(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
E06B 1/56 20060101AFI20240814BHJP
E06B 1/70 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
E06B1/56 B
E06B1/70
(21)【出願番号】P 2020188971
(22)【出願日】2020-11-12
【審査請求日】2023-05-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日 令和2年11月6日 ウェブサイトのアドレス http://potal.ykkap.co.jp/vivisimo/Default.php http://potal.ykkap.co.jp/wps/myportal/ProductSearch/List/Detail/4b6am5omctr5/!ut/p/z1/hY_LCsIwEEW_qElqbazLKEipCYJgG7ORtKQP-0iIQdCvN4pb6-wucy5zBgrIoZjkvWuk6_QkB5_PAl9SEuI02SN6wDRBhOX5LiNhxKIYFv8A4dfoxxAEsw8w0_cGC8u2rIHCSNcG3VRryJcllmOsx8pZ77DxTDwo55nwXSBTGSU-WFUrqyxo9c1BbrSTA3j0vTSg0uBqvLyYPU9Xf4A1_gIzH5qRP6k6FUF_JC-v42AI/dz/d5/L2dBISEvZ0FBIS9nQSEh/ 開催日 令和2年11月5日 集会名 リフォーム新商品プレゼン YKK AP株式会社主催、オンライン会議 開催日 令和2年10月28日 集会名 埼玉MADOショップエリア部会(埼玉支社) YKK AP株式会社主催、オンライン会議 開催日 令和2年10月21日 MADOショップ東北・関東信越コラボミーティング YKK AP株式会社主催、オンライン会議 発行日 令和2年10月5日 刊行物かんたんドアリモ 玄関引戸 業務用カタログ、 第7頁、第133頁 ウェブサイトの掲載日 令和2年10月5日 ウェブサイトのアドレス http://www.ykkap.co.jp/ https://webcatalog.ykkap.co.jp/iportal/cv.do?c=9054200000&pg=1&v=YKKAPDC1&d=pro
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 絢佳
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-139700(JP,A)
【文献】特開2009-002078(JP,A)
【文献】特開2018-071254(JP,A)
【文献】特開2014-185496(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 1/00-1/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
躯体に支持される枠体と、前記枠体に開閉可能に配設される障子とを備え、
前記枠体の下枠は、下枠本体と、前記下枠本体の上部に配設される上層部材とを備えて構成され、
前記上層部材は、前記下枠本体において少なくとも前記障子の下面に対向する部分から前記下枠本体の室外に臨む部分までの間を一連として覆うものであり、
前記下枠本体には、前記上層部材によって覆われる位置に上下方向に沿って調整ネジ孔が設けられ、前記調整ネジ孔は見込み方向に並設され、前記調整ネジ孔のそれぞれに下方に向けて調整ネジが螺合されていることを特徴とする建具。
【請求項2】
前記障子は下枠の延在方向に沿ってスライド可能に支持されたものであり、
前記上層部材には、前記障子のスライドをガイドするレール部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記下枠本体は、前記調整ネジが螺合される調整用板部と、前記調整用板部の上方を覆うように配置され、前記調整ネジに対応する部分に調整ネジ挿通孔を有した主板部とを有し、前記主板部の上面に前記上層部材が重ねた状態で配設されていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具に関する。
【背景技術】
【0002】
建具には、枠体を躯体に支持させる際の位置決めを容易に行うことができるように下枠に調整ネジ等の調整部材を備えるものがある。この種の建具では、枠体を躯体に装着した状態で調整部材の螺合位置を上下に調整すれば、下枠を介して枠体の姿勢を変更することができ、躯体に対して枠体を所望の姿勢で配置することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、調整部材を調整するには、下枠の上面側から作業を行う必要がある。このため、この種の建具では、調整部材が外部から容易に視認される懸念がある。特許文献1に記載されたものでは、調整部材の上部がカバー材によって覆われているため、調整部材が直接外部に露出する事態を防止することは可能である。しかしながら、特許文献1のカバー材は、障子よりも室外側において下枠に係合される構成である。このため、特許文献1にあっては、下枠とカバー材との接合部分が下枠の全長にわたって外部に露出された状態となり、外観品質の点では必ずしも好ましいとはいえない。しかも、下枠とカバー材とは、室内側の接合部分が室外側において最も上方に突出した構成となっている。このため、特許文献1に記載されたものでは、下枠とカバー材との接合部分に外力を受け易く、カバー材が容易に脱落する事態を招来する懸念もある。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みて、外観品質を損なうことなく躯体に対して容易に位置決めを行うことのできる建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る建具は、躯体に支持される枠体と、前記枠体に開閉可能に配設される障子とを備え、前記枠体の下枠は、下枠本体と、前記下枠本体の上部に配設される上層部材とを備えて構成され、前記上層部材は、前記下枠本体において少なくとも前記障子の下面に対向する部分から前記下枠本体の室外に臨む部分までの間を一連として覆うものであり、前記下枠本体には、前記上層部材によって覆われる位置に上下方向に沿って調整ネジ孔が設けられ、前記調整ネジ孔は見込み方向に並設され、前記調整ネジ孔のそれぞれに下方に向けて調整ネジが螺合されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上層部材によって覆われる位置に調整部材を設けるようにしているため、調整部材が直接外部から視認される懸念はない。しかも、上層部材は、下枠本体において障子の下面に対向する部分から室外に臨む部分までの間を一連に覆うものである。このため、上層部材と下枠本体との室内側の接合部分が室外に現れる事態を防止でき、外観品質の点で有利となるばかりか、外力の影響を受け難いため、下枠本体から上層部材が容易に脱落する事態を招来する懸念もない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態1である建具の要部を示す縦断面図である。
【
図2】
図1に示した建具の要部を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示した建具の下枠を示す平面図である。
【
図4】
図1に示した建具を支持する躯体を示すもので、(a)は既設の下枠を取り外す以前の状態の要部縦断面図、(b)は既設の下枠を取り外した状態の要部縦断面図である。
【
図5】既設の下枠を取り外した躯体に新たな枠体を仮設置した状態の要部縦断面図である。
【
図6】既設の下枠を取り外した躯体に新たな枠体を仮設置した状態の要部斜視図である。
【
図7】躯体に仮設置した下枠の下枠本体に調整部材を螺合した状態の要部縦断面図である。
【
図8】躯体に仮設置した下枠の下枠本体に調整部材を螺合した状態の要部斜視図である。
【
図9】調整部材によって下枠本体の位置調整を行っている状態の要部縦断面図である。
【
図10】位置調整後の下枠本体に上層部材を取り付ける状態の要部縦断面図である。
【
図11】位置調整後の下枠本体に上層部材を取り付ける状態の要部斜視図である。
【
図12】本発明の実施の形態2である建具を示すもので、(a)は既設の下枠を残した躯体に新たな枠体を仮設置した状態の要部縦断面図、(b)は(a)とは異なる位置で破断した要部縦断面図である。
【
図13】躯体に仮設置した下枠の下枠本体に調整部材を螺合した状態の要部縦断面図である。
【
図14】位置調整後の下枠本体に取付ネジ及び上層部材を取り付けた状態の要部縦断面図である。
【
図15】本発明の
参考例である建具の枠体を、既設の下枠を残した躯体に仮設置した状態の要部縦断面図である。
【
図16】躯体に仮設置した下枠の下枠本体に調整部材を螺合した状態の要部縦断面図である。
【
図17】位置調整後の下枠本体に取付ネジ及び上層部材を取り付けた状態の要部縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下においては便宜上、見込み方向及び見付け方向という用語を用いる。見込み方向とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面については見込み面と称する場合がある。見付け方向とは、下枠等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。縦枠等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を見付け方向という。見付け方向に沿った面については、見付け面と称する場合がある。
【0010】
(実施の形態1)
図1及び
図2は、本発明の実施の形態1である建具の下枠部分を示すものである。ここで例示する建具は、枠体10に対して障子である2枚の扉体1,2及び室内側の網戸3がそれぞれ下枠11の延在方向に沿ってスライド可能に配設された玄関引き戸である。本実施の形態1では特に、既設の枠体を残した状態の躯体Bに対して新たに設置した改修用の玄関引き戸を例示している。但し、図には明示していないが、実施の形態1で説明する改修工法は、後述するように、既設の枠体の下枠C(
図4参照)については躯体Bとなる土間B1から取り外した状態とし、既設の枠体の上枠及び左右の縦枠のみを躯体Bに残した状態で新たな枠体10を設置するものである。以下、土間B1に支持させる新たな枠体10の下枠11について詳細に説明し、併せて本願発明の特徴部分について説明する。なお、以下の説明においては、躯体Bに取り付けられた状態の姿勢でそれぞれの構成要素の方向を特定することとする。
【0011】
新たな枠体10の下枠11は、土間B1とポーチB2との間に設けられるもので、下枠本体20及びレールプレート(上層部材)30を備えて構成してある。下枠本体20は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、長手に沿った全長にわたってほぼ一様の断面形状を有するように構成してある。本実施の形態1では、主板部21及び調整用板部22を一体に成形した下枠本体20を適用している。
【0012】
主板部21は、長方形の平板状を成すもので、枠体10の見込み方向に沿った寸法とほぼ等しい寸法に形成してある。主板部21の室内側に位置する縁部には、上下方向に沿って延在した当接板部23が一体に設けてある。当接板部23には、室外に臨む見付け面において主板部21よりも上方に位置する部分に長手に沿って突起部23aが設けてある。主板部21と突起部23aとの隙間は、後述のレールプレート30を構成するカバー板部31を収容することのできる寸法に形成してある。また、主板部21の室外側に位置する縁部には、折返し壁部24が一体に設けてある。折返し壁部24は、主板部21の縁部から下方に向けてほぼ直角に延在した後、室内側に向けてさらにほぼ直角に屈曲することによって構成してある。折返し壁部24の下端面は、当接板部23の下端とほぼ同じ高さとなっている。
【0013】
調整用板部22は、平板状を成し、主板部21の下面から離隔した位置において主板部21とほぼ平行となるように配設したもので、主板部21のほぼ全長にわたる部分に設けてある。本実施の形態1では、互いの間に隙間を確保するとともに、当接板部23との間及び折返し壁部24との間にもそれぞれ隙間を確保した位置に室外側の調整用板部22A及び室内側の調整用板部22Bが設けてある。室外側の調整用板部22A及び室内側の調整用板部22Bは、それぞれ両側の縁部に主板部21との接続壁部25が設けてあり、主板部21からほぼ同じ距離となる位置に設けてある。主板部21と接続壁部25との連結部分には、それぞれビスホール26が設けてある。これらのビスホール26は、縦枠12との間を連結する連結ネジ(図示せず)を螺合するためのものである。
【0014】
図からも明らかなように、下枠本体20には、調整用板部22に調整ネジ孔22aが設けてあるとともに、主板部21に調整ネジ挿通孔21aが設けてある。調整ネジ孔22aは、内周面にネジ溝を有した上下に沿う貫通孔であり、調整ネジ(調整部材)27を螺合することが可能である。本実施の形態1の下枠本体20には、室外側の調整用板部22Aにおいて室外側の接続壁部25に近接した部分及び室内側の調整用板部22Bにおいて室内側の接続壁部25に近接した部分にそれぞれ調整ネジ孔22aが形成してある。室外側の調整ネジ孔22aと室内側の調整ネジ孔22aとは、互いに対となるものであり、見込み方向に沿った同一の直線上に中心が位置するように配置してある。下枠本体20には、この対となる2つの調整ネジ孔22a,22aが長手に沿った複数箇所に形成してある。調整ネジ挿通孔21aは、調整ネジ27の頭部27a及び螺合工具の先端部を挿通可能とする内径を有した上下に沿う貫通孔であり、個々の調整ネジ孔22aに対応した位置に形成してある。
【0015】
レールプレート30は、ステンレス鋼等の薄板を適宜加工することによって構成したもので、カバー板部31及びレール構成部32を有している。カバー板部31は、室外側に位置する縁部を下方に向けてほぼ直角に屈曲した一枚の平板状を成すもので、主板部21において上面21bのほぼ全面及び折返し壁部24の室外に臨む見付け面24aのほぼ全面を覆い隠すことのできる大きさに形成してある。換言すれば、レールプレート30は、枠体10に扉体1,2が吊り込まれた場合に、扉体1,2の下面に対向する部分から室外側の縁部までの間を一連として覆うものである。レール構成部32は、一枚の鋼板を適宜折り曲げることによって構成したもので、3つのレール部32a、2つの仕切り板部32b、5つの基底板部32cが一体に成形してある。レール部32aは、上述した扉体1,2及び網戸3のスライドをガイドするための突出部分である。レール部32aの突出高さは互いにほぼ等しい。最も室内側に位置するレール部32aは、網戸3をガイドするものである。この網戸3をガイドするレール部32aは、扉体1,2をガイドするレール部32aよりも小さい幅となるように形成してある。仕切り板部32bは、3つのレール部32aの相互間に設けた突出部分である。仕切り板部32bの突出高さは、互いにほぼ等しく、レール部32aよりもわずかに小さい。基底板部32cは、互いにほぼ同一の高さとなる位置においてほぼ水平に延在する平板状部分であり、レール部32aと仕切り板部32bとの間となる部分及び室外側のレール部32aよりもさらに室外側に位置する部分に設けてある。
図3に示すように、このレール構成部32は、長手に沿った寸法及び見込み方向に沿った寸法がいずれもカバー板部31よりも小さく構成してあり、3つのレール部32aがカバー板部31の長手に沿い、かつ上方に突出する状態で、基底板部32cを介してカバー板部31の上面に溶着、あるいは接着して固定してある。
【0016】
上述の下枠11を備えた新たな建具を躯体Bに設置する場合には、まず、既設の建具から障子を取り外し、さらに
図4に示すように、既設の下枠Cを取り外すとともに、土間B1の一部を切り欠いて新たな下枠11を設置するための設置面Fを形成しておく。
【0017】
一方、新たな建具については、下枠11の両側にそれぞれ縦枠12を取り付けるとともに、縦枠12の上端部間に上枠(図示せず)を取り付けて四周枠組みして枠体10を構成しておく。すなわち、
図5に示すように、縦枠12を介して下枠本体20のビスホール26に連結ネジ(図示せず)を螺合することにより、下枠本体20の両端部に縦枠12を連結した状態とする。
【0018】
図からも明らかなように、この時点で枠体10として枠組みするのは下枠本体20のみであり、レールプレート30は下枠本体20から取り外した状態である。また下枠本体20には、支持金具40を取り付けておく。支持金具40は、例えば、ステンレス鋼等の厚板を折り曲げることによって構成したもので、それぞれ平板状を成す支持基板部41と、支持基板部41の両側縁部からほぼ直角となる方向に延在した取付板部42及び支持板部43を有している。取付板部42及び支持板部43は、支持基板部41から互いに反対側に向けてほぼ平行となるように延在したものである。この支持金具40は、取付板部42を介して下枠本体20の調整用板部22にネジ45を螺合することにより、支持板部43が室外側に延在した状態で下枠本体20の複数箇所に固定された状態となる。支持金具40を取り付ける位置は、調整ネジ孔22aに螺合する調整ネジ27に干渉しない位置である。
【0019】
下枠本体20に支持金具40を取り付けた状態においては、支持板部43が設置面Fに当接した状態で枠体10を躯体Bに仮設置する。この状態から、
図5~
図8に示すように、調整ネジ挿通孔21aを介してそれぞれの調整ネジ孔22aに調整ネジ27を螺合し、調整ネジ27の螺合位置を調整すると、調整用板部22の下面からの調整ネジ27の突出長さが変化する。従って、調整ネジ27の先端部が設置面Fに当接する一方、支持金具40が設置面Fから離隔した状態で調整ネジ27の螺合位置を調整すれば、
図9に示すように、設置面Fに対して下枠本体20の相対位置が変化することになり、枠体10の高さ位置や水平度等の姿勢を所望の状態とすることができる。図示の例では、当接板部23が土間B1の段差面B3に当接した状態で主板部21の上面21bが土間B1の上面B4よりも低い高さ位置においてほぼ水平となるように下枠本体20の高さ位置及び姿勢が調整された状態となっている。
【0020】
枠体10の高さ位置及び姿勢が所望の状態となった後においては、
図10及び
図11に示すように、土間B1と下枠本体20との間の空間にモルタルMを充填すれば、土間B1に下枠本体20を支持させることができる。また、主板部21の上面21bに、カバー板部31を介してネジ35を螺合することにより、主板部21の上面21bに重ねるようにレールプレート30を固定すれば、枠体10にレール部32aを設けることができる。従って、その後に枠体10に扉体1,2及び網戸3を吊り込めば、躯体Bに新たな建具が設置された状態となる。
【0021】
上述したように、下枠本体20において調整ネジ27が装着される調整ネジ挿通孔21aは、主板部21の上面21bに開口するものである。従って、この建具によれば、調整ネジ27を螺合して枠体10の高さ位置や姿勢を調整する作業を容易に実施することが可能である。しかも、調整ネジ27が螺合する調整用板部22は、調整ネジ挿通孔21aが形成された主板部21よりも下方に配置されたものである。従って、調整ネジ27の螺合位置に関わらず、主板部21の上面21bが平坦に維持される。これにより、調整ネジ27の調整後においては、下枠本体20の調整ネジ挿通孔21aを覆うようにレールプレート30を隙間なく取り付けることができ、調整ネジ挿通孔21aや調整ネジ27を覆い隠すことができる。さらに、レールプレート30は、主板部21において上面21bのほぼ全面及び折返し壁部24の室外に臨む見付け面のほぼ全面を覆い隠すものである。このため、レールプレート30と下枠本体20との室内側の接合部分が境界線となって室外に現れる事態を防止でき、外観品質の点で有利となるばかりか、外力の影響を受け難いため、下枠本体20からレールプレート30が容易に脱落する事態を招来する懸念もない。なお、カバー板部31として室外側に位置する縁部を下方に向けて屈曲したものを適用しているため、主板部21の室外に臨む見付け面を覆うことができるが、本発明はこれに限定されない。カバー板部31は、主板部21の上面21bにおいて扉体1,2の下面に対向する部分から室外側の縁部までの間を一連に覆うものであれば十分である。
【0022】
(実施の形態2)
上述した実施の形態1では、既設の下枠Cを土間B1から取り外した状態で新たな枠体10を設置する例を示しているが、
図12~
図14に示す実施の形態2のように、土間B1に既設の下枠Cを残した状態で設置することも可能である。なお、実施の形態2で例示する下枠11は、実施の形態1で適用した下枠11と同様の構成を有した下枠本体20及びレールプレート30を備えたものである。但し、
図12(a)及び
図12(b)に示すように、実施の形態2の下枠本体20には、調整ネジ挿通孔21a及び調整ネジ孔22aに加え、下枠11を土間B1に固定する取付ネジ50を装着するための取付ネジ挿通孔22b及び工具挿入孔21cが設けてある。取付ネジ挿通孔22bは、取付ネジ50のネジ軸部50aよりも大きく、頭部50bよりも小さい内径を有した上下に沿う貫通孔であり、調整用板部22に形成してある。本実施の形態2の下枠本体20には、室外側の調整用板部22A及び室内側の調整用板部22Bにおいてそれぞれ調整ネジ孔22aに並設される位置に取付ネジ挿通孔22bが形成してある。工具挿入孔21cは、取付ネジ50の頭部50b及び螺合工具の先端部を挿通可能とする内径を有した上下に沿う貫通孔であり、主板部21において個々の取付ネジ挿通孔22bに対応した位置に形成してある。
【0023】
図からも明らかなように、新たな建具の下枠11は、既設の下枠Cよりも見込み方向に沿った寸法が大きく構成してある。下枠本体20の室内側に設けた調整ネジ挿通孔21a、調整ネジ孔22a、取付ネジ挿通孔22b及び工具挿入孔21cは、既設の下枠Cに対応した位置に設けてあり、室外側に設けた調整ネジ挿通孔21a、調整ネジ孔22a、取付ネジ挿通孔22b及び工具挿入孔21cは、既設の下枠Cを超えた土間B1の設置面Fに対応した位置に設けてある。
【0024】
実施の形態2においても、
図12に示すように、新たな建具については四周枠組みして枠体10を構成し、この状態から下枠本体20が既設の下枠C及び設置面Fに当接した状態で枠体10を躯体Bに仮設置する。実施の形態2においては、実施の形態1で適用した支持金具40を下枠本体20に取り付ける必要はない。この時点で枠体10として枠組みするのは下枠本体20のみであり、レールプレート30は下枠本体20から取り外した状態である。
【0025】
次いで、
図13に示すように、この状態から調整ネジ挿通孔21aを介してそれぞれの調整ネジ孔22aに調整ネジ(調整部材)27′を螺合し、調整ネジ27′の螺合位置を調整して枠体10の高さ位置や姿勢を所望の状態とする。図からも明らかなように、実施の形態2においては、支持金具40を適用しないため、調整ネジ27′の頭部27aが主板部21の上面21bを超えて上方に突出しないように、実施の形態1よりもネジ軸部の長さが短い調整ネジ27′を適用している。
【0026】
枠体10の高さ位置及び姿勢が所望の状態となった後においては、
図14に示すように、工具挿入孔21c及び取付ネジ挿通孔22bを介して土間B1に取付ネジ50を螺合させれば、土間B1に下枠本体20を支持させることができる。また、主板部21の上面21bにカバー板部31を介してネジ35を螺合することにより、主板部21の上面21bに重ねるようにレールプレート30を固定すれば、枠体10にレール部32aを設けることができる。従って、その後に枠体10に扉体1,2及び網戸3を吊り込めば、躯体Bに新たな建具が設置された状態となる。なお、図中の符号Sは、スペーサである。
【0027】
この実施の形態2においても、下枠本体20において調整ネジ27′が装着される調整ネジ挿通孔21aは、主板部21の上面21bに開口するものである。また、下枠本体20において取付ネジ50が装着される工具挿入孔21cは、主板部21の上面21bに開口するものである。従って、この建具によれば、調整ネジ27′を螺合して枠体10の高さ位置や姿勢を調整する作業を容易に実施することが可能であるとともに、取付ネジ50を螺合して下枠11を固定する作業も容易に実施可能である。しかも、調整ネジ27′が螺合する調整用板部22は、調整ネジ挿通孔21aが形成された主板部21よりも下方に配置されたものである。同様に、取付ネジ50の頭部50bが当接する調整用板部22は、工具挿入孔21cが形成された主板部21よりも下方に配置されたものである。従って、調整ネジ27′や取付ネジ50の螺合位置に関わらず、主板部21の上面21bが平坦に維持される。これにより、調整ネジ27′の調整後及び取付ネジ50の螺合後においては、下枠本体20の調整ネジ挿通孔21a及び工具挿入孔21cを覆うようにレールプレート30を隙間なく取り付けることができ、調整ネジ挿通孔21a及び調整ネジ27′や工具挿入孔21c及び取付ネジ50を覆い隠すことができる。さらに、レールプレート30は、主板部21において上面21bのほぼ全面及び折返し壁部24の室外に臨む見付け面のほぼ全面を覆い隠すものである。このため、レールプレート30と下枠本体20との室内側の接合部分が境界線となって室外に現れる事態を防止でき、外観品質の点で有利となるばかりか、外力の影響を受け難いため、下枠本体20からレールプレート30が容易に脱落する事態を招来する懸念もない。なお、実施の形態1と同様、カバー板部31としては必ずしも主板部21の見付け面を覆う必要はなく、主板部21の上面21bにおいて扉体1,2の下面に対向する部分から室外側の縁部までの間を一連に覆うものであれば良い。
【0028】
(
参考例)
上述したように実施の形態1及び実施の形態2では、枠体10に対して扉体1,2等の障子が下枠11の延在方向に沿ってスライド可能に配設された引き戸を例示している。しかしながら、本発明は必ずしも引き戸である必要はなく、
図15~
図17に示す
参考例のように、扉体5がヒンジ(図示せず)によって面外方向に開閉可能に支持されたドアであっても良い。
参考例で例示するドアも、既設の枠体をすべて残した状態の躯体Bに対して新たに設置する改修用のものである。以下、新たな枠体110の下枠111について詳細に説明し、併せて本願発明の特徴部分について説明する。なお、以下の説明については、建具として躯体Bに取り付けられた状態の姿勢でそれぞれの構成要素の方向を特定することとする。
【0029】
新たな枠体110の下枠111は、土間B1とポーチB2との間に設けられるもので、下枠本体120及びカバープレート(上層部材)130を備えて構成してある。下枠本体120は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、長手に沿った全長にわたってほぼ一様の断面形状を有するように構成してある。本参考例では、別体に成形した主板部121及び調整用板部122を備えた下枠本体120を適用している。
【0030】
主板部121は、ほぼ水平に延在する長方形の平板状を成すものである。この主板部121には、室外側の縁部に見付け延在ヒレ部123が一体に設けてあるとともに、室内側の縁部に戸当りヒレ部124、連結ヒレ部125及び当接ヒレ部126が一体に設けてある。見付け延在ヒレ部123は、主板部121の縁部から下方に向けてほぼ直角に延在したものである。より詳細に説明すると、見付け延在ヒレ部123の上縁部は、室内側に向けて屈曲した後に鉛直上方に延在しており、室外に臨む見付け面123aの上縁部に係合溝123bを構成している。見付け延在ヒレ部123の室内側となる部分には、室内側に向けて複数のリブ123cが設けてある。戸当りヒレ部124は、主板部121の縁部から上方に向けてほぼ直角に延在したものである。戸当りヒレ部124の室外に臨む部分には、扉体5との間の水密性を確保するためのシール部材140が装着してある。連結ヒレ部125は、戸当りヒレ部124の室内に臨む見付け面の中間部から室内に向けてほぼ水平に延在したものである。当接ヒレ部126は、連結ヒレ部125の室内側に位置する縁部から上下に沿ってほぼ鉛直に延在したもので、戸当りヒレ部124に対向するように構成してある。主板部121において室外側に位置する部分の下面及び連結ヒレ部125の下面には、それぞれビスホール127が設けてある。これらのビスホール127は、縦枠112との間を連結する連結ネジ(図示せず)を螺合するためのものである。
【0031】
調整用板部122は、長方形の平板状を成す調整基板部122aと、調整基板部122aの上面から突出した係合突条122bと、調整基板部122aの室外側縁部に設けた係合板部122cとを一体に成形したものである。係合突条122bは、調整基板部122aの上面から上方に突出したもので、突出端部が膨らむように構成してある。この係合突条122bは、主板部121の室外側に設けたビスホール127に対してその端面から挿入することにより、調整基板部122aを主板部121の下方において互いに平行となるように係止させるものである。係合板部122cは、調整基板部122aの縁部から上方に突出した後に室外に向けて屈曲し、さらに上方に突出したものである。この係合板部122cは、係合突条122bをビスホール127に挿入した場合に、見付け延在ヒレ部123のリブ123c及び主板部121の裏面に係合するものである。
【0032】
図からも明らかなように、下枠本体120には、調整用板部122の調整基板部122aに調整ネジ孔122dが設けてあるとともに、主板部121に調整ネジ挿通孔121aが設けてある。調整ネジ孔122dは、内周面にネジ溝を有した上下に沿う貫通孔であり、調整ネジ(調整部材)128を螺合することが可能である。本参考例の下枠本体120には、調整用板部122において主板部121のビスホール127よりも室内側となる部分に調整ネジ孔122dが形成してある。図には明示していないが、下枠本体120には、調整ネジ孔122dが長手に沿った複数箇所に形成してある。調整ネジ挿通孔121aは、調整ネジ128の頭部128a及び螺合工具の先端部を挿通可能とする内径を有した上下に沿う貫通孔であり、個々の調整ネジ孔122dに対応した位置に形成してある。
【0033】
図には明示していないが、実施の形態2と同様、下枠本体120には、下枠111を土間B1に固定する取付ネジ150(
図16参照)を装着するための取付ネジ挿通孔及び工具挿入孔も設けてある。取付ネジ挿通孔は、取付ネジ150のネジ軸部150aよりも大きく、頭部150bよりも小さい内径を有した上下に沿う貫通孔であり、調整用板部122に形成してある。本
参考例の下枠本体120には、調整ネジ孔122dに並設される位置に取付ネジ挿通孔が形成してある。工具挿入孔は、取付ネジ150の頭部150b及び螺合工具の先端部を挿通可能とする内径を有した上下に沿う貫通孔であり、主板部121において個々の取付ネジ挿通孔に対応した位置に形成してある。
【0034】
カバープレート130は、ステンレス鋼等の薄板を適宜加工することによって構成したもので、主板部121の上面121bに対して室外側の過半部を覆うことのできる大きさに構成してある。より具体的には、枠体110に吊り込まれた扉体5が閉じた場合、つまり扉体5が戸当りヒレ部124のシール部材140に当接した場合に、扉体5の下面に対向する部分から室外側に位置する縁部までの間を一連に覆うことができるように、カバープレート130の寸法が設定してある。カバープレート130の室内側に位置する縁部は、下枠本体120との境界部分がシール部材140によって覆われた状態となる。カバープレート130の室外側に位置する縁部には、折返し係合部131が設けてある。折返し係合部131は、カバープレート130の縁部を下方に向けて90°以上折り曲げることによって構成したもので、先端部が室内側に向けて延在している。この折返し係合部131は、カバープレート130を下枠本体120の主板部121に当接させた際に係合溝123bに係合することのできるように寸法が設定してある。
【0035】
上述の下枠111を備えた新たな建具を躯体Bに設置する場合には、まず、既設の建具から障子を取り外し、枠体を残した状態とする。
【0036】
一方、新たな建具については、下枠111の両側にそれぞれ縦枠112を取り付けるとともに、縦枠112の上端部間に上枠(図示せず)を取り付けて四周枠組みして枠体110を構成し、この状態から
図15に示すように、下枠本体120が既設の下枠Cに当接した状態で枠体110を躯体Bに仮設置する。
参考例においても、下枠本体120に支持金具40を取り付ける必要はない。この時点で枠体110として枠組みするのは下枠本体120のみであり、カバープレート130は下枠本体120から取り外した状態である。この状態から、
図16に示すように、調整ネジ挿通孔121aを介してそれぞれの調整ネジ孔122dに調整ネジ128を螺合し、調整ネジ128の螺合位置を調整して枠体110の高さ位置や姿勢を所望の状態とする。
【0037】
枠体110の高さ位置及び姿勢が所望の状態となった後においては、
図17に示すように、工具挿入孔及び取付ネジ挿通孔を介して土間B1に取付ネジ150を螺合させる。さらに、下枠本体120の連結ヒレ部125及び既設の下枠Cを介して土間B1に副取付ネジ151を螺合させれば、土間B1に下枠本体120を支持させることができる。
【0038】
この状態から主板部121の上面121bにネジ135を螺合することにより、主板部121の上面121bに重ねるようにカバープレート130を固定すれば、主板部121に設けた調整ネジ挿通孔121a及び調整ネジ128を覆い隠すことができるとともに、取付ネジ挿通孔及び取付ネジ150を覆い隠すことができる。カバープレート130を取り付けるネジ135は、カバープレート130の室内側に位置する部分に螺合してあり、扉体5が閉じた場合に下面に覆われた状態となる。連結ヒレ部125に螺合した副取付ネジ151については、その上部に弾性材から成る沓摺り160を装着することによって覆い隠された状態となる。その後に枠体110に扉体5を吊り込めば、躯体Bに新たな建具が設置された状態となる。
【0039】
この参考例においても、下枠本体120において調整ネジ128が装着される調整ネジ挿通孔121aは、主板部121の上面121bに開口するものである。また、下枠本体120において取付ネジ150が装着される工具挿入孔は、主板部121の上面121bに開口するものである。従って、この建具によれば、調整ネジ128を螺合して枠体110の高さ位置や姿勢を調整する作業を容易に実施することが可能であるとともに、下枠111を固定する作業も容易に実施可能である。しかも、調整ネジ128が螺合する調整用板部122は、調整ネジ挿通孔121aが形成された主板部121よりも下方に配置されたものである。従って、調整ネジ128の螺合位置に関わらず、主板部121の上面121bが平坦に維持される。これにより、調整ネジ128の調整後においては、下枠本体120の調整ネジ挿通孔121aを覆うようにカバープレート130を隙間なく取り付けることができ、調整ネジ挿通孔121aや調整ネジ128を覆い隠すことができる。さらに、カバープレート130は、主板部121において閉じた状態の扉体5の下面に対向する部分から室外側に位置する縁部までの間を一連に覆い隠すものである。このため、カバープレート130と下枠本体120との室内側の接合部分が境界線となって室外に現れる事態を防止でき、外観品質の点で有利となるばかりか、外力の影響を受け難いため、下枠本体120からカバープレート130が容易に脱落する事態を招来する懸念もない。なお、カバープレート130としては、必ずしも折返し係合部131を有したものである必要はなく、扉体5の下面に対向する部分から室外側の縁部までの間を一連に覆うものであれば良い。
【0040】
なお、上述した実施の形態では、いずれも改修用の建具を例示しているが、必ずしもこれに限定されず、既設の枠体が無い状態の躯体に取り付けるための建具であってももちろん良い。また、建具を設置する箇所としては、必ずしも玄関である必要はない。
【0041】
以上のように、本発明に係る建具は、躯体に支持される枠体と、前記枠体に開閉可能に配設される障子とを備え、前記枠体の下枠は、下枠本体と、前記下枠本体の上部に配設される上層部材とを備えて構成され、前記上層部材は、前記下枠本体において少なくとも前記障子の下面に対向する部分から前記下枠本体の室外に臨む部分までの間を一連として覆うものであり、前記下枠本体には、前記上層部材によって覆われる位置に上下方向に沿って調整部材が螺合されていることを特徴としている。
この発明によれば、上層部材によって覆われる位置に調整部材を設けるようにしているため、調整部材が直接外部から視認される懸念はない。しかも、上層部材は、下枠本体において障子の下面に対向する部分から室外に臨む部分までの間を一連に覆うものである。このため、上層部材と下枠本体との室内側の接合部分が室外に現れる事態を防止でき、外観品質の点で有利となるばかりか、外力の影響を受け難いため、下枠本体から上層部材が容易に脱落する事態を招来する懸念もない。
【0042】
また本発明は、上述した建具において、前記障子は下枠の延在方向に沿ってスライド可能に支持されたものであり、前記上層部材には、前記障子のスライドをガイドするレール部が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、障子のスライドをガイドするために必要となるレール部を上層部材として用いているため、部品点数が増える事態を招来することがない。
【0043】
また本発明は、上述した建具において、前記障子は、前記枠体の面外方向に移動するように支持されるものであり、前記下枠本体は、取付ネジによって前記躯体に支持され、前記上層部材は、平板状を成し、前記取付ネジを覆うように設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、下枠本体の取付ネジを覆うために必要となるものを上層部材としてとして用いているため、部品点数が増える事態を招来することがない。
【0044】
また本発明は、上述した建具において、前記下枠本体は、前記調整部材が螺合される調整用板部と、前記調整用板部の上方を覆うように配置され、前記調整部材に対応する部分に調整ネジ挿通孔を有した主板部とを有し、前記主板部の上面に前記上層部材が重ねた状態で配設されていることを特徴としている。
この発明によれば、調整部材の螺合位置に関わらず、主板部の上面に接した状態で上層部材を配設することが可能となる。
【符号の説明】
【0045】
1,2 扉体、3 網戸、5 扉体、10,110 枠体、11,111 下枠、20,120 下枠本体、21,121 主板部、21a,121a 調整ネジ挿通孔、21b,121b 上面、22(22A,22B),122 調整用板部、27,27′,128 調整ネジ、30 レールプレート、32a レール部、50,150 取付ネジ、130 カバープレート、B 躯体、B1 土間