(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-09
(45)【発行日】2024-08-20
(54)【発明の名称】活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/60 20180101AFI20240813BHJP
【FI】
G16H10/60
(21)【出願番号】P 2023104358
(22)【出願日】2023-06-26
【審査請求日】2023-06-26
(31)【優先権主張番号】P 2022204668
(32)【優先日】2022-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390005212
【氏名又は名称】株式会社トーカイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】青木 宏尚
【審査官】松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-121562(JP,A)
【文献】特開2008-104758(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0059847(KR,A)
【文献】特開2014-018213(JP,A)
【文献】特開2003-265441(JP,A)
【文献】国際公開第2008/120677(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/081553(WO,A1)
【文献】特開2013-218699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブル装置を含む被指導者用端末と、
サーバと、
入力部及び表示部を有する指導者用端末と、を備え、
前記ウェアラブル装置は、
被指導者の活動強度を検出すること、を実行し、
前記被指導者用端末は、
前記ウェアラブル装置により検出される前記活動強度のデータを前記サーバに送信すること、を実行し、
前記サーバは、
前記被指導者用端末から送信される前記活動強度のデータを受信することと、
受信した前記活動強度のデータを前記被指導者毎に格納することと、
前記入力部を通じた入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記活動強度のデータに基づき、前記入力操作により指定された期間における、前記入力操作により指定された強度範囲内の活動強度である指定活動強度での活動を行った時間データを生成することと、
前記時間データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記時間データを前記表示部に表示することと、
前記指定活動強度の下限値及び上限値を、前記入力操作に基づいて前記被指導者毎に個別に設定することと、を実行する、
活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【請求項2】
前記時間データを中強度時間データとするとき、
前記サーバは、
格納されている前記活動強度のデータに基づき、前記期間における、前記下限値に満たない活動強度での活動を行った時間データである低強度時間データと、前記上限値を超える活動強度での活動を行った時間データである高強度時間データと、を生成することと、
前記中強度時間データ、前記低強度時間データ、及び前記高強度時間データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記中強度時間データ、前記低強度時間データ、及び前記高強度時間データを前記表示部に表示すること、を実行する、
請求項1に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【請求項3】
前記サーバは、
前記期間における天気情報のデータを取得することと、
前記天気情報のデータを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記時間データと併せて前記天気情報のデータを前記表示部に表示すること、を実行する、
請求項1または請求項2に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【請求項4】
前記活動強度は、歩行強度であり、
前記指定活動強度は、指定歩行強度であり、
前記時間データは、前記指定歩行強度での歩行を行った時間データである、
請求項1に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【請求項5】
前記活動強度は、歩行強度を含む全ての活動強度であり、
前記時間データは、歩行を含む全ての活動時間データである、
請求項1に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【請求項6】
前記ウェアラブル装置は、
前記被指導者の覚醒状態を検出すること、を実行し、
前記被指導者用端末は、
前記ウェアラブル装置により検出される前記覚醒状態のデータを前記サーバに送信すること、を実行し、
前記サーバは、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記活動強度のデータ及び前記覚醒状態のデータに基づき、前記期間における、前記入力操作により指定された閾値以下の活動強度である不活動強度での活動を行った覚醒時の不活動時間データを生成することと、
前記不活動時間データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記不活動時間データを前記表示部に表示することと、
前記閾値を、前記入力操作に基づいて前記被指導者毎に個別に設定することと、を実行する、
請求項1に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【請求項7】
前記サーバは、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記歩行強度のデータに基づき、前記入力操作により指定された期間における、前記指定歩行強度での歩行を行ったときの歩行速度データを生成することと、
前記歩行速度データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記歩行速度データを前記表示部に表示すること、を実行する、
請求項4に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【請求項8】
前記歩行速度データを中強度歩行速度データとするとき、
前記サーバは、
格納されている前記歩行強度のデータに基づき、前記期間における、前記下限値に満たない歩行強度での歩行を行った時間データである低強度歩行速度データを生成することと、
前記中強度歩行速度データ及び前記低強度歩行速度データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記中強度歩行速度データ及び前記低強度歩行速度データを前記表示部に表示すること、を実行する、
請求項7に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【請求項9】
前記指導者用端末は、
前記被指導者の前記指定歩行強度での歩幅データを、前記入力操作に基づいて前記被指導者毎に個別に設定すること、を実行し、
前記ウェアラブル装置は、
前記被指導者の歩数データを検出すること、を実行し、
前記被指導者用端末は、
前記ウェアラブル装置により検出される前記歩数データを前記サーバに送信すること、を実行し、
前記サーバは、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記歩行強度のデータ、前記歩数データ、及び前記歩幅データに基づき、前記期間における、前記指定歩行強度での歩行を行ったときの前記歩行速度データを生成する、
請求項7に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【請求項10】
ウェアラブル装置を含む被指導者用端末と、
サーバと、
入力部及び表示部を有する指導者用端末と、を備え、
前記ウェアラブル装置は、
被指導者の歩行強度を検出すること、を実行し、
前記被指導者用端末は、
前記ウェアラブル装置により検出される前記歩行強度のデータを前記サーバに送信すること、を実行し、
前記サーバは、
前記被指導者用端末から送信される前記歩行強度のデータを受信することと、
受信した前記歩行強度のデータを前記被指導者毎に格納することと、
前記入力部を通じた入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記歩行強度のデータに基づき、前記入力操作により指定された期間における、前記入力操作により指定された強度範囲内の歩行強度である指定歩行強度での歩行を行ったときの歩行速度データを生成することと、
前記歩行速度データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記歩行速度データを前記表示部に表示することと、
前記指定歩行強度の下限値及び上限値を、前記入力操作に基づいて前記被指導者毎に個別に設定することと、を実行する、
活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、心不全等の被指導者に対するリハビリテーション指導を遠隔にて行うためのシステムの開発が行われている。
また、特許文献1には、糖尿病等の生活習慣病の被指導者の健康管理を行うためのシステムが開示されている。
【0003】
特許文献1に記載のシステムは、被指導者に携帯されて被指導者の活動を測定する測定装置と、被指導者の生体検査結果を記憶するデータベースと、測定装置と通信可能に接続されて測定装置により測定された被指導者の活動データを処理するデータ処理装置とを備える。
【0004】
測定装置は、所謂歩数計であり、加速度センサ及び活動データ処理部等を有する。活動データ処理部は、加速度センサから出力される信号の波形の振幅から4秒毎に被指導者の活動強度を決定する。また、活動データ処理部は、決定された活動強度を、その強度に応じて、安静状態、歩行運動状態、速歩運動状態、及び走行運動状態のいずれかの活動状態に分類する。
【0005】
データ処理装置は、健康管理レポート用データを作成するデータ作成部等を備える。健康レポート用データは、被指導者のリハビリテーションを指導する指導者用の端末に送信されるとともに、同端末の表示部に表示される。健康レポート用データには、被指導者の1週間の活動状態のうち安静状態、歩行運動状態、速歩運動状態、及び走行運動状態のそれぞれに要した時間データが含まれている。
【0006】
指導者は、こうした健康管理システムを利用することで、健康レポートから把握される被指導者の1週間の活動状態の内容に基づいて、被指導者の健康指導を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
心不全等の被指導者の場合、速歩運動や走行運動といった強度の高い活動を行うことはほとんどなく、比較的ゆっくりとした歩行運動を行う。しかしながら、特許文献1に開示のシステムを利用して心不全等の被指導者のリハビリテーション指導を行う場合、健康レポートから把握される被指導者の1週間の活動状態の内訳のほとんどが、安静状態及び歩行運動状態となる。そのため、医師等の指導者は、被指導者の比較的ゆっくりとした歩行運動の時間のうち当該被指導者にとって中強度での歩行の時間や、高強度での歩行の時間を把握することができない。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に効果的に支援する上で改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システムの各態様を記載する。
[態様1]
ウェアラブル装置を含む被指導者用端末と、サーバと、入力部及び表示部を有する指導者用端末と、を備え、前記ウェアラブル装置は、被指導者の活動強度を検出すること、を実行し、前記被指導者用端末は、前記ウェアラブル装置により検出される前記活動強度のデータを前記サーバに送信すること、を実行し、前記サーバは、前記被指導者用端末から送信される前記活動強度のデータを受信することと、受信した前記活動強度のデータを前記被指導者毎に格納することと、前記入力部を通じた入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記活動強度のデータに基づき、前記入力操作により指定された期間における、前記入力操作により指定された強度範囲内の活動強度である指定活動強度での活動を行った時間データを生成することと、前記時間データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、前記指導者用端末は、前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記時間データを前記表示部に表示することと、前記指定活動強度の下限値及び上限値を、前記入力操作に基づいて前記被指導者毎に個別に設定することと、を実行する、活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0010】
同構成によれば、被指導者に装着されるウェアラブル装置により被指導者の活動強度が検出される。そして、検出された活動強度のデータが被指導者用端末からサーバに送信される。ここで、上記構成によれば、指定活動強度の下限値及び上限値が、指導者用端末の入力部を通じた入力操作に基づいて被指導者毎に個別に設定される。サーバでは、入力操作により指定された被指導者について、期間における上記指定活動強度での活動を行った時間データが生成される。そして、指導者用端末の表示部に上記時間データが表示される。これにより、指導者は、被指導者の身体能力に応じて、指定活動強度の範囲を設定することができるとともに、そうして設定された指定活動強度での活動を行った時間データ、すなわち活動量を、表示部を通じて把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に効果的に支援することができる。
【0011】
[態様2]
前記時間データを中強度時間データとするとき、前記サーバは、格納されている前記活動強度のデータに基づき、前記期間における、前記下限値に満たない活動強度での活動を行った時間データである低強度時間データと、前記上限値を超える活動強度での活動を行った時間データである高強度時間データと、を生成することと、前記中強度時間データ、前記低強度時間データ、及び前記高強度時間データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、前記指導者用端末は、前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記中強度時間データ、前記低強度時間データ、及び前記高強度時間データを前記表示部に表示すること、を実行する、[態様1]に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0012】
同構成によれば、指導者用端末の表示部に中強度時間データ、低強度時間データ、及び高強度時間データが表示される。これにより、指導者は、表示部を通じて、中強度時間データに加えて、低強度時間データ、及び高強度時間データを把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に一層効果的に支援することができる。
【0013】
[態様3]
前記サーバは、前記期間における天気情報のデータを取得することと、前記天気情報のデータを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、前記指導者用端末は、前記時間データと併せて前記天気情報のデータを前記表示部に表示すること、を実行する、[態様1]または[態様2]に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0014】
同構成によれば、指導者用端末の表示部に時間データと併せて天気情報のデータが表示される。これにより、指導者は、時間データと天気情報のデータとの関係を把握することができる。
【0015】
[態様4]
前記活動強度は、歩行強度であり、前記指定活動強度は、指定歩行強度であり、前記時間データは、前記指定歩行強度での歩行を行った時間データである、[態様1]から[態様3]のいずれか1つに記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0016】
同構成によれば、指導者は、被指導者の身体能力に応じて、指定歩行強度の範囲を被指導者毎に個別に設定することができるとともに、そうして設定された指定歩行強度での歩行を行った時間データを、表示部を通じて把握することができる。
【0017】
[態様5]
前記活動強度は、歩行強度を含む全ての活動強度であり、前記時間データは、歩行を含む全ての活動時間データである、[態様1]から[態様4]のいずれか1つに記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0018】
同構成によれば、指導者は、歩行強度を含む全ての活動強度について、被指導者の身体能力に応じて、指定活動強度の範囲を被指導者毎に個別に設定することができる。また、指導者は、そうして設定された指定活動強度での活動を行った時間データを、表示部を通じて把握することができる。
【0019】
[態様6]
前記ウェアラブル装置は、前記被指導者の覚醒状態を検出すること、を実行し、前記被指導者用端末は、前記ウェアラブル装置により検出される前記覚醒状態のデータを前記サーバに送信すること、を実行し、前記サーバは、前記入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記活動強度のデータ及び前記覚醒状態のデータに基づき、前記期間における、前記入力操作により指定された閾値以下の活動強度である不活動強度での活動を行った覚醒時の不活動時間データを生成することと、前記不活動時間データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、前記指導者用端末は、前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記不活動時間データを前記表示部に表示することと、前記閾値を、前記入力操作に基づいて前記被指導者毎に個別に設定することと、を実行する、[態様1]から[態様5]のいずれか1つに記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0020】
同構成によれば、被指導者に装着されるウェアラブル装置により被指導者の覚醒状態が検出される。そして、検出された覚醒状態のデータが被指導者用端末からサーバに送信される。ここで、上記構成によれば、覚醒時の不活動強度の上限値である閾値が、指導者用端末の入力部を通じた入力操作に基づいて被指導者毎に個別に設定される。サーバでは、入力操作により指定された被指導者について、期間における覚醒時の不活動時間データが生成される。そして、指導者用端末の表示部に覚醒時の不活動時間データが表示される。これにより、指導者は、被指導者の身体能力に応じて、不活動強度の上限値を被指導者毎に個別に設定することができるとともに、そうして設定された不活動強度での活動を行った覚醒時の不活動時間データを、表示部を通じて把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に一層効果的に支援することができる。
【0021】
[態様7]
前記サーバは、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記歩行強度のデータに基づき、前記入力操作により指定された期間における、前記指定歩行強度での歩行を行ったときの歩行速度データを生成することと、
前記歩行速度データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記歩行速度データを前記表示部に表示すること、を実行する、
態様4に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0022】
同構成によれば、サーバでは、入力操作により指定された被指導者について、入力操作により指定された期間における、上記指定歩行強度での歩行を行ったときの歩行速度データが生成される。そして、指導者用端末の表示部に上記歩行速度データが表示される。これにより、指導者は、設定された指定歩行強度での歩行を行った歩行速度データを、表示部を通じて把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に一層効果的に支援することができる。
【0023】
[態様8]
前記歩行速度データを中強度歩行速度データとするとき、
前記サーバは、
格納されている前記歩行強度のデータに基づき、前記期間における、前記下限値に満たない歩行強度での歩行を行った時間データである低強度歩行速度データを生成することと、
前記中強度歩行速度データ及び前記低強度歩行速度データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記中強度歩行速度データ及び前記低強度歩行速度データを前記表示部に表示すること、を実行する、
態様7に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0024】
同構成によれば、サーバでは、中強度歩行速度データ及び低強度歩行速度データが生成される。そして、指導者用端末の表示部に上記中強度歩行速度データ及び低強度歩行速度データが表示される。これにより、指導者は、強度別の歩行速度データを、表示部を通じて把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に一層効果的に支援することができる。
【0025】
[態様9]
前記指導者用端末は、
前記被指導者の前記指定歩行強度での歩幅データを、前記入力操作に基づいて前記被指導者毎に個別に設定すること、を実行し、
前記ウェアラブル装置は、
前記被指導者の歩数データを検出すること、を実行し、
前記被指導者用端末は、
前記ウェアラブル装置により検出される前記歩数データを前記サーバに送信すること、を実行し、
前記サーバは、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記歩行強度のデータ、前記歩数データ、及び前記歩幅データに基づき、前記期間における、前記指定歩行強度での歩行を行ったときの前記歩行速度データを生成する、
態様7に記載の活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0026】
同構成によれば、入力操作により指定された被指導者について、歩行強度のデータ、指定歩行強度での歩幅データ、及び歩数データに基づき、入力操作により指定された期間における、指定歩行強度での歩行を行ったときの歩行速度データが生成される。このため、GPS(Global Positioning System)を用いなくとも歩行速度データを生成することができる。
【0027】
[態様10]
ウェアラブル装置を含む被指導者用端末と、
サーバと、
入力部及び表示部を有する指導者用端末と、を備え、
前記ウェアラブル装置は、
被指導者の歩行強度を検出すること、を実行し、
前記被指導者用端末は、
前記ウェアラブル装置により検出される前記歩行強度のデータを前記サーバに送信すること、を実行し、
前記サーバは、
前記被指導者用端末から送信される前記歩行強度のデータを受信することと、
受信した前記歩行強度のデータを前記被指導者毎に格納することと、
前記入力部を通じた入力操作により指定された前記被指導者について、格納されている前記歩行強度のデータに基づき、前記入力操作により指定された期間における、前記入力操作により指定された強度範囲内の歩行強度である指定歩行強度での歩行を行ったときの歩行速度データを生成することと、
前記歩行速度データを前記表示部に表示されるように出力することと、を実行し、
前記指導者用端末は、
前記入力操作により指定された前記被指導者について、前記歩行速度データを前記表示部に表示することと、
前記指定歩行強度の下限値及び上限値を、前記入力操作に基づいて前記被指導者毎に個別に設定することと、を実行する、
活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム。
【0028】
同構成によれば、被指導者に装着されるウェアラブル装置により被指導者の歩行強度が検出される。そして、検出された歩行強度のデータが被指導者用端末からサーバに送信される。ここで、上記構成によれば、指定歩行強度の下限値及び上限値が、指導者用端末の入力部を通じた入力操作に基づいて被指導者毎に個別に設定される。サーバでは、入力操作により指定された被指導者について、期間における上記指定歩行強度での歩行を行った歩行速度データが生成される。そして、指導者用端末の表示部に上記歩行速度データが表示される。これにより、指導者は、被指導者の身体能力に応じて、指定歩行強度の範囲を設定することができるとともに、そうして設定された指定歩行強度での歩行を行った歩行速度データを、表示部を通じて把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に効果的に支援することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、リハビリテーション指導を被指導者毎に効果的に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システムの第1実施形態について、システム全体を示す模式図である。
【
図2】
図2は、ウェアラブル装置の概略構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、データ通信装置の概略構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、強度別歩行時間に関する設定画面である。
【
図6】
図6は、指定運動強度の活動時間に関する設定画面である。
【
図7】
図7は、覚醒時の身体不活動時間に関する設定画面である。
【
図8】
図8は、強度別歩行時間及び指定運動強度の活動時間等の1日あたりの期間平均を示すリポート画面である。
【
図9】
図9は、1日毎の強度別歩行時間を示すリポート画面である。
【
図10】
図10は、1日毎の運動強度別活動時間を示すリポート画面である。
【
図11】
図11は、1日毎の覚醒時の身体不活動時間とその時の平均脈拍数とを示すリポート画面である。
【
図12】
図12は、1日の強度別歩行時間及び脈拍数の推移等を示すリポート画面である。
【
図13】
図13は、第2実施形態について、中強度歩行速度の目標値及び歩幅に関する設定画面である。
【
図15】
図15は、強度別歩行時間及び指定運動強度の活動時間等の1日あたりの期間平均を示すリポート画面である。
【
図16】
図16は、1日毎の中強度歩行速度の平均値を示すリポート画面である。
【
図17】
図17は、1日毎の低強度歩行速度の平均値を示すリポート画面である。
【
図18】
図18は、1日の強度別歩行時間及び脈拍数の推移等を示すリポート画面である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
<第1実施形態>
以下、
図1~
図12を参照して、第1実施形態について説明する。
図1に示すように、活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム1は、リハビリテーション指導の支援を行うものであり、ウェアラブル装置51を含む被指導者用端末5と、サーバ3と、入力部43及び表示部42を有する指導者用端末4とを備える。
【0032】
被指導者用端末5と、サーバ3と、指導者用端末4とは、ネットワーク2を介して通信可能に接続されている。ネットワーク2は、例えばインターネットである。
なお、
図1では、説明を簡単にするために、被指導者用端末5及び指導者用端末4が、それぞれ一つだけ例示されている。しかし、サーバ3は、クラウドコンピュータとして、多数の被指導者用端末5を当該被指導者用端末のユーザーIDにより識別するとともに、多数の指導者用端末4を指導者IDにより識別することで、同時に多数の情報をリアルタイムに処理することができる。なお、被指導者用端末のユーザーIDは、後述する被指導者ID(装着者IDともいう)と1対1で関連づけられている。
【0033】
<被指導者用端末5>
図1に示すように、被指導者用端末5は、ウェアラブル装置51と、データ通信装置52とを備える。
【0034】
(ウェアラブル装置51)
ウェアラブル装置51は、被指導者の手首に装着されて、当該被指導者の生体情報を収集するとともに、生体情報のデータを無線でデータ通信装置52に向けて発信する。
【0035】
図2に示すように、ウェアラブル装置51は、電源部61、制御部62、加速度センサ63及び脈拍センサ64等の各種センサ、及び無線発信部65を有する。
制御部62は、図示しないCPU、ROM、RAM、及び記憶媒体等を有する。制御部62には、被指導者の生体情報を収集するための各種センサが電気的に接続されている。
【0036】
制御部62は、例えば加速度センサ63の検出信号に基づいて、被指導者の歩行を検出する。加速度センサ63は、周知の3軸加速度センサであり、加速度の合成値から体動を検出するために用いられる。
【0037】
制御部62は、例えば加速度センサ63の検出信号に基づいて、被指導者の活動強度を検出する。
活動強度としては、METs(Metabolic equivalents)(以下、メッツ値)が用いられている。
【0038】
制御部62は、加速度センサ63の検出信号及び周知の演算式を用いてメッツ値を導出する。
制御部62は、加速度センサ63により所定時間以上にわたって加速度が検出されない場合に、被指導者が睡眠状態であることを検出する。また、制御部62は、被指導者の睡眠状態を検出しない場合、被指導者が覚醒状態であることを検出する。なお、本実施形態では、制御部62により被指導者が覚醒状態であることが検出されることをもって覚醒状態の一次判定がなされる。その後、後述するサーバ3により、上記一次判定に基づいて覚醒状態の確定判定がなされる。
【0039】
脈拍センサ64は、被指導者の脈拍を検出する。脈拍センサ64は、周知の構成であり、LED、フォトダイオード、及び回路基板等を有する。
無線発信部65は、無線通信により、歩数、活動強度、睡眠状態、覚醒状態、脈拍等の生体情報を、被指導者用端末のユーザーID、被指導者用端末のシリアルナンバー、及び時刻情報とともに、テキストデータとしてデータ通信装置52に向けて発信する。本実施形態では、無線通信として、近距離無線通信が用いられている。
【0040】
(データ通信装置52)
図1に示すように、データ通信装置52は、ウェアラブル装置51により検出される各種の生体情報のデータを受信するとともに、受信したデータを、ネットワーク2を介してサーバ3に送信する。
【0041】
図3に示すように、データ通信装置52は、電源部71、制御部72、受信部73、及び送信部74等を有する。
制御部72は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有する。受信部73は、ウェアラブル装置51からの各種の生体情報のデータを受信する。送信部74は、ネットワーク2を介してサーバ3に各種の生体情報のデータを送信する。
【0042】
<指導者用端末4>
図1に示すように、指導者用端末4は、ネットワーク2に接続可能な周知のコンピュータシステムとして構成される。
【0043】
指導者用端末4は、端末本体41、表示部42、及び入力部43を備える。
端末本体41は、CPU、ROM、RAM、インターフェイス、HDD等を有する。端末本体41は、OS及びインタ-ネット閲覧ソフトウエアがインストールされたインターネットのクライアント端末として機能する周知のコンピュータである。表示部42は、例えば液晶ディスプレーである。入力部43は、キーボードやマウス等により構成される。なお、指導者用端末4がタッチパネル式のタブレット端末として構成される場合には、タッチパネルにより表示部42及び入力部43が構成される。
【0044】
<サーバ3>
図1に示すように、サーバ3は、クラウドコンピュータシステムであり、被指導者用端末5及び指導者用端末4をそれぞれクライアントとするクライアントサーバシステムのサーバコンピュータとして機能する。
【0045】
サーバ3は、ゲートウェイサーバ31、データベース32、リソースサーバ33、及びクライアントサーバ34を備える。
サーバ3は、ゲートウェイサーバ31により、被指導者用端末5からネットワーク2を介して送信される活動強度のデータ(以下、活動強度データS)、覚醒状態のデータ(以下、覚醒状態データA)等の生体情報のデータを受信する。
【0046】
サーバ3は、受信した生体情報データを、被指導者用端末のユーザーID及び被指導者用端末のシリアルナンバーと関連づけることで、被指導者毎に、且つ時刻データと関連づけてデータベース32に格納する。データベース32に格納されたデータは、リソースサーバ33に転送され、リソースサーバ33からAPI(Application Programming Interface)によりクライアントサーバ34に転送される。
【0047】
クライアントサーバ34は、指導者用端末4とクライアントサーバシステムを構成する。クライアントサーバ34は、指導者用端末4からの要求に基づいて、処理及び出力を行う。
【0048】
クライアントサーバ34は、ネットワーク2を介して指導者用端末4の表示部42に各種のデータが表示されるように出力する。
クライアントサーバ34は、入力部43を通じた入力操作(以下、入力操作)により指定された被指導者(被指導者IDに関連づけられたユーザID)について、クライアントサーバ34に格納されている活動強度データSに基づき、中強度時間データTm、低強度時間データTl、及び高強度時間データThを生成する。
【0049】
クライアントサーバ34は、入力操作により指定された被指導者について、クライアントサーバ34に格納されている活動強度データS及び覚醒状態データAに基づき、身体不活動時間データTIを生成する。なお、身体不活動時間データTIが、不活動時間データに相当する。
【0050】
中強度時間データTmは、入力操作により指定された期間Pにおける、入力操作により指定された強度範囲内の活動強度である指定活動強度Smでの活動を行った時間データである。
【0051】
低強度時間データTlは、上記期間Pにおける指定活動強度Smの下限値Smth1に満たない活動強度での活動を行った時間データである。
高強度時間データThは、上記期間Pにおける指定活動強度Smの上限値Smth2を超える活動強度での活動を行った時間データである。
【0052】
身体不活動時間データTIは、上記期間Pにおける閾値SIth以下の活動強度である身体不活動強度SIでの活動を行った覚醒時の身体不活動時間データである。身体不活動強度SIが、不活動強度に相当する。
【0053】
クライアントサーバ34は、期間Pにおける天気情報のデータ(以下、天気情報データW)を、ネットワーク2を介して取得する。
クライアントサーバ34は、中強度時間データTm、低強度時間データTl、及び高強度時間データThと、身体不活動時間データTIと、天気情報データWとを指導者用端末4の表示部42に表示されるように出力する。
【0054】
一方、指導者用端末4は、入力操作により指定された被指導者について、中強度時間データTm、低強度時間データTl、及び高強度時間データThを表示部42に表示する。指導者用端末4は、入力操作により指定された被指導者について、身体不活動時間データTIを表示部42に表示する。指導者用端末4は、時間データTm,Tl,Thと併せて天気情報データWを表示部42に表示する。
【0055】
また、指導者用端末4は、指定活動強度Smの下限値Smth1、上限値Smth2、及び閾値SIthを、入力操作に基づいて被指導者毎に個別に設定する。
次に、
図4を参照して、指導者用端末4の表示部42に表示される被指導者一覧画面75について説明する。
【0056】
入力操作により、指導者用端末4において指導者自身のID及びパスワードが入力されると、被指導者一覧画面75が表示部42に表示される。
図4に示すように、被指導者一覧画面75には、左側から順に、装着者ID(被指導者ID)、装着者名(被指導者の氏名)、脈拍(日時)、iAide-W S/N(ウェアラブル装置51のシリアルナンバー)、電池残量(ウェアラブル装置51の電池残量)等が被指導者毎に表示される。また、被指導者一覧画面75には、個別設定アイコン、装着者更新アイコン77、及び目標設定アイコン76等が被指導者毎に表示される。
【0057】
次に、
図5~
図7を参照して、指導者用端末4の表示部42に表示される各種の設定画面(強度別歩行時間に関する設定画面80、指定運動強度の活動時間に関する設定画面90、及び覚醒時の身体不活動時間に関する設定画面100)について説明する。
【0058】
入力操作により、指導者用端末4において目標設定アイコン76が選択されると、各種の設定画面80,90,100が上から順に表示部42に表示される。
図5に示すように、強度別歩行時間に関する設定画面80には、上から順に、目標時間設定部81、中強度範囲設定部82、グラフ表示順設定部83が表示される。
【0059】
目標時間設定部81の2つの「▽」ボタンのプルダウンメニューから、1日(24時間)における中強度での歩行時間の目標値を設定することができる。
中強度範囲設定部82の2つの「▽」ボタンのプルダウンメニューから、中強度の下限値及び上限値をそれぞれ設定することができる。
【0060】
グラフ表示順設定部83の「▽」ボタンのプルダウンメニューから、強度別歩行時間を示す棒グラフの表示順を設定することができる。
なお、この場合、歩行強度が、活動強度に相当する。また、中強度が、指定活動強度Smであり、指定歩行強度に相当する。また、中強度の下限値及び上限値が、指定活動強度Smの下限値Smth1、上限値Smth2にそれぞれ相当する。
【0061】
図6に示すように、指定運動強度の活動時間に関する設定画面90には、上から順に、目標時間設定部91、指定運動強度範囲設定部92、グラフ表示順設定部93が表示される。
【0062】
目標時間設定部91の2つの「▽」ボタンのプルダウンメニューから、1日(24時間)における指定運動強度での活動時間の目標値を設定することができる。
指定運動強度範囲設定部92の2つの「▽」ボタンのプルダウンメニューから、指定運動強度の下限値及び上限値をそれぞれ設定することができる。
【0063】
グラフ表示順設定部93の「▽」ボタンのプルダウンメニューから、指定運動強度の活動時間を示す棒グラフの表示順を設定することができる。
なお、この場合、歩行強度を含む全ての活動強度が、活動強度に相当する。また、指定運動強度が、指定活動強度Smに相当する。また、指定運動強度の下限値及び上限値が、指定活動強度Smの下限値Smth1、上限値Smth2にそれぞれ相当する。
【0064】
図7に示すように、覚醒時の身体不活動時間に関する設定画面100には、上から順に、目標時間設定部101、身体不活動の範囲設定部102が表示される。
目標時間設定部101の2つの「▽」ボタンのプルダウンメニューから、1日(24時間)における覚醒時の身体不活動時間の目標値を設定することができる。
【0065】
身体不活動の範囲設定部102の3つのラジオボタンの中から1つを選択することで、覚醒時の身体不活動の範囲を規定する活動強度の閾値を設定することができる。
なお、上記閾値が、覚醒時の身体不活動強度SIの上限値である閾値SIthに相当する。また、身体不活動強度SIは、閾値SIth以下の活動強度である。
【0066】
このようにして、各種の設定が行われると、
図8~
図12に示す各種のリポートが表示部42に表示される。
次に、
図8を参照して、強度別歩行時間及び指定運動強度の活動時間等の1日あたりの期間平均を示すリポート画面について説明する。
【0067】
図8に示すように、このリポート画面には、入力操作により指定された期間(例えば1週間)における強度別歩行時間及び指定運動強度の活動時間等の1日あたりの平均値が表示される。詳しくは、リポート画面には、強度別歩行時間の円グラフ、指定運動強度の活動時間の円グラフが表示される。また、リポート画面には、歩数、歩行時間(中強度のみ)、指定運動強度の活動時間(覚醒時)、身体不活動時間(覚醒時)等のそれぞれについての目標、実績、及び達成率(%)の表が表示される。
【0068】
次に、
図9を参照して、1日毎の強度別歩行時間を示すリポート画面について説明する。
図9に示すように、このリポート画面には、入力操作により指定された1週間における1日毎の強度別歩行時間の棒グラフが、目標中強度歩行時間と共に表示される。また、各棒グラフ上に、その日の総歩行時間の数値と、中強度、低強度、及び高強度のそれぞれの歩行時間の数値とが表示される。
【0069】
ここで、中強度の歩行時間、低強度の歩行時間、及び高強度の歩行時間が、中強度時間データTm、低強度時間データTl、及び高強度時間データThにそれぞれ相当する。また、1日(24時間)が期間Pに相当する。
【0070】
次に、
図10を参照して、1日毎の運動強度別活動時間を示すリポート画面について説明する。
図10に示すように、このリポート画面には、入力操作により指定された1週間における1日毎の運動強度別活動時間の棒グラフが、指定運動強度の目標活動時間と共に表示される。また、各棒グラフ上に、その日の総活動時間の数値と、指定運動強度、指定運動強度未満、及び指定運動強度以上のそれぞれの活動時間の数値とが表示される。
【0071】
ここで、指定運動強度の活動時間、指定運動強度未満の活動時間、及び指定運動強度以上の活動時間が、中強度時間データTm、低強度時間データTl、及び高強度時間データThにそれぞれ相当する。また、1日(24時間)が期間Pに相当する。
【0072】
次に、
図11を参照して、1日毎の覚醒時の身体不活動時間とその日の平均脈拍数とを示すリポート画面について説明する。
図11に示すように、このリポート画面には、入力操作により指定された1週間における1日毎の覚醒時の身体不活動時間の棒グラフと、その日の平均脈拍数の折れ線グラフとが、目標身体不活動時間と共に表示される。また、1日の覚醒時の身体不活動時間を示す棒グラフ上に、1日の覚醒時の身体不活動時間の数値と、その日の平均脈拍数の数値とが表示される。
【0073】
ここで、覚醒時の身体不活動時間が、身体不活動時間データTIに相当する。また、1日(24時間)が期間Pに相当する。
次に、
図12を参照して、1日(24時間)の強度別歩行時間及び脈拍数の推移等を示すリポート画面について説明する。
【0074】
図12に示すように、このリポート画面には、その日(24時間)の強度別歩行時間の棒グラフが表示される。また、その日の0時から24時までの脈拍数(bpm)の推移が散布図としてグラフに表示される。このグラフには、所定時間(例えば1分間)当たりの歩数の推移が棒グラフとして表示される。なお、図示しないリポート出力指示画面での指導者による選択を通じて、歩数の推移に代えて、所定時間当たりのメッツ値の推移を棒グラフとして表示させることもできる。更に、このグラフには、歩行後の脈拍数が「○」の散布図として表示される一方、歩行後を除く脈拍数が「●」の散布図として表示される。ここで、歩行後の脈拍数とは、設定された時間以上連続して歩行した後の安静状態において検出された脈拍数である。なお、この設定された時間は可変設定することができる。
【0075】
また、このリポート画面には、その日の天気情報が表示される。天気情報としては、その日の天気、最低気温及び最高気温が表示される。
ここで、これらの天気情報が、天気情報データWに相当する。
【0076】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)被指導者に装着されるウェアラブル装置51により被指導者の活動強度が検出される。そして、検出された活動強度データSが被指導者用端末5からサーバ3に送信される。ここで、指定活動強度Smの下限値Smth1及び上限値Smth2が、指導者用端末4の入力部43を通じた入力操作に基づいて被指導者毎に個別に設定される。サーバ3では、入力操作により指定された被指導者について、期間Pにおける上記指定活動強度Smでの活動を行った時間データ(中強度時間データTm)が生成される。そして、指導者用端末4の表示部42に中強度時間データTmが表示される。これにより、指導者は、被指導者の身体能力に応じて、指定活動強度Smの範囲を設定することができるとともに、そうして設定された指定活動強度Smでの活動を行った時間データ、すなわち活動量を、表示部を通じて把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に効果的に支援することができる。
【0077】
(2)指導者用端末4の表示部42に中強度時間データTm、低強度時間データTl、及び高強度時間データThが表示される。これにより、指導者は、表示部42を通じて、中強度時間データTmに加えて、低強度時間データTl、及び高強度時間データThを把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に一層効果的に支援することができる。
【0078】
(3)指導者用端末4の表示部42に時間データTm,Tl,Thと併せて天気情報データWが表示される。これにより、指導者は、時間データTm,Tl,Thと天気情報データWとの関係を把握することができる。
【0079】
(4)活動強度は、歩行強度であり、指定活動強度Smは、指定歩行強度であり、中強度時間データTmは、指定歩行強度での歩行を行った時間データである。
こうした構成によれば、指導者は、被指導者の身体能力に応じて、指定歩行強度の範囲を被指導者毎に個別に設定することができるとともに、そうして設定された指定歩行強度での歩行を行った中強度時間データTmを、表示部42を通じて把握することができる。
【0080】
(5)活動強度は、歩行強度を含む全ての活動強度であり、時間データTm,Tl,Thは、歩行を含む全ての活動時間データである。
こうした構成によれば、指導者は、歩行強度を含む全ての活動強度について、被指導者の身体能力に応じて、指定活動強度Smの範囲を被指導者毎に個別に設定することができる。また、指導者は、そうして設定された指定活動強度Smでの活動を行った時間データTm,Tl,Thを、表示部42を通じて把握することができる。
【0081】
(6)被指導者に装着されるウェアラブル装置51により被指導者の覚醒状態が検出される。そして、検出された覚醒状態データAが被指導者用端末5からサーバ3に送信される。ここで、覚醒時の身体不活動強度SIの上限値である閾値SIthが、指導者用端末4の入力部43を通じた入力操作に基づいて被指導者毎に個別に設定される。サーバ3では、入力操作により指定された被指導者について、期間Pにおける覚醒時の身体不活動時間データTIが生成される。そして、指導者用端末4の表示部42に覚醒時の身体不活動時間データTIが表示される。これにより、指導者は、被指導者の身体能力に応じて、身体不活動強度SIの上限値を被指導者毎に個別に設定することができるとともに、そうして設定された身体不活動強度SIでの活動を行った覚醒時の身体不活動時間データTIを、表示部42を通じて把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に一層効果的に支援することができる。
【0082】
<第2実施形態>
以下、
図13~
図18を参照して、第2実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態に加えて、入力操作により指定された被指導者について、中強度での歩行を行ったときの歩行速度データ(以下、中強度歩行速度データVm)を生成して表示部42に表示するようにした点が第1実施形態と相違している。
【0083】
以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図1に示すように、被指導者用端末5を構成するデータ通信装置52は、ウェアラブル装置51により検出される歩数データNを受信するとともに、ネットワーク2を介してサーバ3に送信する。
【0084】
指導者用端末4は、被指導者の中強度歩行での歩幅データLmを、入力操作に基づいて被指導者毎に個別に設定する。
クライアントサーバ34は、入力操作により指定された被指導者について、格納されている歩行強度データSに基づき、入力操作により指定された期間Pにおける、中強度歩行速度データVm及び低強度歩行速度データVlを生成する。
【0085】
詳しくは、クライアントサーバ34は、入力操作により指定された被指導者について、格納されている歩行強度のデータS、歩数データN、及び歩幅データLmに基づき、期間Pにおける、中強度歩行速度データVmを生成する。中強度歩行速度データVmは、入力操作により指定された強度範囲内の歩行強度である指定歩行強度Smでの歩行を行ったときの歩行速度データである。
【0086】
クライアントサーバ34は、入力操作により指定された被指導者について、格納されている歩行強度のデータS、歩数データN、及び低強度歩行での歩幅データLlに基づき、期間Pにおける、低強度歩行速度データVlを生成する。低強度歩行速度データVlは、上記期間Pにおける指定歩行強度Smの下限値Smth1に満たない歩行強度での歩行を行ったときの歩行速度データである。
【0087】
なお、歩幅データLm,Llの設定方法については後に詳述する。
クライアントサーバ34は、中強度歩行速度データVm及び低強度歩行速度データVlを指導者用端末4の表示部42に表示されるように出力する。
【0088】
一方、指導者用端末4は、入力操作により指定された被指導者について、中強度歩行速度データVm及び低強度歩行速度データVlを表示部42に表示する。
次に、
図13及び
図14を参照して、指導者用端末4の表示部42に表示される各種の設定画面(中強度歩行速度の目標値及び歩幅に関する設定画面110、装着者情報に関する設定画面120)について説明する。
【0089】
図4に示すように、入力操作により、指導者用端末4において目標設定アイコン76が選択されると、第1実施形態において説明した各種の設定画面80,90,100に加えて、中強度歩行速度の目標値及び歩幅に関する設定画面110が表示部42に表示される。
【0090】
図13に示すように、中強度歩行速度の目標値及び歩幅に関する設定画面110には、上から順に、目標速度設定部111及び歩幅設定部112が表示される。
目標速度設定部111においては、指導者用端末4のキーボード等を介して中強度歩行速度の目標値を入力して設定することができる。ここでは、上記目標値が、3.60km/時に設定されている。
【0091】
歩幅設定部112においては、指導者用端末4のキーボード等を介して中強度歩行の歩幅データLmを入力して設定することができる。
一般に、歩幅は、歩行強度が高いときほど大きくなる傾向を有する。このため、本実施形態では、中強度歩行、低強度歩行、及び高強度歩行のそれぞれの歩行速度を算出する際に用いられる歩幅が、歩行強度毎に設定される。
【0092】
本実施形態では、歩行強度毎の歩幅の設定に際して規定される中強度歩行の歩行強度の上限値及び下限値は、指定歩行強度Smの上限値及び下限値ではなく、被指導者にかかわらず一律に設定された値である。本実施形態では、中強度歩行が、第1所定値(メッツ値)以上、第1所定値よりも大きい第2所定値(メッツ値)未満の歩行とされ、低強度歩行が、第1所定値未満の歩行とされ、高強度歩行が、第2所定値以上の歩行とされている。
【0093】
次に、歩行強度毎の歩幅データの算出方法について説明する。
<中強度歩行の歩幅データLmが入力されていない場合の歩幅データの算出方法>
中強度歩行の歩幅データLmが入力されていない場合には、装着者の身長データHに所定の歩幅換算係数αm,αl,αh(ただし、0<αl<αm<αh<1)をそれぞれ乗じることにより、歩幅データLm,Ll,Lhが算出される。装着者の身長データHは、装着者情報に関する設定画面120において設定することができる(
図14参照)。
【0094】
図4に示すように、入力操作により、指導者用端末4において装着者更新アイコン77が選択されると、装着者情報に関する設定画面120が表示部42に表示される。
図14に示すように、装着者情報に関する設定画面120には、上から順に、装着者ID設定部、装着者の姓名及びカナ設定部、生年設定部、性別設定部、身長設定部121、及び体重設定部が表示される。
【0095】
身長設定部121においては、指導者用端末4のキーボード等を介して身長データHを入力して設定することができる。ここでは、身長データHが、175.0cmに設定されている。
【0096】
中強度歩行の歩幅データLmは、式(1)に従って、身長データHに基づき算出される。
Lm=H×αm ・・・(式1)
低強度歩行の歩幅データLlは、式(2)に従って、身長データHに基づき算出される。
【0097】
Ll=H×αl ・・・(式2)
高強度歩行の歩幅データLhは、式(3)に従って、身長データHに基づき算出される。
【0098】
Lh=H×αh ・・・(式3)
<中強度歩行の歩幅データLmが入力されている場合の歩幅データの算出方法>
中強度歩行の歩幅データLmが入力されている場合には、入力された歩幅データLmをそのまま中強度歩行の歩幅データLmとして設定するとともに、当該歩幅データLm及び上述した歩幅換算係数を用いて歩幅データLl,Lhが算出される。
【0099】
低強度歩行の歩幅データLlは、式(4)に従って、中強度歩行の歩幅データLmに基づき算出される。
Ll=Lm/αm×αl ・・・(式4)
高強度歩行の歩幅データLhは、式(5)に従って、中強度歩行の歩幅データLmに基づき算出される。
【0100】
Lh=Lm/αm×αh ・・・(式5)
<中強度歩行速度データVm及び低強度歩行速度データVlの算出方法>
中強度歩行速度データVmの算出に際しては、指定歩行強度Smでの歩行(中強度歩行)を行ったときの歩行速度を1分毎に算出する。こうして算出された1分毎の歩行速度のデータの1日(24時間)における総和を当該データの数で除することにより、中強度歩行速度データVmが算出される。
【0101】
1分毎の歩行速度(cm/分)のデータは、当該1分当たりの歩数データNに中強度歩行の歩幅データLm(cm)を乗じることにより算出される。1分毎の歩行速度(cm/分)のデータに基づき中強度歩行速度データVm(km/時)を算出する際には、単位の換算が行われる。
【0102】
低強度歩行速度データVlの算出に際しては、指定活動強度Smに満たない活動強度での歩行(低強度歩行)を行ったときの歩行速度を1分毎に算出する。こうして算出された1分毎の歩行速度のデータの1日(24時間)における総和を当該データの数で除することにより、低強度歩行速度データVlが算出される。
【0103】
1分毎の歩行速度(cm/分)のデータは、当該1分当たりの歩数データNに低強度歩行の歩幅データLl(cm)を乗じることにより算出される。1分毎の歩行速度(cm/分)に基づき低強度歩行速度データVl(km/時)を算出する際には、単位の換算が行われる。
【0104】
上述した各種の設定が行われると、
図15~
図18に示す各種のリポートが表示部42に表示される。
次に、
図15を参照して、強度別歩行時間及び指定運動強度の活動時間等の1日あたりの期間平均を示すリポート画面について説明する。
【0105】
図15に示すように、このリポート画面には、第1実施形態の
図8に示すリポート画面において表示される情報に加えて、入力操作により指定された期間(例えば1週間)における歩行速度(中強度、低強度)の1日あたりの平均値Vm,Vlが表示される。詳しくは、リポート画面には、中強度の歩行速度の1日あたりの平均値についての目標、実績、及び達成率(%)、並びに低強度の歩行速度の1日あたりの平均値についての実績の表が表示される。
【0106】
次に、
図16を参照して、1日毎の歩行速度(中強度)を示すリポート画面について説明する。
図16に示すように、このリポート画面には、入力操作により指定された1週間における1日毎の歩行速度(中強度)の棒グラフが、目標歩行速度(中強度)と共に表示される。また、各棒グラフ上に、その日の歩行速度(中強度)の数値が表示される。
【0107】
ここで、歩行速度(中強度)が、中強度歩行速度データVmに相当する。また、1日(24時間)が期間Pに相当する。
次に、
図17を参照して、1日毎の歩行速度(低強度)を示すリポート画面について説明する。
【0108】
図17に示すように、このリポート画面には、入力操作により指定された1週間における1日毎の歩行速度(低強度)の棒グラフが表示される。また、各棒グラフ上に、その日の歩行速度(低強度)の数値が表示される。
【0109】
ここで、歩行速度(低強度)が、低強度歩行速度データVlに相当する。また、1日(24時間)が期間Pに相当する。
次に、
図18を参照して、1日(24時間)の強度別歩行時間及び脈拍数の推移等を示すリポート画面について説明する。
【0110】
図18に示すように、このリポート画面は、第1実施形態の
図12に示すリポート画面に対応するものである。このリポート画面には、所定時間(例えば1分間)当たりの歩数の推移が棒グラフとして表示されない代わりに、所定時間(例えば1分間)当たりの歩行速度(m/秒)の平均値の推移が棒グラフとして表示される。
【0111】
なお、図示しないリポート出力指示画面での指導者による選択を通じて、所定時間当たりの歩行速度の平均値の推移に代えて、所定時間当たりの歩数の推移、あるいは所定時間当たりのメッツ値の推移を棒グラフとして表示させることもできる。
【0112】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(7)サーバ3では、入力操作により指定された被指導者について、入力操作により指定された期間Pにおける、上記指定歩行強度Smでの歩行を行ったときの歩行速度データVmが生成される。そして、指導者用端末4の表示部42に上記歩行速度データVmが表示される。これにより、指導者は、設定された指定歩行強度Smでの歩行を行った歩行速度データVmを、表示部42を通じて把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に一層効果的に支援することができる。
【0113】
(8)サーバ3では、中強度歩行速度データVm及び低強度歩行速度データVlが生成される。そして、指導者用端末4の表示部42に上記中強度歩行速度データVm及び低強度歩行速度データVlが表示される。これにより、指導者は、強度別の歩行速度データVm,Vlを、表示部42を通じて把握することができる。したがって、リハビリテーション指導を被指導者毎に一層効果的に支援することができる。
【0114】
(9)入力操作により指定された被指導者について、歩行強度のデータS、指定歩行強度での歩幅データLm、及び歩数データNに基づき、上記期間Pにおける、指定歩行強度Smでの歩行を行ったときの歩行速度データVmが生成される。このため、GPS(Global Positioning System)を用いなくとも歩行速度データVmを生成することができる。
【0115】
(10)中強度歩行の歩幅データLm及び歩幅換算係数に基づいて低強度歩行の歩幅データLl及び高強度歩行の歩幅データLhを算出して設定するようにした。このため、低強度歩行の歩幅データLl及び高強度歩行の歩幅データLhを測定する手間を省略できる。
【0116】
(11)中強度歩行の歩幅データLmが入力されていない場合には、被指導者の身長データH及び歩幅換算係数に基づいて中強度歩行の歩幅データLmを算出して設定するようにした。このため、中強度歩行の歩幅データLmを測定する手間を省略することができる。
【0117】
(12)所定時間(例えば1分間)当たりの歩行速度(m/秒)の平均値の推移をグラフとして表示するようにした。
例えば歩行者用信号機は、歩行者が横断歩道を少なくとも1m/秒以上の歩行速度で歩行することを前提として設計されている。このため、リハビリテーション指導においては、被指導者の歩行速度が1m/秒以上であるか否かを把握することが重要となる。
【0118】
本実施形態によれば、指導者は、
図18に示すグラフのうち棒グラフが密集している部分が、被指導者が屋外を歩行している時間帯であることを推定できる。したがって、指導者は、グラフから屋外を歩行しているときの歩行速度を把握するとともに、被指導者に対して屋外での歩行速度を1m/秒以上にするように適切な指導をすることができる。
【0119】
<変形例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0120】
・例えば
図8に示すリポート画面において表示される期間を、入力操作に基づいて10日間や2週間などに変更することもできる。また、
図9~
図12のリポート画面についても同様である。
【0121】
・例えば
図8~
図12に示すリポート画面のうちの1つまたは複数のリポート画面を、入力操作に基づいて表示されないようにすることもできる。
・
図12に示すリポート画面において天気情報データWを表示しないようにすることもできる。
【0122】
・例えば
図9に示すリポート画面において、低強度の歩行時間、及び高強度の歩行時間を表示しないようにすることもできる。すなわち、中強度の歩行時間(中強度時間データTm)のみを表示するようにすることもできる。
【0123】
・上記実施形態では、期間Pを1日(24時間)に設定したが、例えば6時から24時までの18時間に設定することもできる。
・本発明に係る活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム1を使用する指導者と被指導者とが同一であってもよい。この場合、被指導者は、自身の身体能力に応じて、指定活動強度の範囲を設定することができるとともに、そうして設定された指定活動強度での活動を行った時間データ、すなわち活動量を、表示部42を通じて自ら把握することができる。
【0124】
・歩数データN及び歩幅データLmに代えて、あるいは加えて、GPSのデータに基づいて歩行速度データVmを生成するようにしてもよい。
・低強度歩行速度データVlに代えて、あるいは加えて、高強度歩行速度データVhを表示部42に表示するようにしてもよい。
【0125】
・第2実施形態では、指定活動強度Smでの活動を行った時間データTmの生成及び表示に加えて、指定歩行強度Smでの歩行を行ったときの歩行速度データVmの生成及び表示を行うようにした。これに代えて、指定歩行強度Smでの歩行を行ったときの歩行速度データVmの生成及び表示を行う一方、指定活動強度Sでの活動を行った時間データTmの生成及び表示をしないようにすることもできる。
【符号の説明】
【0126】
1…活動量可視化によるリハビリテーション指導支援システム
2…ネットワーク
3…サーバ
31…ゲートウェイサーバ
32…データベース
33…リソースサーバ
34…クライアントサーバ
4…指導者用端末
41…端末本体
42…表示部
43…入力部
5…被指導者用端末
51…ウェアラブル装置
52…データ通信装置
61…電源部
62…制御部
63…加速度センサ
64…脈拍センサ
65…無線発信部
71…電源部
72…制御部
73…受信部
74…送信部
75…被指導者一覧画面
76…目標設定アイコン
77…装着者更新アイコン
80…強度別歩行時間に関する設定画面
81…目標時間設定部
82…中強度範囲設定部
83…グラフ表示順設定部
90…指定運動強度の活動時間に関する設定画面
91…目標時間設定部
92…指定運動強度範囲設定部
93…グラフ表示順設定部
100…覚醒時の身体不活動時間に関する設定画面
101…目標時間設定部
102…身体不活動の範囲設定部
110…中強度歩行速度及び歩幅に関する設定画面
111…目標速度設定部
112…歩幅設定部
120…装着者情報に関する設定画面
121…身長設定部