(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】カードホルダ及びその取付構造
(51)【国際特許分類】
A47F 5/00 20060101AFI20240814BHJP
A47B 96/02 20060101ALI20240814BHJP
G09F 1/10 20060101ALI20240814BHJP
G09F 1/12 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
A47F5/00 E
A47B96/02 L
G09F1/10 H
G09F1/10 M
G09F1/12 B
(21)【出願番号】P 2021131235
(22)【出願日】2021-08-11
【審査請求日】2023-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000213138
【氏名又は名称】中日産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100112900
【氏名又は名称】江間 路子
(74)【代理人】
【識別番号】100136995
【氏名又は名称】上田 千織
(74)【代理人】
【識別番号】100163164
【氏名又は名称】安藤 敏之
(73)【特許権者】
【識別番号】397067783
【氏名又は名称】株式会社コメリ
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100112900
【氏名又は名称】江間 路子
(74)【代理人】
【識別番号】100163164
【氏名又は名称】安藤 敏之
(72)【発明者】
【氏名】林 誠浩
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06266906(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0245611(US,A1)
【文献】米国特許第06105295(US,A)
【文献】米国特許第06470613(US,B1)
【文献】欧州特許出願公開第02667372(EP,A1)
【文献】米国特許第08793913(US,B1)
【文献】特開2002-162905(JP,A)
【文献】特開平11-073107(JP,A)
【文献】特開平10-286148(JP,A)
【文献】実開昭58-001973(JP,U)
【文献】特開2005-204824(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/00
A47B 96/02
G09F 1/10
G09F 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側に配される上被係止部と、下側に配される下被係止部と、を備える被取付体に係止可能に形成され、ポップカードを収容可能なカードホルダであって、
板状の本体部と、
前記本体部の前面側に配されるとともに前記本体部の一端側において前記本体部と連設され、前記本体部との間で前記ポップカードを把持可能に形成される第一透明板と、
前記第一透明板の前面側に配されるとともに前記本体部の他端となる側において前記第一透明板と連設され、前記第一透明板との間で前記ポップカードを把持可能に形成される第二透明板と、
前記本体部の後面側に配されるとともに、前記被取付体の、前記上被係止部又は前記下被係止部のいずれか一方と係止可能な第一係止部と、
前記本体部の後面側に配されるとともに、前記第一係止部より前記本体部の一端側に配され、前記被取付体の、前記上被係止部又は前記下被係止部のいずれか他方と係止可能な第二係止部と、
を備え
、
前記第一係止部は、前記本体部の後面から後方に延びる第一横部と、前記第一横部の後端部から前記本体部の一端側とは反対側に延びる第一縦部と、を有し、
前記第二係止部は、前記本体部の後面から後方に延びる第二横部と、前記第二横部の後端部から前記本体部の一端側に延びる第二縦部と、を有することを特徴とするカードホルダ。
【請求項2】
請求項1記載のカードホルダと、
上側に配され前記第一係止部又は前記第二係止部のいずれか一方と係止可能な上被係止部と、下側に配され前記第一係止部又は前記第二係止部のいずれか他方と係止可能な下被係止部と、を備える被取付体と、
で構成されることを特徴とするカードホルダの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポップカードを保持するためのカードホルダ及びその取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のカードホルダとして、本出願人が先にした特許文献1に記載されるものがあった。これによれば、カードホルダは、本体部と、本体部の表面側に配置する透明板と、本体部の裏面上部から下部に向かって、順に配置される第1の突起部、第2の突起部、第3の突起部、第4の突起部とを有し、第1の突起部と本体部11との間に第1の係止部を形成し、第2の突起部と第1の突起部との間で第2の係止部を形成し、第3の突起部と第4の突起部との間で第3の係止部を形成し、第4の突起部と透明板の下部突出部との間で第4の係止部を形成していた。
【0003】
また、棚板は、前端部にカードホルダを装着するレール部を配置していた。レール部は、あり溝を囲むように略C字状に形成され、上部が棚板の前端面に近い位置に配置される第1の係止爪部を有し、下部が棚板の前端面から離れた位置に配置される第2の係止爪部を有していた(特願2005-204824号公報、
図6参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記カードホルダでは、第4の係止部側の端部は連設されて閉鎖しているが、第1の係止部側の端部は開放しているので、第1の係止部側を下にするとポップカードが落下するおそれがあり、上下を逆にして取り付けることが出来ないため、上向き用、下向き用の二種類のカードホルダを用意することが行われ、さらなる改善が望まれていた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、上下を逆にしても取り付けることができるカードホルダ及びその取付構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明では、上側に配される上被係止部と、下側に配される下被係止部と、を備える被取付体に係止可能に形成され、ポップカードを収容可能なカードホルダであって、
板状の本体部と、
前記本体部の前面側に配されるとともに前記本体部の一端側において前記本体部と連設され、前記本体部との間で前記ポップカードを把持可能に形成される第一透明板と、
前記第一透明板の前面側に配されるとともに前記本体部の他端となる側において前記第一透明板と連設され、前記第一透明板との間で前記ポップカードを把持可能に形成される第二透明板と、
前記本体部の後面側に配されるとともに、前記被取付体の、前記上被係止部又は前記下被係止部のいずれか一方と係止可能な第一係止部と、
前記本体部の後面側に配されるとともに、前記第一係止部より前記本体部の一端側に配され、前記被取付体の、前記上被係止部又は前記下被係止部のいずれか他方と係止可能な第二係止部と、
を備え、
前記第一係止部は、前記本体部の後面から後方に延びる第一横部と、前記第一横部の後端部から前記本体部の一端側とは反対側に延びる第一縦部と、を有し、
前記第二係止部は、前記本体部の後面から後方に延びる第二横部と、前記第二横部の後端部から前記本体部の一端側に延びる第二縦部と、を有する。
【0008】
これによれば、第一係止部を被取付体の上被係止部に、第二係止部を下被係止部に、係止すれば、連設部分を下にしてポップカードを落下させることなく、本体部と第一透明板との間でポップカードを把持可能となる。
【0009】
また、第一係止部を被取付体の下被係止部に、第二係止部を上被係止部に、係止すれば、連設部分を下にしてポップカードを落下させることなく、第一透明板と第二透明板との間でポップカードを把持可能となる。
【0010】
よって、上下を逆にしても取り付けられるホップカードとすることができる。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、カードホルダの取付構造であって、
請求項1記載のカードホルダと、
上側に配され前記第一係止部又は前記第二係止部のいずれか一方と係止可能な上被係止部と、下側に配され前記第一係止部又は前記第二係止部のいずれか他方と係止可能な下被係止部と、を備える被取付体と、
で構成される。
【0012】
このような構成とすれば、上記効果を奏するカードホルダの取付構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明における一実施形態のカードホルダと被取付体の分解側断面図である。
【
図2】カードホルダを被取付体に取り付け、本体部と第一透明板との間にポップカードを把持させる場合の側断面図である。
【
図3】カードホルダを被取付体に取り付け、本体部と第一透明板との間にポップカードを把持させる場合の斜視図である。
【
図4】カードホルダを被取付体に取り付け、第一透明板と第二透明板との間にポップカードを把持させる場合の側断面図である。
【
図5】カードホルダを被取付体に取り付け、第一透明板と第二透明板との間にポップカードを把持させる場合の斜視図である。
【
図6】フックバーに装着される被取付体に適用した状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明におけるカードホルダの一実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、各図面に付される矢印の、Fを前、Bを後ろ、Rを右、Lを左、Uを上、Dを下、方向とする。
【0015】
カードホルダ10は、概略的には、可とう性を有する透明な合成樹脂製で、
図1~5に示すように、本体部20と、第一透明板40と、第二透明板60と、第一係止部21と、第二係止部25と、を備え、ポップカードを収容可能なものである。
【0016】
本体部20は、左右方向に長尺な矩形状に形成され、
図1に示すように、中央上側の部分で前側に若干屈曲している。
【0017】
第一透明板40は、左右方向に長尺な矩形状に形成され、
図1に示すように、下端部40aにおいて、本体部20の下端部20a(本体部の一端側の部分)と連設され、本体部20の前面20c側に配されている。
【0018】
カードホルダ10は、開放している、本体部20と第一透明板40の上側から、ポップカードを進入させて、本体部20と第一透明板40との間で、ポップカードを把持可能とされている。
【0019】
第二透明板60は、左右方向に長尺な矩形状に形成され、
図1に示すように、上端部60bにおいて、第一透明板40の上端部40b(本体部の他端側となるの部分)と連設され、第一透明板40の前面40c側に配されている。
【0020】
カードホルダ10は、開放している、第一透明板40と第二透明板60との間の下側から、ポップカードを進入させて、第一透明板40と第二透明板60との間で、ポップカードを把持可能とされている。
【0021】
第一係止部21は、本体部20の上端部20bに配設されている。本実施形態では、
図1に示すように、本体部20の上端部20bから後方に延びる横部22と、横部22の後端部から上方に延びる縦部23と、を有して、上側が開放した断面略レの字状に形成されている。
【0022】
第二係止部25は、第一係止部21より下側(本体部の一端側)に配設されている。本実施形態では、
図1に示すように、本体部20の上端部20bより下側の部位から後方に延びる横部26と、横部26の後端部から下方に延びる縦部27と、を有して、下側が開放した断面略くの字状に形成されている。
【0023】
以上のことから、第一係止部21、第二係止部25は、本体部20の後面20d側に配されることになる。
【0024】
上記構成のカードホルダ10を、陳列棚の棚板100の前端部100aに配されるレール部102に装着する態様について説明する。
【0025】
棚板100は、
図1~5に示すように、前端部100aにカードホルダ10を装着可能な、レール部102が配設されている。レール部102は、断面略C字状に形成され、上部が棚板100の前端部100aに近い位置に配置される断面円弧状の上被係止部103を有し、下部が棚板100の前端部100aから離れた位置に配置される断面円弧状の下被係止部104を有している。
【0026】
カードホルダ10を手に持ち、
図2、3に示すように、第一係止部21を、棚板100のレール部102の上被係止部103に、第二係止部25を棚板100のレール部102の下被係止部104に、係止することで、連設部分を下にしてポップカードを落下させることなく、本体部20と第一透明板40との間でポップカードを把持させることができる。
【0027】
このとき、第一係止部21、第二係止部25は、屈曲した形状とされ、可とう性を有するので、上被係止部103、下被係止部104に進入させて、たわませることで容易に、上被係止部103、下被係止部104と係止させることができる。
【0028】
また、
図4、5に示すように、第一係止部21を、棚板100のレール部102の下被係止部104に、第二係止部25を、棚板100のレール部102の上被係止部103に、係止することで、連設部分を下にしてポップカードを落下させることなく、第一透明板40と第二透明板60との間でポップカードを把持させることができる。
【0029】
本実施形態のカードホルダ10では、上側に配される上被係止部103と、下側に配される下被係止部104と、を備える被取付体としての棚板100に係止可能に形成され、ポップカードを収容可能なカードホルダであって、
板状の本体部20と、
本体部20の前面20c側に配されるとともに本体部20の一端側において本体部20と連設され、本体部20との間でポップカードを把持可能に形成される第一透明板40と、
第一透明板40の前面40c側に配されるとともに本体部20の他端となる側において第一透明板40と連設され、第一透明板40との間でポップカードを把持可能に形成される第二透明板60と、
本体部20の後面20d側に配されるとともに、棚板100の、上被係止部103又は下被係止部104のいずれか一方と係止可能な第一係止部21と、
本体部20の後面20d側に配されるとともに、第一係止部21より本体部20の一端側に配され、棚板100の、上被係止部103又は下被係止部104のいずれか他方と係止可能な第二係止部25と、
を備える。
【0030】
これによれば、第一係止部21を棚板100の上被係止部103に、第二係止部25を下被係止部104に、係止すれば、連設部分を下にしてポップカードを落下させることなく、本体部20と第一透明板40との間でポップカードを把持可能となる。
【0031】
また、第一係止部21を棚板100の下被係止部104に、第二係止部25を上被係止部103に、係止すれば、連設部分を下にしてポップカードを落下させることなく、第一透明板40と第二透明板60との間でポップカードを把持可能となる。
【0032】
よって、上下を逆にしても取り付けられるホップカードとすることができる。
【0033】
また、本発明を、カードホルダの取付構造とみれば、
カードホルダ10と、
上側に配され第一係止部21又は第二係止部25のいずれか一方と係止可能な上被係止部103と、下側に配され第一係止部21又は第二係止部25のいずれか他方と係止可能な下被係止部104と、を備える棚板100と、
で構成される。
【0034】
このような構成とすれば、上記効果を奏するカードホルダの取付構造とすることができる。
【0035】
本発明のカードホルダは上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない限り各種の設計変更等が可能である。
【0036】
例えば、
図6に参照するように、被取付体は、棚板以外に、フックバー200に装着されるアタッチメント210を用いることができる。アタッチメント210は、レール部102、上被係止部103、下被係止部104と同様の、レール部212、上被係止部213、下被係止部214を有している。この場合、本出願人が先にした、特願2004-13474号(特開2005-204824号公報)の保持具等を例示することができる(特開2005-204824号公報、
図1~5参照)。
【0037】
また、第一係止部21及び第二係止部25、上被係止部103及び下被係止部104、上被係止部213及び下被係止部214の形状は、互いにに係止可能であれば、適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0038】
10 カードホルダ
20 本体部
20c 前面
20d 後面
21 第一係止部
25 第二係止部
40 第一透明板
40c 前面
60 第二透明板
100 棚板
103 上被係止部
104 下被係止部
210 アタッチメント
213 上被係止部
214 下被係止部