(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】パッケージ箱作成用具およびパッケージ箱作成方法
(51)【国際特許分類】
B31B 50/99 20170101AFI20240814BHJP
B43L 7/00 20060101ALI20240814BHJP
B31B 100/00 20170101ALN20240814BHJP
B31B 110/35 20170101ALN20240814BHJP
B31B 120/10 20170101ALN20240814BHJP
【FI】
B31B50/99
B43L7/00 B
B31B100:00
B31B110:35
B31B120:10
(21)【出願番号】P 2024011120
(22)【出願日】2024-01-29
【審査請求日】2024-01-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】718001399
【氏名又は名称】石倉 一成
(72)【発明者】
【氏名】石倉 一成
【審査官】森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特許第6446617(JP,B1)
【文献】特許第5825587(JP,B1)
【文献】特開平07-223107(JP,A)
【文献】特開2020-015273(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 50/99
B43L 7/00
B31B 100/00
B31B 110/35
B31B 120/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レール部を上向きに形成してなるレール付き定規と、丸穴を備えつつ前記レール部に嵌合する溝構造を備えてなる丸穴付きテンプレート定規と、前記丸穴とほぼ同径の円筒形の躯体の平面部に前記レール部と嵌合する溝構造を備えたレール治具と、前記丸穴とほぼ同径の板材に角柱状のスペーサー部を備えてなるケガキ治具を有してなる事を特徴とするパッケージ箱作成用具。
【請求項2】
請求項1記載のパッケージ箱作成用具を用い、前記レール付き定規に前記丸穴付きテンプレート定規を装着しつつ材料となるシート上に置いて前記丸穴に穴あけ用の工具を誘導して基準穴をあけ、前記基準穴と前記レール付き定規に装着された前記レール治具とを嵌め合わせつつローラーで前記レール部上の前記材料となるシートを押ししごいて折り目を入
れ、前記基準穴に前記ケガキ治具を装着しつつ前記スペーサー部に定規を押しあてて前記材料となるシートにケガキ線を入
れる事を特徴とする請求項1記載のパッケージ箱作成用具の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパッケージ箱を作成するための用具と、その使用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
普通、奥行や横巾や高さの寸法を自由に設定しつつ小ロットでパッケージ箱のブランクを作成するには、まずは展開図(設計図面)を例えば既存のブランクを参考にしたり、あるいは新たなブランクを考案したりしながら作成し、例えば職人的な技で手作りしたり、場合によってはレーザー加工機など特殊な工作機械を用いて作成したりしなければならないが、本発明では略式展開図(例えば前記ブランクのいずれかを基にしたりしながら奥行と横巾と高さを任意比率で描いた、いわゆる代表図)をあらかじめ用意し、前記ブランクの折り目や裁断箇所が交差する要所を特定しうる座標の数値さえ何らかの方法で算出しさえすれば、誰でも簡単に材料となるシート(例えば段ボール)に直接前記折り目や前記裁断箇所を示すケガキ線を前記略式展開図通りに入れ事ができる事に着眼した。具体的には、まず前記材料となるシートに基準となる穴(以降、基準穴と称す)を前記座標の数値を頼りに前記要所にあたる位置にあけ、そして作成後立体的に組み立てた際に前記ブランクの一部部位が折り重なった箇所が膨らんだりしない様に、あるいは折り曲げた箇所の圧縮応力や引張応力の影響で前記パッケージ箱全体に歪など生じさせないために、前期折り目を入れるため用具(以降、レール付き定規と称す)と前記折り目の位置を前記基準穴のセンターから適宜かつ機微にズラす事もできる用具(以降、レール治具と称す)と前記基準穴のセンターからケガキ用の定規を適宜かつ機微にズラす事もできる用具(以降、ケガキ治具と称す)を考案しつつこれらを用いて前記折り目や前記ケガキ線を適宜入れ、前記ケガキ線を裁断して前記ブランクを作成すればよいという考えに至った。さらに前記基準穴を前記座標の軸線上に効率よくあけるには、例えばホルソーなど穴あけ用の工具を適宜誘導しうる丸穴を備えた用具(以降、丸穴付きテンプレート定規と称す)とこれを複数個それぞれ適宜位置に装着できる定規様の用具を考案し、前記レール付き定規と前記定規様の用具は共用できる様にあらかじめ双方を設計しておけばよいという考えに至った。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許6446617
【文献】特許5825587
【文献】特開平07-223107
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
奥行や横巾や高さの寸法を自由に設定してパッケージ箱のブランクを作成できる簡単な用具や方法は今までなかった。
【0005】
特許文献1の発明(本発明の考案者考案)は奥行と横巾と高さの寸法を自由に設定しつつ2つ折りした1枚の段ボールから宅配用のカートンなどは作成できるが、適宜かつ機微に折
れ目をズラす事はできないため緻密さも要求されるパッケージ箱のブランクの作成には適さない。
【0006】
特許文献2の発明の弾性体搭載指支持部スライド定規は、溝付指支持部品3aを複数個備え
つつスライドする構造は有しているものの、ブレーキプレスのパンチ様のレール部は形成されていない。
【0007】
特許文献3の発明は、レール2の下部の凸部に複数の棒受け穴台10を溝21を噛み合わせつつスライドさせる機能を有してはいるが、レール2の上部は摺動可能のピッチ金具34を取り
付けるためのものでありブレーキプレスのパンチ様ではない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はブレーキプレスのパンチ様のレール部を上向けに形成してなるレール付き定規と、丸穴を備えつつ前記レール部に嵌合する溝構造を備えてなる丸穴付きテンプレート定規と、前記丸穴とほぼ同径の円筒形の躯体の平面部に前記レール部と嵌合する溝構造を備えたレール治具と、前記丸穴とほぼ同径の板材に角柱状のスペーサー部を備えてなるケガキ治具を有してなる事を特徴とするパッケージ箱作成用具を提供する。
【0009】
本発明は請求項1記載のパッケージ箱作成用具を用い、前記レール付き定規に前記丸穴付
きテンプレート定規を装着しつつ材料となるシート上に置いて前記丸穴に穴あけ用の工具を誘導して基準穴をあけ、前記基準穴と前記レール付き定規に装着された前記レール治具とを嵌め合わせつつローラーで前記レール部上の前記材料となるシートを押ししごいて折り目を入れたり、前記基準穴に前記ケガキ治具を装着しつつ前記スペーサー部に定規を押しあてて前記材料となるシートにケガキ線を入れたりする事を特徴とする請求項1記載の
パッケージ箱作成用具の使用方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のパッケージ箱作成用具の使用に際しては、任意形状の前記パッケージ箱のブランクを基に作成された前記略式展開図があらかじめ用意されるとともに、例えば前記パッケージ箱の奥行寸法(例えば入力数値x)と横巾寸法(例えば入力数値y)と高さ寸法(例えば入力数値z)と前記材料となるシートの厚み寸法(例えば入力数値t)などを入力す
れば、前記要所の座標位置を示す寸法と前記材料となるシートを必要最小限の大きさに裁断するための位置を示す寸法を、例えば前記材料となるシートの左上を起点として右へ出力数値aとbとc(この場合出力数値cは裁断位置を示す)、例えば下へ出力数値dとeとfとgとhとi(この場合出力数値iは裁断位置を示す)などと適宜出力する例えばExcel環境(あるいは何らかの計算環境)が用意されている事を前提とする。なお前記略式展開図および前記Excel環境などは例えば誰が考案してもよく、例えば
図8~21に示す本発明の考案者考案のパッケージ箱080・081の略式展開図と計算式(例えばExcel環境などを構築しうる暫
定計算式)は誰が使用してもよく、例えば誰が改良や改造をしてもよい。
【0011】
本発明によれば前記Excel環境などによって出力された数値が仮に前記の通り出力数値a~iであった場合、まず前記材料となるシートを前記起点から右へ出力数値cの位置を縦に、下へ出力数値iの位置を横に裁断し、次に前記起点から右方向へ出力数値a・bの位置に基
軸となる線(以降、基軸線と称す)を2筋、縦に入れ、次に前記丸穴付きテンプレート定
規を前記レール付き定規の先端から出力数値d・e・f・g・hの位置に前記丸穴のセンター
が配される様それぞれ装着した後、これの前記先端を前記材料となるシートの上端にそろえ合わせつつ前記丸穴のセンターを前記基軸線上に合わせ置き、例えば
図6に示す穴あけ
具06のホルソー状の刃061などを前記丸穴に順次誘導しつつ穴あけ加工をしていく事によ
り効率よく前記要所に前記基準穴をあける事ができる。
【0012】
本発明によれば前記材料となるシートに前記折り目を入れるには、例えばあらかじめ前記略式展開図にどこにどの様な折り目を入れればよいのか記しておき(あるいは同じ加工毎にまとめられた手順書を別途用意し)、次にそれらの指示に対応した前記溝構造を備えた前記レール治具を選び(あるいは複数の前記溝構造を1つの躯体の中に備えている前記レ
ール治具を用いる場合は、前記指示に対応した前記溝構造を選び)前記レール付き定規の適宜位置に2つ以上適宜装着し、これに前記材料となるシートを、前記折り目を入れる様
指示のある箇所の両端に位置する(あるいはその延長線上に位置する2箇所以上の)前記
基準穴に適宜嵌め合させつつかぶせ置き、当該箇所を例えば
図6に示す穴あけ具06のロー
ラー部062などで押ししごく事によりその直下に自動的に配置された前記レール部が鉛直
下方向から押し当てられて適宜位置に折り目を入れる事ができる。
【0013】
本発明によれば前記材料となるシートに前記ケガキ線を入れるには、例えばあらかじめ前記略式展開図にどこにどの様な前記ケガキ線を入れればよいのかの指示も記しておき(あるいは前記手順書にそれら指示も一連の流れとして一緒に記しておき)、前記ケガキ線を入れる様指示のある箇所の両端に位置する(またはその延長線上に位置する2箇所以上の
)前記基準穴に前記ケガキ治具を適宜装着すれば、前記スペーサー部が思惑通り機能する方向から例えば市販の定規を押しあてる事により例えば市販の筆記具などを用いて適宜位置に前記ケガキ線を入れる事ができる様になる。そしてその様にして入れた前記ケガキ線に沿って前記材料となるシートを裁断する事により思惑通りの寸法の前記パッケージ箱のブランクを作成する事ができる。
【0014】
本発明によれば奥行と横巾と高さの寸法を自由に設定しつつ前記パッケージ箱が作成できるので、例えば何らかの絵柄を施した紙(PCなどを用いて作画したオリジナルデザインのものや、お気に入りの包装紙など)を前記材料となるシートの表面にあらかじめ貼り付けたりしながら、例えば子供たちが誰かへのプレゼント用の箱としたり、主婦の方がハンドメイド製品を販売するための販促用梱包材に用いたり、あるいは引き出しの中に隙間なく納まる整理用小箱にしたりなどと実用的な一種の文房具的なツールとして、あるいは遊び感覚で楽しめる一種の玩具的なツールとして使用する事ができる。
【0015】
本発明によれば前記レール付き定規と前記丸穴付きテンプレート定規は特許文献1の発明
の折目入れ定規1と穴位置決め用治具2と機能がほぼ同じであるため、例えば宅配用のカートンも奥行と横巾と高さの寸法を自由に設定しつつ作成できるなど実用的な一種の日用品としても流用する事ができる。例えば廃カートンを再利用して宅配用の荷物も必要最小限の大きさで作成できるなど運送費の節約ができたり、あるいはSDGsにも大いに寄与する可能性もある(例えば世界中の家庭用の宅配荷物の10%が仮に本発明が用いられ、仮にその体積が平均10%削減できたとすれば、単純計算であるが世界中の家庭用の宅配荷物を体積ベースで1%削減しうるインパクトとなる)。あるいは
図34に示す段ボール製棒材07など
も作成できるので、例えば枠補強を施した収納ボックスなども自由寸法で作成しうるなど一種のDIY用ツールとしての側面も有する。
【0016】
本発明によれば前記Excel環境を構築しうる基礎環境はすでに充分世に構築されているの
で、例えば誰もが全く新たな構造のブランクを考案したりしながら、あるいは独自のノウハウでさらに緻密な計算式を代入したりしながら一種のプログラミング的な思考も深めていけるなど知的アイテムともなりうる。あるいはパッケージ箱やカートンなど箱体だけではなく、例えば折り紙的な工作物であれば理論上無限に考案していけるので新たなカルチャーとして発展しうるポテンシャルも有している。誰もが独自の発想により新たな創造物が考案でき、誰もがそれら創造物を自由な寸法で手軽に作成しうる環境を構築しつつそれら環境を世に広めていく事もできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図7】パッケージ箱080の略式展開図およびExcel環境例
【
図8】パッケージ箱080の作成手順1(基軸線を入れる手順)
【
図9】パッケージ箱080の作成手順2(基準穴をあける手順)
【
図10】パッケージ箱080の作成手順3(折れ目を入れる手順1)
【
図11】パッケージ箱080の作成手順4(折れ目を入れる手順2)
【
図12】パッケージ箱080の作成手順6(ケガキ線を入れる手順)
【
図14】パッケージ箱081の略式展開図およびExcel環境例
【
図15】パッケージ箱081の作成手順1(基軸線を入れる手順)
【
図16】パッケージ箱081の作成手順2(基準穴をあける手順)
【
図17】パッケージ箱081の作成手順3(折れ目を入れる手順1)
【
図18】パッケージ箱081の作成手順4(折れ目を入れる手順2)
【
図19】パッケージ箱081の作成手順5(折れ目を入れる手順3)
【
図20】パッケージ箱081の作成手順6(ケガキ線を入れる手順)
【
図23】再生カートン210の作成手順1(再生カートン200)
【
図24】再生カートン210の作成手順2(材料調達手順)
【
図25】再生カートン210の作成手順3(材料裁断手順)
【
図26】再生カートン210の作成手順4(折れ目を入れる手順1)
【
図27】再生カートン210の作成手順5(基準穴をあける手順)
【
図28】再生カートン210の作成手順6(折れ目を入れる手順2)
【
図29】収納ボックス300作成手順1(収納ボックス300)
【
図30】収納ボックス300作成手順2(材料裁断手順)
【
図31】収納ボックス300作成手順3(折れ目を入れる手順1)
【
図32】収納ボックス300作成手順4(基準穴をあける手順)
【
図33】収納ボックス300作成手順5(折れ目を入れる手順2)
【
図34】段ボール製棒材07の基本的構造図と作成手順
【
図37】収納ボックス300作成手順6(補強枠貼り付け手順)
【
図39】収納ボックス300作成手順7(ガムテープ112仕上げ貼り手順)
【
図40】階段用傾斜棚作成手順1(止め具400の作成手順)
【
図41】階段用傾斜棚作成手順2(棚本体401の作成手順)
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1はレール付き定規01の基本的構図であって、これに備えられたレール部011はレール治具04を装着しうる機能を持っており、レール治具04の機能(レール部011を基準穴093のセンターへ誘導したり、あるいは適宜かつ機微なる位置に誘導したりする機能)と組み合わせる事により材料となるシート100の的確なる位置に折り目を入れる事ができる様になっ
ている。またレール部011は複数個の丸穴付きテンプレート定規03をそれぞれ適宜位置に
装着できるという機能も合わせ持っており、この機能により基準穴093を効率よくあける
作業を補助する。
【0019】
図2はL金具02の基本的構図であって、これは必ずしも必要な用具ではないが、レール付き定規01の先端にダブルクリップ111を用いて固定する事によりレール付き定規01を材料と
なるシート100の端に引っ掛ける事ができる様になり、この機能により基準穴093をあける
作業を補助する。
【0020】
図3は丸穴付きテンプレート定規03の基本的構図であって、これに備えられた溝構造031によりレール付き定規01のレール部011の任意位置に装着できる様になっており、この機能
と丸穴032が有する穴あけ具06のホルソー状の刃061などを誘導する機能とを組み合わせる事により基準穴093を効率よくあける作業を補助する(なお溝構造031を備えた板材と丸穴032を備えた板材に角度がつけられている理由はダブルクリップ111にて納まりよく固定するためであり、バッティング防止溝033はL金具02とのバッティングを未然に防ぐためのものである。どちらも必ずしも備えなければならない構造ではなく、あくまで本発明を製品化した際のイメージであると解釈されたい)。
【0021】
図4はレール治具04の基本的構図であって、レール付き定規01のレール部011を基準穴093
のセンターへ誘導する溝構造031aと、基準穴093のセンターから例えば入力数値t分ズラす位置に誘導する溝構造031bと、基準穴093のセンターから例えば入力数値t×1.5分ズラす
位置に誘導する溝構造031cなどを備えている(なおここでは入力数値tの倍数をそのまま
ズラし寸法として用いてはいるが、材料となるシート100の材質によっては圧縮応力や引
張応力が変わり、その結果適正な誘導寸法が変わる場合もあるので、あくまで本発明の考え方を示す暫定寸法であると解釈されたい。また溝構造位置を示す刻印041・042・043は
溝構造031a・031b・031cを取り違いしないための刻印であり、あくまで本発明を製品化した際のイメージであると解釈されたい)。
【0022】
図5はケガキ治具05の基本的構図であって、市販の定規113を基準穴093のセンターへ誘導
したり、あるいは適宜かつ機微にズラした位置(例えば入力数値t分ズラした位置など)
に誘導したりするスペーサー部051を備えている(またスペーサー部051がセンター線よりもわずかにズラして描かれている理由は、ケガキ線098を入れる際において使用する筆記
具の軸径の太さにより生じるズレを補正するためであって、考え方としては正しく基準穴093のセンターを狙っているものと解釈されたい)。
【0023】
図6は穴あけ具06の基本的構造図であって、基準穴093をあけるためのホルソー状の刃061
を備えると同時に、レール付き定規01のレール部011上に置かれた材料となるシート100などを押ししごくためのローラー部062を備えている(なおホルソー状の刃061とローラー部062は必ずしもひとつの用具に同時に備える必要はなく、あくまで本発明を製品化した際
のイメージと解釈されたい)。
【0024】
図7~13は本発明で作成できるパッケージ箱の一例であるところのパッケージ箱080作成についての説明図であって、このうち
図7はパッケージ箱080のブランクの基本構造を示すと同時に、これをExcelシートに貼り付けつつ入力数値x・y・z・t・uを入力する事により出力数値a~iおよびa’・g’が適宜計算されつつ適宜位置に表示される略式展開図のイメージ図である(なおそれぞれの出力数値を算出するために用いた計算式は、折り曲げた箇所の圧縮応力を仮に100%考慮し、引張応力を仮に0%考慮した場合の計算式であって、材料となるシート100の材質によってはそれぞれの応力は変わる場合もあるのであくまで本発
明の考え方を示す暫定的な計算式であると解釈されたい)。
【0025】
図8はパッケージ箱080の作成手順1である。具体的には基軸線092の入った材料となるシート100を準備する工程であって、まず材料となるシート100aを起点090から右へ出力数値c
の位置を縦に、起点090から下へ出力数値iの位置を横に、それぞれ裁断線091を入れつつ
これを裁断し(つまり、材料となるシート100と残材101に分離し)、分離した材料となるシート100の起点090から右へ出力数値a・bの位置に基軸線092を2筋、縦方向に入れる手順を示している。
【0026】
図9はパッケージ箱080の作成手順2である。具体的には基準穴093をあける工程であって、レール付き定規01に5個の丸穴付きテンプレート定規03と1個のL金具02をそれぞれ適宜位
置に装着しつつダブルクリップ111で止めて材料となるシート100の上端にかけ、穴あけ具06を用いて基軸線092上に基準穴093を順次あけていく手順を示している。
【0027】
図10はパッケージ箱080の作成手順3である。具体的には折り目094を入れる工程であって
、レール付き定規01にレール治具04を2個、溝構造031aを用いつつ適宜位置に装着した後
、これに材料となるシート100を、表面を垂直上方向に向けつつ折り目094を入れる様指示のある箇所の両端に位置する(またはその延長線上に位置する2箇所の)基準穴093に嵌め合わせつつかぶせ置き、当該箇所を穴あけ具06に備えられたローラー部062で押ししごく
手順を示している。
【0028】
図11はパッケージ箱080の作成手順4である。具体的には折り目096を入れる工程であって
、レール付き定規01にレール治具04を2個、溝構造031bを用いつつ装着方向もそろえて適
宜位置に装着した後、これに材料となるシート100を、表面を垂直上方向に向けつつ折り
目096を入れる様指示のある箇所の両端に位置する(またはその延長線上に位置する2箇所の)基準穴093にズラすべき方向も考慮しながら適宜嵌め合わせつつかぶせ置き、当該箇
所を穴あけ具06に備えられたローラー部062で押ししごく手順を示している。
【0029】
図12はパッケージ箱080の作成手順5である。具体的には裁断用のケガキ線を入れる工程であって、ケガキ線098・099を入れる様指示のある箇所の両端に位置する(あるいはその延長線上に位置する2箇所以上の)基準穴093にケガキ治具05を適宜装着し(つまり、例えばケガキ線098を入れる様指示のある箇所はスペーサー部051がそれぞれ一直線上の位置に配される様適宜装着し、あるいはケガキ線099を入れる様指示のある箇所はズラすべき方向
も考慮しつつ適宜装着し)、スペーサー部051に定規113を適宜方向から押しあてる事により例えば市販の筆記具を用いて当該箇所にケガキ線098・099を入れられる様にする手順を示している(但しケガキ線099a・099b・099cに関しては例えば
図7に記した略式展開図に
示された寸法通りに入れる事とする)。
【0030】
図13はケガキ線098・099・099a・099b・099cを裁断して作成したパッケージ箱080を立体
的に組み立てる流れを示したイメージ図である。
【0031】
図14~21は本発明で作成できるパッケージ箱の一例であるところのパッケージ箱081作成
についての説明図であって、このうち
図14はパッケージ箱081のブランクの基本構造を示
すと同時に、これをExcelシートに貼り付けつつ入力数値x・y・z・tを入力する事により
出力数値j~sおよびj’が適宜計算されつつ適宜位置に表示される略式展開図のイメージ図である(なおそれぞれの出力数値を算出するために用いた計算式は、折り曲げた箇所の圧縮応力を仮に100%考慮し、引張応力を仮に0%考慮した場合の計算式であって、材料となるシート100の材質によってはそれぞれの応力は変わる場合もあるのであくまで本発
明の考え方を示す暫定的な計算式であると解釈されたい)。
【0032】
図15はパッケージ箱081の作成手順1である。具体的には基軸線092の入った材料となるシ
ート100を準備する工程であって、まず材料となるシート100aを起点090から右へ出力数値lの位置を縦に、起点090から下へ出力数値sの位置を横に、それぞれ裁断線091を入れつつこれを裁断し(つまり材料となるシート100と残材101に分離し)、分離した材料となるシート100の起点090から出力数値j・kの位置に基軸線092を2筋、縦方向に入れる手順を示している。
【0033】
図16はパッケージ箱081の作成手順2である。具体的には基準穴093をあける工程であって
、レール付き定規01に6個の丸穴付きテンプレート定規03と1個のL金具02をそれぞれ適宜
位置に装着しつつダブルクリップ111で止めて材料となるシート100の上端にかけ、穴あけ具06を用いて基軸線092上に基準穴093を順次あけていく手順を示している。
【0034】
図17はパッケージ箱081の作成手順3である。具体的には折り目094(山折り目)と折り目095(谷折り目)を入れる工程であって、レール付き定規01にレール治具04を2個、溝構造031aを用いつつ適宜位置に装着した後、これに材料となるシート100を、例えば折り目094
を入れる様指示のある箇所は表面を垂直上方向に向けて折り目094を入れる様指示のある
箇所の両端に位置する基準穴093に嵌め合わせつつかぶせ置き(あるいは折り目095を入れる様指示のある箇所は裏面を垂直上方向に向けて折り目095を入れる様指示のある箇所の
両端に位置する基準穴093に嵌め合わせつつかぶせ置き)、当該箇所を穴あけ具06に備え
られたローラー部062で押ししごく手順を示している。
【0035】
図18はパッケージ箱081の作成手順4である。具体的には折り目096を入れる工程であって
、レール付き定規01にレール治具04を2個、溝構造031bを用いつつ装着方向もそろえて適
宜位置に装着した後、これに材料となるシート100を、表面を垂直上方向に向けつつ折り
目096を入れる様指示のある箇所の両端に位置する(またはその延長線上に位置する2箇所の)基準穴093にズラすべき方向も考慮しながら適宜嵌め合わせつつかぶせ置き、当該箇
所を穴あけ具06に備えられたローラー部062で押ししごく手順を示している。
【0036】
図19はパッケージ箱081の作成手順5である。具体的には折り目097を入れる工程であって
、レール付き定規01にレール治具04を2個、溝構造031cを用いつつ装着方向もそろえて適
宜位置に装着した後、これに材料となるシート100を、表面を垂直上方向に向けつつ折り
目097を入れる様指示のある箇所の両端に位置する基準穴093に嵌め合わせつつかぶせ置き、当該箇所を穴あけ具06に備えられたローラー部062で押ししごくという作業を都合2回、材料となるシート100を水平方向に180°回転させつつ繰り返し、2つの基準穴093の間に2
筋の折り目097を入れる手順を示している。
【0037】
図20はパッケージ箱081の作成手順6である。具体的には裁断用のケガキ線を入れる工程であって、ケガキ線098・099を入れる様指示のある箇所の両端に位置する(あるいはその延長線上に位置する2箇所以上の)基準穴093にケガキ治具05を適宜装着し(つまり、例えばケガキ線098を入れる様指示のある箇所はスペーサー部051がそれぞれ一直線上の位置に配される様適宜装着し、あるいはケガキ線099を入れる様指示のある箇所はズラすべき方向
も考慮しつつ適宜装着し)、スペーサー部051に定規113を適宜方向から押しあてる事により例えば市販の筆記具を用いて当該箇所にケガキ線098・099を入れられる様にする手順を示している(但しケガキ線099dに関しては例えば
図14に記した略式展開図に示された寸法通りに入れる事とする)。
【0038】
図21はケガキ線098・099・099dを裁断して作成したパッケージ箱081を立体的に組み立て
る流れを示したイメージ図である。
【0039】
図22は本発明で作成できるパッケージの一例として、パッケージ箱082を立体的に組み立
てる流れを示したイメージ図である(但し略式展開図等は割愛する。また収納ボックス300の作成に関しては
図29~39に記した通りである)。
【0040】
図23~28は本発明を流用して特許文献1の発明で実現しうる例えば廃カートンを再生する
事例を説明する図であって、このうち
図23は再生カートン210を作成する手順1である。具体的には再生カートン200(再生カートン210を立体的に組み立てた状態のもの)の奥行寸法Xと横巾寸法Yと高さ寸法Zをそれぞれ自由に設定したイメージ図であり、これを実現し
うる再生カートン210の作成手順を次より示していく。
【0041】
図24は再生カートン210の作成手順2である。具体的には材料となる廃カートン201を選定
する手順であって、ここでは必要最低限の大きさ(フラップの大きさも含む)の廃カートン201の寸法を示している。
【0042】
図25は再生カートン210の作成手順3である。具体的には材料となる廃カートン201の内フ
ラップと外フラップの境界線のうち仮に組み立てた場合対角の位置関係となる1対分の天
蓋側と底蓋側の都合4箇所をガムテープ112で塞いで材料となる廃カートン202にし、これ
を適宜裁断して材料となる廃カートン203を準備する手順である。
【0043】
図26は再生カートン210の作成手順4である。具体的には2つ折り状態となっている材料と
なる廃カートン203のそれぞれの面の奥行寸法Xと横巾寸法Yの境界となるラインの両端に
折り目の印205aを2箇所ずつ、都合4箇所入れて加工中廃カートン204にし、これに折り目
入れ定規01を折り目の印205aとレール部011とを一直線上に重ね合わせつつ敷き置き、当
該箇所を穴あけ具06のローラー部062で押ししごく事により折り目094aをそれぞれの面に1筋ずつ都合2筋入れるという、加工中廃カートン205に至らしめるまでの手順である。
【0044】
図27は再生カートン210の作成手順5である。具体的には折り目094aを2筋とも折り曲げつ
つ端同士を高さ寸法Zの部分だけガムテープ112でとめて加工中廃カートン206に加工し、次に折り目094aとは直角をなす辺のうち折り目094b2の入っていない側の片端から奥行き
寸法Xの数値の1/2の数値(以降、X/2と表記す)の位置において、折り目094a・094b1の
ライン上およびガムテープ112で塞いだ継ぎ目ラインの端部(終わり際)に基準穴093を都合計4カ所あけるという加工中廃カートン207に至らしめるまでの手順である。
【0045】
図28は再生カートン210の作成手順6である。具体的には折り目094a・094b1上において、
端からX/2の長さだけ裁断して切れ目076を(自然と切れ目状態となっている切れ目076a
を除く)6箇所において形成するという加工中廃カートン208の手順を経て、このうち折り目094b2の入っていない側の4箇所において切れ目076・076aを介してレール付き定規01の
レール部011を基準穴093に挿入しつつ当該箇所を穴あけ具06のローラー部062で押ししご
く事により折り目094を入れるという加工中廃カートン209の手順を経て、再生カートン210を完成させるまでの手順である。
【0046】
図29~39は特許文献1の発明と本発明品を併用して収納ボックス300を作成する手法についての説明図であって、このうち
図29はその手順1である。具体的には収納ボックス300の奥行寸法Xと横巾寸法Yと高さ寸法Zをそれぞれ自由に設定したイメージ図であり、これを作
成する手順を次より示していく。
【0047】
図30は収納ボックス300作成手順2である。具体的には収納ボックス300を作成するに足り
る寸法の収納ボックス材料301を適宜寸法に裁断して収納ボックス材料302を準備する手順である。
【0048】
図31は収納ボックス300作成手順2である。具体的には2つ折り状態となっている収納ボッ
クス材料302のそれぞれの面の奥行寸法Xと横巾寸法Yの境界となるラインの両端に折り目
の印205aを2箇所ずつ、都合4箇所入れて加工中収納ボックス303にし、これに折り目入れ
定規01を折り目の印205aとレール部011とを一直線上に重ね合わせつつ敷き置き、当該箇
所を穴あけ具06のローラー部062で押ししごく事により折り目094aをそれぞれの面に1筋ずつ都合2筋入れるという、加工中収納ボックス304に至らしめるまでの手順である。
【0049】
図32は収納ボックス300作成手順3である。具体的には折り目094aを2筋とも折り曲げて端
同士をガムテープ112でとめて加工中収納ボックス305に加工し、片端からX/2の位置において、折り目094a・094b1およびガムテープ112で塞いだライン上に基準穴093を都合4カ所
あけるという加工中収納ボックス306に至らしめるまでの手順である。
【0050】
図33は収納ボックス300作成手順4である。具体的には折り目094a・094b1およびガムテー
プ112で塞いだライン上を片端から基準穴093にかけて切れ目076を都合4箇所入れるという加工中収納ボックス307の手順を経て、切れ目076を介してレール付き定規01のレール部011を基準穴093に挿入して当該箇所を穴あけ具06のローラー部062で押ししごく事により折
り目094を入れるという加工中収納ボックス308に至らしめるまでの手順である。
【0051】
図34は段ボール製棒材07の基本的構造図とその作成手順の概略であり、これは収納ボックス300を作成するために必要部品である(なおここでは略式展開図等は割愛するが、例え
ば枠補強する対象の収納ボックス300の奥行寸法Xや横巾寸法Yや実現したい段ボール製棒
材07の高さ方向の巾など肝要なる数値を入力しさえすれば、必要となる段ボール製棒材07の加工に必要な寸法に関する数値が適宜出力されるExcel環境を含む略式展開図等がすで
に用意されているという前提であると解釈されたい)。具体的にはまず任意寸法の段ボール材料301aを用意し、これの中芯の波目071が露出している方の2辺付近に基軸穴093を2個ずつ、都合4個あけ、このうちの中芯の波目071と平行ライン上にある一対の基軸穴093の
間には折れ目096を2筋入れ、もう一対の基準穴093の間には折れ目097を2筋入れ、次に基
軸穴093をあけた箇所を両端とも切り落としつつ長さを整え、これを渦巻状に折り曲げつ
つ両面テープ073を用いて3層となる様に貼り合わせて角材様に形成し、これの片面に両面テープ073(剥離紙074付)を貼り付けるという手順と、この手法により作成しうる段ボール製棒材07である。
【0052】
図35はL字形針金075の基本的構造図であり、これは収納ボックス300を作成するために必
要部品である。具体的な詳しい説明は割愛するが、市中で簡単に入手しうる材料(例えば針金116など)とほぼどこの家庭にでもある工具(例えばペンチなど)で簡単に作成しう
る部品である事は申し述べておく。
【0053】
図36は補強枠07aの基本的構造とその作成手順であり、これは収納ボックス300を作成するために必要部位である。具体的には2本の段ボール製棒材07の両端に切れ目077を適宜箇所に適宜数入れ、これにL字形針金075の片側をそれぞれ挿入させつつ沈み込ませ、もう片側を別の2本の段ボール製棒材07の適宜箇所の中芯の波目071に挿入しつつ直角に突合せて枠状に組み上げるという手順と、この手法により作成しうる補強枠07aである。
【0054】
図37は収納ボックス300作成手順5である。具体的には立体的に組み立て途中の組立中収納ボックス309の手順を経て、組み立てた後後開口部の上端の内側に剥離紙074を少し剥がした状態の補強枠07aを嵌め込んで仮貼りしようとしている組立中収納ボックス310の手順を経て、剥離紙074をゆっくり上方向に引き剥がしつつ本貼りするという組立中収納ボック
ス311に至らしめるまでの手順である。
【0055】
図38は開先カット治具078の基本的構造図であり、これは収納ボックス300を作成するためにあった方がよい治具である。具体的な詳しい説明は割愛するが、市中で簡単に手に入る材料(例えば厚紙072)で簡単に作成しうる治具である事は申し述べておく。
【0056】
図39は収納ボックス300作成手順6である。具体的には開口部にガムテープ112を半分ほど
はみ出させつつ回し貼りするという組立中収納ボックス312の手順を経て、はみ出した状
態となっているガムテープ112の曲がり角部を内側から開先カット治具078をあてるという組立中収納ボックス313の手順を経て、ガムテープ112の曲がり角部に開先部カット加工119を施して四方から見栄えよく巻き込み貼りするという加工中収納ボックス314の手順を経て、収納ボックス300を完成させるまでの手順である。
【0057】
図40~43は本発明が新たなカルチャーとして発展していくポテンシャルも有している事を示唆するために、本発明者考案の特許6432015(階段用傾斜棚)を本発明品を用いて実現
する手法を説明する図であって、このうち
図40ではその部品となる止め具400の作成手順
の概略を説明する(なおここでは略式展開図等は割愛するが、例えば階段のピッチやファイルボックス118など設置物の肝要なる寸法を入力しさえすれば、例えば止め具400や棚本体401の加工に必要な寸法に関する数値が適宜出力されるExcel環境を含む略式展開図等がすでに用意されているという前提であると解釈されたい)。具体的には、まず任意寸法の段ボール材料301aを用意し、これの中芯の波目071と平行する両辺のそれぞれ片隅付近に
中芯の波目071と平行に基準穴093を連続的にそれぞれ3個ずつ、左右対称に都合6個あけ、次に中芯の波目071とは直角をなす方向に対峙するそれぞれの基準穴093間に折り目094を
それぞれ1筋ずつ、都合3筋入れた後、基準穴093をあけた箇所を切り欠いて折り目094を残して凸型に形成し、次に前記凸型に形成した両辺の片隅とは反対側のそれぞれの片隅付近の中芯の波目071に適宜寸法の針金116を挿入して前記凸型と嵌り合う寸法間隔で凹構造を形成させ、次に折り目095を全て折り曲げて三角柱構造を形成しつつ何らかの方法で固定
し、最後に前記三角柱構造を有する面と反対側の面に両面テープ073(剥離紙074付)を貼り付けるという手順である。
【0058】
図41は階段用傾斜棚の作成手順2であって、その部品となる棚本体401の作成手順の概略をここでは説明する。具体的には適宜寸法の再生カートン200aを作成し、これの胴部を斜めに裁断して全く同じ形状(台形)の棚本体401を2つ同時に作成するという手順である。
【0059】
図42は階段用傾斜棚の作成手順3であって、階段用傾斜棚を一般家庭の階段に設置する手
順である。具体的には階段の上段の踏み板部に第1の止め具400を掛け、次に第2の止め具400の凸部を前記第1の止め具400の凹部に嵌め合わせつつ下段の踏み板部に掛けるという作業を繰り返していく事により、連続的な止め具400によるステージが階段の例えば片端付
近に形成しうる事を説明する手順
図Aと、止め具400に備えられた両面テープ073を用いて
棚本体401を貼り付けていく手順を説明する手順
図Bである(なお止め具400を設置する際
、前記三角柱構造と前記踏み板部の間にエラストマー樹脂117など貼り剥がしができる粘
着材を挟みこんでおけばより安定して設置する事ができると同時に、撤去の際も家屋などをキズつける事がない)。
【0060】
図43は棚本体401に例えば市販のファイルボックス118を設置したところを描いたイメージ図である。
【0061】
図44は階段用傾斜棚を好き勝手な寸法や形状で作成した展開例の一部である。具体的には、なかなか捨てられないブランドロゴ入りの手さげ紙袋などを収納する事例(A)と、置
き場所に困る事が多い古新聞を収納する事例(B)と、リサイクル用の空き缶の保管事例
(C)と、普段履かないシューズをストックする事例(D)である。
【符号の説明】
【0062】
・ レール付き定規
011 レール部
02 L金具
03 丸穴付きテンプレート定規
031 溝構造(レール部011と嵌合する溝構造)
031a 溝構造(レール部011を基準穴093のセンターへ誘導する溝構造)
031b 溝構造(レール部011を基準穴093のセンターから例えば入力数値t分ズレた位置に誘導する溝構造)
031c 溝構造(レール部011を基準穴093のセンターから例えば入力数値t×1.5t分ズレた位置に誘導する溝構造)
032 丸穴
033 バッティング防止溝
04 レール治具
041溝構造位置を示す刻印(溝構造031aと連動する刻印)
042溝構造位置を示す刻印(溝構造031bと連動する刻印)
043溝構造位置を示す刻印(溝構造031cと連動する刻印)
05 ケガキ治具
051スペーサー部
06 穴あけ具
061 ホルソー状の刃(穴あけ具06に備えらえた、穴あけ用の工具部)
062 ローラー部(穴あけ具06に備えらえられた、折り目入れ用のローラー部)
07 段ボール製棒材
07a 補強枠(段ボール製棒材07を用いて作成した、収納ボックス300補強用枠材)
071 中芯の波目(段ボールの中芯の波目)
072 厚紙
073 両面テープ
074 剥離紙
075 L字形針金
076 切れ目(フラップを形成するために入れられた切れ目)
076a 切れ目(ガムテープ112で塞がなかったために自然と形成された切れ目)
077 切れ目(L字型針金を挿入するための、反対面に貫通しない短い切れ目)
078 開先カット治具
080 パッケージ箱(例えばできる限り大きなブランクを作成したい場合の一例)
081 パッケージ箱(例えば一般的なパッケージ箱のブランクに近い一例)
082 パッケージ箱(例えば収納ボックス300の蓋となりうるブランクの一例)
090 起点
091 裁断線
092 基軸線
093 基準穴
094 折り目(基準穴093のセンターを通る、あるいはセンターを狙った山折り目)
094a 折り目(折り目位置の印205aを基に入れられた山折り目)
094b 折り目(任意折り目)
094b1 折り目(094aと平行する、廃カートン201または収納ボックス材料301に元からあ
った山折り目)
094b2 折り目(094aと直角をなす、廃カートン201に元かあった山折り目)
095 折り目(基準穴093のセンターを通る谷折り目)
096 折り目(基準穴093のセンターから例えば入力数値t分ズラす山折り目)
097 折り目(基準穴093のセンターから例えば入力数値t×1.5分ズラす山折り目)
098 ケガキ線(基準穴093のセンターに入れるケガキ線)
099 ケガキ線(基準穴093のセンターから例えば入力数値t分ズラすケガキ線)
099a ケガキ線(端から入力数値a’の位置に入れるケガキ線)
099b ケガキ線(起点090から入力数値g’の位置に入れるケガキ線)
099c ケガキ線(例えば基準穴093の縁に沿って入れる、ケガキ線099より基準穴093のセンターから遠い位置に入れる裁断用ケガキ線)
099d ケガキ線(起点から入力数値j’の位置に入れるケガキ線)
100 材料となるシート(材料となる100aから残材101を分離した材料)
100a 材料となるシート(材料となるシート100より大きな例えば段ボールなど)
101 残材
110 カッター
111 ダブルクリップ
112 ガムテープ
113 定規
114 厚紙
115 ステープラー芯
116 針金(L字型針金075や止め具400の機能を保つに耐える針金)
117 エラストマー樹脂(貼り剥がしができる両面粘着材)
118 ファイルボックス(例えば市販品)
119 開先カット加工
200 再生カートン(実現したいカートンの奥行、横巾、高さイメージ)
200a 再生カートン(棚本体401を作成しうる任意寸法の再生カートン200)
201 材料となる廃カートン(例えば廃棄される予定だった古カートン)
202 材料となる廃カートン(一部のフラップを塞いだ材料となる廃カートン201)
203 材料となる廃カートン(思惑通りの寸法に裁断した材料となる廃カートン202)
204 加工中廃カートン(折り目の印205aをつけた材料となる廃カートン203)
205 加工中廃カートン(折り目094aを入れている途中の加工中廃カートン204)
205a 折り目の印
206 加工中廃カートン(ガムテープ112で筒状にとめた加工中廃カートン205)
207 加工中廃カートン(基準穴093をあけている途中の加工中廃カートン206)
208 加工中廃カートン(切れ目076を入れている途中の加工中廃カートン207)
209 加工中廃カートン(切れ目076を入れている途中の加工中廃カートン208)
210 再生カートン(組み立てると再生カートン200となる再生カートン)
300 収納ボックス(実現したい収納ボックスの奥行、横巾、高さイメージ)
301 収納ボックス材料(あらかじめ2つ折りされた任意寸法の段ボール)
301a 任意寸法の段ボール材料
302 収納ボックス材料(裁断中、あるいは裁断し終わった収納ボックス材料301)
303 加工中収納ボックス(折り目位置の印205aをつけた収納ボックス材料302)
304 加工中収納ボックス(折り目094aを入れている途中の加工中収納ボックス303)
305 加工中収納ボックス(ガムテープ112で筒状にとめた加工中収納ボックス304)
306 加工中収納ボックス(基準穴093をあけている途中の加工中収納ボックス305)
307 加工中収納ボックス(切れ目076を入れている途中の加工中収納ボックス306)
308 加工中収納ボックス(折り目094を入れている途中の加工中収納ボックス307)
309 組立中収納ボックス(折り目094を入れ組み立て中の加工中収納ボックス308)
310 組立中収納ボックス(補強枠07aを仮貼り中の組立中収納ボックス309)
311 組立中収納ボックス(補強枠07aを本貼り中の組立中収納ボックス310)
312 組立中収納ボックス(ガムテープを回し貼り中の組立中収納ボックス310)
313 組立中収納ボックス(ガムテープを開先カット中の組立中収納ボックス311)
314 組立中収納ボックス(ガムテープを仕上げ貼り中の組立中収納ボックス312)
400 止め具(階段用傾斜棚の止め具)
401 棚本体(階段用傾斜棚の棚本体)
a 出力数値(パッケージ箱080において起点090から右方向へ第1番目の印付け位置であって、暫定計算式は a=x/2+1.5t)
a’ 出力数値(パッケージ箱080において起点090から右方向へ入れるケガキ線099a用印
付け位置であって、暫定計算式は a‘=a-z+6t)
a” 出力数値(出力数値a‘とはシンメトリーとなる位置に付けるケガキ線099a用印付け
位置であって、暫定計算式はa”=a’)
b 出力数値(パッケージ箱080において起点090から右方向へ第2番目の印付け位置であって、暫定計算式は b=a+y+4t)
c 出力数値(パッケージ箱080において起点090から右方向へ第3番目の印付け位置であって、暫定計算式は c=b+a)
d 出力数値(パッケージ箱080において起点090から下方向へ第1番目の印付け位置であっ
て、暫定計算式は d=u)
e 出力数値(パッケージ箱080において起点090から下方向へ第2番目の印付け位置であって、暫定計算式は e=d+z+2t)
f 出力数値(パッケージ箱080において起点090から下方向へ第3番目の印付け位置であって、暫定計算式は f=e+x+3t)
g 出力数値(パッケージ箱080において起点090から下方向へ第4番目の印付け位置であって、暫定計算式は g=f+z+2t)
g’ 出力数値(パッケージ箱080において起点090から下方向へ入れる、ケガキ線099b用印付け位置であって、暫定計算式は g’=g+u)
h 出力数値(パッケージ箱080において起点090から下方向へ第5番目の印付け位置であって、暫定計算式は h=g+x+2t)
i 出力数値(パッケージ箱080において起点090から下方向へ第6番目の印付け位置であって、暫定計算式は i=h+u)
j 出力数値(パッケージ箱081において起点090から右方向へ第1番目の印付け位置であって、暫定計算式は j=t+z)
j’ 出力数値(パッケージ箱081において起点090から右方向へ入れるケガキ線099d用印付け位置であって、暫定計算式は j’=j+t-s+r)
j”出力数値(出力数値j‘とはシンメトリーとなる位置に付けるケガキ線099d用印付け位置であって、暫定計算式はj”=j’)
k 出力数値(パッケージ箱081において起点090から右方向へ第2番目の印付け位置であって、暫定計算式は k=j+y+4t)
l 出力数値(パッケージ箱081において起点090から右方向へ第3番目の印付け位置であって、暫定計算式は l=k+j)
m 出力数値(パッケージ箱081において起点090から下方向へ第1番目の印付け位置であって、暫定計算式は m=l+x+t)
n 出力数値(パッケージ箱081において起点090から下方向へ第2番目の印付け位置であって、暫定計算式は n=m+z+3t)
o 出力数値(パッケージ箱081において起点090から下方向へ第3番目の印付け位置であって、暫定計算式は o=n+z+4.5t)
p 出力数値(パッケージ箱081において起点090から下方向へ第4番目の印付け位置であって、暫定計算式は p=o+x+6t)
q 出力数値(パッケージ箱081において起点090から下方向へ第5番目の印付け位置であって、暫定計算式は q=p+z+3t)
r 出力数値(パッケージ箱081において起点090から下方向へ第6番目の印付け位置であって、暫定計算式は r=q+x+3t)
s 出力数値(パッケージ箱081において起点090から下方向へ第7番目の印付け位置であって、暫定計算式は s=r+z)
t 入力数値(材料となるシート100の厚み寸法)
u 入力数値(パッケージ箱080においての内フラップの立ち上がり寸法)
x 入力数値(パッケージ箱080・081においての奥行内寸)
x’ 出力数値(パッケージ箱080・081においての奥行外寸)
y 入力数値(パッケージ箱080・081においての横巾内寸)
y’ 出力数値(パッケージ箱080・081においての横巾外寸)
z 入力数値(パッケージ箱080・081においての高さ内寸)
z’ 出力数値(パッケージ箱080・081においての高さ外寸)
X 奥行寸法(廃カートン200・収納ボックス300の奥行外寸)
Y 横巾寸法(廃カートン200・収納ボックス300の横巾外寸)
Z 高さ寸法(廃カートン200・収納ボックス300の高さ外寸)
【要約】 (修正有)
【課題】奥行と横巾と高さの寸法を自由に設定しつつ誰でも簡単にパッケージ箱のブランクを作成する事ができる、パッケージ箱作成用具とその使用方法を提供する。
【解決手段】材料となるシートに折り目や裁断用のケガキ線を思惑通りの位置に入れる事ができるレール付き定規と、丸穴付きテンプレート定規と、レール治具と、ケガキ治具と、これらの使用方法により、パッケージ箱はもとより廃カートンの再生や収納ボックス、さらには新たな折り紙的創造物も考案しさえすればそれらを誰もが簡単に自由寸法で作成しうる環境を、誰もが自由に構築できる様にする。
【選択図】
図13