(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/32 20130101AFI20240814BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20240814BHJP
G07C 9/37 20200101ALI20240814BHJP
【FI】
G06F21/32
G07B15/00 L
G07C9/37
(21)【出願番号】P 2022532215
(86)(22)【出願日】2020-06-26
(86)【国際出願番号】 JP2020025299
(87)【国際公開番号】W WO2021260930
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2022-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】友岡 由輝
(72)【発明者】
【氏名】岩本 あかり
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ ゆり子
(72)【発明者】
【氏名】菊地 秀治
(72)【発明者】
【氏名】幸 ほなみ
(72)【発明者】
【氏名】田村 宏昭
【審査官】田名網 忠雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-224186(JP,A)
【文献】特開2014-222445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/32
G07B 15/00
G07C 9/37
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の通行許可の判定結果に応じてゲートを開閉するゲート装置の近傍に設けられたディスプレイと通信接続し、
前記対象の生体情報を取得する取得手段と、
前記生体情報
に基づいて特定された前記対象の生体の特徴情報に関連付けられた識別情報を用いて、前記識別情報に対応して定まる出力情報を生成する生成手段と、
前記出力情報を
前記ゲート装置の通行可または通行不可を示すマークと共にディスプレイに出力する出力手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記生成手段は、前記識別情報と出力情報生成アルゴリズムとを用いて前記識別情報に対応して定まる出力情報を生成する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記識別情報は複数の文字列を示し、
前記出力情報生成アルゴリズムは前記文字列に含まれる文字と前記文字列における当該文字の位置とに応じて定まる形状または色彩を組み合わせて前記出力情報を生成するアルゴリズムであり、
前記生成手段は、前記
文字列に含まれる文字と前記文字列における当該文字の位置とに応じて定まる形状または色彩を組み合わせて前記出力情報を生成する
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記生成手段は、前記文字と前記文字列における当該文字の位置とに応じて前記出力情報が示す前記形状の位置を特定する
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記生成手段は、前記識別情報に紐づく前記対象に関連する関連情報
であって、誕生日、数字、イニシャル、アバター画像、出身地に関する画像、アイコン画像のうちの何れかを含む関連情報を取得し、当該関連情報をさらに含む前記出力情報を生成する
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記出力情報の出力先の
前記ディスプレイを備えた
前記ゲート装置を有し、
前記取得手段は、前記ゲート装置に備えられた生体情報読取装置の取得した前記生体情報を取得し、
前記出力手段は、前記
ディスプレイに前記出力情報を出力する
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記出力手段は、前記生体情報に関連付けられた前記対象が携帯する端末を示す出力先情報を取得し、当該出力先情報に基づいて前記対象が携帯する端末へ前記出力情報を出力する
請求項1から請求項6の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
情報処理システムが、
対象の通行許可の判定結果に応じてゲートを開閉するゲート装置の近傍に設けられたディスプレイと通信接続し、
前記対象の生体情報を取得し、
前記生体情報
に基づいて特定された前記対象の生体の特徴情報に関連付けられた識別情報を用いて、前記識別情報に対応して定まる出力情報を生成し、
前記出力情報を
前記ゲート装置の通行可または通行不可を示すマークと共にディスプレイに出力する
情報処理方法。
【請求項9】
対象の通行許可の判定結果に応じてゲートを開閉するゲート装置の近傍に設けられたディスプレイと通信接続する情報処理システムのコンピュータを、
対象の生体情報を取得する取得手段、
前記生体情報
に基づいて特定された前記対象の生体の特徴情報に関連付けられた識別情報を用いて、前記識別情報に対応して定まる出力情報を生成する生成手段、
前記出力情報を
前記ゲート装置の通行可または通行不可を示すマークと共にディスプレイに出力する出力手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、情報処理システム、情報処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な場所で認証技術が用いられている。認証装置は、認証対象の認証の際に、認証対象の認証結果などの情報を表示装置等に出力する。一例として特許文献1には、虹彩に基づいて認証を行う認証装置が、認証対象である人物の顔とは異なるアバター画像を表示する技術が開示されている。また関連技術として特許文献2にはユーザのログインに応じてアバターを表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2008-537824号公報
【文献】特開2017-208638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この開示は、特許文献1,2に開示されている技術を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、情報処理システムは、対象の生体情報を取得する取得手段と、前記生体情報に関連付けられた識別情報を用いて、前記識別情報に対応して定まる出力情報を生成する生成手段と、前記出力情報を出力する出力手段と、を備える。
【0006】
また情報処理方法は、対象の生体情報を取得し、前記生体情報に関連付けられた識別情報を用いて、前記識別情報に対応して定まる出力情報を生成し、前記出力情報を出力する。
【0007】
またプログラムは、情報処理システムのコンピュータを、対象の生体情報を取得する取得手段、前記生体情報に関連付けられた識別情報を用いて、前記識別情報に対応して定まる出力情報を生成する生成手段、前記出力情報を出力する出力手段、として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】この開示に係る情報処理システムの概要を示す第一の図である。
【
図2】この開示に係る情報処理システムの概要を示す第二の図である。
【
図3】この開示に係るゲート制御装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】この開示に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図5】この開示に係るゲート制御装置の機能構成を示す図である。
【
図6】この開示に係る情報処理装置の機能構成を示す図である。
【
図7】この開示の第一実施形態によるゲート装置の処理フローを示す第一の図である。
【
図8】この開示の第一実施形態による情報処理装置の処理フローを示す第一の図である。
【
図9】この開示に係る出力情報の生成例を示す図である。
【
図10】この開示に係る出力情報が示す形状の例を示す図である。
【
図11】この開示に係るゲート装置の表示例を示す図である。
【
図12】この開示の第二実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
【
図13】この開示の第三実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
【
図14】この開示の第四実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
【
図15】この開示の第五実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
【
図16】この開示の第六実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
【
図17】この開示の第七実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
【
図18】この開示の第八実施形態による管理携帯端末の処理フローを示す図である。
【
図19】この開示の第八実施形態による情報処理装置の処理フローを示す図である。
【
図20】この開示の第八実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
【
図22】第十一実施形態による情報処理システムの概要を示す図である。
【
図21】第十一実施形態による管理携帯端末の処理フローを示す図である。
【
図23】第十一実施形態による情報処理装置の処理フローを示す図である。
【
図24】この開示の情報処理システムの最小構成を示す図である。
【
図25】この開示の最小構成を示す情報処理システムの処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、特許文献1に開示されている技術を改善することを目的とする。
なお、認証装置が認証する対象の認証の結果と共に、認証した対象に関する情報を表示する際に、その認証した対象の特定を、さらに難しくできるような情報を出力する技術が望まれている。
【0010】
図1は本実施形態による情報処理システムの概要を示す第一の図である。
図1で示すように情報処理システム100は、ゲート装置10と情報処理装置20とを少なくとも含んで構成される。ゲート装置10と情報処理装置20とは通信ネットワークを介して接続されている。
【0011】
ゲート装置10は、1対のゲート本体1A,1Bにより構成される。ゲート本体を総称してゲート本体1と呼ぶこととする。1対のゲート本体1A,1Bのうちのそれぞれのゲート本体1は、移動体である人物等の認証の対象が通過する通過領域の幅Wの間隔を空けて平行に設置されている。認証の対象である人物等は、通過領域を通過することができる。移動体は人物以外の動物であってよい。
【0012】
ゲート装置10は一例として鉄道の改札や、空港の搭乗口、会社の入退場口などに設置されている。ゲート装置10は、本実施形態においては、カメラ11(生体情報読取装置)、コードリーダ12、ディスプレイ13、を少なくとも備える。ゲート装置10は、認証の対象の人物等の認証結果が認証不成功である場合に、当該人物等のゲート装置10の通過を妨げるフラッパ14を備えてよい。以下、ゲート装置10を通過する対象が人物である場合について説明する。
【0013】
ゲート装置10のカメラ11はゲート装置10を通過する人物を撮影する。カメラ11は撮影画像を情報処理装置20へ送信する。情報処理装置20は、撮影画像に映る人物の顔の特徴情報を用いて認証を行う。情報処理装置20は、特徴情報に基づいて取得した人物の識別情報を用いて、その識別情報に対応してその人物が定まる情報と認証結果とを含む出力情報を生成する。
【0014】
なお、特徴情報は顔に限られず、虹彩、指紋、静脈、声、耳音響、社員証、ユーザの携帯端末、パスワード等であってもよい。ゲート装置10は、虹彩を読み取るための虹彩カメラ、指紋を読み取るための指紋センサ、声を読み取るためのマイク等、各モーダルを読み取るための機能を有していてもよい。つまりゲート装置10は、複数の異なる生体情報を読み取るインタフェース様式(マルチモーダル)を有したマルチモーダル(顔+虹彩など)な仕様であってよい。耳音響とは、人の耳穴(外耳道)を含めた頭部の空間構造の個人性に基づいて、イヤホン型の認証デバイスを使って耳穴(外耳道)方向に検査音を送出し、反射した音から個人性を測定する技術であり、ゲート装置10はこの耳音響に基づいて認証を行う耳音響認証機能を備えてもよい。
【0015】
情報処理装置20は、対象となる人物の識別情報に対応してその人物が定まる情報を少なくとも含む出力情報を生成すればよい。情報処理装置20は、出力情報をゲート装置10へ送信する。ゲート装置10は、出力情報をディスプレイ13に表示する。
【0016】
つまり、情報処理装置20は、対象の生体情報を取得する取得手段を備える。また情報処理装置20は、取得手段の取得した生体情報に関連付けられた識別情報を用いて、当該識別情報に対応して定まる出力情報を生成する生成手段を備える。つまり生成手段は、取得手段の取得した生体情報に関連付けられた識別情報を用いて、当該識別情報に対応して一意に定まる出力情報を生成する。情報処理装置20は、その出力情報を出力する出力手段を備える。
【0017】
人物が定まる情報を示す出力情報は、本実施形態においては、人物が定まる形状情報である。または人物が定まる情報を示す出力情報は、本実施形態においては、人物が定まる色彩情報であってもよい。また人物が定まる情報を示す出力情報は、本実施形態においては、人物が定まる形状情報と色彩情報との組み合わせであってもよい。または人物が定まる情報を示す出力情報は、本実施形態においては、人物が定まる形状情報、色彩情報、人物に関連する情報のうちの複数の組み合わせであってもよい。人物に関連する情報とは、例えば誕生日、社員コードの一部、出身地のマークなどであってよい。また人物に関連する情報とは、氏名のイニシャル(例えば、氏名が日電太郎である場合、NTと表示する)等のように、対象の名称に関する情報でもよい。
【0018】
ゲート装置10が情報処理装置20から取得した出力情報には、人物が定まる情報(形状情報、色彩情報、人物を直接表さない関連情報、またはこれらの何れか複数の組み合わせ)が含まれる。従って、その出力情報がディスプレイ13に表示されることで、ゲート装置10を通過する人物は、自身に対する情報の出力であることをその出力情報に基づいて把握することができる。そして、出力情報に認証結果が含まれることで、ゲート装置10を通過する人物は、認証結果が自身に対する認証結果であることを把握できる。一方で、ゲート装置10を通過する人物以外の他人は、ディスプレイ13に表示された出力情報を見ても、その表示された出力情報と、ゲート装置10を通過する人物とを直接紐づけることが難しい。従って、ゲート装置10を通過する人物の認証結果などを含む出力情報が人目に着くディスプレイに表示される際に、その出力情報と認証の対象となる人物を紐づけることが難しいため、その認証対象の人物のプライバシーを防ぐことができる。
【0019】
図2は本実施形態による情報処理システムの概要を示す第二の図である。
上述の出力情報の出力先は、ゲート装置10を通過する人物Mの携帯する携帯端末4であってもよい。この場合、ゲート装置10は、出力情報を人物Mの携帯する携帯端末4へ送信する。または情報処理装置20が、人物Mの携帯する携帯端末4へ出力情報を直接送信するようにしてもよい。情報処理装置20が、人物Mの携帯する携帯端末4へ出力情報を直接送信することにより、ゲート装置10のディスプレイ13に出力情報を出力する態様と比較して、より秘匿性が確保することができる。
【0020】
図3は本実施形態によるゲート装置に備わるゲート制御装置のハードウェア構成を示す図である。
図3で示すように、ゲート制御装置15は、プロセッサ51(CPU(Central Processing Unit),GPU(Graphics Processing Unit),FPGA(Field Programmable Gate Array),DSP(Digital Signal Processor),ASIC(Application Specific Integrated Circuit)など)、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、SSD(Solid State Drive)54、通信モジュール55等の各ハードウェアを備えたコンピュータである。
【0021】
図4は本実施形態による情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
図4で示すように、情報処理装置20は、プロセッサ201(CPU(Central Processing Unit),GPU(Graphics Processing Unit),FPGA(Field Programmable Gate Array),DSP(Digital Signal Processor),ASIC(Application Specific Integrated Circuit)など)、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、データベース204、通信モジュール205等の各ハードウェアを備えたコンピュータである。
【0022】
図5はゲート制御装置の機能構成を示す図である。
ゲート制御装置15は、CPU51においてゲート制御プログラムを実行することにより、ゲート制御部151、出力情報制御部152、通信制御部153の機能を発揮する。
【0023】
ゲート制御部151は、ゲート装置10を制御する。出力情報制御部152は、情報処理装置20から取得した情報のディスプレイ13や携帯端末4等の出力装置への出力を制御する。通信制御部153は、他装置との通信を制御する。
【0024】
図6は情報処理装置の機能構成を示す図である。
情報処理装置20は、CPU21において情報処理プログラムを実行することにより、取得部21、認証部22、生成部23、出力部24の各機能を発揮する。
【0025】
取得部21は、対象である人物等の生体情報を取得する。
認証部22は、対象である人物等の生体情報を用いて認証を行う。
生成部23は、対象である人物等の生体情報に関連付けられた識別情報を用いて、当該識別情報に対応して定まる出力情報を生成する。
出力部24は、出力情報を出力する。
【0026】
なお生成部23は、対象である人物等の識別情報と出力情報生成アルゴリズムとを用いて当該識別情報に対応して定まる出力情報を生成する。
【0027】
対象である人物等の識別情報が複数の文字列を示し、出力情報生成アルゴリズムは文字と当該文字の列における位置とに応じて定まる形状または色彩を組み合わせて出力情報を生成するアルゴリズムであるとする。この場合、生成部23は、文字と当該文字の列における位置とに応じて定まる形状または色彩を組み合わせて出力情報を生成する。この処理は、生成部23の処理の一態様であってよい。
【0028】
生成部23は、対象である人物等の識別情報に紐づく対象に関連する関連情報を取得し当該関連情報をさらに含む出力情報を生成してもよい。
【0029】
近年、顔認証によるセキュリティゲートの普及が拡大している。本人認証が成功したことをゲート装置10に設置されたディスプレイ13を通じてゲート装置10を通過しようとする人物に通知する方法としては、認証成功または認証不成功を表す通知内容のみを表示する方法、あるいは認証成功または認証不成功を表す通知内容の表示とともにライブビューを表示して本人の顔画像と合わせて表示することで本人を認証したことをよりわかりやすく通知する方法などがある。
【0030】
認証成功または認証不成功を表す通知内容のみを表示する方法の場合、本人であることを確認できる情報が表示されないため、仮に他人として誤認された場合にも本人がそれに気づくための手段がない。
【0031】
認証成功または認証不成功を表す通知内容の表示とともにライブビューを表示して本人の顔画像と合わせて表示する方法の場合には、顔画像が表示されるため本人であることを確認できる一方で、周囲に人が存在する公共の空間において自分の顔が画面に表示されることによって、恥ずかしさなど心理的負荷を利用者に与える。
【0032】
これらの問題点を踏まえると、本人が認証されたことを確認できるという機能を実現しながら、いかに利用者の心理的負荷の低減を達成するかという点が、顔認証などの生体認証におけるセキュリティゲート等の開発における課題でもある。
【0033】
<第一実施形態>
図7は、第一実施形態によるゲート装置の処理フローを示す第一の図である。
図8は、第一実施形態による情報処理装置の処理フローを示す第一の図である。
以下、本発明の実施形態による処理について順を追って説明する。
利用者がゲート本体1に接近する。ゲート制御装置15のゲート制御部151は、ゲート本体1のカメラ11が撮影した画像を含む画像データを順次取得する(ステップS101)。ゲート制御部151は、画像データを取得すると当該画像データが示す画像に映る顔の特徴量の抽出を開始する。取得した画像データには、当該画像データを送信したカメラ11を備えるゲート本体1の識別子が格納されているものとする。
【0034】
ゲート制御部151は、画像データに含まれる画像から人の顔の特徴情報を抽出できたかを判定する(ステップS102)。ゲート制御部151は、顔の特徴情報を抽出できた場合には、その特徴情報を含む認証要求を情報処理装置20へ送信する(ステップS103)。認証要求には、利用者の顔の特徴情報の他、ゲート本体1を示す識別子や、ゲート制御装置15のネットワークアドレス等が含まれてよい。
【0035】
情報処理装置20は、ゲート装置10の利用者が予め登録した顔の特徴情報、通行許可情報などを紐づけてデータベース204等に記憶している。通行許可情報は、通行できるゲート装置10の識別情報の情報群等であってよい。
【0036】
情報処理装置20の取得部21は、認証要求を取得する(ステップS201)。認証部22は、認証要求に含まれる顔の特徴情報と、データベース104に記録されている多数の顔の特徴情報との類似度を計算し、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース104に記録されているかを判定する(ステップS202)。
【0037】
認証部22は、認証要求に含まれる特徴情報との類似度が所定の閾値以上となる顔の特徴情報がデータベース204に登録されている場合、類似度が最も高い特徴情報を、認証要求に含まれる特徴情報が示す利用者と同一人物の特徴情報と判定する(ステップS203)。
【0038】
認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づいてデータベース104に記録されている通行許可情報を取得する。認証部22はその通行許可情報が通行可を示すかを判定する(ステップS204)。一例として認証部22は、ユーザと同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報に、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報が関連付けられてデータベース204に登録されているかを判定する。認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されている場合、通行可と判定する(ステップS205)。
【0039】
他方、認証部22は、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース204に記録されていない場合や、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されていない場合、通行不可と判定する(ステップS206)。認証部22は、通行可または通行不可を示す認証結果情報を生成する(ステップS207)。
【0040】
また認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づいてデータベース204に登録されている利用者のIDを取得する。認証部22は、認証結果情報を生成すると、利用者のIDを含む処理の開始指示を生成部23へ出力する。利用者IDは、社員番号、学籍番号、マンションの部屋番号等であってよい。
【0041】
生成部23は、処理の開始指示に基づいて利用者のIDを取得する。当該利用者のIDは10桁の数字の列で示されるとする。生成部23は当該利用者のIDに基づいて、当該10桁の数字の下4桁の数字の列を取得する。生成部23は、当該4桁の数字と、出力情報生成アルゴリズムとを用いて、利用者のIDに対応して定まる出力情報を生成する(ステップS208)。出力情報は形状を示す情報であるとする。
【0042】
出力部24は認証部22の生成した認証結果情報と、生成部23の生成した出力情報とを取得する。出力部24は、認証結果情報と出力情報とを含むゲート制御指示を生成する(ステップS209)。出力部24は、認証要求に含まれるゲート装置10のネットワークアドレスを取得する。出力部24は、取得したネットワークアドレスに宛てて、ゲート制御指示を送信する(ステップS210)。
【0043】
ゲート装置10のゲート制御装置15は、ゲート制御指示を受信する(ステップS104)。ゲート制御装置15のゲート制御部151はゲート制御指示に含まれる認証結果情報を取得する。ゲート制御装置15の出力情報制御部152は、ゲート制御指示に含まれる出力情報を取得する。ゲート制御部151は、認証結果情報に含まれる情報が通行可を示すか、通行不可を示すかを判定する(ステップS105)。ゲート制御部151は、認証結果情報に通行可を示す情報が含まれる場合、通行許可の制御を行う(ステップS106)。ゲート制御部151は認証結果情報に通行不可を示す情報が含まれる場合、通行不許可の制御を行う(ステップS107)。
【0044】
ゲート制御部151は、通行許可の制御を行うと判定すると、出力情報制御部152に通行許可を示す情報を出力する。またゲート制御部151は、ゲート装置10のフラッパ14を開に制御する(ステップS108)。これによりゲート装置10の通過領域が開となる。また出力情報制御部152は、通行許可を示す情報を取得すると、出力情報と通行許可を示すマークとをディスプレイ13に出力する(ステップS109)。これによりディスプレイ13には、ゲート装置10を通過する利用者のIDに対応して定まる出力情報と、通行許可を示すマークとが表示される。利用者は、通行許可を示すマークに基づいて通行許可されたことを認識すると共に、出力情報を視認して、その通行許可が自身のIDにより定まる出力情報であることを認識して、自身に対する通行許可であることを確認する。そして、利用者は、ゲート装置10を通過する。
【0045】
ゲート制御部151は、通行不許可の制御を行うと判定すると、出力情報制御部152に通行不許可を示す情報を出力する。またゲート制御部151は、ゲート装置10のフラッパ14を閉に制御する(ステップS110)。これによりゲート装置10の通過領域が閉となる。また出力情報制御部152は、通行不許可を示す情報を取得すると、出力情報と通行不許可を示すマークとをディスプレイ13に出力する(ステップS111)。これによりディスプレイ13には、ゲート装置10を通過する利用者のIDに対応して定まる出力情報と、通行不許可を示すマークとが表示される。利用者は、通行不許可を示すマークに基づいて通行不許可であることを認識すると共に、出力情報を視認して、その通行不許可が自身のIDにより定まる出力情報であることを認識して、自身に対する通行不許可であることを確認する。そして、利用者は、ゲート装置10を通過せずに、最寄りの管理員に問合せなどを行う。なお認証結果情報には認証部22が特定した不許可と判断した理由を示す情報(顔がぶれてる、顔が遠すぎる等)が含まれており、出力情報制御部152は、この情報を出力してもよい。出力情報制御部152は、不許可と判断した理由をゲート装置10のディスプレイに出力する場合には、個人情報やユーザの顔画像等を伏せて出力してよい。一方で、出力情報制御部152は、不許可と判断した理由を携帯端末4に出力する場合には、秘匿性の確保性が高いため、個人情報やユーザの顔画像等を含めて出力するように制御してよい。
【0046】
図9は、出力情報の生成例を示す図である。
次に、情報処理装置20の生成部23が、認証対象となった利用者のIDに対応して定まる出力情報の生成処理の第一の具体例について説明する。
生成部23は、処理の開始指示に基づいて利用者のIDを取得する。上述したように当該利用者のIDは一例として10桁の数字の列で示され、生成部23は当該利用者のIDに基づいて、当該10桁の数字の下4桁の数字の列(S1)を取得する。
【0047】
生成部23は、数字の列(S1)における4桁目の数字に基づいて、一例として2つの形状の左右の表示位置の関係(S2)を特定する。
【0048】
具体的には、生成部23は、4桁目の数字に基づいて2つの形状の左右の表示位置の関係(S2)を特定する処理において、第一表示位置パターンP1と第二表示位置パターンP2の何れか一つを特定する。生成部23は、4桁目の数字が0~4を示す場合、第一表示位置パターンP1で示される2つの形状の左右の表示位置の関係(S2)を特定する。生成部23は、4桁目の数字が5~9を示す場合、第二表示位置パターンP2で示される2つの形状の左右の表示位置の関係(S2)を特定する。この処理は、生成部23が、利用者のIDが示す文字列に基づいて、文字と当該文字の文字列における位置とに応じて出力情報が示す形状の位置を特定する処理の一態様である。
【0049】
次に生成部23は、数字の列(S1)における3桁目の数字に基づいて、(S2)で特定した2つの形状の左右の表示位置の関係のうち、左側の位置に表示する形状(S3)を特定する。
【0050】
具体的には、生成部23は、3桁目の数字に基づいて左側の位置に表示する形状(S3)を特定する処理において、左第一形状L1、左第二形状L2、左第三形状L3、左第四形状L4、左第五形状L5の何れか一つを特定する。生成部23は、3桁目の数字が0または1である場合に左第一形状L1を特定する。生成部23は、3桁目の数字が2または3である場合に左第二形状L2を特定する。生成部23は、3桁目の数字が4または5である場合に左第三形状L3を特定する。生成部23は、3桁目の数字が6または7である場合に左第四形状L4を特定する。生成部23は、3桁目の数字が8または9である場合に左第五形状L5を特定する。
【0051】
生成部23は、数字の列(S1)における2桁目の数字に基づいて、(S2)で特定した2つの形状の左右の表示位置の関係のうち、右側の位置に表示する形状(S4)を特定する。
【0052】
具体的には、生成部23は、2桁目の数字に基づいて右側の位置に表示する形状(S4)を特定する処理において、右第一形状R1、右第二形状R2、右第三形状R3、右第四形状R4の何れか一つを特定する。生成部23は、2桁目の数字が0または1である場合に右第一形状R1を特定する。生成部23は、2桁目の数字が2または3である場合に右第二形状R2を特定する。生成部23は、2桁目の数字が4~6の何れかである場合に右第四形状R4を特定する。生成部23は、2桁目の数字が7~9の何れかである場合に右第四形状R4を特定する。
【0053】
生成部23は、数字の列(S1)における1桁目の数字に基づいて、(S3)で特定した形状に着色する色(S5)を特定する。
【0054】
具体的には、生成部23は、1桁目の数字に基づいて(S3)で特定した形状に着色する色(S5)を特定する処理において、第一色情報C1、第二色情報C2、第三色情報C3、第四色情報C4の何れか一つを特定する。生成部23は、1桁目の数字が0または1である場合に第一色情報C1を特定する。生成部23は、1桁目の数字が2または3である場合に第二色情報C2を特定する。生成部23は、1桁目の数字が4~6の何れかである場合に第三色情報C3を特定する。生成部23は、1桁目の数字が7~9の何れかである場合に第四色情報C4を特定する。
【0055】
そして生成部23は、2つの形状の左右の表示位置の関係(S2)に基づいて、左側の位置に表示する形状(S3)と、右側の位置に表示する形状(S4)を配置し、(S3)で特定した左側の形状に着色する色(S5)を着色した形状情報E1を、出力情報として生成する。
【0056】
上述の形状情報の生成手法では、2つの形状の左右の表示位置の関係(S2)の特定が2通りある。2つの形状の左右の表示位置の関係のうち、左側の位置に表示する形状(S3)の特定が5通りある。2つの形状の左右の表示位置の関係のうち、右側の位置に表示する形状(S4)の特定が4通りある。(S3)で特定した形状に着色する色(S5)の特定が4通りある。従って、上述の形状情報の生成手法では、情報処理装置20は160通りの形状情報を出力情報として生成することができる。
【0057】
上述したS1、S2、S3、S4、S5で示した情報を順に特定する処理は、出力情報生成アルゴリズムを用いて情報処理装置20の生成部23が行う処理である。
【0058】
生成部23は、他の出力情報生成アルゴリズムを用いて形状情報を出力情報として特定してもよい。例えば、出力情報生成アルゴリズムが、上記IDからの数字の列を特定する際に、下四桁ではなく上四桁を特定するアルゴリズムであり、当該アルゴリズムに基づいて生成部23は数字の列を特定してもよい。
【0059】
またゲート装置10の利用者のIDにアルファベット、ひらがな、かたかな、漢字などの文字が含まれる場合には、出力情報生成アルゴリズムは、そのアルファベット、ひらがな、かたかな、漢字などを含む文字列を、数字列の代わりに特定するアルゴリズムであってよく、当該アルゴリズムに基づいて生成部23は、数字とアルファベット、ひらがな、かたかな、漢字などの文字の混合の文字の列を数字の列の代わりに特定してもよい。
【0060】
また出力情報生成アルゴリズムは、ゲート装置10の利用者のIDに基づいて5桁以上の数字列または文字列を特定するアルゴリズムであり、生成部23は、当該アルゴリズムに基づいて、文字列や数字列を特定するようにしてもよい。
【0061】
また出力情報生成アルゴリズムは、2つの形状の左右の表示位置の関係(S2)の特定代わりに、1つの形状の表示位置を特定、または3つ以上の形状の何らかの表示位置の関係を特定するアルゴリズムであってよい。
また出力情報生成アルゴリズムは、左側の位置に表示する形状(S3)の特定の代わりに、各形状の何等かの表示位置関係における特定位置に表示する形状を5つ以外の他の数の形状の中から特定するアルゴリズムであってよい。
また出力情報生成アルゴリズムは、右側の位置に表示する形状(S4)の特定の代わりに、各形状の何等かの表示位置関係における残りの各表示位置に表示する形状を4つ以外の他の数の形状の中から特定するアルゴリズムであってよい。
また出力情報生成アルゴリズムは、特定した少なくとも一つの形状に4つ以外の数の色の中から特定するアルゴリズムであってよい。
【0062】
図10は出力情報が示す形状の例を示す図である。
図9で示すようなS2~S4の形状を特定することにより、
図10で示すような40通りの形状を生成することができる。またS4で示すように、これらの形状に複数の色のうちの何れかの色を特定することにより、さらに多くの形状と色彩の組み合わせによる表示情報を生成することができる。
【0063】
図11はゲート装置の表示例を示す図である。
ゲート装置10は、通行許可を示すマークmと、認証の対象であるゲート装置10の利用者のIDに応じて定まる形状を示す出力情報Eとを、
図11で示すように並べてディスプレイ13に表示する。ゲート装置10は、
図10で示すように付加情報Aを追加して出力情報Eと共に出力するようにしてもよい。
【0064】
例えばゲート装置10には、利用者の顔の表面温度を検出するセンサを備え、ゲート制御装置15のゲート制御部151は、センサから取得した利用者の顔の表面温度を、当該利用者の体温として付加情報Aに加えて出力するようにしてもよい。これにより利用者は、ゲート装置10を通過する際の、自身の体温を把握することができる。ゲート装置10を通過する際に進入するエリアが、所定の体温である場合に進入禁止と規定されるような場合、利用者は、ゲート装置10がディスプレイ13に表示した付加情報Aを確認することで、進入してよいかどうかを判定することができる。
【0065】
なおゲート制御部151は、利用者の体温が所定の温度以上である場合には、通行不許可の制御を行ってもよい。つまりゲート制御部151は、利用者の体温が所定の温度以上であるかを確認する。ゲート制御部151は、利用者の体温が所定の温度以上である場合には、ゲート制御指示に含まれる認証結果情報に基づいて、当該認証結果情報が通行可を示すか、通行不可を示すかの判定結果にかかわらず、通行不許可の制御を行う。通行不許可の制御は、上述した処理と同様であって良い。ゲート制御部151は、撮影画像に基づいて利用者がマスクをしているか否かを判定し、マスクをしていない場合はマスクの着用を促す情報を出力するか、通行不許可の制御を行うようにしてもよい。
【0066】
またゲート制御部151は、予め情報処理装置20から付加情報Aとして表示すべき情報を取得し、その情報を一時記憶しているとする。この場合、出力情報制御部152は、一時記憶している情報を付加情報Aに加えて表示する。例えば付加情報Aは、ゲート装置10により進入を区分けしているエリアの現在の状況や、当該エリアにおける注意事項、対策情報などで、どのような情報であってもよい。一例としては、出力情報制御部152は、当該エリアが「感染症対策実施中」である場合にそのことを示す文字や文章を表示してよい。
【0067】
<第二実施形態>
図12は、第二実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
ゲート装置10は、第一実施形態と同様に情報処理装置20からゲート通過指示を受信すると、第一実施形態で説明した処理の代わりに以下の処理を行ってもよい。具体的には、ゲート装置10のゲート制御部151は、ゲート制御指示を受信する(ステップS301)。ゲート制御装置15のゲート制御部151はゲート制御指示に含まれる認証結果情報を取得する。ゲート制御装置15の出力情報制御部152は、ゲート制御指示に含まれる出力情報を取得する。ゲート制御部151は、認証結果情報に含まれる情報が通行可を示すか、通行不可を示すかを判定する(ステップS302)。ゲート制御部151は、認証結果情報に通行可を示す情報が含まれる場合、通行許可の制御を行う(ステップS303)。ゲート制御部151は認証結果情報に通行不可を示す情報が含まれる場合、通行不許可の制御を行う(ステップS304)。
【0068】
ゲート制御部151は、通行許可の制御を行うと判定すると、出力情報制御部152に通行許可を示す情報を出力する。またゲート制御部151は、ゲート装置10のフラッパ14を開に制御する(ステップS305)。これによりゲート装置10の通過領域が開となる。また出力情報制御部152は、通行許可を示す情報を取得すると、出力情報と通行許可を示すマークとを含む出力要求の送信先である、利用者の携帯端末4に記録されている専用アプリケーションの識別ID(出力先情報)を取得する(ステップS306)。
【0069】
例えば、利用者の携帯端末4に記録されている専用アプリケーションの識別IDは、情報処理装置20から受信したゲート制御指示に含まれてよい。情報処理装置20は、ゲート装置10を通過しようとする利用者のIDに紐づいてデータベース204に記録されている当該利用者の携帯端末4に記録されている専用アプリケーションの識別IDを読み取って、当該専用アプリケーションの識別IDをゲート制御指示に格納してゲート装置10へ送信するようにしてよい。これにより出力情報制御部152は、利用者の携帯端末4に記録されている専用アプリケーションの識別IDを、ゲート制御指示から取得することができる。
【0070】
ゲート制御部151は、通行不許可の制御を行うと判定すると、出力情報制御部152に通行不許可を示す情報を出力する。またゲート制御部151は、ゲート装置10のフラッパ14を閉に制御する(ステップS307)。これによりゲート装置10の通過領域が閉となる。また出力情報制御部152は、通行不許可を示す情報を取得すると、出力情報と通行不許可を示すマークとを含む出力要求の送信先である、利用者の携帯端末4に記録されている専用アプリケーションの識別IDを取得する(ステップS306)。
【0071】
出力情報制御部152は、利用者の携帯端末4の専用アプリケーションの識別IDと出力情報と通行許可または通行不許可を示すマークとを含む出力要求を送信する(ステップS308)。
【0072】
利用者は、例えば、ゲート装置10を通過する際に携帯端末4に記録されているゲート装置10を通過するための専用アプリケーションを、ゲート装置10を通過する前に、事前に起動しているものとする。これにより携帯端末4は、専用アプリケーションで受信する出力要求を受信待機する。携帯端末4はゲート装置10に近づくと、ゲート装置10と通信接続する。携帯端末4は、ゲート装置10から出力要求を受信する。
【0073】
携帯端末4は、ゲート装置から出力要求を受信すると、その出力要求に含まれる出力情報と通行許可を示すマークとを取得する。携帯端末4は、自端末のディスプレイにゲート装置10を通過する利用者のIDに対応して定まる出力情報と、通行許可を示すマークとを表示する。
【0074】
これによりゲート装置10を通過しようとする利用者は、自身の携帯端末4により、通行許可を示すマークに基づいて通行許可されたことを認識することができる。また利用者は、出力情報を視認して、その通行許可が自身のIDにより定まる出力情報であることを認識して、自身に対する通行許可であることを確認する。
【0075】
利用者は、ゲート装置10を通過する。利用者は、ゲート装置10を通過する際、携帯端末4で起動した専用アプリケーション画面に表示されている決済コード情報を、コードリーダ12に読み取らせて、ゲート装置10を通過する際の決済を行うようにしてよい。ゲート制御装置15のゲート制御部151は、決済コード情報をコードリーダ12から取得する。ゲート制御部151は、決済コード情報に含まれるゲート装置10を通過しようとする利用者の決済のための情報を用いて、公知の技術により通過のための決済処理を行うようにしてよい。
【0076】
携帯端末4は、ゲート装置から出力要求を受信すると、出力要求に含まれる出力情報と通行許可を示すマークとを取得する代わりに、出力要求に含まれる出力情報と通行不許可を示すマークとを取得したとする。この場合、携帯端末4は、自端末のディスプレイにゲート装置10を通過する利用者のIDに対応して定まる出力情報と、通行不許可を示すマークとを表示する。
【0077】
これによりディスプレイ13には、ゲート装置10を通過する利用者のIDに対応して定まる出力情報と、通行不許可を示すマークとが表示される。ゲート装置10を通過しようとする利用者は、自身の携帯端末4により、通行不許可を示すマークに基づいて通行許可されたことを認識することができる。また利用者は、出力情報を視認して、その通行不許可が自身のIDにより定まる出力情報であることを認識して、自身に対する通行不許可であることを確認する。そして、利用者は、ゲート装置10を通過せずに、最寄りの管理員に問合せなどを行う。携帯端末4へ出力情報を直接送信することにより、ゲート装置10のディスプレイ13に出力情報を出力する態様と比較して、より秘匿性が確保することができる。なお、ゲート装置10は、携帯端末4に出力情報を出力すると共に、さらに出力情報をゲート装置10のディスプレイ13に出力する第一実施形態と同様の処理を行うようにしてもよい。
【0078】
<第三実施形態>
図13は、第三実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
ゲート装置10は以下のように出力情報を生成してもよい。
情報処理装置20の取得部21は、認証要求を取得する(ステップS401)。認証部22は、認証要求に含まれる顔の特徴情報と、データベース104に記録されている多数の顔の特徴情報との類似度を計算し、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース104に記録されているかを判定する(ステップS402)。
【0079】
認証部22は、認証要求に含まれる特徴情報との類似度が所定の閾値以上となる顔の特徴情報がデータベース204に登録されている場合、最も類似度の高い特徴情報を、認証要求に含まれる特徴情報が示す利用者と同一人物の特徴情報と判定する(ステップS403)。
【0080】
認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行可を示すかを判定する(ステップS404)。一例として認証部22は、ユーザと同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報に、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報が関連付けられてデータベース204に登録されているかを判定する。認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されている場合、通行可と判定する(ステップS405)。
【0081】
他方、認証部22は、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース204に記録されていない場合や、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されていない場合、通行不可と判定する(ステップS406)。認証部22は、通行可または通行不可を示す認証結果情報を生成する(ステップS407)。
【0082】
また認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づいてデータベース204に登録されている利用者のIDを取得する。認証部22は、認証結果情報を生成すると、利用者のIDを含む処理の開始指示を生成部23へ出力する。
【0083】
生成部23は、処理の開始指示に基づいて利用者のIDを取得する。当該利用者のIDは10桁の数字の列で示されるとする。生成部23は当該利用者のIDに基づいて、当該10桁の数字の下4桁の数字の列を取得する。生成部23は、当該4桁の数字と、出力情報生成アルゴリズムとを用いて、利用者のIDに対応して定まる形状情報を生成する(ステップS408)。当該形状情報の生成は、
図9を用いて説明した第一実施形態の処理と同様である。
【0084】
また生成部23は、利用のIDに紐づいてデータベース204に記録されている当該利用者の誕生日を取得する(ステップS409)。生成部23は、当該誕生日の月日の4桁の数字を示す関連情報を生成する(ステップS410)。生成部23は、形状情報と関連情報とを含む出力情報を生成する(ステップS411)。
【0085】
当該生成部23の処理は、対象となる利用者の識別情報に紐づく対象に関連する関連情報を取得し当該関連情報をさらに含む出力情報を生成する処理の一態様である。
【0086】
出力部24は認証部22の生成した認証結果情報と、生成部23の生成した形状情報とを取得する。出力部24は、認証結果情報と出力情報とを含むゲート制御指示を生成する(ステップS412)。出力部24は、認証要求に含まれるゲート装置10のネットワークアドレスを取得する。出力部24は、取得したネットワークアドレスに宛てて、ゲート制御指示を送信する(ステップS413)。
【0087】
そしてこの後、ゲート装置10において第一実施形態や第二実施形態と同様に、認証結果情報に基づくゲート装置10の制御や、出力情報の出力の処理が行われる。これによりゲート装置10の利用者は、形状情報と誕生日の情報に基づいて、自身を一意に特定する情報を認証結果と共に確認することができる。従って利用者は、自身に対する認証結果であることを確認することができる一方、他人は、出力情報を視認しても、その出力情報と利用者との関係を直ちに特定することができない。
【0088】
<第四実施形態>
図14は、第四実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
ゲート装置10は以下のように出力情報を生成してもよい。
情報処理装置20の取得部21は、認証要求を取得する(ステップS501)。認証部22は、認証要求に含まれる顔の特徴情報と、データベース104に記録されている多数の顔の特徴情報との類似度を計算し、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース104に記録されているかを判定する(ステップS502)。
【0089】
認証部22は、認証要求に含まれる特徴情報との類似度が所定の閾値以上となる顔の特徴情報がデータベース204に登録されている場合、最も類似度の高い特徴情報を、認証要求に含まれる特徴情報が示す利用者と同一人物の特徴情報と判定する(ステップS503)。
【0090】
認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行可を示すかを判定する(ステップS504)。一例として認証部22は、ユーザと同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報に、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報が関連付けられてデータベース204に登録されているかを判定する。認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されている場合、通行可と判定する(ステップS505)。
【0091】
他方、認証部22は、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース204に記録されていない場合や、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されていない場合、通行不可と判定する(ステップS506)。認証部22は、通行可または通行不可を示す認証結果情報を生成する(ステップS507)。
【0092】
また認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づいてデータベース204に登録されている利用者のIDを取得する。認証部22は、認証結果情報を生成すると、利用者のIDを含む処理の開始指示を生成部23へ出力する。
【0093】
生成部23は、処理の開始指示に基づいて利用者のIDを取得する。当該利用者のIDは10桁の数字の列で示されるとする。生成部23は当該利用者のIDに基づいて、当該10桁の数字の下4桁の数字の列を取得する。生成部23は、当該4桁の数字と、出力情報生成アルゴリズムとを用いて、利用者のIDに対応して定まる形状情報を生成する(ステップS508)。当該形状情報の生成は、
図9を用いて説明した第一実施形態の処理と同様である。
【0094】
また生成部23は、利用のIDに紐づいてデータベース204に記録されている当該利用者の誕生日を取得する(ステップS509)。また生成部23は、利用のIDに紐づいてデータベース204に記録されている当該利用者の氏名英語表記のイニシャルを取得する(ステップS510)。生成部23は、当該誕生日の月日の4桁の数字とイニシャルとを含む関連情報を生成する(ステップS511)。生成部23は、形状情報と関連情報とを含む出力情報を生成する(ステップS512)。
【0095】
当該生成部23の処理は、対象となる利用者の識別情報に紐づく対象に関連する関連情報を取得し当該関連情報をさらに含む出力情報を生成する処理の一態様である。
【0096】
出力部24は認証部22の生成した認証結果情報と、生成部23の生成した出力情報とを取得する。出力部24は、認証結果情報と出力情報とを含むゲート制御指示を生成する(ステップS513)。出力部24は、認証要求に含まれるゲート装置10のネットワークアドレスを取得する。出力部24は、取得したネットワークアドレスに宛てて、ゲート制御指示を送信する(ステップS514)。
【0097】
そしてこの後、ゲート装置10において第一実施形態や第二実施形態と同様に、認証結果情報に基づくゲート装置10の制御や、出力情報の出力の処理が行われる。これによりゲート装置10の利用者は、形状情報と誕生日とイニシャルとの情報に基づいて、自身を一意に特定する情報を認証結果と共に確認することができる。従って利用者は、自身に対する認証結果であることを確認することができる一方、他人は、出力情報を視認しても、その出力情報と利用者との関係を直ちに特定することができない。
【0098】
<第五実施形態>
図15は、第五実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
ゲート装置10は以下のように出力情報を生成してもよい。
情報処理装置20の取得部21は、認証要求を取得する(ステップS601)。認証部22は、認証要求に含まれる顔の特徴情報と、データベース104に記録されている多数の顔の特徴情報との類似度を計算し、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース104に記録されているかを判定する(ステップS602)。
【0099】
認証部22は、認証要求に含まれる特徴情報との類似度が所定の閾値以上となる顔の特徴情報がデータベース204に登録されている場合、最も類似度の高い特徴情報を、認証要求に含まれる特徴情報が示す利用者と同一人物の特徴情報と判定する(ステップS603)。
【0100】
認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行可を示すかを判定する(ステップS604)。一例として認証部22は、ユーザと同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報に、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報が関連付けられてデータベース204に登録されているかを判定する。認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されている場合、通行可と判定する(ステップS605)。
【0101】
他方、認証部22は、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース204に記録されていない場合や、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されていない場合、通行不可と判定する(ステップS606)。認証部22は、通行可または通行不可を示す認証結果情報を生成する(ステップS607)。
【0102】
また認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づいてデータベース204に登録されている利用者のIDを取得する。認証部22は、認証結果情報を生成すると、利用者のIDを含む処理の開始指示を生成部23へ出力する。
【0103】
生成部23は、処理の開始指示に基づいて利用者のIDを取得する。当該利用者のIDは10桁の数字の列で示されるとする。生成部23は当該利用者のIDに基づいて、当該10桁の数字の下4桁の数字の列を取得する。生成部23は、当該4桁の数字と、出力情報生成アルゴリズムとを用いて、利用者のIDに対応して定まる形状情報を生成する(ステップS608)。当該形状情報の生成は、
図9を用いて説明した第一実施形態の処理と同様である。
【0104】
また生成部23は、利用のIDに紐づいてデータベース204に記録されている当該利用者のアバター画像を取得する(ステップS609)。アバター画像とは、利用者のキャラクター画像であり、動物の画像や、人間を模した画像であってよい。アバター画像は、対象となる利用者の識別情報に紐づく対象に関連する関連情報の一態様である。生成部23は、形状情報とアバター画像(関連情報)とを含む出力情報を生成する(ステップS610)。
【0105】
出力部24は認証部22の生成した認証結果情報と、生成部23の生成した出力情報とを取得する。出力部24は、認証結果情報と出力情報とを含むゲート制御指示を生成する(ステップS611)。出力部24は、認証要求に含まれるゲート装置10のネットワークアドレスを取得する。出力部24は、取得したネットワークアドレスに宛てて、ゲート制御指示を送信する(ステップS612)。
【0106】
そしてこの後、ゲート装置10において第一実施形態や第二実施形態と同様に、認証結果情報に基づくゲート装置10の制御や、出力情報の出力の処理が行われる。これによりゲート装置10の利用者は、形状情報とアバター画像との情報に基づいて、自身を一意に特定する情報を認証結果と共に確認することができる。従って利用者は、自身に対する認証結果であることを確認することができる一方、他人は、出力情報を視認しても、その出力情報と利用者との関係を直ちに特定することができない。
【0107】
<第六実施形態>
図16は、第六実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
ゲート装置10は以下のように出力情報を生成してもよい。
情報処理装置20の取得部21は、認証要求を取得する(ステップS701)。認証部22は、認証要求に含まれる顔の特徴情報と、データベース104に記録されている多数の顔の特徴情報との類似度を計算し、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース104に記録されているかを判定する(ステップS702)。
【0108】
認証部22は、認証要求に含まれる特徴情報との類似度が所定の閾値以上となる顔の特徴情報がデータベース204に登録されている場合、最も類似度の高い特徴情報を、認証要求に含まれる特徴情報が示す利用者と同一人物の特徴情報と判定する(ステップS703)。
【0109】
認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行可を示すかを判定する(ステップS704)。一例として認証部22は、ユーザと同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報に、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報が関連付けられてデータベース204に登録されているかを判定する。認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されている場合、通行可と判定する(ステップS705)。
【0110】
他方、認証部22は、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース204に記録されていない場合や、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されていない場合、通行不可と判定する(ステップS706)。認証部22は、通行可または通行不可を示す認証結果情報を生成する(ステップS707)。
【0111】
また認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づいてデータベース204に登録されている利用者のIDを取得する。認証部22は、認証結果情報を生成すると、利用者のIDを含む処理の開始指示を生成部23へ出力する。
【0112】
生成部23は、処理の開始指示に基づいて利用者のIDを取得する。当該利用者のIDは10桁の数字の列で示されるとする。生成部23は当該利用者のIDに基づいて、当該10桁の数字の下4桁の数字の列を取得する。生成部23は、当該4桁の数字と、出力情報生成アルゴリズムとを用いて、利用者のIDに対応して定まる形状情報を生成する(ステップS708)。当該形状情報の生成は、
図9を用いて説明した第一実施形態の処理と同様である。
【0113】
また生成部23は、利用のIDに紐づいてデータベース204に記録されている当該利用者の出身地を示す画像を取得する(ステップS709)。出身地を示す画像は、対象となる利用者の識別情報に紐づく対象に関連する関連情報の一態様である。生成部23は、形状情報と出身地を示す画像(関連情報)とを含む出力情報を生成する(ステップS710)。
【0114】
出力部24は認証部22の生成した認証結果情報と、生成部23の生成した出力情報とを取得する。出力部24は、認証結果情報と出力情報とを含むゲート制御指示を生成する(ステップS711)。出力部24は、認証要求に含まれるゲート装置10のネットワークアドレスを取得する。出力部24は、取得したネットワークアドレスに宛てて、ゲート制御指示を送信する(ステップS712)。
【0115】
そしてこの後、ゲート装置10において第一実施形態や第二実施形態と同様に、認証結果情報に基づくゲート装置10の制御や、出力情報の出力の処理が行われる。これによりゲート装置10の利用者は、形状情報と自身の出身地を示す画像との情報に基づいて、自身を一意に特定する情報を認証結果と共に確認することができる。従って利用者は、自身に対する認証結果であることを確認することができる一方、他人は、出力情報を視認しても、その出力情報と利用者との関係を直ちに特定することができない。
【0116】
<第七実施形態>
図17は、第七実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
ゲート装置10は以下のように出力情報を生成してもよい。
情報処理装置20の取得部21は、認証要求を取得する(ステップS801)。認証部22は、認証要求に含まれる顔の特徴情報と、データベース104に記録されている多数の顔の特徴情報との類似度を計算し、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース104に記録されているかを判定する(ステップS802)。
【0117】
認証部22は、認証要求に含まれる特徴情報との類似度が所定の閾値以上となる顔の特徴情報がデータベース204に登録されている場合、最も類似度の高い特徴情報を、認証要求に含まれる特徴情報が示す利用者と同一人物の特徴情報と判定する(ステップS803)。
【0118】
認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行可を示すかを判定する(ステップS804)。一例として認証部22は、ユーザと同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報に、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報が関連付けられてデータベース204に登録されているかを判定する。認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されている場合、通行可と判定する(ステップS805)。
【0119】
他方、認証部22は、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース204に記録されていない場合や、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されていない場合、通行不可と判定する(ステップS8
06)。認証部22は、通行可または通行不可を示す認証結果情報を生成する(ステップS807)。
【0120】
また認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づいてデータベース204に登録されている利用者のIDを取得する。認証部22は、認証結果情報を生成すると、利用者のIDを含む処理の開始指示を生成部23へ出力する。
【0121】
生成部23は、処理の開始指示に基づいて利用者のIDを取得する。当該利用者のIDは10桁の数字の列で示されるとする。生成部23は当該利用者のIDに基づいて、当該10桁の数字の下4桁の数字の列を取得する。生成部23は、当該4桁の数字と、出力情報生成アルゴリズムとを用いて、利用者のIDに対応して定まる形状情報を生成する(ステップS808)。当該形状情報の生成は、
図9を用いて説明した第一実施形態の処理と同様である。
【0122】
また生成部23は、利用者の特徴情報を認証部22から取得する。生成部23は当該特徴情報に基づいて、当該利用者のセキュリティ管理情報や、ゲスト管理情報をデータベース204から取得する(ステップS809)。セキュリティ管理情報とは、当該顔の特徴情報が示す利用者の安全性の度合などであってよい。例えばこの安全性の度合は、過去の犯罪履歴などによって定まる情報であってよい。またゲスト管理情報とは、利用者がゲストであるかどうかを示す情報であってよい。生成部23は、形状情報と、セキュリティ管理情報やゲスト管理情報に対応するアイコン画像(関連情報)とを含む出力情報を生成する(ステップS810)。セキュリティ管理情報に対応するアイコン画像とは、例えばセキュリティ管理情報が安全性の度合を安全、危険の2段階で表される情報であれば、安全または危険を示すアイコン画像である。またゲスト管理情報に対応するアイコン画像は、当該人物がゲストであるか、またはゲストではないかを示すアイコン画像であってよい。
【0123】
出力部24は認証部22の生成した認証結果情報と、生成部23の生成した出力情報とを取得する。出力部24は、認証結果情報と出力情報とを含むゲート制御指示を生成する(ステップS811)。出力部24は、認証要求に含まれるゲート装置10のネットワークアドレスを取得する。出力部24は、取得したネットワークアドレスに宛てて、ゲート制御指示を送信する(ステップS812)。
【0124】
そしてこの後、ゲート装置10において第一実施形態や第二実施形態と同様に、認証結果情報に基づくゲート装置10の制御や、出力情報の出力の処理を行う。この際、ゲート装置10は、通信接続される近傍のモニタ等に認証結果情報や、セキュリティ管理情報やゲスト管理情報に対応するアイコン画像を含む出力情報を表示して良い。これによりモニタを確認した警備員等は、利用者がゲストか犯罪履歴のある者かを判定することができる。ゲート装置10は、セキュリティ管理情報に基づいて、過去の犯罪履歴がある対象が発見されことを検出した場合、モニタに表示するだけでなく、警備員へのアラート情報を生成して所定の出力先に出力してもよく、また、フラッパ14を閉じる処理を行うようにしてよい。
【0125】
<第八実施形態>
図18は、第八実施形態による管理携帯端末の処理フローを示す図である。
図19は、第八実施形態による情報処理装置の処理フローを示す図である。
図20は、第八実施形態によるゲート装置の処理フローを示す図である。
上述の第一実施形態から第七実施形態においては、ゲート装置10が利用者の顔画像を取得する例について説明した。しかしながら、ゲート装置10以外の装置が、ゲート装置10を通過しようとする利用者の顔画像を取得してもよい。例えば、ゲート装置の近傍にいる警備員の携帯する管理携帯端末44が、当該端末に備わるカメラで利用者の顔画像を撮影してもよい。以下この場合の例について説明する。管理携帯端末44は情報処理装置20と通信接続する。
【0126】
利用者がゲート本体1に接近する。警備員は、ゲート装置10の近傍で、管理携帯端末44に記録されている専用アプリケーションを起動しているものとする。これにより管理携帯端末44は、ゲート装置10と通信接続してよい。この通信接続は、管理携帯端末44において専用アプリケーションが起動している間、管理携帯端末44とゲート装置10とが常時接続する態様であってよい。管理携帯端末44はゲート装置10と通信接続すると、ゲート装置10の識別情報を取得する。また管理携帯端末44は通信ネットワークを介して情報処理装置20とも通信接続しているものとする。
【0127】
警備員はゲート装置10を通過しようとしてゲート装置10に接近する利用者の顔を自身が携帯する管理携帯端末44を用いて撮影する。管理携帯端末44は自端末に備わるカメラの撮影した画像を含む画像データを順次取得する(ステップS901)。管理携帯端末44は、画像データを取得すると当該画像データが示す画像に映る顔の特徴量の抽出を開始する。
【0128】
管理携帯端末44は、画像データに含まれる画像から人の顔の特徴情報を抽出できたかを判定する(ステップS902)。管理携帯端末44は、顔の特徴情報を抽出できた場合には、その特徴情報と、自端末のネットワークアドレスと、ゲート装置10の識別情報とを含む認証要求を情報処理装置20へ送信する(ステップS903)。
【0129】
情報処理装置20は、ゲート装置10の利用者が予め登録した顔の特徴情報、通行許可情報などを紐づけてデータベース204等に記憶している。通行許可情報は、通行できるゲート装置10の識別情報の情報群等であってよい。
【0130】
情報処理装置20の取得部21は、認証要求を取得する(ステップS1001)。認証部22は、認証要求に含まれる顔の特徴情報と、データベース104に記録されている多数の顔の特徴情報との類似度を計算し、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース104に記録されているかを判定する(ステップS1002)。
【0131】
認証部22は、認証要求に含まれる特徴情報との類似度が所定の閾値以上となる顔の特徴情報がデータベース204に登録されている場合、最も類似度の高い特徴情報を、認証要求に含まれる特徴情報が示す利用者と同一人物の特徴情報と判定する(ステップS1003)。
【0132】
認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行可を示すかを判定する(ステップS1004)。一例として認証部22は、ユーザと同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報に、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報が関連付けられてデータベース204に登録されているかを判定する。認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されている場合、通行可と判定する(ステップS1005)。
【0133】
他方、認証部22は、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース204に記録されていない場合や、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報と、認証要求に含まれるゲート装置10の識別子の情報とが関連付けられてデータベース204に登録されていない場合、通行不可と判定する(ステップS1006)。認証部22は、通行可または通行不可を示す認証結果情報を生成する(ステップS1007)。
【0134】
また認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づいてデータベース204に登録されている利用者のIDを取得する。認証部22は、認証結果情報を生成すると、利用者のIDを含む処理の開始指示を生成部23へ出力する。
【0135】
生成部23は、処理の開始指示に基づいて利用者のIDを取得する。当該利用者のIDは10桁の数字の列で示されるとする。生成部23は当該利用者のIDに基づいて、当該10桁の数字の下4桁の数字の列を取得する。生成部23は、当該4桁の数字と、出力情報生成アルゴリズムとを用いて、利用者のIDに対応して定まる出力情報を生成する(ステップS1008)。出力情報は形状を示す情報であるとする。
【0136】
出力部24は認証部22の生成した認証結果情報と、生成部23の生成した出力情報とを取得する。出力部24は、認証結果情報と出力情報とを含む制御指示を生成する(ステップS1009)。出力部24は、認証要求に含まれる管理携帯端末44のネットワークアドレスを取得する(ステップS1010)。出力部24は、認証要求に含まれるゲート装置10の識別情報を取得する。出力部24はゲート装置10の識別情報に紐づいてデータベース204に記録されているゲート装置10のネットワークアドレスを取得する(ステップS1011)。出力部24は、取得した管理携帯端末44のネットワークアドレスに宛てて、制御指示を送信する(ステップS1012)。さらに出力部24は、取得したゲート装置10のネットワークアドレスに宛てて、制御指示を送信する(ステップS1013)。
【0137】
警備員が携帯する管理携帯端末44は、制御指示を受信する(ステップS904)。管理携帯端末44は、制御指示から認証結果を取得する。管理携帯端末44は、認証結果情報に含まれる情報が通行可を示すか、通行不可を示すかを判定する(ステップS905)。管理携帯端末44は、認証結果情報に通行可を示す情報が含まれる場合、出力情報と通行許可を示すマークとをディスプレイ13に出力する(ステップS906)。
【0138】
これにより警備員は、ゲート装置10を通過しようとする利用者の認証結果が通行許可であることを認識することができる。また警備員は、ディスプレイ13に表示された情報を利用者に視認させる。これにより利用者は、通行許可を示すマークに基づいて通行許可されたことを認識すると共に、出力情報を視認して、その通行許可が自身のIDにより定まる出力情報であることを認識して、自身に対する通行許可であることを確認する。そして、利用者は、ゲート装置10を通過する。
【0139】
一方、管理携帯端末44は、認証結果情報に通行不可を示す情報が含まれる場合、出力情報と通行不許可を示すマークとをディスプレイ13に出力する(ステップS907)。これにより警備員は、ゲート装置10を通過しようとする利用者の認証結果が通行不許可であることを認識することができる。また警備員は、ディスプレイ13に表示された情報を利用者に視認させる。これにより利用者は、通行不許可を示すマークに基づいて通行不許可であることを認識すると共に、出力情報を視認して、その通行不許可が自身のIDにより定まる出力情報であることを認識して、自身に対する通行不許可であることを確認する。利用者は、ゲート装置10を通過せずに、警備員にゲート装置10を通過するための相談等を行ってよい。
【0140】
ゲート装置10のゲート制御装置15は、ゲート制御指示を受信する(ステップS1101)。ゲート制御装置15のゲート制御部151はゲート制御指示に含まれる認証結果情報を取得する。ゲート制御装置15の出力情報制御部152は、ゲート制御指示に含まれる出力情報を取得する。ゲート制御部151は、認証結果情報に含まれる情報が通行可を示すか、通行不可を示すかを判定する(ステップS1102)。ゲート制御部151は、認証結果情報に通行可を示す情報が含まれる場合、通行許可の制御を行う(ステップS1103)。ゲート制御部151は認証結果情報に通行不可を示す情報が含まれる場合、通行不許可の制御を行う(ステップS1104)。
【0141】
ゲート制御部151は、通行許可の制御を行うと判定すると、出力情報制御部152に通行許可を示す情報を出力する。またゲート制御部151は、ゲート装置10のフラッパ14を開に制御する(ステップS1105)。これによりゲート装置10の通過領域が開となる。
【0142】
ゲート制御部151は、通行不許可の制御を行うと判定すると、出力情報制御部152に通行不許可を示す情報を出力する。またゲート制御部151は、ゲート装置10のフラッパ14を閉に制御する(ステップS1106)。これによりゲート装置10の通過領域が閉となる。
【0143】
上述の第八実施形態の処理によれば、警備員などのゲート装置10を管理する人物が、ゲート装置10を通過しようとする利用者を、管理携帯端末44を用いて撮影して、その結果、管理携帯端末44に利用者の認証結果と、利用者の識別情報に応じて定まる形状情報を管理携帯端末44に表示させることができる。
【0144】
上述の第八実施形態においては、情報処理装置20は、制御指示を管理携帯端末44とゲート装置10のそれぞれに別々に送信している。しかしながら、情報処理装置20は、制御指示を、管理携帯端末44またはゲート装置10の一方に送信し、当該制御指示を受信した管理携帯端末44またはゲート装置10は他方にその制御指示を転送するようにしてもよい。
【0145】
<第九実施形態>
上述した第一実施形態から第八実施形態の処理においては、出力情報に含まれる認証対象の利用者の識別情報に対応して定まる形状情報と認証結果を示す情報とが共に表示されることについて説明した。しかしながら、さらに認証対象となる利用者の撮影画像がさらに表示され、その撮影画像に形状情報や認証結果が表示されるようにしてもよい。当該処理を、ゲート装置10が行う場合について説明する。
【0146】
ゲート装置10は、出力情報と認証結果(通行許可または通行不許可を示すマーク)をディスプレイ13に表示する際に、カメラ11から取得した撮影画像を順に取得する。ゲート装置10は取得した当該撮影画像を順に表示することにより動画像として出力することができる。撮影画像には利用者が写っているとする。ゲート装置10は、撮影画像に出力情報と認証結果とを重畳して表示する。これにより、利用者は、自身の顔画像と出力情報と認証結果とを同時に確認することができる。
【0147】
なおゲート装置10のカメラ11の撮影した撮影画像に利用者と利用者以外の複数の人物が写っているとする。この場合、ゲート装置10は撮影画像に映る複数の人物のうちゲート装置の利用者として顔の特徴情報を生成した顔を特定し、その顔画像のみを表示するようにしてもよい。これにより複数人物が撮影画像に写る場合でも、認証を行った利用の顔画像に、出力情報や認証結果を重畳してディスプレイ13に表示することができる。
【0148】
上述した各実施形態においては、ゲート装置10に備わるディスプレイ13に出力情報や認証結果、撮影画像を表示しているが、ゲート装置10は、ゲート装置10と通信接続し、ゲート装置10の近傍に備わるモニタに、それら情報を表示するようにしてもよい。
【0149】
<第十実施形態>
ゲート装置10に備わるカメラ11の撮影した撮影画像に複数の人物が写る場合、ゲート装置10や情報処理装置20は、それら複数の人物について同様の処理を行うようにしてもよい。
【0150】
この場合、ゲート装置10のゲート制御部151は、撮影画像に映る各人物についての特徴情報を生成し、それら各特徴情報をそれぞれ含む各認証情報を、上述の各実施形態と同様に生成する。ゲート制御部151は、生成した複数の認証情報を情報処理装置20へ送信する。そして、各認証情報に基づいて情報処理装置20が上述の各実施形態と同様に処理を行い、ゲート制御指示を生成してゲート装置10へ送信する。
【0151】
ゲート装置10は、各認証要求に対応する各ゲート制御指示を順次受信する。ゲート制御部151は、ゲート制御指示と、撮影画像中の各顔の特徴情報との対応関係を特定する。例えば認証要求に処理IDを含み、情報処理装置20が認証要求に対応するゲート制御指示に同一の処理IDを格納しておく。ゲート制御部151は、特徴情報と処理IDとを紐づけて一時記憶することで、ゲート制御指示情報に含まれる処理IDを用いて、その処理IDに紐づけて記憶している特徴情報を特定することができる。
【0152】
ゲート制御部151が撮影画像に映る顔の特徴情報に対応する処理IDと、ゲート制御指示との対応関係を特定すると、出力情報制御部152は、モニタ等にカメラ11が撮影した撮影画像中の顔に、ゲート制御指示に含まれる出力情報や認証結果が示すマークを重畳して表示する。例えば上述の第七実施形態において本実施形態の処理を摘要した場合、ゲート装置10は、犯罪履歴がある対象の人物の出力情報を、当該対象となる人物の顔画像とを関連付けて出力することができる。またゲート制御部151は、犯罪履歴がある人物の出力情報と、当該対象となる人物の顔の特徴情報とを紐づけて情報処理装置20に記録する処理を行ってもよい。
【0153】
以上の処理により、モニタに複数の人物が写る撮影画像を表示している場合において、それら複数の人物それぞれに、出力情報や認証結果のマークを表示することができる。これにより、管理者等は、モニタをチェックしながら、ゲート装置10を通過しようとうする利用者の管理を行うことができる。
【0154】
<第十一実施形態>
図21は、第十一実施形態による情報処理システムの概要を示す図である。
図22は、第十一実施形態による管理携帯端末の処理フローを示す図である。
図23は、第十一実施形態による情報処理装置の処理フローを示す図である。
上述の第八実施形態において、ゲート制御指示は警備員などが管理する管理携帯端末44に出力されるようにしてもよい。以下この場合の例について説明する。
【0155】
警備員は、ゲート装置10の近傍で、管理携帯端末44に記録されている専用アプリケーションを起動しているものとする。管理携帯端末44は通信ネットワークを介して情報処理装置20と通信接続しているものとする。
【0156】
警備員はゲート装置10を通過しようとしてゲート装置10に接近する利用者の顔を自身が携帯する管理携帯端末44を用いて撮影する。管理携帯端末44は自端末に備わるカメラの撮影した画像を含む画像データを順次取得する(ステップS1201)。管理携帯端末44は、画像データを取得すると当該画像データが示す画像に映る顔の特徴量の抽出を開始する。
【0157】
管理携帯端末44は、画像データに含まれる画像から人の顔の特徴情報を抽出できたかを判定する(ステップS1202)。管理携帯端末44は、顔の特徴情報を抽出できた場合には、その特徴情報と、自端末のネットワークアドレスとを含む認証要求を情報処理装置20へ送信する(ステップS1203)。
【0158】
情報処理装置20の取得部21は、認証要求を取得する(ステップS1301)。認証部22は、認証要求に含まれる顔の特徴情報と、データベース104に記録されている多数の顔の特徴情報との類似度を計算し、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース104に記録されているかを判定する(ステップS1302)。
【0159】
認証部22は、認証要求に含まれる特徴情報との類似度が所定の閾値以上となる顔の特徴情報がデータベース204に登録されている場合、最も類似度の高い特徴情報を、認証要求に含まれる特徴情報が示す利用者と同一人物の特徴情報と判定する(ステップS1303)。
【0160】
認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行可を示すかを判定する(ステップS1304)。一例として認証部22は、ユーザと同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行許可を示すかを判定する。認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行許可を示す場合、通行可と判定する(ステップS1305)。
【0161】
他方、認証部22は、所定の閾値以上の類似度となる特徴情報がデータベース204に記録されていない場合や、利用者と同一人物の特徴情報に紐づく通行許可情報が通行不許可を示す場合、通行不可と判定する(ステップS1306)。認証部22は、通行可または通行不可を示す認証結果情報を生成する(ステップS1307)。
【0162】
また認証部22は、利用者と同一人物の特徴情報に紐づいてデータベース204に登録されている利用者のIDを取得する。認証部22は、認証結果情報を生成すると、利用者のIDを含む処理の開始指示を生成部23へ出力する。
【0163】
生成部23は、処理の開始指示に基づいて利用者のIDを取得する。当該利用者のIDは10桁の数字の列で示されるとする。生成部23は当該利用者のIDに基づいて、当該10桁の数字の下4桁の数字の列を取得する。生成部23は、当該4桁の数字と、出力情報生成アルゴリズムとを用いて、利用者のIDに対応して定まる出力情報を生成する(ステップS1308)。出力情報は形状を示す情報であるとする。
【0164】
出力部24は認証部22の生成した認証結果情報と、生成部23の生成した出力情報とを取得する。出力部24は、認証結果情報と出力情報とを含む制御指示を生成する(ステップS1309)。出力部24は、認証要求に含まれる管理携帯端末44のネットワークアドレスを取得する(ステップS1310)。出力部24は、取得した管理携帯端末44のネットワークアドレスに宛てて、制御指示を送信する(ステップS1311)。
【0165】
警備員が携帯する管理携帯端末44は、制御指示を受信する(ステップS1204)。管理携帯端末44は、制御指示から認証結果を取得する。管理携帯端末44は、認証結果情報に含まれる情報が通行可を示すか、通行不可を示すかを判定する(ステップS1205)。管理携帯端末44は、認証結果情報に通行可を示す情報が含まれる場合、出力情報と通行許可を示すマークとをディスプレイ13に出力する(ステップS1206)。
【0166】
これにより警備員は、ゲート装置10を通過しようとする利用者の認証結果が通行許可であることを管理携帯端末44で認識することができる。また警備員は、ディスプレイ13に表示された情報を利用者に視認させる。これにより利用者は、通行許可を示すマークに基づいて通行許可されたことを認識すると共に、出力情報を視認して、その通行許可が自身のIDにより定まる出力情報であることを認識して、自身に対する通行許可であることを確認する。そして、利用者は、ゲート装置10を通過する。または、警備員が管理携帯端末44で通行可否を判断できるため、ゲート装置10を導入できないような場所であっても、管理携帯端末44を用いて利用者の入場管理を行うことが可能となる。
【0167】
一方、管理携帯端末44は、認証結果情報に通行不可を示す情報が含まれる場合、出力情報と通行不許可を示すマークとをディスプレイ13に出力する(ステップS1207)。これにより警備員は、ゲート装置10を通過しようとする利用者の認証結果が通行不許可であることを管理携帯端末44で認識することができる。また警備員は、ディスプレイ13に表示された情報を利用者に視認させる。これにより利用者は、通行不許可を示すマークに基づいて通行不許可であることを認識すると共に、出力情報を視認して、その通行不許可が自身のIDにより定まる出力情報であることを認識して、自身に対する通行不許可であることを確認する。利用者は、ゲート装置10を通過せずに、警備員にゲート装置10を通過するための相談等を行ってよい。
【0168】
上述の第十一実施形態の処理によれば、警備員などのゲート装置10を管理する人物が、ゲート装置10を通過しようとする利用者を、管理携帯端末44を用いて撮影して、その結果、管理携帯端末44に利用者の認証結果と、利用者の識別情報に応じて定まる形状情報を管理携帯端末44に表示させることができる。
【0169】
<他の実施形態>
上述の各実施形態においては、ゲート装置10と情報処理装置20とが通信ネットワークを介して接続される情報処理システム100について説明した。しかしながら、情報処理システム100は、ゲート装置10以外の装置と、情報処理装置20とが通信ネットワークを介して接続されたコンピュータシステムであってよい。
【0170】
例えば情報処理システム100は、ゲート装置10の代わりに、案内装置、発券機、自動販売機やその他の装置であってよい。これらの装置を表示装置と呼ぶこととする。これらの装置には、少なくともカメラ等の生体情報を取得する装置(カメラ、指紋スキャナ、静脈スキャナなど)とディスプレイとが備わっていればよい。そして情報処理装置20は認証処理を行わないものであってもよい。この場合、表示装置が、利用者の顔の特徴情報を含む処理要求を情報処理装置20へ送信する。情報処理装置20は、顔の特徴情報に基づいて同様に形状情報を生成する。情報処理装置20は形状情報を表示装置へ送信する。表示装置はその形状情報を受信してディスプレイに表示する。これにより利用者は、自身の識別情報により定まる形状情報を確認することができる。
【0171】
上述の各実施形態については、顔の特徴情報を用いて処理を行っているが、顔の特徴情報の代わりに虹彩情報などの他の生体情報を用いるようにしてもよい。つまりゲート制御部151は撮影画像から利用者の目の虹彩情報を取得する。情報処理装置は虹彩情報を上述の各実施形態の顔の特徴情報の代わりに用いて同様の処理を行う。生体情報はそのほか、指紋情報、手のひらの静脈情報などであってもよい。
【0172】
<最小構成>
図24は情報処理システムの最小構成を示す図である。
図25は最小構成を示す情報処理システムの処理フローを示す図である。
情報処理システムは100、少なくとも取得手段241、生成手段242、出力手段243を備える。
取得手段241は、対象の生体情報を取得する(ステップS2101)。
生成手段242は、生体情報に関連付けられた識別情報を用いて、識別情報に対応して定まる出力情報を生成する(ステップS2102)。
出力手段243は、出力情報を出力する(ステップS2103)。
【0173】
以上、この開示の各実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0174】
1・・・ゲート本体
4・・・携帯端末
10・・・ゲート装置
11・・・カメラ
13・・・ディスプレイ
15・・・ゲート制御装置
151・・・ゲート制御部
152・・・出力情報制御部
153・・・通信制御部
20・・・情報処理装置
21・・・取得部(取得手段)
22・・・認証部
23・・・生成部(生成手段)
24・・・出力部(出力手段)
100・・・情報処理システム