(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】ワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
H02G 3/22 20060101AFI20240814BHJP
F16L 5/02 20060101ALI20240814BHJP
B60R 16/02 20060101ALN20240814BHJP
【FI】
H02G3/22
F16L5/02 N
B60R16/02 622
(21)【出願番号】P 2022081359
(22)【出願日】2022-05-18
【審査請求日】2023-09-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】飯島 彬友
(72)【発明者】
【氏名】城田 一将
(72)【発明者】
【氏名】矢野 拓海
【審査官】木村 励
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-138147(JP,A)
【文献】特開2016-3725(JP,A)
【文献】特開2005-192279(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/22
H01B 17/58
H02G 3/04
H01B 7/00
F16L 5/02
B60R 16/02
H01B 7/282
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1本の配索材と、
前記配索材をシールドする編組導体と、
前記配索材が挿入され、かつ一部が取付パネルに形成されたパネル貫通孔に挿入されており、前記配索材と前記取付パネルとの間を閉塞して前記配索材と前記取付パネルとの間を止水するグロメットと、
前記グロメットの一部が挿入され、前記グロメットを介して前記取付パネルに取り付けられる
導電性のブラケットと、を備え、
前記編組導体は、
前記ブラケットに固定され、当該ブラケットとの間で電気的に接続され、
前記グロメットは、
前記配索材が挿入されるグロメット側筒状部と、
前記グロメット側筒状部が前記パネル貫通孔に挿入された状態で前記取付パネルに対して前記配索材の延在方向に対向する環状のグロメット側環状部と、
弾性を有し、前記グロメット側環状部より前記延在方向における前記グロメット側筒状部側に突出する少なくとも1つの柱状部と、を有し、
前記ブラケットは、
当該ブラケットが前記グロメットを介して前記取付パネルに取り付けられた取付状態で前記取付パネルに対して前記グロメット側環状部を挟んで前記延在方向に対向する平板状のブラケット側環状部と、
前記柱状部に対応して設けられ、前記柱状部が挿入される柱状部貫通孔と、を有し、
前記取付状態で前記ブラケットが締結部材により前記取付パネルに締結され、前記ブラケットと前記取付パネルとが電気的に接続され、
前記柱状部は、
前記延在方向における前記グロメット側環状部側の端部に位置する挿入部と、
前記挿入部より前記グロメット側環状部と反対側の引張方向側に位置しており、前記柱状部に外力が作用していない通常状態における通常状態外径が前記柱状部貫通孔の内径より大きく、前記柱状部に前記引張方向側に引っ張る外力が作用している作用状態における作用状態外径が前記通常状態外径より小さくなる規制部と、
前記規制部より前記引張方向側に位置し、かつ前記通常状態で前記通常状態外径より小さい把持部と、を有し、
前記挿入部は、
前記柱状部が前記柱状部貫通孔に挿入され、かつ前記ブラケット側環状部が前記グロメット側環状部に接触した状態で前記柱状部貫通孔内に位置する、
ことを特徴とするワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車等の車両において、車両の床下に高圧のシールド付き配索材(以下、単に「配索材」とも呼ぶ)を配索する場合、当該配索材を、必要に応じて、車両の室外と室内とを隔てる取付パネルに形成されたパネル貫通孔に挿入して配索している(例えば、特許文献1参照)。この場合、パネル貫通孔には、例えば、ボディアース構造及び止水機能を有する板金付きグロメットが組み付けられることがある。
【0003】
従来、グロメットに板金を組み付ける場合、例えば、グロメットを2枚の板金で挟み込んだり、板金のバーリング加工を施した部分にグロメットに嵌め込んだり、グロメットに板金をインサート成形する方法が取られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記方法では、板金を2枚用意しなければならず部品費が増加するものであり、また、板金にバーリング加工するための加工費が必要となり、また、グロメットを成形するための成形時間が増加するという課題がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電線間の線間止水が可能なグロメットに対して板金であるブラケットを容易に保持させることができるワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るワイヤハーネスは、少なくとも1本の配索材と、前記配索材をシールドする編組導体と、前記配索材が挿入され、かつ一部が取付パネルに形成されたパネル貫通孔に挿入されており、前記配索材と前記取付パネルとの間を閉塞して前記配索材と前記取付パネルとの間を止水するグロメットと、前記グロメットの一部が挿入され、前記グロメットを介して前記取付パネルに取り付けられる導電性のブラケットと、を備え、前記編組導体は、前記ブラケットに固定され、当該ブラケットとの間で電気的に接続され、前記グロメットは、前記配索材が挿入されるグロメット側筒状部と、前記グロメット側筒状部が前記パネル貫通孔に挿入された状態で前記取付パネルに対して前記配索材の延在方向に対向する環状のグロメット側環状部と、弾性を有し、前記グロメット側環状部より前記延在方向における前記グロメット側筒状部側に突出する少なくとも1つの柱状部と、を有し、前記ブラケットは、当該ブラケットが前記グロメットを介して前記取付パネルに取り付けられた取付状態で前記取付パネルに対して前記グロメット側環状部を挟んで前記延在方向に対向する平板状のブラケット側環状部と、前記柱状部に対応して設けられ、前記柱状部が挿入される柱状部貫通孔と、を有し、前記取付状態で前記ブラケットが締結部材により前記取付パネルに締結され、前記ブラケットと前記取付パネルとが電気的に接続され、前記柱状部は、前記延在方向における前記グロメット側環状部側の端部に位置する挿入部と、前記挿入部より前記グロメット側環状部と反対側の引張方向側に位置しており、前記柱状部に外力が作用していない通常状態における通常状態外径が前記柱状部貫通孔の内径より大きく、前記柱状部に前記引張方向側に引っ張る外力が作用している作用状態における作用状態外径が前記通常状態外径より小さくなる規制部と、前記規制部より前記引張方向側に位置し、かつ前記通常状態で前記通常状態外径より小さい把持部と、を有し、前記挿入部は、前記柱状部が前記柱状部貫通孔に挿入され、かつ前記ブラケット側環状部が前記グロメット側環状部に接触した状態で前記柱状部貫通孔内に位置する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るワイヤハーネスによれば、電線間の線間止水が可能なグロメットに対して板金であるブラケットを容易に保持させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係るワイヤハーネスの主要部の斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るワイヤハーネスの主要部の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るワイヤハーネスの主要部の分解斜視図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るワイヤハーネスの主要部の部分断面図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るワイヤハーネスの主要部の部分断面図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るワイヤハーネスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。すなわち、以下の実施形態における構成要素には、いわゆる当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれ、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0011】
[実施形態]
図1に示す本実施形態のワイヤハーネスWHは、例えば、電気自動車等の車両の床下に配索される高圧のシールド付き配索材である。ワイヤハーネスWHは、車両(不図示)の室外空間(例えば、エンジンコンパートメント等)と室内空間(例えば、キャビン等)とを隔てる取付パネル100に形成されたパネル貫通孔101に挿入して配索される。ワイヤハーネスWHは、2本の配索材Wと、配索材Wをシールドするための編組導体Whと、2本の配索材Wが挿入されるグロメットユニット1とを備える。
【0012】
取付パネル100は、例えば、車両のボディー等を構成し、導電性を有する一枚の金属板である。取付パネル100は、
図2及び
図3に示すように、室外に面する室外側面102と、室内に面する室内側面103と、室外側面102から室内側面103に貫通するパネル貫通孔101とを有する。パネル貫通孔101は、バーリング加工が施されており、室外側面102側から室内側面103側に突出して形成されるバーリング加工部101aを有する。
【0013】
取付パネル100は、
図1~
図4に示すように、室外側面102より突出する一対のスタッドボルト105,106を有する。一対のスタッドボルト105,106は、締結部材の一例であり、パネル貫通孔101を挟んで対向する位置に設けられている。スタッドボルト105,106には、締結部材の他の一例であるナット110,111が螺合する。パネル貫通孔101には、ボディアース構造及び止水機能を有するグロメットユニット1が組み付けられる。
【0014】
グロメットユニット1は、パネル貫通孔101に配索材Wが挿入された状態でパネル貫通孔101に取り付けられ、スタッドボルト105,106をカラー部材120,121に挿入し、スタッドボルト105,106にナット110,111を螺合することにより取付パネル100の室外側面102に固定される。
【0015】
なお、以下の説明では、図示のX方向は、本実施形態におけるワイヤハーネスWHの延在方向である。Y方向は、本実施形態におけるワイヤハーネスWHの延在方向に直交する第一方向である。Z方向は、本実施形態におけるワイヤハーネスWHの延在方向及び第一方向に直交する第二方向である。第二方向は、例えば、ワイヤハーネスWHにおける2本の配索材Wの配列方向である。X方向、Y方向、及びZ方向は、相互に直交するものとする。第一方向及び第二方向は鉛直方向、鉛直方向と直交する水平方向に限られない。第一方向及び第二方向は、取付パネル100の延在方向に相当する。
【0016】
本実施形態における延在方向は、上述した取付パネル100の板厚方向に相当し、パネル貫通孔101に対する配索材W、グロメットユニット1の挿入方向に相当する。ここでは、説明をわかり易くするため便宜的に、2本の配索材Wが延在方向に沿って直線状に配索されるものとして説明するが、これに限らず、グロメットユニット1が取付パネル100に取り付けられた状態で、グロメットユニット1に挿入された2本の配索材Wが延在方向から外れるように一部で屈曲や湾曲されて設けられるものであってもよい。また、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、グロメットユニット1がパネル貫通孔101に組み付けられた状態での方向として説明する。
【0017】
配索材Wは、例えば、1本の電線によって構成される。電線は、複数の導電性を有する金属素線からなる導体部(芯線)の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。ここでは、配索材Wは、例えば、高圧系に用いられる太物の電線が用いられる。
【0018】
編組導体Whは、配索材Wの延在方向の外周面のうち、室外側面側に位置する外周面を覆ってシールドするものである。編組導体Whは、導電性を有する複数の編組線を網目状に編み込んで筒状に形成される。編組導体Whの延在方向の一方の端部は、シールドリングSRによりグロメットユニット1に固定され、当該グロメットユニット1と電気的に接続してあり、グロメットユニット1、及び、取付パネル100の接地部材を介して接地される。グロメットユニット1は、編組導体Whに対して電気的に接続される。なお、
図1及び
図6に示す編組導体Whは、図示の便宜のため、編組導体Whにおける網目形状を省略してある。
【0019】
グロメットユニット1は、ワイヤハーネスWHの配索材Wが挿入され当該配索材Wの周囲に外装された状態でパネル貫通孔101に組み付けられることで、編組導体Whを取付パネル100と電気的に接続して接地すると共に当該パネル貫通孔101を止水(防水)するものである。グロメットユニット1は、パネル貫通孔101を通る配索材Wの保護、パネル貫通孔101の防水の他、防塵、遮音等の機能も有する。グロメットユニット1は、グロメット10と、ブラケット30とを備える。
【0020】
グロメット10は、2本の配索材Wが挿入され、一部が取付パネル100に形成されたパネル貫通孔101に挿入されており、配索材Wと取付パネル100との間を閉塞して配索材Wと取付パネル100との間を止水するものである。グロメット10は、一部がパネル貫通孔101に挿入された挿入状態で取付パネル100に取り付けられる。グロメット10は、例えば、ゴムや熱可塑性エラストマー等、剛性が低く高い可撓性を有する絶縁性の弾性樹脂材料(例えば、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等)により形成される。グロメット10は、
図2及び
図3に示すように、グロメット側筒状部11と、グロメット側環状部12とを含んで構成され、これらが一体となって弾性体として形成される。
【0021】
グロメット側筒状部11は、延在方向に沿って配索材Wが挿入される部分である。グロメット側筒状部11は、筒状本体部13と、円筒部14Aと、連結部14Bとを備える。
【0022】
筒状本体部13は、パネル貫通孔101に挿入され、かつ当該パネル貫通孔101に組み付けられる部分である。筒状本体部13は、パネル貫通孔101(バーリング加工部101a)の形状に合わせて円筒状に形成され、延在方向における室内側から見た場合、円形状を有する。
【0023】
円筒部14Aは、当該円筒部14Aの延在方向における両端が開口し、内側に配索材Wが挿入される部分である。円筒部14Aは、連結部14Bに対して一体に設けられ、連結部14Bを介して筒状本体部13に連結される。円筒部14Aは、配索材Wの挿入される本数に合わせて1又は複数形成される。円筒部14Aは、配索材Wが内側に挿入された状態で、弾性変形によって配索材Wの外周面のうち、室外側にある外周面に密着し、配索材Wの全外周面をシールするよう構成される。
【0024】
連結部14Bは、円筒部14Aを囲むように設けられ、円筒部14Aと筒状本体部13とを繋ぐように形成される。連結部14Bは、
図6に示すように、断面形状が略S字状に形成されて、延在方向、第一方向、及び、第二方向に撓むことを許容される。
【0025】
グロメット側環状部12は、グロメット側筒状部11がパネル貫通孔101に挿入された状態で取付パネル100に対して延在方向に対向する部分である。グロメット側環状部12は、筒状本体部13より延在方向と直交する方向に延在する。
【0026】
グロメット側環状部12は、グロメット表面15から延在方向における室外側に向けて突出し略円柱形状を有する4つの柱状部19を有する。グロメット表面15は、延在方向と直交する方向に沿った平坦面を構成し、ブラケット30がグロメット10に取り付けられた第一取付状態において、ブラケット30と延在方向において対向する。4つの柱状部19は、延在方向と直交する方向から見た場合、いずれも延在方向における室内側の端部が、他の部分より径方向外側に膨らんでいる。4つの柱状部19のうち、2つが、2つの円筒部14Aを挟んで第一方向の一方側に配置され、残りの2つが第一方向の他方側に配置される。4つの柱状部19のうち、第一方向の一方側に配置された2つ、及び、第一方向の他方側に配置された2は、2本の配索材Wの配列方向に沿って配列される。各柱状部19は、挿入部20と、第一テーパー部21と、規制部22と、第二テーパー部23と、把持部24とを有する。
【0027】
挿入部20は、柱状部19の延在方向におけるグロメット側環状部12側の端部に位置する部分である。挿入部20は、延在方向から見た場合、円形状(または略円形状)を有する。挿入部20は、柱状部19が柱状部貫通孔39に挿入され、かつブラケット側環状部32がグロメット側環状部12に接触した完全組付状態で柱状部貫通孔39内に位置する。挿入部20は、柱状部19に対して引張方向側に引っ張る外力Aが作用していない通常状態における通常状態外径R20Aが柱状部貫通孔39の内径Rcと同一(または略同一)であることが好ましいが、これに限定されるものではない。例えば、作用状態外径R20Bが、柱状部貫通孔39の内周面により径方向内側に押圧されることで弾性変形するものであれば、作用状態外径R20Bが内径Rcより大きくともよい。ここで、外力Aは、例えば組立作業者が把持部24を手指により把持しつつ引張方向側に引っ張った際に柱状部19に加わるものである。挿入部20は、柱状部19に対して上記外力Aが作用している作用状態における作用状態外径R20Bが通常状態外径R20Aより小さくなる。挿入部20は、当該挿入部20の引張方向における長さ(高さ)が柱状部貫通孔39の長さ(深さ)と同一(または略同一)であることが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0028】
規制部22は、柱状部19の延在方向において、挿入部20よりグロメット側環状部12と反対側の引張方向側に位置する部分である。規制部22は、延在方向から見た場合、円形状(または略円形状)を有する。規制部22は、上記通常状態における通常状態外径R22Aが柱状部貫通孔39の内径Rcより大きく、上記作用状態における作用状態外径R22Bが通常状態外径R22Aより小さい。規制部22は、通常状態外径R22Aが、挿入部20の通常状態外径R20Aより大きく、後述する把持部24の通常状態外径24Aより大きいことが好ましい。規制部22は、作用状態外径R22Bが、柱状部貫通孔39の内径Rcと同一または小さくなることが好ましいが、柱状部貫通孔39の内周面により径方向内側に押圧されることで弾性変形するものであれば、作用状態外径R22Bが内径Rcより大きくともよい。
【0029】
把持部24は、柱状部19の延在方向において、規制部22より引張方向側に位置する部分である。把持部24は、延在方向から見た場合、円形状(または略円形状)を有する。把持部24は、後述するグロメット10にブラケット30を組み付ける組付作業において、組立作業者が手指により把持する部分である。また、把持部24は、上記組付作業の際に、柱状部19において、柱状部貫通孔39に最初に挿入される部分でもある。そのため、把持部24は、手指での把持が可能で、柱状部貫通孔39に挿入しやすい外径や長さを有することが好ましい。把持部24は、上記作用状態における作用状態外径R24Bが通常状態外径R24Aより小さいことが好ましい。把持部24は、通常状態外径R24Aが柱状部貫通孔39の内径Rcより小さいことが好ましいが、これに限定されるものではない。把持部24は、作用状態外径R24Bが柱状部貫通孔39の内径Rcより小さくともよい。
【0030】
第一テーパー部21は、柱状部19の延在方向における挿入部20と規制部22との間に位置する部分である。第一テーパー部21は、上記通常状態における通常状態外径R21Aが挿入部20より規制部22に向けて少しずつ大きくなる。第一テーパー部21は、
図4に示すように、断面の第一方向における幅が引張方向に向けて広くなる。図示例では、第一テーパー部21の断面形状が湾曲しているが、これに限定されず、直線状であってもよい。
【0031】
第二テーパー部23は、柱状部19の延在方向における規制部22と把持部24との間に位置する部分である。第二テーパー部23は、上記通常状態における通常状態外径R23Aが規制部22より把持部24に向けて少しずつ小さくなる。第二テーパー部23は、
図4に示すように、断面の第一方向における幅が引張方向に向けて狭くなる。図示例では、第二テーパー部23の断面形状が湾曲しているが、これに限定されず、直線状であってもよい。第二テーパー部23は、傾斜度(または湾曲度)が第一テーパー部21と異なることが好ましいが、これに限定されるものでない。第二テーパー部23の傾斜度は、第一テーパー部21と比較して緩やかになっており、上記作用状態において、柱状部貫通孔39の内周面が第二テーパー部23の表面を引張方向と反対側に向けて摺動させてブラケット側環状部32をグロメット側環状部12に案内しやすくしている。
【0032】
グロメット側環状部12は、延在方向に貫通する一対の第一締結用貫通孔17,18を有する。一対の第一締結用貫通孔17,18は、いずれもグロメット側環状部12のグロメット表面15から、当該グロメット表面15の反対側にあるグロメット裏面16に貫通している。一対の第一締結用貫通孔17,18は、延在方向から見た場合、いずれも円形状を有する。一対の第一締結用貫通孔17,18は、柱状部19よりも外側にあって、連結部14Bを挟んで第一方向に対向する位置に設けられている。一対の第一締結用貫通孔17,18は、取付パネル100の一対のスタッドボルト105,106に対応して設けられ、ブラケット30がグロメット10を介して取付パネル100に取り付けられた第二取付状態において、第一締結用貫通孔17にスタッドボルト105が挿入され、かつ第一締結用貫通孔18にスタッドボルト106が挿入される。第一締結用貫通孔17,18は、上記第二取付状態において、スタッドボルト105,106、及び、カラー部材120,121に挿入される。
【0033】
ブラケット30は、グロメット10の一部が挿入され、グロメット10を介して取付パネル100に取り付けられるものである。ブラケット30は、延在方向の両端が開口して配索材Wが挿入される。ブラケット30は、グロメット10を介して取付パネル100に支持される。ブラケット30は、導電性を有する金属材料等で構成される。ブラケット30は、
図2及び
図3及び
図6に示すように、ブラケット側筒状部31と、ブラケット側環状部32とを備える。
【0034】
グロメット側環状部12は、止水突部10aと、環状止水突部10bを有する。止水突部10aは、グロメット側環状部12の外周の端部からグロメット裏面16側に突出して形成される。
図6の左側は、スタッドボルト105,106にナット110,111が螺合する前の状態を示す。
図6の右側は、スタッドボルト105(及びスタッドボルト106)にナット110(及びナット111)が螺合して取付パネル100とブラケット30とが締結された締結状態を示す。止水突部10aは、上記締結状態で弾性変形して、グロメット裏面16と共に室外側面102に密着する。環状止水突部10bは、
図3及び
図6に示すように、延在方向における室内側から見た場合、各第一締結用貫通孔17,18を囲むように環状に配置される。環状止水突部10bは、延在方向と直交する方向から見た場合、グロメット裏面16から室内側に突出して形成される。環状止水突部10bは、上記締結状態で弾性変形して、グロメット裏面16と共に室外側面102に密着する。
【0035】
ブラケット側筒状部31は、
図2及び
図3に示すように、延在方向の両端が開口して配索材Wが挿入される部分である。ブラケット側筒状部31は、延在方向における一方に第一開口部33、他方に第二開口部34を有し、第一開口部33及び第二開口部34のいずれか一方から他方に配索材Wが挿入される。第一開口部33及び第二開口部34は、延在方向から見た場合、いずれも長円形状を有する。ブラケット側筒状部31は、上記第一取付状態において、グロメット10の一部が内側に挿入される。具体的には、ブラケット側筒状部31は、上記第一取付状態において、2つの円筒部14A及び連結部14Bの一部が内側に挿入される。ブラケット側筒状部31は、延在方向から見た場合、長径と短径とを有する長円形状を有し、長径方向に沿って2本の配索材Wの配列されている。ブラケット側筒状部31は、延在方向における室内側の端部にブラケット側環状部32が設けられる。
【0036】
ブラケット側環状部32は、ブラケット側筒状部31の延在方向における室外側の端部にある第二開口部34から当該延在方向と直交する方向に突出し環状に形成された部分である。ブラケット側環状部32は、ブラケット側筒状部31より延在方向と直交する方向に延在する。ブラケット側環状部32は、延在方向から見た形状がグロメット側環状部12の形状と略同一である。
【0037】
ブラケット側環状部32は、延在方向に貫通する4つの柱状部貫通孔39を有する。4つの柱状部貫通孔39は、いずれもブラケット側環状部32のブラケット表面35から、当該ブラケット表面35の反対側にあるブラケット裏面36に貫通しており、上述したバーリング加工が施されていない。ブラケット表面35は、延在方向と直交する方向に沿った平坦面を構成し、上記第一取付状態において、グロメット表面15と延在方向において対向する。4つの柱状部貫通孔39は、4つの柱状部19に対応して設けられ、上記第一取付状態において、各柱状部貫通孔39に対して、対応する柱状部19が挿入される。4つの柱状部貫通孔39は、延在方向から見た場合、いずれも円形状を有する。ブラケット30は、4つの柱状部貫通孔39に4つの柱状部19が完全に挿入された状態でグロメット10に固定される。ここで、柱状部貫通孔39に柱状部19が完全に挿入された状態とは、ブラケット裏面36とグロメット表面15とが接触している状態を意味する。
【0038】
ブラケット側環状部32は、延在方向に貫通する一対の第二締結用貫通孔37,38を有する。一対の第二締結用貫通孔37,38は、いずれもブラケット側環状部32のブラケット表面35からブラケット裏面36に貫通している。一対の第二締結用貫通孔37,38は、延在方向から見た場合、いずれも円形状を有する。一対の第二締結用貫通孔37,38は、柱状部貫通孔39よりも外側にあって、ブラケット側筒状部31を挟んで第一方向に対向する位置に設けられている。一対の第二締結用貫通孔37,38は、取付パネル100の一対のスタッドボルト105,106に対応して設けられ、第二取付状態において、第二締結用貫通孔37にスタッドボルト105が挿入され、かつ第二締結用貫通孔38にスタッドボルト106が挿入される。第二締結用貫通孔37,38は、ブラケット30がグロメット10を介して取付パネル100に取り付けられた第二取付状態において、取付パネル100のスタッドボルト105,106、及び、カラー部材120,121が挿入される。つまり、第一締結用貫通孔17,18及び第二締結用貫通孔37,38は、上記第二取付状態において、スタッドボルト105,106、及び、カラー部材120,121が挿入される。
【0039】
ブラケット側環状部32は、外周の端部からブラケット裏面36側に突出する環状周壁部32aを有する。環状周壁部32aは、ブラケット側環状部32の外周の全周に亘って形成される。環状周壁部32aは、上記第二取付状態において、延在方向にグロメット側環状部12を介して室外側面102に対向する。環状周壁部32aの延在方向における高さは、後述するカラー側筒状部120A,121Aの延在方向における長さよりも短い。
【0040】
カラー部材120,121は、上記第二取付状態で第一締結用貫通孔17,18及び第二締結用貫通孔37,38に挿入され、かつスタッドボルト105,106に挿入され、グロメット10及びブラケット30とスタッドボルト105,106との間に介在することで、グロメット10及びブラケット30に対するスペーサーとして機能するものである。カラー部材120,121は、導電性を有し、グロメット10及びブラケット30より荷重による変形が困難な金属材料等で構成される。カラー部材120及びカラー部材121は、同一形状を有し、カラー部材120が第一締結用貫通孔17及び第二締結用貫通孔37に挿入され、カラー部材121が第一締結用貫通孔18及び第二締結用貫通孔38に挿入される。カラー部材120は、カラー側筒状部120Aと、鍔部120Bとを有する。カラー部材121は、カラー側筒状部121Aと、鍔部121Bとを有する。
【0041】
カラー側筒状部120A,121Aは、当該カラー側筒状部120A,121Aの延在方向の両端が開口し、内側にスタッドボルト105,106が挿入される部分である。カラー側筒状部120A,121Aは、スタッドボルト105,106が挿入されるカラー貫通孔120C,121Cを有する。カラー貫通孔120C,121Cは、延在方向から見た場合、円形状を有する。カラー側筒状部120A,121Aの各外径は、第一締結用貫通孔17,18の内径より大きく、第二締結用貫通孔37,38の内径より小さい。カラー側筒状部120A,121Aは、上記締結状態において、
図6に示すように、延在方向における一方側の端部、すなわち延在方向における室内側の端部が取付パネル100の室外側面102に当接する。
【0042】
鍔部120B,121Bは、カラー側筒状部120A,121Aの外周面から延在方向と直交する方向に突出する部分である。鍔部120B,121Bは、カラー側筒状部120A,121Aの一方の端部に形成される。鍔部120B,121Bは、延在方向から見た場合、円形状を有する。鍔部120B,121Bは、カラー部材120,121が第一締結用貫通孔17,18及び第二締結用貫通孔37,38に挿入された状態において、ブラケット表面35に対して延在方向に接触する(
図6)。鍔部120B,121Bは、上記締結状態において、延在方向における一方の室内側でブラケット表面35に接触し、かつ他方の室外側でナット110,111に接触する。
【0043】
カラー部材120,121は、スタッドボルト105,106にナット110,111が螺合して取付パネル100とブラケット30とが締結された締結状態において、カラー側筒状部120A,121Aが第一締結用貫通孔17,18及び第二締結用貫通孔37,38に挿入され、かつ鍔部120B,121B)がブラケット側環状部32と対向して接触し、カラー側筒状部120A,121Aの延在方向における一方側の端部が取付パネル100に当接してブラケット30と取付パネル100とが電気的に接続される。第一締結用貫通孔17,18の各内径は、第二締結用貫通孔37,38の各内径によりも小さい。そのため、カラー部材120,121が第一締結用貫通孔17,18及び第二締結用貫通孔37,38に挿入された状態で、カラー側筒状部120A,121Aの外周面の少なくとも一部が第一締結用貫通孔17,18を形成する内周面により径方向内側に押圧される。
【0044】
シールドリングSRは、
図1及び
図6に示すように、編組導体Whの室外面側の端部をブラケット30に固定し、編組導体Whとブラケット30とを電気的に接続するものである。シールドリングSRは、導電性を有する金属材料等で構成され、環状に形成される。シールドリングSRは、ブラケット側筒状部31の外周面との間で編組導体Whの室外面側の端部を挟んだ状態で、ブラケット30に固定される。
【0045】
次に、グロメット10に対してブラケット30を取り付ける取付手順について説明する。まず、グロメット側環状部12のグロメット表面15に対して、ブラケット側環状部32のブラケット裏面36を延在方向に対向させ、グロメット側筒状部11をブラケット30の第二開口部34に挿入しつつ、4つの柱状部19を4つの柱状部貫通孔39に挿入する。各柱状部19では、まず柱状部貫通孔39に把持部24が挿入され、ブラケット30をグロメット10側に押し込むと、
図5に示すように、当該把持部24がブラケット表面35から引張方向側に突出する。この完全組付状態前の未完全組付状態において、組立作業者が柱状部19に対して外力Aを加える。具体的には、組立作業者が手指により把持部24を把持し、柱状部19を引張方向に引っ張る。これにより、柱状部19は全体が弾性変形する。具体的には、把持部24は、上述したように、外径が通常状態外径R24Aより小さい作用状態外径R24Bとなり、規制部22は、外径が通常状態外径R22Aより小さい作用状態外径R22Bとなり、挿入部20は、外径が通常状態外径R20Aより小さい作用状態外径R20Bとなる。
【0046】
組立作業者は、柱状部19を引張方向に引っ張りつつ、ブラケット側環状部32がグロメット側環状部12に接触するまでブラケット30をグロメット10側にさらに押し込む。柱状部貫通孔39が規制部22を通過する際に、柱状部貫通孔39の内周面が規制部22を径方向内側に押圧することでさらに弾性変形させる。これにより、作用状態外径R22Bが内径Rcより大きい場合であっても、柱状部貫通孔39が規制部22を通過することができる。ブラケット側環状部32がグロメット側環状部12に接触すると完全組付状態となり、挿入部20が柱状部貫通孔39内に位置する。組立作業者が柱状部19に対して加えていた外力Aをやめると、柱状部19が弾性復帰する。これにより、規制部22の通常状態外径R22Aが柱状部貫通孔39の内径Rcより大きいので、ブラケット30が柱状部19から引張方向に抜けず、かつ引張方向と反対側にはグロメット側環状部12があるので、柱状部19によりブラケット30の延在方向の移動が規制される。これにより、グロメットユニット1がパネル貫通孔101に取り付けられる車体組付け前の段階において、グロメットユニット1からブラケット30の脱落を防止することができる。
【0047】
次に、グロメットユニット1を用いたワイヤハーネスWHの取付方法である取付手順について説明する。なお、ワイヤハーネスWHがパネル貫通孔101に挿入され、グロメットユニット1が室外側にあるものとする。また、グロメットユニット1は、グロメット10及びブラケット30が上記第一取付状態であるものとする。
【0048】
まず、グロメットユニット1を、取付パネル100の室外側からパネル貫通孔101に挿入しつつ、第一締結用貫通孔17,18及び第二締結用貫通孔37,38にスタッドボルト105,106を挿入する。この場合、パネル貫通孔101にグロメット10の筒状本体部13を挿入しながら、グロメット側環状部12が延在方向に室外側面102に対向し、かつ筒状本体部13の一部が室内側面103から外側に位置するように、パネル貫通孔101に対してグロメットユニット1を嵌合させる。
【0049】
次に、カラー部材120,121のカラー貫通孔120C,121Cにスタッドボルト105,106を挿入した後、スタッドボルト105,106にナット110,111を螺合する。そして、インパクトレンチやエアドライバ、ナットランナー等の締付け用工具を用いてナット110,111を締付けて取付パネル100に対してグロメットユニット1を固定する。
【0050】
本実施形態における編組導体Whは、
図6に示すように、シールドリングSRによりブラケット30に固定され、当該ブラケット30との間で電気的に接続される。次に、上述のように、パネル貫通孔101に対してグロメットユニット1を嵌合させつつ、第一締結用貫通孔17,18及び第二締結用貫通孔37,38にスタッドボルト105,106を挿入する。そして、カラー部材120,121にスタッドボルト105,106を挿入した後、ブラケット30と取付パネル100とを締結状態にする。これにより、カラー側筒状部120A,121Aが室外側面102に当接し、かつ鍔部120B,121Bがブラケット表面35に接触して、ブラケット30と取付パネル100との間で電気的に接続される。さらに、ブラケット30は、上記締結状態において、鍔部120B,121B、ナット110,111、スタッドボルト105,106を介して取付パネル100との間で電気的に接続される。言い換えると、カラー側筒状部120A,121Aが上記締結状態において、カラー側筒状部120A,121Aが第一締結用貫通孔17,18及び第二締結用貫通孔37,38に挿入され、かつ鍔部120B,121Bが延在方向にブラケット側環状部32と対向して接触し、カラー側筒状部120A,121Aの延在方向における一方側の端部が取付パネル100に当接してブラケット30と取付パネル100とが電気的に接続される。この結果、取付パネル100に対する編組導体Whの接地が可能となる。
【0051】
以上説明したように、本実施形態に係るワイヤハーネスWHは、グロメット10が、弾性を有し、グロメット側筒状部11がパネル貫通孔101に挿入された状態でグロメット側環状部12よりグロメット側筒状部11側に突出する少なくとも1つの柱状部19を有し、ブラケット30が、柱状部19に対応して設けられ、当該柱状部19が挿入される柱状部貫通孔39を有する。柱状部19は、挿入部20より引張方向側に位置しており、通常状態における通常状態外径R22Aが柱状部貫通孔39の内径Rcより大きく、作用状態における作用状態外径R22Bが通常状態外径R22Aより小さくなる規制部22と、規制部22より引張方向側に位置し、かつ通常状態で通常状態外径R22Aより小さい把持部24とを有する。挿入部20は、柱状部19が柱状部貫通孔39に挿入され、かつブラケット側環状部32がグロメット側環状部12に接触した状態で柱状部貫通孔39内に位置する。
【0052】
上記構成により、柱状部19が柱状部貫通孔39に挿入され、かつブラケット側環状部32がグロメット側環状部12に接触した状態で挿入部20が柱状部貫通孔39内に位置し、規制部22の通常状態外径R22Aが柱状部貫通孔39の内径Rcより大きいので、ブラケット30が柱状部19から引張方向に抜けず、かつ引張方向と反対側にはグロメット側環状部12があるので、柱状部19によりブラケット30の延在方向の移動が規制される。この結果、例えば、グロメットユニット1がパネル貫通孔101に取り付けられる車体組付け前の段階において、グロメット10に対してブラケット30を容易に保持させることができ、車体組立時の作業性を向上させることが可能となる。
【0053】
なお、上述した本発明の実施形態に係るワイヤハーネスWH、及び、ワイヤハーネスWHの取付方法は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。また、本実施形態に係るワイヤハーネスWHは、以上で説明した実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。また、ワイヤハーネスWHは、コルゲートチューブ、樹脂テープ、プロテクタ等の外装部材、電気接続箱、固定具など種々の構成部品を含んで構成されてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、配索材Wは、高圧系に用いられる太物の電線によって構成されるものとして説明したがこれに限らず、金属棒、電線束等によって構成されてもよい。金属棒は、導電性を有する棒状部材の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。電線束は、電線を束ねたものである。
【0055】
また、上記実施形態では、配索材Wは2本であるが、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、挿入部20と規制部22との間に第一テーパー部21が設けられているが、設けなくともよい。また、規制部22と把持部24との間に第二テーパー部23が設けられているが、設けなくともよい。
【符号の説明】
【0057】
1 グロメットユニット
10 グロメット
11 グロメット側筒状部
12 グロメット側環状部
19 柱状部
20 挿入部
21 第一テーパー部
22 規制部
23 第二テーパー部
24 把持部
30 ブラケット
31 ブラケット側筒状部
32 ブラケット側環状部
39 柱状部貫通孔
100 取付パネル
101 パネル貫通孔
WH ワイヤハーネス
W 配索材