029と第2電子輸送層B3)、正孔注入層(例えば、第1正孔注入層027と第2正孔注入層B1)、及び正孔輸送層(例えば、第1正孔輸送層028と第2正孔輸送層B2)のうち少なくとも1つが機能性膜層である。この場合、異なる色の光を発する2つのOLEDにおける機能性膜層は、異なる厚さを有するように設計される。本開示の実施例において、機能性膜層は、例えば、電子注入層B4として選択され得る。これにより、異なる色の光を発する2つのOLEDについて、電子注入層B4の厚さは異なるように設計される。選択的に、機能性膜層は、他の膜層(例えば、第1正孔注入層027など)をさらに含んでもよい。これについて、本開示の実施例は、特に限定されない。このとき、画素構造02における機能性膜層の厚さを調整することにより、画素構造02における共振キャビティのキャビティ長dを調整することができる。
【0062】
以下、本開示の実施例に係る表示基板と、従来の技術に係る表示基板とを対比して分析する。
【0063】
例示的に、従来の技術によるOLED表示基板は、2つのタイプに大別され得る。その1つとして、OLED表示基板は、ベース基板と、ベース基板上に形成された複数のOLEDと、この複数のOLEDのベース基板から離れた一側に形成された色レジスト層と、を備える。具体的には、このような複数のOLEDの各々は白色光を発することができ、且つ色レジスト層は、複数のOLEDと一対一に対応する複数の色レジストブロックを含む。
【0064】
しかしながら、従来の技術では、OLEDから発する光が白色光であり、また、白色光のうち赤色レジストブロックを通過できる赤色光が少なく、白色光のうち緑色レジストブロックを通過できる緑色光が少なく、又は白色光のうち青色レジストブロックを通過できる青色光が少ないなど、白色光のうち色レジストブロックを通過できる光の割合が少ないため、表示基板から発する光の色は一般的に薄く、表示基板から発する光の色純度が低い。これに対し、本開示の実施例において、OLEDから発する光の色は、対応して形成される色レジストブロックの色と同じである。言い換えると、このOLEDから発する光のうち、色レジストブロックを通過できる光の割合が比較的に多く、表示基板から発する光の色がより濃く、しかも、表示基板から発する光の色純度もより高い。
【0065】
図11は、従来の技術による別の1つのOLED表示基板の構造を示す図である。
図11に示すように、このOLED表示基板1は、ベース基板10と、ベース基板10上に形成された複数のOLED11とを備え、各OLED11は、1色の光を発することができ、その結果、複数のOLED11が組み合わされて赤色光、緑色光、及び青色光を発するようになる。
【0066】
しかしながら、このような実施例において、各OLED11から発する光の波長範囲が広く、また、これらの光には他の色の光が混ざることが多い。例えば、あるOLED11は赤色光を発するように求められるが、このOLED11から発する光の中には通常、わずかな黄色光が混ざる。その結果、各OLED11から発する光の純度は比較的低い。これに対し、本開示の実施例において、各OLEDのベース基板から離れた一側には色レジストブロックが対応して形成され、且つ、該色レジストブロックにより該OLEDから発する光を濾過することができ、その結果、光の中に混ざられる他の色の光成分を取り除くことができ、表示基板から発する光の純度を向上させ得る。
【0067】
なお、
図11に示すような表示基板を製造する場合には、ファインメタルマスク(Fine Metal Mask、FMMと略称)を用いる必要があるため、FMMの精度に制限される場合が多い。このため、従来の技術により、ベース基板上の正射影面積が小さいOLEDを製造することができず、よって、表示基板の1インチ当たりの画素数(PixelsPerInch、PPIと略称)が少なくなってしまう。
【0068】
これに対し、本開示の実施例に係る表示基板を製造する際には、FMMを用いる必要はない。したがって、FMMによって表示基板の製造工程が制限されることはない。そのため、本開示の実施例に係る表示基板のPPIは大きくなる。例示的に、本開示の実施例において、表示基板のPPIは6000に達し得る。これに対し、従来の技術による表示基板のPPIは、6000以下、例えば2000程度であるのが一般的である。
【0069】
なお、本開示の実施例に係る表示基板は、NTSCが規定した色域標準において、100%より大きい色域を達成することもできる。
【0070】
なお、本開示の実施例において、画素構造における各発光層の形成順序は、一例として示されるか提案されるものである。選択的に、各発光層の形成順序は、変更可能であり、本開示の実施例は、これらに限定されるものではない。
【0071】
以上のように、本開示の実施例は表示基板を提供する。この表示基板は、複数の画素構造と、色レジスト層とを備え、各々の画素構造は、それに対応する色レジストブロックと同じ色の光を発するために用いられる。これにより、OLEDから発する光のうち、色レジストブロックを通過できる光の割合がより多くなるため、表示基板の色純度がより高くなり、且つ表示基板の表示効果も向上される。
【0072】
図12は本開示の実施例に係る表示基板の製造方法を示すフローチャートである。該方法は、
図1、
図2、
図5、
図8、
図9、
図10のいずれかに示す表示基板の製造に適用することができる。
図12に示すように、該表示基板の製造方法は、以下のステップを含むことができる。
ステップ1201:ベース基板を提供する。
ステップ1202:ベース基板上に複数の画素構造を形成する。
ステップ1203:複数の画素構造のベース基板から離れた一側に、色レジスト層を形成する。
【0073】
具体的には、色レジスト層は、複数の画素構造に一対一に対応する複数の色レジストブロックを含み、ここで、複数の画素構造の各々の画素構造は、1色の光を発し、且つ画素構造の各々の画素構造から発する光の色は、それに対応する色レジストブロックの色と同じである。
【0074】
以上のように、本開示の実施例は、表示基板の製造方法を提供する。具体的には、この方法により製造される表示基板は、複数の画素構造と色レジスト層とを備え、各々の画素構造は、それに対応する色レジストブロックと同じ色の光を発するために用いられる。これにより、画素構造から発する光のうち、色レジストブロックを通過できる光がより多くなるため、表示基板の色純度がより高くなり、且つ表示基板の表示効果も向上される。
【0075】
説明しておくが、本開示の実施例において、上記方法により製造される表示基板は、例えば、
図2、
図5、
図8、
図9、
図10に示すような実施形態など、種々の実施形態を有することができる。これらの実施形態において、表示基板の製造方法は、ほぼ同様である。例えば、本開示の実施例において、上記の製造方法は
図2に示すような表示基板の製造に用いることができる。
【0076】
例示的に、
図2に示すような表示基板を製造するとき、ステップ1202は、
図13に示すように、以下のサブステップを有してもよい。
ステップ12021:ベース基板上に第1透明導電層と反射導電層を順次形成する。
【0077】
選択的に、
図14に示すように、第1透明導電層0211を製造するとき、ベース基板01上に、塗布、マグネトロンスパッタリング、熱蒸着又はプラズマ化学気相成長法(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition、PECVDと略称)などの方法によって透明導電材料を堆積して、透明導電材料層(
図14に図示せず)を得ることができる。その後、この透明導電材料層を一回のパターニング工程で再度処理して、第1透明導電層0211を得る。
【0078】
一例として、一回のパターニング工程には、フォトレジストの塗布、露光、現像、エッチング、フォトレジストの除去などが含まれる。したがって、透明導電材料層を一回のパターニング工程で処理する過程は、透明導電材料層上に一層のフォトレジストを塗布するステップと;そして、フォトレジストに完全露光領域と非露光領域を形成するように、マスクを用いてフォトレジストを露光するステップと;次に、現像工程を用いて、完全露光領域のフォトレジストを除去すると共に、非露光領域のフォトレジストが残るように処理するステップと;その後、透明導電材料層上の完全露光領域に対応する領域をエッチングし、エッチング終了後に非露光領域のフォトレジストを剥離して第1透明導電層0211を得るステップと、を含む。
【0079】
第1透明導電層0211を形成した後、第1透明導電層0211が形成されたベース基板01上に反射導電材料層(
図14に図示せず)を形成することができる。その後、この反射導電材料層を一回のパターニング工程で再度加工して、
図14に示すような反射導電層0212を得る。
ステップ12022:第1透明導電層と反射導電層が形成されたベース基板上に絶縁層を形成する。
【0080】
説明しておくが、ベース基板上には、複数色の光を発することが可能な複数の画素構造を形成する必要がある。なお、
図2に示すように、表示基板においては、対応するOLEDから発する光の色を調整するように、絶縁層の厚さを調整する必要もある。したがって、ステップ12022において、種々な厚さを有する絶縁層をベース基板上に形成する必要がある。例示的に、赤色光を発することができるOLED、緑色光を発することができるOLED及び青色光を発することができるOLEDを、ベース基板上に形成する必要がある。したがって、ステップ12022において、3つの厚さを有する絶縁層をベース基板上に形成する必要がある。例えば、赤色光を発するOLEDにおける絶縁層の厚さが最も厚く、青色光を発するOLEDにおける絶縁層の厚さが最も薄い。
【0081】
ベース基板上に絶縁層を形成する工程は、
図15~
図18に示す通りであってもよい。
図15~
図18を参照すると、絶縁層0213を形成するとき、まず、第1透明導電層0211と反射導電層0212が形成されたベース基板01上に絶縁材料層とフォトレジスト層を順次形成することができる(
図15~
図18には、何れも絶縁材料層とフォトレジスト層は図示していない)。
【0082】
次に、フォトレジスト層に完全露光領域と非露光領域とを形成するように、マスクを用いてフォトレジスト層を露光する。ここで、非露光領域は、反射導電層0212のフォトレジスト層上の対応領域である。その後、現像工程を用いて、完全露光領域のフォトレジストを除去すると共に、非露光領域のフォトレジストが残るように処理する。その後、完全露光領域の絶縁材料層上の対応領域をエッチングすると共に、エッチング終了後に非露光領域のフォトレジストを剥離する。これにより、
図15に示すような第1絶縁層パターンC1及び第1フォトレジストパターンC2が得られる。
【0083】
さらに、第1絶縁層パターンC1及び第1フォトレジストパターンC2を得た後、ハーフトーンマスクを用いて第1フォトレジストパターンC2の露光及び現像を行う。これにより、最も薄い絶縁層を形成すべく領域におけるフォトレジストを除去し、また、次に薄い絶縁層を形成すべく領域におけるフォトレジストを薄くする。これにより、
図16に示すような第2フォトレジストパターンC3を得ることができる。該第2フォトレジストパターンC3は、第1厚さ領域C31、第2厚さ領域C32及びフォトレジスト完全除去領域C33を含む。ここで、第1厚さ領域C31におけるフォトレジストの厚さは、第2厚さ領域C32におけるフォトレジストの厚さよりも厚く、且つ第1厚さ領域C31は、形成すべく最も厚い絶縁層の第2フォトレジストパターンC3上の対応領域である。
【0084】
その後、第2フォトレジストパターンC3をマスクとして、第1絶縁層パターンC1を、例えば、ドライエッチングによりエッチングする。エッチング過程において、フォトレジスト完全除去領域C33に対応する第1絶縁層パターンC1は薄くなり、且つ第2厚さ領域C32及びそれに対応する第1絶縁層パターンC1は共に薄くなる。この後、第1厚さ領域C31を剥離することにより、
図17に示すような第2絶縁層パターンC4が得られる。
【0085】
最後に、
図18に示すように、第2絶縁層パターンC4にビアホールC5を形成することにより、3つの厚さの絶縁層0213を得ることができる。この3つの厚さの絶縁層0213は、第2フォトレジストパターンC3における第1厚さ領域C31、第2厚さ領域C32、及びフォトレジスト完全除去領域C33にそれぞれ一対一に対応する。
【0086】
選択的に、ステップ12022は、他の方法で実施してもよい。例えば、厚さが異なる3つの絶縁層を順次形成してもよく、本開示の実施例は、これに限定されない。
【0087】
ステップ12023:絶縁層が形成されたベース基板上に第2透明導電層、第1正孔注入層、第1正孔輸送層、赤色発光層、緑色発光層、第1電子輸送層、第1電気接続層、第2正孔注入層、第2正孔輸送層、青色発光層、第2電子輸送層、電子注入層、第2電極を順次形成する。
【0088】
ステップ12023において、形成すべく各膜層の形成過程は、何れも、該膜層に用いる材質を塗布し、その後、一回のパターニング工程で該材質を処理する段階を有してもよい。この過程は、ステップ12021において第1透明導電層又は反射導電層を形成する過程を参照することができる。
【0089】
第2透明
導電層、第1正孔注入層、第1正孔輸送層、赤色発光層、緑色発光層、第1電子輸送層、第1電気接続層、第2正孔注入層、第2正孔輸送層、青色発光層、第2電子輸送層、電子注入層、第2電極を順次形成した後、
図19に示すような構造を得ることができる。例示的に、
図19に示すような構造は、赤色光を発する赤色光画素構造、緑色光を発する緑色光画素構造、及び青色光を発する青色光画素構造を含む。
【0090】
説明しておくが、複数の画素構造を作製した後、さらに複数の画素構造が形成されたベース基板上にTFE層を形成する。ステップ1203において、このTFE層上に色レジスト層を形成し得る。
【0091】
以上のように、本開示の実施例によれば、上記の方法によって製造される表示基板は、複数の画素構造と色レジスト層とを備え、各々の画素構造は、それに対応する色レジストブロックと同じ色の光を発するために用いられる。これにより、画素構造から発する光のうち、色レジストブロックを通過できる光がより多くなるため、表示基板の色純度がより高くなり、且つ表示基板の表示効果もより高くなる。
【0092】
本開示の実施例は、表示装置をさらに提供する。この表示装置は、
図1、
図2、
図5、
図8、
図9と
図10のいずれかに示す表示基板を具備することができる。例示的に、この表示装置は、電子ペーパー、携帯電話、タブレット型コンピュータ、テレビ、ディスプレイ、ノート型コンピュータ、デジタルフォトフレーム、カーナビゲーションなどの表示機能を有する任意の製品又は部品であり得る。
【0093】
なお、本開示が提供する方法の実施例について、それに対応する表示基板及び表示装置の実施例を参照することができる。これに対し、本開示の実施例は、特に限定されない。また、本開示の実施例が提供する方法では、各ステップの前後順序を適切に調整することができる。また、ステップは状況に応じて増減することも可能である。本開示に披露する技術的範囲内において、当業者が様々な変更を容易に想到し得るものも、本開示の保護範囲内に含むものとする。したがって、その説明は省略する。
【0094】
上記の説明は、本開示の代替的な実施例にすぎず、本出願を限定するものではない。本出願の精神と要旨を逸脱しない技術的範囲内に行われるあらゆる変更、均等物、改良物等は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるものとする。
【0095】
本出願は、2018年5月9日に出願された、出願番号が201810438219.8である中国特許出願を基礎出願とする優先権を主張し、その開示内容の全てが参照によって本出願の一部に組み込まれる。