(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
B65G1/00 511A
B65G1/00 501C
(21)【出願番号】P 2020166940
(22)【出願日】2020-10-01
【審査請求日】2023-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】503002732
【氏名又は名称】住友重機械搬送システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100116274
【氏名又は名称】富所 輝観夫
(72)【発明者】
【氏名】日野 克美
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-001840(JP,A)
【文献】特開平11-189304(JP,A)
【文献】特開2020-152555(JP,A)
【文献】特開2010-240327(JP,A)
【文献】中国実用新案第203626277(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00
E04G 21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムであって、荷を搭載して第1方向に移動する第1搬送手段と、前記棚部の側部を、第1搬送手段を搭載して第1方向と交差する第2方向に移動する第2搬送手段と、
安全帯を支持するために、前記第1搬送手段の第1移動路または前記第2搬送手段の第2移動路に沿って、前記棚部の荷の保管空間よりも高位置に延在する延伸部材と、
を備え
、
前記安全帯を支持して前記延伸部材を移動できる可動部を有し、
前記延伸部材には、前記第2方向において、前記第2搬送手段の走行範囲外の領域であって、前記可動部を退避させることができる退避領域が設けられることを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項2】
前記棚部の荷の保管空間は、前記第1移動路上の空間に荷を保管するために予め設定された領域であり、前記第2移動路上の空間を含まないことを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
前記棚部の荷の保管空間は、前記第1搬送手段が走行するために、前記第1移動路上に設けられた一対のレール上の空間であることを特徴とする請求項2に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
前記延伸部材は、前記棚部の荷の保管空間について予め設定された上限高さよりも高位置に延在することを特徴とする請求項2または3に記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
前記安全帯を支持して前記延伸部材を移動できる可動部を有し、
前記延伸部材は、前記可動部が前記第2方向にスライド可能なレールであることを特徴とする請求項1から
4のいずれかに記載の自動倉庫システム。
【請求項6】
前記可動部は、前記延伸部材を挟む複数の車輪を有することを特徴とする請求項
5に記載の自動倉庫システム。
【請求項7】
荷を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムであって、荷を搭載して第1方向に移動する第1搬送手段と、前記棚部の側部を、第1搬送手段を搭載して第1方向と交差する第2方向に移動する第2搬送手段と、
安全帯を支持するために、前記第1搬送手段の第1移動路または前記第2搬送手段の第2移動路に沿って、前記棚部の荷の保管空間よりも高位置に延在する延伸部材と、
を備え、
前記安全帯を支持して前記延伸部材を移動できる可動部と、
前記可動部が前記延伸部材の予め設定された退避位置にあることを検知する検知部と、
を有することを特徴とす
る自動倉庫システム。
【請求項8】
荷を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムであって、荷を搭載して第1方向に移動する第1搬送手段と、前記棚部の側部を、第1搬送手段を搭載して第1方向と交差する第2方向に移動する第2搬送手段と、
安全帯を支持するために、前記第1搬送手段の第1移動路または前記第2搬送手段の第2移動路に沿って、前記棚部の荷の保管空間よりも高位置に延在する延伸部材と、
を備え、
前記第2移動路の幅方向に離れて複数の前記延伸部材が設けられることを特徴とす
る自動倉庫システム。
【請求項9】
荷を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムであって、荷を搭載して第1方向に移動する第1搬送手段と、
安全帯を支持するために、前記第1搬送手段の第1移動路に沿って、前記棚部の荷の保管空間よりも高位置に延在する延伸部材と、
を備え、
前記安全帯を支持して前記延伸部材を移動できる可動部を有し、
前記延伸部材には、前記第1方向と交差する方向に前記可動部を退避させることができる退避領域が設けられることを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項10】
荷を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムであって、荷を搭載して第1方向に移動する第1搬送手段と、
安全帯を支持するために、前記第1搬送手段の第1移動路に沿って、前記棚部の荷の保管空間よりも高位置に延在する延伸部材と、
を備え、
前記安全帯を支持して前記延伸部材を移動できる可動部と、
前記可動部が前記延伸部材の予め設定された退避位置にあることを検知する検知部と、
を有することを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項11】
荷を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムであって、荷を搭載して第1方向に移動する第1搬送手段と、
安全帯を支持するために、前記第1搬送手段の第1移動路に沿って、前記棚部の荷の保管空間よりも高位置に延在する延伸部材と、
を備え、
前記第1方向に離れて複数の前記延伸部材が設けられることを特徴とする自動倉庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
少ないスペースで多数の荷を効率的に入庫・出庫可能な自動倉庫システムが知られている。本出願人は、特許文献1によって複数の荷を収納可能な保管棚部を備えた自動倉庫システムを開示している。この自動倉庫システムは、荷を搭載して第1方向に移動する第1台車と、第1台車を搭載して保管棚部の間口近傍を第1方向と交差する第2方向に移動する第2台車と、を備える。また、この倉庫では、作業員が第2台車の走行路を移動可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動倉庫では、内部での荷崩れのリカバリやメンテナンスなどのために作業員が台車の走行路を移動することがある。このとき、作業員は安全帯を身体に装着し、その安全帯を何らかの支持体に接続して安全を確保することが重要である。
【0005】
本発明の目的は、このような課題に鑑みてなされたもので、荷を円滑に移送可能な自動倉庫システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動倉庫システムは、荷を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムであって、荷を搭載して第1方向に移動する第1搬送手段と、棚部の側部を、第1搬送手段を搭載して第1方向と交差する第2方向に移動する第2搬送手段と、安全帯を支持するために、第1搬送手段の移動路または第2搬送手段の移動路に沿って、棚部の荷の保管空間よりも高位置に延在する延伸部材と、を備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、荷を円滑に移送可能な自動倉庫システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係る自動倉庫システムの一例を概略的に示す平面図である。
【
図2】実施形態の自動倉庫システムを概略的に示す平面図である。
【
図3】実施形態の自動倉庫システムを示す側面図である。
【
図4】実施形態の自動倉庫システムを示す側面図である。
【
図5】実施形態の第1搬送手段を概略的に示す図である。
【
図6】実施形態の第2搬送手段を概略的に示す図である。
【
図7】実施形態の安全帯支持機構の周辺を拡大して示す図である。
【
図8】実施形態の安全帯支持機構の周辺を拡大して示す図である。
【
図9】実施形態の安全帯支持機構の周辺を拡大して示す図である。
【
図10】実施形態の可動部の周辺を拡大して示す図である。
【
図11】実施形態の可動部の周辺を拡大して示す図である。
【
図12】実施形態の抵抗増大部の第1例を模式的に示す模式図である。
【
図13】抵抗増大部の第2例を模式的に示す模式図である。
【
図15】抵抗増大部の第3例を模式的に示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明者は、自動倉庫について以下の知見を得た。自動倉庫では、内部での荷崩れのリカバリやメンテナンスなどのために作業員が台車の走行路を移動することがある。このとき、作業員は安全帯を身体に装着し、その安全帯を何らかの支持体に接続して安全を確保することが重要である。しかし、走行路と保管棚とを移送される荷が支持体と干渉する可能性が高いと、作業員による安全帯の装着や安全帯の支持体への接続作業により、荷の移送が妨げられ倉庫の稼働効率が低下するおそれがある。これらから、本発明者は、荷を円滑に移送可能な自動倉庫システムを提供することが重要であると認識した。
【0011】
本開示の概要を説明する。本開示の自動倉庫システムは、荷(パレットと一体的に扱われるものを含む)を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムである。荷を搭載して第1方向に移動する第1搬送手段と、第1搬送手段を搭載して第2方向に移動する第2搬送手段とを備えている。第1方向と第2方向とは互いに交差(例えば、平面上で直交)している。第1搬送手段は、棚部内において第1方向に延びる第1移動路を走行し、第2搬送手段は、棚部の側部において第2方向に延びる第2移動路を走行する。自動倉庫システムは、第1搬送手段と、第2搬送手段とを制御して、荷を外部から棚部の所定の保管部に搬入する動作と、荷を所定の保管部から外部に搬出する動作とを行う。
【0012】
一例として、第1移動路には第1搬送手段用のレールが設けられ、床板は設けられておらず、第2移動路には第2搬送手段用のレールと、床板とが設けられている。
【0013】
荷崩れのリカバリやメンテナンスなどのために、作業員の移動用のメンテナンス通路が設けられる。メンテナンス通路として専用の通路を設置することも考えられる。しかしこの場合、スペース効率が低下するため、メンテナンス通路として第2移動路を利用することが考えられる。
【0014】
床面に複数段の棚部が設けられ、各段に第2移動路を設ける場合、第2段以上の第2移動路は、床面よりも上方に位置する。また、第2移動路の両側には荷が通過するための第1移動路があるため、作業員の周囲を完全に囲むことは難しい。このため、第2段以上の第2移動路では、作業員は腰ベルト型やハーネス型等の安全帯を身体に装着し、その安全帯を何らかの支持機構に接続して落下を防止することが重要である。安全帯は、墜落制止用器具と称されることがある。
【0015】
しかし、支持機構が、第1移動路や第2移動路を移送される荷と干渉する場合、干渉を回避するように荷を慎重に移送するため、倉庫の稼働効率が低下する。また、支持機構に不連続部分が多いと、その部分を通過する際に安全帯と支持機構との着脱の手間が増え、移動効率が低下する。
【0016】
そこで、本開示の自動倉庫システムは、安全帯を支持するために、第2搬送手段の移動路に沿って、棚部の荷の保管空間よりも高位置に延在する延伸部材を備える。この構成によれば、延伸部材が保管空間よりも高位置に延在するため、荷と干渉する可能性が低くなる。また、延伸部材が移動路に沿って延伸するため、移動路に沿って移動するときの安全帯と支持機構との着脱回数を減らせる。
【0017】
以下、本開示の自動倉庫システムについて、実施形態を参照して詳述する。
【0018】
以下、本発明を好適な実施形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0019】
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
【0020】
[実施形態]
図1~
図4を参照して実施形態に係る自動倉庫システム100の全体構成を説明する。
図1、
図2は、実施形態に係る自動倉庫システム100の一例を概略的に示す平面図である。
図3、
図4は、自動倉庫システム100を示す側面図である。これらの図に示すように、自動倉庫システム100には安全帯支持機構50が設けられる。
【0021】
説明の便宜上、図示のように、水平なある方向をX軸方向、X軸方向に直交する水平な方向をY軸方向、両者に直交する方向すなわち鉛直方向をZ軸方向とするXYZ直交座標系を定める。X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の方向は、各図における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。なお、X軸方向は第2方向を例示し、Y軸方向は第1方向を例示する。また、Z軸方向を「上下方向」ということがある。また、通路や部材の長手方向を延伸方向といい、延伸方向に直交する水平な方向を幅方向ということがある。このような方向の表記は自動倉庫システム100の構成を制限するものではなく、自動倉庫システム100は、用途に応じて任意の構成で使用されうる。
【0022】
図1~
図4に示すように、自動倉庫システム100は、棚部22と、第1搬送手段14と、第2搬送手段16と、安全帯支持機構50と、制御部18とを備える。
図3、
図4に示すように、自動倉庫システム100は、床部Lgと天井部Lcとの間に設置される。棚部22は、第2方向および第1方向に沿って配置された荷12を保管可能な複数の保管部26を有する保管棚である。第1搬送手段14は、荷12を保持して棚部22の第1移動路46を第1方向に沿って移動可能な自走台車である。第2搬送手段16は、荷12を保持した第1搬送手段14を搭載して第2移動路47を第2方向に沿って移動可能な自走台車である。第2移動路47は、棚部22の側部に設けられる。
【0023】
制御部18は、MPU(Micro Processing Unit)などを含んで構成される。制御部18は、第1搬送手段14および第2搬送手段16の動作を制御する。
【0024】
棚部22を説明する。棚部22の構成は、複数の荷12を収容、保管可能であれば、特に限定されない。前述したように、棚部22は、X軸方向およびY軸方向に沿って配置された複数の保管部26を含む。各保管部26は、荷12を保管可能に構成されている。
【0025】
本実施形態では、保管部26はY軸方向に複数連設されている。具体的には、保管部26は、Y軸方向に延びる後述する第1レール40上に連続的に設けられており、第1レール40の荷12が保管される箇所を保管部26としている。Y軸方向に複数連設された複数の保管部26を保管列24という。各保管列24の第2搬送手段16の第2移動路47に面する側には、第1搬送手段14が進入して荷12を出し入れする間口24aが設けられる。間口24aは荷12の出入口として機能する。保管列24の間口24aは、第2移動路47に繋がっている。言い換えれば、保管列24は、第2移動路47に面した間口24aから第1方向に延びている。保管列24および間口24aは、第2移動路47の第1方向の一方側にみに設けられてもよいが、この例では両側に設けられている。
【0026】
本実施形態では、上下に層状に配置されたN段(Nは、1以上の整数で、この例では3段)の棚部22が設けられている。
図1、
図2は、第2段の棚部22を示している。第2段以上において、第N段の棚部22は第N-1段の棚部22の上に配置される。各段の棚部22は、互いに同様の構成を備えてもよい。特に、各段の棚部22には、それぞれ1台以上の第1搬送手段14および第2搬送手段16のセットが設けられている。安全帯支持機構50は、第2段以上の各段の移動路47に設けられ、第1段の移動路47には設けられていない。安全帯支持機構50は、第1段の移動路47に設けられてもよい。
【0027】
棚部22には、第1搬送手段14の第1移動路46に第1レール40が設けられる。第1レール40は、棚部22においてY軸方向に延設される。第1搬送手段14は、各保管部26の下部を走行可能な搬送手段である。棚部22の側部に、第2搬送手段16の第2移動路47が設けられる。第2移動路47には、第2レール44がX軸方向に延設される。
【0028】
図5を参照して、第1搬送手段14を説明する。
図5は、第1搬送手段14の一例を概略的に示す図である。第1搬送手段14は、車体14bと、モータ(不図示)と、複数の車輪14fと、載置台部14cと、リフト機構14dとを備える。第1搬送手段14は、モータによって複数の車輪14fを駆動し、荷12を搭載した状態で第1レール40をY軸方向に走行する。第1搬送手段14は、リフト機構14dによって載置台部14cおよび載置台部14c上の荷12を昇降させる。
図5において、上昇状態の載置台部14cを破線で示し、降下状態の載置台部14cを実線で示す。
【0029】
第1搬送手段14は、保管部26に進入できる。第1搬送手段14は、第2搬送手段16に乗降できる。第1搬送手段14は、保管部26および第2搬送手段16において、荷12を上げ下ろしできる。
【0030】
図6を参照して、第2搬送手段16を説明する。
図6は、第2搬送手段16の一例を概略的に示す図であり、第1搬送手段14を搭載した状態を示している。第2搬送手段16は、搭載部16cと、モータ(不図示)と、複数の車輪16fとを備える。第2搬送手段16は、モータによって複数の車輪16fを駆動し、第2レール44をX軸方向に走行する。第2搬送手段16は、搭載部16cに第1搬送手段14を搭載できる。第2搬送手段16は、荷12を搭載した状態または空荷の第1搬送手段14を移送できる。
【0031】
図7~
図11を参照して、安全帯支持機構50を説明する。
図7~
図9は、安全帯支持機構50の周辺を拡大して示す図である。
図7は、上面視の図である。
図8は、立面視で第2移動路47から第1方向(Y軸正の方向)に視た図である。
図9は、立面視で第2移動路47から第2方向(X軸負の方向)に視た図である。本実施形態の安全帯支持機構50は、延伸部材51と、可動部53と、検知部62と、延長部材63とを含む。
【0032】
延伸部材51は、作業員8に装着された安全帯60を支持するために、第2搬送手段16の移動路47に沿って、棚部22の荷12の保管空間よりも高い位置において第2方向に延在する。棚部22の荷12の保管空間は、第1搬送手段13の第1移動路46上の空間に荷12を保管するために予め設定された領域であり、第2移動路上の空間を含まない。第1移動路46上の空間は、第1レール40の一方の上面から他方の上面に亘って延在する平面上の空間であってもよい。具体的には、保管空間は、荷12を保管するために、予め列方向範囲、行方向範囲および上下方向範囲が設定された領域であり、上限高さが定められている。この上限高さは、棚部22で利用が想定されている荷のサイズを考慮して、その荷が移動する範囲における上下方向の領域に基づいて設定できる。
図8、
図9において、符号Asは、棚部22の荷12の保管空間の上限位置を示している。この場合、延伸部材51が上限位置Asよりも高い位置に設けられるので、移送される荷12と干渉する可能性が低くなる。上限位置Asは、保管する荷12について予め設定された最大高さに所定のマージンを加えて設定される。
【0033】
本実施形態の延伸部材51は、一例として、延伸方向から視た縦断面が横向きのH字形状を有するH型鋼製のレールである。この場合、安全帯60からの荷重を受けても中間部にたるみを生じにくい。延伸部材51は、第1方向に延在する上側鍔部51fおよび下側鍔部51dと、上下に延在して上側鍔部51fおよび下側鍔部51dを接続する中間部51mとを有する。下側鍔部51dは、可動部53をスライド自在に支持する。延伸部材51は、レールに限定されず、ロープなどの索条部材であってもよい。
【0034】
本実施形態では、延伸部材51は、移動路47の上側に設けられた上側部材68に支持される。この場合、延伸部材51を支持するための支持機構が上側にあるため、荷12、第2搬送手段16と干渉しにくい。この例の上側部材68は、上段の第2移動路47を支持するビーム(梁部材)であり、例えばH型鋼で形成される。上側部材68は、ビームに限られず天井板であってもよいし、その他の部材であってもよい。
【0035】
延伸部材51は、第2方向に所定の間隔で設けられた固定部材51kを介して上側部材68に固定される。本実施形態の固定部材51kは、上側鍔部51fと上側部材68とを貫通するボルトおよびナットを含む。
【0036】
延伸部材51は、延伸方向に複数に分けられてもよいが、この例では、一端から他端まで連続する。この場合、不連続部分がないため、作業員8が移動するときに安全帯60との着脱回数が減って、作業性が向上する。延伸部材51は、複数のレールが溶接やボルト締めなどの手段で連結されてもよい。
【0037】
作業者が姿勢を崩した場合に確実に支持する観点から、延伸部材51が作業者の作業位置に近いことが望ましい。そこで、本実施形態では、第2移動路47の幅方向に離れて複数の延伸部材51が設けられる。第2移動路47の幅方向は、第1方向であり、Y軸方向に例示される。この例では、2つの延伸部材51が、第2移動路47の幅方向の両端部近傍に設けられる。この場合、作業者の作業位置により近い延伸部材51を選択して使用できる。この例の2つの延伸部材51は、互いに平行に延びている。
【0038】
(可動部)
可動部53の構成を説明する。本実施形態は、安全帯60を支持して延伸部材51を移動できる可動部53を有する。可動部53は、延伸部材51にマウントされ、延伸部材51をその延伸方向(第2方向)にスライド可能に構成される。本実施形態では、
図7に示すように、各延伸部材51に複数(この例では2つ)の可動部53が設けられる。この場合、延伸部材51は、2つの可動部53を介して二人の作業者を同時に支持できる。二人で作業することにより安全性と作業効率を向上できる。2つの可動部53は、第2方向に互いに接近、離隔可能であり、二人の作業者は互いに独立して移動できる。
【0039】
図10、
図11を参照する。
図10、
図11は、可動部53の内部を拡大して示す図である。可動部53は、下側鍔部51dを上下に挟む複数の車輪53h、53jと、複数の車輪53h、53jを包囲するケーシング53cと、延長部材63を連結するための連結部53eとを有する。この例の車輪53h、53jは、内部に転動体(ローラ)が組み込まれた軸付きベアリングであり、カムフォロアと称されることがある。一例として、車輪53h、53jは、その軸部53kが、ケーシング53cに設けられた孔(不図示)を貫通し、その先端側にナット53nが螺号されることにより、ケーシング53cに固定される。
【0040】
車輪53h、53jは、下側鍔部51dの上面に当接する2対の上車輪53hと、下側鍔部51dの下面と対面する2つの下車輪53jとを含む。2対の上車輪53hは、上面視で、第1方向および第2方向にマトリックス状に離間配置される。2対の上車輪53hは、第1方向で一方側と他方側とに1対ずつ配置される。下車輪53jそれぞれは、第1方向(Y軸方向)から視て、下側鍔部51dを挟んで1対の上車輪53hの下側に配置される。下車輪53jは、上面視で、1対の上車輪53hの第2方向(X軸方向)において中間に位置する。
【0041】
ケーシング53cは、複数の車輪53h、53jを支持する。ケーシング53cは、延第2方向(X軸方向)から視た縦断面において、上側が開いた角張ったC字形状を有する。連結部53eは、ケーシング53cの下面に設けられたループ状のフックである。
【0042】
(抵抗増大部)
姿勢を崩した作業員8を支持する観点から、作業員8が姿勢を崩したときに可動部53のスライド抵抗を大きくすることが考えられる。そこで、本実施形態は、予め設定された状態で可動部53のスライド抵抗を増大させる抵抗増大部57を有する。
図12は、抵抗増大部57の第1例を模式的に示す模式図である。本実施形態の抵抗増大部57は、一例として、可動部53の連結部53eに標準的な作業員8の体重の10%以上の引っ張り荷重が加わったとき、可動部53と延伸部材51との間の摩擦力を増大させるブレーキとして機能する。
【0043】
この例では、抵抗増大部57は、延伸部材51の上方に所定の隙間を介して配置される摩擦材57gと、摩擦材57gを支持する弾性部材57dとを含む。弾性部材57dは、伝達機構57aを介して連結部53eに連結されている。一例として、弾性部材57dは、両端部が支持され中間部が上下に偏倚可能な板バネであり、摩擦材57gは、弾性部材57dの下面に固定されたゴムブロックである。
【0044】
この例の伝達機構57aは、連結部53eに接続される棒状の第1伝達部材57bと、第1伝達部材57bの上端に接続される板状の第2伝達部材57pと、第2伝達部材57pの下面と弾性部材57dの上面との間に介在するコイルスプリング57cとを含む。棒状の第1伝達部材57bに下向き荷重が入力されると、板状の第2伝達部材57pが、コイルスプリング57cを下向きに圧縮する。このことにより、荷重はコイルスプリング57cを介して弾性部材57dに伝達される。
【0045】
連結部53eに加えられた下向き荷重F1は、伝達機構57aを介して弾性部材57dの中間部を下向きに弾性変形させる。
図12において、弾性変形前の弾性部材57dを実線で示し、弾性変形した弾性部材57dを破線で示す。この弾性変形により、弾性部材57dの下面に設けられた摩擦材57gが延伸部材51の下側鍔部51dの転動面51g(上面)に接触し、これらの間に摩擦力が生じる。
【0046】
摩擦材57gと延伸部材51との間の摩擦力は、下向き荷重F1が大きくなると増大し、下向き荷重F1がなくなるとなくなる。これにより、可動部53は、スライド抵抗を荷重F1に応じてスライド抵抗を増大させるブレーキとして機能し、姿勢を崩した作業員8を支持できる。例えば、連結部53eに所定の大きさの荷重が加えられた場合に、摩擦材57gが転動面51gに接触するように、摩擦材57gと転動面51gとの間の隙間を設定できる。
【0047】
図13、
図14を参照して、第2例の抵抗増大部58を説明する。
図13、
図14は、第2例の抵抗増大部58を模式的に示す図である。抵抗増大部58は、入力部58aと、伝達アーム58bと、支点支持部58cと、支点部58dと、ガイド部58eと、ガイドピン58fと、摩擦材58gと、付勢部材58hとを有する。
【0048】
入力部58aは、上下に延びる棒状の部材で、下端部に受けた下向き荷重F1を伝達アーム58bの入力側(図中、左端側)に伝達する。伝達アーム58bは、横方向に延びる棒状の部材で、入力側に受けた荷重F1を出力側(図中、右端側)に伝達する梃子として機能する。支点支持部58cは、ケーシング53cから上方に突出して、伝達アーム58bの回動支点を構成する支点部58dを支持する。
【0049】
伝達アーム58bは、支点部58dを中心に回動可能に支持される。ガイド部58eは、ケーシング53cから上方に突出して、伝達アーム58bの回動範囲を規制する上下に長い長孔を有する。ガイドピン58fは、ガイド部58eの長孔を上下に移動可能なピン部材で、伝達アーム58bの支点部58dの出力側に固定される。摩擦材58gは、転動面51gと接触可能に伝達アーム58bの出力側の上部に固定される。付勢部材58hは、例えばコイル状のスプリングであり、摩擦材58gが転動面51gから離れるように、伝達アーム58bに付勢力を付与する。
【0050】
抵抗増大部58の動作を説明する。入力部58aに下向き荷重F1が付与されると、伝達アーム58bは支点部58dを中心に回動し、矢印で示すように転動面51gに摩擦材58gを押し付け摩擦力を発生させる。摩擦材58gと転動面51gとの間の摩擦力は、下向き荷重F1が大きくなると増大し、下向き荷重F1がなくなるとなくなる。これにより、抵抗増大部58は、スライド抵抗を荷重F1に応じてスライド抵抗を増大させるブレーキとして機能する。
【0051】
図15、
図16、
図17を参照して、第3例の抵抗増大部59を説明する。
図15、
図16、
図17は、第3例の抵抗増大部59を模式的に示す図である。
図16は、下向き荷重F1が加わっていない状態を示し、
図17は、下向き荷重F1が加わっている状態を示す。抵抗増大部59は、入力部59aと、伝達アーム59bと、支点支持部59cと、支点部59dと、フランジ部59fと、摩擦材59gと、付勢部材59hとを有する。この例では、伝達アーム59bと、支点支持部59cと、支点部59dと、摩擦材59gとはユニットを構成し、当該ユニットはX軸方向に離れて2組設けられる。2組のユニットは、X軸方向中心に対して左右対称に配置される。これらは同様構成であるので、以下、図中右側のユニットを説明する。伝達アーム59bと、支点支持部59cと、支点部59dと、摩擦材59gとは、2組設けられることは必須ではなく、1組だけ設けられてもよい。
【0052】
入力部59aは、上下に延びる棒状の部材で、上端にフランジ部59fが固定される。
フランジ部59fは、入力部59aの外周から径方向外側に張り出すフランジ形状を有する。入力部59aおよびフランジ部59fは、入力部59aの下端部に受けた下向き荷重F1を伝達アーム59bの入力側に伝達する。伝達アーム59bは、横方向に延びる棒状の部材で、入力側(図中、左端側)に受けた荷重F1を出力側(図中、右端側)に伝達する梃子として機能する。支点支持部59cは、ケーシング53cから上方に突出して、伝達アーム59bの回動支点を構成する支点部59dを支持する。
【0053】
伝達アーム59bは、支点部59dを中心に回動可能に支持される。摩擦材59gは、転動面51gと接触可能に伝達アーム59bの出力側の上部に固定される。付勢部材59hは、例えばコイル状のスプリングであり、摩擦材59gが転動面51gから離れるように、フランジ部59fに上向きの付勢力を付与する。
【0054】
抵抗増大部59の動作を説明する。
図17に示すように、入力部59aに下向き荷重F1が付与されると、伝達アーム59bはて支点部59dを中心に回動し、矢印で示すように転動面51gに摩擦材59gを押し付け摩擦力を発生させる。摩擦材59gと転動面51gとの間の摩擦力は、下向き荷重F1が大きくなると増大する。
図16に示すように、下向き荷重F1がなくなると、摩擦材59gと転動面51gとの間の摩擦力もなくなる。このように動作することにより、抵抗増大部59は、スライド抵抗を荷重F1に応じてスライド抵抗を増大させるブレーキとして機能する。
【0055】
(延長部材)
延長部材63を説明する。延伸部材51が高位置に設けられると、安全帯60の可動部53への連結が難しい。高位置に連結するために、踏み台を使用することも考えられるが、この場合、余計な手間が掛かり、作業効率が低下する。そこで、本実施形態の可動部53には、
図8に示すように、可動部53から下方に延びて安全帯60に連結されるための延長部材63が接続される。延長部材63は、第1ループ部63aと、第2ループ部63bと、中間接続部63cとを有する帯状または紐状の部材である。この例の延長部材63は、スリングと称される構成を有する。
【0056】
第1ループ部63aは、延長部材63の上端に設けられ、可動部53の連結部53eに連結される(
図10、
図11も参照)。第2ループ部63bは、延長部材63の下端に設けられ、安全帯60に着脱自在に連結される。中間接続部63cは、第1ループ部63aと、第2ループ部63bとを接続する。
【0057】
延長部材63は、第1ループ部63aが可動部53に連結された状態で下方に垂れ下がる程度の可撓性を有する。この状態において、延長部材63は、第2ループ部63bの下端が、例えば、作業員8の標準的な腰の高さと目の高さとの間の範囲に位置するように構成される。これにより、第2ループ部63bを安全帯60に容易に連結でき、安全帯60から容易に取り外しできる。
【0058】
(走行範囲外領域)
可動部53が第2方向において第2搬送手段16の走行範囲に位置する場合、可動部53または延長部材63が第2搬送手段16と干渉するおそれがある。そこで、本実施形態では、
図8に示すように、延伸部材51は、第2方向において、第2搬送手段16の走行範囲外まで延びている。つまり、延伸部材51は、第2搬送手段16の走行範囲内領域51jと、走行範囲外領域51eとを有する。これにより、可動部53を使用しないときは、可動部53を延伸部材51の走行範囲外領域51eに退避させることができる。この例では、走行範囲外領域51eは、延伸部材51の一方の延伸端に設けられる。走行範囲外領域51eは、可動部53の退避領域を例示する。
【0059】
(検知部)
図7を参照して、検知部62を説明する。荷12との干渉を避ける観点から、可動部53が走行範囲外領域51eに位置している否かを検知することが望ましい。そこで、本実施形態は、可動部53が予め設定された退避位置にあることを検知する検知部62を有する。一例として、検知部62は、投射光62bの遮断の有無に応じた検知結果を提供する光センサを含み、可動部53が投射光62bを遮断すると、可動部53は予め設定された位置にあると判定する。検知部62は、矢印Aで示すように、投射光62bが遮断されている場合はセーフ信号を提供する。また、検知部62は、矢印Bで示すように、投射光62bが遮断されていない場合、アンセーフ信号を提供する。
図7の例では、投射光62bはY軸方向に投射されているが、投射光62bはZ軸方向に投射されてもよい。
【0060】
本実施形態では、2つの可動部53に対応する2つの検知部62が、走行範囲外領域51eに設けられている。2つの検知部62は、2つの可動部53が走行範囲外領域51eに位置する場合に、それぞれセーフ信号を制御部18に提供する。制御部18は、2つの可動部53のいずれかからアンセーフ信号を受信している間、第1搬送手段14および第2搬送手段16を停止させる。制御部18は、2つの可動部53の両方からセーフ信号を受信している間、第1搬送手段14および第2搬送手段16の動作を許可する。
【0061】
自動倉庫システム100の搬入・搬出動作を説明する。搬入時には、倉庫外部からフォークリフトなどによって、自動倉庫システム100の入庫部(不図示)に荷12が搬入される。制御部18は、ユーザからの操作に基づいて、入庫部に搬入された荷12を所定の保管部26に移送するように第1搬送手段14および第2搬送手段16を制御する。また、搬出時には、制御部18は、ユーザからの操作に基づいて、所定の保管部26の荷12を出庫部(不図示)に移送するように第1搬送手段14および第2搬送手段16を制御する。
【0062】
制御部18は、搬入、搬出の際、荷12を移送する前に、2つの可動部53が走行範囲外領域51eに位置するか否かを判定する。具体的には、制御部18は、2つの検知部62からセーフ信号を受信してるか否かを判定する。2つの検知部62からセーフ信号を受信してる場合、制御部18は、第1搬送手段14および第2搬送手段16を動作を許可する。いずれかの検知部62からアンセーフ信号を受信した場合、制御部18は、第1搬送手段14および第2搬送手段16を停止させる。制御部18は、移送中であってもアンセーフ信号を受信したら、第1搬送手段14および第2搬送手段16を停止させる。
【0063】
このように動作することにより、安全帯支持機構50と荷12との干渉を防止することが可能になる。また、作業員8が走行範囲内領域51jにいるときは、可動部53も走行範囲内領域51jにあるため、アンセーフ信号が提供され、第1搬送手段14および第2搬送手段16は停止して作業員8との干渉を防げる。
【0064】
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明した。前述した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施形態の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、請求の範囲に規定された発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態の」「実施形態では」等との表記を付して説明しているが、そのような表記のない内容に設計変更が許容されないわけではない。
【0065】
(変形例)
以下、変形例を説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
【0066】
実施形態の説明では、第2搬送手段16の第2移動路47に沿って延伸部材51が延在する例を示したが、これに限定されない。安全帯を支持するための延伸部材は、第1搬送手段14の第1移動路46に沿って延設されてもよく、当該延伸部材は、延伸部材51と同様の特徴を備えてもよい。
【0067】
実施形態の説明では、第2搬送手段16の移動路に第2レール44が設けられる例を示したが、これに限定されない。例えば、第2搬送手段16は、レールのない移動路を走行するものであってもよい。
【0068】
実施形態の説明では、延伸部材51が上側部材68に固定される例を示したが、これに限定されない。例えば、延伸部材51は、棚部22の壁面に固定されてもよい。
【0069】
実施形態の説明では、延長部材63の下端が作業員8の標準的な腰の高さと目の高さとの間の範囲に位置する例を示したが、これに限定されない。例えば、延長部材63の下端は、腰の高さよりも低くてもよいし、目の高さよりも高くてもよい。
【0070】
実施形態の説明では、延長部材63が可撓性を有する例を示したが、延長部材63は、非可撓性であってもよい。
【0071】
実施形態の説明では、走行範囲外領域51eが延伸部材51の一方の延伸端に設けられる例を示したが、走行範囲外領域51eは、延伸部材51の両方の延伸端に設けられてもよい。
【0072】
これらの各変形例は、実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0073】
上述した各実施形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【符号の説明】
【0074】
12 荷、 14 第1搬送手段、 16 第2搬送手段、 22 棚部、 23a 間口、 26 保管部、 46 第1移動路、 47 第2移動路、 50 安全帯支持機構、 51 延伸部材、 51e 走行範囲外領域、 51j 走行範囲内領域、 51k 固定部材、 53 可動部、 57 抵抗増大部、 60 安全帯、 62 検知部、 63 延長部材、 100 自動倉庫システム。