(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】ホースクランプ用のロケータシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
F16B 2/20 20060101AFI20240813BHJP
F16L 33/02 20060101ALI20240813BHJP
F16L 35/00 20060101ALI20240813BHJP
F16B 2/08 20060101ALI20240813BHJP
【FI】
F16B2/20 B
F16L33/02
F16L35/00 Z
F16B2/08 A
(21)【出願番号】P 2021557348
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(86)【国際出願番号】 US2020024677
(87)【国際公開番号】W WO2020198339
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-03-16
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514017725
【氏名又は名称】アイディール クランプ プロダクツ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】IDEAL CLAMP PRODUCTS,INC.
【住所又は居所原語表記】8100 Tridon Drive Smyrna,TN 37167 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ジョシュア ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ブラード,マーク ディー.
(72)【発明者】
【氏名】クロケット,ワトキンス
(72)【発明者】
【氏名】ベア,リチャード
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0184237(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0184236(US,A1)
【文献】特開2008-095960(JP,A)
【文献】特開2008-095961(JP,A)
【文献】特表2020-520440(JP,A)
【文献】特表2019-519732(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0005040(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第10324236(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 2/20
F16L 33/02
F16L 35/00
F16B 2/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホースクランプ用のロケータタブであって、
(i)対向する第1の端と第2の端とを有するクロスバーと、(ii)前記第1の端からのびる第1の脚と、(iii)前記第2の端からのびる第2の脚と、を含む本体と、
前記本体からのびており、ホースに固定されるように構成されたクランプ端と、
前記本体からのびる少なくとも1つのフランジであって、前記ホースクランプのバンドが前記ホースの周りに締め付けられるまで前記クロスバーとの間に前記バンドを保持するように構成された前記少なくとも1つのフランジと、を備え、
前記バンドが前記少なくとも1つのフランジと前記クロスバーとの間に保持されているときに、前記クロスバーが前記バンドに対して平行ではなく、
前記クロスバーは、第1の部分と、センタービームによって前記第1の部分に結合された第2の部分と、を含み、
前記クロスバー、前記第1の脚および前記第2の脚が全体としてM字型を形成するように、前記第1の部分は、前記第1の脚から直交しない角度で前記センタービームにのび、前記第2の部分は、前記第2の脚から直交しない角度で前記センタービームにのびる、ロケータタブ。
【請求項2】
前記センタービームは、前記ホースクランプの前記バンドが前記少なくとも1つのフランジと前記クロスバーとの間に保持されているときに前記バンドに形成された凹部と係合するように構成された爪を含む、請求項1に記載のロケータタブ。
【請求項3】
前記第1の部分は、前記第1の脚に対して第1の角度をなし、前記第2の部分は、前記第2の脚に対して第2の角度をなし、前記第2の角度は、前記第1の角度と同一である、請求項1に記載のロケータタブ。
【請求項4】
前記少なくとも1つのフランジは、前記本体からのびる一対のフランジを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のロケータタブ。
【請求項5】
前記一対のフランジは、前記第1の脚に形成された第1のフランジと、前記第2の脚に形成された第2のフランジと、を含む、請求項4に記載のロケータタブ。
【請求項6】
前記第1の脚は、前記ホースの外面と接するように構成された腕を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のロケータタブ。
【請求項7】
前記クランプ端は、前記第2の脚からのびている、請求項1~6のいずれか1項に記載のロケータタブ。
【請求項8】
前記クランプ端は、前記ホースの内面に係合するように構成された少なくとも1本の歯を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のロケータタブ。
【請求項9】
前記少なくとも1本の歯は、前記少なくとも1本の歯が前記内面と係合したときに前記ホースの内面と同一平面上にあるように構成されている、請求項8に記載のロケータタブ。
【請求項10】
前記第2の脚は、前記バンドが前記ホースの周りに締め付けられたときに前記バンド
が前記ロケータタブに対して相対的に移動できるようにするための隙間を提供するためのフレアを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のロケータタブ。
【請求項11】
前記第1の脚は、前記バンドが前記ホースの周りに締め付けられたときに前記バンド
が前記ロケータタブに対して相対的に移動できるようにするための隙間を提供するためのフレアを含む、請求項1~10のいずれか1項に記載のロケータタブ。
【請求項12】
前記少なくとも1つのフランジは、前記バンドが前記ホースの周りに締め付けられるまで前記少なくとも1つのフランジと前記クロスバーとの間に前記バンドを保持するために、前記ホースクランプのライナーと係合するように構成されている、請求項1~11のいずれか1項に記載のロケータタブ。
【請求項13】
ロケータタブの第1の脚と第2の脚との間にホースクランプのバンドを配置し、
前記ロケータタブの前記第1の脚と前記第2の脚との間にのびるクロスバーと少なくとも1つのフランジとの間で前記ホースクランプの前記バンドを保持するために、前記少なくとも1つのフランジを係合させること、
を含み、
前記クロスバー、前記第1の脚および前記第2の脚が全体としてM字型を形成するように、前記クロスバーは、前記バンドに対して平行にならずにのびている、方法。
【請求項14】
前記ロケータタブの前記第1の脚および前記第2の脚をホースに対して位置決めし、
前記ロケータタブの前記第2の脚からのびるクランプ端を前記ホースの一端に固定すること、
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記クランプ端を前記ホースの一端に固定することは、前記クランプ端の少なくとも1本の歯が前記ホースの内面と係合するようにすることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記クランプ端の少なくとも1本の歯が前記ホースの内面と係合するようにすることは、前記クランプ端の前記少なくとも1本の歯が前記ホースの内面と同一平面上にあるように前記少なくとも1本の歯が前記ホースの内面と係合するようにすることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ホースクランプの前記バンドを前記ホースの周りで締め付けて、前記ホースクランプを前記ロケータタブの少なくとも1つのフランジから離すことをさらに含む、請求項14~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記ホースクランプの前記バンドを保持するために少なくとも1つのフランジを係合させることは、前記バンドが、(i)前記
ロケータタブの前記第1の脚からのびる第1のフランジおよび前記
ロケータタブの前記第2の脚からのびる第2のフランジと、(ii)前記クロスバーと、の間に保持されるように、
前記第1のフランジを係合させ、
前記第2のフランジを係合させることと、を含む、請求項13~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記ホースクランプの前記バンドを保持するために少なくとも1つのフランジを係合させることは、前記少なくとも1つのフランジと前記クロスバーとの間に前記バンドを保持するために、前記ホースクランプのライナーを前記少なくとも1つのフランジに接触させることを含む、請求項13~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記ホースクランプの前記バンドに形成された凹部に前記クロスバーの爪を配置することをさらに含む、請求項13~19のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のクロスリファレンス
本出願は、2019年3月25日に出願された米国仮特許出願第62/823,639号の優先権の利益を主張するものであり、その内容全体を本明細書に援用する。
【0002】
本開示は、広義にはホースクランプに関し、特に、ホースクランプのロケータシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
通常、パイプにホースを固定するには、ホースを留め具でパイプに固定する。組み付け時には、ホースをパイプに連結する前に、ホースの一端を覆うようにしてクランプを配置することができる。その後、クランプとホースの端とをパイプの外側に配置し、クランプを締め付けて(例えば、ランダウン)、ホースをパイプに固定することができる。この組み付けでは、ホースの端にクランプを配置する工程が余分に必要になるため、組み付けに時間がかかる可能性がある。組み付けに要する時間を短縮するために、ホースによっては、クランプをホースの一端に取り付けた状態でエンドユーザーに提供されているものもある。このため、(例えばエンドユーザーに向けたホース/クランプアセンブリを出荷の際に)クランプをホースの端に配置して保持する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様によれば、ホースクランプ用のロケータタブは、対向する第1の端と第2の端とを有するクロスバーと、第1の端からのびる第1の脚と、第2の端からのびる第2の脚と、を有する本体を含んでもよい。クランプ端が、本体からのび、ホースに固定されるように構成されていてもよい。少なくとも1つのフランジが、本体からのび、ホースクランプのバンドがホースの周りに締め付けられるまで少なくとも1つのフランジとクロスバーとの間に当該バンドを保持するように構成されていてもよい。クロスバーは、バンドが少なくとも1つのフランジとクロスバーとの間に保持されているときに、バンドに対して平行でなくてもよい。
【0005】
いくつかの実施形態では、クロスバーは、第1の部分と、センタービームによって第1の部分に結合された第2の部分と、を含んでもよい。センタービームは、ホースクランプのバンドが少なくとも1つのフランジとクロスバーとの間に保持されているときにバンドに形成された凹部と係合するように構成された爪を含んでもよい。第1の部分は、第1の脚から直交しない角度でのびていてもよい。第2の部分は、第2の脚から直交しない角度でのびていてもよい。クロスバーは、第1の脚からのびる第1の傾斜した部分と、第2の脚からのびる第2の傾斜した部分と、を含んでもよい。第1の傾斜した部分は、第1の脚に対して第1の角度をなしていてもよい。第2の傾斜した部分は、第2の脚に対して第2の角度をなしていてもよい。第1の角度は、第2の角度と同一であってもよい。クロスバー、第1の脚および第2の脚は、全体としてM字型を形成してもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、クロスバーは、ホースクランプのバンドが少なくとも1つのフランジとクロスバーとの間に保持されているときにバンドに形成された凹部と係合するように構成された爪を含んでもよい。少なくとも1つのフランジは、本体からのびる一対のフランジを含んでもよい。一対のフランジは、第1の脚に形成された第1のフランジと、第2の脚に形成された第2のフランジと、を含んでもよい。第1の脚は、ホースの外面と接するように構成された腕を含んでもよい。クランプ端は、第2の脚からのびていてもよい。クランプ端は、ホースの内面に係合するように構成された少なくとも1本の歯を含んでもよい。少なくとも1本の歯は、この少なくとも1本の歯が内面と係合したときにホースの内面と同一平面上にあるように構成されてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、第2の脚は、バンドがホースの周りに締め付けられるときにバンド用の隙間を設けるためのフレアを含んでもよい。また、第1の脚は、バンドがホースの周りに締め付けられたときにバンド用の隙間を設けるためのフレアを含んでもよい。少なくとも1つのフランジは、バンドがホースの周りに締め付けられるまで少なくとも1つのフランジとクロスバーとの間にバンドを保持するために、ホースクランプのライナーと係合するように構成されてもよい。
【0008】
本開示の別の態様によれば、ホースクランプ用のロケータタブは、センタービームと、センタービームに対して角度をなした第1の部分と、センタービームに対して角度をなした第2の部分と、を含むクロスバーを含んでもよい。第1の脚は、クロスバーの第1の部分からのびていてもよい。第2の脚は、クロスバーの第2の部分からのびていてもよい。クランプ端は、第1の端および第2の脚のうちの一方からのびていてもよい。クランプ端は、ロケータタブをホースに固定するように構成されていてもよい。第1のフランジは、第1の脚からのびていてもよい。第1のフランジは、ホースクランプのバンドがホースの周りに締め付けられるまで第1のフランジとクロスバーの第1の部分との間に当該バンドを保持するように構成されてもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、第2のフランジが第2の脚からのびていてもよい。第1のフランジは、ホースクランプのバンドがホースの周りに締め付けられるまで第2のフランジとクロスバーの第2の部分との間に当該バンドを保持するように構成されてもよい。センタービームは、ホースクランプのバンドが第1および第2のフランジとクロスバーとの間に保持されているときに当該バンドに形成された凹部と係合するように構成された爪を含んでもよい。第1の部分は、第1の脚から直交しない角度でのびていてもよい。第2の部分は、第2の脚から直交しない角度でのびていてもよい。第1の脚は、ホースの外面と接触するように構成された腕を含んでもよい。クランプ端は、第2の脚からのび、ホースの内面に係合するように構成された少なくとも1本の歯を含んでもよい。少なくとも1本の歯は、少なくとも1本の歯が内面と係合したときに、ホースの内面と同一平面上にあるように構成されてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、第2の脚は、バンドがホースの周りに締め付けられたときにバンド用の隙間を設けるためのフレアを含んでもよい。また、第1の脚もまた、バンドがホースの周りに締め付けられたときにバンド用の隙間を設けるためのフレアを含んでもよい。第1のフランジおよび第2のフランジの少なくとも一方は、バンドがホースの周りに締め付けられるまで第1のフランジおよび第2のフランジの少なくとも一方とクロスバーとの間にバンドを保持するために、ホースクランプのライナーと係合するように構成されてもよい。クロスバー、第1の脚および第2の脚は、全体としてM字型を形成してもよい。
【0011】
本開示のさらに別の態様によれば、方法は、ロケータタブの第1の脚と第2の脚との間にホースクランプのバンドを配置することを含んでもよい。本方法は、少なくとも1つのフランジと、ロケータタブの第1の脚と第2の脚との間にのびるクロスバーと、の間にホースクランプのバンドを保持するために、少なくとも1つのフランジを係合させることも含んでもよい。クロスバーは、バンドに対して平行にならずにのびていてもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、本方法は、ロケータタブの第1の脚および第2の脚をホースに対して位置決めすることも含んでもよい。また、本方法は、ロケータタブの第2の脚からのびるクランプ端をホースの一端に固定することを含んでもよい。クランプ端をホースの一端に固定することは、クランプ端の少なくとも1本の歯がホースの内面と係合するようにすることを含んでもよい。クランプ端の少なくとも1本の歯がホースの内面と係合するようにすることは、クランプ端の少なくとも1本の歯がホースの内面と同一平面上にあるように少なくとも1本の歯がホースの内面と係合するようにすることを含んでもよい。
【0013】
本方法は、ホースクランプのバンドをホースの周りで締め付けて、ホースクランプをロケータタブの少なくとも1つのフランジから離すことを含んでもよい。本方法は、ホースクランプのバンドを保持するために少なくとも1つのフランジを係合させることは、バンドが、第1のフランジおよび第2のフランジと、クロスバーと、の間に保持されるように、ロケータタブの第1の脚からのびる第1のフランジを係合させることと、ロケータタブの第2の脚からのびる第2のフランジを係合させることと、を含むことを含んでもよい。ホースクランプのバンドを保持するために少なくとも1つのフランジを係合させることは、少なくとも1つのフランジとクロスバーとの間にバンドを保持するために、ホースクランプのライナーを少なくとも1つのフランジに接触させることを含んでもよい。また、本方法は、ホースクランプのバンドに形成された凹部にクロスバーの爪を配置することを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示で説明する概念を、限定の目的ではなく例示の目的で、添付の図面に示す。適切であると考えられる場合には、複数の図面で同一の参照符号を使用して、対応する要素または類似の要素を示す。詳細な説明では、特に、添付の図面を参照する。
【
図1】
図1は、一実施形態に従って形成されたホースクランプ用のロケータタブの開いた状態での斜視図である。
【
図4】
図4は、
図1のロケータタブの閉じた状態での斜視図である。
【
図7】
図7は、複数のロケータタブが円周方向の様々な場所に配置されたホースクランプの上面図である。
【
図9】
図9は、別の実施形態に従って形成された別のロケータタブの斜視図である。
【
図11】
図11は、ホースクランプに配置された
図9に示すロケータタブの側断面図である。
【
図13】
図13は、別の実施形態に従って形成されたさらに別のロケータタブの斜視図である。
【
図15】
図15は、クランプ留めされていない状態でホースの一端に配置された、
図1~
図3に示す実施形態の3つのロケータタブを示す上面図である。
【
図17】
図17は、クランプ留めされた状態でホースの一端に配置された、
図1~
図3に示す実施形態の3つのロケータタブを示す上面図である。
【
図19】
図19は、クランプ留めされていない状態でホースの一端に配置された、
図1~
図3に示す実施形態の2つのロケータタブを示す上面図である。
【
図20】
図20は、クランプ留めされた状態でホースの一端に配置された、
図1~
図3に示す実施形態の2つのロケータタブを示す上面図である。
【
図21】
図21は、(ホースクランプのバンドを締め付けた後に)
図1~
図3に示す実施形態の3つのロケータタブで太いホースに固定されたホースクランプの上面図である。
【
図23】
図23は、ホースに固定されたホースクランプの詳細断面図である(
図22の下端部の詳細を示す)。
【
図24】
図24は、(ホースクランプのバンドを締め付けた後に)
図1~
図3に示す実施形態の2つのロケータタブで太いホースに固定されたホースクランプの上面図である。
【
図26】
図26は、ロケータタブのさらに別の実施形態の開いた状態での斜視図である。
【
図30】
図30は、
図26~
図29に示す実施形態のロケータタブを使用してホースに配置されたホースクランプの側断面図である。
【
図32】
図32は、ロケータタブのさらに別の実施形態の開いた状態での斜視図である。
【
図35】
図35は、ホースクランプをホースに配置する、
図32に示すロケータタブの閉じた状態での側面図である。
【
図37】
図37は、ホースクランプをホースに配置する、
図32~
図35に示す実施形態の2つのロケータタブの側断面図である。
【
図38】
図38は、ロケータタブのさらに別の実施形態の開いた状態での斜視図である。
【
図42】
図42は、ロケータタブの追加の実施形態の斜視図である。
【
図45】
図45は、ホースクランプをホースに配置する、
図42に示すロケータタブの断面図である。
【
図46】
図46は、ロケータタブのさらに別の実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の概念は、様々な改変を施したり、別の形態にしたりすることが可能であるが、本開示の具体的な実施形態を、例として図示し、本明細書で詳細に説明する。しかしながら、ここに開示する特定の形態に本開示の概念を限定する意図はなく、むしろ、本開示および添付の特許請求の範囲と整合するあらゆる改変例、等価物および代替物を包含する意図があることを、理解されたい。
【0016】
本明細書で「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」などと言及するときは、記載された実施形態が特定の特徴、構造または特性を含む可能性があることを示しているが、すべての実施形態がその特定の特徴、構造または特性を含むこともあれば、必ずしもそうとは限らない場合もある。また、このような表現は、必ずしも同一の実施形態を指すわけではない。さらに、ある実施形態に関連して特定の特徴、構造または特性について説明する場合、明示的に示すか否かを問わず、他の実施形態に関連して、そのような特徴、構造または特性を実現することは、当業者の知識の範囲内であることを添えておく。
【0017】
図面では、いくつかの構造上の特徴または方法の特徴を、特定の配置および順序の少なくとも一方で示す場合がある。しかしながら、そのような特定の配置および順序の少なくとも一方が必要ない場合もあることを、理解されたい。むしろ、いくつかの実施形態では、そのような特徴を、例示的な図に示したものとは異なる方法および順序の少なくとも一方で配置することができる。さらに、特定の図に構造上の特徴または方法の特徴を含めることは、そのような特徴がすべての実施形態で必要とされることを意味するものではなく、いくつかの実施形態では、そのような特徴が含まれなくてもよく、または他の特徴と組み合わされてもよい。
【0018】
図1~
図3を参照すると、ロケータタブ10は、本体12と、本体12からのびるクランプ端14と、を含む。本体12は、上側クロスバー20と、クロスバー20の一端24からのびる脚22と、クロスバー20の反対側の端28からのびる脚26と、を含む。脚22の一端42から、足40がのびている。クランプ端14は、脚26の一端44からのびている。
【0019】
クロスバー20は、丸みのある部分54によって傾斜した部分52に連結された、傾斜した部分50を含む。丸みのある部分54は、クロスバー20の中央にあるため、クロスバー20のセンタービームとして機能する。傾斜した部分52は、端24から丸みのある部分54までのびている。傾斜した部分54は、端28から丸みのある部分54までのびている。傾斜した部分50、傾斜した部分52および丸みのある部分54は、全体として、少なくともホースクランプのバンドがロケータタブ10によって保持されているときにホースクランプのバンド(例えば、
図8、
図16および
図18を参照)とは平行にならない、クロスバー20を形成している。
図3から明らかなように、一例として、クロスバー20、傾斜した部分50および傾斜した部分52は、全体として、ロケータタブ10の本体12のM字形を形成する。
【0020】
丸みのある部分54の底面62から下に向かって、爪60が設けられている。爪60は、ホースクランプのバンドがロケータタブ10によって保持されているときに、ホースクランプのバンドに形成された凹部(例えば、溝、畝、穴、開口など)に受け入れられるように構成されている。このように、爪60は、(ホースクランプのバンドを締め付ける前に)ロケータタブ10をホースクランプ上の所定の周方向位置に保持する。
【0021】
図38~
図41に示すいくつかの実施形態では、爪60を、クロスバー20を打ち抜いたストレインタブ64として形成してもよい。タブ64を設けることで、クロスバー20を貫通するリリーフ窓66ができ、この窓からホースクランプを見ることができる。タブ64は、ホースクランプのバンドに形成された凹部に受け入れられ、(ホースクランプのバンドを締め付ける前に)ロケータタブ10をホースクランプ上の所定の周方向位置に保持することができる。ホースクランプのバンドをホース上に締め付けると、ホースクランプのバンドに形成された凹部は、爪60(またはタブ64)から外れる。
【0022】
ロケータタブ10の本体12は、開口70を含む。開口70は、角度のついた部材50と脚22の一部を貫通してのびている。開口70は、クロスバー20の端24に位置する。フランジ72は、この開口70を通ってのびている。フランジ72は、角度のついた部材50に沿ってのびるクロスバー部74と、脚22に沿ってのびる脚部76と、を含む。本体12は、別の開口80を含む。開口80は、角度のついた部材52と脚26の一部を貫通してのびている。開口80は、クロスバー20の端28に位置する。フランジ82は、この開口80を通ってのびている。フランジ82は、角度のついた部材52に沿ってのびるクロスバー部84と、脚26に沿ってのびる脚部86と、を含む。
【0023】
一例として、
図1~
図3に、フランジ72、82を開いた状態で示す。開いた状態では、ホースクランプ上にロケータタブ10を配置することができる。ホースクランプは、クロスバー20の下と、脚22と脚26との間に位置するように構成されている。ホースクランプのバンドが脚22と脚26の間に配置されると、フランジ72、82は内側に曲げられ、(例として)
図4~
図6に示すような閉じた状態になる。この状態で、ホースクランプのバンドは、クロスバー20とフランジ72、82との間に保持される。ホースクランプのバンドを締め付けると、ホースクランプからの圧力によりフランジ72、82が開いた状態に戻り、(例えばホースをパイプに固定するために)ホースクランプでホースの周りを締め付けることができるようになる。
【0024】
再び
図1~
図3を参照すると、クランプ端14はフレア100を含み、このフレア100は、脚26の端44からのびる第1の部分102を有する。第1の部分102から、フレア100の第2の部分104がのび、この第2の部分104から、フレア100の第3の部分106がのびている。フレア100の形状が湾曲していることで(特に
図3参照)、ホースクランプのバンドおよびライナーの少なくとも一方がロケータタブ10に対して移動できるだけの隙間がもたらされる。
【0025】
フレア100からは、ホースリテーナ120がのびている。ホースリテーナ120は、上端122と、上端122からのびる側面124と、を含む。側面124から、一対の歯126がのびている。上端122、側面124および歯126は、全体として、ホースの端を受け入れるように構成された空洞128を形成する。歯126は、ホース端のホース内壁に食い込むように構成された先端130を含む。すなわち、歯126がホースの内壁に向かって内側に曲げられ、先端130が締め付けられてホースの内壁に食い込み、ロケータタブ10をホースに固定する。この設計によって、様々な大きさと壁厚のホースにホースリテーナ120を固定できることを、当業者であれば理解するであろう。
【0026】
したがって、ロケータタブ10は、組み付け用に、ホースクランプとホースの両方に固定してホース上にホースクランプを位置決めする。この構成では、エンドユーザーに対して、ホースクランプをホースに固定した状態でホースを出荷することができる。これによって、エンドユーザーは、パイプ上にホースとホースクランプとを同時に配置することにより、時間を節約することができる。
図7に、異なる周方向位置でホースクランプ140に配置された3つのロケータタブ10を示す。
図8に、クロスバー20とフランジ72、82との間に配置されたホースクランプ140を示す。
図15および
図16に、クランプ留めされていない状態でホース170に配置された3つのロケータタブ10を示す。
図17および
図18に、クランプ留めされた状態でホース170に配置された3つのロケータタブ10を示す。いくつかの実施形態、例えば
図19および
図20に示す実施形態では、ホースクランプ140をホース170に配置するのに、ロケータタブ10を2つだけ用いる。
【0027】
ホース170をパイプの端に結合したら、ホース170とパイプに対してクランプ140を締め付け、ホースをパイプに固定する。
図21~
図23に、ホース170に固定された、3つのロケータタブ10を有するクランプ140を示す。
図24および
図25に、ホース170に固定された、2つのロケータタブ10を有するクランプ140を示す。
【0028】
図9および
図10に、ロケータタブ200の別の実施形態を示す。ロケータタブ200は、本体202と、本体202からのびるクランプ端204と、を含む。本体202は、上側クロスバー220と、クロスバー220の一端224からのびる脚222と、クロスバー220の反対側の端228からのびる脚226と、を含む。脚222の一端242から、足240がのびている。
図9および
図10に示すように、足240は、内側にのびていてもよい。任意で、足240は、外側にのびてもよい。クランプ端204は、脚226の一端244からのびている。
【0029】
本体202は、開口270を含む。開口270は、クロスバー220と脚222の一部を貫通してのびている。開口270は、クロスバー220の端224に位置する。フランジ272は、この開口270を通ってのびている。フランジ272は可撓性があり、湾曲部274を含む。本体202は、別の開口280を含む。開口280は、クロスバー220と脚226の一部を貫通してのびている。開口280は、クロスバー220の端228に位置する。フランジ282は、この開口280を通ってのびている。フランジ282は可撓性があり、湾曲部284を含む。フランジ272および282は、外側に撓んでホースクランプを受けるように構成されている。ホースクランプがクロスバー220に隣接すると、フランジ272、282は、
図9および
図10に示す位置まで素早く戻り、ホースクランプがクロスバー220とフランジ272、282との間に保持される。
【0030】
クランプ端204は、ホースリテーナ320を含む。ホースリテーナ320は、上端322と、上端322からのびる側面324と、を含む。側面324から、一対の歯326がのびている。上端322、側面324および歯326は、全体として、ホースの端を受け入れるように構成された空洞328を形成する。歯326は、ホース端のホース内壁に食い込むように構成された先端330を含む。すなわち、歯326がホースの内壁に向かって内側に曲がり、先端330が締め付けられてホースの内壁に食い込み、ロケータタブ200をホースに固定する。この設計によって、様々な大きさと壁厚のホースにホースリテーナ320を固定できることを、当業者であれば理解するであろう。
【0031】
したがって、ロケータタブ200は、組み付け用に、ホースクランプとホースの両方に固定してホース上にホースクランプを位置決めする。この構成では、エンドユーザーに対して、ホースクランプをホースに固定した状態でホースを出荷することができる。これによって、エンドユーザーは、パイプにホースとホースクランプとを同時に配置することにより、時間を節約することができる。
図11および
図12に、クロスバー220とフランジ272、282との間に配置されたホースクランプ140を示す。
図13および
図14に、ロケータタブ200の別の実施形態を示す。ここでは、脚222は、張り出し部246を含む。さらに、
図13および
図14に示すように、脚226に張り出し部248を含んでもよい。
【0032】
図25~
図29に、段差部404のある脚402を有するロケータタブ400の一実施形態を示す。
図26および
図27には、ロケータタブ400をホースクランプ140上に配置することを可能にする開いた状態のロケータタブ400のフランジ406および408を示してある。
図28および
図29には、ロケータタブ400をホースクランプ140に固定する閉じた状態の、フランジ406および408を示してある。
図30および
図31に、ロケータタブ400を用いてホース170に固定されたホースクランプ140を示す。
【0033】
図32~
図37に、脚452に段差部のないロケータタブ450の別の実施形態を示す。
図32および
図33には、ロケータタブ450をホースクランプ140に結合できるようにするための開いた状態のフランジ454および456を有するロケータタブ450を示す。
図35~
図37には、ホースクランプ140をホース170に結合するのに用いられるロケータタブ450を示す。
【0034】
図36(ならびに
図18、
図22、
図23、
図25、
図30、
図31、
図37および
図45)に示すように、ロケータタブの歯126、326、552は、ホース170の内面と係合したときに、それぞれの歯の内面がホースの内面と同一平面上にあるように構成されていてもよい。また、いくつかの実施形態では、ロケータタブの歯126、326、552とホースの内面とが係合することで、ホースをある程度圧迫することができると考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、ロケータタブの歯126、326、552とホースの内面とが係合することでホースを圧迫し、それぞれの歯の外面がホースの圧迫されていない部分の内面と同一平面上にある(または下に凹む)ようにすることができる。このような構成にすることで、ホースがパイプに取り付けられているときに、ロケータタブとパイプとの間の干渉を減らすことができる。
【0035】
ここで
図42~
図44を参照すると、ロケータタブ500は、クロスバー504を有する本体502を含む。クロスバー504は、半径方向に丸みのあるセンタービーム506を含む。センタービーム506は、詳細については後述するように、ホースクランプのバンドに形成された凹部内に位置するように構成された爪508を含む。爪508は、センタービーム506の中心510に配置され、センタービーム506から下にのびている。いくつかの実施形態では、爪508によってセンタービーム506がどれだけ長くなっても構わない。
【0036】
クロスバーセグメント520は、センタービーム506に対して直交しない角度で、センタービーム506からのびている。また、センタービーム506に対して直交しない角度で、センタービーム506から別のクロスバーセグメント522ものびている。クロスバーセグメント522は、クロスバーセグメント520とは反対方向にセンタービーム506からのびている。図示の実施形態では、クロスバーセグメント520とクロスバーセグメント522は、実質的に同じ非直交角度でのびている。いくつかの実施形態では、クロスバーセグメント520とクロスバーセグメント522が異なる角度でのびていてもよい。
【0037】
クロスバーセグメント520から、本体502の脚530がのびている。クロスバーセグメント520は、脚530に対して第1の角度をなしている。脚530は、クロスバー504から下にのびている。詳細については後述するように、脚530から腕532が外向きにのび、ホースの外面に配置されるように構成されている。脚530には、フランジ534が形成されている。フランジ534は、最初は脚530と同一平面上にある。ロケータタブ500がホースに固定されると、フランジ534が内側に曲がり、ホースがフランジ534とクロスバー504との間に位置する。
【0038】
クロスバーセグメント522から、本体502の脚540がのびている。クロスバーセグメント522は、脚540に対して第2の角度をなしている。例示的な実施形態では、クロスバーセグメント520と脚530との間の第1の角度は、クロスバーセグメント522と脚540との間の第2の角度と同一である。いくつかの実施形態では、クロスバーセグメント520と脚530との間の第1の角度は、クロスバーセグメント522と脚540との間の第2の角度とは異なる。脚540には、フランジ544が形成されている。フランジ544は、最初は脚540と同一平面上にある。ロケータタブ500がホースに固定されると、フランジ544が内側に曲がり、ホースがフランジ544とクロスバー504との間に位置する。
【0039】
腕546は、脚540から外向きにのびている。クランプ端550は、腕546からのびている。詳細については後述するように、クランプ端550は、内側に曲がってホースの内面に固定されるように構成された一対の歯552を含む。いくつかの実施形態では、クランプ端550は、歯552を何本含んでもよい。
【0040】
図45に、ホース580に対してホースクランプ570を配置するのに使用されるロケータタブ500を示す。
図45に示すように、ホースクランプ570は、クロスバー504がホースクランプ570と平行にならないようにクロスバー504とフランジ534、544との間に固定されている。すなわち、クロスバーセグメント520とクロスバーセグメント522には、クロスバー504がホースクランプ570に対して平行にならないように角度が付けられている。爪508は、ホースクランプ570のバンドに形成された凹部572で位置決めされる。
【0041】
また、ホース580には、ロケータタブ500にも固定されている。腕532、546の各々は、ホース580の外面582に対して固定されている。ロケータタブ500のクランプ端550は、歯552がホース580の内面584と係合するように内側に曲がっている。この構成では、ロケータタブ500は、ホースクランプ570を、締め付けない状態でホース580に対して固定する。ホースクランプ570をホース580に締め付けると、フランジ534、544が外側に撓み、ホースクランプ570がホースの外面582に対して内側に引っ張られてホースの外面582に固定される。いくつかの実施形態では、ホースクランプ570をホース580の周りに締め付けたら、ロケータタブ500は取り外される。他の実施形態では、ホースクランプ570をホース580の周りに締め付けても、ロケータタブ500がホースクランプ570上に残る。
【0042】
図46~
図49に示すロケータタブ600は、ロケータタブ500の特徴をすべて含むが、腕532は内側に曲がっている。本実施形態でも、腕532はホースの外面に接するように構成されている。
図46~
図49のロケータタブ600は、脚530、540の各々がクロスバー504とは反対側の端にフレア602、604を含む点でも、ロケータタブ500とは異なる。フレア602、604には各々、クロスバー504とは反対側の端で、脚530、540間の隙間が大きくなるように外向きに角度が付けられている。このように隙間を大きくすることで、ホースクランプのバンドおよびライナーの少なくとも一方がロケータタブ600に対して相対的に移動できるようにするための隙間が設けられる(上述したロケータタブ10のフレア100と同様である)。
【0043】
上述した実施形態は、例えば自動車産業で使用されるホースクランプなどのホースクランプを、装着時の正しい位置と向きに事前に位置決めするためのシステムおよび方法を提供するものである。これらの実施形態は、冷却水や空気を管理する用途でのクランプの封止効率を下げたり装着方法に干渉したりしない位置決めシステムを提供する。これまでの設計では、2つまたは3つの異なる保持クリップを組み合わせて用いており、そのうちのいくつかはクランプ部品に永久的に取り付けられているか溶接され、装着時にクランプの封止効率に悪影響を及ぼす可能性がある。本明細書で説明した実施形態は、わずか2箇所でホースクランプとホースを圧着させ、装着工程ではホースクランプを完全に解放するロケータタブを含む。
【0044】
本明細書で説明した実施形態の有効性を評価するために、多くの測定基準を用いた。使用した第1の測定基準は、クランプの半径方向の向きと横方向の安定性を評価する「たわみ試験」であり、これは、装着時に使用されるトルクランダウンプロセスの間に、ラインオペレータがホースクランプのねじ頭を見つけてかみ合いを維持するのに必要な労力を示している。横方向安定性評価基準のOEM仕様では、現在、ホースとインターフェースとの間に形成される法線軸に沿って所定の力を受けたときのねじの最大たわみを使用している。初期の試験では、上述した実施形態が仕様に沿っていることが示されている。とりわけ、試験結果は、「出荷時」のOの、たわみ値を最小化する助けとなる公称値を下回る減少も示している。
【0045】
使用した第2の測定基準は、ねじのトルク入力からホースの内径に伝達され、封止面で測定される半径方向の負荷の量の測定値である。OEM仕様は存在しないが、この測定方法は、封止効率を評価する手段としてOEMに一般的に公開されている。本明細書で説明した実施形態は、これまで他の取り付け方法と比較して、半径方向の負荷が大きくなる、および、ばらつきが減少する、の少なくとも一方である。このように性能の向上は、摺動摩擦がなくなり、ホースの適合性を制限する可能性のある溶接タブの特徴を排除したことによるものである。
【0046】
使用した第3の測定基準は、インターフェースでアセンブリを挿入するのに必要な「プッシュオン」(人間工学的)力の評価である。この試験で得られたデータは、上述した実施形態では、測定値が仕様上の許容限界よりかなり小さくなることを示している。一方、これまでの設計では、クランプ部品に永久的に固定された異なる位置決めタブの特徴によって生じるホースの歪みがゆえ、この限界値を簡単に超えてしまう可能性があった。要するに、本明細書で説明した実施形態では、締め付け手順を導くが制限はしない、堅固でありながら「一時的」な固定を提供する。
【0047】
以上、特定の例示的な実施形態を、図面と上述の説明で詳細に説明してきたが、そのような図面と説明は例示的なものであり、限定的な性質のものではないと考えられる。例示的な実施形態のみが図示および説明され、本開示の意図の範囲内に包含されるあらゆる変更および改変の保護が望まれることを、理解されたい。本開示には、本明細書で説明した方法、システムおよび物品の様々な特徴から生じる利点が複数ある。本開示の方法、システムおよび物品の別の実施形態は、記載のあるすべての特徴を含んでいなくても、そのような特徴の利点の少なくともいくつかの恩恵を受け得ることに留意されたい。当業者であれば、本開示の特徴を1つ以上組み込んだ方法、システムおよび物品について、独自の実施形態を容易に考え出すことができる。