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特許7537316主装置、電話システム、および主装置の呼制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】主装置、電話システム、および主装置の呼制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/42 20060101AFI20240814BHJP
   H04Q 3/58 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
H04M3/42 Z
H04Q3/58 107
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021033009
(22)【出願日】2021-03-02
(65)【公開番号】P2022134002
(43)【公開日】2022-09-14
【審査請求日】2023-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】堀田 直斗
(72)【発明者】
【氏名】藤田 壮太郎
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-147728(JP,A)
【文献】特開2014-140261(JP,A)
【文献】特開平04-269059(JP,A)
【文献】特開2002-033831(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/42
H04Q 3/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電話機を収容する主装置であって、
前記電話機間に通話路を確立する呼制御手段と、
前記呼制御手段により確立された通話路を介して、前記電話機間の通話を中継する中継手段と、を備え、
前記呼制御手段は、
前記電話機から受け付けた接続要求に従って第1の前記電話機を呼出中に、接続要求元の前記電話機から、第2の前記電話機の指定を伴う追加の接続要求を受け付けた場合に、当該第1の前記電話機の呼出状態を維持したまま、当該第1の前記電話機の着信音とは異なる着信音により当該第2の前記電話機を呼出し、呼出中のいずれかの前記電話機が応答したならば、応答した前記電話機と接続要求元の前記電話機との間に通話路を確立するとともに、応答した前記電話機以外の前記電話機の呼出を終了する
ことを特徴とする主装置。
【請求項2】
請求項1に記載の主装置であって、
前記呼制御手段は、
前記追加の接続要求に従って前記第2の前記電話機を呼出中に、接続要求元の前記電話機から当該追加の接続要求の取消要求を受け付けた場合、当該第2の前記電話機の呼出を終了する
ことを特徴とする主装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の主装置であって、
前記電話機毎にユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記呼制御手段が前記追加の接続要求に従って呼出する前記第2の前記電話機に、前記呼制御手段が前記接続要求に従って呼出中の前記第1の前記電話機に紐付けられて前記ユーザ情報記憶手段に記憶されている前記ユーザ情報を含む発信先情報を送信する発信先情報送信手段と、をさらに備えている
ことを特徴とする主装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の主装置であって、
前記電話機毎に、当該電話機以外の前記電話機各々に対応付けられて当該電話機に設けられた表示部各々に、当該表示部に対応する前記電話機の状態を表示させる状態表示制御手段をさらに備え、
前記状態表示制御手段により、呼出中の前記電話機に対応する前記表示部に表示される当該電話機の状態は、前記接続要求に従った呼出状態と、前記追加の接続要求に従った呼出状態と、において表示態様が互いに異なる
ことを特徴とする主装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の主装置と、
前記主装置に収容された複数の電話機と、を備えている
ことを特徴とする電話システム。
【請求項6】
複数の電話機を収容する主装置の呼制御方法であって、
前記電話機から接続要求を受け付けると、当該接続要求で指定されている第1の前記電話機を呼出し、
前記第1の前記電話機の呼出中に、接続要求元の前記電話機から、第2の前記電話機の指定を伴う追加の接続要求を受け付けると、当該第1の前記電話機の呼出状態を維持したまま、当該第1の前記電話機の着信音とは異なる着信音により当該第2の前記電話機を呼出し、
呼出中のいずれかの前記電話機が応答すると、応答した前記電話機と接続要求元の前記電話機との間に通話路を確立するとともに、応答した前記電話機以外の前記電話機の呼出を終了する
ことを特徴とする主装置の呼制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主装置に関し、特に、主装置が収容する複数の電話機に対する呼制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、内線端末から他の内線端末に発信する場合に、相手ビジー等に対して効率よく内線の接続を行うことができる主装置(構内交換機)が開示されている。
【0003】
この主装置は、内線端末が他の内線端末へ発信する場合に、発信元の内線端末から複数の内線番号の指定を一連の操作で受け付ける。そして、これらの内線番号により特定される複数の内線端末のうち、着信可能なすべての内線端末を一斉に呼出して、最初に応答した内線端末と発信元の内線端末との間に通話路を確立するとともに、他の内線端末の呼出を終了する。あるいは、これらの内線番号により特定される複数の内線端末のうち、着信可能なすべての内線端末をタイマで順番に切り替えて呼出し、呼出中の内線端末が応答したならば、この内線端末と発信元の内線端末との間に通話路を確立する。または、これらの内線番号により特定される複数の内線端末のうち、着信可能な内線端末を一つ選択して呼出し、呼出中の内線端末が応答したならば、この内線端末と発信元の内線端末との間に通話路を確立する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平5-308671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
呼出中の発信先が応答しない場合、この発信先に加えて、発信元ユーザの要件に対応可能な別の発信先を追加して呼出したいことがある。しかしながら、特許文献1に記載の主装置はこのような事情を考慮していない。
【0006】
すなわち、特許文献1に記載の主装置は、一連の操作で指定された複数の発信先のうち、着信可能なすべての発信先を一斉に呼出、あるいは、タイマで順番に切り替えて呼出、または、着信可能な発信先を一つ選択して呼出するものであり、ある発信先を呼出中に、この呼出状態を維持したまま、この発信先に加えて別の発信先を追加して呼出することはできない。また、発信元ユーザによってメイン担当ユーザおよびサブ担当ユーザがそれぞれ発信先として指定された場合、サブ担当ユーザは、自身の内線端末が鳴動すれば、メイン担当ユーザが応答可能な状態になっていることを認識できたとしても応答してしまう可能性がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ある発信先を呼出中に別の発信先を追加して呼出することができ、かつ、この別の発信先に、自身に対する呼出が追加の呼出であることを知らせることができる、利便性に優れた主装置の呼制御技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の主装置は、電話機からの接続要求に従ってこの接続要求で指定された接続要求先(発信先)を呼出中に、この電話機から追加の接続要求を受け付けたならば、呼出状態を維持したまま、この追加の接続要求で指定された接続要求先を呼出する。そして、いずれかの接続要求先が応答したならば、この接続要求先と接続要求元(発信元)の電話機との間に通話路を確立するとともに、他の接続要求先の呼出を終了する。また、主装置は、追加の接続要求で指定された接続要求先に対する着信音を、最初の接続要求で指定された接続要求先に対する着信音と異ならせる。
【0009】
例えば、本発明は、
複数の電話機を収容する主装置であって、
前記電話機間に通話路を確立する呼制御手段と、
前記呼制御手段により確立された通話路を介して、前記電話機間の通話を中継する中継手段と、を備え、
前記呼制御手段は、
前記電話機から受け付けた接続要求に従って第1の前記電話機を呼出中に、接続要求元の前記電話機から、第2の前記電話機の指定を伴う追加の接続要求を受け付けた場合に、当該第1の前記電話機の呼出状態を維持したまま、当該第1の前記電話機の着信音とは異なる着信音により当該第2の前記電話機を呼出し、呼出中のいずれかの前記電話機が応答したならば、応答した前記電話機と接続要求元の前記電話機との間に通話路を確立するとともに、応答した前記電話機以外の前記電話機の呼出を終了する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、呼出中の接続要求先(発信先)が応答しない場合には、この接続要求先に加えて、この接続要求先に対する要件に対応可能な別の接続要求先を追加接続要求先として追加して呼出することが可能となる。また、接続要求先の着信音と追加接続要求先の着信音とを異ならせているので、この追加接続要求先に、自身に対する呼出が追加の呼出であることを知らせることができる。したがって、利便性に優れた主装置の呼制御技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係る電話システムの概略構成図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係る電話システムの第1の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図3図3は、本発明の一実施の形態に係る電話システムの第1の動作例を説明するためのシーケンス図であり、図2の続きである。
図4図4は、本発明の一実施の形態に係る電話システムの第1の動作例を説明するためのシーケンス図であり、図3の続きである。
図5図5は、本発明の一実施の形態に係る電話システムの第2の動作例を説明するためのシーケンス図である。
図6図6は、主装置1の概略機能構成図である。
図7図7は、ファンクションキー設定情報記憶部14の記憶内容例を模式的に表した図である。
図8図8は、主装置1の内線発信処理を説明するためのフロー図である。
図9図9は、主装置1の内線発信処理を説明するためのフロー図であり、図8の続きである。
図10図10は、主装置1の内線発信処理を説明するためのフロー図であり、図9の続きである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る電話システムの概略構成図である。
【0014】
図示するように、本実施の形態に係る電話システムは、IP(Internet Protocol)電話網、PSTN(Public Switched Telephone Network)等の外線電話網3およびLAN(Local Area Network)、アナログ回線等で構成された内線電話網4に接続された主装置1と、内線電話網4を介して主装置1に収容された複数の電話機2-1~2-3(以下、単に電話機2とも呼ぶ)と、を備えている。
【0015】
主装置1は、電話機2と連携して、電話機2と電話機2との間、あるいは電話機2と外線電話網3との間に通話路を確立し、この通話路を介して電話機2と通話相手との間の通話を中継する。
【0016】
図2図4は、本実施の形態に係る電話システムの第1の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0017】
電話機2-1は、電話機2-2の指定を伴う発信操作(電話機2-2が割り当てられているファンクションキーの押下操作)をユーザから受け付けると(S100)、接続要求先として電話機2-2の指定を伴う接続要求(電話機2-2が割り当てられているファンクションキーの押下信号)を主装置1に送信する(S101)。
【0018】
これを受けて、主装置1は、接続要求元の電話機2-1に呼出音を送出するとともに(S102)、この電話機2-1に、接続要求先の電話機2-2の指定を伴う発信表示指示(電話機2-2が割り当てられているファンクションキーに対応するLED(Light Emitting Diode)の例えば緑点滅指示)を送信する(S103)。
【0019】
また、主装置1は、接続要求先の電話機2-2に着信鳴動指示を送信して電話機2-2を呼出するとともに(S104)、この電話機2-2に、接続要求元の電話機2-1の指定を伴う着信表示指示(電話機2-1が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば緑点滅指示)を送信する(S105)。
【0020】
さらに、主装置1は、接続要求元の電話機2-1および接続要求先の電話機2-2の指定を伴う使用中表示指示(電話機2-1、2-2が割り当てられているファンクションキー各々に対応するLEDの例えば赤点灯指示)を接続要求元および接続要求先以外の電話機2-3に送信する(S106)。
【0021】
接続要求元の電話機2-1は、主装置1から受信した呼出音を出力するとともに、主装置1から受信した発信表示指示に従い、接続要求先の電話機2-2へ発信中であることを示す所定の発信表示(電話機2-2が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば緑点滅)を行う(S107)。
【0022】
接続要求先の電話機2-2は、主装置1から受信した着信鳴動指示に従って着信鳴動するとともに(S108)、主装置1から受信した着信表示指示に従い、接続要求元の電話機2-1から着信中であることを示す所定の着信表示(電話機2-1が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば緑点滅)を行う(S109)。
【0023】
接続要求元および接続要求先以外の電話機2-3は、主装置1から受信した使用中表示指示に従い、接続要求元の電話機2-1および接続要求先の電話機2-2が使用中であることを示す所定の使用中表示(使用中の電話機2-1、2-2が割り当てられているファンクションキー各々に対応するLEDの例えば赤点灯)を行う(S110)。
【0024】
その後、接続要求元の電話機2-1は、電話機2-3の指定を伴う追加発信操作(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーの押下操作)をユーザから受け付けると(S111)、追加接続要求先として電話機2-3の指定を伴う追加接続要求(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーの押下信号)を主装置1に送信する(S112)。
【0025】
これを受けて、主装置1は、追加接続要求元の電話機2-1に、追加接続要求先の電話機2-3の指定を伴う追加発信表示指示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの、例えば上述の発信表示とは異なる周期での緑点滅指示)を送信する(S113)。
【0026】
また、主装置1は、追加接続要求先の電話機2-3に追加着信鳴動指示を送信してこの電話機2-3を呼出するとともに(S114)、この電話機2-3に、追加接続要求元の電話機2-1の指定を伴う追加着信表示指示(電話機2-1が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの、例えば上述の着信表示とは異なる周期での緑点滅指示)を送信する(S115)。
【0027】
さらに、主装置1は、追加接続要求先の電話機2-3の指定を伴う使用中表示指示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば赤点灯指示)を、追加接続要求元および追加接続要求先以外の電話機2-2に送信する(S116)。
【0028】
追加接続要求元(接続要求元)の電話機2-1は、主装置1から受信した追加発信表示指示に従い、追加接続要求先の電話機2-3へ追加発信中であることを示す所定の追加発信表示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの、例えば上述の発信表示とは異なる周期での緑点滅)を行う(S117)。
【0029】
追加接続要求先の電話機2-3は、主装置1から受信した追加着信鳴動指示に従って、上述の着信鳴動指示とは異なる着信音により追加着信鳴動するとともに(S118)、主装置1から受信した追加着信表示指示に従い、追加接続要求元の電話機2-1から追加着信中であることを示す所定の追加着信表示(電話機2-1が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの、例えば上述の着信表示とは異なる周期での緑点滅)を行う(S119)。
【0030】
接続要求先の電話機2-2は、主装置1から受信した使用中表示指示に従い、追加接続要求先の電話機2-3が使用中であることを示す所定の使用中表示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば赤点灯)を行う(S120)。
【0031】
その後、追加接続要求先の電話機2-3がユーザから応答操作(オフフック操作)を受け付けたものとする(S121)。電話機2-3は、追加着信鳴動を停止して(S122)、接続応答(オフフック信号)を主装置1に送信する(S123)。
【0032】
これを受けて、主装置1は、追加接続要求元(接続要求元)の電話機2-1に対する呼出音の送出を停止するとともに(S124)、電話機2-1、2-3各々との通話路を確立して両者を中継する(S125)。これにより、電話機2-1と電話機2-3との通話が可能となる。
【0033】
また、主装置1は、追加接続要求元(接続要求元)の電話機2-1に、接続応答した追加接続要求先の電話機2-3の指定を伴う通話中表示指示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば緑点灯指示)を送信するとともに(S126)、接続応答しなかった接続要求先の電話機2-2の指定を伴う待機中表示指示(電話機2-2が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば消灯指示)を送信する(S127)。
【0034】
また、主装置1は、接続応答した追加接続要求先の電話機2-3に、追加接続要求元の電話機2-1の指定を伴う通話中表示指示(電話機2-1が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば緑点灯指示)を送信するとともに(S128)、接続応答しなかった接続要求先の電話機2-2の指定を伴う待機中表示指示(電話機2-2が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば消灯指示)を送信する(S129)。
【0035】
さらに、主装置1は、接続応答しなかった接続要求先の電話機2-2に、着信鳴動停止指示を送信するとともに(S130)、追加接続要求元(接続要求元)の電話機2-1および追加接続要求先の電話機2-3の指定を伴う使用中表示指示(電話機2-1、2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば赤点灯指示)を送信する(S131)。
【0036】
追加接続要求元(接続要求元)の電話機2-1は、主装置1から受信した通話中表示指示に従い、追加接続要求先の電話機2-3と通話中であることを示す所定の通話中表示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば緑点灯)を行う(S132)。また、主装置1から受信した待機中表示指示に従い、接続応答しなかった接続要求先の電話機2-2が待機中であることを示す所定の待機中表示(電話機2-2が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば消灯)を行う(S133)。
【0037】
接続応答した追加接続要求先の電話機2-3は、主装置1から受信した通話中表示指示に従い、追加接続要求元(接続要求元)の電話機2-1と通話中であることを示す所定の通話中表示(電話機2-1が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば緑点灯)を行う(S134)。また、主装置1から受信した待機中表示指示に従い、接続応答しなかった接続応答先の電話機2-2が待機中であることを示す所定の表示(電話機2-2が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば消灯)を行う(S135)。
【0038】
接続応答しなかった接続応答先の電話機2-2は、主装置1から受信した着信鳴動停止指示に従い着信鳴動を停止するとともに(S136)、主装置1から受信した使用中表示指示に従い、追加接続要求元(接続要求元)の電話機2-1および追加接続要求先の電話機2-3が使用中であることを示す所定の使用中表示(電話機2-1、2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば赤点灯)を行う(S137)。
【0039】
図5は、本実施の形態に係る電話システムの第2の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0040】
図2および図3に示すS100~S120の実施により、主装置1は、電話機2-2の呼出状態を維持したまま、電話機2-3を追加で呼出しているものとする(S150)。
【0041】
追加接続要求元(接続要求元)の電話機2-1は、追加接続要求先の電話機2-3の指定を伴う追加発信取消操作(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーの再押下操作)をユーザから受け付けると(S151)、追加接続要求先の電話機2-3の指定を伴う追加接続取消要求(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーの押下信号)を主装置1に送信する(S152)。
【0042】
これを受けて、主装置1は、追加接続取消要求元(接続要求元)の電話機2-1に、追加接続取消要求先の電話機2-3の指定を伴う待機中表示指示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば消灯指示)を送信する(S153)。
【0043】
また、主装置1は、追加接続取消要求先の電話機2-3に、追加着信鳴動停止指示を送信するとともに(S154)、追加接続取消要求元(接続要求元)の電話機2-1の指定を伴う使用中表示指示(電話機2-1が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば赤点灯指示)を送信する(S155)。
【0044】
さらに、主装置1は、接続要求先の電話機2-2に、追加接続取消要求先の電話機2-3の指定を伴う待機中表示指示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば消灯指示)を送信する(S156)。
【0045】
追加接続取消要求元(接続要求元)の電話機2-1は、主装置1から受信した待機中表示指示に従い、追加接続取消要求先の電話機2-3が待機中であることを示す所定の待機中表示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば消灯)を行う(S157)。
【0046】
追加接続取消要求先の電話機2-3は、主装置1から受信した追加着信鳴動停止指示に従い、追加着信鳴動を停止するとともに(S158)、主装置1から受信した使用中表示指示に従い、追加接続取消要求元(接続要求元)の電話機2-1が使用中であることを示す所定の使用中表示(電話機2-1が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば赤点灯)を行う(S159)。
【0047】
接続要求先の電話機2-2は、主装置1から受信した待機中表示指示に従い、追加接続取消要求先の電話機2-3が待機中であることを示す所定の待機中表示(電話機2-3が割り当てられているファンクションキーに対応するLEDの例えば消灯)を行う(S160)。
【0048】
つぎに、本実施の形態に係る電話システムを構成する主装置1の詳細を説明する。
【0049】
なお、電話機2は、LED付きのファンクションキーを備えたボタン電話機等の既存の内線電話機を利用できるので、その詳細な説明を省略する。
【0050】
図6は、主装置1の概略機能構成図である。
【0051】
図示するように、主装置1は、内線電話網インターフェース部10と、外線電話網インターフェース部11と、呼制御部12と、中継部13と、ファンクションキー設定情報記憶部14と、状態表示制御部15と、を備えている。
【0052】
内線電話網インターフェース部10は、内線電話網4に接続するためのインターフェースであり、外線電話網インターフェース部11は、外線電話網3に接続するためのインターフェースである。
【0053】
呼制御部12は、電話機2と連携して呼制御処理を実施することにより、この電話機2と通話相手(他の電話機2あるいは外線電話網3)との間に通話路を確立する。
【0054】
中継部13は、呼制御部12により確立された通話路を介して、電話機2と通話相手(他の電話機2あるいは外線電話網3)との通話を中継する。
【0055】
ファンクションキー設定情報記憶部14には、電話機2毎に、ファンクションキーの設定情報が記憶されている。
【0056】
図7は、ファンクションキー設定情報記憶部14の記憶内容例を模式的に表した図である。
【0057】
図示するように、ファンクションキー設定情報記憶部14には、電話機2毎にファンクションキー設定情報のレコード140が記憶されている。このレコード140は、電話機2の識別情報である電話機IDが登録されたフィールド141と、この電話機2が備えるファンクションキー「F1」に割り当てられている電話機2の電話機IDが登録されたフィールド142と、この電話機2が備えるファンクションキー「F2」に割り当てられている電話機2の電話機IDが登録されたフィールド143と、を有する。
【0058】
状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、電話機2毎に、この電話機2が備える、他の電話機2がそれぞれ割り当てられたファンクションキーのLEDを、このファンクションキーに割り当てられた他の電話機2の状態(待機中、発信中、追加発信中、着信中、追加着信中、通話中、および使用中のいずれか)を示す表示形態で表示させる。
【0059】
なお、図6に示す主装置1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるか、DSP(Digital Signal Processor)等の計算機によりソフトウエア的に実現される。あるいは、CPUと、メモリと、ハードディスク、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、NIC(Network Interface Card)等の通信インターフェースと、を備えたPC等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現される。
【0060】
図8図10は、主装置1の内線発信処理を説明するためのフロー図である。
【0061】
なお、主装置1の外線発信処理および着信処理は、既存の一般的な主装置の外線発信処理および着信処理と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0062】
このフローは、呼制御部12が、いずれかの電話機2から、待機中の他の電話機2が割り当てられたファンクションキーの押下信号を受信することにより開始される。なお、呼制御部12は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、ファンクションキーの押下信号の送信元電話機2のファンクションーに紐付けられている他の電話機2を特定し、この特定した他の電話機2が待機中であるか否かを判断する。
【0063】
まず、呼制御部12は、ファンクションキーの押下信号が接続要求であるか、それとも追加接続要求であるかを判断する(S200)。具体的には、ファンクションキーの押下信号送信元の電話機2が発信中でないならば、この電話機2を接続要求元(発信元)、このファンクションーに紐付けられている他の電話機2を接続要求先(発信先)とする接続要求と判断し、発信中であるならば、この電話機2を追加接続要求元(追加発信元)、このファンクションーに紐付けられている他の電話機2を追加接続要求先(追加発信先)とする追加接続要求と判断する。そして、追加接続要求である場合(S200で「追加接続要求」)、S217に移行し、接続要求である場合(S200で「接続要求」)、S201に移行する。
【0064】
S201において、呼制御部12は、接続要求元の電話機2に呼出音を送出するとともに(S201)、接続要求元の電話機2から接続要求先の電話機2への発信表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求元の電話機2のファンクションキーのうち、接続要求先の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの発信表示指示(例えば緑点滅指示)を、接続要求元の電話機2に送信する(S202)。
【0065】
また、呼制御部12は、接続要求先の電話機2に、着信鳴動指示を送信して接続要求先の電話機2を呼出するとともに(S203)、接続要求元の電話機2から接続要求先の電話機2への着信表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求先の電話機2のファンクションキーのうち、接続要求元の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの着信表示指示(例えば緑点滅指示)を接続要求先の電話機2に送信する(S204)。
【0066】
さらに、呼制御部12は、接続要求元および接続要求先以外の電話機2各々における接続要求元および接続要求先の電話機2の使用中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求元および接続要求先以外の電話機2毎に、この電話機2のファンクションキーのうち、接続要求元および接続要求先の電話機2がそれぞれ割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLED各々の使用中表示指示(例えば赤点灯指示)を、この電話機2に送信する(S205)。
【0067】
その後、呼制御部12は、接続要求先の電話機2から接続応答(オフフック信号)を受信すると(S206でYES)、接続要求元の電話機2に対する呼出音送出を停止して(S207)、接続要求元および接続要求先の電話機2各々との通話路を確立する。これを受けて、中継部13は、接続要求元および接続要求先の電話機2各々との通話路を中継して、両者間の通話を開始する(S208)。
【0068】
つぎに、呼制御部12は、接続要求元の電話機2における接続要求先の電話機2との通話中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求元の電話機2のファンクションキーのうち、接続要求先の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの通話中表示指示(例えば緑点灯指示)を接続要求元の電話機2に送信する(S209)。
【0069】
それから、呼制御部12は、接続要求先の電話機2に対する接続要求元の電話機2との通話中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求先の電話機2のファンクションキーのうち、接続要求元の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの通話中表示指示を、接続要求先の電話機2に送信する(S210)。
【0070】
また、呼制御部12は、接続要求元の電話機2からファンクションキーの押下信号を受信すると、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求元の電話機2においてこのファンクションキーに接続要求先の電話機2が割り当てられているならば、この押下信号が、この接続要求先の電話機2に対する接続取消要求であると判断し(S211でYES)、接続要求元の電話機2への呼出音送出を停止するとともに(S212)、接続要求元の電話機2における接続要求先の電話機2の待機中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求元の電話機2のファンクションキーのうち、接続要求先の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの待機中表示指示(例えば消灯指示)を、接続要求元の電話機2に送信する(S213)。
【0071】
つぎに、呼制御部12は、接続要求先の電話機2に着信鳴動停止指示を送信して接続要求先の電話機2の呼出を停止するとともに(S214)、接続要求先の電話機2における接続要求元の電話機2の待機中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求先の電話機2のファンクションキーのうち、接続要求元の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの待機中表示指示を接続要求先の電話機2に送信する(S215)。
【0072】
それから、呼制御部12は、接続要求元および接続要求先以外の電話機2各々における接続要求元および接続要求先の電話機2の待機中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求元および接続要求先以外の電話機2毎に、この電話機2のファンクションキーのうち、接続要求元および接続要求先の電話機2がそれぞれ割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLED各々の待機中表示指示を、この電話機2に送信する(S216)。
【0073】
一方、S217において、呼制御部12は、追加接続要求元の電話機2から追加接続要求先の電話機2への追加発信表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、追加接続要求元の電話機2のファンクションキーのうち、追加接続要求先の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの追加発信表示指示(例えば発信表示指示とは異なる周期の緑点滅指示)を追加接続要求元の電話機2に送信する。
【0074】
また、呼制御部12は、着信鳴動指示とは異なる着信音の指定を伴う追加着信鳴動指示を追加接続要求先の電話機2に送信して追加接続要求先の電話機2を呼出するとともに(S218)、追加接続要求元の電話機2から追加接続要求先の電話機2への追加着信表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、追加接続要求先の電話機2のファンクションキーのうち、追加接続要求元の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの追加着信表示指示(例えば着信表示指示とは異なる周期の緑点滅指示)を追加接続要求先の電話機2に送信する(S219)。
【0075】
さらに、呼制御部12は、追加接続要求元および追加接続要求先以外の電話機2各々における追加接続要求先の電話機2の使用中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、追加接続要求元および追加接続要求先以外の電話機2毎に、この電話機2のファンクションキーのうち、追加接続要求先の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの使用中表示指示を、この電話機2に送信する(S220)。
【0076】
その後、呼制御部12は、接続要求先あるいは追加接続要求先の電話機2から接続応答を受信すると(S221でYES)、接続要求元(追加接続要求元)の電話機2に対する呼出音送出を停止して(S222)、接続要求元および接続応答元(接続要求先あるいは追加接続要求先)の電話機2各々との通話路を確立する。これを受けて、中継部13は、接続要求元および接続応答元の電話機2各々との通話路を中継して両者間の通話を開始する(S223)。
【0077】
つぎに、呼制御部12は、接続要求元(追加接続要求元)の電話機2に対する接続応答元の電話機2との通話中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求元の電話機2のファンクションキーのうち、接続応答元の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの通話中表示指示を接続要求元の電話機2に送信する(S224)。
【0078】
それから、呼制御部12は、状態表示制御部15に、接続要求元(追加接続要求元)の電話機2に対して未応答であった呼出中電話機2(接続応答元以外の呼出中電話機2:接続応答元が接続要求先ならば追加接続要求先の電話機2、接続応答元が追加接続要求先ならば接続要求先および接続応答元以外の追加接続要求先の電話機2)の待機中表示を指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続応答元の電話機2のファンクションキーのうち、接続応答元以外の呼出中電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの待機中表示指示を接続要求元の電話機2に送信する(S225)。
【0079】
また、呼制御部12は、接続応答元の電話機2における接続要求元(追加接続要求元)の電話機2との通話中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続応答元の電話機2のファンクションキーのうち、接続要求元(追加接続要求元)の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの通話中表示指示を接続応答元の電話機2に送信する(S226)。
【0080】
それから、呼制御部12は、接続応答元の電話機2における接続応答元以外の呼出中電話機2の待機中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続応答元の電話機2のファンクションキーのうち、接続応答元以外の呼出中電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの待機中表示指示を接続応答元の電話機2に送信する(S227)。
【0081】
つぎに、呼制御部12は、接続応答元以外の呼出中電話機2に着信鳴動停止指示(接続応答元の電話機2が接続要求先であるならば追加着信鳴動停止指示)を送信して、この電話機2の呼出を停止するとともに(S228)、この呼出を停止した電話機2における接続要求元(追加接続要求元)および接続応答元の電話機2の使用中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、この呼出を停止した電話機2のファンクションキーのうち、接続要求元(追加接続要求元)および接続応答元の電話機2各々が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの使用中表示指示を、この呼出を停止した電話機2に送信する(S229)。
【0082】
また、呼制御部12は、接続要求元の電話機2からファンクションキーの押下信号を受信すると、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求元(追加接続要求元)の電話機2においてこのファンクションキーに呼出中の接続要求先あるいは追加接続要求先の電話機2が割り当てられているならば、この押下信号が、この電話機2に対する接続取消要求あるいは追加接続取消要求と判断し(S230でYES)、接続要求元(追加接続要求元)の電話機2における接続要求先(追加接続取消要求の場合は追加接続要求先)の電話機2の待機中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続要求元(追加接続要求元)の電話機2のファンクションキーのうち、接続要求先(追加接続取消要求の場合は追加接続要求先)の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの待機中表示指示を接続要求元(追加接続要求元)の電話機2に送信する(S231)。
【0083】
つぎに、呼制御部12は、接続要求先(追加接続取消要求の場合は追加接続要求先)の電話機2に着信鳴動停止指示(追加接続取消要求の場合は追加着信鳴動停止指示)を送信して、この接続要求先の電話機2の呼出を停止するとともに(S232)、この接続要求先の電話機2における接続要求元(追加接続要求元)の電話機2の使用中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、この接続要求先(追加接続取消要求の場合は追加接続要求先)の電話機2のファンクションキーのうち、接続要求元(追加接続要求元)の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの使用中表示指示を、この接続要求先(追加接続取消要求の場合は追加接続要求先)の電話機2に送信する(S233)。
【0084】
それから、呼制御部12は、接続取消要求先あるいは追加接続取消要求先以外の呼出中電話機2における接続取消要求先あるいは追加接続取消要求先の電話機2の待機中表示を状態表示制御部15に指示する。これを受けて、状態表示制御部15は、ファンクションキー設定情報記憶部14を参照して、接続取消要求先あるいは追加接続取消要求先以外の呼出中電話機2各々において、接続取消要求先あるいは追加接続取消要求先の電話機2が割り当てられているファンクションキーを検索し、このファンクションキーに対応するLEDの待機中表示指示を、この呼出中の電話機2に送信する(S234)。
【0085】
その後、呼制御部12は、接続取消要求元あるいは追加接続取消要求元の電話機2によって呼出中の電話機2があるならば(S235でYES)、S221に戻る。
【0086】
以上、本発明の一実施の形態について説明した。
【0087】
本実施の形態において、電話機2のユーザは、呼出中の電話機2が応答しない場合には、この電話機2に加えて、この電話機2のユーザに対する要件に対応可能な別のユーザの電話機2を追加接続要求先として呼出することが可能となる。また、接続要求先の着信音と追加接続要求先の着信音とを異ならせているので、接続要求先および追加接続要求先の電話機2のユーザに、自身に対する呼出が通常の着信であるか、それとも追加着信であるかを知らせることができる。したがって、本実施の形態によれば、利便性に優れた主装置1の呼制御技術を提供することができる。
【0088】
また、本実施の形態において、主装置1は、接続要求元の電話機2からの追加接続要求に従って追加接続要求先の電話機2を呼出中に、追加接続要求元(接続要求元)の電話機2から追加接続取消要求(追加接続要求先の電話機2が割り当てられたファンクションキーの押下信号)を受信した場合、接続要求先の呼出状態を維持したまま、追加接続要求先の呼出を終了するので、内線発信操作の利便性がさらに向上する。
【0089】
さらに、本実施の形態において、主装置1は、電話機2毎に、この電話機2が備える複数のファンクションキーをこの電話機2以外の他の電話機2各々に対応付け、この電話機2以外の他の電話機2各々の状態を、それぞれ対応するファンクションキーのLEDにより表示する。この際、接続要求先および追加接続要求先の電話機2においては、接続要求元の電話機2に対応するファンクションキーのLEDの表示態様を、着信と追加着信とにおいて、異ならせている。したがって、本実施の形態によれば、電話機2のユーザに、自身に対する呼出が通常の着信かそれとも追加着信であるかを視覚で知らせることができる。このため、着信応答操作の利便性がさらに向上する。
【0090】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0091】
例えば、上記の実施の形態において、主装置1は、電話機2から他の電話機2が割り当てられたファンクションキーの押下信号により、このファンクションキーが割り当てられた電話機2の指定を伴う各種要求(接続要求、追加接続要求、接続取消要求、追加接続取消要求)を受信している。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、電話機2から他の電話機2の内線番号を示すDT(Dial Tone)信号により、この内線番号が割り当てられた電話機2の指定を伴う各種要求を受信しもよい。
【0092】
また、上記の実施の形態において、主装置1は、電話機2毎に、この電話機2が備える複数のファンクションキーをこの電話機2以外の他の電話機2各々に対応付け、この電話機2以外の他の電話機2各々の状態を、それぞれ対応するファンクションキーのLEDに表示している。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、電話機2毎に、この電話機2が備えるLCD(Liquid Crystal Display)に、この電話機2以外の他の電話機2各々の状態を一覧表示するようにしてもよい。
【0093】
また、上記の実施の形態において、主装置1に、電話機2各々のユーザ名を含むユーザ情報を電話機2に紐付けて記憶するユーザ情報記憶部と、ユーザ情報記憶部を参照して、呼制御部12が追加接続要求に従って呼出中の追加接続要求先の電話機2に、呼制御部12が接続要求に従って呼出中の接続要求先の電話機2のユーザ情報を含む発信先情報を送信する発信先情報送信部と、を設けてもよい。そして、追加接続要求先の電話機2が備えるLCDに、接続要求先の電話機2のユーザ情報を表示することにより、追加接続要求先の電話機2のユーザは、接続要求先のユーザ情報を確認して、着信に応答可能か否かを判断することができる。
【符号の説明】
【0094】
1:主装置 2、2-1~2-3:電話機 3:外線電話網
4:内線電話網 10:内線電話網インターフェース部
11:外線電話網インターフェース部 12:呼制御部
13:中継部 14:ファンクションキー設定情報記憶部
15:状態表示制御部
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図10