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特許7538118らせん状の鋳造体を製造するための鋳造モールド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】らせん状の鋳造体を製造するための鋳造モールド
(51)【国際特許分類】
   H01F 41/04 20060101AFI20240814BHJP
   B22D 17/00 20060101ALI20240814BHJP
   B22C 9/06 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
H01F41/04 A
B22D17/00 B
B22C9/06 H
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021515136
(86)(22)【出願日】2019-09-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 EP2019075191
(87)【国際公開番号】W WO2020058412
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】102018215955.6
(32)【優先日】2018-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504174917
【氏名又は名称】フラウンホッファー-ゲゼルシャフト・ツァー・フォデラング・デル・アンゲワンテン・フォーシュング・エー.ファウ.
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブッセ マティーアス
(72)【発明者】
【氏名】ヴェストマン フランツ-ヨーゼフ
【審査官】古河 雅輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-009259(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03208013(EP,A1)
【文献】特開2012-166207(JP,A)
【文献】特開平04-258355(JP,A)
【文献】特開平07-112265(JP,A)
【文献】特開2015-002614(JP,A)
【文献】特開平09-164569(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22C 5/00- 9/30
B22D 15/00-17/32
H01F 41/00-41/04
H01F 41/08
H01F 41/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
らせん状の鋳造体(1)、特にコイル、ばね又はらせんを製造するための鋳造モールドであって、
永久モールドの形態をなすダイ(10)であって、前記らせん状の鋳造体の外側輪郭を形成し、セラミック材料から形成されるか又はセラミック材料でコーティングされたダイ(10)と、
前記ダイ(10)を外側から支持する支持具(8)と、
前記らせん状の鋳造体(1)の内側の連続的な開口部を画定するモールドコア(12)であって、セラミック材料から形成されるか又はセラミック材料でコーティングされたモールドコア(12)と、
を有し、
前記モールドコアはコアプーラとして設計されており
前記モールドコアは、永久モールドとして使用可能な、少なくとも1つの非溶解性の副本体及び少なくとも1つの溶解可能又は破壊可能な副本体を含み、永久モールドとして使用可能な前記副本体だけが鋳造材料と接触する、ことを特徴とする鋳造モールド。
【請求項2】
前記コアプーラ(12)は、らせんを画定するとともに、前記鋳造体のらせんにおける互いに隣接する巻線を分離する一つ又は複数の突起部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の鋳造モールド。
【請求項3】
前記コアプーラは、離型中に少なくとも一方向又は二方向に移動する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造モールド。
【請求項4】
前記コアプーラは離型中に回転する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造モールド。
【請求項5】
前記コアプーラは、部分的に、セラミック材料、特に鋳物砂材料からなり、鋳造プロセス後に分解される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造モールド。
【請求項6】
前記ダイ(10)は、らせんを画定するとともに、前記鋳造体(1)のらせんにおける互いに隣接する巻線(3,4,5)を分離する一つ又は複数の突起部を有する、ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の鋳造モールド。
【請求項7】
前記ダイ(10)は、複数の部品片を含むように設計され、鋳造プロセス後に離型のため前記ダイの複数の部品片が互いに取り除かれるように構成されている、ことを特徴とする請求項6に記載の鋳造モールド。
【請求項8】
前記ダイ(10)及び/又はモールドコア(12)は、窒化チタン、炭窒化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素又は酸化アルミニウムから全体的又は部分的に形成される、ことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の鋳造モールド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳造技術の分野に関し、金属、特に銅かららせん、ばね又はコイルを製造する際に特に有利に使用される。
【背景技術】
【0002】
巻線コイルは電気機械に使用されている。コイルは、利用可能な設置スペースに最適に配置されないことがある。その結果、重量又は設置スペースに関して、電気機械の出力又はトルク密度が低下する。銅製の鋳造コイルはこの欠点を補うことができる。しかし、十分な耐用年数を有する永久的なモールド(永久モールド)を用いた連続的な生産に適した銅製鋳造コイル又は銅合金から形成された鋳造コイルの製造方法は今まで知られていない。
【0003】
電気機械の出力密度又はトルク密度を高めるため、これまで手作業で製造されることが多かった複雑なコイルは、連続的な方法と比較して充填レベルをさらに僅かに改善するように巻かれている。また、巻線の高さ全体に亘って断面が同じであるワイヤが使用される。さらに、従来の電気機械において、内側から外側に向けて互いに重なって配置されたコイルの巻線は、放熱に悪影響を及ぼし、コイルがより加熱され、したがって、巻線の断面に関して最大電流密度が制限される。
【0004】
銅製の鋳造コイル又は銅合金製の鋳造コイルは原理的には知られているが、これらは、永久モールドでなく、インベストメント鋳造プロセス又はロストフォームプロセスなどのロストモールドを利用して形成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来技術の背景に対して、何度も使用することができるツールを使用して鋳造金属コイルを製造するためのオプションを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、らせん状の鋳造体(鋳物)、特にコイル又はらせんを製造するための鋳造モールド(鋳型)に関する。この鋳造モールドは、永久モールドの形態をなすダイであって、らせん状の鋳造体の外側輪郭を形成し、セラミック材料から形成されるか又はセラミック材料でコーティングされたダイと、ダイを外側から支持する支持具と、らせん状の鋳造体の内側の連続的な開口部を画定するモールドコアであって、セラミック材料から形成されるか又はセラミック材料でコーティングされたモールドコアと、を有する。モールドコアは特にコアプーラ(core puller)として設計される。
【0007】
内側形状、すなわちコイルの外側輪郭を画定する中空の内部に関して、ダイは、円錐又は角錐台の形状を有し、これにより、円錐又は角錐台の形状が鋳造体にもたらされる。輪郭に関して、モールドコアは、本質的に、すなわち、例えば、離型用の傾斜を除いて、円筒形又は円錐形又は角錐台形に設計される。コイルがモータのシートの歯に対して配置される際、歯は直線状の輪郭を有する。そのため、コイルの内側輪郭は円筒形又は直方形であっても好適である。したがって、この場合のモールドコアの外側輪郭は、円筒形又は直方形あるいは円錐形又は四角錐台形又は円錐台形又は角錐台形をなしていてもよい。
【0008】
円錐形又は角錐台形の外側輪郭の場合、コイル本体の壁部の厚さは、電気機械の外側で半径方向に配置されたコイルの端部に向けて増加してもよい。コイルの長手方向に測定した個々の巻線の高さは、コイルに沿って、コイルのより厚い端部に向けて、すなわち、特に個々の巻線の断面が全体的に一定であり、より大きな外径を有する端部に向けて減少する。
【0009】
有利には、コアプーラは、らせんを画定するともに、鋳造体のらせんにおける互いに隣接した巻線を分離する一つ又は複数の突起部を有する。
【0010】
コアプーラ及び/又はダイにおける突起部の形状は、らせん本体の巻線の厚さ及び/又はピッチが長さに亘って一定であるか又は可変、すなわち、例えば、一方の端部に向けて増加又は減少するように構成される。
【0011】
らせんの負の形状及び個々のらせん状の屈曲部の互いに面するインタフェースを画定する、連続的ならせん状の突起部をコアプーラの表面に設けてもよい。突起部は、鋳造プロセス中における鋳造体のらせん状の屈曲部の間に配置される。
【0012】
さらに、有利には、コアプーラは、離型中に少なくとも一方向又は二方向に移動する。
【0013】
このため、コアプーラは、例えば、角柱状又はくさび形をなす2つ、3つ又は4つ以上の副本体を有していてもよい。この場合、少なくとも2つ、3つ又は4つ以上の副本体は、らせん本体に当接するコアプーラの表面の一部を形成する。
【0014】
例えば、副本体は、円形のリングセグメント状の断面を有するように設計されてもよい。
【0015】
複数の副本体は、共に中空、特に中空の円筒形の本体を形成してもよい。少なくとも1つの副本体は、内側に向けて半径方向に変位又は移動してもよい。また、コアプーラの少なくとも1つ副本体は、例えば、水に溶ける塩体又は粉砕可能な砂型体などの溶解(分解)可能な材料から形成される。この溶解可能な副本体は、鋳造プロセス中に、少なくとも部分的に溶解不可能で再利用可能な他の副本体を支持する。
【0016】
したがって、原則として、コアは、永久モールドとして使用可能な、少なくとも1つの非溶解性の副本体と、少なくとも1つの溶解可能又は破壊可能な副本体と、を含んでいてもよい。有利には、永久モールドとして使用可能な副本体だけが、鋳造材料又は溶融物と接触してもよい。
【0017】
さらに、有利には、コアプーラはモールドから取り除かれる際に回転し、これにより、コイルからの離型を支持する。
【0018】
さらに、有利には、コアプーラは、セラミック材料、特に鋳物砂材料からなり、鋳造プロセス後に分解される。
【0019】
ダイは、一定の又は四角錐台形の内側輪郭を有し、鋳造されるコイルの長さ全体に亘って一定の壁部厚さを有してもよい。この場合、外側輪郭は内側輪郭と平行に延びる。このように、工具インサートとして機能するダイの壁部の厚さが一定であるため、温度が急激に変化した時にダイの不均一な加熱又は冷却を回避することができる。
【0020】
工具インサートとして機能するダイは、有利にはスチールモールド(鋼製モールド)に挿入される。これは、円錐形又は角錐台形状にテーパをなす内部輪郭を有する。このため、熱負荷下であっても、スチールモールドへの挿入中に、潜在的に複数の部品片からなるダイの複数の部品が確実に配置されかつ圧縮される。
【0021】
ダイは、例えば銅などの鋳造材料を完全に収容する。そのため、鋳造材料はスチールモールドと接触しないが、特にダイ及びモールドコアのセラミック表面とだけ接触する。このようにして、銅製コイルの鋳造中におけるスチールモールドへの熱損傷が回避される。
【0022】
さらに、有利には、ダイは、らせんを画定するとともに、鋳造体のらせんにおける互いに隣接する巻線を分離する一つ又は複数の突起部を有する。
【0023】
らせんの負の形状及び個々のらせん状の屈曲部の互いに面するインタフェースを画定する、連続的ならせん状の突起部をダイの表面に設けてもよい。突起部は、鋳造プロセス中における鋳造体のらせん状の屈曲部の間に配置される。
【0024】
また、コイルは、全体として、鋳造プロセス中に相互に作用するダイにおける突起部及びコアプーラにおける突起部によって画定され得る。
【0025】
さらに、有利には、ダイは、複数の部品片を含むように設計され、鋳造プロセス後に離型のためダイの複数の部品片が互いに取り除かれるように構成されている。
【0026】
さらに、有利には、ダイ及び/又はモールドコアは、窒化チタン、炭窒化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素又は酸化アルミニウムから全体的又は部分的に形成される。
【0027】
一般に、低圧ダイカスト及びダイカストは、連続的な製造、特に上記の鋳造モールドに適した鋳造プロセスである。しかし、本発明の実施例は、永久モールドが使用される他の全ての鋳造方法にも適用され得る。
【0028】
特に、個々に又はまとめて適用され得る以下の点が有利である:
a)製造サイクル間隔で、閉型され、充填され、固化したコイル又はコイルを備えたクラスタを取り除くため開型される永久モールドでコイルの主輪郭が作成される鋳造による成形。
b)永久モールドにおける形状を付与する輪郭は、セラミック製のモールドインサート(セラミックモールドインサート)として鋼製の支持工具内に実装され得る。
c)工具において、銅の融解物は、セラミック製のインサート(セラミックインサート)又はセラミック表面とのみ接触する。
d)セラミックインサートは、窒化チタン、炭窒化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム又は同様のセラミック材料から全体的又は部分的に形成される。
e)コイルの内側輪郭におけるアンダーカットの離型のため、コイルの内側輪郭は、離型のため一方向又は二方向に移動するコアプーラとして機能する工具の永久モールドによって形成される。d)に記載した材料は、永久モールドの材料とし得る。ロストコアの使用は、サイクルタイム及び製造コストを最適化するのに有利である。
f)e)に替えて、コイルの内部形状を形成するため、塩又は水溶性のプラスチック材料又は他の材料から形成され、鋳造プロセス後に洗浄/溶解/破壊されるロストコアを使用してもよい。
g)回転しながら並進運動する切削工具を使用して、加工可能なモールド本体にらせん状のキャビティを導入することによりモールドを製造する方法が簡略化されたことに伴い、セラミックインサートの形状が大幅に簡略化され、一般に、ロストコアの使用を省くことができる。
h)また、セラミックモールドインサートは、例えば(EP1651404B1に開示された)凍結ゲル化により形成される。
i)最大耐用年数に達した後又はモールドインサートが損傷した後、これらは工具の迅速な交換システムにより交換される。対応するモールドインサートは、十分な量が製造されて保管され、非常に短い時間で交換される。
j)他の方法では、モールドインサートは、積層造形法によってセラミック粉末床から層状に製造される。サイクルタイムを短縮し、銅製コイルの微細構造を改善するために、コンフォーマル冷却チャネルをモールドインサートに組み込んでもよい。
k)窒化チタン、炭窒化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムなどの一般的な構造用セラミックから出発して、セラミックインサートはさらに発展し、鋳造中の交互の温度応力負荷に関して適応され、最適化される。
l)セラミックモールドインサートの材料開発における最適化変数は、可能な限り低い熱膨張係数及び容易な鋳造コイルの離型である。
m)d)に替えて、形状を付与する輪郭は、セラミックコーティングとして又は永久モールドの鋼製の支持工具内のセラミックコーティングされたモールドインサートとして実装され得る。
【0029】
本発明は、永久モールドにより銅製又は銅合金製の鋳造コイルを製造することを可能にし、これにより、連続的な製造のための使用時における生産性を大幅に向上させる。同時に、前記方法の製造コストが削減され、鋳造コイルの技術的利点を電気機械に適用することができる。
【0030】
以下、本発明を図面に例示して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、電気モータのシートの歯/極におけるコイルの断面図である。
図2図2は、ダイ及びスチールモールドの断面図である。
図3図3は、ダイ及びコアプーラの断面図である。
図4図4は、コアプーラの副本体を示す図である。
図5図5は、コアプーラの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、鋳造プロセスにおいて製造される、銅製の電気コイル1の形態をなす鋳造体(鋳物)を示す長手方向の断面図である。鋳造体の長手方向軸を符号2で示す。コイル1の外径Dは、電気機械に設置されたときに回転軸に最も近い第1の端部1aから第2の端部1bに向けて直線状に大きくなる。個々の巻線3,4,5の高さHは、第2の端部1bに向けて減少する。コイル1の内径は、長さ全体に亘って一定である。図1のコイルは、電気機械の積層スタックの歯/極6を取り囲んだ位置に図示されている。他の極を符号7で図示する。
【0033】
図2は、内側輪郭9を有するスチールモールド8を示している。内側輪郭9は、ダイ10を正確に嵌合させて収容する。ダイ10は2つの部品片からなる円錐形のセラミックインサートの形態をなしている。ダイは、ジョイント部分11(破線)に沿って2つの部品10a,10bに分割される。簡略化のため、ゲートシステムを図示省略する。
【0034】
ダイ10内にはモールドコア12が示されている。モールドコア12は、例えば、コアプーラとして機能するように円筒形に設計されている。例えば、ダイ10の内側に複数の突起部10c,10dが示されている。突起部10c,10dは、鋳造中における個々の巻線間のスペースを全体的又は部分的に形成又は画定する。スチールモールド8の形態をなす支持具に挿入する間、ダイは、矢印13の方向に向けて半径方向に圧縮され、ジョイント部分11に沿ってシールをもたらす。次いで、銅などの金属鋳造材料は、ダイ10及びモールドコア12と排他的に接触する。ダイ10及びモールドコア12は、いずれもセラミックから形成される又はセラミック材料でコーティングされる。
【0035】
図3は、副本体12a,12b,12cを含むコアプーラ12及びダイ10を示している。断面図に示すように、副本体12a,12b,12cは、互いに対して移動可能であり、共にコアプーラ12の外周面12dを形成する。副本体12a,12b,12cは、半円筒形でかつ曲面を有する角柱体を形成する。一実施例では、副本体12a,12b,12cは、くさび形を有していてもよい。副本体の壁部の厚さは、互いに当接する領域において他の領域より薄くなっている。このため、副本体12a,12b,12cの間に自由くさび領域が形成され、これにより、コアプーラ12が半径方向に移動可能となる。
【0036】
鋳造プロセスの間、副本体12a,12b,12cは、副本体間に形成された中央キャビティ12eにおける支持体12fによって支持される。支持体12fは、軸方向に引き抜かれるか又はコアプーラ12の移動のために破壊可能に設計される。支持体12fとして設計された副本体を取り除いた後、副本体12a,12b,12cの少なくとも1つを半径方向に移動させることができる。
【0037】
例えば、コアプーラ12は、円筒面に沿って周方向に延びるらせん状の突起部を有していてもよい。らせん状の突起部は鋳造されるらせん状の巻線を互いに分離する。
【0038】
図5は、支持体を含まずに、複数の部品片からなるコアプーラを示した斜視図である。
図1
図2
図3
図4
図5