(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】パターン抽出方法及び通信多重化方法
(51)【国際特許分類】
G06F 18/26 20230101AFI20240814BHJP
H04J 99/00 20090101ALI20240814BHJP
G06F 17/15 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
G06F18/26
H04J99/00 100
G06F17/15
(21)【出願番号】P 2023215400
(22)【出願日】2023-12-21
【審査請求日】2023-12-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】323004226
【氏名又は名称】安原 航
(72)【発明者】
【氏名】安原 航
【審査官】福西 章人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-076196(JP,A)
【文献】国際公開第2015/011974(WO,A1)
【文献】特開2019-212307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/15
G06F 18/00-18/40
G06N 3/00-99/00
H04J 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
計算機に、データを先頭から順番に基底の長さだけ切り
取らせるステップ
、
前記計算機に、それぞれのデータの値を基底の0以外の値と割り
算させるステップ
、
前記計算機に、割り算の結果すべてが正の値の場合は最小値、割り算の結果すべてが負の値の場合は最大値を計
算させるステップを持つ
、
任意の位置のパターン抽出を行うパターン抽出方法。
【請求項2】
計算機に、データに対し、1が連続する基底を第一項、1の間に0が一つ入る基底が第二項、1の間に0が二つ入る基底を第三項、と0を一つずつ増やしていき、周期的につづく基底を作
成させるステップ
、
前記計算機に、データを先頭から順番に基底の長さだけ切り
取らせるステップ
、
前記計算機が、それぞれのデータの値を基底の0以外の値
を取得するステップ
、
前記計算機が、前記取得した値すべてが正の値の場合は最小値を計算するステップ
、
前記計算機が、その基底でのデータ全体の計算値の平均を取得するステップを持つ
、
周期性のパターンを抽出するパターン抽出方法。
【請求項3】
計算機に、データに対し、1が一つ続く基底を第一項、1が二つ続く基底を第二項、と1を一つずつ増やし、連続的な基底を作
成させるステップ、
前記計算機に、データを先頭から順番に基底の長さだけ切り
取らせるステップ
、
前記計算機が、それぞれのデータの値を基底の0以外の値
を取得するステップ
、
前記計算機が、前記取得した値すべてが正の値の場合は最小値を計算するステップ
、
前記計算機が、その基底でのデータ全体の計算値の平均を取得するステップを持つ
、
連続性のパターン抽出を行うパターン抽出方法。
【請求項4】
通信の多重化の為にバイナリデータに用い、自己と違う基底をOR和で足し合わせ繰り返したデータすべての位置で、基底の長さだけ切り取ったデータの基底の0以外の位置の最小値が0、自己の基底と他の基底をOR和で足し合わせたデータを繰り返したデータを基底の長さだけ切り取ったデータの基底の0以外の位置の最小値の基底の先頭が1、その他の位置の値が0、となる基底
を基底とし、計算機に複数のバイナリデータを1、0のパターンを組み合わせた複数の基底の組み合わせで表
現させるステップ
、
前記計算機が、データにより重ね合わせた基底のOR和を取得し、同じ周波数に信号を重ねる事により変調するステップ
、
前記計算機が、データを送信するステップ
、
計算機が、データを受信するステップ
、
前記計算機が、それぞれのデータの値を基底の0以外の値
を取得するステップ
、
前記計算機が、前記取得した値すべてが正の値の場合は最小値を計算する事により複数のバイナリデータの復調するステップを持つ
、
通信の多重化を行う通信多重化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基底抽出割算相関最小法を用いたパターン抽出方法及び通信多重化方法に関し、特に感染病の感染者数、顧客来客数のデータ、振動計測や脳波、心電図、染色された体細胞組織の画像、顕微鏡画像の結晶の大きさや形、金属の腐食した表面の画像やマーカーをつけた動画などのデータを、基底とよばれるパターンを用い、任意のデータから正確なパターン抽出が可能なアルゴリズムであり、データ解析を行う際、特定のパターンに抽出を正確にすることにより、知見を得るパターン抽出方法である。
【0002】
また、このパターン抽出をバイナリデータに用いて、通信の多重化を行う通信多重化方法である。
【背景技術】
【0003】
信号処理や統計で行われる自己相関処理は、類似度を計算するときに多く用いられている。類似度が高い時にピークが計算される。
【0004】
また、画像の模様の特徴量を抽出する手段として、同時正規行列を用いた特徴量抽出がある。画素の距離ごとのコントラストなどの特徴量を計算する事が可能である。
【0005】
さらに、通信の多重化を行う際にM系列やGOLD系列を用いた相関処理を行い通信の多重化が行われている。これにより、通信の帯域節約がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】再表2016/117104号公報
【文献】特開2017-216680号公報
【非特許文献】
【0007】
【文献】萩原大生、 島本由麻、 鈴木哲也、大高範寛、藤本雄充、 同時生起行列を用いた腐食鋼矢板画像におけるテクスチャ特徴の検出, 農業農村工学会論文集 IDRE Journal No. 310 (88-1), pp.I_145-I_153 (2020.6)
【文献】羽渕 裕真, M系列を基に構成される系列とその通信への応用, 電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review, 2009, 3 巻, 1 号, p. 1_32-1_42
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の畳み込み和による類似度の計算処理では、基底と類似度が高いデータで高い相関値が出力されるが、基底の振幅が計算されることはなかった。
【0009】
統計学での自己相関処理を行うと周期性を読み解くには知見が必要であった。
【0010】
画像処理において、同時正規行列と呼ばれるテクスチャ特徴量があり、隣接するデータとの関係性を示す指標があるが、比較する画素の位置を選び多くの解析する必要があり、画像全体の特徴をまとめてとらえているとは言いづらい。
【0011】
従来のM系列を用いた通信の多重化では、ペアの数が少なくまた、多重化を行うために長い信号長が必要だという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本第一発明は、データの先頭から順番にデータを基底の長さだけ切り取り、それぞれのデータの値を基底の0以外の値と割り算し、割り算の結果すべてが正の値の場合は最小値、割り算の結果すべてが負の値の場合は最大値を計算し、任意のパターン抽出を行う。
【0013】
本発明は、設計された基底による相関を用いる事により、基底となる信号と対象の信号の割り算の最小値の取得を行う。これにより、他パターンの数値を排除して、想定パターンのみの数値を計算する事が可能となる。これにより、基底の振幅が計算する事が可能となる。また、明示して見えないデータの中に隠れたパターンを抽出する事も可能である。
【0014】
本第二発明は、データに対し、1が連続する基底を第一項、1の間に0が一つ入る基底が第二項、1の間に0が二つ入る基底を第三項、と0の間隔を一つずつ増やしていき、周期的につづく基底を作成し、データの先頭から順番にデータを基底の長さだけ切り取り、それぞれのデータの値を基底の0以外の値と割り算し、割り算の結果すべてが正の値の場合は最小値を計算し、データ全体でその基底での平均を取得する事により、周期性のパターンを抽出する。
【0015】
周期性の解析では、統計学で用いられる自己相関やフーリエ変換が主な時系列データの解析手法だが、その結果を理解するには特殊な知見が必要である。しかし、本発明の基底を周期的に定義する事により、指定された頻度の定量的な値が計算可能である。フーリエ変換は、頻度は周波数として定義される。本発明の手法から計算される頻度とは、異なる概念であり、本発明は、フーリエ変換に比べ、事象の頻度が疎な時に、より有効な手法となる。
【0016】
本第三発明は、データに対し、1が一つ続く基底を第一項、1が二つ続く基底を第二項、一つずつ増やし、連続的な基底を作成し、データの先頭から順番にデータを基底の長さだけ切り取り、それぞれのデータの値を基底の0以外の値と割り算し、割り算の結果すべてが正の値の場合は最小値を取得し、その基底での平均値を取得する事により、連続性のパターンを抽出する。
【0017】
時系列データや頻度データから連続性を定量的に計算する事は難しい。そこで、本発明の基底を連続的に定義する事により、店舗の来客者が継続して来客しているか定量的に解析する事が可能となる。同様に物理現象の頻度を取得する事により、現象の連続性を定量的に解析する事が可能となる。
【0018】
店舗の来客者が継続して来客しているか定量的に解析する事が可能となる。同様に物理現象の頻度を取得する事により、現象の連続性を定量的に解析する事が可能となる。
【0019】
また、結晶の境界を抽出した画像に連続性の解析を用いると、結晶の平均的な大きさを取得する事が可能となる。
【0020】
本第四発明は、通信の多重化の為にバイナリデータに用い、本発明の計算において、自己と違う基底をOR和で足し合わせ繰り返したデータすべての位置で相互相関が0、自己の基底を繰り返したデータを本発明の計算の基底の先頭が1、その他の位置の本発明の相関値が0、となる基底を選択し、複数のバイナリデータを1、0のパターンを組み合わせた複数の基底の組み合わせで表現する事によりデータを変調し、データにより重ね合わせた基底のOR和を取得し、同じ周波数に信号を重ねる事により変調する。そして、データを送受信し、本発明の計算を用いる事により元の各基底の先頭で、複数のバイナリデータ復調し、通信の多重化を行う。
【0021】
本発明の基底を選択し用いることにより、同じ帯域の周波数で複数の信号を同時に送信する事が可能となる。同期した信号の送信や同じ帯域に複数の信号の送信が可能となる。
【発明の効果】
【0022】
パターン抽出を行うことにより、特定のパターンを示したデータの検出が可能となる。特定のパターンで来客する客の検出や、染色された組織の広がり方など、検出を行うことが可能となる。
【0023】
データから周期性を数値で計算する事により。感染症患者の発生数から感染症が発生する周期の計算が可能になり、染色された体細胞組織の周期性が計算可能となる。
【0024】
データから連続性を数値で計算する事により、来客者のデータから連続して客が来る度合いの計算や、染色された体細胞組織の大きさの平均が計算可能となる。
【0025】
通信の分野においては、複数のデータを同じ帯域を使い同時に送信できる事である。このような処理では、使用可能なパターンが少ない事が多いが、使用可能なパターンが増える。また、短い信号長で多重化が行える。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】パターン抽出の使用形態(使用形態1)の処理フローを表す図である。
【
図3】パターン抽出の一次元データの処理フローの例の図である。
【
図4】周期性解析の使用形態(使用形態2)の処理フローを表す図である。
【
図5】周期性解析の二次元データ処理フローの例を示す図である。
【
図6】周期性解析の使用形態(使用形態3)の処理フローを表す図である。
【
図7】連続性解析の二次元データ処理フローの例を示す図である。
【
図8】通信の使用形態(使用形態4)の例を表す図である
【
図9】通信の基底抽出割算最小法変調部の処理の概要を示す図である。
【
図10】通信の基底抽出割算最小法復調部の処理の概要を示す図である。
【
図11】通信へ用いる場合の処理フローの例の図である。
【
図12】通信へ用いる場合の論理演算の例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図を参照しながら、パターン抽出方法、周期性解析方法、連続性解析方法、通信の多重化について順次説明していく。
【0028】
図1を参照して本発明の第一実施形態である、任意のパターン抽出について説明する。本第一実施形態では、個人のwebアクセス履歴、来客数データや画像などのデータを読み込む、データ読み込み部11a、パターンの定義である基底を入力する、基底読み込み部11bを持つ。演算処理部12において、パターン抽出の処理を行い、処理結果を保存する記録部13a、処理結果を表示する表示部13bにて、記録、表示を行う。保存、表示されたデータを用いることにより、次期来客者数の予測や全く同じ模様の検出を行う。
【0029】
図2は、パターン抽出処理演算部12の処理の概要である。標本化された任意のデータに対し、信号処理分野における相互相関処理の応用を行う。通常の相互相関処理は、基底となる信号と対象の信号の掛け算の和を用いて処理を行うが、本発明では、基底となる信号と対象の信号の割り算の最小値の取得を行う。この際、基底の0となる部分の処理は、計算不可能となるので除外して処理を行う。基底の信号の0以外の割り算の値が正の値のみの場合は最小値を、負の値のみの場合は、最大値を負の値として計算を行う。正の値負の値が混在している場合は、0として計算を行う。これにより、任意のパターンの抽出が可能になる。負の値は、パターンが反転して抽出された値である。
【0030】
この処理は、信号処理分野で行われる相関処理の、掛算の処理を割算で、和をとる処理を割り算の値がすべて正の場合は最小値、割り算の値がすべて負の場合は、最大値を計算値とする処理である。
【0031】
このような処理を行う事により、他のパターンの成分を排除し、基底が表現する特定のパターンのみが関与するデータ以外を排除し、特定のパターンの量を定量的に表現でき、特定のパターンの後にデータを予測する事が可能となる。例えば、特定のwebアクセス履歴パターンから購買行動の予測などを行うことができる。
【0032】
図3は、パターン抽出処理演算部12の1次元データの処理フローの例である。S101、S102、S111は、データの相関処理を行い、0からデータ長引く基底長まで繰り返し処理を行う事を示している。S103、S104,S105,S106,S107,S108は、データと基底の指定された順番の割り算を行う事を示している。そこで基底指定された基底の値が0の場合割り算は行わない。そして、計算結果がすべて正の場合は最初値、計算結果がすべて負の場合は最大値を取得する計算を行う。
【0033】
次に
図4を参照して本発明の第二実施形態である周期性解析について説明する。本第二実施形態においては、
図4のように、データ読み込み部21では、感染症の新規感染者数、来客数データや画像などのデータを読み込む。周期性演算処理部22では、周期性演算を行う。表示部23aでは、処理結果を表示する。記録部23bでは、処理結果を記録する。基底を処理内で作成するため、基底読み込み部はなく、基底を作成する処理を行い、第一実施形態と同様の演算を行う。基底を作成する方法は、
図5に例を示す。また、負の値は事前に処理し、ない状態で計算を行う。
【0034】
周期性解析の計算を行う事により、感染症の新規感染者数の周期を正確に知る事ができる。
【0035】
図5は、周期性解析演算部22の周期性解析の二次元データの処理フローの例を示している。S201、S202は、データに負の値が存在する場合は、そのデータの最小値をデータすべての数に引き算し下駄をはかせることにより、負の値をなくす処理を示している。S203,S204,S205、S206,S207,S211,S212は、二次元データの次元を毎に0からデータ長引く基底長の繰り返し処理を行う事により、基底作成を行う処理を示している。S208は、指定されたインデックスを用いて、実際に二次元の周期性を持つ基底を作成している。作成した基底を用い、S209で本発明の演算を行う。その後、S210にてその基底での計算の平均値をその基底の周期の計算値とする。
【0036】
次に
図6を参照し本発明の第三実施形態である連続性解析を説明する。本第三形態では、
図6のように、データ読み込み部31では、染色された組織画像の二値画像、来客数データや画像などのデータを読み込む。連続性演算処理部32では、周期性演算を行う。表示部33aでは、処理結果を表示する。記録部33bでは、処理結果を表示する。基底を処理内で作成するため、基底読み込み部はなく、基底を作成する処理を行い、第一実施形態と同様の演算を行う。基底を作成する方法は、
図5に例を示す。
【0037】
連続性解析を用いる事により、来客数から来客がどれくらい連続してくるか予測可能となり、また染色された体組織画像から染色された組織の平均的な大きさを知る事ができる。
【0038】
図7は、連続性解析演算部32の連続性解析の二次元データの処理フローの例を示している。S301,S302,S303,S304,S308、S309は、次元毎に0からデータ長引く基底長ずつ繰り返し処理を行い、基底を作成する処理である。S305は、指定されたインデックスを用い二次元の連続性を持つ基底を作成している。作成した基底を用い、S306で本発明の演算を行う。その後、S307にてその基底での計算の平均値をその基底の周期の計算値とする。
【0039】
次に第四実施形態である、通信の多重化について説明する。本第四実施形態では、
図8のように、複数のバイナリデータである送信データ1~N41a、41b、41cを基底抽出割算相関最小法変調部42にて、本発明の変調を行い、送信波変調部(D/A変換含む)43にてデータを送信可能な状態に変調し、データを送信する。送信された信号をそれぞれの信号の受信部45a、45b、45cで受信し、受信波復調部(A/D変換含む)で復調後、基底抽出割算相関最小法復調部46a、46b、46cにて、本発明の復調を行う。データの先頭部分を取り出す処理をデータ抽出処理部48a、48b、48cで行い、受信データ1~N49a、49b、49c、にてデータ41で送信したデータを復元する処理を行う。
【0040】
図9は、基底抽出割算相関最小法変調部42の処理の概要を示している。基底が3種類の場合1,0をそれぞれの基底の有無で表現する、それぞれの基底のOR和を取得する事により送信する信号のバイナリデータを作成する。
【0041】
図10は、基底抽出割算相関最小法復調部47a、47b、47cの処理の概要を示している。本発明の変調を行ったデータを受信し、選択された基底によって本発明の演算処理を行い、各基底の先頭にバイナリデータが復調される。
【0042】
図11は、基底抽出割算相関最小法復調部47a、47b、47cの処理フローの例である。S401で最新のデータの取得後、S402、S403,S404,S405,S406,S407,S408にて、本発明の演算処理を行う。S402、S403にて、この時刻内での繰り返し処理内で使用する変数の初期化を行う。S404、S407では、0から基底長分の繰り返し処理を行う。S405、S406では、繰り返し処理内の処理で、0以外の部分の最小値の取得を行っている。バイナリデータのため、1をTrue、0をFalseとして、基底が0以外の部分のデータを取得する。基底の長さの処理を行った後、S408で一時データないすべての値が1(True)の場合に、計算結果が1(True)となる結果を返す処理となる。
【0043】
図12は、基底抽出割算相関最小法復調部47a、47b、47cの論理演算回路での処理の例である。時刻tが0の時、時刻tが1の時、1行目に示されるそれぞれの時刻の最新のデータに対し、行う処理過程を2から7行目に示す。2、3、4行目を見ると、基底が0の場所は、1とのOR、基底が1の場所は、1とのANDの演算を行う。その結果、五行目に基底の計算過程である途中結果が示されている。これは、基底の0の部分を必ず1(True)とする事により計算を可能にしている。最後に、5、6行目に示す、基底長分の演算結果すべてにANDを取得する事により、行目に示す、その時刻の演算結果を得ることができる。
【要約】
【課題】
パターン抽出は、パターンを正確に抽出するものではなく、データ解析の特徴として理解しづらく、また通信の多重化への応用の際長い信号長が必要であった。
【解決手段】
本発明では、基底となる信号と対象の信号の割り算の最小値の取得を行う。これにより、他パターンの数値を排除して、想定パターンのみの数値を計算する事が可能となる。隠れたパターンの抽出も可能であり、画像処理、動画処理などの様々データでのパターン抽出や、データの周期性解析や連続性解析による特徴量の計算が可能となりデータの診断が行いやすくなる。また、バイナリデータにおいて、基底を選択し本発明の計算を用いると、基底の0を除外した計算を行うことにより、通信の多重化の送付コード数の増加や短い長さでの多重化、処理の簡易化が可能となる。
【選択図】
図2