(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】同期方法
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20240813BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20240813BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W84/06
(21)【出願番号】P 2022540482
(86)(22)【出願日】2020-05-15
(86)【国際出願番号】 CN2020090625
(87)【国際公開番号】W WO2021109466
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2023-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン,ナン
(72)【発明者】
【氏名】カオ,ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ダイ,ジアンチアン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ヂェン
(72)【発明者】
【氏名】ツイ,ファンユ
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10505624(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2007/0149206(US,A1)
【文献】CATT,PRACH design and UL timing advance[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906325,フランス,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906325.zip>,2019年05月04日,[検索日 2024.02.27]
【文献】Ericsson,On NTN synchronization, random access, and timing advance[online],3GPP TSG RAN WG1 #99 R1-1912725,フランス,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1912725.zip>,2019年11月08日,P.13,観察14,[検索日 2024.02.27]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線端末で使用される無線通信方法であって、
無線ネットワークノードから受信された情報に基づいて少なくとも1つの同期値を決定するステップを備え、前記無線ネットワークノードから受信された前記情報は、前記無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値と、前記無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値ドリフトレートとのうちの少なくとも1つを含み、さらに、
前記少なくとも1つの同期値が決定された後に前記少なくとも1つの同期値を適用することによって、前記少なくとも1つの同期値に基づく信号を前記無線ネットワークノードに送信するステップを備え
、
前記信号の前記送信は複数の送信部分を備え、
前記複数の送信部分の各々は、前記少なくとも1つの同期値を適用することによって送信され、
前記複数の送信部分のうちの2つの連続する送信部分の間に時間ギャップが挿入される、無線通信方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの同期値は、タイミングアドバンス値を備える、請求項1に記載の無線通信方法。
【請求項3】
前記複数の送信部分の各々の時間長は、持続時間閾値よりも小さく、
前記少なくとも1つの同期値の各々を適用する有効持続時間は、有効持続時間閾値よりも小さい、請求項
1に記載の無線通信方法。
【請求項4】
無線ネットワークノードで使用するための無線通信方法であって、
少なくとも1つの同期値を決定するための情報を無線端末に送信するステップを備え、前記情報は、前記無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値と、前記無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値ドリフトレートとのうちの少なくとも1つを含み、さらに、
前記無線端末から前記少なくとも1つの同期値に基づく信号を受信するステップを備え
、
前記信号を受信するステップは、複数の送信部分を受信するステップを含み、
前記複数の送信部分のうちの2つの連続する送信部分間に時間ギャップが存在する、無線通信方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの同期値は、タイミングアドバンス値を備える、請求項
4に記載の無線通信方法。
【請求項6】
前記複数の送信部分の各々の時間長は、持続時間閾値よりも小さい、請求項
4に記載の無線通信方法。
【請求項7】
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
無線ネットワークノードから受信された情報に基づいて少なくとも1つの同期値を決定し、前記無線ネットワークノードから受信された前記情報は、前記無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値と、前記無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値ドリフトレートとのうちの少なくとも1つを含み、
前記少なくとも1つの同期値が決定された後に前記少なくとも1つの同期値を適用することによって、前記少なくとも1つの同期値に基づく信号を送信機を介して無線ネットワークノードに送信するように構成され
、
前記信号の前記送信は複数の送信部分を備え、
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの同期値を適用することによって前記複数の送信部分の各々を送信するように構成され、
前記無線端末は、前記複数の送信部分のうちの2つの連続する送信部分の間に時間ギャップを挿入するように構成されている、無線端末。
【請求項8】
前記少なくとも1つの同期値は、タイミングアドバンス値を備える、請求項
7に記載の無線端末。
【請求項9】
前記複数の送信部分の送信部分間の各々の時間長は、持続時間閾値よりも小さく、
前記少なくとも1つの同期値の各々を適用する有効持続時間は、有効持続時間閾値よりも小さい、請求項
7に記載の無線端末。
【請求項10】
無線ネットワークノードであって、
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
少なくとも1つの同期値を決定するための情報を無線端末に送信し、前記情報は、前記無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値と、前記無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値ドリフトレートとのうちの少なくとも1つを含み、さらに、
少なくとも1つの同期値に基づく信号を無線端末から受信するように構成され
、
前記プロセッサは、複数の送信部分を受信することによって前記信号を受信するように構成され、
前記複数の送信部分のうちの2つの連続する送信部分間に時間ギャップが存在する、無線ネットワークノード。
【請求項11】
前記少なくとも1つの同期値は、タイミングアドバンス値を備える、請求項
10に記載の無線ネットワークノード。
【請求項12】
前記複数の送信部分の各々の時間長は、持続時間閾値よりも小さい、請求項
10に記載の無線ネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この文書は、一般に、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
非地上波ネットワークでは、基地局(BS)とユーザ機器(UE)との間の相対距離は、BS及び/又はUEの移動のために急激に変化し得る。
【発明の概要】
【0003】
図1は、非地上波ネットワークの概略図を示す。
図1において、BS(例えば、衛星)は、時刻t0からt1まで軌跡に沿って移動し、BSとUEとの間の相対距離は、距離d1からd2までで劇的に変化する。BSとUEとの間の相対距離の劇的な変化のために、ダウンリンク(DL)方向及びアップリンク(UL)方向の両方のタイミング及び周波数に関する深刻な同期問題が発生する可能性がある。
【0004】
一方、地上波ネットワークでは、相対距離の変化が制限される(特にUEが高速で移動し、及び/又はリレーノード(例えば、統合アクセス及びバックホール(IAB)ノード)が移動可能である場合、相対距離は依然として変化しうる)が、DL及びULの両方について時間と周波数とに関する同期を維持するために、より大きなオーバーヘッドを有する基準信号(RS)及び信号設計も必要とされ得る。
【0005】
この文書は、同期のための方法、システム、及びデバイスに関し、より詳細には、非地上波ネットワーク及び地上波ネットワークの両方における同期のための方法、システム、及びデバイスに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、無線端末で使用される無線通信方法であって、
少なくとも1つの同期値を決定するステップと、
少なくとも1つの同期値に基づく信号を無線ネットワークノードに送信するステップとを備える。
【0007】
様々な実施形態は、好ましくは、以下の特徴を実装することができる。
好ましくは、少なくとも1つの同期値は、タイミングアドバンス値又は周波数オフセットのうちの少なくとも1つを備える。
【0008】
好ましくは、周波数オフセットは、サブキャリア間隔又はチャネルラスタのうちの1つによって量子化される。
【0009】
好ましくは、同期値は、無線ネットワークノードから受信された情報に基づいて決定され、情報は、
無線ネットワークノードから無線端末への送信に関するタイミング情報、
無線ネットワークノードのステータス情報、
無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値、
無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値ドリフトレート、
無線ネットワークノードで取得されたドップラドリフト、又は
無線ネットワークノードで取得されたドップラドリフトレート、のうちの少なくとも1つの成分を備える。
【0010】
好ましくは、無線通信方法は、情報を求める要求を無線ネットワークノードに送信するステップをさらに備える。
【0011】
好ましくは、情報は、少なくとも1つのステータス値に対応する少なくとも1つの差分成分を備える。
【0012】
好ましくは、信号は、ランダムアクセス手順のためのメッセージ、無線ネットワークノードによってスケジュールされた物理アップリンク共有チャネル、無線ネットワークノードによってスケジュールされた物理アップリンク共有チャネル、又は無線ネットワークノードによって構成された周期的アップリンクリソースのうちの少なくとも1つを備える。
【0013】
好ましくは、少なくとも1つの同期値に基づいて信号を無線ネットワークノードに送信するステップは、
少なくとも1つの同期値を適用することによって信号を無線ネットワークノードに送信するステップを備える。
【0014】
好ましくは、少なくとも1つの同期値は、少なくとも1つの同期値が決定された後に信号を送信するために適用される。
【0015】
好ましくは、信号を送信するために適用される同期値は、
信号を送信する前に時間オフセットで決定された同期値、
信号を送信するためのスケジューリング情報を受信する前に時間オフセットを決定した同期値、又は
信号を送信するためのスケジューリング情報を受信する前に無線ネットワークに報告された同期値、のうちの少なくとも1つを備える。
【0016】
好ましくは、信号の送信は複数の送信部分を備え、複数の送信部分の各々は、少なくとも1つの同期値のうちの1つを適用することによって送信される。
【0017】
好ましくは、ギャップは、2つの連続する送信部分の間に挿入される。
好ましくは、2つの連続する送信部分間のギャップは、閾値よりも大きい。
【0018】
好ましくは、複数の送信部分の各々の時間長は、持続時間閾値よりも小さい。
好ましくは、少なくとも1つの同期値の各々を適用する有効持続時間は、有効持続時間閾値よりも小さい。
【0019】
好ましくは、前記少なくとも1つの同期値に基づいて信号を無線ネットワークノードに送信するステップは、
信号で搬送された少なくとも1つの同期値を無線ネットワークノードに送信するステップを備える。
【0020】
好ましくは、少なくとも1つの同期値を搬送する信号を送信するステップは、
無線ネットワークノードから受信した要求に応答して、少なくとも1つの同期値を搬送する信号を送信するステップ、
無線ネットワークノードから受信した構成に応答して、少なくとも1つの同期値を搬送する信号を送信するステップ、又は
少なくとも1つの同期値を搬送する信号をランダムアクセス手順で送信するステップを備える。
【0021】
好ましくは、少なくとも1つの同期値は、少なくとも1つの同期値が決定された後に時間オフセットで信号で送信される。
【0022】
好ましくは、少なくとも1つの同期値を送信することは、他のチャネル送信と衝突しない。
【0023】
好ましくは、信号はランダムアクセスメッセージを備え、ランダムアクセスメッセージを送信するために適用される第1の同期値又は最後の同期値のうちの少なくとも1つは、ランダムアクセスメッセージのデータ部分で搬送される。
【0024】
好ましくは、信号を送信するために適用される同期値は、信号で搬送される。
好ましくは、信号を送信するために適用される最新の同期値は、信号で搬送される。
【0025】
好ましくは、信号を送信する前に時間オフセットで決定された同期値は、信号で搬送される。
【0026】
好ましくは、信号を送信するためのスケジューリング情報を受信する前に時間オフセットで決定された同期値は、信号で搬送される。
【0027】
好ましくは、最新の決定された同期値は、信号で搬送される。
本開示は、無線ネットワークノードで使用するための無線通信方法に関する。無線通信方法は、
無線端末から少なくとも1つの同期値を受信するステップと、
少なくとも1つの同期値を適用することによって無線端末のためにアップリンクリソースをスケジュールするステップとを備える。
【0028】
様々な実施形態は、好ましくは、以下の特徴を実装することができる。
好ましくは、少なくとも1つの同期値は、タイミングアドバンス値又は周波数オフセットのうちの少なくとも1つを備える。
【0029】
好ましくは、周波数オフセットは、サブキャリア間隔又はチャネルラスタのうちの1つによって量子化される。
【0030】
好ましくは、少なくとも1つの同期値は、ランダムアクセス手順のためのメッセージ、無線ネットワークノードによってスケジュールされた物理アップリンク共有チャネル、無線ネットワークノードによってスケジュールされた物理アップリンク共有チャネル、又は無線ネットワークノードによって構成された周期的アップリンクリソースのうちの少なくとも1つで搬送される。
【0031】
好ましくは、アップリンクリソースをスケジュールするために適用される同期値は、同期値が受信された後の時間オフセットで使用される。
【0032】
好ましくは、アップリンクリソースは、無線端末から受信した最新の同期値に基づいてスケジュールされる。
【0033】
本開示は、無線端末に関する。無線端末は、
少なくとも1つの同期値を決定するように構成されたプロセッサと、
少なくとも1つの同期値に基づいて信号を無線ネットワークノードに送信するように構成された通信ユニットとを備える。
【0034】
様々な実施形態は、好ましくは、以下の特徴を実装することができる。
好ましくは、プロセッサは、前述の方法のいずれかの無線通信方法を実行するように構成される。
【0035】
本開示は、無線ネットワークノードに関する。無線ネットワークノードは、
無線端末から少なくとも1つの同期値を受信するように構成された通信ユニットと、
少なくとも1つの同期値を適用することによって無線端末のためにアップリンクリソースをスケジュールするように構成されたプロセッサとを備える。
【0036】
様々な実施形態は、好ましくは、以下の特徴を実装することができる。
好ましくは、プロセッサは、前述の方法のいずれかの無線通信方法を実行するように構成される。
【0037】
本開示は、記憶されたコンピュータ可読プログラム媒体コードを備えるコンピュータプログラム製品に関し、コードは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、前述の方法のいずれの無線通信方法を実施させる。
【0038】
本明細書に開示される例示的な実施形態は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって容易に明らかになる特徴を提供することを対象とする。様々な実施形態によれば、例示的なシステム、方法、デバイス、及びコンピュータプログラム製品が本明細書に開示される。しかしながら、これらの実施形態は限定ではなく例として提示されていることが理解され、本開示を読んだ当業者には、開示された実施形態に対する様々な修正が本開示の範囲内に留まりながら行われ得ることが明らかであろう。
【0039】
したがって、本開示は、本明細書に記載及び図示された例示的な実施形態及び用途に限定されない。さらに、本明細書に開示される方法におけるステップの特定の順序及び/又は階層は、単なる例示的な手法である。設計の選好に基づいて、開示された方法又はプロセスのステップの特定の順序又は階層は、本開示の範囲内に留まりながら再配置することができる。したがって、当業者であれば、本明細書に開示される方法及び技術は、サンプルの順序で様々なステップ又は動作を提示し、本開示は、特に明記されない限り、提示される特定の順序又は階層に限定されないことを理解するであろう。
【0040】
上記及び他の態様並びにそれらの実施態様は、図面、説明、及び特許請求の範囲においてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図2】本開示の一実施形態による無線端末の概略図の一例を示す。
【
図3】本開示の一実施形態による無線ネットワークノードの概略図の一例を示す。
【
図4】本開示の一実施形態による、BSからUEへのDL送信の概略図を示す。
【
図5A】本開示の一実施形態による同期のための値を計算する例を示す。
【
図5B】本開示の一実施形態による同期のための値を計算する例を示す。
【
図6】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図7】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図8】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図9】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図10】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図11】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図12】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図13】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図14】一実施形態によるランダムアクセス手順のためのメッセージの概略図を示す。
【
図15】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図16】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図17】本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
【
図18】本開示の一実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
【
図19】本開示の一実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図2は、本開示の一実施形態に係る無線端末20の概略図に関する。無線端末20は、ユーザ機器(UE)、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子書籍、又はポータブルコンピュータシステムであってもよく、本明細書では限定されない。無線端末20は、マイクロプロセッサ又は特定用途向けIC(ASIC)などのプロセッサ200と、記憶ユニット210と、通信ユニット220とを含んでもよい。記憶ユニット210は、プロセッサ200によってアクセスされ実行されるプログラムコード212を記憶する任意のデータ記憶装置であってもよい。記憶ユニット212の実施形態は、加入者識別モジュール(SIM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスク、及び光学データ記憶装置を含むが、これらに限定されない。通信ユニット220は、送受信機であってもよく、プロセッサ200の処理結果に従って信号(例えば、メッセージ又はパケット)を送受信するために使用される。一実施形態では、通信ユニット220は、
図2に示す少なくとも1つのアンテナ222を介して信号を送受信する。
【0043】
一実施形態では、記憶ユニット210及びプログラムコード212は省略されてもよく、プロセッサ200は、ストアードプログラムコードを有する記憶ユニットを含んでもよい。
【0044】
プロセッサ200は、例えば、プログラムコード212を実行することによって、例示された実施形態におけるステップのうちのいずれかを無線端末20で実施してもよい。
【0045】
通信ユニット220は、送受信機であってもよい。通信ユニット220は、代替的に又は追加的に、無線ネットワークノード(例えば、基地局)との間で信号をそれぞれ送信及び受信するように構成された送信ユニット及び受信ユニットを組み合わせてもよい。
【0046】
図3は、本開示の一実施形態による無線ネットワークノード30の概略図に関する。無線ネットワークノード30は、衛星、基地局(BS)、ネットワークエンティティ、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(S-GW)、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(P-GW)、無線アクセスネットワーク(RAN)、次世代RAN(NG-RAN)、データネットワーク、コアネットワーク、又は無線ネットワークコントローラ(RNC)であってもよく、本明細書では限定されない。さらに、無線ネットワークノード30は、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)、ユーザプレース機能(UPF)、ポリシー制御機能(PCF)、アプリケーション機能(AF)などの少なくとも1つのネットワーク機能を備えて(実行して)もよい。無線ネットワークノード30は、マイクロプロセッサ又はASICなどのプロセッサ300と、記憶ユニット310と、通信ユニット320とを含んでもよい。記憶ユニット310は、プロセッサ300によってアクセスされ実行されるプログラムコード312を記憶する任意のデータ記憶装置であってもよい。記憶ユニット312の例は、SIM、ROM、フラッシュメモリ、RAM、ハードディスク、及び光学データ記憶装置を含むが、これらに限定されない。通信ユニット320は、送受信機であってもよく、プロセッサ300の処理結果に従って信号(例えば、メッセージ又はパケット)を送受信するために使用される。一例では、通信ユニット320は、
図3に示す少なくとも1つのアンテナ322を介して信号を送受信する。
【0047】
一実施形態では、記憶ユニット310及びプログラムコード312は省略されてもよい。プロセッサ300は、ストアードプログラムコードを有する記憶ユニットを含んでもよい。
【0048】
プロセッサ300は、例えばプログラムコード312を実行することによって、例示された実施形態に記載された任意のステップを無線ネットワークノード30で実施してもよい。
【0049】
通信ユニット320は、送受信機であってもよい。通信ユニット320は、代替的に又は追加的に、無線端末(例えば、ユーザ機器)との間で信号をそれぞれ送信及び受信するように構成された送信ユニット及び受信ユニットを組み合わせてもよい。
【0050】
本開示では、BSから受信した支援情報に基づいてUE自体が同期のための値(例えば、同期値)を計算する方法を列挙するための実施形態が例示される。なお、当業者は、実施形態が個別に又は潜在的な組合せで実施され得ることを認識すべきである。
【0051】
実施形態1:同期のための値の計算
本実施形態では、UE側での自己計算に基づいて同期のための(例えば、UL同期のための)値が取得(例えば、決定、計算)される。同期のための値(例えば、タイミングアドバンス(TA)値及び/又は周波数オフセット)を入手した後、UEは、対応するUL送信のために計算された値を適用する。一実施形態では、UL送信は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、物理UL制御チャネル(PUCCH)、サウンディング基準信号(SRS)、物理UL共有チャネル(PUSCH)などを含み得る。例えば、UL送信は、2ステップランダムアクセス手順のMsg-A、DL制御情報(DCI)によってスケジュールされたPUSCH、RACH応答によってスケジュールされたPUSCH、及び/又は、事前設定されたPUSCH(例えば、周期的PUSCH)を含み得る。さらに、UEは、同期のために計算された値をBSに報告してもよい。
【0052】
一実施形態では、UEは、BSから受信したタイミング情報に基づいて、同期のためのTA値を計算(例えば、決定、取得、入手)することができる。一実施形態では、タイミング情報は、BSからUEへの送信に関連し得る。例えば、タイミング情報は、各送信で搬送されるサブフレーム番号(SFN)、スロット、ハーフフレーム、又はシンボルの開始又は終了のいずれかの瞬間であってもよい。一実施形態では、タイミング情報は、タイミング基準情報(例えば、タイムスタンプ)又はBSのステータス情報であってもよい。
【0053】
一実施形態では、ステータス情報は、位置、移動ステータス、各情報の信頼性レベルなどを備える。
【0054】
一実施形態では、タイミング情報は、いくつかのチャネル(例えば、システム情報、物理DL共有チャネル(PDSCH)、及び物理DL制御チャネル(PDCCH))のコンテンツに含まれてもよい。
図4は、本開示の一実施形態による、BSからUEへのDL送信の概略図を示す。
図4において、BSは、時間T0においてDL信号(例えばDLチャネル)をUEに送信し、UEは、時間T1においてDL信号を受信し、DL信号は、T0の対応するタイミング情報を備える。
【0055】
一実施形態では、タイミング情報は、例えば専用システム情報であって、BSから周期的に送信され得る。
【0056】
一実施形態では、タイミング情報は、各PDSCHに関連付けられる。この実施形態では、PDSCHは、UE固有のDL制御情報(DCI)でスケジュールされたUE指定のPDSCH及び/又は共通PDCCHでスケジュールされたグループ指定のPDSCHであり得る。
【0057】
一実施形態では、タイミング情報は、PDCCH(すなわち、DCI)に関連付けられる。例えば、タイミング情報は、DCI内に直接含まれてもよい。別の例では、タイミング情報の一部はDCIに含まれる。一実施形態では、タイミング情報の一部は、微小スケール時間単位(例えば、秒、ミリ秒及び/又はナノ秒)の値のみを備え得る。すなわち、信号オーバーヘッドを低減するために、粗いスケールの時間単位(例えば、日、月、及び/又は年)の値は、UEへ送信されない場合がある。一実施形態では、タイミング情報を有するPDSCHをスケジュールするために追加情報(例えば、DCI)が使用されるかどうかを示すためのインジケータが含まれる。
【0058】
一実施形態では、タイミング情報は、示された時間単位の粒度に従って異なる成分に分割される。
【0059】
一実施形態では、タイミング情報は、微小スケール時間単位(例えば、秒、ミリ秒及び/又はナノ秒)及び粗いスケール時間単位(例えば、日、月及び/又は年)から構成され得る。
【0060】
一実施形態では、微小スケール時間単位及び/又は粗いスケール時間単位は、無線ネットワークの要件(例えば、リソースを送信及び/又は構成するために使用されるサブキャリア間隔)に従って決定され得る。
【0061】
一実施形態では、タイミング情報の異なる成分は、時間指示のために1ビット列の異なる部分を指す。例えば、微小スケールの時間単位を有する成分は、1ビット列のLSB(最下位ビット)部分に対応し得る(例えば、これによって示される)。別の例では、粗いスケールの時間単位を有する成分は、1ビット列のMSB(最上位ビット)部分に対応し得る。
【0062】
一実施形態では、タイミング情報の異なる成分は、時間指示のために異なるビット列によって示される。
【0063】
一実施形態では、タイミング情報の異なる成分は、異なる周期でUEに送信される。例えば、微小スケールの時間単位を有する成分は、周期性P1で送信されてもよく、粗いスケールの時間単位を有する成分は、周期性P2で送信されてもよく、P1はP2よりも小さい。
【0064】
一実施形態では、時間指示のための粗いスケールの粒度に対応する成分は、システム情報によって示される。
【0065】
一実施形態では、時間指示のための微小スケールの粒度に対応する成分は、PDCCH(すなわち、DCI)によって示される。
【0066】
一実施形態では、時間指示のための微小スケール粒度に対応する成分は、PDSCHによって示される。
【0067】
一実施形態では、タイミング情報は、UEからの要求に応答して送信され得る。
一実施形態では、UEからの対応する要求に応答して異なるタイミング成分が送信され得る。
【0068】
一実施形態では、時間指示のための微小スケールの粒度を有するタイミング成分のみが、UEからの対応する要求に応答して送信され得る。
【0069】
一実施形態では、タイミング情報は、各送信瞬間(例えば、スロット、サブフレーム及びフレームの開始点又は終了点)の絶対タイミングを指す。
【0070】
タイミング情報を受信した後、UEは、TA値自体を計算することができる。
一実施形態では、TA値は、以下によって決定される。
【0071】
TA=(T1-T0)×2
一実施形態では、TA値は、以下によって決定される。
【0072】
TA=(T1-T0)×2-reference TA
ここで基準TA(reference TA)は、BSによって示される必要なTA調整としてもよい。
【0073】
一実施形態では、計算されたTA値は、特定の時間単位で量子化されてもよい。
一実施形態では、UEは、BSから受信した情報に基づいてTA値及び/又は周波数オフセット(例えば、ドップラドリフト)を計算(例えば、決定)することができる。例えば、TA値及び/又は周波数オフセットを計算するために使用される情報は、BSから示されるステータス情報であってもよい。
【0074】
一実施形態では、周波数オフセットは、サブキャリア間隔(SCS)又はチャネルラスタによって量子化されてもよい。なお、SCSは、対応するUL送信に用いられるSCSを指してもよいし、異なる帯域幅部分(BWP)又は成分搬送波(CC)を横断して同時に送信されるUL信号間の最小値を指してもよい。
【0075】
一実施形態では、TA値及び周波数オフセットを計算するために使用される情報は、基準情報及び差分情報を備えてもよく、基準情報は、基準値を備え、差分情報は、基準値に対応する差分成分を備える。例えば、BSは、最初に、基準値を備える基準情報をUEに送信してもよい。次に、BSは、基準値からの差分変化を示す差分成分を備える差分情報を送信してもよい。
【0076】
一実施形態では、UEは、以下のうちの少なくとも1つに基づいてTA値を計算する。
A)BSで得られた及び/又はBSから示されたTA値
B)BSで得られた及び/又はBSから示されたTA値ドリフトレート
C)基準点の情報に基づいてUEによって計算されたTA値。
【0077】
一実施形態では、BSで得られた及び/又はBSから示されたTA値及び/又はTA値ドリフトレートは、0であってもよい。
【0078】
一実施形態では、基準点の情報は、BSからUEに示される。
一実施形態では、基準点の情報は、UE(SIMカード及び/又はユニバーサルSIM(uSIM)カード)内に事前に記憶される。
【0079】
一実施形態では、基準点の情報は、基準点のステータス情報である。
一実施形態では、基準点の情報は、基準点から送信された信号のタイミング情報である。
【0080】
一実施形態では、基準点はBSである。
一実施形態では、基準点は、例えば無線端末グループ上のBSの投影である。
【0081】
一実施形態では、基準点は仮想ノードであり、TA値及び/又はTA値ドリフトレートを計算するためにBSによって使用される。
【0082】
一実施形態では、BSから示されるTA値及び/又はTA値ドリフトレートは、UEの共通値である。
【0083】
図5A及び
図5Bは、本開示の一実施形態による同期のための値を計算する例を示す。
図5Aでは、UEは、経路P1、P2、又はP3のうちの少なくとも1つに関連する値(例えば、TA値及び/又はTA値ドリフトレート)に基づいてTA値を計算し、経路P1は、BSと地上局との間の経路であり、経路P2は、BSと基準点との間の経路であり、経路P3は、UEと基準点との間の経路である。なお、経路P1、P2に関する値はBSから示され、基準点とUEとの間(すなわち、経路P3)の値は、基準点に関する情報に基づいてUEにより計算される。なお、基準点に関する情報は、BSから示される。
図5Aにおいて、基準点はBSの投影である。
図5Bでは、UEは、BSによって示される経路P1に関する値(例えば、TA及び/又はTAドリフトレート)に基づいて、TA値を計算する。また、基準点はBSである。
【0084】
一実施形態では、UEは、以下のうちの少なくとも1つに基づいてドップラドリフトを計算する。
【0085】
A)BSで得られた及び/又はBSから示されたドップラドリフト
B)BSで得られた及び/又はBSから示されたドップラドリフトレート
C)基準点の情報に基づいてUEによって計算されたドップラドリフト。
【0086】
一実施形態では、BSで得られた及び/又はBSから示されたドップラドリフト及び/又はドップラドリフトレートは、0であってもよい。
【0087】
一実施形態では、基準点の情報は、BSからUEに示される。
一実施形態では、基準点の情報は、UE(例えば、SIM及び/又はuSIMカード)内に事前に記憶される。
【0088】
一実施形態では、基準点の情報は、基準点のステータス情報である。
一実施形態では、基準点の情報は、基準点から送信された信号のタイミング情報である。
【0089】
一実施形態では、基準点はBSである。
一実施形態では、基準点は、例えば無線端末グループ上のBSの投影である。
【0090】
一実施形態では、基準点は仮想ノードであり、TA値及び/又はTA値ドリフトレートを計算するためにBSによって使用される。
【0091】
例えば、
図5Aでは、UEは、経路P1、P2、又はP3のうちの少なくとも1つに関連する値(例えば、ドップラドリフト及び/又はドップラドリフトレート)に基づいて、ドップラドリフトを計算する。なお、経路P1、P2に関するTA値はBSから示され、基準点とUEとの間(すなわち、経路P3)のTA値は、UEによって計算される。
図5Aにおいて、基準点はBSの投影である。
【0092】
図5Bでは、UEは、BSによって示される経路P1に関する値(例えば、ドップラドリフト及び/又はドップラドリフトレート)に基づいて、ドップラドリフトを計算する。また、基準点はBSである。
【0093】
実施形態1では、同期値(例えば、TA値及び/又はドップラドリフト)は、BSから受信/示された情報に従ってUEによって計算される。
【0094】
一実施形態では、TA値を計算するためにUEによって使用される情報は、
1)(DL)送信のみに関連するタイミング情報、
2)基準点(例えば、BS)のステータス情報のみ、
3)(DL)送信に関連するタイミング情報及び基準点(例えば、BS)のステータス情報、
4)(DL)送信に関連するタイミング情報及びBSによって示されたTA値、
5)(DL)送信に関連するタイミング情報、無線ネットワークノードから示されたTA値及びTA値ドリフトレート、
6)基準点(例えば、BS)のステータス情報、無線ネットワークノードから示されたTA値及びTA値ドリフトレート、及び/又は
7)BSから示されたTA値及びTA値ドリフトレート、であってもよい。
【0095】
一実施形態では、BSから示されたTA値及び/又はTA値ドリフトレートは、BSによって取得される。
【0096】
一実施形態では、ドップラドリフト(すなわち、周波数オフセット)を計算するためにUEによって使用される情報は、
1)基準点(例えば、BS)のステータス情報のみ、
2)基準点(例えば、BS)のステータス情報及びBSから示されたドップラドリフト、
3)送信に関連するタイミング情報、BSから示されたドップラドリフト、及びBSから示されたドップラドリフトレート、及び/又は
4)BSから示されたドップラドリフト及びBSから示されたドップラドリフトレート、であってもよい。
【0097】
一実施形態では、BSから示されたドップラドリフト及び/又はドップラドリフトレートは、BSによって取得される。
【0098】
実施形態2:
この実施形態では、UEは、UL送信のために計算された同期値を適用する。
【0099】
一実施形態では、UEは、同期値を計算した後に、計算された同期値を時間オフセットに適用し、時間オフセットは、ギャップ閾値T_gap以上である。一実施形態では、ギャップ閾値T_gapは、UE能力に基づいて決定され、及び/又はBSによって構成される(すなわち、BSからの構成に基づいて決定される)。
【0100】
図6は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図6において、UEは、同期のためのTAを計算し、計算されたTAを後続のUL送信に適用する。なお、TA計算とUL送信との間には、時間ギャップTGが挿入され、これはギャップ閾値T_gap以上である。
【0101】
一実施形態では、UL送信(例えば、PUSCH-X)は、時間領域において長い持続時間を有する。例えば、UL送信は、持続時間閾値T_durを超える持続時間を有し得る。このような条件下では、UL送信はいくつかの送信部分に分割され、2つの連続する送信部分ごとに時間ギャップ(例えば、
図6に示すTG)が挿入される。
【0102】
図7は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図7において、UL送信は、持続時間閾値T_durを超える持続時間を有し、3つの送信部分TP1、TP2、TP3に分割される。例えば、TP1、TP2及びTP3の持続時間は、持続時間閾値T_durよりも小さい。
【0103】
さらに、UEは、
図7に示すように、TP1、TP2、及びTP3に対してそれぞれ異なるTA値TA_m、TA_n、及びTA_oを適用する。
【0104】
一実施形態では、各送信部分に適用されるTA値は、各送信部分が送信される前に取得される(例えば、各送信部分の前の時間ギャップ内で取得される)。したがって、2つの連続する送信部分ごとの間の時間ギャップ(例えば、
図7に示すTG1及びTG2)は、ギャップ閾値T_gap以上である。
【0105】
一実施形態では、ギャップ閾値T_gap及び/又は持続時間閾値T_durは、BSによって構成されるか、又は固定値で事前定義される。
【0106】
一実施形態では、異なるTA値TA_m、TA_n及びTA_oの決定は、異なっていてもよい。すなわち、TA値TA_m、TA_n及びTA_oは、異なる方法によって決定されてもよい。
【0107】
一実施形態では、第1のTA値の決定は、他のTA値の決定とは異なる。
一実施形態では、ギャップ閾値T_gap及び/又は持続時間閾値T_durの単位は、スロット、シンボル、フレーム、又はmsであってもよい。
【0108】
図8は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図8において、UL送信は、持続時間閾値T_durを超える持続時間を有し、3つの送信部分TP1、TP2、TP3に分割され、TP1、TP2及びTP3の持続時間は、持続時間閾値T_durよりも小さい。また、TP1、TP2にはTA値TA_mが適用され、TP3にはTA値TA_nが適用される。
【0109】
より具体的には、
図8では、追加の有効持続時間閾値T_validが適用され、有効持続時間閾値T_validは、単一のTA値が適用される最大有効持続時間を指す。すなわち、各TA値は、有効持続時間閾値T_validよりも小さい有効持続時間内に送信部分に適用される。したがって、例えば、TA_mの有効持続時間内のTP1及びTP2は、同じTA値(すなわち、TA_m)を共有する。なお、TA_mの有効持続時間は、有効持続時間閾値T_validよりも小さい。
【0110】
一実施形態では、各TA値の有効持続時間は、TAが適用される第1の送信部分(例えば、送信部分の第1のシンボル)から開始してもよい。本実施形態では、有効持続時間閾値T_validは、T_dur又はT_gapの複数倍であってもよい。
【0111】
一実施形態では、異なるTA値TA_m及びTA_nの決定は、互いに異なっていてもよい。
【0112】
一実施形態では、第1のTA値の決定は、他のTA値の決定とは異なる。
一実施形態では、TA値の有効持続時間は、T_validの持続時間を有する周期的パターンであってもよく、このパターンの開始点は、サブフレーム番号(SFN)X(例えば、X=0)として決定することができる時点Toであってもよい。
【0113】
図9は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図9において、UL送信は、持続時間閾値T_durを超える持続時間を有し、3つの送信部分TP1、TP2、TP3に分割される。例えば、TP1、TP2及びTP3の持続時間は、持続時間閾値T_durよりも小さい。
【0114】
さらに、UEは、
図9に示すように、TP1、TP2、及びTP3に対してそれぞれ異なる周波数オフセットFO_m、FO_n、及びFO_oを適用する。
【0115】
一実施形態では、各送信部分に適用される周波数オフセットは、各送信部分が送信される前に取得される(例えば、各送信部分の前の時間ギャップ内で取得される)。したがって、2つの連続する送信部分ごとの間の時間ギャップ(例えば、
図9に示すTG1及びTG2)は、ギャップ閾値T_gap以上である。
【0116】
一実施形態では、ギャップ閾値T_gap及び/又は持続時間閾値T_durは、BSによって構成されるか、又は固定値で事前定義される。
【0117】
図10は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図10において、UL送信は、持続時間閾値T_durを超える持続時間を有し、3つの送信部分TP1、TP2、TP3に分割され、TP1、TP2及びTP3の持続時間は、持続時間閾値T_durよりも小さい。また、TP1、TP2には周波数オフセットFO_mが適用され、TP3には周波数オフセットFO_nが適用される。
【0118】
より具体的には、
図10では、有効持続時間閾値T_validが適用され、有効持続時間閾値T_validは、適用されている単一周波数オフセットの最大有効持続時間を指す。すなわち、各周波数オフセットは、有効持続時間閾値T_validよりも小さい有効持続時間内に送信部分に適用される。例えば、TP1及びTP2は、FO_mの有効持続時間内にあり、したがってFO_mを共有する。なお、FO_mの有効持続時間は、有効持続時間閾値T_validよりも小さい。
【0119】
一実施形態では、各周波数オフセットの有効持続時間は、TAが適用される第1の送信部分(例えば、送信部分の第1のシンボル)から開始してもよい。本実施形態では、有効持続時間閾値T_validは、T_dur又はT_gapの複数倍であってもよい。
【0120】
一実施形態では、周波数オフセットの有効持続時間は、T_validの持続時間を有する周期的パターンであってもよく、このパターンの開始点は、サブフレーム番号(SFN)X(例えば、X=0)として決定することができる時点Toであってもよい。
【0121】
一実施形態では、UL送信に適用される同期値は、
UL送信前の時間オフセット(例えば、ギャップ閾値T_gapよりも大きい)として決定された同期値、
UL送信のスケジューリング情報を受信する前の時間オフセットとして決定された同期値、又は
UL送信のスケジューリング情報を受信する前に報告された同期値、のうちの少なくとも1つを備えてもよい。
【0122】
実施形態3:
この実施形態では、UEは、同期のための計算値(例えば、TA値及び/又は周波数オフセット)をBSに報告する。
【0123】
一実施形態では、UEは、BSから受信した要求に応答して、同期のための計算値を報告してもよい。すなわち、同期のための計算値の報告は、BSによってトリガされる。
【0124】
一実施形態では、UEは、ランダムアクセス手順(例えば、PRACH手順)中に同期のための計算値を報告してもよい。例えば、同期のための計算値は、BSへの初期アクセス中、UL同期エラーによるトリガに応答したPRACH、又はビーム障害中のPRACH(例えば、リンク回復手順)などで報告され得る。
【0125】
一実施形態では、UEは、BSから受信した構成に応答して、同期のための計算値を報告することができる。
【0126】
一実施形態では、UEは、事前構成されたリソース(例えば、周期的リソース)内の同期のための計算値を報告する。一実施形態では、UEは、少なくとも1つの事前定義された基準が満たされたときに、事前構成されたリソース内の同期のための計算値を報告する。
【0127】
一実施形態では、事前定義された基準は、周期的リソースで報告された最新の計算値が、周期的リソースの前に計算された時間オフセットΔTであることであってもよい。
図11は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図11では、TA1の計算とTAを報告するための次の周期的リソースとの間の時間オフセットΔT1が時間オフセットΔTよりも大きいため、UEは、TA値TA1を計算し、計算されたTA1を次の周期的リソースで報告する。同様に、時間オフセットΔT2及びΔT3の両方が時間オフセットΔTよりも大きいため、UEは、TA値TA2及びTA3を計算し、TA2及びTA3をそれぞれ対応するものとして報告する。
【0128】
一実施形態では、UEは、少なくとも1つの所定の基準が満たされない場合、同期のための計算値を報告する機会を無視/キャンセル/やめる取り止めしてもよい。
【0129】
図12は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図12では、TA1の計算とTAを報告するための次の周期的リソースとの間の時間オフセットΔT1が時間オフセットΔTよりも大きいため、UEは、TA値TA1を計算し、計算されたTA1を次の周期的リソースで報告する。次に、UEは、TA値TA2を計算する。しかしながら、TA2の計算とTA報告のための後続の周期的リソースとの間の時間オフセットΔT2は、時間オフセットΔTよりも小さい。したがって、TA2は、次の周期的リソースで報告されない。
【0130】
一実施形態では、UEは、TA報告のためのリソースが他のチャネル(例えば、ACKを搬送するPUCCH又はCSIを搬送するPUSCH)と衝突するときに、同期のための計算値を報告する機会を無視/キャンセル/取り止めしてもよい。
【0131】
図13は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図13では、TA1の計算とTAを報告するための次の周期的リソースとの間の時間オフセットΔT1が時間オフセットΔTよりも大きいため、UEは、TA値TA1を計算し、計算されたTA1を次の周期的リソースで報告する。次に、UEは、TA値TA2を計算する。TA2の計算とTA報告のための後続の周期的リソースとの間の時間オフセットΔT2は時間オフセットΔTよりも大きいが、UEは、周期的リソースがCSIを搬送するPUSCHと衝突するので、次の周期的リソースでTA2を報告しない。
【0132】
一実施形態では、BSに報告される同期のための値は、UL送信に適用される値である。
【0133】
一実施形態では、BSに報告される同期のための値は、最新の決定された値である。
一実施形態では、BSに報告される同期のための値は、報告前の時間オフセット(例えば、報告のためのリソース)で決定された値である。
【0134】
一実施形態では、BSに報告される同期のための値は、報告のためのスケジューリング情報を受信する前の時間オフセットで決定された値である。
【0135】
一実施形態では、同期のための計算値は、ランダムアクセス手順のためのメッセージで搬送される。なお、同期のための計算値は、ランダムアクセス手順のためのメッセージのデータ部分で搬送される。例えば、同期のための計算値は、2ステップランダムアクセス手順のMsg-AのPUSCH内で搬送され得る。
【0136】
一実施形態では、複数の異なるTAが、単一のMsg-A内のプリアンブルと関連するPUSCHとの間に適用され得る。この実施形態では、BSに報告された同期のための計算値は、関連するPUSCHに適用されたものである。
【0137】
一実施形態では、単一のMsg-AのPUSCHは、異なるTAを用いて複数の時間にわたって行われる(すなわち、複数の持続時間にわたってPUSCHにおいて複数の異なるTAが使用される)。この実施形態では、PUSCHに適用された最初のTA及び/又は最後のTAがBSに報告される。
【0138】
図14は、実施形態によるランダムアクセス手順のためのメッセージの概略図を示す。
図14において、メッセージは、2ステップランダムアクセス手順のMsg-Aであり、プリアンブルと、2つの部分に分割されたPUSCH(データ部分)とを備える。また、TA値TA_mを適用してプリアンブルが送信され、TA値TA_nを適用してPUSCHの第1の部分が送信され、TA値TA_oを適用してPUSCHの第2の部分が送信される。一実施形態では、UEは、PUSCHに適用されたTA値(すなわち、TA_n及びTA_o)をPUSCHで報告する。一実施形態では、UEは、PUSCHに適用された第1のTA値(すなわち、TA_n)を報告する。一実施形態では、UEは、PUSCHに適用された最後のTA値(すなわち、TA_o)を報告する。
【0139】
一実施形態では、同期のための計算値は、BSからスケジュールされたPUSCHで報告される。この実施形態では、UEは、最新の計算値又はこのPUSCHに最後に適用された値をBSに報告してもよい。
【0140】
図15は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図15において、UEは、UL送信のためにBSからULスケジューリングを受信する。一実施形態では、UL送信は、PUSCH(例えば、4ステップランダムアクセス手順のMsg3)であってもよい。UEはTA値を計算し、TA値の計算は、UL送信前の時間ギャップTGである。時間ギャップTGがギャップ閾値T_gapより大きいため、TA値はUL送信に有効である。したがって、UEは、UL送信のためにTA値を適用し、TA値をBSに報告する。
【0141】
図16は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図16において、UEは、UL送信のためのULスケジューリング(例えば、Msg-3)を受信する前にTA値を計算する。計算とUL送信との間の時間ギャップTGがギャップ閾値T_gapよりも大きいため、UEは、UL送信に計算されたTA値を適用し、計算されたTA値を報告する。
【0142】
一実施形態では、UEから同期のための値を受信した後、BSは、UEのULリソースをスケジューリング(例えば、DCIベースのPUSCHスケジューリング)するために、受信した値(例えば、TA値及び/又は周波数オフセット)を適用する。
【0143】
一実施形態では、UL送信のスケジューリングオフセットは、適用を報告するための時間制限(例えば、閾値T_gapよりも大きい時間オフセットの後)を満たす最新の報告されたTA値に基づいて決定されるべきである。
【0144】
さらに、UE側での後続のUL送信は、BSによって示され、かつ最新の有効な報告内の計算された値に基づいて調整されるスケジューリングオフセットに従ってもよい。
【0145】
図17は、本開示の一実施形態によるタイミング図を示す。
図17において、UEは、UE側で計算されたTA値を用いてTA報告TAR1、TAR2、及びTAR3を連続的に送信する。UEは、BSからULスケジューリングを受信し、TAR1とULスケジューリングとの間の時間オフセットTO_1は、タイミング制限を満たす。そのような条件下で、ULスケジューリングは、TA報告TA1で報告されたTA値に基づいて決定され得る。
【0146】
さらに、UEは、ULスケジューリングを受信した後に時間オフセットTO_2でUL送信を実行し(例えば、PUSCH)、時間オフセットTO_2は時間制限を満たす。すなわち、このUL送信のスケジュールされたオフセットは、BSによって示されたTA値(すなわち、ULスケジューリング)に従い、それ自体で計算されたTA値に基づいて調整され得る。
【0147】
一実施形態では、UL送信に適用されるTA値(例えば、PUSCH)は、その値が最新の有効な報告内の値以下である場合、最新の計算又は報告されたTA値に基づいて決定される。
【0148】
一実施形態では、報告されたTA値は、直接計算されたTA値を指すことができ、これはSCS、例えばスロット、シンボル、Ts又はX*Tsを考慮して事前定義された粒度で量子化される。
【0149】
一実施形態では、報告されたTA値は、最新の計算値及び/又は以前の報告値に関する差を指すこともできる。
【0150】
一実施形態では、同期のためのTA値又は周波数オフセットの自己計算は、BSによって有効又は無効にされ得る。例えば、BSは、TA報告のためのリソース上の明示的なシグナリング又は構成を介して、同期のためのTA値又は周波数オフセットの自己計算を有効/無効にしてもよい。一実施形態では、TA値及び/又は周波数オフセットのすべてがBSによって示されるとき、UE側からの報告は必要とされない。
【0151】
一実施形態では、同期のためのTA値及び/又は周波数オフセットの自己計算は、UE能力に基づいて有効/無効にされてもよい。
【0152】
一実施形態では、初期アクセスのために、異なるリソース構成(例えば、PRACHフォーマット及びPO)が異なる機能に使用される。
【0153】
図18は、本開示の一実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。
図18に示された処理は、無線端末(例えば、UE)において利用することができ、以下のステップを備える。
【0154】
ステップ1800:少なくとも1つの同期値を決定する。
ステップ1802:同期値に基づいて信号を無線ネットワークノードに送信する。
【0155】
より具体的には、無線端末は、同期値(例えば、TA値及び/又は周波数オフセット)自体を決定(例えば、計算)し、ここで、同期値を決定するためにUEによって利用される基準は、無線ネットワークノード(例えば、BS)から受信された情報であり得る。無線ネットワークノードから受信される情報は、
無線ネットワークノードから無線端末への送信に関するタイミング情報、
無線ネットワークノードのステータス情報、
無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値、
無線ネットワークノードで取得されたタイミングアドバンス値ドリフトレート、
無線ネットワークノードで取得されたドップラドリフト、又は
無線ネットワークノードで取得されたドップラドリフトレート、のうちの少なくとも1つの成分を備え得る。
【0156】
一実施形態では、無線端末は、同期値を決定するために使用される情報を求める要求を、無線ネットワークノードに送信してもよい。
【0157】
一実施形態では、情報は、少なくとも1つのステータス値に対応する少なくとも1つの差分成分を備える。
【0158】
次に、無線端末は、決定された同期値に基づいて信号を送信する。一実施形態では、信号は、ランダムアクセスメッセージ(例えば、Msg-A又はMsg-3)、無線ネットワークノードによってスケジュールされたPUSCH、無線ネットワークノードによってスケジュールされたPUSCH、又は無線ネットワークノードによって構成された周期的なULリソースのうちの少なくとも1つを備えてもよい。
【0159】
なお、無線端末は、信号(例えば、UL送信)を送信するために、決定された同期値を適用してもよく、及び/又は、無線端末は、決定された同期値が搬送される信号を送信してもよい。例えば、無線端末は、決定された同期値に基づいて、UL送信のタイミング/周波数オフセットを調節してもよい。別の例では、無線端末は、対応するUL送信において、決定された同期値を報告してもよい。
【0160】
一実施形態では、UL送信に適用される同期値は、決定された後に適用される(時間オフセット)。時間オフセットは、閾値よりも大きくてもよい。
【0161】
一実施形態では、信号を送信するために適用される同期値は、
信号を送信する前に時間オフセットで決定された同期値、
信号を送信するためのスケジューリング情報を受信する前に時間オフセットで決定された同期値、又は
信号を送信するためのスケジューリング情報を受信する前に無線ネットワークに報告された同期値、のうちの少なくとも1つを備える。
【0162】
一実施形態では、信号の送信は複数の送信部分に分割され、例えば、送信の持続時間は持続時間閾値よりも長い。この実施形態では、複数の送信部分の各々は、決定された同期値のうちの1つを適用することによって送信される。
【0163】
一実施形態では、ギャップは、2つの連続する送信部分ごとに挿入される。なお、ギャップは、同期値を適用する同じ制約(すなわち、閾値よりも大きい)を有してもよい。
【0164】
一実施形態では、複数の送信部分の各々の時間長は、持続時間閾値よりも小さい。
一実施形態では、同期値は、同期値が決定された後に時間オフセットで信号で送信される。
【0165】
一実施形態では、同期値の送信は、他のチャネル送信と衝突しない。
一実施形態では、同期値は、ランダムアクセス手順のためのメッセージのデータ部分(例えば、Msg-A又はMsg-3)で送信される。
【0166】
一実施形態では、信号に適用される同期値は、信号で搬送される。
一実施形態では、少なくとも1つの同期値を搬送する信号は、以下のケース、
無線ネットワークノードから少なくとも1つの同期値を求める要求を受信する、
少なくとも1つの同期値を報告するための構成を無線ネットワークノードから受信する、又は
ランダムアクセス手順を実行する、のうちの少なくとも1つで送信される。
【0167】
一実施形態では、信号に適用される最新の同期値は、信号で搬送される。
一実施形態では、信号を送信する前に時間オフセットで決定された同期値は、信号で搬送される。
【0168】
一実施形態では、信号を送信するためのスケジューリング情報を受信する前に時間オフセットで決定された同期値は、信号で搬送される。
【0169】
図19は、本開示の一実施形態によるプロセスのフローチャートを示す。このプロセスは、無線ネットワークノードにおいて利用することができ、以下のステップを備える。
【0170】
ステップ1900:無線端末から少なくとも1つの同期値を受信する。
ステップ1902:少なくとも1つの同期値を適用することによって無線端末のためにアップリンクリソースをスケジュールする。
【0171】
より具体的には、無線ネットワークノード(例えば、BS)は、無線端末(例えば、UE)によって計算された同期値を受信し、受信した同期値を、無線端末のULリソースをスケジュールするために適用してもよい。
【0172】
一実施形態では、同期値は、TA値及び/又は周波数オフセットを含んでもよい。
一実施形態では、周波数オフセットは、サブキャリア間隔又はチャネルラスタのうちの1つによって量子化される。
【0173】
一実施形態では、同期値は、ランダムアクセスメッセージ(例えば、Msg-A又はMsg-3)、無線ネットワークノードによってスケジュールされたPUSCH、無線ネットワークノードによってスケジュールされたPUSCH、又は無線ネットワークノードによって構成された周期的アップリンクリソースのうちの少なくとも1つで搬送される。
【0174】
一実施形態では、アップリンクリソースをスケジュールするために適用される同期値は、同期値が受信された後の時間オフセットで使用される。
【0175】
一実施形態では、アップリンクリソースは、無線端末から受信した最新の同期値に基づいてスケジュールされる。
【0176】
以上、本開示の様々な実施形態について説明したが、それらは限定ではなく例としてのみ提示されていることを理解されたい。同様に、様々な図は、当業者が本開示の例示的な特徴及び機能を理解することを可能にするために提供される例示的なアーキテクチャ又は構成を示すことができる。しかしながら、そのような当業者は、本開示が図示された例示的なアーキテクチャ又は構成に限定されず、様々な代替的なアーキテクチャ及び構成を使用して実施することができることを理解するであろう。さらに、当業者によって理解されるように、一実施形態の1つ又は複数の特徴は、本明細書に記載の別の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせることができる。したがって、本開示の幅及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。
【0177】
また、「第1」、「第2」などの指定を使用する本明細書における要素へのいかなる言及も、一般に、それらの要素の量又は順序を限定するものではないことも理解される。むしろ、これらの名称は、本明細書において、2つ以上の要素又は要素の例を区別する便利な手段として使用することができる。したがって、第1及び第2の要素への言及は、2つの要素のみが使用され得ること、又は第1の要素が何らかの方法で第2の要素の前になければならないことを意味しない。
【0178】
さらに、当業者は、情報及び信号が様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表され得ることを理解するであろう。例えば、上記の説明を通して言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、及びシンボルは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは粒子、光場若しくは粒子、又はそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0179】
当業者であればさらに、本明細書に開示された態様に関連して記載された様々な例示的な論理ブロック、ユニット、プロセッサ、手段、回路、方法、及び機能のいずれも、電子ハードウェア(例えば、デジタル実装、アナログ実装、又は2つの組合せ)、ファームウェア、命令を組み込んだ様々な形態のプログラム又は設計コード(本明細書では、便宜上、「ソフトウェア」又は「ソフトウェアユニット」と言及されることができる)、又はこれらの技術の任意の組合せによって実現することができることを理解するであろう。
【0180】
ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアとのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、ユニット、回路、及びステップが、それらの機能に関して一般的に上述されている。そのような機能がハードウェア、ファームウェア、若しくはソフトウェア、又はこれらの技術の組合せとして実装されるかどうかは、特定の用途及びシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の用途ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装決定は、本開示の範囲から逸脱すると解釈されるべきではない。様々な実施形態によれば、プロセッサ、デバイス、構成要素、回路、構造、機械、ユニットなどは、本明細書に記載の機能の1つ又は複数を実行するように構成することができる。指定された動作又は機能に関して本明細書で使用される「ために構成された」又は「ように構成された」という用語は、指定された動作又は機能を実行するように物理的に構築、プログラム及び/又は配置されたプロセッサ、デバイス、構成要素、回路、構造、機械、ユニットなどを指す。
【0181】
さらに、当業者であれば、本明細書に記載の様々な例示的な論理ブロック、ユニット、デバイス、構成要素及び回路を、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、又はそれらの任意の組合せを含むことができる集積回路(IC)内に実装することができ、又はそれによって実行することができることを理解するであろう。論理ブロック、ユニット、及び回路は、ネットワーク内又はデバイス内の様々な構成要素と通信するためのアンテナ及び/又は送受信機をさらに含むことができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替例では、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、又はステートマシンとすることができる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、又は、本明細書に記載された機能を実行するためのその他の任意の適切な構成として実装することができる。ソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ又は複数の命令又はコードとして記憶することができる。したがって、本明細書に開示される方法又はアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェアとして実施することができる。
【0182】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラム又はコードをある場所から別の場所に転送することを可能にすることができる任意の媒体を含む通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体とすることができる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又は命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むことができる。
【0183】
本明細書で使用される「ユニット」という用語は、本明細書で説明される関連する機能を実行するためのソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びこれらの要素の任意の組合せを指す。さらに、説明の目的のために、様々なユニットは、個別のユニットとして説明されるが、当業者には明らかであるように、2つ以上のユニットを組み合わせて、本開示の実施形態による関連する機能を実行する単一のユニットを形成することができる。
【0184】
さらに、本開示の実施形態では、メモリ又は他の記憶装置、並びに通信構成要素を使用することができる。明確にするために、上記の説明は、異なる機能ユニット及びプロセッサを参照して本開示の実施形態を説明したことが理解されよう。しかしながら、本開示を損なうことなく、異なる機能ユニット、処理論理要素又はドメイン間の機能性の任意の適切な分配を使用できることは明らかであろう。例えば、別個の処理論理要素又はコントローラによって実行されるように示されている機能は、同じ処理論理要素又はコントローラによって実行されてもよい。したがって、特定の機能ユニットへの言及は、厳密な論理的又は物理的な構造又は組織を示すのではなく、記載された機能を提供するための適切な手段への言及にすぎない。
【0185】
本開示に記載された実施態様に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の実施態様に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に示される実施態様に限定されることを意図するものではなく、以下の特許請求の範囲に記載される、本明細書に開示される新規の特徴及び原理と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。