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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】内燃機関の吸気装置
(51)【国際特許分類】
   F02M 35/104 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
F02M35/104 P
F02M35/104 S
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021055771
(22)【出願日】2021-03-29
(65)【公開番号】P2022152842
(43)【公開日】2022-10-12
【審査請求日】2024-01-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白川 幸一
(72)【発明者】
【氏名】辻 勇佑
【審査官】津田 真吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-82740(JP,A)
【文献】特開2012-215132(JP,A)
【文献】特開2008-38750(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 35/10
F01M 13/00
F02M 26/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の気筒を有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックに取付けられるシリンダヘッドとを有する内燃機関の吸気装置であって、
サージタンクと、前記シリンダヘッドに取付けられる取付フランジと、前記取付フランジと前記サージタンクとの間に並列に設置される複数の分岐管とを有し、前記複数の分岐管のうち、隣接する少なくとも2つの分岐管が気筒列方向に湾曲する湾曲部を有する吸気マニホールドと、
前記2つの分岐管に挟まれる空間に設置され、所定の流体が流れる配管と、
前記配管を前記吸気マニホールドに保持する配管保持部とを備え、
前記配管保持部は、その断面がU字状に形成され、かつその両側壁が前記2つの分岐管の外壁に沿って湾曲していることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
【請求項2】
前記吸気マニホールドを前記2つの分岐管の配列方向から見た場合、前記2つの分岐管は、前記サージタンクから上方に湾曲する上向き湾曲部と、上向き湾曲部から前記取付フランジよりも上側に延びた後、下向きに湾曲する下向き湾曲部とを有し、
前記配管保持部は、前記下向き湾曲部の間に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
【請求項3】
前記配管保持部は、前記取付フランジに連結されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の吸気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の吸気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブローバイガス配管等の配管を吸気マニホールドに支持する内燃機関用吸気マニホールドが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
この内燃機関用吸気マニホールドは、吸気マニホールドが複数の分岐管を備えており、互いに隣接する2つの分岐管が架橋部で接続され、配管を保持するホルダが架橋部に装着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-215132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の内燃機関用吸気マニホールドにあっては、円筒状の保持部を有するホルダを架橋部に装着して配管を支持する構造であるため、通路形状が複雑に湾曲した2つの分岐管の間の空間に配管を正確に位置決めすることが困難である。
【0006】
このため、配管を正確に位置決めしないと、配管が振動して分岐管に接触して配管の耐久性が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、並列に配置される複数の分岐管を備える吸気マニホールドにおいて、配管の耐久性を確保しつつ、複雑に湾曲する2つの分岐管の間の空間に配管を設置できる内燃機関の吸気装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、複数の気筒を有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックに取付けられるシリンダヘッドとを有する内燃機関の吸気装置であって、サージタンクと、前記シリンダヘッドに取付けられる取付フランジと、前記取付フランジと前記サージタンクとの間に並列に設置される複数の分岐管とを有し、前記複数の分岐管のうち、隣接する少なくとも2つの分岐管が気筒列方向に湾曲する湾曲部を有する吸気マニホールドと、前記2つの分岐管に挟まれる空間に設置され、所定の流体が流れる配管と、前記配管を前記吸気マニホールドに保持する配管保持部とを備え、前記配管保持部は、その断面がU字状に形成され、かつその両側壁が前記2つの分岐管の外壁に沿って湾曲していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
このように上記の本発明によれば、並列に配置される複数の分岐管を備える吸気マニホールドにおいて、配管の耐久性を確保しつつ、複雑に湾曲する2つの分岐管の間の空間に配管を設置できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の一実施例に係る吸気装置を備えた内燃機関の平面図である。
図2図2は、本発明の一実施例に係る内燃機関の吸気マニホールドとブローバイガス配管の平面図である。
図3図3は、本発明の一実施例に係る内燃機関の吸気マニホールドの斜視図である。
図4図4は、本発明の一実施例に係る内燃機関の吸気マニホールドの平面図である。
図5図5は、本発明の一実施例に係る内燃機関の吸気マニホールドの正面図である。
図6図6は、図2のVI-VI方向矢視断面図である。
図7図7は、図2のVII-VII方向矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施の形態に係る内燃機関の吸気装置は、複数の気筒を有するシリンダブロックと、シリンダブロックに取付けられるシリンダヘッドとを有する内燃機関の吸気装置であって、サージタンクと、シリンダヘッドに取付けられる取付フランジと、取付フランジとサージタンクとの間に並列に設置される複数の分岐管とを有し、複数の分岐管のうち、隣接する少なくとも2つの分岐管が気筒列方向に湾曲する湾曲部を有する吸気マニホールドと、2つの分岐管に挟まれる空間に設置され、所定の流体が流れる配管と、配管を吸気マニホールドに保持する配管保持部とを備え、配管保持部は、その断面がU字状に形成され、かつその両側壁が2つの分岐管の外壁に沿って湾曲している。
【0012】
これにより、本発明の一実施の形態に係る内燃機関の吸気装置は、並列に配置される複数の分岐管を備える吸気マニホールドにおいて、配管の耐久性を確保しつつ、複雑に湾曲する2つの分岐管の間の空間に配管を設置できる。
【実施例
【0013】
以下、本発明の一実施例に係る内燃機関の吸気装置について、図面を用いて説明する。
図1から図7は、本発明の一実施例に係る内燃機関の吸気装置を示す図である。
【0014】
図1から図7において、上下前後左右方向は、車両に搭載された内燃機関を基準とし、車両の前後方向(直進方向)を前後方向、車両の左右方向(車両の幅方向)を左右方向、車両の上下方向(車両の高さ方向)を上下方向とする
【0015】
まず、構成を説明する。
図1において、車両に搭載された内燃機関としてのエンジン1は、シリンダブロック2を備えている。シリンダブロック2には前後方向に配列された3つの気筒2Aと、図示しないクランク軸とが設けられており、クランク軸は前後方向に延びている。本実施例のエンジン1は、FR(フロントエンジン・リヤドライブ)式の縦置きエンジンである。
【0016】
なお、エンジン1は、直列3気筒に限らず、例えばV型エンジン等であってもよいし、気筒数も3つに限定されるものではない。
【0017】
エンジン1は、図示しない車両のフロアパネルの下方に設置されている。本実施例のシリンダブロック2は、複数の気筒2Aの中心線が鉛直方向(上下方向)に対して傾斜するように設置されている。
【0018】
シリンダブロック2の斜め上側にはシリンダヘッド3が設けられている。シリンダヘッド3は、図示しない吸気ポート、排気ポート、吸気ポートを開閉する吸気バルブ、排気ポートを開閉する排気バルブ等を有する。
【0019】
吸気ポートは、シリンダヘッド3の吸気側壁3aに開口しており、シリンダヘッド3は、吸気側壁3aが上方を向くように設置されている。
【0020】
シリンダヘッド3の斜め上側にはシリンダヘッドカバー4が設置されている。シリンダヘッドカバー4の内部にはエンジン1で発生するブローバイガスが導入される図示しないブローバイガス室が形成されている。
【0021】
ブローバイガスとは、各気筒2Aの壁面とピストンの間の隙間を通じて燃焼室からシリンダブロック2のクランクケース2Kに流入する不完全燃焼または未燃焼ガスのことである。
【0022】
シリンダブロック2にはクランクケース2Kの内部とシリンダヘッドカバー4のブローバイガス室とを連通する図示しないブローバイガス通路が形成されており、クランクケース2Kに溜まったブローバイガスは、ブローバイガス通路を通してブローバイガス室に流入する。
【0023】
シリンダブロック2の下方にはオイルパン5が設置されており、オイルパン5にはエンジン1の潤滑用のオイルが貯留されている。
【0024】
シリンダヘッドカバー4は、低位部4Aと低位部4Aから斜め上方に膨出する高位部4Bとを有する。
【0025】
高位部4Bの側壁4aにはブローバイガス取出口4bが形成されている。ブローバイガス取出口4bは、その中心線4sが気筒2Aの配列方向Lに向き、かつ、シリンダヘッドカバー4の低位部4Aの外周面4cと隣接する位置に開口されている。以下、気筒2Aの配列方向Lを気筒列方向Lという。
【0026】
エンジン1には吸気マニホールド6が設けられている。吸気マニホールド6は、取付フランジ7を有し(図2参照)、取付フランジ7は、シリンダヘッド3の吸気側壁3aに取付けられている。
【0027】
吸気マニホールド6は、サージタンク8を有し、サージタンク8は、取付フランジ7と水平方向で対向するように設置されている(図5参照)。
【0028】
吸気マニホールド6は、複数の分岐管9A、9B、9Cを有し、分岐管9A、9B、9Cは、取付フランジと7とサージタンク8との間に並列に配置されている。
【0029】
分岐管9A、9B、9Cの内部には分岐通路が形成されている。分岐通路の上流端部は、サージタンク8に連通しており、分岐通路の下流端部は、シリンダヘッド3の吸気ポートに連通している。
【0030】
吸気マニホールド6の上流端にはスロットルボディ21が接続されている。スロットルボディ21には図示しないスロットルバルブが収容されており、スロットルバルブは、スロットルボディ21の内部の吸気通路の開度を調整することにより、吸入空気量を調整する。
【0031】
スロットルボディ21の上流側には図示しないエアクリーナが設けられており、エアクリーナによって浄化された吸入空気は、スロットルボディ21および吸気マニホールド6を通してシリンダヘッド3のそれぞれの吸気ポートに供給される。
【0032】
サージタンク8にはブローバイガス取入口8aが形成されており(図3図4参照)、ブローバイガス取出口4bとブローバイガス取入口8aは、ブローバイガス配管10によって連絡されている。すなわち、ブローバイガス配管10は、シリンダヘッドカバー4とサージタンク8に接続されている。
【0033】
具体的には、ブローバイガス取出口4bにはPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブ11が取り付けられており、ブローバイガス配管10の上流端部は、PCVバルブ11に接続されている。
【0034】
PCVバルブ11は、一例として、シリンダヘッドカバー4のブローバイガス室とその下流側である吸気マニホールド6との差圧に応じて作動し、開弁時にブローバイガス室のブローバイガスをサージタンク8に導入する。ここで、上流、下流とは気体が流れる方向に対して上流、下流を指す。
【0035】
サージタンク8に導入されたブローバイガスは、分岐管9A、9B、9Cから吸気ポートを通して気筒2Aの燃焼室に導入され、燃焼室で燃焼される。本実施例のブローバイガス配管10は、配管を構成し、ブローバイガスは、所定の流体を構成する。
【0036】
分岐管9A、9B、9Cの下方には冷却配管16が設置されている。冷却配管16は、シリンダヘッド3と図示しないラジエータとを接続しており、シリンダヘッド3の図示しないウォータジャケットから排出される温水をラジエータに戻す。
【0037】
シリンダヘッドカバー4にデリバリパイプ12が取付けられている。デリバリパイプ12は、図示しない燃料タンクに貯留される燃料を気筒2Aに設置される図示しないインジェクタに供給する。
【0038】
図1図2に示すように、ブローバイガス配管10は、上流管部10A、中間管部10Bおよび下流管部10Cを有する。
【0039】
上流管部10Aは、ブローバイガス取出口4bからシリンダヘッドカバー4の低位部4Aの外周面4cに沿って湾曲し、デリバリパイプ12とシリンダヘッド3の間を通って分岐管9B、9Cの上流端部の間まで延びている。
【0040】
隣接する分岐管9B、9Cは、気筒列方向Lに湾曲する湾曲部9a、9bを有する。具体的には、図4に示すように、隣接する分岐管9B、9Cは、サージタンク8に連結される上流側に対して取付フランジ7に連結される下流側が気筒列方向Lで前側に湾曲している。
【0041】
湾曲部9a、9bと気筒列方向Lに並ぶ分岐管9Aの部位は、気筒列方向Lと直交する方向に直線状に延びている。
【0042】
なお、ブローバイガス配管10は、プロテクタ13に覆われており、本実施例のブローバイガス配管10は、プロテクタ13を含む。以後、ブローバイガス配管10とプロテクタ13をブローバイガス配管10として説明する。
【0043】
中間管部10Bは、分岐管9B、9Cによって気筒列方向Lの両側が挟まれる空間14(図3図4参照)に設置されている。すなわち、中間管部10Bは、分岐管9B、9Cの湾曲部9a、9bに沿って湾曲して設置されている。
【0044】
下流管部10Cは、中間管部10Bの空間14から離れるようにして中間管部10Bの下流端部10aからサージタンク8に延びている。
【0045】
なお、気筒列方向Lの両側とは、中間管部10Bの気筒列方向Lにおける分岐管9B側の側面と、中間管部10Bの気筒列方向Lにおける分岐管9C側の側面である。
【0046】
図3図4に示すように、分岐管9B、9Cの間には配管保持部15が設けられている。配管保持部15は、取付フランジ7に連結されており、取付フランジ7と一体で形成されている。
【0047】
配管保持部15は、ブローバイガス配管10の中間管部10Bに沿って延びており、中間管部10Bを挿入可能なU字形状に形成されている。
【0048】
具体的には、図3図6に示すように、配管保持部15は、底壁15Aと、底壁15Aの両端から上方に湾曲する側壁15B、15Cとを有する。配管保持部15は、断面がU字形状に形成されており、側壁15B、15Cが分岐管9B、9Cの外壁に沿って湾曲している。
【0049】
図5図7に示すように、吸気マニホールド6を分岐管9A、9B、9Cの配列方向(気筒列方向Lと同一方向)から見た場合、分岐管9B、9Cは、サージタンク8から上方に湾曲する上向き湾曲部9e、9fと、上向き湾曲部9e、9fから取付フランジ7より上側へ延びた後下向きに湾曲して取付フランジ7に至る下向き湾曲部9g、9hとを有する。
【0050】
配管保持部15は、下向き湾曲部9g、9hの間に設置されており、ブローバイガス配管10は、気筒列方向Lで下向き湾曲部9g、9hに挟まれている。
【0051】
図2から図4に示すように、分岐管9B、9Cには嵌合突起9c、9dが設けられている。嵌合突起9cは、分岐管9Bから分岐管9C側に突出している。嵌合突起9dは、分岐管9Cから分岐管9B側に突出しており、嵌合突起9cと気筒列方向Lに並んで設置されている。
【0052】
図2に示すように、配管保持部15に挿入されたブローバイガス配管10は、嵌合突起9c、9dに当接することにより、配管保持部15から抜け出ることが防止され、配管保持部15に支持される。
【0053】
次に、本実施例のエンジン1の吸気装置の効果について説明する。
本実施例のエンジン1の吸気装置は、サージタンク8と、シリンダヘッド3に取付けられる取付フランジ7と、取付フランジ7とサージタンク8との間に並列に設置される分岐管9A、9B、9Cとを有し、隣接する分岐管9B、9Cが気筒列方向に湾曲する湾曲部を有する吸気マニホールド6を備えている。
【0054】
また、本実施例のエンジン1の吸気装置は、分岐管9B、9Cに挟まれる空間14に設置されるブローバイガス配管10と、ブローバイガス配管10を吸気マニホールド6に保持する配管保持部15とを備え、配管保持部15は、その断面がU字状に形成され、かつ側壁15B、15C(両側壁)が分岐管9B、9Cの外壁に沿って湾曲している。
【0055】
これにより、配管保持部15にブローバイガス配管10を挿入することにより、気筒列方向Lに湾曲する湾曲部9a、9bを有する分岐管9B、9Cの間の空間14にブローバイガス配管10を正確に位置決めできる。
【0056】
このため、ブローバイガス配管10が振動して分岐管9B、9Cに接触することが防止でき、ブローバイガス配管10の耐久性を確保できる。
【0057】
すなわち、本実施例のエンジン1の吸気装置は、並列に配置される分岐管9B、9Cを備える吸気マニホールド6において、ブローバイガス配管10の耐久性を確保しつつ、複雑に湾曲する分岐管9B、9Cの間の空間14にブローバイガス配管10を設置できる。
【0058】
なお、本実施例の吸気マニホールド6は、隣接する分岐管9B、9Cが気筒列方向に湾曲する湾曲部9a、9bを有するが、隣接する分岐管9A、9Bが気筒列方向に湾曲する湾曲部を有してもよく、隣接する分岐管9A、9B、9Cが気筒列方向に湾曲する湾曲部を有してもよい。
【0059】
この場合には、ブローバイガス配管10を分岐管9A、9Bに挟まれる空間に設置してもよい。
【0060】
また、本実施例のエンジン1の吸気装置によれば、吸気マニホールド6を分岐管9B、9Cの配列方向(気筒列方向Lと同一方向)から見た場合、分岐管9B、9Cは、サージタンク8から上方に湾曲する上向き湾曲部9e、9fと、上向き湾曲部9e、9fから取付フランジ7より上側へ延びた後下向きに湾曲して取付フランジ7に至る下向き湾曲部9g、9hとを有し、配管保持部15は、下向き湾曲部9g、9hの間に設置されている。
【0061】
これにより、下向き湾曲部9g、9hを利用して配管保持部15を下向き湾曲部9g、9hに支持でき、ブローバイガス配管10を下向き湾曲部9g、9hで挟み込むようにして配管保持部15に支持できる。
【0062】
また、本実施例のエンジン1の吸気装置によれば、配管保持部15は、取付フランジ7に連結されている。これにより、ブローバイガス配管10が振動した場合に、ブローバイガス配管10が取付フランジ7の角部に接触することを防止でき、ブローバイガス配管10を保護できる。
【0063】
また、取付フランジ7と配管保持部15を一体で分岐管9A、9B、9Cに組付けることができ、吸気マニホールド6の組み立て作業の作業性を向上できる。
【0064】
なお、本実施例のエンジン1の吸気装置では、配管をブローバイガス配管10から構成しているが、配管はブローバイガス配管10に限定されるものではない。
【0065】
例えば、エンジン1の内圧を調整し、所定の流体として空気が流れるブリーザホース、デリバリパイプ12と燃料タンクとを接続し、所定の流体として燃料が流れる燃料パイプ、エンジン1と図示しないキャニスタを接続し、所定の流体として蒸着燃料が流れるパージホース等に配管を適用してもよい。
【0066】
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0067】
1...エンジン(内燃機関)、2...シリンダブロック、2A...気筒、3...シリンダヘッド、6...吸気マニホールド、7...取付フランジ、8...サージタンク、9A,9B,9C...分岐管、9g、9h...下向き湾曲部、10...ブローバイガス配管(配管)、14...空間(2つの分岐管に挟まれる空間)、15...配管保持部、15B,15C...側壁(配管保持部の両側壁)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7