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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】オンラインカラオケサーバ装置
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20240814BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020195168
(22)【出願日】2020-11-25
(65)【公開番号】P2022083689
(43)【公開日】2022-06-06
【審査請求日】2023-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 紀久
(72)【発明者】
【氏名】執行 里恵
(72)【発明者】
【氏名】水口 天都
【審査官】菊池 智紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-195954(JP,A)
【文献】特開2013-186205(JP,A)
【文献】特開2020-008752(JP,A)
【文献】特開2006-178246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の利用者それぞれが使用する端末装置と通信可能に接続されたオンラインカラオケサーバ装置であって、
利用者がカラオケ装置を利用して楽曲のカラオケ歌唱を行った日時を示す歌唱時間情報と、当該利用者の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報と、当該楽曲の楽曲識別情報とを紐付けた歌唱履歴情報を記憶する第1の記憶部と、
利用者がカラオケ装置を利用した日時を示す利用時間情報と、当該利用者の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報とを紐付けた利用履歴情報を記憶する第2の記憶部と、
利用者の利用者識別情報と、当該利用者が使用する端末装置の端末識別情報とを紐付けて記憶する第3の記憶部と、
オンラインカラオケを主催する利用者である主催者が使用する端末装置から、当該主催者がカラオケ歌唱を行う楽曲の楽曲識別情報及び当該端末装置の端末識別情報を取得した場合、取得した端末識別情報に紐付けられた利用者識別情報、及び取得した楽曲識別情報を出力する出力部と、
出力された前記利用者識別情報及び前記楽曲識別情報と、前記歌唱履歴情報と、前記利用履歴情報とに基づいて、前記オンラインカラオケに招待する利用者である招待者を決定する第1の決定部と、
前記招待者の利用者識別情報に紐付けられた端末識別情報に基づいて、当該招待者が使用する端末装置に対して招待情報を送信し、且つオンラインカラオケに参加を希望する招待者である参加者が使用する端末装置から送信される参加情報を受信する参加処理部と、
前記主催者が使用する端末装置に対して、当該主催者がカラオケ歌唱を行う楽曲の演奏データを配信し、且つ前記参加者が使用する端末装置に対して、当該主催者の歌唱音声に基づく歌唱音声データ、及び当該演奏データを混合したカラオケ歌唱データを配信する配信部と、
を有し、
前記第1の決定部は、出力された一の前記利用者識別情報に対して複数の楽曲識別情報が紐付けられている場合、前記主催者による複数の楽曲識別情報に対応する楽曲全てのカラオケ歌唱を聴取したことがある利用者を前記招待者として決定するオンラインカラオケサーバ装置。
【請求項2】
前記参加者の利用者識別情報、前記主催者の利用者識別情報、前記歌唱履歴情報、及び前記利用履歴情報に基づいて、当該参加者に対してカラオケ歌唱を推奨するレコメンド楽曲を決定する第2の決定部と、
決定した前記レコメンド楽曲に関する情報を、前記参加者が使用する端末装置に対して送信するレコメンド部と、
を有することを特徴とする請求項1記載のオンラインカラオケサーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオンラインカラオケサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
クラウド型サーバ装置によるオンライン会議システムが普及している。また、このようなオンライン会議システムを利用して、所謂「Web飲み」のようなオンラインイベントも行われている。
【0003】
ここで、特許文献1には、複数の端末、会議サーバ、及び端末に楽曲を配信できる楽曲サーバを備えるテレビ会議システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-074199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術を応用することにより、テレビ会議の参加者は、自己が使用する端末装置に配信される楽曲に合わせて、オンラインのカラオケ歌唱(以下、「オンラインカラオケ」)を行うことも可能である。
【0006】
本発明の目的は、特定の利用者同士でオンラインカラオケを楽しむことを可能とするオンラインカラオケサーバ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための一の発明は、複数の利用者それぞれが使用する端末装置と通信可能に接続されたオンラインカラオケサーバ装置であって、利用者がカラオケ装置を利用して楽曲のカラオケ歌唱を行った日時を示す歌唱時間情報と、当該利用者の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報と、当該楽曲の楽曲識別情報とを紐付けた歌唱履歴情報を記憶する第1の記憶部と、利用者がカラオケ装置を利用した日時を示す利用時間情報と、当該利用者の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報とを紐付けた利用履歴情報を記憶する第2の記憶部と、利用者の利用者識別情報と、当該利用者が使用する端末装置の端末識別情報とを紐付けて記憶する第3の記憶部と、オンラインカラオケを主催する利用者である主催者が使用する端末装置から、当該主催者がカラオケ歌唱を行う楽曲の楽曲識別情報及び当該端末装置の端末識別情報を取得した場合、取得した端末識別情報に紐付けられた利用者識別情報、及び取得した楽曲識別情報を出力する出力部と、出力された前記利用者識別情報及び前記楽曲識別情報と、前記歌唱履歴情報と、前記利用履歴情報とに基づいて、前記オンラインカラオケに招待する利用者である招待者を決定する第1の決定部と、前記招待者の利用者識別情報に紐付けられた端末識別情報に基づいて、当該招待者が使用する端末装置に対して招待情報を送信し、且つオンラインカラオケに参加を希望する招待者である参加者が使用する端末装置から送信される参加情報を受信する参加処理部と、前記主催者が使用する端末装置に対して、当該主催者がカラオケ歌唱を行う楽曲の演奏データを配信し、且つ前記参加者が使用する端末装置に対して、当該主催者の歌唱音声に基づく歌唱音声データ、及び当該演奏データを混合したカラオケ歌唱データを配信する配信部と、を有するオンラインカラオケサーバ装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、特定の利用者同士でオンラインカラオケを楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係るオンラインカラオケシステムの概略を示す図である。
図2】第1実施形態に係るオンライン会議サーバ装置を示す図である。
図3】第1実施形態に係る第1の記憶部に記憶されている歌唱履歴情報を示す図である。
図4】第1実施形態に係る第2の記憶部に記憶されている利用履歴情報を示す図である。
図5】第1実施形態に係るオンライン会議サーバ装置の処理を示すフローチャートである。
図6】第2実施形態に係るオンライン会議サーバ装置を示す図である。
図7】第2実施形態に係る第1の記憶部に記憶されている歌唱履歴情報を示す図である。
図8】第2実施形態に係る第2の記憶部に記憶されている利用履歴情報を示す図である。
図9】第2実施形態に係るオンライン会議サーバ装置の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
図1図5を参照して、本実施形態に係るオンラインカラオケサーバ装置について説明する。
【0011】
==オンラインカラオケカラオケシステム==
図1に示すように、本実施形態に係るオンラインカラオケシステム1は、オンライン会議システムS1及び通信カラオケシステムS2を含む。オンライン会議システムS1及び通信カラオケシステムS2は、たとえば、特許文献1に記載されたように通信可能に接続されている。
【0012】
[オンライン会議システム]
オンライン会議システムS1は、一般的なWeb会議やテレビ会議のようなオンライン会議を実施するためのシステムである。オンライン会議システムS1は、オンライン会議サーバ装置CS、及び複数の端末装置を含む。オンライン会議サーバ装置CSと複数の端末装置それぞれは、ネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0013】
オンライン会議サーバ装置CSは、各種情報の管理、及び各種処理を実行するコンピュータである。本実施形態において、オンライン会議サーバ装置CSは、一般的なオンライン会議の仕組みを利用し、オンラインカラオケを実施可能とする(詳細は後述)。すなわち、本実施形態におけるオンライン会議サーバ装置CSは「オンラインカラオケサーバ装置」として機能する。
【0014】
端末装置は、たとえば、家庭用のPCやタブレット端末、携帯端末等、利用者が使用するコンピュータである。図1では、端末装置T1~端末装置T4を示している。端末装置T1~端末装置T4は、それぞれ利用者U1~利用者U4が使用する。なお、端末装置は、少なくとも2つあればよく図1の例に限られない。
【0015】
各端末装置は、利用者の音声を集音するためのマイク、オンライン会議サーバ装置CSから配信されるデータ(詳細は後述)に基づく音声を放音するためのスピーカ、各種情報を表示するためのディスプレイ、各種操作入力を行うための操作手段等を有する。また、本実施形態において、各端末装置には、オンラインカラオケ用のプロググラムが予めインストールされている。端末装置で当該プログラムを実行することにより、利用者は、オンライン会議の仕組みを利用して、オンラインカラオケを行うことができる。
【0016】
[通信カラオケシステム]
通信カラオケシステムS2は、カラオケ歌唱を行うための楽曲を配信し、カラオケ演奏を行うシステムである。通信カラオケシステムS2は、カラオケサーバ装置KS、及び複数のカラオケ装置を含む。カラオケサーバ装置KSと複数のカラオケ装置それぞれは、ネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0017】
カラオケサーバ装置KSは、楽曲データや各種情報等の管理、及び楽曲の配信処理等を実行するコンピュータである。
【0018】
カラオケ装置は、楽曲のカラオケ演奏、及び利用者がカラオケ歌唱を行うための装置である。図1では、複数のカラオケ装置(カラオケ装置K1~カラオケ装置Kn)を示している。
【0019】
==オンライン会議サーバ装置==
図2は、オンライン会議サーバ装置CSの構成を示す図である。オンライン会議サーバ装置CSは、記憶手段10、通信手段20、及び制御手段30を備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
【0020】
[記憶手段]
記憶手段10は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置である。記憶手段10は、楽曲データを記憶する。楽曲データは、通信カラオケシステムS2のカラオケサーバ装置KSから提供される。楽曲データの提供は、カラオケ装置と同様、全楽曲データを記憶しておき、カラオケサーバ装置KSにより定期的に更新されてもよいし、カラオケ歌唱を行う楽曲が選曲されてからオンラインカラオケ開始の指示入力が行われるまで(後述)の所定のタイミングでカラオケサーバ装置KSに当該楽曲の楽曲データの送信を要求してもよい。
【0021】
楽曲データは、個々の楽曲を特定するための楽曲識別情報が付与されている。楽曲識別情報は、楽曲を識別するための楽曲ID等、各楽曲に固有の情報である。楽曲データは、少なくとも伴奏データを含む。伴奏データは、カラオケ演奏音の元となるデータである。
【0022】
本実施形態において、記憶手段10の記憶領域の一部は、第1の記憶部10a、第2の記憶部10b、及び第3の記憶部10cとして機能する。
【0023】
(第1の記憶部)
第1の記憶部10aは、歌唱履歴情報を記憶する。歌唱履歴情報は、歌唱時間情報、利用者識別情報、カラオケ装置識別情報、及び楽曲識別情報を含む。
【0024】
歌唱時間情報は、利用者がカラオケ装置を利用して楽曲のカラオケ歌唱を行った日時を示す情報である。利用者識別情報は、利用者を識別するための利用者ID等、各利用者に固有の情報である。利用者識別情報は、通信カラオケシステムS2で使用するものと共通である。カラオケ装置識別情報は、カラオケ装置を識別するためのカラオケ装置ID等、各カラオケ装置に固有の情報である。
【0025】
歌唱履歴情報は、通信カラオケシステムS2により生成される。通信カラオケシステムS2は、生成した歌唱履歴情報をオンライン会議システムS1に送信する。
【0026】
たとえば、利用者U1がカラオケ装置K1を利用してカラオケ歌唱を開始する場合、利用者U1は、カラオケ装置K1において自己の利用者識別情報ID***U1を入力する。カラオケ装置K1は、入力された利用者識別情報ID***U1に基づいて、通信カラオケシステムS2へログインする処理を行う。ログインの処理が完了した後、利用者U1は、カラオケ歌唱を希望する楽曲X1を選択し、カラオケ歌唱を行う。利用者U1による楽曲X1の選曲に伴い、カラオケ装置K1は、楽曲X1の楽曲識別情報ID***X1を利用者識別情報ID***U1と紐付けて予約待ち行列に登録する。カラオケ装置K1は、利用者U1が楽曲X1のカラオケ歌唱を行った日時、すなわちカラオケ歌唱を行うために楽曲X1のカラオケ演奏を行わせた日時、利用者識別情報ID***U1、カラオケ装置K1のカラオケ装置識別情報ID***K1、及び楽曲X1の楽曲識別情報ID***X1をカラオケサーバ装置KSに送信する。カラオケサーバ装置KSは、受信した各情報を紐付け、歌唱履歴情報を生成する。カラオケサーバ装置KSは、利用者U1がカラオケ歌唱を行う都度、歌唱履歴情報を更新する。通信カラオケシステムS2は、オンライン会議システムS1に対し、定期的に(たとえば、毎日0時に)歌唱履歴情報を送信する。
【0027】
オンライン会議システムS1は、受信した歌唱履歴情報を第1の記憶部10aに記憶させる。すなわち、第1の記憶部10aが記憶する歌唱履歴情報は定期的に更新される。図3は、第1の記憶部10aに記憶されている利用者U1の歌唱履歴情報の例を示す。
【0028】
(第2の記憶部)
第2の記憶部10bは、利用履歴情報を記憶する。利用履歴情報は、利用時間情報、利用者識別情報、及びカラオケ装置識別情報を含む。
【0029】
利用時間情報は、利用者がカラオケ装置を利用した日時を示す。利用時間情報は、たとえば利用者がカラオケ装置を介して通信カラオケシステムS2にログイン及びログアウトした日付と時刻とを含む。
【0030】
利用履歴情報は、通信カラオケシステムS2により生成される。通信カラオケシステムS2は、生成した利用履歴情報をオンライン会議システムS1に送信する。
【0031】
たとえば、利用者U2がカラオケ装置K1の利用を開始する場合、利用者U2は、カラオケ装置K1において自己の利用者識別情報ID***U2を入力する。カラオケ装置K1は、入力された利用者識別情報ID***U2に基づいて、通信カラオケシステムS2へログインする処理を行う。一方、利用者U2がカラオケ装置K1の利用を終了する場合、利用者U2は、カラオケ装置K1においてログアウトの指示入力を行う。カラオケ装置K1は、当該指示入力に基づいて、通信カラオケシステムS2からログアウトする処理を行う。
【0032】
カラオケ装置K1は、利用者U2がカラオケ装置K1を利用した日付、通信カラオケシステムS2にログインした時刻及びログアウトした時刻、利用者識別情報ID***U2、カラオケ装置K1のカラオケ装置識別情報ID***K1をカラオケサーバ装置KSに送信する。カラオケサーバ装置KSは、受信した各情報を紐付け、利用履歴情報を生成する。カラオケサーバ装置KSは、利用者U2が通信カラオケシステムS2を利用する都度、利用履歴情報を更新する。通信カラオケシステムS2は、オンライン会議システムS1に対し、定期的に(たとえば、毎日0時に)利用履歴情報を送信する。
【0033】
オンライン会議システムS1は、受信した利用履歴情報を第2の記憶部10bに記憶させる。すなわち、第2の記憶部10bが記憶する利用履歴情報も定期的に更新される。図4は、第2の記憶部10bに記憶されている利用者U2~利用者U4の利用履歴情報の例を示す。
【0034】
(第3の記憶部)
第3の記憶部10cは、通信カラオケシステムS2における利用者の利用者識別情報と、当該利用者がオンライン会議システムS1において使用する端末装置の端末識別情報とを紐付けて記憶する。
【0035】
たとえば図1の場合、第3の記憶部10cは、利用者U1の利用者識別情報ID***U1に対し、端末装置T1の端末識別情報ID***T1を紐付け、利用者U2の利用者識別情報ID***U2に対し、端末装置T2の端末識別情報ID***T2を紐付け、利用者U3の利用者識別情報ID***U3に対し、端末装置T3の端末識別情報ID***T3を紐付け、利用者U4の利用者識別情報ID***U4に対し、端末装置T4の端末識別情報ID***T4を紐付けて記憶している。
【0036】
[通信手段]
通信手段20は、各端末装置及び通信カラオケシステムS2との通信を行うためのインターフェースを提供する。
【0037】
[制御手段]
制御手段30は、オンライン会議サーバ装置CSにおける各種の制御を行う。制御手段30は、CPU及びメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0038】
本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御手段30は、出力部100、第1の決定部200、参加処理部300、及び配信部400として機能する。
【0039】
(出力部)
出力部100は、オンラインカラオケを主催する利用者である主催者が使用する端末装置から、当該主催者がカラオケ歌唱を行う楽曲の楽曲識別情報及び当該端末装置の端末識別情報を取得した場合、取得した端末識別情報に紐付けられた利用者識別情報、及び取得した楽曲識別情報を出力する。
【0040】
出力する利用者識別情報は、第3の記憶部10cを参照することにより特定することができる。
【0041】
たとえば、図1の例において、利用者U1がオンラインカラオケを主催するとする。この場合、利用者U1は「主催者」に相当する。利用者U1は、端末装置T1の操作手段を介し、予めインストールされているオンラインカラオケ用のプロググラムの実行を指示する。端末装置T1は、オンラインカラオケ用のプログラムを実行する。
【0042】
利用者U1は、操作手段を介し、カラオケ歌唱を行う楽曲X1を選曲する。端末装置T1は、ネットワークを介し、楽曲X1の楽曲識別情報ID***X1、及び端末装置T1の端末識別情報ID***T1をオンライン会議サーバ装置CSに送信する。
【0043】
出力部100は、端末装置T1から送信された楽曲識別情報ID***X1及び端末識別情報ID***T1を取得する。出力部100は、第3の記憶部10cを参照し、取得した端末識別情報ID***T1に紐付けられた利用者識別情報ID***U1を特定する。そして、出力部100は、特定した利用者識別情報ID***U1、及び取得した楽曲識別情報ID***X1を第1の決定部200に出力する。
【0044】
(第1の決定部)
第1の決定部200は、出力された利用者識別情報及び楽曲識別情報と、歌唱履歴情報と、利用履歴情報とに基づいて、オンラインカラオケに招待する利用者である招待者を決定する。
【0045】
第1の決定部200は、通信カラオケシステムS2の全利用者の中から、主催者により選曲された楽曲の主催者によるカラオケ歌唱を聴取したことがある利用者を招待者として決定する。主催者により選曲された楽曲の主催者によるカラオケ歌唱を聴取したことがあるかどうかは、主催者の歌唱履歴情報及び他の利用者の利用履歴情報に基づいて決定することができる。
【0046】
具体的に、利用者識別情報ID***U1及び楽曲識別情報ID***X1が出力部200から出力されたとする。
【0047】
第1の決定部200は、第1の記憶部10aに記憶されている利用者U1の歌唱履歴情報を参照し、所定期間において、利用者U1が楽曲X1のカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置及び歌唱時間情報を特定する。所定期間は、直近の12か月等、予め設定された期間である。
【0048】
この例では、所定期間において、利用者U1が楽曲X1のカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置及び歌唱時間情報として、カラオケ装置K1及び歌唱時間情報(1)(2020年7月15日18時5分20秒~18時10分5秒)と、カラオケ装置K2及び歌唱時間情報(2)(2020年8月1日20時15分40秒~20時20分25秒)の2つが特定されたとする(図3参照)。
【0049】
次に、第1の決定部200は、第2の記憶部10bに記憶されている全利用者の利用履歴情報を参照し、特定されたカラオケ装置及び歌唱時間情報に対応する他の利用者を特定する。
【0050】
ここで、図4の例によれば、利用者U2は、歌唱時間情報(1)を含む2020年7月15日18時2分5秒~18時57分30秒の間、カラオケ装置K1を利用している。また、利用者U3は、歌唱時間情報(2)を含む2020年8月1日20時2分30秒~20時56分55秒の間、カラオケ装置K2を利用している。また、利用者U4は、歌唱時間情報(2)を含む2020年8月1日20時1分55秒~21時50分20秒の間、カラオケ装置K2を利用している。
【0051】
この場合、第1の決定部200は、他の利用者として利用者U2~利用者U4を特定する。そして、第1の決定部200は、特定した利用者U2~利用者U4を招待者として決定する。第1の決定部200は、決定した招待者の利用者識別情報(この例では利用者識別情報ID***U2~ID***U4)を参加処理部300に出力する。
【0052】
なお、上記例では、他の利用者がカラオケ装置を利用した日時に主催者の歌唱時間情報が示す日時が全て含まれている例で説明したが、これに限られない。たとえば、第1の決定部200は、他の利用者がカラオケ装置を利用した時間と、主催者の歌唱時間情報が示す時間との一部が重複している場合であっても、当該他の利用者を招待者として決定してもよい。また、選曲された楽曲や歌唱履歴情報の内容等によっては、招待者が決定できないこともありうる。この場合、第1の決定部200は、招待者として適当な利用者がいない旨の通知を、主催者が使用する端末装置に送信することができる。
【0053】
また、上記例では、出力部100から出力された利用者識別情報ID***U1に対して、一の楽曲識別情報ID***X1のみが紐付けられていた。一方、主催者が複数の楽曲のオンラインカラオケを希望する場合、出力部100から出力される一の利用者識別情報に対しては、複数の楽曲識別情報が紐付けられることとなる。
【0054】
この場合、第1の決定部200は、主催者による複数の楽曲識別情報に対応する楽曲全てのカラオケ歌唱を聴取したことがある利用者を招待者として決定することができる。
【0055】
たとえば、利用者識別情報ID***U1に対して、楽曲X1の楽曲識別情報ID***X1及び楽曲X2の楽曲識別情報ID***X2が紐付けられているとする。
【0056】
第1の決定部200は、第1の記憶部10aに記憶されている利用者U1の歌唱履歴情報を参照し、所定期間において、利用者U1が楽曲X1のカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置及び歌唱時間情報と、利用者U1が楽曲X2のカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置及び歌唱時間情報とを特定する。
【0057】
この例では、所定期間において、利用者U1が楽曲X1のカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置及び歌唱時間情報として、カラオケ装置K1及び歌唱時間情報(1)(2020年7月15日18時5分20秒~18時10分5秒)と、カラオケ装置K2及び歌唱時間情報(2)(2020年8月1日20時15分40秒~20時20分25秒)が特定され、利用者U1が楽曲X2のカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置及び歌唱時間情報として、カラオケ装置K1及び歌唱時間情報(3)(2020年7月15日18時15分05秒~18時19分55秒)が特定されたとする(図3参照)。
【0058】
次に、第1の決定部200は、第2の記憶部10bに記憶されている全利用者の利用履歴情報を参照し、特定されたカラオケ装置及び歌唱時間情報に対応する他の利用者を特定する。
【0059】
ここで、図4の例によれば、利用者U2は、歌唱時間情報(1)及び歌唱時間情報(3)を含む2020年7月15日18時2分5秒~18時57分30秒の間、カラオケ装置K1を利用している。すなわち、利用者U2は、利用者U1による楽曲X1及び楽曲X2の両方のカラオケ歌唱を聴取したことがある。一方、利用者U3及び利用者U4は、歌唱時間情報(2)の示す日時にはカラオケ装置K2を利用しているが、歌唱時間情報(3)の示す日時にはカラオケ装置K1を利用していない。すなわち、利用者U3及び利用者U4は、利用者U1による楽曲X1のカラオケ歌唱を聴取したことはあるが、楽曲X2のカラオケ歌唱は聴取したことがない。
【0060】
この場合、第1の決定部200は、他の利用者として利用者U2のみを招待者として決定する。
【0061】
なお、出力部100から出力される一の利用者識別情報に対して、複数の楽曲識別情報が紐付けられている場合に、第1の決定部200は、主催者による複数の楽曲識別情報に対応する楽曲の少なくとも一部のカラオケ歌唱を聴取したことがある利用者を招待者として決定することも可能である。
【0062】
(参加処理部)
参加処理部300は、招待者の利用者識別情報に紐付けられた端末識別情報に基づいて、当該招待者が使用する端末装置に対して招待情報を送信し、且つオンラインカラオケに参加を希望する招待者である参加者が使用する端末装置から送信される参加情報を受信する。
【0063】
招待情報は、たとえばオンラインカラオケへの参加を促すメッセージのような、オンラインカラオケへの招待を通知する情報である。参加情報は、招待されたオンラインカラオケへの参加を通知する情報である。参加情報は、少なくとも参加者が使用する端末装置の端末識別情報を含む。
【0064】
上述の通り、第1の決定部200から、招待者の利用者識別情報として、利用者識別情報ID***U2~ID***U4が出力されたとする。参加処理部300は、第3の記憶部10cを参照し、利用者識別情報ID***U2~ID***U4に紐付けられた端末識別情報ID***T2~ID***T4を特定する。
【0065】
参加処理部300は、ネットワークを介し、特定した端末識別情報ID***T2~ID***T4に対応する端末装置T2~T4それぞれに招待情報を送信する。この場合の招待情報は、たとえば「利用者U1がオンラインカラオケで楽曲X1をカラオケ歌唱します。利用者U2もオンラインカラオケに参加しませんか?」といったメッセージである。
【0066】
招待情報を受信した各端末装置は、その旨をプッシュ通知する。各利用者は、プッシュ通知により、招待情報が届いたことを認識することができる。各利用者は、招待情報を確認した後、オンラインカラオケに参加するかどうかを判断する。オンラインカラオケに参加する利用者は、端末装置の操作手段を介して参加の指示入力を行う。端末装置は、当該指示入力に基づいて参加情報を生成し、ネットワークを介してオンライン会議サーバ装置CSに送信する。この例では、利用者U2~利用者U4のうち、利用者U2及び利用者U3がオンラインカラオケへの参加を希望したとする。この場合、利用者U2及び利用者U3は「参加者」に相当する。
【0067】
参加処理部300は、利用者U2が使用する端末装置T2及び利用者U3が使用する端末装置T3から送信される参加情報を受信する。
【0068】
なお、参加処理部300は、参加情報を受信した場合、主催者が使用する端末装置に対して参加者の情報を提供することができる。また、招待者が端末装置を使用しておらずプッシュ通知を確認できない場合や、全ての招待者がオンラインカラオケへの参加を希望しない場合等がありうる。そこで、参加処理部300は、招待情報を送信した後、所定時間内に参加情報を受信しない場合、参加者がいない旨の通知を、主催者が使用する端末装置に送信することができる。
【0069】
(配信部)
配信部400は、主催者が使用する端末装置に対して、当該主催者がカラオケ歌唱を行う楽曲の演奏データを配信し、且つ参加者が使用する端末装置に対して、当該主催者の歌唱音声に基づく歌唱音声データ、及び当該演奏データを混合したカラオケ歌唱データを配信する。
【0070】
演奏データは、楽曲の伴奏データに基づいて、配信部400により生成されるカラオケ演奏音のデータである。カラオケ歌唱データは、歌唱音声データ及び演奏データを混合したデータである。カラオケ歌唱データは、主催者が使用する端末装置から送信される歌唱音声データ、及び配信部400により生成される演奏データを、配信部400が混合することにより生成してもよいし、主催者が使用する端末装置側で歌唱音声データ及び演奏データを混合することにより生成してもよい。
【0071】
上記例において、主催者である利用者U1は、端末装置T1の操作手段を介し、任意のタイミングで楽曲X1のオンラインカラオケの開始の指示入力を行う。端末装置T1は、当該指示入力に基づいて、オンライン会議サーバ装置CSに利用者U1が選曲した楽曲X1の演奏データの配信を要求する。配信部400は、楽曲X1の演奏データを生成し、端末装置T1に配信する。演奏データの配信は、たとえばストリーム配信により行われる。
【0072】
利用者U1は、配信された演奏データに基づくカラオケ演奏に合わせて、楽曲X1のカラオケ歌唱を行う。端末装置T1のマイクは、利用者U1の歌唱音声を集音する。端末装置T1は、オンライン会議システムS1の機能を利用し、歌唱音声に基づく歌唱音声データをオンライン会議サーバ装置CSに送信する。
【0073】
配信部400は、端末装置T1から受信した歌唱音声データを、楽曲X1の演奏データと同期させて混合し、カラオケ歌唱データを生成する。そして、配信部400は、生成したカラオケ歌唱データを、参加者である利用者U2及び利用者U3が使用する端末装置T2及びT3に配信する。カラオケ歌唱データの配信は、たとえばストリーム配信により行われる。
【0074】
==オンライン会議サーバ装置の動作について==
次に、図5を参照して本実施形態におけるオンライン会議サーバ装置CSの動作の具体例について述べる。図5は、オンライン会議サーバ装置CSの動作例を示すフローチャートである。この例において、オンラインカラオケの主催者は利用者U1であるとする。また、第1の記憶部10aは、利用者U1がカラオケ装置を利用して楽曲のカラオケ歌唱を行った日時を示す歌唱時間情報と、利用者U1の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報と、当該楽曲の楽曲識別情報とを紐付けた歌唱履歴情報を記憶している。また、第2の記憶部10bは、利用者U1とは異なる他の利用者がカラオケ装置を利用した日時を示す利用時間情報と、他の利用者の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報とを紐付けた利用履歴情報を記憶している。また、第3の記憶部10cは、各利用者の利用者識別情報と、各利用者が使用する端末装置の端末識別情報とを紐付けて記憶している。
【0075】
オンライン会議サーバ装置CSは、利用者U1が使用する端末装置T1から、利用者U1がカラオケ歌唱を行う楽曲X1の楽曲識別情報及び端末装置T1の端末識別情報を取得する(楽曲識別情報及び端末識別情報を取得。ステップ10)。
【0076】
出力部100は、第3の記憶部10cを参照し、ステップ10で取得した端末識別情報に紐付けられた利用者U1の利用者識別情報、及び取得した楽曲識別情報を出力する(利用者識別情報及び楽曲識別情報を出力。ステップ11)。
【0077】
第1の決定部200は、ステップ11で出力された利用者識別情報及び楽曲識別情報と、第1の記憶部10aに記憶されている歌唱履歴情報と、第2の記憶部10bに記憶されている利用履歴情報とに基づいて、オンラインカラオケに招待する利用者である招待者を決定する(招待者を決定。ステップ12)。
【0078】
参加処理部300は、第3の記憶部10cを参照し、ステップ12で決定された招待者の利用者識別情報に紐付けられた端末識別情報に基づいて、当該招待者が使用する端末装置に対して招待情報を送信する(招待情報を送信。ステップ13)。
【0079】
その後、参加処理部300は、オンラインカラオケに参加を希望する招待者である参加者が使用する端末装置から送信される参加情報を受信する(参加情報を受信。ステップ14)。
【0080】
その後、端末装置T1は、楽曲X1のオンラインカラオケの開始の指示入力に基づいて、オンライン会議サーバ装置CSに楽曲X1の演奏データの配信を要求する。
【0081】
配信部400は、利用者U1が使用する端末装置T1に対して、利用者U1がカラオケ歌唱を行う楽曲X1の演奏データを配信する(主催者の端末装置に演奏データを配信。ステップ15)。
【0082】
利用者U1は、配信された演奏データに基づくカラオケ演奏に合わせて、楽曲X1のカラオケ歌唱を行う。端末装置T1は、カラオケ歌唱に伴う歌唱音声データをオンライン会議サーバ装置CSに送信する。オンライン会議サーバ装置CSは、歌唱音声データを受信する(カラオケ歌唱に伴う歌唱音声データを受信。ステップ16)。
【0083】
配信部400は、参加者が使用する端末装置に対して、ステップ16で受信した歌唱音声データ、及び楽曲X1の演奏データを混合したカラオケ歌唱データを配信する(参加者の端末装置にカラオケ歌唱データを配信。ステップ17)。
【0084】
以上から明らかなように、本実施形態に係るオンライン会議サーバ装置CSは、複数の利用者それぞれが使用する端末装置と通信可能に接続されている。オンライン会議サーバ装置CSは、利用者がカラオケ装置を利用して楽曲のカラオケ歌唱を行った日時を示す歌唱時間情報と、当該利用者の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報と、当該楽曲の楽曲識別情報とを紐付けた歌唱履歴情報を記憶する第1の記憶部10aと、利用者がカラオケ装置を利用した日時を示す利用時間情報と、当該利用者の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報とを紐付けた利用履歴情報を記憶する第2の記憶部10bと、利用者の利用者識別情報と、当該利用者が使用する端末装置の端末識別情報とを紐付けて記憶する第3の記憶部10cと、オンラインカラオケを主催する利用者である主催者が使用する端末装置から、当該主催者がカラオケ歌唱を行う楽曲の楽曲識別情報及び当該端末装置の端末識別情報を取得した場合、取得した端末識別情報に紐付けられた利用者識別情報、及び取得した楽曲識別情報を出力する出力部100と、出力された利用者識別情報及び楽曲識別情報と、歌唱履歴情報と、利用履歴情報とに基づいて、オンラインカラオケに招待する利用者である招待者を決定する第1の決定部200と、招待者の利用者識別情報に紐付けられた端末識別情報に基づいて、当該招待者が使用する端末装置に対して招待情報を送信し、且つオンラインカラオケに参加を希望する招待者である参加者が使用する端末装置から送信される参加情報を受信する参加処理部300と、主催者が使用する端末装置に対して、当該主催者がカラオケ歌唱を行う楽曲の演奏データを配信し、且つ前記参加者が使用する端末装置に対して、当該主催者の歌唱音声に基づく歌唱音声データ、及び当該演奏データを混合したカラオケ歌唱データを配信する配信部400と、を有する。
【0085】
このようなオンライン会議サーバ装置CSによれば、オンラインカラオケの主催者がカラオケ歌唱を行う楽曲に基づいて、当該楽曲の主催者によるカラオケ歌唱を聴取したことがある利用者に対してオンラインカラオケの招待を行う。また、オンライン会議サーバ装置CSは、招待者のうち、オンラインカラオケの参加を希望する参加者に対して、カラオケ歌唱データを配信する。よって、主催者及び参加者のみでオンラインカラオケを行うことができる。すなわち、本実施形態に係るオンライン会議サーバ装置CSによれば、特定の利用者同士でオンラインカラオケを楽しむことができる。
【0086】
<第2実施形態>
次に、図6から図9を参照して、第2実施形態に係るオンラインカラオケサーバ装置について説明を行う。本実施形態では、参加者に対して楽曲のカラオケ歌唱を推奨する例について述べる。第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0087】
[制御手段]
図6に示すように、本実施形態において、制御手段30は、出力部100、第1の決定部200、参加処理部300、配信部400、第2の決定部500、及びレコメンド部600として機能する。
【0088】
(第2の決定部)
第2の決定部500は、参加者の利用者識別情報、主催者の利用者識別情報、歌唱履歴情報、及び利用履歴情報に基づいて、当該参加者に対してカラオケ歌唱を推奨するレコメンド楽曲を決定する。
【0089】
第2の決定部500は、参加者の歌唱履歴情報に含まれる楽曲の中から、主催者が参加者によるカラオケ歌唱を聴取したことがある楽曲をレコメンド楽曲として決定する。主催者がカラオケ歌唱を聴取したことがあるかどうかは、参加者の歌唱履歴情報及び主催者の利用履歴情報に基づいて決定することができる。
【0090】
具体的に、参加処理部300が、利用者U2が使用する端末装置T2から送信される参加情報を受信したとする。また、第1の記憶部10aは、図7に示す利用者U2の歌唱履歴情報を記憶し、第2の記憶部10bは、図8に示す利用者U1の利用履歴情報を記憶しているとする。
【0091】
第2の決定部500は、利用者識別情報に基づいて、利用者U2の歌唱履歴情報と利用者U1の利用履歴情報を参照し、同一のカラオケ装置において、利用者U2の歌唱時間情報と、利用者U1の利用時間情報が重複する時間を特定する。そして、第2の決定部500は、重複する時間において利用者U2がカラオケ歌唱を行った楽曲をレコメンド楽曲として決定する。
【0092】
図7及び図8の例によれば、カラオケ装置K1において、利用者U2の歌唱時間情報(5)(2020年7月15日18時30分05秒~18時35分10秒)、及び歌唱時間情報(6)(2020年7月15日18時43分20秒~18時49分55秒)と、利用者U1の利用時間情報(2020年7月15日18時00分30秒~18時59分30秒)とが重複している。よって、第2の決定部500は、重複する時間において利用者U2がカラオケ歌唱を行った楽曲Y1及びY2をレコメンド楽曲として決定する。
【0093】
第2の決定部500は、決定したレコメンド楽曲の楽曲識別情報ID***Y1及びID***Y2をレコメンド部600に出力する。
【0094】
(レコメンド部)
レコメンド部600は、決定したレコメンド楽曲に関する情報を、参加者が使用する端末装置に対して送信する。
【0095】
レコメンド楽曲に関する情報は、たとえばレコメンド楽曲の楽曲名、楽曲識別情報のような、レコメンド楽曲を特定することができるものである。
【0096】
上述の通り、第2の決定部500が、決定したレコメンド楽曲の楽曲識別情報ID***Y1及びID***Y2をレコメンド部600に出力したとする。
【0097】
レコメンド部600は、レコメンド楽曲である楽曲Y1及びY2に関する情報を、利用者U2が使用する端末装置T2に対して送信する。端末装置T2は、受信したレコメンド楽曲に関する情報をディスプレイ等に表示させることで、利用者U2に対して楽曲のレコメンドを行う。
【0098】
なお、参加者が複数いる場合、第2の決定部500は、それぞれの参加者について上記処理を実行することにより、参加者毎にレコメンド楽曲を決定する。また、レコメンド部600は、決定したレコメンド楽曲に関する情報を、参加者が使用する端末装置毎に送信する。
【0099】
==オンライン会議サーバ装置の動作について==
次に、図9を参照して本実施形態におけるオンライン会議サーバ装置CSの動作の具体例について述べる。図9は、オンライン会議サーバ装置CSの動作例を示すフローチャートである。この例において、オンラインカラオケの主催者は利用者U1であり、参加者は利用者U2であるとする。また、第1の記憶部10aは、利用者U2がカラオケ装置を利用して楽曲のカラオケ歌唱を行った日時を示す歌唱時間情報と、利用者U2の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報と、当該楽曲の楽曲識別情報とを紐付けた歌唱履歴情報を記憶している。また、第2の記憶部10bは、利用者U1がカラオケ装置を利用した日時を示す利用時間情報と、利用者U1の利用者識別情報と、当該カラオケ装置のカラオケ装置識別情報とを紐付けた利用履歴情報を記憶している。また、第3の記憶部10cは、各利用者の利用者識別情報と、各利用者が使用する端末装置の端末識別情報とを紐付けて記憶している。
【0100】
ステップ20からステップ23は、第1実施形態におけるステップ10からステップ13と同様である。
【0101】
参加処理部300は、オンラインカラオケに参加を希望する利用者U2が使用する端末装置T2から送信される参加情報を受信する(参加情報を受信。ステップ24)。
【0102】
第2の決定部500は、利用者U2の利用者識別情報、利用者U1の利用者識別情報、歌唱履歴情報、及び利用履歴情報に基づいて、利用者U2に対してカラオケ歌唱を推奨するレコメンド楽曲を決定する(レコメンド楽曲を決定。ステップ25)。
【0103】
レコメンド部600は、ステップ25で決定したレコメンド楽曲に関する情報を、利用者U2が使用する端末装置T2に対して送信する(参加者の端末装置にレコメンド楽曲に関する情報を送信。ステップ26)。
【0104】
以上から明らかなように、本実施形態に係るオンライン会議サーバ装置CSは、参加者の利用者識別情報、主催者の利用者識別情報、歌唱履歴情報、及び利用履歴情報に基づいて、当該参加者に対してカラオケ歌唱を推奨するレコメンド楽曲を決定する第2の決定部500と、決定したレコメンド楽曲に関する情報を、参加者が使用する端末装置に対して送信するレコメンド部600と、を有する。このようなオンライン会議サーバ装置CSによれば、オンラインカラオケの参加者に対し、主催者がカラオケ歌唱を聴取したことがある楽曲のオンラインカラオケを推奨することができる。
【0105】
<その他>
配信部400は、演奏データやカラオケ歌唱データのような音声データと併せて、オンラインカラオケを行う主催者を撮影した映像データや、楽曲データに含まれる歌詞テロップデータ等を配信してもよい。
【0106】
映像データは、たとえば、端末装置が有するカメラにより、オンラインカラオケを行う主催者を撮影して得られる。端末装置は、オンライン会議サーバ装置CSに対し、歌唱音声データと併せて映像データを送信する。歌詞テロップデータ等は、記憶手段10に記憶されている。たとえば、配信部400は、主催者の端末装置に対し、演奏データと併せて歌詞テロップデータを送信する。
【0107】
また、上記実施形態で説明した一部の構成をカラオケサーバ装置KSが有してもよい。たとえば、第1実施形態の例において、オンライン会議サーバ装置CSが第3の記憶部10c、出力部100、参加処理部300、及び配信部400を有し、カラオケサーバ装置KSが第1の記憶部10a、第2の記憶部10b、及び第1の決定部200を有していてもよい。或いは、第2実施形態の例において、オンライン会議サーバ装置CSが第3の記憶部10c、出力部100、参加処理部300、配信部400、及びレコメンド部600を有し、カラオケサーバ装置KSが第1の記憶部10a、第2の記憶部10b、第1の決定部200、及び第2の決定部500を有していてもよい。これらの場合、オンライン会議サーバ装置CS及びカラオケサーバ装置KSが「オンラインカラオケサーバ装置」として機能する。
【0108】
更に、上記実施形態で説明したオンライン会議サーバ装置CS及びカラオケサーバ装置KSの機能を有する一のサーバ装置を設けてもよい。端末装置及びカラオケ装置は、当該サーバ装置と直接通信が可能となるよう構成される。この場合、当該サーバ装置が「オンラインカラオケサーバ装置」として機能する。
【0109】
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0110】
1 オンラインカラオケシステム
10a 第1の記憶部
10b 第2の記憶部
10c 第3の記憶部
100 出力部
200 第1の決定部
300 参加処理部
400 配信部
500 第2の決定部
600 レコメンド部
CS オンライン会議サーバ装置
K1~Kn カラオケ装置
KS カラオケサーバ装置
S1 オンライン会議システム
S2 通信カラオケシステム
T1~T4 端末装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9