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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】フィギュア玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 3/04 20060101AFI20240814BHJP
   A63H 3/36 20060101ALI20240814BHJP
   A63H 3/44 20060101ALI20240814BHJP
   A63H 3/48 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
A63H3/04 Z
A63H3/36 C
A63H3/44
A63H3/48
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024017592
(22)【出願日】2024-02-08
【審査請求日】2024-02-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100206911
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】大穀 良美
(72)【発明者】
【氏名】太田 瑛士
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-047784(JP,A)
【文献】米国特許第06443802(US,B1)
【文献】実開昭47-014391(JP,U)
【文献】実開昭47-023086(JP,U)
【文献】実開昭56-009494(JP,U)
【文献】実開昭51-131382(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる複数の装飾が周面に付された基本パーツと、前記基本パーツと着脱可能に取付けられ、前記複数の装飾のうち一部の装飾を露出し、他の装飾を被覆する被覆パーツと、を備え、前記基本パーツに対して前記被覆パーツを取り付ける位置を変更することにより前記被覆パーツから露出する装飾及び露出しない装飾を変更することが可能なフィギュア玩具であって、
前記基本パーツの一部の装飾が露出される位置に前記被覆パーツを取付けた状態において、前記基本パーツにおける前記複数の装飾のうち前記被覆パーツにより被覆されて露出しない装飾であってかつ前記被覆パーツを取り付ける位置の変更により露出させることが可能な装飾が付された部分と前記被覆パーツとの間に隙間が形成されることを特徴とするフィギュア玩具。
【請求項2】
前記被覆パーツは、複数のパーツから構成されており、各パーツを前記基本パーツを挟んで対向する側から配置して取付けられることを特徴とする請求項1に記載のフィギュア玩具。
【請求項3】
前記基本パーツには、前記各パーツをガイドするガイド部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のフィギュア玩具。
【請求項4】
前記基本パーツには、前記各パーツの前記基本パーツ方向への移動を規制する規制部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のフィギュア玩具。
【請求項5】
前記被覆パーツには、前記基本パーツの一部の装飾が露出される位置に取付けた状態において前記基本パーツの周面のうち装飾が付された部分と対向しない位置に前記基本パーツの周面側に突出する突部が形成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のフィギュア玩具。
【請求項6】
前記装飾は、一の顔部分を構成する複数の装飾から構成されており、
前記突部は、前記基本パーツに対して一部の装飾が露出される位置に取付けた状態において前記一の顔部分を構成する複数の装飾の間に配置されることを特徴とする請求項5に記載のフィギュア玩具。
【請求項7】
前記装飾は、表情が異なる複数の顔部分であり、
前記被覆パーツは、前記基本パーツのうち前記複数の顔部分の間に当接する当接部を有することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のフィギュア玩具。
【請求項8】
異なる複数の装飾が周面に付された基本パーツと、前記基本パーツと着脱可能に取付けられ、前記複数の装飾のうち一部の装飾を露出し、他の装飾を被覆する被覆パーツと、を備え、前記被覆パーツから露出する装飾を変更することが可能なフィギュア玩具であって、
前記基本パーツの一部の装飾が露出される位置に前記被覆パーツを取付けた状態において、前記基本パーツにおける少なくとも露出されていない装飾が付された部分と前記被覆パーツとの間に隙間が形成され、
前記被覆パーツは、複数のパーツから構成されており、各パーツを前記基本パーツを挟んで対向する側から配置して取付けられ、
前記基本パーツには、前記各パーツをガイドするガイド部が形成されていることを特徴とするフィギュア玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装飾を変更可能なフィギュア玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、周面に装飾が印刷された基本パーツと、該基本パーツの一部を被覆する被覆パーツと、を備えるフィギュア玩具において、装飾を変更することができるようにしたものがある。
【0003】
この種のフィギュア玩具として、例えば、周面に表情が異なる複数の顔面部が印刷された頭部パーツ(基本パーツ)と、窓状孔から一の顔面部を露出させつつ他の顔面部を被覆する髪を模した被覆パーツと、を備え、所望の表情の顔面部を窓状孔から露出するように、頭部パーツの外側に被覆パーツを回動可能に装着できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開昭51-131382号公報(第3頁、第1~5図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載のフィギュア玩具にあっては、頭部パーツの外側に被覆パーツを装着した状態において、窓状孔から露出する顔面部以外の顔面部が、被覆パーツを取付け、取外すときに該被覆パーツが顔面部に接触し、顔面部の印刷が擦れて消失または傷ついたり、被覆パーツの色移りによって顔面部の美観が損なわれるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、基本パーツと被覆パーツとの取付け、取外しに伴い装飾の美観が損なわれることを防止できるフィギュア玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明のフィギュア玩具は、
異なる複数の装飾が周面に付された基本パーツと、前記基本パーツと着脱可能に取付けられ、前記複数の装飾のうち一部の装飾を露出し、他の装飾を被覆する被覆パーツと、を備え、前記被覆パーツから露出する装飾を変更することが可能なフィギュア玩具であって、
前記基本パーツの一部の装飾が露出される位置に前記被覆パーツを取付けた状態において、前記基本パーツにおける少なくとも露出されていない装飾が付された部分と前記被覆パーツとの間に隙間が形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、基本パーツに対して一部の装飾が露出される位置に被覆パーツを取付けた状態において、基本パーツにおける少なくとも露出されていない装飾が付された部分と被覆パーツとの間に隙間が形成されるため、被覆パーツが基本パーツに接触して装飾が消失または傷ついたり、被覆パーツの色移りによって装飾の美観が損なわれることを防止できる。
【0008】
前記被覆パーツは、複数のパーツから構成されており、各パーツを前記基本パーツを挟んで対向する側から配置して取付けられることを特徴としている。
この特徴によれば、被覆パーツを装飾が付された周面に沿って移動させることなく基本パーツに取付けることができるため、被覆パーツを取付ける際に被覆パーツと基本パーツの装飾との接触を回避することができる。
【0009】
前記基本パーツには、前記各パーツをガイドするガイド部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、各パーツを基本パーツの適切な位置に取付けることができる。
【0010】
前記基本パーツには、前記各パーツの前記基本パーツ方向への移動を規制する規制部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、ガイド部に沿って取付けた各パーツの基本パーツ方向への移動が規制されるため、取付け時に各パーツと基本パーツの装飾との接触を回避することができる。
【0011】
前記被覆パーツには、前記基本パーツの一部の装飾が露出される位置に取付けた状態において前記基本パーツの周面のうち装飾が付された部分と対向しない位置に前記基本パーツの周面側に突出する突部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、外力が加わっても被覆パーツと基本パーツの装飾との接触を防止できる。
【0012】
前記装飾は、一の顔部分を構成する複数の装飾から構成されており、
前記突部は、前記基本パーツに対して一部の装飾が露出される位置に取付けた状態において前記一の顔部分を構成する複数の装飾の間に配置されることを特徴としている。
この特徴によれば、一の顔部分を構成する複数の装飾に影響しない位置に配置された突部によって、被覆パーツと顔部分を構成する複数の装飾との接触を防止できる。
【0013】
前記装飾は、表情が異なる複数の顔部分であり、
前記被覆パーツは、前記基本パーツのうち前記複数の顔部分の間に当接する当接部を有することを特徴としている。
この特徴によれば、基本パーツに対し被覆パーツが安定して取付けられる。
【0014】
本発明のフィギュア玩具は、
異なる複数の装飾が周面に付された基本パーツと、前記基本パーツと着脱可能に取付けられ、前記複数の装飾のうち一部の装飾を露出し、他の装飾を被覆する被覆パーツと、を備え、前記被覆パーツから露出する装飾を変更することが可能なフィギュア玩具であって、
前記被覆パーツは、複数のパーツから構成されており、各パーツを前記基本パーツを挟んで対向する側から配置して取付けられることを特徴としている。
この特徴によれば、被覆パーツを装飾が付された周面に沿って移動させることなく基本パーツに取付けることができるため、被覆パーツを取付ける際に被覆パーツと基本パーツの装飾との接触を回避することができ、被覆パーツを取付ける際に、被覆パーツが基本パーツに接触して装飾が消失または傷ついたり、被覆パーツの色移りによって装飾の美観が損なわれることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】(a)は本発明の実施例としてのフィギュア玩具を示す正面図、(b)は背面図である。
図2】頭部パーツを胴部パーツから取外した状態を示す右側面図である。
図3】(a)は頭部パーツを示す正面図、(b)は背面図、(c)は右側面図、(d)は平面図、(e)は(c)のA-A断面図、(f)は(d)のB-B断面図である。
図4】(a)は前髪パーツを示す正面図、(b)は(a)のC-C断面図である。
図5】(a)は後髪パーツを示す正面図、(b)は(a)のD-D断面図である。
図6】(a)は頭部パーツに対し前髪パーツ、後髪パーツ及び髪飾りパーツを連結する前の状態を示す右側面図、(b)は頭部パーツに対し前髪パーツ、後髪パーツ及び髪飾りパーツを連結した状態を示す右側面図である。
図7】(a)は頭部パーツに対し前髪パーツ、後髪パーツ及び髪飾りパーツを連結する前の状態を示す平面図、(b)は頭部パーツに対し前髪パーツ、後髪パーツ及び髪飾りパーツを連結した状態を示す平面図である。
図8】(a)は頭部パーツに対し前髪パーツ、後髪パーツ及び髪飾りパーツを連結した状態を示す正面図、(b)は背面図である。
図9】(a)は図8(b)のE-E断面図、(b)は図8(b)のF-F断面図である。
図10】(a)は図8(b)のG-G断面図、(b)は図8(b)のH-H断面図である。
図11】(a)は頭部パーツを前後逆向きにして前髪パーツと後髪パーツとを連結した状態を示す正面図、(b)は背面図である。
図12】(a)は頭部パーツに対し変形例としての他の前髪パーツと後髪パーツを連結した状態を示す正面図、(b)は背面図である。
【実施例
【0016】
本発明の実施例に係るフィギュア玩具について、図1図11に基づいて説明する。尚、以下の説明において、図1(a)の手前側をフィギュア玩具の前方(正面)、奥側を後方(背面)、左側を左方、右側を右方として説明する。
【0017】
図1(a),(b)及び図2に示すように、フィギュア玩具1は、基本パーツとしての頭部パーツ2と、被覆パーツとしての前髪パーツ3及び後髪パーツ4及び髪飾りパーツ5と、前後の胴部パーツ6,6と、左右の腕部パーツ7,7と、脚部パーツ8と、から主に構成され、これら頭部パーツ2、前髪パーツ3、後髪パーツ4、髪飾りパーツ5、胴部パーツ6,6、腕部パーツ7,7及び脚部パーツ8は、軟質のポリ塩化ビニル(PVC)等の合成樹脂にて形成されている。尚、これらのパーツは、ポリ塩化ビニル(PVC)にて形成されるものに限らず、ABS、ポリレジン、アクリル樹脂、ポリストーン、コールドキャスト等の他の素材にて形成されるものであってもよい。また、パーツ毎に異なる素材を用いてもよい。
【0018】
頭部パーツ2、胴部パーツ6,6、腕部パーツ7,7及び脚部パーツ8は、連結部材9(図2参照)により互いに連結されている。また、前髪パーツ3及び後髪パーツ4は、頭部パーツ2に設けられる連結部材10(図3参照)により該頭部パーツ2に対し着脱可能に連結されている。
【0019】
尚、頭部パーツ2、胴部パーツ6,6、腕部パーツ7,7及び脚部パーツ8は、互いに着脱可能に連結されていてもよいし、互いに取外し不能に連結されていてもよい。また、頭部パーツ2、胴部パーツ6,6、腕部パーツ7,7及び脚部パーツ8のうち少なくとも2以上のパーツが一体に形成されていてもよい。
【0020】
頭部パーツ2は、図3(a)~(d)に示すように、平面視略楕円形状に形成されており、前面、後面、左側面及び右側面からなる周面は、塗装等により所定の色(例えば、肌色等)で着色されている。また、頭部パーツ2は、図3(e),(f)に示すように、内部が中空状に形成されるとともに、上面には開口が形成されており、該開口に連結部材10の下部が嵌合されることで、連結部材10が頭部パーツ2と一体化されている。また、下部には、連結部材9の上端を挿入可能な上下方向を向く六角穴2aが形成されている。
【0021】
連結部材10は、頭部パーツ2の上部開口を閉塞するフランジ10aと、フランジ10aから上方に向けて突設される上連結部10bと、フランジ10aから下方に向けて突設される下連結部10cと、から主に構成される。上連結部10bには、前髪パーツ3及び後髪パーツ4が前後側から嵌合可能とされ、下連結部10cには、頭部パーツ2が上部開口を介して下方から嵌合可能とされている。
【0022】
上連結部10bは、フランジ10aの上面に立設された前後方向を向く板状の規制部10eと、規制部10eの前後方向の略中央位置から左右方向に延設された板状の規制部10fと、規制部10e,10fの上部にフランジ10aに対し略平行に配設された平面視略長方形状をなす板状のガイド部10dと、から構成されている。上連結部10bは前後対象に形成されているため、後述するように、前髪パーツ3及び後髪パーツ4各々を、前方または後方から差し込んで連結することができるようになっている(図6参照)。尚、本実施例では、連結部材10は頭部パーツ2とは別個の部材にて形成されていたが、頭部パーツ2の上部に少なくとも上連結部10bが一体に形成されていてもよい。
【0023】
図3(a)~(c)に示すように、頭部パーツ2の前面及び後面には、装飾としての顔面部11,21が印刷により表示されているとともに、左右側面には、前後の顔面部11,21に共通である凸状の耳12,12が形成されている。
【0024】
図3(a)に示すように、前面の顔面部11には、顔面部11の表情を構成する目11a,11aが左右に表示され、目11a,11aの上方には眉11b,11bが左右に表示され、目11a,11aの下方には頬紅11c,11cが表示され、目11a,11aの間の下方には口11dが表示されている。これら目11a,11a、眉11b,11b、頬紅11c,11c及び口11dにより、笑い顔(表情)が表されている。
【0025】
図3(b)に示すように、前面の顔面部21には、顔面部21の表情を構成する目21a,21aが左右に表示され、目21a,21aの上方には眉21b,21bが左右に表示され、目21a,21aの下方には頬紅21c,21cが表示され、目21a,21aの間の下方には口21dが表示されている。これら目21a,21a、眉21b,21b、頬紅21c,21c及び口21dにより、すまし顔(表情)が表されている。
【0026】
このように、目11a,11a、21a,21a、眉11b,11b、21b,21b、頬紅11c,11c、21c,21c及び口11d、21dは、顔面部11,21を構成する部位(装飾)であって、これら部位は、前後の顔面部11,21において略前後対象位置に配置されているが、各々の形状、大きさ、色などの態様によって顔面部11,21各々の表情が異なっている。つまり、1個の頭部パーツ2の前後面には、表情が異なる2つの顔面部11,21が表示されている。
【0027】
尚、装飾である顔面部11,21を構成する部位として、目、眉、頬紅及び口を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、肌、鼻、耳、まつ毛、あるいは、アイラインなどの化粧等を含んでもよい。また、顔面部11は笑い顔、顔面部21はすまし顔の表情が表されているが、泣き顔や怒り顔など他の表情であってもよい。また、顔面部11,21等の装飾が印刷で表示されているが、印刷に限らず、シール等を貼着して装飾が表示される構成としてもよい。
【0028】
図4(a),(b)に示すように、前髪パーツ3は、非透光性を有し、塗装等により所定の色(例えば、青色等)で着色されており、頭部パーツ2の上部に配置される上髪部31と、頭部パーツ2の前面側に配置される前髪部32と、上髪部31及び前髪部32の内面に形成され、頭部パーツ2が嵌合する凹部33と、を有している。
【0029】
上髪部31の後面31bには、連結部材10のガイド部10dが挿入可能な横向きの凹溝部34が前方に向けて延設されているとともに、凹溝部34の下方には、連結部材10の規制部10eが挿入可能な縦向きの凹溝部35が前方に向けて延設されている。また、上髪部31の上面には、髪飾りパーツ5の内面に突設された嵌合部5a(図6(a)参照)が嵌合可能な被嵌合部36が形成されている。
【0030】
前髪部32は、上髪部31から下方に延設され、頭部パーツ2の前面に沿うように配置される前被覆部32aと、頭部パーツ2の左右側面に沿うように配置される横被覆部32bと、を有する(図10(b)参照)。また、前被覆部32aの下部右側には略三角形状の切欠部38が形成されており、この切欠部38により、顔面部11の一部を外部に露出できるようになっている。
【0031】
図5(a),(b)に示すように、後髪パーツ4は、非透光性を有し、塗装等により所定の色(例えば、青色等)で着色されており、頭部パーツ2の上部に配置される上髪部41と、頭部パーツ2の後面側に配置される後髪部42と、上髪部41及び後髪部42の内面に形成され、頭部パーツ2が嵌合する凹部43と、を有している。
【0032】
上髪部41の前面41bには、連結部材10のガイド部10dが挿入可能な横向きの凹溝部44が前方に向けて延設されているとともに、凹溝部44の下方には、連結部材10の規制部10eが挿入可能な縦向きの凹溝部45が前方に向けて延設されている。
【0033】
後髪部42は、上髪部41から下方に延設され、頭部パーツ2の後面に沿うように配置される後被覆部42aと、頭部パーツ2の左右側面に沿うように配置される横被覆部42bと、を有する(図10(b)参照)。また、後被覆部42aの内面における左右方向の略中央上部位置には、正面視略縦長長方形状をなす突部46が前方に向けて突設されているとともに、その左右側には、突部46よりも小さい突部47,47が前方に向けて突設されている。突部46の前面46a及び突部47,47の前面47a,47aは、後髪パーツ4を頭部パーツ2に取付けた状態において頭部パーツ2の前後面に当接する。尚、突部46の前面46a及び突部47,47の前面47a,47aは、後髪パーツ4を頭部パーツ2に取付けた状態において該頭部パーツ2の前後面に近接するようになっていてもよい。
【0034】
図6(a),(b)に示すように、髪飾りパーツ5は、非透光性を有し、塗装等により所定の色(例えば、白色等)で着色されており、略円弧状に形成されている。内面には、上髪部31の上面に形成された被嵌合部36に嵌合可能な嵌合部5aが形成されている。尚、頭部パーツ2、前髪パーツ3、後髪パーツ4、髪飾りパーツ5の色は上記色に限定されるものではなく、種々に変更可能である。また、各パーツの表面色は、合成樹脂材の色からなるものでもよいし、塗装や印刷等からなるものでもよい。
【0035】
[前髪パーツ、後髪パーツ及び髪飾りパーツの頭部パーツへの連結方法]
次に、前髪パーツ3、後髪パーツ4及び髪飾りパーツ5の頭部パーツ2への連結方法について説明する。
【0036】
前髪パーツ3は、まず、図6(a)及び図7(a)に示すように、後面31bを後側に向けた状態で頭部パーツ2の前面側に配置する。次いで、前髪パーツ3を頭部パーツ2に向けて後方に移動して、凹溝部34を平面視略長方形状のガイド部10dに挿入するとともに、凹溝部35を前後方向に延びる縦向きの規制部10eに挿入することで、前髪パーツ3は、横回動が規制された状態で後方に向けて案内される。
【0037】
次いで、規制部10eの前端面と凹溝部35の奥側の端面とが当接するとともに、後面31bが規制部10fに当接して前髪パーツ3の後方への移動が規制されることで、凹部33内に頭部パーツ2の前面側が嵌合して、頭部パーツ2に連結される(図6(b)及び図7(b)照)。また、前髪パーツ3の当接部としての左右の横被覆部32b,32bの内面が、前後の顔面部11,21との間であって装飾に影響しない頭部パーツ2の左右の側面部に当接することで、前髪パーツ3が頭部パーツ2に対し安定して支持される(図10(b)参照)。
【0038】
後髪パーツ4は、まず、図6(a)及び図7(a)に示すように、前面41bを前側に向けた状態で頭部パーツ2の後面側に配置する。次いで、後髪パーツ4を頭部パーツ2に向けて前方に移動して、凹溝部44を平面視略長方形状のガイド部10dに挿入するとともに、凹溝部45を前後方向に延びる縦向きの規制部10eに挿入することで、後髪パーツ4は、横回動が規制された状態で前方に向けて案内される(図6(b)及び図7(b)照)。
【0039】
次いで、規制部10eの後端面と凹溝部45の奥側の端面とが当接するとともに、前面41bが規制部10fに当接して後髪パーツ4の前方への移動が規制されることで、凹部43内に頭部パーツ2の前面側が嵌合して、頭部パーツ2に連結される(図6(b)及び図7(b)照)。また、後髪パーツ4の当接部としての左右の横被覆部42b,42bの内面が、前後の顔面部11,21との間であって装飾に影響しない頭部パーツ2の左右の側面部に当接することで、後髪パーツ4が頭部パーツ2に対し安定して支持される(図10(b)参照)。
【0040】
尚、後髪パーツ4を前髪パーツ3よりも先に頭部パーツ2に取付けてもよい。また、規制部10eは、前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付け方向にガイドするガイド部としても機能している。
【0041】
髪飾りパーツ5は、前髪パーツ3と後髪パーツ4を頭部パーツ2に連結した後、上方から下降させて嵌合部5aを前髪パーツ3の被嵌合部36内に嵌合することで、前髪パーツ3と後髪パーツ4との継ぎ目を被覆するように連結される(図6(b)及び図7(b)照)。
【0042】
図8(a),(b)に示すように、頭部パーツ2に対して、前面側の顔面部11側に前髪パーツ3を配置するとともに、後面側の顔面部21側に後髪パーツ4を配置して連結した状態において、頭部パーツ2の表面における少なくとも露出されていない装飾が印刷された顔面部11,21と、前髪パーツ3及び後髪パーツ4との間に隙間S1,S2が形成される(図9図10参照)。
【0043】
詳しくは、図8(a),(b)に示すように、頭部パーツ2に対して、前側の顔面部11の一部の装飾(本例では、顔面部11を正面から視て右側の目11a及び眉11bの左側、左右の頬紅11c,11c、口11d)が切欠部38を介して視認可能に露出されるとともに、顔面部11の他の装飾(本例では、正面から視て左側の目11a及び眉11b)が前被覆部32aにて被覆される位置に前髪パーツ3を取付ける。また、後面側の顔面部21の装飾(本例では、顔面部21の目21a,21a、眉21b,21b、頬紅21c,21c及び口21d)が後被覆部42aにて被覆される位置に後髪パーツ4を取付ける。つまりこの場合、前面側の顔面部11を構成する一部の装飾を露出させることでフィギュア玩具1の顔を構成している。
【0044】
そして、このように頭部パーツ2に対して前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付けて連結した状態において、図9(a),(b)及び図10(a),(b)に示すように、頭部パーツ2の表面において顔面部11を構成する正面から視て左側の目11a及び眉11bと前髪パーツ3の前被覆部32aとの間に隙間S1が形成される。また、頭部パーツ2の表面において顔面部21を構成する背面から視て左右の目21a,21a、眉21b,21b、頬紅21c,21c及び口21dと後髪パーツ4の後被覆部42aとの間に隙間S2が形成される。
【0045】
これにより、頭部パーツ2の表面に印刷された装飾である目11a,11a、21a,21a、眉11b,11b、21b,21b、頬紅11c,11c、21c,21c及び口11d,21dと、前髪パーツ3及び後髪パーツ4との接触を回避することができるため、これらの装飾が消失または傷ついたり、前髪パーツ3及び後髪パーツ4の色移りによって装飾の美観が損なわれることを防止できる。
【0046】
また、被覆パーツとしての前髪パーツ3及び後髪パーツ4は前後に分割されていることで、頭部パーツ2への取付けの際には、前髪パーツ3を顔面部11の前方から嵌合するとともに、後髪パーツ4を顔面部21の後方から嵌合することができる。つまり、前髪パーツ3及び後髪パーツ4を、例えば、頭部パーツ2の表面の顔面部11,21に沿って摺接移動させることなく取付けできるので、取付け及び取外しの際に、前髪パーツ3及び後髪パーツ4との接触により顔面部11,21の装飾が消失または傷つくことが防止される。さらに、取付けられた状態においても、前髪パーツ3及び後髪パーツ4との接触により顔面部11,21の装飾が消失または傷つくことが防止される。
【0047】
また、図9(a),(b)に示すように、後髪パーツ4には、頭部パーツ2に取付けた状態において、頭部パーツ2の周面のうち装飾が印刷された部分と対向しない位置(図8(b)参照)に、頭部パーツ2の周面側に突出する突部46及び突部47が形成されている。これにより、例えば、後髪パーツ4の後被覆部42aが頭部パーツ2側に押し込まれるなど内向きの外力が加わった場合でも、頭部パーツ2の周面に突部46及び突部47,47が当接することで後被覆部42aの内側への移動が規制されるため、後髪パーツ4の後被覆部42aと頭部パーツ2の装飾との接触を防止できる。
【0048】
尚、隙間S1,S2は、例えば、前髪パーツ3の前被覆部32a及び後髪パーツ4の後被覆部42aと頭部パーツ2の表面との離間寸法が少なくとも約1mm以上ある隙間であることが好ましいが、隙間S1,S2の全域における離間寸法が略同寸でなくてもよい。
【0049】
また、図8(a),(b)に示す状態において、頭部パーツ2から前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取外し、頭部パーツ2の前後を逆向きにして前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付けることで、露出する顔面部を後側の顔面部21に変更してもよい。
【0050】
具体的には、図11(a)に示すように、後側の顔面部21側に前髪パーツ3を取付けるとともに、図11(b)に示すように、前側の顔面部11側に後髪パーツ4を取付けることで、顔面部21の一部の装飾(例えば、顔面部21を正面から視て右側の目21a及び眉21bの左側、左右の頬紅21c,21c、口21d等)を露出し、他の装飾(例えば、顔面部21を正面から視て左側の目21a及び眉21b、顔面部11の目11a,11a、眉11b,11b、頬紅11c,11c及び口11d等)を被覆することで、装飾としての表情を容易に変更することができる。
【0051】
[作用・効果]
以上説明したように、本発明の実施例としてのフィギュア玩具1にあっては、異なる複数の装飾としての顔面部11,21が周面に印刷された基本パーツとしての頭部パーツ2と、頭部パーツ2と着脱可能に取付けられ、前後の顔面部11,21のうち一部の装飾(例えば、顔面部11を正面から視て右側の目11a及び眉11bの左側、左右の頬紅11c,11c、口11d等)を露出し、他の装飾(例えば、顔面部11を正面から視て左側の目11a及び眉11b、顔面部21の目21a,21a、眉21b,21b、頬紅21c,21c及び口21d等)を被覆する被覆パーツとしての前髪パーツ3及び後髪パーツ4と、を備え、前髪パーツ3から露出する装飾を変更することが可能であって、頭部パーツ2の一部の装飾が露出される位置に前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付けた状態において、頭部パーツ2における少なくとも露出されていない装飾が印刷された部分と前髪パーツ3の前被覆部32a及び後髪パーツ4の後被覆部42aとの間に隙間S1,S2が形成される。
【0052】
これによれば、頭部パーツ2に対して一部の装飾が露出される位置に前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付けた状態において、頭部パーツ2における少なくとも装飾が印刷された部分と前髪パーツ3及び後髪パーツ4との間に隙間S1,S2が形成されるため、前髪パーツ3及び後髪パーツ4が頭部パーツ2に接触して装飾が消失または傷ついたり、前髪パーツ3及び後髪パーツ4の色移りによって装飾の美観が損なわれることを防止できる。
【0053】
また、前髪パーツ3及び後髪パーツ4の下端と頭部パーツ2との間にも隙間S1,S2が形成されて該隙間S1,S2が下方に開放していることを視認できることで、頭部が髪で覆われているような立体感を持たせることができる。
【0054】
また、被覆パーツは、複数の前髪パーツ3と後髪パーツ4とから構成されており、前髪パーツ3及び後髪パーツ4を、例えば、頭部パーツ2の上方から嵌合して取付けたり、あるいは、装飾を変更する際に頭部パーツ2に取付けた状態で周方向に回動させるなど、装飾が印刷された周面に沿って移動させることなく、頭部パーツ2における顔面部11,21各々と対向する前後側、つまり、頭部パーツ2を挟んで対向する前後側に配置して頭部パーツ2に取付けるため、前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付ける際に頭部パーツ2との装飾との接触を回避することができる。
【0055】
また、頭部パーツ2には、分割した前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付位置に向けて前後方向にガイドするガイド部10dや規制部10eが形成されていることで、分割した前髪パーツ3及び後髪パーツ4を頭部パーツ2の適切な位置に取付けることができる。
【0056】
また、頭部パーツ2には、分割した前髪パーツ3及び後髪パーツ4の頭部パーツ2方向への移動を規制する規制部10e,10fが形成されていることで、ガイド部10dや規制部10eに沿って取付けた前後の前髪パーツ3及び後髪パーツ4の頭部パーツ2方向への移動が規制されるため、取付け時における前髪パーツ3及び後髪パーツ4と頭部パーツ2の装飾との接触を回避することができる。
【0057】
また、前髪パーツ3及び後髪パーツ4には、頭部パーツ2の一部の装飾が露出される位置に取付けた状態において、頭部パーツ2の周面のうち装飾が印刷された部分(例えば、目21aや眉21b等)と対向しない位置に、頭部パーツ2の周面側に向けて突出する突部46、突部47が形成されていることで、外力が加わっても前髪パーツ3及び後髪パーツ4と頭部パーツ2の装飾との接触を防止できる。
【0058】
また、装飾は、一の顔面部11,21を構成する複数の装飾(例えば、目11a,11a、21a,21a、眉11b,11b、21b,21b、頬紅11c,11c、21c,21c及び口11d、21d)から構成されており、突部46は、頭部パーツ2に対して一部の装飾が露出される位置に前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付けた状態において、後側の顔面部21を構成する複数の装飾の間(例えば、目21a,21aの間)に配置されることで、顔面部21を構成する複数の装飾に影響しない位置に配置された突部46によって、後髪パーツ4と顔面部21を構成する複数の装飾との接触を防止できる。
【0059】
また、装飾は、表情が異なる複数の顔面部11,21であり、前髪パーツ3及び後髪パーツ4は、頭部パーツ2のうち前後の顔面部11,21の間の左右側面に当接する当接部としての横被覆部32b,42bを有することで(図10(b)参照)、頭部パーツ2に対し前髪パーツ3及び後髪パーツ4が安定して取付けられる。
【0060】
また、本発明の実施例としてのフィギュア玩具1にあっては、異なる複数の装飾としての顔面部11,21が周面に印刷された基本パーツとしての頭部パーツ2と、頭部パーツ2と着脱可能に取付けられ、前後の顔面部11,21のうち一部の装飾(例えば、顔面部11を正面から視て右側の目11a及び眉11bの左側、左右の頬紅11c,11c、口11d等)を露出し、他の装飾(例えば、顔面部11を正面から視て左側の目11a及び眉11b、顔面部21の目21a,21a、眉21b,21b、頬紅21c,21c及び口21d等)を被覆する被覆パーツとしての前髪パーツ3及び後髪パーツ4と、を備え、前髪パーツ3から露出する装飾を変更することが可能であって、被覆パーツは、複数の前髪パーツ3と後髪パーツ4とから構成されており、前髪パーツ3及び後髪パーツ4を、装飾が印刷された周面に沿って移動させることなく、頭部パーツ2における顔面部11,21各々と対向する前後側から配置して頭部パーツ2に取付けることができる。
【0061】
これによれば、前髪パーツ3及び後髪パーツ4を装飾が印刷された周面に沿って移動させることなく頭部パーツ2に取付けることができるため、前髪パーツ3及び後髪パーツ4と頭部パーツ2の装飾との接触を回避することができ、前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付ける際に、前髪パーツ3及び後髪パーツ4が頭部パーツ2に接触して装飾が消失または傷ついたり、前髪パーツ3及び後髪パーツ4の色移りによって装飾の美観が損なわれることを防止できる。
【0062】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0063】
例えば、前記実施例では、フィギュア玩具の一例として、人のキャラクタを模したフィギュア玩具を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、人以外のキャラクタ(例えば、動物や怪獣、ロボットなど)を模したフィギュア玩具も適用可能である。
【0064】
また、前記実施例では、装飾として、一のキャラクタにおいて表情が異なる複数の顔面部11,21(例えば、笑い顔とすまし顔)が頭部パーツ2に印刷された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基本パーツに面相が異なる複数のキャラクタの顔面部(例えば、少なくとも2以上の笑い顔のキャラクタなど)が印刷されていてもよい。
【0065】
尚、図8(a),(b)に示す状態において、頭部パーツ2から前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取外し、図12(a)に示すように、前側の顔面部11側に、前髪パーツ3とは異なる前髪パーツ3Aを取付けるとともに、図12(b)に示すように、後側の顔面部21側に後髪パーツ4を取付け、髪飾りパーツ5とは異なる髪飾りパーツ5Aを取付けることで、顔面部11の一部の装飾(例えば、顔面部11を正面から視て顔面部11の目11a,11a、眉11b,11b、頬紅11c,11c及び口11d)を露出し、他の装飾(例えば、顔面部21を正面から視て目21a,21a、眉21b,21b、頬紅21c,21c及び口21d)を被覆することで、面相が異なる他のキャラクタを模した顔面部に変更できるようにしてもよい。
【0066】
このようにすることで、共通の頭部パーツ2を基本パーツとして、被覆パーツを種々に変更して取付けることで、表情や面相が異なる複数のキャラクタに容易に変更することができる。尚、上記の場合、後髪パーツ4とは異なる後髪パーツに変更してもよい。また、基本パーツと被覆パーツは、共通シリーズの異なるキャラクタ同士で互換性があり(共通の連結機構を有しており)、共通シリーズの複数種類のキャラクタ間でパーツの付け替えが可能である。
【0067】
また、前記実施例では、異なる複数の装飾が周面に印刷された基本パーツとして、複数の顔面部11,21が印刷された頭部パーツ2を適用し、被覆パーツとして、分割された前髪パーツ3、後髪パーツ4及び髪飾りパーツ5を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、基本パーツに、装飾として複数の模様(例えば、紋章など)が印刷された腕パーツを適用するとともに、被覆パーツに、腕の一部を露出させる袖パーツを適用し、袖パーツにより腕パーツの露出される部分を変更可能に取付け、袖パーツの取付位置を変更させることで複数の模様を切り替え可能とするなど、基本パーツ及び被覆パーツとして頭部、髪以外のパーツを適用してもよい。
【0068】
また、前記実施例では、後髪パーツ4の後被覆部42aにより顔面部21の全域が被覆されるだけでなく、前髪パーツ3の前被覆部32aにより顔面部11の一部が被覆されるようになっている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも一部の装飾が被覆されるようになっていればよく、例えば、前髪パーツ3の前被覆部32aにより顔面部11の一部が被覆されることなく、顔面部11の全域が露出されてもよい。
【0069】
また、前記実施例では、被覆パーツとして、前髪パーツ3、後髪パーツ4及び髪飾りパーツ5を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも顔面部21の一部を被覆可能な後髪パーツ4を有していれば、前髪パーツ3や髪飾りパーツ5は必ずしも有していなくてもよい。また、被覆パーツは、上記のような前髪パーツ3、後髪パーツ4及び髪飾りパーツ5にて構成されるものに限らず、例えば、帽子やアクセサリなどの服飾パーツにて構成されていてもよい。
【0070】
また、前記実施例では、被覆パーツは、前後に分割された前髪パーツ3及び後髪パーツ4にて構成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被覆パーツは単一部材に形成されていてもよいし、あるいは、3以上の分割パーツにて構成されていてもよい。
【0071】
また、前記実施例では、被覆パーツは、前後に分割された前髪パーツ3及び後髪パーツ4にて構成され、頭部パーツ2に対し前後から取付け可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の部材からなる被覆パーツを、基本パーツに対し上方、下方、側方のうちのいずれかから取付け可能としてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 フィギュア玩具
2 頭部パーツ(基本パーツ)
3 前髪パーツ(被覆パーツ)
4 後髪パーツ(被覆パーツ)
5 髪飾りパーツ(被覆パーツ)
6 胴部パーツ
7 腕部パーツ
8 脚部パーツ
10 連結部材(基本パーツ)
10b 上連結部
10d ガイド部
10e 規制部(ガイド部)
10f 規制部
11,21 顔面部(装飾)
11a,21a 目(装飾)
11b,21b 眉(装飾)
11c,21c 頬紅(装飾)
11d,21d 口(装飾)
12 耳(装飾)
32,42 前髪部
32a,42a 前被覆部
32b,42b 横被覆部
34,44 凹溝部
35,45 凹溝部
38 切欠部
46,47 突部
S1,S2 隙間
【要約】
【課題】基本パーツと被覆パーツとの取付け、取外しに伴い装飾の美観が損なわれることを防止できるフィギュア玩具を提供すること。
【解決手段】異なる複数の装飾としての顔面部11,21が周面に印刷された基本パーツとしての頭部パーツ2と、頭部パーツ2と着脱可能に取付けられ、前後の顔面部11,21のうち一部の装飾(例えば、目、眉、頬紅、口等)を露出し、他の装飾を被覆する被覆パーツとしての前髪パーツ3及び後髪パーツ4と、を備え、前髪パーツ3から露出する装飾を変更することが可能であって、頭部パーツ2の一部の装飾が露出される位置に前髪パーツ3及び後髪パーツ4を取付けた状態において、頭部パーツ2における少なくとも露出されていない装飾が印刷された部分と前髪パーツ3の前被覆部32a及び後髪パーツ4の後被覆部42aとの間に隙間S1,S2が形成される。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12