(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】媒体供給機構、媒体供給ユニットおよび媒体供給システム
(51)【国際特許分類】
A01C 7/16 20060101AFI20240814BHJP
A01C 17/00 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
A01C7/16 A
A01C17/00
(21)【出願番号】P 2024007852
(22)【出願日】2024-01-23
【審査請求日】2024-01-23
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年8月2日に施設センターオブガレージ(東京都墨田区横川1-16-3)にて公開 令和5年8月4日に株式会社リバネスのウェブサイトhttps://forest.lne.st/451/にて公開 令和5年8月4日にKOBASHI ROBOTICS株式会社のウェブサイトhttps://www.kobashirobotics.com/2023/08/04/306/にて公開 令和5年8月15日にForbes JAPANのウェブサイトhttps://forbesjapan.com/articles/detail/65250にて公開 令和5年9月28日に開催されたInternational Conference on Education,Environment,and Agriculture(ICEEA)2023にて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503124919
【氏名又は名称】株式会社リバネス
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【氏名又は名称】加島 広基
(74)【代理人】
【識別番号】100215267
【氏名又は名称】古屋 秀人
(74)【代理人】
【識別番号】100215555
【氏名又は名称】今井 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】立崎 乃衣
【審査官】吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-156185(JP,U)
【文献】実開昭56-156179(JP,U)
【文献】特開平06-247542(JP,A)
【文献】特開2009-201441(JP,A)
【文献】特開2015-053869(JP,A)
【文献】特開2016-054727(JP,A)
【文献】国際公開第2021/182108(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第112492944(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第112384058(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01C 7/00 - 9/08; 15/00 - 23/00
A01M 1/00 - 99/00
B64U 101:40
B65B 25/04
B65B 35/00 - 35/58
B65G 47/00 - 47/20; 65/30 - 65/48
G07F 11/00 - 11/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転体と、
前記回転体の周面から前記回転体の回転軸に向けて形成される壁面および底面により形
成され、
植物の種子を含む媒体を収容可能な窪み部と、
1つの前記媒体を収容可能な内径を有し、前記周面に一端を向けて配置される管部と、
前記回転軸を回転可能に駆動する駆動部と、を備え
、
前記媒体を球状とした場合において、前記回転体の前記回転軸から前記周面までの直線の長さは、前記回転軸から前記底面までの最短の長さおよび前記媒体の直径の合計の長さ以下である、
媒体供給機構。
【請求項2】
回転体と、
前記回転体の周面から前記回転体の回転軸に向けて形成される壁面および底面により形
成され、
植物の種子を含む媒体を収容可能な窪み部と、
1つの前記媒体を収容可能な内径を有し、前記周面に一端を向けて配置され、前記媒体
が一層かつ一列に並んで搬送される管部と、
前記回転軸を回転可能に駆動する駆動部と、を備え
、
前記媒体を球状とした場合において、前記回転体の前記回転軸から前記周面までの直線の長さは、前記回転軸から前記底面までの最短の長さおよび前記媒体の直径の合計の長さ以下である、
媒体供給機構。
【請求項3】
請求項1
または2に記載の媒体供給機構と、
前記媒体供給機構が収容されるタンク部と、を備え、
前記媒体供給機構が前記タンク部に収容された場合、前記管部の他端から前記一端に向
けて媒体が送られるような構造となっている、
媒体供給ユニット。
【請求項4】
請求項
3に記載の媒体供給ユニットと、
前記媒体供給ユニットが接続されている飛行体と、を備える、
媒体供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、媒体供給機構、媒体供給ユニットおよび媒体供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飛行体を用いて土地、圃場などに播種や施肥をする技術が知られている。例えば、非特許文献1の技術では、ドローンからシードを含有するボール(シードボール)を落下させて播種する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】[令和5年11月24日検索],インターネット <URL:https://www.galansiyang.com/projects/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1におけるシードの播種では、一度に多数のシードボールを落下させることになる。そのため、シードを例にすると、局所的にシードを播種するにとどまり、広範囲にシードを播種することができない。
【0005】
本開示は、このような点を考慮してなされたものであり、土地への媒体の供給を効果的に行うことができる新たな媒体供給機構、媒体供給ユニットおよび媒体供給システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の媒体供給機構は、
回転体と、
前記回転体の周面から前記回転体の回転軸に向けて形成される壁面および底面により形成され、媒体を収容可能な窪み部と、
1つの前記媒体を収容可能な内径を有し、前記周面に一端を向けて配置される管部と、
前記回転軸を回転可能に駆動する駆動部と、を備える。
【0007】
本開示の媒体供給機構においては、
前記媒体を球状とした場合において、前記回転体の前記回転軸から前記周面までの直線の長さは、前記回転軸から前記底面までの最短の長さおよび前記媒体の直径の合計の長さ以下であってもよい。
【0008】
本開示の媒体供給機構においては、
回転体と、
前記回転体の周面から前記回転体の回転軸に向けて形成される壁面および底面により形成され、媒体を収容可能な窪み部と、
1つの前記媒体を収容可能な内径を有し、前記周面に一端を向けて配置され、前記媒体が一層かつ一列に並んで搬送される管部と、
前記回転軸を回転可能に駆動する駆動部と、を備えていてもよい。
【0009】
本開示の媒体供給ユニットにおいては、
前記媒体供給機構と、
前記媒体供給機構が収容されるタンク部と、を備え、
前記媒体供給機構が前記タンク部に収容された場合、前記管部の他端から前記一端に向けて媒体が送られるような構造となっている。
【0010】
本開示の媒体供給システムにおいては、
前記媒体供給ユニットと、
前記媒体供給ユニットが接続されている飛行体と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本開示の媒体供給機構、媒体供給ユニットおよび媒体供給システムによれば、土地への媒体の供給を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施の形態に係る媒体供給システムの構成を示す概略図である。
【
図2】本実施の形態に係る媒体供給ユニットの斜視図である。
【
図3】本実施の形態に係る媒体供給ユニットの側面図において、一部透過して表す模式図である。
【
図4】(A)~(E)本実施の形態に係る媒体供給機構の動作を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を例示、参照して本実施の形態に係る媒体供給機構4、媒体供給ユニット2および媒体供給システム1について説明する。
図1乃至
図4は、本実施の形態に係る媒体供給機構、媒体供給ユニットおよび媒体供給システムを示す図である。このうち、
図1は、本実施の形態に係る媒体供給システムの概略を示す概略図であり、
図2は、本実施の形態に係る媒体供給ユニットの斜視図である。
図3は、本実施の形態に係る媒体供給ユニットの側面図において、一部透過して表す模式図である。また、
図4(A)~(E)は、本実施の形態に係る媒体供給機構の動作を表す模式図である。
【0014】
まず、本実施の形態に係る媒体供給システム1の全体構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る媒体供給システム1は、媒体供給ユニット2と、媒体供給ユニット2が接続されている飛行体3と、を備える。
【0015】
図2に示すように、媒体供給ユニット2は、媒体供給機構4と、媒体供給機構4が収容されるタンク部5と、により形成される。
図2および
図3に示すように、媒体供給機構4が媒体供給ユニット2のタンク部5に収容された場合に、媒体供給機構4の管部6は、他端から一端に掛けて立ち下がる傾斜を有する。
【0016】
図3に示すように、媒体供給機構4は、回転体41と、回転体41の周面から回転体41の回転軸に向けて形成される壁面42および底面43により形成され、媒体Wを収容可能な窪み部44と、1つの媒体Wを収容可能な内径を有し、回転体41の周面に一端を向けて配置される管部6と、回転軸を回転可能に駆動する駆動部(図示せず)と、を備える。
【0017】
回転体41は、周面と、周面の両端にそれぞれ形成される平滑面により形成されている部材である。回転体41の両平滑面の中心部には回転軸があり、回転体41は回転軸を介して回転可能な部材である。回転体41の回転軸にはジョイントが接続し、回転体41と管部6とを接続して両部材を固定する。
【0018】
回転体41の周面には窪み部44が形成されている。窪み部44は、回転体41の周面から回転軸に向けて立ち下がる壁面42、並びに壁面42の最深部および最深部の近傍を含む底面43により形成される。ここで、回転体41の底面43の最深部から回転体41の回転軸までの最短の直線の長さ(L1)は、回転体41の半径(L2)よりも小さい。また、窪み部44は、媒体Wを収容可能なサイズを有している。ここで、一度に窪み部44に収容可能な媒体Wの個数は、媒体Wが脆いものである場合には1つであることが好ましい。また、壁面42は、媒体Wが脆いものである場合に、例えば搬送中に媒体Wに与える衝撃を少なくするという観点から過度な曲面を有していないことが好ましい。また、底面43は、窪み部44に収容される媒体Wが球状の場合、媒体Wに与える衝撃を少なくするという観点から平滑面ではなく凹状の曲面を有することが好ましい。なお、本実施の形態に係る媒体供給機構4においては、壁面42は両平滑面および壁面42を含む。
【0019】
媒体Wは、植物の種子、肥料などの物質を含み得る固体である。例えば、媒体Wは、植物の種子、肥料などを、泥を含む土と混合させ、各種形状に成形したものである。なお、本実施の形態に係る媒体供給機構4に適用される媒体Wは、球状に成形されたものを例として説明する。この場合、
図4に示すように、回転体41の底面43の最深部から回転体41の回転軸までの最短の直線の長さ(L1)および媒体Wの直径(L3)の合計の長さは、回転体41の半径(L2)よりも大きい長さを有する(L1+L3>L2)。回転体41の回転軸から周面までの直線の長さ(回転体41の半径)は、回転軸から底面43までの最短の長さおよび媒体Wの直径の合計の長さ以下となる。
【0020】
管部6は、1つの媒体Wを収容可能な内径を有する部材である。換言すれば、管部6が1つの媒体Wを収容可能な内径を有することにより、媒体Wは、管部6の内部を、一層一列に並んで搬送される。また、管部6は、一端および他端を有し、回転体41の周面に一端を向けて配置される。管部6には塑性を有する材質が用いられており、適宜加工、変形を加えることが可能である。本実施の形態に係る管部6は、1本の管部6を一度180度またはその近傍の角度に折り曲げられていることにより、タンク部5に収容可能に加工がなされている。また、管部6は、タンク部5に収容された場合に、管部6の他端から一端に掛けて立ち下がる形状に加工が施されることにより、スイッチバック様の媒体Wの搬送経路を形成する。また、管部6がタンク部5に収容された場合に、管部6の他端は飛行体3の本体の設置方向に開口を向けて配置される。また、
図4に示すように、管部6の一端において、管部6の中心軸に対して直交する仮想面を規定した際に、回転体41に向かって仮想面から最遠の位置にある第2媒体W2のポイントから回転体41の周面(回転体41の回転に伴う軌跡により規定される仮想周面を含む)までの、仮想面に直交する直線の長さ(L4)は、媒体Wの直径(L3)よりも小さい値となる。
【0021】
駆動部は、回転体41の回転軸の回転を制御するための機構であり、媒体供給ユニット2の駆動を妨害しない箇所に設置される。駆動部はモータ制御され、ユーザが操作に用いる電子部材によりコントロールされる。また、ユーザは、電子部材を介して駆動部を制御し、回転体41の回転軸の回転方向および回転速度を制御可能になっている。
【0022】
タンク部5は、媒体供給機構4が収容される部材である。タンク部5には、飛行体3に接続させるための接続箇所が設けられている。また、タンク部5には、媒体供給機構4がタンク部5に収容された場合に、少なくとも回転体41をタンク部5の外部に露出させるための開口部が形成されている。
【0023】
このように形成される媒体供給ユニット2は、飛行体3の飛行に対して過度な負担を及ぼさない重量となっている。
【0024】
飛行体3は、ラジコン模型飛行機、ドローンなどの飛行可能な装置である。飛行体3は、例えばバッテリー駆動により駆動する。飛行体3は、飛行中に任意の箇所においてホバリング可能に制御できる。また、飛行体3には、媒体供給ユニット2を接続させるための1または複数の接続箇所が設けられている。なお、本実施の形態に係る媒体供給システム1においては、飛行体3をドローンとして例示する。
【0025】
次に、媒体供給システム1の使用時の動作について説明する。
【0026】
まず、タンク部5に媒体供給機構4を取り付け、媒体供給ユニット2を形成する。ユーザは、媒体供給機構4の管部6の他端の開口に、媒体Wを搬入する。このとき管部6から搬入される媒体Wの量は、媒体Wを供給する予定地に応じて、適宜決定される。
【0027】
媒体供給機構4に媒体Wを搬入後、媒体供給ユニット2は飛行体3に取り付けられる。媒体供給ユニット2を飛行体3に取り付けた後、ユーザは電子機器により飛行体3を飛行させる。なお、飛行体3の飛行の前後に、管部6は傾斜しているため、管部6を通って媒体Wが管部6の他端から一端に掛けて移動する。
【0028】
ユーザは飛行体3を所望のポイントまで飛行させる。所望のポイントまで飛行体3を飛行させたユーザは、電気機器を操作することにより、回転体41を駆動する。
【0029】
図4(A)~(B)に示すように、まず、管部6に最初に搬入された媒体Wは、管部6の一端から回転体41の窪み部44に受け渡される。なお、窪み部44の初期位置は特に限定されるものではない。
【0030】
次に、回転体41が回転軸を介して回転することにより、媒体Wを落下方向に移動させる。このとき、媒体Wが球状であることにより、回転体41により落下方向に移動させられている媒体(第1媒体W1)と、次回操作により落下方向に移動させられる管部6に配置している媒体(第2媒体W2)と、が接触し続けるものの、媒体同士が互いに逆回転するため、仮に媒体Wが脆いものであっても、衝撃を弱めることができる。また、回転体41の底面43の最深部から回転体41の回転軸までの最短の直線の長さ(L1)および媒体Wの直径(L3)の合計の長さは、回転体41の半径(L2)よりも大きい長さを有する(L1+L3>L2)ことから、回転体41の回転に伴う第1媒体W1および第2媒体W2の接点の終了ポイントまで、窪み部44近傍の周面および壁面42が、第2媒体W2に接触することを回避することができる。
【0031】
次に、
図4(C)に示すように、第1媒体W1が落下方向に移動するに伴い、回転体41の周面が第2媒体W2の管部6の一端からの搬出を防止する。このときも、第2媒体W2が球状であるため、第2媒体W2は周面の回転に伴い回転し、過度な崩落を回避することができる。
【0032】
次に、
図4(D)に示すように、第1媒体W1を落下させた後、回転軸が逆回転することにより、回転体41の窪み部44は管部6の一端に向けて移動する。
【0033】
そして、
図4(E)に示すように、第2媒体W2は窪み部44に移動し、同じ動作が繰り返される。
【0034】
以上のような構成からなる本実施の形態に係る媒体供給機構4によれば、回転体41と、回転体41の周面から回転体41の回転軸に向けて形成される壁面42および底面43により形成され、媒体Wを収容可能な窪み部44と、1つの媒体Wを収容可能な内径を有し、周面に一端を向けて配置される管部6と、回転軸を回転可能に駆動する駆動部と、を備える。より詳細に説明すると、従来技術におけるシードの播種を例にとると、一度に多数のシードボールを落下させることになる。そのため、シードを例にすると、局所的にシードを播種するにとどまり、広範囲にシードを播種することができない。これに対し、本実施の形態の媒体供給機構4、媒体供給ユニット2、媒体供給システム1では、上記構成を備えることにより、回転体41および管部6の内径が規定され、土地への媒体Wの供給を効果的に行うことができる。
【0035】
また、本実施の形態の媒体供給機構4においては、上述したように、媒体Wを球状とした場合において、回転体41の回転軸から周面までの直線の長さは、回転軸から底面43までの最短の長さおよび媒体Wの直径の合計の長さ以下であってもよい。この場合、1つの媒体Wを回転体41に収容した後に、次に回転体41に収容される媒体Wに対して、回転体41の窪み部44が過度に接触することを回避することができ、次に収容する媒体Wを過度に崩壊させないことに繋がる。
【0036】
また、本実施の形態の媒体供給機構4においては、上述したように、回転体41と、回転体41の周面から回転体41の回転軸に向けて形成される壁面42および底面43により形成され、媒体Wを収容可能な窪み部44と、1つの媒体Wを収容可能な内径を有し、周面に一端を向けて配置され、媒体Wが一層かつ一列に並んで搬送される管部6と、回転軸を回転可能に駆動する駆動部と、を備えていてもよい。この場合、回転体41および管部6の関係が規定され、土地への媒体Wの供給を効果的に行うことができる。
【0037】
また、本実施の形態の媒体供給ユニット2においては、上述したように、媒体供給機構4と、媒体供給機構4が収容されるタンク部5と、を備え、媒体供給機構4がタンク部5に収容された場合、管部6の他端から一端に向けて媒体Wが送られるような構造となっている。この場合、管部6の他端から一端に向けて媒体Wが送られるような構造となっていることにより、管部6に搬入された媒体Wを管部6の他端から一端に適宜移動させることができる。
【0038】
また、本実施の形態の媒体供給システム1においては、上述したように、媒体供給ユニット2と、媒体供給ユニット2が接続されている飛行体3と、を備える。この場合、媒体供給ユニット2を飛行体3により搬送することが可能になり、広範囲にわたり、土地への媒体Wの供給を効果的に行うことができ、媒体Wの土地への距離的、時間的な供給の間隔を調整することができる。
【0039】
なお、本実施の形態に係る媒体供給システム1は上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0040】
例えば、本実施の形態に係る飛行体3は、さらにカメラを備えていてもよい。これにより、飛行体3は飛行中に画像、動画を撮影することが可能になり、ユーザはカメラを通じて周辺環境を認識することができ、所望の箇所において土地への媒体Wの供給を行うことがより簡易になる。
【0041】
また、本実施の形態では、回転体41の周面について、周面と、周面の両端にそれぞれ形成される平滑面により形成されている部材として例示して説明したが、本実施の形態はこれに限定されない。例えば、回転体41は、球状、オーバル形状、多角形状などにより形成される立体形状であってもよい。
【0042】
また、本実施の形態では、タンク部5に収容された管部6が他端から一端に掛けて立ち下がり、スイッチバック様の媒体Wの搬送経路を形成した形態を例示して説明したが、これに限定されない。例えば、タンク部5に収容可能であれば、管部6は、ループ線様の搬送経路を形成した形態であってもよい。また、1本の管部6を一度180度またはその近傍の角度に折り曲げられている必要はない。例えば、数本の管部6を接続して管部6が形成されてもよい。また、タンク部5に収容可能であれば、複数回管部6を折り曲げて、媒体Wの搬送経路が形成されてもよい。
【0043】
また、本実施の形態に係る媒体供給機構4において、媒体Wを搬送可能であれば、管部6が他端から一端に掛けて立ち下がっていなくてもよい。例えば、管部6に設けられたバネ等で媒体Wを押し出す押出機構(図示せず)によって他端から一端に向けて媒体Wを押し出してもよい。また、管部6の内部に設置されたコンベア機構(図示せず)により、媒体Wを搬送してもよい。また、管部6の内部に傾斜機構(図示せず)を設け、傾斜機構を介して媒体Wを管部6の内部で移動させてもよい。これらにより、管部6が他端から一端に掛けて立ち下がっていなくても、媒体Wを管部6の内部で移動させることができる。
【0044】
また、本実施の形態において、回転軸は逆回転する形態を例示して説明したが、これに限定されない。例えば、回転軸は一方向に回転するものであってもよい。
【0045】
また、本実施の形態に係る回転体41および管部6は、媒体Wのサイズに応じて適宜取り換え可能であってもよい。これにより、供給対象の媒体Wのサイズが変更になった場合であっても、媒体Wのサイズに応じて回転体41および管部6を取り換えることにより、本実施の形態に係るシステムと同様の効果を奏し得る。
【0046】
また、本実施の形態では、球状に成形された媒体Wを例に説明したが、これに限定されない。媒体Wが球状でない場合、例えば、回転体41はベルトコンベアであってもよい。
【0047】
また、本実施の形態では、媒体供給システム1において1つの媒体Wを窪み部44に収容する形態を例示して説明したが、これに限定されない。例えば、媒体Wは窪み部44に複数収容されてもよい。この場合、媒体Wのサイズは適宜調節される。また、窪み部44における凹みや開口のサイズを適宜調節してもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 :媒体供給システム
2 :媒体供給ユニット
3 :飛行体
4 :媒体供給機構
5 :タンク部
6 :管部
41 :回転体
42 :壁面
43 :底面
44 :窪み部
W :媒体
W1 :第1媒体
W2 :第2媒体
【要約】 (修正有)
【課題】土地への媒体の供給を効果的に行うことができる新たな媒体供給機構、媒体供給ユニットおよび媒体供給システムを提供する。
【解決手段】媒体供給機構4は、回転体41と、回転体41の周面から回転体41の回転軸に向けて形成される壁面42および底面43により形成され、媒体Wを収容可能な窪み部44と、1つの媒体Wを収容可能な内径を有し、周面に一端を向けて配置される管部6と、回転軸を回転可能に駆動する駆動部と、を備える。
【選択図】
図1