(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】ブレード間スパンを増大させたシェービングヘッド
(51)【国際特許分類】
B26B 21/56 20060101AFI20240814BHJP
B26B 21/22 20060101ALI20240814BHJP
【FI】
B26B21/56
B26B21/22 Z
(21)【出願番号】P 2021533842
(86)(22)【出願日】2020-01-29
(86)【国際出願番号】 EP2020052164
(87)【国際公開番号】W WO2020157130
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2023-01-19
(32)【優先日】2019-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】507020417
【氏名又は名称】ビック バイオレクス シングル メンバー エス.エー
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボジキス,イオアニス
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-099467(JP,A)
【文献】特表平09-502912(JP,A)
【文献】特表2003-510142(JP,A)
【文献】特表2013-514145(JP,A)
【文献】国際公開第2012/158141(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 21/56
B26B 21/22
B26B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
かみそりカートリッジ(2)であって、
第1のブレード支持体(120)および第2のブレード支持体(120)であって、前記第1および第2のブレード支持体(120)の各々は、使用時に、シェービング面Sから離れる方向を向く内面(120b
’’)を有する平坦部分(120b)を含む、第1および第2のブレード支持体(120)と、
前記第1のブレード支持体(120)の前記平坦部分(120b)の前記内面(120b’’)に取り付けられた第1のブレード(140)であって、第1の刃先(140c)を含む第1のブレード(140)と、
前記第2のブレード支持体(120)の前記平坦部分(120b)の前記内面(120b’’)に取り付けられた第2のブレード(140)であって、第2の刃先(140c)を含む第2のブレード(140)とを備え、
前記第1の刃先
(140c)と前記第2の刃先(140c)との間の距離(A)が、1.6mm~2.2mmの範囲内にあ
り、
第3のブレード支持体(120)であって、前記シェービング面Sから離れる方向を向く内面(120b’’)を有する平坦部分(120b)を含む第3のブレード支持体と、
前記第3のブレード支持体(120)の前記平坦部分(120b)の前記内面(120b’’)に取り付けられた第3のブレード(140)であって、第3の刃先(140c)を含む第3のブレード(140)とをさらに備え、
前記第2の刃先(140c)と前記第3の刃先(140c)の間の距離が、1.6mm~2.2mmの範囲内にあり、
第4のブレード支持体(120)であって、前記シェービング面Sから離れた方向を向く内面(120b’’)を有する平坦部分(120b)を含む、第4のブレード支持体(120)と、
前記第4のブレード支持体(120)の前記平坦部分(120b)の前記内面(120b’’)に取り付けられた第4のブレード(140)であって、第4の刃先(140c)を含む第4のブレード(140)とをさらに備え、
前記第3の刃先(140c)と前記第4の刃先(140c)の間の距離が、1.6mm~2.2mmの範囲内にある、かみそりカートリッジ(2)。
【請求項2】
前記第1の刃先(140c)と前記第2の刃先(140c)との間の前記距離(A)が、1.70mm~2mmの範囲内にある、請求項1に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項3】
前記第1の刃先(140c)と前記第2の刃先(140c)との間の前記距離(A)が、1.75mm~1.95mmの範囲内にある、請求項1または2に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項4】
前記第1および第2のブレード支持体(120)の各々が、皮膚に接触するように構成された前端部(120c)を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項5】
少なくとも1つの前端部(120c)が、丸みを帯びている、請求項
4に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項6】
前記第1および第2のブレード支持体(120)の各々が、前記平坦部分(120b)から角度βで延在するベース部分(120a)を含み、前記それぞれの第1および第2のブレード支持体(120)の前記平坦部分(120b)と前記ベース部分(120a)との間で形成された前記角度βが、104°~120°の範囲内にある、請求項1~5のいずれか一項に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項7】
前記第2の刃先(140c)と前記第3の刃先(140c)の間の前記距離が、1.70mm~2mmの範囲内にある、請求項
1~6のいずれか一項に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項8】
前記第2の刃先(140c)と前記第3の刃先(140c)の間の前記距離が、1.75mm~1.95mmの範囲内にある、請求項
1~7のいずれか一項に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項9】
前記第3の刃先(140c)と前記第4の刃先(140c)の間の前記距離が、1.70mm~2mmの範囲内にある、請求項
1~8のいずれか一項に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項10】
前記第3の刃先(140c)と前記第4の刃先(140c)の間の前記距離が、1.75mm~1.95mmの範囲内にある、請求項1
~9のいずれか一項に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項11】
前記第3および/または第4のブレード支持体(120)が、皮膚に接触するように構成されている前端部(120c)を含む、請求項
1~1
0のいずれか一項に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項12】
少なくとも1つの前端部(120c)が丸みを帯びている、請求項1
1に記載のかみそりカートリッジ(2)。
【請求項13】
ハンドル(6)と、請求項1~1
2のいずれか一項に記載のかみそりカートリッジ(2)とを備え、前記かみそりカートリッジ(2)が、前記ハンドルに接続可能になっており、前記かみそりカートリッジ(2)が、4つのブレードアセンブリ(100)を備え、連続する刃先(140c)間の距離が1.85mm±0.1mmである、シェーバー(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年1月31日に出願された欧州特許出願第EP19154897.3号の利益を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
1.技術分野
以下の説明は、シェービング装置用のかみそりカートリッジに関し、より具体的には、連続するブレードアセンブリのブレード間スパン(IBS)の増大を可能にする少なくとも2つのブレードアセンブリを有するかみそりカートリッジに関する。
【0003】
2.関連技術の説明
シェービング装置は、一般に、少なくとも1つ以上の切断部材またはブレードがその中に保持されたヘッドユニットを含む。少なくとも1つ以上の切断部材またはブレードは、ヘッドユニット内に保持されたときに平行に整列する刃先を有する。
【0004】
従来式シェービングヘッドは、ブレード支持体の上面に取り付けられたブレードを含む。上面は、使用時にシェービング面に面するブレード支持体の平坦部分として理解されている。この構成を使用して切り傷を避けるために、ブレードアセンブリを互いに近づけることが知られている。これにより、シェービング中の刺激感が軽減され、ユーザの滑り心地体験も向上する。特許US8,117,753は、1.25mm以下の平均ブレード間スパンを有するシェービングヘッドを開示している。
【0005】
しかしながら、1.25mm未満のブレード間スパンは、比較的小さなブレード間スパンであり、水およびシェービング屑が切断部材間を流れてかみそり(およびシェービング表面)から流出するために利用可能な比較的小さな空間、つまり、すすぎ性を伴っている。
【0006】
すすぎ性を改善しながら望ましくない皮膚刺激を低減させる以前の試みには、次のようなものがある。
1)スキンガードとして機能するブレード間ガードであって、ブレード間ガードは、ブレード間の狭窄空間を軽減するためのブレードの長さにわたりすすぎ通過ギャップを提供する。皮膚ガードとして機能するブレード間ガードの使用は、すすぎ性と皮膚の膨らみを防止する皮膚の伸長を補助し、それらは、
2)ブレードの表面上に形成され、皮膚係合キャップ部分を画定する金属製スペーサー、および/または
3)皮膚ガードとして機能するかみそりブレードに印刷されたインクオブジェクトである。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、2つ以上のブレードアセンブリを備えるかみそりカートリッジを提供する。かみそりカートリッジは、第1のブレード支持体と第2のブレード支持体を備える。第1および第2のブレード支持体の各々は、使用時にシェービング面から離れる方向を向く内面を有する平坦部分を含む。第1のブレードは、第1のブレード支持体の平坦部分の内面に取り付けられて提供され、第1のブレードは第1の刃先を含む。第2のブレードは、第2のブレード支持体の平坦部分の内面に取り付けられて提供され、第2のブレードは、第2の刃先を含む。第1の刃先と第2の刃先との間の距離は、1.6mm~2.2mmの範囲内にある。
【0008】
第1の刃先と第2の刃先との間の距離は、1.70mm~2mmの範囲内にあり得る。
【0009】
第1の刃先と第2の刃先との間の距離は、1.75mm~1.95mmの範囲内にあり得る。
【0010】
第1および第2のブレード支持体の各々は、皮膚に接触するように構成された前端部を含み得る。
【0011】
少なくとも1つの前端部は丸みを帯びていてもよい。
【0012】
第1および第2のブレード支持体の各々は、平坦部分から角度βで延在するベース部分を含み得、角度βは、それぞれの第1および第2のブレード支持体の平坦部分とベース部分との間に形成され得、104°~120°の範囲内にあり得る。
【0013】
かみそりカートリッジは、第3のブレード支持体をさらに備え得る。第3のブレード支持体は、シェービング面Sから離れる方向を向く内面を有する平坦部分を含み得る。第3のブレードは、第3のブレード支持体の平坦部分の内面に取り付けられ得る。第3のブレードは、第3の刃先を含み得る。第2の刃先と第3の刃先の間の距離は、1.6mm~2.2mmの範囲内にあり得る。
【0014】
第2の刃先と第3の刃先の間の距離は、1.70mm~2mmの範囲内にあり得る。
【0015】
第2の刃先と第3の刃先の間の距離は、1.75mm~1.95mmの範囲内にあり得る。
【0016】
かみそりカートリッジは、第4のブレード支持体をさらに備え得る。第4のブレード支持体は、シェービング面Sから離れる方向を向く内面を有する平坦部分を含み得る。第4のブレードは、第4のブレード支持体の平坦部分の内面に取り付けられ得る。第4のブレードは、第4の刃先を含み得る。第3の刃先と第4の刃先の間の距離は、1.6mm~2.2mmの範囲内にあり得る。
【0017】
第3の刃先と第4の刃先の間の距離は、1.70mm~2mmの範囲内にあり得る。
【0018】
第3の刃先と第4の刃先の間の距離は、1.75mm~1.95mmの範囲内にあり得る。
【0019】
第3および/または第4のブレード支持体は、皮膚に接触するように構成され得る前端部を含み得る。
【0020】
少なくとも1つの前端部は丸みを帯びていてもよい。
【0021】
シェーバーは、ハンドルおよび前述のかみそりカートリッジを備える。かみそりカートリッジはハンドルに接続可能になっている。かみそりカートリッジは4つのブレードアセンブリを備え、連続する刃先間の距離は1.85mm±0.1mmである。
【0022】
かみそりカートリッジを有する一態様では、ブレードが、ブレード支持体の内面、すなわち、使用時にシェービング面から離れた面に取り付けられており、シェービング中に、皮膚がブレード刃先によって、そしてブレード支持体端部によって支持される。このことが、従来は刃先のみが皮膚接触点であったところに追加の皮膚接触点をもたらす。ここで皮膚接触点は2倍になっており、それによって、皮膚が追加の皮膚接触点によって支えられたままになると同時に、ブレード間スパン(IBS)を増大することを可能にする。皮膚はブレード支持体端部によって追加的に支持されることから、IBSが増加したとしても、皮膚が2つの連続するブレード刃先の間に膨らみを形成(「膨らみ効果」)する可能性が低減され、それによって切り傷も減少する。
【0023】
さらに、IBSを増加させることで、つまりブレード間の開口または間隔を増すことで、シェービング体験中のシェービング屑の効果的な除去が達成される。これにより、IBSが増加してシェービング体験中にシェーバーをすすぐ必要が少なくなり、水、シェービング屑、シェービングフォームの連続的な流れが可能になり、それにより詰まりの発生が減少する。シェービング体験中にシェービング屑がここでより大きな開口(IBS)を通って容易に流れることができることから、全体的なシェービング体験を向上させる。さらに、ユーザは、すすぎの際に屑を取り除くためにシェーバーを撹拌したり、それどころか(シンクに向けて)叩いたりしなくてもよい。このことはシェーバーの寿命を延ばし、特に、シェーバーを叩いて屑を取り除くことで、状況によっては望まないブレードの露出量変化があることがある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】従来式かみそりの複数のブレードアセンブリの側面図を示し、ブレード支持体の上面に取り付けられたブレードを有している。
【
図2】複数のブレードアセンブリの側面図を示し、ブレード支持体の下面に取り付けられたブレードを有している。
【
図3A】ハンドル、および
図2の複数のブレードアセンブリを含むかみそりカートリッジを含むシェーバーの斜視図を示す。
【
図3B】A面に沿った
図3Aのかみそりカートリッジの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、複数の従来式ブレードアセンブリを示し、各ブレードアセンブリ10は、ブレード支持体12およびブレード14を含む。複数の従来式ブレードアセンブリの各々は、かみそりカートリッジ(図示せず)に組み立てられるように構成される。
【0026】
ブレード支持体12は、ベース部分12aおよび平坦部分12bを含み得る。平坦部分12bは、前端部12cを有し得る。平坦部分12bは、ベース部分12aに対して角度αで延在し得る。平坦部分12bは、使用時にシェービング面Sに面する上面12b’、および上面12b’に対向する下面12b’’を有し得る。
【0027】
ブレード14は、同様にシェービング面Sに面する上面14a、上面14aに対向する下面14b、および刃先14cを含み得る。ブレード14の下面14bは、ブレード支持体12の上面12b’に取り付けられ得る。
【0028】
図1に示す例から分かるように、この例では皮膚であるシェービング面Sとの唯一の接触点は、刃先14cである。したがって、この構成は、皮膚に余分なブレード圧力をかけることがあり、切り傷につながることがある。したがって、従来式シェーバーでは、隣接するブレードアセンブリ(IBS)間の距離Aは、皮膚に対するブレード圧力がより広い表面積に分散されるように、1.25mm未満であることが知られている。
【0029】
複数のブレードアセンブリが
図2に示されており、各ブレードアセンブリ100は、ブレード支持体120およびブレード140を含む。
図2に示す例では、4つのブレードアセンブリ100が示される。代替の例では、2つの連続するブレード刃先(IBS)の間に本明細書で開示される距離を確立するために、2つの連続したものが存在する限り、他の数のブレードアセンブリが予見され得る。
【0030】
ブレード支持体120は、ベース部分120aおよび平坦部分120bを含み得る。平坦部分120bは、ベース部分120aに対して角度βで延在し得る。平坦部分120bとベース部分120aとの間の角度は、例えば、104°~120°であってもよい。平坦部分120bは、使用時にシェービング面Sに面する上面120b’、および上面120b’に対向する下面120b’’を有し得る。したがって、下面120’’は、使用時にシェービング面Sから離れた方向を向くことができる。
【0031】
ブレード140は、上面140a、上面140aに対向する下面140b、および刃先140cを含み得る。ブレード140の上面140aは、ブレード支持体120の下面120b’’に取り付けられ得る。ブレードは、0.04~0.12mmの厚さを有し得る。
【0032】
ブレード支持体120の平坦部分120bは、前端部120cを有し得る。
図2に示す例で分かるように、前端部120cおよびブレード刃先140cは両方とも、例えば、皮膚のようなシェービング面Sとの接触点として作用する。この構成により、ブレード圧力が皮膚のより広い領域に分散され、これが皮膚上でのブレード圧力を低減し、それにより刺激が軽減される。言い換えると、このことがシェービング中の肌当たりをさらに滑らかにするようにする。また、追加の皮膚(シェービング面)接触点があるという現実が、皮膚/シェービング面の輪郭に追従することを容易にし、これにより、周知の膨隆現象、つまり、シェービング中に連続するブレードの刃先間で皮膚が膨隆する可能性を低減する。このことが切り傷を低減する。
【0033】
さらに、この構成は、IBSの増加、すなわち、隣接するブレードアセンブリ100の連続する刃先間の距離Aの増加を可能にする。上述の構成では、距離A(IBS)は、1.6mm~2.2mm、より具体的には1.70mm~2mm、最も具体的には1.75mm~1.95mmであり得る。一例では、IBSは1.85mm±0.1mmであり得る。このことは、皮膚への圧力が軽減されると同時に、カートリッジが詰まりにくくなり、したがってすすぎの必要性が低減することを意味する。
【0034】
前端部120cは、平坦であるか、または丸みを帯びてもよい。丸みを帯びた前端部120cを有する一態様は、皮膚(シェービング面)上でのブレードアセンブリの摺動性をさらに増加させる。このことは、さらに滑り性の向上に寄与する。
【0035】
また、
図2には、刃先140cと隣接するブレード支持体120の前端部120cとの間の距離である距離Bが示される。本開示の構成では、距離Bは、1.2mm~1.8mmの範囲であり得る。
【0036】
図3Aに示されるのは、シェーバー1であり、ハンドル6、および本明細書に開示されるように実質的にヘッドユニット5に取り付けられた複数のブレードアセンブリ100を含んだかみそりカートリッジ2を含んでいる。従来式かみそりのIBSにより、ヘッドユニットには5つのブレードアセンブリが含まれるのが一般的である。しかしながら、本開示により、従来は5枚の刃を含んでいた同じヘッドユニット5内に密封された4枚のブレードアセンブリ100を含むかみそりカートリッジ2を提供することが可能である。このことで、性能が少なくとも維持されるか、さらには向上させる一方で、かみそりカートリッジ2のコストを低減することができる。さらに、このブレードアセンブリ100は、既存の標準的なヘッドユニット5に組み込むことができ、これにより、製造業者は、既存の製造プロセスに大幅な変更を加える必要がなく、したがって、変更に伴うコストを低減することができる。
【0037】
図3Aおよび
図3Bには、4つの可動シェービングブレードアセンブリ100を有するシェービングヘッドユニット5を含む一例示的なかみそりカートリッジ2が示される。代替例では、任意の適切な数のブレード、例えば2つ以上のブレードを使用することができることが想定される。代替例では、シェービングブレードアセンブリ100は固定ブレードであり得る。ブレードアセンブリ、例えば4つのシェービングブレードアセンブリ100を含むことで、シェービング体験が促進されるだけでなく、かみそりヘッドの寿命を延ばす。
【0038】
かみそりカートリッジ1は、ガードバー3および後部キャップ4を有してもよい。代替例では、かみそりカートリッジ1は、ガードバー3および/または後部キャップ4を含まなくてもよい。
【0039】
シェービング方向において、ガードバー3はブレードアセンブリ100の前に示され、後部キャップ4はブレードアセンブリ100の後ろに設けられる。
【0040】
前述のように、かみそりカートリッジ2は、各ブレードアセンブリ100を静止位置に向かって弾性的に付勢する4つの弾性要素7(例えば、スプリングフィンガ)を含む。かみそりカートリッジ2が異なる数のブレードアセンブリ100を含む代替例では、対応する数の弾性要素7が予見され得る。したがって、ブレードアセンブリ100は、シェービング中に遭遇する力の下で移動可能であり得る。弾性要素7は、ヘッドユニット5と一体に成形され得る。
【0041】
いくつかの例では、かみそりカートリッジ2は、弾性要素7を有さなくてもよい固定ブレードアセンブリ100を含み得る。
【0042】
図3Bの例に示すように、4つの可動ブレードアセンブリを含むかみそりカートリッジ2は、各連続する刃先間のIBSが1.85mm±0.1mmであり、ブレードがブレード支持体の下面に取り付けられており、刃先140cによってシェービング中にユーザの皮膚に加えられる圧力は、刃先がブレード支持体の上面に取り付けられIBSが約1.0~1.4mmになっている従来式かみそりカートリッジの5つの可動ブレードによって加えられる圧力よりも10分の1以下であることが分かった。
【0043】
さらに、
図3Bの例に示すように、4つの可動ブレードアセンブリを含むかみそりカートリッジ2は、連続する各刃先間のIBSが1.85mm±0.1mmであり、ブレードがブレード支持体の下面に取り付けられており、刃先140cによってシェービング中にユーザの皮膚に加えられる圧力は、刃先がブレード支持体の上面に取り付けられIBSが約1.85±0.1mmになっている4つの可動ブレードを備えたかみそりカートリッジによって加えられる圧力よりも約10分の1以下であることが分かった。シェービング中にユーザの皮膚に加えられる圧力のこのような低減はまた、IBSの増加による屑や水やシェービングフォームの流れの増加も伴う。