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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
H05K3/46 Q
H05K3/46 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023579251
(86)(22)【出願日】2023-02-17
(86)【国際出願番号】 JP2023005690
(87)【国際公開番号】W WO2024004263
(87)【国際公開日】2024-01-04
【審査請求日】2023-12-22
(31)【優先権主張番号】P 2022102606
(32)【優先日】2022-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】久保 竜一
【審査官】齊藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-207978(JP,A)
【文献】国際公開第2006/011508(WO,A1)
【文献】特開2004-349672(JP,A)
【文献】国際公開第2014/162478(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0247570(US,A1)
【文献】国際公開第2017/199825(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0113139(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/00―3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有し、内部に開口部が設けられたコア基板と、
前記開口部に少なくとも複数設けられた電子部品と、
前記開口部と前記複数の電子部品の間と、前記複数の電子部品間とに設けられ、樹脂及びフィラーを含む封止材と、
を備え、
前記複数の電子部品間の間隔の平均が、前記開口部の壁面と前記壁面に隣接する電子部品との間の最短距離よりも小さ
前記第2面に対して直交する断面において、前記壁面と前記壁面に隣接する複数の電子部品との間の領域に充填されたフィラーの平均粒子径は、前記複数の電子部品間の領域に充填されたフィラーの平均粒子径よりも大きい、基板。
【請求項2】
前記第2面に対して直交する断面において、前記壁面と前記壁面に隣接する複数の電子部品との間の領域に充填されたフィラーの占有面積の割合は、前記複数の電子部品間の領域に充填されたフィラーの占有面積の割合よりも小さい、請求項に記載の基板。
【請求項3】
第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有し、内部に開口部が設けられたコア基板と、
前記開口部に少なくとも複数設けられた電子部品と、
前記開口部と前記複数の電子部品の間と、前記複数の電子部品間とに設けられ、樹脂及びフィラーを含む封止材と、
を備え、
前記複数の電子部品間の間隔の平均が、前記開口部の壁面と前記壁面に隣接する電子部品との間の最短距離よりも小さく、
前記第2面に対して直交する断面において、前記壁面と前記壁面に隣接する複数の電子部品との間の領域に充填されたフィラーの最大粒子径は、前記複数の電子部品間の領域に充填されたフィラーの最大粒子径よりも大きい、基板。
【請求項4】
第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有し、内部に開口部が設けられたコア基板と、
前記開口部に少なくとも複数設けられた電子部品と、
前記開口部と前記複数の電子部品の間と、前記複数の電子部品間とに設けられ、樹脂及びフィラーを含む封止材と、
を備え、
前記複数の電子部品間の間隔の平均が、前記開口部の壁面と前記壁面に隣接する電子部品との間の最短距離よりも小さく、
前記第2面に対して直交する断面において、前記壁面と前記壁面に隣接する複数の電子部品との間の領域に充填されたフィラーの最大粒子径は、前記複数の電子部品間の間隔の平均よりも大きい、基板。
【請求項5】
第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有し、内部に開口部が設けられたコア基板と、
前記開口部に少なくとも複数設けられた電子部品と、
前記開口部と前記複数の電子部品の間と、前記複数の電子部品間とに設けられ、樹脂及びフィラーを含む封止材と、
を備え、
前記複数の電子部品間の間隔の平均が、前記開口部の壁面と前記壁面に隣接する電子部品との間の最短距離よりも小さく、
前記複数の電子部品のうち、少なくとも一部の電子部品につき、前記電子部品の表面から前記第2面に対して直交する方向に向けた封止材の厚さが、前記複数の電子部品間の間隔の平均よりも大きく、
前記複数の電子部品のうち、少なくとも一部の電子部品につき、前記電子部品の表面から前記第2面に対して直交する方向に向けた封止材の厚さが、前記複数の電子部品間の間隔の平均よりも大きくなっている領域に充填されたフィラーの平均粒子径は、前記複数の電子部品間の領域に充填されたフィラーの平均粒子径よりも大きい、基板。
【請求項6】
前記複数の電子部品は、各々、前記第2面に対して直交する方向に長手方向が延びる形状を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の基板。
【請求項7】
前記電子部品の電極が前記長手方向における一方及び他方の端部に位置している、請求項6に記載の基板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、コア部材と、コア部材を貫通する貫通孔と、貫通孔に配置された一つ以上の受動部品と、受動部品の少なくとも一部を覆い、貫通孔の少なくとも一部を満たす封止材と、を備える半導体パッケージが記載されている(例えば図9参照)。
【0003】
特許文献2には、コア材を貫通する開口が設けられたコア基板と、開口内に収容された複数の種類の電子部品と、開口内に形成され、複数の種類の電子部品をコア基板に固定する樹脂と、を備えるプリント配線板が記載されている(例えば図1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6694931号公報
【文献】特開2019-207978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、基板に電子部品を表面実装する場合は、基板上にはんだ接続用のランドを形成する必要があるため、電子部品間の間隔は、数百μm以上は確保する必要があり、それ以上間隔を小さくすることは困難であった。
【0006】
それに対して、特許文献1、2に記載の技術によれば、コア基板の開口部内に埋め込まれた電子部品に対してビアを介して配線を電気的に接続することが可能である。そのため、電子部品間の間隔をより小さくすることができる。
【0007】
しかしながら、電子部品間の間隔を小さくすると、電子部品を基板内に封止するための封止材が電子部品間の隙間に充分には充填されない可能性がある。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、電子部品間の封止材の充填性に優れた基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の基板は、第1面及び上記第1面と反対側の第2面を有し、内部に開口部が設けられたコア基板と、上記開口部に少なくとも複数設けられた電子部品と、上記開口部と上記複数の電子部品の間と、上記複数の電子部品間とに設けられ、樹脂及びフィラーを含む封止材と、を備え、上記複数の電子部品間の間隔の平均が、上記開口部の壁面と上記壁面に隣接する電子部品との間の最短距離よりも小さい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電子部品間の封止材の充填性に優れた基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施形態に係る基板の一例を模式的に示す断面図である。
図2図2は、図1に示す基板が備えるコア基板及び電子部品の一例を模式的に示す平面図である。
図3図3は、図1に示す基板の開口部を拡大した断面模式図である。
図4図4は、電子部品を封止材で封止するときを模式的に示す平面図である。
図5図5は、電子部品を封止材で封止するときを模式的に示す断面図である。
図6図6は、図1に示す基板が備えるコア基板が変形した状態を模式的に示す平面図である。
図7図7は、図1に示す基板の変形例を模式的に示す断面図である。
図8図8は、コア基板に電子部品固定用の粘着フィルムを貼り付ける工程の一例を模式的に示す図である。
図9図9は、電子部品(受動部品)を粘着フィルム上に配置する工程の一例を模式的に示す断面図である。
図10図10は、電子部品(受動部品及び半導体チップ)を粘着フィルム上に配置する工程の一例を模式的に示す断面図である。
図11図11は、コア基板の開口部に封止材を充填する工程の一例を模式的に示す断面図である。
図12図12は、ビアを形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。
図13図13は、配線層を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。
図14図14は、ビルドアップ層を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の基板について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
【0013】
[基板]
図1は、本発明の実施形態に係る基板の一例を模式的に示す断面図である。図2は、図1に示す基板が備えるコア基板及び電子部品の一例を模式的に示す平面図である。なお、図1は、図2に示すX-X線に沿った断面図である。
【0014】
図1及び図2に示す基板100は、第1面11及び第1面11と反対側の第2面12を有し、内部に開口部13が設けられたコア基板10と、開口部13に少なくとも複数設けられた電子部品20と、開口部13と電子部品20の間と、複数の電子部品20間とに設けられ、第1面11側の第3面31及び第2面12側の第4面32を有する封止材30と、封止材30の第3面31を貫通し、複数の電子部品20の第1電極21に電気的に接続された複数の第1ビア導体40と、複数の電子部品20の第2電極22に電気的に接続された複数の第2ビア導体50と、コア基板10の第1面11及び封止材30の第3面31上に設けられた第1ビルドアップ層(再配線層)60と、コア基板10の第2面12及び封止材30の第4面32上に設けられた第2ビルドアップ層(再配線層)70と、を備えている。
【0015】
コア基板10としては、樹脂基板、ガラス基板、セラミック基板等を用いることができる。コア基板10は、その表面又は内部に導体配線が設けられているプリント配線板であってもよい。コア基板10として好ましくは、エポキシ樹脂等の樹脂とガラスクロス等の補強材とから形成された絶縁性の支持基板(コア材)を使用することができる。支持基板には、シリカ粒子、アルミナ粒子等の無機粒子が含まれていてもよい。
【0016】
コア基板10の第1面11及び第2面12は、互いに平行な面であり、コア基板10の対向する一対の主面を構成している。
【0017】
コア基板10の開口部13は、コア基板10を貫通している。コア基板10を平面視したときの開口部13の形状は、特に限定されず、図2に示す矩形の他、円形、楕円形、長円形、n角形(nは5以上の整数)等であってもよい。
【0018】
基板100は、複数の電子部品20が埋め込まれた部品埋め込み基板であり、各電子部品20は、コア基板10の第1面11及び第2面12上ではなく、コア基板10の開口部13内に収納されている。
【0019】
電子部品20は、図2に示したように開口部13内に二次元的に配置されてもよいし、開口部13内に一次元的に配置されてもよい。前者の場合は、電子部品20は、例えば、マトリクス状に配列されてもよいし(図2)、千鳥状に配列されてもよい。
【0020】
複数の電子部品20間の間隔(すなわち隣り合う電子部品20間の間隔)S1は、特に限定されないが、間隔S1の平均は、10μm以上、100μm以下であることが好ましく、10μm以上、50μm以下であることがより好ましい。
【0021】
ここで、間隔S1の平均は、基板100の写真を画像解析することにより求められる。より詳細には、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)によりコア基板10の第2面12に平行な断面の拡大写真を得て、隣り合う各組の電子部品20について、画像解析ソフトを用いて、対向する輪郭線上にそれぞれ線分を描画して当該線分間の平均距離を求める。そして、全ての組合せの電子部品20から得られた平均距離の平均を求め、その平均値を間隔S1の平均とする。走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)による写真に代えて、X線写真を用いてもよい。
【0022】
なお、電子部品20間の間隔S1は、図1及び図2に示すように実質的に一定(どこであっても同じ)であってもよいし、測定位置や対象となる電子部品20によって異なっていてもよい。
【0023】
また、間隔S1の平均は、第2面12に平行な1つの断面だけで測定されればよく、第2面12に平行な2以上の断面にて測定される必要は必ずしもない。
【0024】
また、図1は、コア基板10の第2面12に対して直交する断面を示している。以下、この断面を単に「垂直断面」と言う場合がある。
【0025】
電子部品20の種類は、特に限定されないが、ここでは、コンデンサ(例えば積層セラミックコンデンサ(MLCC))、インダクタ等の受動部品20Aが配置されている。これらの電子部品20(受動部品20A)は、直方体状、円柱状等の長手形状を有するチップ部品である。
【0026】
なお、同じ1つの開口部13内には、1種のみの電子部品20が配置されていてもよいし、2種以上の電子部品20が配置(混在)されていてもよい。また、後者の場合、同種の電子部品20とは、チップ部品のサイズ表記で規格された同一サイズの部品である。サイズ表記は、JIS(Japanese Industrial Standards:日本工業規格)とEIA(Electronic Industries Alliance:電子工業会)で定められた表記であり、JISでいえば、例えば0603等の表記が挙げられる。また、同種の電子部品20とは、例えば、コンデンサ同士やインダクタ同士のように、電気回路の基本構成部品のうちの同じ種類の部品であってもよい。また、同種の電子部品20とは、例えば、コンデンサ同士やインダクタ同士のうち、同一の型式を有する部品であってもよい。
【0027】
各電子部品20は、コア基板10の第2面12に対して直交する方向(後述する第1方向D1又は第2方向D2)に長手方向が延びる形状を有している。この場合、特に封止材30を電子部品20間の隙間に充填し難くなるが、本実施形態によれば、後述するように、電子部品20間の封止材30の充填性を向上することが可能である。
【0028】
垂直断面において、各電子部品20の寸法は、コア基板10の第2面12と平行な方向よりも第2面12に対して直交する方向(後述する第1方向D1又は第2方向D2)においてより大きい。これにより、電子部品20をより高密度に配置することができる。
【0029】
また、各電子部品20は、コア基板10の第2面12に対して直交する方向であって第1面11側に向かう第1方向D1に第1電極21を有すると共に第1方向D1と反対の第2方向D2に第2電極22を有している。このように電子部品20を縦方向に実装することにより、長手形状の電子部品20をより高密度に配置することができる。
【0030】
各電子部品20において、第1電極21及び第2電極22は、それぞれ、長手形状の電子部品20の長手方向における一方及び他方の端部に位置している。
【0031】
なお、電子部品20の少なくとも1つの寸法は、垂直断面において、コア基板10の第2面12と平行な方向よりも第2面12に対して直交する方向(第1方向D1又は第2方向D2)においてより小さくてもよい。また、電子部品20の少なくとも1つは、第1電極21及び第2電極22がコア基板10と平行な方向に配置されていてもよい。
【0032】
図3は、図1に示す基板の開口部を拡大した断面模式図である。なお、図3は、図2に示すX-X線に沿った断面図の一部であり、垂直断面を示している。
【0033】
封止材30は、開口部13内に電子部品20を封止するための部材であり、開口部13内において各電子部品20の周囲に充填されている。図2及び図3に示すように、封止材30は、樹脂33及びフィラー34を含んでいる。
【0034】
樹脂33としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド等が挙げられるが、なかでもエポキシ樹脂が好適である。
【0035】
フィラー34は、図2及び図3に示したように、粒子を含んでいる。フィラー34としては、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子等の無機粒子が好適である。
【0036】
このように、フィラー34の材質としては、SiO及びAlが好適であり、フィラー34は、SiO及びAlの少なくとも一方を含むことが好ましい。
【0037】
フィラー34の形状は、特に限定されず、例えば、図2及び図3に示したように球状であってもよいし、その他、楕円球状、板状、針状、不定形等であってもよい。
【0038】
第1ビア導体40は、各電子部品20に少なくとも1つずつ設けられており、各電子部品20は、第1ビア導体40を介して第1ビルドアップ層60に電気的に接続されている。各第1ビア導体40は、第1ビルドアップ層60の最もコア基板10に近い絶縁層61と、封止材30の第3面31とを少なくとも貫通し、対応する電子部品20の第1電極21まで達している。
【0039】
第2ビア導体50は、各電子部品20に少なくとも1つずつ設けられており、各電子部品20は、第2ビア導体50を介して第2ビルドアップ層70に電気的に接続されている。各第2ビア導体50は、第2ビルドアップ層70の最もコア基板10に近い絶縁層71を少なくとも貫通し、対応する電子部品20の第2電極22まで達している。
【0040】
第1ビルドアップ層60は、電子部品20同士や、電子部品20と他の部品やスルーホール、端子等とを電気的に接続しており、少なくとも1つの絶縁層61と少なくとも1つの配線層62とが交互に積層されている。
【0041】
第2ビルドアップ層70も同様に、電子部品20同士や、電子部品20と他の部品やスルーホール、端子等とを電気的に接続しており、少なくとも1つの絶縁層71と少なくとも1つの配線層72とが交互に積層されている。
【0042】
図4は、電子部品を封止材で封止するときを模式的に示す平面図である。図5は、電子部品を封止材で封止するときを模式的に示す断面図である。図6は、図1に示す基板が備えるコア基板が変形した状態を模式的に示す平面図である。
【0043】
本実施形態では、図2及び図3に示すように、複数の電子部品20間の間隔S1の平均が、開口部13の壁面13aと壁面13aに隣接する電子部品20との間の最短距離S2よりも小さい。このように、電子部品20が実装される領域の周辺にスペースがあることで、電子部品20を封止材30で封止する際に、図4及び図5に示すように、周辺部に向けての封止材30の流れができ、封止材30の流動性が上がる。その結果、気泡噛みやフィラー34の詰まりが抑制されるため、電子部品20間の封止材30の充填性が向上する。
【0044】
また、本実施形態では、電子部品20の電極(第1電極21及び第2電極22)が長手形状の電子部品20の長手方向における一方及び他方の端部に位置している。この位置に電極が設けられていると、封止材30を充填する際にフィラー34が電子部品20に接触する位置が電極になる。電極の材質は典型的には金属であり、電極以外の部位(典型的にはセラミック)よりも強度が高いため、電極にフィラー34が接触したとしても電極は傷つきにくい。
一方、複数の電子部品20の間隔が小さく、大きなフィラー34が電子部品20の間に入りにくいため、電子部品20の間において大きなフィラー34が電子部品20の長手方向における端部以外の部位のセラミックに接触することが防止される。そのため、複数の電子部品20の間において電子部品20のセラミック部分が傷つくことが防止される。
以上の理由により、電極をこの位置に設けることにより、封止材30の充填時に電子部品20がフィラー34の接触によって傷つくことが防止される。
【0045】
また、コア基板10より弾性率の小さい封止材30の樹脂33のフレームを充分に確保できるため、図6に示すように、コア基板10が変形した際に発生するコア基板10からの応力を当該フレーム部分で緩和でき、電子部品20にかかる応力を低減できる。すなわち、コア基板10が変形しても、封止材30の幅の広い外周部がバッファとなり、電子部品20への影響を低減することができる。
【0046】
間隔S1の平均と、最短距離S2との比率は特に限定されないが、最短距離S2は、間隔S1の平均に対して、5倍以上であることが好ましく、8倍以上であることがより好ましく、実質的に10倍以上であることがさらに好ましい。
【0047】
また、最短距離S2も特に限定されないが、50μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましい。
【0048】
ここで、最短距離S2は、基板100の写真を画像解析することにより求められる。より詳細には、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)によりコア基板10の第2面12に平行な断面の拡大写真を得て、開口部13の壁面13aと、壁面13aに隣接する電子部品20の各々とについて、画像解析ソフトを用いて、対向する輪郭線上にそれぞれ線分を描画して当該線分間の最小間隔を求める。そして、求めた最小間隔のうちの最も短い距離を最短距離S2とする。走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)による写真に代えて、X線写真を用いてもよい。
【0049】
図2及び図3に示したように、複数の電子部品20間の間隔S1はいずれも、すなわち隣り合う各組の電子部品20間の間隔S1は全て、最短距離S2よりも小さくてもよい。
【0050】
図3に示すように、垂直断面において、開口部13の壁面13aと壁面13aに隣接する複数の電子部品20との間の領域A1に充填されたフィラー34の平均粒子径は、複数の電子部品20間の領域A2に充填されたフィラー34の平均粒子径よりも大きいことが好ましい。
【0051】
領域A1において粒子径が大きいフィラー34が多いと、フィラー34の充填率が小さくなりやすい。フィラー34の充填率が小さい場合、樹脂33の比率が大きくなる。弾性率の小さい樹脂を電子部品20の周囲に配置できるため、コア基板10からの応力をさらに緩和することができる。
すなわち、垂直断面において、開口部13の壁面13aと壁面13aに隣接する複数の電子部品20との間の領域A1に充填されたフィラー34の占有面積の割合は、複数の電子部品20間の領域A2に充填されたフィラー34の占有面積の割合よりも小さいことが好ましい。なお、フィラー34の充填率は、垂直断面での画像における単位領域当たりのフィラー34の占有面積の割合として求めることができる。
領域A1におけるフィラー34の充填率を調整することにより、封止材30の線膨張係数の調整や、封止材30の硬化時における熱収縮の調整等が可能になり、クラックの発生や電子部品20への負荷を抑制することができる。
【0052】
粒子径が大きいフィラー34は、複数の電子部品20間の領域A2には充填されにくく、開口部13の壁面と開口部13の壁面13aと壁面13aに隣接する複数の電子部品20との間の領域A1に充填されやすい。すなわち、粒子径が大きいフィラー34は領域A1に偏在することになる。この性質を利用して、粒子径が大きいフィラー34と粒子径が小さいフィラー34の材質を変えることで、電子部品20の実装エリアとその周囲の領域との間で封止材30の特性を作為的に違えることができる。
【0053】
フィラー34の材質を変えることにより違えることができる封止材30の特性の例としては、線膨張係数、誘電率、ヤング率、熱伝導率、電磁波吸収性、水分吸収性といった特性が挙げられる。
一例として、粒子径が小さいフィラー34の熱伝導率を大きくし、粒子径が大きいフィラー34の熱伝導率を小さくする例が挙げられる。この場合、領域A2の封止材30の熱伝導率が高くなり、領域A1の封止材30の熱伝導率が低くなる。このようにすると、開口部13に内蔵された電子部品20より発せられる熱を、第2面12に水平な方向(横方向)に逃がすことなく基板100の上下面に効率的に逃がすことができる。
このようなフィラー34の組み合わせとしては、粒子径が大きいフィラー34としてシリカ、粒子径が小さいフィラー34として窒化ホウ素又は窒化アルミニウムを使用する例が挙げられる。
【0054】
他の一例として、粒子径が大きいフィラー34に電磁波吸収性能を付加する例が挙げられる。この場合、領域A1において封止材30の電磁波シールド性が高くなる。このようにすると、電子部品20の周囲(領域A2)の封止材30において電気特性を維持しながら、開口部13の外部からのノイズの影響を遮断することができる。
このようなフィラー34の組み合わせとしては、粒子径が大きいフィラー34として酸化鉄を使用する例が挙げられる。
【0055】
他の一例として、粒子径が小さいフィラー34として誘電率と誘電損失が小さい材料を用い、粒子径が大きいフィラー34として線膨張係数の小さい材料を用いる例が挙げられる。このようにすると、電子部品20の周囲(領域A2)の封止材30において電子部品20の電気特性を向上(損失を低減)させながら、領域A1において封止材30の線膨張係数が小さくなることで、熱による物理的影響を低減できる。
このようなフィラー34の組み合わせとしては、粒子径が大きいフィラー34としてリン酸ジルコニウム化合物(東亞合成製、ウルテアTMなど)、粒子径が小さいフィラー34としてシリカを使用する例が挙げられる。
【0056】
他の一例として、粒子径が小さいフィラー34として誘電率と誘電損失が小さい材料を用い、粒子径が大きいフィラー34として熱伝導率が大きい材料を用いる例が挙げられる。このようにすると、電子部品20の周囲(領域A2)の封止材30において電子部品20の電気特性を向上(損失を低減)させながら、領域A1の封止材30を通じて熱を効率的に開口部13の外に逃がすことができる。
このようなフィラー34の組み合わせとしては、粒子径が大きいフィラー34として窒化ホウ素又は窒化アルミニウム、粒子径が小さいフィラー34としてシリカを使用する例が挙げられる。
【0057】
また、領域A1の封止材30に粒子径が大きいフィラー34が多く含まれると、破断面の連続性が阻害される。すなわち、封止材30がより割れ難くなる。
【0058】
なお、フィラー34の平均粒子径は、垂直断面の写真を画像解析することにより求められる。より詳細には、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)により得られる垂直断面の拡大写真において、領域A1又はA2内に包含される少なくとも50個のフィラー34について、それぞれの輪郭線より形成される閉曲線内の面積に等しい円の直径、すなわち円相当径を求め、その平均値をフィラー34の平均粒子径とする。
なお、フィラー34の粒子の断面について、写真に含まれるフィラー34の断面がフィラー34の粒子径が大きくなる中心付近で切断した断面であるのか、フィラー34の粒子径が小さくなる端部付近で切断した断面であるのかを判別することは難しいが、フィラー34の粒子径、形状及び面積等は、写真に見えているフィラー34の断面の画像に基づいて求める。
【0059】
図3に示すように、領域A1は、垂直断面において、開口部13の壁面13aと壁面13aに隣接する電子部品20とによって挟まれた領域全体であってもよい。また、領域A2は、垂直断面において、隣り合う少なくとも1組(各組でもよい)の2つの電子部品20によって挟まれた領域全体であってもよい。
【0060】
また、垂直断面において、通常では開口部13の壁面13aは2つ存在することになるが、その場合、いずれか一方の壁面13aと、その壁面13aに隣接する電子部品20との間の領域を領域A2とすればよい。
【0061】
また、平均粒子径を比較するための垂直断面の位置は特に限定されないが、図3に示したように、複数の電子部品20と、隣り合う電子部品20間の隙間とが現れる断面であってもよい。また、平均粒子径を比較するための垂直断面は、最短距離S2が現れる断面であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0062】
なお、領域A1に充填されたフィラー34の平均粒子径と領域A2に充填されたフィラー34の平均粒子径とは、1つの垂直断面だけで上記関係を満たせばよく、2以上の垂直断面にて上記関係を必ずしも満たす必要はない。
【0063】
これらの平均粒子径の比率は特に限定されないが、領域A1に充填されたフィラー34の平均粒子径は、領域A2に充填されたフィラー34の平均粒子径に対して、5倍以上であることが好ましく、10倍以上であることがより好ましい。
【0064】
領域A1に充填されたフィラー34の平均粒子径は、10μm以上、100μm以下であることが好ましく、50μm以上、100μm以下であることがより好ましい。
【0065】
領域A2に充填されたフィラー34の平均粒子径は、10nm以上、100μm以下であることが好ましく、10nm以上、50μm以下であることがより好ましい。
【0066】
また、第2面12に対して直交する断面(垂直断面)において、壁面13aと壁面13aに隣接する複数の電子部品20との間の領域に充填されたフィラー34の最大粒子径は、複数の電子部品20間の領域に充填されたフィラー34の最大粒子径よりも大きいことが好ましい。
すなわち、領域A1に充填されたフィラー34の最大粒子径が、領域A2に充填されたフィラー34の最大粒子径より大きいことが好ましい。
【0067】
領域A1に充填されたフィラー34の最大粒子径は、10μm以上、100μm以下であることが好ましく、50μm以上、100μm以下であることがより好ましい。
【0068】
領域A2に充填されたフィラー34の最大粒子径は、10nm以上、100μm以下であることが好ましく、10nm以上、50μm以下であることがより好ましい。
【0069】
また、第2面12に対して直交する断面(垂直断面)において、壁面13aと壁面13aに隣接する複数の電子部品20との間の領域A1に充填されたフィラー34の最大粒子径は、複数の電子部品20間の間隔S1の平均よりも大きいことが好ましい。このことは、領域A1には、電子部品20間に充填できない大きさのフィラー34が存在していることを示している。
【0070】
なお、フィラー34の最大粒子径は、垂直断面の写真を画像解析することにより求められる。より詳細には、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)により得られる垂直断面の拡大写真において、領域A1又はA2内に包含されるフィラー34について、大きいフィラーとして観察されるフィラーのいくつかについて、それぞれの輪郭線より形成される閉曲線内の面積に等しい円の直径、すなわち円相当径を求め、その最大値をフィラー34の最大粒子径とする。
【0071】
図7は、図1に示す基板の変形例を模式的に示す断面図である。
【0072】
図7に示すように、コア基板10の開口部13には、電子部品20として、受動部品20Aと共に、集積回路(IC)等の半導体チップ20Bが混載されていてもよい。この場合、間隔S1の平均は、図7に示すように、受動部品20A間の間隔S1(平均距離)のみならず、受動部品20Aと半導体チップ20Bの間の間隔S1(平均距離)も用いて算出される。
【0073】
なお、本変形例では、半導体チップ20Bは、開口部13の壁面13aに隣接して配置されてもよく、この場合、上記最短距離S2は、壁面13aと壁面13aに隣接する半導体チップ20Bとの間の距離であってもよい。また、この場合、上記領域A1は、垂直断面において、壁面13aと壁面13aに隣接する半導体チップ20Bとの間の領域であってもよい。
【0074】
さらに、本変形例では、上記領域A2は、垂直断面において、隣り合う少なくとも1組(各組でもよい)の受動部品20A及び半導体チップ20Bによって挟まれた領域を含んでいてもよい。
【0075】
また、複数の電子部品20のうち、少なくとも一部の電子部品20につき、電子部品20の表面から第2面12に対して直交する方向に向けた封止材30の厚さが、複数の電子部品20間の間隔S1の平均よりも大きいことが好ましい。
そして、複数の電子部品20のうち、少なくとも一部の電子部品20につき、電子部品20の表面から第2面12に対して直交する方向に向けた封止材30の厚さが、複数の電子部品20間の間隔S1の平均よりも大きくなっている領域に充填されたフィラー34の平均粒子径は、複数の電子部品20間の領域に充填されたフィラー34の平均粒子径よりも大きいことが好ましい。
【0076】
図7における半導体チップ20Bについてこの条件が満たされており、半導体チップ20Bの上面に存在する封止材30の厚さS3が間隔S1の平均よりも大きくなっている。
このようになっていると、半導体チップ20Bの上面に位置する封止材30に粒子径の大きいフィラー34を存在させることができる。そして、当該領域に存在するフィラー34の平均粒子径は、複数の電子部品20間の領域に充填されたフィラー34の平均粒子径よりも大きくなる。
粒子径の大きいフィラー34を熱伝導率が高いフィラーとすることで、半導体チップ20Bから封止材30の第3面31側への放熱性を高めることができる。
また、粒子径の大きいフィラー34を電磁波吸収性能の高いフィラーとすることで、半導体チップ20Bに対する外部からのノイズの影響を遮断することができる。
また、粒子径の大きいフィラー34を線膨張係数の小さい材料とすることにより、封止材30の線膨張係数を小さくして、半導体チップ20Bに対する熱による物理的影響を低減できる。
【0077】
[基板の製造方法]
基板100は、以下の方法により製造することができる。図8は、コア基板に電子部品固定用の粘着フィルムを貼り付ける工程の一例を模式的に示す図である。
【0078】
まず、図8に示すように、コア基板10に開口部13を形成し、コア基板10の第2面12に電子部品固定用の粘着フィルム80を貼り付ける。
【0079】
図9は、電子部品(受動部品)を粘着フィルム上に配置する工程の一例を模式的に示す断面図である。図10は、電子部品(受動部品及び半導体チップ)を粘着フィルム上に配置する工程の一例を模式的に示す断面図である。
【0080】
次に、図9に示すように、複数の電子部品20(受動部品20A)を粘着フィルム80上に配置する。例えば、第1電極21が上方向を、第2電極22が下方向を向くように受動部品20Aを粘着フィルム80上に配置する。これにより、第2電極22が粘着フィルム80に貼り付けられる。このとき、図10に示すように、受動部品20Aと半導体チップ20Bとを混載してもよい。
【0081】
図11は、コア基板の開口部に封止材を充填する工程の一例を模式的に示す断面図である。
【0082】
次に、図11に示すように、電子部品20を封止材30で封止する。具体的には、真空下においてコア基板10の第1面11上に、熱硬化性樹脂とフィラーとを含む未硬化のフィルムを積層する。その後、このフィルムを加熱プレスして軟化させることによって、開口部13内において各電子部品20の周囲に熱硬化性樹脂及びフィラーを充填する。このとき、上述のように、電子部品20間の間隔S1の平均が、壁面13aと電子部品20との間の最短距離S2よりも小さいことから、電子部品20の実装エリアからその周囲に向かって軟化した材料の流れが発生するため、電子部品20間の隙間に当該材料を効果的に充填することができる。そして、熱硬化性樹脂を硬化させることによって、電子部品20間に充分に充填された封止材30が形成される。
【0083】
図12は、ビアを形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。
【0084】
次に、図12に示すように、粘着フィルム80を剥がした後、コア基板10の第1面11及び封止材30の第3面31上に絶縁層61を形成すると共に、コア基板10の第2面12及び封止材30の第4面32上に絶縁層71を形成する。なお、粘着フィルム80は、剥がさずにそのまま用いることも可能である。そして、COレーザー等により、絶縁層61にビア82を形成して第1電極21を露出させると共に、絶縁層71にビア83を形成して第2電極22を露出させる。
【0085】
図13は、配線層を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。
【0086】
次に、図13に示すように、めっき(例えばセミアディティブ工法)を用いて、ビア82及び83を埋めて第1ビア導体40及び第2ビア導体50を形成すると共に配線層62及び72を形成する。
【0087】
図14は、ビルドアップ層を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。
【0088】
その後、図14に示すように、必要に応じてレイヤーを追加して、第1ビルドアップ層60及び第2ビルドアップ層70を形成する。
【0089】
以上により、基板100を製造することができる。
【0090】
本明細書には、以下の内容が開示されている。
【0091】
<1>
第1面及び前記第1面と反対側の第2面を有し、内部に開口部が設けられたコア基板と、
前記開口部に少なくとも複数設けられた電子部品と、
前記開口部と前記複数の電子部品の間と、前記複数の電子部品間とに設けられ、樹脂及びフィラーを含む封止材と、
を備え、
前記複数の電子部品間の間隔の平均が、前記開口部の壁面と前記壁面に隣接する電子部品との間の最短距離よりも小さい、基板。
【0092】
<2>
前記第2面に対して直交する断面において、前記壁面と前記壁面に隣接する複数の電子部品との間の領域に充填されたフィラーの平均粒子径は、前記複数の電子部品間の領域に充填されたフィラーの平均粒子径よりも大きい、<1>に記載の基板。
【0093】
<3>
前記第2面に対して直交する断面において、前記壁面と前記壁面に隣接する複数の電子部品との間の領域に充填されたフィラーの占有面積の割合は、前記複数の電子部品間の領域に充填されたフィラーの占有面積の割合よりも小さい、<2>に記載の基板。
【0094】
<4>
前記第2面に対して直交する断面において、前記壁面と前記壁面に隣接する複数の電子部品との間の領域に充填されたフィラーの最大粒子径は、前記複数の電子部品間の領域に充填されたフィラーの最大粒子径よりも大きい、<1>~<3>のいずれか1つに記載の基板。
【0095】
<5>
前記第2面に対して直交する断面において、前記壁面と前記壁面に隣接する複数の電子部品との間の領域に充填されたフィラーの最大粒子径は、前記複数の電子部品間の間隔の平均よりも大きい、<1>~<4>のいずれか1つに記載の基板。
【0096】
<6>
前記複数の電子部品は、各々、前記第2面に対して直交する方向に長手方向が延びる形状を有する、<1>~<5>のいずれか1つに記載の基板。
【0097】
<7>
前記電子部品の電極が前記長手方向における一方及び他方の端部に位置している、<6>に記載の基板。
【0098】
<8>
前記複数の電子部品のうち、少なくとも一部の電子部品につき、前記電子部品の表面から前記第2面に対して直交する方向に向けた封止材の厚さが、前記複数の電子部品間の間隔の平均よりも大きい、<1>~<7>のいずれか1つに記載の基板。
【0099】
<9>
前記複数の電子部品のうち、少なくとも一部の電子部品につき、前記電子部品の表面から前記第2面に対して直交する方向に向けた封止材の厚さが、前記複数の電子部品間の間隔の平均よりも大きくなっている領域に充填されたフィラーの平均粒子径は、前記複数の電子部品間の領域に充填されたフィラーの平均粒子径よりも大きい、<8>に記載の基板。
【符号の説明】
【0100】
10 コア基板
11 第1面
12 第2面
13 開口部
13a 壁面
20 電子部品
20A 受動部品
20B 半導体チップ
21 第1電極
22 第2電極
30 封止材
31 第3面
32 第4面
33 樹脂
34 フィラー
40 第1ビア導体
50 第2ビア導体
60 第1ビルドアップ層
61 絶縁層
62 配線層
70 第2ビルドアップ層
71 絶縁層
72 配線層
80 粘着フィルム
82、83 ビア
100 基板
D1 第1方向
D2 第2方向
S1 隣り合う電子部品間の間隔
S2 開口部の壁面と壁面に隣接する電子部品との間の最短距離
S3 半導体チップの上面に存在する封止材の厚さ
A1 開口部の壁面と壁面に隣接する電子部品との間の領域
A2 電子部品間の領域

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14