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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-13
(45)【発行日】2024-08-21
(54)【発明の名称】積層電極体
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20240814BHJP
   H01G 11/26 20130101ALI20240814BHJP
   H01G 11/70 20130101ALI20240814BHJP
   H01M 6/02 20060101ALI20240814BHJP
   H01M 10/0587 20100101ALI20240814BHJP
   H01M 50/474 20210101ALI20240814BHJP
   H01M 50/531 20210101ALI20240814BHJP
   H01M 50/586 20210101ALI20240814BHJP
   H01M 50/595 20210101ALI20240814BHJP
【FI】
H01M10/04 W
H01G11/26
H01G11/70
H01M6/02 Z
H01M10/0587
H01M50/474
H01M50/531
H01M50/586
H01M50/595
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023104472
(22)【出願日】2023-06-26
(62)【分割の表示】P 2019184461の分割
【原出願日】2019-10-07
(65)【公開番号】P2023127589
(43)【公開日】2023-09-13
【審査請求日】2023-06-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000002325
【氏名又は名称】セイコーインスツル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】木村 長幸
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 俊二
(72)【発明者】
【氏名】田中 和美
【審査官】松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-018663(JP,A)
【文献】特開2005-310578(JP,A)
【文献】特開2016-170888(JP,A)
【文献】特開2002-289257(JP,A)
【文献】特開2017-188371(JP,A)
【文献】特開2016-110856(JP,A)
【文献】特開2002-164076(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04-39
H01M 50/40-498
H01M 6/02-16
H01G 11/00-86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気化学セルの外装体の内部に収容されるとともに、延長テープ部を有する第1絶縁テープ及び第2絶縁テープを備える絶縁テープが貼着される積層電極体であって、
正極電極と、
セパレータを介して前記正極電極に互いに重ね合わされた負極電極と、を備え、
前記正極電極は、前記積層電極体の積層方向に沿って配置された複数の正極本体と、複数の前記正極本体同士を接続する正極接続片と、複数の前記正極本体の1つに一体に形成された正極端子タブと、を備え、
前記負極電極は、前記積層電極体の積層方向に沿って配置された複数の負極本体と、複数の前記負極本体同士を接続する負極接続片と、複数の前記負極本体の1つに一体に形成された負極端子タブと、を備え、
前記正極本体と前記負極本体とは、前記積層方向に交互に積層され、
前記正極端子タブが形成された前記正極本体及び前記負極端子タブが形成された前記負極本体は、最外周側に配置され、
最外周側に配置された前記正極本体には、前記セパレータを介して覆い、且つ該正極本体の積層状態を維持する前記第1絶縁テープが貼着され、
最外周側に配置された前記負極本体には、前記セパレータを介して覆い、且つ該負極本体の積層状態を維持する前記第2絶縁テープが貼着され、
最外周側に配置された前記正極本体と、最外周側に配置された前記負極本体よりも1層内側に配置された正極本体とを繋ぐ前記正極接続片とには、前記セパレータを介して覆うように配置された延長テープ部が貼着されていることを特徴とする積層電極体。
【請求項2】
請求項1に記載の積層電極体において、
最外周側に配置された前記正極本体と、最外周側に配置された前記負極本体よりも1層内側に配置された正極本体とを繋ぐ前記正極接続片とには、前記セパレータを介して全面に亘って覆うように配置された前記延長テープ部が貼着されている、積層電極体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の積層電極体において、
複数の前記正極本体は、展開状態で第1方向に沿って配置され、
前記正極端子タブは、複数の前記正極本体のうち、前記第1方向における一方の端部位置に位置する正極本体に形成され、
複数の前記負極本体は、展開状態で前記第1方向に沿って配置され、
前記負極端子タブは、複数の前記負極本体のうち、前記第1方向における一方の端部位置に位置する負極本体に形成され、
前記第1方向に沿って重ね合わせた前記正極電極及び前記負極電極は、同じ方向に繰り返し捲回されている、積層電極体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層電極体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォン、ウエアラブル機器、補聴器等の小型機器の電源として、リチウムイオン二次電池、電気化学キャパシタ等の電気化学セルが広く活用されている。
近年、この種の電気化学セルとして、電極体を内部に収容する外装体にラミネートフィルムを用いる、いわゆるラミネートタイプの電気化学セルが知られている。このラミネートタイプの電気化学セルは、小型且つ形状自由度が高く、さらに高容量化に繋がる電気化学セルとして知られている。
【0003】
例えば下記特許文献1には、電極体と、第1ラミネート部材及び第2ラミネート部材を有し、第1ラミネート部材と第2ラミネート部材との間に電極体を収容する外装体と、を備えた電気化学セルが開示されている。
電極体は、セパレータを介して互い違いに積層された負極電極と正極電極とを備えた構造とされている。負極電極は、負極端子タブを有しており、例えば負極側の電極板として機能する銅プレート等に接続される。同様に、正極電極は、正極端子タブを有しており、例えば正極側の電極板として機能するアルミニウムプレート等に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-85214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来のラミネートタイプの電気化学セルにおいては、一般的に正極電極の外形形状よりも負極電極の外形形状の方が大きく形成されている。
例えば、リチウムイオン電池の場合、充電時に、正極電極側から負極電極側に移動してきたリチウムイオンがリチウム金属として負極電極の表面に析出する、いわゆる電析と呼ばれる現象が生じることがある。この場合において、例えばリチウム金属が負極電極の端縁に集中して針状に析出する可能性がある。従って、正極電極の外形形状よりも負極電極の外形形状の方が小さい場合には、針状に析出したリチウム金属がセパレータを突き抜けて正極電極に達し、これによって内部短絡を招くおそれがあった。
そのため、このような内部短絡の発生を抑制するために、正極電極の外形形状よりも負極電極の外形形状の方が大きく形成されている場合が多い。
【0006】
ところで、正極電極の外形形状よりも負極電極の外形形状の方が大きく形成されている場合であっても、負極端子タブがセパレータを介して正極電極に対向配置された状態で、電極体が収容されてしまう場合がある。
通常、負極端子タブは、その根元側を基点として折り返されることで、セパレータを介して正極電極に対向配置されない状態で銅プレート等に接続される。しかしながら、適切な折り返しがされない等、何等かの理由によって、上述のように負極端子タブがセパレータを介して正極電極に対向配置されてしまう場合がある。この場合には、先に述べた場合と同様に、負極端子タブに針状にリチウム金属が析出し、セパレータを突き抜けて正極電極に達してしまう可能性があった。従って、内部短絡を招いてしまうおそれがあり、改善の余地があった。
【0007】
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、負極端子タブによる内部短絡の可能性を低減することができる積層電極体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る積層電極体は、電気化学セルの外装体の内部に収容されるとともに、延長テープ部を有する第1絶縁テープ及び第2絶縁テープを備える絶縁テープが貼着される積層電極体であって、正極電極と、セパレータを介して前記正極電極に互いに重ね合わされた負極電極と、を備え、前記正極電極は、前記積層電極体の積層方向に沿って配置された複数の正極本体と、複数の前記正極本体同士を接続する正極接続片と、複数の前記正極本体の1つに一体に形成された正極端子タブと、を備え、前記負極電極は、前記積層電極体の積層方向に沿って配置された複数の負極本体と、複数の前記負極本体同士を接続する負極接続片と、複数の前記負極本体の1つに一体に形成された負極端子タブと、を備え、前記正極本体と前記負極本体とは、前記積層方向に交互に積層され、前記正極端子タブが形成された前記正極本体及び前記負極端子タブが形成された前記負極本体は、最外周側に配置され、最外周側に配置された前記正極本体には、前記セパレータを介して覆い、且つ該正極本体の積層状態を維持する前記第1絶縁テープが貼着され、最外周側に配置された前記負極本体には、前記セパレータを介して覆い、且つ該負極本体の積層状態を維持する前記第2絶縁テープが貼着され、最外周側に配置された前記正極本体と、最外周側に配置された前記負極本体よりも1層内側に配置された正極本体とを繋ぐ前記正極接続片とには、前記セパレータを介して覆うように配置された延長テープ部が貼着されていることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る積層電極体によれば、第1絶縁テープ及び第2絶縁テープの貼着によって、最外周側に配置された正極本体及び負極本体の積層状態を維持することができるので、正極電極及び負極電極の巻き解けを防止することができる。従って、電気化学セルの作動信頼性を確保することができると共に、外装体内への積層電極体の組み込み作業を容易に行い易い。
【0010】
特に、延長テープ部を利用して積層電極体の側面部をさらに覆うことができる。具体的には、延長テープ部を利用して、正極端子タブが形成された最外周側の正極本体と、負極端子タブが形成された最外周側の負極本体よりも1層内側に配置された正極本体とを繋ぐ正極接続片を、セパレータを介して覆うことができる。
これにより、積層電極体の収容時、仮に負極端子タブの一部がセパレータを介して正極接続片の外側に配置されるような状態になっていたとしても、延長テープ部を利用して、負極端子タブがセパレータに直接的に接触してしまうことを防止することができる。そのため、負極端子タブが接触する可能性がある領域を、延長テープ部を利用して保護することができる。従って、例えば充電時に、負極端子タブに針状にリチウム金属が析出したとしても、リチウム金属がセパレータを突き抜けるような不都合が生じることを、延長テープ部を利用して防止することができる。そのため、内部短絡の可能性を低減することができる。従って、安全性が向上した電気化学セルの実現につなげることができる。
【0011】
(2)最外周側に配置された前記正極本体と、最外周側に配置された前記負極本体よりも1層内側に配置された正極本体とを繋ぐ前記正極接続片とには、前記セパレータを介して全面に亘って覆うように配置された前記延長テープ部が貼着されていても良い。
【0012】
この場合には、上述した作用効果を一層効果的に奏功することができ、内部短絡がさらに生じ難い積層電極体とすることができる。
【0013】
(3)複数の前記正極本体は、展開状態で第1方向に沿って配置され、前記正極端子タブは、複数の前記正極本体のうち、前記第1方向における一方の端部位置に位置する正極本体に形成され、複数の前記負極本体は、展開状態で前記第1方向に沿って配置され、前記負極端子タブは、複数の前記負極本体のうち、前記第1方向における一方の端部位置に位置する負極本体に形成され、前記第1方向に沿って重ね合わせた前記正極電極及び前記負極電極は、同じ方向に繰り返し捲回されても良い。
【0014】
この場合には、正極電極及び負極電極を同じ方向に繰り返し捲回することで、積層電極体を構成できるので、積層電極体を効率良く構成することができる。従って、電気化学セル自体の製造効率の向上化に繋げることができる。また、正極電極及び負極電極が同じ方向に捲回されているので、延長テープ部を含む第1絶縁テープ及び第2絶縁テープを貼着し易い。
さらに、正極電極及び負極電極を捲回することで積層電極体としているので、例えば積層電極体を突出部のない扁平状に捲回した状態で、外装体の内部に高密度で収容することができる。従って、形状自由度の向上化を図ることができると共に、電気化学セル全体の体積に対する積層電極体が占める体積比率を向上することができる。従って、例えば、体積効率が向上したラミネートタイプの電気化学セルの実現につなげることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、負極端子タブによる内部短絡の可能性を低減することができる積層電極体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る積層電極体を含む二次電池(電気化学セル)の実施形態を示す斜視図である。
図2図1に示すA-A線に沿った二次電池の縦断面図である。
図3図2に示す仮想円Bで囲んだ部分を拡大した二次電池の縦断面図である。
図4図2に示す二次電池の分解斜視図である。
図5図4に示すC-C線に沿った電極体の縦断面図である。
図6図5に示す仮想枠Dで囲んだ部分を拡大した断面図である。
図7図4に示す電極体の斜視図である。
図8図7に示す矢印E方向から見た電極体の平面図である。
図9図5に示す正極電極の捲回前における展開図である。
図10図5に示す負極電極の捲回前における展開図である。
図11図9及び図10に示す正極電極と負極電極とを捲回し始めている状態を示す図である。
図12】本発明に係る変形例を示す図であって、二次電池の斜視図である。
図13図12に示す二次電池における電極体の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る積層電極体の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、電気化学セルとして、非水電解質二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池(以下、単に二次電池という。)を例に挙げて説明する。
【0018】
図1図4に示すように、本実施形態の二次電池1は、いわゆるコイン型(ボタン型)の電池とされ、積層方向に互いに積層された複数の電極、すなわち正極電極10及び負極電極20を有する電極体(本発明に係る積層電極体)2と、電極体2に貼着された絶縁テープ4(図7及び図8参照)と、ラミネートフィルムで形成され、電極体2を内部に収容する外装体3と、を主に備えている。なお、各図面では、電極体2を適宜簡略化して図示している。
【0019】
図4図6に示すように、電極体2は、正極電極10、負極電極20及びセパレータ30を備えている。電極体2は、セパレータ30を介して正極電極10と負極電極20とを重ね合わせて扁平に捲回された、いわゆる積層型電極とされている。なお、図4及び図5では、セパレータ30の図示を省略している。
【0020】
本実施形態では、積層方向Zが上下方向となるように、すなわち正極電極10及び負極電極20が上下方向に積層されている場合を例に挙げて説明する。さらに、電極体2の中心を通り積層方向Zに沿って延びる軸線を中心軸Oといい、中心軸O方向から見た平面視で、中心軸Oに交差する方向を径方向、中心軸O回りに周回する方向を周方向という。
【0021】
電極体2は、図7及び図8に示すように、平面視で外形が円形状となるように形成されている。ただし、電極体2の外形形状は、この場合に限定されるものではなく、その他の形状、例えば楕円状、長円形状或いは菱形状等であっても良く、適宜変更して構わない。
なお、図7及び図8では、セパレータ30の厚みを無視してハッチングで図示している。さらに図7では、負極電極20側から見た電極体2を図示している。
【0022】
電極体2の構造について簡単に説明する。
図9に示すように、正極電極10は、捲回前における展開した状態において第1方向L1に沿って延びる帯状に形成された正極集電体11と、正極集電体11の両面に形成された図示しない正極活物質層と、を備えている。
【0023】
正極集電体11は、例えばアルミニウム、ステンレス等の金属材料で厚みの薄いシート状に形成され、複数の正極本体12及び複数の正極接続片13を備えている。正極本体12は、円板状に形成され、第1方向L1に一列に並ぶように間隔をあけて配置されている。図示の例では、正極本体12の数は8個とされている。ただし、正極本体12の数は、8個に限定されるものではなく、適宜変更して構わない。
【0024】
正極接続片13は、第1方向L1に隣接する正極本体12の間に配置され、隣接する正極本体12同士を接続している。従って、図示の例では、正極接続片13の数は7個とされている。なお、正極接続片13は、平面視で第1方向L1に直交する第2方向L2に沿った幅が、正極本体12の第2方向L2に沿った幅よりも短く形成されている。
【0025】
複数の正極本体12のうち、第1方向L1における一方のエンド位置に位置している正極本体12には、第1方向L1の外側に向けてさらに延びるように正極端子タブ14が形成されている。
なお、本実施形態では、第1方向L1における他方のエンド位置に位置している正極本体12を、1段目の正極本体12と称し、正極端子タブ14が形成されている正極本体12に向けて順に2段目、3段目、4段目、5段目、6段目、7段目、8段目の正極本体12と称する。従って、正極端子タブ14が形成されている正極本体12は、8段目の正極本体12に相当する。
【0026】
正極活物質層は、正極端子タブ14を除いた正極集電体11の両面に形成されている。正極活物質層は、正極活物質、導電助剤、結着剤及び増粘剤等を含んでおり、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム等の複合金属酸化物で形成されている。
導電助剤としては、例えば、カーボンブラック類、炭素材料及び金属微粉等が挙げられる。結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂材料が挙げられる。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の樹脂材料が挙げられる。
【0027】
図10に示すように、負極電極20は、捲回前における展開した状態において第1方向L1に沿って延びる帯状に形成された負極集電体21と、負極集電体21の両面に形成された図示しない負極活物質層と、を備えている。
負極集電体21は、例えば銅、ニッケル及びステンレス等の金属材料で厚みの薄いシート状に形成され、複数の負極本体22及び複数の負極接続片23を備えている。負極本体22は、正極本体12と同様に円板状に形成され、第1方向L1に一列に並ぶように間隔をあけて配置されている。図示の例では、負極本体22の数は正極本体12の数に対応して8個とされている。ただし、負極本体22の数は8個に限定されるものではなく、正極本体12の数に対応して適宜変更して構わない。
【0028】
負極接続片23は、第1方向L1に隣接する負極本体22の間に配置され、隣接する負極本体22同士を接続している。従って、図示の例では、負極接続片23の数は7個とされている。なお、負極接続片23は、平面視で第1方向L1に直交する第2方向L2に沿った幅が、負極本体22の第2方向L2に沿った幅よりも短く形成されている。
【0029】
複数の負極本体22のうち、第1方向L1における一方のエンド位置に位置している負極本体22には、第1方向L1の外側に向けてさらに延びるように負極端子タブ24が形成されている。
なお、本実施形態では、第1方向L1における他方のエンド位置に位置している負極本体22を、1段目の負極本体22と称し、負極端子タブ24が形成されている負極本体22に向けて順に2段目、3段目、4段目、5段目、6段目、7段目、8段目の負極本体22と称する。従って、負極端子タブ24が形成されている負極本体22は、8段目の負極本体22に相当する。
【0030】
上述のように構成された負極電極20は、外形形状が先に述べた正極電極10の外形形状に対して同等の相似形状とされている。ただし、正極電極10の外形サイズは、負極電極20の外形サイズよりも僅かに小さく(一回り小さく)形成されている。
【0031】
負極活物質層は、負極端子タブ24を除いた負極集電体21の両面に形成されている。負極活物質層は、負極活物質、導電助剤、結着剤及び増粘剤等を含んでおり、例えば黒鉛等の炭素材料で形成されている。
導電助剤としては、例えば、カーボンブラック類、炭素材料及び金属微粉等が挙げられる。結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂材料が挙げられる。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の樹脂材料が挙げられる。
【0032】
上述のように構成された正極電極10及び負極電極20は、先に述べたようにセパレータ30を挟んで捲回されることで、互い違いに積層されている。
具体的には図11に示すように、正極端子タブ14と負極端子タブ24とが互いに逆側に配置されるように正極電極10及び負極電極20をそれぞれ第1方向L1に沿って配置すると共に、1段目の正極本体12と1段目の負極本体22とを重ね合わせる。次いで、互いに重ね合わせた1段目の正極本体12及び負極本体22を起点として、正極電極10及び負極電極20を同じ方向に繰り返し捲回する。これにより、正極本体12と負極本体22とを交互に重ね合わせるように積層方向Zに積層することができ、図4及び図7に示す電極体2とすることができる。
【0033】
なお、正極端子タブ14及び負極端子タブ24は、正極電極10及び負極電極20を捲回することで電極体2としたときに、互いに逆向きに配置されていれば良く、上述のように巻き始めの段階(捲回開始段階)で必ずしも互いに逆向きに配置されている必要はない。例えば、正極端子タブ14と負極端子タブ24とが同方向を向いた状態で、正極電極10及び負極電極20を重ね合わせた後に、捲回を開始しても構わない。
【0034】
なお、セパレータ30は、図6に示すように、正極電極10及び負極電極20の層間に配置され、正極電極10と負極電極20とを絶縁している。従って、セパレータ30は少なくとも正極電極10と負極電極20とが対向する領域の全体で正極電極10と負極電極20との間に介在するように配置されている。
【0035】
上述の捲回によって得られた電極体2は、図4及び図5に示すように、正極端子タブ14が形成された8段目の正極本体12が最上段に位置し、負極端子タブ24が形成された8段目の負極本体22が最下段に位置する。従って、電極体2は、正極端子タブ14が上方を向き、負極端子タブ24が下方を向くように配置された状態で外装体3内に高密度で収容される。
なお、正極端子タブ14は、8段目の正極本体12との接続部分を基点として折り返された状態で収容される。同様に、負極端子タブ24は、8段目の負極本体22との接続部分を基点として折り返された状態で収容される。
【0036】
なお、図5に示す電極体2において、正極電極10に着目すると、上方から下方に向けて第8段目、第6段目、第4段目、第2段目、第1段目、第3段目、第5段目、第7段目の順に正極本体12が積層方向Zに互いに平行に並ぶように正極電極10は捲回される。これに対して、負極電極20に着目すると、上方から下方に向けて第7段目、第5段目、第3段目、第1段目、第2段目、第4段目、第6段目、第8段目の順に負極本体22が積層方向Zに互いに平行に並ぶように負極電極20は捲回される。
【0037】
(絶縁テープ)
図7及び図8に示すように、電極体2のうち最外周側に配置された8段目の正極本体12を、セパレータ30を介して覆うように貼着され、この正極本体12の捲回状態を維持する第1絶縁テープ40と、最外周側に配置された8段目の負極本体22を、セパレータ30を介して覆うように貼着され、この負極本体22の捲回状態(積層状態)を維持する第2絶縁テープ45と、を備えている。
【0038】
なお、図7及び図8では、第1絶縁テープ40及び第2絶縁テープ45を太線の二点鎖線で図示している。また、図7及び図8以外の各図面では、第1絶縁テープ40及び第2絶縁テープ45の図示を適宜省略している。
【0039】
第1絶縁テープ40及び第2絶縁テープ45としては、例えばポリイミドテープ、或いはPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム基材に粘着剤を塗布したPETテープ等を採用することが可能である。ただし、第1絶縁テープ40及び第2絶縁テープ45の材質は、この場合に限定されるものではない。
【0040】
第1絶縁テープ40は、8段目の正極本体12の外縁部を跨った状態で、8段目の正極本体12の下層に位置するセパレータ30に対しても貼着されている。これにより、第1絶縁テープ40を利用して、8段目の正極本体12の捲回状態(積層状態)を維持することができ、正極電極10の巻き解けを防止することが可能とされている。
同様に、第2絶縁テープ45は、8段目の負極本体22の外縁部を跨った状態で、8段目の負極本体22の下層に位置するセパレータ30に対しても貼着されている。これにより、第2絶縁テープ45を利用して、8段目の負極本体22の捲回状態を維持することができ、負極電極20の巻き解けを防止することが可能とされている。
【0041】
さらに、第1絶縁テープ40は、最外周側に配置された8段目の正極本体12と、最外周側に配置された8段目の負極本体22よりも1層内側に配置された7段目の正極本体12とを繋ぐ正極接続片13を、セパレータ30を介して全面に亘って覆うように貼着された延長テープ部41を備えている。
【0042】
図1図4に示すように、外装体3は、ラミネートフィルムによって形成され、電極体2を間に挟んで積層方向Zに重ね合わされた第1ラミネート部材50及び第2ラミネート部材60を備えている。これにより、外装体3は、第1ラミネート部材50と第2ラミネート部材60との間に電極体2を密封した状態で収容している。なお、第1ラミネート部材50と第2ラミネート部材60との間には、図示しない電解質溶液が充填されている。
【0043】
第1ラミネート部材50は、電極体2を上方から覆う部材であって、金属層51と、金属層51の両面を被覆する内側樹脂層52及び外側樹脂層53と、を有している。内側樹脂層52及び外側樹脂層53は、図示しない接合層を介して金属層51の両面に対して、例えば熱融着或いは接着等によってそれぞれ密に接合されている。なお、図1図2及び図4では、金属層51、内側樹脂層52及び外側樹脂層53の図示を省略している。
【0044】
金属層51は、外気や水蒸気の遮断に好適な金属材料、例えばステンレス、アルミニウム等によって形成されている。
内側樹脂層52は、外装体3における内層として機能するものであって、例えばポリオレフィンのポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いて形成される。ポリオレフィンとしては、例えば高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)や低圧法高密度ポリエチレン(HDPE)、インフレーションポリプロピレン(IPP)フィルム、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、直鎖状短鎖分岐ポリエチレン(L-LDPE、メタロセン触媒仕様)の何れかの材質を用いることができる。特に、ポロプロピレン樹脂が好ましい。
外側樹脂層53は、外装体3における外層として機能するものであって、例えば上述のポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等を用いて形成される。
【0045】
第1ラミネート部材50は、有頂筒状の収容部55及び第1封止筒部58を備え、中心軸Oと同軸上に配設されている。収容部55は、電極体2を径方向の外側から囲む筒状の周壁部56、及び周壁部56の上端開口部を塞ぐと共に電極体2を上方から覆う頂壁部57を備えている。
第1封止筒部58は、周壁部56を径方向の外側から囲む筒状に形成されている。なお、第1封止筒部58の下端部は、周壁部56の下端部に一体に連なるように形成されている。つまり、第1封止筒部58は、周壁部56を上方に向けて折り返すことで形成されている。
【0046】
第2ラミネート部材60は、電極体2を下方から覆う部材であって、金属層61と、金属層61の両面を被複する内側樹脂層62及び外側樹脂層63と、を有している。内側樹脂層62及び外側樹脂層63は、図示しない接合層を介して金属層61の両面に対して、例えば熱融着或いは接着等によってそれぞれ密に接合されている。
なお、金属層61、内側樹脂層62及び外側樹脂層63の材質等は、第1ラミネート部材50における金属層51、内側樹脂層52及び外側樹脂層53と同様である。また、図1図2及び図4では、金属層61、内側樹脂層62及び外側樹脂層63の図示を省略している。
【0047】
第2ラミネート部材60は、第1封止筒部58を径方向の外側からさらに囲む筒状の第2封止筒部65と、第2封止筒部65の下端開口部を塞ぐと共に、電極体2を下方から覆う底壁部66と、を備えた有底筒状に形成され、中心軸Oと同軸上に配設されている。
【0048】
上述のように構成された第1ラミネート部材50及び第2ラミネート部材60は、第1封止筒部58及び第2封止筒部65同士が互いに熱溶着されることで、電極体2及び電解質溶液を内部に密封した状態で組み合わされている。具体的には、第1封止筒部58における内側樹脂層52及び第2封止筒部65における内側樹脂層62同士が互いに熱溶着されている。
【0049】
さらに本実施形態の二次電池1は、図2及び図4に示すように、第1電極板70及び第2電極板71と、第1電極端子板73及び第2電極端子板74と、第1シーラントフィルム75及び第2シーラントフィルム76と、を備えている。
これら第1電極板70、第2電極板71、第1電極端子板73、第2電極端子板74、第1シーラントフィルム75及び第2シーラントフィルム76は、外装体3の内部に電極体2と共に収容されている。
【0050】
第1電極板70、第1電極端子板73及び第1シーラントフィルム75は、電極体2と第1ラミネート部材50における頂壁部57との間に配設されている。第2電極板71、第2電極端子板74及び第2シーラントフィルム76は、電極体2と第2ラミネート部材60における底壁部66との間に配設されている。
【0051】
第1電極板70は、平面視円形状に形成され、電極体2における正極電極10に一体に接続されている。第1電極板70は、例えばアルミニウム或いはステンレス等の金属材料によって電極体2よりも小さい直径で形成され、中心軸Oと同軸上に配置されている。
第1電極板70は、電極体2における正極電極10の8段目の正極本体12に重なって配置されていると共に、電極体2側を向いた下面に正極端子タブ14が例えば超音波溶接等により溶着されている。これにより、第1電極板70は正極電極10に一体に接続されている。
【0052】
第1電極端子板73は、例えばニッケル等の金属材料によって第1電極板70よりも小さい直径の平面視円形状に形成され、第1電極板70のうち第1ラミネート部材50側を向いた上面に重なって配置されている。そして第1電極端子板73は、第1電極板70の上面に例えば抵抗溶接等による溶着等によって一体に固着されている。第1電極端子板73は、正極電極10の外部接続端子として機能する。
【0053】
第1ラミネート部材50の頂壁部57には、第1電極端子板73を外部に露出させる第1貫通孔57aが形成されている。第1貫通孔57aは、頂壁部57における中央部を上下に貫通するように平面視円形状に形成され、中心軸Oと同軸上に形成されている。
【0054】
第1シーラントフィルム75は、第1電極端子板73を径方向外側から囲む環状に形成され、第1電極端子板73を囲んだ状態で第1電極端子板73と第1ラミネート部材50の頂壁部57との間に中心軸Oと同軸上に配置されている。
第1シーラントフィルム75は、第1ラミネート部材50における頂壁部57の内側樹脂層52及び第1電極板70の上面に対してそれぞれ熱溶着されている。これにより、第1電極板70は、第1シーラントフィルム75を介して第1ラミネート部材50の頂壁部57に対して熱溶着されている。
なお、第1シーラントフィルム75は、例えばポレオレフィンのポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、或いはポリプロピレン製の不織布等で形成されている。
【0055】
上述のように第1電極板70、第1電極端子板73及び第1シーラントフィルム75が形成されているので、第1電極端子板73は第1貫通孔57aを通じて全面が上方に露出している。
【0056】
図2及び図4に示すように、第2電極板71、第2電極端子板74及び第2シーラントフィルム76は、上述した第1電極板70、第1電極端子板73及び第1シーラントフィルム75と同様に形成、及び同様に配置されている。
【0057】
第2電極板71は、平面視円形状に形成され、電極体2における負極電極20に一体に接続されている。第2電極板71は、例えば銅等の金属材料によって電極体2よりも小さい直径で形成され、中心軸Oと同軸上に配置されている。第2電極板71は、電極体2における負極電極20の8段目の負極本体22に重なって配置されていると共に、電極体2側を向いた上面に負極端子タブ24が例えば超音波溶接等により溶着されている。これにより、第2電極板71は負極電極20に一体に接続されている。
【0058】
第2電極端子板74は、例えばニッケル等の金属材料によって第2電極板71よりも小さい直径の平面視円形状に形成され、第2電極板71のうち第2ラミネート部材60側を向いた下面上に配置されている。そして第2電極端子板74は、第2電極板71の下面に例えば抵抗溶接等による溶着等によって一体に固着されている。第2電極端子板74は、負極の外部接続端子として機能する。
【0059】
第2ラミネート部材60の底壁部66には、第2電極端子板74を外部に露出させる第2貫通孔66aが形成されている。第2貫通孔66aは、底壁部66における中央部を上下に貫通するように平面視円形状に形成され、中心軸Oと同軸上に形成されている。
【0060】
第2シーラントフィルム76は、第2電極端子板74を径方向外側から囲む環状に形成され、第2電極端子板74を囲んだ状態で第2電極端子板74と第2ラミネート部材60の底壁部66との間に中心軸Oと同軸上に配置されている。
第2シーラントフィルム76は、第2ラミネート部材60における底壁部66の内側樹脂層62及び第2電極板71の下面に対してそれぞれ熱溶着されている。これにより、第2電極板71は、第2シーラントフィルム76を介して第2ラミネート部材60の底壁部66に対して熱溶着されている。
なお、第2シーラントフィルム76は、第1シーラントフィルム75と同様に、例えばポレオレフィンのポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、或いはポリプロピレン製の不織布等で形成されている。
【0061】
上述のように第2電極板71、第2電極端子板74及び第2シーラントフィルム76が形成されているので、第2電極端子板74は第2貫通孔66aを通じて全面が下方に露出している。
【0062】
(二次電池の作用)
上述のように構成された二次電池1によれば、図2に示すように、第1電極板70に固着されている第1電極端子板73が外部に露出し、第2電極板71に固着されている第2電極端子板74が外部に露出しているので、これら第1電極端子板73及び第2電極端子板74をそれぞれ外部接続端子として機能させることができる。
これにより、第1電極端子板73及び第2電極端子板74を利用して、二次電池1を使用することが可能となる。
【0063】
特に、本実施形態の二次電池1によれば、正極電極10及び負極電極20を捲回することで電極体2としているので、該電極体2を突出部のない扁平状に捲回した状態で、外装体3の内部に高密度で収容することができる。従って、形状自由度の向上化を図ることができると共に、二次電池1全体の体積に対する電極体2が占める体積比率を向上することができ、体積効率が向上したラミネートタイプの二次電池1とすることができる。
【0064】
さらに、図7及び図8に示すように、第1絶縁テープ40及び第2絶縁テープ45の貼着によって、最外周側に配置された8段目の正極本体12及び8段目の負極本体22の捲回状態を維持することができるので、正極電極10及び負極電極20の巻き解けを防止することができる。従って、二次電池1の作動信頼性を確保することができると共に、外装体3内部への電極体2の組み込み作業を容易に行い易い。
【0065】
特に、図7に示すように、延長テープ部41を利用して積層電極体2の側面部をさらに覆うことができる。具体的には、延長テープ部41を利用して、正極端子タブ14が形成された最外周側(8段目)の正極本体12と、負極端子タブ24が形成された最外周側(8段目)の負極本体22よりも1層内側に配置された7段目の正極本体12とを繋ぐ正極接続片13を、セパレータ30を介して覆うことができる。
【0066】
これにより、電極体2の収容時、仮に負極端子タブ24の一部がセパレータ30を介して正極接続片13の外側に配置されるような状態で負極端子タブ24が折れ曲がったとしても、延長テープ部41を利用して、負極端子タブ24がセパレータ30に直接的に接触してしまうことを防止することができる。そのため、負極端子タブ24が接触する可能性がある領域を、延長テープ部41を利用して保護することができる。
【0067】
従って、例えば充電時に、負極端子タブ24に針状にリチウム金属が析出したとしても、リチウム金属がセパレータ30を突き抜けるような不都合が生じることを、延長テープ部41を利用して防止することができる。そのため、内部短絡の可能性を低減することができ、安全性が向上した二次電池1とすることができる。
【0068】
以上、説明したように本実施形態の二次電池1によれば、負極端子タブ24による内部短絡の可能性を低減することができ、安全性が向上したラミネートタイプの電池とすることができる。
【0069】
さらに、正極電極10及び負極電極20を同じ方向に繰り返し捲回することで電極体2を構成できるので、電極体2を効率良く構成することができ、二次電池1自体の製造効率の向上化に繋げることができる。また、正極電極10及び負極電極20が同じ方向に捲回されているので、延長テープ部41を含む第1絶縁テープ40及び第2絶縁テープ45を電極体2に対して貼着し易い。
【0070】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形例には、例えば当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものなどが含まれる。
【0071】
例えば上記実施形態では、電気化学セルの一例として二次電池1を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではなく、例えばキャパシタ(例えばリチウムイオンキャパシタ等)或いは一次電池であっても構わない。
【0072】
さらに、上記実施形態において、第2電極板71を銅製としたが、例えばニッケル製としても構わない。この場合には、第2電極端子板74を省略することも可能である。つまり、負極側については、必ずしも電極端子板が必須なものではなく、具備しなくても構わない。この場合には、第2電極板71自体を負極側の外部接続端子として機能させることができる。
さらに、外装体3の全体がラミネートフィルムで形成されている必要はなく、少なくとも一部がラミネートフィルムで形成されていれば良い。
【0073】
さらに、上記実施形態では、平面視円形状の二次電池1を例に挙げて説明したが、二次電池1の形状は適宜変更して構わない。例えば、図12に示すように、平面視で直線部と半円部とが組み合わさった長円形状の二次電池(本発明に係る電気化学セル)80としても構わない。なお、この場合には、図13に示すように電極体2の形状を、二次電池80の外形に対応して平面視で長円形状に構成すれば良い。
【符号の説明】
【0074】
L1…第1方向
Z…積層方向
1、80…二次電池(電気化学セル)
2…電極体(積層電極体)
3…外装体
4…絶縁テープ
10…正極電極
12…正極本体
13…正極接続片
14…正極端子タブ
20…負極電極
22…負極本体
23…負極接続片
24…負極端子タブ
40…第1絶縁テープ
41…延長テープ部
45…第2絶縁テープ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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