(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】医療データ提供装置、医療データ提供方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/347 20210101AFI20240814BHJP
A61B 5/374 20210101ALI20240814BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
A61B5/347
A61B5/374
A61B5/00 C
(21)【出願番号】P 2022170115
(22)【出願日】2022-10-24
【審査請求日】2022-10-24
(31)【優先権主張番号】10-2022-0022463
(32)【優先日】2022-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520320745
【氏名又は名称】株式会社エイティセンス
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】車甲文
(72)【発明者】
【氏名】金泰延
(72)【発明者】
【氏名】鄭鍾旭
【審査官】▲高▼木 尚哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-128433(JP,A)
【文献】特開2021-146061(JP,A)
【文献】特開2020-195708(JP,A)
【文献】国際公開第2019/198691(WO,A1)
【文献】特開2021-102083(JP,A)
【文献】特開2017-124014(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/05-5/0538
A61B 5/24-5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ、通信部及びプロセッサを含み、
前記プロセッサが、
前記メモリに保存された生体信号を読み込み、前記生体信号を所定の時間間隔
(interval)で分割し、
分割された第1信号セグメントを周波数次元に変換し、
前記第1信号セグメントの周波数成分に基づいて、分析必要区間であるか分析不要区間であるかを判断し、
前記分析必要区間の第1信号セグメントをさらに分析し、分析結果を含むデータを生成し、前記分析結果を含むデータを所定の装置へ伝送
し、
前記第1信号セグメントを周波数次元のデータに変換し、前記第1信号セグメントに含まれた1以上のピークの1以上の周波数値を抽出し、前記第1信号セグメント内に約数関係の周波数または倍数関係の周波数が存在する場合、前記第1信号セグメントを分析不要区間に設定する、
医療データ提供装置。
【請求項2】
前記プロセッサが、
前記第1信号セグメントを周波数次元のデータに変換し、前記第1信号セグメントに含まれた1以上のピークの大きさ(magnitude)を求め、最高値ピーク地点の周波数大きさである第1周波数を設定し、前記第1周波数の倍数関係の周波数を有する複数のピークが存在するか否かを判断し、複数のピークが存在する場合、前記第1信号セグメントを分析不要区間に設定する、請求項1に記載の医療データ提供装置。
【請求項3】
前記プロセッサが、
前記第1信号セグメントに含まれた1以上の第1ピークのデータの大きさが、既設定の基準ピーク値より小さい場合、前記第1信号セグメントを分析不要区間に設定する、請求項1に記載の医療データ提供装置。
【請求項4】
前記プロセッサが、
前記第1信号セグメントに含まれた1以上の第2ピークの周波数大きさが、既設定の基準周波数値より大きい場合、前記第1信号セグメントを分析不要区間に設定する、請求項1に記載の医療データ提供装置。
【請求項5】
前記プロセッサが、
前記生体信号の所定のサンプル周波数でフーリエ変換または高速フーリエ変換を行う、請求項1に記載の医療データ提供装置。
【請求項6】
前記プロセッサが、
前記生体信号の所定の時間間隔(interval)ほどのサンプル数でフーリエ変換を行う、請求項1に記載の医療データ提供装置。
【請求項7】
前記プロセッサが、
前記生体信号の信号セグメントを周波数次元に変換する前に、前記信号セグメントを前処理する、請求項1に記載の医療データ提供装置。
【請求項8】
前記プロセッサが、
前記生体信号の信号セグメントを、ゼロパディング法またはデータ補間法によって前処理する、請求項
7に記載の医療データ提供装置。
【請求項9】
前記プロセッサが、
機械学習によって生成された分析モデルを利用し、前記第1信号セグメントが分析不要区間であるか分析必要区間であるかを判断する、
請求項3に記載の医療データ提供装置。
【請求項10】
前記プロセッサが、
前記分析モデルを利用し、前記時間間隔(interval)の長さを決定する、請求項
9に記載の医療データ提供装置。
【請求項11】
前記プロセッサが、
前記分析モデルを利用し、前記基準ピーク
値を決定する、請求項
9に記載の医療データ提供装置。
【請求項12】
医療データ提供装置が、生体信号を読み込み、前記生体信号を所定の時間間隔で分割する段階と、
前記医療データ提供装置が、分割された第1信号セグメントを周波数次元に変換する段階と、
前記医療データ提供装置が、前記第1信号セグメントの周波数成分に基づいて、分析必要区間であるか分析不要区間であるかを判断する
段階であって、前記第1信号セグメントを周波数次元のデータに変換し、前記第1信号セグメントに含まれた1以上のピークの1以上の周波数値を抽出し、前記第1信号セグメント内に約数関係の周波数または倍数関係の周波数が存在する場合、前記第1信号セグメントを分析不要区間に設定する、段階と、
前記医療データ提供装置が、前記分析必要区間の第1信号セグメントをさらに分析し、分析結果を含むデータを生成し、前記分析結果を含むデータを所定の装置へ伝送する段階と、を含む、医療データ提供方法。
【請求項13】
コンピュータを利用し、請求項
12に記載の方法を実行させるために、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療データ提供装置、医療データ提供方法及びコンピュータプログラムに係り、より具体的には、生体信号を周波数次元に変換し、生体信号の周波数成分に基づいて、生体信号に対する更なる分析が必要であるか否かを判断する点を特徴とする。
【背景技術】
【0002】
心電図とは、心筋が収縮及び弛緩するとき、電気的な脱分極及び再分極が電位差を発生させるが、該電位差を、肌に表面電極(Surface electrode)を付着して検出したものを言う。該心電図は、数十μVから数mVの大きさと、100Hz未満の周波数帯域とを有する。
【0003】
近年、心電図信号は、パッチ型心電図測定装置を介して測定している。該パッチ型心電図測定装置は、患者が正常な日常生活を行いながら長期間(例えば、7日~14日)持続的に心電図信号を記録する。そのように記録された心電図信号の容量は非常に大きく、記録された心電図信号をいずれも分析するのには長時間がかかる。
【0004】
また、心電図信号は、測定当時のノイズによって、分析が不要な区間を含むことになる。従って、長期間測定された心電図信号に対し、分析が必要な区間を選別する必要性がある。
【0005】
前述の背景技術は、発明者が、本発明の導出のために保有しているか、あるいは本発明の導出過程において習得した技術情報であり、必ずしも本発明の出願前に公衆に公開された公知技術を意味するものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、医療データ提供装置、医療データ提供方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態による医療データ提供装置は、メモリ、通信部及びプロセッサを含み、前記プロセッサが、前記メモリに保存された生体信号を読み込み、前記生体信号を所定の時間間隔で分割し、分割された第1信号セグメントを周波数次元に変換し、前記第1信号セグメントの周波数成分に基づいて、分析必要区間であるか分析不要区間であるかを判断し、前記分析必要区間の第1信号セグメントをさらに分析し、分析結果を含むデータを生成し、前記分析結果を含むデータを所定の装置へ伝送することができる。
【0008】
前記プロセッサが、前記第1信号セグメントを周波数次元のデータに変換し、前記第1信号セグメントに含まれた1以上のピークの1以上の周波数値を抽出し、前記第1信号セグメント内に、前記ピークの周波数値と約数関係の周波数または倍数関係の周波数が存在する場合、前記第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。
【0009】
前記プロセッサが、前記第1信号セグメントを周波数次元のデータに変換し、前記第1信号セグメントに含まれた1以上のピークの大きさ(magnitude)を求め、最高値ピーク地点の周波数大きさである第1周波数を設定し、前記第1周波数の倍数関係の周波数を有する複数のピークが存在するか否かを判断し、複数のピークが存在する場合、前記第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。
【0010】
前記プロセッサが、前記第1信号セグメントに含まれた1以上の第1ピークのデータの大きさが、既設定の基準ピーク値より小さい場合、前記第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。
【0011】
前記プロセッサが、前記第1信号セグメントに含まれた1以上の第2ピークの周波数大きさが、既設定の基準周波数値より大きい場合、前記第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。
【0012】
前記プロセッサが、前記生体信号の所定のサンプル周波数でフーリエ変換または高速フーリエ変換を行うことができる。
【0013】
前記プロセッサが、前記生体信号の所定の時間間隔(interval)ほどのサンプル数でフーリエ変換を行うことができる。
【0014】
前記プロセッサが、前記生体信号の信号セグメントを周波数次元に変換する前に、前記信号セグメントを前処理することができる。
【0015】
前記プロセッサが、前記生体信号の信号セグメントを、ゼロパディング法またはデータ補間法によって前処理することができる。
【0016】
前記プロセッサが、機械学習によって生成された分析モデルを利用し、前記第1信号セグメントが分析不要区間であるか分析必要区間であるかを判断することができる。
【0017】
前記プロセッサが、前記分析モデルを利用し、前記時間間隔(interval)の長さを決定することができる。
【0018】
前記プロセッサが、前記分析モデルを利用し、前記基準ピーク値または前記基準周波数値を決定することができる。
【0019】
本発明の実施形態による方法は、医療データ提供装置が、生体信号を読み込み、前記生体信号を所定の時間間隔で分割する段階と、前記医療データ提供装置が、分割された第1信号セグメントを周波数次元に変換する段階と、前記医療データ提供装置が、前記第1信号セグメントの周波数成分に基づいて、分析必要区間であるか分析不要区間であるかを判断する段階と、前記医療データ提供装置が、前記分析必要区間の第1信号セグメントをさらに分析し、分析結果を含むデータを生成し、前記分析結果を含むデータを所定の装置へ伝送する段階と、を含むものでもある。
【0020】
本発明の実施形態によるコンピュータプログラムは、コンピュータを利用し、本発明の実施形態による医療データ提供方法のうちいずれか1つの方法を実行させるために、媒体に記録可能である。
【0021】
その他にも、本発明を具現するための他の方法、他のシステム及び前記方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体がさらに提供される。
【0022】
前述の以外の他の側面、特徴及び利点が、以下の図面、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明から明確になる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、医療データ提供装置及び医療データ提供方法を提示することができる。
【0024】
また、本発明によれば、長期間測定された生体信号のうち、分析不要区間を決定するので、分析に必要な時間、電力及びリソースを減らすことができる。
【0025】
さらに、本発明によれば、分析不要区間のデータ保存が不要となり、生体信号の保存空間を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態によるサーバ及びユーザ端末を含む医療ネットワークシステムを示す図面である。
【
図2】本発明の実施形態による医療データ提供装置の細部的な構成を説明するための図面である。
【
図4】本発明の実施形態による生体信号を獲得する生体信号測定システム2を示す図面である。
【
図5】生体信号測定装置31、32のブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態による生体信号の分析必要区間を設定する方法を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施形態による高調波成分を含む信号セグメントを判断する方法を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態による信号セグメントの時間間隔を調整する方法を示すフローチャートである。
【
図10A】低い電圧値を有する生体信号の例示図である。
【
図10B】測定装置が肌に付着しない状態で測定された生体信号の例示図である。
【
図10C】高い周波数を有するノイズを含む生体信号の例示図である。
【
図11】動きノイズを含む生体信号の例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面に図示された本発明に係わる実施形態を参照し、本発明の構成及び作用について詳細に説明する。
【0028】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態にも具現される。
【0029】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それに係わる重複説明は省略する。
【0030】
本明細書において、「学習」、「ラーニング」のような用語は、人間の教育活動のような精神的作用を称するように意図されたものではなく、手続きによるコンピューティング(computing)を介し、神経網計算(neural network computing)あるいは機械学習(machine learning)を行うことを称する用語と解釈する。「学習」、「ラーニング」は、経験を介して自動的に改善するコンピュータアルゴリズムの研究をいう。
【0031】
以下の実施形態において、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的に使用されている。
【0032】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0033】
以下の実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性を事前に排除するものではない。
【0034】
以下の実施形態において、モジュールは、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアによって具現されたユニットを含み、例えば、ロジック、論理ブロック、部品または回路のような用語と互換的に使用可能である。モジュールは、一体に構成された部品、あるいは1以上の機能を行う、前記部品の最小単位またはその一部になりうる。例えば、一実施形態によれば、モジュールは、ASCI(application-specific integrated circuit)の形態にも具現される。
【0035】
図面においては、説明の便宜のために、構成要素の大きさが誇張されてもあり、縮小されてもいる。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されているので、本発明は、必ずしも図示されたところに限定されるものではない。
【0036】
ある実施形態が異なって具現可能である場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なっても遂行される。例えば、連続して説明される2つの工程が実質的に同時にも遂行され、説明される順序と反対の順序にも進められる。
【0037】
以下において、生体信号は、生体と係わる信号であり、体温、脈拍、心電図、脳波、呼吸数、歩数、ストレス、ホルモン、運動量、消耗したカロリー、体脂肪、体内水分量、血糖値、血圧などの生体信号を含む。
【0038】
以下において、生体信号は、測定された生体信号のアナログ信号またはデジタル信号である。
【0039】
以下において、デジタル信号である生体信号は、信号を、所望の方向に情報信号を修正または改善する目的に、数値的に処理することをいう。
【0040】
以下において、心電図信号は、心臓の異常なリズムを測定して診断するものであり、電気的信号を伝達する伝導組織あるいは神経伝達線路の損傷による異常なリズムを測定したものでもある。
【0041】
図1は、本発明の一実施形態によるサーバ及びユーザ端末を含む医療ネットワークシステムを示す図面である。
【0042】
本発明の医療ネットワークシステム1は、サーバ20と、少なくとも1つのユーザ端末11ないし16とを含むものでもある。サーバ20は、ネットワーク網を介して、多様なオンライン活動を提供することができる。サーバ20は、少なくとも1つのユーザ端末11ないし16に同時にオンライン活動を提供することができる。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、サーバ20は、単一のサーバ、サーバの集合体、クラウドサーバなどを含み、前記例示に制限されない。サーバ20は、多様な医療オンライン活動を提供し、ネットワーク活動のためのデータを保存するデータベースを含むものでもある。また、サーバ20は、信号処理計算あるいは決済イベントを生成及び処理する決済サーバを含むことも可能である。前述のように、サーバ20は、医療データ提供装置でもある。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、ネットワークとは、全ての通信方式を利用して設立(または、形成)された連結を意味し、端末と端末との間、または端末とサーバとの間のデータを送受信する、全ての通信方式を介して連結された通信網を意味することができる。
【0045】
全ての通信方式は、所定の通信規格、所定の周波数帯域、所定のプロトコルまたは所定のチャネルを介する通信など、全ての通信方式を含む。例えば、ブルートゥース(登録商標)、BLE、Wi-Fi、Zigbee(登録商標)、3G、LTE、超音波を介する通信方式などを含み、近距離通信、遠距離通信、無線通信及び有線通信をいずれも含むが、前記例示に制限されない。
【0046】
本発明の一実施形態によれば、近距離通信方式とは、通信を行うデバイス(端末またはサーバ)が所定の範囲内にあるときのみ、通信可能な通信方式を意味し、例えば、ブルートゥース、NFCなどを含む。遠距離通信方式とは、通信を行うデバイスが距離と関係なく通信可能な通信方式を意味する。例えば、遠距離通信方式は、APのような中継機を介して通信を行う2つのデバイスが所定の距離以上であるときにも、通信可能な方式を意味し、SMS、電話のようなセルラーネットワーク(3G、LTE)を利用した通信方式を含み、前記例示に制限されない。ネットワーク網を利用して医療オンライン活動を提供されるという意味は、全ての通信方式を介してサーバと端末との間の通信が行われるという意味を含むものでもある。
【0047】
明細書全体において、少なくとも1つのユーザ端末11ないし16は、パーソナルコンピュータ11、タブレット12、携帯電話13、ノート型パソコン14、スマートフォン15、TV 16だけでなく、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーション、MP3プレーヤ、デジタルカメラ、冷蔵庫、洗濯機、清掃機などの多様な電子デバイスを含み、前記例示に制限されない。前述のように、少なくとも1つのユーザ端末11ないし16は、医療データ提供装置でもある。
【0048】
本発明の一実施形態によれば、オンライン活動は、データ加工サービス、データ分析サービス、データ流通サービス、データ取り引きサービスなどを含み、前記例示に制限されない。
【0049】
本発明の一実施形態によれば、サーバ20は、生体信号の分析の必要性を判断することができる。サーバ20は、生体信号を信号セグメントに分割し、該信号セグメントに対する分析の必要性を判断することができる。サーバ20は、該信号セグメントを周波数次元に変換し、該信号セグメントに対する分析の必要性を判断することができる。サーバ20は、測定された生体信号を、測定装置のメモリからアップロードすることができる。サーバ20は、生体信号を、高速フーリエ変換、ウェーブレット変換、ヒルベルト変換などの方法によって変換することができるが、それらに限定されず、多様な変換方法によって変換可能である。
【0050】
また、本発明の一実施形態によれば、医療ネットワークシステム1は、生体信号の分析の必要性を判断することができる。医療ネットワークシステム1は、生体信号を信号セグメントに分割し、該信号セグメントに対する分析の必要性を判断することができる。医療ネットワークシステム1は、該信号セグメントを周波数次元に変換し、該信号セグメントに対する分析の必要性を判断することができる。医療ネットワークシステム1は、測定された生体信号を、測定装置のメモリからアップロードすることができる。医療ネットワークシステム1は、生体信号を、高速フーリエ変換、ウェーブレット変換、ヒルベルト変換などの方法によって変換することができるが、それらに限定されず、多様な変換方法によって変換可能である。
【0051】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つのユーザ端末11ないし16は、生体信号の分析の必要性を判断することができる。少なくとも1つのユーザ端末11ないし16は、生体信号を信号セグメントに分割し、該信号セグメントに対する分析の必要性を判断することができる。少なくとも1つのユーザ端末11ないし16は、該信号セグメントを周波数次元に変換し、該信号セグメントに対する分析の必要性を判断することができる。少なくとも1つのユーザ端末11ないし16は、生体信号を、高速フーリエ変換、ウェーブレット変換、ヒルベルト変換などの方法によって変換することができるが、それらに限定されず、多様な変換方法によって変換可能である。
【0052】
図2は、本発明の実施形態による医療データ提供装置の細部的な構成を説明するための図面である。
【0053】
図2に示されたように、一部実施形態による医療データ提供装置100は、制御部110、入出力部130、メモリ部140、通信部150及び医療データ提供部200を含むものでもある。しかしながら、
図2に示された構成要素が、いずれも医療データ提供装置100の必須構成要素ではない。
図2に示された構成要素より多い構成要素によっても、医療データ提供装置100が具現され、
図2に示された構成要素より少ない構成要素によっても、医療データ提供装置100が具現される。医療データ提供装置100は、ユーザ端末、サーバ、または医療データネットワークシステムであり、別途の装置であってもよい。
【0054】
本発明の一実施形態によれば、制御部110は、通常、医療データ提供装置100の全般的な動作を制御する。例えば、制御部110は、医療データ提供装置100に記録されたプログラムを実行することにより、医療データ提供装置100が含む構成要素を全般的に制御することができる。
【0055】
本発明の一実施形態によれば、制御部110は、生体信号の分析の必要性を判断することができる。制御部110は、生体信号を信号セグメントに分割し、該信号セグメントに対する分析の必要性を判断することができる。制御部110は、該信号セグメントを周波数次元に変換し、該信号セグメントに対する分析の必要性を判断することができる。制御部110は、測定された生体信号を、測定装置のメモリからダウンロードすることができる。制御部110は、生体信号を、高速フーリエ変換、ウェーブレット変換、ヒルベルト変換などの方法によって変換することができるが、それらに限定されず、多様な変換方法によって変換可能である。
【0056】
制御部110は、医療データ提供装置100を全般的に制御するための構成である。具体的には、制御部110は、医療データ提供装置100のメモリ部140に記録された各種プログラムを利用し、医療データ提供装置100の全般的な動作を制御する。例えば、制御部110は、CPU(central processing unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及びシステムバスを含む。ここで、ROMは、システム起動のための命令語セットが保存される構成であり、CPUは、ROMに保存された命令語によって、医療データ提供装置100の保存された運用体制をRAMにコピーし、O/Sを実行させ、システムを起動させる。システムの起動が完了すれば、CPUは、保存された各種アプリケーションをRAMにコピーして実行させ、各種動作を遂行することができる。以上、医療データ提供装置100が1つのCPUのみを含むものと説明したが、具現時には、複数のCPU(または、DSP(digital signal processor)、SoC(system on chip)など)によっても具現される。
【0057】
本発明の一実施形態によって、制御部110は、デジタル信号を処理するDSP、マイクロプロセッサ、TCON(Time controller)によっても具現される。但し、それらに限定されるものではなく、CPU、MCU(Micro Controller Unit)、MPU(micro processing unit)、コントローラ、アプリケーションプロセッサ(application processor: AP)、またはコミュニケーションプロセッサ(communication processor: CP)のうち1つまたはそれ以上を含むか、あるいは当該用語と定義することができる。また、制御部110は、プロセシングアルゴリズムが内蔵されたSoC、LSI(large scale integration)によっても具現され、FPGA(Field Programmable gate array)形態にも具現される。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、入出力部130は、医療データ提供装置100がメモリ部140によって生成されたインターフェースをディスプレイすることができる。本発明の一実施形態によれば、入出力部130は、入力されたユーザ入力に対するユーザインターフェースをディスプレイすることができる。入出力部130は、保存されたグラフィックデータ、視覚データ、聴覚データ及び振動データを、メモリ部140の制御によって出力することができる。
【0059】
入出力部130は、多様な形態のディスプレイパネルにも具現される。例えば、該ディスプレイパネルは、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitting Diodes)、AM-OLED(Active-Matrix Organic Light-Emitting Diode)、LcoS(Liquid Crystal on Silicon)またはDLP(Digital Light Processing)のような多様なディスプレイ技術によっても具現される。また、入出力部130は、フレキシブルディスプレイ(flexible display)の形態に、ディスプレイパネルの前面領域、側面領域及び背面領域のうち少なくとも1つに結合されることも可能である。
【0060】
入出力部130は、レイヤー構造のタッチスクリーンによっても具現される。該タッチスクリーンは、ディスプレイ機能だけでなく、タッチ入力位置、タッチされた面積、及びタッチ入力圧力も検出する機能を有することができ、また、実質的なタッチ(real-touch)だけでなく、近接タッチ(proximity touch)も検出する機能を有することができる。
【0061】
入出力部130は、医療データ提供装置100に多様な情報を入力するためのユーザインターフェースを含むものでもある。また、入出力部130は、遠隔地に位置しうる。
【0062】
本発明の一実施形態によれば、メモリ部140は、制御部110及び/または医療データ提供部200の処理及び制御のためのプログラムを保存することができ、医療データ提供装置100に/から入力/出力されるデータを保存することもできる。本発明の一実施形態によれば、メモリ部140は、ユーザアカウントに係わる情報を保存することもでき、ゲーム関連情報を保存することもできる。メモリ部140は、前記情報を保存したデータベースを含むものでもある。
【0063】
本発明の一実施形態によれば、メモリ部140は、フラッシュメモリタイプ、ハードディスクタイプ、マルチメディアカードマイクロタイプまたはカードタイプのメモリ(例えば、SDメモリまたはXDメモリなど)、RAM、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、PROM(Programmable Read-Only Memory)、磁気メモリ、磁気ディスク及び光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの記録媒体を含むものでもある。また、本発明の一実施形態によれば、メモリ部140に保存されたプログラムは、その機能によって、複数個のモジュールに分類することができる。また、多様なタイプをネットワークで連結可能である。
【0064】
本発明の一実施形態によれば、通信部150は、制御部110の外部装置と通信を行うことができる。例えば、通信部150は、制御部110の制御によって、決済サーバ、認証サーバのような外部装置と通信を行うことができる。また、通信部150は、外部インターフェースとの通信を介して、ユーザ情報またはユーザ入力を獲得することもできる。
【0065】
医療データ提供部200は、
図3に示されたように、生体信号受信部210、生体信号分析部220、及び/またはデータ処理部230を含むものでもある。
【0066】
生体信号受信部210は、生体信号を受信することができる。生体信号受信部210は、データベースから生体信号を受信することができる。生体信号受信部210は、生体信号測定装置から生体信号を受信することができる。当該生体信号は、通信部150から受けることができ、当該生体信号は、個人情報を保護する認証、立証など(authentication)に使用することができる。
【0067】
生体信号分析部220は、生体信号を複数の信号セグメントに分割することができる。
【0068】
当該生体信号は、所定の時間間隔ごとにn個の信号セグメントにも分割される。ここで、nは自然数である。時間間隔は、信号のサンプリング周波数と、周波数次元の変換長さとを考慮して決定することができる。例えば、生体信号のサンプリング周波数が300hzであり、変換長さが4096である場合、時間間隔は、4096/300=13.56秒と決定される。生体信号のサンプリング周波数が100hzであり、変換長さが256である場合、時間間隔は、256/100=2.56秒と決定される。時間間隔は、変換長さと比例して増加することができる。非常に長い時間間隔は、正常区間及び異常区間が重なっている区間を区分することができないという問題がある。変換長さが減少すれば、ピークの周波数を探すのにエラーが発生しうる。
【0069】
他の実施形態において、生体信号の心拍数が時間間隔内で変更する場合に、生体信号分析部220は、時間間隔を減少させることができる。他の実施形態において、生体信号分析部220は、複数の生体信号を含む場合、第2生体信号を考慮して、第1生体信号を分割する時間間隔を調整することができる。対応区間の生体信号を比較し、時間間隔が調整可能である。
【0070】
生体信号分析部220は、生体信号の信号セグメントを周波数次元に変換し、該信号セグメントに対し、分析必要区間と分析不要区間とに区分することができる。生体信号分析部220は、生体信号の信号セグメントを、分析不要区間または分析必要区間として処理することができる。生体信号分析部220は、分析必要区間の信号セグメントを、別途の方法によっても処理可能である。生体信号分析部220は、分析不要区間の信号セグメントを、他の方法によっても処理可能である。
【0071】
生体信号分析部220は、所定の時間間隔の生体信号を周波数次元に変換し、変換された生体信号の信号セグメントに含まれた1以上のピークに対する1以上の周波数値を抽出することができる。生体信号分析部220は、第1信号セグメントに含まれた複数の周波数値に、互いに約数と倍数の関係を有する周波数が含まれる場合、第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。ここで、ピーク値は、複素数(complex number)次元の値に対する絶対値でもある。
【0072】
他の実施形態において、生体信号分析部220は、第1信号セグメントに1以上の高調波を含む場合、第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。生体信号が心電図信号である場合に、不整脈の生体信号は、高調波成分を含まない。高調波成分を含まない区間を、不整脈の信号セグメントとして判断し、分析必要区間に設定することができる。実際に測定された生体信号においては、所定の一定の値(例えば、90%)以上が高調波成分を含むものとも分析される。高調波成分を含まない信号セグメントは、全体の一部でもある。本発明の実施形態のように、分析必要区間の信号セグメントを抽出することは、生体信号に対し、更なる分類過程または分析過程を遂行するデータの量を減らすことができ、更なる分類過程または分析過程に必要な分析時間、電力及びメモリの容量を減らすことができる。
【0073】
生体信号分析部220は、第1信号セグメントを周波数次元に変換し、第1信号セグメントに含まれた1以上のピークを抽出し、1以上のピークの周波数値のうち、最も小さい周波数値である第1周波数値と倍数の関係の周波数が存在し、ピークの周波数値が既設定の基準周波数値より大きい場合、信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。周波数値が既設定の基準周波数値より大きい信号セグメントは、正常区間と判断し、更なる分析過程を遂行しない。
【0074】
生体信号分析部220は、信号セグメントにノイズが含まれるか否かを判断することができる。ノイズを含む信号セグメントは、ユーザの心臓異常を分析するのに不要なデータであり、分析不要区間と決定される。
【0075】
図9に示されたように、正常区間、すなわち、分析不要区間の生体信号は、規則的なピークを有することになる。規則的なピークは、時間的に周期的に発生し、ピークのデータ値も、一定の値を有することができる。
【0076】
【0077】
図10Aは、低い電圧値を有する生体信号の例示図である。
図10Aの生体信号のピークは、一定でないデータ値を有し、発生する時点も周期的ではない。
図10Aの生体信号は、不規則的なピークを含むものでもある。不規則的なピークを含む生体信号は、周波数次元に変換し、ピーク値を基準として、ノイズであるか否かが判断される。また、そのような手続きは、周波数次元の変更前にも判断可能であることは言うまでもない。
【0078】
図10Bは、肌に適切に付着しない状態で測定された生体信号の例示図である。
図10Bの生体信号は、ピークを含んでいるものの、生体信号の様子が正常な形態を含んでいない。正常な形態を含まない生体信号は、ピークのデータ値を基準として、ノイズであるか否かが判断される。
【0079】
図10Cは、高い周波数を有するノイズを含む生体信号の例示図である。
図10Cの生体信号も、不規則的なピークを含み、周波数値が所定の基準値より大きいか否かによって、ノイズであるか否かが判断される。基準値より大きい周波数を有するデータが所定の個数より多く発生する信号区間は、ノイズ区間であるものと判断される。
【0080】
図11は、動きノイズを含む生体信号の例示図である。
【0081】
動きノイズを判断するためには、生体信号の周波数値が所定の基準値より大きいか否かによっても判断される。例えば、信号セグメントのピークの周波数が5hz超えれば、心拍数が300bpm以上であるものと判断されるため、信号セグメントがノイズを含むものと判断される。
【0082】
生体信号分析部220は、第1信号セグメントに含まれた第1ピークに対し、第1ピークの大きさ(magnitude、データ値)が既設定の基準ピーク値より小さい場合、第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。第1信号セグメントが1以上の高調波成分を含むとしても、ピークの大きさが基準ピーク値より小さい場合には、分析不要区間に設定することができる。ここで、基準ピーク値は、測定可能なデータ値の範囲を含む値でもある。基準ピーク値は、生体信号の種類別に測定可能なデータ値とも決定される。
【0083】
生体信号分析部220は、第1信号セグメントに含まれた、大きさが最も大きい第2ピークに対し、第2周波数値を抽出し、第2周波数値が既設定の基準周波数値より大きい場合、第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。測定不可能なレベルの周波数値を有する信号セグメントは、ノイズを含むものと決定し、分析不要区間に設定することができる。ここで、基準周波数値は、生体信号を介して測定可能な周波数値の範囲を含む値でもある。基準周波数値は、生体信号の種類別に測定可能なデータ値とも決定される。
【0084】
生体信号分析部220は、生体信号の信号セグメントを、所定のサンプル数でフーリエ変換を行い、変換された信号セグメントを生成することができる。
【0085】
生体信号分析部220は、生体信号の信号セグメントを前処理(pre-processing)することができる。このとき、生体信号分析部220は、生体信号の信号セグメントを、ゼロパディング法またはデータ補間法によって前処理することができる。より具体的には、生体信号分析部220は、信号セグメントの一部を、ゼロ値または所定の値にセットすることができる。このとき、ゼロ値または所定の値にセットされる区間は、所定の基準を満たす区間でもある。他の実施形態において、生体信号分析部220は、生体信号の測定値を利用し、生体信号または信号セグメントを補間(interpolation)することができる。
【0086】
他の実施形態において、生体信号分析部220に入力された生体信号と、生体信号分析部220で処理された分析不要区間の生体信号、または分析必要区間の生体信号とを利用し、学習された分析モデルが生成可能である。生体信号分析部220は、分析モデルを利用し、生体信号の信号セグメントが分析必要区間であるか分析不要区間であるかを判断することができる。
【0087】
ここで、学習された分析モデルは、機械学習及びデータマイニングを利用して生成可能である。機械学習は、訓練データを介して学習された周知の属性に基づいて、結果を予測するものであり、データマイニングは、まだ知っていない属性を見つけることができる。分析モデルを学習するのに利用されるアルゴリズムには、指導学習、自律学習、準指導学習、強化学習、深化学習などがありうる。人工神経網(Artificial neural network)は、機械学習及び認知科学において、生物学の神経網から霊感を得た統計学的学習アルゴリズムであり、シナプスの結合によってネットワークを形成した人工ニューロンが、学習を介して、シナプスの結合強度を変化させ、問題解決能力を有するモデルをいう。分析モデルは、人工神経網を介して、教師学習が行われて生成可能である。
【0088】
1以上の生体信号(例えば、activity signal、PPG、phonocardiogram、electrohysterogram)が同時に収集された場合、ECG以外の信号によって分析不要区間を判断することができる。
【0089】
生体信号分析部220は、分析モデルを利用し、生体信号を分割する間隔の長さを決定し、間隔の長さによって生体信号を分析することができる。
【0090】
生体信号分析部220は、分析モデルを利用し、基準ピーク値または基準周波数値を決定することができる。
【0091】
データ処理部230は、分析不要区間の信号セグメントをメモリに保存せず、分析必要区間の信号セグメントをメモリに保存することができる。データ処理部230は、ユーザが要請した条件に対応し、分析不要区間の信号と、分析必要区間の信号とを処理することができる。例えば、分析不要区間の信号と、分析必要区間の信号とを要請したユーザには、分析不要区間の信号と、分析必要区間の信号とを伝送することができる。分析必要区間の信号、及び分析必要区間の信号に対するデータを要請したユーザには、分析必要区間の信号、及び分析必要区間の信号に対するデータを伝送することができる。
【0092】
他の実施形態において、データ処理部230は、分析必要区間の信号セグメントに対し、更なる分類過程または分析過程をさらに遂行してもよい。分析必要区間の信号セグメントは、分類または分析された結果のデータと共に保存可能である。データ処理部230は、分析不要区間の信号セグメントに対しては、更なる分類過程または分析過程をさらに遂行しない。
【0093】
他の実施形態において、データ処理部230は、分析必要区間の信号セグメントの心拍数をさらに算出してもよい。データ処理部230は、分析不要区間の信号セグメントに対しては、心拍数を算出しない。
【0094】
前記例示は、1つの例示に過ぎず、多様な更なる分類過程または分析過程がさらに遂行されることが可能である。
【0095】
医療データ提供装置100は、生体信号を分析し、危険状況の発生を感知することができる。医療データ提供装置100は、生体信号の分析必要区間が発生すれば、危険状況として検出することができる。医療データ提供装置100は、分析必要区間の分析レポートを生成することができる。該分析レポートは、正常拍動如何、ブロック拍動如何、上室異所性拍動如何、心室異所性拍動如何などに対するデータを含むものでもある。該分析レポートは、分析必要区間の発生時間に対する情報、分析必要区間に対する分析情報(心臓異常如何、心臓疾患関連情報、更なる生体値である脈拍数、体温、ホルモンなど)などを含むが、それらに限定されず、生体信号の分析必要区間に対する多様な情報を含むことが可能である。
【0096】
他の実施形態において、医療データ提供装置100は、他の装置からの分析結果を利用し、分析レポートを生成することができる。医療データ提供装置100は、他の装置へ、複数の分析必要区間の生体信号を伝送し、分析必要区間に対する分析結果を受信することができる。医療データ提供装置100は、分析結果に基づいて、分析レポートを生成することができる。分析レポートを生成するモジュールがあらかじめ保存されていてもよい。
【0097】
図4は、本発明の実施形態による生体信号を獲得する生体信号測定システム2の図面である。
【0098】
生体信号測定システム2は、医療データ提供装置100、第1生体信号測定装置31及び第2生体信号測定装置32を含むものでもある。
図4では、第1生体信号測定装置31及び第2生体信号測定装置32が示されているが、更なる生体信号測定装置がさらに含まれてもよい。第1生体信号測定装置31及び第2生体信号測定装置32は、パッチ型測定装置またはホルター型測定装置でもある。
【0099】
医療データ提供装置100は、ネットワークを介して、第1生体信号測定装置31及び/または第2生体信号測定装置32から生体信号を受信することができる。ここで、ネットワークは、所定の通信規格、所定の周波数帯域、所定のプロトコルまたは所定のチャネルを介する通信など、全ての通信方式を含むものでもある。例えば、ブルートゥース、BLE、Wi-Fi、Zigbee、3G、LTE、超音波を介する通信方式などを含み、近距離通信、遠距離通信、無線通信及び有線通信をいずれも含むが、前記例示に制限されない。
【0100】
本発明の一実施形態によれば、近距離通信方式とは、通信を行うデバイス(端末またはサーバ)が所定の範囲内にあるときのみ、通信可能な通信方式を意味し、例えば、ブルートゥース、NFCなどを含む。遠距離通信方式とは、通信を行うデバイスが距離と関係なく通信可能な通信方式を意味する。例えば、遠距離通信方式は、APのような中継機を介して通信を行う2つのデバイスが所定の距離以上であるときにも、通信可能な方式を意味し、SMS、電話のようなセルラーネットワーク(3G、LTE)を利用した通信方式を含むものでもある。
【0101】
医療データ提供装置100は、データベース40などの装置から、生体信号を受信することができる。医療データ提供装置100は、第1生体信号測定装置31、第2生体信号測定装置32またはデータベース40から、生体信号、生体信号処理に対する信号などを受信することができる。医療データ提供装置100は、受信した生体信号を、生体信号処理に対する信号に対応して処理することができる。
【0102】
図5は、生体信号測定装置31、32のブロック図である。
【0103】
生体信号測定装置31、32は、プロセッサ310、通信部320、メモリ330、センサ部340及び電源部350を含むものでもある。生体信号測定装置31、32は、対象体に非浸湿的または浸湿的に取り付けられ、対象体の心臓拍動による心電図を測定することができる。生体信号測定装置31、32は、対象体の肌または身体に付着する形態に具現されるが、それに限定されず、多様な方式によって具現されることが可能である。ここで、対象体は、人間や動物、または胸部のように、人間や動物の身体の一部になるが、それに限定されるものではなく、心電図を感知または測定することができれば、いずれも対象体になる。また、心電図(Electrocardiogram)は、心筋の収縮/拡張のように、心臓拍動の機械的活動によって体表面に表される電位変化をグラフで記録するものであり、「心電図を感知する」という意味は、対象体の心臓拍動によって体表面に発生する「電位を感知する」という意味と同じものとする。
【0104】
プロセッサ310は、通信部320、メモリ330、センサ部340及び電源部350などの構成要素を全般的に制御することができる。プロセッサ310は、センサ部340で測定された生体信号をメモリ330に保存することができる。メモリ330に保存された生体信号などのデータを、外部の装置へ伝送することができる。プロセッサ310は、外部の装置からの制御信号を受信し、制御信号によって、生体信号などのデータを処理することができる。プロセッサ310は、メモリ330に保存された制御信号に対応し、生体信号などのデータを処理することができる。プロセッサ310は、制御信号に対応して処理または分析された生体信号を生成することができる。
【0105】
プロセッサ310は、生体信号を複数の信号セグメントに分割することができる。生体信号は、所定の時間間隔ごとにn個の信号セグメントにも分割される。プロセッサ310は、生体信号の心拍数が変更すれば、時間間隔を減少することができる。プロセッサ310は、複数の生体信号を含む場合、第2生体信号を考慮し、第1生体信号を分割する時間間隔を調整することができる。対応区間の生体信号を比較し、時間間隔が調整可能である。
【0106】
例えば、生体信号のサンプリング周波数が300hzであり、変換長さが4096である場合、時間間隔は、4096/300=13.56秒と決定される。生体信号のサンプリング周波数が100hzであり、変換長さが256である場合、時間間隔は、256/100=2.56秒と決定される。時間間隔は、変換長さと比例して増加することができる。非常に長い時間間隔は、正常区間及び異常区間が重なっている区間を区分することができないという問題がある。変換長さが減少すれば、ピークの周波数を探すのにエラーが発生しうる。
【0107】
プロセッサ310は、生体信号の信号セグメントを周波数次元に変換し、該信号セグメントに対し、分析必要区間と分析不要区間とに区分することができる。プロセッサ310は、分析必要区間の信号セグメントを、別途の方法によっても処理可能である。プロセッサ310は、分析不要区間の信号セグメントを、他の方法によっても処理可能である。
【0108】
プロセッサ310は、所定の時間間隔の生体信号を周波数次元に変換する。該生体信号は、複数の信号セグメントにも分割される。プロセッサ310は、生体信号の信号セグメントに含まれた1以上のピークに対する1以上の周波数値を抽出することができる。プロセッサ310は、第1信号セグメントが互いに約数と倍数の関係の周波数を含む場合、第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。ここで、ピーク値は、複素数値に対する絶対値でもある。
【0109】
他の実施形態において、プロセッサ310は、第1信号セグメントに1以上の高調波を含む場合、第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。生体信号が心電図信号である場合に、不整脈の生体信号は、高調波成分を含まない。高調波成分を含まない区間を、不整脈の信号セグメントとして判断し、分析必要区間に設定することができる。実際に測定された生体信号においては、一定の値(例えば、90%)以上が高調波成分を含むものとも分析される。高調波成分を含まない信号セグメントは、全体の一部でもある。本発明の実施形態のように、分析必要区間の信号セグメントを抽出することは、生体信号に対し、更なる分類過程または分析過程を遂行するデータの量を減らすことができ、更なる分類過程または分析過程に必要な時間、電力及びメモリの容量を減らすことができる。
【0110】
プロセッサ310は、第1信号セグメントを周波数次元に変換し、第1信号セグメントに含まれた1以上のピークを抽出することができる。ここで、ピークは、勾配値が0になる地点、または勾配値が陽から陰に、陰から陽に変化する地点を言う。プロセッサ310は、ピークの周波数値(大きさ値、magnitude)のうち、最も小さい周波数値(大きさ値、magnitude)の倍数の関係の周波数を有する地点を抽出することができる。各ピークの周波数値(大きさ値、magnitude)が既設定の基準周波数値(大きさ値、magnitude)より大きい周波数を有するピークの個数を算出することができる。プロセッサ310は、倍数関係の周波数を有する地点と、基準周波数値より大きい周波数を有するピークの個数とを考慮し、信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。周波数値(大きさ値、magnitude)が既設定の基準周波数値より大きい信号セグメントは、正常区間と判断し、更なる分析過程をさらに遂行しない。
【0111】
プロセッサ310は、第1信号セグメントの第1ピークの大きさ(magnitude、データ値)が既設定の基準ピーク値より小さい場合、第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。第1信号セグメントが1以上の高調波成分を含むとしても、ピークの大きさが基準ピーク値より小さい場合には、分析不要区間に設定することができる。
【0112】
プロセッサ310は、第1信号セグメントに含まれた、大きさが最も大きい第2ピークに対し、第2周波数値を抽出し、第2周波数値が既設定の基準周波数値より大きい場合、第1信号セグメントを分析不要区間に設定することができる。測定不可能なレベルの周波数値を有する信号セグメントは、ノイズを含むものと決定し、分析不要区間に設定される。
【0113】
プロセッサ310は、生体信号の信号セグメントを、所定のサンプル数でフーリエ変換を行い、変換された信号セグメントを生成することができる。
【0114】
プロセッサ310は、生体信号の信号セグメントを前処理(pre-processing)することができる。このとき、プロセッサ310は、生体信号の信号セグメントを、ゼロパディング法またはデータ補間法によって前処理することができる。より具体的には、プロセッサ310は、信号セグメントの一部を、ゼロ値または所定の値にセットすることができる。このとき、ゼロ値または所定の値にセットされる区間は、所定の基準を満たす区間でもある。他の実施形態において、プロセッサ310は、生体信号の測定値を利用し、生体信号または信号セグメントを補間(interpolation)することができる。
【0115】
他の実施形態において、プロセッサ310に入力された生体信号と、処理された分析不要区間の生体信号、または分析必要区間の生体信号とに基づいて、学習された分析モデルが生成可能である。プロセッサ310は、該分析モデルを利用し、生体信号の信号セグメントが分析必要区間であるか分析不要区間であるかを判断することができる。
【0116】
プロセッサ310は、該分析モデルを利用し、生体信号を分割する間隔の長さを決定し、間隔の長さによって生体信号を分析することができる。
【0117】
プロセッサ310は、該分析モデルを利用し、基準ピーク値または基準周波数値を決定することができる。
【0118】
プロセッサ310は、分析不要区間の信号セグメントをメモリに保存せず、分析必要区間の信号セグメントをメモリに保存することができる。プロセッサ310は、ユーザが要請した条件に対応し、分析不要区間の信号と、分析必要区間の信号とを処理することができる。例えば、分析不要区間の信号と、分析必要区間の信号とを要請したユーザには、分析不要区間の信号と、分析必要区間の信号とを伝送することができる。分析必要区間の信号、及び分析必要区間の信号に対するデータを要請したユーザには、分析必要区間の信号、及び分析必要区間の信号に対するデータを伝送することができる。
【0119】
他の実施形態において、プロセッサ310は、分析必要区間の信号セグメントに対し、更なる分類過程または分析過程をさらに遂行してもよい。分析必要区間の信号セグメントは、分類または分析された結果のデータと共に保存可能である。プロセッサ310は、分析不要区間の信号セグメントに対しては、更なる分類過程または分析過程をさらに遂行しない。
【0120】
他の実施形態において、プロセッサ310は、分析必要区間の信号セグメントに対し、心拍数、体温、脈拍、心電図、脳波、呼吸数、歩数、ストレス、ホルモン、運動量、消耗したカロリー、体脂肪、体内水分量、血糖値、血圧、心臓以上如何、心臓関連疾患などの更なるデータをさらに算出することができる。プロセッサ310は、分析不要区間の信号セグメントに対しては、心拍数、体温、脈拍、心電図、脳波、呼吸数、歩数、ストレス、ホルモン、運動量、消耗したカロリー、体脂肪、体内水分量、血糖値、血圧、心臓以上如何、心臓関連疾患などの更なるデータを算出しない。
【0121】
前記例示は、1つの例示に過ぎず、多様な更なる分類過程または分析過程がさらに遂行されることが可能である。
【0122】
プロセッサ310は、生体信号を分析し、危険状況の発生を感知することができる。プロセッサ310は、生体信号の分析必要区間が発生すれば、危険状況として検出することができる。プロセッサ310は、分析必要区間の分析レポートを生成することができる。ここで、該分析レポートは、分析必要区間に対する多様なデータを含むものでもある。該分析レポートは、心臓信号のマーカー、異常な心臓拍動、心臓への血液及び酸素の不適切な供給、過渡に厚い心筋壁、心拍数に対する情報などを含むものでもある。ここで、心臓信号のマーカーは、正常拍動(N、Normal beat)または脚ブロック拍動(Bundle branch block)、上室異所性拍動(S、Supraventricular ectopy beat: SVEB)及び心室異所性拍動(V、Ventricular ectopy beat: VEB)のうち少なくとも1つに設定可能である。
【0123】
例えば、プロセッサ310は、CPU、RAM、ROM及びシステムバスを含むものでもある。ここで、ROMは、システム起動のための命令語セットが保存される構成であり、CPUは、ROMに保存された命令語によって、生体信号測定装置31、32の保存された運用体制をRAMにコピーし、O/Sを実行させ、システムを起動させる。起動が完了すれば、CPUは、保存された各種アプリケーションをRAMにコピーして実行させ、各種動作を遂行することができる。以上、生体信号測定装置31、32が1つのCPUのみを含むものと説明したが、具現時には、複数のCPU(または、DSP、別途の機能ブロックなど)によっても具現される。
【0124】
プロセッサ310は、DSP、マイクロプロセッサ、TCONによっても具現される。但し、それらに限定されるものではなく、CPU、MCU、MPU、コントローラ、AP、CP及びARMプロセッサのうち1つまたはそれ以上を含むか、あるいは当該用語と定義することができる。また、プロセッサ310は、プロセシングアルゴリズムが内蔵されたSoC、LSIによっても具現され、FPGA形態にも具現される。
【0125】
通信部320は、ネットワークを介して他の装置と通信することができる。
【0126】
メモリ330は、センサ部340でセンシングされた生体信号を保存することができる。メモリ330は、生体信号に対する制御信号を保存し、制御信号に対応して処理または分析された生体信号を保存することができる。メモリ330は、センシングされた1以上の生体信号を保存することができる。メモリ330は、センシングされた第1生体信号を保存し、センシングされた第2生体信号の一部を保存することができる。
【0127】
センサ部340は、人間または動物で発生する物理的及び化学的な現状の変化を感知するものであり、体温、脈拍、心電図、脳波、呼吸数、歩数、ストレス、ホルモン、運動量、消耗したカロリー、体脂肪、体内水分量、血糖値、血圧などの値をセンシングすることができる。
【0128】
電源部350は、生体信号測定装置31、32の各構成要素に電源を供給することができる。
【0129】
図6は、本発明の実施形態による生体信号の分析必要区間を設定する方法を示すフローチャートである。
【0130】
図6に示されたように、S110において、医療データ提供装置100は、生体信号を所定の時間間隔ごとに分割することができる。分割された1つの部分を信号セグメントといえる。生体信号を分割する時間間隔は変更可能である。医療データ提供装置100は、周波数次元に変換する前に、生体信号を前処理することができる。
【0131】
S120において、医療データ提供装置100は、k番目の時間区間の第k信号セグメントをロードすることができる。
【0132】
S130において、医療データ提供装置100は、第k信号セグメントを周波数次元に変換することができる。周波数次元に変換する方法には、高速フーリエ変換(FFT)、フーリエ変換(FT)、ウェーブレット変換及びヒルベルト変換のうち1つの方法がありうる。周波数次元に変換することは、時間または空間に対するデータを周波数成分に変換することをいう。時間に対する関数を周波数次元に変換すれば、各周波数における振幅は、本来の関数を構成していたその周波数成分の大きさを示し、平角は、基本サイン曲線との位相差(phase offset)を示す。
【0133】
S140において、医療データ提供装置100は、変換された第k信号セグメントに基本周波数成分と高調波成分とが含まれているか否かを判断することができる。ここで、高調波成分は、基本周波数成分の倍数の周波数を有するピークをいう。S145において、医療データ提供装置100は、基本周波数成分と高調波成分とを含む第k信号セグメントを、分析不要区間に設定し、kを1ずつ増加し、S120に移動することができる。
【0134】
S150において、医療データ提供装置100は、第k信号セグメントに基本周波数成分と高調波成分とが含まれていない場合に、第k信号セグメントにノイズが含まれているか否かを判断することができる。医療データ提供装置100は、第k信号セグメントの周波数値が基準周波数値より大きいか、あるいはピークの大きさが基準ピーク値より小さい場合、第k信号セグメントにノイズが含まれているものと判断することができる。
【0135】
S160において、医療データ提供装置100は、ノイズが含まれていない場合、第k信号セグメントを分析必要区間に設定することができる。
【0136】
図7は、高調波成分を含む信号セグメントを判断する方法を示すフローチャートである。
【0137】
S141において、医療データ提供装置100は、第k信号セグメントからj個のピークを抽出することができる。
【0138】
S142において、医療データ提供装置100は、j個のピークのうち、最高値地点を抽出し、該最高値地点の周波数値を基本値と決定することができる。基本周波数値は、複素数値または複素数の絶対値である。ここで、最高値地点は、最も大きいデータ値を有する地点をいう。
【0139】
S143において、医療データ提供装置100は、j個のピークのうち、基本周波数値の倍数の周波数を有するピークの個数が3個以上であるか否かを判断することができる。ピークの個数が3個以上である場合、第k信号セグメントは分析不要区間と決定される。そうでない場合、第k信号セグメントは分析必要区間と決定される。
【0140】
図8は、本発明の実施形態による信号セグメントの時間間隔を調整する方法を示すフローチャートである。
【0141】
S310において、医療データ提供装置100は、生体信号の信号セグメントをロードすることができる。
【0142】
S320において、医療データ提供装置100は、信号セグメントから、第1ピークの周波数の第1大きさと、第2ピークの周波数の第2大きさとを抽出し、第1大きさと第2大きさの割合値が閾値より大きいか否かを判断することができる。医療データ提供装置100は、ピークのうち、第1ピーク及び第2ピークを抽出することができる。第1ピークは、最も大きい値のピークであり、第2ピークは、二番目に大きい値のピークである。ここで、第1大きさは、信号セグメントを周波数次元に変換した場合に、最も大きい値のピークの周波数の大きさを言う。第2大きさは、二番目に大きい値のピークの周波数の大きさを言う。
【0143】
第1大きさと第2大きさの割合値が閾値より大きいことは、信号セグメントの周波数値の変動が大きくないことを意味する。医療データ提供装置100は、第1周波数の大きさと第2周波数の大きさの割合値が閾値より大きい場合、生体信号を分割する時間間隔を維持することができる(S330)。
【0144】
医療データ提供装置100は、第1ピークの周波数の第1大きさと第2ピークの周波数の第2大きさの割合値が閾値より小さい場合、生体信号を分割する時間間隔を所定の大きさほど減少させることができる(S340)。第1ピークの周波数の大きさと第2ピークの周波数の大きさの割合値が閾値より小さいことは、信号セグメントの周波数値の変動が大きいことを意味する。信号セグメントの周波数値が大きく変動するというのは、対象体が運動などにより動くか、あるいは所定の原因によって増加した心拍数を有する状況を言う。
【0145】
ここで、閾値は、所定の値に設定され、機械学習の結果によって変更可能である。
【0146】
以上のように、本実施形態が、たとえ限定された実施形態と図面とによって説明されたにしても、当該技術分野において通常の知識を有する者であるならば、前述の記載から多様な修正及び変形が可能である。例えば、説明された技術が、説明された方法と異なる順序によって遂行され、かつ/または説明されたシステム、構造、装置、回路のような構成要素が、説明された方法と異なる形態で結合または組み合わされるか、あるいは他の構成要素または均等物によって代置されたり置き換えられたりしても、適切な結果が達成されうる。
【0147】
従って、他の具現、他の実施形態、及び特許請求の範囲と均等なところも、特許請求の範囲の範囲に属するのである。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明は、例えば、医療ネットワークシステム関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0149】
1 医療ネットワークシステム
2 生体信号測定システム
31 第1生体信号測定装置
32 第2生体信号測定装置
100 医療データ提供装置
200 医療データ提供部