(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】天然物質の選択的抽出方法
(51)【国際特許分類】
A61K 36/28 20060101AFI20240814BHJP
A61K 31/365 20060101ALI20240814BHJP
A61K 47/14 20170101ALI20240814BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20240814BHJP
A61P 17/14 20060101ALI20240814BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
A61K36/28
A61K31/365
A61K47/14
A61K9/08
A61P17/14
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2021533180
(86)(22)【出願日】2020-01-02
(86)【国際出願番号】 KR2020000034
(87)【国際公開番号】W WO2020141891
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2022-08-22
(31)【優先権主張番号】10-2019-0001031
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521250342
【氏名又は名称】ディーネイチャー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】ピョ ジェソン
(72)【発明者】
【氏名】キム ミンウ
(72)【発明者】
【氏名】パク ナムキュ
(72)【発明者】
【氏名】リ ソンミ
【審査官】新熊 忠信
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-519274(JP,A)
【文献】特開2004-091408(JP,A)
【文献】特開平10-231240(JP,A)
【文献】特表2009-513626(JP,A)
【文献】特開平06-247927(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103408558(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00-39/9068
A61K 31/00-33/44
A61P 17/00
A61P 43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トキンソウを、水を含んでいてもよいアルコールで抽出して、1次抽出液を製造するステップと、
1次抽出液に、親油性可溶化剤及び水を含む相分離組成物を混合して、2次抽出するステップと、
相分離された溶液の上澄みを分離して、非極性天然物質を得るステップとを含み、
前記相分離組成物は、10~90重量%の親油性可溶化剤、40重量%以下のラブラソール(登録商標)、及び10~90重量%の水を含み、
前記非極性天然物質は、ブレビリンA又は
下記化学式1
[化学式1]
【化1】
のブレビリンA誘導体であり、
前記親油性可溶化剤は、ラブラファック(登録商標)であることを特徴とする非極性天然物質の抽出方法。
【請求項2】
前記相分離された溶液の上澄みは、親油性可溶化剤及び非極性天然物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の非極性天然物質の抽出方法。
【請求項3】
前記非極性天然物質は、JAK-STAT信号伝達過程を阻害又は抑制することを特徴とする請求項1に記載の非極性天然物質の抽出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選択的な天然物質の抽出方法に関し、より詳しくは、天然物のうち、選択的な成分(非極性/極性、難溶性/水溶性、HLB)又は物質を、物理的な乳化を誘導して速やかに溶解及び可溶化して抽出し、濃縮/分離する技術に関し、溶解-乳化抽出法(Dissolution-Emulsion Extract、DEE)を用いた選択的天然物質の抽出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
抽出(extraction)とは、固体又は液体形状の原料に含有された成分を、溶剤で溶解して分離することで、一般の抽出方法において、原料が固体である場合、固液抽出法を利用し、また、原料が液体である場合、液液抽出法(liquid-liquid extraction; LLE)を利用する。
【0003】
液液抽出法は、溶質を含有している液体混合物に溶剤を作用させて、混合物中の特定成分を、他の成分から分離するものである。
【0004】
天然物質内の非極性物質を抽出するために、通常、液液抽出法が利用され、液液抽出に際して、ヘキサン(hexane)、クロロホルム(methane dichloride)、エチルアセテート(ethyl acetate)などのような非極性溶媒は、毒性が非常に強く、繰返し的な複数の抽出過程、そして、非極性溶媒除去のための乾燥過程により、抽出過程が非常に非効率的であり、複雑であり、工程が長く、抽出効率が低く、工程が長くなることに伴い、生産コストが高いという問題点がある。
【0005】
例えば、トキンソウ(Centipeda minima)からブレビリンA(Brevilin A)を抽出するための過程は、原料をメタノールで複数回抽出し、抽出液にヘキサンを混合して複数に分画し、クロロホルムを混合して複数に分画し、エチルアセテートを混合して複数に分画し、ブチルアルコールを混合して複数に分画して抽出し、抽出に際して、トキンソウ乾燥重量300gにおいて、ブレビリンAは、25mg程度抽出され、該当抽出量が極微量で、効率が非常に低い。(非特許文献1)
【0006】
他の抽出方法で実験した結果、レジン抽出の場合、抽出効率がより低いことが示され、鹸化/不鹸化抽出の場合も、抽出されないか、抽出効率が非常に低いことが示された。
【0007】
トキンソウの抽出物について、特許文献1に開示されており、ここでは、超臨界二酸化炭素抽出法で天然物質を抽出しているが、このような抽出法は、使用条件が複雑で、抽出時間をかなりかかり、抽出効率も、非常に低いという問題点がある。
【0008】
そこで、天然物などにおいて、非極性を有する天然物質を容易に高効率で抽出し、その抽出物を容易に活用することができる新規な抽出方法の開発が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【非特許文献】
【0010】
【文献】Arch Pharm Res Vol 29, No 1, 64-66, 2006.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、溶解-乳化抽出法を用いて、天然物質を抽出する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施例による天然物質を選択的に抽出する方法は、天然物原料を抽出して、1次抽出液を製造するステップと、1次抽出液に、非イオン性界面活性剤、親油性可溶化剤、及び水を含む相分離組成物を混合して、2次抽出するステップと、相分離された溶液の上澄みを分離して、天然物質を得るステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の一実施例によれば、前記相分離された溶液の上澄みは、親油性可溶化剤及び非極性天然物質を含むことができる。
【0014】
本発明の一実施例によれば、前記非極性天然物質は、ブレビリンA又はこの誘導体を含むことができる。
【0015】
本発明の一実施例によれば、前記非極性天然物質は、JAK-STAT信号伝達過程を阻害又は抑制することができる。
【0016】
本発明の一実施例によれば、前記天然物原料は、トキンソウ、シャンプーツリー、アルニカ属植物、及びヘレニウム属植物からなる群より選ばれたいずれか1つ以上を含むことができる。
【0017】
本発明の一実施例によれば、前記相分離組成物は、親油性可溶化剤10~90重量%、及び水10~90重量%を含むことができる。
【0018】
本発明の一実施例によれば、前記相分離組成物は、更に、70重量%以下の非イオン性界面活性剤を含むことができる。
【0019】
本発明の他の実施例による天然物質を選択的に抽出する方法は、親油性可溶化剤及び水を含む相分離組成物を用いて、天然物原料から相分離された抽出液を製造するステップと、相分離された溶液の上澄みを分離して、非極性天然物質を得るステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施例は、野草などの原料から天然物質を抽出する方法に関し、特に、非極性の天然物質を溶解-乳化抽出法を用いて、高効率で比較的容易に抽出することができる。
【0021】
また、毒性溶媒を用いる液液抽出法を使用しないことによって、乾燥などのステップを省略することができ、溶媒が人体に無害な物質であるので、天然物質が含有された抽出液を分離して、他のステップを介することなく、直ぐ製品としての使用が可能であり、マイクロエマルション化又は限界ミセル濃度により、製品の吸収率を増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例による天然物質の選択的抽出方法について説明するための図である。
【
図2】
図2は、既存の天然物質の抽出方法である液液抽出法について説明するための図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施例による相分離組成物の組成比を説明するための3相状態図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施例による相分離組成物の組成を説明するための図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例による相分離組成物を用いて、抽出液を相分離した状態を説明するための写真である。
【
図6】
図6は、本発明の実施例による相分離された状態を撮影した写真(左)と、上澄みを分離して、ラブラソール
(登録商標)(Labrasol)を更に混合して、マイクロエマルション化した最終処方を撮影した写真(右)である。
【
図7】
図7は、本発明の実施例による1次抽出液を連続希釈(serial dilution)した後、相分離組成物を用いて相分離した状態を説明するための写真である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施例による相分離組成物の挙動を説明するための図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、男性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、男性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、男性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、男性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【
図13】
図13は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、男性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【
図14】
図14は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、男性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【
図15】
図15は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、女性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【
図16】
図16は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、女性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【
図17】
図17は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、女性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の一実施例による天然物質を選択的に抽出する方法によると、天然物原料を抽出して、1次抽出液を製造するステップと、1次抽出液に非イオン性界面活性剤、親油性可溶化剤、及び水を含む相分離組成物を混合して、2次抽出するステップと、相分離された溶液の上澄みを分離して、天然物質を得るステップとを含む。
【0024】
以下、本発明の実施例による非極性天然物質の抽出方法、これにより抽出された天然物質、及びこの用途などについて説明することにする。
【0025】
まず、本明細書で使用された専門用語は、単に、特定の実施例を言及するためのものであり、本発明を限定するものではない。そして、ここで使用される単数形態は、文句がこれとはっきり反対の意味を示さない限り、複数の形態も含む。また、本明細書で使用される「含む」又は「含有」の意味は、特定の特性、領域、整数、ステップ、動作、要素、又は成分を具体化し、他の特定の特性、領域、整数、ステップ、動作、要素、又は成分の付加を除外することではない。
【0026】
本発明において、第1、第2などの用語は、様々な構成要素を説明することに使われ、前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。
【0027】
また、本明細書で使われる用語は、単に例示的な実施例を説明するために使われており、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上、明白に異なることを意図しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」、「備える」、又は「有する」などの用語は、実施された特徴、数字、ステップ、構成要素、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、構成要素、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。
【0028】
本発明は、様々な変更を加えることができ、複数の形態を有することができるところ、特定の実施例を例示し、下記で詳しく説明する。しかし、これは、本発明を特定の開示形態について限定しようとすることではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むことと理解されるべきである。
【0029】
以下、本発明をより詳しく説明する。
【0030】
本発明における天然物質の抽出方法は、非極性天然物質の溶解-乳化抽出法と称する。
【0031】
本発明の実施例による非極性天然物質の抽出方法は、天然物原料を抽出して、1次抽出液を製造するステップと、1次抽出液に、親油性可溶化剤及び水を含む相分離組成物を混合するステップと、相分離された溶液の上澄みを分離して、非極性の天然物質を得るステップとを含む。
【0032】
溶解-乳化抽出法によると、天然物原料内の非極性天然物質を抽出し、相分離組成物を混合して、溶解及び乳化させた後、相分離により、非極性天然物質を抽出する。
【0033】
図1Aは、本発明の一実施例による天然物質の選択的抽出方法について説明するための図である。
図1Bは、既存の天然物質の抽出方法である液液抽出法について説明するための図である。
【0034】
図1は、本発明の一実施例による天然物質の選択的抽出方法について説明するための図である。
図2は、既存の天然物質の抽出方法である液液抽出法について説明するための図である。
【0035】
前述したように、天然物質内の非極性物質を抽出するために、通常、液液抽出法が利用され、液液抽出時の溶媒は、ヘキサン、クロロホルム、エチルアセテートなどのように、非極性溶媒として毒性が非常に強く、抽出過程が複雑で、抽出効率が低いため、生産コストが高く、工程が長くなるという問題点がある。
【0036】
まず、天然物の原料を水で洗浄して乾燥する。このとき、例えば、天然物質の抽出率を高めるために、乾燥した原料を粉砕して、粉末として製造することができる。
【0037】
本発明の一実施例において、前記天然物原料は、トキンソウ、シャンプーツリー(Litsea glutinous)、アルニカ(Arnica)属植物、及びヘレニウム(Helenium)属植物を使用する。
【0038】
本発明の実施例で利用する天然物原料は、トキンソウであり、鬼山薬草有機農産物協同組合(https://natural-herb.co.kr)から、国内産鵝不食草(トキンソウ、永川)を購入して使用した。
【0039】
鵝不食草(トキンソウ、Centipeda minima)にブレビリンAが含有されているという文献は、多数見出されており、一部文献に、シャンプーツリー(Litsea glutinous)にもブレビリンAが含有されていると報告した文献が存在する。その上に、アルニカ(Arnica)属植物(Arnica longifolia、Arctium lappa、Arnica chamissonis subsp. Foliosa、Arnica chamissonis Less.)及びヘレニウム属植物(Helenium autumnale L、Helenium alternifolium、Helenium pinnatifidum、Helenium vernale、Helenium brevifolium、and Helenium flexuosum)にも、一部ブレビリンAが含有されているという文献が見出されている。
【0040】
例えば、前記天然物原料、特に、トキンソウは、非極性天然物質であるブレビリンA、又はこの誘導体を含む。トキンソウから抽出された非極性天然物質は、ブレビリンAと様々なこの誘導体化合物を含んでいる。
【0041】
トキンソウから抽出された有効性分である前記非極性天然物質は、JAK-STAT信号伝達過程を阻害又は抑制することができる。
【0042】
ブレビリンAは、天然物質として、癌細胞において、JAK(janus kinase activity)を阻害し、STAT3信号伝達を抑制することは、周知のことである(PLoS One 8(5)(2013)e63697)。
【0043】
すなわち、ブレビリンAは、JAK-STAT信号伝達を阻害及び抑制して、リュウマチ関節炎などの自己免疫疾患に効果がある。
【0044】
文献の全般に亘り、ブレビリンAは、トキンソウの主要成分であり、これを用いた抗癌活性に関する研究が主になされているが、脱毛及び発毛に関する研究は、未だであるという実情である。
【0045】
例えば、ブレビリンAは、JAK-STAT信号伝達過程を阻害又は抑制することにより、風邪、疥瘡、糖尿病、白苔、鼻塞症、鼻炎、瘡腫、喘息、蓄膿症、皮膚炎、マラリア、咳嗽、解熱及び百日咳(小児疾患)だけでなく、関節リウマチと癌、又は腫瘍を含む自己免疫疾患、及び壮年性脱毛、結髪性脱毛、円形脱毛、神経性脱毛、粃糠性脱毛、トリコチロマニア、悪性脱毛、女性型脱毛、男性型脱毛、アンドロゲン性脱毛、休止期脱毛、頭部白癬、前頭脱毛、減毛症、遺伝性脱毛、又は全身脱毛など、自己免疫疾患の治療に効果を奏している。
【0046】
例えば、前記非極性天然物質は、下記化合物のいずれか1つ以上を含み、これは、ブレビリンA及びこの誘導体の化学構造を示している(P. Wu et al. / Phytochemistry 76(2012)133-140)。
【0047】
【0048】
天然物原料から天然物質を抽出して、1次抽出液を製造する。
【0049】
抽出溶媒は、水、アルコールなど、様々な溶媒を選択して使用し、本発明では、アルコールを使用している。望ましくは、メタノール、エタノールである。
【0050】
例えば、抽出は、熱水抽出法、冷浸抽出法、還流冷却抽出法、溶媒抽出法、水蒸気蒸溜法、超音波抽出法、溶出法などの方法のいずれか1つを選択して使用し、更に、通常の分画工程を行うことができる。
【0051】
本発明の実施例による抽出は、天然物原料をアルコールに浸して、100℃以上の温度で約1時間程度、熱水抽出し、アルコールは、約80%のアルコールを使用する。例えば、天然物原料は、トキンソウ自体を使用するか、これを粉砕した粉末を使用することができる。
【0052】
例えば、熱水抽出による1次抽出液を減圧濃縮して、アルコール成分を除去するステップを選択的に行う。濃縮ステップを介さない1次抽出液を用いて、直ぐ次のステップに進んでも、本発明を達成することに問題はないが、より明らかな相分離及び抽出効率の側面から、不要なアルコール成分を除去するのが望ましい。
【0053】
トキンソウ干し草10gを、80%のエタノール400mLで熱水抽出して、380mgの抽出液を分析したところ、抽出液に26mgのブレビリンAを含有していることを確認した(干し草対比0.26%の含量)。
【0054】
前記1次抽出液に、相分離組成物を添加して混合する。
【0055】
図3は、本発明の一実施例による相分離組成物の組成比を説明するための3相状態図である。
図4は、本発明の実施例による相分離組成物の組成を説明するための図である。
図5は、本発明の実施例による相分離組成物を用いて、抽出液を相分離した状態を説明するための写真である。
図8は、本発明の一実施例による相分離組成物の挙動を説明するための図である。
【0056】
前記相分離組成物は、親油性可溶化剤及び水を含む。例えば、前記相分離組成物は、親油性可溶化剤10~90重量%、及び水10~90重量%を含む。
【0057】
例えば、前記相分離組成物は、非イオン性界面活性剤を更に含む。前記相分離組成物は、非イオン性界面活性剤を40重量%以下で含む。
【0058】
図3及び
図4に示しているように、
図3には、本発明の相分離組成物の成分により、混合液に現れる状態を示しており、親油性可溶化剤、非イオン性界面活性剤、及び水の組成比により、相分離(Phase separation)、マイクロエマルション(Microemulsion)、エマルション(Emulsion)に、溶液の状態が変わることを示している。
図3において、ラブラファック
(登録商標)(Labrafac)は、親油性可溶化剤の1つであり、ラブラソールは、非イオン性界面活性剤の1つである。
【0059】
図3の3相状態図を基に相分離される領域の組成比により、本発明の相分離組成物の組成比を設定している。本発明の実施例による相分離組成物は、特定の物質と混合してエマルション化することなく、互いに層が分離される性質を示している。
【0060】
そこで、天然物原料内に含有された非極性天然物質は、1次抽出された後に、相分離組成物と混合して、親油性可溶化剤と非極性天然物質が1つの層に、そして、残りの水及びその他の成分が他の層に含有されて、相分離が起きる。
【0061】
本発明の実施例は、天然物のうち、選択的な成分(非極性/極性、難溶性/水溶性、HLB)又は物質を、物理的な乳化を誘導して、速やかに溶解及び可溶化して抽出し、濃縮/分離する技術に関し、溶解-乳化抽出法を用いた選択的天然物質の抽出方法に関するものであり、これを活用して、非極性/極性物質、難溶性/水溶性物質、又は高HLB/低HLBを有する物質が混合している混合物より、選択的にいずれか1つの性質を有する物質を抽出するか、これとは反対に除去することができる。
【0062】
本発明の実施例において、前記相分離組成物が非イオン性界面活性剤を含む場合、前記相分離組成物を混合するステップにおいて、より明確な相分離のために、昇温して混合する。例えば、相分離組成物を1次抽出液に混合した混合物を、30~50℃の温度を維持して撹拌し、望ましくは、35~45℃の温度を維持する。
【0063】
図8は、本発明の一実施例による相分離組成物の挙動を説明するための図である。
図8に示しているように、1次抽出液に、前記相分離組成物と混合すると、ブレビリンA及びこの誘導体、すなわち、非極性天然物質が、非イオン性界面活性剤又は親油性可溶化剤で抽出及び溶解される。ここで、更に高速混合をすると、混合物内の界面活性剤及び可溶化剤の表面積が増加して、抽出又は溶解していない一部の非極性天然物質が殆ど溶解されて、瞬間的な限界ミセル濃度(critical micelle concentration;CMC)状態となり、この際、混合液の温度が増加することにつれ、クラウドポイント(cloud point)に達すると、イオン性界面活性剤とは異なり、非イオン性界面活性剤は、温度の増加に伴い、溶解度が減少するので、混合液の相分離がより一層明確に現れる。
【0064】
特に、昇温して相分離する方法は、HLB(hydrophile-lipophile balance)値が比較的高い非イオン性界面活性剤、例えば、HLB値が12以上のラブラソールなどの添加に際して、有利に作用する。
【0065】
例えば、前記非イオン性界面活性剤は、Labrasol、Crodex A-PA-(RB)、Geleol、Gelot 64、 Suppocire AS2X、Suppocire BML、Synperonic PE/F 127、Synperonic PE/L 44、及びTefose 63からなる群より選ばれるいずれか1つ以上を含む。
【0066】
例えば、前記親油性可溶化剤は、BRIJ 010-SS-(RB), Capryol 90, Capryol PGMC, Gantrez ES-435, Gantrez S-97 BF, Gelucire 43/01, Gelucire 44/14, Gelucire 50/13, Gelucire 48/16, Labrafac CC, Labrafac Lipophile WL1349, Labrafac PG, Labrafil M 1944 CS, Labrafil M 2125 CS, Labrafil M 2130 CS, Lauroglycol 90, Lauroglycol FCC, Monosteol, Peceol, Pharmasolve, Plurol Oleique CC497, Span 20-LQ-(SG), Span 60-PA-(SG), upper Refined Oleic Acid-LQ-(JP), Super Refined Tween 80A-LQ-(MH), Surfadone LP-300, Transcutol HP, Transcutol P, TWEEN 60-SS-(SG), TWEEN 80 HP-LQ-(MH), TWEEN 80-LQ-(SG)、及びVitamin E TPGSからなる群より選ばれるいずれか1つ以上を含む。
【0067】
相分離された溶液の上澄みを分離して、非極性天然物質を得る。相分離された溶液を一定の時間放置した後、遠心分離機を用いて、フィルタリングした。
【0068】
前記とは異なり、本発明の他の実施例による天然物質を選択的に抽出する方法によると、親油性可溶化剤及び水を含む相分離組成物を用いて、天然物原料から相分離された抽出液を製造するステップと、相分離された溶液の上澄みを分離して、非極性天然物質を得るステップとを含む。
【0069】
すなわち、前記実施例は、天然物原料を抽出して、1次抽出液を製造した後、相分離組成物を混合して分離する方式の2ステップではなく、天然物原料に、抽出溶媒と相分離組成物を共に混合して抽出する方式で、単一のステップで抽出及び分離を行う。このような方式で抽出すると、抽出工程のステップ及び時間を短縮することができる。
【0070】
前記の方法により抽出された非極性天然物質を含む相分離層に、前記相分離組成物の範囲をずれているマイクロエマルション範囲のエマルション化組成物を更に混合して、エマルション化製品を製造する。
【0071】
本発明の実施例により抽出された天然物質及びこれを含む組成物などの製品は、毒性溶媒を使用する液液抽出法を使用しないことによって、乾燥などのステップを省略することができ、溶媒が人体に無害な物質であるので、天然物質が含有された抽出液を分離して、他のステップを介することなく、直ぐ製品としての使用が可能であり、マイクロエマルション化又は限界ミセル濃度(CMC)により、製品の吸収率を増加することができる。
【0072】
一般に、界面活性剤の使用は、界面活性剤のCMCを用いて、化合物の溶解度を高めて吸収率を増やしており、マイクロエマルションも溶解度を高めるだけでなく、吸収させようとする物質のサイズを減少して、吸収サイトでの吸収率を増加することができる。
【0073】
このように製造された製品は、ヘアトニック、ヘアコンディショナー、ヘアローション、ヘア栄養ローション、ヘアシャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアクリーム、ヘア栄養クリーム、ヘアモイスチャークリーム、ヘアマッサージクリーム、ヘアワックス、ヘアエアロゾル、ヘアパック、ヘア栄養パック、ヘア石鹸、ヘアクレンジングフォーム、ヘアオイル、毛髪乾燥剤、毛髪保存処理剤、毛髪染色剤、毛髪用ウェーブ剤、毛髪脱色剤、ヘアジェル、ヘアグレーズ、ヘアドレッシング、ヘアラッカー、ヘアモイスチャライザ、ヘアムース、ヘアスプレーなどの製品、皮膚外用剤として、クリーム、ジェル、パッチ、噴霧剤、軟膏剤、硬膏剤、ローション剤、リニメント剤、パスタ剤、及びカタプラズマ剤などの剤形として製造され、液相、固相、気相に適切に活用される。
【0074】
このような製品は、ブレビリンA及びこの誘導体の効果を適用可能な様々な疾患改善に効果的であり、例えば、風邪、疥瘡、糖尿病、白苔、鼻塞症、鼻炎、瘡腫、喘息、蓄膿症、皮膚炎、マラリア、咳嗽、解熱及び百日咳(小児疾患)だけでなく、関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡と癌、又は腫瘍を含む自己免疫疾患、及び壮年性脱毛、結髪性脱毛、円形脱毛、神経性脱毛、粃糠性脱毛、トリコチロマニア、悪性脱毛、女性型脱毛、男性型脱毛、アンドロゲン性脱毛、休止期脱毛、頭部白癬、前頭脱毛、減毛症、遺伝性脱毛、又は全身脱毛など、自己免疫疾患の治療に効果を奏することができる。
【0075】
以下、本発明の非極性天然物質の抽出方法に関する実施例により、詳しく説明することにする。
【0076】
本発明の抽出方法は、天然物原料を熱水抽出し、抽出液に相分離組成物を混合して相分離した後、一部の層を分離して、非極性天然物質を得る。
【0077】
実施例
天然物原料は、トキンソウ、鬼山薬草有機農産物協同組合(https://natural-herb.co.kr)から、国内産鵝不食草(トキンソウ、永川)を購入し、洗浄及び乾燥した。
【0078】
トキンソウ干し草10gを、80%エタノール400mLで熱水抽出して、1次抽出液を得た。 以後、1次抽出液を減圧濃縮して、エタノールを除去した。
【0079】
減圧濃縮した1次抽出液及び相分離組成物を、下記表1の組成比で混合した後、10分間撹拌した。下記表1は、
図4に対応する組成物の組成に対応する説明である。L1は、実施例1、L2は、実施例2に対応し、以下、同様である。
【0080】
以後、60分間放置した後、相分離された上澄み液を分離した。前記相分離された混合液を観察した結果を
図5に示し、
図5は、相分離が起きた実施例8、19、29の混合液を示している写真である。
【0081】
【0082】
上澄み液内のブレビリンAの含量を、HPLC(Water 2960HPLC)で分析した。HPLC分析条件は、下記表2の通りである。
【0083】
【0084】
これによる各実施例のブレビリンAの含量は、表3に示している。
【0085】
トキンソウ干し草10gを、80%エタノール400mLで熱水抽出して、380mgの抽出液をHPLCで分析し、抽出液に26mgのブレビリンAを含有していることを確認した(干し草対比0.26%の含量)。
【0086】
【0087】
比較例1-LLE
天然物原料は、トキンソウで、鬼山薬草有機農産物協同組合(https://natural-herb.co.kr)から、国内産鵝不食草(トキンソウ、永川)を購入し、洗浄及び乾燥した。
【0088】
トキンソウ干し草10gを、80%エタノール250mLで熱水抽出して、1次抽出液を得た。1次抽出液は、フィルタリング後に蒸発乾燥させて、0.82gの抽出物を得た。
【0089】
水(DW)10mlとヘキサン(Cyclohexane)20mlとを混合して、ボルテックス・ミキサー(vortex mixer)で1分間撹拌し、分液漏斗(Separating Funnel)に入れて、ヘキサン層を分離した。そして、3回繰返して得たヘキサン層を濃縮して、HPLCで分析した。
【0090】
前記において、ヘキサン分画層を除去し残った水層抽出物に、クロロホルム(MC)20mLを混合し、分液漏斗に入れて、クロロホルム(MC)層を分離した。そして、3回繰返して得たクロロホルム(MC)層を濃縮して、HPLCで分析した。
【0091】
前記において、クロロホルム(MC)分画層を除去し残った水層抽出物に、エチルアセテート(EtAC)20mLを混合し、分液漏斗に入れて、エチルアセテート(EtAC)層を分離した。そして、3回繰返して得たエチルアセテート(EtAC)層を濃縮して、HPLCで分析した。
【0092】
前記において、エチルアセテート(EtAC)分画層を除去し残った水層抽出物に、ブタノール(n-BuOH)20mLを混合し、分液漏斗に入れて、ブタノール(n-BuOH)層を分離した。そして、3回繰返して得たブタノール(n-BuOH)層を濃縮して、HPLCで分析した。
【0093】
前記において、ブタノール(n-BuOH)分画層を除去し残った水層を濃縮して、HPLCで分析した。
【0094】
比較例2-RESIN
天然物原料は、トキンソウであり、鬼山薬草有機農産物協同組合(https://natural-herb.co.kr)から、国内産鵝不食草(トキンソウ、永川)を購入し、洗浄及び乾燥した。
【0095】
トキンソウ干し草10gを、80%エタノール250mLで熱水抽出して、1次抽出液を得た。 1次抽出液は、フィルタリング後に蒸発乾燥させ、水30mlとレジン(HP-20)1gを混合し、ボルテックス・ミキサーで1分間撹拌し、250rpmで1時間の間、インキュベーションを行った。以後、遠心分離して、1次上澄液を分離(水を含む)し残ったレジンに、エタノール3mlを混合した。再度、遠心分離して、2次上澄液を分離(エタノールを含む)した。分離された上澄液のそれぞれを濃縮し、これと同一量のエタノールに再懸濁して、シリンジフィルター(syringe filter)を用いてフィルタリングした後、HPLCで分析した。
【0096】
【0097】
製造例
前記実施例32により分離された上澄み液(2次抽出液)は、添加された親油性可溶化剤体積の120%を超えないように濃縮(昇温自然濃縮)し、濃縮された上澄み液に、エマルション化組成物としてラブラソール5gを混合して、マイクロエマルションを製造した。これにより、マイクロエマルション12mg/mL、8.5mL、収率95%のトニック製剤を製造した。このようなエマルションは、有機溶媒ではなく、水ベースであって、安全な賦形剤を含んでおり、別の追加工程なく、それ自体で、軟膏、トニックなどの様々な形態の製品としての使用が可能である(製造例1)。
【0098】
図6は、本発明の実施例による相分離された状態を撮影した写真(左)と、上澄みを分離して、ラブラソールを更に混合して、マイクロエマルション化した最終処方を撮影した写真(右)である。
図6の左側写真は、前記実施例32により相分離された1次抽出液を示す写真であり、
図6の右側写真は、前記製造例1により製造されたトニック製剤を示す写真である。
【0099】
これとは異なり、前記実施例32により分離された上澄み液(2次抽出液)に、エマルション化組成物として、ラブラソール0.3ml、ラブラファック0.5mlを混合して、マイクロエマルション化した(製造例2)。これとは異なり、前記実施例32により分離された上澄み液(2次抽出液)に、エマルション化組成物として、ラブラソール0.3mlを混合して、マイクロエマルション化した(製造例3)。これとは異なり、前記実施例32により分離された上澄み液(2次抽出液)に、エマルション化組成物として、ラブラファック0.1mlを混合して、マイクロエマルション化した(製造例4)。これとは異なり、前記実施例32により分離された上澄み液(2次抽出液)に、エマルション化組成物として、ラブラソール0.5ml、ラブラファック0.5mlを混合して、マイクロエマルション化した(製造例5)。これとは異なり、エマルション化組成物として、ラブラソール0.8ml、ラブラファック0.2mlを混合して、マイクロエマルション化した(製造例6)。このようなエマルション化組成物は、
図3及び
図4の相分離組成物の範囲をずれており、
図3のマイクロエマルションに該当する範囲であって、適切に適用可能である。
【0100】
図7は、本発明の実施例による1次抽出液を連続希釈(serial dilution)した後、相分離組成物を用いて相分離した状態を説明するための写真である。
【0101】
様々な濃度の1次抽出物から、2次抽出(Dissolution Emulsion Extract or Lipid-based drug(fr.)extract systems.)を行うとき、濃度物量によらず、親油性可溶化剤(Lipds sulubilizer)により、ブレビリン-Aとその誘導体を選択的に濃縮して分離抽出することができ、さらに微量の抽出法に更に適した性能を有するという状態を説明するための写真である。
【0102】
本発明の相分離組成物は、実質的に1次抽出液に含まれている抽出しようとする非極性天然物質の濃度によらず、抽出液に含まれている天然物質をいずれも抽出することができる。すなわち、極微量の物質を効率よく抽出又は除去することに用いられる。
図7は、実施例32により、1次抽出液を抽出した後、濃縮することなく、連続希釈した後、それぞれに相分離組成物を混合して、相分離された結果を示している。すなわち、抽出しようとする非極性天然物質の濃度が低くなったにもかかわらず、これと同一又は類似して相分離された領域が減少するが、十分相分離して、所望する物質を分離できることが分かる。果物、野菜などに残留する農薬は、ほとんどが非極性(難溶性/親油性)を有するが、これらはよく洗い流されないだけでなく、植物の繊維質に沈着される。これらの植物に残留する農薬を除去するために、前記相分離組成物の活用が可能である。
【0103】
実験例
前記製造例1により製造されたヘアトニックを、一般の男性及び女性を対象として、一定期間の使用による脱毛量及び発毛量の変化を測定した。ヘアトニックは、髪の毛を使用者の水準に合わせて、きれいにシャンプー後に頭皮に直接塗る方式で使用した。ここで、脱毛量は、正確に測定することは多少困難であるので、シャワー後、ろ過される髪の毛の本数をもって判断し、発毛量は、毛髪診断器で測定される同一領域での毛髪密度で判断した。
【0104】
図9は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、男性が18日間使用することによ脱毛量の変化を示すグラフである。
図10乃至
図14は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、男性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
図15は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、女性が18日間使用することによる脱毛量の変化を示すグラフである。
図16乃至
図17は、本発明の実施例により製造されたヘアトニックを、女性が18日間使用することによる脱毛量及び発毛量の変化を示す図である。
【0105】
図9乃至
図17に示しているように、ヘアトニックの一定容量を使用することにつれ、逐次、脱毛量が減ることが分かり、実験期間中に使用を中断することにつれ、多少脱毛量が増えたことが分かる。特に、女性実験者の場合、
図10でのように、殆ど、一定容量以上のヘアトニックを周期的に使用しており、その結果、脱毛量が持続的に減少したことが分かる。
図10乃至
図14、
図16及び
図17において、両実験者がいずれも、発毛量が増加しており、毛髪密度が約15%以上、20%以上までも増加したことが分かる。更に、4週以後からは、この脱毛量に関する調和平均を見ると、初期10~150本の脱毛量の実験者は、4週以後、脱毛量の調和平均からすると、50~60本であって、いずれも安定化していることが確認できる。
【0106】
前述したように、本発明の例示的な実施例を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、下記に記載する特許請求の範囲の概念と範囲を逸脱しない範囲内で、様々な変更及び変形が可能であることを理解されるだろう。