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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】印画物製造システム及び印画物製造方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240814BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020152181
(22)【出願日】2020-09-10
(65)【公開番号】P2022046242
(43)【公開日】2022-03-23
【審査請求日】2023-07-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100144967
【弁理士】
【氏名又は名称】重野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】荒川 潔
(72)【発明者】
【氏名】岸本 健秀
【審査官】塚田 肇
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-120428(JP,A)
【文献】特開2019-053366(JP,A)
【文献】特開2003-150346(JP,A)
【文献】特開2004-178609(JP,A)
【文献】特開平8-169190(JP,A)
【文献】特開2004-114464(JP,A)
【文献】特開昭61-27579(JP,A)
【文献】登録実用新案第3064802(JP,U)
【文献】登録実用新案第3118939(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のカード基材を収納し、前記カード基材に画像を形成するカードプリント装置と、
ユーザ端末から、画像データ及びカード基材の種類を示す情報を含むカード作製情報を受信し、前記カード作製情報を、前記カード作製情報を識別する識別情報と対応付けて保存するサーバ装置と、
を備え、
前記カードプリント装置は、種類毎に前記カード基材を収納する複数のカードマガジンを有し、前記識別情報を取得すると、取得した前記識別情報を前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置から前記識別情報に対応する前記カード作製情報を取得し、取得した前記カード作製情報で示される種類のカード基材を収納するカードマガジンからカード基材を搬出し、搬出した前記カード基材に対し、前記カード作製情報に含まれる前記画像データの画像を形成し、
前記複数のカードマガジンには、それぞれ、異なるデザインが印刷されたカード基材が収納されており、
前記カード作製情報で示される種類は、カード基材に印刷されているデザインに対応し、
前記カード基材は、合成樹脂を母材とする基材、及び前記基材上に積層された受容層を有する、印画物製造システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、前記ユーザ端末から前記カード作製情報を受信すると、前記識別情報を生成し、生成した前記識別情報をコード情報に変換して前記ユーザ端末へ送信し、
前記カードプリント装置は、前記ユーザ端末の表示部に表示された前記コード情報を読み取って、前記識別情報を取得する、請求項1に記載の印画物製造システム。
【請求項3】
サーバ装置が、ユーザ端末から、画像データ及びカード基材の種類を示す情報を含むカード作製情報を受信し、前記カード作製情報を、前記カード作製情報を識別する識別情報と対応付けて保存し、
種類毎に前記カード基材を収納する複数のカードマガジンを有するカードプリント装置が、前記識別情報を取得して前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置から前記識別情報に対応する前記カード作製情報を取得し、取得した前記カード作製情報で示される種類のカード基材を収納するカードマガジンからカード基材を搬出し、搬出した前記カード基材に対し、前記カード作製情報に含まれる前記画像データの画像を形成し、
前記複数のカードマガジンには、それぞれ、異なるデザインが印刷されたカード基材が収納されており、
前記カード作製情報で示される種類は、カード基材に印刷されているデザインに対応し、
前記カード基材は、合成樹脂を母材とする基材、及び前記基材上に積層された受容層を有する、印画物製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印画物製造システム及び印画物製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやスマートフォン等で撮影した画像を印画紙にオンデマンドプリントするサービスが知られている。例えば、利用者は、コンビニエンスストアや家電量販店等に設置されている画像プリント装置に対し、スマートフォンから画像データを転送する。画像プリント装置は、受信した画像データを、内部に収容するプリンタからプリント出力する。オンデマンドプリントサービスで提供されるプリント物は、印画紙を用いたものであり、折れやすく、耐久性が高くなかった。
【0003】
耐久性の高い樹脂カードに画像をプリントするカードプリンタが存在するが、当然、プリンタに装填されている色材を組み合わせた色(プロセスカラー)の画像しか再現できなかった。そのため、例えば、金色、シルバー、パール等の色を再現することはできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-208870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ユーザの好みや用途に適し、高い耐久性を有する印画物を製造することができる印画物製造システム及び印画物製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の印画物製造システムは、複数種類のカード基材を収納し、前記カード基材に画像を形成するカードプリント装置と、ユーザ端末から、画像データ及びカード基材の種類を示す情報を含むカード作製情報を受信し、前記カード作製情報を、前記カード作製情報を識別する識別情報と対応付けて保存するサーバ装置と、を備え、前記カードプリント装置は、前記識別情報を取得すると、取得した前記識別情報を前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置から前記識別情報に対応する前記カード作製情報を取得し、前記カード作製情報で示される種類の前記カード基材に対し、前記カード作製情報に含まれる前記画像データの画像を形成するものである。
【0007】
本発明の印画物製造方法は、サーバ装置が、ユーザ端末から、画像データ及びカード基材の種類を示す情報を含むカード作製情報を受信し、前記カード作製情報を、前記カード作製情報を識別する識別情報と対応付けて保存し、複数種類のカード基材を収納するカードプリント装置が、前記識別情報を取得して前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置から前記識別情報に対応する前記カード作製情報を取得し、前記カード作製情報で示される種類の前記カード基材に対し、前記カード作製情報に含まれる前記画像データの画像を形成するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザの好みや用途に適し、高い耐久性を有する印画物を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る印画物製造システムの概略構成図である。
図2】(a)~(c)はオリジナルカードの注文画面の例を示す図である。
図3】コード情報の表示画面の例を示す図である。
図4】サーバ装置の構成図である。
図5】カードプリント装置のハードウェア構成図である。
図6】カードプリント装置の機能ブロック図である。
図7】プリンタの概略構成図である。
図8】カードマガジンの斜視図である。
図9】(a)(b)はカード収納部の別の例を示す図である。
図10】熱転写シートの平面図である。
図11】プリンタの別の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る印画物製造システムの概略構成図である。図1に示すように、印画物製造システムは、サーバ装置1と、カードプリント装置2とを備え、ユーザが選択した画像を、複数のデザインから選択したデザインのカード基材にプリントし、オリジナルのカードを製造するものである。サーバ装置1は、インターネット等のネットワークを介して、カードプリント装置2やユーザ端末3と通信可能に接続されている。
【0012】
ユーザが所有するスマートフォン等のユーザ端末3には、オリジナルカードを注文するためのアプリ(アプリケーションプログラム)がインストールされている。このアプリを実行することで、ユーザ端末3にオリジナルカードの注文画面が表示される。
【0013】
例えば、図2(a)に示すような画像選択画面で、ユーザ端末3内の画像一覧が表示され、画像一覧から、カード基材にプリントしたい画像を選択する。
【0014】
次に、図2(b)に示すようなカード種類選択画面で、画像をプリントするカード種類を選択する。例えば、無地のカード、シンプルなデザインが予めプリントしてあるカード、限定デザインが予めプリントしてあるカード、裏面にペンなどで文字を書き込めるカードなどから、好みのカードを選択する。
【0015】
続いて、図2(c)に示すようなレイアウト選択画面で、レイアウトを選択する。ここで、レイアウトとは、カード基材において、選択した画像をプリントする領域の大きさや位置等である。例えば、画像を全面にプリントするレイアウト、画像を右半側にプリントするレイアウト、上限を除いた中央部に画像をプリントするレイアウトから、好みのレイアウトを選択する。
【0016】
画像を右半側にプリントするレイアウトや、上限を除いた中央部に画像をプリントするレイアウトを選択した場合は、レイアウト選択後に、余白部分(画像をプリントしない部分)に入れるデザインを選択する。
【0017】
ユーザ端末3は、ユーザが選択した画像データ、選択したカード種類情報及びレイアウト情報を含むカード作製情報を、サーバ装置1へ送信する。サーバ装置1は、カード作製情報を受信すると、このカード作製情報を一意に識別する識別情報を生成し、識別情報をバーコード等のコード情報に変換してユーザ端末3へ送信する。サーバ装置1は、カード作製情報と識別情報とを対応付けて保存する。
【0018】
ユーザは、カードプリント装置2の設置場所へ移動し、図3に示すように、ユーザ端末3にコード情報Bを表示し、カードプリント装置2にコード情報Bを読み取らせる。図3では、コード情報Bがバーコードである例を示しているが、二次元コードであってもよい。
【0019】
カードプリント装置2は、読み取ったコード情報Bから識別情報を取得し、識別情報をサーバ装置1へ送信する。サーバ装置1は、カードプリント装置2から受信した識別情報に対応するカード作製情報をカードプリント装置2へ送信する。
【0020】
カードプリント装置2は、サーバ装置1から受信したカード作製情報に基づいて、カードを作製する。後述するように、カードプリント装置2には、カード基材を種類毎に収納する複数の収納部が設けられており、カード作製情報で示される種類のカード基材を収納部から繰り出す。そして、カードプリント装置2は、繰り出したカード基材に、カード作製情報に含まれる画像を、カード作製情報に含まれるレイアウトに基づいてプリントする。
【0021】
このように、本実施形態によれば、特色などが使われたデザインが予め印刷された複数種類のカード基材から、好みのデザインのカード基材を選択し、ユーザ端末3等に保有している画像と組み合わせたオリジナルカードを製造することができる。カード基材を用いているため、耐久性の高いものとなる。
【0022】
次に、サーバ装置1の構成について説明する。サーバ装置1は、通信部、記憶部、CPU等を備えたコンピュータであり、CPUが記憶部内のカード作製プログラムを実行することで、図4に示すように、カード作製情報受信部11、識別情報生成部12、コード送信部13、識別情報受信部14及びカード作製情報送信部15の機能が実現される。
【0023】
カード作製情報受信部11は、ユーザ端末3からカード作製情報を受信する。カード作製情報は、カード基材にプリントする画像データ、使用するカード基材の種類、レイアウト情報、余白部のデザイン情報等を含む。
【0024】
識別情報生成部12は、受信したカード作製情報に対応する識別情報を生成する。識別情報は、例えば、ユーザ端末3にインストールされているアプリのアプリID、日時等を用いて生成され、複数桁の英数字や記号で構成される。カード作製情報と識別情報とが対応付けられて、記憶部10に保存される。
【0025】
コード送信部13は、識別情報をバーコードや二次元コードに変換し、コード情報をユーザ端末3へ送信する。
【0026】
識別情報受信部14は、カードプリント装置2から識別情報を受信する。この識別情報は、例えば、カードプリント装置2が、ユーザ端末3に表示されているコード情報を読み取って取得したものである。
【0027】
カード作製情報送信部15は、識別情報受信部14が受信した識別情報に対応するカード作製情報を記憶部10から取り出し、カードプリント装置2へ送信する。
【0028】
次に、カードプリント装置2の構成について説明する。図5に示すように、カードプリント装置2は、CPU20、メモリ21、タッチパネル22、読取装置23、プリンタ24及び通信装置25を備える。
【0029】
タッチパネル22は、ユーザに各種情報を提示すると共に、ユーザから操作指示を受け付ける。
【0030】
読取装置23は、例えば、ユーザ端末3に表示されたバーコードを読み取るバーコードリーダである。
【0031】
通信装置25は、サーバ装置1との間でデータの送受信を行う。
【0032】
CPU20がメモリ21に格納されている制御プログラムを実行することで、図6に示すように、識別情報取得部201、カード作製情報取得部202及びプリント制御部203の機能が実現される。
【0033】
ユーザがタッチパネル22を操作してカード作製処理を開始すると、識別情報取得部201は、ユーザ端末3にコード情報を表示して読取装置23にかざすよう指示する指示画面をタッチパネル22に表示する。識別情報取得部201は、読取装置23が読み取ったコード情報(例えばバーコード)から、コード情報が示す識別情報を取得する。
【0034】
カード作製情報取得部202は、識別情報取得部201が取得した識別情報をサーバ装置1へ送信し、識別情報に対応するカード作製情報を要求する。カード作製情報取得部202は、サーバ装置1からカード作製情報を取得する。
【0035】
プリント制御部203は、カード作製情報に基づいてプリンタ24を制御し、カード基材に画像をプリントする。
【0036】
図7に示すように、プリンタ24は、カード基材50を収納するカード収納部40、カード基材50を搬送する搬送部T、及びカード基材50に画像を印刷する印刷部60を有する。
【0037】
カード収納部40は、カード基材50を積層して収納する複数(図7に示す例では4つ)のカードマガジン40A~40Dを有する。カードマガジン40A~40Dには、互いに種類の異なるカード基材50が収納される。
【0038】
各カードマガジン40A~40Dに収納されるカード基材50は、図2(b)に示すカード種類選択画面で選択可能なカード種類に対応している。例えば、カードマガジン40Aには、無地のカード基材が収納される。カードマガジン40Bには、シンプルなデザインが予めプリントしてあるカード基材が収納される。カードマガジン40Cには、限定デザインが予めプリントしてあるカード基材が収納される。カードマガジン40Dには、裏面にペンなどで文字を書き込めるカード基材が収納される。
【0039】
カード収納部40は、各カードマガジン40A~40Dに収納されるカード基材50を1枚ずつ繰り出すことができる。例えば、図8に示すように、各カードマガジン40A~40Dは、側面下部に設けられた排出口41を介して、積層されているカード基材50を下から順に繰り出す。カードマガジン40A~40Dから繰り出されたカード基材50は、搬送部Tにより印刷部60へ搬送される。
【0040】
カードマガジン40A~40Dの別の構成を図9(a)、図9(b)に示す。図9(a)に示すように、カードマガジン40A~40Dは、上面が開口部となった筐体を有し、筐体内に複数のカード基材50が積層されて収納される。カードマガジン40A~40D内の底面にはスプリング等の弾性体(図示略)が設けられており、カード基材積層体を上方に付勢している。これにより、カードマガジン40A~40D内に積層配置されたカード基材のうち、最上層のカード基材の上面位置を一定にできる。
【0041】
カード収納部40には、上下左右に移動可能なアーム42が設けられており、アーム42の先端部に吸着装置43が取り付けられている。吸着装置43の下面部には吸着部43aが設けられている。吸着部43aが、カードマガジン40A~40Dに収納されている最上層のカード基材の上側の面を吸着し、図9(b)に示すように、カードマガジン40A~40Dから搬出する。搬出されたカード基材50は、搬送部Tにより印刷部60へ搬送される。
【0042】
カード基材50の裏面が上向きとなるようにカードマガジン40A~40Dに収納されている場合、吸着装置43により搬出されたカード基材50は、表裏反転機構(図示略)により反転してから、搬送部Tにより印刷部60へ搬送される。
【0043】
カード収納部40は、カード作製情報に基づいて、ユーザが選択した種類のカード基材を繰り出す。
【0044】
図7に示すように、印刷部60は、サーマルヘッド61とプラテンロール62との間に、熱転写シート70及びカード基材50を挟み込み、サーマルヘッド61により熱転写シート70を加熱し、熱転写シート70の色材をカード基材50に転写して画像を形成する。
【0045】
熱転写シート70は、供給部63から繰り出され、サーマルヘッド61を通って、回収部64に回収されるようになっている。例えば、熱転写シート70には、図10に示すように、イエローの色材を含有するイエロー色材層71、マゼンタの色材を含有するマゼンタ色材層72、シアンの色材を含有するシアン色材層73及び転写型の保護層74が面順次に設けられている。
【0046】
イエロー色材層71、マゼンタ色材層72、シアン色材層73に含有される色材は、例えば、昇華性染料である。熱転写シート70は、熱溶融性インキを含有する色材層を含んでいてもよい。保護層74には、透明な樹脂材料を用いることができる。
【0047】
印刷部60は、カード作製情報に含まれる画像データ及びレイアウト情報に基づいて、イエロー色材層71、マゼンタ色材層72及びシアン色材層73を加熱し、カード基材50の染料受容層に染料を移行して画像を形成する。また、画像形成後、カード基材50上に保護層74を転写する。
【0048】
カード基材50には、ゴールド、シルバー、パール等の特色インクによるデザインが予め印刷されており、これに、ユーザが保有する画像を印刷することで、オリジナルカードを製造することができる。
【0049】
上記実施形態において、カード基材50は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂を母材とした基材上に、受容層を積層したものである。なお、ICチップ等が埋め込まれてもよいことは明らかである。
【0050】
カード基材50は、箔押し加工、エンボス加工、スクラッチ加工、ホログラム加工等が施されていてもよい。
【0051】
上記実施形態では、1本の熱転写シート70に、イエロー色材層71、マゼンタ色材層72、シアン色材層73及び保護層74が面順次に設けられる構成について説明したが、図11に示すように、イエロー色材層71、マゼンタ色材層72、シアン色材層73及び保護層74がそれぞれ異なる熱転写シート70A~70Dに設けられていてもよい。
【0052】
印刷部60Aでは、サーマルヘッド61Aが、イエロー色材層を有する熱転写シート70Aを加熱し、カード基材50にイエローの色材を転写する。印刷部60Bでは、サーマルヘッド61Bが、マゼンタ色材層を有する熱転写シート70Bを加熱し、カード基材50にマゼンタの色材を転写する。印刷部60Cでは、サーマルヘッド61Cが、シアン色材層を有する熱転写シート70Cを加熱し、カード基材50にシアンの色材を転写する。印刷部60Dでは、サーマルヘッド61Dが、保護層を有する熱転写シート70Dを加熱し、カード基材50に保護層を転写する。
【0053】
ユーザ端末3からカードプリント装置2に対し、無線LAN等のネットワークを介してカード作製情報を転送してもよい。
【0054】
上記実施形態では、カード作製情報を識別する識別情報をサーバ装置1が生成する例について説明したが、ユーザ端末3が識別情報を生成してもよい。ユーザ端末3は、識別情報及びカード作製情報をサーバ装置1へ送信する。ユーザ端末3は、生成した識別情報をバーコードや二次元コードに変換して、ディスプレイに表示できる。
【0055】
カードプリント装置2は、ユーザ端末3に表示されたバーコードや二次元コードを読み取って識別情報を取得してもよいし、ユーザがタッチパネル22を操作して識別情報を入力することで取得してもよい。
【0056】
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更が可能であることは当業者に明らかである。
【符号の説明】
【0057】
1 サーバ装置
2 カードプリント装置
3 ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11